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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A63F
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  A63F
管理番号 1067389
異議申立番号 異議2001-70271  
総通号数 36 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2000-05-16 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-01-24 
確定日 2002-08-26 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3069092号「遊技機」の請求項1ないし24に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3069092号の請求項1ないし24に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第3069092号の請求項1ないし24に係る発明についての出願は、平成10年11月25日(優先権主張平成9年12月5日、平成10年8月28日)に特許出願した特願平10-333782号の一部を分割して平成11年6月7日に新たな特許出願とし、平成12年5月19日にその発明について特許権の設定がなされた後、その特許について、特許異議申立人安孫子貞子より特許異議の申立てがなされ、取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成13年8月20日に訂正請求(後日取り下げ)がなされ、取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成14年4月16日に訂正請求(後日取り下げ)がなされた後、再度の取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成14年6月27日に訂正請求がなされたものである。

2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
訂正事項a
特許請求の範囲の請求項1を以下のとおり訂正。
【請求項1】 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と、この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と、前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において、
前記入賞態様決定手段は、複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ、
前記可変表示停止手段は、遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても、前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと、前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い、
前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され、前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で、前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え、前記報知情報が、配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と、その後の、前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなることを特徴とする遊技機。

訂正事項b
特許請求の範囲の請求項8を以下のとおり訂正。
【請求項8】 前記音発生手段は、前記連動演出手段によって前記各列の表示が演出される毎に、予め定められた種類または長さの効果音を発生させることを特徴とする請求項3または請求項4または請求項6に記載の遊技機。

訂正事項c
特許請求の範囲の請求項23を以下のとおり訂正。
【請求項23】 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と、この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と、前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において、
前記入賞態様決定手段は、複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ、
前記可変表示停止手段は、遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても、前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと、前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い、
前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に基づいた報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え、前記報知情報が、配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と、その後の、前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなることを特徴とする遊技機。

訂正事項d
明細書の段落【0011】を以下のとおり訂正。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、種々の図柄を複数列に可変表示し,入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを各列に停止表示する可変表示装置と、この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と、可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において、入賞態様決定手段は、複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ、可変表示停止手段は、遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても、停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと、有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い、可変表示開始手段によって可変表示が開始され、可変表示停止手段によって可変表示が停止される1回の遊技の中で、入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え、前記報知情報が、配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と、その後の、前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなることを特徴とする(請求項1)。

(2)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正事項aないしcは、特許請求の範囲の減縮を目的とした明細書の訂正に該当し、上記訂正事項dは、訂正後の特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図るための明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当しており、いずれも新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、変更するものではない。
(3)むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法第120条の4第2項及び同条第3項において準用する特許法第126条第2項から第4項までの規定に適合するので、当該訂正を認める。
3.特許異議申立てについての判断
(1)申立ての理由の概要
(1-1)特許異議申立人は、本件の請求項1ないし24に係る発明の特許に対して、証拠として下記の甲第1号証ないし甲第11号証を提示し、本件の請求項1ないし24に係る発明は、甲第1号証ないし甲第11号証に記載の発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件の請求項1ないし24に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであり、取り消されるべきである旨を主張している。
甲第1号証:実願昭60-74971号(実開昭61-191081号)の 願書に添付した明細書及び図面の内容を撮影したマイクロフィ ルム
甲第2号証:特開昭59-186580号公報
甲第3号証:特開平6-335560号公報
甲第4号証:特開平8-168559号公報
甲第5号証:特開平8-117390号公報
甲第6号証:特開平7-194796号公報
甲第7号証:パチンコ必勝ガイド 平成8年〜平成9年発行 株式会社白夜 書房
甲第7号証の1:パチンコ必勝ガイド 1・7号(通巻184号)
平成8年1月7日発行 P.24-25
甲第7号証の2:パチンコ必勝ガイド 1・21-2・4合併号 (通巻1 86号) 平成8年2月4日発行 P.6-7
甲第7号証の3:パチンコ必勝ガイド 5・18号 平成8年5月18日発 行 (通巻195号) P.6-9
甲第7号証の4:パチンコ必勝ガイド 3・6号 平成9年3月6日発行
(通巻216号 )P.32、P.100-101
甲第7号証の5:パチンコ必勝ガイド 4・6号 平成9年4月6日発行
(通巻218号) P.4-7
甲第7号証の6:パチンコ必勝ガイド 3・20号 平成9年3月20日発 行 (通巻217号)
甲第7号証の7:パチンコ必勝ガイド 5・3号 平成9年5月3日発行
(通巻221号) P.6-9、P.46-47
甲第7号証の8:パチンコ必勝ガイド 6・15号 平成9年6月15日発 行 (通巻225号) P.115-117
甲第7号証の9:パチンコ必勝ガイド 7・5号 平成9年7月5日発行
(通巻226号)
甲第7号証の10:パチンコ必勝ガイド 8・3号 平成9年8月3日発行 (通巻229号)P.10-11、P.16-17、 P.32-33、P.44-45
甲第7号証の11:パチンコ必勝ガイド 8・17号 平成9年8月17日発 行 (通巻230号)
甲第7号証の12:パチンコ必勝ガイド 9・21号 平成9年9月21日発 行 (通巻232号)P.44-45、P.10-11甲第7号証の13:パチンコ必勝ガイド 10・4号 平成9年10月4日発 行 (通巻233号)P.72-73、P.120-1 21
甲第7号証の14:パチンコ必勝ガイド 12・20号平成9年12月20日 発行 (通巻238号)
甲第8号証:特開平9-741号公報
甲第9号証:特開昭62-127086号公報
甲第10号証:特開平7-68027号公報
甲第11号証:会社四季報 2001年第1集
平成13年1月15日発行 東洋経済新報社 表紙、
P.628、P.1520、P.1521、P.1888、
裏表紙
(1-2)特許異議申立人は、本件の請求項8に係る発明は「音発生手段」を具体的に限定すると共に請求項3から請求項7を引用して記載されているが、請求項5には「音発生手段」について言及されていないから、請求項5を引用する請求項8の記載は明確であるとはいえず、本件発明の出願は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないから本件発明の特許は取り消されるべきである旨を主張している。

(2)本件の請求項1ないし24に係る発明
上記2.で示したように上記訂正が認められるから、
本件の請求項1ないし24に係る発明は、上記訂正に係る訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし24に記載された事項により特定される以下のとおりのものである。
【請求項1】 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と、この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と、前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において、
前記入賞態様決定手段は、複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ、
前記可変表示停止手段は、遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても、前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと、前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い、
前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され、前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で、前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え、前記報知情報が、配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と、その後の、前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなることを特徴とする遊技機。
【請求項2】 前記報知手段は、前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され、前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で、前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様と異なる入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】 前記報知手段は、前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と、前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と、前記音発生手段によって発生される効果音の種類,および前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】 前記報知手段は、前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と、前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段と、前記音発生手段によって発生される効果音の種類,および前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項5】 前記報知手段は、前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と、前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段と、前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類,および前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項6】 前記報知手段は、前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と、前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と、前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段と、前記音発生手段によって発生される効果音の種類,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類および前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項7】 前記連動演出手段は、前記可変表示停止手段によって前記各列の可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出することを特徴とする請求項3または請求項5または請求項6に記載の遊技機。
【請求項8】 前記音発生手段は、前記連動演出手段によって前記各列の表示が演出される毎に、予め定められた種類または長さの効果音を発生させることを特徴とする請求項3または請求項4または請求項6に記載の遊技機。
【請求項9】 前記報知態様選択手段は、抽出乱数を各報知態様に区画するデータからなる報知選択抽選確率テーブルを参照して報知する入賞態様を選択し、演出態様組合せテーブルを参照して報知する入賞態様に応じて演出態様組合せを選択することを特徴とする請求項3から請求項8のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項10】 前記報知態様選択手段は、デモ抽選テーブル選択テーブルを参照して遊技状態および入賞態様に応じてデモ抽選テーブルを選択し、選択されたデモ抽選テーブルを参照して抽選乱数に応じて演出態様組合せを選択することを特徴とする請求項3から請求項8のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項11】 前記報知手段によって報知される報知情報が前記入賞態様決定手段で決定された特定の入賞態様に対応した予め定められた報知情報であることを条件に,その報知情報を特定の報知態様で遊技者に告知する告知手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項12】 前記告知手段は、前記報知手段によって報知される報知情報が前記入賞態様決定手段で決定された特定の入賞態様に対応した報知情報であって、100%の確率で遊技者に報知される予め定められた報知情報であることを条件に、その報知情報を特定の報知態様で遊技者に告知することを特徴とする請求項11に記載の遊技機。
【請求項13】 前記可変表示停止手段は前記各可変表示列に対応して設けられた複数の停止ボタンからなり、前記連動演出手段は前記停止ボタンの操作に連動して演出することを特徴とする請求項3または請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項14】 前記停止ボタンは、操作時に震動する体感式ボタンからなり、前記連動演出手段によって演出がされる毎に、予め定められた態様で震動することを特徴とする請求項13に記載の遊技機。
【請求項15】 前記可変表示停止手段は前記可変表示を各列毎に自動的に停止させ、
前記連動演出手段は、前記可変表示停止手段によって前記可変表示が各列毎に自動停止されるのに連動し、前記各列の表示を演出することを特徴とする請求項3または請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項16】 前記可変表示装置は、外周に種々の図柄が描かれた複数の回転リールと、これら各回転リールが停止表示する図柄を背後から照明する,各回転リール毎に設けられた複数の光源とからなり、
前記連動演出手段は、前記各停止ボタンの各操作に連動し、各回転リール毎に前記各光源を点灯制御して前記各列の表示を演出し、
前記停止演出手段は、前記各列の可変表示の全てが停止したときに、回転リールの前記各光源を点灯制御して前記可変表示装置の表示を演出する
ことを特徴とする請求項13または請求項14に記載の遊技機。
【請求項17】 前記可変表示装置は、外周に種々の図柄が描かれた複数の回転リールと、これら各回転リールが停止表示する図柄を背後から照明する,各回転リール毎に設けられた複数の光源とからなり、
前記連動演出手段は、前記可変表示停止手段によって前記可変表示が各列毎に自動停止されるのに連動し、各回転リール毎に前記各光源を点灯制御して前記各列の表示を演出し、
前記停止演出手段は、前記各列の可変表示の全てが自動停止したときに、回転リールの前記各光源を点灯制御して前記可変表示装置の表示を演出する
ことを特徴とする請求項15に記載の遊技機。
【請求項18】 前記入賞態様決定手段は、一定範囲の乱数を発生させる
乱数発生手段と、この乱数発生手段で発生した乱数の中から任意の乱数を抽出する乱数抽出手段と、この乱数抽出手段で抽出された乱数を各入賞態様に区分けする乱数区分手段とから構成されていることを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項19】 前記告知手段は表示装置の表示によって報知情報を遊技者に告知することを特徴とする請求項11または請求項12に記載の遊技機。
【請求項20】 前記告知手段は前記報知手段による特定の報知態様によって実現されることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の遊技機。
【請求項21】 前記告知手段は、特定の前記入賞態様の遊技が終了するまで前記表示装置を表示し続けることを特徴とする請求項19に記載の遊技機。
【請求項22】 特定の前記入賞態様は大当たりまたは中当たり内部入賞態様であることを特徴とする請求項11または請求項12または請求項19または請求項20または請求項21に記載の遊技機。
【請求項23】 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と、この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と、前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において、
前記入賞態様決定手段は、複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ、
前記可変表示停止手段は、遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても、前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと、前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い、
