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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) E02F |
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管理番号 | 1349152 |
審判番号 | 不服2017-11069 |
総通号数 | 232 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2019-04-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2017-07-25 |
確定日 | 2019-02-14 |
事件の表示 | 特願2015-551654「ステレオカメラの校正システム、作業機械及びステレオカメラの校正方法」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 3月31日国際公開、WO2016/047807〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、平成27年9月30日を国際出願日とする出願であって、平成28年9月23日付けで拒絶理由が通知され、平成28年11月28日に意見書及び手続補正書が提出され、平成29年4月18日付けで拒絶査定がなされ、同査定の謄本は平成29年4月25日に請求人に発送された。これに対して、平成29年7月25日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、同時に手続補正書が提出され、前置審査において、平成29年8月21日付けで拒絶理由が通知され、平成29年10月30日に意見書及び手続補正書が提出された。その後、当審において、平成30年6月12日付けで拒絶理由が通知され、これに対して、平成30年8月14日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。 第2 本願発明 本願の請求項1?6に係る発明は、平成30年8月14日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?6に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は次のとおりのものである。 「【請求項1】 作業機を有する作業機械に備えられた少なくとも一対の撮像装置で構成されたステレオカメラであり、対象の位置を検出して出力する第1位置検出部と、 前記作業機の動作量を検出する第2位置検出部と、 前記第1位置検出部によって検出された前記作業機械の所定の位置に関する三次元情報である第1位置情報、及び前記第1位置検出部が前記所定の位置を検出したときの前記作業機械の姿勢で、前記第2位置検出部によって検出された前記所定の位置に関する三次元情報である第2位置情報を用いて、前記第1位置検出部が検出した位置を前記第1位置検出部の座標系から前記第1位置検出部の座標系とは異なる座標系に変換するために用いられる変換情報を求めて出力するか、又は前記第2位置検出部が検出した位置を前記第2位置検出部の座標系から前記第2位置検出部の座標系とは異なる座標系に変換するために用いられる変換情報を求めて出力する処理部と、を含み、 前記第1位置情報は、前記第1位置検出部が、異なる姿勢の前記作業機械から前記所定の位置を検出することにより得られた複数の三次元情報であり、 前記第2位置情報は、前記第2位置検出部が、異なる姿勢の前記作業機械から前記所定の位置を検出することにより得られた複数の三次元情報であり、 前記異なる姿勢は、前記ステレオカメラと前記所定の位置との間の、前記作業機械の接地面と平行な距離である水平距離及び前記接地面と直交する方向である前記作業機械の上下方向における位置が異なるものである、ステレオカメラの校正システム。」 第3 刊行物に記載された事項 平成30年6月12日付けの拒絶の理由に引用された、本願の出願日前に頒布された刊行物は、次のとおりである。 刊行物1;特開2001-55762号公報 刊行物2;特開2012-233353号公報 刊行物3;特開2010-117230号公報 1 刊行物1 (1)刊行物1に記載の事項 刊行物1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は審決にて付与。以下同様。)。 ア 「【特許請求の範囲】 【請求項1】 教示して記憶された教示データを順次読み出して、油圧ショベルの掘削から放土までの一巡する作業を繰り返し行う自動運転建設機械において、 自動運転建設機械本体上に設置される位置を計測する位置計測手段と、該位置計測手段によって掘削位置を計測し、計測された掘削位置によって教示された掘削位置を補正するとともに、前記位置計測手段によって放土位置を計測し、計測された放土位置によって教示された放土位置を補正する手段と、前記自動運転建設機械本体上または前記自動運転建設機械本体に取り付け可能に設けられ、前記自動運転建設機械本体上での互いの位置が既知である複数の基準点を備える手段とを備え、前記位置計測手段により前記基準点の位置を計測することにより、前記位置計測手段の自動運転建設機械に対する位置を校正可能にしたことを特徴とする自動運転建設機械。 