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審決分類 審判 訂正 特120条の4、2項訂正請求(平成8年1月1日以降) 訂正する A41D
管理番号 1040279
審判番号 審判1999-39003  
総通号数 20 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1996-05-07 
種別 訂正の審決 
審判請求日 1999-01-12 
確定日 2001-01-22 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第2578079号に関する訂正審判事件についてされた平成11年8月19日付け審決に対し、東京高等裁判所において審決取消の判決(平成11年(行ケ)第349号、平成12年11月20日判決言渡)があったので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。 
結論 特許第2578079号に係る明細書及び図面を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び図面のとおり訂正することを認める。 
理由 1.手続の経緯
本件に係る特許第2578079号は、平成6年10月12日の出願に係り、平成8年11月7日に設定の登録があり、その後、平成11年1月12日付けで訂正審判が請求され、平成11年8月19日に訂正を認めない旨の審決をしたところ、東京高等裁判所において審決取消の判決(平成11年(行ケ)第349号、平成12年11月20日判決言渡)があったので、さらに審理するものである。

2.請求の趣旨
本件審判請求の要旨は、特許明細書の記載を審判請求書に添付した訂正明細書のとおりに訂正することを求めるものである。

3.訂正の内容
本件訂正請求に係る訂正事項は次の[1]ないし[6]を内容とするものである。
・訂正事項[1]
特許明細書の特許請求の範囲の請求項1の記載、
「 ウエスト部分にポケットを備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、
一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された弾性材を備え、
この弾性材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造。」を、
「 ウエスト部分にポケットを備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、
一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された弾性材及び前記弾性材の最大伸びを抑制する伸び止め材を備え、
前記弾性材及び前記伸び止め材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造。」
と訂正する。

・訂正事項[2]
同書請求項2の記載、
「 ウエスト部分にポケットを備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、
一端が前記ポケットの下側の布地におけるポケットの奥端部位に連結され、他端がポケットの上側の布地に連結された第一の弾性材と、一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された第二の弾性材とを備え、
前記第一の弾性材と前記下側の布地におけるポケットの奥端部位との少なくとも表側を、前記上側の布地によって被覆し、且つ、前記第二の弾性材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造。」を、
「 ウエスト部分にポケットを備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、
一端が前記ポケットの下側の布地におけるポケットの奥端部位に連結され、他端がポケットの上側の布地に連結された第一の弾性材と、一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された第二の弾性材と、前記弾性材の最大伸びを抑制する伸び止め材とを備え、
前記伸び止め材を含み、前記第一の弾性材と前記下側の布地におけるポケットの奥端部位との少なくとも表側を、前記上側の布地によって被覆し、且つ、前記第二の弾性材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造。」
と訂正する。

・訂正事項[3]
同書請求項3の記載、
「 下側の布地の上端部に縫い着けられポケット部分より後ろ側のウエスト部を構成する下側のウエスト布地と、上側の布地の上端部に縫い着けられポケット部分より前側のウエスト部を構成する上側のウエスト布地との境界部分における最も外側の布地に、この布地の端部を被覆するベルト通しを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のズボン等のウエスト伸縮構造。」を、
「 ウエスト部分にポケットを備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された弾性材を備え、前記弾性材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆し、
または、一端が前記ポケットの下側の布地におけるポケットの奥端部位に連結され、他端がポケットの上側の布地に連結された第一の弾性材と、一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された第二の弾性材とを備え、前記第一の弾性材と前記下側の布地におけるポケットの奥端部位との少なくとも表側を、前記上側の布地によって被覆し、且つ、前記第二の弾性材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆し、
