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審決分類 審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  B24B
審判 全部申し立て 2項進歩性  B24B
審判 全部申し立て 特36条4項詳細な説明の記載不備  B24B
管理番号 1358660
異議申立番号 異議2019-700761  
総通号数 242 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2020-02-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-09-25 
確定日 2020-01-09 
異議申立件数
事件の表示 特許第6493384号発明「バレル研磨方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6493384号の請求項1ないし7に係る特許を維持する。 
理由 第1.手続の経緯
特許第6493384号の請求項1ないし7に係る特許についての出願は、2015年2月4日(優先権主張2014年2月19日、日本国)を国際出願日とするものであって、平成31年3月15日にその特許権の設定登録がされ、平成31年4月3日付けで特許掲載公報が発行され、その後、令和元年9月25日に特許異議申立人株式会社チップトン(以下、「特許異議申立人」という。)により全請求項に係る特許について異議申立てがされたものである。

第2.本件発明
特許第6493384号の請求項1ないし7に係る発明(以下、「本件発明1」ないし「本件発明7」という。)は、それぞれ、特許請求の範囲の請求項1ないし7に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】
バレル槽を有するバレル研磨装置を用いて行うバレル研磨方法であって、
被加工物、鉱物成分を含む水、研磨メディア、及びコンパウンドを含むマスを前記バレル槽に装入するマス装入工程であり、該コンパウンドが、脂肪酸基を有する成分及び無機酸塩を含む(ただし、カチオン化セルロースを含む場合を除く)、該マス装入工程と、
前記バレル槽内において前記マスを流動化させて、前記被加工物を研磨すると共に、前記脂肪酸基を有する成分から構成される第一の皮膜、及び、前記鉱物成分と前記無機酸塩とが反応して生成される第二の皮膜を前記被加工物の表面に形成する研磨・防錆工程と、を有する、バレル研磨方法。
【請求項2】
前記脂肪酸基は植物由来の成分である、請求項1に記載のバレル研磨方法。
【請求項3】
前記脂肪酸基はヤシ油由来の成分である、請求項1または2に記載のバレル研磨方法。
【請求項4】
前記脂肪酸基を有する成分はアミド基を更に有する、請求項1または2に記載のバレル研磨方法。
【請求項5】
前記第一の皮膜及び前記第二の皮膜により構成される皮膜の厚さは10nm?40nmである、請求項1?4の何れか一項に記載のバレル研磨方法。
【請求項6】
前記無機酸塩が、ホスホン酸塩、重合燐酸塩又は正燐酸塩である、請求項1?5の何れか一項に記載のバレル研磨方法。
【請求項7】
前記水が、前記鉱物成分としてカルシウム又はマグネシウムを含む、請求項1?6の何れか一項に記載のバレル研磨方法。」

第3.申立理由の概要
1.理由1(特許法第29条第2項)
特許異議申立人は、主たる証拠として下記甲第1号証を、周知技術を示す証拠として下記甲第2号証ないし甲第8号証を提出し、請求項1ないし7に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、請求項1ないし7に係る特許を取り消すべきものである旨主張する。

2.理由2(特許法第36条第6項第1号)
(1)理由2-1
特許異議申立人は、請求項1の「脂肪酸基を有する成分」との特定事項に関し、本件特許明細書の実施例では「脂肪酸基を有する成分」として、「脂肪酸ソルビタン、ヤシ油脂肪酸塩、ヤシ油脂肪酸アルカノールアミド、ヤシ油脂肪酸アルキルエステルスルホン酸塩」のいずれかの具体例が記載されているにすぎず、「脂肪酸基を有する成分」の範囲全体にまで拡張ないし一般化できないから、請求項1に係る特許、及び請求項1を引用する請求項2ないし7に係る特許は、発明の詳細な説明に記載した範囲を超えるものであって、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであり、請求項1に係る特許、及び請求項1を引用する請求項2ないし7に係る特許を取り消すべきものである旨主張する。

(2)理由2-2
特許異議申立人は、請求項1の「無機酸塩」との特定事項に関し、本件特許明細書の実施例では「無機酸塩」として、「ホスホン酸塩、重合燐酸塩、正燐酸塩」のいずれかの具体例が記載されているにすぎず、「無機酸塩」の範囲全体にまで拡張ないし一般化できないから、請求項1に係る特許、並びに請求項1を引用する請求項2ないし5及び7に係る特許は、発明の詳細な説明に記載した範囲を超えるものであって、特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであり、請求項1に係る特許、並びに請求項1を引用する請求項2ないし5及び7に係る特許を取り消すべきものである旨主張する。

