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審決分類 審判 一部申し立て 2項進歩性  E06B
審判 一部申し立て 1項3号刊行物記載  E06B
審判 一部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  E06B
審判 一部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備  E06B
管理番号 1351423
異議申立番号 異議2018-700391  
総通号数 234 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-06-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-05-10 
確定日 2019-04-05 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6234013号発明「日射遮蔽装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6234013号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔2-8〕について訂正することを認める。 特許第6234013号の請求項1ないし8に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6234013号の請求項1ないし10に係る特許についての出願は、平成24年6月15日に特許出願され、平成29年11月2日にその特許権の設定登録がされ、平成29年11月22日に特許掲載公報が発行された。その特許についての本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。

平成30年 5月10日 :特許異議申立人栗暢行(以下「申立人A」という。)による特許異議の申立て
平成30年 5月21日 :特許異議申立人寺田誠治(以下「申立人B」という。)による特許異議の申立て
平成30年 9月 6日:取消理由通知(9/11発送)
平成30年10月29日:特許権者による意見書の提出
平成30年12月 4日:取消理由通知(決定の予告)(2/10発送)
平成31年 2月 6日:訂正請求書、意見書

なお、申立人A及びBが提出した特許異議申立書を、以下、それぞれ「申立書A」及び「申立書B」という。


第2 訂正請求について
1 訂正の内容
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項2の「前記回転操作部は、前記ボトムレールの底面又は室外側の面に設けられるか、この面に設けられた貫通孔を通じて操作可能な位置に設けられる日射遮蔽装置であって、」を「前記回転操作部は、前記ボトムレールの室外側の面に設けられ、」に変更する訂正を行う。
請求項2を引用する請求項3?8も同様に訂正する。
(下線は、訂正箇所を示す。)

2 訂正の適否の判断
(1)訂正事項1
ア 訂正の目的の適否について
訂正事項1は、訂正前の請求項2に記載されていた「前記回転操作部は、前記ボトムレールの底面又は室外側の面に設けられるか、この面に設けられた貫通孔を通じて操作可能な位置に設けられる」ことについて、選択的記載であった回転操作部の位置を、そのうちの1つである「前記ボトムレールの室外側の面」に限定し、また、重複する記載である「日射遮蔽装置」を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。

イ 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するか否かについて
訂正事項1は、上記アのとおり、選択的記載であった回転操作部の位置を1つに限定し、重複する記載を削除するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

ウ 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であるか否かについて
訂正事項1は、上記アのとおり、選択的記載であった回転操作部の位置を1つに限定し、重複する記載を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。

(2)一群の請求項について
請求項3?8は、直接的又は間接的に請求項2を引用しているものであって、訂正事項1によって記載が訂正されてる請求項2に連動して訂正されるものである。よって、請求項2?8は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。

(3)小括
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、訂正後の請求項2?8についての訂正を認める。


第3 本件発明
上記第2のとおり、平成31年2月6日付け訂正請求は認められたので、特許第6234013号の請求項1ないし8に係る発明(以下「本件発明1」等といい、全体を「本件発明」という。)は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1ないし8に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】
ヘッドボックスから吊り下げられる日射遮蔽材と、
前記日射遮蔽材の下端に配置されるボトムレールと、
前記ヘッドボックスから垂下されて前記ボトムレールを支持する昇降コードと、
前記ヘッドボックスと前記ボトムレールの間の昇降コード長を前記ヘッドボックス側から変化させて前記ボトムレールを昇降させる昇降手段と、
前記ボトムレールの下限位置を規制する規制手段と、
前記ボトムレール内に配置され且つ回転部材の回転に伴って前記昇降コードを前記ボトムレール内に引きこむ引き込み量を変化させることによって前記ボトムレールの下限位置を調整する調整装置と、
前記回転部材を回転させる回転操作部とを備え、
前記回転操作部は、前記ボトムレールの室外側の面に設けられるか、この面に設けられた貫通孔を通じて操作可能な位置に設けられる日射遮蔽装置。
【請求項2】
ヘッドボックスから吊り下げられる日射遮蔽材と、
前記日射遮蔽材の下端に配置されるボトムレールと、
前記ヘッドボックスから垂下されて前記ボトムレールを支持する昇降コードと、
前記ヘッドボックスと前記ボトムレールの間の昇降コード長を前記ヘッドボックス側から変化させて前記ボトムレールを昇降させる昇降手段と、
前記ボトムレールの下限位置を規制する規制手段と、
前記ボトムレール内に配置され且つ回転部材の回転に伴って前記昇降コードを前記ボトムレール内に引きこむ引き込み量を変化させることによって前記ボトムレールの下限位置を調整する調整装置と、
前記回転部材を回転させる回転操作部とを備え、
前記回転操作部は、前記ボトムレールの室外側の面に設けられ、
前記日射遮蔽材の下端は、生地押さえに取着され、前記生地押さえは、前記ボトムレールの開口部に取着され、前記回転操作部は、前記生地押さえに設けられる、日射遮蔽装置。
【請求項3】
前記回転操作部が設けられる操作面に貫通孔が設けられ、
前記回転部材は、基部と、この基部から半径方向に突出するフランジ部を備え、
前記回転部材は、前記フランジ部が前記操作面に当接するように前記貫通孔に挿入され、
前記回転操作部は、前記基部の外面側に設けられる請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記調整装置は、前記昇降コードを保持する保持部材を備え、前記回転操作部は、前記回転部材の回転によって前記昇降コードを前記回転部材に巻き取ることによって前記引き込み量を変化させるように構成される請求項1?3の何れか1つに記載の装置。
【請求項5】
前記回転部材は、前記保持部材に相対回転可能に取着される請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記回転部材と前記保持部材は、周方向の複数箇所で係合する請求項5に記載の装置
【請求項7】
前記保持部材は、回転不能、又は前記回転部材の回転軸周りの回転可能角度が90度以内になるように前記ボトムレール内に設置される請求項4?6の何れか1つに記載の装置。
【請求項8】
前記調整装置は、基部と、この基部から立ち上がる筒部を有する保持部材を備え、前記回転部材は、前記筒部に対して相対回転可能に挿入され、前記昇降コードは、前記筒部の上端側において前記回転部材の回転力が伝達され、前記回転操作部は、前記回転部材の回転によって前記昇降コードを前記筒部に巻き取ることによって前記引き込み量を変化させるように構成される請求項1?3の何れか1つに記載の装置。」


第4 取消理由の概要
請求項1ないし8に係る特許に対して、当審が平成30年9月6日付けの取消理由通知において特許権者に通知した取消理由の要旨は、以下のとおりである。

(1)本件特許の請求項1及び2に記載された発明、及び請求項1又は2を引用する請求項3ないし8に記載された発明は、不明確であるから、請求項1ないし8に係る特許は、特許法第36条第6項第2号の要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。
(2)本件特許の請求項2に記載された発明、及び請求項2を引用する請求項3ないし8に記載された発明は、発明の詳細な説明に記載した発明ではないから、請求項2ないし8に係る特許は、特許法第36条第6項第1号の要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。
(3)発明の詳細な説明には、請求項2に記載された発明を当業者が実施可能な程度に記載されていないから、本件特許は、特許法第36条第4項第1号の要件を満たしていない特許出願にされたものである。
(4)本件発明1ないし8は、刊行物1に記載された発明及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件発明1ないし8に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。

