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審決分類 |
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 G02B |
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管理番号 | 1377132 |
審判番号 | 不服2021-1098 |
総通号数 | 262 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2021-10-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2021-01-27 |
確定日 | 2021-08-31 |
事件の表示 | 特願2016-194820「積層体の製造方法、積層体、バックライト装置、および表示装置」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 6月15日出願公開、特開2017-107174、請求項の数(11)〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 |
理由 |
第1 事案の概要 1 手続等の経緯 特願2016-194820号(以下「本件出願」という。)は、平成28年9月30日(先の出願に基づく優先権主張 平成27年11月30日)の出願であって、その後の手続等の経緯の概要は、以下のとおりである。 令和2年 6月22日付け:拒絶理由通知書 令和2年 8月26日付け:意見書 令和2年 8月26日付け:手続補正書 令和2年10月16日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。) 令和3年 1月27日付け:審判請求書 令和3年 1月27日付け:手続補正書 2 原査定の概要 原査定の拒絶の理由は、概略、本件出願の請求項1?請求項18に係る発明(令和2年8月26日付け手続補正書による補正後のもの)は、先の出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基づいて、先の出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。 引用文献1:国際公開第2013/008361号 引用文献3:特表2013-544018号公報 なお、主引用例は引用文献3であり、引用文献1は、請求項1?3に係る発明に対して、副引例として引用されたものである。 3 本願発明 本件出願の請求項1?請求項11に係る発明は、令和3年1月27日付け手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)後の特許請求の範囲の請求項1?請求項11に記載された事項によって特定されるとおりの、以下のものである(以下、それぞれ「本願発明1」?「本願発明11」という。)。 「 【請求項1】 第1の光透過性基材および前記第1の光透過性基材の第1の面側に設けられ、かつ複数の単位レンズを有するレンズ層を備えるレンズシートと、 前記第1の光透過性基材における前記第1の面とは反対側の第2の面側に設けられ、かつホストマトリクスおよび量子ドットを含む光波長変換層と、 前記光波長変換層における前記レンズシート側とは反対側に形成され、かつ凹凸面を有する光拡散層と、を備え、 前記レンズシートと前記光波長変換層と前記光拡散層が一体化されており、 前記量子ドットが、第1の半導体化合物からなるコアと、前記第1の半導体化合物と異なる第2の半導体化合物からなるシェルと、前記シェルの外側に位置するリガンドとを含み、 前記光波長変換層が光波長変換粒子をさらに含み、 前記光波長変換粒子が、硫黄、リン、および窒素からなる群から選択される1以上の元素およびカルボン酸の少なくともいずれかを含む光透過性の樹脂粒子と、前記樹脂粒子中に内包された前記量子ドットとを含み、 40℃、相対湿度90%での水蒸気透過率が0.1g/(m^(2)・24h)以上および23℃、相対湿度90%での酸素透過率が0.1cm^(3)/(m^(2)・24h・atm)以上の少なくともいずれかを満たす、積層体。 【請求項2】 前記積層体の表面が前記レンズシートのレンズ面であり、かつ前記積層体における前記表面とは反対側の面である裏面が前記光拡散層の前記凹凸面である、請求項1に記載の積層体。 【請求項3】 前記光波長変換層が光散乱性粒子をさらに含み、前記光散乱性粒子と前記ホストマトリクスとの屈折率差が0.10以上であり、前記光散乱性粒子の平均粒子径が前記光波長変換層の膜厚を100%としたときに8%以下であり、前記量子ドットが、1種以上の材料からなり、および/または少なくとも一つの粒子径分布帯を有する、請求項1に記載の積層体。 【請求項4】 量子ドットを含む光透過性基材と、 前記光透過性基材の一方の面側に設けられ、かつ複数の単位レンズを有するレンズ層と、 前記光透過性基材における前記レンズ層側とは反対側に形成され、かつ凹凸面を有する光拡散層と、を備え、 前記光透過性基材と前記レンズ層と前記光拡散層が一体化されており、 前記量子ドットが、第1の半導体化合物からなるコアと、前記第1の半導体化合物と異なる第2の半導体化合物からなるシェルと、前記シェルの外側に位置するリガンドとを含み、 前記光透過性基材が光波長変換粒子を含み、 前記光波長変換粒子が、硫黄、リン、および窒素からなる群から選択される1以上の元素およびカルボン酸の少なくともいずれかを含む光透過性の樹脂粒子と、前記樹脂粒子中に内包された前記量子ドットとを含み、 40℃、相対湿度90%での水蒸気透過率が0.1g/(m^(2)・24h)以上および23℃、相対湿度90%での酸素透過率が0.1cm^(3)/(m^(2)・24h・atm)以上の少なくともいずれかを満たす、積層体。 【請求項5】 前記光波長変換層の少なくとも一方の面または前記量子ドットを含む光透過性基材の少なくとも一方の面を覆う、樹脂からなるオーバーコート層をさらに備える、請求項1または4に記載の積層体。 【請求項6】 光源と、 前記光源からの光を受ける、請求項1または請求項4に記載の積層体と、 を備える、バックライト装置。 【請求項7】 前記光源からの光を受ける入光面、および前記光源からの光を出射させる出光面を有し、前記出光面が積層体側に位置し、かつ前記光源からの光を前記積層体に導く、または前記光源からの光を拡散させる光学板をさらに備える、請求項6に記載のバックライト装置。 【請求項8】 光源と、 請求項2に記載の積層体と、 前記光源からの光を受ける入光面、および前記光源からの光を出射させ、かつ前記積層体の前記凹凸面の一部と光学的に密着し、前記凹凸面の他の部分との間に空気層を形成する出光面を有し、かつ前記光源からの光を前記積層体に導く、または前記光源からの光を拡散させる光学板と、 を備える、バックライト装置。 【請求項9】 前記積層体の周囲および前記光学板の周囲を囲う枠体と、前記枠体に対して前記光源、前記光学板および前記積層体を固定する固定部材とをさらに備え、前記光源が前記光学板と前記枠体との間に配置されており、かつ前記光学板が前記光源からの光を前記積層体に導く導光板である、請求項7または8に記載のバックライト装置。 