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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H01L |
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管理番号 | 1374654 |
審判番号 | 不服2020-1584 |
総通号数 | 259 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2021-07-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2020-02-05 |
確定日 | 2021-06-29 |
事件の表示 | 特願2017-513708「基板をアクティブに位置合わせするアクティブ基板位置合わせシステム及び方法」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 3月24日国際公開、WO2016/043987、平成29年11月24日国内公表、特表2017-535067、請求項の数(14)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 手続の経緯 本願は、2015年9月4日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2014年9月15日、米国)を国際出願日とする出願であって、令和1年10月30日付けで拒絶査定(原査定)がなされた。その後の手続きは、概略、以下のとおりである。 令和 2年 2月 5日 :審判請求・手続補正書 令和 2年 3月11日 :前置報告書 令和 2年 5月 8日 :上申書 令和 2年 9月17日(起案日):拒絶理由通知 令和 2年10月22日 :意見書・手続補正書 令和 3年 1月13日(起案日):最後の拒絶理由通知 令和 3年 3月18日 :意見書・手続補正書 第2 本願発明 本願請求項1-14に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明14」という。)は、令和3年3月18日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-14に記載された事項により特定される発明であり、そのうちの本願発明1、2、7-10は以下のとおりの発明である(審決注:補正箇所に下線を付加した。)。 「【請求項1】 プラテンと、 前記プラテンの上に置かれた基板の移動を制限するために前記プラテンに隣接して配置された基板係合表面を選択的に移動するように構成されたレジストレーション装置と、 前記基板が前記プラテンの上に置かれる前にドーパントパターンを含むテスト基板の画像(テスト画像)をキャプチャするように構成されたカメラと、 前記カメラ及び前記レジストレーション装置と通信するコントローラとを備え、 前記コントローラは、前記基板の移動を予め決められた方法で制限するために、前記基板係合表面をライブ画像と前記テスト画像との比較に基づいて移動させるように、前記レジストレーション装置に命令するように構成されており、 前記カメラは、前記基板が前記プラテンの上に置かれる前に前記基板のエッジ及び前記基板上の第1のドーパントパターンを含む前記基板の画像(ライブ画像)をキャプチャするように構成され、前記コントローラは、前記基板上の前記第1のドーパントパターンが、前記基板が前記プラテン上に置かれた後で、前記基板上に投射される第2のドーパントパターンと整列するために、前記基板係合表面を前記ライブ画像と前記テスト画像との比較に基づいて移動させるように、前記レジストレーション装置に命令するように構成されている、イオン注入装置用のアクティブ基板位置合わせシステム。」 「【請求項2】 プラテンと、 前記プラテンの上に置かれた基板の移動を制限するために前記プラテンに隣接して配置された基板係合表面を選択的に移動するように構成されたレジストレーション装置と、 前記基板が前記プラテンの上に置かれる前にテスト基板の画像(テスト画像)をキャプチャするように構成されたカメラと、 前記カメラ及び前記レジストレーション装置と通信するコントローラとを備え、 前記コントローラは、前記基板の移動を予め決められた方法で制限するために、前記基板係合表面を前記基板のエッジを含む前記基板の画像(ライブ画像)と前記テスト画像との比較に基づいて移動させるように、前記レジストレーション装置に命令するように構成されており、 前記コントローラは、前記基板が前記プラテン上に置かれた後で、前記基板上に投射されるドーパントパターンが前記基板の中心に位置するために、前記基板係合表面を前記ライブ画像と前記テスト画像との比較に基づいて移動させるように、前記レジストレーション装置に命令するように構成されている、イオン注入装置用のアクティブ基板位置合わせシステム。」 