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審決分類 |
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載 C03C 審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 C03C 審判 全部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備 C03C 審判 全部申し立て ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 C03C 審判 全部申し立て 2項進歩性 C03C |
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管理番号 | 1356822 |
異議申立番号 | 異議2018-700732 |
総通号数 | 240 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 2019-12-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2018-09-07 |
確定日 | 2019-10-04 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第6292877号発明「光学ガラス」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 |
結論 | 特許第6292877号の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1?5〕について訂正することを認める。 特許第6292877号の請求項1,5に係る特許を維持する。 特許第6292877号の請求項2?4に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。 |
理由 |
第1.手続の経緯 本件特許第6292877号は、平成25年12月27日に出願された特願2013-273451号の特許請求の範囲に記載された請求項1?5に係る発明について、平成30年2月23日に設定登録がされ、同年3月14日に登録公報の発行がされたものであり、その後、同年9月7日付けで森一郎(以下、「申立人」という。)によりその全請求項に係る特許について特許異議の申立てがされ、以下の手続がおこなわれたものである。 平成30年11月19日付け:取消理由通知 平成31年 2月18日付け:訂正請求及び意見書提出 同年 4月 2日付け:意見書提出(申立人) 令和 1年 5月16日 :面接 同年 5月20日付け:取消理由通知(決定の予告) 同年 7月19日付け:訂正請求及び意見書提出 なお、令和1年7月19日付けの訂正請求について期間を指定して申立人に意見を求めたが応答はなかった。 第2.訂正請求について 1.訂正の内容 令和1年7月19日付けの訂正請求(以下、「本件訂正請求」という。)は、次の訂正事項1?5からなる(下線部は訂正箇所)。 なお、平成31年2月18日付けの訂正請求(以下、「先の訂正請求」という。)は、取り下げられたものとみなす。 訂正事項1 請求項1に「硫黄Sを1ppm以上300ppm未満含有し」とあるのを、「硫黄Sを20ppm以上300ppm未満含有し」に訂正する。 訂正事項2 請求項2を削除する。 訂正事項3 請求項3を削除する。 訂正事項4 請求項4を削除する。 訂正事項5 請求項5に「請求項1から請求項4のいずれか1項」とあるのを「請求項1」に訂正する。 一群の請求項について 訂正前の請求項1の記載を請求項2?5が引用する関係にあるから、請求項1?5は一群の請求項である。 したがって、請求項1に係る訂正事項1を含む本件訂正請求は、この一群の請求項について請求をしたものと認められる。 2.訂正要件の判断 訂正事項1について この訂正は、請求項1に記載された「光学ガラス」の発明において、組成要件である硫黄Sの含有量をより限定するものであるから特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 そして、硫黄Sの含有量については、設定登録時の本件明細書【0030】に記載されていたものであるから、いずれも願書に添付した明細書に記載した事項の範囲内においてしたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 訂正事項2?4について これらの訂正は、いずれも請求項を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、願書に添付した特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてしたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 訂正事項5について この訂正は、選択的引用請求項の一部を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、願書に添付した特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてしたものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 3.むすび 以上のとおり、本件訂正請求は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定された事項を目的とするものであり、かつ、同条第4項、及び同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 よって,結論のとおり決定する。 