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審決分類 審判 全部申し立て 特174条1項  G02C
審判 全部申し立て 2項進歩性  G02C
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  G02C
管理番号 1356824
異議申立番号 異議2019-700043  
総通号数 240 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2019-12-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-01-24 
確定日 2019-10-04 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6383754号発明「透明プラスチック基材及びプラスチックレンズ」の特許異議申立事件について,次のとおり決定する。 
結論 特許第6383754号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり,訂正後の請求項〔1及び2〕について訂正することを認める。 特許第6383754号の請求項1及び2に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6383754号(請求項の数2。以下,「本件特許」という。)は,平成26年9月29日(優先権主張:平成25年9月30日)を国際出願日とする特許出願(特願2015-539442号)の一部を,平成28年5月25日に新たな出願とした特許出願(特願2016-104708号)に係るものであって,平成30年8月10日に設定登録されたものである(特許掲載公報の発行日は,平成30年8月29日である。)。
その後,平成31年1月24日に,本件特許の請求項1及び2に係る特許に対して,特許異議申立人である野一色辰芳(以下,「申立人」という。)により,特許異議の申立てがされた。
本件特許異議の申立てにおける手続の経緯は,以下のとおりである。

平成31年 1月24日 特許異議申立書
4月19日付け 取消理由通知書
令和 1年 7月23日 意見書,訂正請求書
7月31日付け 通知書(訂正請求があった旨の通知)
8月27日 意見書(申立人)

第2 訂正の請求について
1 訂正の内容
令和1年7月23日付けの訂正請求書による訂正(以下,「本件訂正」という。)の請求は,本件特許の特許請求の範囲を上記訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり,訂正後の請求項1及び2について訂正することを求めるものであり,その内容は,以下のとおりである。下線は,訂正箇所を示す。

(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に「波長410nmの光のカット率が50%以上である透明プラスチック基材を有する」とあるのを,「波長410nmの光のカット率が60%以上である透明プラスチック基材を有する」に訂正する。

(2)一群の請求項について
訂正前の請求項1及び2について,請求項2は,請求項1を直接引用するものであり,上記の訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。したがって,訂正前の請求項1及び2に対応する訂正後の請求項1及び2は,一群の請求項である。そして,本件訂正は,その一群の請求項ごとに請求がされたものである。

2 訂正の適否についての当審の判断
(1)訂正事項1について
訂正事項1に係る訂正は,訂正前の請求項1における「波長410nmの光のカット率」について,「50%以上」を「60%以上」とするものである。
この訂正は,上記「波長410nmの光のカット率」について,「50%以上」を「60%以上」に限定するものであるから,特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。そして,本件特許の願書に添付した明細書又は特許請求の範囲には,「また,波長410nmの光のカット率は,50%以上であると好ましく,60%以上であるとより好ましい。」(【0031】)との記載があるから,この訂正は,本件特許の願書に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてするものであり,また,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものではない。

3 まとめ
上記2のとおり,訂正事項1に係る訂正は,特許法120条の5第2項ただし書1号に掲げる事項を目的とするものに該当し,同条9項において準用する同法126条5項及び6項に適合するものであるから,結論のとおり,本件訂正を認める。

第3 本件発明
前記第2で述べたとおり,本件訂正は認められるので,本件特許の請求項1及び2に係る発明は,本件訂正後の特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された事項により特定される以下のとおりのものである(以下,それぞれ「本件発明1」等という。また,本件特許の願書に添付した明細書を「本件明細書」という。)。

【請求項1】
下記一般式(1-1)で表されるベンゾトリアゾール化合物を,透明プラスチック基材を形成する樹脂成分100質量部に対して0.10?2.00質量部含み,透明プラスチック基材を形成する樹脂成分が,ビス(イソシアナートメチル)ベンゼン,並びに,1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)-3-メルカプトプロパン,ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチア-1,11-ウンデカンジチオール,及びビス(1,3-ジメルカプト-2-プロピル)スルフィドから選ばれる少なくとも1種の脂肪族チオールを反応させてなる(チオ)ウレタン樹脂であり,波長410nmの光のカット率が60%以上である透明プラスチック基材を有するプラスチックレンズ。
ただし,前記プラスチックレンズが,波長域550nm超605nm以下の特定波長吸収色素を含有する場合を除く。
【化1】

