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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 F21S
管理番号 1360306
審判番号 不服2018-16594  
総通号数 244 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2020-04-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-12-12 
確定日 2020-03-05 
事件の表示 特願2014-199985号「バックライト装置」拒絶査定不服審判事件〔平成28年5月9日出願公開、特開2016-72076号〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由
第1 手続の経緯
本願は、平成26年9月30日の出願であって、平成30年2月22日付けで拒絶理由通知がされ、これに対して、平成30年4月20日付けで意見書、及び手続補正書が提出され、これに対して、平成30年9月10日付けで拒絶査定がされ、これに対して、平成30年12月12日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正書が提出されたものである。

第2 平成30年12月12日にされた手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]
平成30年12月12日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1.補正の内容
1-1.本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(下線は、補正箇所であり当審で付与した。)
「【請求項1】
入射面と、前記入射面の両端から連続する第1側面および第2側面とを含む導光板と、
緑色蛍光体を含み、前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって緑色の光を発する緑色発光体と、
赤色蛍光体を含み、前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって赤色の光を発する赤色発光体と、
前記入射面の両端のうちの少なくとも一端側に、前記入射面に対向して配置され、前記導光板に向かって白色の光を発する白色発光体とを備え、
前記緑色発光体から発せられる光又は前記赤色発光体から発せられる光の少なくとも一方は、発光ピーク波長が420?500nmである青色成分を含み、
前記緑色発光体、前記赤色発光体および前記白色発光体は、前記入射面に沿って互いに等間隔になるように配置されている、バックライト装置。」

1-2.本件補正前の特許請求の範囲の記載
本件補正前の、平成30年4月20日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおりである。
「【請求項1】
入射面と、前記入射面の両端から連続する第1側面および第2側面とを含む導光板と、
緑色蛍光体を含み、前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって緑色の光を発する緑色発光体と、
赤色蛍光体を含み、前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって赤色の光を発する赤色発光体と、
前記入射面の両端のうちの少なくとも一端側に、前記入射面に対向して配置され、前記導光板に向かって白色の光を発する白色発光体とを備え、
前記緑色発光体から発せられる光又は前記赤色発光体から発せられる光の少なくとも一方は、発光ピーク波長が420?500nmである青色成分を含み、
前記緑色発光体、前記赤色発光体および前記白色発光体は、前記入射面に沿って配置されている、バックライト装置。」

上記補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「緑色発光体」、「赤色発光体」、および「白色発光体」の「配置」について、「互いに等間隔になるように配置されている」と限定する補正を含むものであり、かつ、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下「本願補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について、以下に検討する。