〔引用刊行物〕
刊行物1:特開2005-90196号公報
(申立書Aの甲第1号証、申立書Bの甲第1号証)
刊行物2:国際公開第2008/130112号
(申立書Aの甲第2号証、申立書Bの甲第4号証)
刊行物3:特開2010-31481号公報
(申立書Aの甲第3号証、申立書Bの甲第7号証)
刊行物4:特開2001-271577号公報
(申立書Aの甲第4号証、申立書Bの甲第5号証)
刊行物5:特開2008-266979号公報(申立書Aの甲第5号証)
刊行物6:特開2010-159616号公報(申立書Aの甲第6号証)
刊行物7:特開平8-53986号公報(申立書Aの甲第7号証)
刊行物8:実公平4-50800号公報(申立書Aの甲第8号証)
刊行物9:特開2010-48079号公報
(申立書Aの甲第9号証、申立書Bの甲第6号証)
刊行物10:特開2002-54374号公報(申立書Bの甲第2号証)
刊行物11:特開2000-213254号公報
(申立書Bの甲第3号証)


第5 刊行物の記載事項
1 刊行物1(下線は、決定において付した。以下同様。)
ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は、屋内用ブラインド、プリーツスクリーン、ローマンシェード等に使用する昇降コードの下端部をボトムレール等に固定する機構に関する。」

イ 「【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その課題は、屋内用ブラインド、プリーツスクリーン、ローマンシェード等に使用する昇降コードの下端部をボトムレール等に固定する機構であって、複数の昇降コードの長さを容易に調整することができるものを提供することである。」

ウ 「【発明の効果】
【0007】
本発明の固定機構は、昇降コードの下端部をベースに挿通してロックを90゜回すと、ロック下面の凸部がロック下面の凸部が昇降コード下端部をベースの浅い通路溝に押圧してロックし、そこから、さらに90゜回すか又は元に戻すと、ロック下面の凹部が昇降コード下端部を解放する。したがって、屋内用ブラインド、プリーツスクリーン、ローマンシェード等に使用する複数の昇降コードの長さを容易に揃えることができるという効果を奏する。」

エ 「【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図面に示す本発明固定機構の実施例に基づいて、本発明を説明する。図1は、実施例を備えたプリーツスクリーンの要部側面図である。、図2a、図2b、図2cは、実施例の断面図であり、図2aは昇降コード下端部を挿通する前の状態を、図2bは挿通した昇降コード下端部の解放状態を、図2cは挿通した昇降コード下端部のロック状態をそれぞれ示す。図3はベースの平面図であり、図4はロックの底面図である。
【0009】
図1に示すように、図外のヘッドレール内に配置された昇降ドラムに上端部が巻かれた昇降コード1の下端部2は、垂下してプリーツスクリーン3の昇降コード孔4を貫通する。それから、昇降コード下端部2はボトムレール5内に配置される固定機構6のベース7の内部に入口8から入り、ついで、出口9から引き出される。固定機構6のベース7は、弾性を利用して突起23をボトムレール5の穴24のはめ込み、ボトムレール5に固定される。
【0010】
図2a、図3に示すように、固定機構6は、合成樹脂製のベース7と、そのベースに水平回転可能に軸受けされた合成樹脂製のロック10とからなる。ベース7のボトムレール長手方向の一端側にボトムレール5の上面から突出する突出部11を設ける。ベース7の昇降コードが、直接牽引する操作方式であっても、ドラム巻取り操作方式であっても、空所12は突出部11の入口8から垂下し、ついで、ベース7内の空所12を通り、他端側の出口9に抜ける。空所12の底14には出口9に達する通路溝15を設ける。空所12の天井16にはスリット17を設け、そのスリットにロック10の回転軸18を軸受けする。回転軸18の軸心は通路溝15の中心を通る。
【0011】
図2a、図4に示すように、ロック10は回転軸18の上方に操作ノブ19を、下方にロック盤20を備える。操作ノブ19はベース7の上面に、ロック盤20は空所12の内部にそれぞれ位置する。ロック盤20の中高円板状下面には直径方向に貫通する凹部21を設け、その凹部と垂直な直径を中心とする扇形領域に頂上が同心円弧を形成する山形の凸部22を形成する。波線で示すように、操作ノブ19の上面には十字形の操作用切り込み13を形成し、ドライバなどで回転操作ができるようにする。
【0012】
図2bに示すように、通路溝15の深さは、昇降コード1の太さよりも小さいが、操作ノブ19をボトムレール5の長手方向に平行としたとき、ロック盤20の凹部21がベース7の通路溝15の真上に位置するから、通路溝15の上には、昇降コード1が自由に往来で着きる空間が生じる。したがって、昇降コード1の下端部2をベース7の入口8から空所12に通して出口9から引き出すことも、逆に入り口側へ引き抜くことも容易である。
【0013】
図2cに示すように、操作ノブ19をボトムレール5の長手方向に垂直としたとき、ロック盤20の凸部22がベース7の通路溝15の真上にくる。通路溝15の深さは、昇降コード1の太さよりも小さいから、ロック盤20の凸部22が昇降コード下端部2に食い込み通路溝15に昇降コード下端部2を押圧してロックする。
【0014】
上記の通り、本発明の固定機構は、昇降コード1の下端部2をベース7の空所12の浅い通路溝15に通し、その通路溝上において、下面に直交する凹部21と凸部22を形成したロック10をベース7に回転可能に軸支し、ロック10を第1角度位置に回すと、凹部21が通路溝15の真上にきて昇降コード1を解放して移動を自由にし、それからどちらかに90゜回してロック10を第2角度位置にすると、凸部22が通路溝15の真上にきて昇降コード下端部2を通路溝15にロックする構成であるから、、屋内用ブラインド、プリーツスクリーン、ローマンシェード等に使用する昇降コードが、直接牽引する操作方式とドラム巻取り操作方式のいずれであっても、複数の昇降コードの長さを容易に揃えることができる。
【0015】
上記実施例は、プリーツスクリーンに関するものであるが、本発明の固定機構は、屋内用ブラインド、ローマンシェードにもそのまま適用することができる。」

オ 【図1】は以下のとおり。



カ 【図2】は以下のとおり。



キ 【図1】及び【図2】を参照すると、プリーツスクリーン3の下端は、生地押さえ(申立書A19頁の甲1図1において、矢印で「生地押さえ」と指し示された部材)に取着され、生地押さえは、ボトムレール5の開口部に取着され、ロック10の上端部は、生地押さえよりも上方に位置して、生地押さえに固定されていることが、看取できる。

ク 上記アないしキからみて、刊行物1には、次の発明(以下「刊行物1発明」という。)が記載されているものと認められる。
「ヘッドレール内に配置された昇降ドラムに上端部が巻かれた昇降コード1の下端部2を、垂下してプリーツスクリーン3の昇降コード孔4を貫通し、ボトムレール5内に配置される固定機構6のベース7の内部に入口8から入り、ついで、出口9から引き出されるものであって、
固定機構6は、合成樹脂製のベース7と、そのベースに水平回転可能に軸受けされた合成樹脂製のロック10とからなり、ベース7は、ボトムレール5に固定され、
ボトムレール5の開口部には、生地押さえが取着されて、ロック10の上端部は、生地押さえよりも上方に位置して、生地押さえに固定され、
昇降コード1の下端部2をベース7の空所12の浅い通路溝15に通し、その通路溝上において、下面に直交する凹部21と凸部22を形成したロック10をベース7に回転可能に軸支し、ロック10を第1角度位置に回すと、凹部21が通路溝15の真上にきて昇降コード1を解放して移動を自由にし、それからどちらかに90゜回してロック10を第2角度位置にすると、凸部22が通路溝15の真上にきて昇降コード下端部2を通路溝15にロックする、
昇降コード下端部固定機構。」