「【請求項7】 プラテンと、 前記プラテンの上に置かれた基板の移動を制限するために、前記プラテンの第1の側面に配置された第1及び第2の基板係合表面をそれぞれ選択的に移動するように構成された第1及び第2のレジストレーション装置と、 前記基板が前記プラテンの上に置かれる前にドーパントパターンを含むテスト基板の画像(テスト画像)をキャプチャするように構成されたカメラと、 前記カメラ及び前記第1及び第2のレジストレーション装置と通信するコントローラであって、前記基板の移動を予め決められた方法で制限するために、前記第1及び第2の基板係合表面をライブ画像と前記テスト画像との比較に基づいて移動させるように前記第1及び第2のレジストレーション装置に命令するように構成されているコントローラと、 前記プラテンの第2の側面に互いに平行に配置され、前記基板を前記第1及び第2の基板係合表面と係合するまで押すように構成された第1及び第2のプッシャーと、 を備え、 前記カメラは、前記基板が前記プラテンの上に置かれる前に前記基板のエッジ及び前記基板上の第1のドーパントパターンを含む前記基板の画像(ライブ画像)をキャプチャするように構成され、前記コントローラは、前記基板上の前記第1のドーパントパターンが、前記基板が前記プラテン上に置かれた後で、前記基板上に投射される第2のドーパントパターンと整列するために、前記第1及び第2の基板係合表面を前記ライブ画像と前記テスト画像との比較に基づいて移動させるように、前記第1及び第2のレジストレーション装置に命令するように構成されている、イオン注入装置用のアクティブ基板位置合わせシステム。」 「【請求項8】 プラテンと、 前記プラテンの上に置かれた基板の移動を制限するために、前記プラテンの第1の側面に配置された第1及び第2の基板係合表面をそれぞれ選択的に移動するように構成された第1及び第2のレジストレーション装置と、 前記基板が前記プラテンの上に置かれる前にテスト基板の画像(テスト画像)をキャプチャするように構成されたカメラと、 前記カメラ及び前記第1及び第2のレジストレーション装置と通信するコントローラであって、前記基板の移動を予め決められた方法で制限するために、前記第1及び第2の基板係合表面を前記基板のエッジを含む前記基板の画像(ライブ画像)と前記テスト画像との比較に基づいて移動させるように前記第1及び第2のレジストレーション装置に命令するように構成されているコントローラと、 前記プラテンの第2の側面に互いに平行に配置され、前記基板を前記第1及び第2の基板係合表面と係合するまで押すように構成された第1及び第2のプッシャーと、 を備え、 前記コントローラは、前記基板が前記プラテン上に置かれた後で、前記基板上に投射されるドーパントパターンが前記基板の中心に位置するために、前記第1及び第2の基板係合表面を前記ライブ画像と前記テスト画像との比較に基づいて移動させるように、前記第1及び第2のレジストレーション装置に命令するように構成されている、イオン注入装置用のアクティブ基板位置合わせシステム。」 「【請求項9】 基板を位置合わせする方法であって、前記方法は、 前記基板のエッジ及び前記基板上の第1のドーパントパターンを含む前記基板の画像(ライブ画像)をキャプチャするステップと、 前記基板の前記ライブ画像とドーパントパターンを含むテスト基板の画像(テスト画像)との比較に基づいて、プラテンに隣接して配置された基板係合表面を、前記基板がプラテンの上に置かれた後で所定の向きを呈するように移動させるステップと、 前記第1のドーパントパターンを含む前記基板を前記プラテンの上に置くステップと、 前記基板を前記基板係合表面と係合するまで移動させるステップと、 を備え、 前記基板のライブ画像をキャプチャするステップは、前記基板上の第1のドーパントパターンのライブ画像をキャプチャするステップを含み、前記基板係合表面を移動させるステップは、前記第1のドーパントパターンが、前記基板が前記プラテン上に置かれた後で、前記基板上に投射される第2のドーパントパターンと整列するように前記基板係合表面を移動させるステップを含む、基板を位置合わせする方法。」 「【請求項10】 基板を位置合わせする方法であって、前記方法は、 前記基板のエッジを含む前記基板の画像(ライブ画像)をキャプチャするステップと、 前記基板の前記ライブ画像とテスト基板の画像(テスト画像)との比較に基づいて、プラテンに隣接して配置された基板係合表面を、前記基板がプラテンの上に置かれた後で所定の向きを呈するように移動させるステップと、 前記基板を前記プラテンの上に置くステップと、 前記基板を前記基板係合表面と係合するまで移動させるステップと、 を備え、 前記基板係合表面を移動させるステップは、前記基板が前記プラテンの上に置かれた後で、前記基板上に投射されるドーパントパターンが前記基板の中心に位置するように前記基板係合表面を移動させるステップを含む、基板を位置合わせする方法。」 なお、本願発明3-6、11-14の概要は以下のとおりである。 本願発明3-6は、本願発明1又は2を減縮した発明である。 本願発明11は、本願発明9を減縮した発明である。 本願発明12は、本願発明10を減縮した発明である。 本願発明13、14は、本願発明9又は10を減縮した発明である。 第3 引用文献、引用発明等 1 引用文献1について (1)原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1(特開2002-71753号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、カセットから検査前のデバイスを取り出し、取り出したデバイスを取付台まで搬送して位置決めし、位置決めしたデバイスをテスト部で検査し、検査後のデバイスを所定の場所まで搬送するハンドラに関するものである。」 「【0015】 【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。