【請求項10】 前記光源が青色光を発し、かつ前記量子ドットが前記青色光を緑色光に変換する第1の量子ドットと、前記青色光を赤色光に変換する第2の量子ドットとを含む、請求項6に記載のバックライト装置。 【請求項11】 請求項6に記載のバックライト装置と、 前記バックライト装置の出光側に配置された表示パネルと を備える、表示装置。」 第2 当合議体の判断 1 引用文献の記載及び引用発明 (1) 引用文献3の記載 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献3(特表2013-544018号公報)は、先の出願前に日本国内又は外国において頒布された刊行物であるところ、そこには、以下の記載がある。なお、下線は当合議体が付したものであり、引用発明の認定及び判断等に活用した箇所を示す。 ア 「【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 関連出願の相互参照本出願は、2010年11月10日に出願された、米国特許仮出願第61/412,004号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。 【0002】 本発明は、量子ドット(QD)蛍光体フィルム、QD照明装置、および関連方法に関する。 【背景技術】 【0003】 従来の照明装置は、制限された光色特性および不十分な照明効率を有する。高色純度、高効率、および改善された光色特性を示す、費用効率のよい照明方法および装置に対する必要性が存在する。 【0004】 本発明は、高効率で、色が純粋な、色調整可能な量子ドット(QD)照明方法および装置に関する。本発明は、さらに、量子ドットフィルム(QDフィルム)ならびに関連する照明方法および装置に関する。照明装置には、電子装置用の照明ディスプレイが含まれる。ある特定の実施形態において、本発明は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、テレビ、コンピュータ、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ゲーム機、電子読書装置、デジタルカメラ等のディスプレイ装置のためのバックライトユニット(BLU)を対象とする。本発明のQDフィルムは、BLU、下向きの照明、屋内または屋外の照明、舞台照明、装飾照明、アクセント照明、博物館照明、園芸的、生物学的、および他の用途に高度に特異的な波長の照明を含む、任意の好適な用途、ならびに本明細書に記載の発明について調べると、当業者には明らかであろうさらなる照明用途に、使用可能である。」 イ 「【0054】 QDフィルムリモート蛍光体パッケージ 本明細書に言及される際、本発明の「リモート蛍光体パッケージ」または「QDフィルム」には、以下により詳細に記載されるように、QD蛍光体材料およびそれに関連するパッケージ材料が含まれる。本発明のリモート蛍光体パッケージは、一次光源および蛍光体材料が、別個の要素であり、蛍光体材料が、単一の要素として一次光源と統合されていないという意味で、「リモート」である。一次光は、一次光源から放出され、QDフィルムのQD蛍光体材料に到達する前に、1つ以上の外部媒体を通じて進む。 【0055】 本発明のリモート蛍光体パッケージは、本明細書にQD蛍光体、二次光源、または二次発光QDとも称される、少なくとも1つの発光量子ドット(QD)集団を含む、QD蛍光体材料を含む。図8に示されるように、QD813は、QDによって吸収される一次光814の下方変換時に、二次光放出816を提供する。図9に示されるように、本発明のQDは、好適には、コア902、コアの上にコーティングされる少なくとも1つのシェル904、好ましくは有機ポリマーリガンドである1つ以上のリガンドを含む外側のコーティング906を含む、コア/シェルQD900を含む。好ましい実施形態において、リモート蛍光体パッケージは、図10に示されるように、QD蛍光体材料1000を含むことになり、QD蛍光体材料は、1つ以上のマトリックス材料1030に埋め込まれるかまたは分散されるQD1013を含み、そうして、QD蛍光体材料がQD-マトリックス材料複合体を含むようになる。 【0056】 好適なQD、リガンド、およびマトリックス材料には、本明細書に記載のものを含むが、これらに限定されない、当業者に既知の任意のこのような好適な材料が含まれる。本明細書に言及される際、本発明の「QD蛍光体材料」は、QD蛍光体(すなわち、二次発光QDおよび関連リガンドもしくはコーティング)、ならびにそれに関連するあらゆるマトリックス材料を指す。好ましい実施形態において、QD蛍光体材料は、以下にさらに詳細に記載されるように、1つ以上の散乱特徴部をさらに含むことになる。 【0057】 本発明は、発光性量子ドットを含む、種々の組成を提供する。吸収特性、放出特性、および屈折率を含む、発光性QDの種々の特性は、種々の用途のために、調整および調節することができる。本明細書に使用される際、「量子ドット」または「ナノ結晶」という用語は、実質的に単結晶のナノ構造体を指す。ナノ結晶は、約500nm未満、および最小でおおよそ約1nm未満までの寸法を有する、少なくとも1つの領域または特徴的な寸法を有する。本明細書に使用される際、任意の数値について言及する場合、「約」とは、提示される値の±10%の値を意味する(例えば、約100nmは、90nm?110nmを含む範囲の寸法を包含する)。「ナノ結晶」、「量子ドット」、「ナノドット」、および「ドット」という用語は、同様の構造体を表すことが当業者には容易に理解され、本明細書に互換的に使用される。本発明はまた、多結晶または非晶質ナノ結晶の使用を包含する。 ・・・中略・・・ 【0090】 本発明の蛍光体材料は、QDが中に埋め込まれるか、またはそうでなければ配置される、マトリックス材料をさらに含む。マトリックス材料は、QDを収容することのできる、任意の好適なホストマトリックス材料であり得る。好適なマトリックス材料は、QDおよび任意の周囲パッケージ材料または層を含むBLUの構成要素と、化学的および光学的に適合性を有することになる。好適なマトリックス材料には、一次光および二次光の両方に透明であり、したがって、一次光および二次光の両方が、マトリックス材料を通じて伝送することを可能にする、非黄変光学材料が含まれる。好ましい実施形態において、マトリックス材料は、QDを完全に包囲し、酸素、湿気、および温度等の環境条件によってもたらされるQDの劣化を防ぐ、保護バリアを提供する。マトリックス材料は、可撓性または成形性のQDフィルムが望ましい場合の用途においては、可撓性であってもよい。あるいは、マトリックス材料は、高強度の非可撓性材料を含んでもよい。 ・・・中略・・・ 【0098】 好ましい実施形態において、QD-トルエン混合物を、APSおよびトルエンの混合物に添加して、APSコーティングされたQDを得る。マトリックス材料を、溶媒混合物に添加し、続いて、溶媒を蒸発させる。好ましくは、エポキシドポリマーを混合物に添加し、それによって、エポキシドは、過剰リガンド材料のアミンにより架橋される。エポキシ中のAPSの非混和性のため、APSコーティングされたQDは、エポキシマトリックス材料全体にわたって、空間ドメイン内に位置される。QD蛍光体材料は、図12Bに示されるように、このQD-APS-エポキシ混合物から形成し、それを、好ましくは、さらなる基礎エポキシ材料と混合し、それを、基材に湿式コーティングし、硬化してQDフィルムを形成する。