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審決分類 |
審判 全部申し立て ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 C04B 審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載 C04B 審判 全部申し立て ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 C04B 審判 全部申し立て 2項進歩性 C04B 審判 全部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備 C04B |
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管理番号 | 1354945 |
異議申立番号 | 異議2018-700223 |
総通号数 | 238 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2019-10-25 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2018-03-13 |
確定日 | 2019-07-16 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第6196477号発明「軽量石膏ボード及びその製造方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第6196477号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔10-15〕について訂正することを認める。 特許第6196477号の請求項1ないし20に係る特許を取り消す。 |
理由 |
1.手続の経緯 特許第6196477号の請求項1?20に係る特許についての出願は、平成20年 9月29日(優先権主張 2007年10月 2日 米国)を国際出願日とする特願2010-528049号の一部を、平成25年 6月 4日に新たな出願とした特願2013-117709号について、平成29年 8月25日に設定登録がされ、同年 9月13日に特許掲載公報が発行されたものであり、その後、その請求項1?20に係る特許に対し、平成30年 3月13日付けで特許異議申立人 高橋 昌嗣により特許異議の申立てがされ、平成30年 5月29日付けで取消理由が通知され、その指定期間内である平成30年 8月29日付けで意見書の提出及び訂正の請求がされ、平成30年10月 9日付けで特許異議申立人より意見書の提出がなされ、平成30年10月31日付けで取消理由(決定の予告)を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、特許権者からは応答がなかったものである。 2.訂正について (1)平成30年 8月29日付け訂正請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、特許請求の範囲の請求項10に、「前記固化石膏コアは、水、スタッコ、及び、デンプンを含むスラリーから形成され、前記デンプンは、前記固化石膏コアのコア硬度を、該デンプンを含まないスラリーから形成された固化石膏コアと比較して大きくするのに有効な量で存在する、請求項1から9のいずれか1項に記載の軽量石膏ボードの製造方法。」とあるのを、「(a)水、スタッコ、泡、及び、デンプンを含むスラリーであって、前記デンプンは、固化石膏コアのコア硬度を、該デンプンを含まないスラリーから形成された固化石膏コアと比較して大きくするのに有効な量で存在するスラリーを準備する工程と、(b)前記固化石膏コアを含むアセンブリを形成するために、第1のカバーシートと第2のカバーシートとの間に前記スラリーを載せる工程と、(c)前記アセンブリを所定の寸法のパネルに切断する工程と、(d)前記パネルを乾燥させる工程と、を含む、請求項1から9のいずれか1項に記載の軽量石膏ボードの製造方法。」に訂正し(以下、「訂正事項1」という。)、特許請求の範囲の請求項11に、「前記スラリーは、さらに、泡、及び、ナフタレンスルホン酸分散剤を含む、」とあるのを、「前記スラリーは、さらに、ナフタレンスルホン酸分散剤を含む、」に訂正する(以下、「訂正事項2」という)ものである。 (2)訂正事項1は、必須成分を追加し、当業者に自明な製造工程を特定したものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第3号に規定する特許請求の範囲の減縮及び明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であるから、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項に適合するものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないから、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第6項に適合するものである。 (3)訂正事項2は、引用する請求項10の記載と重複する記載を削除するものであるから、当該訂正事項2は、特許法第120条の5第2項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する第126条第5項及び第6項に適合するものである。 (4)一群の請求項について 訂正事項1は、訂正前の請求項10を訂正するものであり、訂正前の請求項11?15は、訂正前の請求項10を直接又は間接的に引用するため、訂正前の請求項10?15は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 よって、本件訂正請求は、一群の請求項10?15について請求するものと認められる。 (5)小括 以上のとおりであるから、本件訂正は特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、訂正後の請求項〔10?15〕について訂正することを認める。 3.本件発明 上記2.のとおり訂正を認めたので、訂正後の請求項1?20に係る発明(以下「本件発明1」?「本件発明20」という。)は、次の事項により特定されるとおりのものである(下線は訂正箇所である。)。 【請求項1】 2枚のカバーシートの間に配置された固化石膏コアを含む軽量石膏ボードであって、 前記固化石膏コアは石膏結晶マトリックスを含み、 前記石膏結晶マトリックスは前記石膏結晶マトリックス内に気泡を画定し隔てる壁を有し、 前記壁は、走査型電子顕微鏡画像を用いて計測して、30ミクロンから200ミクロンの平均壁厚を有し、 前記石膏結晶マトリックスは、ASTM C-473に基づいて、前記固化石膏コアの平均コア硬度が少なくとも11ポンド(約5kg)となるように形成されており、 前記軽量石膏ボードの密度が12pcf(約190kg/m^(3))?31pcf(約500kg/m^(3))である、 ことを特徴とする軽量石膏ボード。 【請求項2】 2枚のカバーシートの間に配置された固化石膏コアを含む軽量石膏ボードであって、 前記固化石膏コアは石膏結晶マトリックスを含み、 前記石膏結晶マトリックスは前記石膏結晶マトリックス内に気泡を画定し隔てる壁を有し、 前記壁は、走査型電子顕微鏡画像を用いて計測して、30ミクロンから200ミクロンの平均壁厚を有し、 前記気泡は、走査型電子顕微鏡画像を用いて計測して、100ミクロン未満の直径の平均孔径を有し、 前記石膏結晶マトリックスは、ASTM C-473に基づいて、前記固化石膏コアの平均コア硬度が少なくとも11ポンド(約5kg)となるように形成されており、 前記軽量石膏ボードの密度が12pcf(約190kg/m^(3))?35pcf(約560kg/m^(3))である、 ことを特徴とする軽量石膏ボード。 【請求項3】 前記軽量石膏ボードの密度は、24pcf(約380kg/m^(3))?34pcf(約545kg/m^(3))である、請求項2に記載の軽量石膏ボード。 【請求項4】 前記軽量石膏ボードの密度は、24pcf(約380kg/m^(3))?31pcf(約500kg/m^(3))である、請求項1から3のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 【請求項5】 前記気泡の前記平均孔径は、10ミクロン?100ミクロンである、請求項1から4のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 【請求項6】 前記気泡の前記平均孔径は、20ミクロン?100ミクロンである、請求項1から5のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 【請求項7】 前記気泡の前記平均孔径は、50ミクロン?100ミクロンである、請求項1から6のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 【請求項8】 前記壁の平均厚さは、50ミクロン?200ミクロンである、請求項1から7のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 【請求項9】 前記壁の平均厚さは、70ミクロン?120ミクロンである、請求項1から8のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 【請求項10】 (a)水、スタッコ、泡、及び、デンプンを含むスラリーであって、前記デンプンは、固化石膏コアのコア硬度を、該デンプンを含まないスラリーから形成された固化石膏コアと比較して大きくするのに有効な量で存在するスラリーを準備する工程と、 (b)前記固化石膏コアを含むアセンブリを形成するために、第1のカバーシートと第2のカバーシートとの間に前記スラリーを載せる工程と、 (c)前記アセンブリを所定の寸法のパネルに切断する工程と、 (d)前記パネルを乾燥させる工程と、 を含む、 請求項1から9のいずれか1項に記載の軽量石膏ボードの製造方法。 【請求項11】 前記スラリーは、さらに、ナフタレンスルホン酸分散剤を含む、請求項10に記載の軽量石膏ボードの製造方法。 【請求項12】 前記デンプンは、アルファ化デンプンを含み、 ナフタレンスルホン酸分散剤がスタッコの重量に基づいて0.1重量%?3重量%の量で存在し、 前記アルファ化デンプンは、スタッコの重量に基づいて0.5重量%?10重量%の量で存在する、請求項10又は11に記載の軽量石膏ボードの製造方法。 【請求項13】 前記スラリーは、さらに、水溶性ポリリン酸含有化合物を含む、請求項10から12のいずれか1項に記載の軽量石膏ボードの製造方法。 【請求項14】 前記壁は、走査型電子顕微鏡画像を用いて孔径を計測したとき、(i)100ミクロン超の直径の孔径を有する気泡、(ii)50ミクロン?100ミクロンの直径の孔径を有する気泡、及び(iii)50ミクロン未満の直径の孔径を有する気泡を画定する、請求項10から13のいずれか1項に記載の軽量石膏ボードの製造方法。 【請求項15】 前記固化石膏コアは、0.7?1.3の範囲の水/スタッコ比を用いて形成される、請求項10から14のいずれか1項に記載の軽量石膏ボードの製造方法。 【請求項16】 2枚のカバーシートの間に配置された固化石膏コアを含む軽量石膏ボードであって、 前記固化石膏コアは石膏結晶マトリックスを含み、 前記石膏結晶マトリックスは前記石膏結晶マトリックス内に気泡を画定し隔てる壁を有し、 前記気泡間の前記壁の平均厚さは、X線CTスキャンテクノロジー解析による三次元画像を用いて計測して、30ミクロンから200ミクロンであり、 前記気泡は、X線CTスキャンテクノロジー解析による三次元画像を用いて計測して、100ミクロン未満の直径の平均孔径を有し、 前記石膏結晶マトリックスは、ASTM C-473に基づいて、前記固化石膏コアの平均コア硬度が少なくとも11ポンド(約5kg)となるように形成されており、 前記軽量石膏ボードの密度が12pcf(約190kg/m^(3))?35pcf(約560kg/m^(3))である、 ことを特徴とする軽量石膏ボード。 