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審決分類 |
審判 訂正 (特120条の4,3項)(平成8年1月1日以降) 訂正する A61H 審判 訂正 特許請求の範囲の実質的変更 訂正する A61H 審判 訂正 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明 訂正する A61H 審判 訂正 3項(134条5項)特許請求の範囲の実質的拡張 訂正する A61H |
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管理番号 | 1364245 |
審判番号 | 訂正2020-390026 |
総通号数 | 249 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2020-09-25 |
種別 | 訂正の審決 |
審判請求日 | 2020-04-02 |
確定日 | 2020-06-15 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第4726153号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 特許第4726153号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正後の請求項[1-3]について訂正することを認める。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本件審判の請求に係る特許第4726153号(以下、「本件特許」という。)は、平成20年9月22日に出願した特願2008-242861号の一部を平成22年10月8日に新たな特許出願としたものであって、平成23年4月22日にその特許権の設定登録がなされ、その後、令和2年4月2日に訂正審判(以下、「本件訂正審判」という。)の請求がなされたものである。 第2 請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許の願書に添付した特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1?3について訂正することを認める、との審決を求めるものである。 第3 訂正の内容 本件訂正審判の請求に係る訂正の内容は、本件審判請求書の記載によれば、以下のとおりである。なお、下線は訂正箇所を示す。 1 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に 「座部と背凭れ部を備えた椅子型マッサージ機において、 前記背凭れ部は、被施療者の上半身をクッションを介して支持する背フレームと、該背フレームの側部に取り付けられ、被施療者の上腕及び肩付近の部位を側方及び略前方から施療する施療部を有する施療ユニットと、を有し、 前記施療ユニットは、 その内側面に前記施療部としてエアの給排気により膨縮する空気袋を有し、 その内側面を左右方向中心側へ向けた状態を維持して前後方向に移動させることができ、非使用時には後退させておくことができるよう構成され、 最前方に位置するときには被施療者の上半身の側面にその内側面が対向し、最後方に位置するときには前記背フレームの側方にその内側面が対向している ことを特徴とする椅子型マッサージ機。」と記載されているのを、 「座部と背凭れ部を備えた椅子型マッサージ機において、 前記背凭れ部は、被施療者の上半身をクッションを介して支持する背フレームと、該背フレームの側部に取り付けられ、前記座部に着座した被施療者を上方から見下ろした平面視において、被施療者の上腕及び肩付近の部位を側方及び略前方から施療する施療部を有する施療ユニットと、を有し、 前記施療ユニットは、 その内側面に前記施療部としてエアの給排気により膨縮する空気袋を有し、 前記平面視において、その内側面を左右方向中心側へ向けた状態を維持して前後方向に移動させることができ、非使用時には後退させておくことができるよう構成され、 最前方に位置するときには被施療者の上半身の側面にその内側面が対向し、最後方に位置するときには前記背フレームの側方にその内側面が対向している ことを特徴とする椅子型マッサージ機。」に訂正する。 (請求項1の記載を引用する請求項2?3も同様に訂正する) 第4 当審の判断 1 訂正事項1について (1)一群の請求項について 訂正事項1に係る訂正前の請求項1-3について、請求項2-3は請求項1を引用しているものであって、訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。 したがって、訂正前の請求項1-3に対応する訂正後の請求項1-3は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。 (2)訂正の目的について 訂正事項1は、訂正前の請求項1の施療ユニットにおける前後方向や左右方向との記載について、施療ユニットをどの方向から見たものを基準としているかを明確にするものである。 したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。 (3)新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について 訂正事項1は、本件特許の明細書の段落【0028】の「【図21】施療ユニットを用いた施療動作を説明すべく、椅子型マッサージ機に着座した被施療者を上方から見下ろした状態を示す模式図であり、(a)は挟み揉みマッサージを行っている様子、(b)は捻りマッサージを行っている様子を夫々示している。」、「【図27】図26に示す椅子型マッサージ機の平面図である。」、同じく本件特許の明細書の段落【0128】の「(実施の形態4)図26は、椅子型マッサージ機の実施の形態4に係る構成を示す模式的正面図であり、背フレーム3b及び施療ユニット80のみを示している。また、図27は、図26に示す椅子型マッサージ機の平面図である。これら図26及び図27に示す椅子型マッサージ機は、背フレーム3bの側部に取り付けられた施療ユニット80を前後方向に移動させることができ、非使用時には後退させておくことができる構成になっている。以下、この構成について詳説する。」との記載に基づくものである。図21と図27とは共に同じ方向から見たものであることが看取されることから、図27は、図26に示す椅子型マッサージ機に着座した被施療者を上方から見下ろした状態を示すものであると認められる。 したがって、訂正後の請求項1における「前記座部に着座した被施療者を上方から見下ろした平面視において、」という記載は、願書に添付した明細書、又は図面に記載された事項の範囲内のものである。 よって、訂正事項1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 また、訂正事項1は、「前記座部に着座した被施療者を上方から見下ろした平面視において、」という、施療ユニットをどの方向から見たものを基準としているかを明確にする訂正であるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 そして、訂正後の請求項1を引用する請求項2-3についても同様に、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合するものである。 第5 むすび したがって、本件訂正審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。 |
発明の名称 |
(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 座部と背凭れ部を備えた椅子型マッサージ機において、 前記背凭れ部は、被施療者の上半身をクッションを介して支持する背フレームと、該背フレームの側部に取り付けられ、前記座部に着座した被施療者を上方から見下ろした平面視において、被施療者の上腕及び肩付近の部位を側方及び略前方から施療する施療部を有する施療ユニットと、を有し、 前記施療ユニットは、 その内側面に前記施療部としてエアの給排気により膨縮する空気袋を有し、 前記平面視において、その内側面を左右方向中心側へ向けた状態を維持して前後方向に移動させることができ、非使用時には後退させておくことができるよう構成され、 最前方に位置するときには被施療者の上半身の側面にその内側面が対向し、最後方に位置するときには前記背フレームの側方にその内側面が対向している ことを特徴とする椅子型マッサージ機。 【請求項2】 前記施療ユニットは、最後方に位置するときには前記背フレームの側方に位置して、該施療ユニットの前端と該背フレームの前面とは略面一になるよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の椅子型マッサージ機。 【請求項3】 前記背フレームは、その側部に左右方向の中央側へ窪んだ凹部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の椅子型マッサージ機。 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
審理終結日 | 2020-05-14 |
結審通知日 | 2020-05-18 |
審決日 | 2020-06-04 |
出願番号 | 特願2010-228132(P2010-228132) |
審決分類 |
P
1
41・
855-
Y
(A61H)
P 1 41・ 854- Y (A61H) P 1 41・ 841- Y (A61H) P 1 41・ 853- Y (A61H) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 永冨 宏之、岩田 洋一 |
特許庁審判長 |
林 茂樹 |
特許庁審判官 |
宮崎 基樹 倉橋 紀夫 |
登録日 | 2011-04-22 |
登録番号 | 特許第4726153号(P4726153) |
発明の名称 | 椅子型マッサージ機 |
代理人 | 特許業務法人R&C |
代理人 | 特許業務法人R&C |