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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G01N
管理番号 1358274
審判番号 不服2019-1888  
総通号数 242 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2020-02-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-02-12 
確定日 2019-12-26 
事件の表示 特願2016- 66099「環境試験装置」拒絶査定不服審判事件〔平成29年10月 5日出願公開、特開2017-181189〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成28年3月29日の出願であって、平成30年8月7日付けで拒絶理由が通知され、同年9月13日付けで意見書及び手続補正書が提出され、同年12月7日付けで拒絶査定(以下「原査定」という。)されたところ、平成31年2月12日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、同時に手続補正がなされたものである。

第2 平成31年2月12日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成31年2月12日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1 本件補正について
(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(下線部は、補正箇所である。)

「 【請求項1】
それぞれが定格出力を持つ加熱器及び加湿器を備え、試験室内が目的とする温度及び湿度になるように前記加熱器及び前記加湿器を制御する環境試験装置において、
運転条件に対応して前記加熱器及び前記加湿器の各々の前記定格出力に対する出力率である加熱出力及び加湿出力を発生させる加熱・加湿出力発生手段と、
デマンド警報信号を外部から受信可能な受信手段と、
前記受信手段が前記デマンド警報信号を受信しない場合に、前記加熱出力及び前記加湿出力に対応する運転時間で前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ独立して駆動させる第1駆動手段と、
前記受信手段が前記デマンド警報信号を受信した場合に、前記加熱出力及び前記加湿出力に基づいて設定した運転時間で前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ別々の時間に駆動させる第2駆動手段と、
を有し、
前記第2駆動手段は、
前記加熱出力と前記加湿出力とを合計した合計出力が所定値以下になるように、必要に応じて前記加熱出力及び前記加湿出力を変換して加熱器制御出力及び加湿器制御出力とする出力変換手段と、
前記加熱器制御出力及び前記加湿器制御出力に基づいて、前記加熱器及び前記加湿器の各々を前記定格出力で運転すべき運転時間を計算するとともに、前記運転時間を互いに分離された時間として設定する運転時間設定手段と、
を有し、
前記出力変換手段は、前記合計出力が前記所定値以下の場合には、前記加熱出力及び前記加湿出力をそのまま前記加熱器制御出力及び前記加湿器制御出力とする一方、前記合計出力が前記所定値より大きい場合には、前記合計出力が前記所定値になるように前記加熱出力及び前記加湿出力を変換して前記加熱器制御出力及び前記加湿器制御出力とすることを特徴とする環境試験装置。」

(2)本件補正前の特許請求の範囲
本件補正前の、平成30年9月13日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。

「 【請求項1】
それぞれが定格出力を持つ加熱器及び加湿器を備え、試験室内が目的とする温度及び湿度になるように前記加熱器及び前記加湿器を制御する環境試験装置において、
運転条件に対応して前記加熱器及び前記加湿器の各々の前記定格出力に対する出力率である加熱出力及び加湿出力を発生させる加熱・加湿出力発生手段と、
所定信号を外部から受信可能な受信手段と、
前記受信手段が前記所定信号を受信しない場合に、前記加熱出力及び前記加湿出力に対応する運転時間で前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ駆動させる第1駆動手段と、
前記受信手段が前記所定信号を受信した場合に、前記加熱出力及び前記加湿出力に基づいて設定した運転時間で前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ駆動させる第2駆動手段と、
を有し、
前記第2駆動手段は、
前記加熱出力と前記加湿出力とを合計した合計出力が所定値以下になるように、必要に応じて前記加熱出力及び前記加湿出力を変換して加熱器制御出力及び加湿器制御出力とする出力変換手段と、
前記加熱器制御出力及び前記加湿器制御出力に基づいて、前記加熱器及び前記加湿器の各々を前記定格出力で運転すべき運転時間を計算するとともに、前記運転時間を互いに分離された時間として設定する運転時間設定手段と、
を有し、
前記出力変換手段は、前記合計出力が前記所定値以下の場合には、前記加熱出力及び前記加湿出力をそのまま前記加熱器制御出力及び前記加湿器制御出力とする一方、前記合計出力が前記所定値より大きい場合には、前記合計出力が前記所定値になるように前記加熱出力及び前記加湿出力を変換して前記加熱器制御出力及び前記加湿器制御出力とすることを特徴とする環境試験装置。」