図1及び図2は本発明の一実施例を示す構成図である。図1は搬送系の概略構成図、図2はハンドラの正面図である。図2のA方向から搬送系が見える。 【0016】図1及び図2で、カセット10は検査前のデバイスと検査後のデバイスを格納する。検査前のデバイスと検査後のデバイスはカセット10の異なる位置に格納されている。デバイスは、例えばCSP(Chip Size Package)、BGA(Ball Grid Array)等である。ハンド11は、検査前のデバイス12をカセット10から取り出して取置台13に載せる。ハンド14は、取置台13に載せられたデバイスを搬送して取置台15に載せる。ハンド19は、取置台15に載せられたデバイスを搬送する。搬送の途中で画像計測が行われる。ハンド19は、画像計測後のデバイスを取付台20に載せる。カメラ16は、ハンド19に載せられたデバイスの配置状態を画像計測する。カメラ16は、例えばCCDカメラである。 【0017】オプトブリッジ17は、Y軸方向に移動してカメラ16のY軸方向の位置決めをする。カメラ16がY軸方向に移動し、ハンド19がデバイスをX軸方向に搬送することにより、カメラ16はハンド19に載せられたデバイスを画像計測する位置に位置決めされる。演算手段18は、カメラ16の計測結果からデバイスの位置ずれの補正データを生成する。補正データは、予め用意した基準データと画像計測により得られたデータを比較して求める。例えば、デバイスには基準マークが付けられている。基準マークの正規の位置データを基準データとして用意しておく。計測した画像から基準マークの位置を算出する。算出した位置と基準データとを比較して補正データを求める。補正データは、X軸方向の位置ずれ、Y軸方向の位置ずれ、Z軸まわりの回転ずれを補正するためのデータである。 【0018】取付台20はチャック部201とZθ移動部202からなる。チャック部201は、真空圧を利用してデバイスを吸着し、位置固定する。Zθ移動部202は、チャック部201をZ軸方向(上下方向)とZ軸まわりの回転方向に移動する。位置決め装置21は、取付台20上のデバイスを演算手段18で求めた補正データに基づいて位置決めする。位置決め装置21は、取付台20のX軸方向の位置、Y軸方向の位置、Z軸まわりの回転位置を制御可能な装置である。この位置決め装置21によって、デバイスのX軸方向の位置ずれ、Y軸方向の位置ずれ及びZ軸まわりの回転ずれが補正される。 【0019】位置決め装置21は、例えば本出願人による特開2000-65970号公報または特願平11-308797号の出願明細書に記載された装置である。位置決め装置21は、平板状のプラテン211上にスライダ部212を浮揚させ、X軸方向とY軸方向に推力を発生するモータをフィードバック制御することによりスライダ部212を2次元方向に位置決めする。スライダ部212は圧縮空気により浮揚させる。スライダ部212に取付台20が固定されている。X軸方向に推力を発生するモータは2つ設けられていて、これらのモータに異なる位置指令を与えることによりZ軸まわりの回転位置を制御する。取付台20上に位置決めしたデバイスに対してテストヘッドが検査を行う。デバイスがウエハであるときは、テストヘッドはウエハの各チップに対して順番に検査を行う。 【0020】なお、ハンド14は取付台20にアクセス可能な移動範囲になっている。取置台15、カメラ16、オプトブリッジ17、ハンド19、取置台20及び位置決め装置21は筐体22に取り付けられている。ハンド11,14と取置台13は筐体23に取り付けられている。 【0021】電源24は、位置決め装置21にある2次元位置決め用モータに電力を供給する。ドライバ25は、2次元位置決め用モータを駆動する。リニアモータ用ドライバ26は、ハンド11,14,19とオプトブリッジ17を移動するリニアモータ(図示せず)を駆動する。シーケンサ27は、デバイスの搬送、画像計測、検査の手順を制御する。キーボード28とジョイスティック29は、必要な入力を行うために設けられている。キーボード28とジョイスティック29でデータ入力してハンドラへティーチングを行う。例えば、プロービングの位置データをハンドラに教示する。 【0022】電力制御ユニット(PCU)30は、ハンドラ電源のオン/オフや、非常停止を行う。モーション制御ユニット(MCU)31は、位置決め装置21にある2次元位置決め用モータ以外のモータを駆動する。パソコン(PC)32は、ハンドラのメインコントローラとなっていると共に、テスタとのインタフェイスとしても機能する。ディスプレイ33は、ハンドラのマン・マシン・インタフェイスになっている。表示器34は、ハンドラの稼働状態を表示する。 【0023】このようなハンドラの動作を説明する。ハンドラは次の手順でデバイスを搬送する。 <1>(審決注:原文では、丸数字1。以下同様。)取付台20で検査を終了したデバイスは、ハンド14、取置台13の順に搬送される。 <2>ここで、ハンド11は取置台13にある検査後のデバイスをカセット10へ格納し、新たに検査前のデバイスをカセット10から取り出して取置台13に載せる。 <3>取置台13に載せられた検査前のデバイスは、ハンド14で搬送されて取置台15に載せられ、ハンド19が受け取る。 <4>カメラ16はハンド19に載せたままデバイスの配置状態を画像計測する。画像計測の結果、位置の補正データが求められる。 <5>ハンド19は、画像計測後のデバイスを取付台20に載せる。位置決め装置21は、取付台20上のデバイスを補正データに基づいて位置決めする。ここで、テストヘッドが取付台20上のデバイスを検査する。 【0024】<1>?<3>の工程をワーク入れ替え工程、<4>の工程をアライメント工程、<5>の工程を検査工程とする。ハンド11,14,19と取置台13,15で構成される搬送系をローダ/アンローダとする。図3は従来のハンドラと本発明実施例のハンドラの処理を示したタイムチャートである。 ・・・ 【0026】図4は図1及び図2に示したハンドラの構成斜視図である。図4で前出の図と同一のものは同一符号を付ける。図4では、搬送系の構成を見やすくするため、カセット10とオプトブリッジ17を省いた構成を示している。」 図1、2、4は、以下のとおりのものである。 (2)ア 段落【0016】、【0020】、及び【0023】の「<4>」の記載、並びに図1、2、4から、引用文献1には、「取置台15、カメラ16、オプトブリッジ17、ハンド19、取付台20及び位置決め装置21は筐体22に取り付けられ、ハンド11,14と取置台13は筐体23に取り付けられている、ハンドラであって、ハンド19は取置台15に載せられたデバイスを搬送し、搬送の途中で画像計測が行われ、ハンド19は、画像計測後のデバイスを取付台20に載せ、カメラ16はハンド19に載せられたデバイスの配置状態を画像計測する、ハンドラ。」が記載されていると認められる。 イ 段落【0017】、及び【0023】の「<4>」の記載から、引用文献1には、「演算手段18により、カメラ16の計測結果からデバイスの位置ずれの補正データを生成し、該補正データは、デバイスに付けられている基準マークの正規の位置データとして予め用意した基準データと、計測した画像から算出された基準マークの位置データである、画像計測により得られたデータとを比較して求められること。」が記載されていると認められる。 ウ 段落【0018】、【0019】、及び【0023】の「<5>」の記載から、「位置決め装置21は、平板状のプラテン211上のスライダ部212を浮揚させ、X軸方向とY軸方向に推力を発生するモータをフィードバック制御することにより2次元方向に位置決めし、浮揚させるものであり、スライダ部212に取付台20が固定されており、取付台20上のデバイスを演算手段18で求めた補正データに基づいて位置決めし、この位置決め装置21によって、デバイスのX軸方向の位置ずれ、Y軸方向の位置ずれ及びZ軸まわりの回転ずれが補正され、取付台20上に位置決めしたデバイスに対してテストヘッドが検査を行うこと。」、「デバイスはウエハであること。」が記載されていると認められる。 エ 段落【0017】、【0021】、【0022】の記載から、「オプトブリッジ17は、Y軸方向に移動してカメラ16のY軸方向の位置決めをし、リニアモータ用ドライバ26は、オプトブリッジ17を移動するリニアモータを駆動し、モーション制御ユニット(MCU)31は、位置決め装置21にある、スライダ部212を浮揚させる前記モータ及び前記リニアモータを駆動すること。」が記載されていると認められる。 オ したがって、上記引用文献1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「取置台15、カメラ16、オプトブリッジ17、ハンド19、取付台20及び位置決め装置21は筐体22に取り付けられ、ハンド11,14と取置台13は筐体23に取り付けられている、ハンドラであって、 ハンド19は取置台15に載せられたデバイスを搬送し、搬送の途中で画像計測が行われ、ハンド19は、画像計測後のデバイスを取付台20に載せ、カメラ16はハンド19に載せられたデバイスの配置状態を画像計測し、デバイスはウエハであり、 演算手段18により、カメラ16の計測結果からデバイスの位置ずれの補正データを生成し、該補正データは、デバイスに付けられている基準マークの正規の位置データとして予め用意した基準データと、計測した画像から算出された基準マークの位置データである、画像計測により得られたデータとを比較して求められ、 位置決め装置21は、平板状のプラテン211上のスライダ部212を浮揚させ、X軸方向とY軸方向に推力を発生するモータをフィードバック制御することにより2次元方向に位置決めし、浮揚させるものであり、スライダ部212に取付台20が固定されており、取付台20上のデバイスを演算手段18で求めた補正データに基づいて位置決めし、この位置決め装置21によって、デバイスのX軸方向の位置ずれ、Y軸方向の位置ずれ及びZ軸まわりの回転ずれが補正され、 取付台20上に位置決めしたデバイスに対してテストヘッドが検査を行い、 オプトブリッジ17は、Y軸方向に移動してカメラ16のY軸方向の位置決めをし、リニアモータ用ドライバ26は、オプトブリッジ17を移動するリニアモータを駆動し、 モーション制御ユニット(MCU)31は、位置決め装置21にある、スライダ部212を浮揚させる前記モータ及び前記リニアモータを駆動する、ハンドラ。」 2 引用文献2について また、原査定の拒絶の理由で、周知技術を示す文献として提示された引用文献2(特開2004-253808号公報)には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0014】 図1Aは、本発明に従う基板位置決め装置101の例示の実施形態の概略平面図である。