【請求項2】 請求項1において、 前記基準点を備える手段は、前記油圧ショベルのフロント部に設けられることを特徴とする自動運転建設機械。 【請求項3】 請求項2において、 前記基準点を備える手段は、前記フロント部に取り付けられる校正用治具であることを特徴とする自動運転建設機械。 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1つの請求項おいて、 前記位置計測手段は、少なくとも1台のカメラにより構成される視覚センサを備えることを特徴とする自動運転建設機械。 【請求項5】 自動運転建設機械本体上に設置される位置を計測する位置計測手段と、該位置計測手段によって掘削位置を計測し、計測された掘削位置によって教示された掘削位置を補正するとともに、前記位置計測手段によって放土位置を計測し、計測された放土位置によって教示された放土位置を補正する手段と、前記自動運転建設機械本体上に設けられ、前記自動運転建設機械本体上での互いの位置が既知である複数の基準点とを備え、教示して記憶された教示データを順次読み出して、油圧ショベルの掘削から放土までの一巡する作業を繰り返し行う自動運転建設機械に設けられる位置計測手段の校正方法において、 前記位置計測手段により前記基準点の位置を計測することにより、前記位置計測手段の前記自動運転建設機械に対する位置を校正することを特徴とする自動運転建設機械に設けられる位置計測手段の校正方法 【請求項6】 教示して記憶された教示データを順次読み出して、油圧ショベルの掘削から放土までの一巡する作業を繰り返し行う自動運転建設機械に設けられる位置計測手段の校正方法において、 前記油圧ショベルを校正のための所定の姿勢にするステップと、前記油圧ショベルのフロントの各関節における角度を検出して自動運転建設機械本体の制御座標系から前記自動運転建設機械本体上での互いの位置が既知である複数の基準点を備える基準点座標系への第1の変換行列を求めるステップと、前記自動運転建設機械本体に設けられる撮影手段により前記基準点を撮像して前記基準点座標系から撮像座標系への第2の変換行列を求めるステップと、前記第1の変換行列と前記第2の変換行列から前記制御座標系から前記撮像座標系への第3の変換行列を求めるステップと、前記第3の変換行列の逆変換行列を求めるステップとからなることを特徴とする自動運転建設機械に設けられる位置計測手段の校正方法。 【請求項7】 請求項5または請求項6のいずれか1つの請求項において、 前記位置計測手段の校正は、前記油圧ショベルのフロント部の姿勢を複数回変更して実施することを特徴とする自動運転建設機械に設けられる位置計測手段の校正方法。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自動運転を行う建設機械に係わり、特に、ダンプトラックやクラッシャ等の作業機械へ自動積み込み作業を行う自動運転建設機械およびその位置計測装置の校正方法に関する。」 イ 「【0019】同図において、1は後述する土石貯留所4に貯留された土石41を掘削して後述するダンプトラック3に放土する自動運転建設機械の一例としての自動運転ショベル、2は自動運転ショベル1から遠隔の位置に配置され自動運転ショベル1を遠隔操作する遠隔操作装置、3は土石41が積み込まれるベッセル31を備え、自動運転ショベル1から放土された土石を積み込み運搬するダンプトラック、4は土石貯留所、42は土石貯留所4の範囲を示すために設けた目印である。ここで、自動運転ショベル1は、さらに走行体11と、走行体11上に旋回可能に設けた旋回体12と、旋回体12に俯仰動可能に設けたブーム14と、ブーム14の先端に回動可能に設けたアーム15と、アーム15の先端に回動可能に設けたバケット16と、旋回体12とブーム14との俯仰角を検出する角度センサ17と、ブーム14とアーム15との回動角を検出する角度センサ18と、アーム15とバケット16との回動角を検出する角度センサ19と、旋回体12の旋回角を検出する角度センサ60と、旋回体12に設けた運転台13と、運転台13の屋上に設けたダンプトラック3の積み込み場所と土石貯留所4を撮像するために設けたビデオカメラ61と、ビデオカメラ61を水平方向及び垂直方向に旋回可能にする雲台62と、自動運転ショベル1と遠隔操作装置2との間で各種のデータの送受信を行う無線機63とから構成されている。」 