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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  C02F
管理番号 1364015
異議申立番号 異議2020-700077  
総通号数 248 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2020-08-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2020-02-13 
確定日 2020-07-14 
異議申立件数
事件の表示 特許第6560149号発明「金属シアノ錯体含有廃水の処理方法」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。 
結論 特許第6560149号の請求項1ないし5に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第6560149号の請求項1?5の特許についての出願は、平成28年 3月28日に出願され、令和 1年 7月26日にその特許権の設定登録がされ、令和 1年 8月14日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許について、令和 2年 2月13日付けで特許異議申立人埴田眞一 (以下、「申立人」という。)により特許異議の申立てがされたものである。

第2 本件発明
特許第6560149号の請求項1?5の特許に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1」?「本件発明5」という。)は、その特許請求の範囲の請求項1?5に記載された事項により特定される次のとおりのものであると認める。
「【請求項1】
アニオン性の金属シアノ錯体を含有する廃水に、アルミニウム塩を添加し、マンガン化合物を使用することなく、廃水のpHが8.0以下の条件下で金属シアノ錯体を析出させ、その後に析出物を、固液分離する工程と、固液分離後の処理水に酸化剤を添加してpH6以上10未満でシアンを分解する工程と、を有することを特徴とする金属シアノ錯体含有廃水の処理方法。
【請求項2】
アニオン性の金属シアノ錯体を含有する廃水に酸化剤を添加してpH6以上10未満でシアンを分解する工程と、該工程後に、アルミニウム塩を添加し、マンガン化合物を使用することなく、廃水のpHが8.0以下の条件下で金属シアノ錯体を析出させ、その後に析出物を固液分離する工程と、を有することを特徴とする金属シアノ錯体含有廃水の処理方法。
【請求項3】
前記酸化剤を添加してシアンを分解する工程で、pHを6以上9以下とする請求項1又は2に記載の金属シアノ錯体含有廃水の処理方法。
【請求項4】
前記固液分離する工程で、アニオン性有機高分子凝集剤を用いる請求項1?3のいずれか1項に記載の金属シアノ錯体含有廃水の処理方法。
【請求項5】
前記アルミニウム塩が、塩化アルミニウム又は硫酸アルミニウムのいずれかである請求項1?4のいずれか1項に記載の金属シアノ錯体含有廃水の処理方法。」


第3 特許異議の申立ての理由について
申立人は、特許異議申立書において、証拠方法として甲第1号証?甲第4号証(以下、それぞれ「甲1」?「甲4」という。)を提出して、以下の申立理由によって、本件特許は、取り消すべきものである旨主張している。

申立理由(特許法第29条第2項)
本件発明1?3、5は、甲1に記載された発明及び甲2、甲3に記載された周知技術に基いて、また、本件発明4は、甲1に記載された発明及び甲2?甲4に記載された周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。

(証拠方法)
甲1:特開2013-146696号公報
甲2:特開2005-279571号公報
甲3:公害防止の技術と法規編集委員会 編、「新・公害防止の技術と法規2009〔水質編〕分冊II」、社団法人産業環境管理協会、2009年1月20日、p.II-236?241
甲4:特開平5-169071号公報


第4 当審の判断
1 各甲号証の記載事項
(1)甲1の記載事項及び甲1に記載された発明
ア 甲1の記載事項
1a「【特許請求の範囲】
【請求項1】
シアン含有廃水に、該廃水に含まれるシアンを除去し得る量のマンガン化合物、および銅化合物および/またはアルミニウム化合物を添加した後、該廃水をpH6?9.5の条件下で、生成した水不溶性塩を該廃水から除去して、該廃水中のシアンを除去することを特徴とするシアン含有廃水の処理方法。」

1b「【0001】
本発明は、簡便な操作でシアンを確実に除去して、処理後の廃水のシアン濃度が排水基準を満たし得る、各種工場から排出されるシアン含有廃水の処理方法に関する。」

1c「【0015】
本発明は、処理後の廃水のシアン濃度が排水基準よりもさらに低い上乗せ排水基準をも満足する濃度となるように、簡便な操作でシアンを確実に除去し得ると共に、処理後の廃水を中和処理なしに、そのまま下水などに排出し得るシアン廃水の処理方法を提供することを課題とする。」