第3.本件発明について 本件特許の請求項1,5に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1,5」、まとめて「本件発明」ともいう。)は、令和1年7月19日付けの訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1,5に記載された次の事項により特定されるとおりのものと認められる(下線部は訂正箇所)。 【請求項1】 酸化物換算組成のガラス全質量に対して、質量%で、 La_(2)O_(3)成分を20%以上60%以下、及び B_(2)O_(3)成分を5%以上50%以下 含有し、 Sb_(2)O_(3)成分を含有せず、 Pb化合物を実質的に含有せず、 1250℃におけるガラス融液の粘度η(単位dPa・s)が100以下であり、硫黄Sを20ppm以上300ppm未満含有していることを特徴とする光学ガラス。 【請求項5】 酸化物換算組成のガラス全質量に対して、質量%で、 Gd_(2)O_(3)成分を0%以上30%以下、 Y_(2)O_(3)成分を0%以上30%以下、 SiO_(2)成分を0%以上30%以下、 ZrO_(2)成分を0%以上10%以下、 TiO_(2)成分を0%以上30%以下、及び Nb_(2)O_(5)成分を0%以上30%以下 含有することを特徴とする請求項1に記載の光学ガラス。 第4.取消理由及び申立理由について 1.取消理由の概要 (1)請求項1及びこれを引用する請求項5に係る特許について、平成30年11月19日付けで通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。 取消理由1 本件発明の解決しようとする課題は、高屈折率低分散のホウ酸-ランタン系ガラスは、光学ガラス全般に比べて、十分な脱泡効果を得ることが難しいことと認められるが、訂正前の請求項1,5に記載されたガラス組成だけでは、高屈折率低分散であるといえないこと、加えて、本件特許明細書の【表3】に記載された比較例が、訂正前の請求項1,5に記載された発明特定事項をすべて満たすにもかかわらず、脱泡を促進することができないものとされているから、これらの請求項に係る発明は、発明の詳細な説明に記載された発明とはいえない。 したがって、これらの請求項に係る特許は、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 取消理由2 訂正前の請求項1,5に係る発明は、 甲第1号証:国際公開第2010/053214号(以下、「甲1」という。) に記載された発明であるか、又は、当該発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 したがって、これらの請求項に係る特許は、特許法第29条第1項又は第2項の規定に違反してされたものである。 (2)請求項1及びこれを引用する請求項5に係る特許について、令和1年5月20日付けで通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。 取消理由3 本件明細書や当業者の技術常識を考慮しても、先の訂正請求による訂正後の請求項1に記載された「屈折率(n_(d))が1.75以上」であり「アッベ数(ν_(d))が42.72以下」という光学ガラスが得られるとは認められないこと、加えて、請求項1に記載されたLa_(2)O_(3)、B_(2)O_(3)、硫黄Sの含有量だけでは、特定されたアッベ数を有する光学ガラスが得られるとは認められないことから、請求項1及びこれを引用する請求項5に係る発明は、発明の詳細な説明に記載された発明とはいえないし、本件明細書の記載は、これらの発明の実施ができる程度に明確かつ十分に記載されたものとはいえない。 したがって、これらの請求項に係る特許は、特許法第36条第4項第1号及び第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものである。 2.取消理由1について 本件明細書には、本件発明の解決しようとする課題が、特定の屈折率やアッベ数を有する光学ガラスにおいて生じているとは記載されていない。一方、ホウ酸-ランタン系のガラスが、一般に高屈折率低分散の光学ガラスであることは当業者に周知(要すれば、甲1の[0002]参照)と認められる。 してみると、本件発明が解決しようとする課題は、特定の屈折率やアッベ数の値を前提にしたものではなく、ホウ酸-ランタン系の組成をもつことを前提にしたものと解することができるから、請求項1にLa_(2)O_(3)成分及びB_(2)O_(3)成分の含有量が特定されていれば、上記課題に対応した光学ガラスの範囲を当業者は正しく認識することができる。 次に、請求項1において硫黄Sの含有量の下限が20ppmとされたことにより、請求項1及びこれを引用する請求項5に係る発明は、比較例を含まないものとなった。 したがって、取消理由1には理由がない。 3.取消理由2について (1)甲1の記載 甲1には、次の記載がある。 [0066] ガラス原料中の炭酸塩、硫酸塩はガラス原料の熔解過程で分解し、CO_(x)、SO_(x)を発生させる。CO_(x)、SO_(x)は溶存ガスとして熔融ガラス中に溶け込んだり、ガスとして熔融ガラス外へと排出される。熔融ガラス中に溶解したCO_(x)、SO_(x)は、熔融ガラスを清澄温度に昇温することにより、溶存ガスの溶解度が減少して熔融ガラス中で発泡し、清澄を促進する。清澄温度におけるCO_(x)、SO_(x)の溶解度はゼロではないので、熔融ガラス中に溶存するCO_(x)、SO_(x)の一部は、光学ガラスIに残存する。