2 刊行物2
なお、訳文について、下記エは申立書Bから、その他は申立書Aから引用した。
ア 「Technical Field
[1] The present invention relates, in general, to an apparatus for controlling a blind on a level, and more particularly, to a level controlling apparatus for a blind, which is constructed so that a cord, connected to a plurality of slats to control the level of the slats, is directly wound around or unwound from a winding means rotated by an external force, thus allowing the level of the blind to be easily controlled, without completely untying the cord from a cord controller. 」
(訳文)
「[技術分野]
[1]本発明は、一般的にはブラインドをあるレベルに制御する装置に関し、特に、スラットのレベルを制御するために、複数のスラットに接続されたコードが、外力によって回転される巻取手段に直接巻き取られ又は巻き戻され、コード制御装置からコードを完全に取り外すことなく、ブラインドのレベルを容易に制御しうるように構成される制御装置に関する。」

イ 「[3] In the blind, the slats are arranged horizontally so as to more completely shut out the light and provide a good appearance. By reducing or increasing the total length of cords, all the slats connected to the cords are lifted or lowered, and the level of the slats is controlled. That is, when the length of the cords provided on both sides of the slats is reduced, the slats are lifted up to a desired position. Conversely, when the length of the cords is increased, the slats are lowered to a desired position. 」
(訳文)
「[3]ブラインドでは、スラットは水平に配置され、光をより完全に遮断し、良好な外観を提供する。 コードの全長を減少または増加させることによって、コードに接続された全てのスラットが持ち上げられまたは下降され、スラットのレベルが制御される。すなわち、スラットの両側に設けられたコードの長さが短くなると、スラットが所望の位置に持ち上げられる。 反対に、コードの長さが増加すると、スラットは所望の位置に下げられる。」

ウ 「Technical Solution
[7] Accordingly, the present invention has been made keeping in mind the above problems occurring in the prior art, and an object of the present invention is to provide a level controlling apparatus for a blind, in which one end of a cord is secured to a pulley having a rotary bar, the cord is wound around or unwound from the pulley, which is rotated by an external force, so that the length of the cord is adjusted, thus allowing the level of slats to be easily controlled.」
(訳文)
「発明が解決しようとする課題
[7]本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コードの一端が回転バーを有するプーリに固定され、コードは外力により回転されるプーリに巻き取り又は巻き戻され、それによってコードの長さが調整され、その結果スラットのレベルを容易にコントロールできる、ブラインドのレベル制御装置を提供することにある。」

エ 「[14] Fig.5 is a view illustrating the operating winding a cord, according to the present invention;and」
(訳文)
「[14]図5は、本発明によるコードの巻き付け動作を説明するための図である。」

オ 「[31] As shown in FIG. 1, a level controlling apparatus for a blind according to the present invention is provided with a cord controller 300, which keeps the horizontal height of a cord 200 supporting a plurality of slats 100 constant. The level controlling apparatus includes a winding means 400 having a button case 410, a pulley 420, and a button 430. The button case is held in a holding space defined in the cord controller. The pulley is held in a space defined in the button case, and is rotated by external force, so that the cord is wound around the pulley. The button closes an opening of the button case.」
(訳文)
「[31]図1に示されるように、本発明によるブラインドのレベル制御装置は、複数のスラット100を支持するコード200の水平高さを一定に維持するコード制御部300を備える。レベル制御装置は、ボタンケース410と、プーリ420と、ボタン430とを有する巻取手段400を含む。ボタンケースは、コード制御部に設けられた保持空間に保持される。プーリは、ボタンケースに形成された空間に保持され、外力によって回転されてコードがプーリに巻き付けられる。ボタンは、ボタンケースの開口を閉じる。」

カ 「[43] Further, as shown in FIG. 5, after the button 430 is removed from the cord controller, the tip of a screwdriver is fitted into the screwdriver fitting slot which is formed in the lower surface of the pulley 420, thus rotating the pulley using external force. As such, the pulley 420 is rotated in the button case 410 by the external force applied to the lower end of the pulley 420. Thus, the cord 200 connected to the rotary bar of the pulley 420 is wound or unwound from a rotating shaft. When the cord 200 is wound around the rotating shaft, the entire length of the cord connecting the slats to each other is reduced, so that the slats 100 are lifted up. Meanwhile, when the cord 200 is unwound from the rotating shaft, the entire length of the cord is increased, so that the slats 100 are lowered. In this way, the horizontal height of the blind is adjusted.」
(訳文)
「[43]また、図5に示すように、コード制御部からボタン430を外した後、プーリ420の下面に形成されたドライバ嵌合溝にドライバの先端を嵌合させてプーリを外力で回転させる。このように、プーリ420の下端に印加される外力によりプーリ420はボタンケース410内で回転される。したがって、プーリ420の回転バーに連結されたコード200は、回転軸に巻き付けられまた回転軸から巻き出される。コード200が回転軸に巻き付けられると、スラット同士を結ぶコードの全長が短くなり、スラット100が持ち上げられる。一方、コード200が回転軸から解かれると、コードの全長が長くなり、スラット100が下降する。このようにして、ブラインドの水平高さが調整される。」

キ Fig.1は以下のとおり。


ク Fig.5は以下のとおり。


3 刊行物3
ア 「【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラインドに関し、特に、ブラインドの高さ寸法を調整することが可能なブラインドに関する。」

イ 「【0005】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、作業性を良好にしつつ、ブラインド高さ調整のために調整したラダーコードが調整前の状態に戻ることを防止する戻り防止機能を強化することができるブラインドを提供することをその目的とする。」

ウ 「【0018】
スラット16の下方には、ボトムレール24が配置されており、ボトムレール24には、ラダーコード14の下端部がホルダ30によって連結される。また、図6に示されるように、ボトムレール24には、その上面に形成された上部貫通孔24aから昇降コード26の一端が挿入されて連結されており、昇降コード26の他端は各スラット16を挿通して、ヘッドボックス12内に導入され、ヘッドボックス12の幅方向一端側へ案内されてヘッドボックス12から導出されて操作つまみ27に連結される。
【0019】
図2ないし図8を参照しながら、ホルダ30の詳細構造について説明する。
ホルダ30は、ボトムレール24に係止されるホルダ本体32と、ホルダ本体32に支持される調整部材34とを有する。
【0020】
ホルダ本体32は、ボトムレール24の下面に係止するのに適するように、ボトムレール24の下面の形状に倣った形状をなしており、ホルダ本体32の前後の端部には、ボトムレール24の前後面に形成された突部24c、24cに係止可能な係止部32cが設けられる。また、係止部32cからホルダ本体32の中央部にかけて、ホルダ本体32がボトムレール24に取付けられた状態において、ラダーコード14の通り道となる案内溝32bが形成されている。
【0021】
そして、ホルダ本体32の中央部には、筒部32aが突設される。筒部32aは、ホルダ本体32がボトムレール24に取付けられた状態において、ボトムレール24の下面に形成された下部貫通孔24b内に突出するようになっている。筒部32a内において、その下端部は内径が拡径された拡径部32dとなっており、また、筒部32aの内周面には、周方向に所定角度毎、例えば90度毎に離間して軸方向に延びる複数の溝32eが形成される。
【0022】
調整部材34は、筒部32a内に下方から挿入されて筒部32a内で回転可能に支持される。
即ち、調整部材34の下端部は、円盤状の拡径部34bとなっており、拡径部34bは筒部32aの拡径部32dに嵌合するようになっている。拡径部34bの下面には操作溝34fが形成されており、操作溝34fは、ドライバー等の汎用工具、専用工具及び/又はコインが挿入できる溝となっている。
【0023】
拡径部34bの上方には回転軸部34aが形成され、回転軸部34aは、拡径部34bから上方に延びる一対の軸片34c、34cから構成され、その上端は開放される。軸片34c、34cの上端は、外径方向に突出する係止部34dとなっており、係止部34dは筒部32aの上面に係止されるようになっている。係止部34dの上面には、ラダーコード挿通用のスリット34eが形成される。」

