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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B65D
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 B65D
管理番号 1352942
審判番号 不服2018-8023  
総通号数 236 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-08-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-06-12 
確定日 2019-06-26 
事件の表示 特願2015-5133「餅入り包装体」拒絶査定不服審判事件〔平成28年1月28日出願公開、特開2016- 13868〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯・本願発明
本願は、平成27年1月14日(優先権主張 平成26年6月10日)の出願であって、その主な手続の経緯は次のとおりである。
平成29年9月26日付け 拒絶理由通知
平成29年11月30日 意見書及び手続補正書の提出
平成30年3月6日付け 拒絶査定
平成30年6月12日 本件審判請求、同時に手続補正書の提出
平成31年1月17日 上申書の提出

第2 平成30年6月12日提出の手続補正書による手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成30年6月12日提出の手続補正書による手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1.本件補正の内容
本件補正は、平成29年11月30日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲をさらに補正するものであって、特許請求の範囲の請求項1についての補正を含むところ、補正前後の請求項1の記載は、補正箇所に下線を付して示すと、次のとおりである。
(1)本件補正前
「【請求項1】
少なくとも、ヒートシール性を有するポリエチレンからなる内層、酸素吸収性樹脂を含む酸素吸収性中間層、及び23℃-90%RHでの酸素透過度が40cc/(m^(2)・day・atm)以下である酸素バリア性を有する外層を含む透明性を有する包装袋に餅を含有する餅入り包装体であって、
酸素バリア層が無機酸化物を被覆した二軸延伸ナイロンフィルムからなる、餅入り包装体。」

(2)本件補正後
「【請求項1】
少なくとも、ヒートシール性を有するポリエチレンからなる内層、酸素吸収性樹脂を含む酸素吸収性中間層、及び23℃-90%RHでの酸素透過度が40cc/(m^(2)・day・atm)以下である酸素バリア性を有する外層を含む透明性を有する包装袋に餅を含有する餅入り包装体であって、
酸素バリア層がシリカを被覆した二軸延伸ナイロンフィルムからなる、餅入り包装体。」

2.補正の適否
本件補正のうち、請求項1についてするものは、本件補正前の請求項1の「酸素バリア層が無機酸化物を被覆した二軸延伸ナイロンフィルムからなる」という記載の「無機酸化物」を、無機酸化物である「シリカ」に限定する補正である。そうすると、本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載された発明とは、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であることは明らかであるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
また、本願の願書に最初に添付した明細書の段落【0018】には、「特に無機酸化物を被覆した二軸延伸ナイロンフィルムは耐ピンホール適性に優れており、紫外線透過性も有することから好適に使用出来る。さらに、無機酸化物としては、特にシリカをバリア層に用いた場合には長期間の高温多湿下でのバリア性低下が起こりにくいため好ましい。」という記載があるから、本件補正は、特許法第17条の2第3項に違反するところはない。さらに、特許法第17条の2第4項に違反するところがないことは明らかである。
そこで、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明(以下「補正発明」という。)が、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)否かについて、以下に検討する。

(1)刊行物に記載された事項及び発明
原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された刊行物である国際公開第2007/094247号(以下「引用文献」という。)には、次の事項が記載されている。

