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審決分類 審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 G02B
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G02B
管理番号 1352251
審判番号 不服2017-19495  
総通号数 235 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-07-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-12-28 
確定日 2019-06-05 
事件の表示 特願2015-528659「LEDバックライト用照明レンズ」拒絶査定不服審判事件〔2014年(平成26年)2月27日国際公開,WO2014/031877,平成27年11月26日国内公表,特表2015-534101〕について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。 
理由 第1 手続等の経緯
特願2015-528659号(以下「本件出願」という。)は,2013年(平成25年)8月22日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2012年8月22日 米国)を国際出願日とする出願であって,その手続等の経緯の概要は,以下のとおりである。
平成29年 4月13日付け:拒絶理由通知書
平成29年 7月18日差出:意見書
平成29年 7月18日差出:手続補正書
平成29年 8月31日付け:拒絶査定
平成29年12月28日差出:審判請求書
平成29年12月28日差出:手続補正書
平成30年 4月26日差出:上申書

第2 平成29年12月28日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成29年12月28日にされた手続補正を却下する。

[理由]
1 本件補正の内容
平成29年12月28日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)により,特許請求の範囲の請求項1の記載は,次のとおり補正された。なお,下線は当合議体が付したものであり,補正箇所を示す。
「 光源によって放出される光を遮るように構成される内部表面であって,アーチ型非回転対称であり,第1の方向よりも前記第1の方向と異なる第2の方向に長く延びた水平断面を含む内部表面と,
中心先端を含み,前記第2の方向に長く延びた楕円形の水平断面を含む外部表面と,を含む照明レンズであって,
前記内部表面の水平断面の前記第1の方向の長さに対する前記第2の方向の長さの比が,前記外部表面の水平断面の前記第1の方向の長さに対する前記第2の方向の長さの比よりも2倍以上大きい,照明レンズ。」