エ 「【0031】
図6に示す状態からボトムレール24の下限位置の調整をする場合、操作溝34fに工具またはコインを挿入し、回転軸部34aを回転させる。これにより、回転軸部34a内に固定されているラダーコード14またはクリップ15が回転軸部34aと一体に回転するため、図9に示すように、筒部32aの外周に位置するラダーコード14が筒部32aの外周に巻き付いていく。これにより、ラダーコード14が、案内溝32bに沿ってホルダ30内に順次導入されていくため、ヘッドボックス12からボトムレール24までのラダーコード14の長さが短くなり、ボトムレール24の下限位置が上昇していく。」

4 刊行物4
ア 「【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、横型ブラインドのボトムレールの下限位置を微調整する調整装置に関するものである。」

イ 「【0010】この発明の目的は、ボトムレールの下限位置の微調整を行うとき、ラダーコードの長さを容易に均一に調整し得る調整装置を提供することにある。」

ウ 「【0021】前記巻取軸6は、テープホルダー3と同様に合成樹脂で形成され、その上端部にはラダーコード2を係止するための係止溝11が形成されている。前記巻取軸6の上端部から中間部は、前記テープホルダー3の支持孔7及び前記ボトムレール1の取付孔4に回転可能に挿通し得る径で形成されている。」

エ 「【0024】従って、図3に示すように、巻取軸6は90度回転される毎に各係合突部13がそれぞれ係合凹部8に係合して、巻取軸6の回転操作にクリック感を発生させるようになっている。
【0025】前記巻取軸の下端面は、マイナスドライバーやコイン等を係合可能とした操作溝14が形成され、その操作溝14がテープホルダー3の下面に露出されている。
【0026】次に、上記のように構成されたテープホルダー3の作用を説明する。組立時には、テープホルダー3に巻取軸6を嵌挿し、ラダーコード2の下端部を巻取軸6の係止溝11に挿通した状態で、テープホルダー3をボトムレール1の下面に嵌着する。
【0027】すると、巻取軸6がボトムレール1の取付孔4内に挿入され、その巻取軸6の上端部がボトムレール1の取付孔4の上端部に達する。そして、操作溝14にマイナスドライバーを係合させて回転操作すると、巻取軸6にラダーコード2の下端部が巻き取られ、ボトムレール1の吊下位置が上昇する。
【0028】また、巻取軸6を逆方向に回転させれば、巻取軸6に巻き取られたラダーコード2が巻き戻されて、ボトムレール1の吊下位置が下降する。上記のように構成されたテープホルダー3では、次に示す作用効果を得ることができる。」

オ 【図1】は以下のとおり。


5 刊行物5
ア 「【技術分野】
【0001】
この発明は、プリーツスクリーンのボトムレールに関するものである。」

イ 「【0035】
前記溝部18内には、前記昇降コード15の下端部の結び目15aを保持した保持部材19がボトムレール13の側方から挿通されている。従って、昇降コード15の下端は保持部材19を介してボトムレール13の上端部中央に保持され、ボトムレール13は昇降コード15の下端に吊下支持されている。」

ウ 「【0040】
また、図1(c)に示すように、ボトムレール13をさらに引き上げると、生地21bの上方の生地がその生地21b上に順次積層された状態となる。
上記のようなプリーツスクリーンでは、次に示す作用効果を得ることができる。
(1)ボトムレール13の重心Wを、昇降コード15の取付位置の下方に位置させたので、ボトムレール13を昇降してスクリーン12を昇降操作するとき、ボトムレール13の傾動を抑制することができる。
(2)スクリーン12の前後幅の中央部からずれた位置で昇降コード15をスクリーン12に挿通したプリーツスクリーンにおいても、ボトムレール13の重心Wを、昇降コード15の取付位置の下方に位置させたので、スクリーン12の昇降操作時のボトムレール13の傾動を抑制することができる。
(3)図1(a)に示すように、ボトムレール13を最下限まで下降させたとき、スクリーン12の引き伸ばしに反発する力は、最下段の生地21aと接合片14aにより吸収されて、ボトムレール13には作用し難い。従って、ボトムレール13の傾動を抑制することができる。
(4)スクリーン12の下部の生地21a,21bでボトムレール13を室内側の視界からほぼ覆い隠すことができる。従って、ボトムレール13を断面縦長としても、その露出を防止して美観を向上させることができる。
(5)ボトムレール13の上端を、スクリーン12の最下段の折り目谷Vより上方に位置させることができるので、錘20の縦方向の長さを大きくして重量を確保するためにボトムレール13の上下幅を大きくすることも容易である。
(6)スクリーン12の最下段の折り目谷V及び折り目山Mを利用してスクリーン12の下端部をボトムレール13に保持することができる。従って、スクリーン12の下端部をボトムレール13に取着するための特別な加工を必要としないので、生産性を向上させて製造コストを低減することができる。
(7)ボトムレール13を下限まで下降させたとき、ボトムレール13の上部はスクリーン12の上部と同様な折り目を維持した生地で覆われるので、ボトムレール13の上下幅を大きくしても、美観を低下させることはない。
(8)最下段の折り目山Mを生地押さえ22の先端で折り返した状態でボトムレール13下端部の係止片23に保持される。従って、スクリーン12の下端をボトムレール13に容易に取着することができる。
(ボトムレールの他の実施の形態)
図2は、ボトムレールの別例を示す。このボトムレール26aは、その上端から前方に向かって水平方向に延びる支持辺27を備え、その支持辺27上にスクリーン12を積層するようにしたものである。」

エ 【図1】は以下のとおり。


6 刊行物6
ア 「【0031】
このように、スクリーン装置5のガイド枠10をサッシ枠3に直接的にねじ止め等により固定することなく、そのガイド枠10の設置に取付金具11を用いることにより、その取付金具11のサッシ枠3に対する固定位置を適宜選択し、あるいは該金具11の形状や取付部26におけるねじ孔26aの位置を変更したものを用意し、仮に該金具11をサッシ枠3にねじ止めするにしても、一旦設置したスクリーン装置5を撤去すときに、ねじ孔等がきずとして目立たない位置に、該取付金具11を取り付けておくことができる。しかも、上述のように、取付金具11の固定部27に対して室内側からガイド枠を当接させてそれらを固定すると、その取付金具11による固定部分をガイド枠10によって室内側から見えない位置に隠すことができる。
【0032】
また、上記ラッチ30は、そのハンドル状の回転操作部31から軸部32が側方に突出するものとして構成し、上記ラッチ30の軸部32における小幅部32aを取付金具11の固定部27における開溝27bを通してその固定孔27aに嵌入する際、該ラッチの回転操作部31が、図6に示すように、取付溝14の長手方向と直交する方向に向く姿勢をとり、そして、該回転操作部31により軸部32を回転させて該ラッチ30の軸部32を固定孔27aから離脱不能な姿勢にした際に、該回転操作部31が取付溝14の長手方向を向く姿勢をとるように形成している。この姿勢では、上述したように、上記ガイド枠10の固定状態において、その固定部分が室内側から見えない位置にあるため、室内側からみて美観のある摺動式スクリーン装置5の設置を行うことができる。」

