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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 F25D
管理番号 1354638
審判番号 不服2018-12195  
総通号数 238 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2019-10-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-09-11 
確定日 2019-08-22 
事件の表示 特願2017- 39045号「冷蔵庫」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 8月10日出願公開、特開2017-138094号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成24年8月27日に出願された特願2012-186395号の一部を平成29年3月2日に新たな特許出願としたものであって、平成29年11月30日付けの拒絶理由通知に対して、平成30年1月25日に意見書及び手続補正書の提出がなされ、平成30年6月6日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成30年9月11日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正がなされたものである。

第2 平成30年9月11日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
本件補正を却下する。

[理由]
1 補正の内容
(1) 本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された(下線は補正箇所を示す。)。
「前面開口部を開閉する扉の前面を覆うガラス板と、
前記ガラス板を端部で支持する扉キャップと
を有し、
前記扉キャップは、前記ガラス板の後面と当接して支持する支持面を有し、当該支持面は前記ガラス板の後面と接着固定され、
前記扉キャップにはガラス板の表面が露出するようにガラス板の端部に突き当てられて保持する突き当て部が設けられ、この突き当て部が設けられる前記扉キャップは、当該保持するガラス板前面を当該扉キャップ前面よりも手前側前方に位置させて保持する突出部を備え、
前記ガラス板前面の角部はC面カットされ、
前記突出部は、前記C面カットされた前記角部の中程まで延出している冷蔵庫。」
(2) 本件補正前の特許請求の範囲
本件補正前の、平成30年1月25日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。
「前面開口部を開閉する扉の前面を覆うガラス板と、
前記ガラス板を端部で支持する扉キャップと
を有し、
前記扉キャップは、前記ガラス板の後面と当接して支持する支持面を有し、当該支持面は前記ガラス板の後面と接着固定され、
前記扉キャップにはガラス板の表面が露出するようにガラス板の端部に突き当てられて保持する突き当て部が設けられ、この突き当て部が設けられる前記扉キャップは、当該保持するガラス板前面を当該扉キャップ前面よりも手前側前方に位置させて保持し、当該ガラス板前面の角部はC面カットされている冷蔵庫。」

2 補正の適否
本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するための事項である「扉キャップ」について、「当該保持するガラス板前面を当該扉キャップ前面よりも手前側前方に位置させて保持する突出部を備え」ること、及び「前記突出部は、前記C面カットされた前記角部の中程まで延出している」ことの限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下「本件補正発明」という。)が、同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下に検討する。
(1) 本件補正発明
本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。
(2) 引用文献の記載事項及び記載された発明
ア 引用文献1
(ア) 原査定の拒絶の理由で引用された本願出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、中国特許出願公開第101918778号明細書には、図面とともに、次の記載がある。


」(訳文:図の簡単な説明
【0013】 添付図と関連して、本発明の好ましい実施例と実施の詳細とその他発明の利点を以下に述べる。
【0014】 添付図は以下のとおり:
【0015】 図1は、本発明の、電気機器の扉の第1実施形態及びその扉の構造の正面の分解斜視図を示した;
【0016】 図2は、部分的に組み立てられた、図1の扉の構造及び電気機器の扉の背面から分解斜視図を示した;
【0017】 図3は、図2で断面腺A-Aでみた、図2の電気機器の扉の部分的断面図である;
【0018】 図4は、図2の断面線B-Bでみた、本発明の電気機器の扉の部分的断面図である;
【0019】 図5は、図1と2の組立状態の斜視図;
【0020】 図6は、図5中の断面線C-Cでみた、本発明の電気機器の扉の部分的断面図である;
【0021】 図7は、本発明の電気機器の扉の第2実施形態の側面部分横断面図である;
【0022】 図8は、電気機器の扉を複数有する本発明の部分的な斜視図である;
【0023】 図9は、本発明の電気機器の扉の第3実施形態の側面部分横断面図である。)