1d「【0037】
下記の各試験例では、次のようにして調製した2種類の鉄シアン錯イオン含有水をシアン廃水として用いた。
フェロシアン化カリウム溶液0.047g/リットルを水で希釈して、全シアン濃度として20mg/リットルを含有するpH6.5の鉄シアン錯イオン含有水Aを得た。
フェロシアン化カリウム溶液0.188g/リットルを水で希釈して、全シアン濃度として80mg/リットルを含有するpH6.7の鉄シアン錯イオン含有水Bを得た。
【0038】
試験例では、次の薬剤A?Eを用いた。薬剤A?Dは本発明において用いられる薬剤であり、薬剤Eは従来からシアン廃水の処理で用いられている薬剤である。
薬剤A:塩化マンガン水溶液(濃度31.2重量%)
薬剤B:塩化第一銅の塩化水素水溶液(濃度20重量%)
薬剤C:硫酸銅水溶液(濃度12.5重量%)
薬剤D:ポリ塩化アルミニウム水溶液(濃度(アルミナ換算値)10重量%)
薬剤E:塩化第二鉄水溶液(濃度38重量%)
【0039】
試験例1(鉄シアン錯イオンの除去効果確認試験)
容量500mLのビーカーに、それぞれ鉄シアン錯イオン含有水A500mLを分注し、表1に示す濃度になるように各薬剤A?Eを添加し、表1に示すpHになるように硫酸または水酸化ナトリウムを添加して試験水を得た。次いで、得られた試験水を30分間撹拌し、試験水中の水不溶性の生成物を濾別した。次いで、得られた濾液中の全シアン濃度(T-CN)をJIS K0102に準拠して測定し、各試験水における鉄シアン錯イオンの除去効果を評価した。
得られた全シアン濃度(mg/L)の結果を、添加した薬剤とその添加量および調整した試験水のpH値と共に表1に示す。
【0040】

【0041】
表1の測定結果から、実施例1?8の薬剤を添加した後、pHを6.0?9.5に調整した場合には、すべてのpH領域において全シアン濃度を1mg/リットル以下、殆どの場合において、さらに1桁または2桁低い濃度にまで低減させ、シアンを確実に除去し得ることがわかる。これに対して、比較例1?11の薬剤を添加した後、pHを6.0?9.5に調整した場合には、すべてのpH領域において全シアン濃度を1mg/リットル以下に低減させることができないことがわかる。」

イ 甲1に記載された発明
記載事項1a?1cによると、甲1には、廃水に含まれるシアンを除去し得る量のマンガン化合物、および銅化合物および/またはアルミニウム化合物を添加した後、該廃水をpH6?9.5の条件下で、生成した水不溶性塩を該廃水から除去して、該廃水中のシアンを除去するようにしたシアン含有廃水の処理方法について記載されている。
また、甲1には、記載事項1dによると、鉄シアン錯イオン含有水に薬剤を添加して試験水を得て、得られた試験水を撹拌し、試験水中の水不溶性の生成物を濾別する試験例1が記載され、表1の試験結果では、比較例4として、鉄シアン錯イオン含有水に、薬剤D(ポリ塩化アルミニウム水溶液)のみを添加し、pH6?8の範囲に調整し、次いで、得られた試験水を撹拌し、試験水中の水不溶性の生成物を濾別することで、シアンを除去したことが記載されている。

これらの記載事項のうち、特に比較例4からみて、甲1には、
「鉄シアン錯イオン含有廃水に、ポリ塩化アルミニウムを添加し、廃水をpH6?8の条件下で、生成した水不溶性塩を該廃水から除去して、該廃水中のシアンを除去する、シアン含有排水の処理方法」
の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。

(2)甲2の記載事項
2a「【特許請求の範囲】
【請求項1】
シアン含有廃水に、予めアルカリ条件下で塩素ガスを導入するか、次亜塩素酸塩を添加して、シアン化合物を酸化分解する第1段処理を行い、次いで、廃水中に残存するシアン化合物を、ホルムアルデヒド、マンガン化合物および/または銅化合物、ならびに塩素ガスまたは次亜塩素酸塩の三成分系で処理して、シアン化合物を分解物および/または水不溶性塩として除去する第2段処理を行うことを特徴とするシアン含有廃水の処理方法。
・・・
【請求項4】
第1段処理前または第1段処理中に、廃水のpHを10以上に調整する請求項1?3のいずれか1つに記載のシアン含有廃水の処理方法。
・・・
【請求項6】
第1段処理後、第2段処理前または第2段処理中に、廃水のpHを7?8.5に調整する請求項1?5のいずれか1つに記載のシアン含有廃水の処理方法。
・・・ 」