【請求項17】 前記軽量石膏ボードの密度は、24pcf(約380kg/m^(3))?34pcf(約545kg/m^(3))である、請求項16に記載の軽量石膏ボード。 【請求項18】 前記軽量石膏ボードの密度は、24pcf(約380kg/m^(3))?31pcf(約500kg/m^(3))である、請求項16又は17に記載の軽量石膏ボード。 【請求項19】 前記壁の平均厚さは、70ミクロン?120ミクロンである、請求項16から18のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 【請求項20】 前記気泡の前記平均孔径は、10ミクロン?100ミクロンである、請求項16から19のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 4.取消理由(決定の予告)について (1)取消理由通知に記載した取消理由について 本件発明1?20に係る特許に対して、平成30年10月31日付けで特許権者に通知した取消理由(決定の予告)の要旨は次のとおりである。 1)本件発明1?20に係る特許は、明細書の記載が不備のため、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであるから、取り消すべきものである。 2)本件発明1?20は、その実施例と完全に一致する実施例が、本件特許の優先日前日本国内または外国において頒布された甲第1号証(以下、「甲1」という。)に記載されていることからみて、甲1に記載された発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないから、その発明に係る特許は取り消すべきものである。 3)本件発明1?20は、本件特許の優先日前日本国内または外国において頒布された甲1に記載された発明に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、その発明に係る特許は取り消すべきものである。 甲1:米国特許出願公開2007/0048490号明細書 (2)当審の判断 手続の経緯に示したとおり、上記(1)の取消理由(決定の予告)を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、特許権者からは応答がなかった。 上記取消理由は妥当なものと認められるので、本件発明1?20に係る特許は、この取消理由によって取り消されるべきものである。 5.むすび 以上のとおり、本件発明1?20は、本件特許の優先日前日本国内または外国において頒布された甲1に記載された発明であるか、甲1に記載された発明に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであり、その発明に係る特許は、特許法第29条第1項又は第2項の規定に違反してされたものであるから、特許法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。 また、本件発明1?20に係る特許は、明細書の記載が不備のため、特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであるから、特許法第113条第4号に該当し、取り消されるべきものであるである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
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発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 2枚のカバーシートの間に配置された固化石膏コアを含む軽量石膏ボードであって、 前記固化石膏コアは石膏結晶マトリックスを含み、 前記石膏結晶マトリックスは前記石膏結晶マトリックス内に気泡を画定し隔てる壁を有し、 前記壁は、走査型電子顕微鏡画像を用いて計測して、30ミクロンから200ミクロンの平均壁厚を有し、 前記石膏結晶マトリックスは、ASTM C-473に基づいて、前記固化石膏コアの平均コア硬度が少なくとも11ポンド(約5kg)となるように形成されており、 前記軽量石膏ボードの密度が12pcf(約190kg/m^(3))?31pcf(約500kg/m^(3))である、 ことを特徴とする軽量石膏ボード。 【請求項2】 2枚のカバーシートの間に配置された固化石膏コアを含む軽量石膏ボードであって、 前記固化石膏コアは石膏結晶マトリックスを含み、 前記石膏結晶マトリックスは前記石膏結晶マトリックス内に気泡を画定し隔てる壁を有し、 前記壁は、走査型電子顕微鏡画像を用いて計測して、30ミクロンから200ミクロンの平均壁厚を有し、 前記気泡は、走査型電子顕微鏡画像を用いて計測して、100ミクロン未満の直径の平均孔径を有し、 前記石膏結晶マトリックスは、ASTM C-473に基づいて、前記固化石膏コアの平均コア硬度が少なくとも11ポンド(約5kg)となるように形成されており、 前記軽量石膏ボードの密度が12pcf(約190kg/m^(3))?35pcf(約560kg/m^(3))である、 ことを特徴とする軽量石膏ボード。 【請求項3】 前記軽量石膏ボードの密度は、24pcf(約380kg/m^(3))?34pcf(約545kg/m^(3))である、請求項2に記載の軽量石膏ボード。 