下側の布地の上端部に縫い着けられポケット部分より後ろ側のウエスト部を構成する下側のウエスト布地と、上側の布地の上端部に縫い着けられポケット部分より前側のウエスト部を構成する上側のウエスト布地との境界部分における最も外側の布地に、この布地の端部を被覆するベルト通しを備えたことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造。」
と訂正する。

・訂正事項[4]
同書の段落【0007】の記載
「【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、本各発明の採った手段を、図面に使用する符号を付して説明すると、まず、請求項1の発明は、
「ウエスト部分にポケット10を備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、一端が前記ポケット10の上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bに連結され、他端がポケット10の下側の布地11に連結された弾性材32を備え、この弾性材32と前記上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bとの少なくとも表側を、前記下側の布地11によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造」
である。」を、
「【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、本各発明の採った手段を、図面に使用する符号を付して説明すると、まず、請求項1の発明は、
「ウエスト部分にポケット10を備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、一端が前記ポケット10の上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bに連結され、他端がポケット10の下側の布地11に連結された弾性材32及び前記弾性材32の最大伸びを抑制する伸び止め材40を備え、前記弾性材32及び前記伸び止め材40と前記上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bとの少なくとも表側を、前記下側の布地11によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造」
である。」
と訂正する。

・訂正事項[5]
同書の段落【0008】の記載
「 次に、請求項2の発明は、
「ウエスト部分にポケット10を備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、一端が前記ポケット10の下側の布地11におけるポケット10の奥端部位11bに連結され、他端がポケット10の上側の布地12に連結された第一の弾性材31と、一端が前記ポケット10の上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bに連結され、他端がポケット10の下側の布地11に連結された第二の弾性材32とを備え、前記第一の弾性材31と前記下側の布地11におけるポケット10の奥端部位11bとの少なくとの表側を、前記上側の布地12によって被覆し、且つ、前記第二の弾性材32と前記上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bとの少なくとも表側を、前記下側の布地11によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造」
である。」を、
「 次に、請求項2の発明は、
「ウエスト部分にポケット10を備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、一端が前記ポケット10の下側の布地11におけるポケット10の奥端部位11bに連結され、他端がポケット10の上側の布地12に連結された第一の弾性材31と、一端が前記ポケット10の上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bに連結され、他端がポケット10の下側の布地11に連結された第二の弾性材32と、前記弾性材31(32)の最大伸びを抑制する伸び止め材40とを備え、前記伸び止め材40を含み、前記第一の弾性材31と前記下側の布地11におけるポケット10の奥端部位11bとの少なくとも表側を、前記上側の布地12によって被覆し、且つ、前記第二の弾性材32と前記上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bとの少なくとも表側を、前記下側の布地11によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造」
である。」
と訂正する。

・訂正事項[6]
同書の段落【0009】の記載
「 最後に、請求項3の発明は、
「下側の布地11の上端部に縫い着けられポケット10部分より後ろ側のウエスト部20を構成する下側のウエスト布地11aと、上側の布地12の上端部に縫い着けられポケット10部分より前側のウエスト部20を構成する上側のウエスト布地12aとの境界部分における最も外側の布地に、この布地の端部を被覆するベルト通し50を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のズボン等のウエスト伸縮構造」
である。」を、
「 最後に、請求項3の発明は、
「下側の布地11の上端部に縫い着けられポケット10部分より後ろ側のウエスト部20を構成する下側のウエスト布地11aと、上側の布地12の上端部に縫い着けられポケット10部分より前側のウエスト部20を構成する上側のウエスト布地12aとの境界部分における最も外側の布地に、この布地の端部を被覆するベルト通し50を備えたことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造」