「技術分野
[0001] 本発明は、食品、飲料、医薬品等の酸素による品質劣化を防ぐために使用される酸素吸収性樹脂組成物に関し、より詳しくは、室温においても高い酸素吸収性を示す酸素吸収性樹脂組成物、更にガスバリアー性にも優れる酸素吸収性バリヤ樹脂組成物、これらの樹脂組成物を含有してなる酸素吸収性成形体、この成形体からなる酸素吸収性包装材料及び酸素吸収性包装容器に関する。」
「[0006] 従って、本発明の目的は、金属の含有を必要とせず、高温下ばかりでなく室温においても、酸素吸収性に優れ、更にはガスバリアー性にも優れた酸素吸収性樹脂組成物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記酸素吸収性樹脂組成物を含有してなる酸素吸収性成形体を提供することにある。更に、本発明の他の目的は、この酸素吸収性成形体からなる酸素吸収性包装材料及び酸素吸収性包装容器を提供することにある。」
「課題を解決するための手段
[0007] 本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、共役ジエン重合体環化物を酸素吸収性成分とする樹脂組成物において、特定の化合物を併用することにより上記目的が達成されることを見出し、この知見に基づいて更に研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。
[0008] かくして本発明によれば、分子中にシクロエン構造を有する酸素吸収性樹脂(A)と軟化剤(B)とを含有してなり、ガラス転移温度が30℃以下である酸素吸収性樹脂組成物が提供される。
また、本発明によれば、上記の酸素吸収性樹脂組成物及びガスバリアー性樹脂(C)を含有してなる酸素吸収性バリア樹脂組成物が提供される。
更に、本発明によれば、上記の酸素吸収性樹脂組成物又は酸素吸収性バリア樹脂組成物を含有してなる酸素吸収性成形体が提供される。
更に、本発明によれば、上記の酸素吸収性成形体からなる酸素吸収性包装材料が提供される。
・・・」
「[0010] (酸素吸収性樹脂組成物)
本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、分子中にシクロエン構造を有する酸素吸収性樹脂(A)と軟化剤(B)とを含有してなる。
[0011] 本発明において用いる分子中にシクロエン構造を有する酸素吸収性樹脂(A)(以下、「酸素吸収性樹脂(A)」と略する場合がある。)は、分子中に、少なくとも 1つの二重結合を有する環構造を有する酸素吸収性樹脂であれば、特に限定されない。・・・」
「[0028] 本発明の酸素吸収性樹脂組成物は、軟化剤(B)を必須成分とする。
軟化剤(B)は、酸素吸収性樹脂(A)と相溶性を有することが必要である。
また、本発明で用いる軟化剤(B)は、本発明の酸素吸収性樹脂組成物のガラス転移温度を30℃以下にすることができるものでなければならない。酸素吸収性樹脂(A)と軟化剤(B)とから構成される酸素吸収性樹脂組成物のガラス転移温度の下限は、-30℃であることが好ましい。このガラス転移温度が低すぎると、軟化剤(B)の配合量が多くなりすぎて、酸素吸収性が低下する傾向にある。
軟化剤(B)は、上記の要件を満たすものであれば特に限定されないが、それ自体のガラス転移温度又はその流動点が-30℃以下の液状物であることが好ましい。」
「[0054] (酸素吸収性成形体)
本発明の酸素吸収性成形体は、上記本発明の酸素吸収性樹脂組成物(本発明の酸素吸収性バリア樹脂組成物を用いる場合も含む。)を含有してなる。
本発明の酸素吸収性成形体は、これら本発明の樹脂組成物から、公知の成形方法で製造することができる。
[0055] 本発明の酸素吸収性成形体は、フィルムの形態を有するものであることができる。
なお、厳密には「フィルム」及び「シート」を厚さで区別することがあるが、本発明においては、「フィルム」は、「フィルム」及び「シート」の双方を包含する概念である。
フィルムの形態を有する本発明の酸素吸収性成形体(以下、「酸素吸収性フィルム」という。)は、本発明の酸素吸収性樹脂組成物から、公知の方法で製造することができる。・・・
[0056] 本発明の酸素吸収性成形体は、上記本発明の酸素吸収性樹脂組成物を含有してなる層を有する。
このような酸素吸収性成形体の好適例として、酸素吸収性樹脂組成物を含有してなる層(以下、「酸素吸収性樹脂組成物層」ということがある。)を有する多層フィルム(以下、「酸素吸収性多層フィルム」ということがある。)を示すことができる。
本発明の酸素吸収性多層フィルムは、少なくとも、本発明の酸素吸収性樹脂組成物を含有する層を有してなる。
酸素吸収性樹脂組成物を含有する層以外の層は、特に限定されないが、密封材層、保護層、接着剤層等を例示することができる。また、酸素吸収性樹脂組成物がガスバリアー性樹脂(C)を含有する場合には、これを使用した酸素吸収性多層フィルムはガスバリアー性に優れたものとなるが、更に、付加的にガスバリアー材層を設けてもよい。
[0057] 本発明の酸素吸収性多層フィルムの酸素吸収性樹脂組成物層は、外部からの酸素(ガスバリアー材層を設けた場合には、ガスバリアー材層を透過してくる外部からの酸素)を吸収する。また、酸素吸収性多層フィルムからなる包装材料を用いて、例えば、袋状の包装容器を構成したときに、酸素透過性層(密封材層)を介して包装容器内部の酸素を吸収する機能を有する層となる。
本発明の酸素吸収性多層フィルムの酸素吸収性樹脂組成物層において、酸素吸収性樹脂(A)と軟化剤(B)との合計量(ガスバリアー性樹脂(C)を用いた場合には、酸素吸収性樹脂(A)、軟化剤(B)及びガスバリアー性樹脂(C)との合計量)は、酸素吸収性樹脂組成物層全構成成分に対して、好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上である。
[0058] ガスバリアー材層は、外部からの気体の透過を阻止するために設けられる層である。ガスバリアー材層は、酸素吸収性多層フィルムを用いて、例えば、袋状の包装材料を構成したときに、外層となる。ガスバリアー材層の酸素透過度は加工性やコストが許す限りできるだけ小さくすることが好ましく、その膜厚に関係なく100cc/m^(2)・atm・day(25℃、100%RH)以下であることが必要であり、より好ましくは50cc/m^(2)・atm・day(25℃、100%RH)以下である。
[0059] ガスバリアー材層を構成するための材料は、酸素、水蒸気等の気体透過性の低いものであれば、特に限定されず、金属、無機材料、樹脂等が用いられる。
・・・
無機材料としては、シリカやアルミナ等の金属酸化物が用いられ、これらの金属酸化物を単独で又は併用して、樹脂フィルム等に蒸着して用いられる。
樹脂は、ガスバリアー性では金属及び無機材料に及ばないものの、機械的性質、熱的性質、耐薬品性、光学的性質、並びに製造方法において多用な選択肢があり、これらの利点からガスバリアー材として好ましく使用されている。本発明のガスバリアー材層に使用される樹脂は特に限定されず、良好なガスバリアー性を有する樹脂であればいずれも使用することができる・・・ これらのうち、樹脂フィルムに無機酸化物を蒸着した透明蒸着フィルムが好ましく用いられる。
[0060] ガスバリアー材層として用いられる樹脂の具体例としては、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体等のポリビニルアルコール樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂;ナイロン6、ナイ口ン66、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12、MXDナイロン(ポリメタキシリレンアジパミド)、及びこれらの共重合体等のポリアミド樹脂;・・・
・・・これらの混合物;等を挙げることができる。これらのガスバリアー材層に酸化アルミニウムや酸化シリコン等の無機酸化物の蒸着を行なうこともできる。
これらの樹脂は、ガスバリアー性、強度や靭性や剛性等の機械的特性、耐熱性、印刷性、透明性、接着性等、所望の要求特性を勘案して、多層フィルムとする目的に応じて適宜選択することができる。これらの樹脂は、一種類を単独で用いてもよく、二種類以上を併用してもよい。
・・・」
「[0063] 本発明の酸素吸収性多層フィルムにおいて、密封材層は、熱によって溶融して相互に接着する(ヒートシールされる)ことによって、包装容器に包装容器外部と遮断された空間を形成する機能を有し、かつ、包装容器内部において酸素吸収性樹脂組成物層と被包装物との直接接触を防ぎつつ酸素を透過させて酸素吸収性樹脂組成物層に吸収させる層である。
密封材層の形成に用いられるヒートシール性樹脂の具体例としては、エチレン、プロピレン等のα?オレフィンの単独重合体、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、メタロセンポリエチレン、ポリプロピレン、・・・これらの混合物;等が挙げられる。」
「[0068] 本発明の酸素吸収性多層フィルムは、好ましくは、ガスバリアー材層、酸素吸収性樹脂組成物層及び密封材層がこの順に積層されてなるが、上述した外部保護層のほか、各層の間に、所望により、例えばポリウレタンから構成される接着剤層を設けたり、熱可塑性樹脂層を設けたりしてもよい。
[0069] 本発明の多層フィルムの全体厚さは、好ましくは500μm未満、より好ましくは250μm未満、更に好ましくは30?200μm、特に好ましくは50?150μmである。全体の厚さを上記範囲とすることにより、透明性に優れた多層フィルムとすることができる。酸素吸収性樹脂組成物層の厚さは、通常、1?50μm程度であり、好ましくは、5?30μm程度である。
ガスバリアー材層の厚さは、通常、5?50μm程度であり、好ましくは、10?50μm程度である。
密封材層の厚さは、通常、10?150μm程度であり、好ましくは、20?100μm程度である。
各層の厚さが薄すぎると、厚さが不均一となったり、剛性や機械的強度が不足したりする恐れがある。また、ヒートシール性樹脂の場合には、厚すぎても薄すぎてもヒートシール性が発揮されない恐れがある。」
「[0074] 本発明の酸素吸収性多層フィルムの形状は、特に限定されず、フラットフィルム、エンボス加工フィルム等のいずれであってもよい。 本発明の酸素吸収性多層フィルムは、包装材料として有用である。
本発明の酸素吸収性多層フィルムからなる包装材料は、各種形状の包装容器に成形して使用することが可能である。
本発明の包装材料から得られる包装容器の形態としては、ケーシング、袋状物等を示すことができる。本発明の多層フィルムから得られる包装材料の形態としては、三方又は四方シールの通常のバウチ類、ガセット付バウチ類、スタンディングバウチ類、ピロー包装袋等が挙げられる。酸素吸収性多層フィルムがフラットフィルムである場合は、通常の方法により成形して所望の形態の包装材料とすればよぐチューブ状原反の場合は、そのまま、ケーシングや袋状物とすればよい。
本発明の包装材料は、これを構成する樹脂の融点以下の温度で再加熱し、絞り成形等の熱成形法、ロール延伸法、パンタグラフ式延伸法、又はインフレーション延伸法等により、一軸又は二軸延伸することによって、延伸された成形品とすることができる。
[0075] 本発明の酸素吸収性成形体からなる包装材料から得られる包装容器は、酸素による内容物の劣化を防止し、シェルフライフを向上させるために有効である。充填できる内容物としては、例えば、餅、ラーメン、果物、ナッツ、野菜、肉製品、幼児食品、コーヒー、食用油、ソース類、佃煮類、乳製品類、和洋菓子類等の食品;医薬品;化粧品;電子材料;医療器材;銀又は鉄製部品用の包装材;接着剤、粘着剤等の化学品;ケミカルカイロ等の雑貨品;等などが挙げられる。」