混合物を、バリア層またはLGPにコーティングし、熱または紫外線硬化する。熱硬化が好ましい。硬化は、段階的に行われてもよい。例えば、QD蛍光体材料を層に形成し、各層を別々に硬化する。好ましくは、QDフィルムを、底部バリアフィルムに被着し、底部バリアフィルムに部分的に硬化し、次にバリアフィルムをQD材料上に被着し、次いでQD材料の硬化を継続する。 【0099】 より好ましい実施形態において、QDは、例えば、上述のように、QD-トルエン混合物を、PEIリガンドを含む溶液と合わせることによって、PEIリガンドでコーティングする。1,2-エポキシ-3-フェノキシプロパンで修飾されたポリエチレンイミンの合成、およびQD蛍光体材料を調製するために、QD上のこの修飾されたポリエチレンイミンリガンドの交換について説明した、上に詳述された例示の実施形態から続いて、部分B(96g)、すなわち、Loctite(商標)E-30CLエポキシ硬化樹脂のアミン部分を、シュレンクライン上の別個の5Lの3つ口丸底フラスコ内で攪拌した。溶液を、100mtorr未満の圧力まで脱気し、窒素で3回流し戻した。続いて、QD-PEI溶液(すなわち、PEIリガンドを有するQDを含有する、強力に色づいた、より下の相)を、攪拌しながら、カニューレによってエポキシ樹脂の部分Bの溶液に添加した。QD-PEI溶液の粘り気が強すぎて移行できない場合は、次いで、いくらかのトルエン(最大500mL)を、カニューレによる移行を促進するために添加することも可能であった。移行が完了すると、溶液を1時間混合した後、攪拌しながら200mtorr未満の圧力まで真空移行によって溶媒を除去した。生成物である、粘り気のある油を、グローブボックスに移し、保管した。QDフィルムの形成準備ができると、生成物を、任意で、エポキシ樹脂の追加の部分Bと混合して、所望の色点を達成し、続いて、部分A(エポキシ樹脂のエポキシド部分)と混合し、それによって、エポキシドを任意の過剰リガンド材料のアミンおよび/または樹脂の部分Bのアミンにより架橋させる。エポキシ内でのPEIの非混和性のため、PEIコーティングされたQDは、エポキシマトリックス材料全体にわたって、空間ドメイン内に位置する。典型的に、PEI-QDドメインは、比較的小さく(例えば、直径がおおよそ100nm)、エポキシマトリックス全体にわたって均一に分布する。QD蛍光体材料を、このQD-PEI-エポキシ混合物から形成し、それを、基材に湿式コーティングし、硬化して、QDフィルムを形成する。混合物は、バリア層またはLGPにコーティングし、熱または紫外線硬化することができる。熱硬化が好ましい。硬化は、段階的に行われてもよい。例えば、QD蛍光体材料を層に形成し、各層を別々に硬化する。好ましくは、QDフィルムを、底部バリアフィルムに被着し、底部バリアフィルムに部分的に硬化し、次に上部バリアフィルムをQD材料に被着し、QD材料の硬化を継続する。 【0100】 QD蛍光体材料の別の好ましい調製方法において、図11Bに示されるように、第1のポリマー材料を合成し1102、QDを第1のポリマー材料(例えば、APSまたはポリエチレンイミンリガンド)でコーティングするために、複数のQDを第1のポリマー材料(例えば、APSまたはポリエチレンイミン)に分散させ、QDと第1のポリマー材料との混合物を形成する1104。溶媒の蒸発時に、混合物を硬化し、硬化した混合物から粒子状物質を生成する1106。好適には、架橋剤を、硬化の前に混合物に添加する。粒子状物質は、硬化した混合物を粉砕またはボールミル粉砕し、QD-APSまたはQD-ポリエチレンイミン材料の微細または粗い粉末を形成することによって、生成することができる。好適には、QD-APSまたはQD-ポリエチレンイミン粒子は、直径が約1μmである。この時点で、粒子状物質は、好ましくは、複合QD蛍光体材料を生成するために第2のポリマー材料(例えば、エポキシ)内に分散されており、それを、フィルムに形成し、硬化することができる1108、1110。あるいは、粒子を、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、または酸化チタン(例えば、SiO_(2)、Si_(2)O_(3)、TiO_(2)、もしくはAl_(2)O_(3))等の酸化物でコーティングし、それによって、粒子上に、外側の酸化物層を形成してもよい。酸化物層は、原子層蒸着(ALD)または当該技術分野で既知の他の技術を使用して、形成することができる。酸化物でコーティングされた粉末粒子は、照明装置に直接適用される(例えば、LGPの上に配置されるか、もしくはそこに埋め込まれる)か、エポキシ等のマトリックス材料内に配置されて、QDフィルムに形成することができる。ある特定の実施形態において、酸化物コーティングされた粉末粒子は、QD蛍光体材料の密封のための追加のバリア材料なしで(例えば、バリア層なしで)、照明装置に使用することができる。 【0101】 いくつかの実施形態において、上述のAPS-エポキシリガンド-マトリックス混合物またはPEI-エポキシリガンド-マトリックス混合物は、エポキシマトリックス材料の任意の代用物の使用を採用することができるが、エポキシが、その接着特性、APSおよびPEIに近似の密度、市販入手可能性、および低費用のため、好ましい。好適なエポキシ代用物には、ポリスチレン、ノルボルネン、アクリレート、ヒドロシリル化APS、または任意の固体プラスチックが挙げられる。 【0102】 いくつかの実施形態において、マトリックスは、QDをコーティングするリガンド材料から形成される。リガンド上の分子と反応させるために、架橋剤が提供されてもよい。同様に、開始剤(例えば、ラジカルまたはカチオン開始剤)が提供されてもよい。第2のマトリックス材料の他の前駆体が提供されない実施形態においては、マトリックスは、任意で、本質的に、第1の材料ポリマーリガンド、および/またはその架橋もしくはさらなる重合形態、ならびに、任意の残留溶媒、架橋剤、開始剤等から構成される。一実施形態において、QDは、AMSリガンドでコーティングされ、ポリ(アクリルニトリルエチレンスチレン)(AES)マトリックスは、架橋剤を使用してAMSリガンドを架橋することによって提供される。 【0103】 本発明のQD蛍光体材料およびQDフィルムは、任意の望ましい寸法、形状、構造、および厚さであり得る。QDは、以下により詳細に説明されるように、BLUの所望の色および/または輝度の出力に応じて、所望の機能に適切な任意の充填率で、マトリックス内に埋め込むことができる。QD蛍光体材料の厚さおよび幅は、湿式コーティング、塗装、回転コーティング、スクリーン印刷等、当該技術分野で既知の任意の方法によって制御することができる。特定のQDフィルムの実施形態において、QD蛍光体材料は、500μm以下、好ましくは250μm以下、より好ましくは200μm以下、より好ましくは50?150μm、最も好ましくは50?100μmの厚さを有し得る。QDフィルムは、100μm、約100μm、50μm、または約50μmの厚さを有してもよい。QD蛍光体材料は、以下により詳細に説明されるように、1つの層または別個の層として被着することができ、別個の層は、異なる特性を含み得る。QD蛍光体材料の幅および高さは、ディスプレイ装置の表示パネルの寸法に応じて、任意の所望の寸法であり得る。