そのため、光学ガラスIには、少量ではあるが炭素およびイオウが含まれる。 [0246] 次に、本発明を実施例にさらに詳細に説明する。本実施例と上記説明に基づき、本発明全体を実施することができる。 (実施例1) 最初に、表1-1?1-3、表2-1?2-10および表3-1?3-3に示す組成の光学ガラスが得られるように、ホウ酸、酸化物、炭酸塩、硫酸塩を秤量し、ガラス原料を調合する。炭酸塩として炭酸ランタン、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、硫酸塩として硫酸亜鉛、硫酸バリウムなどを用いた。なお、Sb、As、硝酸塩は、いずれもガラス原料に導入しない。 [0247] 得られる光学ガラスの質量をaとしたとき、炭酸塩によりガラス原料に導入する炭素の量は、CO_(2)に換算して、0.2×10^(-2)×a?2×10^(-2)×a(外割で0.2?2質量%)の範囲とし、硫酸塩によりガラス原料に導入するイオウの量は、SO_(3)に換算して、0.07×10^(-2)×a?0.5×10^(-2)×a(外割で0.07?0.5質量%)の範囲とし、光学ガラス中に含まれる直径50μm以下の泡の数密度が5個/kg以下、好ましくは0個/kgになるよう、光学ガラス中の泡の数密度を制御した。 [0248] 表1-1?1-3に示す組成については、調合により得たガラス原料を白金製熔融槽内に入れて、1270?1320℃で加熱、熔融した後、熔融ガラスを白金製パイプ内を通して熔融槽から清澄槽に移し、1300?1380℃で清澄した。パイプ内を通る際、熔融ガラスは加熱されて上記清澄温度に昇温される。清澄後、熔融ガラスを白金製パイプ内を通して清澄槽から作業槽に移し、1160?1190℃で攪拌、均質化した後、流出する。そして、流出する熔融ガラスを成形して光学ガラスI_(A)-1-aに相当するガラスNo.1-1?No.1-22の22種の光学ガラスを得た。 図10は、横軸にガラス熔融工程における経過時間、左縦軸に単位質量あたりのガラス中に含まれる泡の数(泡密度)、右縦軸にガラスの温度をとり、ガラスNo.1-22について、ガラス中に含まれる泡密度およびガラスの温度の時間変化の様子を示したものである。図中、プロット●を通る線は、ガラスの温度変化を示し、プロット■を通る線は、炭酸ランタンとしてガラス中に導入するLa_(2)O_(3)量を3.04質量%、硫酸亜鉛としてガラス中に導入するZnO量を0.1質量%としたときに得られた結果であり、プロット▲を通る線は、炭酸ランタンとしてガラス中に導入するLa_(2)O_(3)量を3.04質量%、硫酸亜鉛としてガラス中に導入するZnO量を0.2質量%としたときに得られた結果である。上記結果を表4にも示す。 上記いずれの場合も図10に示すように、ガラス中の泡密度をゼロにすることができた。なお、炭酸塩の導入量や硫酸塩の導入量を上記範囲内で変化させても、上記結果と同様、ガラス中の泡密度を低レベルにすることができる。また、ガラスNo.1-1?ガラスNo.1-21の各ガラスについても同様の結果が得られる。このようにガラス中の泡密度が所定の値以下になるように、ガラスの熔融時間などの熔融条件を調整し、炭酸塩および硫酸塩の使用によって、泡密度を極めて低レベルにコントロールすることができる。 [0257] [0269] [図10] (2)甲1発明の認定 甲1の[0247]の記載及び[0257]の[表1-1]の記載から、甲1には、実施例「No.1-8」の光学ガラスとして、次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。 「カチオン%で、 B^(3+)を33.00%、Si^(4+)を11.00%、 La^(3+)を25.50%、Gd^(3+)を6.00%、 Y^(3+)を2.20%、Zr^(4+)を4.45%、 Ti^(4+)を7.30%、Nb^(5+)を5.05%、 Zn^(2+)を5.50%含み、 炭酸塩によりガラス原料に導入する炭素の量が、 CO_(2)外割換算で0.2?2質量%、 硫酸塩によりガラス原料に導入するイオウの量が、 SO_(3)外割換算で0.07?0.5質量%、 Sb:0.00%であって泡が0個/kg、 液相温度が1175℃未満で当該温度における粘度が3.31dPa・s、 である酸化物光学ガラス。」 (3)発明の対比 本件発明1と甲1発明とを対比する。 甲1発明のカチオン%を酸化物換算すると、 「質量%で、 B_(2)O_(3)を12.02%、SiO_(2)を6.92%、 La_(2)O_(3)を43.50%、Gd_(2)O_(3)を11.39%、 Y_(2)O_(3)を2.60%、ZrO_(2)を5.74%、 TiO_(2)を6.11%、Nb_(2)O_(5)を7.03%、 ZnOを4.69%含み、Sb_(2)O_(3)やPb化合物は含有しない」 ものと認められる。 そして、甲1の[0066]の記載から、甲1発明の光学ガラスも硫黄Sを含むと認められる。 してみると、本件発明1のうち、 「酸化物換算組成のガラス全質量に対して、質量%で、 La_(2)O_(3)成分を20%以上60%以下、及び B_(2)O_(3)成分を5%以上50%以下 含有し、 Sb_(2)O_(3)成分を含有せず、 Pb化合物を実質的に含有せず、 硫黄Sを含有している光学ガラス。」 の点は甲1発明と一致し、次の点で両者は相違する。 相違点1:本件発明1は、「1250℃におけるガラス融液の粘度η(単位dPa・s)が100以下」であるのに対し、甲1発明は、「液相温度が1175℃未満で当該温度における粘度が3.31dPa・s」であって、1250℃におけるガラス融液の粘度が明らかでない点。 