上記「ガスバリアー材層は、外部からの気体の透過を阻止するために設けられる層である。ガスバリアー材層は、酸素吸収性多層フィルムを用いて、例えば、袋状の包装材料を構成したときに、外層となる。」(段落[0058])、「本発明の酸素吸収性多層フィルムにおいて、密封材層は、熱によって溶融して相互に接着する(ヒートシールされる)ことによって、包装容器に包装容器外部と遮断された空間を形成する機能を有し、かつ、包装容器内部において酸素吸収性樹脂組成物層と被包装物との直接接触を防ぎつつ酸素を透過させて酸素吸収性樹脂組成物層に吸収させる層である。」(段落[0063])及び「本発明の酸素吸収性多層フィルムは、好ましくは、ガスバリアー材層、酸素吸収性樹脂組成物層及び密封材層がこの順に積層されてなる・・・」(段落[0068])という記載から、引用文献に記載された「密封層」は、「包装容器内部」において「酸素吸収性樹脂組成物層と被包装物との直接接触を防」ぐものであり、「ガスバリアー材層」は、「酸素吸収性多層フィルム」において「外層」となるから、引用文献に記載された「酸素吸収性多層フィルム」を、「ガスバリアー材層、酸素吸収性樹脂組成物層及び密封材層」を「この順に積層」したものにおいて、「密封層」は内層と称することができ、「ガスバリアー材層」は外層と称することができ、「酸素吸収性樹脂組成物層」は、「密封層」と「ガスバリアー材層」との間に挟まれた位置にあるから、中間層と称することができる。