2.引用刊行物とその記載事項
(1)刊行物1
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された、特開2009-26635号公報(以下、「刊行物1」という。)には、照明装置及び液晶表示装置に関して、図面とともに、次の記載がある(なお、下線は当審で付与した。)。
(ア)「【請求項2】
入射面から入射した光を拡散して導光する導光体と、
上記導光体の入射面に沿った配列方向に配列された複数の発光ダイオードとを備えた照明装置であって、
上記複数の発光ダイオードの光の色は、複数色からなり、
上記配列方向端部には、異なる色が少なくとも1つ以上含まれた複数の発光ダイオードが組み込まれて構成されたLEDパッケージが配置され、
上記LEDパッケージにおいて隣り合う発光ダイオード同士の間隔は、上記配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔よりも小さい
ことを特徴とする照明装置。」
(イ)「【0013】
このように、導光体の側端部では、最も端に配置された発光ダイオードの色に色付いてしまうという問題がある。
【0014】
本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、導光体の側部に配置された発光ダイオードの色による色付きを抑制して、十分に混色された白色光を得ようとすることにある。」
(ウ)「【0036】
図2に示すように、液晶表示装置1は、液晶表示パネル13と、この液晶表示パネル13に対向して配置された照明装置2とを備えている。照明装置2はバックライトとも称され、液晶表示パネル13へ向かって光を照射するようになっている。そうして、液晶表示装置1は、照明装置2からの光を透過して表示を行う透過型の液晶表示装置に構成されている。」
(エ)「【0040】
導光体14は、略矩形板状に形成され、その表面及び裏面がそれぞれ前面側及び背面側を向くように配置されている。導光体14の側断面は、図2に示すようにくさび状に形成されており、所謂エッジライト型のバックライトを構成している。
【0041】
導光体14における図2で左側の側面は、発光ダイオード16R,16G,16Bの光が入射する入射面14aを構成している。そうして、導光体14は、入射面14aから入射した光を拡散して、図2で右側へ導光するようになっている。」
(オ)「【0046】
上記複数の発光ダイオード16R,16G,16Bは、シャーシ19内に設置された基板17の前面側に実装され、導光体14の入射面14aに沿った配列方向(図2で紙面に直交する方向であって、図1で左右方向)に配列されている。複数の発光ダイオード16R,16G,16Bは、その光の色が複数色からなり、例えば赤色発光ダイオード16R、緑色発光ダイオード16G及び青色発光ダイオード16Bにより構成されている。また、隣り合う発光ダイオード16R,16G,16Bの光の色は、均一な白色光を形成する観点から、互いに異なるように配置されている。・・・」
(カ)「【0064】
《発明の実施形態2》
図3は、本発明の実施形態2を示している。図3は、本実施形態2における照明装置2の要部を示す平面図である。尚、以降の実施形態では、図1及び図2と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0065】
上記実施形態1では、同じ形状の発光ダイオード16R,16G,16Bを入射面14aの略全体に亘って配置するようにしたのに対し、本実施形態2では、発光ダイオード16R,16G,16Bの配列方向端部における一組の発光ダイオード16の代わりに、パッケージングされた発光ダイオードであるLEDパッケージ26をそれぞれ設けるようにしたものである。
【0066】
LEDパッケージ26は、異なる色が少なくとも1つ以上含まれた複数の発光ダイオードが組み込まれて構成されている。特に、本実施形態2では、3色からなる一組の発光ダイオード16r、16g、16bが1つのLEDパッケージ26を構成している。このLEDパッケージ26は、例えば、一般にマルチチップパッケージと呼ばれている3色LED(例えば、日亜化学工業株式会社製のNSSM038A)を適用することができる。
【0067】
そして、これらのLEDパッケージにおいて隣り合う発光ダイオード16r、16g、16b同士の間隔Aは、上記配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔Bよりも小さい。
【0068】
したがって、本実施形態2においても、隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔は、図2に間隔A,B,Cを示すように、配列方向中央部から配列方向端部へ向かうに連れて徐々に小さくなっている(間隔A<間隔C<間隔B)。
【0069】
-実施形態2の効果-
したがって、この実施形態2によっても、配列方向端部において隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔Aを、配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔Bよりも小さくしたので、上記実施形態1と同様に、光の混色性を向上させて、十分に混色された白色光を得ることができる。
【0070】
ところで、複数の発光ダイオード16R,16G,16Bをそれぞれ同じ大きさのものによって構成した場合には、各発光ダイオード16R,16G,16Bを実装するために所定のスペースを要する。したがって、隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔を小さくするのには限度がある。
【0071】
これに対し、本実施形態2では、上記配列方向端部に、複数の発光ダイオード16r、16g、16bが組み込まれて構成されたLEDパッケージ26を配置するようにしたので、LEDパッケージ26において隣り合う発光ダイオード16r、16g、16b同士の間隔をより小さくして、さらなる混色性の向上を図ることができる。」