」(訳文:【0042】 これらの図から見て取れるように、2個のリブ形状補強要素38、40は、中間スペースあるいは中空空間Hに向かって、選択可能にガラス板6内部表面に設置される。補強要素38、40は、両面接着素子/テープ42(図3、4参照)またはその他の適当の接着剤で、ガラス板6に固定する。補強要素38、40は、基本的にガラス板6内側のすべての幅内で延びる。第1(下側)補強要素38は、下側の側片14の上に直接設けられ(図2、3参照)、第2(上側)補強要素40は、システムハウジング16の下に設けられる(図2、4参照)。本実施例では、補強要素38、40は、H形横断面を有して、そのため、扉2のY方向に、強い剛性をもち、追加的にガラス板6を支持する。この場合に、H形横断面の前フラップ38a、40aは、両面接着テープ42のための接着面を提供する。もちろん、他の横断面形状を用いることができる。補強要素38、40の両端は、同じく成形要素10に置いて、及び/又は、成形要素10と接続することができる。選択可能の補強要素の数量とその取り付け位置は、ガラス板6の大きさ及び他の扉部材の位置によって変化することができる。
【0043】 特に図3に示すように、2個の側片12、14は、後板8と前側ガラス板6を取り付け固定する接続素子44、46、48を有する。この実施例では、接続素子は、凹溝44と接触面46とガラス板6の下方支持面48(図3参照)と上方支持面(図中に描かれていない)である。扉2の高さ方向Zに沿う形状係止の方法により、これらの支持面は、ガラス板6を固定する。前側ガラス板6と後板8とシステムハウジング16(図4参照)(側片12、14及び/又は成形要素10を含む)の間の扉構造物4の中間スペースあるいは中空空間H全体は、断熱発泡材50で満たされる。側片12、14と成形要素10中のいずれの他の中空空間は、同様に好ましくは、発泡充填される。発泡材50は、中間スペースHに向かうガラス板6の後側6eに直接接触する。」



(訳文:【0049】 図8は、本発明の、とても小さい垂直距離dZをもって、互いに積み重ねられた電気機器の扉2A、2Bを備えた冷凍電気機器60の部分断面斜視図である。図7に第1上扉2Aの下側片14及びその下方の第2扉2Bの上側片12が看て取れる。上側片12、下側片14には、上、下延長部あるいはフィンがそれぞれある(符号:12b、14b)。もし上扉2Aであれば、ガラス板6の下側縁6cは、下側フィン14bで荷重を受ける。上側タブ(図中に描かない)は、ガラス板6の上部縁に付着する。もし下方の扉2Bであれば、フィン12bは、対応のガラス板6の上部縁6dに付着する。そして、下扉2Bの下側縁は下側フィン(図中に描かない)で荷重を受ける。このように、ガラス板6、6は、形状係止の方法で高さ方向Zでしっかり固定、保持することができる。本実施例では、フィン12b、14bの厚さはおよそ0.8mmとする;対応のフィン12b、14bは、深さ方向Yで、対応のガラス板6、6の厚さより小さい。側面方向に、ガラス板6、6は、相応した成形要素の中に、形状係止の方法で、固定し、保持される(図中に描かない)。)



(訳文:
【0056】 図参照リスト
【0057】 2 扉
【0058】 2A 扉
【0059】 2B 扉
【0060】 4 箱型形状扉構造
【0061】 6 前側ガラス板
【0062】 6a 6の左側縁
【0063】 6b 6の右側縁
【0064】 6c 6の下側縁
【0065】 6d 6の上側縁
【0066】 6e 6の後側/内面
【0067】 6f 6の前側/外側
【0068】 6g 斜面/面取り
【0069】 8 後板
【0070】 10 成形要素
【0071】 10a 成形部品
【0072】 10b 10の前側
【0073】 10c 斜面
【0074】 12 上側片
【0075】 12a 中空箱型形状領域
【0076】 12b タブ
【0077】 14 下側片
【0078】 14b タブ
【0079】 16 システムハウジング
【0080】 16a 16の前縁部
【0081】 18 接続部
【0082】 20 接続部
【0083】 22 12の頂点開口
【0084】 24 ふた
【0085】 26 両面接着テープ
【0086】 28 接触式オペレーションシステムあるいは制御システム(“接触式制御部”)
【0087】 30 接触式センサ
【0088】 32 6の領域
【0089】 34 ディスプレイ
【0090】 36 6の透明部分
【0091】 38 補強要素
【0092】 38a 前フラップ
【0093】 40 補強要素
【0094】 40a 前フラップ
【0095】 42 両面接着テープ
【0096】 44 凹溝
【0097】 46 接触面
【0098】 48 下側支持面
【0099】 50 断熱発泡材
【0100】 52 接続素子
【0101】 54 凹溝
【0102】 56 凹溝
【0103】 58 装飾的要素/着色コーティング
【0104】 60 冷凍電気機器
【0105】 dZ 垂直間隔
【0106】 D 距離
【0107】 H 中間スペースあるいは中空空間
【0108】 X 幅方向
【0109】 Y 深さ方向
【0110】 Z 高さ方向)