ウ 「【0024】さらに、自動運転コントローラ100は、教示時に教示操作部66による教示操作に従って作成された教示位置データと各教示位置での雲台62の教示位置データを記憶する教示位置格納部1001と、教示時に作成された教示コマンドを記憶する教示コマンド格納部1002と、教示コマンド格納部1002からの教示コマンドをシーケンシャルに読み出し、教示位置出力部1004に教示位置データを出力させるための指令信号を出力すると共に、教示位置データ間の移動速度等の指令信号を出力するコマンドインタプリタ部1003と、コマンドインタプリタ部1003からの指令に従って教示位置格納部1001に格納されている教示位置データを出力する教示位置出力部1004と、教示位置出力部1004から出力される教示位置データを補間処理して補間された位置データに後述する補正値算出部1043から出力される補正値を加算して目標位置データを出力するサーボ前処理部1005と、サーボ前処理部1005からの入力値と現在位置演算部1007からの帰還値とを比較してその偏差を補正する駆動信号を補助制御弁101に出力するサーボ制御部1006と、角度センサ17?19,60からの検出信号に基づいて自動運転ショベル1の現在位置を演算する現在位置演算部1007と、から構成される。 【0025】また、補正位置計算部104は、ビデオカメラ61により撮像した画像信号を取り込み、コマンドインタプリタ部1003や教示操作部66からの指令により目標位置を計測する位置計測部1041と、自動運転ショベル1とダンプトラック3との教示時の位置関係および自動運転ショベル1と土石貯留所4との教示時の位置関係を記憶する基準教示位置格納部1042と、コマンドインタプリタ部1003からの指令による位置計測部1041の計算結果と基準教示位置格納部1042に格納されているの基準位置とにより目標位置の補正値を算出する補正値算出部1043と、から構成される。」 エ 「【0028】次に、図1に示す位置計測部1041における位置計測の処理手順を図3に示すフローチャートを用いて説明する。 【0029】再生動作時、ビデオカメラ61によって撮像された画像信号は、位置計測部1041に入力される。位置計測部1041に取り込まれた画像信号は、ステップ301において、フィルタでノイズ除去され、ステップ302でエッジ抽出のオペレータを用いてエッジの抽出が行われる。次に、ステップ303では抽出したエッジからハフ変換等の手法を用いて直線の抽出を行う。ステップ304においてはステップ303で抽出した直線とステップ302で抽出したエッジとから、画像内の線分の端点と交点を検出する。次に、ステップ305において、あらかじめ登録してある対象物のモデルとステップ304で得られた線分の情報とから対象物の形状の認識を行う。形状の認識が出来ると、ステップ306において、ベッセル41上の特徴点の位置を算出する。 【0030】ここで、位置計測部1041が認識したベッセル41の形状および特徴点S1,S2,S3,S4の例を図4に示す。 【0031】また、特徴点抽出を簡略化するためにダンプトラック3のベッセル31に特徴点を明確にするための目印として光源等を取り付けて、明るさの違いによって特徴点を抽出するようにしてもよい。 【0032】ここで、上記の特徴点の算出は、図5に示すように、一般に、少なくともベッセル31等の対象物の3点の特徴点間の距離が既知であって、ビデオカメラ61で撮像した画面内でのこれらの点の位置s1?s4が解れば、後述する公知の計算方法によって各点の空間での位置を求めることが出来る。 【0033】同図において、70に示すXo,Yo,Zoはベッセル41の目標物に設定した目標物座標系であり、この座標系70は特徴点の座標を表わすことが出来れば空間中のどこにとってもよいが、ここでは特徴点S1?S4のうちの1つである点s1を目標物座標系の原点としている。71に示すXc,Yc,Zcはカメラ61のレンズ中心を原点としたカメラ座標系である。72に示すXw,Yw,Zwは自動運転ショベル1を自動制御するための基準となる制御座標系である。 【0034】なお、前述の公知の計算方法としては、大村等によって発表された電子情報通信学会論文誌D-IIVo1.J72-D-IINo.9pp1441-1447が知られている。 【0035】一般的に、座標系同士の位置関係は4行4列の同次変換行列で表すことができる。以下に、本実施形態に係る座標系同士の位置関係を表わす4行4列の同次変換行列について説明する。 【0036】図5において、目標物座標系70からカメラ座標系71への変換行列をcHo、カメラ座標系71から制御座標系72への変換行列をwHc、目標物座標系70から制御座標系72への変換行列をwHoとすると、各変換行列間の関係は、 wHo=wHc×cHo …(1) で表わすことが出来る。 【0037】この変換行列は、例えば、目標物座標系70での任意の点の座標を(xo,yo,zo)とし、同じ点が制御座標系72で(xw,yw,zw)という座標で表わせる時、 【数1】 という関係が成り立つ。 【0038】前述した公知の計算方法を用いれば、目標物座標系70上の配置が既知である基準点とカメラで撮像した基準点の画像から3次元空間上での基準点の座標が求まるので、(1)式における目標物座標系70からカメラ座標系71への変換行列cHoを求めることが出来る。また、カメラ座標系71から制御座標系72への変換行列wHcは、カメラの車体上の設置場所によって求まるが後述する方法によって校正を行う。このようにして変換行列cHoと変換行列wHcが求まると、(1)式により、目標物座標系70から制御座標系72への変換行列wHoが求まり、その結果、目標物と制御座標系の位置関係を求めることが出来る。 