2 補正の適否
本件補正は、補正前の「所定信号」、「前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ駆動させる第1駆動手段」及び「前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ駆動させる第2駆動手段」を、それぞれ、「デマンド警報信号」、「前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ独立して駆動させる第1駆動手段」及び「前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ別々の時間に駆動させる第2駆動手段」とする限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。

(1)本件補正発明
本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。

(2)引用文献の記載事項
ア 引用文献1
(ア)引用文献1に記載された事項
原査定の拒絶の理由で引用された本願出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開平09-152172号公報(平成9年6月10日出願公開。以下「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の記載がある。(下線は、当審にて付した。以下同様。)

(引1a)「【0002】
【従来の技術】環境試験装置の温湿度制御は、従来、温湿度の設定値と実測値との偏差やその他の諸条件を適宜取り込んで加熱出力及び加湿出力を決定し、これらの出力値に対応して加熱器及び加湿器を駆動制御している。この制御は、制御の安定性や制御系の簡素化等のために、加熱器及び加湿器の出力自体を制御することなく、図9に示す如く、加熱器及び加湿器自体は定格出力でオン/オフ運転し、決定された加熱出力及び加湿出力に対して、制御周期中における加熱器及び加湿器の運転時間(オン/オフ時間)を、それぞれの出力に直接対応した時間にする方法で行われている。図では、制御周期をTとし、加熱出力又は加湿出力がそれぞれ100%、0%、50%である場合の加熱器又は加湿器のオン/オフ状態を示す。
【0003】このような制御によれば、加熱器及び加湿器の定格出力を有効にするために、同図に示す如く出力100%では制御周期の全期間を運転時間にする必要がある。そのため、加熱器及び加湿器が同時に定格出力で運転される状態が必ず発生する。又従来の装置では、加熱器及び加湿器がそれぞれ独立して制御されていて、それぞれの制御周期において、それらは同時にオンになっていた。その結果、従来の環境試験装置では、加熱・加湿出力の合計値がそれ程大きくならない運転状態が多いにもかかわらず、最大電力(KW)及び最大電流値は加熱器及び加湿器の定格出力に対応した値の合計になり、大きな値になっていた。
【0004】従って、このような制御によれば、通算の電力消費量(KWh)は加熱・加湿出力との合計に比例した値になるので問題はないが、最大電力及び最大電流値によって決定される環境試験装置の電気設備の容量が大きくなると共に、装置を設置する工場の給電設備等も過大な容量になるという問題があった。」

(引1b)「【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明を適用した一例である環境試験装置及びその制御装置の一部分の構成を示す。環境試験装置は、断熱壁1内に設けられた試験室2及び空調室3、空気を循環させる送風機4、蒸発器5a及びこれに冷媒を送る冷凍機5、加熱器6、蒸気発散部7aを備えこれに蒸発させた蒸気を送る加湿器7、温度センサ8、湿度センサ9、加熱・加湿出力発生手段としての温調器10、出力変換手段としての出力変換部11a及び運転時間設定手段としての運転時間設定部11bを備えた加熱器・加湿器制御装置11、その制御信号によって回路をオン/オフさせる固体継電器12、13、電源14、保安装置15、電磁接触器16、17等を備えている。
【0008】この装置では、冷凍機5の蒸発器5aで循環空気の冷却及び除湿が行われると共に、加熱器6及び加湿器7の加熱量及び加湿量が制御され、試験室2内の温湿度が調整される。温調器10、加熱器・加湿器制御装置11等は環境試験装置の制御装置の一部分を構成する。
【0009】温調器10は、図示しない温湿度設定部を備えていると共に、温度センサ8及び湿度センサ9が検出した温湿度信号を受信し、温湿度の設定値と温湿度センサの検出値との偏差や検出値の変化率等の運転条件に対応して、通常用いられる種々の方法で加熱器6及び加湿器7を駆動すべき一次的な出力を発信する。この出力は、加熱器6及び加湿器7のそれぞれの定格出力に対する出力率である加熱出力D(%)及び加湿出力W(%)として発信される。
【0010】出力変換部11aは、加熱出力D及び加湿出力Wを受信し、それらの合計出力が所定値として100%以下のときには、それぞれの出力をそのまま加熱器制御出力D´及び加湿器制御出力W´として発信し、合計出力が100%より大きいときには、それが100%になるように変換された加熱器制御出力D´及び加湿器制御出力W´を発信する。
【0011】D´、W´を定める方法としては、例えば、100%を、入力した加熱出力D及び加湿出力Wの比率で比例配分する比例変換方法、加熱出力を優先させてそのままD´とし加湿出力を100%とD´との差にする優先変換方法、温湿度上昇中には後者の方法を用い設定値に到達後には前者の方法を用いる併用方法、温湿度上昇中には先ず加熱器制御出力を100%にして温度が設定値に近付いた後に前者の方法に切り換える方法、この反対に温度又は温湿度上昇中には加湿器制御出力を優先させてそのままW´とし加熱出力を100%とW´との差にする加湿優先変換方法、温湿度上昇中にはまず加湿器制御出力を100%にして湿度が設定値に近づいた後に前記比例変換方法を用いる方法等、種々の方法を採用することができる。
【0012】比例配分方法及び優先変換方法を数式で表すと、
比例変換方法:
D+W≦100 のとき---D'=D, W'=W
D+W>100 のとき---D'=[D/(D+W)] ×100, W'=[W/(D+W)]×100 --式(1)
優先変換方法(加熱出力優先):
D+W≦100 のとき---D'=D, W'=W
D+W>100 のとき---D'=D, W'=100-D' -----式(2)
他の優先変換方法(加湿出力優先):
D+W≦100 のとき---D'=D, W'=W
D+W>100 のとき---W'=W, D'=100-W' -----式(3)
となる。」

