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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G06F
管理番号 1376536
審判番号 不服2020-11926  
総通号数 261 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2021-09-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2020-08-26 
確定日 2021-08-18 
事件の表示 特願2016- 77918「電子情報記憶媒体、情報処理方法、及び情報処理プログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成29年10月12日出願公開、特開2017-188010、請求項の数(3)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由 第1 手続きの経緯

本願は,平成28年4月8日の出願であって,令和2年1月9日付けで拒絶理由通知がされ,令和2年3月9日に意見書が提出されるとともに手続補正がなされ,令和2年5月19日付けで拒絶査定(以下,「原査定」という。)がなされたが,これに対し,令和2年8月26日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに手続補正がなされ,令和3年2月5日付けで当審による拒絶理由通知(以下,「当審拒絶理由」という。)がされ,令和3年4月8日に意見書が提出されるとともに手続補正がなされたものである。

第2 令和2年5月19日付けの原査定の概要

令和2年5月19日付けの原査定の概要は以下のとおりである。

本願請求項1-2,4-7に係る発明は,以下の引用文献A-Bに基づいて,その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下,「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
A.特開平8-263353号公報
B.特開平11-167495号公報

第3 令和3年2月5日付けの当審拒絶理由の概要

令和3年2月5日付けの当審拒絶理由の概要は以下のとおりである。

本願請求項1-3に係る発明は,以下の引用文献1-2に基づいて,当業者が容易に発明できたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

引用文献等一覧
1.国際出願公開第2009/157136号
2.特開平8-263353号公報

第4 本願発明

本願請求項1-3に係る発明(以下,それぞれ「本願発明1」-「本願発明3」という。)は,令和3年4月8日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-3に記載された事項により特定される発明であり,本願発明1は以下のとおりの発明である。

「【請求項1】
メモリと外部装置から受け付けたコマンドに応じた処理を実行するプロセッサを備える電子情報記憶媒体であって、
前記プロセッサは、
排他制御の対象である第1処理の実行中に排他制御の対象である第2処理の実行要求コマンドを受け付けた場合に、前記第1処理と前記第2処理について所定の条件を満たしているか判定し、前記所定の条件が満たされていると判定した場合には、前記第1処理の実行を取り消して前記第2処理を実行し、前記所定の条件が満たされていないと判定した場合には、前記第2処理の前記実行要求コマンドの送信元に実行不可を示すレスポンスを送信し、
第1SD(Security Domain)に従って前記第1処理を実行している際に、前記第1SDより優先度の高い第2SDについて前記第2処理の実行要求コマンドを受け付けた場合に、前記所定の条件が満たされていると判定することを特徴とする
電子情報記憶媒体。」

なお,本願発明2,3の概要は以下のとおりである。

本願発明2及び3は,それぞれ本願発明1に対応する方法及びプログラムの発明であり,本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。

第5 引用文献,引用発明等

1.引用文献1

(1)当審拒絶理由で引用された引用文献1(国際出願公開第2009/157136号)には,以下の事項が記載されている。(当審注:下線は,参考のために当審で付与したものである。以下同様。)

「[0042] アクセス制御装置100は、図示していないプロセッサ、メモリ、メモリコントローラ、タイマ、ハードディスク等のハードウエアと、このハードウエア上で実行されるOS(OperatingSystem)とによって実現される、プログラム群101を構成する複数のアプリケーションプログラムそれぞれからの資源102へのアクセスを制御するアクセス制御装置である。
[0043] ここで、アプリケーションプログラムが資源をアクセスするとは、アプリケーションプログラムを構成する、メモリへの読み出し、書き込み等の命令が、プロセッサによって解読、実行されることで、資源へのデータの読み出し、資源へのデータの書き込み等がなされることをいう。」

「[0077] <許可情報保持部113>
許可情報保持部113は、要求受付部111が作成した資源アクセス情報のうち、アクセス制御装置100がプログラムに対して資源102へのアクセスを許可している資源アクセス情報を、開始論理アドレスと対応付けて保持するブロックである。」

「[0082] <待機情報保持部114> 待機情報保持部114は、要求受付部111が作成した資源アクセス情報のうち、資源へのアクセスを許可していない資源アクセス情報、すなわち、資源へのアクセスが許可されることを待機しているプログラムに対応する資源アクセス情報を、論理開始アドレスと、保持開始時刻とを対応付けて保持するブロックである。」