上記(1)に示した摘記事項及び認定事項から、技術常識を踏まえて整理すると、引用文献には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。

「ヒートシール性を有する密封材層である内層、酸素吸収性樹脂組成物層である中間層、ガスバリアー材層である外層を含む酸素吸収性多層フィルム」

(2)対比
補正発明と引用発明とを対比すると、両者は次の点で一致し、かつ、相違する。

<一致点>
「少なくとも、ヒートシール性を有する内層、酸素吸収性樹脂を含む酸素吸収性中間層、ガスバリア性を有する外層を含む包装材料となる酸素吸収性多層フィルム。」

<相違点1>
包装材料となる酸素吸収性多層フィルムについて、補正発明は「透明性を有する包装袋に餅を含有する餅入り包装体」であるのに対し、引用発明は「酸素吸収性多層フィルム」であって、透明性や形状、そして被包装物については特定されていない点。

<相違点2>
ヒートシール性を有する内層について、補正発明は、「ポリエチレンからなる」ものであるのに対し、引用発明は、「ヒートシール性を有する密封材」である点。

<相違点3>
ガスバリア性について、補正発明は、「23℃-90%RHでの酸素透過度が40cc/(m^(2)・day・atm)以下である酸素バリア性を有する外層」を含むものとし、「酸素バリア層がシリカを被覆した二軸延伸ナイロンフィルムからなる」ものであるようにするものであるのに対し、引用発明は、「ガスバリアー材層である外層」が酸素バリア性を有するかは明らかではなく、また、「酸素バリア層」を有するかも不明である点。

