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審決分類 審判 補正却下の決定 5項独立特許用件  A47F
管理番号 1006094
審判番号 審判1997-18974  
総通号数
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1996-07-23 
種別 補正却下の決定 
確定日 1999-09-08 
事件の表示 平成7年特許願第1508号「展示ケース」拒絶査定に対する審判事件について,次のとおり決定する。 
結論 平成9年12月5日付けの手続補正を却下する。 
理由 平成9年12月5日付け手続補正により補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1に係る発明、請求項2に係る発明、及び、請求項3に係る発明は、それぞれ、その補正明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1に記載された事項によって特定されるもの、請求項2に記載された事項によって特定されるもの、請求項3に記載された事項によって特定されるものにあると認める。
これに対して、特公平4-30845号公報(以下、第1引用例という。)には、「ガラス板等の透明剛体を主体として形成された固定戸板と可動戸板とを備えてなり、相互に隣接する固定戸板と可動戸板とが閉止位置において面一となるように構成された展示ケースであって、前記固定戸板の上下両縁部の近傍に並設した固定レールと、前記可動戸板の上下両縁部をスライド可能に保持する可動レールと、この可動レールを前記閉止位置から前記固定レールの端部に連続するレール合致位置にまで水平旋回可能に支承する軸支機構と,前記可動レールが前記固定レールの端部から離れた場合にのみこの固定レールの端部を閉鎖するストッパとを具備してなり、前記可動レールを前記レール合致位置にまで旋回させた場合に、前記可動戸板を該可動レール上から前記固定レール上ヘスライド移動させることができるようにしたことを特徴とする展示ケース。」が記載されており、この「展示ケース」に関し、上記第1引用例には、「可動戸板41,42の上側の保護枠17の上面部に竪支軸22を介してローラ23を軸着するとともに、下側の保護枠18の下端部に横支軸24を介して車輪25を軸着している。そして、その車軸25を上方に開口する断面凹形の下側可動レール21上に転動可能に遊嵌させるとともに、前記ローラ23を下方に開口する断面凹形の上側可動レール19の側壁19a間に転動可能に介挿している。」(第7欄第11〜19行)ことが記載されている。
また、実公平4-823号公報(以下、第2引用例という。)には、「配膳車の扉構造」が記載されており、この「配膳車の扉構造」に関し、上記第2引用例には、「上端支持レール1,及び下端支持レール2は、配膳車正面の上下端において、それぞれ対称する位置に形成されており、断面略凹形状を有しているとともに、該両端は配膳車本体側面方向奥側に向けて屈曲されることにより、屈曲部3,3がそれぞれ形成されている。また、前記上端支持レール1,及び下端支持レール2の中央近傍には、第3図に示すように該上端支持レール1,下端支持レール2の中心部を対称にして奥側方向に向け溝部4,4がそれぞれ形成されている。」(第4段第10〜20行)こと、「扉5,6は、第2図に示すように、上辺両端において、ガイドローラ7,7´がそれぞれ活動自在に取付られているとともに、底辺両端においては、戸車8,8´がそれぞれ回動自在に取付られている。前記ガイドローラ7,7´、及び戸車8,8´は、前記上端支持レール1,及び下端支持レール2に嵌入されるように構成され、これにより扉5,6が配膳車本体に摺動自在に取付られる。」(第4段第30〜38行)こと、及び、「扉5を開放させる場合には、第5図に示すように扉5右片側を手前に引くことにより、ガイドローラ7´、及び戸車8´が溝部4,4から抜脱し、上端支持レール1,及び下端支持レール2上に移動するようになる。前記の如くして片側が手前に引出された扉5を次に第6図に示す如く右方向に摺動させると、ガイドローラ7,及び戸車8が屈曲部3に沿って上端支持レール1,及び下端支持レール2本線上に移動するようになるとともに、ガイドローラ7´、及び戸車8´が上端支持レール1、及び下端支持レール2本線上を右移動するようになる。前記扉5を更に右方向に摺動させると、第7図に示すように該扉5が扉6に重合するようになり、扉5開放が成されるようになる。」(第5段第2〜17行)ことが記載されている。