3.理由3(特許法第36条第4項第1号)
特許異議申立人は、請求項1の「第一の皮膜」、「第二の皮膜」との特定事項に関し、本件特許明細書のいずれの実施例の記載をみても当業者は、どのようにすれば、第一の皮膜及び第二の皮膜を形成することができるか理解可能とは言えず、当業者が本件発明1を実施することができる程度に明確かつ十分に発明の詳細な説明は記載されていないから、請求項1に係る特許、及び請求項1を引用する請求項2ないし7に係る特許は、特許法第36条第4項第1号の規定を満たしていない特許出願に対してされたものであり、請求項1に係る特許を取り消すべきものである旨主張する。

4.理由4(特許法第36条第6項第2号)
特許異議申立人は、請求項1の「第一の皮膜」、「第二の皮膜」との特定事項は、どのような確認方法に基づく皮膜を意味するか不明確であるから、請求項1に係る特許、及び請求項1を引用する請求項2ないし7に係る特許は、特許法第36条第6項第2号の規定を満たしていない特許出願に対してされたものであり、請求項1に係る特許、及び請求項1を引用する請求項2ないし7に係る特許を取り消すべきものである旨主張する。

甲第1号証:特開平6-271838号公報
甲第2号証:特開平1-219171号公報
甲第3号証:新東ブレーター株式会社編、バレル研磨-装置とプロセス、
新東ブレーター株式会社発行、昭和50年5月20日初版
甲第4号証:船橋渡、バレル仕上げ、精密機器、精密工学会、1961年
(昭和36年)9月、27巻9号、593ないし598ページ
甲第5号証:特表2013-542858号公報
甲第6号証:特開2000-135665号公報
甲第7号証:鈴木隆、インヒビタ、材料、日本材料学会、1974年(昭和 49年)11月、23巻254号、912ないし923ページ
甲第8号証:化学工業日報社、14303の化学商品、2003年1月
28日、化学工業日報社発行、192ページ

第4.各甲号証の記載
1.甲第1号証
(1)記載事項
ア.「【請求項3】 コンパウンドを界面活性剤と、防錆剤、キレート剤又は洗浄助剤の1種又は2種以上の混合物とした請求項1又は2記載のバレル研磨用コンパウンド。」(下線は、理解の一助のため当審で付したものである。以下、同じ。)

イ.「【請求項5】 研磨槽内へ工作物、研磨材、コーンコブ又は籾殻粉の何れか一方又は両方と、コンパウンド、及び水を装入し、研磨槽に回転運動、遊星旋回運動又は振動等の研磨に必要な運動を与えて研磨することを特徴としたバレル研磨法。」

ウ.「【0002】
【従来の技術】従来バレル研磨用コンパウンドは、潤滑作用、洗浄作用、発泡作用、防錆作用、脱脂作用等があり、研磨後の工作物の表面状態をより良好にする為、必要とされ、適宜用いられていた。」

エ.「【0007】前記における界面活性剤としては、脂肪酸塩(例えばラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等)、スルフォン化物(例えばアルキルアリル・スルフォン酸ナトリウム等)、アルコール硫酸化物(例えばラウリルアルコール硫酸化エステルナトリウム等)、等の陰イオン界面活性剤及びポリエチレン・グライコール・モノラウレート、ポリオキシエチレン・オレイルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン・ソルビタンモノラウレート、アルキロールアマイド(例えばヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド等)等の非イオン界面活性剤等を単独又は混合して用いる。前記界面活性剤は、工作物に洗浄作用、光沢作用及び潤滑作用を及ぼす目的で用いる。
【0008】この発明で用いる防錆剤としては、例えば亜硝酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、芳香族カルボン酸塩、等を単独又は混合して用いる。」

オ.「【0012】
【実施例1】株式会社チップトン製遠心流動式バレル研磨機HS-2000に、同光沢仕上用研磨石HCS-4、同光沢仕上用粉体コンパウンドと水を装入して、テストピースの光沢度テストを行った。・・・(後略)・・・」

カ.記載事項イ.の「研磨槽内へ工作物、研磨材、コーンコブ又は籾殻粉の何れか一方又は両方と、コンパウンド、及び水を装入し、」との記載によれば、バレル研磨法は、工作物、研磨材等を研磨槽に装入する装入工程を有することが分かる。

キ.記載事項ア.の「コンパウンドを界面活性剤と、防錆剤、キレート剤又は洗浄助剤の1種又は2種以上の混合物とした」との記載、記載事項イ.の「研磨槽内へ工作物、研磨材、コーンコブ又は籾殻粉の何れか一方又は両方と、コンパウンド、及び水を装入し、研磨槽に回転運動、遊星旋回運動又は振動等の研磨に必要な運動を与えて研磨する」との記載、記載事項エ.の「この発明で用いる防錆剤としては、例えば亜硝酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、芳香族カルボン酸塩、等を単独又は混合して用いる」との記載によれば、バレル研磨法は、リン酸塩からなる防錆剤を含むコンパウンドを用いて工作物を研磨するのであるから、研磨・防錆工程を有することが分かる。