前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に基づいた報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え、前記報知情報が、配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と、その後の、前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなることを特徴とする遊技機。
【請求項24】 前記所定確率は、前記報知手段が報知する報知情報のうち、前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報が報知される確率であることを特徴とする請求項1または請求項23に記載の遊技機。

(3)引用刊行物に記載の発明
当審が通知した取消しの理由で引用した各刊行物には、以下の発明が記載されている。
刊行物1(特開平8-117390号公報、甲第5号証)
刊行物1には以下の記載がある。
(1-a)「複数の図柄を可変表示する可変表示部と、ゲーム毎にサンプリングされる乱数値を予め設定された入賞確率テーブル中のデータと照合することにより入賞態様を判定し、その判定した入賞態様に対応する図柄の組合せが出現するように前記可変表示部の可変表示動作を停止制御する制御部とを備えた遊技機」(第2頁左欄第2-7行)
(1-b)「例えば“7-7-7”が大ヒットのシンボルの組合せであるとき、マイコンは、この大ヒットシンボルの組合せが入賞ライン上に並ぶように可変表示部を停止制御するが、実際に可変表示が停止した時に大ヒットのシンボルの組合せになるかどうかは、遊技者の停止操作のタイミングに依存する。」(第3頁右欄第12-17行)
(1-c)「スタートレバー11を操作することにより、3つのリール2,3,4が一斉に回転する。そして・・・遊技者はこれらのボタンを押圧操作することで、対応するリールの回転を停止させることができる。」(第5頁左欄第41-47行)
(1-d)「ゲームスタート後に乱数値をサンプリングして、ROM22の記憶部22aに格納されている入賞確率テーブルと照合することにより、以下の抽選処理を実行する。・・・サンプリングされた乱数値を・・・比較し・・・該当するか否かを判定する・・・その結果、該当する場合には、内部的当選が達成され・・・対応する・・・フラグを立て・・・抽選処理を終了する。」(第7頁左欄第49行-右欄第48行)
(1-e)「(ii)ゲームスタート後、サンプリングされた乱数値が内部的当選役に該当した場合、その内部的当選を遊技者に知らせる報知手段を設けてもよい。・・・この報知手段としては、例えば各リール2,3,4の内側に取り付けられているバックライト(照明)を利用することができる。すなわち、遊技がスタートして乱数がサンプリングされ、入賞確率テーブルとの照合により内部的当選に該当する場合は、このバックライトを点滅又は点灯させることによって、遊技者に内部的当選を知らせる。・・・具体的には、・・・3つのリール2,3,4の各々について可変表示部の窓に現れるシンボルの裏面側に、3個のランプ(LED、電球などの発光体)41を縦方向に配列した基板42を設置し、これら3列のランプ41を、・・・例えばストップボタン12が押された直後に、図12(A),(B),(C)に示すような種々のパターンで点滅又は点灯するように制御する。なお、図12において、(A)は全てのランプを点灯又は点滅するパターン、(B)は上下及び中心部のランプを点灯又は点滅するパターン、(C)はランプを所定の方向に順次点灯又は点滅する動作を繰り返すパターンを示す。・・・また、内部的当選の種類に応じて上述の点灯パターンを変えることにより、どの種類の入賞役に当たり易い状態であるかを遊技者に知らせることもできる。・・・更に、上記のようなバックライトの利用に加えて又はバックライトを利用する代わりに、スピーカのような発音装置から適当な音を発生することによっても、内部的当選を遊技者に知らせることができる。・・・(iii) 内部的当選の後、リールの回転停止操作によって出現し得る図柄組合せが「大ヒット」のような特定の入賞図柄でない場合には、「リーチ目」を出現させることにより、遊技者に対し内部的当選を知らせるようにしてもよい。これはマイコン20のプログラムで実現できるが、これに代えて、或いはこれと共に、上記(ii)で説明したリールのバックライトや音声を利用する報知手段を用いてもよい。」(第10頁左欄第3-42行、及び図12)
上記の各記載より、刊行物1には、以下の発明が記載されている。
「複数の図柄を可変表示する可変表示部と、ゲーム毎にサンプリングされる乱数値を予め設定された入賞確率テーブル中のデータと照合することにより入賞態様を判定し、内部的当選が達成されたときには対応するフラグを立て、その判定した入賞態様に対応する図柄の組合せが出現するように前記可変表示部の可変表示動作を停止制御する制御部とを備えており、スタートレバー11を操作することにより、3つのリール2,3,4を一斉に回転させ、遊技者はこれらのボタンを押圧操作することで、対応するリールの回転を停止させる遊技機であって、特定の入賞図柄に対応する内部的当選役に当っているとき、可変表示が停止した時にその特定の入賞図柄になるかどうかは、可変表示を停止させる遊技者の操作タイミングに依存する。ゲームスタート後、サンプリングされた乱数値が内部的当選役に該当した場合、その内部的当選を遊技者に知らせる報知手段を設けてもよい。この報知手段としては、例えば各リール2,3,4の内側に取り付けられているバックライト(照明)を利用することができる。すなわち、内部的当選に該当する場合は、このバックライトを点滅又は点灯させることによって、遊技者に内部的当選を知らせる。具体的には、3つのリール2,3,4の各々について可変表示部の窓に現れるシンボルの裏面側に、3個のランプ(LED、電球などの発光体)41を縦方向に配列した基板42を設置し、これら3列のランプ41を、例えばストップボタン12が押された直後に、(A)全てのランプを点灯又は点滅するパターン、(B)上下及び中心部のランプを点灯又は点滅するパターン、(C)ランプを所定の方向に順次点灯又は点滅する動作を繰り返すパターン、に示すような種々のパターンで点滅又は点灯するように制御する。また、内部的当選の種類に応じて上述の点灯パターンを変えることにより、どの種類の入賞役に当たり易い状態であるかを遊技者に知らせることもできる。更に、上記のようなバックライトの利用に加えて又はバックライトを利用する代わりに、スピーカのような発音装置から適当な音を発生することによっても、内部的当選を遊技者に知らせることができる。内部的当選の後、リールの回転停止操作によって出現し得る図柄組合せが「大ヒット」のような特定の入賞図柄でない場合には、「リーチ目」を出現させることにより、遊技者に対し内部的当選を知らせるようにしてもよい。これはマイコン20のプログラムで実現できるが、これに代えて、或いはこれと共に、上記したリールのバックライトや音声を利用する報知手段を用いてもよい。」
刊行物2(特開平7-68027号公報、甲第10号証)
刊行物2には、「表示状態が変化して複数種類の表示態様を表示結果として導出表示可能な可変表示装置を含み、該可変表示装置の表示結果が予め定められた特定の表示態様となった場合に所定の遊技価値が付与可能となる遊技機であって、前記可変表示装置の表示結果の表示態様を決定する表示態様決定手段と、該表示態様決定手段により決定された内容に従って前記可変表示装置を制御する可変表示制御手段と、前記表示態様決定手段により決定された表示結果が前記特定の表示態様となる場合に、特定の表示態様となる前に報知するか否かを選択決定する選択決定手段と、該選択決定手段により報知する旨が決定された場合に、特定の表示態様となる旨を前記可変表示装置の表示結果が導出される前に報知する報知手段とを含むことを特徴とする、スロットマシン等に適用することができる、遊技機。」(特許請求の範囲及び第2頁左欄第20-22行)が実質的に記載されており、また段落【0033】ないし【0049】には、上記「報知手段」による具体的な表示態様が図4ないし図7とともに記載されており、さらに、上記「報知手段」による報知時期に関して、「報知手段による報知時期は、最初の図柄が停止した時点、リーチになった時点、リーチになった後最後の図柄が停止する前まで等、全ての図柄が停止する以前であればいつでもよい。」(第6頁右欄第9-12行)と記載されている。
刊行物3(特開平8-173592号公報)
刊行物3には、「少なくとも1本の入賞ラインと、該入賞ライン上を横切るように移動・停止可能な図柄列を構成する複数の図柄を可変表示する可変表示部と、該図柄列の移動及び停止に対応して音を発生する音発生手段とを備えた遊技機において、前記図柄列の移動を停止する際には、前記音発生手段から前記入賞ライン上に停止した図柄毎に異なる音を発生するように構成したことを特徴とする遊技機。」(請求項1)が記載されている。
刊行物4(特開平9-741号公報、甲第8号証)
刊行物4には、「ゲーム内容に応じた前記本体からの信号を入力された前記操作用端末駆動部は入力信号の大きさに対応する回転数で回転するよう前記モータを駆動して、操作者の身体の操作部位にゲーム内容に応じた振動を伝達することを特徴とするゲーム操作スイッチ。」(第2頁左欄第18-22行)が記載されている。
刊行物5(特開平5-31239号公報)
刊行物5には、スロットマシンの如き遊技装置において(第1欄第24-38行)、「ステップS1036では可変表示ドラム177,187,197の可変表示タイマがタイムアップしたか否かを判定し、タイムアップしていないと判定したときにはステップS1038に移行し、タイムアップしたと判定したときにはステップS1040で可変表示ドラム177,187,197の停止制御を行ってステップS1042に移行する。ステップS1038ではストップスイッチ22a,22b,22cがオンしたか否かを判定し、オンしないと判定したときにはステップS1036に戻り、オンしたと判定したときにはステップS1040で可変表示ドラム177,187,197の停止処理を行ってステップS1042に移行する。」(第77欄第32-43行)が記載されている。
刊行物6:月刊パチスロ必勝ガイド 1993年4月号 平成5年4月1日
発行、株式会社白夜書房
刊行物6には、「4号機ならではの、隠されたもうひとつのリーチ目とは-ビッグボーナスフラグ成立時に起こるリールの「フラッシュ」だ。実はこの機種、レバーを叩いた後の抽選でビッグボーナスのフラグが立つと3つのボタンを全て押し終わった瞬間に、中央ラインが左から右に向かって一瞬点滅する仕組みになっているのだ。したがって、前ページのリーチ目を知らなくても、中央ラインさえ凝視していれば、確実にフラグ成立を見抜くことができるのである。・・・実は、この機種にはもうひとつ強力なリーチ目が用意されていたのだ。そのリーチ目とは、リール右横にある「WIN METER」と書かれたランプである。ビッグのフラグが立つと、このランプが点灯しっぱなしになるのだ。たとえフラッシュを見逃してしまっても、このランプは「7」を揃えるまで点灯していてくれる。そういった意味で非常に心強い「リーチ目」と言えるのだ。」(第8頁本文第1段第1行-第4段第3行)の記載より、ビッグボーナスフラグ成立時にリールの「フラッシュ」及びリール右横にある「WIN METER」と書かれたランプの点灯によりフラグ成立を報知する点が開示されている。
刊行物7:パチスロ攻略マガジン 1994年3月号、平成6年3月1日
発行、株式会社双葉社
刊行物7には、「実は、オリエンタルIIのB・Sはある条件を満たしていないと発生しないのである。条件というのは簡単なことで、左リールに7かオリが出ていることなのである。つまり、BIGかREGのいずれかのフラグが成立すると、左リールには必ずボーナスに関わる絵柄(7かオリ、もしくは同時に両方)を引き込むということ。」(第55頁下の枠内左側第5-12行)、「これがB・Sだよ 従来のユニ系4号機と同様に、ドラムの裏のバックライトが点滅し、イナズマが走ったように見える・・・フラグ成立プレー消化後、ボーナス絵柄を揃えるまでWINメーターが光りっ放しになる。」(第55頁下の枠内の左下枠内)の記載より、BIGかREGのいずれかのフラグ成立時に「左リールには必ずボーナスに関わる絵柄を引き込む」、「ドラムの裏のバックライトが点滅し、イナズマが走ったように見える」及び「WINメーターが光りっ放しになる」ことによりフラグ成立を報知する点が開示されている。
刊行物8:月刊パチスロ必勝ガイド 1993年7月号、平成5年7月1日 発行、株式会社白夜書房
刊行物8には、「画面センターラインの左から右へ走り抜ける“イナズマ”(1(丸数字))。WIN METER点灯(2(丸数字))。トロピカーナは、同じユニバー系の4号機チェリーバーに搭載されていた二つの“フラグお知らせ機能”を引き続き採用している。」(第7頁左下枠内)の記載より、「画面センターラインの左から右へ走り抜ける“イナズマ”」及び「WIN METER点灯」という二つの「フラグお知らせ機能」が開示されている。
(4)特許法29条第2項について
(4-1)請求項1ないし22に係る発明について
本件の請求項1に係る発明(以下、「本件発明1」という)と上記刊行物1に記載された発明(以下、「引用発明1」という)とを対比すると、引用発明1は、本件発明1を特定する事項である「(入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した)報知情報が、配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と、その後の、前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなる」の構成(以下、「相違点の構成」という)を備えていない。ここで、相違点の構成をさらにみると、「入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報」は、「配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様」と、「前記報知態様とは異なる報知態様」という、二種類の異なる「報知態様」により報知されるのであり、報知される時期は、「配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様」が報知され、「その後」に、「前記報知態様とは異なる報知態様」が報知されるのであるから、上記二種類の異なる「報知態様」は同時に報知されるのではなく、報知の時期を異ならせて報知されることが明らかである。
これに対して引用発明1は、「内部的当選を遊技者に知らせる報知手段」を備えており、該報知手段は、具体的には以下のa.ないしd.のいずれかを備えた報知手段である。
a.バックライトを(A)ないし(C)に示すような種々のパターンのいずれかで点滅又は点灯するように制御することによって内部的に当選していることを遊技者に知らせる報知手段。
b.バックライトの(A)ないし(C)に示すような種々の点滅又は点灯のパターンを内部的当選の種類に対応させることにより、内部的当選の種類を報知する報知手段。
c.バックライトの利用に加えてスピーカのような発音装置から適当な音を発生することによって、内部的当選を遊技者に報知する報知手段。
d.内部的に「大ヒット」が当選した場合の、「リーチ目」による報知手段。「リーチ目」は、マイコンのプログラムで実現すると共に、加えてバックライトや音声を利用する報知手段を用いてもよい。
これらa.ないしd.の報知手段は、内部的に当選していること、または「大ヒット」を含めた、内部的当選の種類を報知するものであるが、これらa.ないしd.の報知手段はいずれも、二種類の異なる「報知態様」を、それぞれ報知の時期を異ならせて報知するようには構成されておらず、またこれらa.ないしd.の報知手段を複数組み合わせて一つの報知手段を形成するようにも構成されておらず、ましてこれらa.ないしd.の報知手段のうちのいずれかで報知を行い、その後に、その他の報知手段を用いて報知を行うようにも構成されていない。すなわちこれらa.ないしd.の報知手段を相違点の構成との関連でみても、相違点の構成である、「配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知」と、「その後の」、「前記報知態様とは異なる報知態様による報知」とから成る報知手段を当業者が容易に想起することができたとすることはできない。
そこで、上記相違点の構成について当審が通知した取消しの理由で引用した他の刊行物をみると、これらの引用刊行物のいずれにも上記相違点の構成は記載されておらず、また示唆されてもいない。すなわち、刊行物2(特開平7-68027号公報、甲第10号証)には、可変表示装置の表示態様を決定する表示態様決定手段と、表示態様決定手段により決定された表示結果を報知するか否かを選択決定する選択決定手段とを有しており、選択決定手段により報知する旨が決定された場合に、特定の表示態様となる旨を可変表示装置の表示結果が導出される前に報知する報知手段を備えた遊技機が記載されているが、上記報知手段は、配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と、その後の、前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなるものではないので、同刊行物2には、上記相違点の構成について記載されておらず、また示唆されてもいない。また刊行物3(特開平8-173592号公報)には、図柄列の移動を停止する際に、停止した図柄毎に異なる音を音発生手段から発生するように構成した遊技機が記載されているが、図柄毎に異なる音を発生することによって停止図柄を報知するものであって、上記相違点の構成については記載も示唆もされていない。また刊行物4(特開平9-741号公報、甲第8号証)、刊行物5(特開平5-31239号公報)には、それぞれ「ゲーム内容に応じた振動を伝達するゲーム操作スイッチ」(刊行物4)、「可変表示タイマがタイムアップしたときに可変表示ドラムの停止制御を行うスロットマシン」(刊行物5)が記載されているが、報知手段を有するものではなく、まして上記相違点の構成については記載も示唆もされてはいない。さらに刊行物6ないし8には、ビッグボーナス等のフラグが成立したことを「ボーナスに関わる絵柄」、「フラッシュ」、「イナズマ」、「WINメーター」のような複数の報知手段により報知するスロットマシンが記載されているが、複数の報知手段が報知するのは、ビッグボーナス等のフラグ成立という同一の報知情報であって、配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と、その後の、前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなるものではないから、これらの刊行物6ないし8に記載された技術事項を引用発明1に適用してみても直ちに上記相違点の構成が得られるものではない。
さらに、上記相違点の構成について特許異議申立人が提示した他の甲号各証をみても、これら甲号各証のいずれにも上記相違点の構成は記載されておらず、また示唆されてもいない。
そして本件発明1は、上記相違点の構成としたことにより、明細書の段落【0012】ないし【0014】及び【0017】に記載された作用効果を奏するものである。
したがって、本件発明1は引用発明1並びに当審が通知した取消しの理由で引用した他の刊行物及び他の甲号各証に記載された各発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではないので、本件発明1の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものではない。
また本件の請求項2ないし22に係る発明は、本件発明1を直接または間接に引用することによって本件発明1をさらに限定したものであるから、本件発明1に対する判断において成した理由と同様の理由により、当業者が容易に発明をすることができたものではないので、本件の請求項2ないし22に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものではない。

(4-2)請求項23及び24に係る発明について
本件の請求項23に係る発明(以下、「本件発明23」という)と引用発明1とを対比すると、引用発明1は、本件発明23を特定する事項である「(入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した)報知情報が、配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と、その後の、前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなる」の構成を備えていない。そして該構成は、「相違点の構成」として「(4-1)請求項1ないし22に係る発明について」に記載したとおり、当審が通知した取消しの理由で引用した他の刊行物及び他の甲号各証のいずれにも記載も示唆もされていない。しかも本件発明23は相違点の構成としたことにより、明細書の段落【0012】ないし【0014】及び【0017】に記載された作用効果を奏するものである。
したがって、本件発明23は引用発明1並びに当審が通知した取消しの理由で引用した他の刊行物及び他の甲号各証に記載された各発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではないので、本件発明23の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものではない。
また本件の請求項24に係る発明は、本件発明23をさらに限定したものであるから、本件発明23に対する理由と同様の理由により、当業者が容易に発明をすることができたものではないので、本件の請求項24に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものではない。

(5)特許法第36条第6項第2号について
特許異議申立人が明確でないと主張する請求項8の記載は、訂正により、訂正前の請求項8において引用していた請求項5及び請求項7が削除されたから、同特許異議申立人の上記主張は理由がないものとなった。
したがって、本件発明の出願は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないとすることはできない。

(6)むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由によっては、本件請求項1ないし24に係る発明についての特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1ないし24に係る発明についての特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
遊技機
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と、この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と、前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において、
