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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A63F7
管理番号 1023786
異議申立番号 異議1999-71930  
総通号数 15 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1997-01-14 
種別 異議の決定 
異議申立日 1999-05-18 
確定日 2000-03-21 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2826520号「パチンコ機」の特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第2826520号の特許を維持する。 
理由 (1)手続の経緯
特許第2826520号の請求項1に係る発明は、平成1年8月1日に出願した特願平1-197979号の一部を平成8年7月31日に新たな特許出願としたものであって、平成10年9月11日にその特許の設定登録がなされたところ、上田 実より特許異議の申立てがなされ、平成11年9月3日付けで取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成11年11月22日に訂正請求がなされたものである。
(2)訂正の適否についての判断
ア.訂正の内容
訂正事項a
特許明細書の特許請求の範囲に係る記載「可変表示装置を備えたパチンコ機において、前記可変表示装置において特定の表示態様が出現する頻度を変更する頻度変更手段と、前記頻度変更手段によって変更されている期間を可変設定する頻度変更期間の可変設定手段とを設けたことを特徴とするパチンコ機」を、
「可変表示装置を備えたパチンコ機において、前記可変表示装置において特定の表示態様が出現する頻度を変更する頻度変更手段と、前記頻度変更手段によって変更されている頻度の変更期間を遊技者に読まれないように毎回可変設定する頻度変更期間の可変設定手段とを設けたことを特徴とするパチンコ機」と訂正する。
訂正事項b
同明細書の第4頁第10行乃至第13行に記載の「本発明のパチンコ機は、可変表示装置を備えたものであって、前記可変表示装置において特定の表示態様が出現する頻度を変更する頻度変更手段と、前記頻度変更手段によって変更されている期間を可変設定する頻度変更期間の可変設定手段とを設けたことを特徴とする」を、
「本発明のパチンコ機は、可変表示装置を備えたものであって、前記可変表示装置において特定の表示態様が出現する頻度を変更する頻度変更手段と、前記頻度変更手段によって変更されている頻度の変更期間を遊技者に読まれないように毎回可変設定する頻度変更期間の可変設定手段とを設けたことを特徴とする」と訂正する。
イ.訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び拡張・変更の存否
上記訂正事項aは、「前記頻度変更手段によって変更されている期間を可変設定する頻度変更期間の可変設定手段」をより下位概念である「前記頻度変更手段によって変更されている頻度の変更期間を遊技者に読まれないように毎回可変設定する頻度変更期間の可変設定手段」に限定するものであって、特許請求の範囲の減縮に該当し、上記訂正事項bは、明細書の発明の詳細な説明を上記特許請求の範囲の訂正に整合させるためのものであって、明りょうでない記載の釈明に該当し、これらの訂正事項は、願書に添付した明細書又は図面に記載された事項の範囲内のものであって、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
ウ.独立特許要件の判断
(本件発明)
本件の請求項1に係る発明は、平成11年11月22日付け訂正請求書により訂正された訂正明細書の請求項1に記載される事項により特定されるとおりのものである((2)ア.訂正事項aを参照)。
(引用刊行物)
訂正明細書の請求項1に係る発明(以下「本件発明」という。)に対して、当審が平成11年9月3日付けの取消理由で引用した刊行物1には、以下のとおり記載されている。
刊行物1(特開昭64-68290号公報)(甲第1号証)
「本発明は、パチンコ遊技機・・・に関し、詳しくは、入賞領域が形成された遊技盤に、複数の識別情報を可変表示可能な可変表示装置と、遊技者にとって有利となる第1の状態と遊技者にとって不利となる第2状態に変化自在な可変入賞装置とが配設されている弾球遊技機に関する。」(第2頁右上欄第13行〜第19行)
「特定識別情報に関連した情報が、情報設定手段により、複数の特定識別情報のうちから選択的に設定され、繰返し条件の成立に伴なって、可変入賞装置を一旦第2の状態とした後再び第1の状態とする動作をその特定識別情報に関連した情報に対応した回数だけ行なうことが可能になる。」(第3頁右上欄第4行〜第9行)
「図中、61aは第1の情報設定手段の一例である確率選択スイッチであり、61bは、第2の情報設定手段の一例である確率選択スイッチである。・・・63a、63bはランプであり、前記確率選択スイッチ61a、61bのそれぞれの操作に対応して点灯するように構成されており、遊技者がいずれの確率選択スイッチを操作したかを点灯表示するためのものである。」(第4頁左上欄第15行〜右上欄第6行)
「前記情報設定手段は、確率選択スイッチ61a、61bに限らず、たとえば、入賞装置58a、58b(第1図参照)への入賞で選択してもよく」(第11頁右下欄第7行〜第10行)
(対比・判断)