(3)判断
ア.<相違点1>について
上記(1)に摘記した引用文献の段落[0074]及び[0075]の記載から、「本発明の酸素吸収性多層フィルムは、包装材料として有用」であり、当該「包装材料は、各種形状の包装容器に成形して使用することが可能である」ところ、例示として「ケーシング、袋状物等」が示されている。そして、本発明の多層フィルムの全体厚さを段落[0069]に示された範囲とすることで、「透明性に優れた多層フィルムとすることができる」(段落[0069])という記載もある。また、被包装物について、引用文献の段落[0075]には、「本発明の酸素吸収性成形体からなる包装材料から得られる包装容器は、酸素による内容物の劣化を防止し、シェルフライフを向上させるために有効である」という記載に続き「例えば」として、「餅」を筆頭に、「充填できる内容物」が列挙されている。
ここで、ヒートシール性を有する内層を備えたフィルムから「袋状物」を成形して、透明な包装容器として使用することは、例を示すまでもなく従来周知の事項である。また、餅が酸素によって劣化することや餅の包装として、ヒートシール性を有する内層を備えたフィルムから成形された袋状物を用いることも、従来周知の事項である。
そうすると、引用発明の「酸素吸収性多層フィルム」から「透明性を有する袋状物」を成形し、上記のとおり引用文献に列記された「充填できる内容物」の筆頭に記載された「餅」を選択して含有せしめた包装体とすること、すなわち引用発明において、上記<相違点1>に係る補正発明の構成を備えたものとすることは、引用発明及び従来周知の事項に基いて当業者が容易になし得た事項である。

イ.<相違点2>について
フィルム状の包装材を構成する層のうち、ヒートシール性を付与しようとする密着材層をポリエチレンから構成することは従来周知であり、上記(1)に摘記した引用文献にも「密封材層の形成に用いられるヒートシール性樹脂の具体例としては、エチレン、プロピレン等のα?オレフィンの単独重合体、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、メタロセンポリエチレン」という記載がある。
そうすると、補正発明の「ヒートシール性を有する内層」を「ポリエチレンからなる」ものとすること、すなわち、引用発明において、上記<相違点2>に係る補正発明の構成を備えたものとすることは、引用発明及び従来周知の事項に基いて当業者が容易になし得た事項である。

ウ.<相違点3>について
「ガスバリアー材層」について、引用文献には「ガスバリアー材層を構成するための材料は、酸素、水蒸気等の気体透過性の低いものであれば、特に限定されず、金属、無機材料、樹脂等が用いられる。・・・無機材料としては、シリカやアルミナ等の金属酸化物が用いられ、これらの金属酸化物を単独で又は併用して、樹脂フィルム等に蒸着して用いられる。・・・本発明のガスバリアー材層に使用される樹脂は特に限定されず、良好なガスバリアー性を有する樹脂であればいずれも使用することができる・・・これらのうち、樹脂フィルムに無機酸化物を蒸着した透明蒸着フィルムが好ましく用いられる。」(段落[0059])という記載があり、「ガスバリアー材層として用いられる樹脂の具体例」が列挙され、そこには他の例とともに「ナイロン6、ナイ口ン66、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12、MXDナイロン(ポリメタキシリレンアジノミド)、及びこれらの共重合体等のポリアミド樹脂」(段落[0060])と何種類かのナイロンを用いることが記載されている。そして、当該列挙に続いて「これらのガスバリアー材層に酸化アルミニウムや酸化シリコン等の無機酸化物の蒸着を行うこともできる。」(段落[0060])という記載があり、また「ポリアミド樹脂」については、「ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン等のように、延伸することによってフィルム特性が向上する場合は、共押出によって得られた多層フィルムを更に一軸又は二軸延伸することができる」(段落[0073])という記載もある。
さらに「ガスバリアー材層」の「酸素透過度」については、「ガスバリアー材層の酸素透過度は加工性やコストが許す限りできるだけ小さくすることが好ましく、その膜厚に関係なく100cc/m^(2)・atm・day(25℃、100%RH)以下であることが必要であり、より好ましくは50cc/m^(2)・atm・day(25℃、100%RH)以下である。」(段落[0058])という記載がある。
そして、フィルムを構成する樹脂として「ナイロン」は従来周知の材料である。
これらの記載を踏まえると、引用文献に記載された「ガスバリアー材層」は、「酸素」の気体透過性が低いものであるから、引用発明の「ガスバリアー材層である外層」は、「酸素バリア性を有する外層」であるといえる。そして、酸素透過度を測定するための環境の条件として、「25℃、100%RH」と「23℃、90%RH」とは近似した条件であるから、引用発明の「外層」の「酸素透過度」を、引用文献で示された「好ましい値」である「50cc/m^(2)・atm・day(25℃、100%RH)以下」の値ではなく、23℃-90%RHでの40cc/(m^(2)・day・atm)以下のものとしたことは、上記「ガスバリアー材層の酸素透過度は加工性やコストが許す限りできるだけ小さくすることが好まし」(段落[0058])いとの動機付けにしたがって、上記「より好まし」い値である、「50cc/m^(2)・atm・day(25℃、100%RH)以下」よりも小さな値を選択しようとして、当業者が容易になし得た設計上の事項である。
また、「多層フィルム」を延伸したならば、「多層フィルム」を構成する層である「ガスバリアー材層」も延伸されることは技術常識である。さらにフィルムの酸素透過度がフィルムの厚みによって、左右されることも技術常識である。
そうすると、引用発明の「ガスバリアー材層である外層」を、シリカを被覆した二軸延伸ナイロンフィルムとし、さらに、23℃-90%RHでの酸素透過度が40cc/(m^(2)・day・atm)以下である酸素バリア性を有するものとすることは、材料として従来周知のナイロンを選択し、フィルム特性を向上させようとして二軸延伸させて、さらに、上記引用文献に例示されたアルミナとシリカという二種類の金属酸化物のうちの1つであるシリカを蒸着させ、フィルム厚等を調整することで、小さな酸素透過度のものを採用することで、当業者が容易になし得た事項である。そして、そのような「ガスバリアー材層である外層」において、「酸素バリア」する「層」は、「ガスバリアー材層である外層」それ自身のことであるといえるから、引用発明の「酸素バリア層」は、シリカを被覆した二軸延伸ナイロンフィルムであることは当然である。
よって、引用発明において、上記<相違点3>に係る補正発明の構成を備えたものとすることは、当業者が容易になし得た事項である。