(式中,R_(1)は,炭素数1?3のアルキル基又は炭素数1?3のアルコキシ基を表し,mは0又は1の整数である。R_(2)は,炭素数1?12のアルキル基又は炭素数1?12のアルコキシ基を表す。mが1の場合,R_(1)とR_(2)は,同一でも異なっていてもよい。)
【請求項2】
前記プラスチックレンズが,眼鏡用である,請求項1に記載のプラスチックレンズ。

第4 特許異議の申立ての理由及び取消理由の概要
1 特許異議申立書に記載した特許異議の申立ての理由
本件特許の請求項1及び2に係る特許は,下記(1)及び(2)のとおり,特許法113条1号及び2号に該当する。証拠方法として,下記(3)の甲第1号証?甲第5号証(以下,単に「甲1」等という。)を提出する。
(1)申立理由1(進歩性)
本件訂正前の請求項1及び2に係る発明は,甲1に記載された発明に基いて,又は,甲1に記載された発明及び甲2?5に記載された事項に基いて,当業者が容易に発明をすることができたものであり,特許法29条2項の規定により特許を受けることができないものであるから,本件特許の請求項1及び2に係る特許は,同法113条2号に該当する。
(2)申立理由2(新規事項の追加)
平成29年6月7日付け手続補正書でした補正は,本件特許の願書に最初に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてしたものでなく,特許法17条の2第3項に規定する要件を満たしていないから,本件特許の請求項1及び2に係る特許は,同法113条1号に該当する。
(3)証拠方法
・甲1 特開2003-231804号公報
・甲2 特開2012-219169号公報
・甲3 「高分子添加剤ハンドブック」,株式会社シーエムシー出版,2010年11月7日,p.50-53
・甲4 特開2001-131420号公報
・甲5 特開2006-235587号公報

2 取消理由通知書に記載した取消理由
(1)取消理由1(新規性)
本件訂正前の請求項1及び2に係る発明は,甲4に記載された発明であり,特許法29条1項3号に該当し,特許を受けることができないものであるから,本件特許の請求項1及び2に係る特許は,同法113条2号に該当し,取り消すべきものである。

第5 当審の判断
以下に述べるように,取消理由通知書に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議の申立ての理由によっては,本件特許の請求項1及び2に係る特許を取り消すことはできない。

1 取消理由通知書に記載した取消理由
(1)取消理由1(新規性)
ア 甲4に記載された発明
甲4の記載(請求項1,2,【0001】,【0005】,【0013】?【0019】,【0023】?【0026】,【0040】,実施例1,比較例1,表1)によれば,特に,比較例1に着目すると,甲4には,以下の発明が記載されていると認められる。

「m-キシリレンジイソシアネート52kgに,紫外線吸収剤として2-(3-ターシャリーブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール(チバガイギー社製チヌビン326)(樹脂全量に対し0.1重量%),4-メルカプトメチル-3,6-ジチア-1,8-オクタンジチオール48kg,触媒としてジブチル錫ジクロライド200ppmを加え,色素は添加せず,15℃に冷却しながら,撹拌し,3mmHgの減圧下に脱気を行いモノマー液を調合し,予め用意したテープを介して2枚のガラス型が配列されたシェル内に,調合したモノマー液を注入した後,加熱用オーブンに入れて110℃まで5時間かけて昇温して重合体とし,重合終了後,セルを解体して得られた,
黄色に着色し,YI値が4.2であり,波長390nm,400nm,410nm,420nmにおける光線透過率が,それぞれ,0.4%,3%,42%,79%である,
硬化したレンズ。」(以下,「甲4発明」という。)