本件発明と、上記刊行物1に記載された発明とを対比すると、この刊行物に記載の発明は、本件発明を特定する事項である「前記頻度変更手段によって変更されている頻度の変更期間を遊技者に読まれないように毎回可変設定する頻度変更期間の可変設定手段」の構成を備えておらず、また、これを示唆する記載も認められない。本件発明は、上記構成を備えることにより、頻度の変更期間を遊技者に予想不可能とすることができ、これにより、可変表示装置において特定の表示態様が出現する頻度を変更した後も、頻度の変更がどれだけの期間継続されるのかを期待させることができ、遊技者に新たな興趣を与えることができるという顕著な効果を奏するものであるから、本件発明が、上記刊行物1に記載された発明でないことは明らかであり、かつこの刊行物記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。
したがって、本件発明は、特許出願の際、独立して特許を受けることができないとすることはできない。
エ.むすび
以上のとおりであるから、上記訂正請求は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第2項の規定に適合し、同条第3項で準用する第126条第2-4項の規定に適合するので、上記訂正を認める。
(3)特許異議申立てについての判断
ア.本件発明
本件発明は、平成11年11月22日付け訂正請求書により訂正された訂正明細書の請求項1に記載される事項により特定されるとおりのものである((2)ア.訂正事項aを参照)。
イ.申立ての理由の概要
申立人は、甲第1号証(特開昭64-68290号公報)、甲第2号証(特開昭64-49590号公報)、甲第3号証(特開平1-91883号公報)、甲第4号証(特開昭58-12668号公報)、甲第5号証(特開昭63-115580号公報)、甲第6号証(特開昭63-277075号公報)を提出して、本件発明は、甲第1〜6号証に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、特許法第113条第1項第2号の規定により特許を取り消されるべきと主張している。
甲第1号証は上記刊行物1であり、甲第2〜6号証には以下のとおり記載されている。
(甲第2号証)
「打球が特定入賞口に入ると可動球受部材が打球を受け入れない第1状態から打球を受け入れ易い第2状態に変換する。そして、打球が特別入賞口に入ることにより特別遊技が開始されると、確率制御部材が作動して特別入賞口に打球が入る確率を制御する。したがって、サイクルの変更を行い易くする一方、無制限に特別入賞口に入賞させるわけではないので、パチンコ店の利益と遊技者の利益との調和を計りながら健全なパチンコ遊技を可能ならしめる。」(第2頁右上欄第20行〜左下欄第9行)
(甲第3号証)
「本発明はパチンコ機に係り、特に、特定入賞口への入賞に応じてゲーム装置で実行されたゲーム結果に基づき、変動入賞装置を各種態様で変動させることによって、入賞率の高い状態を一定時間出現させることができるとともに、さらに別の一定条件が満たされた場合には、一旦出現したこの入賞率の高い状態をさらに継続させ得るように構成した新規なパチンコ機に関する。」(第2頁左上欄第6行〜第13行)
「確率制御回路は、ゲーム結果としての特定態様などが発生する確率を、電気的に変化させることを目的とする回路であって、本実施例ゲーム制御部100では、スロットゲーム装置において数字表示が「77」の組合せで停止する確率を3段階に変化できるようになっている。」(第9頁左下欄第2行〜第7行)
「本実施例ゲーム装置制御部100における前記確率の選択は、10進カウンタ132および10進カウンタ122の各出力端子QD が接続された端子板160へ、ジャンパー線161または162を選択的に挿入することによって行われる。ジャンパー線161を用いれば前述の通り特定態様が発生する確率が1/250となり、また、ジャンパー線162を用いればその確率が1/125となる。」(第9頁右下欄第10行〜第18行)
(甲第4号証)
「この発明は遊技者が弾発した打球が遊技部内で第1条件を達成した時別遊技が開始し、この別遊技が特定条件を達成した時、一定時間だけ特別遊技を継続させ、一定時間内での特別遊技中に特別条件を達成したとき一定時間の特別遊技終了後に再び一定時間だけ特別遊技を繰り返させるようにしたパチンコ遊技方法に関するもので、最初の特別遊技開始時から累積的に計数した特別変動入賞装置への入賞球総数で特別遊技を止めさせ、特定条件が達成した場合における特別変動入賞装置への入賞回数を適宜に設定することができるものである。」(第1頁右下欄第3行〜第14行)
「次に、特別遊技の発生確率を電気的に調整する場合に付いて述べる。・・・
しかし三個のカウンタの内、いずれか1つのカウンタ(例えば10進カウンタ39a)の例えばLSB、即ち重み1の出力を接続線65aで示すように、電源電位+Vccにプルアップして「1」に固定すると、残りの8-4-2ビットが”011”となる数値は10進数「7」(0111)の外に「6」(0110)がある。即ち、実際にはカウンタ39aが「6」を出力しても「7」とするのであって、結局このカウンタ39aは「7」か「6」を出力すると「7」を出力しているとみなすことができる。したがってこのカウンタ39aが「7」を出力する確率は、他の力ウンタ39b、39cの10分の1に対し、5分の1となる。したがって各カウンタ39a、39b、39cがすべて「7」が揃う確率は1/5×1/10×1/10=1/500となり、特別遊技の発生確率が高くなる。全く同様にして接続線65bで二個の10進カウンタ39a、39bのLSBを電源電位+Vccにプルアップして「1」に固定すれば、各カウンタに「7」の揃う確率は1/5×1/5×1/10=1/250となって250分の1となり、また各カウンタ39a、39b、39cともに接続線65cでLSBをプルアップすれば1/5×1/5×1/5=1/125となって別遊技において特定条件が達成するのは125回中1回となる。勿論この確率調整はいずれのビット出力に付いても行うことができるし、また電源電位にプルアップすることに代えていずれかのビットをアース電位にプルダウンして、即ちバイナリ「0」に固定することにより行うこともできる。
