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審決分類 審判 一部申し立て 2項進歩性  B66B
管理番号 1355963
異議申立番号 異議2019-700192  
総通号数 239 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-11-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-03-11 
確定日 2019-09-03 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6388098号発明「エレベーターの監視画像送信装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6388098号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲及び図面のとおり訂正後の請求項〔1-12〕について訂正することを認める。 特許第6388098号の請求項3、及び6ないし12に係る特許を維持する。 特許第6388098号の請求項1、2、4及び5に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。 
理由 第1 手続の経緯
特許6388098号の請求項1?9に係る特許についての出願は、2017年11月13日を国際出願日とする出願であって、平成30年8月24日に特許権の設定登録がされ、同年9月12日に特許掲載公報が発行され、その後、平成31年3月11日に、その請求項1、2、4及び5に係る特許に対し特許異議申立人豊田誠(以下「異議申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、令和1年5月28日付けで取消理由が通知され(以下「取消理由通知」という。)、その指定期間内である令和1年7月26日に意見書の提出及び訂正の請求(以下「本件訂正」という。)があったものである。
なお、異議申立人は特許異議申立書の意見書提出希望の有無の欄において、「希望する。」としているものの、後述の「第2」及び「第5」に記載するように、本件訂正は、実質的に一部の請求項の削除のみであって、その結果、特許異議申立てがされていない請求項の発明特定事項を含む発明のみとなり、異議申立人の意見を聞くまでもない場合に該当することが明らかであって、特許法第120条の5第5項ただし書に規定される「特別の事情があるとき」にあたることから、異議申立人に意見書を提出する機会を与える必要はないものである。

第2 訂正の適否についての判断
1 訂正の内容
本件訂正の内容は以下のとおりである。
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1を削除する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項2を削除する。

(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項3に、「前記画像管理部は、前記画像解析サーバによる画像解析の結果に基づいて画像選択ルールを修正する請求項1又は請求項2に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、請求項1を引用するものについて、独立形式に改め、
「エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、
エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、
前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、
を備え、
前記画像管理部は、前記画像解析サーバによる画像解析の結果に基づいて画像選択ルールを修正するエレベーターの監視画像送信装置。」と訂正する。(下線は、特許権者が付与。以下同様。)

(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項4を削除する。

(5)訂正事項5
特許請求の範囲の請求項5を削除する。

(6)訂正事項6
特許請求の範囲の請求項6に、「前記イベント入力部は、エレベーターの秤センサ及びドアセンサの少なくとも一方の出力信号を受信する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、請求項1を引用するものについて、独立形式に改め、
「エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、
エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、
前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、
を備え、
前記イベント入力部は、エレベーターの秤センサ及びドアセンサの少なくとも一方の出力信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。」と訂正する。

(7)訂正事項7
特許請求の範囲の請求項7に、「前記イベント入力部は、エレベーターのかご内ボタン及び乗場ボタンの少なくとも一方が操作されたことを示す信号を受信する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、請求項1を引用するものについて、独立形式に改め、
「エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、
エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、
前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、
を備え、
前記イベント入力部は、エレベーターのかご内ボタン及び乗場ボタンの少なくとも一方が操作されたことを示す信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。」と訂正する。

(8)訂正事項8
特許請求の範囲の請求項8に、「前記イベント入力部は、エレベーターの非常ボタンが操作されたことを示す信号を受信する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、請求項1を引用するものについて、独立形式に改め、
「エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、
エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、
前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、
を備え、
前記イベント入力部は、エレベーターの非常ボタンが操作されたことを示す信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。」と訂正する。

(9)訂正事項9
特許請求の範囲の請求項9に、「前記イベント入力部は、エレベーターの地震感知器の出力信号を受信する請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、請求項1を引用するものについて、独立形式に改め、
「エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、
エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、
前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、
を備え、
前記イベント入力部は、エレベーターの地震感知器の出力信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。」と訂正する。

(10)訂正事項10
特許請求の範囲の請求項2に、「前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて異なる画像選択ルールに従って画像を選択する請求項1に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、引用する請求項を訂正し、
「前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて異なる画像選択ルールに従って画像を選択する請求項3、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」と記載し、新たに請求項10とする。

(11)訂正事項11
特許請求の範囲の請求項4に、「前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて、選択する画像の画質を変化させる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、引用する請求項を訂正し、
「前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて、選択する画像の画質を変化させる請求項3、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」と記載し、新たに請求項11とする。