である。」
と訂正する。

3.当審の判断
上記訂正事項[1]は、請求項1の記載中、「弾性材」に「弾性材の最大伸びを抑制する伸び止め材」を付加し、かつ、下側の布地によって被覆する対象を「弾性材及び伸び止め材」とするものであって、ズボン等の伸縮構造を限定するものであり、特許請求の範囲の減縮に該当する。
また、訂正事項[2]も、訂正事項[1]と同趣旨の訂正であり、特許請求の範囲の減縮に該当する。
上記訂正事項[3]は、請求項1及び請求項2を引用して記載されていた構成を、引用せずに表現したものであり、明りょうでない記載の釈明に該当する。
さらに、訂正事項[4]〜[6]は、訂正事項[1]〜[3]に伴って、発明の詳細な説明の欄の対応する箇所を、特許請求の範囲の記載との整合をとって訂正するものであり、明りょうでない記載の釈明に該当する。
また、何れの訂正事項も願書に添附した明細書及び図面に記載した事項の範囲内のものであり、実質上特許請求の範囲を拡張するものでも変更するものでもないと認める。
(なお、これらの判断は、上記判決の説示通りのものである。判決書15頁15行〜22頁8行参照)
そして、訂正後の請求項1ないし請求項3に記載されている事項により構成される発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができないものとする理由は見い出せない。

5.むすび
以上のとおりであるから、本件審判請求に係る訂正は、特許法の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第126条第1項ただし書き、第2項および第3項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
ズボン等のウエスト伸縮構造
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウエスト部分にポケットを備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、
一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された弾性材及び前記弾性材の最大伸びを抑制する伸び止め材を備え、
前記弾性材及び前記伸び止め材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造。
【請求項2】
ウエスト部分にポケットを備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、
一端が前記ポケットの下側の布地におけるポケットの奥端部位に連結され、他端がポケットの上側の布地に連結された第一の弾性材と、一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された第二の弾性材と、前記弾性材の最大伸びを抑制する伸び止め材とを備え、
前記伸び止め材を含み、前記第一の弾性材と前記下側の布地におけるポケットの奥端部位との少なくとも表側を、前記上側の布地によって被覆し、且つ、前記第二の弾性材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造。
【請求項3】
ウエスト部分にポケットを備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された弾性材を備え、前記弾性材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆し、
または、一端が前記ポケットの下側の布地におけるポケットの奥端部位に連結され、他端がポケットの上側の布地に連結された第一の弾性材と、一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された第二の弾性材とを備え、前記第一の弾性材と前記下側の布地におけるポケットの奥端部位との少なくとも表側を、前記上側の布地によって被覆し、且つ、前記第二の弾性材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆し、
下側の布地の上端部に縫い着けられポケット部分より後ろ側のウエスト部を構成する下側のウエスト布地と、上側の布地の上端部に縫い着けられポケット部分より前側のウエスト部を構成する上側のウエスト布地との境界部分における最も外側の布地に、この布地の端部を被覆するベルト通しを備えたことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本各発明は、ウエスト部分にポケットを備えたズボンやスカート等(以下単にズボン等という)のウエスト伸縮構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、既製品のズボン等におけるウエスト部の寸法は、例えば69cm、72cm、75cmといったように所定間隔で設定されており、着用者は、自己のウエストの寸法に近いものを選択して購入し、自己のウエストの寸法に修正したり、ベルト等によって矯正して着用している。
【0003】
しかしながら、ウエスト部の寸法を修正する場合には、修正作業が必要であり、手間及び費用を要するという問題があり、ベルト等によって矯正する場合には、ウエスト部にシワが生じてデザイン的に好ましくなく、また、着用した際の快適性にも劣るという問題がある。
【0004】
そこで、これを解決したものとして、従来より、例えば図12に示すように、ズボン等のウエスト部の横側、或は後ろ側やウエスト部全周を、ゴム等の弾性材により形成し、この弾性材によってウエスト部を伸縮させることができるようにしたウエスト伸縮構造があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来のズボン等のウエスト伸縮構造にあっては、着用者のウエストの寸法に応じてズボン等のウエスト部を伸縮させることができ、着用に際して快適性を十分に確保することができるものの、ウエスト部の横側等に備えられた弾性材が露呈して見栄えが悪く、また、弾性材が縮んだ状態では、弾性材の下側の布地にシワが生じて美感を損ね、デザイン的に良好なものではなかった。