上記した特別遊技、第1利益遊技、第2利益遊技の電気的作動は-実施例であって、考えられる電子的他の手段によって自由に回路設計することができる。」(第10頁左上欄第2行〜左下欄第6行)
(甲第5号証)
「本発明はパチンコ遊技機に関し、特に、パチンコ遊技機の遊技盤に配設され、複数の識別情報を可変表示可能な可変表示装置と、遊技者にとって有利な第1の状態と、不利な第2の状態とに変化する可変入賞球装置と、前記可変入賞球装置を第1の状態に駆動する駆動制御手段を備えたパチンコ遊技機に関する。」(第2頁左下欄第4行〜第10行)
「第5図には本発明に係るパチンコ遊技機の入賞球装置の第3の実施例の概略が示されており、・・・大当り表示として3つの発光ダイオード66a、66b、66cを配設し、第1の大当たり表示の発光ダイオード66aが点灯しているときの、前記デジタル表示部材37の予め定められた識別情報が例えば「7」に設定され、権利発生のための確率が1/10に設定され、また第2の大当り表示の発光ダイオード66bが点灯しているときの前記デジタル表示部材37の予め定められた識別情報が例えば「3」、「7」に設定され、権利発生のための確率が2/10に設定され、また第3の大当り表示の発光ダイオード66cが点灯しているときの、前記デジタル表示部材37の予め定められた識別情報が例えば「3」、「5」、「7」に設定され、権利発生のための確率が3/10に設定されていることを除いては、前述せる第2の実施例と同様の構成を有するものである。」(第6頁右下欄第13行〜第7頁左上欄第14行)
「第1実施例の場合にはデジタル表示部材37a〜37cの可変表示位置がデジタル表示部材37aーデジタル表示部材37bーデジタル表示部材37cと移動し、且つ権利発生の確率も順次変更されるものである。また第2実施例の場合には大当たり数字表示器65a〜65jの点灯位置を移動させ、且つ権利発生の確率も順次変更されるものである。更に第3実施例の場合には、大当たり表示としての3つの発光ダイオード66a、66b、66cの点灯位置を移動させ、前述せる第1及び第2実施例と同様に権利発生の確率も変更されるものである。」(第9頁左下欄第13行〜右下欄第5行)
(甲第6号証)
「可変表示装置の作動結果としての表示記号の組合せが権利を発生させるものであるかを極めて容易に視認させることができ、かつその表示が興趣あるものとなるパチンコ遊技機の可変表示装置を提供することを目的とする。」(第2頁左上欄第5行〜第9行)
「この発明は、上記問題点を解決するため、遊技盤の前面側に一部突出した状態で取り付けられる可変表示装置の構成基枠の上部に鎧部が前方に突出した状態で設けられ、該鎧部の下方に複数のセグメントにより可変表示可能な表示部を複数備えた可変表示器が前記鎧部の前端部より奥へ引込んだ状態で設置され、上記表示部を構成する各セグメントには発光色の異なる2種以上の発光素子が設置され、制御装置により上記表示部の発光色を該表示部への表示の態様に応じて変化させるようにした構成とした。」(第2頁左上欄第11行〜右上欄第1行)」
「可変表示器の表示部の発光色が表示部への表示態様に応じて異なった色に表示されるので、遊技者にとって、権利発生の有無が容易に判別し易くなり」(第11頁左下欄第19行〜右上欄第2行)
ウ.判断
上記甲1号証(当審で引用した刊行物1)に記載された発明は、本件発明を特定する事項である「前記頻度変更手段によって変更されている頻度の変更期間を遊技者に読まれないように毎回可変設定する頻度変更期間の可変設定手段」の構成を備えていないことは、上記(2)ウで述べたとおりであって、また、上記甲第2〜6号証に記載された発明も、上記構成を備えておらず、これを示唆する記載も認められないから、本件発明は、これら甲各号証に記載される発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。
エ.むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び証拠によっては、本件発明の特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明の特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
パチンコ機
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 可変表示装置を備えたパチンコ機において、前記可変表示装置において特定の表示態様が出現する頻度を変更する頻度変更手段と、前記頻度変更手段によって変更されている頻度の変更期間を遊技者に読まれないように毎回可変設定する頻度変更期間の可変設定手段とを設けたことを特徴とするパチンコ機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の遊技状態の成立により、遊技者に有利となる特別遊技状態に移行する当たり機能を有すると共に、当り機能の出現頻度が可変であるパチンコ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、センター役物の基体の中央付近に多数のドットマトリックス発光体を有する複数の図柄表示器を横一列にそれぞれ並設した入賞表示装置を備え、図柄表示器の図柄を遊技球の始動入賞口への入賞によりそれぞれ変化させた後、停止表示するようにしたパチンコ機が知られている。
【0003】
