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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  G06Q
管理番号 1353206
異議申立番号 異議2019-700273  
総通号数 236 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-08-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-04-09 
確定日 2019-07-04 
異議申立件数
事件の表示 特許第6404509号発明「シミュレーションシステム、シミュレーション方法およびシミュレーションプログラム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6404509号の請求項1-10に係る特許を維持する。 
理由 1 手続の経緯
特許第6404509号の請求項1?10に係る特許についての出願は、平成30年2月16日に出願され、平成30年9月21日にその特許権の設定登録がされ、平成30年10月10日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許に対し、平成31年4月9日に特許異議申立人株式会社キャピタル・アセット・プランニングは、特許異議の申立てを行った。

2 本件発明
特許第6404509号の請求項1?10の特許に係る発明は、それぞれ、その特許請求の範囲の請求項1?10に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】
入力されたユーザ情報に基づいて、ライフプランシミュレーションを行う為のシミュレーションシステムであって、
(1)ユーザの収入、支出、及び資産額の時間変化のシミュレーション結果を時間軸および資産軸で定義される平面上に表したグラフ表示、(2)ライフイベントの一覧を示す一覧表示、並びに(3)複数のイベントオブジェクトが配置されたイベントボックス、を含むシミュレーション画面を表示する表示手段と、
前記シミュレーション画面においてシミュレーション結果を表示するためのユーザ情報の入力を受け付ける受付手段と、
前記シミュレーション画面において前記イベントボックス内に配置された前記複数のイベントオブジェクトの中から一のイベントオブジェクトの選択、および当該一のイベントオブジェクトの前記グラフ表示までの移動を受け付けることにより、当該グラフ表示上に当該一のイベントオブジェクトを配置する配置手段と、を備え、
前記グラフ表示上に配置された前記イベントオブジェクトが選択されたことに起因して、前記表示手段は、前記シミュレーション画面に重ねて、当該選択されたイベントオブジェクトに関する前記ユーザ情報を入力するための入力画面を表示し、
前記受付手段は、前記入力画面を介して、前記選択されたイベントオブジェクトに関するユーザ情報の入力を受け付け、
前記表示手段は、前記入力画面を介して前記選択されたイベントオブジェクトに関する
ユーザ情報が入力される都度、当該入力されたユーザ情報を用いて更新されたシミュレーション結果を示す前記グラフ表示を、前記シミュレーション画面において表示する
ことを特徴とするシミュレーションシステム。
【請求項2】
前記受付手段は、前記配置処理により前記グラフ表示に配置されたイベントオブジェクトの種別及び前記時間軸における位置に基づいて、ユーザ情報の少なくとも一部の入力を受け付けることを特徴とする請求項1に記載のシミュレーションシステム。
【請求項3】
前記グラフ表示において、前記収入に関する表示は資産軸の正方向に、支出に関する表示は資産軸の負方向に、それぞれ対向して延び、資産総計に関する表示は、前記収入及び支出に関する表示に重ねて表示されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシミュレーションシステム。
【請求項4】
前記表示手段は、更に、前記ユーザ情報に基づいて、ユーザの年齢を基準としたイベント発生のタイミング並びにイベント内容を並べて表示したイベント一覧表示を表示処理することを特徴とする請求項1?3の何れかに記載のシミュレーションシステム。
【請求項5】