前記入賞態様決定手段は、複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ、
前記可変表示停止手段は、遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても、前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと、前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い、
前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され、前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で、前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え、前記報知情報が、配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と、その後の、前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなることを特徴とする遊技機。
【請求項2】 前記報知手段は、前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され、前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で、前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様と異なる入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】 前記報知手段は、前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と、前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と、前記音発生手段によって発生される効果音の種類,および前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】 前記報知手段は、前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と、前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段と、前記音発生手段によって発生される効果音の種類,および前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項5】 前記報知手段は、前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と、前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段と、前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類,および前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項6】 前記報知手段は、前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と、前記可変表示停止手段によって少なくとも1列の前記可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する連動演出手段と、前記各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出する停止演出手段と、前記音発生手段によって発生される効果音の種類,前記連動演出手段によって演出される連動表示態様の種類および前記停止演出手段によって演出される停止表示態様の種類の組合せを,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて選択する報知態様選択手段とから構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
【請求項7】 前記連動演出手段は、前記可変表示停止手段によって前記各列の可変表示が停止されるのに連動し,複数の表示態様の中の1つの表示態様で演出することを特徴とする請求項3または請求項5または請求項6に記載の遊技機。
【請求項8】 前記音発生手段は、前記連動演出手段によって前記各列の表示が演出される毎に、予め定められた種類または長さの効果音を発生させることを特徴とする請求項3または請求項4または請求項6に記載の遊技機。
【請求項9】 前記報知態様選択手段は、抽出乱数を各報知態様に区画するデータからなる報知選択抽選確率テーブルを参照して報知する入賞態様を選択し、演出態様組合せテーブルを参照して報知する入賞態様に応じて演出態様組合せを選択することを特徴とする請求項3から請求項8のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項10】 前記報知態様選択手段は、デモ抽選テーブル選択テーブルを参照して遊技状態および入賞態様に応じてデモ抽選テーブルを選択し、選択されたデモ抽選テーブルを参照して抽選乱数に応じて演出態様組合せを選択することを特徴とする請求項3から請求項8のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項11】 前記報知手段によって報知される報知情報が前記入賞態様決定手段で決定された特定の入賞態様に対応した予め定められた報知情報であることを条件に,その報知情報を特定の報知態様で遊技者に告知する告知手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項12】 前記告知手段は、前記報知手段によって報知される報知情報が前記入賞態様決定手段で決定された特定の入賞態様に対応した報知情報であって、100%の確率で遊技者に報知される予め定められた報知情報であることを条件に、その報知情報を特定の報知態様で遊技者に告知することを特徴とする請求項11に記載の遊技機。
【請求項13】 前記可変表示停止手段は前記各可変表示列に対応して設けられた複数の停止ボタンからなり、前記連動演出手段は前記停止ボタンの操作に連動して演出することを特徴とする請求項3または請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項14】 前記停止ボタンは、操作時に震動する体感式ボタンからなり、前記連動演出手段によって演出がされる毎に、予め定められた態様で震動することを特徴とする請求項13に記載の遊技機。
【請求項15】 前記可変表示停止手段は前記可変表示を各列毎に自動的に停止させ、
前記連動演出手段は、前記可変表示停止手段によって前記可変表示が各列毎に自動停止されるのに連動し、前記各列の表示を演出することを特徴とする請求項3または請求項5から請求項8のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項16】 前記可変表示装置は、外周に種々の図柄が描かれた複数の回転リールと、これら各回転リールが停止表示する図柄を背後から照明する,各回転リール毎に設けられた複数の光源とからなり、
前記連動演出手段は、前記各停止ボタンの各操作に連動し、各回転リール毎に前記各光源を点灯制御して前記各列の表示を演出し、
前記停止演出手段は、前記各列の可変表示の全てが停止したときに、回転リールの前記各光源を点灯制御して前記可変表示装置の表示を演出する
ことを特徴とする請求項13または請求項14に記載の遊技機。
【請求項17】 前記可変表示装置は、外周に種々の図柄が描かれた複数の回転リールと、これら各回転リールが停止表示する図柄を背後から照明する,各回転リール毎に設けられた複数の光源とからなり、
前記連動演出手段は、前記可変表示停止手段によって前記可変表示が各列毎に自動停止されるのに連動し、各回転リール毎に前記各光源を点灯制御して前記各列の表示を演出し、
前記停止演出手段は、前記各列の可変表示の全てが自動停止したときに、回転リールの前記各光源を点灯制御して前記可変表示装置の表示を演出する
ことを特徴とする請求項15に記載の遊技機。
【請求項18】 前記入賞態様決定手段は、一定範囲の乱数を発生させる乱数発生手段と、この乱数発生手段で発生した乱数の中から任意の乱数を抽出する乱数抽出手段と、この乱数抽出手段で抽出された乱数を各入賞態様に区分けする乱数区分手段とから構成されていることを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の遊技機。
【請求項19】 前記告知手段は表示装置の表示によって報知情報を遊技者に告知することを特徴とする請求項11または請求項12に記載の遊技機。
【請求項20】 前記告知手段は前記報知手段による特定の報知態様によって実現されることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の遊技機。
【請求項21】 前記告知手段は、特定の前記入賞態様の遊技が終了するまで前記表示装置を表示し続けることを特徴とする請求項19に記載の遊技機。
【請求項22】 特定の前記入賞態様は大当たりまたは中当たり内部入賞態様であることを特徴とする請求項11または請求項12または請求項19または請求項20または請求項21に記載の遊技機。
【請求項23】 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と、この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と、前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において、
前記入賞態様決定手段は、複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ、
前記可変表示停止手段は、遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても、前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと、前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い、
前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に基づいた報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え、前記報知情報が、配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と、その後の、前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなることを特徴とする遊技機。
【請求項24】 前記所定確率は、前記報知手段が報知する報知情報のうち、前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報が報知される確率であることを特徴とする請求項1または請求項23に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乱数抽選によって決定された入賞態様に対応した報知情報を遊技者に報知して演出を行う機能を備えた遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の遊技機としては例えばスロットマシンがある。一般的なスロットマシンでは、図102(a)に示すように、前面パネル2の背後に3個のリール3,4,5が3列に並設されている。各リール3〜5の外周には種々の図柄が描かれており、これら図柄は、各リール毎に設けられた図示しない内蔵光源(バックライト)によって背後から照明され、前面パネル2に形成された各窓6,7,8を介して観察される。この窓には5本の入賞ラインが記されており、スロットマシン遊技は、いずれかのこの入賞ライン上に所定の図柄の組み合わせが揃うか否かによって行われる。
【0003】
遊技は遊技者によって投入口にメダルが投入されることによって開始され、投入口にメダルが投入されると、同図(a)に示すようにバックライトが全部点灯する。このバックライトは遊技終了後一定期間、遊技者のメダル投入操作等がなかった場合には、同図(b)に示すように全部消灯している。各リール3〜5は遊技者によるスタートレバーの操作に応じて回転し、各窓6〜8には図柄が列方向に回転移動表示される。各リール3〜5が一定速度に達すると各リール3〜5に対応して設けられた各ストップボタンの操作は有効となる。
【0004】
遊技者は移動する図柄を観察しながら各ストップボタンを操作し、各リール3〜5の回転を停止させ、所望の図柄をいずれかの入賞ライン上に停止表示させようとする。各リール3〜5は各ストップボタンの操作タイミングに応じてその回転が停止する。この停止時にいずれかの入賞ライン上に所定の図柄組み合わせが表示されると、その図柄組み合わせに応じた入賞が得られる。
【0005】
入賞態様には大当たり入賞や中当たり入賞,小当たり入賞等があり、大当たり入賞や中当たり入賞は図柄「7」や所定のキャラクタ図柄が入賞ライン上に3個揃うと発生する。大当たり入賞ではビッグ・ボーナス・ゲーム(BBゲーム)、中当たり入賞ではレギュラー・ボーナス・ゲーム(RBゲーム)といった特別遊技が行え、大量のコインを獲得することが出来る。また、小当たり入賞は「チェリー」や「ベル」といった図柄が入賞ライン上に所定個揃うと発生し、この小当たり入賞では数枚のメダルを獲得することが出来る。同図(c)は図柄「ベル」が中央の入賞ラインに3個揃った場合を示しており、この場合にはバックライトは点滅する。
【0006】
このような入賞態様は、スタートレバーが操作された直後に行われる乱数抽選によって決定され、各リールが遊技者によって停止操作される前には既に定まっている。この乱数抽選は遊技機内部に構成された入賞態様決定手段で実施される。この乱数抽選によって大当たり入賞が決定されると、機器前面パネルに設けられた告知ランプといった表示器が点灯し、機械の内部抽選によって大当たり入賞が発生したことが遊技者に報知される。その後、遊技者の停止ボタン操作に応じて各リールの回転が停止制御され、乱数抽選によって決定された入賞の図柄組合せが入賞ライン上に停止表示されると、入賞を実際に体験できる。ただし、リール停止制御は全て機械によって行われるのではなく、遊技者による各停止ボタンの操作タイミングも問われているため、内部抽選の結果入賞当選フラグが立っていても、停止ボタンが所定タイミングに操作されないと、有効化入賞ライン上に入賞シンボル組合せは揃わず、入賞は発生しない。引込制御は4コマ分が限度であるため、その4コマの中に入賞シンボルが存在しない場合は、結局予定した入賞シンボルの組合せは得られないためである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の遊技機では、内部抽選によって大当たり入賞が発生したことは遊技者に報知されるが、大当たり自体の発生頻度がもともと少なく、発生した場合の報知は告知ランプが単に点灯することだけによってなされるため、告知ランプの点灯の後、大当たり入賞を勝ち取る前に遊技を止めてしまう遊技者はおよそいないとしても、何ら遊技上の面白味はない。
【0008】
また、上記従来の遊技機では、遊技者による停止ボタンの操作タイミングが悪く、引込制御によっても大当たり入賞のシンボル組合せが実際に得られなかったとしても、「リーチ目」と呼ばれる所定の図柄組合せが各リールの回転停止時に表示されることにより、内部抽選によって大当たり入賞が発生する状況にあることが遊技者に報知され、次のゲームに期待することが出来る。しかし、リール停止時の図柄組合せが、大当たり成立の報知方法の1つである「リーチ目」であることを読めるのは遊技に慣れた熟練者であり、遊技の初心者はこの「リーチ目」をリールの出目から読むことは難しかった。
【0009】
また、上記従来の遊技機では、内部抽選によって大当たり入賞が発生すると上述したように直ちに告知ランプが点灯し、遊技者にその内部抽選結果が報知される。従って、従来の遊技機では大当たり入賞発生の内部抽選結果はそのまま機械的に遊技者に知らされ、遊技者は例えばリーチ目を探すようにその内部抽選結果を探す喜びを持つことが出来なかった。
【0010】
また、報知されるのは大当たり入賞が内部抽選によって生じた場合だけであり、遊技者に伝えられる情報は限られていた。このため、機械内部の乱数抽選で決定された内部抽選の結果は、大当たり入賞以外の入賞態様については、各窓に図柄が実際に停止表示されるまで分からなかった。従って、遊技者は、この内部抽選結果を予め把握できないため、リールの回転を最初に停止操作する際、どのような図柄を入賞ライン上に揃えれば良いかを知ることは全く出来なかった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、種々の図柄を複数列に可変表示し,入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを各列に停止表示する可変表示装置と、この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と、可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において、入賞態様決定手段は、複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ、可変表示停止手段は、遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても、停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと、有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い、可変表示開始手段によって可変表示が開始され、可変表示停止手段によって可変表示が停止される1回の遊技の中で、入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え、前記報知情報が、配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と、その後の、前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなることを特徴とする(請求項1)。
【0012】
本構成によれば、内部抽選によって決定された入賞態様が遊技の一連の流れの中で、その入賞態様に対応した報知情報によって遊技者に報知される。従って、遊技者は、遊技の進行に伴い報知される報知態様により、入賞態様を予測できる。すなわち、遊技者が操作を進めて行くに連れて内部抽選によってどのような入賞態様が決定されたかが判明して行き、この判明した入賞態様に起因して遊技者は熱くなる。
【0013】
また、この報知は、全ての内部抽選結果に対して行われるのではなく、所定確率で行われる。従って、入賞態様は遊技者に報知される場合もあり、報知されない場合もある。このため、遊技者によって入賞態様の報知が期待されるようになり、報知があった場合にはその喜びも増して次のゲームに期待することが出来るし、「リーチ目」をリールの出目から読む困難さに比べて簡単でありながら、「リーチ目」を探すようにその内部抽選結果を探す喜びを持つことが出来る。
【0014】
また、報知は大当たり入賞態様だけではなくて各入賞態様に対して行われ、遊技者は大当たり入賞以外の内部抽選結果も知ることが出来る。このため、例えば、停止ボタンの操作等が容易に行えるようになる。
【0015】
また、上記報知は、入賞態様決定手段で決定された入賞態様と異なる入賞態様に対応した報知情報が所定確率で報知されて行われることもある(請求項2)。従って、遊技者は予測した入賞と異なる結果に接することもあり、遊技に意外性が出て、一層熱くなることが出来る。
【0016】
また、上記報知は、遊技の一連の流れを通じて特徴的な場面で、その出力態様をユニークに変化させるのがより効果的である。すなわち、可変表示が開始されるときに音発生手段によって発生される効果音の種類,各列の可変表示が停止されるのに連動して連動演出手段によって順次演出される各列の表示態様の種類、および各列の可変表示の全てが停止したときに停止演出手段によって演出される可変表示装置の表示態様の種類の組合せにより、入賞態様を遊技者に報知させると効果的である(請求項6)。
【0017】
この構成により、可変表示開始手段によって可変表示装置の可変表示が開始し、可変表示停止手段によって可変表示が停止して行き、全ての可変表示が停止するのに伴い、内部抽選によって決定された入賞態様が遊技者に順次報知されて行く。この結果、可変表示開始手段による可変表示の開始や、可変表示停止手段による各列の可変表示の停止は面白味を増すようになる。
【0018】
また、本発明は、報知手段によって報知される報知情報が入賞態様決定手段で決定された特定の入賞態様に対応した予め定められた報知情報であることを条件に,その報知情報を特定の報知態様で遊技者に告知する告知手段を備えることを特徴とする(請求項11)。
【0019】
本構成によれば、特定の入賞態様が予め定められた報知情報として報知される場合には、告知手段によって特定入賞態様発生の内部抽選結果が遊技者に告知される。この特定の入賞態様は、予め定められた報知情報以外の報知情報によって報知される場合には、告知手段によってその内部抽選結果は告知されない。従って、遊技者は、告知手段によって特定入賞態様発生の内部抽選結果が告知されない場合にも、報知手段によって報知される報知情報によって特定入賞態様発生の内部抽選結果を知ることが出来る。
【0020】
また、告知手段は、報知手段によって報知される報知情報が入賞態様決定手段で決定された特定の入賞態様に対応した報知情報であって、100%の確率で遊技者に報知される予め定められた報知情報であることを条件に、その報知情報を特定の報知態様で遊技者に告知することを特徴とする(請求項12)。
【0021】
本構成によれば、特定の入賞態様が100%の確率で報知される場合に、告知手段によって特定入賞態様発生の内部抽選結果が遊技者に告知される。特定の入賞態様が100%より小さい確率で報知される場合、つまり、特定の入賞態様が内部抽選によって発生していても必ずその報知がなされるとは限らない場合には、告知手段によってその内部抽選結果は告知されない。従って、遊技者は、特定入賞態様発生の内部抽選結果が告知手段によって告知されていない場合にも、遊技の一連の流れを通じて報知される報知情報によって特定入賞態様発生の内部抽選結果を知ることが出来る。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による遊技機をスロットマシンに適用した第1の実施形態について説明する。
【0023】
図1は本実施形態によるスロットマシン1の正面図である。
【0024】
スロットマシン1の前面パネル2の背後には可変表示装置を構成する3個のリール3,4,5が回転自在に設けられている。各リール3,4,5の外周面には複数種類の図柄(以下、シンボルという)から成るシンボル列が描かれている。これらシンボルはスロットマシン1の正面の表示窓6,7,8を通してそれぞれ3個ずつ観察される。また、表示窓6,7,8の下方右側には、遊技者がメダルを入れるための投入口9が設けられている。