(キ)「【0072】
《その他の実施形態》
上記実施形態1及び2では、隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔を、その配列方向中央部から配列方向端部へ向かうに連れて徐々に小さくしたが、本発明はこれに限らず、間隔が小さくされた配列方向端部の発光ダイオード16R,16G,16Bの内側(つまり、配列方向中央側)における発光ダイオード16R,16G,16Bの間隔を等間隔に配列するようにしてもよい。このようにしても、導光体14における左右側部における光の混色を促進させて、均一な白色光を得ることが可能になる。」
(ク)記載事項(ア)の「入射面から入射した光を拡散して導光する導光体」は、図2、3に記載されたものであって、記載事項(エ)の「略矩形板状に形成され・・・図2で左側の側面は、発光ダイオード16R,16G,16Bの光が入射する入射面14aを構成している。」ものであるので、導光体は、入射面と、入射面の両端から連続する左側面および右側面とを含むものといえる。
(ケ)記載事項(ア)の「導光体の入射面に沿った配列方向に配列された複数の発光ダイオード」は、記載事項(カ)の「図3は、本発明の実施形態2を示している。・・・実施形態1では、同じ形状の発光ダイオード16R,16G,16Bを入射面14aの略全体に亘って配置するようにしたのに対し、本実施形態2では、発光ダイオード16R,16G,16Bの配列方向端部における一組の発光ダイオード16の代わりに、パッケージングされた発光ダイオードであるLEDパッケージ26をそれぞれ設けるようにしたものである。」ものであって、図3において、16R,16G,16Bとして記載された組を形成する単独の発光ダイオード、及び、LEDパッケージ26にパッケージングされた発光ダイオードとして図示されたものであり、かつ、記載事項(カ)で「尚、以降の実施形態では、図1及び図2と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。」とされている、記載事項(オ)の「複数の発光ダイオード16R,16G,16Bは、シャーシ19内に設置された基板17の前面側に実装され、導光体14の入射面14aに沿った配列方向(図2で紙面に直交する方向であって、図1で左右方向)に配列されている。」ものであって、図2において、入射面14aに対向して配置した形態で記載されたものであるので、複数の発光ダイオードは、組を形成する単独の発光ダイオード、及び、LEDパッケージ26にパッケージングされた発光ダイオードであり、それぞれ入射面に対向して配置されているといえる。
なお、刊行物1図3の「本発明の実施形態2」では記載事項(ア)の「複数の発光ダイオード」として、「複数の発光ダイオード16R,16G,16B」及び「3色からなる一組の発光ダイオード16r、16g、16b」のRBG3色が例示されているが、照明装置の技術分野において、RBGの3色が白色光を得るために必須のものでないことが技術常識(必要があれば、下記刊行物2「【0015】・・・青緑色LEDランプから出射される青緑色光と紫色LEDランプから出射される紫色光の加法混色によって、赤色、緑色および青色の光の三原色の波長成分を含むスペクトル分布を有する白色光が生成される。」、特開2006-310043号公報「【0017】・・・図示の例においては、バックライト筐体部120は、赤色光を発光する赤色発光ダイオード21R、緑色光を発光する緑色発光ダイオード21G、青色光を発光する青色発光ダイオード21Bを光源20として用いて、後述する本発明構成の配置として構成する。なお、光源の色は、図示の例のように3色に限定されることなく、例えば白色発光ダイオードのみを用いるとか、または赤、緑及び青色のうち2色の発光ダイオードを用いることも可能である。」等参照。)であるので、記載事項(ア)の「複数の発光ダイオード」をRBGに限定して認定する必要はない。
(コ)記載事項(ア)の「異なる色が少なくとも1つ以上含まれた複数の発光ダイオードが組み込まれて構成されたLEDパッケージ」は、記載事項(カ)の「本実施形態2では、3色からなる一組の発光ダイオード16r、16g、16bが1つのLEDパッケージ26を構成している。このLEDパッケージ26は、例えば、一般にマルチチップパッケージと呼ばれている3色LED(例えば、日亜化学工業株式会社製のNSSM038A)を適用することができる。」ものであるので、LEDパッケージは、3色からなる一組の発光ダイオード16r、16g、16bが1つのLEDパッケージ26を構成している一般にマルチチップパッケージと呼ばれている3色LED(例えば、日亜化学工業株式会社製のNSSM038A)といえる。
(サ)記載事項(キ)の「上記実施形態1及び2では・・・配列方向中央部から配列方向端部へ向かうに連れて徐々に小さくしたが、本発明はこれに限らず、間隔が小さくされた配列方向端部の発光ダイオード16R,16G,16Bの内側(つまり、配列方向中央側)における発光ダイオード16R,16G,16Bの間隔を等間隔に配列するようにしてもよい。」との記載における、実施形態1の「間隔が小さくされた配列方向端部の発光ダイオード16R,16G,16B」は、段落【0066】に記載されている実施形態2の「発光ダイオード16r、16g、16b」に対応するものであり、該実施形態2の「発光ダイオード16r、16g、16b」は、記載事項(ア)の「LEDパッケージ」に対応するものであり、また、「間隔が小さくされた配列方向端部の発光ダイオード16R,16G,16Bの内側(つまり、配列方向中央側)における発光ダイオード16R,16G,16B」は、上記(ケ)の「組を形成する単独の発光ダイオード」に対応するものであるから、上記記載事項(キ)から、配列方向端部のLEDパッケージ26の内側(つまり、配列方向中央側)における組を形成する単独の発光ダイオードの間隔を等間隔に配列するようにしてもよいものといえる。
(シ)記載事項(ア)の「照明装置」は、記載事項(ウ)の「照明装置2はバックライトとも称され、液晶表示パネル13へ向かって光を照射するようになっている。」ものであるので、バックライトともいえる。