このようなパチンコ機は、複数の図柄表示器にそれぞれ停止表示された図柄の組み合わせが特定の組み合わせとなる場合、例えば、大入賞口を所定の周期で所定回数の範囲内で繰り返し開放するというように、遊技者に有利となる特別遊技状態に移行する大当たり機能を備えている。
【0004】
さらに、このような上記の大当たり機能を有するパチンコ機において、大当たり終了後、当り確率をアップさせるものが提案されている。
【0005】
ところが、これら従来のパチンコ機にあっては、特定の設定条件が満足した場合、単に可変表示器における大当たりの出現確率が変化するだけのものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、遊技中に、可変表示装置において特定の表示態様が出現する頻度を変更した場合に、変更した頻度の変更期間を可変にすることで、遊技者に当り発生に関する頻度を変化させた後も、趣向ある遊技を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のパチンコ機は、可変表示装置を備えたものであって、前記可変表示装置において特定の表示態様が出現する頻度を変更する頻度変更手段と、前記頻度変更手段によって変更されている頻度の変更期間を遊技者に読まれないように毎回可変設定する頻度変更期間の可変設定手段とを設けたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1において、1はパチンコ機の入賞表示装置となるセンター役物であり、センター役物1のベースプレート2の中央付近には、図2に示すように、凹部3が形成され、凹部3には窓孔4が開口して設けられ、ベースプレート2の窓孔4には透明部材からなるレンズカバー5が設けられている。
【0009】
ベースプレート2の凹部3の上方には遊技球の入賞部6が形成され、ベースプレート2の凹部3の下方には複数の第1のLED表示灯7が横一列にそれぞれ並設され、第1のLED表示灯7の下部には複数の第2のLED表示灯8が横一列にそれぞれ並設され、第2のLED表示灯8の下部には複数の第3のLED表示灯9が横一列にそれぞれ並設されている。
【0010】
センター役物1のベースプレート2の裏側には、図2に示すように、扇形の支持体10が揺動自在に設けられ、支持体10の外周縁10aの中央付近にはレンズカバー5に臨んで第1の図柄表示器11が設けられ、第1の図柄表示器11の上部には第2の図柄表示器12が設けられ、第1の図柄表示器11の下部には第3の図柄表示器13が設けられている。
【0011】
第1の図柄表示器11の前面には、図3に示すように、多数のドットマトリックス発光体14が配設され、ドットマトリックス発光体14は6行5列を1組として4つの区域に分けられており、第1の図柄表示器11には6行5列のドットマトリックス発光体14よりなる第1表示部15,第2表示部16,第3表示部17及び第4表示部18が横方向に間隔を置いてそれぞれ設けられ、第1の図柄表示器11の第1表示部15,第2表示部16,第3表示部17及び第4表示部18は各区画毎にそれぞれ変化する図柄の表示を行うようになっている。
【0012】
第2の図柄表示器12の前面には、図4に示すように、多数のドットマトリックス発光体19が配設され、ドットマトリックス発光体19は6行5列を1組として3つの区域に分けられており、第2の図柄表示器12には6行5列のドットマトリックス発光体19よりなる第1表示部20.第2表示部21及び第3表示部22が横方向に間隔を置いてそれぞれ設けられ、第2の図柄表示器12の第1表示部20,第2表示部21及び第3表示部22は各区画毎にそれぞれ変化する図柄の表示を行うようになっている。
【0013】
第3の図柄表示器13の前面には、図5に示すように、多数のドットマトリックス発光体23が配設され、ドットマトリックス発光体23は6行5列を1組として2つの区域に分けられており、第3の図柄表示器13には6行5列のドットマトリックス発光体23よりなる第1表示部24及び第2表示部25が横方向に間隔を置いてそれぞれ設けられ、第3の図柄表示器13の第1表示部24及び第2表示部25は各区画毎にそれぞれ変化する図柄の表示を行うようになっている。
【0014】
支持体10には、図2に示すように、外周縁10aに沿って円弧状の誘導孔26が設けられ、支持体10の誘導孔26には支持ピン27が係合され、支持体10のコーナー部10bには任意の設定された条件を満たすと図柄表示器の区画数を別の区画数に変化させる表示切換手段となるモータMの駆動軸28が連結され、モータMは第1の図柄表示器11を支持体10を介して第2の図柄表示器12あるいは第3の図柄表示器13へと切換えられるようになっている。
【0015】
なお、第1の図柄表示器11、第2の図柄表示器12及び第3の図柄表示器13により、請求項1に記載の可変表示装置が構成されている。
【0016】
また、第1の図柄表示器11、第2の図柄表示器12及び第3の図柄表示器13をセンター役物1のレンズカバー5に対して切り換える表示切換手段により、請求項1に記載の確率変更手段が構成されている。
【0017】
図6は第1の図柄表示器11から第2の図柄表示器12へ移行し、次に第2の図柄表示器12から第3の図柄表示器13へ移行するパターンを示すものである。
【0018】
まず、パチンコ機の電源を投入すると、第1の図柄表示器11が、図1に示すように、センター役物1のベースプレート2のレンズカバー5に臨むと共に、支持ピン27が、図2に示すように、支持体10の誘導孔26の中央に位置し、遊技者がパチンコ機の遊技盤面上に遊技球を弾発して遊技を行い、第1の図柄表示器11は第1表示部15,第2表示部16,第3表示部17及び第4表示部18により図柄を表示し、第1の図柄表示器11の第1表示部15,第2表示部16,第3表示部17及び第4表示部18の図柄の特定の組合せによる大当りの確率が1/250で5通りとなる。