【0025】
各リール3〜5は図2に示す回転リールユニットとして構成されており、フレーム51にブラケット52を介して取り付けられている。各リール3〜5はリールドラム53の外周にリール帯54が貼られて構成されている。リール帯54の外周面には上記のシンボル列が描かれている。また、各ブラケット52にはステッピングモータ55が設けられており、各リール3〜5はこれらモータ55が駆動されて回転する。
【0026】
各リール3〜5の構造は図3(a)に示される。なお、同図において図2と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。リール帯54の背後のリールドラム53内部にはランプケース56が設けられており、このランプケース56の3個の各部屋にはそれぞれバックランプ57a,57b,57cが取り付けられている。これらバックランプ57a〜57cは図3(b)に示すように基板58に実装されており、この基板58がランプケース56の背後に取り付けられている。また、ブラケット52にはホトセンサ59が取り付けられている。このホトセンサ59は、リールドラム53に設けられた遮蔽板60がリールドラム53の回転に伴ってホトセンサ59を通過するのを検出する。
【0027】
各バックランプ57a〜57cは後述するランプ駆動回路48によって個別に点灯制御される。各バックランプ57a〜57cの点灯により、リール帯54に描かれたシンボルの内、各バックランプ57の前部に位置する3個のシンボルが背後から個別に照らし出され、各表示窓6〜8にそれぞれ3個ずつのシンボルが映し出される。
【0028】
また、図1に示す表示窓6〜8には、横3本(中央L1および上下L2A,L2B)および斜め2本(斜め右下がりL3A,斜め右上がりL3B)の入賞ラインが記されている。ゲーム開始に先立ち、遊技者がメダル投入口9に1枚のメダルを投入したときは、各リール3〜5上にある中央の入賞ラインL1だけが図4(a)に示すように有効化される。また、2枚のメダルを投入口9に投入したときはこれに上下の入賞ラインL2A,L2Bが加わり、横3本の入賞ラインL1,L2AおよびL2Bが同図(b)に示すように有効化される。また、3枚のメダルを投入口9に投入したときは全ての入賞ラインL1,L2A,L2B,L3Aおよび3Bが同図(c)に示すように有効化される。
【0029】
なお、同図における丸印は各リール3〜5上に描かれたシンボルを表している。このような入賞ラインの有効化は、各入賞ラインの端部に配置された有効化ライン表示ランプ23(図1参照)が点灯することにより、遊技者に表示される。
【0030】
また、表示窓6〜8の下方左側には、1BETスイッチ10,2BETスイッチ11およびマックスBETスイッチ12が設けられている。クレジット数表示部13にメダルがクレジットされている場合には、メダル投入口9へのメダル投入に代え、これら1BETスイッチ10,2BETスイッチ11およびマックスBETスイッチ12の各押ボタン操作により、1回のゲームにそれぞれ1枚,2枚および3枚のメダルが賭けられる。クレジット数表示部13は、表示する数値の桁数に応じた個数の7セグメントLEDで構成されており、現在クレジットされているメダル数を表示する。
【0031】
これらBETスイッチ10〜12の下方にはクレジット/精算切換スイッチ(C/Pスイッチ)14およびスタートレバー15が設けられており、スタートレバー15の右方の機器中央部には停止ボタン16,17,18が設けられている。C/Pスイッチ14の押しボタン操作により、メダルのクレジット/払い出し(PLAY CREDIT/PAY OUT)を切り換えることが出来る。
【0032】
スタートレバー15は各リール3〜5の回転表示を開始させる可変表示開始手段を構成しており、スタートレバー15のレバー操作により、リール3,4,5の回転が一斉に開始する。停止ボタン16,17,18は、各リール3,4,5の回転表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段を構成しており、各リール3,4,5に対応して配置されている。各リール3〜5の回転速度が一定速度に達したときに各停止ボタン16〜18の操作が有効化され、各停止ボタン16〜18は遊技者の押しボタン操作に応じて各リール3〜5の回転を停止させる。
【0033】
また、スロットマシン1の正面下部には透音孔19およびメダル受皿20が設けられている。透音孔19は、機器内部に収納されたスピーカから発生した音を外部へ出すものである。メダル受皿20はメダル払出口21から払い出されるメダルを貯めるものである。また、スロットマシン1の正面上部には、各入賞に対してどれだけのメダルが払い出されるかが示されている配当表示部22が設けられている。
【0034】
また、各リール3,4,5の右方の前面パネル2には液晶表示部24が設けられている。この液晶表示部24は各リール3,4,5の回転表示をしたり、遊技履歴を表示したり、ボーナスゲーム中に演出を行ったりするディスプレイ装置である。
【0035】
図5は、本実施形態のスロットマシン1における遊技処理動作を制御する制御部と、これに電気的に接続された周辺装置(アクチュエータ)とを含む回路構成を示している。
【0036】
制御部はマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)30を主な構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイコン30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32およびRAM33を含んで構成されている。CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34および分周器35と、一定範囲の乱数を発生させる乱数発生手段である乱数発生器36および発生した乱数の中から任意の乱数を抽出する乱数抽出手段である乱数サンプリング回路37が接続されている。
【0037】
マイコン30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、リール3,4,5を回転駆動する各ステッピングモータ55、メダルを収納するホッパ38、液晶表示部24、スピーカ39およびバックランプ57a〜57cがある。これらはそれぞれモータ駆動回路40、ホッパ駆動回路41、表示駆動回路42、スピーカ駆動回路43およびランプ駆動回路48によって駆動される。これら駆動回路40〜43,48は、マイコン30のI/Oポートを介してCPU31に接続されている。各ステッピングモータ55はモータ駆動回路40によって1-2相励磁されており、400パルスの駆動信号が供給されるとそれぞれ1回転する。
【0038】
また、マイコン30が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートレバー15の操作を検出するスタートスイッチ15Sと、メダル投入口9から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ9Sと、前述したC/Pスイッチ14とがある。また、ホトセンサ59、およびこのホトセンサ59からの出力パルス信号を受けて各リール3,4,5の回転位置を検出するリール位置検出回路44もある。
【0039】
ホトセンサ59は各リール3,4,5が一回転する毎に遮蔽板60を検出してリセットパルスを発生する。このリセットパルスはリール位置検出回路44を介してCPU31に与えられる。RAM33内には、各リール3〜5について、一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納されており、CPU31はリセットパルスを受け取ると、RAM33内に形成されたこの計数値を“0”にクリアする。このクリア処理により、各シンボルの移動表示と各ステッピングモータ55の回転との間に生じるずれが、一回転毎に解消されている。
【0040】
さらに、上記の入力信号発生手段として、リール停止信号回路45と、払出し完了信号発生回路46とがある。リール停止信号回路45は、停止ボタン16,17,18が押された時に、対応するリール3,4,5を停止させる信号を発生する。また、メダル検出部47はホッパ38から払い出されるメダル数を計数し、払出し完了信号発生回路46は、このメダル検出部47から入力した実際に払い出しのあったメダル計数値が所定の配当枚数データに達した時に、メダル払い出しの完了を知らせる信号をCPU31へ出力する。
【0041】
スピーカ39,スピーカ駆動回路43およびマイコン30は、スタートレバー15によって各リール3〜5の回転表示が開始されるときに、効果音としての2種類の遊技開始音1,2のうちのいずれか一方の音1または2を発生させる音発生手段を構成している。この音発生手段によって発生させられる遊技開始音の種類は、入賞態様の種類に応じて後述するように選択される。
【0042】
各遊技開始音1,2が発生するタイミングは図6(a)に示され、同図(e)に示す入賞態様抽選タイミング直後から時間t1の間出力される。スタートレバー15は時間t2例えば4.1秒の時間間隔をおいて操作する必要があり、同図(d)に示すように前回のスタートレバー操作から時間t2以内に次のレバー操作をすると、リール回転不可音が同図(b)に示すタイミングでスピーカ39から出力される。同図(c)は前回の遊技において最後に停止するリールの回転状態を示しており、このリールは前回遊技の回転開始時から時間t2経過後に回転し出す。このような場合には、次の遊技の遊技開始音も同図(a)に示すように時間t2経過後から出力される。
【0043】
また、ランプ駆動回路48、バックランプ57a〜57cおよびマイコン30は、各停止ボタン16〜18の操作によって各リール3〜5の回転表示が停止されるのに連動し、4種類の表示態様の中の1つの表示態様で各リール3〜5の表示を順次演出する連動演出手段を構成している。この連動演出手段によって演出される表示態様は、入賞態様の種類に応じて後述するように選択される。
【0044】
図7,図8,図9および図10は連動演出手段が演出する第1,第2,第3および第4の連動表示態様を示している。なお、これら各図において図1と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0045】
図7に示す第1の連動表示態様は「リールランプ消灯なし」の表示態様であり、各リール3〜5の回転中、連動演出手段は同図(a)に示すように全バックランプ57a〜57cを点灯させている。そして、第1の停止ボタン16が操作されて第1のリール3の回転が停止された場合、同図(b)に示すように、第1のリール3の各バックランプ57a〜57cを点灯したままの状態にする。同様に、第2の停止ボタン17,第3の停止ボタン18が操作されて第2のリール4,第3のリール5の回転が順次停止された場合にも、同図(c),(d)に示すように、第2のリール4,第3のリール5の各バックランプ57a〜57cをそれぞれ点灯したままの状態にする。
【0046】
図8に示す第2の連動表示態様は「リールランプ消灯パターン1」の表示態様であり、各リール3〜5の回転中、連動演出手段は同図(a)に示すように全バックランプ57a〜57cを点灯させているが、第1の停止ボタン16が操作されて第1のリール3の回転が停止された場合、同図(b)に示すように、第1のリール3の各バックランプ57a〜57cを消灯させる。また、第2の停止ボタン17,第3の停止ボタン18が操作されて第2のリール4,第3のリール5の回転が順次停止された場合には、同図(c),(d)に示すように、第2のリール4,第3のリール5の各バックランプ57a〜57cをそれぞれ点灯したままの状態にする。
【0047】
図9に示す第3の連動表示態様は「リールランプ消灯パターン2」の表示態様であり、各リール3〜5の回転中、連動演出手段は同図(a)に示すように全バックランプ57a〜57cを点灯させているが、第1の停止ボタン16が操作されて第1のリール3の回転が停止された場合、同図(b)に示すように、第1のリール3の各バックランプ57a〜57cを消灯させる。第2の停止ボタン17が操作されて第2のリール4の回転が停止された場合にも、同図(c)に示すように、第2のリール4の各バックランプ57a〜57cを消灯させる。そして、第3の停止ボタン18が操作されて第3のリール5の回転が停止された場合には、同図(d)に示すように、第3のリール5の各バックランプ57a〜57cを点灯したままの状態にする。
【0048】
図10に示す第4の連動表示態様は「リールランプ消灯パターン3」の表示態様であり、各リール3〜5の回転中、連動演出手段は同図(a)に示すように全バックランプ57a〜57cを点灯させているが、第1の停止ボタン16が操作されて第1のリール3の回転が停止された場合、同図(b)に示すように、第1のリール3の各バックランプ57a〜57cを消灯させる。そして、第2の停止ボタン17,第3の停止ボタン18が操作されて第2のリール4,第3のリール5の回転が停止された場合にも、同図(c),(d)に示すように、第2のリール4,第3のリール5の各バックランプ57a〜57cをそれぞれ消灯させる。
【0049】
図11に示すタイミングチャートは、この第4の連動表示態様によって各バックランプ57a〜57cが点灯制御される際の各部のタイミングを示している。同図(j)に示すタイミングでスタートレバー15が操作されると、後述する入賞態様判定抽選処理が同図(k)に示すタイミングで行われ、引き続いて各リール3,4,5が同図(a),(b),(c)に示すように一斉に回転し出す。続いて、第1リール停止ボタン16,第2リール停止ボタン17,第3リール停止ボタン18が同図(d),(e),(f)に示すようにこの順番に操作されると、第1リール3,第2リール4,第3リール5が同図(a),(b),(c)に示す各タイミングで停止すると共に、第1リール3,第2リール4,第3リール5の各バックランプ57a〜57cが同図(g),(h),(i)に示すタイミングで消灯する。この結果、上述した図10に示す第4の連動表示態様で、各リール3〜5の表示が各停止ボタン操作に連動して演出される。
【0050】
なお、本実施形態で説明するリール停止制御においては、便宜上、第1リール停止ボタン16,第2リール停止ボタン17,第3リール停止ボタン18が同図(d),(e),(f)に示すようにこの順番に操作され、各リール3〜5が同図(a),(b),(c)に示すように第1リール3,第2リール4,第3リール5の順番で停止する場合について説明している。しかし、各リール3〜5の停止順序はこれに限定されるものではなく、例えば、第1リール停止ボタン16,第3リール停止ボタン18,第2リール停止ボタン17のように、ランダムな操作順序により停止するようにしてもよい。
【0051】
また、ランプ駆動回路48、バックランプ57a〜57cおよびマイコン30は、各リール3〜5の回転表示の全てが停止したときに、4種類の表示態様の中の1つの表示態様で各リール3〜5の表示を演出する停止演出手段をも構成している。この停止演出手段によって演出される表示態様は、入賞態様の種類に応じて後述するように選択される。
【0052】
図12,図13,図14および図15は停止演出手段が演出する第1,第2,第3および第4の停止表示態様を示している。なお、これら各図において図1と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0053】
図12に示す第1の停止表示態様は「リールランプ点滅なし」の表示態様であり、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時に、各リール3〜5の全てのバックランプ57a〜57cを点灯したままの状態とし、点滅制御はしない。
【0054】
図13に示す第2の停止表示態様は「リールランプ点滅A」の表示態様であり、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時に、まず、同図(a)に示すように各リール3〜5の上段の各バックランプ57aだけを点灯させ、続いて同図(b)に示すように各リール3〜5の中段の各バックランプ57bだけを点灯させる。最後に、同図(c)に示すように各リール3〜5の下段の各バックランプ57cだけを点灯させる。同図(a)〜同図(c)に示す一連の点灯制御によって各バックランプ57a〜57cは停止表示態様Aで点滅する。
【0055】
図14に示す第3の停止表示態様は「リールランプ点滅B」の表示態様であり、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時に、まず、同図(a)に示すように各リール3〜5の全バックランプ57a〜57cを点灯したままの状態にし、引き続き、同図(b)に示すように第1リール3の中段のバックランプ57bだけを消灯させる。続いて同図(c)に示すように第2リール4の中段のバックランプ57bだけを消灯させ、その後、同図(d)に示すように第3リール5の中段のバックランプ57bだけを消灯させる。最後に、同図(e)に示すように各リール3〜5の全バックランプ57cを点灯させる。同図(a)〜同図(e)に示す一連の点灯制御によって各バックランプ57a〜57cは停止表示態様Bで点滅する。
【0056】
図15に示す第4の停止表示態様は「リールランプ点滅C」の表示態様であり、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時に、まず、同図(a)に示すように第2リール4の上段のバックランプ57aだけを点灯させ、引き続き、同図(b)に示すように同じ第2リール4の中段のバックランプ57bだけを点灯させる。次に、同図(c)に示すように第2リール4の下段のバックランプ57cだけを点灯させ、その後、同図(d)に示すように第1リール3および第3リール5の各下段のバックランプ57cを点灯させる。次に、同図(e)に示すように第1リール3および第3リール5の各中段のバックランプ57bを点灯させ、最後に、同図(f)に示すように、第1リール3および第3リール5の各上段のバックランプ57aを点灯させる。同図(a)〜同図(f)に示す一連の点灯制御によって各バックランプ57a〜57cは停止表示態様Cで点滅する。
【0057】
図5に示すROM32には、このスロットマシン1で実行されるゲーム処理の手順がシーケンスプログラムとして記憶されている他、入賞確率テーブル,シンボルテーブル、入賞シンボル組合せテーブルおよび入賞態様報知選択抽選確率テーブル等がそれぞれ区分されて格納されている。
【0058】
入賞確率テーブルは、サンプリング回路37で抽出された乱数を各入賞態様に区分けする乱数区分手段を構成しており、乱数発生器36で発生する一定範囲の乱数を各入賞態様に区画するデータを記憶している。このような入賞確率テーブルは例えば図16に示すように構成される。同図におけるa1〜a3,b1〜b3,c1〜c3,d1〜d3,e1〜e3,f1〜f3,g1〜g3は予め設定された数値データであり、サンプリング回路37で抽出された乱数を各入賞態様に区画する際に用いられる。このデータは、投入メダル枚数が1枚の場合には「a1〜g1」、2枚の場合には「a2〜g2」、3枚の場合には「a3〜g3」の各数値の組合せが用いられる。
【0059】
これら数値は通常「a<b<c<d<e<f<g」の大小関係に設定され、抽出された乱数値がa未満であれば大当たり入賞(大ヒット)となって「BB」当選フラグが立つ。また、抽出された乱数値がa以上b未満であれば中当たり入賞(中ヒット)となって「RB」当選フラグが立つ。また、抽出された乱数値がb以上f未満であれば小当たり入賞(小ヒット)となり、この場合、b以上c未満の場合には「スイカ」当選フラグが立ち、c以上d未満の場合には「ベル」当選フラグ、d以上e未満の場合には「4枚チェリー」当選フラグ、e以上f未満の場合には「2枚チェリー」当選フラグが立つ。また、抽出された乱数値がf以上g未満であれば「再遊技」当選フラグが立ち、g以上であれば入賞なしの「ハズレ」当選フラグが立つ。
【0060】
つまり、入賞態様は、サンプリングされた1つの乱数値がこのどの数値範囲に属するかによって決定され、「ハズレ」および「再遊技」を含めて合計8種類の当選フラグによって表される。ここで、乱数発生器36,サンプリング回路37,入賞確率テーブルおよびマイコン30は入賞態様決定手段を構成している。各種のヒットはこのような入賞確率テーブルのデータ設定に応じた確率の下で発生するため、遊技者の技量に極端に左右されることなく、例えば1日の営業時間内でのトータル的なメダル支払い率がほぼ一定に維持されている。
【0061】
また、シンボルテーブルは図17に概念的に示される。このシンボルテーブルは各リール3〜5の回転位置とシンボルとを対応づけるものであり、シンボル列を記号で表したものである。このシンボルテーブルにはコードナンバに対応したシンボルコードが各リール3〜5毎に記憶されている。コードナンバは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として各リール3〜5の一定の回転ピッチ毎に順次付与されている。シンボルコードはそれぞれのコードナンバ毎に対応して設けられたシンボルを示している。
【0062】
また、入賞シンボル組合せテーブルには、配当表示部22に示される各入賞シンボル組合せのシンボルコードや、特定ゲーム発生のフラグが成立していることを遊技者に示唆する「リーチ目」を構成するシンボル組合せのシンボルコード、各入賞を表す入賞判定コード、入賞メダル配当枚数等が記憶されている。この入賞シンボル組合せテーブルは、第1リール3,第2リール4、第3リール5の停止制御時、および全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0063】
また、入賞態様報知選択抽選確率テーブルは、上記の入賞態様決定手段で決定された8入賞態様の中の1入賞態様に応じて、遊技開始音の種類,連動表示態様の種類および停止表示態様の種類を組み合わせて得られる8組合せの中から1つの組合せを選択する報知態様選択手段を構成している。また、この報知態様選択手段,音発生手段,連動演出手段および停止演出手段は、スロットマシン遊技の一連の流れを通じて入賞態様を所定確率で遊技者に報知する報知手段を構成している。
【0064】
本実施形態では図18に示すように8種類の各演出態様の組合せが8種類の各入賞態様に割り当てられている。
【0065】
組合せ▲1▼は、遊技開始時に遊技開始音1が鳴り、各リール3〜5の停止最中に「リールランプ消灯なし」の連動表示態様が現れ、各リール3〜5の停止後に「リールランプ点滅なし」の停止表示態様が現れる組合せである。報知手段によるこの組合せ▲1▼の演出により、機械内部の抽選によって「ハズレ」当選フラグが立っていることが遊技者に報知される。
【0066】
組合せ▲2▼は、遊技開始時に遊技開始音1が鳴り、各リール3〜5の停止最中に「リールランプ消灯パターン1」の連動表示態様が現れ、各リール3〜5の停止後に「リールランプ点滅A」の停止表示態様が現れる組合せである。報知手段によるこの組合せ▲2▼の演出により、内部抽選によって「再遊技」当選フラグが立っていることが遊技者に報知される。
【0067】