【0006】
本各発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、着用者のウエストの寸法に応じてウエスト部を伸縮させることができるばかりでなく、デザイン的にも良好なズボン等のウエスト伸縮構造を、簡単な構造によって提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、本各発明の採った手段を、図面に使用する符号を付して説明すると、まず、請求項1の発明は、
「ウエスト部分にポケット10を備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、
一端が前記ポケット10の上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bに連結され、他端がポケット10の下側の布地11に連結された弾性材32及び前記弾性材32の最大伸びを抑制する伸び止め材40を備え、
前記弾性材32及び前記伸び止め材40と前記上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bとの少なくとも表側を、前記下側の布地11によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造」である。
【0008】
次に、請求項2の発明は、
「ウエスト部分にポケット10を備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、
一端が前記ポケット10の下側の布地11におけるポケット10の奥端部位11bに連結され、他端がポケット10の上側の布地12に連結された第一の弾性材31と、一端が前記ポケット10の上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bに連結され、他端がポケット10の下側の布地11に連結された第二の弾性材32と、前記弾性材31(32)の最大伸びを抑制する伸び止め材40とを備え、
前記伸び止め材40を含み、前記第一の弾性材31と前記下側の布地11におけるポケット10の奥端部位11bとの少なくとも表側を、前記上側の布地12によって被覆し、且つ、前記第二の弾性材32と前記上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bとの少なくとも表側を、前記下側の布地11によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造」
である。
【0009】
最後に、請求項3の発明は、
「下側の布地11の上端部に縫い着けられポケット10部分より後ろ側のウエスト部20を構成する下側のウエスト布地11aと、上側の布地12の上端部に縫い着けられポケット10部分より前側のウエスト部20を構成する上側のウエスト布地12aとの境界部分における最も外側の布地に、この布地の端部を被覆するベルト通し50を備えたことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造」
である。
【0010】
【発明の作用】
このように構成された本各発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造は、次のように作用する。
【0011】
本各発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造は、ゴム等の弾性材31、32によってウエスト部20が伸縮されるようにしたものである。よって、着用者のウエストの寸法に応じてウエスト部20が伸縮するため、着用の際の快適性は十分に確保されることになる。
【0012】
また、ウエスト部20の伸縮は、ポケット10部分においてなされるため、ウエスト部20が伸縮しても、ポケット10の深さが変更されるだけであり、布地自体にシワが生じることはなく、美感を何等損なうことがない。
【0013】
さらにまた、ウエスト部20の伸縮がポケット10部分においてなされることから、例えば腹部が突出した体形の者等が着用した場合、この腹部の形状に倣ったウエスト部20の伸縮によってポケット10の深さが変化することになるため、ズボン等の前側や後ろ側のデザインが崩れることはなく、この理由からも美感に優れることになる。
【0014】
次に、各請求項毎の作用を以下に説明する。
【0015】
【0016】
まず、請求項1の発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造においては、例えば図3(a)、(b)に示すように、弾性材32とこの弾性材32の一端が連結された上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bとの少なくとも表側が、下側の布地11によって被覆されているため、弾性材32等が露呈することはなく、見栄えが良くなる。
【0017】
次に、請求項2の発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造は、ポケット10部分における上側の布地12と下側の布地11とを、各々第二の弾性材32と第一の弾性材31とによって引っ張られるようにしたものである。よって、例えばウエスト部20が縮んだ状態にある時等において、ポケット10部分の上側の布地12及び下側の布地11がたるむことがなく、ポケット10部分に不用意にシワが生じたり、ポケット10部分の余剰な布地がポケット10の外側に不用意にはみ出したり、ポケット部分14が不用意に開くことがなく、さらに見栄えが良くなる。
【0018】