前記時間軸の基端は、ユーザが入力したシミュレーション開始を希望する年齢であることを特徴とする請求項1?4の何れかに記載のシミュレーションシステム。
【請求項6】
前記イベントオブジェクトは、特定のタイミングに起因するイベントに関するオブジェクトと、特定のタイミングに起因しないイベントに関するオブジェクトと、が識別可能に表示されることを特徴とする請求項1?5の何れかに記載のシミュレーションシステム。
【請求項7】
前記イベントオブジェクトは、収入に関するオブジェクトと、支出に関するオブジェクトと、が識別可能に表示されることを特徴とする請求項1?6の何れかに記載のシミュレーションシステム。
【請求項8】
前記入力画面において所定の前記ユーザ情報が入力されると、前記シミュレーション画面に新たなイベントオブジェクトが追加されることを特徴とする請求項1?7の何れかに記載のシミュレーションシステム。
【請求項9】
入力されたユーザ情報に基づいて、ライフプランシミュレーションを行う為のシミュレーション方法であって、
コンピュータが、(1)ユーザの収入、支出、及び資産額の時間変化のシミュレーション結果を時間軸および資産軸で定義される平面上に表したグラフ表示、(2)ライフイベントの一覧を示す一覧表示、並びに(3)複数のイベントオブジェクトが配置されたイベントボックス、を含むシミュレーション画面を表示する表示ステップと、
前記シミュレーション画面においてシミュレーション結果を表示するためのユーザ情報の入力を受け付けるステップと、
前記シミュレーション画面において前記イベントボックス内に配置された前記複数のイベントオブジェクトの中から一のイベントオブジェクトの選択、および当該一のイベントオブジェクトの前記グラフ表示までの移動を受け付けることにより、当該グラフ表示上に当該一のイベントオブジェクトを配置するステップと、
前記グラフ表示上に配置された前記イベントオブジェクトが選択されたことに起因して、前記シミュレーション画面に重ねて、当該選択されたイベントオブジェクトに関する前記ユーザ情報を入力するための入力画面を表示するステップと、
前記入力画面を介して、前記選択されたイベントオブジェクトに関するユーザ情報の入力を受け付けるステップと、
前記入力画面を介して前記選択されたイベントオブジェクトに関するユーザ情報が入力
される都度、当該入力されたユーザ情報を用いて更新されたシミュレーション結果を示す前記グラフ表示を、前記シミュレーション画面において表示するステップと
を有するシミュレーション方法。
【請求項10】
コンピュータを、(1)ユーザの収入、支出、及び資産額の時間変化のシミュレーション結果を時間軸および資産軸で定義される平面上に表したグラフ表示、(2)ライフイベントの一覧を示す一覧表示、並びに(3)複数のイベントオブジェクトが配置されたイベントボックス、を含むシミュレーション画面を表示する表示手段と、
前記シミュレーション画面においてシミュレーション結果を表示するためのユーザ情報の入力を受け付ける受付手段と、
前記シミュレーション画面において前記イベントボックス内に配置された前記複数のイベントオブジェクトの中から一のイベントオブジェクトの選択、および当該一のイベントオブジェクトの前記グラフ表示までの移動を受け付けることにより、当該グラフ表示上に当該一のイベントオブジェクトを配置する配置手段と、として機能させ、
前記グラフ表示上に配置された前記イベントオブジェクトが選択されたことに起因して、前記表示手段は、前記シミュレーション画面に重ねて、当該選択されたイベントオブジェクトに関する前記ユーザ情報を入力するための入力画面を表示し、
前記受付手段は、前記入力画面を介して、前記選択されたイベントオブジェクトに関するユーザ情報の入力を受け付け、
前記表示手段は、前記入力画面を介して前記選択されたイベントオブジェクトに関するユーザ情報が入力される都度、当該入力されたユーザ情報を用いて更新されたシミュレーション結果を示す前記グラフ表示を、前記シミュレーション画面において表示する
ことを特徴とするシミュレーションプログラム。」

3 申立理由の概要
特許異議申立人株式会社キャピタル・アセット・プランニングは、主たる証拠として特開2001-147957号公報(以下「文献1」という。)及び従たる証拠として特開2002-334221号公報(以下「文献2」という。)、特開2002-41804号公報(以下「文献3」という。)を提出し、請求項1-10に係る特許は特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、請求項1-10に係る特許を取り消すべきものである旨主張する。