7 刊行物7
ア 「【0018】他方の縦枠(網戸開放時に可動縦枠MJに近接する縦枠、図1,3,4においては右の縦枠4)の収納溝13には、蛇腹状の折畳み可能な網37を水平方向に貫通して支持する紐38に対して常時緊張方向の付勢力を与える緊張手段を構成する付勢ユニット15が固定されている。この付勢ユニット15は、図6に示すように、ケース15aと、そのケース内に一端を固定された付勢部材としてのコルイバネ15bと、コイルバネ15bの他端に結合された紐38を半回される、ケース15aに枢着されたコロ15cとから構成され、ケース15aには縦枠4の収納溝13に対してねじ止めするための孔15dを有する取付部15eが設てある。したがって、付勢ユニット15は、開口枠Aに対して容易に取り外し得るように取付けられている。」

イ 「【0042】付勢ユニット15は、縦枠3,4の屋内側部分に設けた収納溝11又は13に収納して取付けられるので、室内側から見えないため、体裁がよい。また、付勢ユニット収納しない縦枠の収納溝は、これを遮閉部材14で遮閉する代わりに、その収納溝に可動縦枠の遮閉部材29の突縁29bを嵌入するようにしてもよい。その場合には、突縁11a,11bの間にマグネットMGを装備すれば、網戸を閉鎖状態にロックすることができる。」

8 刊行物8
ア 「(産業上の利用分野)
この考案はブラインドのヘツドボツクスの前方にこのヘツドボツクスを隠蔽するスラツトを支持するスラツト支持部材に関するものである。
(従来の技術)
従来、例えば第3図に示すようにブラインドのヘツドボツクス31を室内側から見えないようにスラツト32により隠蔽し美観を良くするために、前記スラツト32をスラツト支持部材33により支持していた。」

9 刊行物9
ア 「【0027】
スラット16の最下端部にはボトムレール24が配置されており、ボトムレール24には、ラダーコード14の下端部がホルダ30によって連結される。また、図4に示されるように、ボトムレール24には、その上面に設けられた上部貫通孔24aから昇降コード26の一端が挿入されて連結されており、昇降コード26の他端は各スラット16を挿通して、ヘッドボックス12内に導入され、ヘッドボックス12の幅方向一端側へ案内されてヘッドボックス12から導出されて操作つまみ27に連結される。
【0028】
次に、図2ないし図6を参照しながら、ホルダ30の詳細構造について説明する。
ホルダ30は、ボトムレール24に係止されるホルダ本体32と、ホルダ本体32とボトムレール24の間に挟まれてホルダ本体32に対して回転可能に支持される調整部材34とから構成される。
【0029】
ホルダ本体32は、外周縁32g付きの円盤状の本体32aを有しており、その中央部にはラダーコード14の下端部が固定される固定部としての円筒状の支持軸32dが突設される。支持軸32dは、ボトムレール24の下面に形成された下部貫通孔24bからボトムレール24内に挿入されるようになっている。支持軸32dには、180度離間して一対の導出口32eが形成される。支持軸32dの導出口32eが形成されていない部分の外周面には、支持軸32dの軸方向に平行に延びるリブ32fが形成される。
【0030】
また、ホルダ本体32の本体32aの前後には、導出口32eの位置と整列するように、係止部32bが形成される。係止部32b、32bは、ボトムレール24の前後面に形成された突部24c、24cに係止可能となっており、各係止部32bには、ラダーコード14を案内する案内溝32cが形成される。
【0031】
調整部材34は、ホルダ本体32の本体32aとほぼ同径の円盤状の本体34aを有しており、その中央部には、ホルダ本体32の支持軸32dが貫通する貫通孔34eが形成されている。貫通孔34e内に支持軸32dが挿入されることによって、調整部材34は支持軸32dを中心としてホルダ本体32に回転可能に支持される。また、貫通孔34eの内周面には、溝34fが周方向に適宜離間されて複数個形成されている。溝34fには、前記ホルダ本体32の支持軸32dのリブ32fが係合可能となっており、調整部材34がホルダ本体32に対して回転するときに、この溝34fがホルダ本体32のリブ32fに係合したり非係合となったりすることで、調整部材34の回転操作の際に節度感を与えると共に、係合したときに調整部材34の回転した位置を保持することが可能となっている。」

イ 「【0035】
即ち、ラダーコード14は、その下端部の前後の垂直コード14a同士がクリップ15によって結合されており(または前後の垂直コード14aを連結する中段コード14bの途中部にクリップ15が結合されていてもよい)、該クリップ15が支持軸32d内に固定され、前後の垂直コード14aは、導出口32e、32eから導出し、さらに挿通部34dを挿通し、案内溝32cを通ってホルダ30外に導出される。そして、ラダーコード14が取付けられ、組み立てられたホルダ30は、係止部32bがボトムレール24の突部24cに係止されることにより、ボトムレール24に取付けられる。このとき、係止部32bと突部24cとの間で、ラダーコード14は挟み付けられて、ラダーコード14はボトムレール24に連結される。」

ウ 「【0038】
次に、ホルダ30にラダーコード14を引込む場合、操作部34bをホルダ本体32の円弧状の外周縁32gに沿って摺動させることにより、調整部材34が支持軸32dの周りを回転する。このため、押圧部34cの一方の端部が挿通部34dを挿通するラダーコード14を押しながら回転するため、ラダーコード14は押圧部34cの外周側に沿ってホルダ30内に引込まれ、支持軸32dの外周面、すなわち押圧部34cの内周側と押圧部34cの外周側とに配索される。このとき、ラダーコード14は、突部24cと係止部32bとの間を滑りながら引込まれる。こうして、ボトムレール24の下限位置を上昇させて、ブラインドの高さ寸法を短くすることができる。」

10 刊行物10
ア 「【0010】この発明の目的は、ラダーコードの長さを調整することなくボトムレールの下限位置調整を容易に行い得る調整装置を提供することにある。」

イ 「【0031】次に、上記のように構成されたボトムレールの下限位置調整装置の作用を説明する。さて、図2に示す状態から係止溝19にプラスドライバーを係合させて調整コマ18を回転させ、駆動軸24を介して巻取ドラム12を矢印方向に回転させると、昇降コード3が巻取ドラム12に巻取られる。」

ウ 「【0056】なお、上記各実施の形態は、次に示すように変更してもよい。
・第一及び第二の実施の形態は、図13に示すような横型ブラインドに適用してもよい。すなわち、図13に示す横型ブラインドは、ヘッドボックス1の一側からスラット角度調節用操作棒8が吊下支持されるとともに、その近傍において前記ヘッドボックス1からは複数の昇降コード3が垂下されている。昇降コード3の下端にはイコライザー9が取着されるとともに、該イコライザー9の下方には操作コード35が垂下され、この操作コード35はボトムレール5に接続されている。そして、前記操作コード35を下方へ引いて昇降コード3をヘッドボックス1から引き出せばボトムレール5は上昇し、ボトムレール5及び各スラット7の自重に基づいて昇降コード3をヘッドボックス1へ引き込ませればボトムレール5は下降する。このような横型ブラインドに適用した場合にも、第一及び第二の実施の形態で得られた作用効果を得ることができる。
・第一及び第二の実施の形態は、図14に示すような横型ブラインドに適用してもよい。すなわち、図14に示す横型ブラインドは、ヘッドボックス1の一側より無端状の操作コード36が垂下されている。そして、この操作コード36を操作することで、前記ヘッドボックス1内に配設されるスラット駆動装置及びラダーコード2を介してスラット7が同位相で角度調節されるとともに、昇降コード巻取装置に昇降コード3が巻取られて、前記ボトムレール5を昇降可能となっている。このような横型ブラインドに適用した場合にも、第一及び第二の実施の形態で得られた作用効果を得ることができる。
・第一及び第二の実施の形態では、ラダーコード2を具備する横型ブラインドに適用したが、ラダーコード2を具備しないプリーツカーテン等に適用してもよい。
・第一の実施の形態において、突起20a及び凹部20bを45度間隔で形成したが、その他の任意の角度間隔としてもよい。突起20a及び凹部20bの間隔を45度より小さくすると、さらに細かな微調整を行うことができる。
・第一の実施の形態において、突起20a及び凹部20bに変えて、任意のワンウェイクラッチ装置としてもよい。
・第一の実施の形態において、巻取ドラム12を、ボトムレール5の下面からウォーム機構を介して回転駆動可能としてもよい。
・第一の実施の形態において、昇降コード3を駆動軸24に直接巻取ることとしてもよい。
・第二の実施の形態において、移動部材27に各昇降コード3の下端部を接続して、同一の移動部材27で各昇降コード3を同時に調整可能としてもよい。
・第二の実施の形態において、ボトムレール5に嵌着される複数のテープホルダー4に昇降コード3の下端部を接続し、前記テープホルダー4を移動部材としてボトムレール5の下面を移動させることにより昇降コード3の長さ調整を行うこととしてもよい。
・第二の実施の形態において、移動部材27及びロック部材28に操作軸を設け、ボトムレール5の前方に操作軸を突出させて、ボトムレール5の前方より操作可能としてもよい。
・第二の実施の形態において、サポート部材25の長手方向に沿ってジグザク状に形成した第1係合部31は、この形状に限られたものでなく所定の間隔で第1アーム部30の先端と係合可能とした構成としてもよい。」