エ.審判請求書及び上申書での請求人の主張について
請求人は、平成30年6月12日に提出された審判請求書の【請求の理由】「(3)本願発明が特許されるべき理由」の欄、及び、平成31年1月17日に提出した上申書の「3.請求項1に記載の本発明が進歩性を有すること」の欄において、本願明細書の「実施例1」及び「実施例4」の包装袋を30℃-80%RH環境下及び40℃-75%RH環境下に保存した際の包装袋の酸素濃度」について示したグラフを示しつつ、実施例1のアルミナ蒸着二軸延伸ナイロンフィルムを用いた包装袋に比べて、実施例4のシリカ蒸着二軸延伸ナイロンフィルムを用いた包装袋は、30℃-80%RH環境下では10か月保管後でも、40℃-75%RH環境下では6か月保管後でも、バリア性の低下による包装体の酸素濃度の上昇は観測されないから、補正発明は、酸素バリア層としてシリカを被覆した二軸延伸ナイロンフィルムを用いることにより、長期間の高温多湿下でのバリア性低下が抑制されるという、顕著な効果を奏する旨主張している。そして、上記引用文献の段落[0059]の記載は、シリカとアルミナが同列に記載されており、引用文献の記載からは、アルミナに対してシリカが優れた効果を有していることは読み取れない旨、主張している。

そこで、上記請求人の主張について検討する。
本願明細書には、次の事項が記載されている。
「【背景技術】
【0002】
従来、包装餅は菌の増殖を抑制して長期間保存を実現するために、個包装袋内の酸素濃度を低酸素濃度に維持できる包装方法が採用されている。・・・個包装袋用のフィルムとしてポリプロピレン系樹脂層と、酸素吸収性樹脂層と、低密度ポリエチレン系樹脂層との共押出製膜化フィルムをガスバリア性の高い外装袋と共に使用する方法が提案されているが(特開2006-193203号公報)、このような個包装袋も十分なガスバリア性を有しているわけではないため、外装袋開封後は個包装袋内の酸素濃度は上昇し、菌増殖のリスクは払拭できない。」
「【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明は、外装袋を開封しても個包装袋内の酸素濃度が上昇することなく、餅片の長期保存が可能な餅入り包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、少なくとも、ヒートシール性を有するポリエチレンからなる内層、酸素吸収性樹脂を含む酸素吸収性中間層、及び23℃-90%RHでの酸素透過度が40cc/(m^(2)・day・atm)以下である酸素バリア性を有する外層を含む透明性を有する包装袋に餅を含有する餅入り包装体を提供する。」

そうすると、本願発明は「従来、包装餅は菌の増殖を抑制して長期間保存を実現するために、個包装袋内の酸素濃度を低酸素濃度に維持できる包装方法が採用されている。」ところ、従来の餅の包装方法では「十分なガスバリア性を有しているわけではないため、外装袋開封後は個包装袋内の酸素濃度は上昇し、菌増殖のリスクは払拭できない。」ため、本願発明は「外装袋を開封しても個包装袋内の酸素濃度が上昇することなく、餅片の長期保存が可能な餅入り包装体を提供すること」を課題とし、「少なくとも、ヒートシール性を有するポリエチレンからなる内層、酸素吸収性樹脂を含む酸素吸収性中間層、及び23℃-90%RHでの酸素透過度が40cc/(m^(2)・day・atm)以下である酸素バリア性を有する外層を含む透明性を有する包装袋に餅を含有する餅入り包装体を提供する。」ことによって、当該課題を解決するものである。
ここで本願明細書には、「長期保存が可能な」とはどの程度の期間どのような状態を包装体が維持すれば良いかを示す直接的な記載はない。しかし、本願明細書には実施例1?実施例4について、次の記載がある。