ここで、第一の弾性材31と下側の布地11におけるポケット10の奥端部分11bとの少なくとも表側は、上側の布地12によって被覆されており、第二の弾性材32と上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bとの少なくとも表側は、下側の布地11によって被覆されている。よって、第一の弾性材31や第二の弾性材32等が露呈して美感を損なうことはない。
最後に、請求項3の発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造は、上側のウエスト布地12aと下側のウエスト布地11aとの境界部分における最も外側の布地に、この布地の端部を被覆するベルト通し50を備えたものである。よって、ベルト通し50により前述した境界部分が隠され、美感が確保される。
【0019】
【実施例】
次に、本各発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造の実施例を、図1に示すようなウエスト部20にポケット10を有するズボン100に採用した例に基づいて詳細に説明する。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
まず、請求項1の発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造の実施例を説明する。図2に示すように、ポケット10の下側の布地を構成する下側の布地11とポケット10の上側の布地を構成する上側の布地12とには、袋状のポケット布地10aが縫い着けられている。
【0025】
一方、下側の布地11の上端部には、ポケット10部分より後ろ側のウエスト部20を構成する下側のウエスト布地11aが縫い着けられており、上側の布地12の上端部には、ポケット10部分より前側のウエスト部20を構成する上側のウエスト布地12aが縫い着けられている。ここで、上側のウエスト布地12aは、ポケット10の入口部分10bから延出する部位12bを有するものとなっている。そして、上側のウエスト布地12aにおける前述した延出する部位12bには、ゴムにより形成された弾性材32の一端が連結されており、下側のウエスト布地11aには、弾性材32の他端が連結されている。
【0026】
なお、本実施例においては、下側のウエスト布地11aが、弾性材32と上側のウエスト布地12aにおけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bとの表裏を被覆するように折曲られており、弾性材32と上側のウエスト布地12aにおけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bとの各々の表面が露呈せず、美感に優れたものとなっている。
【0027】
このように構成されたウエスト伸縮構造は、図3(a)、(b)に示すように、上側のウエスト布地12aの延出する部位12bにおける弾性材32の一端が連結された部位と、下側のウエスト布地11aにおける弾性材32の他端が連結された部位との間のウエスト部20が伸縮する。
【0028】
次に、請求項2の発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造の実施例を説明する。図4に示すように、ポケット10の下側の布地を構成する下側の布地11とポケット10の上側の布地を構成する上側の布地12とには、袋状のポケット布地10aが縫い着けられている。
【0029】
一方、下側の布地11の上端部には、ポケット10部分より後ろ側のウエスト部20を構成する下側のウエスト布地11aが縫い着けられており、上側の布地12の上端部には、ポケット10部分より前側のウエスト部20を構成する上側のウエスト布地12aが縫い着けられている。ここで、上側のウエスト布地12aは、ポケット10の入口部分10bから延出する部位12bを有するものとなっている。そして、下側のウエスト布地11aにおけるポケット10の奥端部位11bと上側のウエスト布地12aとには、ゴムによって帯状に形成された第一の弾性材31が各々連結されている。また、上側のウエスト布地12aにおける前述した延出する部位12bには、ゴムにより形成された第二の弾性材32の一端が連結されており、下側のウエスト布地11aには、第二の弾性材32の他端が連結されている。
【0030】
なお、本実施例においては、第一の弾性材を帯状に形成し、ウエスト部の内周面全体に縫い着けて、ウエスト部の裏地を兼ねるものとしてあるが、弾性材として機能する部分は、下側の布地11の奥端部位11bに連結される箇所と上側の布地12に連結される箇所との間の部分(図4における二点鎖線間B)であり、それ以外の部分は弾性材として機能しない。よって、実質的に、第一の弾性材の両端を、各々下側の布地11の奥端部位11bと上側の布地12とに連結したものとなっている。
【0031】
また、本実施例においては、下側のウエスト布地11aが、弾性材32と上側のウエスト布地12aにおけるポケット10の入口部分13aから延出する部分との表裏を被覆するように折曲られており、弾性材32と上側のウエスト布地12aにおけるポケット10の入口部分13aから延出する部分との各々の表面が露呈せず、美感に優れたものとなっている。
【0032】
このように構成されたウエスト伸縮構造は、図5(a)、(b)に示すように、下側のウエスト布地11aの奥端部位11bにおける弾性材31の一端が連結された部位と、上側のウエスト布地12aにおける弾性材31の他端が連結された部位との間のウエスト部20が伸縮すると共に、上側のウエスト布地12aの延出する部位12bにおける弾性材32の一端が連結された部位と、下側のウエスト布地11aにおける弾性材32の他端が連結された部位との間のウエスト部20が伸縮する。
【0033】
以上、本各実施例においては、上側の布地12の上端部にウエスト部20を構成する上側のウエスト布地12aを縫い着けて、全体としてポケット10の上側の布地を構成する上側の布地12とし、下側の布地11の上端部にウエスト部20を構成する下側のウエスト布地11aを縫い着けて、全体としてポケット10の下側の布地を構成する下側の布地11とした例を示したが、ウエスト部20を含む上側の布地12または下側の布地11を、適宜一枚の布地から形成してもよい。