基板位置決め装置101は、縁部107を有する基板105を支持する支持ステージ103に隣接して位置決めされている。図1Aに示すように、基板位置決め装置101は、支持ステージ103の周囲に間隔を置いて配置された複数のプッシャ109および停止具111を含む。各プッシャ109は、例えばオペレータ、エンドエフェクタを利用したロボット等、支持ステージ103に対して基板105を下降および/または上昇させる種々の搭載/除去手段(不図示)の1つにより、基板105を都合よく支持ステージ103へ搭載および支持ステージ103から除去できるように、後退位置113をとるように適合されている。 【0015】 基板位置決め装置101は、各プッシャ109がその後退位置113から基板105へ向けて伸長し、基板105の縁部107に接触し、そして基板105の縁部107へ押し力(不図示)をかけるように適合されている。より具体的には、基板105が支持ステージ103に支持された状態で、基板位置決め装置101が複数のプッシャ109を用い、支持ステージ103に対して基板105を(例えば、ステージ上で基板105をスライドさせて)移動させてもよい。例えば、少なくとも部分的にはプッシャ109が上記のように引起す基板105の移動により、基板位置決め装置101が支持ステージ103に対する基板105の位置および/または配向を調整してもよい。かかる調整により、支持ステージ103に対する基板105の位置および配向の較正も可能で、調整後は基板105の縁部107が、支持ステージ103に対する既知の位置および配向を持つ既定のx-y座標系115(例えば、第1垂直配向基準面117(断面で示す)、および第1垂直配向基準面117と実質的に垂直な第2垂直配向基準面119(同じく断面で示す))に位置合せされることになる。 【0016】 図1Aに示すように、基板位置決め装置101の各停止具111は、支持ステージ103に対する既定の位置および/または配向をそれぞれ占めることにより、支持ステージ103の既定のx-y座標系115に位置合せされた基板縁部捕捉部121を集合的に画成する。基板縁部捕捉部121の形状は、支持ステージ103へ搭載される基板の縁部(例えば、基板105の縁部107)に対応するのが好ましい。」 「【0042】 ステップ406で、プロセス400が終了する。以上では説明していないが、プロセス400の終了時に、1つ以上のプッシャ109または全てのプッシャ109をそれぞれの後退位置113へ個々に後退し、後に基板105を支持ステージ103から除去する準備をしてもよい。あるいは、例えば、e-ビーム探索、欠陥検出ルーチン等の後続処理ステップ中に支持ステージ103に対する基板105の適正な位置を確保するため、1つ以上のプッシャ109により生成される基板105の縁部107への押し力を継続させることも可能である。プロセス400のステップ401?406のうち1つ以上を、(例えば、各押付け装置123のベローズ143への/ベローズ143からのガス流量の制御により)各プッシャ109の位置決めを制御するよう動作可能なコントローラ(図示せず)により遂行してもよい。更に、ステップ401?406のうち1つ以上を、好適なコンピュータ可読媒体(搬送波信号、ハードドライブ、ランダムアクセスメモリ等)に格納された1つ以上のコンピュータプログラム製品として実装してもよい。」 図1Aは、以下のとおりのものである。 したがって、上記引用文献2には、次の技術的事項が記載されていると認められる。 「基板の位置決めにおいて、プッシャを用いること。」 第4 対比・判断 1 本願発明1について (1)対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 ア 引用発明における「プラテン211」、「『ウエハ』である『デバイス』」、「カメラ16」、「モーション制御ユニット(MCU)31」は、それぞれ、本願発明1における「プラテン」、「基板」、「カメラ」、「コントローラ」に相当ないし対応する。引用発明の「ハンドラ」は、本願発明1の「アクティブ基板位置合わせシステム」に対応し、両者は「基板位置合わせシステム」である点で共通する。 イ 引用発明において、「位置決め装置21は、平板状のプラテン211上のスライダ部212を浮揚させ、X軸方向とY軸方向に推力を発生するモータをフィードバック制御することにより2次元方向に位置決めし、浮揚させるものであり、スライダ部212に取付台20が固定されており、取付台20上のデバイスを演算手段18で求めた補正データに基づいて位置決めし、この位置決め装置21によって、デバイスのX軸方向の位置ずれ、Y軸方向の位置ずれ及びZ軸まわりの回転ずれが補正され」るものであるから、「位置決め装置21」は、プラテン211の上に置かれたデバイスの移動を制限するためのレジストレーション装置であるといえる。 したがって、引用発明の「位置決め装置21」は、本願発明1の「前記プラテンの上に置かれた基板の移動を制限するためのレジストレーション装置」に相当する。 ウ 引用発明において、「ハンド19は取置台15に載せられたデバイスを搬送し、搬送の途中で画像計測が行われ、ハンド19は、画像計測後のデバイスを取付台20に載せ、カメラ16はハンド19に載せられたデバイスの配置状態を画像計測」するものであるから、引用発明の「カメラ16」は、本願発明1の「前記基板が前記プラテンの上に置かれる前に画像をキャプチャするように構成されたカメラ」に相当する。 