「(実施例1)
酸成分としてメチルテトラヒドロ無水フタル酸異性体混合物(日立化成;HN-2200)をモル比0.9、その他酸成分として無水コハク酸をモル比0.1、ジオール成分として1,4-ブタンジオールをモル比1.3、重合触媒としてイソプロピルチタナートを300ppm仕込み、窒素雰囲気中150℃?200℃で生成する水を除きながら約6時間反応させた。引き続いて0.1kPaの減圧下、200?220℃で約3時間重合を行い、酸素吸収性ポリエステル樹脂(A)を得た。酸素吸収性ポリエステル樹脂(A)のMnは3400であり、Mwは52600であり、Tgは-5.0℃であり、酸価は0.5mgKOH/gであった。
得られた酸素吸収性ポリエステル樹脂(A)に、Tg-26℃の飽和ポリエステル樹脂(B)(ポリサイザーW4010 DIC社製 Mn:3600 Mw:9500)を固形分重量比A/Bが4.0となるように混合し、その混合物の固形分に対してイソシアネート系硬化剤として、固形分換算で7phr(parts per hundred resin)となるようにHDI/IPDI系硬化剤(KL-75 DICグラフィックス社製)を混合し、さらに触媒として、ネオデカン酸コバルトを全固形分に対する金属換算量で80ppmになるように添加し、酢酸エチルに溶解して、固形分濃度32wt%の酸素吸収性接着剤樹脂組成物の酢酸エチル溶液を調製した。
酸素バリア性を有する外層として、厚み15μmのアルミナ蒸着二軸延伸ナイロンフィルム(GL-AEY 凸版印刷社製)、ヒートシール性を有するポリエチレンとして密度が0.92g/cm^(3)の低密度ポリエチレンフィルム(厚み30μm)を上述の酸素吸収性接着剤樹脂組成物の酢酸エチル溶液を用いて、接着剤塗布量が5g/m^(2)になるようにドライラミネーターにてラミネートし、酸素吸収性多層フィルムを得た。なお、15μmアルミナ蒸着二軸延伸ナイロンフィルムの23℃-90%RHでの酸素透過度は0.4cc/(m^(2)・day・atm)であった。
得られた酸素吸収性多層フィルムを内寸面積が102cm^(2)、ヘッドスペースが20cm^(3)、初期酸素濃度が2.0体積%になるように、横ピロー型窒素ガス置換包装機を用いて切り餅片を包装して餅入り包装体を得た。餅入り包装袋を23℃-90%RH環境下に保存し、包装体の酸素濃度をガスクロマトグラフ装置(GC-TCD)にて追跡した結果、72時間後に酸素濃度が0.1体積%以下に達した。さらに3ヶ月後の包装体の酸素濃度を評価した結果、0.1体積%以下を維持していた。」(段落【0021】)
「(実施例2)
酸素バリア性を有する外層として、厚み12μmのアルミナ蒸着二軸延伸PETフィルム(GL-AE 凸版印刷社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして餅入り包装体を得た。なお、12μmアルミナ蒸着二軸延伸PETフィルムの23℃-90%RHでの酸素透過度は0.1cc/(m^(2)・day・atm)であった。
包装体の酸素濃度をガスクロマトグラフ装置(GC-TCD)にて追跡した結果、72時間後に酸素濃度が0.1体積%以下に達した。さらに3ヶ月後の包装体の酸素濃度を評価した結果、0.1体積%以下を維持していた。」(段落【0022】)
「(実施例3)
酸素バリア性を有する外層として、厚み15μmの二軸延伸EVOHフィルム(エバールEF-XL クラレ社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして餅入り包装体を得た。なお、15μm二軸延伸EVOHフィルムの23℃-90%RHでの酸素透過度は4.4cc/(m^(2)・day・atm)であった。
包装体の酸素濃度をガスクロマトグラフ装置(GC-TCD)にて追跡した結果、72時間後に酸素濃度が0.1体積%以下に達した。さらに3ヶ月後の包装体の酸素濃度を評価した結果、0.1体積%以下を維持していた。」(段落【0023】)
「(実施例4)
酸素バリア性を有する外層として、厚み15μmのシリカ蒸着二軸延伸ナイロンフィルム(GL-EY 凸版印刷社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして餅入り包装体を得た。なお、15μmシリカ蒸着二軸延伸ナイロンフィルムの23℃-90%RHでの酸素透過度は0.1cc/(m^(2)・day・atm)であった。
包装体の酸素濃度をガスクロマトグラフ装置(GC-TCD)にて追跡した結果、72時間後に酸素濃度が0.1体積%以下に達した。さらに3ヶ月後の包装体の酸素濃度を評価した結果、0.1体積%以下を維持していた。」(段落【0025】)

