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審決分類 審判 訂正 ただし書き1号特許請求の範囲の減縮 訂正する C07K
管理番号 1367233
審判番号 訂正2020-390057  
総通号数 252 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2020-12-25 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2020-07-17 
確定日 2020-09-28 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第6722227号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第6722227号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-11〕について訂正することを認める。 
理由 第1 手続の経緯

特許第6722227号は、平成26年3月17日(パリ条約による優先権主張 2013年3月15日 (US)アメリカ合衆国、2013年3月15日 (US)アメリカ合衆国)を国際出願日とする特願2016-503378号の一部を新たな特許出願として、平成30年5月18日に出願され、その請求項1-11に係る発明について令和2年6月23日に特許権の設定登録がされたものであり、その後、令和2年7月17日に本件の訂正審判が請求されたものである。

第2 請求の趣旨及び訂正の内容

本件審判の請求の趣旨は、特許第6722227号の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正することを認める、との審決を求めるものであって、その訂正の内容は、下記訂正事項1のとおりである。

1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に記載された「イソ吉草酸-DTHFPCIKF-NH_(2)(配列番号314)」、「イソ吉草酸-DTHFPCIIF-NH_(2)(配列番号311)」、「Hy-DTHFPCIIF-NH_(2)(配列番号28)」を削除する(請求項1を直接的又は間接的に引用する請求項2-11も同様に訂正する。)。

第3 当審の判断

1 訂正事項1について
(1) 訂正の目的について
訂正事項1による請求項1の訂正は、訂正前の請求項1にペプチドの配列として択一的に記載されていたものの一部を削除することにより、特許請求の範囲を減縮しようとするものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。訂正後の請求項1を直接的又は間接的に引用する請求項2-11についても同様である。
したがって、訂正事項1の訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2) 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
上記(1)で述べたとおり、訂正事項1による請求項1の訂正は、訂正前の請求項1にペプチドの配列として択一的に記載されていたものの一部を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正である。訂正後の請求項1を直接的又は間接的に引用する請求項2-11についても同様である。
したがって、訂正事項1の訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合する。
(3) 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正でないこと
上記(1)で述べたとおり、訂正事項1による請求項1の訂正は、訂正前の請求項1にペプチドの配列として択一的に記載されていたものの一部を削除するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。訂正後の請求項1を直接的又は間接的に引用する請求項2-11についても同様である。
したがって、訂正事項1の訂正は、特許法第126条第6項の規定に適合する。
(4) 独立特許要件について
上記(1)で述べたとおり、訂正事項1による請求項1の訂正は、訂正前の請求項1に係る発明の特許請求の範囲を減縮するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の特許請求の範囲の請求項1に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。訂正後の請求項1を直接的又は間接的に引用する請求項2-11についても同様である。
したがって、訂正事項1の訂正は、特許法第126条第7項の規定に適 合する。
(5) 小括
以上のとおり、訂正事項1による請求項1-11の訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、かつ同条第5項ないし第7項の規定に適合する。