【0039】次いで、ステップ307において、算出された特徴点の位置情報からカメラ座標系71における目標位置を算出する。次いで、ステップ308において前述した方法で算出した校正値を基にカメラ座標系71から制御座標系72への変換を行って制御座標系72における目標位置を算出する。」 オ 「【0042】次に、(1)式における変換行列wHoを求める方法、即ち、ビデオカメラ61の位置を校正する方法について図7から図9を用いて説明する。 【0043】図7はバケット16に校正用治具を取り付けた自動運転ショベルを示す図であり、図8は図7に示すバケット16付近の拡大図である。 【0044】これらの図において、161は校正時にバケット16に取り付けられる校正用の治具、1613は治具161上に原点を持つ治具座標系(Xs,Ys,Zs)、1611,1612は両者が交差する点を治具座標系の原点として示すための線、1614は治具161の表面に施され、それぞれの配置が既知であるマークである。 【0045】なお、図7の各座標系は座標軸が2本しか記載されていないが、残りの軸は右手系でとると考える。 【0046】また、マーク1614には十字の図形が用いられているが、このマーク1614は画像処理により検出することができ、また、各マーク1614の配置が分かるようなものであればどのような形状でもよい。治具座標系(Xs,Ys,Zs)が設定されると、各マーク1614の原点からの配置を確定することができる。 【0047】治具161はバケット16に固定してあり、バケット16に対する取り付け位置は既知であり、また、この治具161は校正の時にだけ取り付け、通常の作業を行っている時は外ずしておく。 【0048】この治具161上のマーク1614の位置は、バケット16への取り付け位置が既知であるので、フロント部の各関節に取り付けてある角度計17?19の出力から、ショベル本体に対するそれぞれの位置、即ち、制御座標系72における治具161上のマーク1614の位置が既知となる。即ち、制御座標系72から治具座標系1613への変換行列sHwは治具161の取り付け位置とフロントの角度より求まる。 【0049】一方、治具161を本実施形態に係る位置計測装置のカメラ61で撮影し、前述の方法にて位置計測を行うと治具座標系1613からカメラ座標系71への変換行列cHsを求めることが出来る。 【0050】従って、上記の2つの変換行列sHw,cHsから以下の式により制御座標系72からカメラ座標系71への変換行列cHwを求めることができる。 【0051】cHw=cHs×sHw …(3) ここで、wHc=cHw^(-1) …(4) であるので、(3)式と(4)式により変換行列wHcが求まり、(1)式において、変換行列wHcおよび変換行列cHoが求まることにより、制御座標系72とカメラ座標系71の位置関係を表わす変換行列wHoを求めることができる。 【0052】ここで、上記の変換行列wHcを求める、即ち、制御座標系72に対するカメラ座標系71の校正に係わる処理手順を図9に示すフローチャートを用いて説明する。 【0053】まず、ステップ901において、フロントを校正の姿勢に移動させる。校正の姿勢は治具161上のマークがカメラ61で撮影した画面内に入っていればどのような姿勢でも良いが、出来るだけ光軸と治具161が垂直になるように、即ち、画面と治具161の面が平行となるような姿勢が望ましい。次に、ステップ902において、校正の姿勢の状態のフロントの姿勢を、各関節に取り付けてある角度計から検出する。次に、ステップ903において、ステップ902で検出したフロントの姿勢より制御座標系72から治具座標系1613への変換行列であるsHwを算出する。次にステップ904において、治具161の画像を取り込む。次にステップ905において撮像した治具161の画像から線分を抽出し交差する線分であるマーク1614の画面上の座標を抽出する。次にステップ906において、既知である治具座標系1613上のマーク1614の座標とステップ905で抽出した画面上のマークの座標から前述の公知の計算方法によって空間上のマーク1614の座標を求め、その結果から治具座標系1613からカメラ座標系71への変換行列cHsを算出する。次にステップ907において、ステップ903で算出した制御座標系72から治具座標系1613への変換行列sHwとステップ906で算出した治具座標系1613からカメラ座標系71への変換行列cHsを(3)式へ代入して制御座標系72からカメラ座標系71への変換行列cHwを算出する。次にステップ908において、ステップ907で算出した制御座標系72からカメラ座標系71への変換行列cHwを(4)式へ代入して、カメラ座標系71から制御座標系72への変換行列wHcを算出する。 【0054】次にステップ909においてその計算結果を保存する。保存した変換行列wHcは、図3に示す再生動作時のフローチャートのステップ308における(1)式による演算に使用する。 【0055】以上のような手順により、実際の取り付け位置から校正した位置関係を求めることが出来る。 【0056】本実施形態では、校正のために取る姿勢を一つにしているが、図9に示すフローチャートのステップ905の抽出が終わったところでフロントの姿勢を変更し、処理を繰り返しサンプルする点数を増やすことにより結果の冗長性を増すことが出来る。 