例えば、QD蛍光体は、腕時計および電話等の小型ディスプレイ装置の実施形態においては、比較的小さな表面積を有し得、またはQD蛍光体は、テレビおよびコンピュータモニター等の大型ディスプレイ装置の実施形態については、大きな表面積を有し得る。本発明のQDBLUを形成するための方法は、以下により詳細に記載のように、大型QDフィルムを形成し、QDフィルムをより小型のQDフィルムに切断して、個々の照明装置を形成することを含み得る。」 ウ 「【0110】 バリア 好ましい実施形態において、QDフィルムは、QD蛍光体材料層のいずれか1つまたは両方の側面に配置される、1つ以上のバリア層を含む。好適なバリア層は、QDおよびQD蛍光体材料を、高温、酸素、および湿気等の環境条件から保護する。好適なバリア材料には、疎水性で、QD蛍光体材料と化学的および機械的に適合性があり、光および化学安定性を示し、高温に耐えることのできる、非黄変の透明な光学材料が挙げられる。好ましくは、1つ以上のバリア層は、QD蛍光体材料と屈折率が整合される。好ましい実施形態において、QD蛍光体材料のマトリックス材料および1つ以上の隣接するバリア層は、類似の屈折率を有するように屈折率が整合され、その結果、バリア層を通じてQD蛍光体材料に向かって伝送する光の大半が、バリア層から蛍光体材料内に伝送されるようになる。この屈折率整合により、バリアとマトリックス材料との間の界面における光学的損失が減少される。 【0111】 バリア層は、好適には、固体材料であり、硬化された液体、ゲル、またはポリマーであってもよい。バリア層は、特定の用途に応じて、可撓性または非可撓性材料を含んでもよい。バリア層は、好ましくは、平面層であり、特定の照明用途に応じて、任意の好適な形状および表面積構造を含んでもよい。好ましい実施形態において、1つ以上のバリア層は、積層フィルム加工技術と適合性を有することになり、それによって、QD蛍光体材料は、少なくとも第1のバリアフィルム上に配置され、少なくとも第2のバリアフィルムが、QD蛍光体材料とは反対の側面のQD蛍光体材料上に配置されて、本発明の一実施形態によるQDフィルムを形成する。好適なバリア材料には、当該技術分野で既知の任意の好適なバリア材料が含まれる。例えば、好適なバリア材料には、ガラス、ポリマー、および酸化物が含まれる。好適なバリア層材料には、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリマー、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム(例えば、SiO_(2)、Si_(2)O_(3)、TiO_(2)、もしくはAl_(2)O_(3))等の酸化物、およびそれらの好適な組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。好ましくは、QDフィルムの各バリア層は、異なる材料または組成物を含む少なくとも2つの層を含み、その結果、多層状のバリアが、バリア層内のピンホール欠陥配列を排除または減少させ、QD蛍光体材料内への酸素および湿気の侵入に対する効果的なバリアを提供するようになる。QDフィルムは、任意の好適な材料または材料の組み合わせ、ならびにQD蛍光体材料のいずれかもしくは両方の側面上の任意の好適な数のバリア層を含んでもよい。バリア層の材料、厚さ、および数は、具体的な用途に依存することになり、好適には、QDフィルムの厚さを最小化しながらも、QD蛍光体のバリア保護および輝度を最大化するように、選択されることになる。好ましい実施形態において、各バリア層は、積層フィルム、好ましくは二重積層フィルムを含み、各バリア層の厚さは、ロールツーロールまたは積層製造プロセス時の皺を排除するのに十分に厚い。バリアの数または厚さは、さらに、QDまたは他のQD蛍光体材料が、重金属または他の毒性材料を含む実施形態においては、法的な毒性指針に依存し、その指針は、より多いか、またはより厚いバリア層を要する場合がある。バリアのさらなる検討事項には、費用、入手可能性、および機械的強度が挙げられる。 【0112】 好ましい実施形態において、QDフィルムは、QD蛍光体材料の各側面に隣接する2つ以上のバリア層を含み、好ましくは、各側面上に2つまたは3つの層、最も好ましくは、QD蛍光体材料の各側面上に2つのバリア層を含む。好ましくは、各バリア層は、ポリマーフィルムの少なくとも1つの側面上に薄い酸化物コーティングを有する、薄いポリマーフィルムを含む。好ましくは、バリア層は、1つの側面に、酸化ケイ素(例えば、SiO_(2)またはSi_(2)O_(3))の薄層でコーティングされた、薄いPETフィルムを含む。例えば、好ましいバリア材料には、Alcan(商標)から入手可能なCeramis(商標)CPT-002およびCPT-005が挙げられる。別の好ましい実施形態において、各バリア層は、薄いガラスシート、例えば、約100μm、100μm以下、50μm以下、好ましくは、50μmまたは約50μmの厚さを有するガラスシートを含む。 【0113】 図14Aの例示の実施形態に示されるように、QDBLU1400は、一次光源1410、任意の光抽出特徴部1450を有するLGP1406、LGPの真下に配置される反射フィルム1408、BEF1401、およびLGPとBEFとの間に配置されるQDフィルム1402を含む。図14Bに示されるように、QDフィルム1402は、上部バリア1420および底部バリア1422を含む。バリア1420および1422のそれぞれは、QD蛍光体材料1404に隣接する第1の副層1420a/1422a、および第1の層1420a/1422a上の少なくとも第2の副層1420b/1422bを含む。好ましい実施形態において、副層の材料および数は、隣接する副層間のピンホール配列を最小化するように選択される。好ましい実施形態において、上部バリア1420および底部バリア1422のそれぞれは、酸化ケイ素を含む第1の副層1420a/1422aおよびPETを含む第2の副層1420b/1422bを含む。好ましくは、酸化ケイ素を含む第1の副層1420a/1422aは、QD蛍光体材料1404に直接隣接して配置され、PETを含む第2の副層1420b/1422bは、第1の副層1420a/1422aが、QD蛍光体材料1404と第2の副層1420b/1422bとの間に配置されるように、第1の副層1420a/1422aの上に配置される。1つの例示の実施形態において、QD蛍光体材料は、約50μmの厚さを有し、酸化ケイ素を含む第1の副層のそれぞれは、約8μmの厚さを有し、PETを含む第2の副層のそれぞれは、約12μmの厚さを有する。 【0114】 好ましい実施形態において、図14Cに示されるように、上部バリアおよび底部バリアは、それぞれ、二重バリア(すなわち、2つのバリア層)を含む。上部バリア1420は、第1のバリア層および第2のバリア層を含み、第1のバリア層は、第1の副層1420aおよび第2の副層1420bを含み、第2のバリア層は、第1の副層1420cおよび第2の副層1420dを含む。底部バリア1422は、第1のバリア層および第2のバリア層を含み、第1のバリア層は、第1の副層1422aおよび第2の副層1422bを含み、第2のバリア層は、第1の副層1422cおよび第2の副層1422dを含む。好ましくは、第1の副層1420a、1420c、1422a、および1422cは、酸化ケイ素を含み、第2の副層1420b、1420d、1422b、および1422dは、PETを含む。