上記(ア)?(シ)から、刊行物1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「入射面から入射した光を拡散して導光する導光体と、
上記導光体の入射面に沿った配列方向に配列された複数の発光ダイオードとを備えた照明装置であって、
上記複数の発光ダイオードの光の色は、複数色からなり、
上記配列方向端部には、異なる色が少なくとも1つ以上含まれた複数の発光ダイオードが組み込まれて構成されたLEDパッケージが配置され、
上記LEDパッケージにおいて隣り合う発光ダイオード同士の間隔は、上記配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔よりも小さく、
導光体は、入射面と、入射面の両端から連続する左側面および右側面とを含み、
複数の発光ダイオードは、組を形成する単独の発光ダイオード、及び、LEDパッケージ26にパッケージングされた発光ダイオードであり、それぞれ入射面に対向して配置され、
LEDパッケージは、3色からなる一組の発光ダイオード16r、16g、16bが1つのLEDパッケージ26を構成している一般にマルチチップパッケージと呼ばれている3色LED(例えば、日亜化学工業株式会社製のNSSM038A)であり、
配列方向端部のLEDパッケージ26の内側(つまり、配列方向中央側)における組を形成する単独の発光ダイオードの間隔を等間隔に配列するようにしてもよいバックライト。」

(2)刊行物2
原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された、特開2008-140704号公報(以下、「刊行物2」という。)には、LEDバックライトに関して、図面とともに、次の記載がある。
(ア)「【背景技術】・・・【0003】・・・LED素子を光源として白色光を得るためにはいくつかの方法がある。・・・
【0006】また、一つの方法は、赤色光を発光する赤色LED素子と緑色光を発光する緑色LED素子と青色光を発光する青色LED素子の3種類のLED素子を同時に点灯し、夫々のLED素子の発光する赤色光、緑色光および青色光の光の三原色の光量を個別に制御しながら加法混色によって所望の色調の白色光を生成する方法である(例えば、特許文献3参照。)。」
(イ)「【課題を解決するための手段】
【0012】上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載された発明は、少なくとも1個以上の、青緑色光を発する青緑色LEDランプと、少なくとも1個以上の、紫色光を発する紫色LEDランプを備え、前記青緑色光と前記紫色光の加法混色により白色光が生成されると共に、前記白色光は、赤色、緑色および青色の光の三原色の波長成分を含むスペクトル分布を有する白色LED光源装置を備えたことを特徴とするものである。
【0013】また、本発明の請求項2に記載された発明は、請求項1において、前記青緑色LEDランプは、青色の波長領域にピーク波長を有する青色光を発する青色LED素子と前記青色光に励起されて緑色の波長領域にピーク波長を有する緑色光を放出する緑色蛍光体を備え、前記紫色LEDランプは、青色の波長領域にピーク波長を有する青色光を発する青色LED素子と前記青色光に励起されて赤色の波長領域にピーク波長を有する赤色光を放出する赤色蛍光体を備えていることを特徴とするものである。」
(ウ)「【発明の効果】
【0014】本発明は、青色光を発する青色LED素子と前記青色光に励起されて緑色光を放出する緑色蛍光体で青緑色LEDランプを構成すると共に、青色光を発する青色LED素子と前記青色光に励起されて赤色光を放出する赤色蛍光体で紫色LEDランプを構成し、青緑色LEDランプと紫色LEDランプで白色LED光源装置を構成した。
【0015】そして、青緑色LEDランプから出射される青緑色光と紫色LEDランプから出射される紫色光の加法混色によって、赤色、緑色および青色の光の三原色の波長成分を含むスペクトル分布を有する白色光が生成される。」
(エ)「【0032】具体的には、青緑色LEDランプ1aは図7のようなスペクトル分布を有し、紫色LEDランプ1bは図8のようなスペクトル分布を有している。そのため、青緑色LEDランプ1aから出射された青緑色光と紫色LEDランプ1bから出射された紫色光との加法混色によって得られる白色光において、蛍光体の励起光でもある青色の波長成分は、青緑色LEDランプ1aからの青緑色光および紫色LEDランプ1bからの紫色光の夫々のスペクトル分布に含まれる青色の波長成分を重畳したものである。」

3.本願補正発明と引用発明との対比
(1)両発明の対応関係
(a)引用発明の「入射面の両端から連続する左側面」および「右側面」は、本願補正発明の「入射面の両端から連続する第1側面」および「第2側面」に相当するので、引用発明の「入射面と、入射面の両端から連続する左側面および右側面とを含」むものである「入射面から入射した光を拡散して導光する導光体」は、本願補正発明の「入射面と、前記入射面の両端から連続する第1側面および第2側面とを含む導光板」に相当する。

