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審決分類 |
審判 補正却下の決定 判示事項別分類コード:11 C08G |
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管理番号 | 1014725 |
審判番号 | 審判1999-1232 |
総通号数 | 11 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 1991-12-06 |
種別 | 補正却下の決定 |
確定日 | 2000-01-14 |
事件の表示 | 平成2年特許願第76098号「ジイソシアネート化合物の反応促進方法」拒絶査定に対する審判事件について,次のとおり決定する。 |
結論 | 平成11年1月25日付けの手続補正を却下する。 |
理由 |
本件手続補正は、特許請求の範囲第1項においては、(1)その末尾を「反応促進方法」から「反応速度調整方法」に変更し、そして(2)ポリウレタン樹脂の製造に用いる、ホスゲンを用いずに製造されたジメチルカーボネートとジアミンとから製造されたウレタン化合物を熱分解して得られたジイソシアネート化合物の塩素含有量を10ppm未満(本決定注:「満」は「未満」の誤記と認める。)と数値をもって規定しようとするものである。 しかし、本願の願書に最初に添付した明細書(以下「本願当初明細書」という。)には、「反応速度調整」との文言は全く記載されておらず、しかも「反応速度調整」という概念は、当然に単に反応を促進させるのみならず、これを遅らせることをも含む概念であるから、かかる記載の変更は、本願当初明細書の記載事項を越えて特許請求の範囲における技術的事項の拡張を図るものに他ならない。 また、ホスゲンを用いずに製造されたジメチルカーボネートとジアミンとから製造されたウレタン化合物を熱分解して得られたジイソシアネート化合物の塩素含有量についても、本願当初明細書には「ホスゲンを使用せずに製造されたジアルキルカーボネートとジアミンとを出発原料として製造されたジイソシアネートの場合は塩素換算で1ppmまたはそれ以下である。」(4頁16〜20行)との記載はあるものの、これが10ppm未満であることの記載は全く存在しないのであるから、かかる補正も、当初明細書の記載事項を越えて特許請求の範囲に数値範囲を設定するものといわざるを得ない。 以上のとおり、本件手続補正は当初明細書に記載された事項の範囲内において特許請求の範囲の補正をするものとは認められないから明細書の要旨を変更するものであって、特許法第159条第1項の規定で準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
決定日 | 1999-11-08 |
出願番号 | 特願平2-76098 |
審決分類 |
P
1
93・
11-
(C08G)
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前審関与審査官 | 森川 聡、脇村 善一、佐藤 健史 |
特許庁審判長 |
柿崎 良男 |
特許庁審判官 |
佐野 整博 船岡 嘉彦 |
発明の名称 | ジイソシアネート化合物の反応促進方法 |
代理人 | 三浦 良和 |