「[0109] 要求受付部111は、プログラム群101の中のプログラムから資源102を利用する要求をされる(ステップS100)と、ポリシィ保持部112で保持するポリシィ情報の中に、要求を出したプログラムに対応するポリシィ情報があるか否かを検索し(ステップS110)、該当するポリシィ情報がある場合(ステップS110:Yes)には、許可情報保持部113に要求を出したプログラムに対応する資源アクセス情報があるか否かを検索し(ステップS113)、対応する資源アクセス情報を見つけられなかったら(ステップS113:Yes)、要求を出したプログラムに対応する資源アクセス情報を作成して(ステップS116)資源利用要求を受け付ける。
[0110] 要求受付部111が資源利用要求を受け付けると、許可情報書換部115は、要求受付部111が作成した資源アクセス情報(以後「新規資源アクセス情報」と呼ぶ)の示す資源と同一の資源(以後「重複資源」と呼ぶ)を示す資源アクセス情報(以後「重複資源アクセス情報」と呼ぶ)が許可情報保持部113に保持されているか否かを検索する(ステップS120)。
[0111] 許可情報書換部115は、重複資源アクセス情報が許可情報保持部113に保持されている場合(ステップS120:Yes)、新規資源アクセス情報が示すプログラム(以後「新規プログラム」と呼ぶ)が重複資源にアクセスするアクセス方式と、重複資源アクセス情報が示すプログラム(以後「重複プログラム」と呼ぶ)が重複資源にアクセスするアクセス方式のうち、少なくとも一方のアクセス方式が占有方式であれば(ステップS130:Yes)、新規プログラムが重複資源にアクセスする優先度と、重複プログラムが重複資源にアクセスする優先度とを比較し(ステップS140)、新規プログラムが重複資源にアクセスする優先度のほうが重複プログラムの重複資源にアクセスする優先度よりも高ければ(ステップS140:Yes)、許可情報書換部115は、重複プログラムに対して削除情報を通知する(ステップS150)。
[0112] 許可情報書換部115が重複プログラムに対して削除情報を通知すると、重複プログラムは、前述した後処理を実行してプログラムを終了する。」

「[0119] プログラムは、許可情報と開始論理アドレスと通知されると、資源アクセス処理ルーチンを開始する。
[0120] ステップS140において、新規プログラムが重複資源にアクセスする優先度のほうが重複プログラムが重複資源にアクセスする優先度よりも高くなければ(ステップS140:No)、許可情報書換部115は、新規資源アクセス情報を待機情報保持部114に追加(ステップS180)して、資源の利用要求を受けた場合の動作を終了する。」

「【図1】


「【図7】



「【図8】



段落[0112],【図7】,【図8】を参照すれば,段落[0119]の「処理」「を開始する」「プログラム」は,「新規プログラムが重複資源にアクセスする優先度のほうが,重複プログラムが重複資源にアクセスする優先度よりも高」い場合に,「重複プログラム」が「終了」してから「処理」「を開始する」「プログラム」であるので,「新規プログラム」であることは明らかである。

段落[0082],[0120]を参照すれば,「プログラム」は,「新規資源アクセス情報を待機情報保持部114に追加」することによって,「資源へのアクセスが許可されることを待機」する。また,ここで,「資源アクセス情報」は「新規」なものであるので,「プログラム」は「新規プログラム」である。
よって,段落[0082],[0120]の記載から,“新規プログラムは,重複資源へのアクセスが許可されることを待機する”ことが読み取れる。

(2)上記引用文献1の記載(特に下線部の記載)より,上記引用文献1には,次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「プロセッサ及びメモリを備える装置であって,
プログラムの命令がプロセッサによって実行され,
プログラムから資源を利用する要求をされ,当該プログラムに対応する資源アクセス情報を見つけられなかったら,当該プログラムに対応する資源アクセス情報を作成し,
作成した資源アクセス情報(新規資源アクセス情報)の示す資源と同一の資源(重複資源)を示し,資源へのアクセスを許可している資源アクセス情報(重複資源アクセス情報)が保持されている場合,新規資源アクセス情報が示すプログラム(新規プログラム)と重複資源アクセス情報が示すプログラム(重複プログラム)の少なくとも一方のアクセス方式が占有方式であれば,
新規プログラムが重複資源にアクセスする優先度と、重複プログラムが重複資源にアクセスする優先度とを比較し,
新規プログラムが重複資源にアクセスする優先度のほうが,重複プログラムが重複資源にアクセスする優先度よりも高ければ,重複プログラムは後処理を実行して終了し,新規プログラムは処理を開始し,
新規プログラムが重複資源にアクセスする優先度のほうが,重複プログラムが重複資源にアクセスする優先度よりも高くなければ,新規プログラムは,重複資源へのアクセスが許可されることを待機する,
装置。」