また、引用発明の「ハンド19に載せられたデバイスの配置状態」は、本願発明1の「前記基板の画像(ライブ画像)」に対応するといえるから、本願発明1と引用発明とは、「前記カメラは、前記基板が前記プラテンに置かれる前に前記基板の画像(ライブ画像)をキャプチャするように構成される」ものである点で共通する。 エ 引用発明において、「オプトブリッジ17は、Y軸方向に移動してカメラ16のY軸方向の位置決めをし、リニアモータ用ドライバ26は、オプトブリッジ17を移動するリニアモータを駆動し」、「モーション制御ユニット(MCU)31は、位置決め装置21にある」、「前記リニアモータを駆動する」ものであるから、「モーション制御ユニット(MCU)31」は、カメラ16と通信するコントローラであるといえる。 また、引用発明において、「位置決め装置21は、平板状のプラテン211上のスライダ部212を浮揚させ、X軸方向とY軸方向に推力を発生するモータをフィードバック制御することにより2次元方向に位置決めし、浮揚させるものであり、スライダ部212に取付台20が固定されており」、「モーション制御ユニット(MCU)31は、位置決め装置21にある、スライダ部212を浮揚させる前記モータ」を「駆動する」ものであるから、「モーション制御ユニット(MCU)31」は、位置決め装置21と通信するコントローラであるといえる。 したがって、引用発明の「モーション制御ユニット(MCU)31」と本願発明1の「コントローラ」とは、「前記カメラ及び前記レジストレーション装置と通信するコントローラ」である点で共通する。 オ したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 <一致点> 「プラテンと、 前記プラテンの上に置かれた基板の移動を制限するためレジストレーション装置と、 前記基板が前記プラテンの上に置かれる前に画像をキャプチャするように構成されたカメラと、 前記カメラ及び前記レジストレーション装置と通信するコントローラとを備え、 前記カメラは、前記基板が前記プラテンに置かれる前に前記基板の画像(ライブ画像)をキャプチャするように構成される、基板位置合わせシステム。」 <相違点> <相違点1> レジストレーション装置について、本願発明1は「前記プラテンに隣接して配置された基板係合表面を選択的に移動するように構成された」ものであるのに対し、引用発明の「位置決め装置21」は、そのように構成されたものではない点。 <相違点2> カメラの構成について、本願発明1は、「ドーパントパターンを含むテスト基板の画像(テスト画像)をキャプチャするように構成されたカメラ」であり、「前記カメラ」は、「前記基板のエッジ及び前記基板上の第1のドーパントパターンを含む前記基板の画像(ライブ画像)をキャプチャするように構成され」ているものであるのに対し、引用発明はテスト基板を用いるものではなく、「カメラ16」の画像計測の対象は、「ドーパントパターンを含むテスト基板の画像(テスト画像)をキャプチャするように構成された」ものではなく、また、画像計測する「デバイスの配置状態」(前記基板の画像(ライブ画像))は、本願発明1のような「前記基板のエッジ及び前記基板上の第1のドーパントパターンを含む」ものではない点。 <相違点3> コントローラについて、本願発明1は、「前記コントローラは、前記基板の移動を予め決められた方法で制限するために、前記基板係合表面をライブ画像と前記テスト画像との比較に基づいて移動させるように、前記レジストレーション装置に命令するように構成されており」、「前記コントローラは、前記基板上の前記第1のドーパントパターンが、前記基板が前記プラテン上に置かれた後で、前記基板上に投射される第2のドーパントパターンと整列するために、前記基板係合表面を前記ライブ画像と前記テスト画像との比較に基づいて移動させるように、前記レジストレーション装置に命令するように構成されている」ものであるのに対し、引用発明の「モーション制御ユニット(MCU)31」は、そのように構成されたものではない点。 <相違点4> 本願発明1は、「イオン注入装置用のアクティブ基板位置合わせシステム」であるのに対し、引用発明では、ウエハである「デバイス」は、「アクティブ基板」ではなく、「ハンドラ」は、「イオン注入装置用」のものではない点。 (2)相違点についての判断 ア 相違点2について 事案に鑑み、まず、上記相違点2について検討する。 相違点2に係る本願発明1の「ドーパントパターンを含むテスト基板の画像(テスト画像)をキャプチャするように構成されたカメラ」という構成は、基板の画像(ライブ画像)とは異なる「テスト基板の画像(テスト画像)」をキャプチャするように構成されたカメラと解されるものであり、上記引用文献2には記載も示唆もされておらず、当業者であっても、引用発明において、引用文献2に記載された技術的事項から、相違点2に係る本願発明1の上記構成を容易に想到することはできない。 したがって、上記相違点1、3、4について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明、引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。 2 本願発明2、8について 本願発明2、8は、「テスト基板の画像(テスト画像)をキャプチャするように構成されたカメラ」という構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明、引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。 