(3)甲3の記載事項
3a「(1) アルカリ塩素法
シアン排水の処理に広く適用されている方法であり,アルカリ性で塩素を添加する工程と,次いでpHを中性として,さらに塩素を添加する二段階で分解が行われる。塩素には通常,次亜塩素酸ナトリウムが用いられ,薬注制御はORP計で行われる。
一段反応:pH10以上,酸化還元電位300?350mV
NaCN+NaOCl → NaCNO+NaCl (4.9.2-1)
二段反応:pH7?8 酸化還元電位600?650mV
2NaCNO+3NaOCl+H_(2)O → N_(2)+3NaCl+2NaHCO_(3) (4.9.2-2)
・・・
式(4.9.2-1) と式(4.9.2-2)より
2NaCN+5NaOCl+H_(2)O → N_(2)+5NaCl+2NaHCO_(3) (4.9.2-3)
シアンは最終的に,窒素と二酸化炭素に分解される。
・・・
一段反応をpH10以上で行う理由は,シアン酸(CNO^(-))の中間生成物である塩化シアン(CNCl:揮発性,毒性はシアン化水素の1/3)の加水分解を促進するためである。
NaCN+NaOCl+H_(2)O → CNCl+2NaOH → NaCNO+NaCl+H_(2)O (4.9.2-4)
二段反応を中性で行う理由は,シアン酸の分解がアルカリ性では遅く,中性では反応が速くなるためである。反応時間は一段目が約10分,二段目が30分程度であり,二段目の方が長い。
・・・
なお,アルカリ塩素法で分解できるシアン化合物は,アルカリ金属塩(NaCN,KCN),銅シアノ錯体(Na_(3)[Cu(CN)_(4)]),亜鉛・カドミウムのシアノ錯体(Na_(2)[Zn(CN)_(4)],Na_(2)[Cd(CN)_(4)])などである。
・・・
ほとんど分解できないのは,鉄,コバルト,金のシアノ錯体(Na_(4)[Fe(CN)_(6)],Na_(4)[Co(CN)_(6)],Na[Au(CN)_(2)])である。過剰塩素存在下でも安定であるため,吸着法や難溶性塩生成法が適用される。」(II-237ページ9行目 ? II-239 ページ9行目)

(4)甲4の記載事項
4a「【0010】このようにして処理された廃水は(D)工程において、高分子凝集剤などを添加して、沈殿性のよいフロックなどを形成させ、固液分離処理を行う。この固液分離処理はシックナーなどの沈殿槽を用いて行ってもよいし、界面活性剤や分散剤などを含有し、凝集沈降性が悪い場合には、ろ過器などを用いて行ってもよい。 ・・・ 」

2 対比・判断
(1)本件発明1について
ア 発明の対比
本件発明1と甲1発明とを対比する。
本件明細書において、「これらのシアン含有廃水を構成するシアン成分廃水中には、フェロシアンやフェリシアン等のアニオン性の金属シアノ錯体を含有する場合が多い。」(段落【0013】)、「シアン含有廃水中から簡便に分離して取り除くことができるアニオン性の金属シアノ錯体としては、例えば、[Zn(CN)_(4)]^(2-)、[Fe(CN)_(6)]^(4-)、[Fe(CN)_(6)]^(3-)、[Ni(CN)_(4)]^(2-)などを構造中に有する成分が挙げられる。」(段落【0014】)と記載されていることからも明らかなように、甲1発明の「鉄シアン錯イオン」は、本件発明1の「アニオン性の金属錯体」に相当する。
また、甲1発明の「ポリ塩化アルミニウム」、「pH6?8の条件下」、「生成」、「除去」は、本件発明1の「アルミニウム塩」、「pHが8.0以下の条件下」、「析出」、「固液分離」に相当し、甲1発明は、本願発明1と同様に「マンガン化合物を使用する」ものでないことは明らかである。
そして、甲1発明の「水不溶性塩」は、ポリ塩化アルミニウムを添加することにより生成し、それによりシアンが除去されるから、本件発明1におけるアルミニウム塩を添加することで析出する「金属シアノ錯体」の「析出物」に相当するといえる。

これらのことから、本件発明1と甲1発明とは、
「アニオン性の金属シアノ錯体を含有する廃水に、アルミニウム塩を添加し、マンガン化合物を使用することなく、廃水のpHが8.0以下の条件下で金属シアノ錯体を析出させ、その後に析出物を、固液分離する工程を有する金属シアノ錯体含有廃水の処理方法」
である点で一致し、以下の点で両者は相違すると認められる。

(相違点)
本件発明1は、固液分離後の処理水に酸化剤を添加してpH6以上10未満でシアンを分解する工程を有するものであるのに対して、甲1発明は、このような工程を有するものではない点。