(I)補正明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載されたものについて、
補正明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載されたもの(前者)と上記第1用例に記載されたもの(後者)とを対比検討すると、上記第1引用例の記載からみて、後者のローラ23と車輪25は、可動戸板の固定レール側端部近傍の上縁側と下縁側に取着される支持部材と可動戸板の反固定レール側端部近傍の上縁側と下縁側に取着される支持部材であるといえるから、前者は、可動戸板の固定レール側端部近傍の上縁及び下縁を第1支持部材を介して支持しこれらの上縁及び下縁を閉止時の位置から固定レールの端部に連続する位置にまで略厚み方向に案内する上下に固定された第1ガイドレールと、可動戸板の反固定レール側端部近傍の上縁及び下縁を第2支持部材を介して支持しこれらの上縁及び下縁を閉止時の位置から固定レールの端部に連続する位置にまで屈曲することなく略面方向にのみ案内する上下に固定された第2ガイドレールを設け、可動戸板の下縁側に取着される第1支持部材をガイドレール上に添設した状態で任意方向に移動可能なものにより構成しているのに対して、後者は、可動戸板の上下両縁部をスライド可能に保持する可動レールと、この可動レールを閉止位置から固定レールの端部に連続するレール合致位置にまで水平旋回可能に支承する軸支機構と、可動レールか固定レールの端部から離れた場合にのみこの固定レールの端部を閉鎖するストッパとを具備してなり、可動レールをレール合致位置にまで旋回させた場合に、可動戸板を可動レール上から固定レール上ヘスライド移動させることができるようにし、可動戸板の下縁側に取着される第1支持部材と第2支持部材をガイドレール上に添設した状態で一方向に移動可能な車輪により構成している点で相違し、その余の点で両者は一致する。
よって、上記相違点について検討する。
補正明細書の第4,8,15段の記載からみて、前者が、可動戸板の固定レール側端部近傍の上縁及び下縁を第1支持部材を介して支持しこれらの上縁及び下縁を閉止時の位置から固定レールの端部に連続する位置にまで略厚み方向に案内する上下に固定された第1ガイドレールと、可動戸板の反固定レール側端部近傍の上縁及び下縁を第2支持部材を介して支持しこれらの上縁及び下縁を閉止時の位置から固定レールの端部に連続する位置にまで屈曲することなく略面方向にのみ案内する上下に固定された第2ガイドレールを設け、可動戸板の下縁側に取着される第1支持部材をガイドレール上に添設した状態で任意方向に移動可能なものにより構成しているのは、レール旋回機構を用いないで、可動戸板を起立姿勢のままで水平旋回させたのち面方向への操作力で隣接する直線状固定レール内に進入させるようにするためであり、しかも比較的小さい操作力で可動戸板を開閉操作することできるようにするためであると解される。
しかしながら、上記第2引用例の記載からみて、上記第2引用例に記載されたもののにおいて、扉5を開放させる場合はその扉5は可動戸板となるものであり、その上端支持レール1,及び下端支持レール2は固定レールであり、その溝部4,4はガイドローラ7´、及び戸車8´を固定レールである上端支持レール1,及び下端支持レール2に連続する位置にまで略厚み方向に案内する上下に固定されたガイドレールに当たるものであり、その屈曲部3,3はガイドローラ7、及び戸車8を閉止時の位置から固定レールである上端支持レール1,及び下端支持レール2の直線部端部に連続する位置にまで略面方向に案内するガイドレールに当たるものであるということができるから、上記第2引用例には、可動戸板の一側の上縁及び下縁を第1支持部材を介して支持しこれらの上縁及び下縁を閉止時の位置から固定レールの端部に連続する位置にまで略厚み方向に案内する上下に固定された第1ガイドレールと、可動戸板の他側の上縁及び下縁を第2支持部材を介して支持しこれらの上縁及び下縁を閉止時の位置から固定レール上を略面方向に案内する上下に固定された第2ガイドレールを設けて、レール旋回機構を用いないで、可動戸板を起立姿勢のままで水平旋回させたのち面方向への操作力で隣接する固定レールの直線部分内に進入させるようにし、しかも比較的小さい操作力で可動戸板を開閉操作することができるようにする扉構造が示されている。