(12)訂正事項12
特許請求の範囲の請求項5に、「前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて送信タイミングを決定し、前記画像送信部は、前記画像管理部によって決定された送信タイミングで前記画像解析サーバに対して画像を送信する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、引用する請求項を訂正し、
「前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて送信タイミングを決定し、
前記画像送信部は、前記画像管理部によって決定された送信タイミングで前記画像解析サーバに対して画像を送信する請求項3、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」と記載し、新たに請求項12とする。

(13)訂正事項13
明細書の段落【0006】に、「この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備える。」と記載されているのを、
「この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備え、前記画像管理部は、前記画像解析サーバによる画像解析の結果に基づいて画像選択ルールを修正する。
この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備え、前記イベント入力部は、エレベーターの秤センサ及びドアセンサの少なくとも一方の出力信号を受信する。
この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備え、前記イベント入力部は、エレベーターのかご内ボタン及び乗場ボタンの少なくとも一方が操作されたことを示す信号を受信する。
この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備え、前記イベント入力部は、エレベーターの非常ボタンが操作されたことを示す信号を受信する。
この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備え、前記イベント入力部は、エレベーターの地震感知器の出力信号を受信する。」と訂正する。

訂正前の請求項1?9について、請求項2?9は、請求項1を直接的又は間接的に引用しているものであって、訂正事項1によって訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。したがって、訂正前の請求項1?9に対応する訂正後の請求項1?12は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。

2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)訂正事項1、2、4及び5について
訂正事項1、2、4及び5は、訂正前の請求項1、2、4及び5を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(2)訂正事項3について
訂正事項3は、訂正前の請求項1を引用する請求項3を、独立形式の請求項にするとともに、訂正前の請求項2を引用するものを削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするとともに、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
なお、訂正前の請求項2を引用する請求項3は、訂正後の請求項3に含まれないことになるものの、訂正後の請求項10?12に含まれるので、この点については後述の「(7)」?「(9)」において示す。

(3)訂正事項6について
訂正事項6は、訂正前の請求項1を引用する請求項6を、独立形式の請求項にするとともに、訂正前の請求項2?5を引用するものを削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするとともに、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
なお、訂正前の請求項2?5のいずれか1項を引用する請求項6は、訂正後の請求項6に含まれないことになるものの、訂正後の請求項10?12に含まれるので、この点については後述の「(7)」?「(9)」において示す。

(4)訂正事項7について
訂正事項7は、訂正前の請求項1を引用する請求項7を、独立形式の請求項にするとともに、訂正前の請求項2?6を引用するものを削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするとともに、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
なお、訂正前の請求項2?6のいずれか1項を引用する請求項7は、訂正後の請求項7に含まれないことになるものの、訂正後の請求項10?12に含まれるので、この点については後述の「(7)」?「(9)」において示す。

(5)訂正事項8について
訂正事項8は、訂正前の請求項1を引用する請求項8を、独立形式の請求項にするとともに、訂正前の請求項2?7を引用するものを削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするとともに、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
なお、訂正前の請求項2?7のいずれか1項を引用する請求項8は、訂正後の請求項8に含まれないことになるものの、訂正後の請求項10?12に含まれるので、この点については後述の「(7)」?「(9)」において示す。

(6)訂正事項9について
訂正事項9は、訂正前の請求項1を引用する請求項9を、独立形式の請求項にするとともに、訂正前の請求項2?8を引用するものを削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするとともに、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
なお、訂正前の請求項2?8のいずれか1項を引用する請求項9は、訂正後の請求項9に含まれないことになるものの、訂正後の請求項10?12に含まれるので、この点については後述の「(7)」?「(9)」において示す。

