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審決分類 審判 全部無効 利害関係、当事者適格、請求の利益 審決却下 H02K
管理番号 1023440
審判番号 審判1999-35291  
総通号数 15 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1987-08-29 
種別 無効の審決 
審判請求日 1999-06-11 
確定日 2000-09-12 
事件の表示 上記当事者間の特許第2136664号発明「永久磁石型モ-タ」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求を却下する。 審判費用は、請求人の負担とする。 
理由 【1】本件特許発明
本件特許第2136664号発明は、昭和61年2月24日の出願であって、平成6年11月2日に出願公告(特公平6-87634号)され、平成10年6月5日に設定登録がなされたものである。
【2】本件審判請求について
(1)審判請求人(山本育子)は、本件審判請求書において、請求の趣旨を「特許第2136664号は、これを無効とする。」とし、証拠方法として甲第1号証乃至甲第14号証を提出し、本件特許の請求項1、2の発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないもので、無効である、というものである。
なお、各甲号証は以下のとおりである。
(1)甲第1号証:特開昭57-141901号公報
(2)甲第2号証:特開昭60-124812号公報
(3)甲第3号証:マグネット設計・加工技術(トリケップス株式会社)
(4)甲第4号証:Sm-Co系磁石の諸特性(セイコーエプソンのカタログ)
(5)甲第5号証:Sm2-Co17タイプの磁石を比較対象した表(参考図A)
(6)甲第6号証:特開昭59-148302号公報
(7)甲第7号証:第7回異方性フェライト・希土類プラスチックマグネットの成形技術と応用開発講演会講演要旨集(プラスチック工業技術研究会)
(8)甲第8号証:USP4689163
(9)甲第9号証:特開昭60-213253号公報
(10)甲第10号証:特開昭60-207302号公報
(11)甲第11号証:特開昭59-211549号公報
(12)甲第12号証:特開昭60-242604号公報
(13)甲第13号証:プラスチック成形技術1986年2月号(昭和61年2月1日発行)
(14)甲第14号証:Fe-B-R磁石のMQ-1の特性図(参考図B)
(2)被請求人(松下電器産業株式会社)は、平成11年11月11日付答弁書において、答弁の趣旨を「本件審判の請求を却下する。」とし、審判請求人の適格性を争う旨、すなわち「請求人は、本件特許発明について利害関係を有しているものとは認められない。」と答弁している。
なお、審判請求人が主張する本案の無効理由については、その後行った被請求人に対する審尋の回答書において、審判請求人が提出した各甲号証による証拠方法によっては本件特許発明を無効とすることはできない、として本件審判請求を棄却すべきであるとしている。
(3)そこで、当審は、本案の審理に先立ち、被請求人が答弁書で主張する請求人適格について、審判請求人に釈明を求めるため、予め答弁書副本を送達(平成11年12月10日発送)し、その後、期間を指定して回答書を提出するよう平成12年2月17日付で審判請求人に対して以下のような審尋書を送達(平成12年3月28日発送)した。
『この審判事件について、下記の点に対する回答書の正本1通及びその副本2通を、この審尋書の発送の日から60日以内に提出して下さい。

本件無効審判請求事件について、以下の事項における事実関係が明瞭でないから、この点について釈明し、必要であれば疎明のための資料などとともに、弁駁書(回答書)を提出して下さい。
(1)被請求人(特許権者)が、審判請求人の当事者適格について争っている(先に送付した答弁書、参照)ので、この適格性を明らかにすること。
この点が明らかとならない場合には、本件無効審判の請求は却下されることとなります。
なお、審判請求人の適格性を明らかにするためには、例えば以下の点を参考にして下さい。
(参考事項)
1.利害関係
特許(登録)の無効の審判の請求人については、当該特許権などの存否によって、その権利に対する法律的地位に直接の影響を受けるか、又は受ける可能性のある者は、その権利について利害関係を有する。
2.利害関係の性質
利害関係人の観念は、審判事件との関係(対被請求人及び請求の対象物との関係)について個々具体的に判断されるべきものであって、当事者能力のように個々の事件と離れて抽象一般的に判断されるものではない。
3.利害関係がある場合
利害関係人と特許権についての具体例は、次のとおりである。
(1) 当該特許発明を実施しているか、又は実施しているおそれのある者。
a 専用実施権者。(注1)
b 登録された通常実施権を有する者。(注2)
c 先使用による通常実施権を有する者。
d 当該特許発明と同一であるおそれがある発明を実施している者。
(2) 当該特許発明を利用する特許発明に係る特許権者、又はその特許権の専用実施権者若しくは通常実施権者。
(3) 当該特許権と抵触する意匠権を有する者、又はその意匠権の専用実施権者若しくは通常実施権者。
(4) 当該特許権について訴訟関係にある者。
(5) 当該特許発明を実施していないが、実施の設備を有する者。
(6) 当該特許発明の実施の準備をしている者。
a 必要な機械や材料を購入し、又は契約をしている者。
b 工場の建設や設計に着手している者。
(7) 業務の性質上当該特許発明を実施する可能性を有する者。
a 当該特許発明と同種の物を製造する者
(注)1.東高判昭53(行ケ)188号、(昭54.11.21)
2.東高判昭59(行ケ)7号、(昭60.7.30)』
(4)これに対し、審判請求人からは何らの応答及び回答書の提出はないものである。
【3】当審の判断
本件無効審判の請求について、被請求人が請求人適格を争うものであることは上記したとおりである。
そして、無効審判請求事件においては、審判請求人において本件特許との利害関係を有することが求められるところ、本件無効審判に係る特許について審判請求人が利害関係を有するものであるのか否か、本件審判請求書をみても明らかではない。
そこで、これを明りょうとするために、当審は審判請求人に対して前記したとおりの審尋を行ったところ、審判請求人からは何らの応答もなされなかったものである。また、その余の手続などからも、審判請求人が本件特許について利害関係を有するものということができない。
したがって、審判請求人の適格性を争う被請求人の主張は理由があるものと認められる。
なお、本件無効に係わる請求理由については、本案審理を要しないものである。
【4】まとめ
以上のとおりであるから、本件審判の請求は、不適法なものとして却下すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2000-07-05 
結審通知日 2000-07-14 
審決日 2000-07-25 
出願番号 特願昭61-38830
審決分類 P 1 112・ 02- X (H02K)
最終処分 審決却下  
前審関与審査官 及川 泰嘉橋本 武  
特許庁審判長 吉村 宅衛
特許庁審判官 岩本 正義
西川 一
登録日 1998-06-05 
登録番号 特許第2136664号(P2136664)
発明の名称 永久磁石型モ-タ  
代理人 役 昌明  
代理人 大橋 公治  
代理人 林 紘樹  
代理人 平野 雅典  
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