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審決分類 審判 査定不服 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) B32B
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) B32B
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) B32B
管理番号 1358516
審判番号 不服2018-3614  
総通号数 242 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2020-02-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-03-13 
確定日 2020-01-06 
事件の表示 特願2015-530119「新規な障壁層スタック並びにその方法及びその構成」拒絶査定不服審判事件〔平成26年3月6日国際公開、WO2014/036478、平成27年10月8日国内公表、特表2015-529583〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、2013年(平成25年)8月30日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2012年8月31日、アメリカ合衆国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は次のとおりである。
平成29年3月14日付け 拒絶理由通知
平成29年9月19日 意見書及び手続補正書の提出
平成29年11月7日付け 拒絶査定
平成30年3月13日 本件審判請求、同時に手続補正書の提出
平成30年4月25日 上申書の提出
平成30年9月11日付け 拒絶理由通知
平成31年3月13日 意見書及び手続補正書(以下、この手続補正書による補正を、「本件補正」という。)の提出

第2 本願発明
本件補正によって補正された特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりである。

「【請求項1】
欠陥を含む障壁材;及び
前記障壁材の前記欠陥を覆うシール;
を含む障壁層積層体であって、
前記障壁材が、アルミニウム、銀、シリコン、亜鉛、錫、チタン、タンタル、ニオブ、ルテニウム、ガリウム、白金、バナジウム及びインジウムを含む群から選択される少なくとも1つの元素を含み、
前記障壁材の厚さが、10nmから1μmであり、
前記シールが、アクリレート、エポキシ及びポリウレタンを含む群から選択される少なくとも1つの要素を含み、
前記シールが、0.1μmから10μmの値まで変動する厚さを有し、
前記シールの存在が、前記障壁材の前記欠陥を介した蒸気及び/又は気体分子の拡散を低減させ又は防ぐ、障壁層積層体。」

第3 当審における拒絶の理由
平成30年9月11日付けで当審が通知した拒絶理由のうちの【理由2】の概要は、次のとおりのものである。

【理由2】 本願発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。

<引 用 文 献 等 一 覧>
1.特表2005-528250号公報

第4 引用文献1の記載及び引用発明
1. 本願出願前に頒布された刊行物である引用文献1には、以下の事項が記載されている。
(1)「【0004】
例えば、ウェブ処理用基板として一般に使用されるポリエチレンテレフタレート(PET)は、酸素浸透率が、1μmの厚さにつき、1日あたり1550cc/m^(2)であり、水浸透率が、1μmの厚さにつき、1日あたり272g/m^(2)である。結果として、その上に構成されたOLEDは、大気からの水とカソード材料とが反応してほとんど即座に劣化しはじめる。ポリマー基板に隣接して配置した透明無機OLED電極(典型的にはITO(indium tin oxide))は、部分的な障壁バリアとして機能するが、気体及び液体浸透に対するその耐性はOLEDの敏感な層を保護するのには十分でない。したがって、封止剤の一部の形態は水及び酸素に対して要求される耐性を達成するためにポリマーに適用されなければならない。さらに、カソード層は、デバイスの反対側で密閉されて水及び酸素がそこから侵入すること及びカソードを破壊することを防止しなければならない。OLEDのような環境に敏感なディスプレイデバイスを用いる特定のディスプレイ用途は、典型的には10^(-4)?10^(-2)cc/m^(2)/日の最大酸素透過速度、及び10^(-5)?10^(-6)cc/m^(2)/日の最大水蒸気透過速度を有する封入を必要とする。・・・
【0005】
従来からバリアコーティングをポリマー基板に適用してそれら気体及び液体の浸透を低減し、環境に敏感な製品が気体や液体(例えば、大気中の酸素及び水蒸気又は生成物の処理、取り扱い、貯蔵及び使用時に使用される化学物質)に曝されないようにする。前記コーティングは、典型的にはポリマー基板上に真空蒸着されたアルミニウム、酸化アルミニウム、酸化シリコン又は窒化シリコンのような無機材料の薄膜単層からなる。例えば、PET上の単層無機コーティングは、酸素浸透速度を約10^(-1)?1cc/m^(2)/日に、水蒸気浸透速度を約10^(-1)?1g/m^(2)/日に低減する。もとのPETに対する実質的な改善にもかかわらず、これらのレベルはOLEDを利用するディスプレイを劣化から保護するのに十分ではない。
【0006】
理論的には、平坦な有機堆積物のない表面上の高品質酸化物の単層は、環境要素による浸透に対する所望の抵抗性を与えるはずである。しかし、実際には、そのようなコーティングは、例えば酸化物層の不可避的な欠陥によって、また熱膨張率の違いによって生じる温度サイクルの際の基板と酸化物層との間の局所的な接着不良によって部分的に十分な保護を与えない。」