「図1

図2

図3

図4

図5

図6

図7

図8

図9




(イ) 上記(ア)の各記載事項から、以下の事項を認めることができる。
(a) 冷凍電気機器の扉の前面は、ガラス板6で覆われていること(図1、3)。
(b) 扉の下方に設けられた側片14は、ガラス板6の下方支持面48を有し、下方支持面48は、図3のY方向に突出していること。
(ウ) 上記載事項(ア)及び(イ)の事項を総合すると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「冷凍電気機器の扉の前面は、ガラス板6で覆われ、
扉の下方に設けられた側片14は、ガラス板6を取り付け固定するガラス板6の下方支持面48を有し、
第1(下側)補強要素38は、側片14の上に直接設けられ、補強要素38は、H形横断面を有して、ガラス板6を支持し、前フラップ38aは、両面接着テープ42のために、接着面を提供する、
冷凍電気機器。」
(3)引用発明との対比・判断
本件補正発明と引用発明とを対比すると、各文言の意味、機能又は作用からみて、引用発明の「冷凍電気機器」、「扉」、「ガラス板6」、及び「前フラップ38a」は、それぞれ本件補正発明の「冷蔵庫」、「扉」、「ガラス板」、及び「支持面」に相当する。
引用発明の「扉」が、「冷凍電気機器」の前面の開口部を開閉する扉であることは明らかであるから、引用発明の「冷凍電気機器の扉の前面は、ガラス板6で覆われ」ていることは、本件補正発明の「前面開口部を開閉する扉の前面を覆うガラス板」を備えることに相当する。
また、引用発明の「側片14」は、「ガラス板6を取り付け固定するガラス板6の下方支持面48を有し」ていることから、ガラス板6を端部で支持しているといえ、キャップともいえるものなので、本件補正発明の「前記ガラス板を端部で支持する扉キャップ」に相当する。
また、引用発明の「側片14」は、「第1(下側)補強要素38は、側片14の上に直接設けられ、補強要素38は、H形横断面を有して、ガラス板6を支持し、前フラップ38aは、両面接着テープ42のために、接着面を提供」していて、「前フラップ38a」が「ガラス板6」の後面と当接して「両面接着テープ42」により接着固定されるものである。そうすると、引用発明は、本件補正発明の「前記扉キャップは、前記ガラス板の後面と当接して支持する支持面を有し、当該支持面は前記ガラス板の後面と接着固定され」る態様を備えるものである。
また、引用発明の「側片14」が有する「ガラス板6の下方支持面48」は、本件補正発明の「突出部」に相当し、また、引用発明の「下方支持面48」には、図3でみると「ガラス板6」が突き当て可能であるといえるので、本件補正発明の「突き当て部」にも相当し、さらに、図3のガラス板6の下方の表面が露出していることから、本件補正発明の「前記扉キャップにはガラス板の表面が露出するようにガラス板の端部に突き当てられて保持する突き当て部が設けられ、この突き当て部が設けられる前記扉キャップは、当該保持するガラス板前面を当該扉キャップ前面よりも手前側前方に位置させて保持する突出部を備え」ることとと、「前記扉キャップにはガラス板の表面が露出するようにガラス板の端部に突き当てられて保持する突き当て部が設けられ、この突き当て部が設けられる前記扉キャップは、当該保持するガラス板を保持する突出部を備え」る限りで一致している。

したがって、本件補正発明は、引用発明と以下の一致点で一致し、相違点で相違する。
(一致点)
「前面開口部を開閉する扉の前面を覆うガラス板と、
前記ガラス板を端部で支持する扉キャップと
を有し、
前記扉キャップは、前記ガラス板の後面と当接して支持する支持面を有し、当該支持面は前記ガラス板の後面と接着固定され、
前記扉キャップにはガラス板の表面が露出するようにガラス板の端部に突き当てられて保持する突き当て部が設けられ、この突き当て部が設けられる前記扉キャップは、当該保持するガラス板を保持する突出部を備える、
冷蔵庫。」

(相違点)
突出部について、本件補正発明は、「当該保持するガラス板前面を当該扉キャップ前面よりも手前側前方に位置させて保持する」突出部とし、さらに、「前記ガラス板前面の角部はC面カットされ、前記突出部は、前記C面カットされた前記角部の中程まで延出している」としているのに対して、引用発明は、そのような特定はなされていない点。