(7)訂正事項10について
訂正事項10は、訂正前の従属形式の請求項2を、新たに従属形式の請求項10へ改めるとともに、訂正前の請求項2に記載の発明特定事項を含む訂正前の請求項において、更に訂正前の請求項3、6、7、8及び9のいずれか1項に記載の発明特定事項を含むことを限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(8)訂正事項11について
訂正事項11により訂正される請求項11は、訂正後の請求項3、6、7、8、9及び10のいずれか1項を引用している。
ここで、訂正後の請求項10は、請求項3、6、7、8及び9のいずれか1項を引用している。
そうすると、訂正事項11は、訂正前の従属形式の請求項4を、新たに従属形式の請求項11へ改めるとともに、訂正前の請求項4に記載の発明特定事項を含む訂正前の請求項において、更に少なくとも訂正前の請求項3、6、7、8及び9のいずれか1項に記載の発明特定事項を含むことを限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(9)訂正事項12について
訂正事項12により訂正される請求項12は、訂正後の請求項3、6、7、8、9、10及び11のいずれか1項を引用している。
ここで、訂正後の請求項10は、請求項3、6、7、8及び9のいずれか1項を引用し、訂正後の請求項11は、請求項3、6、7、8、9及び10のいずれか1項を引用している。
そうすると、訂正事項12は、訂正前の従属形式の請求項5を、新たに従属形式の請求項12へ改めるとともに、訂正前の請求項5に記載の発明特定事項を含む訂正前の請求項において、更に少なくとも訂正前の請求項3、6、7、8及び9のいずれか1項に記載の発明特定事項を含むことを限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(10)訂正事項13について
訂正事項13は、訂正事項1?9により訂正された特許請求の範囲の請求項1?12との整合を図るため、明細書の段落【0006】の記載を訂正するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものでり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

3 小括
訂正前の請求項3及び6?9に対しては、特許異議が申し立てられておらず、また、訂正後の請求項3及び6?12に係る発明は、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正事項3及び6?12により訂正されるものであるから、訂正後の請求項3及び6?12に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならないものの、後述の「第5」に示すように、訂正事項3及び6?12により訂正される訂正後の請求項3及び6?12に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。
そして、本件訂正は特許法第120条の5第2項第1号、第3号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第4項から第7項までの規定に適合するので、訂正後の請求項〔1?12〕について訂正を認める。

第3 訂正後の本件発明
上述のとおり本件訂正は認められるので、本件特許の請求項3及び6?12に係る発明(以下、それぞれ「本件発明3」及び「本件発明6」?「本件発明12」という。)は、その特許請求の範囲の請求項3及び6?12に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。
「【請求項3】
エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、
エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、
前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、
を備え、
前記画像管理部は、前記画像解析サーバによる画像解析の結果に基づいて画像選択ルールを修正するエレベーターの監視画像送信装置。
【請求項6】
エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、
エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、
前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、
を備え、
前記イベント入力部は、エレベーターの秤センサ及びドアセンサの少なくとも一方の出力信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。
【請求項7】
エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、
エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、
前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、
を備え、
前記イベント入力部は、エレベーターのかご内ボタン及び乗場ボタンの少なくとも一方が操作されたことを示す信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。
【請求項8】
エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、
エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、
前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、
を備え、
前記イベント入力部は、エレベーターの非常ボタンが操作されたことを示す信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。
【請求項9】
エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、
エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、
前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、
を備え、
前記イベント入力部は、エレベーターの地震感知器の出力信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。
【請求項10】
前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて異なる画像選択ルールに従って画像を選択する請求項3、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。
【請求項11】
前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて、選択する画像の画質を変化させる請求項3、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。
【請求項12】
前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて送信タイミングを決定し、
前記画像送信部は、前記画像管理部によって決定された送信タイミングで前記画像解析サーバに対して画像を送信する請求項3、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」

第4 取消理由通知に記載した取消理由の概要
訂正前の請求項1、2、4及び5に係る特許に対して、当審が令和1年5月28日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。

本件特許の請求項1、2、4及び5に係る発明は、本件特許の出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであって、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、その発明に係る特許は取り消すべきものである。

引用文献1:特開2001-326926号公報(特許異議申立人提出の甲第1号証)
引用文献2:特開2008-234414号公報(同甲第2号証)
引用文献3:特開2000-48278号公報(同甲第3号証)
引用文献4:特開2017-135436号公報(同甲第4号証)
引用文献5:特開平10-283017号公報(同甲第5号証)
引用文献6:特開2011-251846号公報(当審において追加した文献)

第5 独立特許要件の判断
本件発明3及び6?12について、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する特許法第126条第7項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができるか否かについて検討する。

(1)本件発明3及び6?9について
本件発明3及び6?9は、前述の「第2 2(2)?(6)」に示したように、訂正前の請求項1を引用する請求項3及び6?9を、それぞれ独立形式の請求項にしたものであるところ、訂正前の請求項3及び6?9は、特許異議が申し立てられていない請求項である。
そうすると、本件発明3及び6?9は、特許要件の充足いかんについて見直すべき新たな事情は存在せず、また、特許法第36条第4項第1号又は第6条(第4号は除く)に規定する要件を満たさないものでもないから、独立特許要件を満たす。