(2)「【課題を解決するための手段】
【0012】
したがって、フレキシブル基板上に堆積されたポリマーと無機材料の複数の交互層を有する多層環境バリアコーティングが開示され、基板及び最上層に直接隣接する層は無機層である。また、前記多層環境バリアコーティングを製造する方法を開示する。
【0013】
一般に、一局面において、本発明は、フレキシブル基板、基礎スタック、及び基礎スタック上に堆積された少なくとも1つのバリアスタックを有する多層環境バリアコーティングであることを特徴とする。基礎スタックには、基板上に堆積された少なくとも1つの第1無機材料層から作製された基礎バリア層、及び基礎バリア層上に堆積された少なくとも1つの有機材料層から作製された有機層が含まれる。各バリアスタックには、少なくとも1つの第2無機材料層のバリア層、及びバリア層上に堆積された少なくとも1つの有機材料層から作製された有機層が含まれる。また、多層環境バリアコーティングには、バリアスタック上に堆積された第3無機材料の最上分離層が含まれる。多層環境バリアコーティングの少なくとも1つの無機層は、望ましくはプラズマ処理される。
・・・
【0015】
いくつかの実施態様においては、基礎有機層及びバリアスタック有機層(プラズマ処理されていなくてもよい)は、重合できる不飽和有機材料から作製される。本発明の一実施態様において、基礎有機層及びバリアスタック有機層は、少なくとも1つのモノマーの重合生成物である。少なくとも1つの有機層は、架橋アクリレート層であってもよい。・・・基礎有機層の厚さは、前記基板のトポグラフィーに応じて変化し、0.1?1.0μmであってもよく、例えば約0.5μmであってもよい。バリアスタック有機層の厚さは、0.1?0.5μmであってもよく、例えば約0.25μmであってもよい。
【0016】
バリア層及び有機層は、実質的に透明であってもよい。各無機材料は、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属酸窒化物、金属酸ホウ化物、及びその組み合わせからなる群より選ばれてもよい。例えば、いずれかの無機材料は、金属酸化物、例えば酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化インジウム、酸化錫、ITO(indium tin oxide)、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、及びその組み合わせであってもよい。一実施態様において、第1無機材料、第2無機材料及び第3無機材料は、同じ無機材料、例えば酸化アルミニウムである。・・・」

(3)「【0028】
本発明の重要な局面は、気体及び液体浸透に対する改善された抵抗性を有するフレキシブル基板上の多層バリアコーティングの構成を含む。本発明の多層バリアコーティングの以下に開示される実施態様は、典型的にはポリマー層と無機層を交互に有する複合構造を含み、フレキシブル基板と最上分離層に直接隣接した層は、両方とも無機層であってもよい。・・・
【0029】
図1Aを参照すると、本発明の一実施態様に従う多層環境バリアコーティング10は、フレキシブル基板12、基礎スタック20、少なくとも1つのバリアスタック30、及び最上分離層42を含み、そのすべては、特に目的物がディスプレイの一部として使用されるOLEDである場合、見る人がコーティング10によって保護される目的物を観察できるように、好ましくは実質的に透明である。」

(4)「【0031】
さらに、図1Aを参照すると、基礎スタック20は、フレキシブル基板12上に堆積された基礎バリア層22及び基礎バリア層22上に堆積された有機層24を含む(又はこれらからなる)。多層環境バリアコーティング10は、また基礎スタック20上に堆積された1つ以上のバリアスタック30を含む。各バリアスタック30は、バリアスタックバリア層32及び有機層34を含む(又はこれらからなる)。最上分離層42(無機材料から作製される)は、最上バリアスタック30上に堆積される。
【0032】
最上分離層42、バリアスタックバリア層32及び基礎バリア層22は、無機材料(2種以上であってもよい)の1層以上を含む(又はこれらからなる)。これらの層は、同じ無機材料又は異なる無機材料から作製されてもよい。層22、32、及び42の1層以上を形成するの適した無機材料の非限定的例としては、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタニウム、酸化インジウム、酸化錫、ITO(indium tin oxide)、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、及びその組み合わせのような金属酸化物が挙げられ、また金属窒化物、金属炭化物、金属酸窒化物、金属酸ホウ化物、及びその組み合わせが挙げられる。本発明の一実施態様において、最上分離層42、バリアスタックバリア層32、及び基礎バリア層22の一部又は全部は、酸化アルミニウムから作製される。本発明の別の実施態様において、これらの層の一部又は全部は酸化珪素から作製される。一部の実施態様において、層22、32、及び42の厚さは、50?500Å、例えばそれぞれ約300Åである。一実施態様において、基礎バリア層22の厚さは約100Åである。別の実施態様において、バリアスタックバリア層32は、無機材料の3つの層を含み、各層の厚みは約100Åである。本発明のさらに別の実施態様において、最上分離層42の厚さは約100Åである。
・・・
【0035】
本発明の一実施態様において、層24及び34は、アクリレート系有機材料を含む。その反応性、物理的特性、及び前記成分から形成される硬化フィルムの特性のために、多官能性アクリレートは、特に有用なモノマー材料である。前記多官能性アクリレートの一般式は以下のとおりである。」