(2)甲1発明
甲第1号証の記載事項ア.ないしオ.、認定事項カ.及びキ.、並びに技術常識を勘案すると、甲第1号証には以下の発明が記載されていると認められる。

「研磨槽を有するバレル研磨機を用いて行うバレル研磨法であって、
工作物、水、研磨材、及びコンパウンドを前記研磨槽に装入する装入工程であり、該コンパウンドが、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド及びリン酸塩を含む、該装入工程と、
前記研磨槽内において前記工作物、水、研磨材、及びコンパウンドに必要な運動を与えて、前記工作物を研磨する研磨・防錆工程と、を有する、バレル研磨法。」(以下、「甲1発明」という。)

2.甲第2号証
(1)記載事項
ア.「1.金属加工部材の滑り研削、洗浄および不動態化を同時に行なう方法であって、pH値が1?6であり、
(a) 正リン酸および/またはピロリン酸および/またはこれらの水溶性塩、
(b) 1種またはそれ以上のオリゴカルボン酸、
(c) 要すれば1種またはそれ以上の界面活性剤、
(d) 要すれば1種またはそれ以上の腐蝕防止剤、
および
(e) 要すれば他の活性物質、および/または洗浄化合物、不動態化化合物および滑り研削化合物に用いる既知の助剤、
を含む水溶液に金属加工部材を接触させることを特徴とする方法。」(2.特許請求の範囲)

イ.「[産業上の利用分野]
本発明は、金属加工部材の研削、洗浄および不動態化を同時かつ円滑に行なう方法および配合物に関する。」(3ページ右上欄5ないし8行)

ウ.「機械的仕上げと化学的仕上げを組み合わせた仕上げ、たとえばいわゆる「滑り研削」(Gleitschleifen)は、鐘装置、ドラム装置、振動機または遠心機中で実施される工程である。加工部材は、天然研削素子(小石、ドロマイト、石英、その他)または多様な形状の合成研削素子(セラミック-または樹脂-結合コランダム、酸化アルミニウム、炭化ケイ素または炭化ホウ素)に滑り接触させられ、同時に滑り研削を特に進行させる水性成分により噴霧される。研削素子(チップ)の大きさおよび外形(三角形、円筒形、星型、円錐形、球形、その他)および荒さは、研磨および要すれば磨きによる金属表面の仕上げに応じて選ばれる。滑り研削によって金属加工部材および/または成形品のスケール除去、縁取り、研削、仕上げ、光沢仕上げおよび磨きがなされる。」(3ページ左下欄18行ないし右下欄14行)

エ.「本発明は、金属加工部材の滑り研削、洗浄および不動態化を同時に行う方法であって、pH値が1?6であり、かつ正リン酸および/またはピロリン酸および/またはそれらの水溶性塩、1種またはそれ以上のオリゴカルボン酸、要すれば、1種またはそれ以上の界面活性剤、1種またはそれ以上の腐蝕防止剤およびその他の活性物質、および/または洗浄、不動態化および滑り研削製剤中に通常存在する助剤を含む水溶液に、金属加工部材を接触させることを特徴とする方法に関する。
本発明はまた、金属加工部材の滑り研削、洗浄および不動態化を同時に行うための配合物であって、正リン酸および/またはピロリン酸および/またはそれらの水溶性塩、1種またはそれ以上のオリゴカルボン酸、および要すれば1種またはそれ以上の界面活性剤、1種またはそれ以上の腐蝕防止剤、および要すればその他の活性物質、および/または洗浄化合物、不動態化化合物および滑り研削配合物中に通常存在する助剤、および要すれば水を含む化合物に関する。」(4ページ左下欄13行ないし右下欄12行)

オ.「このような硬度安定剤の例は、ホスホン酸、またはたとえば、ヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)またはホスホノブタントリカルボン酸(PBTC)もしくはこれらの水溶性塩のようなホスホン酸誘導体、およびエチレンジアミン四酢酸またはその水溶性塩、ニトリロ三酢酸およびその水溶性塩、または従来技術においてそのような目的のために既知である他の化合物である。これらは0?0.2重量%、好ましくは、もし共使用が望ましいならば0.01?0.2重量%で存在し、本発明の方法において「硬」水でさえも使用可能とする。」(第6ページ左下欄4ないし15行)」

カ.「他の適当なアニオン界面活性剤は、脂肪酸およびその水溶性塩、ナフタレンスルホン酸およびその水溶性塩である。」(8ページ左上欄2ないし5行)