エ 図3及び図4をみると、プラスドライバーを係合させる係止溝19を備えた調整コマ18は、ボトムレール長手方向端部の側面に配置されていることが看取できる。

11 刊行物11
ア 「【0018】プリーツスクリーン4をヘドレール2とボトムレール3から取り外すときは、上と下の帯状ファスナー5を端から半部同士の接合をはがし、ついで、通し棒のコードストッパ7を垂直にすると、プリーツスクリーン4は簡単にヘッドレール2とボトムレール3から取り外すことができる。図1に示すように、ヘッドレール2とボトムレール3の背面にピッチキープコード8を張設する。ピッチキープコード8の両端の結び目を、上下のブッシュ15に掛け止めし、その上下のブッシュ15をヘッドレール2とボトムレール3のブッシュ穴にはめ込んでピッチキープコード8をヘッドレール2とボトムレール3の間に渡す。ピッチキープコード8には複数のピッチキーププレート16を取り付け、そのピッチキーププレート16にプリーツスクリーン4の背面に露出する昇降コード6を通す。」

イ 「【0029】図10及び図11に示すように、ヘッドレール2及びボトムレール3の開口部21、31と、プリーツスクリーン4の最上及び最下片部41、42と、上下の平板9のそれぞれに連通する止め具穴11をあける。止め具穴11は中央の円形軸穴部から直径方向両側に細幅の長方形部が突出する錠穴である。図12に示すように、止め具10はドライバー用の溝を有する丸頭の操作部12と、止め具穴を通り抜ける錠部14と、操作部12と錠部14の中間において止め具穴11に嵌合する嵌合部13とからなる。嵌合部13は止め具穴の中央円形軸部と同径の円柱体であるが、その円柱体から錠部14の延長方向に少し突出する突起を一体に有する。錠部14は止め具穴と同大同形の横断面を有する柱体である。」


第6 当審の判断
1 特許法第36条第6項第2号について
(1)請求項1及び2に記載の「ボトムレールの室外側の面」について、室外側を向いている面のことを意味するのか、室外側の境界面から室外側に位置する面を意味するのか、その両方を意味するのか不明である、と上記取消理由通知で指摘したところ、平成30年10月29日付け意見書において、「本件明細書段落27及び59の記載に照らすと、本件発明1及び2の『室外側の面』とは、『日射遮蔽材よりも室外側に存在する面、又は室外側を向く面』を意味していることがご理解頂けると思われます。」(3頁)と主張しているように、請求項1及び2に記載の「ボトムレールの室外側の面」とは、「日射遮蔽材よりも室外側に存在する面、又は室外側を向く面」を意味していることは明らかであるから、該「ボトムレールの室外側の面」との記載に不明確な点は見当たらない。

(2)請求項2に記載の「前記回転操作部は、前記ボトムレールの底面又は室外側の面に設けられるか、この面に設けられた貫通孔を通じて操作可能な位置に設けられる日射遮蔽装置であって、・・・前記生地押さえは、前記ボトムレールの開口部に取着され、前記回転操作部は、前記生地押さえに設けられる」について、回転操作部が設けられた位置が「前記ボトムレールの底面又は室外側の面」と、「ボトムレールの開口部に取着され」た「前記生地押さえ」(開口部は、ボトムレールの底面や室外側の面と相違する位置である。)とは、位置が相違しているから、回転操作部を「前記ボトムレールの底面又は室外側の面」且つ「前記生地押さえ」に設けることは、技術上不可能と認めら、回転操作部が設けられる位置に矛盾がある、と指摘したところ、平成31年2月6日付け訂正請求により、回転操作部が設けられる位置が、「室外側の面」に限定されたことから、該矛盾点は解消された。
よって、請求項2の上記記載は、不明確な点はない。

(3)小括
以上のとおりであるから、請求項1及び2に記載された発明、及び請求項1又は2を引用する請求項3ないし8に記載された発明は明確である。

2 特許法第36条第6項第1号について
上記1(2)に関連して、請求項2に記載の「回転操作部を、ボトムレールの底面又は室外側の面に設け、且つ、生地押さえに設けることは、発明の詳細な説明には記載されていない」と指摘したところ、平成31年2月6日付け訂正請求により、請求項2に記載の回転操作部が設けられる位置が、「室外側の面」に限定されたことにより、「室外側の面」と「生地押さえ」の位置関係が発明の詳細な説明に記載されたものとなった。
よって、請求項2の「前記回転操作部は、前記ボトムレールの室外側の面に設けられ、・・・前記生地押さえは、前記ボトムレールの開口部に取着され、前記回転操作部は、前記生地押さえに設けられる」との記載は、発明の詳細な説明に記載されたものである。
したがって、請求項2及び請求項2を引用する請求項3ないし8に記載された発明は、発明の詳細な説明に記載した発明である。

3 特許法第36条第4項第1号について
上記1(2)に関連して、発明の詳細な説明の記載は、回転操作部を「前記ボトムレールの底面又は室外側の面」且つ「前記生地押さえ」に設ける発明を、当業者が実施できる程度に記載されていない、と指摘したところ、平成31年2月6日付け訂正請求により、請求項2に記載の回転操作部が設けられる位置が、「室外側の面」に限定されたことにより、「室外側の面」と「生地押さえ」の位置関係が、発明の詳細な説明に記載されたものであって、当業者が実施できる程度に記載されたものとなった。
よって、発明の詳細な説明の記載は、請求項2の「前記回転操作部は、前記ボトムレールの室外側の面に設けられ、・・・前記生地押さえは、前記ボトムレールの開口部に取着され、前記回転操作部は、前記生地押さえに設けられる」発明を当業者が実施できる程度に記載されたものである。

4 特許法第29条第2項について
(1)本件発明1
ア 対比
本件発明1と刊行物1発明を対比すると、両者は
「ヘッドボックスから吊り下げられる日射遮蔽材と、
前記日射遮蔽材の下端に配置されるボトムレールと、
前記ヘッドボックスから垂下されて前記ボトムレールを支持する昇降コードと、
前記ヘッドボックスと前記ボトムレールの間の昇降コード長を前記ヘッドボックス側から変化させて前記ボトムレールを昇降させる昇降手段と、
前記ボトムレール内に配置され、回転する回転部材を備え、前記昇降コードを前記ボトムレール内に引きこむ引き込み量を変化させることによって、前記ボトムレールの下限位置を調整する調整装置と、
前記回転部材を回転させる回転操作部とを備える、
日射遮蔽装置。」で一致するものの、以下の3点で相違している。