(5)「【0041】
本発明のいくつかの実施態様において、基礎有機層24の厚さは0.1?1.0μmであり、フレキシブル基板12の表面トポグラフィに依存する。特定の実施態様において、基礎有機層24の厚さは約0.5μmである。さらに、いくつかの実施態様において、バリアスタック有機層34の厚さは0.1?0.5μmである。本発明の特定の実施態様において、バリアスタック有機層34の厚さは約0.25μmである。」

(6)「【0052】
図1Aを参照すると、本発明の特定の実施態様において、基礎バリア層22は反応性スパッタリングによって堆積される酸化アルミニウムAlO_(x)を含む。本発明のこの実施態様において、AlO_(x)を含む基礎バリア層22は薄く、一般にフレキシビリティを高める。基礎バリア層22は、典型的にはアモルファスであり、それは、ポリマー基板の使用によって制限される低温で結晶性AlO_(x)の低対称性Al-OH立体障害形成の結果である。AlO_(x)は、水及び、典型的にはポリマーフィルム基板に存在する有機種(例えば、溶媒、可塑剤、モノマー、オリゴマー、ポリマー等)に不溶である。基礎バリア層22を通る前記種の移動は、実質的に最小化され、したがって、移動性水分及び有機種の検討事項を表面、粒界及び中間部分の可能性のある汚染物質の検討事項に制限する。さらに、酸化アルミニウムAlO_(x)から生成される基礎バリア層22は、実質的に一様で、一般に、例えばポリマー表面によって与えられるものと比較して複雑な表面化学は少ない。基礎バリア層22の表面のプラズマ処理の効果は、より変わりやすいポリマーフィルムの表面の処理から生じる効果よりも再現可能である。層22のプラズマ処理の利益は、汚染物質の除去、脱水、並びに処理表面の有効表面積及び密度を変更することを含んでもよい。最後に、酸化アルミニウムAlO_(x)から生成される基礎バリア層22は、PMLを用いる有機層24の後の堆積のために不活性表面を提供する。」

(7)「【0058】
図1Aに関連して述べられたように、バリアスタック30は、バリアスタックバリア層32及びバリアスタック有機層34を含む。バリアスタックバリア層32は、無機材料の1つ以上の連続した堆積層を含む。本発明の一実施態様において、バリアスタックバリア層32は1つの酸化アルミニウム層からなり、厚さが約300Åである。本発明の別の実施態様において、バリアスタックバリア層32は3つの酸化アルミニウム層からなり、各層の厚みは約100Åである。同様に、バリアスタック有機層は有機材料の1層以上を含んでもよい(又はそれらからなる)。層32及び34の前記複合構造は、1層の欠陥が続く上層によって一般に塞がれるために、積層構造によって不可避の欠陥を補うことができる。さらに、そのような多層構造は、構造的な応力緩和を与え、クラック耐性及び得られる層のフレキシビリティを改善する。」