2.引用文献2

(1)当審拒絶理由で引用された引用文献2(特開平8-263353号公報)には,以下の事項が記載されている。

「【要約】
【目的】 本発明は、ICカードや光カードの等のカード型記憶媒体に関し、複数のアプリケーションからのアクセスを同時に可能にして、ユーザニーズの多様化や高度化に確実に対応できるようにすることを目的とする。
【構成】 記憶部2,通信制御部3およびファイルアクセス制御部4をそなえてなるカード型記憶媒体1において、外部から受信したコマンドを随時受け付ける一方で受け付けたコマンドに応じたコマンド処理をファイルアクセス制御部4に順次要求するコマンド多重受信制御部5を通信制御部3にそなえ、コマンド多重受信制御部5から要求された新たなコマンド処理の対象ファイル単位が既に他のコマンド処理のアクセス対象となっている場合に新たなコマンド処理のファイル単位に対するアクセスを禁止するように制御するアクセス排他制御部6をファイルアクセス制御部4にそなえて構成する。」

第6 対比・判断

1.本願発明1について

(1)対比

本願発明1と引用発明とを対比する。

ア.引用発明の「メモリ」は,本願発明1の「メモリ」に相当する。

イ.引用発明の「プロセッサ」は,「命令」を「実行」するものであるから,「命令」に応じた処理を「実行」しているといえる。
したがって,引用発明の「プロセッサ」と,本願発明1の「プロセッサ」は,下記の点(相違点1)で相違するものの,“処理を実行するプロセッサ”である点,で共通する。

ウ.引用発明と本願発明1とは,下記の点(相違点2)で相違する。

エ.引用発明の「新規プログラムと重複プログラムの少なくとも一方のアクセス方式が占有方式」という記載は,「新規プログラム」と「重複プログラム」の両方の「アクセス方式が占有方式」である場合を含んでおり,また,「プログラム」は,「アクセス方式が占有方式」であれば,「資源」を「占有」し,他のプログラムによる「資源」を使用した実行を排他するので,「アクセス方式が占有方式」の「重複プログラム」,及び,「アクセス方式が占有方式」の「新規プログラム」は,それぞれ,本願発明1の「排他制御の対象である第1処理」,及び,「排他制御の対象である第2処理」に相当する。

オ.引用発明は,「プログラム」が「実行され」,「プログラムから資源を利用する要求をされ」ると,「当該プログラムに対応する資源アクセス情報を作成」するので,「作成した資源アクセス情報(新規資源アクセス情報)の示す資源(重複資源)と同一の資源を示す資源アクセス情報(重複資源アクセス情報)が保持されている場合」は,「重複資源アクセス情報」が「作成」された「重複プログラム」の「実行」中であるといえる。
したがって,引用発明の,「作成した資源アクセス情報(新規資源アクセス情報)の示す資源と同一の資源(重複資源)を示す資源アクセス情報(重複資源アクセス情報)が保持されている場合」は,本願発明1の「排他制御の対象である第1処理の実行中」に相当する。

カ.引用発明の,「アクセス方式が占有方式」の「新規プログラム」「から資源を利用する要求をされ」た場合と,本願発明1の「排他制御の対象である第2処理の実行要求コマンドを受け付けた場合」は,下記の点(相違点1)で相違するものの,“排他制御の対象である第2処理の要求を受け付けた場合”である点で共通する。

キ.引用発明の「新規プログラムが重複資源にアクセスする優先度のほうが,重複プログラムが重複資源にアクセスする優先度よりも高」いという条件は,本願発明1の「所定の条件」に相当する。

ク.引用発明の「新規プログラムが重複資源にアクセスする優先度と、重複プログラムが重複資源にアクセスする優先度とを比較」することは,本願発明1の「前記第1処理と前記第2処理について所定の条件を満たしているか判定」することに相当する。

ケ.引用発明の「新規プログラムが重複資源にアクセスする優先度のほうが,重複プログラムが重複資源にアクセスする優先度よりも高」い場合は,本願発明1の「前記所定の条件が満たされていると判定した場合」に相当する。

コ.引用発明の「重複プログラムは後処理を実行して終了し,新規プログラムは処理を開始」することと,本願発明1の「前記第1処理の実行を取り消して前記第2処理を実行」することとは,以下の点(相違点3)で相違するものの,“第2処理を実行”する点で共通する。

サ.引用発明の「新規プログラムが重複資源にアクセスする優先度のほうが,重複プログラムが重複資源にアクセスする優先度よりも高くな」い場合は,本願発明1の「前記所定の条件が満たされていないと判定した場合」に相当する。