(引1c)「【0020】運転時間設定部11bは、出力変換部11aから発信された変換された制御出力を受信し、加熱器6及び加湿器7をそれぞれの定格出力で運転すべき運転時間を計算すると共に、それらの運転時間を分離された時間として発信し、加熱器6及び加湿器7に与える。この制御方法は、加熱器6と加湿器7とを独立して制御する従来の方法とは異なったものである。」

(引1d)「【0026】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の発明においては、出力変換手段を設け、これにより、加熱・加湿出力発生手段で発生させた加熱出力及び加湿出力を入力し、それらの合計出力が100%又はこれに近い所定値以下のときにはそれぞれの出力を発信し、所定値より大きいときには合計出力が所定値になるように変換された加熱器制御出力及び加湿器制御出力を発信させるので、合計出力を常に所定値以下に押さえることができる。この所定値は、100%であることが望ましいが、各種環境試験装置の制御特性や冷凍能力の制御方式等によっては、例えば90%程度であってもよい。」

(イ)引用文献1に記載された発明
上記(引1b)及び(引1c)より、引用文献1には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。

「試験室2、加熱器6、加湿器7、加熱・加湿出力発生手段としての温調器10、出力変換手段としての出力変換部11a及び運転時間設定手段としての運転時間設定部11bを備えた加熱器・加湿器制御装置11を備え、
加熱器6及び加湿器7の加熱量及び加湿量が制御され、試験室2内の温湿度が調整される環境試験装置において、
温調器10は、温湿度の設定値と温湿度センサの検出値との偏差や検出値の変化率等の運転条件に対応して、加熱器6及び加湿器7を駆動すべき一次的な出力を発信し、
この出力は、加熱器6及び加湿器7のそれぞれの定格出力に対する出力率である加熱出力D(%)及び加湿出力W(%)として発信され、
出力変換部11aは、加熱出力D及び加湿出力Wを受信し、それらの合計出力が所定値として100%以下のときには、それぞれの出力をそのまま加熱器制御出力D´及び加湿器制御出力W´として発信し、合計出力が100%より大きいときには、それが100%になるように変換された加熱器制御出力D´及び加湿器制御出力W´を発信し、
運転時間設定部11bは、出力変換部11aから発信された変換された制御出力を受信し、加熱器6及び加湿器7をそれぞれの定格出力で運転すべき運転時間を計算すると共に、それらの運転時間を分離された時間として発信し、加熱器6及び加湿器7に与える
環境試験装置。」