イ 本件発明1について
(ア)対比
本件発明1と甲4発明とを対比する。
甲4発明における「m-キシリレンジイソシアネート」,「4-メルカプトメチル-3,6-ジチア-1,8-オクタンジチオール」は,それぞれ,本件発明1における「ビス(イソシアナートメチル)ベンゼン」,「1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)-3-メルカプトプロパン」に相当する。
甲4発明において,「m-キシリレンジイソシアネート」及び「4-メルカプトメチル-3,6-ジチア-1,8-オクタンジチオール」を含むモノマー液を用いて得られた「重合体」は,甲4の記載(【0017】?【0019】)によれば,チオウレタン樹脂であることが明らかであるから,本件発明1において,「ビス(イソシアナートメチル)ベンゼン」と「1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)-3-メルカプトプロパン」である「脂肪族チオール」を反応させてなる「(チオ)ウレタン樹脂」に相当する。
甲4発明において得られた,紫外線吸収剤を含有する重合体(チオウレタン樹脂)は,甲4発明に係るレンズを構成するものであるところ,甲4の記載(請求項1,2,【0001】,【0013】,【0016】,【0017】)によれば,甲4発明に係るレンズは,プラスチックレンズであり,紫外線吸収剤を含有する重合体(チオウレタン樹脂)は,そのプラスチックレンズを構成するプラスチック基材であって,重合体(チオウレタン樹脂)は,そのプラスチック基材を形成する樹脂であるといえる。そして,当該プラスチック基材(で構成された甲4発明に係るレンズ)は,可視光領域において一定程度以上の光線透過率を有するものであるから,本件発明1でいう「透明」(本件明細書【0031】)であるといえる。そうすると,甲4発明における「重合体」(チオウレタン樹脂)は,本件発明1における「プラスチックレンズ」が有する「透明プラスチック基材を形成する樹脂成分」である「(チオ)ウレタン樹脂」に相当する。
甲4発明における「2-(3-ターシャリーブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール(チバガイギー社製チヌビン326)」は,本件発明1における「下記一般式(1-1)で表されるベンゾトリアゾール化合物」(注:式は省略。以下,同様。)に相当する。
そして,甲4発明は,「2-(3-ターシャリーブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール(チバガイギー社製チヌビン326)」を「(樹脂全量に対し0.1重量%)」加えるものであるが,当該樹脂が「重合体」(チオウレタン樹脂)であることは明らかであるから,本件発明1において,「下記一般式(1-1)で表されるベンゾトリアゾール化合物を,透明プラスチック基材を形成する樹脂成分100質量部に対して0.10?2.00質量部含」むことに相当する。
甲4発明に係るレンズは,「色素は添加せず」に得られたものであるから,本件発明1における「ただし,前記プラスチックレンズが,波長域550nm超605nm以下の特定波長吸収色素を含有する場合を除く。」に相当する。
以上によれば,本件発明1と甲4発明とは,
「下記一般式(1-1)で表されるベンゾトリアゾール化合物を,透明プラスチック基材を形成する樹脂成分100質量部に対して0.10?2.00質量部含み,透明プラスチック基材を形成する樹脂成分が,ビス(イソシアナートメチル)ベンゼン,並びに,1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)-3-メルカプトプロパン,ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチア-1,11-ウンデカンジチオール,及びビス(1,3-ジメルカプト-2-プロピル)スルフィドから選ばれる少なくとも1種の脂肪族チオールを反応させてなる(チオ)ウレタン樹脂である,透明プラスチック基材を有するプラスチックレンズ。
ただし,前記プラスチックレンズが,波長域550nm超605nm以下の特定波長吸収色素を含有する場合を除く。」
の点で一致し,以下の点で相違する。
・相違点1
本件発明1では,「波長410nmの光のカット率が60%以上」であるのに対して,甲4発明では,レンズ(プラスチック基材)の「波長」「410nm」における「光線透過率」が「42%」である点。

(イ)相違点1の検討
甲4発明に係るレンズは,上記のとおり,透明プラスチック基材である紫外線吸収剤を含有する重合体(チオウレタン樹脂)で構成されたものであるところ,当該透明プラスチック基材(で構成された甲4発明に係るレンズ)は,波長410nmにおける光線透過率が42%である。これを本件発明1における「波長410nmの光のカット率」に換算すると(本件明細書【0034】),58%(=100%-42%)となるから,本件発明1における「波長410nmの光のカット率が60%以上」とは,明らかに異なる。
以上によれば,相違点1は実質的な相違点である。

(ウ)小括
したがって,本件発明1は,甲4に記載された発明であるとはいえない。

ウ 本件発明2について
本件発明2は,本件発明1を直接引用するものであるが,上記イで述べたとおり,本件発明1が甲4に記載された発明であるとはいえない以上,本件発明2についても同様に,甲4に記載された発明であるとはいえない。