【0057】また、本実施形態では、校正用の治具161をバケット16に取り付けているが、油圧ショベル1上のその他の部位に治具を取り付けて校正を行うことも出来る。 【0058】さらに、本実施形態では、バケット16に治具161を取り付けて校正を行っているが、治具を取り付けずにバケット16そのものの特徴点、例えば、爪の先やバケットの縁を抽出して算出することにより、校正を行うこともできる。」 カ 上記エの「【0038】・・・また、カメラ座標系71から制御座標系72への変換行列wHcは、カメラの車体上の設置場所によって求まるが後述する方法によって校正を行う。」、上記オの【0053】の記載から、「カメラ座標系71から制御座標系72への変換行列wHc」を求めていることは明らかであるから、当該校正を行うことは、カメラの校正システムということができる。 キ 上記オの「【0049】一方、治具161を本実施形態に係る位置計測装置のカメラ61で撮影し、前述の方法にて位置計測を行うと治具座標系1613からカメラ座標系71への変換行列cHsを求めることが出来る。」の記載から、「【0053】・・・治具161の画像を取り込む」の「画像」は、ビデオカメラ61によって撮像された画像であることは明らかである。 ク 上記エの【0033】、上記オの【0044】の記載から見て、カメラ座標系71、制御座標系72、治具座標系1613は三次元の座標系であることは明らかである。 ケ 上記オの「フロント(部)」は、上記アの記載から、自動運転ショベル1(油圧ショベル)のフロントであることは明らかである。 (2)上記(1)によれば、刊行物1には次の発明(以下「刊1発明」という。)が記載されていると認められる。 「自動運転ショベル1は、走行体11と、走行体11上に旋回可能に設けた旋回体12と、旋回体12に俯仰動可能に設けたブーム14と、ブーム14の先端に回動可能に設けたアーム15と、アーム15の先端に回動可能に設けたバケット16と、旋回体12とブーム14との俯仰角を検出する角度センサ17と、ブーム14とアーム15との回動角を検出する角度センサ18と、アーム15とバケット16との回動角を検出する角度センサ19と、旋回体12の旋回角を検出する角度センサ60と、旋回体12に設けた運転台13と、運転台13の屋上に設けたダンプトラック3の積み込み場所と土石貯留所4を撮像するために設けたビデオカメラ61と、ビデオカメラ61を水平方向及び垂直方向に旋回可能にする雲台62とから構成されており、 校正の姿勢の状態の自動運転ショベル1のフロントの姿勢を、フロントの各関節に取り付けてある角度センサ(角度計)17?19から検出し、検出したフロントの姿勢より制御座標系72から治具座標系1613への変換行列であるsHwを算出し、 次に、治具161のビデオカメラ61によって撮像された画像を取り込み、撮像した治具161の画像から線分を抽出し交差する線分であるマーク1614の画面上の座標を抽出し、既知である治具座標系1613上のマーク1614の座標と抽出した画面上のマークの座標から空間上のマーク1614の座標を求め、その結果から治具座標系1613からカメラ座標系71への変換行列cHsを算出し、 次に、制御座標系72から治具座標系1613への変換行列sHwと治具座標系1613からカメラ座標系71への変換行列cHsを(A)式へ代入して制御座標系72からカメラ座標系71への変換行列cHwを算出し、制御座標系72からカメラ座標系71への変換行列cHwを(B)式へ代入して、カメラ座標系71から制御座標系72への変換行列wHcを算出し、 カメラ座標系71、制御座標系72、治具座標系1613は三次元の座標系であり、 上記では校正のために取る姿勢を一つにしているが、上記マーク1614の画面上の座標の抽出が終わったところでフロントの姿勢を変更し、処理を繰り返しサンプルする点数を増やすことにより結果の冗長性を増すことが出来る、 カメラの校正システム。 cHw=cHs×sHw …(A) wHc=cHw^(-1) …(B)」 2 刊行物2 刊行物2には、図面とともに次の事項が記載されている。 ア 「【技術分野】【0001】 本発明は、油圧ショベルの較正システム及び油圧ショベルの較正方法に関する。」 イ 「【0060】 3.較正システム50 較正システム50は、油圧ショベル100において、上述した揺動角α,β,γの演算、及び、バケット8の刃先の位置を演算するために必要なパラメータを較正するためのシステムである。図3に示すように、較正システム50は、形状検出部54と較正装置60とを有する。 【0061】 形状検出部54は、ステレオカメラである。形状検出部54は、車体1に取り付けられている。具体的には、形状検出部54は、旋回体3に取り付けられている。図12は、運転室4の斜視図である。図12に示すように、形状検出部54は、運転室4に取り付けられている。さらに具体的には、形状検出部54は、運転室4の室内に取り付けられている。形状検出部54は、第1カメラ部54aと第2カメラ部54bとを有する。第1カメラ部54aと第2カメラ部54bとは、それぞれ図示しないレンズ機構やシャッター機構などを有する。