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審決分類 |
審判 訂正 (特120条の4,3項)(平成8年1月1日以降) 訂正する F21S 審判 訂正 特許請求の範囲の実質的変更 訂正する F21S 審判 訂正 4項(134条6項)独立特許用件 訂正する F21S 審判 訂正 3項(134条5項)特許請求の範囲の実質的拡張 訂正する F21S 審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する F21S |
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管理番号 | 1360756 |
審判番号 | 訂正2020-390005 |
総通号数 | 245 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2020-05-29 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2020-01-16 |
確定日 | 2020-03-05 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第5982227号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第5982227号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件特許第5982227号の請求項1?2に係る特許についての出願は、平成24年8月31日に特許出願され、平成28年8月5日にその特許権の設定登録がされ、そして、令和2年1月16日付けで本件訂正審判の請求がなされたものである。 第2 請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第5982227号の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。 第3 本件訂正の内容 請求人が求めている訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下のとおりである(審決注:下線部分は訂正箇所であり、請求人が訂正特許請求の範囲において示したとおりである。)。 1 訂正事項1 特許請求の範囲の訂正前の請求項1の記載を訂正後の請求項1の記載のとおり訂正し、訂正前の請求項1を引用する請求項2についても、同様に訂正する。 (訂正前) 「【請求項1】 発光素子を有する光源部と、 前記光源部の熱を空気中へ発散させる放熱部と、 前記放熱部の少なくとも一部を覆う外装部と、 一部が被固定部に固定されるブラケットと、を具備し、 前記外装部には、前記放熱部が露出する開口部が形成され、 前記ブラケットは、前記放熱部における前記開口部から露出する部分に回転自在に取り付けられる、ことを特徴とする照明器具。」 (訂正後) 「【請求項1】 基板に配置された発光素子を有する光源部と、 前記光源部の熱を空気中へ発散させる放熱部と、 前記放熱部の少なくとも一部を覆う外装部と、 一部が被固定部に固定されるブラケットと、を具備し、 前記外装部の側部には、前記放熱部が露出する開口部が形成され、 前記ブラケットは、前記放熱部における前記開口部から露出する部分に回転自在に取り付けられ、 前記外装部は、前記放熱部とは別体に形成され、前記放熱部から取り外し可能であることを特徴とする照明器具。」 以下、当審の判断を行うため便宜上、訂正事項1における、「発光素子」を「基板に配置された発光素子」とする訂正、「前記外装部には、前記放熱部が露出する開口部が形成され、」を「前記外装部の側部には、前記放熱部が露出する開口部が形成され、」とする訂正、及び、外装部について「前記外装部は、前記放熱部とは別体に形成され、前記放熱部から取り外し可能である」とする訂正を、それぞれ、「訂正事項1-1」、「訂正事項1-2」及び「訂正事項1-3」という。 第4 当審の判断 1 訂正の目的の適否について (1)訂正事項1-1について 訂正事項1-1の「発光素子」を「基板に配置された発光素子」とする訂正は、発光素子の配置を具体的に特定して限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 (2)訂正事項1-2について 訂正事項1-2の「前記外装部には、前記放熱部が露出する開口部が形成され、」を「前記外装部の側部には、前記放熱部が露出する開口部が形成され、」とする訂正は、外装部における、開口部が形成されている位置を、具体的に特定して限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 (3)訂正事項1-3について 訂正事項1-3の「前記外装部は、前記放熱部とは別体に形成され、前記放熱部から取り外し可能である」とする訂正は、外装部と放熱部の関係を、具体的に特定して限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 (4)訂正事項1について 上記(1)?(3)のとおり、訂正事項1-1、訂正事項1-2及び訂正事項1-3は、いずれも、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるから、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 2 新規事項の追加の有無について (1)訂正事項1-1について 願書に添付した明細書(以下「本件明細書」という。さらに、特許請求の範囲又は図面を併せたものを「本件明細書等」という。)の段落【0023】には、「LED11は、基板12上に複数配置され、LED11が配置された状態の基板12が収容部2sに納められる。」と記載されているから、「基板」に「配置され」た「LED11」すなわち「発光素子」が記載されているといえる。 