エ 申立人の主張について
申立人は,レンズの肉厚が,甲4発明では「1.05mm」であるのに対して,本件発明1では「1.6mm」であるため,レンズの肉厚が「1.05mm」である甲4発明における波長410nmにおける光線透過率「42%」を,ランベルト・ベールの法則から導出される透過率換算式により換算すると,レンズの肉厚「1.6mm」では,「26.7%」となり,さらに,本件発明1における「波長410nmの光のカット率」に換算すると,「73.3%」となるから,本件発明1における「波長410nmの光のカット率が60%以上」に含まれると主張する(意見書1?2頁)。
申立人の主張は,本件発明1における「波長410nmの光のカット率」が,肉厚が「1.6mm」のレンズについての特性を意味するとの認識を前提とするものと解される。
しかしながら,本件発明1においては,「波長410nmの光のカット率が60%以上である透明プラスチック基材を有するプラスチックレンズ」と特定されるのみであり,レンズの肉厚について特定するものではない。
また,本件明細書においても,「また,波長410nmの光のカット率は,50%以上であると好ましく,60%以上であるとより好ましい。」(【0031】),「(2)410nmカット率の測定」,「分光光度計を用いて410nmの波長における光線透過率を測定し,下記式により光線カット率を計算した。」,「光線カット率(%)=100-(410nm透過率)」(【0034】),「得られたレンズについて,波長410nmでのカット率及び青色光のカット率を測定した結果を表1に示す。」(【0035】のほか,【0036】?【0040】も参照。),などと記載されるにすぎない。
以上によれば,本件発明1における「波長410nmの光のカット率」は,(レンズの肉厚にかかわらず,)得られたレンズそのものについての特性を意味するものと解される。本件明細書における実施例及び比較例で製造されたレンズの肉厚が「1.6mm」であるとしても,そうであるからといって,本件発明1における「波長410nmの光のカット率」が,肉厚が「1.6mm」のレンズについての特性を意味すると解することはできない。
よって,申立人の主張は,採用することができない。

オ まとめ
以上のとおり,本件発明1及び2は,いずれも,甲4に記載された発明であるとはいえない。
したがって,取消理由1(新規性)によっては,本件特許の請求項1及び2に係る特許を取り消すことはできない。

2 取消理由通知において採用しなかった特許異議の申立ての理由
(1)申立理由1(進歩性)
ア 甲1に記載された発明
甲1の記載(請求項1,8,10,【0001】?【0005】,【0021】,【0037】,【0043】,【0047】?【0068】,【0076】?【0100】,実施例1?7,比較例1?4,表1?3)によれば,特に,実施例1,【0089】に着目すると,甲1には,以下の発明が記載されていると認められる。

「ビスフェノールAとジフェニルカーボネートとを原料とし,エステル交換触媒として炭酸セシウムをビスフェノールA1モルに対して0.5×10^(-6)モル添加して,エステル交換反応を行い,粘度平均分子量が22000,末端水酸基濃度が440ppm,残留モノマーとして,モノヒドロキシ化合物が58ppm,炭酸ジエステルが223ppm,芳香族ヒドロキシ化合物が24ppmである,芳香族ポリカーボネート樹脂PC-1を製造し,
得られた芳香族ポリカーボネート樹脂PC-1が溶融状態にある間に,パラトルエンスルフォン酸ブチル(失活剤)を5ppm添加した後,押出機で混練してペレット化し,
以下の配合処方で,原料を秤量しタンブラーにて20分混合後,40mm単軸押出機にてシリンダー温度290℃でペレット化し,金型で成形した,厚さ2mmのメガネレンズであって,落球衝撃試験(直径6cm,重さ1.05kgの鉄球を1.8mの高さから落下させる方法)で割れない,メガネレンズ。
(配合処方)
芳香族ポリカーボネート樹脂PC-1 100重量部
紫外線吸収剤-1(2-[5?クロロ(2H)-ベンゾトリアゾール-2-イル]4-メチル-6-tert-ブチルフェノール,最大吸収波長:353nm) 0.4重量部
ベンゾフラノ-2-オン型化合物(商品名:HP-136,チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) 0.015重量部
リン系安定剤-1(トリス(2,4?ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト) 0.03重量部
フェノール系抗酸化剤(ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート],商品名:IRGANOX1010,チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ(株)製) 0.06重量部」(以下,「甲1発明」という。)