組合せ▲3▼は、遊技開始時に遊技開始音1が鳴り、各リール3〜5の停止最中に「リールランプ消灯パターン2」の連動表示態様が現れ、各リール3〜5の停止後に「リールランプ点滅B」の停止表示態様が現れる組合せである。報知手段によるこの組合せ▲3▼の演出により、内部抽選によって「2枚チェリー」当選フラグが立っていることが遊技者に報知される。
【0068】
組合せ▲4▼は、遊技開始時に遊技開始音1が鳴り、各リール3〜5の停止最中に「リールランプ消灯パターン3」の連動表示態様が現れ、各リール3〜5の停止後に「リールランプ点滅C」の停止表示態様が現れる組合せである。報知手段によるこの組合せ▲4▼の演出により、内部抽選によって「4枚チェリー」当選フラグが立っていることが遊技者に報知される。
【0069】
以下同様にして組合せ▲5▼〜組合せ▲8▼の各演出により、内部抽選によって各当選フラグが立っていることが遊技者に報知される。同図に示す各演出態様の組合せは次の考えに基づいて作成されている。
【0070】
遊技開始音の種類は図19(a)に示す考え方で選択される。つまり、音1は、一般遊技の際に高い頻度で出音され、「RB」当選フラグや「BB」当選フラグといったボーナスフラグが立って行われるボーナスフラグ成立ゲームの際には低い頻度で出音される。また、音2は、一般遊技の際に低い頻度で出音され、ボーナスフラグ成立ゲームの際に高い頻度で出音される。遊技者は遊技開始音2を聞く聴覚効果により、内部抽選によってボーナスフラグが立った可能性があることを知ることが出来、ボーナスゲームへの期待感は高まる。
【0071】
また、連動表示態様の種類は同図(b)に示す考え方で選択される。つまり、消灯リールが少ない連動表示態様は一般遊技の際に高い頻度で出現し、逆に消灯リールが多い連動表示態様はボーナスフラグ成立ゲームの際に高い頻度で出現する。遊技者は、リールバックランプ57a〜57cの消灯が第何リールまで起こるかという事象を視覚的に把握することにより、ボーナスフラグが立った可能性が高いかどうかということを知ることが出来る。「リールランプ消灯なし」、「リールランプ消灯パターン1(第1停止リール消灯)」、「リールランプ消灯パターン2(第1,第2停止リール消灯)」、「リールランプ消灯パターン3(全停止リール消灯)」という順番で、ボーナスゲームへの期待感はリール停止毎に高まる。
【0072】
また、停止表示態様の種類は同図(c)に示す考え方で選択される。つまり、リールランプ点滅時間が短く、消灯ランプが少ない停止表示態様は一般遊技の際に高い頻度で出現し、逆にリールランプ点滅時間が長く、消灯リールが多い停止表示態様はボーナスフラグ成立ゲームの際に高い頻度で出現する。遊技者は、全リール停止後に各リール3〜5の各バックランプ57a〜57cの点滅状態を視覚的に把握することにより、ボーナスフラグが立った可能性が高いかどうかということを知ることが出来、ボーナスゲームへの期待感が高いか低いかを感じる。
【0073】
各演出態様の組合せ▲1▼〜▲8▼によって当選フラグの種類が遊技者に報知される確率は、当選フラグの種類,遊技状態およびメダル投入枚数によって予め定められている。例えば、3枚賭けで一般遊技をしている際には、図20に示す入賞態様報知選択抽選確率テーブルが用いられて報知確率が抽選される。この報知選択抽選確率テーブルは決定された入賞態様を所定確率で遊技者に報知する際に参照され、報知選択抽選処理は図6(e)や図11(k)に示す入賞態様確率抽選タイミングに続くタイミングで行われる。
【0074】
図20に示す報知選択抽選確率テーブルは、図16に示す入賞確率テーブルにおける3枚賭けの確率テーブルに対応して示されている。つまり、報知選択抽選確率テーブルの上段には、図16に示す3枚賭け時のヒット区画データである数値データa3〜g3の各値が示されている。また、下段には3枚賭け一般遊技時の報知区画データの各値が示されている。ここで、乱数発生器36は0〜65535(=216)の範囲の乱数を発生するものとしている。
【0075】
同テーブルによれば、入賞判定時に0〜200の範囲にある乱数がサンプリング回路37によって抽出されれば、内部抽選結果は大当たり入賞となって「BB」当選フラグが立ち、201〜380の範囲にある乱数がサンプリング回路37によって抽出されれば、内部抽選結果は中当たり入賞となって「RB」当選フラグが立つ。同様に、381〜10000の範囲にある乱数が抽出されれば、各役の小当たり入賞当選フラグが立ち、10001〜18000の範囲にある乱数が抽出されれば、「再遊技」当選フラグが立ち、18001〜65535の範囲にある乱数が抽出されれば、「ハズレ」当選フラグが立つ。
【0076】
また、入賞判定時にサンプリング回路37によって0〜150または20000〜20200の範囲にある乱数が抽出されていれば、「BB」当選フラグの演出態様組合せ▲8▼(図18参照)に従って音発生手段,連動演出手段および停止演出手段がそれぞれ制御され、「BB」当選フラグの入賞態様報知が行われる。つまり、0〜150の範囲にある乱数が抽出されて「BB」当選フラグが立った場合には、「BB」当選フラグの入賞態様報知が行われる。また、20000〜20200の範囲にある乱数が抽出されて「ハズレ」当選フラグが立っている場合にも、この「BB」当選フラグの入賞態様報知が行われる。一方、151〜200の範囲にある乱数が抽出されて「BB」当選フラグが立っていても、この範囲の乱数は「BB」当選フラグ報知区画データの範囲外であるため、「BB」当選フラグの入賞態様報知は行われない。
【0077】
すなわち、「BB」当選フラグの入賞態様報知が行われても、必ずしも内部抽選によって「BB」当選フラグが立っているとは限らず、また、「BB」当選フラグの入賞態様報知が行われていなくても、内部抽選によって「BB」当選フラグが立っていないとは限らない。「BB」当選フラグの入賞態様報知は所定の信頼度の下で行われており、図20に示すテーブルの場合には、「BB」当選フラグが立っている場合にこの入賞態様報知が行われる確率は151/352{(0〜150の151)/(0〜150の151と20000〜20200の201との和)}で約43%になっている。また、「BB」当選フラグが立っていない場合にこの入賞態様報知が行われる確率は201/352で約57%になっている。この結果、入賞態様報知は約57%の確率ではずれることになる。
【0078】
このような入賞態様報知は中当たり入賞の[RB」当選フラグや小当たり入賞の各当選フラグ、「再遊技」当選フラグについても同様に行われる。ただし、入賞態様報知の信頼度は全ての役において一率である必要はなく、メダル投入枚数や遊技状態によって異ならせてもよい。例えば、図20に示すテーブルでは、「スイカ」当選フラグの報知が当たっている確率は390/810で約48%であり、この報知がはずれている確率は420/810で約52%で、「BB」当選フラグの信頼度と異なっている。
【0079】
図21の出現確率テーブルは、上記の入賞態様報知選択抽選が行われた結果、遊技の一連の流れを通じて報知手段によって各当選フラグが報知される確率を表している。この出現確率は当選フラグの種類および遊技状態によって異なり、例えば、ハズレ入賞態様報知パターンが出現する確率は、遊技状態によってP11〜P15と変化する。
【0080】
ここで、遊技状態の種類には「RB作動中」,「BB作動中の一般遊技」,「一般遊技」,「RB内部当たり中の一般遊技」および「BB内部当たり中の一般遊技」の5種類がある。
【0081】
RBは前述したレギュラー・ボーナス・ゲームを意味しており、このRBゲームでは複数回の高配当ゲームが一組となったボーナスゲームが1回行える。「RB作動中」はこのRBゲーム中の遊技状態を表しており、ハズレまたはJAC当選のいずれかが生じる。また、BBは前述したビッグ・ボーナス・ゲームを意味しており、このBBゲームでは一般遊技および上記のボーナスゲームのセットを複数回行うことが出来る。「BB作動中の一般遊技」はBBゲーム中のこの一般遊技のことを意味しており、この一般遊技では小当たり入賞が高確率で発生する。また、「一般遊技」はいずれの入賞も生じていない遊技状態である。「RB内部当たり中の一般遊技」,「BB内部当たり中の一般遊技」は、RB当選フラグ,BB当選フラグは立っているが、各リール3〜5に所定の入賞シンボル組合せが停止表示されず、未だRBゲーム,BBゲームに突入していない一般遊技状態のことを表している。
【0082】
次に、本実施形態においてマイコン30で制御される遊技機の動作について説明する。
【0083】
図22および図23はこの遊技処理の概略を示すフローチャートである。
【0084】
まず、CPU31により、メダルBETがなされたかどうかが判別される(図22,ステップ101参照)。この判別は、メダル投入口9にメダルが投入され、メダルセンサ9Sからの検出信号入力があった場合、あるいはBETスイッチ10,11,12からの信号入力があった場合に“YES”となる。その場合、第1リール3,第2リール4および第3リール5に内蔵された各バックランプ57a〜57cは、CPU31によるランプ駆動回路48の制御によって全て点灯する。次に、スタートレバー15の操作によりスタートスイッチ15Sからのスタート信号入力があったか否かが判別される(ステップ102)。
【0085】
この判別が“YES”の場合、入賞態様決定手段によって入賞判定(確率抽選処理)が行われる(ステップ103)。前述したように入賞判定は、乱数発生器36で発生し、サンプリング回路37によって特定された1つの乱数値が、入賞確率テーブル(図16参照)においてどの入賞グループに属する値になっているか判断されることによって行われる。この入賞態様決定手段で決定された入賞態様は当選フラグの種類によって表され、「ハズレ」,「再遊技」,「2枚チェリー」,「4枚チェリー」,「ベル」,「スイカ」,「RB」および「BB」の8種類の中のいずれか1つの当選フラグがRAM33の所定領域にセットされる。
【0086】
この入賞判定処理に引き続き、入賞態様の報知選択抽選処理が行われる(ステップ104)。前述したように入賞態様の報知選択抽選処理は、図20に例示する報知選択抽選確率テーブルを用いて行われ、入賞判定時にサンプリング回路37によって特定された1つの乱数値が、この確率テーブルの報知区画データのどの区画に属する値になっているか判断されることによって行われる。この報知選択抽選結果もRAM33の所定領域に書き込まれ、入賞態様が予兆として報知される場合にはステップ104で報知フラグがセットされる。セットされるこの報知フラグは、報知する入賞態様の種類をも表すものとする。
【0087】
次に、遊技開始音出音処理が行われる(ステップ105)。この処理は報知フラグがセットされている場合に行われ、報知フラグがセットされていない場合には行われない。報知フラグがセットされている場合には、報知フラグの種類に応じてスピーカ駆動回路43がCPU31によって制御され、遊技開始音1または2のいずれか一方の遊技開始音がスピーカ39から出力される。この遊技開始音1,2は機器前面下方に設けられた透音孔19から出音され、遊技者の聴覚にとらえられる。
【0088】
例えば、「2枚チェリー」当選フラグを報知する種類の報知フラグが立っている場合には図18に示す演出態様組合せ▲3▼に従って遊技開始音1が出音され、また、「BB」当選フラグを報知する種類の報知フラグが立っている場合には演出態様組合せ▲8▼に従って遊技開始音2が出音される。
【0089】
次に、第1リール3,第2リール4,第3リール5の回転処理が行われ(ステップ106)、これら各リール3,4,5は一斉に回転し出す。このリール回転処理に引き続き、各リール3,4,5の停止制御が行われる(ステップ107)。このリール停止制御処理の概要は図24のフローチャートに示される。
【0090】
遊技者による各停止ボタン16〜18の操作は、前述したように、リール停止信号回路45を介してCPU31によって検出されており、第1リール停止ボタン16のON操作が図24のステップ121で検出された場合には、第1リール3の停止制御処理が行われる(ステップ122)。つまり、第1リール停止ボタン16が遊技者によって操作された時点で、第1リール3のステッピングモータ55に供給された駆動パルスの数がRAM33から読み出され、第1リール3の回転位置と対応づけられる。第1リール3の回転位置が分かると、シンボルテーブル(図17参照)との対照により、観察窓6に現れている3個のシンボルがシンボルコードとして把握される。
【0091】
この場合、大ヒットの当選フラグが立っているときには、観察窓6の有効化入賞ライン上に大ヒットを構成するシンボルがあるか否かがチェックされる。同様に、中ヒット,小ヒットの当選フラグが立っているときには、観察窓6の有効化入賞ライン上に中ヒット,小ヒットを構成するシンボルがあるか否かがチェックされる。有効化入賞ライン上に当選フラグに対応したシンボルがあるときは、CPU31は即座に第1リール3を停止させる。なお、第1リール3を瞬間的に停止させ得ないことを考慮し、リール回転位置の何ステップ分か前にこの処理を行うようにしてもよい。
【0092】
上記のチェック処理により、当選フラグに対応したシンボルが観察窓6の有効化入賞ライン上に現れていない場合には、さらに第1リール3をシンボル4コマ分回転させたときにどのようなシンボルが現れてくるかをチェックする。もし、この中に当選フラグに対応するシンボルが有ったときには、そのコマ位置まで第1リール3を回転させてそこで停止させる。この引き込み制御処理は後述する第2リール4および第3リール5の各停止制御処理時にも行われる。
【0093】
次に、第1リール・バックランプ制御処理が行われる(ステップ123)。この制御処理は、上述したステップ104の報知選択抽選処理で報知フラグがセットされている場合に実行される。この報知フラグがセットされている場合には、第1リール3に内蔵されたバックランプ57a〜57cが、報知フラグの種類に応じた演出態様組合せ▲1▼〜▲8▼に従って点灯制御される。
【0094】
例えば、「2枚チェリー」当選フラグを報知する種類の報知フラグが立っている場合には、演出態様組合せ▲3▼の連動表示態様に従い、第1リール3のバックランプ57a〜57cは図9(b)に示すように消灯制御される。また、「BB」当選フラグを報知する種類の報知フラグが立っている場合には、演出態様組合せ▲8▼の連動表示態様に従い、第1リール3のバックランプ57a〜57cは図10(b)に示すように消灯制御される。この際、第2リール4および第3リール5は回転中であり、これら各リール4,5の各バックランプ57a〜57cは点灯している。
【0095】
次に、第2リール4の停止ボタン17がON操作されたか否かが検出され(ステップ124)、この停止ボタン17のON操作が検出された場合には、第2リール4の停止制御処理が行われる(ステップ125)。この停止制御処理では、第2リール4が回転している状態で、まず、観察窓7の中央の入賞ラインL1にコードナンバ0〜20の21通りのシンボルが停止することを想定し、有効化入賞ライン上に既に停止している第1リール3のシンボルとの組合せが読み込まれる。また、第3リール5については回転中であることを表す回転コードが読み込まれる。なお、第2リール4も回転中であるが、上記処理によって停止されることを仮定しているため、回転コードとしては読み込まれない。
【0096】
このようにしてシンボルコードの組合せが読み込まれると、前述した入賞シンボル組合せテーブルが参照され、第1リール3の停止により決定されたシンボルに対し、第2リール4が21通りの回転位置で停止したとき、有効化入賞ライン上にどのような入賞が生じる可能性があるかが順次判断されていく。例えば、図25(a)に示すように第1リール3が停止していたとすれば、第2リール4の停止位置を21通り想定してそのときのシンボル組合せパターンがチェックされる。例えば、同図(b)に示すように、第2リール4が観察窓7の中央でコードナンバ「5」で停止したとすると、各入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3B上でのシンボル組合せは同図(c)に示すようになる。
【0097】
第3リール5の矢印は回転中であることを示す回転コードであるが、第3リールの停止位置によっては、入賞ラインL1に「A-A-A」の大ヒット入賞、入賞ラインL2Bに「E-E-E」の小ヒット入賞が生じる可能性がある。従って、第2リール4のコードナンバ「5」に対しては、図26に示すように大ヒットの予想フラグと小ヒットの予想フラグとがセットされる。このような予想フラグの有無が第2リール4の全てのコードナンバについてチェックされ、これらデータはRAM33に書き込まれる。
【0098】
このようにしてRAM33に書き込まれた予想フラグデータは、第2リール4の停止制御時に参照される。つまり、第2リール4の停止ボタン17が操作されたとき、第2リール4のコードナンバに対応する予想フラグが参照され、大ヒットの予想が発生している場合には、有効化入賞ライン上に大ヒットのシンボルが停止するように第2リール4の停止制御が実行される。
【0099】
ステップ125における上記のリール停止制御処理が終わると、次に、第2リール・バックランプ制御処理が行われる(ステップ126)。この制御処理も、上述したステップ104の報知選択抽選処理で報知フラグがセットされている場合に実行される。この報知フラグがセットされている場合には、第2リール4に内蔵されたバックランプ57a〜57cが、報知フラグの種類に応じた演出態様組合せ▲1▼〜▲8▼に従って点灯制御される。
【0100】
例えば、「2枚チェリー」当選フラグを報知する種類の報知フラグが立っている場合には、演出態様組合せ▲3▼の連動表示態様に従い、第2リール4のバックランプ57a〜57cは図9(c)に示すように消灯制御される。従って、第1リール3および第2リール4の各バックランプ57a〜57cが続けて消灯制御されることになる。また、「BB」当選フラグを報知する種類の報知フラグが立っている場合には、演出態様組合せ▲8▼の連動表示態様に従い、第2リール4のバックランプ57a〜57cは図10(c)に示すように消灯制御される。従って、この場合にも、第1リール3および第2リール4の各バックランプ57a〜57cが続けて消灯制御されることになる。この際、第3リール5は回転中であり、第3リール5のバックランプ57a〜57cは点灯している。
【0101】
次に、第3リール5の停止ボタン18がON操作されたか否かが検出され(ステップ127)、この停止ボタン18のON操作が検出された場合には、第3リール5の停止制御処理が行われる(ステップ128)。この停止制御処理では、既に第1リール3および第2リール4が停止してそのシンボルの組合せが特定されているので、これらのシンボルの組合せに対し、第3リール5の各々のコードナンバ毎に入賞の可能性が判定され、図26に示すテーブルと同様にして入賞予想フラグが立てられる。
【0102】
この予想フラグデータも第3リール5の停止ボタン18が操作されたときに参照され、大ヒットの予想が立っているときには、有効化入賞ライン上に大ヒットのシンボルが停止するように第3リール5の停止制御が実行される。この第3リール5の停止制御処理時には、既に停止している第1リール3,第2リール4のシンボルとの組合せによって当選フラグ通りの入賞が得られるだけでなく、当選フラグと異なる入賞が得られないようにリール停止位置が制御される。
【0103】
上述したステップ122の第1リール停止制御処理,ステップ125の第2リール停止制御処理およびステップ128の第3リール停止制御処理により、当選フラグが「ハズレ」の場合には、いずれの有効化入賞ライン上にも入賞シンボル組合せが揃わないように各リール3〜5が停止制御される。
【0104】
また、当選フラグが「2枚チェリー」の場合には、いずれかの有効化入賞ライン上にシンボル「チェリー」の組合せが揃うように各リール3〜5が停止制御される。また、当選フラグが「4枚チェリー」の場合には、2本の有効化入賞ライン上にシンボル「チェリー」の組合せがそれぞれ揃うように各リール3〜5が停止制御される。また、当選フラグが「ベル」,「スイカ」の場合には、いずれかの有効化入賞ライン上にシンボル「ベル」,「スイカ」の組合せが揃うように各リール3〜5が停止制御される。
【0105】
また、当選フラグが「RB」,「BB」の場合には、いずれかの有効化入賞ライン上にシンボル「7」または所定のキャラクタ・シンボルの組合せが揃うように各リール3〜5が停止制御される。
【0106】
次に、このリール停止制御処理が終了すると、第3リール・バックランプ制御処理が行われる(ステップ129)。この制御処理も、上述したステップ104の報知選択抽選処理で報知フラグがセットされている場合に実行される。この報知フラグがセットされている場合には、第3リール5に内蔵されたバックランプ57a〜57cが、報知フラグの種類に応じた演出態様組合せ▲1▼〜▲8▼に従って点灯制御される。
【0107】
例えば、「2枚チェリー」当選フラグを報知する種類の報知フラグが立っている場合には、演出態様組合せ▲3▼の連動表示態様に従い、第3リール5のバックランプ57a〜57cは図9(d)に示すように点灯したままの状態にされる。従って、第1リール3,第2リール4および第3リール5の各バックランプ57a〜57cは、各停止ボタン16,17,18の操作に連動して「消灯,消灯,点灯」したことになる。また、「BB」当選フラグを報知する種類の報知フラグが立っている場合には、演出態様組合せ▲8▼の連動表示態様に従い、第3リール5のバックランプ57a〜57cは図10(d)に示すように消灯制御される。従って、第1リール3,第2リール4および第3リール5の各バックランプ57a〜57cは、各停止ボタン16,17,18の操作に連動して「消灯,消灯,消灯」したことになる。
【0108】
このようにして図22のステップ107のリール停止制御処理が終了すると、次に、リールランプ点滅制御が行われる(図22,ステップ108)。このリールランプ点滅制御処理もステップ104の報知選択抽選処理で報知フラグがセットされている場合に実行される。報知フラグがセットされている場合には、第1リール3,第2リール4および第3リール5に内蔵された各バックランプ57a〜57cが、報知フラグの種類に応じたいずれかの演出態様組合せ▲1▼〜▲8▼に従って点灯制御される。
【0109】
例えば、「2枚チェリー」当選フラグを報知する種類の報知フラグが立っている場合には、演出態様組合せ▲3▼の停止表示態様に従い、各リール3〜5の各バックランプ57a〜57cは「リールランプ点滅B」の停止表示態様で点灯制御される。つまり、前述したように、各リール3〜5の全停止後に、各リール3〜5の全バックランプ57aが図14(a)に示すように全点灯する。引き続いて同図(b),(c),(d)に示すように、第1リール3,第2リール4,第3リール5の中段の各バックランプ57bが左から右へ順次消灯し、最後に同図(e)に示すように全バックランプ57a〜57cが全点灯する。
【0110】
また、「BB」当選フラグを報知する種類の報知フラグが立っている場合には、演出態様組合せ▲8▼の停止表示態様に従い、各リール3〜5の各バックランプ57a〜57cは「リールランプ点滅C」の停止表示態様で点灯制御される。つまり、前述したように、この停止表示態様では、図15(a),(b),(c)に示すように真ん中の第2リール4のバックランプ57a〜57cが1個ずつ上段から下段へ移って点灯して行く。次に、同図(d),(e),(f)に示すように、両側部の第1リールおよび第3リール5の各バックランプ57a〜57cが2個ずつ下段から上段へ移って点灯して行く。