【0034】
また、弾性材31、32は、ゴムに限らず、例えば弾性に優れた合成樹脂や織布等であっても良い。さらに、弾性材31、32の形状としては、下側のウエスト布地11aや上側のウエスト布地12aの幅と略同一寸法のものを採用した例を示したが、これに限らず、例えば、図6に示すような細幅なもの、図7に示すような細幅なものをクロスさせたもの、或は図8に示すような細幅なものを並設させたもの等、布地の材質やポケット10の深さ等の種々の要因によって適宜変更してもよい。
【0035】
また、例えば図9に示すように、弾性に劣る材料から形成された伸び止め材40の両端を、弾性材31、32が縮むとたるんだ状態となるように弾性材31、32に連結すると、弾性材31、32の最大伸びを抑制することができ都合がよい。
【0036】
また、請求項3の発明の如く、例えば図10に示すように、上側のウエスト布地12aと下側のウエスト布地11aとの境界部分における最も外側の布地(図10の場合においては下側のウエスト布地11a)に、この布地の端部を被覆するベルト通し50を備えると、前述した境界部分が隠されることにより美感を確保することができ都合がよい。さらに、ベルト通し50は、ベルトを通すためのものであるが、この表面に例えばエンブレム等の刺繍を施すると、さらに見栄えをよくすることができる。
【0037】
なお、図10においては、請求項2の発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造に、ベルト通し50を適用した例を示したが、請求項1の発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造に、ベルト通し50を適用してもよい。
【0038】
また、本各発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造においては、上側の布地12と下側の布地11とが胴回り方向に相対的に移動することによりウエスト部20が伸縮するため、ウエスト部20の伸びに伴って、ポケット10部分の下側の布地11が弛み、ポケット10の下部における下側の布地11にシワが生じ、美感を損ねる虞がある。これを解決する手段として、例えば図11に示すように、ポケット10の上部における下側の布地11と上側の布地12との間に、下側の布地11に対して上側の布地12を下方向に付勢するゴム等の付勢材60を設けると、ウエスト部20の伸びに伴って、上側の布地12がポケット10の下端部分を中心に回動することになるため、ポケット10部分の下側の布地11が弛んでシワが生じることを防止することができ、美感を充分に確保することができる。
【0039】
なお、図11においては、請求項2の発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造に、付勢材60を適用した例を示したが、請求項1の発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造に、付勢材60を適用してもよく、また、付勢材60の材料としては、ゴムに限らず、弾性に優れた合成樹脂を採用してもよい。
【0040】
以上、本各発明に係るウエスト伸縮構造の実施例を、ズボン100に採用した例に基づいて説明したが、本各発明に係るウエスト伸縮構造は、ズボン100に限らず、例えばポケット10を備えたスカート等、衣服の広汎に採用されるものである。
【0041】
【発明の効果】
【0042】
以上説明したように、まず、請求項1の発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造は、ポケットの入口部分より後ろ側に弾性材を備え、この弾性材の少なくとも表側を下側の布地によって被覆したものであり、ウエスト部の伸縮が弾性材によってポケット部分においてなされるようにし、しかも、弾性材が露呈しないようにしたものである。
【0043】
次に、請求項2の発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造は、ポケットの入口部分より前側に第一の弾性材を備え、この第一の弾性材の少なくとも表側を上側の布地によって被覆し、ポケットの入口部分より後ろ側に第二の弾性材を備え、この第二の弾性材の少なくとも表側を下側の布地によって被覆したものであり、ウエスト部の伸縮が弾性材によってポケット部分においてなされるようにし、しかも、第一の弾性材及び第二の弾性材が露呈しないようにしたものである。
最後に、請求項3の発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造は、上側のウエスト布地と下側のウエスト布地との境界部分における最も外側の布地に、この布地の端部を被覆するベルト通しを備えたものであり、これにより前述した境界部分を隠すことができ、美感を確保することができる。
【0044】
従って、本各発明によれば、着用者のウエストの寸法に応じてウエスト部を伸縮させることができるばかりでなく、デザイン的にも良好なズボン等のウエスト伸縮構造を、簡単な構造によって提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本各発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造を採用したズボンの一例を示す正面図である。
【図2】
請求項1の発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造の一実施例を示す分解斜視図である。
【図3】
図2に示したズボン等のウエスト伸縮構造を採用したズボンの場合の図1におけるA部拡大図である。
【図4】
請求項2の発明に係るズボン等のウエスト伸縮構造の一実施例を示す分解斜視図である。
【図5】
図4に示したズボン等のウエスト伸縮構造を採用したズボンの場合の図1におけるA部拡大図である。