キ.「[実施例]
本発明を以下の実施例によって説明する。
鉄、黄銅、AlSi_(17)Cu_(14)Mgの組成を持つアルミニウム合金〔シルミン(Silumin)〕、青銅、銅、MgMn_(2)の組成を持つマグネシウム合金および亜鉛の加工部材または成形品を直接製品から抜き出し、種々のチップ(セラミック、樹脂結合コランダム)を用いて下記実施例に示した試験溶液を添加し、振動機による単一工程で洗浄、表面の不動態化および滑り研削を行なった。一工程表面処理後、加工部材を水道水(ドイツ硬度、約15度)で部分的にすすぎ、粉砕したとうもろこしと温風(100℃)で乾燥した。その後、表面を目視によって評価した。
実施例1
以下の組成を有する使用溶液を用いた:
98% H_(2)0 ;
0.63% Na_(2)H_(2)P_(2)O_(7);
1.17% NaH_(2)PO_(4);
0.08% クエン酸;
0.06% エチレンオキサイド(EO)12モルとヤシ油アミンとの付加物;
0.06% C_(12)?C_(16)脂肪アルコール-9.1 EO-ブチルエーテル。」(9ページ右上欄8行ないし左下欄11行)

ク.「この後、スチール部品には、さびに対して長期間良好な保護作用を有する光沢のある青味がかった不動態化層が見られた。」(10ページ右上欄15?17行)

3.甲第3号証
(1)記載事項
ア.「バレル研摩」(表紙1行)。

イ.「11 コンパウンド」(目次ixページ17行)

ウ.「11-2 コンパウンドの基本要素
仕上素地表面の油脂、酸化皮膜の付着状態,表面あらさ,かたさ,素材の化学的性質によって異なった種類のものが要求される。しかしいずれのコンパウンドも,清浄,分散,防錆,緩衝作用,光沢,水の軟化性などの諸作用を与える成分から構成されている。」(232ページ17ないし21行)

エ.「(6)水の軟化剤
使用する水の性質によって,金属イオンが多量に含まれている場合とか,硬水による溶解度の低下などの現象が生ずる場合もあるため一般に軟化剤を含有させ,水による影響を最小限にする必要がある。水質が極度に悪い場合には軟化装置により精製したものを使用しなければならない。」(234ページ20ないし24行)

オ.「11-3-3 光沢用コンパウンド
光沢用コンパウンドはGPB,GPC,ラスターオルA,B,C,Eと使用メディア,仕上部品の材質によって使用される。一般市販コンパウンドとしても多種類のものが製造されている。光沢用コンパウンドの潤滑剤は,脂肪酸ナトリウム,牛脂セッケンが使用され,さらに粘度向上剤,洗浄剤,防錆剤が含まれる。また脂肪酸にエタノールアミンを反応させた非イオン活性剤が含まれており,浸透力,洗浄力,起ホウ力などの温度変化を少なくし,潤滑性と洗浄性を兼ねているため研摩力も大きく,メディアの選定によって平滑仕上げから光沢仕上げまで可能である。」(237ページ13行ないし238ページ6行)

カ.「(6)アルコール不溶性分と無機塩,水不溶成分
アルコール不溶成分には次のような物質が属する。
(a)水に可溶な物質
燐酸塩,硫酸塩,炭酸塩,硝酸塩,硼酸塩,珪酸塩,アンモニウム塩などの無機塩」(240ページ1ないし5行)

キ. 「表11.3 新東ロルコ・コンパウンドの種類と特長」(241ページ)には、種類「SPM#^(2)」は、特長として「SPM#^(1)と同様な使用法であるが,脱脂と防錆効果は「SPM#^(1)より優れており,鉄鋼部品の軽度のカエリ取り,面取り作業には汎用性がある」と記載され、種類「SLM」は、特長として「鉄鋼部品のカエリ取り,平滑仕上げに適したコンパウンドで脱脂作用,防錆作用がすぐれている」「液体であるから,コンパウンドを自動的に定量を供給し,排出口から自然排出させ,常に研摩槽内の部品とメディアを清浄に保つことによってよりよい研摩効果が得られるフロースルー方式を行なうことができる」と記載されている。

ク.「mass マス 加工部品とメディアを研摩槽に装入して形成される部分全体をいう。」(321ページ13行)

4.甲第4号証
(1)記載事項
ア.「3.6 コンパウンド
コンパウンドの作用は前加工面削り取り用コンパウンドは,防錆と仕上げ能率の増加であり,仕上げ用コンパウンドはわずかな凹凸の除去と,光沢の発生である。」(596ページ右欄下から2行ないし597ページ左欄2行)