そうすると、いずれの実施例においても、「72時間後に酸素濃度が0.1体積%に達した。さらに3ヶ月後の包装体の酸素濃度を評価した結果、0.1体積%以下を維持していた」と評価しているのであるから、本願発明の課題解決のための「長期保存が可能な」とは、せいぜい「3ヶ月」経過後の「酸素濃度」が「0.1体積%」以下に維持されている状態であると解するのが適当である。そして、上記本願明細書の実施例1?3は、酸素バリア層として「アルミナ蒸着二軸延伸ナイロンフィルム」を用い、実施例4は「シリカ蒸着二軸延伸ナイロンフィルム」であるところ、そのいずれも本願明細書が想定している「長期保存が可能」であるということができる。
そして、請求人が審判請求書において示した「包装袋の酸素濃度」のグラフをみると、「保管:30℃-80%以下」及び「保管:40℃-75%以下」の両方で、「シリカ蒸着ナイロン」及び「アルミナ蒸着ナイロン」の3ヶ月の「包装袋の酸素濃度%」は、ほぼ「0.1%」以下であることが看取できるから、「長期間の高温多湿下でのバリア性低下が抑制される」という効果について、両方の無機酸化物が被覆された「ナイロン」の間で顕著な差があるということはできない。
さらにいえば、補正発明は23℃-90%RHでの酸素透過度を40cc/(m^(2)・day・atm)まで許容するものであるし、シリカの被覆厚等も何ら特定のないものであるから、「実施例4」が、例え3ヶ月以上の期間においても酸素濃度を低く抑えることができているものであったとしても、そのことをもって補正発明がその範囲の全てにおいて「実施例4」と同等の効果を奏するということは直ちにはいえない。
したがって、「酸素バリア層として、シリカを被覆した二軸延伸ナイロンフィルムを用いることにより、長期間の高温多湿下でのバリア性低下が抑制されるという、顕著な効果を奏する」との請求人の審判請求書及び平成31年1月17日提出の上申書での主張は当を得たものではなく、採用できない。

オ.作用・効果について
補正発明が奏する作用・効果は、上記エ.において示したように、当業者が容易に予測し得る範囲内のものである。

(4)小括
上記(3)に示したとおり、補正発明は、引用発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるといえるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

3.本件補正の適否についてのむすび
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明
1.本願発明
本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の特許請求の範囲の請求項1?5に係る発明は、平成29年11月30日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1?5に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、上記第2の1.(1)に示したとおりのものである。

2.刊行物の記載及び発明
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物に記載された事項及び発明は、上記第2の2.(1)に示したとおりのものである。

3.対比・検討
本願発明は、補正発明の発明特定事項のシリカについて、その上位概念の無機酸化物としたものである。
そうすると、本願発明の特定事項のうち、「無機酸化物」を下位概念の「シリカ」とし、その他の特定事項の全てを包含する補正発明が、上記第2の2.(3)に示したとおり、引用発明から当業者が容易に発明することができたものであるから、本願発明も、引用発明に基いて当業者が容易に発明することができたものである。

第4 まとめ
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。よって、本願のその余の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2019-03-28 
結審通知日 2019-04-01 
審決日 2019-05-10 
出願番号 特願2015-5133(P2015-5133)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (B65D)
P 1 8・ 121- Z (B65D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 小川 悟史高橋 裕一谷川 啓亮  
特許庁審判長 千壽 哲郎
特許庁審判官 白川 敬寛
久保 克彦
発明の名称 餅入り包装体  
代理人 服部 博信  
代理人 服部 博信  
代理人 山崎 一夫  
代理人 市川 さつき  
代理人 市川 さつき  
代理人 箱田 篤  
代理人 山崎 一夫  
代理人 山崎 一夫  
代理人 服部 博信  
代理人 箱田 篤  
代理人 田中 伸一郎  
代理人 市川 さつき  
代理人 箱田 篤  
代理人 浅井 賢治  
代理人 弟子丸 健  
代理人 浅井 賢治  
代理人 田中 伸一郎  
代理人 弟子丸 健  
代理人 弟子丸 健  
代理人 田中 伸一郎  
代理人 浅井 賢治  
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