(3)引用発明との対比
ア 本件補正発明と引用発明とを対比する。
(ア)引用発明の「環境試験装置」、「試験室2」、「加熱器6」及び「加湿器7」は、それぞれ、本件補正発明の「環境試験装置」、「試験室」、「加熱器」及び「加湿器」に相当する。そして、引用発明の「加熱器6及び加湿器7」の出力は、「定格出力に対する出力率である加熱出力D(%)及び加湿出力W(%)として発信され」るものであるから、引用発明の「加熱器6及び加湿器7」のそれぞれが定格出力を持っていることは明らかである。また、引用発明の「環境試験装置」は、「加熱器6及び加湿器7の加熱量及び加湿量が制御され、試験室2内の温湿度が調整され」ており、この制御における「試験室2内の温湿度」は、当然、目的とする「試験室2内の温湿度」であることも明らかであるから、「試験室2、加熱器6、加湿器7」「を備え」、「加熱器6及び加湿器7の加熱量及び加湿量が制御され、試験室2内の温湿度が調整される環境試験装置」は、本件補正発明の「それぞれが定格出力を持つ加熱器及び加湿器を備え、試験室内が目的とする温度及び湿度になるように前記加熱器及び前記加湿器を制御する環境試験装置」に相当する。

(イ)引用発明の「加熱出力D」、「加湿出力W」、「加熱器制御出力D´」及び「加湿器制御出力W´」は、それぞれ、本件補正発明の「加熱出力」、「加湿出力」、「加熱器制御出力」及び「加湿器制御出力」に相当する。
そして、引用発明の「加熱・加湿出力発生手段としての温調器10」は、「温湿度の設定値と温湿度センサの検出値との偏差や検出値の変化率等の運転条件に対応して、加熱器6及び加湿器7を駆動すべき一次的な出力を発信」するものであって、「この出力は、加熱器6及び加湿器7のそれぞれの定格出力に対する出力率である加熱出力D(%)及び加湿出力W(%)として発信され」るものであるから、「温湿度の設定値と温湿度センサの検出値との偏差や検出値の変化率等の運転条件に対応して」、「加熱器6及び加湿器7のそれぞれの定格出力に対する出力率である加熱出力D(%)及び加湿出力W(%)として」「加熱器6及び加湿器7を駆動すべき一次的な出力を発信」する「加熱・加湿出力発生手段としての温調器10」は、本件補正発明の「運転条件に対応して前記加熱器及び前記加湿器の各々の前記定格出力に対する出力率である加熱出力及び加湿出力を発生させる加熱・加湿出力発生手段」に相当する。

(ウ)引用発明の「運転時間設定手段としての運転時間設定部11bを備えた加熱器・加湿器制御装置11」は、「運転時間設定部11b」において、「出力変換部11aから発信された変換された制御出力を受信し、加熱器6及び加湿器7をそれぞれの定格出力で運転すべき運転時間を計算」しているから、引用発明の「加熱器・加湿器制御装置11」は、「出力変換部11aから発信された変換された制御出力」に基づいて「運転時間」を設定しているといえる。
また、引用発明の「加熱器・加湿器制御装置11」は、「運転時間設定部11b」において、「加熱器6及び加湿器7」の「運転すべき運転時間を」「分離された時間として」「発信」するから、引用発明の「加熱器・加湿器制御装置11」」は、「加熱器6及び加湿器7」をそれぞれ別々の時間に駆動させるものであるといえる。
すると、引用発明の「出力変換部11aから発信された変換された制御出力」に基づいて設定された「運転時間」で「加熱器6及び加湿器7」をそれぞれ別々の時間に駆動させる「加熱器・加湿器制御装置11」は、本件補正発明の「前記加熱出力及び前記加湿出力に基づいて設定した運転時間で前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ別々の時間に駆動させる第2駆動手段」に相当する。

(エ)引用発明の「出力変換部11aは、加熱出力D及び加湿出力Wを受信し、それらの合計出力が所定値として100%以下のときには、それぞれの出力をそのまま加熱器制御出力D´及び加湿器制御出力W´として発信し、合計出力が100%より大きいときには、それが100%になるように変換された加熱器制御出力D´及び加湿器制御出力W´を発信し」ている。
すると、引用発明の「出力変換部11a」と本件補正発明の「出力変換手段」とは、「前記合計出力が前記所定値以下の場合には、前記加熱出力及び前記加湿出力をそのまま前記加熱器制御出力及び前記加湿器制御出力とする一方、前記合計出力が前記所定値より大きい場合には、前記合計出力が前記所定値になるように前記加熱出力及び前記加湿出力を変換して前記加熱器制御出力及び前記加湿器制御出力とする」点で一致する。
また、引用発明の「出力変換部11a」は、「加熱出力D及び加湿出力W」「の合計出力が所定値として100%以下」となるように、必要に応じて「加熱出力D及び加湿出力W」を変換して「加熱器制御出力D´及び加湿器制御出力W´」としているといえるから、引用発明の「加熱出力D及び加湿出力W」「の合計出力が所定値として100%以下」となるように、必要に応じて「加熱出力D及び加湿出力W」を変換して「加熱器制御出力D´及び加湿器制御出力W´」とする「出力変換部11a」は、本件補正発明の「前記加熱出力と前記加湿出力とを合計した合計出力が所定値以下になるように、必要に応じて前記加熱出力及び前記加湿出力を変換して加熱器制御出力及び加湿器制御出力とする出力変換手段」に相当する。