2 新規事項を追加する補正について
本件補正が,願書に最初に添付したものもみなされた明細書,特許請求の範囲又は図面(以下,「出願当初明細書等」という。)に記載した事項の範囲内においてしたものであるかについて,以下,検討する。なお,下線は当合議体が付したものであり,判断において引用した箇所を示す。
(1) 出願当初明細書等の記載
出願当初明細書等には,以下の記載がある。
ア 「【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の代表的な実施例は,発光装置,平面状の面光源装置,およびより一般的には,光学レンズとして知られている光束制御または決定的光偏向部材(deterministic light deviating member)に関する。
【背景技術】
【0002】
…(省略)…
【0003】
LEDの発達に伴い,そのパワー出力の増加は,任意の特定の照明作業を行うためにより少ないLEDが要求されることを意味する。特に,一般的な高解像度(high‐definition)テレビの16:9の割合で,領域バックライトがより少ないLEDを使用しようと試みる場合,それらの照明の幾何学的構造は,数個の方式で均一な照明を達成することがより困難になりうる。
…(省略)…
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の代表的な実施例は,16:9スクリーン幾何学的構造を有するパネルに対しても優れたLCDスクリーン均一性を図るための非軸対称内部キャビティを有する非軸対称レンズを提供する。
…(省略)…
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の代表的な実施例は,発光ダイオード(LED)上に配置される照明レンズを含む,発光デバイスを開示する。照明レンズは,LEDを取り囲み,LEDによって放出される光を遮るように構成された内部表面を含み,内部表面は,アーチ型の非回転対称に長く延びた水平断面を含む。また,照明レンズは,中心先端(cusp)を含む外部表面を含み,外部表面は,相違する水平方向に非軸対称プロファイルを有するように側方に延び,非軸対称プロファイルは,照明レンズの傾斜した長軸に対して楕円形であり,発光デバイスは,長く延びた照明パターンを生成するように構成される。
…(省略)…
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1A】光放出外部表面の非軸対称形状を示す本発明の代表的な実施例の平面図である。
…(省略)…
【図2】本発明の代表的な実施例によるライトボックスの一部での二つのレンズの側面図である。
【図3】本発明の代表的な実施例による非対称レンズフォーマットのためにレイアウトされるライトボックス内のレンズの長方形アレイの平面図である。
…(省略)…
【発明を実施するための形態】
【0019】
…(省略)…
【0023】
…(省略)…より大きい均一性を図り,追加的な自由度を提供するために,本発明の代表的な実施例によるレンズは,回転対称から離脱する。特に,順次(ordinal)方向および対角線方向でのレンズプロファイルは独立的である。その結果は,バックライトのアプリケーションにおいて,順次方向から対角線に光の一部を向けさせる,ある程度「正方形の」レンズである。
【0024】
長方形レンズパターンは,円形対称ではない自由型レンズを使用して生産されることができ,それは,長方形の長軸の端部の方にさらに多くの光を送り,その短軸の端部の方にさらに少ない光を送ることができる。本発明の代表的な実施例において,内部表面は外部表面より円形に近くなく,外部表面は凹レンズを生成し,軸上の出力を減少させ,レンズの真上に微光ホットスポットを補償する中心先端(cusp)を有する。本発明の代表的な実施例は,LEDのわずか23mm上にある内部上端拡散器を有し,1インチだけの厚さを有するライトボックス内部にアレイされ,100mmに基板上に離隔したレンズ(すなわち,LED)および200mmに離隔したPCB基板のための2:1の長方形と関連する。
【0025】
本発明の代表的な実施例による発光デバイスは,図1A?図1Eを参照して後述する。
【0026】
図1Aは垂直アーチ型内部表面11を有し,水平(すなわち,x軸)に長く延びた内部キャビティ,およびより大きい外部凸表面12を含む,光束制御部材,またはより簡単に称すると照明レンズ10の平面図である。点線からなる円13は,18mmの直径を有し,これは,表面12がどのように非回転対称外部表面になるかを示す。内部表面11は,そのベースで略2.5:1の長さに対する幅の割合を有することができる。外部表面12は,内部表面11の長く延びた断面と同じ方向に水平に長く延び,略16:15の長さに対する幅の割合を有することができる。
…(省略)…
【0035】
図2はライトボックス20の側面図であり,サブセクションは95%を超える拡散反射率を有する高反射性拡散白色材料でコーティングされた下端表面21および側方壁22を含み,ライトボックスの最端部で側方壁22は45゜斜面で傾斜することができる。上端表面フィルムスタック23は水平に配置され,さらに低い拡散器シート,水平(x軸)に整列されたプリズムを有するプリズムシート,および最上面偏光反射層を含むことができる。フィルムスタックは,上向進行光の半分以上をその下の白色下端表面21にまた拡散反射させ,これは順にそれをまた上向きに反射させ,フィルムスタック23から上に進む光の全体均一性を向上させる。上述の照明レンズ10と実質的に類似のレンズ24は,高鮮明テレビスクリーンの水平長軸であるx方向に沿って,回路基板25上で100mm離れて位置する。また,非対称内部キャビティの長軸は200mm方向に垂直に配向される点が図2から分かる。
【0036】
図3は,図2に図示されたようなレンズ24の空間配列を示し,表面領域が略700mm×400mmの典型的な32インチLCDテレビセットに対して,長方向に配置される6個のレンズ24および400mmの方向に配置されるレンズの三つの行がありうるという点に注目したい。
(当合議体注:図3から看取されるレンズの数,及び行の数と整合しないが,略700mm×400mmの表面領域を照明することを考慮すると,「レンズの三つの行」は「レンズの二つの行」の誤記であり,また,図3の長方向(紙面上下方向)にはレンズが6個描かれるべきである。)
…(省略)…
【0040】
本発明の代表的な実施例は,外部レンズ形状だけでなく,非軸対称レンズキャビティを使用することを開示する。このような内部および外部レンズ表面が調整される場合,放出された放射光線パターンは,より新たなタイプのLCDディスプレイのための好ましい16:9の構造にさらに近く接近することができる。さらに,回転対称レンズが取得することができる同じ作業を行うために,より少ないLEDの使用が要求されることができ,これは,本発明の代表的な実施例による固有非回転対称(フリーフォーム(free-form)またはアナモルフィック(anamorphic))アーキテクチャーが用いられる場合に,より低い製造コストおよびより少ないLEDおよびレンズによるコストダウンを許容する。
【0041】
様々な修正および変形は,本発明の思想または範囲から逸脱することなく,本発明で行われることができるという点が,当該技術における通常の技術者にとって明らかであろう。したがって,本発明は,それらが添付された請求項およびその均等物の範囲内にあれば,本発明の修正および変形を網羅するように意図される。」

イ 「【請求項1】
光源によって放出される光を遮るように構成される内部表面であって,アーチ型非回転対称であり,長く延びた水平断面を含む内部表面と,
中心先端を含み,相違する水平方向に非軸対称プロファイルを有するように側方に延びる外部表面と,を含む照明レンズであって,
前記非軸対称プロファイルが,前記照明レンズの傾斜した長軸に対して楕円形である,照明レンズ。
【請求項2】
前記照明レンズの内部表面の断面は,そのベースにおいて長さに対する幅の割合が2.5:1である,請求項1に記載の照明レンズ。
【請求項3】
前記外部表面は,前記内部表面の長く延びた水平断面と同じ方向に,水平に長く延びており,
前記外部表面は,長さに対する幅の割合が16:15である,請求項1に記載の照明レンズ。」