【図6】
弾性材の別の例を示す部分正面図である。
【図7】
弾性材のさらに別の例を示す部分正面図である。
【図8】
弾性材のさらにまた別の例を示す部分正面図である。
【図9】
伸び止め材を採用した例を示す分解斜視図である。
【図10】
ベルト通しを採用した例を示す分解斜視図である。
【図11】
付勢材を採用した例を示す分解斜視図である。
【図12】
従来のズボン等のウエスト伸縮構造を採用したズボンの一例を示す正面図である。
【符号の説明】
10 ポケット
10a ポケット布地
10b 入口部分
11 下側の布地
11a 下側のウエスト布地
11b 奥端部位
12 上側の布地
12a 上側のウエスト布地
12b 延出する部位
20 ウエスト部
31 弾性材(第一の弾性材)
32 弾性材(第二の弾性材)
40 伸び止め材
50 ベルト通し
60 付勢材
100 ズボン
 
訂正の要旨 ・訂正事項[1]
特許明細書の特許請求の範囲の請求項1の記載、
「 ウエスト部分にポケットを備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、
一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された弾性材を備え、
この弾性材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造。」を、特許請求の範囲の減縮を目的として、
「 ウエスト部分にポケットを備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、
一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された弾性材及び前記弾性材の最大伸びを抑制する伸び止め材を備え、
前記弾性材及び前記伸び止め材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造。」
と訂正する。
・訂正事項[2]
同書請求項2の記載、
「 ウエスト部分にポケットを備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、
一端が前記ポケットの下側の布地におけるポケットの奥端部位に連結され、他端がポケットの上側の布地に連結された第一の弾性材と、一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された第二の弾性材とを備え、
前記第一の弾性材と前記下側の布地におけるポケットの奥端部位との少なくとも表側を、前記上側の布地によって被覆し、且つ、前記第二の弾性材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造。」を、特許請求の範囲の減縮を目的として、
「 ウエスト部分にポケットを備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、
一端が前記ポケットの下側の布地におけるポケットの奥端部位に連結され、他端がポケットの上側の布地に連結された第一の弾性材と、一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された第二の弾性材と、前記弾性材の最大伸びを抑制する伸び止め材とを備え、
前記伸び止め材を含み、前記第一の弾性材と前記下側の布地におけるポケットの奥端部位との少なくとも表側を、前記上側の布地によって被覆し、且つ、前記第二の弾性材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造。」
と訂正する。
・訂正事項[3]
同書請求項3の記載、
「 下側の布地の上端部に縫い着けられポケット部分より後ろ側のウエスト部を構成する下側のウエスト布地と、上側の布地の上端部に縫い着けられポケット部分より前側のウエスト部を構成する上側のウエスト布地との境界部分における最も外側の布地に、この布地の端部を被覆するベルト通しを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のズボン等のウエスト伸縮構造。」を、
明りょうでない記載の釈明を目的として、
「 ウエスト部分にポケットを備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された弾性材を備え、前記弾性材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆し、
または、一端が前記ポケットの下側の布地におけるポケットの奥端部位に連結され、他端がポケットの上側の布地に連結された第一の弾性材と、一端が前記ポケットの上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位に連結され、他端がポケットの下側の布地に連結された第二の弾性材とを備え、前記第一の弾性材と前記下側の布地におけるポケットの奥端部位との少なくとも表側を、前記上側の布地によって被覆し、且つ、前記第二の弾性材と前記上側の布地におけるポケットの入口部分から延出する部位との少なくとも表側を、前記下側の布地によって被覆し、
下側の布地の上端部に縫い着けられポケット部分より後ろ側のウエスト部を構成する下側のウエスト布地と、上側の布地の上端部に縫い着けられポケット部分より前側のウエスト部を構成する上側のウエスト布地との境界部分における最も外側の布地に、この布地の端部を被覆するベルト通しを備えたことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造。」
と訂正する。
・訂正事項[4]
同書の段落【0007】の記載
「【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、本各発明の採った手段を、図面に使用する符号を付して説明すると、まず、請求項1の発明は、