(オ)引用発明の「運転時間設定部11bは、出力変換部11aから発信された変換された制御出力を受信し、加熱器6及び加湿器7をそれぞれの定格出力で運転すべき運転時間を計算すると共に、それらの運転時間を分離された時間として発信し、加熱器6及び加湿器7に与える」から、「出力変換部11aから発信された変換された制御出力」である「加熱器制御出力D´及び加湿器制御出力W´」に基づいて「加熱器6及び加湿器7をそれぞれの定格出力で運転すべき運転時間を計算すると共に、それらの運転時間を分離された時間として発信」する「運転時間設定部11b」は、本件補正発明の「前記加熱器制御出力及び前記加湿器制御出力に基づいて、前記加熱器及び前記加湿器の各々を前記定格出力で運転すべき運転時間を計算するとともに、前記運転時間を互いに分離された時間として設定する運転時間設定手段」に相当する。

(カ)引用発明の「加熱器・加湿器制御装置11」は、「出力変換手段としての出力変換部11a及び運転時間設定手段としての運転時間設定部11bを備え」るから、上記(エ)及び(オ)を踏まえると、引用発明の「加熱器・加湿器制御装置11」と本件補正発明の「前記第2駆動手段」とは、「前記加熱出力と前記加湿出力とを合計した合計出力が所定値以下になるように、必要に応じて前記加熱出力及び前記加湿出力を変換して加熱器制御出力及び加湿器制御出力とする出力変換手段と、前記加熱器制御出力及び前記加湿器制御出力に基づいて、前記加熱器及び前記加湿器の各々を前記定格出力で運転すべき運転時間を計算するとともに、前記運転時間を互いに分離された時間として設定する運転時間設定手段と、
を有」する点で一致する。

イ 以上のことから、本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。

(一致点)
「それぞれが定格出力を持つ加熱器及び加湿器を備え、試験室内が目的とする温度及び湿度になるように前記加熱器及び前記加湿器を制御する環境試験装置において、
運転条件に対応して前記加熱器及び前記加湿器の各々の前記定格出力に対する出力率である加熱出力及び加湿出力を発生させる加熱・加湿出力発生手段と、
前記加熱出力及び前記加湿出力に基づいて設定した運転時間で前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ別々の時間に駆動させる第2駆動手段と、
を有し、
前記第2駆動手段は、
前記加熱出力と前記加湿出力とを合計した合計出力が所定値以下になるように、必要に応じて前記加熱出力及び前記加湿出力を変換して加熱器制御出力及び加湿器制御出力とする出力変換手段と、
前記加熱器制御出力及び前記加湿器制御出力に基づいて、前記加熱器及び前記加湿器の各々を前記定格出力で運転すべき運転時間を計算するとともに、前記運転時間を互いに分離された時間として設定する運転時間設定手段と、
を有し、
前記出力変換手段は、前記合計出力が前記所定値以下の場合には、前記加熱出力及び前記加湿出力をそのまま前記加熱器制御出力及び前記加湿器制御出力とする一方、前記合計出力が前記所定値より大きい場合には、前記合計出力が前記所定値になるように前記加熱出力及び前記加湿出力を変換して前記加熱器制御出力及び前記加湿器制御出力とすることを特徴とする環境試験装置。」

(相違点)本件補正発明は、「デマンド警報信号を外部から受信可能な受信手段」と、「前記加熱出力及び前記加湿出力に対応する運転時間で前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ独立して駆動させる第1駆動手段」とを有しており、「前記受信手段が前記デマンド警報信号を受信しない場合」に「第1駆動手段」を駆動させ、「前記受信手段が前記デマンド警報信号を受信した場合」に「前記第2駆動手段」を駆動するのに対し、引用発明は、「デマンド警報信号を外部から受信可能な受信手段」並びに「加熱出力D」及び「加湿出力W」に対応する運転時間で「加熱器6」及び「加湿器7」をそれぞれ独立して駆動させる駆動手段を有しておらず、そして、「デマンド警報信号」の受信の有無によって駆動手段を切り替えていない点。