相違点2:本件発明1は、「硫黄Sを20ppm以上300ppm未満含有している」光学ガラスであるのに対し、甲1発明は、「硫酸塩によりガラス原料に導入するイオウの量がSO_(3)外割換算で0.07?0.5質量%で」あるものの、光学ガラス中の硫黄Sの含有量は明らかでない点。 (4)相違点の判断 事案に鑑み相違点2から検討するに、甲1発明においてガラス原料に導入するSO_(3)の含有量から硫黄Sの含有量を換算すると、外割りで280?2000ppmとなるが、清澄段階で発泡し脱泡後に硫黄Sとして光学ガラス中にどの程度残存することになるかはわからない。 ここで申立人は甲第2号証として実験成績証明書を提出し、甲1発明において、ガラス原料に導入するイオウの量がSO_(3)外割換算で0.1質量%であった場合、光学ガラスに残存する硫黄Sの量は110ppmであると主張し、一方、特許権者も乙第1号証として実験成績証明書を提出し、甲1発明において、ガラス原料に導入するイオウの量がSO_(3)外割換算で0.5質量%であった場合でも、光学ガラスに残存する硫黄Sの量は20ppm未満であったと主張している。 そこで、これらの実験結果について検討するに、いずれの実験も清澄工程を1380℃で3時間実施したとされているが、当該実験で得られたガラス中の泡の数を測定していない。これに対し、甲1の[0248]の記載及び[図10]における経過時間をみると、甲1発明が含まれる実施例の清澄工程は4時間を超えて実施されていると認められ、3時間程度では泡の数が0にならないものと認められる。 してみると、いずれの実験も甲1発明を正しく追試したものとはいえず、甲1発明における硫黄Sの含有量は依然として不明であり、相違点2を実質的に一致点とすることはできない。そして、甲1には、ガラス原料に導入するイオウの量を制御することは記載されているが、製造されたガラスに残存する硫黄Sの量を制御することについては記載も示唆もないから、甲1発明において相違点2を解消することは当業者が容易になし得たことでもない。 なお、甲1の[0269]の[表2-10]に記載された実施例「No.2-70」を甲1発明として認定した場合も同様の対比判断となる。 (5)まとめ 以上の対比判断によれば、相違点1について検討するまでもなく、本件発明1及びこれに従属する本件発明5は、甲1に記載された発明であるとはいえないし、当該発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。 したがって、取消理由2には理由がない。 4.取消理由3について 本件訂正請求による訂正後の請求項1には屈折率もアッベ数も特定されておらず、本件発明1,5は、特定の屈折率やアッベ数をもった高屈折率低分散光学ガラスではなくなった。 したがって、取消理由3には理由がない。 5.取消理由に採用しなかった申立理由について、 申立人の主張する申立理由は、実質的に平成30年11月19日付けで通知した取消理由に含まれており、採用しなかった申立理由はない。 6.むすび 以上のとおり、通知した取消理由(申立理由)によっては、請求項1,5に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に請求項1,5に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 そして、請求項2?4は訂正により削除されたため、これらの請求項に係る特許に対する特許異議の申立てについては、対象となる特許が存在しないから、特許法第120条の8第1項で準用する同法第135条の規定により却下する。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 酸化物換算組成のガラス全質量に対して、質量%で、 La_(2)O_(3)成分を20%以上60%以下、及び B_(2)O_(3)成分を5%以上50%以下 含有し、 Sb_(2)O_(3)成分を含有せず、 Pb化合物を実質的に含有せず、 1250℃におけるガラス融液の粘度η(単位dPa・s)が100以下であり、硫黄Sを20ppm以上300ppm未満含有していることを特徴とする光学ガラス。 【請求項2】(削除) 【請求項3】(削除) 【請求項4】(削除) 【請求項5】 酸化物換算組成のガラス全質量に対して、質量%で、 Gd_(2)O_(3)成分を0%以上30%以下、 Y_(2)O_(3)成分を0%以上30%以下、 SiO_(2)成分を0%以上30%以下、 ZrO_(2)成分を0%以上10%以下、 TiO_(2)成分を0%以上30%以下、及び Nb_(2)O_(5)成分を0%以上30%以下 含有することを特徴とする請求項1に記載の光学ガラス。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2019-09-26 |
出願番号 | 特願2013-273451(P2013-273451) |
審決分類 |
P
1
651・
536-
YAA
(C03C)
P 1 651・ 851- YAA (C03C) P 1 651・ 121- YAA (C03C) P 1 651・ 537- YAA (C03C) P 1 651・ 113- YAA (C03C) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 山田 貴之 |
特許庁審判長 |
菊地 則義 |
特許庁審判官 |
大橋 賢一 金 公彦 |
登録日 | 2018-02-23 |
登録番号 | 特許第6292877号(P6292877) |
権利者 | 株式会社オハラ |
発明の名称 | 光学ガラス |
代理人 | 望月 尚子 |
代理人 | 望月 尚子 |
代理人 | 高橋 雄一郎 |
代理人 | 高橋 雄一郎 |