イ.「前加工面削り取りコンパウンドは,コンパウンドとして防錆剤を使用する場合,界面活性剤を使用する場合,防錆剤に研摩材を配合する場合とある。
防錆剤としては炭酸ナトリウム,りん酸ナトリウム,りん酸三ナトリウム,ピロリン酸ナトリウム,亜硝酸ナトリウム等が使用される。炭酸ナトリウム,りん酸ニナトリウム,りん酸三ナトリウム等を添加すると,わずかな仕上げ能率の増加が認められるが,ピロリン酸ナトリウムを添加すると,仕上げ能率の増加は大きい。
界面活性剤としてオレイン酸ナトリウム,大豆油石けん等は,仕上げ能率を著しくまし,0.5?2.0%の濃度範囲では高濃度ほど仕上げ能率が大きい。」(597ページ左欄9ないし20行)

ウ.「光沢仕上げ用コンパウンドについて,Richard Dipastinaは仕上げ用石けんはすぐれた光沢を発揮し^(33)),これを利用するときこう度の高い水は金属石けんを生成しコンパウンドの消耗量が多いことをT.W.Blackは指摘した^(42))。このように鉄鋼の光沢仕上げ用コンパウンドは石けんが主成分であるが,石けん中のいかなる脂肪酸ナトリウムがコンパウンドとして,すぐれているかを示したのが表2である。飽和脂肪酸ではラウリン酸ナトリウム,パルミチン酸ナトリウム,ステアリン酸ナトリウムと脂肪酸の炭素数が増加するに従い光沢度は増し,ステアリン酸ナトリウム以上の脂肪酸すなわちベヘニン酸ナトリウムは,ステアリン酸ナトリウムより光沢度は劣る。オレイン酸ナトリウムはステアリン酸ナトリウムより水に対して溶解度が大きい結果光沢は劣る。」(597ページ左欄下から10行ないし右欄4行)

エ.「表2 脂肪酸ナトリウムの相違による光沢度の変化」(597ページ)には、コンパウンドの種類が「ラウリン酸ナトリウム」の場合の光沢度が「231」、コンパウンドの種類が「ラウリン酸ナトリウム」の場合の光沢度が「241」、コンパウンドの種類が「ステアリン酸ナトリウム」の場合の光沢度が「300」、コンパウンドの種類が「ベヘニン酸酸ナトリウム」の場合の光沢度が「168」、コンパウンドの種類が「オレイン酸ナトリウム」の場合の光沢度が「290」と記載されている。

5.甲第5号証
(1)記載事項
ア.「【0016】
本発明は、表面仕上げとして、サンドブラスティング法またはドライアイス吹付け法に代えて、いわゆるバレル仕上げが実施されることによって達成される。バレル仕上げ法は基本的には公知であり、たとえば以下の文献に述べられている:
- 韓国特許公開公報KR10200000号(Hankook Tire)
- 国際特許公開公報WO02/055263号(REM Chemicals)
- 国際特許公開公報WO98/15383号(Terschluse)
- 欧州特許公開公報EP0103848号(Heilberger, Heilberger)
- 欧州特許公開公報EP1857224号(Rosler)
- 欧州特許公開公報EP0324394号(Henkel)
- ドイツ特許公開公報DE4404123号(Dreher)」

イ.「【0031】
硬化された上記鋼板はそれぞれ100mm/150mmの4枚の試料に分割され、そのうち3枚が2分間、5分間および10分間バレル仕上げ洗浄に付された。1枚は参照標本として留保された。バレル仕上げは直径700mmの水平式遠心ドラム中で行われた。このドラムは、長円形のセラミック製研磨体(15mm×15mm×5mm)ならびに、有機酸、アルコールおよび界面活性剤からなる液体コンパウンドで満たされていた。試料は処理時間の経過後にドラムから取り出され、圧縮空気で乾燥された。」

ウ.「【0038】
バレル仕上げに必要な液体コンパウンドの付加機能としての暫定防食皮膜層の被着により、その後の表面オイルスプレーは不要である(オイル噴霧の回避、労働者保護)。」

6.甲第6号証
(1)記載事項
ア.「【0025】さらに性質の異なる2つのコンパウンド、例えばスケール除去用コンパウンドと光沢仕上げ用コンパウンド、仕上げ用コンパウンドと防錆用コンパウンドを用いて、研磨石を交換することなくそれぞれの機能を果たして研磨、洗浄することが可能である。」

7.甲第7号証
(1)記載事項
ア.「2 インヒビタの定義
インヒビタとは腐食環境にその少量を添加することによって金属の腐食を良く抑制しうる薬剤のことである.」(912ページ21ないし24行)

イ.「表1 防食皮膜の種類によるインヒビタの分類」(913ページ)には、代表的なインヒビタ名が「重合リン酸塩」「亜鉛塩」の場合の防食皮膜の特長が「多孔質」「厚膜」「素地金属との密着性やや不良」であることが記載されている。

8.甲第8号証
(1)記載事項
ア.「リン酸(H_(3)PO_(4))=オルソリン酸;正リン酸」(192ページ7ないし8行)