そこで、上記相違点について検討する。

(相違点の判断)
引用文献1の図3に、ガラス板6の前面が、側片14の先端部より、Y方向でやや奥側に位置する場合が示されており、一方、引用文献1の図8に関して、上扉2Aであれば、ガラス板6の下側縁6cは、下側フィン14bで荷重を受けていて、フィン14bの厚さはおよそ0.8mmであり、対応のフィン14bは、深さ方向Yで、対応のガラス板6の厚さより小さいと記載され(上記2(2)ア(ア))、図8には、ガラス板の下方を支持する下側フィン14b(図3の下方支持面48に相当)よりも、ガラス板前面を手前側前方に配置させることが記載されている。
このように、引用文献1には、ガラス板6の前面が側片14の前面よりも奥側に位置する例や、手前側に位置する例が記載されているから、引用発明における、ガラス板6の前面と側片14の前面の前後方向(図3のY方向)の配置関係は、当業者が適宜に決定し得る設計的事項と認められる。
さらに、ガラス板の角をC面カットすることは、引用文献1の図8のガラス板6に示され、一般にも、ガラス板の角を面取りすることは本願出願前周知の事項である(例えば、特開平5-322436号公報【0018】、図4)。そうすると、引用発明において、ガラス板6の前面角部をC面カットすることは、当業者が適宜なし得たことである。
したがって、引用発明において、ガラス板6と側板14との配置関係を調整し、ガラス板6前面を下方支持面48をなす側板14前面より手前側前方に位置させること、また、その程度として側板14前面がガラス板6前面のC面カットされた角部の中程に位置するよう定めることは、当業者が容易に想到し得たことである。
以上のとおりであるから、引用発明において、上記相違点に係る本件補正発明の特定事項を採用することは、当業者が引用文献1に記載された事項及び周知の事項に基づいて、容易に想到し得たことである。
そして、本件補正発明の効果に関し、本願明細書には、「そして、このC面カットされた角部21eの中程まで、左側扉キャップ35の突出部35dの先端35eは延出している。すなわち、左側扉キャップ35の突出部35dの先端35eは、C面カットされた角部21eの半分以下の所、すなわち2分の1の以下の所で終端し、それ以上延出せず、これによりC面カットされたガラス板材21の角部21eが露出し、この部分に水分が滞留することが防止され、ひいてはこの部分(当審注:以下『当該部分」という。)における『かび』の発生が防止されている。」(【0024】)と記載されているとともに、請求人は、「『前記突出部は、前記C面カットされた前記角部の中程まで延出している』という開示がないため、本願発明の『突出部により保護されることでC面カットされた角部周辺に傷が付きにくい』という、前記した効果を奏することはありません。特に、第1引用例の図8には、ガラス板6前面が扉キャップ14前面よりも手前前方に位置させて保持され、ガラス板6前面の角部がC面カットされている構成が記載されているものの、突出部12bの先端は、C面カットされた角部より奥側後方に位置し、C面カットされた角部の中程まで延出しておりません。このため、第1引用例に記載の発明は、本願の前記した効果を奏することはありません。」(平成30年9月11日付け審判請求書「4.請求項1に係る発明と引用例との対比」の項参照。)と主張している。
しかしながら、突出部が延出すれば、ガラス板の保護の点では有利であり、一方、当該部分に水分が滞留しやすくなることは明らかである。
よって、上記各効果は、当業者が容易に予測し得たものにすぎない。

したがって、本件補正発明は、引用発明、引用文献1に記載された事項及び周知の事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(4) 本件補正についてのむすび
以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成30年1月25日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項(上記「第2 1 補正の内容 (2) 本件補正前の特許請求の範囲」請求項1参照。)により特定されるとおりのものと認める。

2 原査定の拒絶の理由
請求項1に係る原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1に係る発明は、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1:中国特許出願公開第101918778号明細書

3 引用文献
原査定の拒絶理由に引用された引用文献1、その記載事項及び引用発明は、前記「第2 2 補正の適否(2)引用文献の記載事項及び記載された発明」に記載したとおりである。

4 対比・判断

本願発明は、本件補正発明から、「(当該保持するガラス板前面を当該扉キャップ前面よりも手前側前方に位置させて保持する)突出部を備え」ること、及び「前記突出部は、前記C面カットされた前記角部の中程まで延出している」ことの限定を省いたものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項をすべて含むものに相当する本件補正発明が、前記「第2 2 (3)引用発明との対比・判断」に記載したとおり、引用発明、引用文献1に記載された事項及び周知の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様に、引用発明、引用文献1に記載された事項及び周知の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、引用発明、引用文献1に記載された事項及び周知の事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2019-06-20 
結審通知日 2019-06-25 
審決日 2019-07-09 
出願番号 特願2017-39045(P2017-39045)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (F25D)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 金丸 治之久島 弘太郎  
特許庁審判長 紀本 孝
特許庁審判官 山崎 勝司
大屋 静男
発明の名称 冷蔵庫  
代理人 三好 秀和  
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