(b)引用発明の「複数の発光ダイオード」のうちの「組を形成する単独の発光ダイオード」(「LEDパッケージ26にパッケージングされた発光ダイオード」以外のもの。組を形成するので複数あることは自明。)と、本願補正発明の「緑色発光体」及び「赤色発光体」とは、「発光体」である点で共通する。
引用発明の「複数の発光ダイオード」のうちの「組を形成する単独の発光ダイオード」は、「組を形成する」ので複数であり、「複数の発光ダイオードの光の色は、複数色からな」るものであるので、少なくとも、第1の色の光を発する発光ダイオードと、第2の色の光を発する発光ダイオードとが存在することは自明(刊行物1記載事項(カ)の「本発明の実施形態2」では、RBGの3色が例示されている。)である。
そして、引用発明の「複数の発光ダイオード」は「それぞれ入射面に対向して配置され」るものであるので、引用発明の「組を形成する単独の発光ダイオード」のうちの第1の色の光を発する発光ダイオードと、本願補正発明の「緑色蛍光体を含み、前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって緑色の光を発する緑色発光体」とは、「前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって第1の色の光を発する発光体」である点で共通する。
同様に、引用発明の「組を形成する単独の発光ダイオード」のうちの第2の色の光を発する発光ダイオードと、本願補正発明の「赤色蛍光体を含み、前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって赤色の光を発する赤色発光体」とは、「前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって第2の色の光を発する発光体」である点で共通する。

(c)引用発明の「LEDパッケージ」は、「3色からなる一組の発光ダイオード16r、16g、16bが1つのLEDパッケージ26を構成している一般にマルチチップパッケージと呼ばれている3色LED(例えば、日亜化学工業株式会社製のNSSM038A)」であって、刊行物1の【0069】【0071】に「隣り合う発光ダイオード16R,16G,16B同士の間隔Bよりも小さくしたので、上記実施形態1と同様に、光の混色性を向上させて、十分に混色された白色光を得ることができる」「これに対し、本実施形態2では、上記配列方向端部に、複数の発光ダイオード16r、16g、16bが組み込まれて構成されたLEDパッケージ26を配置するようにしたので、LEDパッケージ26において隣り合う発光ダイオード16r、16g、16b同士の間隔をより小さくして、さらなる混色性の向上を図ることができる。」と記載されているように、RGBを混色して白色光を得ることを意図したものあり、請求人も平成30年4月20日付けで意見書「4.(2)本発明との対比」において、「(2-1)・・・引用文献1の『発明の実施形態2』に、複数の発光ダイオードの配列方向端部に3色からなる一組の発光ダイオード16r、16g、16bを含むLEDパッケージ26を設けることが記載されているので、このLEDパッケージ26は、本願発明の白色発光体に相当します。」と主張しているように、本願補正発明の「白色の光を発する白色発光体」に相当するものである。
また、引用発明の「LEDパッケージ」は、「配列方向端部には、異なる色が少なくとも1つ以上含まれた複数の発光ダイオードが組み込まれて構成されたLEDパッケージ」であって、各発光ダイオードが「それぞれ入射面に対向して配置され」たものであるので、本願補正発明の「前記入射面の両端のうちの少なくとも一端側に、前記入射面に対向して配置され」に相当する構成のものでもある。
そうすると、引用発明の「LEDパッケージ」は、本願補正発明の「前記入射面の両端のうちの少なくとも一端側に、前記入射面に対向して配置され、前記導光板に向かって白色の光を発する白色発光体」に相当する。

(d)引用発明の「バックライト」は、本願補正発明の「バックライト装置」に相当する。

したがって、本願補正発明と引用発明とは、
「入射面と、前記入射面の両端から連続する第1側面および第2側面とを含む導光板と、
前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって第1の色の光を発する発光体と、
前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって第2の色の光を発する発光体と、
前記入射面の両端のうちの少なくとも一端側に、前記入射面に対向して配置され、前記導光板に向かって白色の光を発する白色発光体とを備えるバックライト装置。」
の点で一致し、以下の点で相違する。