第1カメラ部54aと第2カメラ部54bとは、運転室4内において車幅方向に間隔を空けて配置されている。形状検出部54は、運転室4の前窓4aの上部の後方に配置されている。形状検出部54は、運転室4の前方に位置する所定の検出範囲A1(図16参照)内を移動するバケット8の3次元的な形状及び位置を検出する。」 3 刊行物3 刊行物3には、図面とともに次の事項が記載されている。 ア 「【請求項1】 建設機本体と、該建設機本体に設けられた工事作業具と、前記建設機本体の機械中心に対して既知の位置に設けられた2つのカメラと、前記工事作業具に設けられ、前記2つのカメラの視野にそれぞれ含まれる様に配置された少なくとも3のターゲットと、前記2つのカメラで取得したステレオ画像から各画像中で共通する少なくとも3のターゲット像を抽出し、該各ターゲット像の3次元位置を求め、求めた3次元位置に基づき前記工事作業具の前記建設機本体に対する位置、姿勢を算出する演算処理装置とを具備することを特徴とする建設機械。 【請求項2】 前記カメラはビデオカメラであり、前記演算処理装置は、各フレーム画像毎にターゲットの位置、姿勢を算出する様にした請求項1の建設機械。」 イ 「【技術分野】【0001】 本発明はブルドーザ、パワーショベル等の建設機械、特に排土板、バケット等の工事作業具の建設機械本体に対する位置、姿勢を検出可能とした建設機械に関するものである。」 ウ 「【0027】 次に、本発明に係る姿勢検出装置17は、主に、所要位置、例えば運転室20の屋根の前部に設けられた2台のカメラ(第1撮像部,第2撮像部)18,19、該カメラ18,19の視野に入る様に所要箇所、所要数、例えば5箇所に設けられたブレード検出用ターゲット21a,21b,21c,21d,21e、照明装置22及び図2に示される演算処理装置23によって構成される。 ・・・ 【0036】 尚、前記カメラ18,19についてはデジタルカメラが使用され、前記カメラ18,19の受光部は画素の集合体であるCCD、或はCMOS等である。受光部に於いて、受光する画素の位置が特定でき、又画素の位置から画角が求められる様になっている。 【0037】 前記カメラ18,19としてはビデオカメラが用いられ、或は10枚/秒以上、好ましくは20枚/秒程度で静止画像が撮像できるカメラが用いられる。 ・・・ 【0040】 前記カメラ18,19はステレオカメラ25を形成し、又撮像した画像データは同期制御部26を介して制御演算部27、記憶部28に入力され、前記制御演算部27、前記記憶部28には画像処理部29が接続されている。前記演算処理装置23は前記同期制御部26、前記制御演算部27、前記記憶部28、前記画像処理部29により構成される。」 第4 対比 本願発明と刊1発明とを対比する。 1 刊1発明の「自動運転ショベル1」は作業を行う機械であり、「ブーム14」、「アーム15」、「バケット16」は作業機ということができるから、それぞれ本願発明の「作業機械」、「作業機」に相当する。 2 刊1発明の「ビデオカメラ61」は、撮像装置であり、対象の位置を検出して出力する機能を有するものであることは明らかであるから、本願発明の「少なくとも一対の撮像装置で構成されたステレオカメラであり、対象の位置を検出して出力する第1位置検出部」と、「撮像装置で構成されたカメラであり、対象の位置を検出して出力する第1位置検出部」の点で共通する。 また、刊1発明の「カメラの校正システム」は、本願発明の「ステレオカメラの校正システム」と、「カメラの校正システム」である点で共通する。 3 刊1発明の「旋回体12とブーム14との俯仰角を検出する角度センサ17と、ブーム14とアーム15との回動角を検出する角度センサ18と、アーム15とバケット16との回動角を検出する角度センサ19と、旋回体12の旋回角を検出する角度センサ60」は、「ブーム14」、「アーム15」、「バケット16」、「旋回体12」の動作量を検出するものであるので、本願発明の「作業機の動作量を検出する第2位置検出部」に相当する。 4 刊1発明の「(校正の姿勢の状態のフロントの姿勢を)治具161のビデオカメラ61によって撮像された画像を取り込み、撮像した治具161の画像から線分を抽出し交差する線分であるマーク1614の画面上の座標を抽出し、既知である治具座標系1613上のマーク1614の座標と抽出した画面上のマークの座標から空間上のマーク1614の座標を求め」ることについて、当該「空間上のマーク1614の座標」は、「校正の姿勢の状態のフロントの姿勢」に関する三次元情報であるから、本願発明の「第1位置検出部によって検出された前記作業機械の所定の位置に関する三次元情報である第1位置情報」と、「前記作業機械の所定の位置に関する三次元情報である第1位置情報」の点で共通する。 