(2)本件発明10?12について
本件発明10?12は、前述の「第2 2(7)?(9)」に示したように、訂正前の従属形式の請求項2、4及び5を、新たに従属形式の請求項10?12へ改めたものであり、訂正前の請求項2、4及び5のいずれか1項に記載の発明特定事項を含むものにおいて、更に少なくとも訂正前の請求項3、6、7、8及び9のいずれか1項に記載の発明特定事項を含むものである。
ここで、訂正前の請求項3、6、7、8及び9は、特許異議が申し立てられていない請求項である。
そうすると、本件発明10?12は、特許要件の充足いかんについて見直すべき新たな事情は存在せず、また、特許法第36条第4項第1号又は第6条(第4号は除く)に規定する要件を満たさないものでもないから、独立特許要件を満たす。

第6 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由に照らしても、本件発明3及び6?12に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明3及び6?12に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
また、請求項1、2、4及び5は、訂正により削除されたため、本件特許の請求項1、2、4及び5に対して、異議申立人がした特許異議申立については、対象となる請求項が存在しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
エレベーターの監視画像送信装置
【技術分野】
【0001】
この発明は、エレベーターの監視画像送信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、かご内又は乗場に設置された監視カメラの撮影画像を解析した結果に基づいてエレベーターを制御するシステムが知られている。このようなシステムとして、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】日本特開2011-251846号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなシステムでは、例えば、ネットワークを介してエレベーター側の機器と接続されたサーバで画像解析が行われる。この場合、サーバに対して画像データが送信されることによりネットワークの負荷が増大する。
【0005】
この発明は、上記の課題を解決するためになされた。その目的は、ネットワークの負荷を軽減することができるエレベーターの監視画像送信装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備え、前記画像管理部は、前記画像解析サーバによる画像解析の結果に基づいて画像選択ルールを修正する。
この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備え、前記イベント入力部は、エレベーターの秤センサ及びドアセンサの少なくとも一方の出力信号を受信する。
この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備え、前記イベント入力部は、エレベーターのかご内ボタン及び乗場ボタンの少なくとも一方が操作されたことを示す信号を受信する。
この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備え、前記イベント入力部は、エレベーターの非常ボタンが操作されたことを示す信号を受信する。
この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備え、前記イベント入力部は、エレベーターの地震感知器の出力信号を受信する。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、撮影された画像のうち特定の時点又は期間における画像が画像解析サーバに対して送信される。このため、ネットワークの負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態1におけるエレベーターの画像解析システムの構成図である。
【図2】監視画像送信装置のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付の図面を参照して、この発明を実施するための形態について説明する。各図では、同一又は相当する部分に同一の符号が付される。重複する説明は、適宜簡略化あるいは省略する。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけるエレベーターの画像解析システムの構成図である。
【0011】
画像解析システムは、監視画像送信装置1を備える。監視画像送信装置1は、例えば、エレベーターが設置されている建物に設置される。
【0012】
監視画像送信装置1は、エレベーターに設置された各種機器と電気的に接続されている。監視画像送信装置1は、例えば、秤センサ2、ドアセンサ3、地震感知器4、かご内ボタン5、乗場ボタン6、非常ボタン7、かご内カメラ8、乗場カメラ9、エレベーター制御部10、かご内ディスプレイ11、乗場ディスプレイ12、かご内スピーカー13及び乗場スピーカー14と電気的に接続されている。
【0013】
監視画像送信装置1は、ネットワーク15を介して画像解析サーバ16と通信可能である。画像解析サーバ16は、例えば、監視画像送信装置1が設置されている建物とは異なる建物に設置されている。画像解析サーバ16は、例えば、異なる建物に設置された複数の監視画像送信装置1のそれぞれと通信してもよい。
【0014】
秤センサ2は、例えば、エレベーターのロープ端部又はかご等に設けられている。秤センサ2は、かごに掛かる負荷を計測する。秤センサ2は、例えば、計測した負荷の大きさを示す信号を出力する。