4 文献の記載
(1)文献1には、
「【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明を適用したライフプランシミュレーションシステムのモジュール構造を示す説明図である。ユーザ認証部10は、例えばアクセスしたユーザの入力したIDとパスワードに基づき、登録パスワードと照合することによって認証を行う。そして、認証結果がOKの場合にはメインメニュー部11に移行する。メインメニュー部11においてはメインメニューを表示してユーザが選択した下位のモジュールのいずれかに移行する。タイプ診断部12は、例えばユーザに対してアンケートを行い、その結果によってユーザの性格等のタイプ診断を行う。なお、この診断結果を後述する分析処理において使用してもよい。
【0007】ライフシミュレーション部13には、マネーベース設計部16およびライフイベント設計部17が含まれており、マネーベース設計部16においては、ユーザはライフプランシミュレーションの基礎データとなる家族構成や収入などの情報を入力する。また、ライフイベント設計部17においては、結婚や住宅購入などの各種イベントを後述する方法で入力する。住宅購入シミュレーション部14は、住宅購入に関する詳細なシミュレーションを行う。詳細情報部15は、本システムあるいはライフプランに関する各種の用語の解説文等の情報を蓄積したデータベースを利用して、ユーザに各種の用語に関する解説情報を提供する。なお、他のモジュール12?14からも必要に応じて詳細情報部15を呼び出すことことことができる。
【0008】図2は、本発明を実施するシステムの構成を示すブロック図である。パソコン20には、本発明の機能を実行するアプリケーションプログラム22がインストールされている。アプリケーションプログラム22は、例えばWebブラウザ21を使用して後述する年表やグラフの情報を表示し、また、必要に応じて、インターネット23を介してサーバ24内のデータベース25にアクセスし、表示に必要な図形や解説文等を読み出す。なお、本発明の実施形態は図2の構成に限らず、データベースもパソコンに搭載することによりパソコン単独でも実施可能であり、また、パソコン20は、インターネットではなく例えば企業内のイントラネット(LANや電話、データ回線)によりサーバ24に接続されていてもよい。【0010】図3のライフイベント設計17のS3においてはライフイベントの設定が行われる。図4は、ライフイベント設定処理の内容を示すフローチャートである。また、図7は、ライフイベントの設定画面例を示す説明図である。図4のS10においては基礎データに基づき、図7に示すような家族人数分の表示欄を有する年表を表示する。図7においては家族が本人、配偶者、子供3人である場合の例が表示されている。
【0011】S11においては、年表内の各年に各人の年齢を表示する。例えば本人の西暦2004年における年齢は33才であり、配偶者は31才、第1子は4才であることが表示される。S12においては、年表内の該当年に各人の年齢などの基礎データから判明するイベントを表示する。例えば配偶者は西暦2004年に退職し、第3子が誕生する。また、第1子は幼稚園入学であることが表示される。なお、子供の就学期間は連続する帯で表示し、例えば第1子の2005、2006年の連続する帯は幼稚園に就学中であることを示す。S13においては、例えば年表の下方に毎年の貯蓄残高グラフを表示する。
【0012】S14においては、図7の画面左側にある「イベントの全クリア」ボタンがクリックされたか否かが判定され、結果が肯定の場合にはS15に移行して、既に年表下方にあるライフイベント欄に存在するイベントアイコンを削除し、アイコンと対応して登録されているイベント情報もクリアする。なお、年表上のイベントアイコンが「ゴミ箱」にドラッグアンドドロップされた場合には、当該アイコンのみを削除し、アイコンと対応して登録されているイベント情報のみをクリアする。S16においては、画面上の基本支出費変更ボタンがクリックされたか否かが判定され、結果が肯定の場合にはS17に移行して、基礎データの入力処理において入力した基本支出費を変更する。