相違点1:白色発光体以外の発光体が、本願補正発明は「緑色蛍光体を含み、前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって緑色の光を発する緑色発光体」、「赤色蛍光体を含み、前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって赤色の光を発する赤色発光体」であり、
「前記緑色発光体から発せられる光又は前記赤色発光体から発せられる光の少なくとも一方は、発光ピーク波長が420?500nmである青色成分を含」むものであるのに対して、引用発明は「組を形成する単独の発光ダイオード」であって、それぞれ蛍光体を含むか否か、蛍光体の色、及び発光体の光色は特定されていない点。

相違点2:各発光体が、本願補正発明は「前記緑色発光体、前記赤色発光体および前記白色発光体は、前記入射面に沿って互いに等間隔になるように配置されている」のに対して、引用発明は「導光体の入射面に沿った配列方向に配列された複数の発光ダイオード」であって「配列方向端部のLEDパッケージ26の内側(つまり、配列方向中央側)における組を形成する単独の発光ダイオードの間隔を等間隔に配列するようにしてもよい」ものである点。

4.判断
上記相違点について、判断する。
(1)相違点1について
(a)刊行物2の青緑色LEDランプは、「【0013】・・・青緑色LEDランプは、青色の波長領域にピーク波長を有する青色光を発する青色LED素子と前記青色光に励起されて緑色の波長領域にピーク波長を有する緑色光を放出する緑色蛍光体を備え」、「【0032】・・・青緑色LEDランプ1aは図7のようなスペクトル分布を有」するものであり、刊行物2の紫色LEDランプは、「【0013】・・・紫色LEDランプは、青色の波長領域にピーク波長を有する青色光を発する青色LED素子と前記青色光に励起されて赤色の波長領域にピーク波長を有する赤色光を放出する赤色蛍光体を備え」たものであり、「【0032】・・・紫色LEDランプ1bは図8のようなスペクトル分布を有」するものであり、図7、8にはそれらの「青色の波長領域にピーク波長を有する青色光」が460nm程度の場所に「青色スペクトラム」として記載されたものであるので、刊行物2の「青緑色LEDランプから出射される青緑色光」も、刊行物2の「紫色LEDランプから出射される紫色光」も、本願補正発明の「前記緑色発光体から発せられる光又は前記赤色発光体から発せられる光の少なくとも一方は、発光ピーク波長が420?500nmである青色成分を含」む構成に相当する。
(b)そして、刊行物2の「青緑色LEDランプ」及び「紫色LEDランプ」は、引用発明の「組を形成する単独の発光ダイオード」(「LEDパッケージ26にパッケージングされた発光ダイオード」以外のもの。)と同様の、混色によって白色光を得るための光源(刊行物1【0014】、刊行物2【0012】参照)であり、かつ、刊行物1【0064】のRGB3色の発光ダイオードを用いた「《発明の実施形態2》」と同様の刊行物2「【0006】・・・赤色光を発光する赤色LED素子と緑色光を発光する緑色LED素子と青色光を発光する青色LED素子の3種類のLED素子を同時に点灯し・・・加法混色によって所望の色調の白色光を生成する方法」を【背景技術】として、「【0012】上記課題を解決するために」用いるものとして記載されたものでもあるので、刊行物2の「青緑色LEDランプ」及び「紫色LEDランプ」を用いて、引用発明の混色によって白色光を得るための光源である「組を形成する単独の発光ダイオード」を具現化し(刊行物1の「発明の実施形態2」のRGB3色の発光ダイオードに対しては置換し)本願補正発明の相違点1に係る構成とすることはすることは、当業者が容易になし得ることである。
(c)刊行物2の「青緑色LEDランプ」「紫色LEDランプ」と、本願補正発明の「緑色の光を発する緑色発光体」(発明の詳細な説明では「CIE色度図において例えば(0<x<0.4かつ0.05<y<0.9)を満たす緑色の光」として例示されているもの)、「赤色の光を発する赤色発光体」(発明の詳細な説明では「CIE色度図において例えば(0.3<x<0.7かつ0.1<y<0.4)を満たす赤色の光」として例示されているもの)との色の相当関係は明らかでないが、緑色発光体と赤色発光体とで白色光を実現できることが照明分野の技術常識(例えば、上記特開2006-310043号公報でも「【0017】・・・赤、緑・・・2色の発光ダイオードを用いることも可能である。」と記載されている。)であることを考慮すると、引用発明の混色によって白色光を得るための光源である「組を形成する単独の発光ダイオード」として、刊行物2の「青色光を発する青色LED素子と前記青色光に励起されて緑色光を放出する緑色蛍光体で・・・構成する」LEDランプ及び「青色光を発する青色LED素子と前記青色光に励起されて赤色光を放出する赤色蛍光体で・・・構成」するLEDランプを用いるにあたり、それらの色として白色光を実現する周知の色である緑色と赤色とを選択することも、当業者が適宜なし得る設計的事項である。
そうすると、引用発明の混色によって白色光を得るための光源である「組を形成する単独の発光ダイオード」として、刊行物2の「青色光を発する青色LED素子と前記青色光に励起されて緑色光を放出する緑色蛍光体で・・・構成する」LEDランプ及び「青色光を発する青色LED素子と前記青色光に励起されて赤色光を放出する赤色蛍光体で・・・構成」するLEDランプを用いるとともに、それらの色を白色光を実現する周知の色である緑色と赤色として、本願補正発明の相違点1に係る構成とすることは、当業者が容易になし得ることである。

