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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H04W
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 H04W
管理番号 1366869
審判番号 不服2019-8230  
総通号数 251 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2020-11-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-06-20 
確定日 2020-10-06 
事件の表示 特願2016-558394「デュアルコネクティビティシナリオにおける電力共有および電力ヘッドルーム報告」拒絶査定不服審判事件〔平成27年10月 8日国際公開、WO2015/153382、平成29年 5月25日国内公表、特表2017-513377〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯

本願は、2015年(平成27年)3月28日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2014年3月31日 米国, 2015年3月27日 米国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

平成30年3月13日 :手続補正書の提出
平成31年1月11日付け :拒絶理由通知書
平成31年4月16日 :意見書,手続補正書の提出
平成31年4月25日付け :拒絶査定
令和 1年6月20日 :拒絶査定不服審判の請求,手続補正書の提出

第2 令和1年6月20日にされた手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

令和1年6月20日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]

1 本願発明と補正後の発明(補正の概要)

本件補正は、平成31年4月16日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された

「ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信のための方法であって、
前記UEの最大送信電力を決定するステップと、
無線リソース制御(RRC)シグナリングによって、第1の基地局に対するアップリンク送信のために利用可能な第1の最低保証電力および第2の基地局に対するアップリンク送信のために利用可能な第2の最低保証電力を半静的に設定するステップであって、前記第1の最低保証電力と前記第2の最低保証電力との合計が前記最大送信電力を超えない、ステップと、
前記UEの前記最大送信電力、前記第1の最低保証電力、および前記第2の最低保証電力に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の基地局に対するアップリンク送信のために利用可能な第1の最大送信電力および前記第2の基地局に対するアップリンク送信のために利用可能な第2の最大送信電力を動的に決定するステップであって、前記第1の最大送信電力と前記第2の最大送信電力との合計が前記最大送信電力を超えない、ステップと
を含み、前記第1の最大送信電力および前記第2の最大送信電力を動的に決定するステップが、
前記第1の基地局に対するアップリンク送信のための前記第1の最低保証電力の未使用量を決定するステップと、
前記第2の基地局に対するアップリンク送信のために利用可能な前記第2の最大送信電力を決定するとき、前記未使用量の少なくとも一部を含めるステップと
を含む、方法。」(以下,「本願発明」という。)
を,
「ユーザ機器(UE)によるワイヤレス通信のための方法であって、
前記UEの最大送信電力を決定するステップと、
第1の基地局および第2の基地局と前記UEとの間の無線リソース制御(RRC)シグナリングによって、前記第1の基地局に対するアップリンク送信のために利用可能な第1の最低保証電力および前記第2の基地局に対するアップリンク送信のために利用可能な第2の最低保証電力を半静的に設定するステップであって、前記第1の最低保証電力と前記第2の最低保証電力との合計が前記最大送信電力を超えない、ステップと、
前記UEの前記最大送信電力、前記第1の最低保証電力、および前記第2の最低保証電力に少なくとも部分的に基づいて、前記第1の基地局に対するアップリンク送信のために利用可能な第1の最大送信電力および前記第2の基地局に対するアップリンク送信のために利用可能な第2の最大送信電力を動的に決定するステップであって、前記第1の最大送信電力と前記第2の最大送信電力との合計が前記最大送信電力を超えない、ステップと
を含み、前記第1の最大送信電力および前記第2の最大送信電力を動的に決定するステップが、
前記第1の基地局に対するアップリンク送信のための前記第1の最低保証電力の未使用量を決定するステップと、
前記第2の基地局に対するアップリンク送信のために利用可能な前記第2の最大送信電力を決定するとき、前記未使用量の少なくとも一部を含めるステップと
を含む、方法。」(以下,「補正後の発明」という。)
に変更することを含むものである。([当審注]:下線部は補正箇所を示す。)

2 補正の適否
(1)新規事項の有無,シフト補正の有無,補正の目的要件

請求項1についての上記補正は,本件補正前の「無線リソース制御(RRC)シグナリング」を「第1の基地局および第2の基地局と前記UEとの間の無線リソース制御(RRC)シグナリング」と限定する補正であるから、特許請求の範囲の減縮を目的とする補正に該当する。

そして,請求項1についての上記補正は,特許法第17条の2第3項(新規事項),第4項(シフト補正)に違反するものではない。

請求項1について上記補正は特許請求の範囲を減縮するものであるから、補正後の発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項に規定する要件を満たすか)否かについて,以下検討する。

(2)独立特許要件

ア 補正後の発明
補正後の発明は,上記「1 本願発明と補正後の発明」の項の「補正後の発明」のとおりのものと認める。

イ 引用発明等
原査定の拒絶の理由に引用された,LG Electronics,Power control for dual connectivity(当審訳:デュアルコネクティビティの電力制御)[online],3GPP TSG-RAN WG1#76bis R1-141344,インターネット<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_76b/Docs/R1-141344.zip>,2014年 3月22日(アップロード)(以下,「引用例」という。)には,以下の事項が記載されている。

(ア)「(前略)
3. Options for power allocation between two eNBs
In this section, we provide possible approaches related to power control for dual connectivity with considerations mentioned in Section 2. As dual connectivity needs to be supported for asynchronous case by working assumption, power control should also consider asynchronous case. Thus, overall, two power sharing categories can be considered - (1) Option 1. semi-static power split between two eNBs (2) Option 2. power sharing similar to CA framework between two eNBs with power scaling in power limited case. More detailed discussions are as follows.

[Option 1]: Introduce additional UE maximum output power for each eNB (semi-static power split)
UE maximum power per eNB may be configured for each eNB separately when UE operates in dual connectivity mode. In this case, total power for UL transmission associated with MeNB (or SeNB) would not exceed the UE maximum power configured for MeNB (or SeNB), respectively. With separately configured maximum power usable for each eNB, handling and determining power limited case would also occur independently for each eNB. If the total power for UL transmission is larger than the UE total maximum output power, then additional power scaling may be needed. To avoid additional power scaling, it is desirable to assign maximum power for each eNB such that the total power does not exceed UE total maximum power. Depending on whether to share unused power or how to determine power limited case, a few variations of this option can be considered as below.

別掲
 
審理終結日 2020-04-22 
結審通知日 2020-04-27 
審決日 2020-05-20 
出願番号 特願2016-558394(P2016-558394)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (H04W)
P 1 8・ 121- Z (H04W)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 行武 哲太郎宮田 繁仁  
特許庁審判長 菅原 道晴
特許庁審判官 原田 聖子
本郷 彰
発明の名称 デュアルコネクティビティシナリオにおける電力共有および電力ヘッドルーム報告  
代理人 黒田 晋平  
代理人 村山 靖彦  

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