【0111】
次に、全リール停止時の表示が所定の入賞シンボル組合せであるか否かが、入賞シンボル組合せテーブルを参照して判断される(図22,ステップ109)。つまり、リール停止制御は全て機械によって行われるのではなく、遊技者による各停止ボタン16〜18の操作タイミングも問われているため、内部抽選の結果入賞当選フラグが立っていても、停止ボタン16〜18が所定タイミングに操作されないと、有効化入賞ライン上に入賞シンボル組合せは揃わず、入賞は発生しない。上述した通り、引き込み制御は4コマ分が限度であるため、その4コマの中に入賞シンボルが存在しない場合は、結局、予定した入賞シンボルの組合せは得られないためである。
【0112】
入賞が得られなかったときにはステップ109の判定は“NO”となり、処理は初めのステップ101に戻る。また、入賞判定の結果リプレイゲーム(再遊技)であるときは、処理はステップ102のスタートレバー15の操作待ち処理に戻る(ステップ110)。リプレイゲームでない入賞のときには、CPU31によってホッパ駆動回路41が制御され、所定枚数のメダルがホッパ38によってコイン受け皿20へ払い出される(図23,ステップ111)。
【0113】
例えば、「2枚チェリー」の小当たり入賞の場合には2枚のメダルが払い出され、「4枚チェリー」の小当たり入賞の場合には4枚のメダルが払い出される。また、「ベル」の小当たり入賞の場合には6枚のメダル、「スイカ」の小当たり入賞の場合には8枚のメダルが払い出される。また、「BB」,「RB」の大当たり入賞の場合にはそれぞれ15枚のメダルが払い出される。
【0114】
次に、BBゲームが発生したか否かが判断され(ステップ112)、BBゲームが発生している場合にはBBゲームが実行される(ステップ113)。また、BBゲームが発生していない場合には、次にRBゲームが発生したか否かが判断され(ステップ114)、RBゲームが発生している場合にはRBゲームが実行される(ステップ115)。その後、上述した処理が繰り返されてスロットマシン遊技が行われる。
【0115】
このような本実施形態によれば、内部抽選によって決定された入賞態様がスロットマシン遊技の一連の流れを通じて遊技者に報知される。すなわち、各リール3〜5の回転が開始されるときに音発生手段によって発生される遊技開始音の種類,各リール3〜5が停止されるのに連動して連動演出手段によって順次演出される各バックランプ57a〜57cの表示態様の種類、および各リール3〜5の全てが停止したときに停止演出手段によって演出される各バックランプ57a〜57cの表示態様の種類の組合せにより、入賞態様が遊技者に報知される。
【0116】
例えば、上述した演出表示態様▲3▼では、遊技者は、スタートレバー15の操作時に遊技開始音1を聞き、第1リール3,第2リール4,第3リール5を各停止操作する最中に各バックランプ57a〜57cが消灯,消灯,点灯するのを視覚でとらえ、全リール3〜5が停止した後に各バックランプ57aがリールランプ点滅Bの態様で停止表示するのを視覚でとらえる。
【0117】
このような遊技の一連の流れにおいて、遊技者は遊技開始音1による聴覚効果によって、図27(a)に示すように、ハズレか小当たり当選が高い確率で生じ、RB,BBフラグ成立の確率は低いことを把握する。そして、各リール3,4,5が消灯,消灯,点灯する次の視覚効果により、「2枚チェリー」の小当たり当選フラグが立っていることを知る。そして、最後のリールランプ点滅Bの視覚効果により、「2枚チェリー」当選フラグが立っていたことを確認する。
【0118】
また、上述した演出表示態様▲8▼では、遊技者は、スタートレバー15の操作時に遊技開始音2を聞き、第1リール3,第2リール4,第3リール5を各停止操作する最中に各バックランプ57a〜57cが消灯,消灯,消灯するのを視覚でとらえ、全リール3〜5が停止した後に各バックランプ57aがリールランプ点滅Cの態様で停止表示するのを視覚でとらえる。
【0119】
このような遊技の一連の流れにおいて、遊技者は遊技開始音2による聴覚効果によって、図27(b)に示すように、入賞態様がハズレか小当たりである確率は低く、RB,BBフラグ成立の確率が高いことを把握する。そして、RB,BBフラグ成立への期待感を高める。次に第1リール3の停止時にバックランプ57a〜57cが消灯する視覚効果により、BBフラグ成立への期待感をさらに高め、次に第2リール4の停止時にバックランプ57a〜57cが消灯する視覚効果により、BBフラグ成立への期待感を最大限に高める。最後に第3リール5が消灯する視覚効果により、内部抽選によってBBフラグが成立していることを知る。そして、最後のリールランプ点滅Cの視覚効果により、BBフラグが成立していることを確認し、リールランプ点滅Cの点滅パターンを楽しむ。
【0120】
本実施形態では上記のように遊技が進行して行くのに伴って入賞態様が判明して行く。つまり、スタートレバー15の操作によって各リール3〜5の回転が開始し、各停止ボタン16〜18の操作によってこの回転が各列毎に順次停止して行き、全てのリール3〜5の回転が停止するのに伴い、当選フラグの種類が遊技者に順次報知されて行く。従って、遊技者が操作を進めて行くに連れて内部抽選によってどのような入賞態様が決定されたが徐々に報知されることになり、内部抽選結果を単に報知するのとは異なり、操作を進めれば進めるほど判明して行く入賞態様に起因して遊技者は熱くなる。この結果、スタートレバー15の操作や、各停止ボタン16〜18の操作は面白味を増すようになる。
【0121】
また、リーチ目の出目によってBB当選フラグやRB当選フラグが立っていることを判断できない遊技の初心者であっても、上記の聴覚効果および視覚効果によってある程度の判断が可能となり、リール式遊技機のゲーム性を難解に感じて敬遠している者の抵抗感を利らげることも出来る。
【0122】
また、入賞態様の報知は、全ての内部抽選結果に対して行われるのではなく、報知選択抽選確率テーブル(図20参照)に示すような所定確率で行われる。また、入賞態様決定手段で決定された入賞態様と異なる入賞態様が所定確率で報知される場合もある。つまり、入賞態様決定手段でハズレ入賞態様が決定され、ハズレ当選フラグが立っている場合に、BB当選フラグの入賞態様報知が行われる場合がある。従って、入賞態様は遊技者に報知される場合もあり、報知されない場合もある。よって、遊技者によって入賞態様の報知が期待されるようになり、報知があった場合にはその喜びも増し、停止ボタン操作の面白味は一層増すようになる。
【0123】
また、報知は大当たり入賞態様だけではなくて各入賞態様に対して行われ、遊技者は大当たり入賞以外の内部抽選結果も知ることが出来るようになる。このため、停止ボタンの操作は容易に行えるようになる。
【0124】
次に、本発明による遊技機をスロットマシンに適用した第2の実施形態について説明する。
【0125】
図28はこの第2の実施形態によるスロットマシン1の正面図である。なお、同図において図1と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。この第2の実施形態によるスロットマシンでは、各リール3,4,5の直下の前面パネル2に告知ランプ25が設けられている。この告知ランプ25は、BBまたはRBゲームの内部当選フラグが立って後述する所定条件が成立すると点灯し、これらのボーナスゲームが機械内部の抽選で当選したことを遊技者に告知する。
【0126】
図29は、第2の実施形態のスロットマシン1における遊技処理動作を制御する制御部と、これに電気的に接続された周辺装置(アクチュエータ)とを含む回路構成を示している。なお、同図において図5と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。この第2の実施形態によるスロットマシンでは、ランプ駆動回路48に告知ランプ25が接続されておリ、告知ランプ25はランプ駆動回路48によって駆動される。
【0127】
本実施形態においても、スピーカ39,スピーカ駆動回路43およびマイコン30は、スタートレバー15によって各リール3〜5の回転表示が開始されるときに、効果音としての2種類の遊技開始音1,2のうちのいずれか一方の音1または2を発生させる音発生手段を構成している。各遊技開始音1,2が発生するタイミングは前述した図6に示される。この音発生手段によって発生させられる遊技開始音の種類は、入賞態様の種類に応じて後述するように選択される。
【0128】
また、ランプ駆動回路48、バックランプ57a〜57cおよびマイコン30は、各停止ボタン16〜18の操作によって各リール3〜5の回転表示が停止されるのに連動し、4種類の表示態様の中の1つの表示態様で各リール3〜5の表示を順次演出する連動演出手段を構成している。この連動演出手段によって演出される表示態様は、入賞態様の種類に応じて後述するように選択される。
【0129】
本実施形態においても、連動演出手段が演出する第1,第2,第3および第4の連動表示態様は、前述した図7,図8,図9および図10に示される。また、上記の音発生手段は、連動演出手段によって各列のリール3〜5の表示が演出される毎に、予め定められた種類または長さの効果音を発生させる。例えば、音発生手段は、図30に示すリール停止音選択テーブルに従い、4種類の長さのリール停止音1〜4を出音する。
【0130】
つまり、第1停止ボタンの操作検出時に、停止要求の有ったリールのバックランプ57が点灯要求されている場合はリール停止音1が選択され、消灯要求されている場合はリール停止音2が選択される。また、第2停止ボタンの操作検出時に、停止要求の有ったリールのバックランプ57が点灯要求されている場合はリール停止音1が選択され、消灯要求されている場合はリール停止音3が選択される。また、第3停止ボタンの操作検出時に、停止要求の有ったリールのバックランプ57が点灯要求されている場合はリール停止音1が選択され、消灯要求されている場合はリール停止音4が選択される。
【0131】
リール停止音1の出音タイミングチャートは図31に示される。リール停止音1は、同図(b)に示すように長さ327.60[ms]の単発音である。その出音タイミングは、同図(c)に示すいずれかの停止ボタン16〜18の操作検出タイミングにおいて、停止要求の有ったいずれかのリール3〜5についてのリールバックランプ57の消灯要求が同図(a)に示すように無い時である。また、リール停止音1の消音タイミングは、出音タイミングから327.60[ms]の時間が経過した時、またはこの時間の経過前に次の停止ボタンの操作が検出された時である。
【0132】
例えば、図32(d)に示すように、第1停止ボタンの操作検出時から327.60[ms]の時間が経過する前に第2停止ボタンの操作が検出されると、同図(b)に示すリール停止音1は消音する。同図(c)は次に選択されたリール停止音を表し、その長さは選択されたリール停止音1〜4の種類によって327.60〜589.68[ms]の間で変化する。なお、同図(a)は第1停止ボタンの操作によって停止要求の有ったリールバックランプ57の点灯状態である。
【0133】
リール停止音2の出音タイミングチャートは図33に示される。リール停止音2は、同図(b)に示すように長さ393.12[ms]の単発音である。その出音タイミングは、同図(c)に示す停止ボタンの操作検出タイミングにおいて、第1停止要求の有ったいずれかのリール3〜5についてのリールバックランプ57の消灯要求が同図(a)に示すように有る時である。また、リール停止音2の消音タイミングは、出音タイミングから393.12[ms]の時間が経過した時、またはこの時間の経過前に次の停止ボタンの操作が検出された時である。
【0134】
例えば、図34(d)に示すように、第1停止ボタンの操作検出時から393.12[ms]の時間が経過する前に第2停止ボタンの操作が検出されると、同図(b)に示すリール停止音2は消音する。同図(c)は次に選択されたリール停止音を表し、その長さは選択されたリール停止音1〜4の種類によって327.60〜589.68[ms]の間で変化する。なお、同図(a)は第1停止ボタンの操作によって停止要求の有った第1停止リールのバックランプ57の点灯状態である。
【0135】
リール停止音3の出音タイミングチャートは図35に示される。リール停止音3は、同図(b)に示すように長さ499.59[ms]の単発音である。その出音タイミングは、同図(c)に示す停止ボタンの操作検出タイミングにおいて、第2停止要求の有ったいずれかのリール3〜5についてのリールバックランプ57の消灯要求が同図(a)に示すように有る時である。また、リール停止音3の消音タイミングは、出音タイミングから499.59[ms]の時間が経過した時、またはこの時間の経過前に次の停止ボタンの操作が検出された時である。
【0136】
例えば、図36(d)に示すように、第2停止ボタンの操作検出時から499.59[ms]の時間が経過する前に第3停止ボタンの操作が検出されると、同図(b)に示すリール停止音3は消音する。同図(c)は次に選択されたリール停止音を表し、その長さは選択されたリール停止音1〜4の種類によって327.60〜589.68[ms]の間で変化する。なお、同図(a)は第2停止ボタンの操作によって停止要求の有った第2停止リールのバックランプ57の点灯状態である。
【0137】
リール停止音4の出音タイミングチャートは図37に示される。リール停止音4は、同図(b)に示すように長さ589.68[ms]の単発音である。その出音タイミングは、同図(c)に示す停止ボタンの操作検出タイミングにおいて、第3停止要求の有ったいずれかのリール3〜5についてのリールバックランプ57の消灯要求が同図(a)に示すように有る時である。また、リール停止音3の消音タイミングは、出音タイミングから589.68[ms]の時間が経過した時である。
【0138】
また、音発生手段は、図38に示すリール停止音選択テーブルに従い、連動演出手段によって各列のリール3〜5の表示が演出される毎に、4種類のリール停止音1〜4のいずれかを出音するようにしてもよい。
【0139】
つまリ、第1停止ボタンの操作検出時に、停止要求の有ったリールのバックランプ57が点灯要求されている場合はリール停止音1として音階「ド」が選択され、消灯要求されている場合はリール停止音2として音階「レ」が選択される。また、第2停止ボタンの操作検出時に、停止要求の有ったリールのバックランプ57が点灯要求されている場合はリール停止音1の音階「ド」が選択され、消灯要求されている場合はリール停止音3として音階「ミ」が選択される。また、第3停止ボタンの操作検出時に、停止要求の有ったリールのバックランプ57が点灯要求されている場合はリール停止音1の音階「ド」が選択され、消灯要求されている場合はリール停止音4として音階「ファ」が選択される。
【0140】
また、ランプ駆動回路48、バックランプ57a〜57cおよびマイコン30は、各リール3〜5の回転表示の全てが停止したときに、10種類の表示態様の中の1つの表示態様で各リール3〜5の表示を演出する停止演出手段をも構成している。この停止演出手段によって演出される表示態様は、入賞態様の種類に応じて後述するように選択される。
【0141】
図39〜図52はこの第2の実施形態による停止演出手段が演出する10種類の停止表示態様の一例を示している。なお、これら各図の「点滅パターン」欄における(1),(2),(3)はリール3,4,5の各バックランプ57aをそれぞれ示しており、(4),(5),(6)はリール3,4,5の各バックランプ57b、(7),(8),(9)はリール3,4,5の各バックランプ57cをそれぞれ示している。また、これらのうちの斜線が付された部分はランプ点灯状態を示しており、斜線が付されていない部分はランプ消灯状態を示している。また、これら各図の「段階」欄は時間の経過段階を示しており、各バックランプ57a〜57cはこれら各段階毎に図示するように点灯または消灯する。
【0142】
第1の停止表示態様である「リールランプ点滅なし」の表示態様は図示されておらず、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時に、各リール3〜5の全てのバックランプ57a〜57cを点灯したままの状態とし、点滅制御はしない。
【0143】
図39に示す第2の停止表示態様は「リールランプ点滅パターン1」の表示態様であり、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時に、まず、同図の段階1に示すように各リール3〜5の全バックランプ57aを消灯させる。続いて段階2に示すように第1リール3の各バックランプ57a〜57cを点灯させ、次に段階3に示すようにさらに第2リール4の各バックランプ57a〜57cを点灯させる。その後さらに段階4に示すように第3リール5の各バックランプ57a〜57cを点灯させ、各リール3〜5の全てのバックランプ57a〜57cを点灯させる。
【0144】
図40に示す第3の停止表示態様は「リールランプ点滅パターン2」の表示態様であり、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時に、まず、同図の段階1に示すように各リール3〜5の全バックランプ57aを消灯させる。続いて段階2に示すように第1リール3および第3リール5の各バックランプ57bを点灯させ、次に段階3に示すように第1リール3のバックランプ57aおよび第3リール5のバックランプ57cを点灯させる。その後段階4に示すように第2リール4の各バックランプ57a,57cを点灯させ、次に段階5に示すように第1リール3のバックランプ57cおよび第3リール5のバックランプ57aを点灯させる。最後に段階6に示すように第1リール3のバックランプ57bおよび第3リール5のバックランプ57bを点灯させる。
【0145】
図41に示す第4の停止表示態様は「リールランプ点滅パターン3」の表示態様であり、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時に、まず、同図の段階1に示すように各リール3〜5の全バックランプ57aを消灯させる。続いて段階2に示すように第1リール3のバックランプ57bを点灯させ、次に段階3に示すように第2リール4のバックランプ57aを点灯させる。その後段階4に示すように第2リール4のバックランプ57cを点灯させ、次に段階5に示すように第3リール3のバックランプ57bを点灯させる。最後に段階6に示すように各リール3〜5の全バックランプ57a〜57cを消灯させる。
【0146】
図42および図43に示す段階1〜段階13の第5の停止表示態様は「リールランプ点滅パターン4」の表示態様であり、図44に示す段階1〜段階11の第6の停止表示態様は「リールランプ点滅パターン5」の表示態様である。また、図45に示す段階1〜段階6の第7の停止表示態様は「リールランプ点滅パターン6」の表示態様であり、図46,図47および図48に示す段階1〜段階21の第8の停止表示態様は「リールランプ点滅パターン7」の表示態様である。さらに、図49に示す段階1〜段階12の第9の停止表示態様は「リールランプ点滅パターン8」の表示態様であり、図50,図51および図52に示す段階1〜段階28の第10の停止表示態様は「リールランプ点滅パターン9」の表示態様である。
【0147】
図42〜図52のこれら各図のリールランプ点滅パターンも、図39〜図41の各図のリールランプ点滅パターンと同様な図の読み方に従い、各リール3〜5の各バックランプ57a〜57cが停止演出手段によって点滅制御される。
【0148】
図29示すROM32には、第1の実施形態と同様に、このスロットマシン1で実行されるゲーム処理の手順がシーケンスプログラムとして記憶されている他、入賞確率テーブル,シンボルテーブル、入賞シンボル組合せテーブル、デモ抽選テーブル選択テーブル、デモ抽選テーブル、および図30や図38に示した上述したリール停止音選択テーブル等がそれぞれ区分されて格納されている。
【0149】
入賞確率テーブルは、第1の実施形態と同様に、サンプリング回路37で抽出された乱数を各入賞態様に区分けする乱数区分手段を構成しており、例えば前述した図16に示すように構成される。ここでも、乱数発生器36,サンプリング回路37,入賞確率テーブルおよびマイコン30は入賞態様決定手段を構成している。また、シンボルテーブルも第1の実施形態と同様に図17に概念的に示される。また、入賞シンボル組合せテーブルも第1の実施形態と同様に構成されている。
【0150】
また、デモ抽選テーブル選択テーブルおよびデモ抽選テーブルは、上記の入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じて、遊技開始音の種類,連動表示態様の種類および停止表示態様の種類の組合せを選択する報知態様選択手段を構成している。また、この報知態様選択手段,音発生手段,連動演出手段および停止演出手段は、スロットマシン遊技の一連の流れを通じて入賞態様を所定確率で遊技者に報知する報知手段を構成している。この報知態様選択手段による報知態様の選択抽選処理も、図6(e)や図11(k)に示す入賞態様確率抽選タイミングに続くタイミングで行われる。
【0151】
図53に示すデモ抽選テーブル選択テーブルは、遊技状態および当選フラグから図54〜図56に示すNo.0〜No.17のデモ抽選テーブルを選択するためのものである。遊技状態は図57(a)に示す遊技状態ステータス(GMLVSTS)格納領域を参照することによって判明する。このGMLVSTS格納領域はRAM33中に1バイトのデータとして記憶されている。ビット0〜4には遊技状態が記憶されており、データが1にセットされてオンになっている遊技状態がその時の遊技状態である。遊技状態の種類にはGMLVSTSに示されるように「RB作動中」,「BB作動中」,「一般遊技中」,「RB内部当たり中」および「BB内部当たり中」の5種類がある。
【0152】
当選フラグは図57(b)に示すフラグカウンタ(FLGCTR)格納領域を参照することによって判明する。このFLGCTR格納領域もRAM33中に1バイトのデータとして記憶されている。16進数の00〜07の1バイトデータにより、その時の当選フラグが示されている。
【0153】
例えば、GMLVSTSのビット2のデータが1(04H)にセットされ、FLGCTRのデータが07Hであれば、遊技状態は一般遊技中で当選フラグはBBになる。従って、その時のデモ抽選テーブルは、デモ抽選テーブル選択テーブルからNo.7のデモ抽選テーブルになる。このNo.7のデモ抽選テーブルは図55に示され、同テーブルに示される抽選値を使った後述する抽選により、遊技開始音の種類,リールランプ消灯パターンの種類およびリールランプ点滅パターンの種類の組合せが選択される。
【0154】
リールランプ消灯パターンの種類は連動表示態様の種類に相当し、リールランプ点滅パターンの種類は停止表示態様の種類に相当する。例えば、No.7のデモ抽選テーブルで抽選値18の欄の組合せが選択されると、遊技開始音は2、リールランプ消灯パターンはパターン3、リールランプ点滅パターンはパターン9になる。これら各演出態様の組合せにより、一般遊技中にBBフラグが当選したことか予兆として遊技者に報知される。
【0155】