(2)相違点2について
(a)上記「3.(1)(b)」に記載したように、引用発明の「組を形成する単独の発光ダイオード」のうちの第1の色の光を発する発光ダイオードは、本願補正発明の「緑色蛍光体を含み、前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって緑色の光を発する緑色発光体」と、「前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって第1の色の光を発する発光体」である点で共通するものであり、同様に第2の色の光を発する発光ダイオードは、本願補正発明の「赤色蛍光体を含み、前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって赤色の光を発する赤色発光体」と、「前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって第2の色の光を発する発光体」である点で共通するものであり、上記「3.(1)(c)」に記載したように、引用発明の「LEDパッケージ」は、本願補正発明の「白色発光体」に相当するものである。
そうすると、引用発明の「配列方向端部のLEDパッケージ26の内側(つまり、配列方向中央側)における組を形成する単独の発光ダイオードの間隔を等間隔に配列する」構成は、本願補正発明の「前記緑色発光体、前記赤色発光体および前記白色発光体は、前記入射面に沿って互いに等間隔になるように配置されている」構成と、「前記第1の色の光を発する発光体、前記第2の色の光を発する発光体は、前記入射面に沿って互いに等間隔になるように配置されている」構成で共通するものである。
そして、第1の色の光を発する発光体(本願補正発明の「緑色発光体」と対応するもの)及び第2の色の光を発する発光体(本願補正発明の「赤色発光体」と対応するもの)とLEDパッケージ26(本願補正発明の「白色発光体」に相当するもの)との間隔については、特定されたものではない。
(b)なお、引用発明は「LEDパッケージにおいて隣り合う発光ダイオード同士の間隔」は、「配列方向中央部において隣り合う発光ダイオード同士の間隔よりも小」とされたものであるが、当該「よりも小」とされた、「隣り合う発光ダイオード同士の間隔」は、「LEDパッケージにおいて隣り合う発光ダイオード同士の間隔」、すなわち、LEDパッケージ26内での隣り合う発光ダイオード同士の間隔であって、組を形成する単独の発光ダイオードとLEDパッケージ26との間隔について規定するものではない。
そうすると、刊行物1記載事項(ア)の【請求項2】で発明特定事項とされていない、単独の発光ダイオードとLEDパッケージ26との間隔は、任意のものとして扱われていると解するのが相当である。
そこで、引用発明の単独の発光ダイオードとLEDパッケージ26との間隔を、「組を形成する単独の発光ダイオードの間隔」と同じ間隔とすること(すなわち、本願補正発明の「前記緑色発光体、前記赤色発光体および前記白色発光体は、・・・互いに等間隔になるように配置」)が容易想到であるか否かについて検討する。
(c)導光体の入射面に沿った配列方向に配列された複数の発光ダイオードを備えた照明装置において、複数の発光ダイオードを等間隔に設けることは、例えば、原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された、特開2014-38831号公報(以下、「刊行物3」という。)に「【0031】・・・ダミーLEDパッケージを除外した残りのLEDパッケージは第2間隔S2を置いて配列され・・・」と、他にも、本願の出願前に頒布された、特開2009-53319号公報に「【0033】光源ユニット30は、導光板23を介して液晶パネル21を照射するものであり、図2(a)に示すように、計4個の高輝度LED(第1LEDに該当。図中、ハッチングを入れたLED)33と、計3個の高演色LED(第2LEDに該当)32をベース31に、交互に等間隔で配置している。」と記載されているように周知慣用の配置態様である。
(d)引用発明は、「配列方向端部のLEDパッケージ26の内側(つまり、配列方向中央側)における組を形成する単独の発光ダイオードの間隔を等間隔に配列するようにしてもよい」とされているものであり、上記(a)(b)に記載したように、配列方向端部のLEDパッケージ26(本願補正発明の「白色発光体」に相当するもの)と、その内側における組を形成する単独の発光ダイオード(刊行物記載事項(キ)では「発光ダイオード16R,16G,16B」として記載されたもの。本願補正発明の「緑色発光体」及び「赤色発光体」と白色ではない発光体である点で共通するもの)との間隔は、刊行物1記載事項(ア)の【請求項2】で任意のものとして扱われているものであって、上記「等間隔」以外のものとしなければならない特段の事情が存在するものでもないので、引用発明の「配列方向端部のLEDパッケージ26の内側(つまり、配列方向中央側)における組を形成する単独の発光ダイオードの間隔を等間隔に配列するように」構成するにあたり、組を形成する単独の発光ダイオードと、配列方向端部のLEDパッケージとの間隔も含めて、上記周知慣用の等間隔配置として、本願補正発明の相違点2に係る構成とすることは、当業者が容易になし得ることである。
(e)なお、本願補正発明の「間隔」は、本願図面【図1】等に「t」として図示された、隣り合う発光体の間の距離であるのに対して、引用発明の「発光ダイオードの間隔」は、刊行物1の《発明の実施形態2》である記載事項(カ)において「【0068】・・・図2に間隔A,B,Cを示す」とされ、刊行物1の【図2】に「B」「C」として図示された、隣り合う発光体の中心部相互の距離であるが、複数の発光ダイオードを並置する装置においては、可及的に同寸法のチップ部品LED(例えば、定番である「3528」サイズ、「1816」サイズ等)を採用することが周知慣用技術(例えば、上記刊行物3のLEDパッケージP1、P2も同寸法で図示され、第2間隔S2も本願補正発明と同様に隣り合う発光体の間の距離として図示されている。)であること、さらに、3色LEDのLEDパッケージが、単色LEDと同サイズに出来ないようなものでもないことを考慮すると、上記本願補正発明と引用発明の実施例とで図示されている「間隔」の起点が異なっていることは本質的な相違でなく、仮にこの点を相違点としても、上記周知慣用技術(刊行物3)を考慮すると容易想到といえるものである。