3 本願発明7について 本願発明7は、本願発明1の「ドーパントパターンを含むテスト基板の画像(テスト画像)をキャプチャするように構成されたカメラ」という構成と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明、引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。 4 本願発明9、10について 本願発明9、10は、それぞれ、本願発明1、2に対応する方法の発明であり、それぞれ、「ドーパントパターンを含むテスト基板の画像(テスト画像)」という構成、「テスト基板の画像(テスト画像)」という構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明、引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。 5 本願発明3-6、11-14について、 上記第2に記載のとおり、本願発明3-6は、本願発明1又は2を減縮した発明であり、本願発明11-14は、本願発明9又は10を減縮した発明である。 したがって、本願発明3-6、11-14は、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明、引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。 第5 原査定の概要及び原査定についての判断 原査定は、請求項1-15について上記引用文献1、2に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。 しかしながら、令和3年3月18日付け手続補正により補正された請求項1、7、9及び請求項2、8、10は、それぞれ、「ドーパントパターンを含むテスト基板の画像(テスト画像)」という構成、「テスト基板の画像(テスト画像)」という構成を有するものとなっており、請求項3-6、11-14も同じ構成を有するものとなっており、上記のとおり、本願発明1-14は、上記引用文献1に記載された発明及び上記引用文献2に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 したがって、原査定を維持することはできない。 第6 当審拒絶理由について 1 令和2年9月17日付け拒絶理由について (1)請求項1について ア 請求項1に記載の「前記基板の画像をキャプチャする」は明確でないとの拒絶の理由を通知しているが、令和3年3月18日付けの補正において、請求項1に記載の「前記基板の画像」は、「ドーパントパターンを含むテスト基板の画像(テスト画像)」と、請求項1に記載の「前記基板上の第1のドーパントパターンの像」は、「前記基板のエッジ及び前記基板上の第1のドーパントパターンを含む前記基板の前記画像(ライブ画像)」と補正された結果、この拒絶の理由は解消した。 イ 請求項1に記載の「前記基板係合表面を前記画像に基づいて移動させる」における「前記画像」は明確でなく、また、発明の詳細な説明には、請求項1のように、基板係合表面を、「前記画像」、すなわち、「キャプチャされた基板の『画像』」に基づいて移動させることは記載されていないとの拒絶の理由を通知しているが、令和3年3月18日付けの補正において、請求項1に記載の「制限するために、前記基板係合表面を前記画像に基づいて移動させる」は、「制限するために、前記基板係合表面をライブ画像と前記テスト画像との比較に基づいて移動させる」と、請求項1に記載の「整列するために、前記基板係合表面を前記画像に基づいて移動させる」は、「整列するために、前記基板係合表面を前記ライブ画像と前記テスト画像との比較に基づいて移動させる」と補正された結果、この拒絶の理由は解消した。 (2)請求項2について 請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明と同様な理由で、明確でなく、また、請求項2に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでないとの拒絶の理由を通知しているが、令和3年3月18日付けの補正において、請求項2に記載の「前記プラテンの上に置かれる前に前記基板の画像」は、「前記プラテンの上に置かれる前にテスト基板の画像(テスト画像)」と、請求項2に記載の「制限するために、前記基板係合表面を前記画像に基づいて移動させる」は、「制限するために、前記基板係合表面を前記基板のエッジを含む前記基板の画像(ライブ画像)と前記テスト画像との比較に基づいて移動させる」と、「位置するために、前記基板係合表面を前記画像に基づいて移動させる」は、「位置するために、前記基板係合表面を前記ライブ画像と前記テスト画像との比較に基づいて移動させる」と補正された結果、この拒絶の理由は解消した。 (3)請求項3-6について ア 請求項3-6に係る発明は、請求項1又は2を引用しているので、請求項1、2と同じ理由で、明確でなく、また、請求項3-6に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでないとの拒絶の理由を通知しているが、令和3年3月18日付けの補正において、請求項1、2が補正された結果、この拒絶の理由は解消した。 