ウ 図1A,図2,図3,図5
【図1A】

【図2】

【図3】

【図5】


(2) 判断
本件補正により,請求項1には,「前記内部表面の水平断面の前記第1の方向の長さに対する前記第2の方向の長さの比が,前記外部表面の水平断面の前記第1の方向の長さに対する前記第2の方向の長さの比よりも2倍以上大きい」という技術的事項が記載されることとなった。
ここで,出願当初明細書等には,「内部表面11は,そのベースで略2.5:1の長さに対する幅の割合を有することができる。外部表面12は,…略16:15の長さに対する幅の割合を有することができる。」と記載されている(【0026】)。また,出願当初明細書等には,「内部表面は外部表面より円形に近くなく」とも記載されている(【0024】)。
そうしてみると,出願当初明細書等には,[A]「前記内部表面の水平断面の前記第1の方向の長さに対する前記第2の方向の長さの比」という技術的事項(以下「内部表面縦横比」という。),及び[B]「前記外部表面の水平断面の前記第1の方向の長さに対する前記第2の方向の長さの比」という技術的事項(以下「外部表面縦横比」という。)については明示的に記載されていたということができ,また,[C]内部表面縦横比が外部表面縦横比よりも大きいという技術的事項についても,「内部表面は外部表面より円形に近くなく」という記載と併せて読んで善解することにより,一応,記載されていたということができる。
(当合議体注:内部表面は外部表面より円形に近くないという技術的事項と,内部表面縦横比が外部表面縦横比よりも大きいという技術的事項は,厳密には,同一ではない。すなわち,前者は,円形か否かを論じているのに対し,後者は,縦横比の大小を論じている。)

しかしながら,出願当初明細書等には,少なくとも,[D]内部表面縦横比と,外部表面縦横比の倍率が「2倍以上」であることに関する記載はなく,また,これが出願当初明細書等から自明であるということもできない。すなわち,出願当初明細書等には,倍率が「2倍以上」であること(境界値が「2」であること,「2」が下限値であること,及び上限値は規定しなくとも良いこと)は記載されていない。また,出願当初明細書等には,倍率の技術的意義や,倍率が取り得る範囲に関する記載もないから,倍率が「2倍以上」であることが自明であるということもできない。

(3) 小括
本件補正により追加された「前記内部表面の水平断面の前記第1の方向の長さに対する前記第2の方向の長さの比が,前記外部表面の水平断面の前記第1の方向の長さに対する前記第2の方向の長さの比よりも2倍以上大きい」という技術的事項は,出願当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入しないものであるということができない。
したがって,本件補正は,出願当初明細書等に記載された事項の範囲内においてしたものということができないから,特許法17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。

(4) 上申書について
請求人は,平成30年4月26日差出の上申書において,「2倍」を「75/32倍」に補正する用意があるとしている。
しかしながら,出願当初明細書等には,倍率の技術的意義や,倍率が取り得る範囲に関する記載がない。したがって,内部表面縦横比(2.5:1)及び外部表面縦横比(16:15)に基づいて,「75/32」という境界値を導き出すこと,「75/32」が下限値であるとすること,及び上限値は規定しなくとも良いとすることについては,出願当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入しないものであるということができない。
したがって,上申書を採用することはできない。

3 独立特許要件について
ところで,本件補正は,内部表面縦横比が外部表面縦横比よりも大きい程度を「2倍以上」とする補正であるから,本件補正は,特許法17条の2第5項2号に掲げる事項を目的とするものである。
そこで,本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件補正後発明」という。)が,同条6項において準用する同法126条7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について,以下,検討する。
(1) 本件補正後発明
本件補正後発明は,前記1に記載したとおりのものである。

(2) 引用文献1の記載
原査定の拒絶の理由で引用され,本件出願の優先権主張の日(以下「優先日」という。)前に電気通信回線を通じて公衆に利用と可能となった発明が記載された国際公開第2011/114608号(以下「引用文献1」という。)には,以下の記載がある。なお,下線は当合議体が付したものであり,引用発明の認定や判断等に活用した箇所を示す。
ア 「技術分野
[0001] 本発明は,例えば発光ダイオード(以下単に「LED」という。)等の光源からの光の方向性をレンズで広げる発光装置に関する。
…(省略)…
背景技術
[0002] 従来の大型の液晶ディスプレイ装置のバックライトでは,冷陰極管が液晶パネル直下に多数配置され,これらの冷陰極管が拡散板や反射板等の部材と共に使われていた。近年では,バックライトの光源としてLEDが使用されるようになっている。
…(省略)…
[0004] 少ない個数のLEDで均一な面光源を得るためには,1個のLEDで照明可能な照明領域を大きくする必要がある。このために特許文献1の発光装置では,LEDからの光をレンズで放射状に拡張している。
…(省略)…
発明が解決しようとする課題
[0007] 発光効率を向上させた近年のLEDには,発光面が特定方向に延びているものが多くある。
…(省略)…
[0010] 本発明は,上記の要望に鑑み,相対的に小さなレンズを用いながらも発光面が非対称な光源からの光を周方向に均一化して放射することができる発光装置を提供するとともに,この発光装置を含む面光源および液晶ディスプレイ装置を提供することを目的とする。」