〔相違点1〕本件発明1は、ボトムレールの下限位置を規制する規制手段を備えているのに対し、刊行物1発明は、該規制手段の特定がない点。
〔相違点2〕前記昇降コードを前記ボトムレール内にひきこむ引き込み量を変化させる際に、本件発明1は、回転部材の回転に伴ったものであるのに対し、刊行物1発明は、回転部材の回転に伴ったものではない点。
〔相違点3〕前記回転操作部について、本件発明1は、前記ボトムレールの室外側の面に設けられるか、この面に設けられた貫通孔を通じて操作可能な位置に設けられるのに対し、刊行物1発明は、ボトムレールの室外側又はこの面に設けられた貫通孔を通じて操作可能な位置に設けられたかどうか不明な点。

イ 判断
(ア)事案に鑑みて、まず、相違点2について検討する。
a ボトムレールの下限位置を調整する調整装置において、コードをボトムレール内に引きこむ引き込み量を変化させる際に、回転部材の回転に伴って引き込み量を変化させる構成は、刊行物2(第5の2のオ及びカ)、刊行物3(第5の3のウ及びエ)、刊行物4(第5の4のウ及びエ)、刊行物10(第5の10のウ)に記載されているように、本件特許の出願前に周知の技術であると、取消理由通知で指摘したので、該技術を、刊行物1発明に適用可能かどうか、適用した場合どのような構成となるか、について検討する。

b 周知例として挙げた刊行物2、3、4、10に記載の構成をみると、まず、刊行物2に記載の構成は、昇降コードに関するものであって、昇降コードが巻き付けられるプーリは、そのプーリの下端に印加される外力により回転するもの、つまり、外力が印加されるプーリの下端は、ボトムレールの下面側にある。
次に、刊行物3及び4は、ラダーコードに関するものであって、ラダーコードの下端部が、ボトムレールの下面に係止するホルダによって係止されるものである。
また、刊行物10に記載の構成は、昇降コードに関するものであって、係止溝を備えた昇降コマは、ボトムレール長手方向端部の側面に設けられている。
これら周知例をまとめると、刊行物3、4に記載の構成は、コードがラダーコードであって、本件発明1の回転操作部に相当するものが、ボトムレールの下面に配置され、さらに、ボトムレールの下面に係止するホルダが必要とされるものであるから、当該構成を刊行物1発明に適用することが容易となるものではない。
刊行物2、10に記載の構成は、コードが昇降コードであるものの、本件発明1の回転操作部に相当するものが、それぞれボトムレールの下面や長手方向端部の側面に配置されるものである。
よって、ブラインドのコード全般という上位概念についてみれば、上記aのとおりの周知技術が本件特許の出願前に存在していたとしても、周知例として挙げた各刊行物(特に、刊行物3、4。)をみると、刊行物1発明に適用可能な周知技術とはいえない。

c そして、仮に、刊行物2、10に記載の構成を刊行物1発明に適用して、相違点2に係る構成とすることができたとしても、該適用により、回転操作部は、ボトムレールの下面や長手方向端部の側面に配置されることとなるから、該配置から、上記相違点3の構成である、ボトムレールの室外側の面や、この面に設けられた貫通孔を通じて操作可能な位置に配置することを容易想到というには、さらなる配置の検討を要することとなる。

d また、申立人Aは、意匠性向上のために構成部材を室内側から見えない配置とすることは、刊行物6?8に記載されているように、本件特許の出願前に周知の課題であったと主張するが、刊行物6?8は、日射遮蔽装置の昇降コードに関する課題ではなく、しかも、上記回転操作部の位置を、刊行物2、3、4に記載のボトムレールの下面や、刊行物10に記載のボトムレールの長手方向端部の側面から、ボトムレールの室外側の面や、この面に設けられた貫通孔を通じて操作可能な位置に代えることを示唆する文献は提示されていない。

e 次に、刊行物1発明の90°回る「ロック10」のみについてみると、「90°回してロック10を第2角度位置にすると、凸部22が通路溝15の真上にきて昇降コード下端部2を通路溝15にロックする」ものであって、さらに刊行物1には、「ロック盤20の凸部22が昇降コード下端部2に食い込み通路溝15に昇降コード下端部2を押圧してロックする」(第5の1のエの【0013】)とも記載されていることから、その「ロック10」と「通路溝15」とで昇降コード下端部2をロックする機能を考慮すると、刊行物1発明の「ロック10」と刊行物2、3、4、10に記載の回転に伴ってコードを引きこむ機構とは、その機能が相違しているから、刊行物1発明の90°回されるロック10のみに、ロープを引きこむ機能を適用することは、当業者が容易になし得たことではない。

f したがって、申立人A及びBが提示する刊行物2、3、4、10の記載からみて、ボトムレールの下限位置を調整する調整装置において、コードをボトムレール内に引きこむ引き込み量を変化させる際に、回転部材の回転に伴って引き込み量を変化させる構成が周知の技術であったとしても、該構成を刊行物1発明に適用することは、当業者が容易に気付くことではないから、刊行物1発明に刊行物2、3、4、10に記載の構成を適用して、相違点2に係る構成とすることは、当業者が容易になし得たことではない。

g 申立人A及び申立人Bは、コードを回転部材の回転に伴ってボトムレール内に引きこむ引き込み量を変化させることは、周知の技術に過ぎず、刊行物1発明において、ロックする機構に替えて、該周知技術用いることは、当業者が容易になし得たことである旨、主張している。
しかしながら、上記a?fで説示したとおりであるから、申立人A及び申立人Bの主張は採用できない。

(イ)以上のことから、相違点1及び3を検討するまでもなく、本件発明1は、刊行物1発明及び周知または公知の技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(2)本件発明2
ア 対比
本件発明2と刊行物1発明を対比すると、両者は、
「ヘッドボックスから吊り下げられる日射遮蔽材と、
前記日射遮蔽材の下端に配置されるボトムレールと、
前記ヘッドボックスから垂下されて前記ボトムレールを支持する昇降コードと、
前記ヘッドボックスと前記ボトムレールの間の昇降コード長を前記ヘッドボックス側から変化させて前記ボトムレールを昇降させる昇降手段と、
前記ボトムレール内に配置され、回転部材を備え、前記昇降コードを前記ボトムレール内に引きこむ引き込み量を変化させることによって前記ボトムレールの下限位置を調整する調整装置と、
前記回転部材を回転させる回転操作部とを備え、
前記日射遮蔽材の下端は、生地押さえに取着され、前記生地押さえは、前記ボトムレールの開口部に取着される、日射遮蔽装置。」で一致するものの、以下の3点で相違している。

〔相違点A〕本件発明2は、ボトムレールの下限位置を規制する規制手段を備えているのに対し、刊行物1発明は、該規制手段の特定がない点。
〔相違点B〕前記昇降コードを前記ボトムレール内に引きこむ引き込み量を変化させる際に、本件発明2は、回転部材の回転に伴ったものであるのに対し、刊行物1発明は、回転部材の回転に伴ったものではない点。
〔相違点C〕前記回転操作部について、本件発明2は、ボトムレールの室外側の面に設けられ、生地押さえに設けられるのに対し、刊行物1発明は、上記位置に設けられたかどうか不明な点。