イ 本件発明1について
(ア)対比
本件発明1と甲1発明とを対比する。
甲1発明において得られた,芳香族ポリカーボネート樹脂PC-1及び紫外線吸収剤-1を含むペレット(組成物)は,甲1発明に係るメガネレンズを構成するものであるところ,当該メガネレンズが,プラスチックレンズであることは明らかであり,芳香族ポリカーボネート樹脂PC-1及び紫外線吸収剤-1を含むペレット(組成物)は,そのプラスチックレンズを構成するプラスチック基材であって,芳香族ポリカーボネート樹脂PC-1は,そのプラスチック基材を形成する樹脂であるといえる。そして,当該プラスチック基材は,メガネレンズを構成するものである以上,本件発明1でいう「透明」であるといえる。そうすると,甲1発明における「芳香族ポリカーボネート樹脂PC-1」は,本件発明1における「プラスチックレンズ」が有する「透明プラスチック基材を形成する樹脂成分」に相当する。
甲1発明における「紫外線吸収剤-1(2-[5?クロロ(2H)-ベンゾトリアゾール-2-イル]4-メチル-6-tert-ブチルフェノール,最大吸収波長:353nm)」は,本件発明1における「下記一般式(1-1)で表されるベンゾトリアゾール化合物」に相当する。
そして,甲1発明において,「紫外線吸収剤-1(2-[5?クロロ(2H)-ベンゾトリアゾール-2-イル]4-メチル-6-tert-ブチルフェノール,最大吸収波長:353nm)」を,「芳香族ポリカーボネート樹脂PC-1 100重量部」に対して,「0.4重量部」配合することは,本件発明1において,「下記一般式(1-1)で表されるベンゾトリアゾール化合物を,透明プラスチック基材を形成する樹脂成分100質量部に対して0.10?2.00質量部含」むことに相当する。
甲1発明に係るメガネレンズは,色素を含有するものではないから,本件発明1における「ただし,前記プラスチックレンズが,波長域550nm超605nm以下の特定波長吸収色素を含有する場合を除く。」に相当する。
以上によれば,本件発明1と甲1発明とは,
「下記一般式(1-1)で表されるベンゾトリアゾール化合物を,透明プラスチック基材を形成する樹脂成分100質量部に対して0.10?2.00質量部含む,透明プラスチック基材を有するプラスチックレンズ。
ただし,前記プラスチックレンズが,波長域550nm超605nm以下の特定波長吸収色素を含有する場合を除く。」
の点で一致し,以下の点で相違する。
・相違点2
本件発明1では,透明プラスチック基材を形成する樹脂成分が,「ビス(イソシアナートメチル)ベンゼン,並びに,1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)-3-メルカプトプロパン,ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチア-1,11-ウンデカンジチオール,及びビス(1,3-ジメルカプト-2-プロピル)スルフィドから選ばれる少なくとも1種の脂肪族チオールを反応させてなる(チオ)ウレタン樹脂」であるのに対して,甲1発明では,「芳香族ポリカーボネート樹脂PC-1」である点。
・相違点3
本件発明1では,「波長410nmの光のカット率が60%以上」であるのに対して,甲1発明では,「波長410nmの光のカット率が60%以上」であるかどうか不明である点。

(イ)相違点2の検討
a 甲1には,芳香族ポリカーボネート樹脂,最大吸収波長が350nm以上であるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤,ベンゾフラノ-2-オン型化合物,亜リン酸エステル系安定剤,フェノール系抗酸化剤を配合してなる芳香族ポリカーボネート樹脂組成物(請求項1)のほか,当該芳香族ポリカーボネート樹脂組成物から製造されたメガネレンズ(請求項10)についても記載されている。
また,甲1には,芳香族ポリカーボネート樹脂は,強度,剛性が大きく,耐摩擦磨耗性が優れているので,自動車部品,各種精密機械部品等に広く用いられているが,耐候性が十分ではなく,屋外での使用又は蛍光灯照射下での室内使用においては,製品の変色又は強度の低下により使用が制限されていたため,従来から種々の光安定剤が単独で又は数種組み合わせて用いられており,特にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤は,その効果が比較的大きいので,一般に用いられていること(【0002】),従来の組成物においては,波長400nm以下における紫外線吸収能が不十分であり,また,耐加水分解性については言及されていないこと(【0003】,【0004】),甲1に係る発明は,紫外線吸収能及び耐候性,耐加水分解性に優れ,耐衝撃性,耐熱性,色調安定性,透明性に優れた芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を提供することを目的とすること(【0005】)が記載されている。そして,甲1には,実施例として,3種類の芳香族ポリカーボネート樹脂(PC-1?PC-3)を製造し,これら芳香族ポリカーボネート樹脂と紫外線吸収剤等を含むペレット(組成物)を製造したことが記載されている(【0076】?【0099】,実施例1?7,比較例1?4,表1?3)。
上記のとおり,甲1には,芳香族ポリカーボネート樹脂組成物について記載されるのみであり,芳香族ポリカーボネート樹脂を用いることを前提とし,その課題を解決しようとする発明が記載されているにすぎない。また,甲1には,芳香族ポリカーボネート樹脂に代えて,(チオ)ウレタン樹脂を用いることについては,何ら記載されていない。
以上によれば,芳香族ポリカーボネート樹脂を用いることを前提とする甲1発明において,あえて,「芳香族ポリカーボネート樹脂PC-1」に代えて,相違点2に係る「(チオ)ウレタン樹脂」を用いる動機付けがあるとはいえない。
b そして,このことは,以下に示す甲2?5の記載を考慮しても,変わるものではない。
(a)甲2,3
甲2には,透明性樹脂と,所定のテトラアザポルフィリン化合物系染料とを含有し,さらに,最大吸収波長を350?400nmに持つ紫外線吸収剤として,クロロベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含有する,眼鏡レンズ用熱可塑性樹脂組成物について記載されている(請求項1?7)。
甲2には,主に,上記透明性樹脂が芳香族ポリカーボネート樹脂である場合について記載されており(請求項2,【0027】),実施例においては,芳香族ポリカーボネート樹脂及びアクリル樹脂が記載されているが(【0097】,表1),相違点2に係る「(チオ)ウレタン樹脂」については記載されていない。
甲3には,各種のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤について記載されているが,芳香族ポリカーボネート樹脂や,相違点2に係る「(チオ)ウレタン樹脂」については,記載されていない。
以上のとおり,甲2,3には,そもそも,相違点2に係る「(チオ)ウレタン樹脂」について記載されていない。
(b)甲4,5
甲4には,プラスチック基材中に,下記一般式(1)で表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤,
【化1】