【0019】
また、遊技中において、ある設定された条件を満たすと、モータMを駆動し、モータMの駆動軸18が支持体10を図2の図面矢印a方向に回動し、第1の図柄表示器11がモータMにより第2の図柄表示器12へと移行し、第2の図柄表示器12が、図7に示すように、センター役物1のベースプレート2のレンズカバー5に臨むと共に、支持ピン27が、図8に示すように、支持体10の誘導孔26の上端26aに位置し、第2の図柄表示器12は第1表示部20,第2表示部21及び第3表示部22により図柄を表示し、第2の図柄表示器12の第1表示部20,第2表示部21及び第3表示部22の図柄の特定の組合せによる大当りの確率が1/100で3通りとなる。
【0020】
次いで、第2の図柄表示器12へ移行して図6に示す時間t1が経過すると、モータMを駆動し、モータMの駆動軸18が支持体10を図2の図面矢印b方向に回動し、第2の図柄表示器12がモータMにより第1の図柄表示器11へと移行し、第1の図柄表示器11がセンター役物1のベースプレート2のレンズカバー5に臨む。
【0021】
さらに、遊技中において、ある設定された別の条件を満たすと、モータMを駆動し、モータMの駆動軸18が支持体10を図2の図面矢印b方向に回動し、第1の図柄表示器11がモータMにより第3の図柄表示器13へと移行し、第3の図柄表示器13が、図9に示すように、センター役物1のベースプレート2のレンズカバー5に臨むと共に、支持ピン27が、図10に示すように、支持体10の誘導孔26の下端26bに位置し、第3の図柄表示器13は第1表示部24及び第2表示部25により図柄を表示し、第3の図柄表示器13の第1表示部24及び第2表示部25の図柄の特定の組合せによる大当りの確率が1/20で1通りとなる。
【0022】
次いで、第3の図柄表示器13へ移行して図6に示す時間t2が経過すると、モータMを駆動し、モータMの駆動軸18が支持体10を図2の図面矢印a方向に回動し、第3の図柄表示器13がモータMにより第1の図柄表示器11へと移行し、第1の図柄表示器11がセンター役物1のベースプレート2のレンズカバー5に臨む。
【0023】
図6における、ある設定された条件の一例としては、遊技中において、遊技球が特定のチャッカーに入賞すると、第1の図柄表示器11から第2の図柄表示器12へと移行し、遊技中において、遊技球の始動入賞口への入賞数が一定個数以上にオーバーフローすると、第1の図柄表示器11から第2の図柄表示器12へと移行する。
【0024】
また、遊技中において、第1の図柄表示部11の第1表示部15,第2表示部16,第3表示部17及び第4表示部18に例えば数字の7のような特定の図柄が横一列に連続して3つ並ぶと、第1の図柄表示器11から第3の図柄表示器13へと移行する。
【0025】
遊技中において、遊技球が特定のチャッカーに入賞すると、センター役物1のベースプレート2の第1のLED表示灯7,第2のLED表示灯8及び第3のLED表示灯9をランダムに点滅し、一定時間が経過した後、第1のLED表示灯7,第2のLED表示灯8及び第3のLED表示灯9の点滅を停止し、第1のLED表示灯7が横一列に点灯すると、第1の図柄表示器11のまま移行せず、第2のLED表示灯8が横一列に点灯すると、第1の図柄表示器11から第2の図柄表示器12へと移行し、第3のLED表示灯9が横一列に点灯すると、第1の図柄表示器11から第3の図柄表示器13へと移行する。
【0026】
図11乃至図14は、第1の図柄表示器11から第2の図柄表示器12及び第3の図柄表示器13に移行する別のパターンを示すものである。
【0027】
まず始めに、パチンコ機の電源を投入すると、図11に示すように、第1の図柄表示器11から第2の図柄表示器12あるいは第3の図柄表示器13へは全く移行しない第1のパターンとして設定しておく。
【0028】
また、パチンコ機の電源を投入し、遊技中において、ある設定された条件を満たすと、図12に示すように、第1の図柄表示器11がモータMにより第2の図柄表示器12へと移行し、第2の図柄表示器12へ移行して時間t3が経過した後、第2の図柄表示器12がモータMにより第1の図柄表示器11へと移行する第2のパターンとして設定しておく。
【0029】
また、パチンコ機の電源を投入し、遊技中において、ある設定された条件を満たすと、図13に示すように、第1の図柄表示器11がモータMにより第3の図柄表示器13へと移行し、第3の図柄表示器13へ移行して時間t4が経過した後、第3の図柄表示器13がモータMにより第1の図柄表示器11へと移行し、次いで、ある設定された別の条件を満たすと、第1の図柄表示器11がモータMにより第3の図柄表示器13へと移行し、第3の図柄表示器13へ移行して時間t5が経過した後、第3の図柄表示器13がモータMにより第1の図柄表示器11へと移行する第3のパターンとして設定しておく。
【0030】
さらに、パチンコ機の電源を投入し、遊技中において、ある設定された条件を満たすと、図14に示すように、第1の図柄表示器11がモータMにより第2の図柄表示器12へと移行し、第2の図柄表示器12へ移行して時間t6が経過した後、第2の図柄表示器12がモータMにより第3の図柄表示器13へと移行し、第3の図柄表示器13へ移行して時間t7が経過した後、第3の図柄表示器13から第1の図柄表示器11へと移行する第4のパターンとして設定しておく。
【0031】
第1のパターン.第2のパターン,第3のパターン及び第4のパターンをランダムに選択するようにする。
【0032】
しかも、第4のパターンを予め設定していても、第4のパターンが遊技者に読まれないように、第2の図柄表示器12へ移行している時間t6及び第3の図柄表示器13へ移行している時間t7は、図15(a),図15(b)及び図15(C)に示すように、その長さが毎回異なるようになっている。