イ 「課題を解決するための手段
[0011] 前記課題を解決するために,本発明は,光軸を中心として光を放射する発光装置であって,前記光軸と直交する第1方向に延びる発光面を有する光源と,前記光源からの光を放射状に拡張するレンズであって,前記光軸および前記第1方向と直交する第2方向の屈折力が前記第1方向の屈折力よりも大きなレンズと,を備える,発光装置を提供する。
…(省略)…
発明を実施するための形態
[0016] 以下,本発明の実施の形態について,図面を参照しつつ説明する。
[0017] (実施の形態1)
図1ならびに図2Aおよび2Bに,本発明の実施の形態1に係る発光装置1を示す。この発光装置1は,例えば被照射面に,光軸Aを中心として略円形状に光を放射するものであり,光源2と,光源2からの光を放射状に拡張するレンズ3とを備えている。すなわち,光源2からの光の方向性がレンズ3で広げられ,これにより被照射面における光軸Aを中心とする広い範囲が照明される。被照射面の照度分布は,光軸A上が最大で周囲に行くほど略単調に減少する。」
(当合議体注:図1,図2A,図2Bは以下の図である。
図1:

図2A:

図2B:

)

ウ 「[0018] 光源2は,光軸Aと直交する第1方向に延びる発光面21を有している。このため,光源2からは異方性のある光が放射される。なお,本明細書では,説明の便宜のために,第1方向をX方向,第1方向および光軸Aと直交する第2方向をY方向という。
[0019] 本実施形態では,光源2として発光素子であるチップ状のLEDが採用されており,LEDのフラットな表面で発光面21が構成されている。発光面21は,X方向に延びていればその形状は特に限定されない。
…(省略)…
[0022] レンズ3は,所定の屈折率を有する透明材料で構成される。透明材料の屈折率は,例えば1.4から2.0程度である。このような透明材料としては,エポキシ樹脂,シリコン樹脂,アクリル樹脂,ポリカーボネイト等の樹脂,硝子,またはシリコンゴム等のゴムを用いることができる。中でも,従来からLEDの封止樹脂として用いられているエポキシ樹脂またはシリコンゴム等を用いることが好ましい。
[0023] 具体的に,レンズ3は,図2Aおよび2Bに示すように,光源2からの光を該レンズ3内に入射させる入射面31と,該レンズ3内に入射した光を出射させる出射面32とを有している。出射面32の最外径は,レンズ3の有効径を規定する。また,レンズ3は,入射面31の周囲で出射面32と反対側を向く底面33を有している。さらに,本実施形態では,出射面32と底面33との間に径方向外側に張り出すリング部35が設けられており,このリング部35の断面略コ字状の外面で出射面32の周縁と底面33の外周縁とがつながれている。ただし,リング部35は省略可能であり,出射面32の周縁と底面33の外周縁とが断面直線状または円弧状の端面でつながれていてもよい。
[0024] 入射面31は,本実施形態では連続する凹面である。そして,光源2は,レンズ3の入射面31と離れて配置されている。出射面32は,本実施形態では光軸Aに対して回転対称な連続する凸面である。入射面31を取り巻く環状の底面33は,フラットであることが好ましい。本実施形態では,光源2の発光面21が,フラットな底面33と光軸Aが延びる光軸方向において同程度の位置にある。
[0025] 光源2からの光は,入射面31からレンズ3内に入射した後に出射面32から出射されて,図略の被照射面に到達する。光源2から放射される光は,入射面31と出射面32の屈折作用で拡張され,被照射面の広い範囲に到達するようになる。
[0026] さらに,レンズ3は,光源2から放射された異方性のある光を周方向に均一化する役割も果たす。これを実現するために,レンズ3は,Y方向の屈折力がX方向の屈折力よりも大きくなるように構成されている。本実施形態では,入射面31がX方向とY方向とで湾曲態様が異なるアナモフィックな曲面を含むことにより,Y方向の屈折力がX方向の屈折力よりも大きくなっている。さらに,本実施形態では,入射面31の全面がそのような曲面となっている。
…(省略)…
[0033] <変形例>
なお,光軸Aに対して回転対称な出射面32は,必ずしも全体的に凸面となっている必要はなく,例えば光軸近傍部分が凹面,その外側部分が凸面になっていてもよい。あるいは,出射面32における光軸近傍部分はフラットになっていてもよい。
[0034] また,本実施形態では,入射面31のみがアナモフィックな非球面の曲面を含んでいたが,Y方向の屈折力がX方向の屈折力よりも大きなレンズを得るには,入射面31および出射面32の少なくとも一方がアナモフィックな非球面の曲面を含んでいればよい。
[0035] 例えば,図5Aに示すように,入射面31が光軸Aに対して回転対称な連続する凹面であり,出射面32がアナモフィックな非球面の曲面を含む凸面となっていてもよい。この場合,入射面31がフラットになっていて,この入射面31に光源2の発光面21が接合材を介して光学的に接合されていてもよい。また,入射面31をフラットにする場合は,入射面31を回転対称でなく発光面21と同じ形状にしてもよい。
[0036] あるいは,図5Bに示すように,入射面31および出射面32の双方がアナモフィックな非球面の曲面を含んでいてもよい。
[0037] また,光源2に用いられる発光素子は,必ずしもLEDである必要はなく,例えば有機ELであってもよい。」
(当合議体注:図5A及び図5Bは以下の図である。
図5A:

図5B:

)

エ 「 [0038] <実施例>
…(省略)…
[0060] (実施の形態2)
図26は,本発明の実施の形態2に係る面光源7の構成図である。この面光源7は,平面的に配置された,実施の形態1で説明した複数の発光装置1と,これらの発光装置1を覆うように配置された拡散板4とを備えている。
…(省略)…
[0061] また,面光源7は,図27に示すように,発光装置1を挟んで拡散板4と対向する基板5を備えている。基板5には,各発光装置1の光源2が実装されている。本実施形態では,レンズ3の底面33が基板5に支柱55を介して接合されており,基板5上に,光源2を避けながら基板5を覆うように反射板6が配置されている。
…(省略)…
[0067] (実施の形態3)
図30は,本発明の実施の形態3に係る液晶ディスプレイ装置の構成図である。この液晶ディスプレイ装置は,液晶パネル8と,液晶パネル8の裏側に配置された,実施の形態3で説明した面光源7とを備えている。
…(省略)…
[0069] なお,液晶パネル8と面光源7との間には拡散シート,プリズムシート等の光学シートが配置されていることが好ましい。この場合,拡散板4を透過した光は,光学シートでさらに拡散されて,液晶パネル8を照明する。」
(当合議体注:図26,図27及び図30は以下の図である。
図26:

図27:

図30:

)

(3) 引用発明
引用文献1の[0036]には,入射面31および出射面32の双方がアナモフィックな非球面の曲面を含むレンズ3が記載されている。また,このレンズ3は,変形例([0033]?[0037])として記載されたものであるから,説明が省略された構成は,実施の形態1([0017]?[0032])に記載された構成のものと理解される。
そうしてみると,引用文献1には,次の「レンズ3」が記載されている(以下「引用発明」という。)。なお,光源2の構成は,レンズ3の構成ではないが,位置関係の参考となる構成として,併記した。
「 入射面31および出射面32の双方がアナモフィックな非球面の曲面を含んでいるレンズ3であって,
光軸Aと直交する第1方向をX方向,第1方向および光軸Aと直交する第2方向をY方向とし,光源2として,チップ状のLEDが採用され,LEDの発光面21は,X方向に延びているものであり,
レンズ3は,所定の屈折率を有する透明材料で構成され,透明材料の屈折率は1.4から2.0程度であり,
レンズ3は,光源2からの光をレンズ3内に入射させる入射面31と,レンズ3内に入射した光を出射させる出射面32とを有し,レンズ3は,入射面31の周囲で出射面32と反対側を向く底面33を有し,
入射面31は,連続する凹面であり,出射面32は,連続する凸面であり,
光源2から放射される光は,入射面31と出射面32の屈折作用で拡張され,
レンズ3は,入射面31及び出射面32がX方向とY方向とで湾曲態様が異なるアナモフィックな曲面を含むことにより,Y方向の屈折力がX方向の屈折力よりも大きくなっている,
レンズ3。」
(当合議体注:なお,引用発明においては,光の拡張作用が大きければ大きいほど(レンズ光学でいう屈折力が小さければ小さいほど),「屈折力」は「大きい」と表現されている。)