(式中,R1,R2はC1?C8のアルキル基を表し,同一でも異なっていても良い),所定のアントラキノン系紫色色素を含有し,390nmにおける透過率が1%以下,400nmにおける透過率が10%以下,410nmにおける透過率が40?60%である,プラスチック基材及びプラスチックレンズについて記載されている(請求項1,2)。
甲4には,上記プラスチック基材について,「特に限定はないが,CR-39,チオウレタン系樹脂,含硫エピスルフィド系樹脂等の熱硬化性樹脂,スチレン樹脂,アクリル樹脂,ポリカーボネート樹脂,環状オレフィン樹脂,ノルボルネン系樹脂等の熱可塑性樹脂などが好適に使用できる」(【0016】)こと,「例えば,眼鏡レンズ基板としてのチオウレタン系樹脂は,高屈折率素材として近年多用されて」(【0017】)いることが記載されている。
そして,甲4には,上記チオウレタン系樹脂として,2官能以上のポリイソシアネート化合物と3官能以上のポリチオール化合物を触媒の存在下で加熱重合することによって得られるものが記載され(【0017】),また,実施例1,2及び比較例1?3では,m-キシリレンジイソシアネートと4-メルカプトメチル-3,6-ジチア-1,8-オクタンジチオールを重合したもの(本件発明1における,「ビス(イソシアナートメチル)ベンゼン」と「1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)-3-メルカプトプロパン」を反応させてなる「(チオ)ウレタン樹脂」に相当する。)が記載されている。
甲5には,眼鏡レンズ用プラスチック樹脂の原料モノマーを含むレンズ成形用組成物をレンズ用モールドに注入し重合させてプラスチックレンズを形成することを含む眼鏡用プラスチックレンズの製造方法において,該レンズ成形用組成物が次式(1):
【化1】

(式中,RはC_(1)?C_(6)のアルキル基を示す。)で表される化合物を含有する,眼鏡用プラスチックレンズの製造方法について記載されている(請求項1)。
甲5には,眼鏡用プラスチックレンズの製造に特に好適に使用される樹脂組成物としては,(チオ)ウレタン系樹脂の原料モノマーをベースとした樹脂組成物が挙げられ,そのモノマーとしては,ポリイソシアネート化合物とポリオール又はポリチオール化合物との組合せが挙げられることが記載され(請求項2,【0016】?【0023】),また,実施例6,7では,メタキシリレンジイソシアネート(本件発明1における,「ビス(イソシアナートメチル)ベンゼン」に相当する。)と,ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチア-1,11-ウンデカンジチオールとの組み合わせが記載されている。
しかしながら,上記aで述べたとおり,甲1発明は,芳香族ポリカーボネート樹脂を用いることを前提とし,その課題を解決しようとする発明であるから,甲4,5に,相違点2に係る「(チオ)ウレタン樹脂」が記載され,甲4に,チオウレタン系樹脂が近年多用されることが記載されているとしても,そうであるからといって,甲1発明において,あえて,「芳香族ポリカーボネート樹脂PC-1」に代えて,相違点2に係る「(チオ)ウレタン樹脂」を用いる動機付けがあるとはいえない。
c 以上のとおりであるから,甲1発明において,「芳香族ポリカーボネート樹脂PC-1」に代えて,「ビス(イソシアナートメチル)ベンゼン,並びに,1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)-3-メルカプトプロパン,ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチア-1,11-ウンデカンジチオール,及びビス(1,3-ジメルカプト-2-プロピル)スルフィドから選ばれる少なくとも1種の脂肪族チオールを反応させてなる(チオ)ウレタン樹脂」を用いることが,当業者が容易に想到することができたということはできない。