【0033】
本実施形態においては、上記の第4のパターンにおいて、確率変更手段によって変更された割合の変更されている期間を可変設定する割合変更期間の可変設定手段が設けられている。
【0034】
図16は、本発明の他の実施の形態を示し、センター役物1は図1に示す実施形態と同様のものであり、センター役物1のベースプレート2の凹部3下方の第1のLED表示灯7,第2のLED表示灯8及び第3のLED表示灯9はそれぞれ連続回数表示灯とされている。
【0035】
センター役物1の下方には、図16に示すように、下部入賞装置30が設けられ、下部入賞装置30のベースプレート31には大入賞口32を有する開閉板33が設けられ、開閉板33の両側には始動入賞口34を有する表示灯35,35がそれぞれ設けられている。
【0036】
次に、この実施形態の作用について説明する。
【0037】
まず、パチンコ機の電源を投入すると、第1の図柄表示器11が図1に示すセンター役物1のベースプレート2のレンズカバー5に臨み、遊技者がパチンコ機の遊技盤面上に遊技球を弾発して遊技を行い、第1の図柄表示器11は第1表示部15,第2表示部16,第3表示部17及び第4表示部18により図柄を表示し、第1の図柄表示器11の第1表示部15,第2表示部16,第3表示部17及び第4表示部18の図柄の特定の組合せによる大当りの確率が1/250で10通りとなる。
【0038】
また、遊技中において、遊技球が遊技盤面上の始動入賞部あるいは入賞装置30の始動入賞口34へ入賞すると、第1の図柄表示器11の第1表示部15,第2表示部16,第3表示部17及び第4表示部18がそれぞれ変動する。
【0039】
その後、第1の図柄表示器11の第1表示部15,第2表示部16,第3表示部17及び第4表示部18の変動が停止し、ある設定された条件として第1表示部15,第2表示部16,第3表示部17及び第4表示部18に所定の図柄が得られると大当りとなり、下部入賞装置30の開閉板33を最高10回まで拡開すると共に、下部入賞装置30の大入賞口32を開放し、第1のLED表示灯7が開閉板33の拡開回数及び大入賞口32への入賞球の個数を表示し、第1表示部15,第2表示部16,第3表示部17及び第4表示部18の大当りと同時に、第1の図柄表示器11がモータMにより第2の図柄表示器12へと移行し、第2の図柄表示器12が図7に示すセンター役物1のベースプレート2のレンズカバー5に臨み、第2の図柄表示器12は第1表示部20,第2表示部21及び第3表示部22により図柄を表示し、第2の図柄表示器12の第1表示部20.第2表示部21及び第3表示部22の図柄の特定の組合せによる大当りの確率が1/50で5通りとなる。
【0040】
次いで、遊技球が遊技盤面上の始動入賞部あるいは入賞装置30の始動入賞口34へ入賞すると、第2の図柄表示器12の第1表示部20,第2表示部21及び第3表示部22がそれぞれ変動する。
【0041】
その後、第2の図柄表示器12の第1表示部20,第2表示部21及び第3表示部22の変動が停止し、ある設定された条件として第1表示部20,第2表示部21及び第3表示部22に所定の図柄が得られると大当りとなり、下部入賞装置30の開閉板33を最高10回まで拡開すると共に、下部入賞装置30の大入賞口32を開放し、第2のLED表示灯8が開閉板33の拡開回数及び大入賞口32への入賞球の個数を表示し、第1表示部20,第2表示部21及び第3表示部22の大当りと同時に、第2の図柄表示器12がモータMにより第3の図柄表示器13へと移行し、第3の図柄表示器13が図9に示すセンター役物1のベースプレート2のレンズカバー5に臨み、第3の図柄表示器13は第1表示部24及び第2表示部25により図柄を表示し、第3の図柄表示器13の第1表示部24及び第2表示部25の図柄の特定の組合せによる大当りの確率が1/20で1通りとなる。
【0042】
但し、第1の図柄表示器11が大当りのモードで、開閉板33の拡開動作中であっても、第2の図柄表示器12の大当りのモードでの、開閉板33の拡開動作に移行し、開閉板33の拡開回数が第1回目から作動するようになっている。
【0043】
次いで、遊技球が遊技盤面上の始動入賞部あるいは入賞装置30の始動入賞口34へ入賞すると、第3の図柄表示器13の第1表示部24及び第2表示部25がそれぞれ変動する。
【0044】
その後、第3の図柄表示器13の第1表示部24及び第2表示部25の変動が停止し、ある設定された条件として第1表示部24及び第2表示部25に所定の図柄が得られると大当りとなり、下部入賞装置30の開閉板33を最高10回まで拡開すると共に、下部入賞装置30の大入賞口32を開放し、第3のLED表示灯9が開閉板33の拡開回数及び大入賞口32への入賞球の個数を表示する。
【0045】
但し、第2の図柄表示器12が大当りのモードで、下部入賞装置30の開閉板33の拡開動作中であっても、第3の図柄表示器13の大当りのモードでの、開閉板33の拡開動作に移行し、開閉板33の拡開回数が第1回目から作動するようになっている。
【0046】
第3の図柄表示器13の大当りモードにおいて、下部入賞装置30の開閉板33の拡開動作が終了すると、第3の図柄表示器13がモータMにより第1の図柄表示器11へと移行し、第1の図柄表示器11がセンター役物1のベースプレート2のレンズカバー5に臨む。
【0047】
第1の図柄表示器11,第2の図柄表示器12及び第3の図柄表示器13の3回の大当りで得られる賞品球の差引き出玉は平均2000個となるように、大当りの確率及び始動入賞口への1時間当りの入賞個数のベース値が設定されている。
【0048】