また、遊技状態ステータスが一般遊技中でフラグカウンタがBB内部当たり中の上記の場合において、No.7のデモ抽選テーブルで抽選値55の欄の組合せが選択されると、遊技開始音は1、リールランプ消灯パターンは消灯なし、リールランプ点滅パターンは点滅なしになる。また、GMLVSTSのビット2のデータが1にセットされ、FLGCTRのデータが00Hであれば、遊技状態は一般遊技中で当選フラグはハズレになる。この時のデモ抽選テーブルは、デモ抽選テーブル選択テーブルからNo.0のデモ抽選テーブルになる。
【0156】
このNo.0のデモ抽選テーブルは図54に示され、同テーブルから抽選値100の欄が抽選によって選択されると、この時の演出態様組合せも、遊技開始音は1、リールランプ消灯パターンは消灯なし、リールランプ点滅パターンは点滅なしになる。つまり、異なる当選フラグが成立するゲームにおいても、予兆報知パターン決定用乱数の値によっては、同一の予兆報知パターンが出現する可能性がある。
【0157】
このようにして当選フラグの種類は、その時の遊技状態によって定まる演出態様の組合せによって遊技者に報知されるが、その信頼度は一様ではない。例えば、一般遊技中におけるBBフラグ当選の予兆報知が上記のように行われたとしても、その時に必ずしもBBフラグが当選しているとは限らない。つまり、一般遊技中にBBフラグが当選している際にその予兆報知が行われる確率はX(=0〜100)%であり、また、一般遊技中にBBフラグが当選していないのにその予兆報知が行われる確率は(100-X)%である。
【0158】
また、RB内部当たり中またはBB内部当たり中にRBまたはBBフラグ当選の予兆報知が行われる確率も、同様に予め0〜100%のいずれかの所定値に定められている。図58は、この中でRB内部当たり中またはBB内部当たり中にRBまたはBBフラグ当選の予兆報知が100%の確率で行われる11種類の確定パターンを示している。つまり、RB内部当たり中またはBB内部当たり中に同図に示す遊技開始音,リールランプ消灯パターンおよびリールランプ点滅パターンの各演出態様組合せの予兆報知が現れるのは、RBまたはBBフラグが当選している場合だけであり、RBまたはBBフラグが当選していない場合はない。
【0159】
RBまたはBBゲームが確定する図58に示す演出態様組合せパターンのテーブルも、ROM32の所定領域に予め記憶されている。
【0160】
また、マイコン30,ランプ駆動回路48および告知ランプ25は、入賞態様決定手段で決定された特定の入賞態様(本実施形態ではRBまたはBBの内部当たり)に対応した報知情報を報知手段によって100%の確率で遊技者に報知する際,その報知情報を表示器(本実施形態では告知ランプ25)の表示によって遊技者に告知する告知手段を構成している。
【0161】
次に、本実施形態においてマイコン30で制御される遊技機の動作について説明する。
【0162】
図59はこの遊技処理の前半の概略を示すフローチャートであり、この処理に引き続き前述した図23に示す後半の遊技処理が行われる。この第2の実施形態による遊技処理は、報知選択抽選処理(ステップ104’)、リール停止制御処理(ステップ107’)、リールランプ点滅制御処理(ステップ108’)が第1の実施形態と異なり、また、このリールランプ点滅制御処理の後に告知ランプ制御処理(ステップ120)が追加して行われる点が第1の実施形態と異なる。
【0163】
遊技処理は、まず、CPU31により、メダルBETがなされたかどうかが判別され(図59,ステップ101参照)、メダル投入またはBETが有った場合には、次に、スタートレバー15の操作によってスタートスイッチ15Sからのスタート信号入力があったか否かが判別される(ステップ102)。
【0164】
この判別が“YES”の場合、入賞態様決定手段によって確率抽選処理が行われる(ステップ103)。入賞態様決定手段で決定された入賞態様は前述したFLGCTR(図57(b)参照)に、「ハズレ」,「2枚チェリー」,「4枚チェリー」,「ベル」,「スイカ」,「再遊技」,「RB」および「BB」の8種類の中のいずれか1つのデータが書き込まれて一時記憶される。
【0165】
この入賞判定処理に引き続き、入賞態様の報知選択抽選処理が行われる(ステップ104’)。入賞態様の報知選択抽選処理は、図60に示すフローチャートに従って行われる。
【0166】
ます、RAM33に格納されたGMLVSTS領域(図57(a)参照)が参照され、その時の遊技状態が把握される(図60、ステップ201)。次に、FLGCTR領域に格納されたデータが参照され、当選フラグの種類が把握される(ステップ202)。次に、その時の遊技状態および当選したフラグの種類から、デモ抽選テーブル選択テーブル(図53参照)を参照してNo.0〜No.17のうちのいずれか1つのデモ抽選テーブルが選択される(ステップ203)。次に、RAM33を一定時間間隔でリフレッシュするためのカウンタから任意のタイミングでカウント値Cが抽出される(ステップ204)。
【0167】
このカウント値Cは0〜127の範囲で変化しており、抽出されたこのカウント値Cを用いて報知態様選択のための乱数抽選が行われる。つまり、このカウント値Cから、ステップ203で選択されたデモ抽選テーブルにおける最上段の抽選値Rが減算され、減算結果A(=C-R)の正負が判断される(ステップ205)。減算結果Aが負にならない場合には、次にテーブルの次段の抽選値が抽選値Rにセットされ(ステップ206)、その後A-Rの減算が行われてその結果A(=A-R)の正負が判断される(ステップ207)。この演算は減算結果Aが負になるまで行われ、負になった場合にはその抽選値Rの欄の演出態様組合せが予兆報知される演出態様組合せに選択される(ステップ208)。
【0168】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選した場合には前述したようにNo.7のデモ抽選テーブルが選択されるが、この際の演出態様組合せの選択抽選処理は次のように行われる。まず、ステップ204でリフレッシュ・カウンタ値Cとして50が抽出されたとすると、ステップ205のC-Rの減算は、抽選値Rに最上段の抽選値55がまずセットされ、減算結果A=50-55=-5になる。この減算結果Aは負であるため、抽選値55の欄の演出態様組合せ、つまり、遊技開始音1,リールランプ消灯なし,リールランプ点滅なしの演出態様組合せが予兆報知態様に選択される。
【0169】
また、BB内部当たり中にスイカが当選した場合にはNo.16のデモ抽選テーブルが選択されるが(図53参照)、この際の演出態様組合せの選択抽選処理は次のように行われる。まず、リフレッシュ・カウント値Cとして61が抽出されたとすると、C-Rの減算は、抽選値Rに最上段の抽選値30がまずセットされ、減算結果A=61-30=31になる。この減算結果Aは正であるため、次にテーブルの次段の抽選値32が抽選値Rにセットされ、減算結果A=31-32=-1の正負が判断される。
【0170】
この減算結果Aは負であるため、抽選値32の欄の演出態様組合せ、つまり、遊技開始音1,リールランプ消灯パターン3,リールランプ点滅パターン3の演出態様組合せが予兆報知態様に選択される。
【0171】
次に、遊技開始音出音処理が行われる(図59、ステップ105)。この処理は上記の報知選択抽選処理で選択された演出態様組合せに従って行われ、遊技開始音の種類に応じてスピーカ駆動回路43がCPU31によって制御され、遊技開始音1または2のいずれか一方の遊技開始音がスピーカ39から出力される。遊技開始音1,2は機器前面下方に設けられた透音孔19から出音され、遊技者の聴覚にとらえられる。
【0172】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選し、デモ抽選テーブルNo.7の抽選値55の欄の演出態様組合せが上記のように選択された場合には、遊技開始音1が出音される。また、BB内部当たり中にスイカが当選し、デモ抽選テーブルNo.16の抽選値32の欄の演出態様組合せが上記のように選択された場合にも、遊技開始音1が出音される。
【0173】
次に、第1リール3,第2リール4,第3リール5の回転処理が行われ(ステップ106)、これら各リール3,4,5は一斉に回転し出す。このリール回転処理に引き続き、各リール3,4,5の停止制御が行われる(ステップ107’)。このリール停止制御処理の概要は図61のフローチャートに示される。
【0174】
なお、ここで説明するリール停止制御においては、便宜上、第1リール停止ボタン16,第2リール停止ボタン17,第3リール停止ボタン18がこの順番に操作され、各リール3〜5が第1リール3,第2リール4,第3リール5の順番で停止する場合について説明する。しかし、各リール3〜5の停止順序はこれに限定されるものではなく、例えば、第1リール停止ボタン16,第3リール停止ボタン18,第2リール停止ボタン17のように、ランダムな操作順序により停止するようにしてもよい。
【0175】
遊技者による各停止ボタン16〜18の操作は、前述したように、リール停止信号回路45を介してCPU31によって検出されており、第1リール停止ボタン16のON操作が図61のステップ121で検出された場合には、第1リール3の停止制御処理が前述したように行われる(ステップ122)。
【0176】
次に、第1リール・バックランプ制御処理が行われる(ステップ123)。この制御処理は、上述したステップ104’の報知選択抽選処理で選択されたデモ抽選テーブルの演出態様組合せに従って実行され、第1リール3に内蔵されたバックランプ57a〜57cが、選択された演出態様組合せのリールランプ消灯パターンに従って点灯制御される。
【0177】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選し、デモ抽選テーブルNo.7の抽選値55の欄の演出態様組合せがリールランプ消灯なしとして選択された上記の場合には、第1リール3の各バックランプ57a〜57cは図7(b)に示すように消灯されない。また、BB内部当たり中にスイカが当選し、デモ抽選テーブルNo.16の抽選値32の欄の演出態様組合せがリールランプ消灯パターン3として選択された上記の場合には、第1リール3の各バックランプ57a〜57cは図10(b)に示すように消灯される。
【0178】
次に、リール停止音出音処理(ステップ131)が行われる。音発生手段によって発生されるこのリール停止音の種類は、前述したようにリール停止音選択テーブルに従って選択される。
【0179】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選し、デモ抽選テーブルNo.7の抽選値55の欄の演出態様組合せがリールランプ消灯なしとして選択された上記の場合には、第1停止リール3の各バックランプ57a〜57cは上記のように消灯されず、点灯した状態にされる。従って、リール停止音選択テーブルとして図30に示すテーブルが用いられる場合には、長さ327.60[ms]のリール停止音1が選択され、第1停止ボタン16の操作タイミング検出時に図31に示すように出音される。また、リール停止音選択テーブルとして図38に示すテーブルが用いられる場合には、音階「ド」のリール停止音1が選択され、同様のタイミングで出音される。
【0180】
また、BB内部当たり中にスイカが当選し、デモ抽選テーブルNo.16の抽選値32の欄の演出態様組合せがリールランプ消灯パターン3として選択された上記の場合には、第1停止リール3の各バックランプ57a〜57cは上記のように消灯される。従って、リール停止音選択テーブルとして図30に示すテーブルが用いられる場合には、長さ393.12[ms]のリール停止音2が選択され、第1停止ボタン16の操作タイミング検出時に図33に示すように出音される。また、リール停止音選択テーブルとして図38に示すテーブルが用いられる場合には、音階「レ」のリール停止音2が選択され、同様のタイミングで出音される。
【0181】
次に、第2リール4の停止ボタン17がON操作されたか否かが検出され(ステップ124)、この停止ボタン17のON操作が検出された場合には、第2リール4の停止制御処理が前述したように行われる(ステップ125)。次に、第2リール・バックランプ制御処理が行われる(ステップ126)。この制御処理も、上述したステップ104’の報知選択抽選処理で選択された演出態様組合せのリールランプ消灯パターンに従い、第2リール4に内蔵されたバックランプ57a〜57cが点灯制御される。
【0182】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選し、デモ抽選テーブルNo.7の抽選値55の欄の演出態様組合せがリールランプ消灯なしとして選択された上記の場合には、第2リール4の各バックランプ57a〜57cは図7(c)に示すように消灯されない。また、BB内部当たり中にスイカが当選し、デモ抽選テーブルNo.16の抽選値32の欄の演出態様組合せがリールランプ消灯パターン3として選択された上記の場合には、第2リール4の各バックランプ57a〜57cは図10(c)に示すように消灯される。
【0183】
次に、リール停止音出音処理(ステップ132)が行われる。このリール停止音の種類も、前述したようにリール停止音選択テーブルに従って選択される。
【0184】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選し、デモ抽選テーブルNo.7の抽選値55の欄の演出態様組合せがリールランプ消灯なしとして選択された上記の場合には、第2停止リール4の各バックランプ57a〜57cは上記のように消灯されず、点灯した状態にされる。従って、リール停止音選択テーブルとして図30に示すテーブルが用いられる場合には、長さ327.60[ms]のリール停止音1が選択され、第2停止ボタン17の操作タイミング検出時に図31に示すように出音される。また、リール停止音選択テーブルとして図38に示すテーブルが用いられる場合には、音階「ド」のリール停止音1が選択され、同様のタイミングで出音される。
【0185】
また、BB内部当たり中にスイカが当選し、デモ抽選テーブルNo.16の抽選値32の欄の演出態様組合せがリールランプ消灯パターン3として選択された上記の場合には、第2停止リール4の各バックランプ57a〜57cは上記のように消灯される。従って、リール停止音選択テーブルとして図30に示すテーブルが用いられる場合には、長さ499.59[ms]のリール停止音3が選択され、第2停止ボタン17の操作タイミング検出時に図35に示すように出音される。また、リール停止音選択テーブルとして図38に示すテーブルが用いられる場合には、音階「ミ」のリール停止音3が選択され、同様のタイミングで出音される。
【0186】
次に、第3リール5の停止ボタン18がON操作されたか否かが検出され(ステップ127)、この停止ボタン18のON操作が検出された場合には、第3リール5の停止制御処理が前述したように行われる(ステップ128)。このリール停止制御処理が終了すると、第3リール・バックランプ制御処理が行われる(ステップ129)。この制御処理も、上述したステップ104’の報知選択抽選処理で選択された演出態様組合せのリールランプ消灯パターンに従い、第3リール5に内蔵されたバックランプ57a〜57cが点灯制御される。
【0187】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選し、デモ抽選テーブルNo.7の抽選値55の欄の演出態様組合せがリールランプ消灯なしとして選択された上記の場合には、第3リール5の各バックランプ57a〜57cは図7(d)に示すように消灯されない。従って、第1リール3,第2リール4および第3リール5の各バックランプ57a〜57cは、各停止ボタン16,17,18の操作に連動していずれも消灯せず、「点灯,点灯,点灯」したままの状態になる。
【0188】
また、BB内部当たり中にスイカが当選し、デモ抽選テーブルNo.16の抽選値32の欄の演出態様組合せがリールランプ消灯パターン3として選択された上記の場合には、第1リール3の各バックランプ57a〜57cは図10(d)に示すように消灯される。従って、第1リール3,第2リール4および第3リール5の各バックランプ57a〜57cは、各停止ボタン16,17,18の操作に連動して「消灯,消灯,消灯」する。
【0189】
次に、リール停止音出音処理(ステップ133)が行われる。このリール停止音の種類も、前述したようにリール停止音選択テーブルに従って選択される。
【0190】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選し、デモ抽選テーブルNo.7の抽選値55の欄の演出態様組合せがリールランプ消灯なしとして選択された上記の場合には、第3停止リール5の各バックランプ57a〜57cは上記のように消灯されず、点灯した状態にされる。
【0191】
従って、リール停止音選択テーブルとして図30に示すテーブルが用いられる場合には、長さ327.60[ms]のリール停止音1が選択され、第3停止ボタン18の操作タイミング検出時に図31に示すように出音される。この結果、各停止ボタン16,17,18の操作に連動し、上記のように第1,第2,第3リール3,4,5の各バックランプ57a〜57cが「点灯,点灯,点灯」されると共に、同じ長さの音が例えば「ブー,ブー,ブー」と3回出音される。
【0192】
また、リール停止音選択テーブルとして図38に示すテーブルが用いられる場合には、音階「ド」のリール停止音1が選択され、出音される。この結果、各停止ボタン16,17,18の操作に連動し、上記のように第1,第2,第3リール3,4,5の各バックランプ57a〜57cが「点灯,点灯,点灯」されると共に、同じ音階の音が「ド,ド,ド」と3回出音される。
【0193】
また、BB内部当たり中にスイカが当選し、デモ抽選テーブルNo.16の抽選値32の欄の演出態様組合せがリールランプ消灯パターン3として選択された上記の場合には、第3停止リール5の各バックランプ57a〜57cは上記のように消灯される。
【0194】
従って、リール停止音選択テーブルとして図30に示すテーブルが用いられる場合には、長さ589.68[ms]のリール停止音4が選択され、第3停止ボタン18の操作タイミング検出時に図37に示すように出音される。この結果、各停止ボタン16,17,18の操作に連動し、上記のように第1,第2,第3リール3,4,5の各バックランプ57a〜57cが「消灯,消灯,消灯」されると共に、長さがだんだん長くなる音が例えば「ブ,ブー,ブーー」と3回出音される。
【0195】
また、リール停止音選択テーブルとして図38に示すテーブルが用いられる場合には、音階「ファ」のリール停止音4が選択され、出音される。この結果、各停止ボタン16,17,18の操作に連動し、上記のように第1,第2,第3リール3,4,5の各バックランプ57a〜57cが「消灯,消灯,消灯」されると共に、音階がだんだん高くなる音が「レ,ミ,ファ」と3回出音される。
【0196】
このようにして図59のステップ107’のリール停止制御処理が終了すると、次に、リールランプ点滅制御が行われる(図59,ステップ108’)。このリールランプ点滅制御処理もステップ104’の報知選択抽選処理で選択された演出態様組合せのリールランプ点滅パターンに従い、第1リール3,第2リール4および第3リール5に内蔵された各バックランプ57a〜57cが点滅制御される。
【0197】
例えば、一般遊技中にBBフラグが当選し、デモ抽選テーブルNo.7の抽選値55の欄の演出態様組合せがリールランプ点滅なしとして選択された上記の場合には、第1リール3,第2リール4および第3リール5の各バックランプ57a〜57cは点滅制御されず、点灯したままの状態にされる。また、BB内部当たり中にスイカが当選し、デモ抽選テーブルNo.16の抽選値32の欄の演出態様組合せがリールランプ点滅パターン3として選択された上記の場合には、図41に示すように各リール3〜5の各バックランプ57a〜57cが点滅制御される。
【0198】
次に、告知ランプ25の点灯制御が行われる(図59、ステップ120)。この告知ランプ制御は図62に示すフローチャートに従って行われる。
【0199】
まず、図58に示す11種類の確定パターンが参照され(ステップ301)、今回の遊技の一連の流れにおける遊技開始音,リールランプ消灯パターンおよびリールランプ点滅パターンの演出態様組合せパターンが、このいずれかの確定パターンに一致するか否かが判断される(ステップ302)。一致しない場合には処理は終了する。一致する場合には次に告知ランプ25が現在点灯中か否かが判断され(ステップ303)、点灯中でない場合には告知ランプ25がランプ駆動回路48によって点灯制御される(ステップ304)。点灯中である場合には処理は終了する。
【0200】
例えば、BB内部当たり中にスイカが当選し、デモ抽選テーブルNo.16の抽選値32の欄の演出態様組合せが選択され、遊技開始音1,リールランプ消灯パターン3およびリールランプ点滅パターン3が遊技の一連の流れの中で演出された上記の場合は、確定パターン4に一致する。従って、この場合にはマイコン30の制御によってランプ駆動回路48が駆動され、告知ランプ25が点灯する。
【0201】
この際、マイコン30,ランプ駆動回路48および告知ランプ25は、入賞態様決定手段で決定されたRBまたはBBの内部当たりを上記の演出によって100%の確率で遊技者に報知する際、その報知情報を告知ランプ25の点灯表示によって遊技者に告知する告知手段を構成している。
【0202】
図63は告知ランプ25の点灯タイミングチャート図である。告知ランプ25は、BBまたはRBが確定する確定パターンが同図(b)に示すタイミングで表示し終わった時に、同図(a)に示すタイミングで点灯する。また、この告知ランプ25は、BBまたはRBの内部当たりフラグが同図(c)に示すようにONし、各リール3〜5の停止時にBBまたはRBのシンボル組合せが停止表示されてBBまたはRB入賞が同図(d)に示すタイミングで発生し、その入賞によるメダル払い出しが終了する同図(e)に示すタイミングで消灯する。
【0203】
このように確定パターンが表示されたことを条件に告知ランプ25が点灯されることにより、今表示された予兆報知が、BBまたはRBの内部当たりが100%の確率で起きている予兆報知であることを、遊技者は認識することが出来る。
【0204】
上記の告知ランプ制御が終了すると遊技処理は、次に、全リール停止時の表示が所定の入賞シンボル組合せであるか否かが、入賞シンボル組合せテーブルを参照して判断される(図59,ステップ109)。入賞が得られなかったときにはステップ109の判定は“NO”となり、処理は初めのステップ101に戻る。また、入賞判定の結果リプレイゲーム(再遊技)であるときは、処理はステップ102のスタートレバー15の操作待ち処理に戻る(ステップ110)。
【0205】
リプレイゲームでない入賞のときには、所定枚数のメダルがホッパ38によってコイン受け皿20へ払い出される(図23,ステップ111)。次に、BBゲームが発生したか否かが判断され(ステップ112)、BBゲームが発生している場合にはBBゲームが実行される(ステップ113)。また、BBゲームが発生していない場合には、次にRBゲームが発生したか否かが判断され(ステップ114)、RBゲームが発生している場合にはRBゲームが実行される(ステップ115)。その後、上述した処理が繰り返されてスロットマシン遊技が行われる。
【0206】