(ウ)小括
したがって,相違点3について検討するまでもなく,本件発明1は,甲1に記載された発明に基いて,又は,甲1に記載された発明及び甲2?5に記載された事項に基いて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

ウ 本件発明2について
本件発明2は,本件発明1を直接引用するものであるが,上記イで述べたとおり,本件発明1が,甲1に記載された発明に基いて,又は,甲1に記載された発明及び甲2?5に記載された事項に基いて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない以上,本件発明2についても同様に,甲1に記載された発明に基いて,又は,甲1に記載された発明及び甲2?5に記載された事項に基いて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。

エ 申立人の主張について
(ア)申立人は,要するに,甲4の実施例1等に記載される,m-キシリレンジイソシアネートと4-メルカプトメチル-3,6-ジチア-1,8-オクタンジチオールの組み合わせから得られるチオウレタン樹脂と,2-(3,5-ジターシャリーペンチル-2-ヒドロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾールからなる紫外線吸収剤(本件発明1の「一般式(1-1)で表されるベンゾトリアゾール化合物」におけるベンゾトリアゾール環に塩素が存在しない化合物からなる紫外線吸収剤に相当する。)を含有するレンズにおいて,上記紫外線吸収剤を,甲1に記載される紫外線吸収剤(本件発明1における「一般式(1-1)で表されるベンゾトリアゾール化合物」からなる紫外線吸収剤に相当する。)に置換することに動機付けがあると主張する(申立書15頁)。
しかしながら,甲4の記載(請求項1,2,【0001】,【0005】,【0013】?【0019】,【0023】?【0026】,【0040】,実施例1,比較例1,表1)によれば,甲4に係る発明(請求項1)は,400nm以下の紫外線のみならず,眼球に有害とされる400?420nmの青色光線を抑制し,眩しさを防ぎ,しかも透明感を有するプラスチック基材を提供するとの課題を解決するために,プラスチック基材中に,一般式(1)で表されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(注:式は省略。以下,同様。)を含有させるものであり,申立人が指摘する2-(3,5-ジターシャリーペンチル-2-ヒドロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾールからなる紫外線吸収剤は,その具体例と解される。
すなわち,甲4における2-(3,5-ジターシャリーペンチル-2-ヒドロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾールからなる紫外線吸収剤は,上記課題を解決するための手段であるから,甲4において課題解決手段として用いられる特定の紫外線吸収剤を,あえて,甲1に記載される紫外線吸収剤に置換することが動機付けられるとはいえず,むしろ,そのようなことは阻害されているといえる。また,甲1に記載される紫外線吸収剤は,甲4の比較例1で用いられる2-(3-ターシャリーブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾールからなる紫外線吸収剤を含むものであるから,このような点からも,上記のような置換は阻害されているといえる。
よって,申立人の主張は,採用することができない。
(イ)また,申立人は,要するに,甲5の実施例6,7等に記載される,メタキシリレンジイソシアネートとビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチア-1,11-ウンデカンジチオールの組み合わせから得られるチオウレタン樹脂と,2-(4-ブトキシ-2-ヒドロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾールからなる紫外線吸収剤(本件発明1の「一般式(1-1)で表されるベンゾトリアゾール化合物」におけるベンゾトリアゾール環に塩素が存在しない化合物からなる紫外線吸収剤に相当する。)を含有するレンズにおいて,上記紫外線吸収剤を,甲1に記載される紫外線吸収剤(本件発明1における「一般式(1-1)で表されるベンゾトリアゾール化合物」からなる紫外線吸収剤に相当する。)に置換することに動機付けがあると主張する(申立書15頁)。
しかしながら,甲5の記載(請求項1?5,【0001】?【0007】,【0011】,【0016】?【0023】,【0029】?【0043】,実施例1?9,比較例1?4,表1)によれば,甲5に係る発明(請求項1)は,波長が200nm?400nm付近までの光を充分に吸収する機能を有したプラスチックレンズを生産性良く製造する方法を提供するとの課題を解決するために,眼鏡用プラスチックレンズの製造方法において,眼鏡レンズ用プラスチック樹脂の原料モノマーを含むレンズ成形用組成物をレンズ用モールドに注入し重合させてプラスチックレンズを形成することとし,上記レンズ成形用組成物に,式(1)で表される化合物からなる紫外線吸収剤(注:式は省略。以下,同様。)を含有させるものであり,申立人が指摘する2-(4-ブトキシ-2-ヒドロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾールからなる紫外線吸収剤は,その具体例と解される。
すなわち,甲5における2-(4-ブトキシ-2-ヒドロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾールからなる紫外線吸収剤は,上記課題を解決するための手段であるから,甲5において課題解決手段として用いられる特定の紫外線吸収剤を,あえて,甲1に記載される紫外線吸収剤に置換することが動機付けられるとはいえず,むしろ,そのようなことは阻害されているといえる。
よって,申立人の主張は,採用することができない。