(4) 対比
本件補正後発明と引用発明を対比すると,以下のとおりである。
ア 内部表面
引用発明の「レンズ3」は,「光源2からの光をレンズ3内に入射させる入射面31と,レンズ3内に入射した光を出射させる出射面32とを有し」,「入射面31の周囲で出射面32と反対側を向く底面33を有し」ている。また,引用発明の「入射面31」は,「連続する凹面であり」,「X方向とY方向とで湾曲態様が異なるアナモフィックな曲面を含むことにより,Y方向の屈折力がX方向の屈折力よりも大きくなっている」。そして,引用発明においては,「光源2として,チップ状のLEDが採用され」ているところ,「LEDの発光面21は,X方向に延びている」。
以上の位置関係からみて,引用発明の「入射面31」は,「レンズ3」の内部の表面をなすものといえる。また,引用発明の「入射面31」は,その面形状,底面及び光源2との位置関係,並びに,X方向及びY方向の屈折力から理解される形状からみて,アーチ型であり,Y方向よりもX方向に長く延びた水平断面を含むものといえる(引用文献1の図1,図2及び図5からも看取される事項である。)。
そうしてみると,引用発明の「Y方向」,「X方向」及び「入射面31」は,本件補正後発明の「第1の方向」,「前記第1の方向と異なる第2の方向」及び「内部表面」に相当する。また,引用発明の「入射面31」は,本件補正後発明の「内部表面」における,「アーチ型」「であり,第1の方向よりも前記第1の方向と異なる第2の方向に長く延びた水平断面を含む」という要件を満たす。

イ 外部表面
引用発明の「レンズ3」は,「入射面31および出射面32の双方がアナモフィックな非球面の曲面を含んでいるレンズ3」であり,また,引用発明の「出射面32は,連続する凸面であ」る。そうしてみると,引用発明の「出射面32」は,楕円形の水平断面を含むものといえる(引用文献1の図1,図2及び図5からも看取される事項である。)。また,引用発明の「出射面32」は,その中心に先端と称しうる部分を具備するといえる(引用文献1の図1及び図2からも看取される事項である。)。
そうしてみると,引用発明の「出射面32」は,本件補正後発明の「外部表面」に相当する。また,引用発明の「出射面32」は,本件補正後発明の「外部表面」における,「中心先端を含み」,「楕円形の水平断面を含む」という要件を満たす。
(当合議体注:本件補正後発明の「中心先端」は,【図1B】を参照すると,凸形状のものではなく,凹形状のものである。しかしながら,仮にこの点を相違点にするとしても,引用文献1の[0033]には,「出射面32は,…光軸近傍部分が凹面,その外側部分が凸面になっていてもよい」と記載されており,結局,引用文献1の記載が示唆する設計範囲の形状にすぎない。)

ウ 照明レンズ
引用発明の「レンズ3」は,その文言が意味するとおり,レンズである。また,「光源2からの光をレンズ3内に入射させる入射面31と,レンズ3内に入射した光を出射させる出射面32とを有」するものであるから,照明のためのものといえる。
そうしてみると,引用発明の「レンズ3」は,本件補正後発明の「照明レンズ」に相当する。また,引用発明の「レンズ3」は,本件補正後発明における「内部表面と」,「外部表面と,を含む」という要件を満たす。

(5) 一致点及び相違点
ア 一致点
本件補正後発明と引用発明は,次の構成で一致する。
「 アーチ型であり,第1の方向よりも前記第1の方向と異なる第2の方向に長く延びた水平断面を含む内部表面と,
中心先端を含み,楕円形の水平断面を含む外部表面と,を含む照明レンズ。」

イ 相違点
本件補正後発明と引用発明は,以下の点で相違する,あるいは,一応相違する。
(相違点1)
「内部表面」について,本件補正後発明は,「光源によって放出される光を遮るように構成される」ものであり,また,「非回転対称」であるのに対して,引用発明は,一応,これが明らかではない点。

(相違点2)
「外部表面」について,本件補正後発明は,「前記第2の方向に長く延びた」という構成を具備するのに対して,引用発明は,これが明らかではない点。

(相違点3)
本件補正後発明は,「前記内部表面の水平断面の前記第1の方向の長さに対する前記第2の方向の長さの比が,前記外部表面の水平断面の前記第1の方向の長さに対する前記第2の方向の長さの比よりも2倍以上大きい」という構成を具備するのに対して,引用発明は,これが明らかではない点。