【0015】
ドアセンサ3は、例えば、エレベーターのドアに設けられた赤外線センサ等である。ドアセンサ3は、かごへの利用者の乗降を検出する。ドアセンサ3は、例えば、利用者の乗降を検出するたびに信号を出力する。
【0016】
地震感知器4は、例えば、エレベーターの昇降路の底部に設けられている。地震感知器4は、地震等による揺れを検出する。地震感知器4は、例えば、一定以上の強さの揺れを検出した場合に信号を出力する。
【0017】
かご内ボタン5は、例えば、エレベーターのかご内に設けられた行先階ボタン、戸開ボタン又は戸閉ボタン等である。乗場ボタン6は、例えば、エレベーターの乗場に設けられた上方向ボタン、下方向ボタン又は行先階ボタン等である。非常ボタン7は、例えば、エレベーターのかご内に設けられている。かご内ボタン5、乗場ボタン6又は非常ボタン7が利用者によって操作されると、そのボタンに対応する信号が出力される。
【0018】
例えば、秤センサ2、ドアセンサ3、かご内ボタン5及び乗場ボタン6からの信号は、通常時に出力され得る信号である。例えば、地震感知器4及び非常ボタン7からの信号は、非常時に出力され得る信号である。
【0019】
かご内カメラ8は、例えば、エレベーターのかご内の壁面又は天井等に設けられている。かご内カメラ8は、例えば、かご内を常時撮影する。
【0020】
乗場カメラ9は、例えば、エレベーターの乗場の壁面又は天井等に設けられている。乗場カメラ9は、例えば、乗場を常時撮影する。
【0021】
エレベーター制御部10は、例えば、昇降路又は機械室等に設けられた制御装置等である。エレベーター制御部10は、エレベーターの動作を制御する。エレベーター制御部10は、例えば、秤センサ2、ドアセンサ3、地震感知器4、かご内ボタン5、乗場ボタン6又は非常ボタン7等からの信号に基づいて、かごの移動又はドアの開閉等を制御する。
【0022】
かご内ディスプレイ11は、例えば、エレベーターのかご内の壁面等に設けられている。かご内ディスプレイ11は、例えば、文字及び画像等の視覚情報を表示する。
【0023】
乗場ディスプレイ12は、例えば、エレベーターの乗場の壁面等に設けられている。乗場ディスプレイ12は、例えば、文字及び画像等の視覚情報を表示する。
【0024】
かご内スピーカー13は、例えば、エレベーターのかご内の壁面又は天井等に設けられている。かご内スピーカー13は、例えば、ブザー音及び音声アナウンス等の聴覚情報を放送する。
【0025】
乗場スピーカー14は、例えば、エレベーターの乗場の壁面又は天井等に設けられている。乗場スピーカー14は、例えば、ブザー音及び音声アナウンス等の聴覚情報を放送する。
【0026】
監視画像送信装置1は、イベント入力部17、画像管理部18、画像選択ルールデータベース19、画像送信部20及び画像解析結果受信部21を備える。図中において、「データベース」という用語は「DB」と表記されている。
【0027】
イベント入力部17は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付ける。イベント入力部17は、例えば、秤センサ2、ドアセンサ3及び地震感知器4の出力信号を受信する。イベント入力部17は、例えば、かご内ボタン5、乗場ボタン6又は非常ボタン7が操作されたことを示す信号を受信する。
【0028】
画像管理部18は、イベント入力部17によって信号が受信されると、画像選択ルールデータベース19を参照する。画像選択ルールデータベース19には、予め設定された画像選択ルールが記憶されている。
【0029】
画像管理部18は、画像選択ルールに従って、かご内カメラ8及び乗場カメラ9の少なくとも一方で撮影された画像のうち特定の時点又は期間における画像を解析対象として選択する。解析対象となる画像は、静止画でもよいし、動画でもよい。
【0030】
画像送信部20は、画像管理部18によって選択された画像を画像解析サーバ16に対してネットワーク15を介して送信する。画像送信部20は、かご内カメラ8及び乗場カメラ9で撮影された画像のうち画像管理部18によって選択されなかった画像を画像解析サーバ16に送信しない。
【0031】
画像解析サーバ16は、監視画像送信装置1から受信した画像を解析することで、エレベーターのかご内又は乗場の状態を認識する。
【0032】
画像解析サーバ16は、画像解析により、例えば、かご内の乗車人数を検出する。
【0033】
画像解析サーバ16は、画像解析により、例えば、乗場の待ち客人数を検出する。
【0034】
画像解析サーバ16は、画像解析により、例えば、かご内が無人状態であるか否かを判定する。
【0035】
画像解析サーバ16は、画像解析により、例えば、画像に写っている利用者の属性を検出する。
【0036】
利用者の属性には、例えば、年齢及び性別が含まれる。利用者の属性としての年齢は、例えば、子供、大人又は高齢者として検出される。また、利用者の属性には、例えば、車いす、ベビーカー、自転車及び台車等の有無が含まれる。
【0037】
画像解析サーバ16は、画像解析の結果を監視画像送信装置1に対して送信する。
【0038】
画像解析結果受信部21は、画像解析サーバ16から画像解析の結果を受信する。画像解析結果受信部21は、画像解析の結果をエレベーター制御部10に送信する。
【0039】
エレベーター制御部10は、画像解析の結果に基づいてエレベーターの動作を制御する。
【0040】
エレベーター制御部10は、例えば、画像解析の結果に含まれる利用者の属性が高齢者、車いす又はベビーカーのいずれかである場合に、かごの移動速度及びドアの開閉速度を低下させる。
【0041】
また、画像解析サーバ16は、例えば、画像解析の結果から利用者属性別の統計情報を作成してもよい。画像解析サーバ16は、例えば、統計情報をエレベーターの管理者又は建物のオーナー等に報告してもよい。