5 刊1発明の「校正の姿勢の状態の自動運転ショベル1のフロントの姿勢を、フロントの各関節に取り付けてある角度センサ(角度計)17?19から検出し、検出したフロントの姿勢より制御座標系72から治具座標系1613への変換行列であるsHwを算出」するにあたり、「各関節に取り付けてある角度センサ(角度計)17?19から」「校正の姿勢の状態の自動運転ショベル1のフロントの姿勢」の三次元の位置情報を得ていることは明らかであるから、当該位置情報は、本願発明の「第1位置検出部が前記所定の位置を検出したときの前記作業機械の姿勢で、前記第2位置検出部によって検出された前記所定の位置に関する三次元情報である第2位置情報」と、「前記所定の位置を検出したときの前記作業機械の姿勢で、前記第2位置検出部によって検出された前記所定の位置に関する三次元情報である第2位置情報」の点で共通する。 6 刊1発明の「制御座標系72からカメラ座標系71への変換行列cHw」、「カメラ座標系71から制御座標系72への変換行列wHc」は、ある座標系から異なる座標系に変換するために用いられる変換情報であり、それぞれの「変換行列cHw、wHc」は、「制御座標系72から治具座標系1613への変換行列sHwと治具座標系1613からカメラ座標系71への変換行列cHsを(A)式へ代入して制御座標系72からカメラ座標系71への変換行列cHwを算出し、制御座標系72からカメラ座標系71への変換行列cHwを(B)式へ代入して、カメラ座標系71から制御座標系72への変換行列wHcを算出し」ている。これらのことから、刊1発明は、上記4の「空間上のマーク1614の座標」(情報)、及び上記5の位置情報を用いて、「変換行列cHw、wHc」を求めて出力する処理部を有しているということができる。 したがって、刊1発明の「カメラ座標系71」、「制御座標系72」は、それぞれ本願発明の「第1位置検出部の座標系」、「第2位置検出部の座標系」に相当すると共に、刊1発明は、本願発明の「前記第1位置検出部が検出した位置を前記第1位置検出部の座標系から前記第1位置検出部の座標系とは異なる座標系に変換するために用いられる変換情報を求めて出力するか、又は前記第2位置検出部が検出した位置を前記第2位置検出部の座標系から前記第2位置検出部の座標系とは異なる座標系に変換するために用いられる変換情報を求めて出力する処理部」と、「前記第1位置検出部の座標系から前記第1位置検出部の座標系とは異なる座標系に変換するために用いられる変換情報を求めて出力するか、又は前記第2位置検出部が検出した位置を前記第2位置検出部の座標系から前記第2位置検出部の座標系とは異なる座標系に変換するために用いられる変換情報を求めて出力する処理部」の点で共通している。 7 刊1発明は、「マーク1614の画面上の座標の抽出が終わったところでフロントの姿勢を変更し、処理を繰り返しサンプルする点数を増やすことにより結果の冗長性を増すことが出来る」ものであるので、「サンプルする点数」に応じて、複数の上記4の「空間上のマーク1614の座標」(情報)や上記5の位置情報を用いることとなる。 したがって、刊1発明は、本願発明の「前記第1位置情報は、前記第1位置検出部が、異なる姿勢の前記作業機械から前記所定の位置を検出することにより得られた複数の三次元情報であり、前記第2位置情報は、前記第2位置検出部が、異なる姿勢の前記作業機械から前記所定の位置を検出することにより得られた複数の三次元情報であり」の構成と、「前記第1位置情報は、異なる姿勢の前記作業機械から前記所定の位置を検出することにより得られた複数の三次元情報であり、前記第2位置情報は、前記第2位置検出部が、異なる姿勢の前記作業機械から前記所定の位置を検出することにより得られた複数の三次元情報であ」る点で共通する。 8 上記1?7から、本願発明と刊1発明とは、 以下の点で一致し、相違点1?3で相違する。 <一致点> 「作業機を有する作業機械に備えられた撮像装置で構成されたカメラであり、対象の位置を検出して出力する第1位置検出部と、 前記作業機の動作量を検出する第2位置検出部と、 前記作業機械の所定の位置に関する三次元情報である第1位置情報、及び前記所定の位置を検出したときの前記作業機械の姿勢で、前記第2位置検出部によって検出された前記所定の位置に関する三次元情報である第2位置情報を用いて、前記第1位置検出部の座標系から前記第1位置検出部の座標系とは異なる座標系に変換するために用いられる変換情報を求めて出力するか、又は前記第2位置検出部が検出した位置を前記第2位置検出部の座標系から前記第2位置検出部の座標系とは異なる座標系に変換するために用いられる変換情報を求めて出力する処理部と、を含み、 前記第1位置情報は、異なる姿勢の前記作業機械から前記所定の位置を検出することにより得られた複数の三次元情報であり、 前記第2位置情報は、前記第2位置検出部が、異なる姿勢の前記作業機械から前記所定の位置を検出することにより得られた複数の三次元情報である、 カメラの校正システム」 <相違点1> 「カメラ」について、本願発明は、「少なくとも一対の」「ステレオカメラ」であるのに対して、刊1発明は、「ビデオカメラ」である点。 <相違点2> 「第1位置情報」について、本願発明は、「第1位置検出部によって検出された」情報であるのに対して、刊1発明は、「治具161のビデオカメラ61によって撮像された画像を取り込み、撮像した治具161の画像から線分を抽出し交差する線分であるマーク1614の画面上の座標を抽出し、既知である治具座標系1613上のマーク1614の座標と抽出した画面上のマークの座標から」求めた「空間上のマーク1614の座標」である点。 <相違点3> 「異なる姿勢」について、本願発明は、「異なる姿勢は、前記ステレオカメラと前記所定の位置との間の、前記作業機械の接地面と平行な距離である水平距離及び前記接地面と直交する方向である前記作業機械の上下方向における位置が異なるものである」のに対し、刊1発明はそのような特定がなされていない点。 第5 判断 1 相違点1、2について 相違点1、2は関連がある内容であるため、併せて検討する。 一般的に共通する技術分野に属する公知・周知技術を適用することは、当業者が容易に着想し得ることであるといえるところ、三次元の位置情報を得るためにステレオカメラを用いることは、刊行物2、3に記載されているように、ショベル等の建設機械の技術分野において周知技術である。 刊1発明は、位置計測の校正に関する発明であって、「カメラ座標系71、制御座標系72・・・は三次元の座標系」であり、「制御座標系72からカメラ座標系71への変換行列cHw」、「カメラ座標系71から制御座標系72への変換行列wHc」を求めていることから、三次元の位置情報を用いることが前提となっている。このような前提のもとで、カメラ座標系71における三次元の位置情報を得るために、どのような手段を用いるかは、当業者が適宜選択しうる事項にすぎず、また、位置計測の校正に関する刊1発明において、三次元の位置情報を得るために「ビデオカメラ61」と既知の情報を用いるという手段を選択しなければいけない格別の事情は見受けられないから、刊1発明の当該手段に代えて、上記周知技術を採用することは当業者が容易に想到しうる程度のことにすぎない。 2 相違点3について 刊1発明では「マーク1614の画面上の座標の抽出が終わったところでフロントの姿勢を変更し処理を繰り返しサンプルする点数を増やす」ことを行っており、「フロントの姿勢を変更」するということは、ブーム14、アーム15、バケット16、旋回体12の位置を変更することとなり、このような位置変更は三次元的な変位であることが通例であるから、本願発明の「作業機械の接地面と平行な距離である水平距離及び前記接地面と直交する方向である前記作業機械の上下方向における位置が異なる」ようにされることとなる。したがって、相違点3は実質的な相違点とはいえない。また、仮に相違点であるとしても、どのような方向に変位させるかは当業者が必要に応じて適宜設定しうる設計事項にすぎない。 3 効果について 上記1、2において検討したように、「カメラ」として、刊1発明において、「ステレオカメラ」を用いた場合には、本願発明と同様の効果を奏することとなり、本願発明の作用効果は、刊1発明及び周知技術(刊行物2、3)の作用効果からみて、当業者が予測し得る程度のものである。 4 請求人の主張について 請求人は、平成30年8月14日付け意見書において、「[6]拒絶の理由3に対する意見・・・しかしながら、引用文献1においては、校正の際にビデオカメラにより撮影した冶具の画像からマークの画像上の座標を抽出しており、この位置情報は二次元情報であります(段落[0053])。また、冶具上のマークの位置は、制御座標系において既知(段落[0048])と記載されており、明らかに三次元位置情報であります。つまり、引用文献1には、二次元の位置情報と三次元の位置情報とを用いて変換情報を求める技術が開示されています。引用文献1では、ビデオカメラが用いられており、ビデオカメラから三次元位置情報を得ることはできません。引用文献1には、本出願に係る発明のような「三次元の位置情報と三次元の位置情報を用いて変換情報を求める」という構成は開示されていないし示唆もありません。また、引用文献2及び引用文献3にも、本出願に係る発明は記載されていません。」と主張している。 しかしながら、刊1発明においては、上記したように、「カメラ座標系71、制御座標系72・・・は三次元の座標系」であるし、ビデオカメラにより撮像された(二次元)情報を用いて三次元情報を得ていることから、三次元の位置情報と三次元の位置情報を用いて変換情報を求めるものと認められる。 したがって、請求人の主張は採用できない。 第6 むすび 以上のとおり、本願発明は、刊1発明及び周知技術(刊行物2、3)に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 したがって、その余の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2018-12-06 |
結審通知日 | 2018-12-11 |
審決日 | 2018-12-26 |
出願番号 | 特願2015-551654(P2015-551654) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WZ
(E02F)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 岡村 典子、竹村 真一郎 |
特許庁審判長 |
小野 忠悦 |
特許庁審判官 |
西田 秀彦 井上 博之 |
発明の名称 | ステレオカメラの校正システム、作業機械及びステレオカメラの校正方法 |
代理人 | 特許業務法人酒井国際特許事務所 |