【0013】S18においては、画面上の「グラフ再計算」ボタンがクリックされたか否かが判定され、結果が肯定の場合にはS19に移行して、基礎データおよび現在登録されているイベント情報に基づき、貯蓄残高を再計算し、貯蓄残高グラフを更新する。なお、後述するアイコンのドロップや基礎データの変更など、グラフの更新が必要な処理が実行される度に自動的にグラフを再計算して表示するようにしてもよい。S20においては、画面左側にある「自動車購入」「住宅購入」「結婚」「誕生」などのアイコンが、年表上に移動(ドラッグアンドドロップ)されたか否かが判定され、判定結果が肯定の場合にはS21に移行する。S21においては、当該アイコンがドロップされた年のライフイベント欄にアイコンを移動(コピー)する。なお、既にドロップした年表上のアイコンを再びドラッグアンドドロップすることによって位置(年)を移動さることも可能である。S22においては、当該アイコンに対応するイベントのサブウィンドウを開いて、当該イベントにかかる費用や返済方法等の情報を入力する。なお、既に設定されているイベント等についてもアイコンをクリックすることによって、データの修正を行うことができる。」と記載されている。(下線は当審による。)
これらの記載からみて、文献1には、
「基礎データとなる家族構成や収入などの情報を入力し、結婚や住宅購入などの各種イベントを入力し、
ライフイベントの設定画面を表示し、
ライフ設定画面には、家族人数分の表示欄を有する年表を表示し、年表の下方に毎年の貯蓄残高グラフを表示し、
画面左側にある「自動車購入」「住宅購入」「結婚」「誕生」などのアイコンを年表上に移動し、アイコンのサブウィンドウを開いて、イベントにかかる費用や返済方法等の情報を入力するライフシミュレーションシステム。」
の発明(以下「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。

(2)文献2には、
a.「【0014】(1. 貯蓄高シミュレーションの表示画面の説明)本実施の形態では、前述した操作者が生活するなかで起こりうる様々な収入・出費に関するイベントを自由に設定することによって貯蓄高が遷移する様子を表示するアプリケーション(以下、「貯蓄高シミュレーション」とする)に適用する場合を具体的に例にとり、その動作を説明する。この貯蓄高シミュレーションが動作することにより表示される画面の一例を、図1乃至図8を用いて説明する。」
b.「【0029】貯蓄高グラフ304の下方には、複数のイベントアイコン306が表示されている。このイベントアイコン306は、個々に上述した生涯のイベントに対応するものである。貯蓄高グラフ304とイベントアイコン306との間には、貯蓄高グラフ304の横軸であるユーザーの年齢軸に沿ってイベント設置部307が設けられている。ユーザーがイベントアイコン306をドラッグ&ドロップ等特定操作してイベント設置部307の特定位置に配置すると、その特定位置に対応するユーザーの年齢が読みとられ、その年齢にイベントアイコン306に対応する特定の生涯のイベントが発生したものとして総貯蓄高の時間的変動が算出し直され、この算出し直された結果に基づいて貯蓄高グラフ304も表示が修正される。」と記載されている。(下線は当審による。)
そうすると、文献2には、
「貯蓄高シミュレーションにおいて、ユーザーがイベントアイコン306をドラッグ&ドロップ等特定操作してイベント設置部307の特定位置に配置すると、その特定位置に対応するユーザーの年齢が読みとられ、その年齢にイベントアイコン306に対応する特定の生涯のイベントが発生したものとして総貯蓄高の時間的変動が算出し直され、この算出し直された結果に基づいて貯蓄高グラフ304も表示が修正されること。」が記載されている。

(3)文献3には、
「【0065】次に、画面上の横バーにおける「総合」が選択されると、図21に示すように、現状とプランニングの両方のCF(キャッシュフロー)のグラフ、資産残高のグラフ、各イベントのプランにおける達成確率が表示される。尚、グラフにおいて横線は年齢であり、縦線は金額を示している。そして、グラフにおける濃い縦線は予め設定された特定年齢(図21では40歳)を示している。キャッシュフローのグラフでは、収入、支出、貯蓄の3本の線が表示される。資産残高のグラフでは、資産残高のメジアン、上95%、下95%の3本の線が表示される。尚、資産残高において、3本の線が何度か上下動しているのは、各イベントにおいて特定時期に資産を使用しているために、資産がその時々に目減りしているためである。」と記載されている。