【0042】
また、画像解析結果受信部21は、例えば、画像解析の結果をかご内ディスプレイ11及び乗場ディスプレイ12の少なくとも一方に送信してもよい。かご内ディスプレイ11は、例えば、画像解析の結果に基づく情報を表示してもよい。乗場ディスプレイ12は、例えば、画像解析の結果に基づく情報を表示してもよい。
【0043】
また、画像解析結果受信部21は、例えば、画像解析の結果をかご内スピーカー13及び乗場スピーカー14の少なくとも一方に送信してもよい。かご内スピーカー13は、例えば、画像解析の結果に基づく音声アナウンスを放送してもよい。乗場スピーカー14は、例えば、画像解析の結果に基づく音声アナウンスを放送してもよい。
【0044】
例えば、画像解析の結果に含まれる利用者の属性が車いすである場合に、乗場スピーカー14で「車いすの方が降車されます。ドアの前を空けてください」などとアナウンスしてもよい。
【0045】
以下、画像選択ルール及び画像管理部18の動作について詳細に説明する。
【0046】
画像選択ルールは、例えば、イベント入力部17によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点を示す情報として設定される。特定の時点とは、例えば、イベント入力部17によって信号が受信されてから遅くとも10秒以内の時点である。この画像選択ルールに従う場合、画像管理部18は、撮影された動画のうち特定の瞬間を切り出した静止画を解析対象として選択する。
【0047】
なお、画像選択ルールは、例えば、イベント入力部17によって信号が受信された1つのタイミングを基準とした複数の時点を示す情報として設定されてもよい。つまり、画像管理部18は、例えば、撮影された動画のうち複数の異なる瞬間を切り出すことで、複数の静止画を解析対象として選択してもよい。
【0048】
例えば、イベント入力部17によってドアセンサ3の出力信号が受信されてから1秒後の時点を示す情報が、画像選択ルールとして設定され得る。この場合、利用者がかごに乗り込んだ直後又は利用者がかごから降りた直後の状態が写った1枚の静止画が解析対象として選択される。
【0049】
例えば、イベント入力部17によってドアセンサ3の出力信号が受信されてから1秒後、1.5秒後及び2秒後の時点を示す情報が、画像選択ルールとして設定され得る。この場合、利用者がかごに乗り込んだ直後又は利用者がかごから降りた直後の状態が写った3枚の静止画が解析対象として選択される。
【0050】
画像選択ルールは、例えば、イベント入力部17によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の期間を示す情報として設定されてもよい。特定の期間の開始点は、例えば、イベント入力部17によって信号が受信されてから遅くとも10秒以内の時点である。この画像選択ルールに従う場合、画像管理部18は、撮影された動画のうち特定の時間範囲を切り出した動画を解析対象として選択する。
【0051】
なお、画像選択ルールは、例えば、イベント入力部17によって信号が受信された1つのタイミングを基準とした複数の期間を示す情報として設定されてもよい。つまり、画像管理部18は、例えば、撮影された動画のうち複数の異なる時間範囲を切り出すことで、複数の動画を解析対象として選択してもよい。
【0052】
実施の形態1によれば、画像管理部18は、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部17によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する。画像送信部20は、画像管理部18によって選択された画像を画像解析サーバ16に対してネットワーク15を介して送信する。このため、撮影された画像のうち特定の時点又は期間における画像だけが画像解析サーバ16に対して送信される。その結果、送信されるデータ量を抑制し、ネットワークの負荷を軽減することができる。また、画像解析サーバの処理負荷を軽減することができる。
【0053】
実施の形態1において、画像選択ルールは、例えば、イベントの種類ごとに個別に設定されてもよい。つまり、画像管理部18は、例えば、イベント入力部17によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて異なる画像選択ルールに従って画像を選択してもよい。具体的には、例えば、通常時に出力され得る信号に対応する画像選択ルールでは1枚の静止画を解析対象とし、非常時に出力され得る信号に対応する画像選択ルールでは動画又は複数枚の静止画を解析対象としてもよい。これにより、イベントの重要度に応じて送信されるデータ量を調整し、ネットワークの負荷と画像解析の精度とのバランスを取ることができる。
【0054】
実施の形態1において、画像管理部18は、例えば、画像解析サーバ16による画像解析の結果に基づいて画像選択ルールを修正してもよい。画像管理部18は、例えば、かご内又は乗場の状態を認識できない旨の解析結果が画像解析結果受信部21によって受信された場合に、画像解析が成功し易くなるように画像選択ルールを修正してもよい。これにより、画像解析の精度が低下することを防止できる。
【0055】
画像管理部18は、例えば、撮影された動画から解析対象となる静止画を切り出す瞬間を変更することで、画像選択ルールを修正してもよい。画像管理部18は、例えば、撮影された動画から解析対象となる動画を切り出す時間範囲を拡大することで、画像選択ルールを修正してもよい。画像管理部18は、例えば、撮影された動画から解析対象となる複数の静止画を切り出す瞬間の数又は複数の動画を切り出す時間範囲の数を増やすことで、画像選択ルールを修正してもよい。画像管理部18は、例えば、解析対象となる画像を静止画から動画に変更することで、画像選択ルールを修正してもよい。
