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審決分類 |
審判 査定不服 1項3号刊行物記載 特許、登録しない(前置又は当審拒絶理由) G03G |
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管理番号 | 1019795 |
審判番号 | 審判1999-4168 |
総通号数 | 14 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 1991-04-17 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1999-03-24 |
確定日 | 2000-06-12 |
事件の表示 | 平成1年特許願第228418号「静電荷像現像用トナー」拒絶査定に対する審判事件[平成3年4月17日出願公開、特開平3-91764、平成8年2月21日出願公告、特公平8-16789]について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1.手続きの経緯、本願発明 本願は、平成元年9月5日の出願であって、請求項1〜2に係る発明は、出願公告された明細書又は図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1〜2に記載された次のとおりのものと認める。 「1.DSCによる吸熱域が50℃以上のみに存在する天然ワックス類を結着樹脂100重量部に対して1〜15重量部含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。 2.DSCによる吸熱域が50℃以下の脂肪酸を予め除去精製した天然ワックス類を結着樹脂100重量部に対して1〜15重量部含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。」(特許請求の範囲第1〜2項) (なお、請求人が提出した、平成9年2月7日付手続補正書、平成11年4月22日付手続補正書及び平成12年2月17日付手続補正書は、特許法第159条第1項で準用する同法第54条第1項の規定により補正却下した。) 2.引用例 これに対して、当審が、平成11年12月7日付拒絶理由通知書で引用した刊行物である、特開昭63-125950号公報(以下、引用例という)には、熱ローラー定着方法に関して、「示差走査熱量測定で100〜200℃の範囲に融解吸熱ピークを有する第1成分、30〜100℃の範囲に融解吸熱ピークを有し、かつ吸熱曲線と基線とで囲まれる閉曲線の占有する面積のうち60℃以下の部分が30%以下である第2成分、結着樹脂および着色剤を少なくとも含有するトナー」(特許請求の範囲参照)を用いることが記載され、その実施例1では、スチレン-n-ブチルアクリレート共重合体100重量部に対し、第1成分としてポリプロピレン(ビスコール660P;三洋化成製)を3重量部、カルナバワックス(野田ワックス製)を2重量部、荷電制御剤としてボントロンE-81(オリエント化学製)を2重量部加え、混合、混練、粉砕、分級し、トナーを得たこと(第8頁右上欄第1〜13行参照)、第9頁第1図には、実施例1で用いたカルナバワックスのDSC吸熱曲線が図示され、50℃以下の範囲には、吸熱ピークも吸熱域もないことが示されている。 3.対比・判断 本願請求項1に係る発明と引用例の実施例1のトナーを対比すると、引用例には、本願請求項1に係る発明の構成がすべて記載されている。同様に、本願請求項2に係る発明と引用例の実施例1のトナーを対比すると、引用例には、本願請求項2に係る発明の構成がすべて記載されている。 4.むすび したがって、本願請求項1〜2に係る発明は、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2000-03-23 |
結審通知日 | 2000-04-04 |
審決日 | 2000-04-19 |
出願番号 | 特願平1-228418 |
審決分類 |
P
1
8・
113-
WZ
(G03G)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 井上 彌一、菅野 芳男 |
特許庁審判長 |
高梨 操 |
特許庁審判官 |
鐘尾 みや子 多喜 鉄雄 |
発明の名称 | 静電荷像現像用トナー |
代理人 | 竹内 守 |