(4)判断
以下、相違点について検討する。

ア 引用文献1には、従来例として「環境試験装置の温湿度制御は」、「加熱器及び加湿器自体は定格出力でオン/オフ運転し、決定された加熱出力及び加湿出力に対して、制御周期中における加熱器及び加湿器の運転時間(オン/オフ時間)を、それぞれの出力に直接対応した時間に」し、又「加熱器及び加湿器がそれぞれ独立して制御され」る構成が記載されていることから、引用文献1には、「加熱出力及び加湿出力に」「対応した」「運転時間」で「加熱器及び加湿器」を「それぞれ独立して制御する」駆動手段(以下「技術事項1」という。)が記載されているといえ、これは、本件補正発明の「前記加熱出力及び前記加湿出力に対応する運転時間で前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ独立して駆動させる第1駆動手段」に相当するものである。

イ デマンド警報信号に関して
上記2で記載したように、本件補正によって「外部から受信」する「所定信号」が「デマンド警報信号」に限定されたことから、デマンド警報信号について検討するに、下記第3の原査定で示される周知技術(引用文献2及び3)に加え、以下の周知技術があるといえる。

(ア)特開2014-236605号公報(以下「周知文献1」という。)には、以下の記載がある。

(周1a)「【0016】
デマンド監視装置51は、需要家の設備全体の使用電力量が契約電力を超過しないか監視し、超過するおそれがあると判断するとデマンド警報信号を発信するものである。デマンド警報信号はレベル分けされている場合が多く、使用した電力量が、契約電力から決まる使用可能な電力量に近づけば近づくほど、あるいは、予測される超過電力量が多ければ多いほど、高いレベルのデマンド警報信号を発信するように、デマンド監視装置がデマンド時限内の使用電力量の経過から予測して決定している。」

(周1b)「【0018】
デマンド制御装置50は、デマンド監視装置51から発信されたデマンド警報信号を受信することで、空気調和装置Bの運転負荷を減らして使用電力量の抑制制御を実行するものである。抑制制御の内容はデマンド警報信号のレベルごとに予め対象機器や制御の内容などが対応付けられて、デマンド制御装置50に設定され記憶されている。
記憶部53は、日毎の室内ユニット20の運転状態、日毎の空気調和装置B(具体的には室内ユニット20)の運転台数、デマンド制御実行履歴、図示省略のリモコンから送信される設定値、空気調和装置Bの使用電力量等を記憶するようになっている。記憶部53に記憶されている記憶内容は、必要に応じて参照、書き換えることが可能になっている。」

(イ)特開2009-232517号公報(以下「周知文献2」という。)には、以下の記載がある。

(周2a)「【0021】
デマンド予測部41は、図2に示すようにデマンド計測部40でリアルタイムに計測される需要電力を積算し、当該積算値からデマンド時限毎の積算デマンド値を予測するとともに、その予測値(図2においては●で示す。)がしきい値Dthを超えるか否かの判定を行い、予測値がしきい値Dthを超えると判定したときにデマンド制御部45にデマンド警報を出力する。尚、しきい値Dthは契約電力よりも低い値、例えば、契約電力の95%の値に設定される。またデマンド予測部41では、履歴記憶部42に記憶したデマンド時限毎の積算デマンド値の履歴(図2では□で示す。)に基づき、移動平均や自己回帰モデルなどの統計手法を利用して1日(例えば、8時?17時)のうちで積算デマンド値がしきい値を超える可能性の有る時間帯(以下、「デマンド制御実行時間帯」と呼ぶ。)Txを予測する。例えば、図2では12時30分の時点で14時前後に積算デマンド値がしきい値を超える、すなわち、14時以降がデマンド制御実行時間帯Txであると予測される。但し、デマンド予測部41では温度計測部44で計測する屋外温度や天気予報から取得する天候並びに最高温度を利用し、ニューラルネットワークモデルやARMAX(Auto Regressive and Moving Average eXogenous)モデルを活用することで予測精度を高めることも可能である。」