【0056】
なお、画像選択ルールの修正内容は、画像解析サーバ16によって決定されてもよい。この場合、画像選択ルールデータベース19が画像解析サーバ16から修正内容を直接受信して画像選択ルールを更新してもよい。
【0057】
実施の形態1において、画像管理部18は、例えば、イベント入力部17によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて、解析対象として選択する画像の画質を変化させてもよい。画像管理部18は、例えば、通常時に出力され得る信号がイベント入力部17によって受信された場合は、解析対象とする画像の画質を標準画質又は低画質としてもよい。画像管理部18は、例えば、非常時に出力され得る信号がイベント入力部17によって受信された場合は、解析対象とする画像の画質を高画質としてもよい。これにより、イベントの重要度に応じて送信されるデータ量を調整し、ネットワークの負荷と画像解析の精度とのバランスを取ることができる。
【0058】
また、画像管理部18は、例えば、イベント入力部17によって信号が受信された時間帯に応じて、解析対象として選択する画像の画質を変化させてもよい。例えば、エレベーターのかご内又は乗場に日光が当たるようになっている場合、日中は解析対象とする画像の画質を相対的に低くし、夜間は解析対象とする画像の画質を相対的に高くしてもよい。これにより、ネットワークの負荷と画像解析の精度とのバランスを取ることができる。
【0059】
実施の形態1において、画像管理部18は、例えば、イベント入力部17によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて送信タイミングを決定してもよい。画像送信部20は、例えば、画像管理部18によって決定された送信タイミングで画像解析サーバ16に対して画像を送信してもよい。例えば、利用者の属性又は乗車人数等の統計情報を収集することが目的であれば、通常時に出力され得る信号に起因して解析対象として選択された画像は、即座に送信されるのではなく、夜間等のネットワーク負荷が低い時間帯に送信されることにより、特定の時間帯に負荷が集中することを抑制できる。
【0060】
実施の形態1によれば、イベント入力部17は、イベントを示す信号として、例えば、エレベーターの秤センサ2及びドアセンサ3の少なくとも一方の出力信号を受信する。このため、利用者がかごに乗降した瞬間が写っている画像を解析対象として選択できる。
【0061】
実施の形態1によれば、イベント入力部17は、イベントを示す信号として、例えば、エレベーターのかご内ボタン5及び乗場ボタン6の少なくとも一方が操作されたことを示す信号を受信する。このため、利用者がかご内又は乗場で呼び操作をした瞬間が写っている画像を解析対象として選択できる。
【0062】
実施の形態1によれば、イベント入力部17は、イベントを示す信号として、例えば、エレベーターの非常ボタン7が操作されたことを示す信号を受信する。このため、利用者がかご内で非常ボタン7を押した瞬間が写っている画像を解析対象として選択できる。
【0063】
実施の形態1によれば、イベント入力部17は、イベントを示す信号として、例えば、エレベーターの地震感知器4の出力信号を受信する。このため、地震発生時のかご内又は乗場の画像を解析対象として選択できる。また、画像解析によって地震発生時にかご内が無人状態であることが検出された場合、エレベーター制御部10は、エレベーターの自動復旧運転を実施できる。
【0064】
図2は、監視画像送信装置のハードウェア構成図である。
【0065】
監視画像送信装置1におけるイベント入力部17、画像管理部18、画像選択ルールデータベース19、画像送信部20及び画像解析結果受信部21の各機能は、処理回路により実現される。処理回路は、専用ハードウェア50であってもよい。処理回路は、プロセッサ51およびメモリ52を備えていてもよい。処理回路は、一部が専用ハードウェア50として形成され、更にプロセッサ51およびメモリ52を備えていてもよい。図2は、処理回路が、その一部が専用ハードウェア50として形成され、プロセッサ51およびメモリ52を備えている場合の例を示している。
【0066】
処理回路の少なくとも一部が、少なくとも1つの専用ハードウェア50である場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又はこれらを組み合わせたものが該当する。
【0067】
処理回路が少なくとも1つのプロセッサ51および少なくとも1つのメモリ52を備える場合、監視画像送信装置1の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ52に格納される。プロセッサ51は、メモリ52に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。プロセッサ51は、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPとも呼ぶ。メモリ52は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM、EEPROM等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等が該当する。
【0068】
このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって、監視画像送信装置1の各機能を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
以上のように、この発明は、ネットワークを介してエレベーター側の機器と接続されたサーバで画像解析が行われるシステムに利用できる。