第4 むすび
したがって、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。

よって、結論のとおりに審決する。



 
発明の名称 (57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の配列:
イソ吉草酸-DTHFPCIKFGPKSKGWVCK-NH_(2)(配列番号135);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFEPRSKGCK-NH_(2)(配列番号207);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFEPRSKGCK-K(isoglu-Palm)-NH_(2)(配列番号247);
イソ吉草酸-DTHFPICIFGPRSKGWVC-NH_(2)(配列番号29);
イソ吉草酸-DTHFPCIIFGPRSKGWVCK-NH_(2)(配列番号38);
イソ吉草酸-DTHFPCIIFEPRSKGWVCK-NH_(2)(配列番号128);
イソ吉草酸-DTHFPCIIFGPRSKGWACK-NH_(2)(配列番号164);
イソ吉草酸-DTHFPCIIFGPRSKGWVCKK-NH_(2)(配列番号168);
イソ吉草酸-DTHFPCI-K(PEG8)-FGPRSKGWVCK-NH_(2)(配列番号172);
イソ吉草酸-DTHFPCIKF-K(PEG8)-PRSKGWVCK-NH_(2)(配列番号173);
イソ吉草酸‐DTHFPICIFGPRS-K(PEG8)-GWVC‐NH_(2)(配列番号199);
イソ吉草酸‐DTHFPICIFGPRS-K(PEG4)-GWVC-NH_(2)(配列番号200);
イソ吉草酸-DTHFPCIIFGPRSRGWVC-K(PEG8)-NH_(2)(配列番号201);
イソ吉草酸-DTHFPCIIFGPRSRGWVC-K(PEG4)-NH_(2)(配列番号202);
イソ吉草酸-DTHFPCIIFGPRSRGWVC-K(PEG2)-NH_(2)(配列番号203);
イソ吉草酸-DTHFPCI-K(Palm)-FGPRSKGWVCK-NH_(2)(配列番号217);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFGP-K(Palm)-SKGWVCK-NH_(2)(配列番号219);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFGPRS-K(Palm)-GWVCK-NH_(2)(配列番号220);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFGPRSKGWVC-K(Palm)-NH_(2)(配列番号221);
イソ吉草酸-DTHFPCI-K(PEG3-Palm)-FGPRSKGWVCK-NH_(2)(配列番号222);
イソ吉草酸-DTHFPCIKF-K(PEG3-Palm)-PRSKGWVCK-NH_(2)(配列番号223);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFGP-K(PEG3-Palm)-SKGWVCK-NH_(2)(配列番号224);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFGPRS-K(PEG3-Palm)-GWVCK-NH_(2)(配列番号225);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFGPRSKGWVC-K(PEG3-Palm)-NH_(2)(配列番号226);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFGPRSKGWVC-K(PEG8)-NH_(2)(配列番号176);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFEPK(isoGlu-Palm)-SKGWECK-NH_(2)(配列番号265);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFEPRS-K(isoglu-Palm)-GCK-NH_(2)(配列番号244);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFEPRSK-K(isoglu-Palm)-CK-NH_(2)(配列番号245);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFEPRSKGC-K(isoglu-Palm)-NH_(2)(配列番号246);
イソ吉草酸-DTHFPCI-K(dapa-Palm)-FEPRSKGCK-NH_(2)(配列番号248);
イソ吉草酸-DTHFPCIKF-K(dapa-Palm)-PRSKGCK-NH_(2)(配列番号249);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFEP-K(dapa-Palm)-SKGCK-NH_(2)(配列番号250);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFEPRS-K(dapa-Palm)-GCK-NH_(2)(配列番号251);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFEPRSK-K(dapa-Palm)-CK-NH_(2)(配列番号252);
イソ吉草酸-DTHFPCIKFEPRSKGC-K(dapa-Palm)-K-NH_(2)(配列番号253);又は
イソ吉草酸-DTHFPCIKFEPRSKGCK-K(dapa-Palm)-NH_(2)(配列番号254)
のうちの1つから成るペプチド又は薬剤的に許容されるその塩若しくは溶媒和物であり、システイン残基がジスフィルド結合を介し結合している、前記ペプチド又は薬剤的に許容されるその塩若しくは溶媒和物。
【請求項2】
前記ペプチドがヘプシジン活性を示す、請求項1に記載のペプチド又は薬剤的に許容されるその塩若しくは溶媒和物。
【請求項3】
前記ペプチドがフェロポーチンを結合する、請求項1に記載のペプチド又は薬剤的に許容されるその塩若しくは溶媒和物。
【請求項4】
請求項1に記載の少なくとも1つのペプチド又は薬剤的に許容されるその塩若しくは溶媒和物を含む組成物。
【請求項5】
被験体における鉄代謝の疾患を処置するための、請求項1に記載の少なくとも1つのペプチド又は薬剤的に許容されるその塩若しくは溶媒和物を含む組成物であって、前記鉄代謝の疾患が、遺伝性ヘモクロマトーシス、鉄ヘモクロマトーシス、HFE(高鉄Fe)変異ヘモクロマトーシス、フェロポーチン変異ヘモクロマトーシス、トランスフェリン受容体2変異ヘモクロマトーシス、ヘモジュベリン変異ヘモクロマトーシス、ヘプシジン変異ヘモクロマトーシス、若年性ヘモクロマトーシス、新生児ヘモクロマトーシス、ヘプシジン欠乏、輸血鉄過剰症、又はサラセミアである、組成物。
【請求項6】
前記鉄代謝の疾患が、輸血鉄過剰症疾患である、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記鉄代謝の疾患が、遺伝性ヘモクロマトーシス、鉄ヘモクロマトーシス、HFE(高鉄Fe)変異ヘモクロマトーシス、フェロポーチン変異ヘモクロマトーシス、トランスフェリン受容体2変異ヘモクロマトーシス、ヘモジュベリン変異ヘモクロマトーシス、ヘプシジン変異ヘモクロマトーシス、若年性ヘモクロマトーシス又は新生児ヘモクロマトーシスである、請求項5に記載の組成物。
【請求項8】
前記鉄代謝の疾患がサラセミアである、請求項5に記載の組成物。
【請求項9】
前記サラセミアが、中間型サラセミア、アルファサラセミア、又はβ-サラセミアである、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記鉄代謝の疾患がβ-サラセミアである、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記鉄代謝の疾患が遺伝性ヘモクロマトーシス(HH)である、請求項7に記載の組成物。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2020-08-27 
結審通知日 2020-09-01 
審決日 2020-09-16 
出願番号 特願2018-96211(P2018-96211)
審決分類 P 1 41・ 851- Y (C07K)
最終処分 成立  
前審関与審査官 澤田 浩平布川 莉奈  
特許庁審判長 長井 啓子
特許庁審判官 小暮 道明
千葉 直紀
登録日 2020-06-23 
登録番号 特許第6722227号(P6722227)
発明の名称 ヘプシジン類似体及びその使用  
代理人 森下 夏樹  
代理人 山本 秀策  
代理人 山本 健策  
代理人 森下 夏樹  
代理人 山本 秀策  
代理人 石川 大輔  
代理人 山本 健策  
代理人 飯田 貴敏  
代理人 飯田 貴敏  
代理人 石川 大輔  

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