イ 請求項5には、「前記第1の側面」と記載されているが、請求項5が引用する「請求項1又は2」には、「第1の側面」の用語は記載されていないとの拒絶の理由を通知しているが、令和3年3月18日付けの補正において、引用請求項は「請求項4」と補正された結果、この拒絶の理由は解消した。 (4)請求項7、8について 請求項7に係る発明は、請求項1と同じ理由で、明確でなく、また、発明の詳細な説明に記載したものでなく、請求項8に係る発明は、請求項2と同じ理由で、明確でなく、また、発明の詳細な説明に記載したものでないとの拒絶の理由を通知しているが、令和3年3月18日付けの補正において、請求項7、8は、それぞれ、請求項1、2と同様に補正された結果、この拒絶の理由は解消した。 (5)請求項9について 請求項9に記載の「前記基板のライブ画像に基づいて、基板係合表面を、移動させる」ことは、発明の詳細な説明に記載されていないとの拒絶理由、請求項9には、「前記基板をプラテンの上に置く」と記載されているが、発明の詳細な説明には、請求項9のように、「『既存のドーパントパターンを含まない基板を含む)前記基板』をプラテンの上に置く」ことは記載されていないとの拒絶の理由を通知しているが、令和3年3月18日付けの補正において、請求項9が補正された結果、この拒絶理由は解消した。 (6)請求項10について 請求項10に係る発明は、請求項9に係る発明と同様な理由で、明確でなく、また、請求項10に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでないとの拒絶の理由を通知しているが、令和3年3月18日付けの補正において、請求項10が補正された結果、この拒絶の理由は解消した。 (7)請求項11-14について ア 請求項11-14に係る発明は、請求項9又は10を引用しているので、請求項9、10と同じ理由で、明確でなく、また、請求項11-14に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでないとの拒絶の理由を通知しているが、令和3年3月18日付けの補正において、請求項9、10が補正された結果、この拒絶の理由は解消した。 イ 請求項11には、「前記第2のドーパントパターンのテスト画像」、「前記第2のドーパントパターンの前記テスト画像」と記載されているが、請求項11に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものではないとの拒絶の理由を通知しているが、令和3年3月18日付けの補正において、請求項11が補正された結果、この拒絶の理由は解消した。 ウ 請求項12には、「前記ドーパントパターンのテスト画像」と2箇所記載されているが、請求項12に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものではないとの拒絶の理由、請求項12には、「前記基板のライブ画像を前記ドーパントパターンのテスト画像と比較するステップ」と記載されているが、技術的意味を理解できないとの拒絶理由を通知しているが、令和3年3月18日付けの補正において、請求項12及び図5が補正された結果、この拒絶の理由は解消した。 2 令和3年1月13日付け拒絶理由(最後の拒絶理由)について (1)請求項2-6について 請求項2には、「アクティブ基板位置合わせシステム。さらに」と記載されているが、誤記であり、よって、請求項2及び請求項2を引用する請求項3-6に係る発明は、明確でないとの拒絶理由を通知しているが、令和3年3月18日付けの補正において、請求項2が補正された結果、この拒絶の理由は解消した。 (2)請求項7について 請求項7には、「テスト基板の画像(テスト画像)」と記載されているが、明確でなく、また、請求項7に係る発明は、発明の詳細な説明に記載されたものではないとの拒絶理由を通知しているが、令和3年3月18日付けの補正において、請求項7に記載の「テスト基板の画像(テスト画像)」が、「ドーパントパターンを含むテスト基板の画像(テスト画像))」と補正された結果、この拒絶理由は解消した。 (3)請求項10、12について 請求項10には、「基板前記を位置合わせする方法。」と記載されているが、「基板を位置合わせする方法。」の誤記であり、よって、請求項10及び請求項10を引用する請求項12に係る発明は、明確でないとの拒絶理由を通知しているが、令和3年3月18日付けの補正において、請求項10が補正された結果、この拒絶の理由は解消した。 第7 むすび 以上のとおり、本願発明1-14は、当業者が引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。 したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2021-06-09 |
出願番号 | 特願2017-513708(P2017-513708) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(H01L)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 井上 和俊 |
特許庁審判長 |
辻本 泰隆 |
特許庁審判官 |
小川 将之 恩田 春香 |
発明の名称 | 基板をアクティブに位置合わせするアクティブ基板位置合わせシステム及び方法 |
代理人 | 石川 雅章 |
代理人 | 杉村 憲司 |