1つの例示の実施形態において、QD蛍光体材料は、約100μmの厚さを有し、二酸化ケイ素を含む第1の副層のそれぞれは、約8μmの厚さを有し、PETを含む第2の副層のそれぞれは、約12μmの厚さを有する。 【0115】 1つ以上のバリア層のいずれも、図15Aに示されるように、表示面にわたって一貫した厚さおよび構造を有する層を含む。バリア層のいずれも、それぞれ、図15B、15C、および15Dに示されるように、バリア層の上部、底部、ならびに上部および底部両方の表面に、特徴部1550をさらに含んでもよい。当業者には理解されるように、特徴部1550を有するか、または有しない、このようなバリア層の任意の好適な組み合わせを採用することができる。図15B?15Iに示される種々の例示的な実施形態に示されるように、バリア層の特徴部1550は、プリズム、ピッチ、レンズ、隆起、波状特徴、スクラッチ、レンズ、ドーム、または無作為に細かく凸凹を付けた表面を含む、任意の好適なテクスチャまたはパターンを備え得る。好適には、特徴部は、例えば、LGP、QDフィルム、またはBLUの他の層における不完全性を光学的に補うために、QDフィルム内で光を散乱させるか、またはQDフィルムの上部から伝送する光を拡散させるための、光散乱または拡散特徴部であり得る。好適には、特徴部は、光抽出およびBLUから放出される光の輝度を強化するため、および/またはQD蛍光体材料へ一次光を戻して再利用し、二次光の放出を促進するための、光抽出または輝度強化特徴部を含み得る。好適には、特徴部1550は、BLUのQDフィルムと、隣接する層、特にLGPとの間の密接な物理的結合を防ぎ、そのようにして、望ましくないクラッディング作用を防ぐ。好適には、特徴部1550は、約0.5?1μmの高さ寸法を有し得、特徴部のそれぞれは、約0.5?1μmの距離で離れていてもよい。好適には、特徴部は、それが上に形成されるバリア層と同じ材料を含み、特徴部は、バリア層の中または上に直接形成することができる。特徴部1550は、スタンピング、レーザーエッチング、化学エッチング、射出成形、および押出を含む、当該技術分野で既知の任意の方法を使用して形成することができる。 【0116】 図16Aに示される1つの例示の実施形態において、底部バリア層1622の底部表面は、LGPとQDフィルムとの間の過剰な光学的結合(例えば、クラッディング)を防ぐため、抗結合または抗クラッディング特徴部1650を備える。これらの抗結合または抗クラッディング特徴部1650は、LGP1606とQDフィルム1602との間の過剰な物理的接触を防ぎ、それにより、ディスプレイ表面全体にわたる輝度の均一性を促進する。好適には、特徴部1650は、BLUのQDフィルムと、隣接する層、特にLGPとの間の過剰な光学的結合を防ぐ。好適には、特徴部1650は、高さおよび幅が約0.5?1μmの寸法を有し得、特徴部のそれぞれは、約0.5?1μmの距離で離れていてもよい。 【0117】 本発明のある特定の実施形態において、バリアプレート1620の上部表面は、上部プレート1620と、装置から放出する光が入る上部プレートの上の媒体(例えば、空気)との間の界面で、全内部反射を減少させる、構造特徴部1650を備える。例示的な実施形態において、上部バリアプレート1620の上部表面は、バリアプレート1620と、上部プレート1620の上の隣接する媒体との、空気/ガラスの界面に細かく凸凹が付けられている。細かく凸凹が付けられた表面は、全内部反射を減少させ、上部プレートからの光の抽出を増加させる。ある特定の実施形態において、上部プレートの上部表面上の構造特徴部1650は、約10%以上、光抽出を増加させる。構造特徴部1650の幾何学的形状は、当業者には理解されるように、蛍光体パッケージの蛍光体材料から放出される光の波長(複数を含む)、QDフィルムおよび隣接する媒体の屈折率、または他の特性に基づいて、選択または修正することができる。 【0118】 図16Bに示される、別の例示の実施形態において、上部バリア層1620の上部表面は、一次光の一部分をQDフィルムに向かって反射して戻し、それによって、QDフィルム内へ戻る一次光の「再利用」を提供する、プリズムまたはピッチ等の輝度強化特徴部1650を備える。本明細書に言及される際、「輝度強化フィルム」(BEF)および「輝度強化特徴部」は、光の一部分を、光が伝送された方向に向かって反射して戻す、フィルムである。BEFまたは輝度強化特徴部に向かって進む光は、光が、フィルムまたは特徴部に入射する角度に応じて、フィルムまたは特徴部を通じて伝送されることになる。例えば、図16C?16Dに示されるように、BEF1601の輝度強化特徴部1650は、フィルム1601の上部表面に平行して形成される、プリズムまたはプリズム溝を備える。LGP1606から上方向に進む光は、光が平面フィルム1601に直角または垂直である場合、BEFを通じて伝送することになる。しかしながら、このような光は、光がより高い角度を有する場合、LGPに向かって下向きに反射されることになる。BEFおよび輝度強化特徴部は、異なる角度の光に対して複数の反射角を有するように選択することができ、このような特徴部および角度は、所望の輝度または光の「再利用」を達成するように選択することができる。例えば、第1の偏光フィルム(またはBEF)は、フィルムに垂直な平面から約15?25度の角度を有する光を反射することができ(すなわち、垂直線から65?75度)、第2のフィルムは、垂直な平面から約25?35度の角度を有する光を反射することができる。BEFは、図16Dのフィルム1620a、1620bに示されるように、強化特徴部1650が反対方向に配置される状態で、配置されてもよい。追加のBEFもまた、含まれ得る。多角度および多方向の反射特徴部の使用により、様々な方向からBEFに到達する光を再利用する「立体角の再利用」をもたらす。本発明の好ましい実施形態において、1つ以上のBEFの角度またはピッチは、一次光のかなりの部分をQDフィルムに向かって反射させるように選択されることになり、結果として、QDからの所望の二次光放出を達成するためのQDの数を、大幅に減少することが可能になる。 【0119】 BEFおよび輝度強化特徴部は、反射および/または屈折フィルム、反射偏光フィルム、プリズムフィルム、溝フィルム、溝付プリズムフィルム、プリズム、ピッチ、溝、または当該技術分野で既知の任意の好適なBEFまたは輝度強化特徴部を含み得る。例えば、BEFは、3M(商標)から入手可能なVikuiti(商標)BEF等の従来のBEFを含んでもよい。ある特定の実施形態において、1つ以上のバリア層は、その上またはその中に形成される輝度強化特徴部を有してもよく、それによって、1つ以上のバリア層が、バリアおよびBEFの両方として機能する。バリア層1620は、BEF光学フィルムスタックの底部BEFであってもよい。図16Cおよび16Dに示される別の例示の実施形態において、上部バリアは、各層が、層の上部表面に輝度強化特徴部を備える、少なくとも2つの層を含む。上部バリア1620は、上部表面に輝度強化特徴部1650を有する第1のBEFを含む、第1の層1620aと、上部表面に輝度強化特徴部1650を有する第2のBEFを含む第2の層1620bと、を含み、上部バリアが、第1のBEFバリア層1620aと第2のBEFバリア層1620bとを含む、バリア1620およびBEFスタック1601の両方として機能する。