そうすると、文献3には、
「キャッシュフローのグラフにおいて、収入、支出、貯蓄の3本を表示すること。」が記載されている。

5 当審の判断
(1)請求項1に係る発明について
請求項1に係る発明(以下「本件発明」という。)と引用発明1とを対比すると、両発明は、「入力されたユーザ情報に基づいて、ライフプランシミュレーションを行う為のシミュレーションシステムであって、
(1)ユーザの資産額の時間変化のシミュレーション結果を時間軸および資産軸で定義される平面上に表したグラフ表示、(2)ライフイベントの一覧を示す一覧表示、並びに(3)複数のイベントオブジェクトが配置されたイベントボックス、を含むシミュレーション画面を表示する表示手段と、
前記シミュレーション画面においてシミュレーション結果を表示するためのユーザ情報の入力を受け付ける受付手段と、
前記シミュレーション画面において前記イベントボックス内に配置された前記複数のイベントオブジェクトの中から一のイベントオブジェクトを選択する手段を備え、
前記イベントオブジェクトが選択されたことに起因して、前記表示手段は、当該選択されたイベントオブジェクトに関する前記ユーザ情報を入力するための入力画面を表示し、
前記受付手段は、前記入力画面を介して、前記選択されたイベントオブジェクトに関するユーザ情報の入力を受け付け、シミュレーション結果を示す前記グラフ表示を、前記シミュレーション画面において表示するシミュレーションシステム。」の点で一致するものの、本件発明が「当該一のイベントオブジェクトの前記グラフ表示までの移動を受け付けることにより、当該グラフ表示上に当該一のイベントオブジェクトを配置する配置手段」を有するのに対し、引用発明1は当該配置手段を有しない点で相違する。
相違点について検討すると、文献2には、イベントアイコンを306をイベント設置部307に配置することは記載されているものの、グラフに配置することは記載されておらず、文献3には、イベントを設定することについては何ら記載されていない。
よって、本件発明は、文献1に記載された発明ならびに文献2および文献3に記載された技術的事項に基いて、当業者が容易に想到し得るものではない。
(2)請求項2-8に係る発明について
請求項2-8に係る発明は、請求項1に係る発明に対して、さらに限定をを追加したものである。よって、上記(1)に示した理由と同様の理由により、請求項2-8に係る発明は、上記文献1に記載された発明ならびに文献2および文献3に記載された技術的事項に基いて、当業者が容易になし得るものではない。
(3)請求項9,10に係る発明について
請求項9に係る発明は、請求項1に係る発明のカテゴリーを異にするものであり、請求項10に係る発明は、シミュレーションシステムのプログラムに関するものであるから、上記(1)に示した理由と同様の理由により、上記文献1に記載された発明ならびに文献2および文献3に記載された技術的事項に基いて、当業者が容易になし得るものではない。
以上のとおり、請求項1?3に係る発明は、文献1に記載された発明及び文献2に記載された技術的事項又は文献3に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

6 むすび
したがって、特許異議の申立ての理由及び証拠によっては、請求項1?10に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に請求項1?10に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2019-06-24 
出願番号 特願2018-26038(P2018-26038)
審決分類 P 1 651・ 121- Y (G06Q)
最終処分 維持  
前審関与審査官 大野 朋也  
特許庁審判長 渡邊 聡
特許庁審判官 石川 正二
相崎 裕恒
登録日 2018-09-21 
登録番号 特許第6404509号(P6404509)
権利者 アーティス株式会社
発明の名称 シミュレーションシステム、シミュレーション方法およびシミュレーションプログラム  

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