(8)図1A


(9)上記摘記事項(1)?(7)、及び、(8)の図示から、引用文献1には、引用文献1に記載されたものの課題について、次のとおり記載されている。
従来「ウェブ処理用基板として一般に使用されるポリエチレンテレフタレート(PET)は、酸素浸透率が、1μmの厚さにつき、1日あたり1550cc/m^(2)であり、水浸透率が、1μmの厚さにつき、1日あたり272g/m^(2)である。結果として、その上に構成されたOLEDは、大気からの水とカソード材料とが反応してほとんど即座に劣化しはじめる。」(段落【0004】)との問題への対応として、「ポリマー基板上に真空蒸着されたアルミニウム、酸化アルミニウム、酸化シリコン又は窒化シリコンのような無機材料の薄膜単層からなる」「バリアコーティングをポリマー基板に適用してそれら気体及び液体の浸透を低減し、環境に敏感な製品が気体や液体・・・に曝されないようにする」ことが行われてきた。」(段落【0005】)により対応していた。しかし、そのような対応は、「理論的には、平坦な有機堆積物のない表面上の高品質酸化物の単層は、環境要素による浸透に対する所望の抵抗性を与えるはずである。しかし、実際には、そのようなコーティングは、例えば酸化物層の不可避的な欠陥によって、・・・部分的に十分な保護を与えない。」(段落【0006】)という問題点あるので、当該問題点を解決することを課題とするものである。
そして、引用文献1には、「フレキシブル基板上」に「ポリマーと無機材料の複数の交互層を有する多層環境バリアコーティング」(段落【0012】)を堆積することで、例えば、図1Aに記載された無機材料の1つ以上の連続した堆積層を含む「バリアスタックバリア層32」の上層に「バリアスタック有機層34」によって、「1層の欠陥が続く上層によって一般に塞がれるために、積層構造によって不可避の欠陥を補う」(段落【0058】)ことにより、上記課題を解決しようとしたものが記載されている。
ここで、図1Aに図示された、酸化アルミニウムを含む基礎バリア層22とその上に積層された基礎有機層24からなる基礎スタック20は、基礎バリア層22は、「バリア」層ではあるものの、金属酸化物を含むものであるから、不可避的な欠陥を含むものであり、当該「欠陥」は、その上に積層される基礎有機層24により塞がれるから、当該欠陥によって生じる酸素や水分に対する基礎バリア層22のバリア性の低下を低減、すなわち、蒸気及び/又は気体分子の拡散を低減させ又は防ぐものであるといえる。

2. 引用発明
上記1.に示した摘記事項(1)?(7)、(8)の図1Aの図示、並びに、認定事項(9)からみて、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。

「欠陥を含む基礎バリア層22;及び
前記基礎バリア層22の前記欠陥を覆う基礎有機層24;
を含む基礎スタック20であって、
前記基礎バリア層22が酸化アルミニウムを含み、
前記基礎バリア層22の厚さが、約300Åであり、
前記基礎有機層24が、アクリレート系有機材料を含み、
前記基礎有機層24が、基板のトポグラフィーに応じて変化する0.1?1.0μmの厚さを有し、
前記基礎有機層24の存在が、前記基礎バリア層22の蒸気及び/又は気体分子の拡散を低減させ又は防ぐ、基礎スタック20。」

第5 対比

本願発明と引用発明とを対比する。
引用発明の「基礎バリア層22」、「基礎有機層24」及び「基礎スタック20」は、それぞれ本願発明の「障壁材」、「シール」及び「障壁層積層体」にそれぞれ相当する。
引用発明の「酸化アルミニウム」は、本願発明の「アルミニウム、銀、シリコン、亜鉛、錫、チタン、タンタル、ニオブ、ルテニウム、ガリウム、白金、バナジウム及びインジウムを含む群から選択される少なくとも1つの元素」であるといえる。
引用発明の「約300Å」は、「3×10^(-8)m」であるから、本願発明の10nmから1μmの範囲内の値である。
引用発明の「アクリレート系有機材料」は、本願発明の「アクリレート、エポキシ及びポリウレタンを含む群から選択される少なくとも1つの要素を含」むものであるといえる。
引用発明の「基板のトポグラフィーに応じて変化する0.1?1.0μmの厚さ」は、本願発明の「0.1μmから10μmの値まで変動する厚さ」といえる。

そうすると、本願発明と引用発明は、次の点で一致し、かつ、相違点は存在しない。

<一致点>
「欠陥を含む障壁材;及び
前記障壁材の前記欠陥を覆うシール;
を含む障壁層積層体であって、
前記障壁材が、酸化アルミニウムであって、
前記障壁材の厚さが、300Åであり、
前記シールが、アクリレートを含み、
前記シールが、0.1μmから1.5μmの値まで変動する厚さを有し、
前記シールの存在が、前記障壁材の前記欠陥を介した蒸気及び/又は気体分子の拡散を低減させ又は防ぐ、障壁層積層体。」

第6 判断
上記第5に示したように、本願発明と引用発明とを対比すると、相違点は存在しない。
よって、本願発明は引用発明である。

第7 むすび
以上のとおり、本願発明は引用発明であるから、特許法第29条第1項第3号の規定に該当し、特許を受けることができない。

よって、結論のとおり審決する。
 
別掲
 
審理終結日 2019-08-05 
結審通知日 2019-08-09 
審決日 2019-08-20 
出願番号 特願2015-530119(P2015-530119)
審決分類 P 1 8・ 113- WZ (B32B)
P 1 8・ 121- WZ (B32B)
P 1 8・ 537- WZ (B32B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 春日 淳一  
特許庁審判長 門前 浩一
特許庁審判官 横溝 顕範
久保 克彦
発明の名称 新規な障壁層スタック並びにその方法及びその構成  
代理人 阿部 達彦  
代理人 実広 信哉  
代理人 村山 靖彦  

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