(6) 判断
相違点についての判断は,以下のとおりである。
ア 相違点1について
本件補正後発明の「内部表面」について,請求項1には「光源によって放出される光を遮るように構成される」と記載されている。また,「遮る」とは,通常,「間を隔てて見えなくする」ことを意味する(広辞苑5版)。
しかしながら,本件補正後発明の理解において,この意味が妥当でないことは,一見して明らかである(本件補正後発明の「内部表面」は,光を透過するものである。)。
そこで,本件出願の発明の詳細な説明及び図面の記載を参酌すると,本件出願の図5からは,光源からの光の一部が,内部表面によって反射され,透過が妨げられている様子が看取される。また,「遮る」という用語には,「妨げる。中途で抑える。行動の邪魔をして止める。」という意味もある(同)。そうしてみると,請求項1の「光源によって放出される光を遮るように構成される」という記載は,このような光の透過・反射の関係を表現したものと理解される。
ところで,引用発明の「レンズ3」は,「所定の屈折率を有する透明材料で構成され,透明材料の屈折率は1.4から2.0程度」である。そうしてみると,引用発明の「入射面31」においてもまた,光源2によって放出される光の一部は反射され,透過を妨げられる。
以上のとおりであるから,相違点1のうち,「光源によって放出される光を遮るように構成される」点については,相違点ではない。

次に,本件補正後発明の「非回転対称」について検討する。
「回転対称」とは,「一つの図形を一定軸のまわりに一定の角度だけ回転移動しても変わらない性質」のことを意味する(同)。また,「非」は,「そうでない意を表す語」(同)である。そうしてみると,「非回転対称」とは,「回転対称でないこと」を意味すると考えられる。
しかしながら,本件補正後発明の照明レンズ(例:本件出願の図1Aから看取される照明レンズ)は,180度との関係においては,回転対称の関係が成立する(2回対称)。また,【0040】には,「固有非回転対称(フリーフォーム(free-form)またはアナモルフィック(anamorphic))」と記載されているところ,アナモフィック(アナモルフィック)な形状も,2回対称である。ただし,本件出願の図1Aから看取される照明レンズや,【0040】において言及されたアナモフィックな形状は,120度(3回対称)や90度(4回対称)との関係においては,回転対称の関係が成立しない。また,【0023】及び【0024】には,それぞれ「本発明の代表的な実施例によるレンズは,回転対称から離脱する…その結果は,バックライトのアプリケーションにおいて,順次方向から対角線に光の一部を向けさせる,ある程度「正方形の」レンズである。」及び「長方形レンズパターンは,円形対称ではない自由型レンズを使用して生産されることができ」と記載され,「回転対称」と「円形対称」を同一視しているような記載もある。
そうしてみると,請求項1の「非回転対称」という記載については,厳密に「回転対称でないこと」を意味するのではなく,回転対称の関係が成立しない場合があること(円形対称ではないこと)を表現したものと理解するのが相当である。
ところで,引用発明の「レンズ3」は,アナモフィックな形状のものであるから,120度(3回対称)や90度(4回対称)との関係においては,回転対称の関係が成立しない(円形対称でない。)。
したがって,相違点1のうち,「非回転対称」の点についても,相違点ではない。

以上のとおりであるから,相違点1は,相違点ではない。

イ 相違点2について
引用発明において,「光源2から放射される光は,入射面31と出射面32の屈折作用で拡張され」,「Y方向の屈折力がX方向の屈折力よりも大きくなっている」ところ,引用発明の「レンズ3」は,「入射面31および出射面32の双方がアナモフィックな非球面の曲面を含んでいる」。したがって,引用発明の「レンズ3」においては,「入射面31」の「アナモフィックな非球面の曲面」の形状設計,及び「出射面32」の「アナモフィックな非球面の曲面」の形状設計によって,「レンズ3」全体としての「屈折力」が決定されることとなる。
ただし,当然のことながら,引用発明の「入射面31」の形状を設計するに際しては,「光源2」を収容できるように,設計しなければならない。すなわち,引用発明の「レンズ3」は,「光源2として,チップ状のLEDが採用され,LEDの発光面21は,X方向に延びている」。したがって,引用発明の「入射面31」の形状を設計するに際しては,「光源2」の寸法を考慮しつつY方向に大きな屈折力を得るために,X方向を長く,Y方向を短く設計する必要がある。他方,引用発明の「レンズ3」の「出射面32」の形状を設計するに際しては,X方向を長く,Y方向を短く設計することは必須ではない。ただし,引用発明の「レンズ3」において,仮に,「出射面32」のY方向の長さをX方向の長さより長く設計した場合には,「レンズ3」の外形(寸法)が大きくなってしまうという弊害が発生する。
そうしてみると,引用発明の「レンズ3」の「入射面31」及び「出射面32」の「アナモフィックな非球面の曲面」の形状を設計するに際しては,ともに,X方向に長く延びた楕円形の水平断面を含む範囲内で設計するのが合理的といえる。
したがって,当業者が,引用発明の「レンズ3」の「出射面32」の形状を,相違点2に係る本件補正発明の構成を具備したものとすることは,自明なことといえる。