オ まとめ
以上のとおり,本件発明1及び2は,いずれも,甲1に記載された発明に基いて,又は,甲1に記載された発明及び甲2?5に記載された事項に基いて,当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
したがって,申立理由1(進歩性)によっては,本件特許の請求項1及び2に係る特許を取り消すことはできない。

(2)申立理由2(新規事項の追加)
平成29年6月7日付け手続補正書による補正は,「(チオ)ウレタン樹脂」の原料である「脂肪族チオール」について,「1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)-3-メルカプトプロパン、ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチア-1,11-ウンデカンジチオール、及びビス(1,3-ジメルカプト-2-プロピル)スルフィドから選ばれる少なくとも1種の脂肪族チオール」に限定する補正事項を含むものである。
本件特許の願書に最初に添付した明細書又は特許請求の範囲には,「前記ポリチオール化合物としては,・・・1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)-3-メルカプトプロパン等の脂肪族チオール;・・・ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチア-1,11-ウンデカンジチオール、ビス(1,3-ジメルカプト-2-プロピル)スルフィド等のメルカプト基以外に硫黄原子を含有する脂肪族チオール;・・・などが挙げられる。」(【0019】)との記載があるから,上記補正は,本件特許の願書に最初に添付した明細書又は特許請求の範囲のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において,新たな技術的事項を導入しないものであり,同明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてするものといえる。
以上のとおり,平成29年6月7日付け手続補正書でした補正は,本件特許の願書に最初に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内においてするものといえる。
したがって,申立理由2(新規事項の追加)によっては,本件特許の請求項1及び2に係る特許を取り消すことはできない。

第6 むすび
以上のとおり,取消理由通知書に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議の申立ての理由によっては,本件特許の請求項1及び2に係る特許を取り消すことはできない。
また,他に本件特許の請求項1及び2に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1-1)で表されるベンゾトリアゾール化合物を、透明プラスチック基材を形成する樹脂成分100質量部に対して0.10?2.00質量部含み、透明プラスチック基材を形成する樹脂成分が、ビス(イソシアナートメチル)ベンゼン、並びに、1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)-3-メルカプトプロパン、ビス(メルカプトメチル)-3,6,9-トリチア-1,11-ウンデカンジチオール、及びビス(1,3-ジメルカプト-2-プロピル)スルフィドから選ばれる少なくとも1種の脂肪族チオールを反応させてなる(チオ)ウレタン樹脂であり、波長410nmの光のカット率が60%以上である透明プラスチック基材を有するプラスチックレンズ。
ただし、前記プラスチックレンズが、波長域550nm超605nm以下の特定波長吸収色素を含有する場合を除く。
【化1】

(式中、R_(1)は、炭素数1?3のアルキル基又は炭素数1?3のアルコキシ基を表し、mは0又は1の整数である。R_(2)は、炭素数1?12のアルキル基又は炭素数1?12のアルコキシ基を表す。mが1の場合、R_(1)とR_(2)は、同一でも異なっていてもよい。)
【請求項2】
前記プラスチックレンズが、眼鏡用である、請求項1に記載のプラスチックレンズ。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2019-09-24 
出願番号 特願2016-104708(P2016-104708)
審決分類 P 1 651・ 121- YAA (G02C)
P 1 651・ 113- YAA (G02C)
P 1 651・ 55- YAA (G02C)
最終処分 維持  
前審関与審査官 前田 孝泰  
特許庁審判長 佐藤 健史
特許庁審判官 海老原 えい子
井上 猛
登録日 2018-08-10 
登録番号 特許第6383754号(P6383754)
権利者 ホヤ レンズ タイランド リミテッド
発明の名称 透明プラスチック基材及びプラスチックレンズ  
代理人 大谷 保  
代理人 大谷 保  
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