【請求項4】 前記軽量石膏ボードの密度は、24pcf(約380kg/m^(3))?31pcf(約500kg/m^(3))である、請求項1から3のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 【請求項5】 前記気泡の前記平均孔径は、10ミクロン?100ミクロンである、請求項1から4のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 【請求項6】 前記気泡の前記平均孔径は、20ミクロン?100ミクロンである、請求項1から5のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 【請求項7】 前記気泡の前記平均孔径は、50ミクロン?100ミクロンである、請求項1から6のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 【請求項8】 前記壁の平均厚さは、50ミクロン?200ミクロンである、請求項1から7のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 【請求項9】 前記壁の平均厚さは、70ミクロン?120ミクロンである、請求項1から8のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 【請求項10】 (a)水、スタッコ、泡、及び、デンプンを含むスラリーであって、前記デンプンは、固化石膏コアのコア硬度を、該デンプンを含まないスラリーから形成された固化石膏コアと比較して大きくするのに有効な量で存在するスラリーを準備する工程と、 (b)前記固化石膏コアを含むアセンブリを形成するために、第1のカバーシートと第2のカバーシートとの間に前記スラリーを載せる工程と、 (c)前記アセンブリを所定の寸法のパネルに切断する工程と、 (d)前記パネルを乾燥させる工程と、 を含む、 請求項1から9のいずれか1項に記載の軽量石膏ボードの製造方法。 【請求項11】 前記スラリーは、さらに、ナフタレンスルホン酸分散剤を含む、請求項10に記載の軽量石膏ボードの製造方法。 【請求項12】 前記デンプンは、アルファ化デンプンを含み、 ナフタレンスルホン酸分散剤がスタッコの重量に基づいて0.1重量%?3重量%の量で存在し、 前記アルファ化デンプンは、スタッコの重量に基づいて0.5重量%?10重量%の量で存在する、請求項10又は11に記載の軽量石膏ボードの製造方法。 【請求項13】 前記スラリーは、さらに、水溶性ポリリン酸含有化合物を含む、請求項10から12のいずれか1項に記載の軽量石膏ボードの製造方法。 【請求項14】 前記壁は、走査型電子顕微鏡画像を用いて孔径を計測したとき、(i)100ミクロン超の直径の孔径を有する気泡、(ii)50ミクロン?100ミクロンの直径の孔径を有する気泡、及び(iii)50ミクロン未満の直径の孔径を有する気泡を画定する、請求項10から13のいずれか1項に記載の軽量石膏ボードの製造方法。 【請求項15】 前記固化石膏コアは、0.7?1.3の範囲の水/スタッコ比を用いて形成される、請求項10から14のいずれか1項に記載の軽量石膏ボードの製造方法。 【請求項16】 2枚のカバーシートの間に配置された固化石膏コアを含む軽量石膏ボードであって、 前記固化石膏コアは石膏結晶マトリックスを含み、 前記石膏結晶マトリックスは前記石膏結晶マトリックス内に気泡を画定し隔てる壁を有し、 前記気泡間の前記壁の平均厚さは、X線CTスキャンテクノロジー解析による三次元画像を用いて計測して、30ミクロンから200ミクロンであり、 前記気泡は、X線CTスキャンテクノロジー解析による三次元画像を用いて計測して、100ミクロン未満の直径の平均孔径を有し、 前記石膏結晶マトリックスは、ASTM C-473に基づいて、前記固化石膏コアの平均コア硬度が少なくとも11ポンド(約5kg)となるように形成されており、 前記軽量石膏ボードの密度が12pcf(約190kg/m^(3))?35pcf(約560kg/m^(3))である、 ことを特徴とする軽量石膏ボード。 【請求項17】 前記軽量石膏ボードの密度は、24pcf(約380kg/m^(3))?34pcf(約545kg/m^(3))である、請求項16に記載の軽量石膏ボード。 【請求項18】 前記軽量石膏ボードの密度は、24pcf(約380kg/m^(3))?31pcf(約500kg/m^(3))である、請求項16又は17に記載の軽量石膏ボード。 【請求項19】 前記壁の平均厚さは、70ミクロン?120ミクロンである、請求項16から18のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 【請求項20】 前記気泡の前記平均孔径は、10ミクロン?100ミクロンである、請求項16から19のいずれか1項に記載の軽量石膏ボード。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2019-03-06 |
出願番号 | 特願2013-117709(P2013-117709) |
審決分類 |
P
1
651・
113-
ZAA
(C04B)
P 1 651・ 853- ZAA (C04B) P 1 651・ 536- ZAA (C04B) P 1 651・ 121- ZAA (C04B) P 1 651・ 851- ZAA (C04B) |
最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 永田 史泰、立木 林 |
特許庁審判長 |
大橋 賢一 |
特許庁審判官 |
後藤 政博 山崎 直也 |
登録日 | 2017-08-25 |
登録番号 | 特許第6196477号(P6196477) |
権利者 | ユナイテッド・ステイツ・ジプサム・カンパニー |
発明の名称 | 軽量石膏ボード及びその製造方法 |
代理人 | 森川 泰司 |
代理人 | 木村 満 |
代理人 | 桜田 圭 |
代理人 | 桜田 圭 |
代理人 | 木村 満 |
代理人 | 森川 泰司 |