好ましい実施形態において、QDBLUは、少なくとも1つのBEF、より好ましくは、少なくとも2つのBEFを備える。好適には、BLUは、少なくとも3つのBEFを備えてもよい。好ましい実施形態において、少なくとも1つのBEFは、例えば、そうでなければ液晶マトリックスモジュールの底部偏光フィルムによって吸収されるであろう光を再利用するための、反射偏光BEF(すなわち、DBEF)を含む。輝度強化特徴部およびBEFには、反射体および/もしくは屈折体、偏光体、反射偏光体、光抽出特徴部、光再利用特徴部、または当該技術分野で既知の任意の輝度強化特徴部が含まれ得る。BEFおよび輝度強化特徴部1650には、従来のBEFが含まれてもよい。例えば、BEFは、第1のピッチ角を有するピッチまたはプリズムを有する第1の層と、第2のピッチ角を有するピッチまたはプリズムを有する、少なくとも第2の層と、を含んでもよい。なおもさらなる実施形態において、BLUは、第3のピッチ角を有するピッチまたはプリズムを有するBEF層を、含んでもよい。好適なBEFには、3M(商標)から入手可能なVikuiti(商標)BEFを含む、従来のBEFが含まれる。 【0120】 ある特定の実施形態において、1つ以上のバリア層は、追加のバリア材料ではなく、既存の層または材料から形成され得る。例えば、例示的な実施形態において、QDの周囲のマトリックス材料は、それ自体が、QDのためのバリア材料として機能し得る。ある特定の実施形態において、QDフィルムの上部バリア層は、BLUの拡散層またはBEFフィルムを含んでもよい。なおもさらなる実施形態において、LGPは、QD蛍光体材料のための底部バリア層として機能し得るが、しかしながら、LGPおよびQDフィルムは、好ましくは、互いに密接な接触状態にない。当業者には理解されるように、QD蛍光体バリア材料またはバリア層は、本明細書に記載のような、1つ以上の構成要素の任意の好適な組み合わせを含んでもよい。 【0121】 本発明のQDフィルムの各バリア層は、当業者には理解されるように、照明装置および用途の具体的な要件および特性、ならびにバリア層およびQD蛍光体材料等の個々のフィルム構成要素に依存することになる、任意の好適な厚さを有し得る。ある特定の実施形態において、各バリア層は、50μm以下、40μm以下、30μm以下、好ましくは25μm以下または20μm以下、最も好ましくは15μm以下の厚さを有し得る。ある特定の実施形態において、バリア層は、酸化ケイ素、酸化チタン、および酸化アルミニウム(例えば、SiO_(2)、Si_(2)O_(3)、TiO_(2)、またはAl_(2)O_(3))等の材料を含み得る、酸化物コーティングを含む。酸化物コーティングは、約10μm以下、5μm以下、1μm以下、または100nm以下の厚さを有してもよい。ある特定の実施形態において、バリアは、約100nm以下の厚さを有する薄い酸化物コーティングを含み、10nm以下、5nm以下、または3nm以下の厚さを有し得る。上部および/または底部バリアは、薄い酸化物コーティングから構成されてもよく、または薄い酸化物コーティングおよび1つ以上の追加の材料層を含んでもよい。」 エ 「【0141】 輝度強化部 本発明の好ましい実施形態において、BLUは、1つ以上の輝度強化特徴部または輝度強化フィルムを備える。本明細書に言及される際、「輝度強化フィルム」(BEF)および「輝度強化特徴部」は、光の一部分を、光が伝送された方向に向かって反射して戻す、フィルムである。BEFまたは輝度強化特徴部に向かって進む光は、光が、フィルムまたは特徴部に入射する角度に応じて、フィルムまたは特徴部を通じて伝送されることになる。例えば、図16C?16Dに示されるように、BEF1601の輝度強化特徴部1650は、フィルム1601の上部表面に平行して形成される、プリズムまたはプリズム溝を備える。LGP1606から上方向に進む光は、光が平面フィルム1601に直角または垂直である場合、BEFを通じて伝送することになる。しかしながら、このような光は、光がより高い角度を有する場合、LGPに向かって下向きに反射されることになる。BEFおよび輝度強化特徴部は、異なる角度の光に対して複数の反射角を有するように選択することができ、このような特徴部および角度は、所望の輝度または光の「再利用」を達成するように選択することができる。例えば、第1の偏光フィルム(またはBEF)は、フィルムに垂直な平面から約15?25度の角度を有する光を反射することができ(すなわち、垂直線から65?75度)、第2のフィルムは、垂直面から約25?35度の角度を有する光を反射することができる。BEFは、図16Dのフィルム1620a、1620bに示されるように、強化特徴部1650が反対方向に配置される状態で、配置されてもよい。追加のBEFもまた、含まれ得る。多角度および多方向の反射特徴部の使用により、様々な方向からBEFに到達する光を再利用する「立体角の再利用」をもたらす。本発明の好ましい実施形態において、1つ以上のBEFの角度またはピッチは、一次光の大部分をQDフィルムに向かって反射させるように選択されることになり、結果として、QDからの所望の二次光放出を達成するためのQDの数を、大幅に減少することが可能になる。 【0142】 ある特定の実施形態において、1つ以上のバリア層は、その上またはその中に形成される輝度強化特徴部を有してもよく、それにより、1つ以上のバリア層は、バリアおよびBEFの両方として機能する。BLUは、LGPおよびQDフィルムバリア層、ならびに図16および21?26に関して上述の特徴部およびフィルムを含む、本明細書に記載の輝度強化特徴部およびBEFの任意のものを備え得る。好ましい実施形態において、照明装置は、少なくとも2つ以上のBEF601、少なくとも1つのLGP606、および図6Aおよび6Bに示されるように、LGP606とBEF601との間、または図6Cに示されるように、底部反射フィルム608とBEF601との間に配置される、QDフィルムリモート蛍光体パッケージ602を備える。さらなる実施形態において、LGPおよび/または1つ以上のバリア層は、例えば、図16および21?26に関して上で論じたような、BEFまたは輝度強化特徴部を備える。好ましい実施形態において、QDBLUは、少なくとも1つのBEF、より好ましくは、少なくとも2つのBEFを備える。好適には、BLUは、少なくとも3つのBEFを備え、少なくとも1つのBEFが反射偏光BEF(すなわち、DBEF)を含む。輝度強化特徴部およびBEFは、偏光体、反射偏光体、光抽出特徴部、光再利用特徴部、または当該技術分野で既知の任意の輝度強化特徴部を含み得る。BEFおよび輝度強化特徴部1650は、従来のBEFが含まれてもよい。例えば、BEFは、第1のピッチ角を有するピッチまたはプリズムを有する、第1の層と、第2のピッチ角を有するピッチまたはプリズムを有する、少なくとも第2の層と、を含んでもよい。なおもさらなる実施形態において、BLUは、第3のピッチ角を有するピッチまたはプリズムを有する、第3のBEF層を含んでもよい。好適なBEFには、3M(商標)Vikuiti(商標)輝度強化フィルムを含む、3M(商標)から入手可能なBEFを含む、従来のBEFが含まれる。 【0143】 ある特定の実施形態において、1つ以上のBEFは、QDフィルムおよびLGPとは別個であるかまたは異なる、1つ以上の層であってもよい。