(周2b)「【0023】
デマンド制御部45は、デマンド予測部41から出力されるデマンド警報を受け取ると、スケジュール記憶部43に記憶されているスケジュールに従って需要電力を減らすように空調装置1,照明装置2,日射量調整装置3の少なくとも何れか一つを制御する。具体的には、空調装置1や照明装置2を制御対象とする場合、デマンド制御部45は空調装置1の設定温度や照明装置2の設定照度を各装置1,2の消費電力が減る方向へ変更し、日射量調整装置3を制御対象とする場合、デマンド制御部45は空調装置1や照明装置2の消費電力を減らす方向へ日射量を増加又は減少させる。すなわち、空調装置1に対しては冷房運転時の設定温度を上げるか、暖房運転時の設定温度を下げることで消費電力を減らすことができ、照明装置2に対しては調光レベルを下げる(光出力を減少させる)ことで消費電力を減らすことができ、日射量調整装置3に対してはスラット角を大きくして日射量を増やすことで2次的に照明装置2の調光レベルを下げて消費電力を減らしたり、あるいはスラット角を小さくして日射量を減らすことで2次的に冷房運転時の空調装置1の消費電力を減らすことができる。」

(ウ)周知文献1の「デマンド警報信号」及び周知文献2の「デマンド警報」は、いずれも、本件補正発明の「デマンド警報信号」に相当する。

(エ)周知文献1は、「デマンド監視装置51は、需要家の設備全体の使用電力量が契約電力を超過しないか監視し、超過するおそれがあると判断するとデマンド警報信号を発信するものである」から、「設備全体の使用電力量が契約電力を」「超過するおそれがある」場合に、「デマンド警報信号を発信する」ものである。
また、周知文献1の「デマンド制御装置50は、デマンド監視装置51から発信されたデマンド警報信号を受信する」ものであることから、周知文献1の「デマンド制御装置50」は、「デマンド警報信号を受信する」受信部を有していることは明らかである。
そして、周知文献1の「デマンド制御装置50」は、「デマンド警報信号を受信することで、空気調和装置Bの運転負荷を減らして使用電力量の抑制制御を実行」することから、「デマンド警報信号を受信」した場合、「空気調和装置B」の「使用電力量」を抑制するように制御する、すなわち、周知文献1の「デマンド制御装置50」は、「デマンド警報信号を受信」した場合、「空気調和装置B」の駆動手段を電力の使用量を少なくする駆動手段に切り替える点が記載されているといえる。
すると、周知文献1には、「電力の使用量」が「契約電力」を超過する恐れがある場合に「デマンド警報信号」が発信され、該「デマンド警報信号を受信する」受信部が有り、該受信部が「デマンド警報信号」を受信した場合に「空気調和装置B」の駆動手段を電力の使用量が少なくなる駆動手段に切り替える技術が記載されているといえる。

(オ)周知文献2の「デマンド予測部41は、図2に示すようにデマンド計測部40でリアルタイムに計測される需要電力を積算し、当該積算値からデマンド時限毎の積算デマンド値を予測するとともに、その予測値(図2においては●で示す。)がしきい値Dthを超えるか否かの判定を行い、予測値がしきい値Dthを超えると判定したときにデマンド制御部45にデマンド警報を出力」し、「しきい値Dthは契約電力よりも低い値」「に設定される」と記載されているから、周知文献2は、「需要電力」の「予測値が」「契約電力」を「超えると判定したときに」「デマンド警報を出力」するものである。
また、周知文献2の「デマンド制御部45は、デマンド予測部41から出力されるデマンド警報を受け取る」ものであることから、周知文献2の「デマンド制御部45」は、「デマンド警報」を受信する受信部を有することは明らかである。
そして、周知文献2の「デマンド制御部45は、デマンド予測部41から出力されるデマンド警報を受け取ると、スケジュール記憶部43に記憶されているスケジュールに従って需要電力を減らすように空調装置1,照明装置2,日射量調整装置3の少なくとも何れか一つを制御する」ものであることから、周知文献2の「デマンド制御部45」は、「デマンド警報」を受信した場合に、「空調装置1,照明装置2,日射量調整装置3の少なくとも何れか一つ」を、「需要電力を減らすように」「制御する」、すなわち、「デマンド警報」を受信した場合に、「空調装置1,照明装置2,日射量調整装置3の少なくとも何れか一つ」の駆動手段を電力の使用量が少なくなる駆動手段に切り替える技術が記載されているといえる。
よって、周知文献2には、「電力の使用量」が「契約電力」超過する恐れがある場合に「デマンド警報」が発信され、該「デマンド警報」を受信する受信部が有り、該受信部が「デマンド警報」を受信した場合に「空調装置1,照明装置2,日射量調整装置3の少なくとも何れか一つ」の駆動手段を電力の使用量が少なくなる駆動手段に切り替える技術が記載されているといえる。