第5.当審の判断
1.理由1(特許法第29条第2項 )について
(1)本件発明1
ア.対比
本件発明1と甲1発明とを対比する。
甲1発明の「研磨槽」は、本件発明1の「バレル槽」に相当し、以下、同様に「バレル研磨機」は「バレル研磨装置」に、「バレル研磨法」は「バレル研磨方法」に、「工作物」は「被加工物」に、「研磨材」は「研磨メディア」に、「ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド」は「脂肪酸基を有する成分」に、「リン酸塩」は「無機酸塩」に、それぞれ相当する。
また、甲1発明の「工作物、水、研磨材、及びコンパウンド」は研磨槽に装入されるものであるから、甲第3号証の(1)ク.の記載からみて本件発明1の「マス」に相当することは、明らかである。
また、甲1発明のコンパウンドは、脂肪酸基を有する成分として、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドを含むものであり、カチオン化セルロースを含むことを要さないことは明らかである。
さらに、甲1発明の「前記工作物、水、研磨材、及びコンパウンド」に必要な運動を与え」ることは、本件発明1の「マスを流動化させ」ることに相当する。

したがって、両者は、以下の点で一致する。
「バレル槽を有するバレル研磨装置を用いて行うバレル研磨方法であって、
被加工物、水、研磨メディア、及びコンパウンドを含むマスを前記バレル槽に装入するマス装入工程であり、該コンパウンドが、脂肪酸基を有する成分及び無機酸塩を含む(ただし、カチオン化セルロースを含む場合を除く)、該マス装入工程と、
前記バレル槽内において前記マスを流動化させて、前記被加工物を研磨する研磨・防錆工程と、を有する、バレル研磨方法。」

そして、両者は、以下の各点で相違する。
[相違点1]
本件発明1では、「水」が「鉱物成分を含」み、「前記鉱物成分と前記無機酸塩とが反応して生成される第二の皮膜を前記被加工物の表面に形成する」のに対して、甲1発明では、「水」が「鉱物成分を含む」かどうか明らかでなく、第二の皮膜を工作物の表面に形成しているかどうかが明らかでない点。
[相違点2]
本件発明1では、「前記脂肪酸基を有する成分から構成される第一の皮膜」を「前記被加工物の表面に形成する」のに対して、甲1発明では、第一の皮膜を工作物の表面に形成しているかどうかが明らかでない点。

イ.判断
相違点1について検討する。
甲1発明には水が鉱物成分を含むことや第二の皮膜を工作物(本件発明1における「被加工物」に相当。)の表面に形成することについては記載も示唆もないところ、「水」が「鉱物成分を含」み、「前記鉱物成分と前記無機酸塩とが反応して生成される第二の皮膜を前記被加工物の表面に形成する」点については、甲第2ないし8号証にも記載も示唆もない。
また、鉱物成分を含む水(硬水)をバレル研磨方法に用いることが甲第2ないし4号証に記載されるように周知の技術であったとしても、鉱物成分を含む水における鉱物成分と無機酸塩とを反応させて第二の皮膜を被加工物の表面に形成することまでが周知の技術であるとはいえない。
よって、相違点1に係る本件発明1の構成については、甲1発明及び甲第2ないし8号証に記載された事項から、当業者が容易に想到することができたものとはいえない。
したがって、他の相違点2について検討するまでもなく、本件発明1は、甲1発明及び甲第2ないし8号証に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明することができたものではない。

ウ.特許異議申立人の主張
特許異議申立人は、特許異議申立書の27ページ末行ないし28ページ13行において、「相違点1(構成B-2):本件特許発明1では水が『(B-2)鉱物成分を含む』が、甲1発明では水が『(B-2)鉱物成分を含む』点については明記されていない。・・・相違点3(構成D-2):本件特許発明1は『鉱物成分と無機酸塩とが反応して生成される第二の皮膜』が形成されるが、甲1発明は『鉱物成分と無機酸塩とが反応して生成される第二の皮膜』について明記されていない点。・・・」として相違点を挙げ、相違点1については、「バレル研磨方法において、『鉱物成分を含む水』を用いることは、周知である。」とし、相違点3については、甲1発明にバレル研磨方法において周知の「鉱物成分を含む水」を使用すれば、甲1発明で防錆剤として使用されるリン酸塩と反応して第二の皮膜が形成される蓋然性が高く、当業者が容易に発明することができたものであると主張している。
しかし、特許異議申立人による相違点1と相違点3とは、第二の皮膜の形成に関するものであって不可分のものといえるところ、たとえバレル研磨方法において鉱物成分を含む水を用いることが周知であったとしても、当該水と無機酸塩とを反応させて、第一の皮膜より厚くて被加工物との密着力の強い第二の皮膜を形成させることは、甲第1ないし8号証には記載されておらず、当該技術分野において周知の事項でもないから、甲1発明において、防錆剤としていくつか提示されたもののうちリン酸塩を選択した上で、新たに鉱物成分を含む水を用いるようにすることが、当業者にとって容易であるとは認められない。
よって、特許異議申立人の主張を採用することはできない。

