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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 取り消して差戻し B60T
管理番号 1060618
審判番号 審判1999-18876  
総通号数 32 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1993-08-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1999-11-26 
確定日 2002-06-22 
事件の表示 平成 4年特許願第 61234号「気圧式倍力装置の反力部構造」拒絶査定に対する審判事件〔平成 5年 8月31日出願公開、特開平 5-221310、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願は、更に審査に付すべきものとする。 
理由 1.手続の経緯の概要
本願は、平成4年2月14日の出願であって、原審において、平成10年6月30日付けで請求項1,2に係る発明について第1回目の拒絶理由通知がなされ、平成10年9月1日付けで出願人ボッシュブレーキシステム株式会社(平成11年11月10日提出の名義変更届前は株式会社ナブコ、審判請求後は、「審判請求人」を意味する。)より意見書と手続補正書の提出がなされ、平成11年6月28日付けで請求項1に係る発明について第2回目の拒絶理由通知がなされ、平成11年8月24日付けで出願人より意見書と手続補正書の提出がなされたところ、平成11年10月29日付けで「この出願については、付け拒絶理由通知書に記載した理由によって、拒絶査定する。なお、意見書並びに手続補正書の内容を検討したが、拒絶理由を覆すに足りる根拠が見いだせない。」と拒絶査定がなされたものである。
その後、審判請求人から、平成11年11月26日付けで「原査定を取り消す。この出願の発明は、特許すべきものである、との審決を求める。」との趣旨の審判請求がなされ、当審において、平成14年2月19日付けで拒絶理由通知がなされたところ、平成14年4月5日付けで審判請求人より意見書が提出されたものである。

2.審判請求人の審判請求理由及び当審が通知した拒絶理由に対する意見書での主張の概要
審判請求人は、審判請求書の「6.請求の理由」の項の「(6)まとめ」で、「以上、要するに、原審は、特許法第50条第63条第1項の各規定に違反している点から当然に取り消されるべきであり、また、発明の進歩性の判断の面でも、この発明の特徴を誤認し、しかも、その特徴が引用文献等のいずれにも示されていないことを理解しないことから、誤った判断をしたものである、と理解することができます。この出願の発明は、充分に進歩性をクリアするものでありますので、この出願について、速やかに特許すべき審決をなされることを希望します。」旨主張すると共に、平成14年4月5日付け意見書で、概略「(1)拒絶理由通知書の5ページ:原査定には手続き上の違反があります。(2)拒絶理由通知書の2ページ:この発明の目的を誤解しています。(3)拒絶理由通知書の4ページ:(対比・判断)が誤っています。(4)まとめ したがって、速やかに特許をすべき審決をするように切に求めます。なお、この件、手続き違反の面から、請求対象の査定の実体がないのですから、本来的には、審判請求手数料を返還いただけるものである、とも考えます。」旨主張している。

3.当審の判断
そこで、審判請求人が主張する原審での拒絶査定の理由について、改めて検討するに、原審において平成11年10月29日付けでなされた拒絶査定には、審判請求人が主張するように「この出願については、付け拒絶理由通知書に記載した理由によって、拒絶査定する。」とだけ記載されており、備考欄の「倍力装置の反力機構において金属製のバネを用いることは周知であり[実願昭57-8091号(実開昭58-110568号)のマイクロフィルム、実開平1-114473号公報、特公昭49-29230号公報参照]、弾性部材として金属製のバネを選択することは単なる設計事項にすぎず、この点には何ら格別のことは認められないので、結局、先の拒絶理由を撤回することはできない。」との記載を参酌しても、「先の拒絶理由」の意味するところが、請求項1、2について通知した第1回目の拒絶理由(平成10年6月30日付けのもの)か、補正された請求項1についてのみ通知した第2回目の拒絶理由(平成11年6月28日付けのもの)か不明である。
したがって、原審において平成11年10月29日付けでなされた拒絶査定には、理由が実質的に開示されているものとは認めることができないものであるから、本願については、更に審査に付することを適当と認める。
よって、特許法第160条第1項の規定によって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2002-06-06 
出願番号 特願平4-61234
審決分類 P 1 8・ 121- W (B60T)
最終処分 差戻し  
前審関与審査官 山下 喜代治  
特許庁審判長 村本 佳史
特許庁審判官 船越 巧子
前田 幸雄
発明の名称 気圧式倍力装置の反力部構造  
代理人 保科 敏夫  

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