シ.引用発明と,本願発明1とは,下記の点(相違点4)で相違するものの,“所定の条件が満たされていないと判定した場合の処理を行う”ものである点で共通する。

ス.上記オ.?ケ.の検討を踏まえれば,引用発明と,本願発明1とは,下記の点(相違点5,相違点6)で相違するものの,“前記第1処理を実行している際に、優先度の高い前記第2処理の要求を受け付けた場合に、前記所定の条件が満たされていると判定する”ものである点で共通する。

したがって,上記ア.?ス.の検討を踏まえると,本願発明1と引用発明との間には,次の一致点,相違点があるといえる。

(一致点)
「メモリと処理を実行するプロセッサを備えるものであって、
前記プロセッサは、
排他制御の対象である第1処理の実行中に排他制御の対象である第2処理の要求を受け付けた場合に、前記第1処理と前記第2処理について所定の条件を満たしているか判定し、前記所定の条件が満たされていると判定した場合には、前記第2処理を実行し、前記所定の条件が満たされていないと判定した場合には、所定の条件が満たされていないと判定した場合の処理を行い,
前記第1処理を実行している際に、優先度の高い前記第2処理の要求を受け付けた場合に、前記所定の条件が満たされていると判定することを特徴とするもの。」

(相違点)
(相違点1)
本願発明1の「プロセッサ」は,「第2処理の実行要求コマンドを受け付け」,「外部装置から受け付けたコマンドに応じた処理を実行する」ものであるのに対して,引用発明の「プロセッサ」は,そのようなものではない点。

(相違点2)
本願発明1は,「電子情報記憶媒体」であるのに対して,引用発明は,「装置」である点。

(相違点3)
所定の条件が満たされていると判定した場合の処理について,本願発明1は,「前記第1処理の実行を取り消」す処理を含むものであるに対して,引用発明は,「重複プログラムは後処理を実行して終了」する処理を含むものであるである点。

(相違点4)
所定の条件が満たされていないと判定した場合の処理が,本願発明1では,「前記第2処理の前記実行要求コマンドの送信元に実行不可を示すレスポンスを送信」するという処理であるのに対して,引用発明では,「新規プログラムは,重複資源へのアクセスが許可されることを待機する」という処理である点。

(相違点5)
処理の実行の仕方について,本願発明1は,「第1処理」及び「第2処理」を「SD(Security Domain)に従って」「実行」するものであるのに対して,引用発明は,「重複プログラム」及び「新規プログラム」をそのように「実行」するものではない点。

(相違点6)
優先度が付与される対象について,本願発明1は,「第1SD」及び「第2SD」に「優先度」が付与されるものであるのに対して,引用発明は,「重複プログラム」及び「新規プログラム」に「優先度」が付与されるものである点。

(2)相違点についての判断

事案に鑑み,上記相違点3-4について先に検討する。
引用発明には,「新規プログラムが重複資源にアクセスする優先度のほうが,重複プログラムが重複資源にアクセスする優先度よりも高」い場合に,「重複プログラム」を「後処理を実行」することなく「取り消」すことや,「新規プログラムが重複資源にアクセスする優先度のほうが,重複プログラムが重複資源にアクセスする優先度よりも高くな」い場合に,「新規プログラム」の「実行不可を示すレスポンスを送信」することについては,記載も示唆もなされておらず,引用発明において,それらの構成を採用する動機となる記載も示唆も認められない。
また,上記相違点3-4に係る構成は,引用文献2に記載された技術的事項を参照したとしても,本願出願前周知であったことを認めるに足る根拠を見いだすことはできない。

したがって,他の相違点について判断するまでもなく,本願発明1は,当業者であっても,引用発明,及び,引用文献2に記載の技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。

2.本願発明2-3について

本願発明2は,本願発明1に対応する方法の発明であり,本願発明3は,本願発明1に対応するプログラムの発明であり,ともに本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明であるから,本願発明1と同様の理由により,当業者であっても,引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。

第7 原査定についての判断

1.理由1(特許法第29条第2項)について

令和3年4月8日付け手続補正により補正された請求項1-3は,上記相違点3-4に係る構成を有しており,上記のとおり,本願発明1-3は,引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて,当業者が容易に発明できたものではない。したがって,原査定を維持することはできない。

第8 むすび

以上のとおり,本願発明1-3は,当業者が引用発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。
したがって,原査定の理由によっては,本願を拒絶することはできない。
また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。

 
審決日 2021-07-30 
出願番号 特願2016-77918(P2016-77918)
審決分類 P 1 8・ 121- WY (G06F)
最終処分 成立  
前審関与審査官 漆原 孝治  
特許庁審判長 田中 秀人
特許庁審判官 塚田 肇
篠原 功一
発明の名称 電子情報記憶媒体、情報処理方法、及び情報処理プログラム  
代理人 奥 和幸  
代理人 特許業務法人 インテクト国際特許事務所  

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