ウ 相違点3について
前記イで述べたとおり,引用発明の「入射面31」は,「光源2」の寸法を考慮しつつY方向に大きな屈折力を得る必要があるため,LEDの発光面21がX方向に長ければ長いほど,Y方向に比してX方向を長く設計する必要がある(内部表面縦横比を大きく設計する必要がある)。
他方,引用発明の「出射面32」の形状を設計するに際しては,前記イで述べたとおり,X方向に長く延びた楕円形の水平断面となる限り,Y方向を長くしても構わない(外部表面縦横比を小さく設計することもできる)。また,引用発明の「出射面32」を凸レンズとして理解すると,Y方向を長く(外部表面縦横比を小さく)した方が,光を良く拡張できる。
そうしてみると,引用発明において,相違点3に係る本件補正後発明の構成を具備したものとすることは,X方向に相当程度長いLEDの発光面21の形状を想定した当業者における,想定内の構成といえる。

(7) 請求人の主張について
請求人は,審判請求書において,概略,引用文献1の【図5】(FIG.5B)を指摘して,引用発明の「入射面31」と「出射面32」は,Y方向の長さに対するX方向の長さの比はほぼ同じであると主張する。
しかしながら,引用文献1の【図5】(FIG.5B)についての説明は,「入射面31および出射面32の双方がアナモフィックな非球面の曲面を含んでいてもよい」というものであって,「入射面31および出射面32の双方がほぼ同じアナモフィックな非球面の曲面を含んでいてもよい」というものではない。請求人の主張は,発明の詳細な説明の記載から離れて図面を解釈するものであるから,採用できない。

請求人は,概略,本件補正後発明は,横:縦が16:9のディスプレイとの関係において格別の効果を奏すると主張する。
しかしながら,本件補正後発明がこのような効果を奏するかは,光源の形状等にも依存するものであるから,参酌できない。あるいは,照明レンズとしての効果は,前記(6)イ及びウで述べたとおりに容易推考してなる物が奏する効果と違いがない。

したがって,請求人の主張は採用できない。

4 補正の却下の決定のむすび
以上のとおり,本件補正は,特許法17条の2第3項の規定に違反するものであるから,同法159条1項で読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下されるべきものである。あるいは,本件補正は,同法17条の2第6項で準用する同法126条7項の規定に違反するものであるから,同法159条1項で読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下されるべきものである。
よって,上記補正の却下の決定の結論のとおり,決定する。

第3 本願発明について
1 本願発明
上記「第2」のとおり,平成29年12月28日にされた手続補正は却下された。したがって,本件出願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は,平成29年7月18日差出の手続補正書によって補正された,特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりの,次のものである。
「 光源によって放出される光を遮るように構成される内部表面であって,アーチ型非回転対称であり,第1の方向よりも前記第1の方向と異なる第2の方向に長く延びた水平断面を含む内部表面と,
中心先端を含み,前記第2の方向に長く延びた楕円形の水平断面を含む外部表面と,を含む照明レンズであって,
前記内部表面の水平断面の前記第1の方向の長さに対する前記第2の方向の長さの比が,前記外部表面の水平断面の前記第1の方向の長さに対する前記第2の方向の長さの比よりも大きい,照明レンズ。」

2 原査定の拒絶の理由
本願発明についての原査定の拒絶の理由は,概略,本願発明は,その優先日前に,その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が,日本国内又は外国において電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明(国際公開第2011/114608号(引用文献1)に記載された発明)に基づいて容易に発明をすることができたものであるから,特許法29条2項の規定により特許を受けることができない,というものである。

3 引用文献1の記載及び引用発明
引用文献1の記載及び引用発明は,前記「第2」[理由]3(2)及び(3)に記載したとおりである。

4 対比,判断
本願発明は,前記「第2」[理由]3において検討した本件補正後発明から,「2倍以上」という限定を除いたものである。
そうすると,本願発明の発明特定事項をすべて含み,さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正後発明が,前記「第2」[理由]3(4)?(7)に記載したとおり,引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから,本願発明も,引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

第4 むすび
以上のとおり,本願発明は,特許法29条2項の規定により特許受けることができない。
したがって,他の請求項に係る発明について検討するまでもなく,本件出願は拒絶されるべきものである。
よって,結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2018-12-28 
結審通知日 2019-01-08 
審決日 2019-01-21 
出願番号 特願2015-528659(P2015-528659)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G02B)
P 1 8・ 561- Z (G02B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 植野 孝郎  
特許庁審判長 中田 誠
特許庁審判官 宮澤 浩
樋口 信宏
発明の名称 LEDバックライト用照明レンズ  
代理人 特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ  
代理人 特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ  

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