【符号の説明】
【0070】
1 監視画像送信装置
2 秤センサ
3 ドアセンサ
4 地震感知器
5 かご内ボタン
6 乗場ボタン
7 非常ボタン
8 かご内カメラ
9 乗場カメラ
10 エレベーター制御部
11 かご内ディスプレイ
12 乗場ディスプレイ
13 かご内スピーカー
14 乗場スピーカー
15 ネットワーク
16 画像解析サーバ
17 イベント入力部
18 画像管理部
19 画像選択ルールデータベース
20 画像送信部
21 画像解析結果受信部
50 専用ハードウェア
51 プロセッサ
52 メモリ
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(削除)
【請求項2】
(削除)
【請求項3】
エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、
エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、
前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、
を備え、
前記画像管理部は、前記画像解析サーバによる画像解析の結果に基づいて画像選択ルールを修正するエレベーターの監視画像送信装置。
【請求項4】
(削除)
【請求項5】
(削除)
【請求項6】
エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、
エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、
前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、
を備え、
前記イベント入力部は、エレベーターの秤センサ及びドアセンサの少なくとも一方の出力信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。
【請求項7】
エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、
エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、
前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、
を備え、
前記イベント入力部は、エレベーターのかご内ボタン及び乗場ボタンの少なくとも一方が操作されたことを示す信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。
【請求項8】
エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、
エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、
前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、
を備え、
前記イベント入力部は、エレベーターの非常ボタンが操作されたことを示す信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。
【請求項9】
エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、
エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、
前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、
を備え、
前記イベント入力部は、エレベーターの地震感知器の出力信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。
【請求項10】
前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて異なる画像選択ルールに従って画像を選択する請求項3、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。
【請求項11】
前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて、選択する画像の画質を変化させる請求項3、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。
【請求項12】
前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて送信タイミングを決定し、
前記画像送信部は、前記画像管理部によって決定された送信タイミングで前記画像解析サーバに対して画像を送信する請求項3、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2019-08-23 
出願番号 特願2018-519071(P2018-519071)
審決分類 P 1 652・ 121- YAA (B66B)
最終処分 維持  
前審関与審査官 須山 直紀  
特許庁審判長 大町 真義
特許庁審判官 小関 峰夫
尾崎 和寛
登録日 2018-08-24 
登録番号 特許第6388098号(P6388098)
権利者 三菱電機株式会社 三菱電機ビルテクノサービス株式会社
発明の名称 エレベーターの監視画像送信装置  
代理人 小澤 次郎  
代理人 高橋 英樹  
代理人 小澤 次郎  
代理人 高田 守  
代理人 高田 守  
代理人 高橋 英樹  
代理人 高田 守  
代理人 高橋 英樹  
代理人 小澤 次郎  

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