したがって、「基板に配置された発光素子」という事項は、本件明細書等に記載された事項であり、訂正事項1-1の「発光素子」を「基板に配置された発光素子」とする訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 (2)訂正事項1-2について 本件明細書の段落【0020】には、「外装部3の端部と側部には、貫通孔3ha・3hbが設けられている(図2C参照)。」と記載されているところ、本件明細書等の図2Cを参照(図1も併せて参照)すると、「貫通孔3hb」が、「放熱部が露出する開口部」であることは、その寸法などから明らかであり、「外装部3の」「側部には」、「貫通孔3hbが設けられている」すなわち「放熱部が露出する開口部」が形成されているといえる。 したがって、訂正事項1-2の「前記外装部には、前記放熱部が露出する開口部が形成され、」を「前記外装部の側部には、前記放熱部が露出する開口部が形成され、」とする訂正は、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではないから、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 (3)訂正事項1-3について 本件明細書の「装部3は、その内部が空洞になっているため、放熱部2を覆うことができる。なお、外装部3は、放熱部2の外径寸法(光軸方向Yに直交する方向の外径寸法)が最大となっている部分に接触した状態で、二つのボルト31によって固定される(図2B参照)。」(段落【0027】)、「ユーザーは、ボルト31を放熱部2及び外装部3から取り外す(図中S3参照)。」(段落【0036】)及び「次に、ユーザーは、外装部3を保持した状態で該外装部3から放熱部2を引き抜く(図中S4参照)。」(段落【0037】)という記載と、本件明細書等の図4(特に、「(S4)」)を併せて参照すると、「外装部3は」「放熱部2を覆うことができ」、「外装部3は、放熱部2」「に接触した状態で、二つのボルト31によって固定される」から、外装部は、放熱部とは別体に形成されているといえるし、「ボルト31を放熱部2及び外装部3から取り外」し、「外装部3から放熱部2を引き抜く(図中S4参照)」から、外装部は、放熱部から取り外し可能であるといえる。 したがって、訂正事項1-3の、外装部について「前記外装部は、前記放熱部とは別体に形成され、前記放熱部から取り外し可能である」とする訂正は、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではないから、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 (4)訂正事項1について 上記(1)?(3)のとおり、訂正事項1-1、訂正事項1-2及び訂正事項1-3は、いずれも、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものである。 したがって、訂正事項1による訂正は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 3 特許請求の範囲の実質上の拡張・変更の存否について 訂正事項1は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり(上記1(4))、かつ、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 4 独立特許要件について 上記訂正事項1による訂正後における特許請求の範囲の請求項1及び2に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせないから、上記訂正事項1及び2の訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合する。 第5 むすび 以上のとおりであるから、本件審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 基板に配置された発光素子を有する光源部と、 前記光源部の熱を空気中へ発散させる放熱部と、 前記放熱部の少なくとも一部を覆う外装部と、 一部が被固定部に固定されるブラケットと、を具備し、 前記外装部の側部には、前記放熱部が露出する開口部が形成され、 前記ブラケットは、前記放熱部における前記開口部から露出する部分に回転自在に取り付けられ、 前記外装部は、前記放熱部とは別体に形成され、前記放熱部から取り外し可能であることを特徴とする照明器具。 【請求項2】 前記放熱部は、前記ブラケットが取り付けられるボスを有し、該ボスを始点とした放熱フィンが形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の照明器具。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2020-02-10 |
結審通知日 | 2020-02-14 |
審決日 | 2020-02-26 |
出願番号 | 特願2012-192481(P2012-192481) |
審決分類 |
P
1
41・
856-
Y
(F21S)
P 1 41・ 854- Y (F21S) P 1 41・ 851- Y (F21S) P 1 41・ 855- Y (F21S) P 1 41・ 841- Y (F21S) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 當間 庸裕 |
特許庁審判長 |
藤井 昇 |
特許庁審判官 |
出口 昌哉 一ノ瀬 覚 |
登録日 | 2016-08-05 |
登録番号 | 特許第5982227号(P5982227) |
発明の名称 | 照明器具 |
代理人 | 川上 桂子 |
代理人 | 川上 桂子 |
代理人 | 三品 明生 |
代理人 | 三品 明生 |