(3)本願補正発明の奏する作用効果は、引用発明、刊行物2に記載された事項、及び周知技術から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。

したがって、本願補正発明は、引用発明、刊行物2に記載された事項、及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

5.まとめ
以上のとおり、本願補正発明は、引用発明、刊行物2に記載された事項、及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。よって、本願補正発明は、特許出願の際に独立して特許を受けることができないものである。
したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1.本件出願の請求項1に係る発明
平成30年12月12日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本件出願の請求項1に係る発明は、平成30年4月20日付けの手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりである。
「【請求項1】
入射面と、前記入射面の両端から連続する第1側面および第2側面とを含む導光板と、
緑色蛍光体を含み、前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって緑色の光を発する緑色発光体と、
赤色蛍光体を含み、前記入射面に対向して配置され、前記入射面に向かって赤色の光を発する赤色発光体と、
前記入射面の両端のうちの少なくとも一端側に、前記入射面に対向して配置され、前記導光板に向かって白色の光を発する白色発光体とを備え、
前記緑色発光体から発せられる光又は前記赤色発光体から発せられる光の少なくとも一方は、発光ピーク波長が420?500nmである青色成分を含み、
前記緑色発光体、前記赤色発光体および前記白色発光体は、前記入射面に沿って配置されている、バックライト装置。」

2.引用刊行物とその記載事項
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物1?2とその記載事項は、前記の「第2 2.(1)」?「(2)」に記載したとおりである。

3.対比・判断
本願発明の発明特定事項を全て含むとともに、本願発明の発明特定事項に更に限定を付加した本願補正発明が、前記「第2」の「3.」?「4.」に記載したとおり、引用発明、刊行物2に記載された事項、及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も本願補正発明と同様の理由により、引用発明、刊行物2に記載された事項、及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

4.むすび
したがって、本願発明については、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
そうすると、このような特許を受けることができない発明を包含する本願は、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2019-12-20 
結審通知日 2020-01-07 
審決日 2020-01-21 
出願番号 特願2014-199985(P2014-199985)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (F21S)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 河村 勝也  
特許庁審判長 島田 信一
特許庁審判官 岡▲さき▼ 潤
中川 真一
発明の名称 バックライト装置  
代理人 言上 惠一  
代理人 山尾 憲人  

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