図17は、本発明の別の実施の形態の入賞表示装置を備えたパチンコ機の概略ブロック図を示し、36は確率切換時検出手段であり、確率切換時検出手段36の特定入賞球検出スイッチ37及びタイマー38が表示切換手段としての確率切換手段39の駆動表示体数切換手段40にそれぞれ連絡され、駆動表示体数切換手段40が多数のドットマトリックス発光体を有する図柄表示器41の第1表示体42,第2表示体43,第3表示体44及び第4表示体45にそれぞれ連絡されている。
【0049】
図柄表示器41の第1表示体42,第2表示体43,第3表示体44及び第4表示体45はそれぞれ当り判定手段46に連絡され、当り判定手段46が入賞口開放態様設定手段47を介して入賞口開放手段48に連絡され、当り判定手段46には図柄表示器41の起動停止手段49の始動入賞球手段50が連絡され、始動入賞球手段50は図柄表示器41に連絡されている。
【0050】
次に、この実施形態の作用について説明する。
【0051】
遊技球が遊技盤面上の特定の入賞口に入賞すると、確率切換時検出手段36の特定入賞球検出スイッチ37がONとなり、確率切換手段39の駆動表示体数切換手段40が特定入賞球検出スイッチ37によって作動すると共に、駆動表示体数切換手段40は確率切換時検出手段36のタイマー38によって予め定められた時間毎に作動し、図柄表示器41の第1表示体42,第2表示体43,第3表示体44及び第4表示体45の中から駆動されるものを駆動表示体数切換手段40によって設定する。
【0052】
図柄表示器41の第1表示体42及び第2表示体43が表示可能となり、遊技球が遊技盤面上の始動入賞口に入賞すると、起動停止手段49の始動入賞球検出手段50が作動し、図柄表示器41の第1表示体42及び第2表示体43の表示がそれぞれ変動する。
【0053】
その後、図柄表示器41の第1表示体42及び第2表示体43の変動が始動入賞球検出手段50によって停止すると、当り判定手段46は第1表示体42及び第2表示体43の図柄がある設定された条件のものか否かを判定する。
【0054】
第1表示体42及び第2表示体43の図柄が当り判定手段46によってある設定された条件のものである大当りと判定すると、入賞口開放態様設定手段47が入賞口開放手段48を作動し、入賞口開放手段48が例えば大入賞口を30秒間開放し、第1表示体42及び第2表示体43の図柄が当り判定手段46によってある設定された条件以外のものである小当りと判定すると、入賞口開放態様設定手段47が入賞口開放手段48を作動し、入賞口開放手段48が例えば大入賞口を1秒間だけ開放する。
【0055】
また、図柄表示器41の第1表示体42,第2表示体43及び第3表示体44が表示可能となり、遊技球が遊技盤面上の始動入賞口に入賞すると、起動停止手段49の始動入賞球検出手段50が作動し、図柄表示器41の第1表示体42,第2表示体43及び第3表示体44の表示がそれぞれ変動する。
【0056】
その後、図柄表示器41の第1表示体42,第2表示体43及び第3表示体44の変動が始動入賞球検出手段50によって停止すると、当り判定手段46は第1表示体42,第2表示体43及び第3表示体44の図柄がある設定された条件のものか否かを判定する。
【0057】
第1表示体42,第2表示体43及び第3表示体44の図柄が当り判定手段46によってある設定された条件のものである大当りと判定すると、入賞口開放態様設定手段47が入賞口開放手段48を作動し、入賞口開放手段48が、例えば、大入賞口を30秒間開放し、第1表示体42,第2表示体43及び第3表示体44の図柄が当り判定手段46によってある設定された条件以外のものである小当りと判定すると、入賞口開放態様設定手段47が入賞口開放手段48を作動し、入賞口開放手段48が例えば大入賞口を1秒間だけ開放する。
【0058】
さらに、図柄表示器41の第1表示体42,第2表示体43,第3表示体44及び第4表示体45が表示可能となり、遊技球が遊技盤面上の始動入賞口に入賞すると、起動停止手段49の始動入賞球検出手段50が作動し、図柄表示器41の第1表示体42,第2表示体43,第3表示体44及び第4表示体45の表示がそれぞれ変動する。
【0059】
その後、図柄表示器41の第1表示体42,第2表示体43,第3表示体44及び第4表示体45の変動が始動入賞球検出手段50によって停止すると、当り判定手段46は第1表示体42,第2表示体43.第3表示体44及び第4表示体45の図柄がある設定された条件のものか否かを判定する。
【0060】
第1表示体42,第2表示体43,第3表示体44及び第4表示体45の図柄が当り判定手段46によってある設定された条件のものである大当りと判定すると、入賞口開放態様設定手段47が入賞口開放手段48を作動し、入賞口開放手段48が例えば大入賞口を30秒間開放し、第1表示体42,第2表示体43,第3表示体44及び第4表示体45の図柄が当り判定手段46によってある設定された条件以外のものである小当りと判定すると、入賞口開放態様設定手段47が入賞口開放手段48を作動し、入賞口開放手段48が例えば大入賞口を1秒間だけ開放する。
【0061】
なお、図1及び図16に示す実施形態においては、第1の図柄表示器第2の図柄表示器及び第3の図柄表示器をモータにより移行するようにしたが、1つの図柄表示器に多数のドットマトリックス発光体を配設し、図柄表示器の図柄が任意の設定された条件を満たすことにより、図柄表示器を移行することなく、図柄表示器の区画数を表示切換手段によって別の区画数に変化させることも可能である。
【0062】
本実施形態においては、図柄表示器をドットマトリックスLEDで構成したが、この他複数個のセグメントLED,複数個の円筒状回転表示体もしくは複数個の円柱状回転表示体等を用い、所定の条件成立時には駆動(起動)されるセグメントLED,回転表示体数を切替える構成としてもよい。
【0063】