エ.まとめ
以上のとおり、本件発明1は、甲1発明及び甲第2ないし8号証に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明することができたものではないから、請求項1に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものとはいえない。

(2)本件発明2ないし本件発明7
本件発明2ないし本件発明7は、本件発明1を直接的または間接的に引用しており、本件発明1の発明特定事項を全て含み、さらに構成を限定するものであるから、本件発明1と同様に、甲1発明及び甲第2ないし8号証に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明することができたものではない。
よって、請求項2ないし7に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものとはいえない。

2.理由2(特許法第36条第6項第1号)について
(1)理由2-1
特許異議申立人は、請求項1の「脂肪酸基を有する成分」との特定事項に関し、本件特許明細書の実施例では「脂肪酸基を有する成分」として、「脂肪酸ソルビタン、ヤシ油脂肪酸塩、ヤシ油脂肪酸アルカノールアミド、ヤシ油脂肪酸アルキルエステルスルホン酸塩」のいずれかの具体例が記載されているにすぎず、「脂肪酸基を有する成分」の範囲全体にまで拡張ないし一般化できない旨主張する。
この点について検討すると、本件特許明細書の段落【0033】ないし【0035】には、コンパウンドに成分A(脂肪酸基持つ化合物)を含ませた場合に「第一の皮膜」が形成されることが記載され、「脂肪酸ソルビタン、ヤシ油脂肪酸塩、ヤシ油脂肪酸アルカノールアミド、ヤシ油脂肪酸アルキルエステルスルホン酸塩」以外の脂肪酸基を有する成分を用いた場合には「第一の皮膜」が形成されないとする理由もないから、「脂肪酸基を有する成分」の具体例として「脂肪酸ソルビタン、ヤシ油脂肪酸塩、ヤシ油脂肪酸アルカノールアミド、ヤシ油脂肪酸アルキルエステルスルホン酸塩」以外の具体例が示されないことが直ちに「脂肪酸基を有する成分」と一般化できない理由とはならない。
よって、請求項1に係る特許は、特許法第36条第6項第1号の規定を満たしていない特許出願にされたものであるとはいえない。
上記のように請求項1に係る特許が、特許法第36条第6項第1号の規定を満たしていない特許出願にされたものであるとはいえないから、請求項1を引用する請求項2ないし7に係る特許も特許法第36条第6項第1号の規定を満たしていない特許出願にされたものであるとはいえない。

(2)理由2-2
特許異議申立人は、請求項1の「無機酸塩」との特定事項に関し、本件特許明細書の実施例では「無機酸塩」として、「ホスホン酸塩、重合燐酸塩、正燐酸塩」のいずれかの具体例が記載されているにすぎず、「無機酸塩」の範囲全体にまで拡張ないし一般化できない旨主張する。
この点について検討すると、本件特許明細書の段落【0043】ないし【0046】には、コンパウンドに成分B(無機酸塩)を含ませた場合に「第二の皮膜」が形成されることが記載され、「ホスホン酸塩、重合燐酸塩、正燐酸塩」以外の無機酸塩を用いた場合には「第二の皮膜」が形成されないとする理由もないから、「無機酸塩」の具体例として「ホスホン酸塩、重合燐酸塩、正燐酸塩」以外の具体例が示されないことが直ちに「無機酸塩」と一般化できない理由とはならない。
よって、請求項1に係る特許は、特許法第36条第6項第1号の規定を満たしていない特許出願にされたものであるとはいえない
上記のように請求項1に係る特許が、特許法第36条第6項第1号の規定を満たしていない特許出願にされたものであるとはいえないから、請求項1を引用する請求項2ないし5及び7に係る特許も特許法第36条第6項第1号の規定を満たしていない特許出願にされたものであるとはいえない。