他の実施形態において、上述のように、LGPまたはバリア層のうち少なくとも1つは、少なくとも1つのBEFを備える。さらに他の実施形態において、QDは、QDフィルムおよび1つ以上のBEFが、全体的または部分的に、同じ層内で一体となるように、底部、中間、または上部BEF等、1つ以上のBEF内に配置される。ある特定の実施形態において、QD蛍光体材料は、適切なBEFに形成され得る。例えば、QD蛍光体材料層は、QD蛍光体材料層の上部および/または底部表面に、輝度強化特徴部を備える。ある特定の実施形態において、QD BLUは、QD蛍光体材料層内に配置される、第1のQD集団(例えば、赤色発光QD)と、QD蛍光体材料層の上に配置される第1のBEF内に配置される第2のQD集団(例えば、緑色発光QD)と、好適には、第1のBEFの上に配置される少なくとも第2のBEFと、を備える。ある特定の実施形態において、QD BLUは、少なくとも2つのBEFを備え、第1のBEFは、第1のQD集団(例えば、赤色発光QD)を含み、第2のBEFは、第2のQD集団(例えば、緑色発光QD)を含む。 【0144】 好ましい実施形態において、1つ以上のBEFは、高い割合の光をQD蛍光体材料に反射または屈折して戻すように選択され、そのようにして、一次光の再利用が増加し、QD蛍光体材料内の一次光の光路距離が、さらに増加する。 【0145】 QDを含むBEFは、BEF材料が、QD蛍光体材料のホストマトリックス材料であるか、またはBEFが、本明細書に記載の任意の好適なマトリックス材料を含む、任意の好適なQDマトリックス材料を含み得るように、従来のBEF方法および材料を使用して形成することができる。」 オ 「【図8】 」 カ 「【図15B】 」 キ 「【図15C】 」 ク 「【図15D】 」 ケ 「【図15E】 」 コ 「【図15F】 」 サ 「【図15G】 」 シ 「【図15H】 」 ス 「【図15I】 」 セ 「【図16A】 」 ソ 「【図16C】 」 タ 「【図16D】 」 (2) 引用発明 引用文献3の【0116】、【図16A】に記載される実施の形態において、「底部バリア層1622」と「上部バリア層1620」(同文献の【0118】を参照。)の間に配置される符号「1604」が付された部材は、同文献の【0110】の記載に鑑みて、「QD蛍光体材料層」と理解するのが自然である。 また、同文献の【0055】、【0090】等の記載から、「QD蛍光体材料層」が、「量子ドット」及び「ホストマトリックス材料」を備えていることが理解できる。さらに、当該「量子ドット」は、【0055】、【図8】に示されるように「量子ドット」「によって吸収される一次光の下方変換時に、二次光放出を提供する」ものである。 そうしてみると、引用文献3には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。 なお、「QDフィルム」、「リモート蛍光体パッケージ」及び「QDフィルムリモート蛍光体パッケージ」は、「QDフィルムリモート蛍光体パッケージ」に、「バリアプレート1620」、「上部バリアプレート1620」及び「上部バリア層1620」は「上部バリア層1620」に、「バックライトユニット」及び「BLU」は前者に、それぞれ用語を統一して記載した。 (当合議体注:引用文献3【0116】に記載される「QDフィルム」は、【0054】の記載に鑑みて、「QDフィルムリモート蛍光体パッケージ」、「リモート蛍光体パッケージ」と同一の部材であることが理解できる。) 「 QD蛍光体材料層と、QD蛍光体材料層の両方の側面に配置される上部バリア層1620と底部バリア層1622を含み、 底部バリア層1622の底部表面は、ディスプレイ表面全体にわたる輝度の均一性を促進する特徴部1650を備え、 QD蛍光体材料層は、少なくとも1つの発光量子ドット集団を含み、ホストマトリックス材料をさらに含み、 量子ドットは、量子ドットによって吸収される一次光の下方変換時に、二次光放出を提供する、 バックライトユニットのQDフィルムリモート蛍光体パッケージ。」 2 対比及び判断 (1) 本願発明1について ア 対比 本願発明1と引用発明を対比すると、以下のとおりとなる。 (ア) 第1の透過性基材 引用発明の「QDフィルムリモート蛍光体パッケージ」は、「QD蛍光体材料層と、QD蛍光体材料層の両方の側面に配置される上部バリア層1620と底部バリア層1622を含」む。 各層の上記配置及び引用発明の「上部バリア層1620」が、「バックライトユニットのQDフィルムリモート蛍光体パッケージ」を構成する層のうちの1つであることから、引用発明の「上部バリア層1620」は、ある程度光透過性が高い基材であると認められる。 そうしてみると、引用発明の「上部バリア層1620」は、本願発明1の「第1の透過性基材」に相当する。 (イ) 光波長変換層 引用発明の「量子ドット」は、その用語の意味するとおり、本願発明1の「量子ドット」に相当し、引用発明の「ホストマトリックス材料」は、本願発明1の「ホストマトリクス」に相当する。 また、引用発明の「QD蛍光体材料層」は、含有する「量子ドットによって吸収される一次光の下方変換時に、二次光放出を提供する」ものである。そうすると、引用発明の「QD蛍光体材料層」は、光波長変換機能を有する層であることは技術的にみて明らかである。 以上によれば、引用発明の「QD蛍光体材料層」は、本願発明1の「光波長変換層」に相当する。 また、引用発明における「QD蛍光体材料層」及び「上部バリア層1620」の位置関係は、上記(ア)に示したとおりである。 以上によれば、引用発明の「QD蛍光体材料層」は、本願発明1における「光波長変換層」の、「前記第1の光透過性基材における第1の面とは反対側の第2の面側に設けられ、かつホストマトリクスおよび量子ドットを含む」という要件を満たす。 (ウ) 積層体 引用発明の「QDフィルムリモート蛍光体パッケージ」は、上記(ア)及び(イ)で述べた機能を有する「QD蛍光体材料層」及び「QD蛍光体材料層の」「側面に配置される」「上部バリア層1620」を具備し、さらに、「QD蛍光体材料層」の他方の「側面に配置される」「下部バリア層1612」を具備する。当該構成からみて、引用発明の「QDフィルムリモート蛍光体パッケージ」は、本願発明1の「積層体」に相当するといえる。 以上の対比結果を総合すると、引用発明の「QDフィルムリモート蛍光体パッケージ」と本願発明1の「積層体」とは、「第1の光透過性基材」及び「前記第1の光透過性基材における第1の面とは反対側の第2の面側に設けられ、かつホストマトリクスおよび量子ドットを含む光波長変換層」を備えるという点で共通する。 イ 一致点及び相違点 (ア) 一致点 本願発明1と引用発明は、次の構成で一致する。 「 第1の光透過性基材と、前記第1の光透過性基材における第1の面とは反対側の第2の面側に設けられ、かつホストマトリクスおよび量子ドットを含む光波長変換層を備える、 積層体」 (イ) 相違点 本願発明1と引用発明は、次の点で相違又は一応相違する。 (相違点1) 「量子ドット」が、本願発明1では、「第1の半導体化合物からなるコアと、前記第1の半導体化合物と異なる第2の半導体化合物からなるシェルと、前記シェルの外側に位置するリガンドとを含む」のに対し、引用発明では、かかる特定がされていない点。 (相違点2) 本願発明1は、[A]「第1の光透過性基材の第1の面側に設けられ、かつ複数の単位レンズを有するレンズ層を備えるレンズシート」を有すると共に、[B]「光波長変換層における前記第1の面とは反対側に形成され、かつ凹凸面を有する光拡散層」を備えており、さらに、[C]「光波長変換層が光波長変換粒子をさらに含み」、[D]「前記光波長変換粒子が、硫黄、リン、および窒素からなる群から選択される1以上の元素およびカルボン酸の少なくともいずれかを含む光透過性の樹脂粒子と、前記樹脂粒子中に内包された前記量子ドットとを含み、40℃、相対湿度90%での水蒸気透過率が0.1g/(m^(2)・24h)以上および23℃、相対湿度90%での酸素透過率が0.1cm^(3)/(m^(2)・24h・atm)以上の少なくともいずれかを満たす」のに対し、引用発明では、かかる特定がされていない点。 (相違点3) 本願発明1は、「前記レンズシートと前記光波長変換層と前記光拡散層が一体化されて」いるのに対し、引用発明では、かかる特定がされていない点。 ウ 判断 事案に鑑みて、相違点2について判断する。 引用文献3の【0115】には、バリア層に関し、「1つ以上のバリア層のいずれも、図15Aに示されるように、表示面にわたって一貫した厚さおよび構造を有する層を含む。バリア層のいずれも、それぞれ、図15B、15C、および15Dに示されるように、バリア層の上部、底部、ならびに上部および底部両方の表面に、特徴部1550をさらに含んでもよい」、「図15B?15Iに示される種々の例示的な実施形態に示されるように、バリア層の特徴部1550は、プリズム、ピッチ、レンズ、隆起、波状特徴、スクラッチ、レンズ、ドーム、または無作為に細かく凸凹を付けた表面を含む、任意の好適なテクスチャまたはパターンを備え得る。好適には、特徴部は、例えば、LGP、QDフィルム、またはBLUの他の層における不完全性を光学的に補うために、QDフィルム内で光を散乱させるか、またはQDフィルムの上部から伝送する光を拡散させるための、光散乱または拡散特徴部であり得る。」と記載されており、また、同文献【0143】には、「ある特定の実施形態において、QD蛍光体材料は、適切なBEFに形成され得る。例えば、QD蛍光体材料層は、QD蛍光体材料層の上部および/または底部表面に、輝度強化特徴部を備える」と記載されている。 上記記載は、引用発明において、「下部バリア層1622」が備える「特徴部1650」を、凸凹を付けた表面形状とし、バリア層を拡散層として機能する層とすること及び「QD蛍光体材料層」の表面に輝度強化特徴部(当合議体注:同文献【0118】の記載より、「輝度強化特徴部」は本願発明1の「レンズシート」に類似する構成のものと認められる。)を設けることで、構成[A]?[B]に想到する動機付けには一応なり得る。しかしながら、以下に示すように、引用発明において、相違点2に係る構成[C]?[D]を更に採用しようとした場合、引用文献3の記載に接した当業者は、構成[A]及び[B]を採用することを控えると考えられる。 すなわち、引用文献3の【0100】の「粒子を、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、または酸化チタン(例えば、SiO_(2)、Si_(2)O_(3)、TiO_(2)、もしくはAl_(2)O_(3))等の酸化物でコーティングし、それによって、粒子上に、外側の酸化物層を形成してもよい。・・・中略・・・酸化物コーティングされた粉末粒子は、QD蛍光体材料の密封のための追加のバリア材料なしで(例えば、バリア層なしで)、照明装置に使用することができる。」という記載に接した当業者は、引用発明の「量子ドット」をコーティングしようとする場合、引用発明のバリア層を一律に削減する構成を採用すると考えるのが自然である。そうしてみると、同文献の【0115】に基づいて、バリア層を、拡散機能を有する層とすることができなくなるから、拡散層を含む構成を導くことはできない(構成[A]を充足できなくなる)。 また、仮に、いずれかのバリア層を残したまま、量子ドットをコーティングした場合、引用発明の「QDフィルムリモート蛍光体パッケージ」が、水蒸気透過率及び酸素透過率に係る構成[D]を満たすとは通常考えがたい。 したがって、引用発明において、当業者が相違点2に係る構成[A]?[D]を同時に備えるものに想到することは困難というべきである。 また、引用文献1にも、相違点2に係る構成を採用する動機づけとなり得る記載はない。 したがって、本願発明1は、引用文献3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明することができたものであるということはできないし、引用文献1に記載された技術的事項を考慮したとしても、結論は変わらない。 (2) 本願発明4について 本願発明4は、本願発明1の「第1の光透過性基材および前記第1の光透過性基材の第1の面側に設けられ、かつ複数の単位レンズを有するレンズ層を備えるレンズシート」を「前記光透過性基材の一方の面側に設けられ、かつ複数の単位レンズを有するレンズ層」とし、「前記第1の光透過性基材における前記第1の面とは反対側の第2の面側に設けられ、かつホストマトリクスおよび量子ドットを含む光波長変換層」を「量子ドットを含む光透過性基材」に置き換えたものである。 ここで、本願発明4の「量子ドットを含む光透過性基材」は、本願発明1と同様に、「硫黄、リン、および窒素からなる群から選択される1以上の元素およびカルボン酸の少なくともいずれかを含む光透過性の樹脂粒子と、前記樹脂粒子中に内包された前記量子ドットとを含」む「波長変換粒子」を含むものであるから、実質的に「波長変換層」であるといえる。 そうすると、本願発明4は、上記相違点2に係る構成と同様の相違点を有するものであり、上記(1)ウで述べたのと同じ理由により、本願発明4は、引用文献3に基づいて当業者が容易に発明することができたものであるということはできない。 (3) 本願発明2?3及び本願発明5?11について 本願発明2?3及び本願発明5?11は、いずれも、本願発明1又は本願発明4に対してさらに他の発明特定事項を付加してなる、積層体、バックライト装置又は表示装置の発明である。 そうしてみると、前記(1)ウで述べたのと同じ理由により、これら発明も、引用文献3に基づいて、当業者が容易に発明することができたものであるということはできない。 第3 原査定について 前記「第2」で述べたとおりであるから、原査定の理由を維持することはできない。 第4 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては本件出願を拒絶することはできない。 また、他に本件出願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2021-08-12 |
出願番号 | 特願2016-194820(P2016-194820) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
WY
(G02B)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 渡邊 吉喜、井亀 諭 |
特許庁審判長 |
里村 利光 |
特許庁審判官 |
関根 洋之 下村 一石 |
発明の名称 | 積層体の製造方法、積層体、バックライト装置、および表示装置 |
代理人 | 横田 修孝 |
代理人 | 榎 保孝 |
代理人 | 大森 未知子 |