(カ)以上のことから、「電力の使用量」が「契約電力」超過する恐れがある場合に「デマンド警報信号」が発信され、「デマンド警報信号」を受信する受信部を有し、「デマンド警報信号」を受信した場合に特定の機器の駆動手段を電力の使用量が少なくなる駆動手段に切り替える技術は周知技術(以下「周知技術1」という。)であるといえる。

ウ 引用文献1の「出力変換手段を設け、これにより、加熱・加湿出力発生手段で発生させた加熱出力及び加湿出力を入力し、それらの合計出力が100%又はこれに近い所定値以下のときにはそれぞれの出力を発信し、所定値より大きいときには合計出力が所定値になるように変換された加熱器制御出力及び加湿器制御出力を発信させるので、合計出力を常に所定値以下に押さえることができる。」(上記(引1d)参照)という記載から、引用発明の駆動手段(本件補正発明の「第2駆動手段」に相当)は、上記周知技術1におけるデマンド警報信号を受信した場合の特定の機器の電力の使用量が少なくなる駆動手段に相当するものといえる。
一方、引用文献1の「従来の環境試験装置では、加熱・加湿出力の合計値がそれ程大きくならない運転状態が多いにもかかわらず、最大電力(KW)及び最大電流値は加熱器及び加湿器の定格出力に対応した値の合計になり、大きな値になっていた。」(上記(引1a)参照)という記載から、上記技術事項1の駆動手段は、電力の使用量が多いものであり、上記周知技術1におけるデマンド警報信号を受信しない場合の駆動手段に相当するものといえる。
引用文献1に「装置を設置する工場の給電設備等も過大な容量になるという問題があった。」(上記(引1a)参照)と記載されていることから、引用発明も、「工場」における環境試験装置であって、「工場」であれば電力の使用量が契約電力を超える場合にデマンド警報信号を発信し、該デマンド警報信号を受信した場合、それに基づいて駆動手段を制御させる必要性があるものといえる。すると、引用発明の環境試験装置に「デマンド警報信号を外部から受信可能な受信手段」を設け、そして、デマンド警報信号を受信しない場合の駆動手段として、上記技術事項1の駆動手段を採用し、デマンド警報信号を受信した場合には、引用発明の駆動手段とすることにより、本件補正発明の環境試験装置とすることは、当業者が容易に想到できたことであるといえる。

エ そして、本件補正発明の奏する作用効果は、引用文献1に記載された技術事項及び周知技術1の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。

オ したがって、本件補正発明は、引用発明、引用文献1に記載された事項及び周知技術1に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

3 本件補正についてのむすび
よって、本件補正は、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するので、同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について
1 本願発明
平成31年2月12日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、平成30年9月13日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1?2に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1及び2に係る発明は、本願出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明及び周知技術(引用文献2及び3)に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1:特開平09-152172号公報
引用文献2:特開2014-009824号公報(周知技術を示す文献)
引用文献3:特開2006-029693号公報(周知技術を示す文献)

3 引用文献
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1及びその記載事項は、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。

4 対比・判断
本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、補正前の「所定信号」、「前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ駆動させる第1駆動手段」及び「前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ駆動させる第2駆動手段」を、それぞれ、「デマンド警報信号」、「前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ独立して駆動させる第1駆動手段」及び「前記加熱器及び前記加湿器をそれぞれ別々の時間に駆動させる第2駆動手段」とする限定事項を削除したものであって、「外部から受信」する「所定信号」として「デマンド警報信号」が削除されることから、その判断において、上記第2の2(4)イで周知文献として提示した周知文献1及び2を必要としないものである。
そうすると、本願発明は、原査定のとおり、引用文献1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2019-10-25 
結審通知日 2019-10-29 
審決日 2019-11-11 
出願番号 特願2016-66099(P2016-66099)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G01N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 野田 華代  
特許庁審判長 三崎 仁
特許庁審判官 東松 修太郎
福島 浩司
発明の名称 環境試験装置  
代理人 特許業務法人梶・須原特許事務所  

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