3.理由3(特許法第36条第4項第1号)について
(1)請求項1について
特許異議申立人は、請求項1の「第一の皮膜」、「第二の皮膜」との特定事項に関し、本件特許明細書いずれの実施例の記載をみても当業者は、どのようにすれば、第一の皮膜及び第二の皮膜を形成することができるか理解可能とは言えず、当業者が本件発明1を実施することができる程度に発明の詳細な説明は記載されていない旨主張する。
この点について検討すると、本件特許明細書の段落【0039】ないし【0044】には、第二実施形態が記載され、同段落【0045】には、変形例として「即ち、被加工物の表面又は第二の皮膜の表面の少なくとも何れかに成分Aの付着による第1の皮膜が更に形成され、全体として複合皮膜が形成されてもいい。」と記載され、同段落【0050】には、実施方法として「実施例1?12および比較例1、2では、駆動機構15を所定時間作動させて被加工物を研磨した。そして、バレル槽11から取り出した被加工物を5個選択し、水が攪拌されている水槽中に30秒投入して被加工物の表面を洗浄した後、乾燥機(田中技研株式会社製;TB-18H)にて100℃で乾燥した。その後、皮膜の評価、外観評価、防錆評価を行った。」と記載され、また、段落【0056】には、実施結果として「コンパウンドCを用いた場合には、脂肪酸基およびアミド基を有する皮膜と鉱物質を持つ皮膜とで構成され、厚さが11nm?38nmの皮膜が形成された(実施例9?12)。」と皮膜形成の手順が記載されていることから、本件特許明細書に記載によっては第一の皮膜及び第二の皮膜を形成することが実施できないとまではいえない。
また、特許異議申立人は、特許異議申立書49ページ11ないし17行において「ここで、特許異議申立人において、本件特許の明細書の実施例等の記載に基づいて、追試験を行ったので説明する。この追試験では、本件特許の明細書の実施例等の記載に従って、本件特許発明1のバレル研磨方法を行えば、脂肪酸基を有する成分から構成される第一の皮膜(構成要件(D-1))、及び鉱物成分と無機酸塩とが反応して生成される第二の皮膜(構成要件(D-2))が本当に形成されるのか否かを確認した。」及び同57ページ5ないし8行において「実験1の場合には、鉄(Fe)は検出されているが、リン(P)は検出されていない。よって、実験1の場合には、無機酸塩(リンを含む塩)と鉱物成分が反応して生成した第二の皮膜は存在しないことが分かる。」と主張する。
しかし、特許異議申立人による実験条件が必ずしも明らかでなく、本件特許発明の条件と完全に一致するとはいえない一つの実験結果のみをもって、本件特許発明によっては第二の皮膜が形成されないとまではいえないから、特許異議申立人の当該主張を採用することはできない。
よって、請求項1に係る特許は、特許法第36条第4項第1号の規定を満たしていない特許出願にされたものであるとはいえない。

(2)請求項2ないし7
上記(1)のように請求項1に係る特許が、特許法第36条第4項第1号の規定を満たしていない特許出願にされたものであるとはいえないから、請求項1を引用する請求項2ないし7に係る特許も特許法第36条第4項第1号の規定を満たしていない特許出願にされたものであるとはいえない。

4.理由4(特許法第36条第6項第2号)について
(1)請求項1
特許異議申立人は、請求項1の「第一の皮膜」、「第二の皮膜」との特定事項は、どのような確認方法に基づく皮膜を意味するか不明確である旨主張する。
この点について検討すると、本件特許明細書の段落【0045】には、「即ち、被加工物の表面又は第二の皮膜の表面の少なくとも何れかに成分Aの付着による第1の皮膜が更に形成され、全体として複合皮膜が形成されてもいい。」と記載されるように、被加工物が「第一の皮膜」及び「第二の皮膜」を有することは明らかであり、「第一の皮膜」及び「第二の皮膜」の確認方法にかかわらず、「第一の皮膜」及び「第二の皮膜」は、用語および構成としては明確であるから、請求項1が、明確ではない記載事項を含むとはいえない。
よって、請求項1に係る特許は、特許法第36条第6項第2号の規定を満たしていない特許出願にされたものであるとはいえない。

(2)請求項2ないし7
上記(1)のように請求項1に係る特許が、特許法第36条第6項第2号の規定を満たしていない特許出願にされたものであるとはいえないから、請求項1を引用する請求項2ないし7に係る特許も特許法第36条第6項第2号の規定を満たしていない特許出願にされたものであるとはいえない。

第6.むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立書に記載された特許異議申立理由及び証拠によっては、本件の請求項1ないし7に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に、本件の請求項1ないし7に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2019-12-26 
出願番号 特願2016-504023(P2016-504023)
審決分類 P 1 651・ 536- Y (B24B)
P 1 651・ 537- Y (B24B)
P 1 651・ 121- Y (B24B)
最終処分 維持  
前審関与審査官 宮部 菜苗亀田 貴志  
特許庁審判長 見目 省二
特許庁審判官 中川 隆司
栗田 雅弘
登録日 2019-03-15 
登録番号 特許第6493384号(P6493384)
権利者 新東工業株式会社
発明の名称 バレル研磨方法  
代理人 阿部 寛  
代理人 大森 鉄平  
代理人 特許業務法人グランダム特許事務所  
代理人 黒木 義樹  
代理人 長谷川 芳樹  
代理人 奥村 大輔  
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