イ 判断
事案に鑑みて、まず、相違点Bから検討する。
相違点Bは、上記相違点2と実質的に同じものであるから、上記(1)で説示した理由と同じ理由により、刊行物1発明及び周知の技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。
また、回転操作部を生地押さえに設けることは、その他の証拠に記載も示唆もされていないから、相違点Cに係る構成についても、刊行物1発明及び周知技術に基いて、当業者が容易になし得たことではない。
なお、刊行物1を詳細に検討すると、操作ノブ19を含んだロック10の形状及び生地押さえの位置からみて、本件発明の回転操作部に相当する操作ノブ19は生地押さえに設けられたものではない。
以上のとおりであるから、相違点Aを検討するまでもなく、本件発明2は、刊行物1発明及び周知または公知の技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。

(3)本件発明3?本件発明8について
本件発明3?本件発明8は、本件発明1または本件発明2の構成を全て含み、さらに限定を加えた発明であるから、本件発明1及び本件発明2について述べた理由と同じ理由により、刊行物1発明および周知または公知の技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。


第7 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知で記載した取消理由、及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件請求項1ないし8に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1ないし8に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドボックスから吊り下げられる日射遮蔽材と、
前記日射遮蔽材の下端に配置されるボトムレールと、
前記ヘッドボックスから垂下されて前記ボトムレールを支持する昇降コードと、
前記ヘッドボックスと前記ボトムレールの間の昇降コード長を前記ヘッドボックス側から変化させて前記ボトムレールを昇降させる昇降手段と、
前記ボトムレールの下限位置を規制する規制手段と、
前記ボトムレール内に配置され且つ回転部材の回転に伴って前記昇降コードを前記ボトムレール内に引きこむ引き込み量を変化させることによって前記ボトムレールの下限位置を調整する調整装置と、
前記回転部材を回転させる回転操作部とを備え、
前記回転操作部は、前記ボトムレールの室外側の面に設けられるか、この面に設けられた貫通孔を通じて操作可能な位置に設けられる日射遮蔽装置。
【請求項2】
ヘッドボックスから吊り下げられる日射遮蔽材と、
前記日射遮蔽材の下端に配置されるボトムレールと、
前記ヘッドボックスから垂下されて前記ボトムレールを支持する昇降コードと、
前記ヘッドボックスと前記ボトムレールの間の昇降コード長を前記ヘッドボックス側から変化させて前記ボトムレールを昇降させる昇降手段と、
前記ボトムレールの下限位置を規制する規制手段と、
前記ボトムレール内に配置され且つ回転部材の回転に伴って前記昇降コードを前記ボトムレール内に引きこむ引き込み量を変化させることによって前記ボトムレールの下限位置を調整する調整装置と、
前記回転部材を回転させる回転操作部とを備え、
前記回転操作部は、前記ボトムレールの室外側の面に設けられ、
前記日射遮蔽材の下端は、生地押さえに取着され、前記生地押さえは、前記ボトムレールの開口部に取着され、前記回転操作部は、前記生地押さえに設けられる、日射遮蔽装置。
【請求項3】
前記回転操作部が設けられる操作面に貫通孔が設けられ、
前記回転部材は、基部と、この基部から半径方向に突出するフランジ部を備え、
前記回転部材は、前記フランジ部が前記操作面に当接するように前記貫通孔に挿入され、
前記回転操作部は、前記基部の外面側に設けられる請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記調整装置は、前記昇降コードを保持する保持部材を備え、前記回転操作部は、前記回転部材の回転によって前記昇降コードを前記回転部材に巻き取ることによって前記引き込み量を変化させるように構成される請求項1?3の何れか1つに記載の装置。
【請求項5】
前記回転部材は、前記保持部材に相対回転可能に取着される請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記回転部材と前記保持部材は、周方向の複数箇所で係合する請求項5に記載の装置
【請求項7】
前記保持部材は、回転不能、又は前記回転部材の回転軸周りの回転可能角度が90度以内になるように前記ボトムレール内に設置される請求項4?6の何れか1つに記載の装置。
【請求項8】
前記調整装置は、基部と、この基部から立ち上がる筒部を有する保持部材を備え、前記回転部材は、前記筒部に対して相対回転可能に挿入され、前記昇降コードは、前記筒部の上端側において前記回転部材の回転力が伝達され、前記回転操作部は、前記回転部材の回転によって前記昇降コードを前記筒部に巻き取ることによって前記引き込み量を変化させるように構成される請求項1?3の何れか1つに記載の装置。
【請求項9】
ヘッドボックスから吊り下げられる日射遮蔽材と、
前記日射遮蔽材の下端に配置されるボトムレールと、
前記ヘッドボックスから垂下されて前記ボトムレールを支持する昇降コードと、
前記ヘッドボックスと前記ボトムレールの間の昇降コード長を前記ヘッドボックス側から変化させて前記ボトムレールを昇降させる昇降手段と、
前記ボトムレールの下限位置を規制する規制手段と、
前記ボトムレール内に配置され且つ回転部材の回転に伴って前記昇降コードを前記ボトムレール内に引きこむ引き込み量を変化させることによって前記ボトムレールの下限位置を調整する調整装置と、
前記回転部材を回転させる回転操作部とを備え、
前記回転操作部は、前記ボトムレールの底面又は室外側の面に設けられるか、この面に設けられた貫通孔を通じて操作可能な位置に設けられる日射遮蔽装置であって、
前記調整装置は、互いに反対方向に回転する一対の回転搬送部を備え、前記一対の回転搬送部間に前記昇降コードが保持され、前記回転操作部は、前記回転部材の回転に従って前記一対の回転搬送部を回転させることによって前記昇降コードが前記ボトムレール内に引き込まれて前記引き込み量を変化させるように構成されている、日射遮蔽装置。
【請求項10】
ヘッドボックスから吊り下げられる日射遮蔽材と、
前記日射遮蔽材の下端に配置されるボトムレールと、
前記ヘッドボックスから垂下されて前記ボトムレールを支持する昇降コードと、
前記ヘッドボックスと前記ボトムレールの間の昇降コード長を前記ヘッドボックス側から変化させて前記ボトムレールを昇降させる昇降手段と、
前記ボトムレールの下限位置を規制する規制手段と、
前記ボトムレール内に配置され且つ回転部材の回転に伴って前記昇降コードを前記ボトムレール内に引きこむ引き込み量を変化させることによって前記ボトムレールの下限位置を調整する調整装置と、
前記回転部材を回転させる回転操作部とを備え、
前記回転操作部は、前記ボトムレールの底面又は室外側の面に設けられるか、この面に設けられた貫通孔を通じて操作可能な位置に設けられる日射遮蔽装置であって、
前記ボトムレールは、内側の両側面に係合凸部を備え、前記調整装置は、前記係合凸部に弾性的に係合される、日射遮蔽装置。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2019-03-26 
出願番号 特願2012-136316(P2012-136316)
審決分類 P 1 652・ 536- YAA (E06B)
P 1 652・ 537- YAA (E06B)
P 1 652・ 113- YAA (E06B)
P 1 652・ 121- YAA (E06B)
最終処分 維持  
前審関与審査官 藤脇 昌也  
特許庁審判長 前川 慎喜
特許庁審判官 井上 博之
住田 秀弘
登録日 2017-11-02 
登録番号 特許第6234013号(P6234013)
権利者 立川ブラインド工業株式会社
発明の名称 日射遮蔽装置  
代理人 奥野 彰彦  
代理人 奥野 彰彦  
代理人 SK特許業務法人  
代理人 SK特許業務法人  
代理人 伊藤 寛之  
代理人 伊藤 寛之  

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