また、「所定の条件」,「ある任意の設定された条件」は、遊技盤面上に複数個の特定入賞口を設け、A特定入賞口に入賞あったときに区画数(駆動される図柄表示数)3個、B特定入賞口に入賞あったとき区画数2個、というように各特定入賞口に区画数を対応させてもよく、あるいは単一の特定入賞口に入る毎に順次異なる区画数、例えば3→2→4→3→2と繰り返し変換させて行く構成でもよい。
【0064】
また、特定入賞口を設けず、始動入賞口のみで区画数の設定と図柄表示器の始動停止(可変表示の)を行わせる構成としてもよい。
【0065】
その他、タイマー手段により所定時間間隔毎に順次異なる区画数に繰り返し変換させる構成としてもよい。
【0066】
【発明の効果】
本発明のパチンコ機によれば、遊技中に、可変表示装置において特定の表示態様が出現する頻度を変更した場合に、変更した頻度の変更期間を可変にすることで、遊技者に当り発生の頻度を変化させた後も、趣向ある遊技を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施例のパチンコ機の入賞表示装置の正面図
【図2】
図1の要部側断面図
【図3】
図2の第1の図柄表示器の正面図
【図4】
図2の第2の図柄表示器の正面図
【図5】
図2の第3の図柄表示器の正面図
【図6】
第1の図柄表示器から第2の図柄表示器あるいは第3の図柄表示器へ移行するパターンを示す波形図
【図7】
第2の図柄表示器へ移行した状態を示す正面図
【図8】
図7の要部側断面図
【図9】
第3の図柄表示器へ移行した状態を示す正面図
【図10】
図9の要部側断面図
【図11】
第1の図柄表示器を移行しないパターンを示す波形図
【図12】
第1の図柄表示器を第2の図柄表示器へ移行するパターンを示す波形図
【図13】
第1の図柄表示器を第3の図柄表示器へ移行するパターンを示す波形図
【図14】
第1の図柄表示器を第2の図柄表示器へ移行し、さらに第3の図柄表示器へ移行するパターンを示す波形図
【図15】
図14の第2の図柄表示器及び第3の図柄表示器に移行している時間の長さを異ならせたパターンを示す波形図
【図16】
本発明の他の実施例のパチンコ機の入賞表示装置の正面図
【図17】
本発明の別の実施例の入賞表示装置を備えたパチンコ機の概略ブロック図である。
【符号の説明】
1 センター役物
2 ベースプレート
3 凹部
4 窓孔
5 レンズカバー
6 入賞部
7 第1のLED表示灯
8 第2のLED表示灯
9 第3のLED表示灯
10 支持体
10a 外周縁
10b コーナー部
11 第1の図柄表示器
12 第2の図柄表示器
13 第3の図柄表示器
14 ドットマトリックス発光体
15 第1表示部
16 第2表示部
17 第3表示部
18 第4表示部
19 ドットマトリックス発光体
20 第1表示部
21 第2表示部
22 第3表示部
23 ドットマトリックス発光体
24 第1表示部
25 第2表示部
26 誘導孔
27 支持ピン
28 駆動軸
30 下部入賞装置
31 ベースプレート
32 大入賞口
33 開閉板
34 始動入賞口
35 表示灯
36 確率切換時検出手段
37 特定入賞球検出スイッチ
38 タイマー
39 確率切換手段
40 駆動表示体数切換手段
41 図柄表示器
42 第1表示体
43 第2表示体
44 第3表示体
45 第4表示体
46 当り判定手段
47 入賞口開放態様設定手段
48 入賞口開放手段
49 起動停止手段
50 始動入賞球手段
M モータ
 
訂正の要旨 訂正の要旨
特許第2826520号発明の明細書を次のとおり訂正する。
訂正事項a
特許明細書の特許請求の範囲に係る記載「可変表示装置を備えたパチンコ機において、前記可変表示装置において特定の表示態様が出現する頻度を変更する頻度変更手段と、前記頻度変更手段によって変更されている期間を可変設定する頻度変更期間の可変設定手段とを設けたことを特徴とするパチンコ機」を特許請求の範囲の減縮を目的として、
「可変表示装置を備えたパチンコ機において、前記可変表示装置において特定の表示態様が出現する頻度を変更する頻度変更手段と、前記頻度変更手段によって変更されている頻度の変更期間を遊技者に読まれないように毎回可変設定する頻度変更期間の可変設定手段とを設けたことを特徴とするパチンコ機」と訂正する。
訂正事項b
同明細書の第4頁第10行乃至第13行に記載の「本発明のパチンコ機は、可変表示装置を備えたものであって、前記可変表示装置において特定の表示態様が出現する頻度を変更する頻度変更手段と、前記頻度変更手段によって変更されている期間を可変設定する頻度変更期間の可変設定手段とを設けたことを特徴とする」を明りょうでない記載の釈明を目的として、
「本発明のパチンコ機は、可変表示装置を備えたものであって、前記可変表示装置において特定の表示態様が出現する頻度を変更する頻度変更手段と、前記頻度変更手段によって変更されている頻度の変更期間を遊技者に読まれないように毎回可変設定する頻度変更期間の可変設定手段とを設けたことを特徴とする」と訂正する。
異議決定日 2000-02-29 
出願番号 特願平8-216866
審決分類 P 1 651・ 121- YA (A63F7)
最終処分 維持  
前審関与審査官 土屋 保光  
特許庁審判長 馬場 清
特許庁審判官 吉村 尚
新井 重雄
登録日 1998-09-11 
登録番号 特許第2826520号(P2826520)
権利者 株式会社大一商会
発明の名称 パチンコ機  
代理人 塩野入 章夫  
代理人 湯田 浩一  
代理人 竹本 松司  
代理人 杉山 秀雄  
代理人 湯田 浩一  
代理人 塩野入 章夫  
代理人 手島 直彦  
代理人 手島 直彦  
代理人 魚住 高博  
代理人 杉山 秀雄  
代理人 竹本 松司  
代理人 魚住 高博  

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