「ウエスト部分にポケット10を備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、一端が前記ポケット10の上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bに連結され、他端がポケット10の下側の布地11に連結された弾性材32を備え、この弾性材32と前記上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bとの少なくとも表側を、前記下側の布地11によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造」
である。」を、明りょうでない記載の釈明を目的として、
「【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、本各発明の採った手段を、図面に使用する符号を付して説明すると、まず、請求項1の発明は、
「ウエスト部分にポケット10を備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、一端が前記ポケット10の上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bに連結され、他端がポケット10の下側の布地11に連結された弾性材32及び前記弾性材32の最大伸びを抑制する伸び止め材40を備え、前記弾性材32及び前記伸び止め材40と前記上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bとの少なくとも表側を、前記下側の布地11によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造」
である。」
と訂正する。
・訂正事項[5]
同書の段落【0008】の記載
「 次に、請求項2の発明は、
「ウエスト部分にポケット10を備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、一端が前記ポケット10の下側の布地11におけるポケット10の奥端部位11bに連結され、他端がポケット10の上側の布地12に連結された第一の弾性材31と、一端が前記ポケット10の上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bに連結され、他端がポケット10の下側の布地11に連結された第二の弾性材32とを備え、前記第一の弾性材31と前記下側の布地11におけるポケット10の奥端部位11bとの少なくとも表側を、前記上側の布地12によって被覆し、且つ、前記第二の弾性材32と前記上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bとの少なくとも表側を、前記下側の布地11によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造」
である。」を、明りょうでない記載の釈明を目的として、
「 次に、請求項2の発明は、
「ウエスト部分にポケット10を備えたズボン等のウエスト伸縮構造であって、一端が前記ポケット10の下側の布地11におけるポケット10の奥端部位11bに連結され、他端がポケット10の上側の布地12に連結された第一の弾性材31と、一端が前記ポケット10の上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bに連結され、他端がポケット10の下側の布地11に連結された第二の弾性材32と、前記弾性材31(32)の最大伸びを抑制する伸び止め材40とを備え、前記伸び止め材40を含み、前記第一の弾性材31と前記下側の布地11におけるポケット10の奥端部位11bとの少なくとの表側を、前記上側の布地12によって被覆し、且つ、前記第二の弾性材32と前記上側の布地12におけるポケット10の入口部分10bから延出する部位12bとの少なくとも表側を、前記下側の布地11によって被覆したことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造」
である。」
と訂正する。
・訂正事項[6]
同書の段落【0009】の記載
「 最後に、請求項3の発明は、
「下側の布地11の上端部に縫い着けられポケット10部分より後ろ側のウエスト部20を構成する下側のウエスト布地11aと、上側の布地12の上端部に縫い着けられポケット10部分より前側のウエスト部20を構成する上側のウエスト布地12aとの境界部分における最も外側の布地に、この布地の端部を被覆するベルト通し50を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のズボン等のウエスト伸縮構造」
である。」を、明りょうでない記載の釈明を目的として、
「 最後に、請求項3の発明は、
「下側の布地11の上端部に縫い着けられポケット10部分より後ろ側のウエスト部20を構成する下側のウエスト布地11aと、上側の布地12の上端部に縫い着けられポケット10部分より前側のウエスト部20を構成する上側のウエスト布地12aとの境界部分における最も外側の布地に、この布地の端部を被覆するベルト通し50を備えたことを特徴とするズボン等のウエスト伸縮構造」
である。」
と訂正する。
審理終結日 1999-07-26 
結審通知日 1999-08-03 
審決日 1999-08-19 
出願番号 特願平6-246201
審決分類 P 1 41・ 832- Y (A41D)
最終処分 成立  
前審関与審査官 鈴木 美知子  
特許庁審判長 吉国 信雄
特許庁審判官 船越 巧子
佐藤 雪枝
村本 佳史
西村 綾子
登録日 1996-11-07 
登録番号 特許第2578079号(P2578079)
発明の名称 ズボン等のウエスト伸縮構造  
代理人 樋口 武尚  
代理人 萬田 正行  
代理人 桶口 武尚  
代理人 萬田 正行  

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