イ 相違点についての検討
上記相違点について、申立人は、特許異議申立書において、甲1発明において、廃水中に残存するシアン成分を、甲2、甲3に記載のシアン除去方法を適用して除去することは、当業者が容易に想到する旨主張している。
そこで、申立人の上記主張について検討する。
確かに、記載事項2a及び記載事項3aによると、特許異議申立書に記載したとおり、甲2には、シアン含有廃水に次亜塩素酸塩を添加して廃水中のシアン化合物を酸化分解する段階と、pH7?8.5に調整して廃水中に残存するシアン化合物を析出させて水不溶性塩として除去する段階とを含む処理方法が、甲3には、アルカリ条件?中性条件下で次亜塩素酸ナトリウムのような酸化剤を添加してシアン化合物を酸化分解する方法が、それぞれ記載されているといえる。
他方、記載事項1b及び記載事項1cのとおり、甲1には、処理後のシアン濃度が排水基準よりもさらに低い上乗せ排水基準をも満足する濃度となるように、簡便な操作でシアンを確実に除去し得ると共に、処理後の廃水を中和処理なしに、そのまま下水などに排出し得るシアン廃水の処理方法を提供することを課題とすることが記載され、さらに記載事項1aの請求項1の記載、並びに記載事項1dの実施例及び比較例から上記課題を解決するためには、「廃水に含まれるシアンを除去し得る量のマンガン化合物、および銅化合物および/またはアルミニウム化合物を添加」するという手段が不可欠であると当業者は理解するのが合理的である。
そうすると、甲1発明は、あくまで上記「1(1)イ」で認定したとおり、甲1において「比較例4」として記載されたものであるから、甲1の記載に接した当業者は、「比較例4」から認定した甲1発明に対して、上記の不可欠の手段の適用を考えることはあっても、甲1に記載の課題を解決するために、わざわざ別の廃水処理工程を追加することは想定しないというべきである。
そうである以上、甲2及び甲3で示されるように、pH8以下でシアン含有廃水を酸化処理することが周知技術であるとしても、甲1発明において、別工程である当該周知技術を適用する動機付けが存在しないといわざるを得ない。
また、本件発明1は、上記相違点に係る構成と相まって、「中性域でシアンを酸化分解するものでありながら、従来技術のように、酸化剤である次亜塩素酸塩に加えてマンガン化合物のような別の薬剤を併用する必要がなく、一貫して中性域での処理を可能にできる」(本件明細書 段落【0020】)という、甲1?甲3からは予測し得ない効果を奏するものと認められる。
したがって、甲1発明において甲2及び甲3に記載のシアン除去方法を適用することは当業者が容易に想到し得る、という申立人の上記主張は採用できない。

よって、本件発明1は、甲1発明及び甲2、甲3に記載された周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

(2)本件発明2について
ア 発明の対比
上記「(1)ア」と同様にして、本件発明2と甲1発明とを対比すると、
本件発明2と甲1発明とは、
「廃水に、アルミニウム塩を添加し、マンガン化合物を使用することなく、廃水のpHが8.0以下の条件下で金属シアノ錯体を析出させ、その後に析出物を固液分離する工程を有する金属シアノ錯体含有廃水の処理方法」
である点で一致し、以下の点で両者は相違すると認められる。

(相違点)
本件発明2は、アニオン性の金属シアノ錯体を含有する廃水に酸化剤を添加してpH6以上10未満でシアンを分解する工程を有し、該工程後に、上記一致点に係る工程によって廃水を処理するものであるに対して、甲1発明は、このような廃水に酸化剤を添加してシアンを分解する工程を有するものではない点。

イ 相違点についての検討
上記相違点について、申立人は、特許異議申立書において、甲1発明の廃水中に存在するシアン成分を予め、甲2、甲3に記載のシアン除去方法を適用して除去することは、当業者が容易に想到する旨主張するが、上記「(1)イ」のとおり、甲1発明において、甲2、甲3記載の周知技術を適用する動機付けが存在しないのであるから、本件発明2についても、甲1発明及び甲2、甲3に記載された周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

(3)本件発明3、5について
本件発明3、5は、本件発明1又は本件発明2を直接的又は間接的に引用するものであるから、本件発明1又は本件発明2と同様の理由により、甲1発明及び甲2、甲3に記載された発明に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。

(4)本件発明4について
本件発明4は、本件発明1又は本件発明2を直接的又は間接的に引用するものであり、また、甲4は、記載事項4aによると、シアン含有廃水の処理において、薬剤添加により生成された析出物を、凝集剤を用いて固液分離することが、当該技術分野において、周知技術であること示しているにすぎない。
よって、本件発明4についても、本件発明1及び本件発明2と同様であり、本件発明4は、甲1発明及び甲2?甲4に記載された周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえない。


第5 むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立書に記載された理由及び証拠方法によっては、本件請求項1?5に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1?5に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2020-06-30 
出願番号 特願2016-63445(P2016-63445)
審決分類 P 1 651・ 121- Y (C02F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 富永 正史  
特許庁審判長 日比野 隆治
特許庁審判官 金 公彦
後藤 政博
登録日 2019-07-26 
登録番号 特許第6560149号(P6560149)
権利者 日鉄環境株式会社
発明の名称 金属シアノ錯体含有廃水の処理方法  
代理人 竹山 圭太  
代理人 岡田 薫  
代理人 菅野 重慶  
代理人 近藤 利英子  

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