そして、上記第2引用例に示された如き扉構造が、配膳車の扉構造だけでなく、キャビネット等種々の扉構造として用いられることは、この出願前から既に良く知られていることであるし、また、上記第2引用例に示された如き扉構造において、屈曲部の始まる位置を固定レールに連続する位置にまで略厚み方向に案内する上下に固定されたガイドレールの近傍にし、扉に設けた支持部材がドアの初期操作段階でこの屈曲部分を通過しないようになっているものがあることも、この出願前から既に知られているところであり(この点、必要ならば、例えば、特開昭59-141679号公報、特開昭61-186619号公報等、参照。)、レールの直線部に対する屈曲部の傾斜が急な程初期開閉時に扉を引く力が強く、レールの直線部に対する屈曲部の傾斜が緩やかな程初期開閉時に扉を引く力が弱いのは当然のことであって、この屈曲部の傾斜は適宜選択されるものである。
また、引戸の戸車に任意方向に移動可能なボール入り転子が用いられることも、この出願前から既に良く知られているところである(この点についても、必要ならば、例えば、実願昭62-118514号(実開昭64-23570号公報等、参照。)。
そうすると、レール旋回機構を用いないで可動戸板を起立姿勢のままで水平旋回させたのち面方向への操作力で隣接する直線状固定レール内に進入させるようにし、しかも可動戸板の開閉操作を比較的小さい操作力ですることできるようにするために、可動レールを用いる後者に変えて、前者の如く、可動戸板の固定レール側端部近傍の上縁及び下縁を第1支持部材を介して支持しこれらの上縁及び下縁を閉止時の位置から固定レールの端部に連続する位置にまで略厚み方向に案内する上下に固定された第1ガイドレールと、可動戸板の反固定レール側端部近傍の上縁及び下縁を第2支持部材を介して支持しこれらの上縁及び下縁を閉止時の位置から固定レールの端部に連続する位置にまで屈曲することなく略面方向にのみ案内する上下に固定された第2ガイドレールを設け、可動戸坂の下縁側に取着される第1支持部材をガイドレール上に添設した状態で任意方向に移動可能なものにより構成するようなことは、上記第2引用例に記載されたものに基づいて当業者が容易に為し得る程度のことと認める。
従って、補正明細書の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、上記第1引用例に記載されたもの、及び、上記第2引用例に記載されたものに基づいて、当業者が容易に発明できたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
(II)補正明細書の特許請求の範囲の請求項2に記載されたもの、及び、請求項3に記載されたものについて、
上記(I)で検討したとおりであるから、補正明細書の特許請求の範囲の請求項2に係る発明、及び、請求項3に係る発明は、いずれも、上記第1引用例に記載されたもの、及び、上記第2引用例に記載されたものに基づいて、当業者が容易に発明できたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
(III)むすび
以上のとおりであるから、上記補正は、特許法第159条第1項において準用する同法第53条に規定する同法第17条の2第4項において更に準用する同法第126条第3項の規定に適合しないので、同法第159条において準用する同法第53条第1項の規定により却下する。
よって、結論のとおり決定する。
 
決定日 1999-07-22 
出願番号 特願平7-1508
審決分類 P 1 93・ 575- (A47F)
前審関与審査官 鳥居 稔  
特許庁審判長 寺尾 俊
特許庁審判官 歌門 恵
岡田 和加子
発明の名称 展示ケース  
代理人 赤澤 一博  
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