このような本実施形態によっても、内部抽選によって決定された入賞態様がスロットマシン遊技の一連の流れを通じて遊技者に報知される。すなわち、各リール3〜5の回転が開始されるときに音発生手段によって発生される遊技開始音の種類,各リール3〜5が停止されるのに連動して連動演出手段によって順次演出される各バックランプ57a〜57cの表示態様(リールランプ消灯パターン)の種類、および各リール3〜5の全てが停止したときに停止演出手段によって演出される各バックランプ57a〜57cの表示態様(リールランプ点滅パターン)の種類の組合せにより、入賞態様が遊技者に報知される。
【0207】
例えば、上述したBB内部当たり中にスイカが当選し、デモ抽選テーブルNo.16の抽選値32の欄の演出態様組合せが選択された場合には、遊技者は、スタートレバー15の操作時に遊技開始音1を聞き、第1リール3,第2リール4,第3リール5を各停止操作する最中に各バックランプ57a〜57cが消灯,消灯,消灯するのを視覚でとらえる共に、例えば長さがだんだん長くなる音「ブ,ブー,ブーー」を聴覚でとらえ、全リール3〜5が停止した後に各バックランプ57a〜57cがリールランプ点滅パターン3の態様で停止表示するのを視覚でとらえる。
【0208】
本実施形態でも上記のように遊技が進行して行くのに伴って入賞態様が判明して行く。つまり、スタートレバー15の操作によって各リール3〜5の回転が開始し、各停止ボタン16〜18の操作によってこの回転が各列毎に順次停止して行き、全てのリール3〜5の回転が停止するのに伴い、内部抽選によって決定された当選フラグの種類が遊技者に順次報知されて行く。従って、従来、機械内部の乱数抽選で決定された内部抽選の結果は、大当たり入賞以外の入賞態様については、各窓に図柄が実際に停止表示されるまで全く分からなかったが、本実施形態によれば、遊技者は入賞態様をある程度予測できるようになる。
【0209】
また、遊技者が操作を進めて行くに連れて内部抽選によってどのような入賞態様が決定されたが徐々に報知されることになり、内部抽選結果を単に報知するのとは異なり、操作を進めれば進めるほど判明して行く入賞態様に起因して遊技者は熱くなる。
【0210】
また、本実施形態においては、BBまたはRBの内部当たりが100%の確率で報知される場合に、告知ランプ25の点灯表示により、BBまたはRBの内部当たりが起きていることが遊技者に告知される。BBまたはRBの内部当たりが100%より小さい確率で報知される場合、つまり、BBまたはRBの内部当たりが内部抽選によって発生していても必ずその報知がなされるとは限らない場合には、告知ランプ25の点灯表示によってその内部抽選結果は告知されない。従って、遊技者は、告知ランプ25にBBまたはRBの内部当たり発生の内部抽選結果が表示されていない場合にも、遊技の一連の流れを通じて報知される演出態様組合せパターンによってBBまたはRBの内部当たり発生の内部抽選結果を知ることが出来る。
【0211】
このため、大当たり入賞発生の内部抽選結果がそのまま機械的に遊技者に知らされる従来の遊技機と異なり、本実施形態による遊技機によれば、遊技者は例えばリーチ目を探すようにその内部抽選結果を探す喜びを持つことが出来るようになる。
【0212】
なお、上記実施形態の説明においては、音発生手段が、連動演出手段によって各リール3〜5の表示が演出される毎に、予め定められた種類または長さのリール停止音を発生させるようにした。しかし、各停止ボタン16〜18の構造をソレノイド等を用いて操作時に震動する体感式ボタン構造とし、上記の音発生手段に代わり、または上記の音発生手段と共に、この各停止ボタン16〜18が、連動演出手段によって各リール3〜5の表示が演出される毎に、予め定められた態様で震動するようにしてもよい。
【0213】
また、上記実施形態の説明においては告知手段である告知ランプ25を機器前面パネルに告知専用に設けた場合について説明したが、既存の表示装置を使って特定入賞態様のフラグ成立を告知するようにしてもよい。例えば、スピーカ39から特殊な音を放出して特定フラグの成立を告知してもよい。また、各リール3〜5を震えさせて特定フラグの成立を告知してもよい。
【0214】
また、各入賞態様のフラグ成立を予兆報知する報知手段により、告知手段を実現するようにしてもよい。例えば、各リール停止時に行われる停止演出手段によるリールランプ点滅表示の終了後に、各リール3〜5の各バックランプ57a〜57cの点滅態様を特定の報知態様で表示して特定フラグ成立を告知するようにしてもよい。
【0215】
また、液晶表示部24を各入賞態様のフラグ成立を予兆報知する報知手段として使用し、しかも、この液晶表示部24を告知手段としても使用するようにしてもよい。つまり、リールバックランプ等の表示態様の演出組合せによって予兆報知を行う代わりに、液晶表示部24にキャラクタ等を登場させ、このキャラクタ表示の変化の組合せによって予兆報知を行ったり、その背景画像表示の変化の組合せによって予兆報知を行ってもよい。そして、この液晶表示部24の表示を予兆報知と異なる特定の態様で表示させて告知手段の告知をするようにしてもよい。
【0216】
例えば、上記の第2の実施形態および前述した第1の実施形態では、各停止ボタン16〜18の操作に連動して連動演出手段が各リールバックランプ57を図7,図8,図9,図10に示すリールランプ消灯なし,消灯パターン1,消灯パターン2,消灯パターン3の4種類の連動表示態様を演出して予兆報知した。しかし、これらの各消灯パターンに代え、図64〜図67に示す、液晶表示部24に登場させたキャラクタの4種類の動作パターン1〜4によって4種類の連動表示態様を演出して予兆報知するようにしてもよい。
【0217】
図64は、前述したリールランプ消灯なし(図7参照)に対応する、第1の連動表示態様を演出する動作パターン1である。液晶表示部24には女の子のキャラクタ「くみちゃん」の3体が常に表示されており、各停止ボタン16〜18が操作されていない時には左,中央および右に位置する3体の全ては同図(a)に示す基本姿勢にある。
【0218】
第1実施形態では、入賞態様報知選択抽選確率テーブル(図18参照)を用いた報知選択抽選処理(図22、ステップ104参照)で演出態様組合せ▲1▼または▲5▼が選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブル(図54〜図56参照)を用いた報知選択抽選処理(図59、ステップ104’参照)でリールランプ消灯パターンが「消灯なし」として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24のキャラクタの姿勢は同図(b)に示すものになり、3体の各基本姿勢に変化が生じない。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、同様に3体の各基本姿勢に変化が生じず、さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、やはり3体の各基本姿勢に変化が生じない。
【0219】
図65は、前述したリールランプ消灯パターン1(図8参照)に対応する、第2の連動表示態様を演出する動作パターン2である。本パターンでも、各停止ボタン16〜18が操作されていない時には液晶表示部24に表示される3体の全ては同図(a)に示す基本姿勢にある。
【0220】
第1実施形態では、入賞態様報知選択抽選確率テーブルを用いた報知選択抽選処理で演出態様組合せ▲2▼または▲6▼が選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ消灯パターンが「消灯パターン1」として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24のキャラクタの姿勢は同図(b)に示すものになり、3体の各基本姿勢に変化が生じない。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、同様に3体の各基本姿勢に変化が生じず、さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、右に位置するキャラクタの右足が少し後ろへ上がる。
【0221】
図66は、前述したリールランプ消灯パターン2(図9参照)に対応する、第3の連動表示態様を演出する動作パターン3である。本パターンでも、各停止ボタン16〜18が操作されていない時には液晶表示部24に表示される3体の全ては同図(a)に示す基本姿勢にある。
【0222】
第1実施形態では、入賞態様報知選択抽選確率テーブルを用いた報知選択抽選処理で演出態様組合せ▲3▼またはまたは▲7▼が選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ消灯パターンが「消灯パターン2」として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24のキャラクタの姿勢は同図(b)に示すものになり、3体の各基本姿勢に変化が生じない。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、中央に位置するキャラクタの右足が少し後ろへ上がる。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、各姿勢に変化が生じない。
【0223】
図67は、前述したリールランプ消灯パターン3(図10参照)に対応する、第4の連動表示態様を演出する動作パターン4である。本パターンでも、各停止ボタン16〜18が操作されていない時には液晶表示部24に表示される3体の全ては同図(a)に示す基本姿勢にある。
【0224】
第1実施形態では、入賞態様報知選択抽選確率テーブルを用いた報知選択抽選処理で演出態様組合せ▲4▼または▲8▼が選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ消灯パターンが「消灯パターン3」として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24のキャラクタの姿勢は同図(b)に示すものになり、3体の各基本姿勢に変化が生じない。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、同様に各基本姿勢に変化が生じない。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、右に位置するキャラクタの右足が大きく後ろへ上がる。
【0225】
また、図7,図8,図9,図10に示す4種類の各消灯パターンに代え、図68〜図71に示す、液晶表示部24に登場させたキャラクタの4種類の動作パターン1〜4により、4種類の連動表示態様を演出して予兆報知するようにしてもよい。
【0226】
図68は、前述したリールランプ消灯なし(図7参照)に対応する、第1の連動表示態様を演出する動作パターン1である。各停止ボタン16〜18が操作されていない時には液晶表示部24には同図(a)に示すように何も表示されていない。
【0227】
第1実施形態では、入賞態様報知選択抽選確率テーブルを用いた報知選択抽選処理で演出態様組合せ▲1▼または▲5▼が選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ消灯パターンが「消灯なし」として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24には女の子のキャラクタ「くみちゃん」の基本姿勢が1体表示される。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、姿勢に変化が生じず、さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、やはり姿勢に変化が生じない。
【0228】
図69は、前述したリールランプ消灯パターン1(図8参照)に対応する、第2の連動表示態様を演出する動作パターン2である。本パターンでも、各停止ボタン16〜18が操作されていない時には液晶表示部24には同図(a)に示すように何も表示されていない。
【0229】
第1実施形態では、入賞態様報知選択抽選確率テーブルを用いた報知選択抽選処理で演出態様組合せ▲2▼または▲6▼が選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ消灯パターンが「消灯パターン1」として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24には同図(b)に示すキャラクタの基本姿勢が表示される。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、姿勢に変化が生じず、さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、キャラクタの右足が少し後ろへ上がる。
【0230】
図70は、前述したリールランプ消灯パターン2(図9参照)に対応する、第3の連動表示態様を演出する動作パターン3である。本パターンでも、各停止ボタン16〜18が操作されていない時には液晶表示部24には同図(a)に示すように何も表示されていない。
【0231】
第1実施形態では、入賞態様報知選択抽選確率テーブルを用いた報知選択抽選処理で演出態様組合せ▲3▼または▲7▼が選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ消灯パターンが「消灯パターン2」として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24には同図(b)に示すキャラクタの基本姿勢が表示される。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、キャラクタの右足が少し後ろへ上がる。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、基本姿勢に戻る。
【0232】
図71は、前述したリールランプ消灯パターン3(図10参照)に対応する、第4の連動表示態様を演出する動作パターン4である。本パターンでも、各停止ボタン16〜18が操作されていない時には液晶表示部24には同図(a)に示すように何も表示されていない。
【0233】
第1実施形態では、入賞態様報知選択抽選確率テーブルを用いた報知選択抽選処理で演出態様組合せ▲4▼または▲8▼が選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、第2実施形態では、デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ消灯パターンが「消灯パターン3」として選択され、第1リール停止ボタン16が操作されると、液晶表示部24には同図(b)に示すキャラクタの基本姿勢が表示される。次に、第2リール停止ボタン17が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(c)に示すものになり、姿勢に変化が生じない。さらに、第3リール停止ボタン18が操作されるとキャラクタの姿勢は同図(d)に示すものになり、キャラクタの右足が大きく後ろへ上がる。
【0234】
また、上記の第2の実施形態では、各リール3〜5の全停止時に、図39〜図52に示すリールランプ点滅パターン1〜リールランプ点滅パターン9および図示しないリールランプ点滅なしの10種類の停止表示態様を各リールバックランプ57が演出して予兆報知した。しかし、これらの各リールランプ点滅パターンに代え、図72〜図81に示す、液晶表示部24に登場させたキャラクタの10種類の動作パターン1〜10によって10種類の停止表示態様を演出して予兆報知するようにしてもよい。
【0235】
図72は、前述したリールランプ点滅なしに対応する、第1の停止表示態様を演出する動作パターン1である。
【0236】
上記の第2の実施形態において、デモ抽選テーブル(図54〜図56参照)を用いた報知選択抽選処理(図59、ステップ104’参照)でリールランプ点滅パターンが「点滅なし」として選択された場合、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時には、同図(a)に示すように液晶表示部24に何も表示しない。続いて、同図(b)に示すように液晶表示部24の左に、一人目のキャラクタ「あみちゃん」が右足を少し上げて右足の裏を見せた基本姿勢を表示する。次に、同図(c)に示すように液晶表示部24の中央にキャラクタ「あみちゃん」の同じ基本姿勢を表示し、最後に同図(d)に示すように液晶表示部24の右にキャラクタ「あみちゃん」の同じ基本姿勢を表示する。
【0237】
図73は、前述したリールランプ点滅パターン1に対応する、第2の停止表示態様を演出する動作パターン2である。
【0238】
デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ点滅パターンが「点滅パターン1」として選択された場合、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時には、同図(a)に示すように液晶表示部24に何も表示しない。続いて、同図(b)に示すように液晶表示部24の左にキャラクタ「あみちゃん」の基本姿勢を表示し、次に、同図(c)に示すように液晶表示部24の中央にキャラクタ「あみちゃん」の右手が挙がった姿勢を表示し、最後に同図(d)に示すように液晶表示部24の右にキャラクタ「あみちゃん」の基本姿勢を表示する。
【0239】
図74は、前述したリールランプ点滅パターン2に対応する、第3の停止表示態様を演出する動作パターン3である。
【0240】
デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ点滅パターンが「点滅パターン2」として選択された場合、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時には、同図(a)に示すように液晶表示部24に何も表示しない。続いて、同図(b)に示すように液晶表示部24の左にキャラクタ「あみちゃん」の基本姿勢を表示し、次に、同図(c)に示すように液晶表示部24の中央にキャラクタ「あみちゃん」が右手を挙げてジャンプした姿勢を表示する。最後に同図(d)に示すように液晶表示部24の右に、キャラクタ「あみちゃん」が右手を元に戻して左手を前に突き出した姿勢を表示する。
【0241】
図75は、前述したリールランプ点滅パターン3に対応する、第4の停止表示態様を演出する動作パターン4である。
【0242】
デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ点滅パターンが「点滅パターン3」として選択された場合、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時には、同図(a)に示すように液晶表示部24に何も表示しない。続いて、同図(b)に示すように液晶表示部24の左にキャラクタ「あみちゃん」が右手を挙げた姿勢を表示し、次に、同図(c)に示すように液晶表示部24の中央にキャラクタ「あみちゃん」が右手を挙げてジャンプした姿勢を表示する。最後に同図(d)に示すように液晶表示部24の右に、キャラクタ「あみちゃん」が右手を元に戻して左手を前に突き出した姿勢を表示する。
【0243】
図76は、前述したリールランプ点滅パターン4に対応する、第5の停止表示態様を演出する動作パターン5である。
【0244】
デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ点滅パターンが「点滅パターン4」として選択された場合、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時には、同図(a)に示すように液晶表示部24に何も表示しない。続いて、同図(b)に示すように液晶表示部24の左にキャラクタ「あみちゃん」の基本姿勢を表示し、次に、同図(c)に示すように液晶表示部24の中央に、キャラクタ「あみちゃん」が左手を挙げて上半身をひねって小躍りした姿勢を表示する。最後に同図(d)に示すように液晶表示部24の右に、キャラクタ「あみちゃん」が握った両手を顔に近づけながら右足のかかとが着地した姿勢を表示する。
【0245】
図77は、前述したリールランプ点滅パターン5に対応する、第6の停止表示態様を演出する動作パターン6である。
【0246】
デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ点滅パターンが「点滅パターン5」として選択された場合、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時には、同図(a)に示すように液晶表示部24に何も表示しない。続いて、同図(b)に示すように液晶表示部24の左にキャラクタ「あみちゃん」の基本姿勢を表示し、次に、同図(c)に示すように液晶表示部24の中央に、キャラクタ「あみちゃん」が右足を大きく上げて少し宙に浮いた姿勢を表示する。最後に同図(d)に示すように液晶表示部24の右に、キャラクタ「あみちゃん」が右足を斜め後ろに少し上げながら左足を着地した姿勢を表示する。
【0247】
図78は、前述したリールランプ点滅パターン6に対応する、第7の停止表示態様を演出する動作パターン7である。
【0248】
デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ点滅パターンが「点滅パターン6」として選択された場合、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時には、同図(a)に示すように液晶表示部24に何も表示しない。続いて、同図(b)に示すように液晶表示部24の左にキャラクタ「あみちゃん」が右足を斜め後ろに少し上げながら左足を着地した姿勢を表示し、次に、同図(c)に示すように液晶表示部24の中央に、キャラクタ「あみちゃん」が右足を大きく上げて少し宙に浮いた姿勢を表示する。最後に同図(d)に示すように液晶表示部24の右に、キャラクタ「あみちゃん」が右足を斜め後ろに少し上げながら左足を着地した姿勢を表示する。
【0249】
図79は、前述したリールランプ点滅パターン7に対応する、第8の停止表示態様を演出する動作パターン8である。
【0250】
デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ点滅パターンが「点滅パターン7」として選択された場合、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時には、同図(a)に示すように液晶表示部24に何も表示しない。続いて、同図(b)に示すように液晶表示部24の左に、リュックを背負っていない二人目のキャラクタ「ゆみちゃん」が右足を少し上げながら両手の手のひらを天に向けた姿勢を表示する。次に、同図(c)に示すように液晶表示部24の中央に、キャラクタ「ゆみちゃん」が左足を少し上げながら右手を大きく挙げて左手を下に降ろした姿勢を表示する。最後に同図(d)に示すように液晶表示部24の右に、キャラクタ「ゆみちゃん」が右足を少し上げながら両手の手のひらを天に向けた姿勢を表示する。
【0251】
図80は、前述したリールランプ点滅パターン8に対応する、第9の停止表示態様を演出する動作パターン9である。
【0252】
デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ点滅パターンが「点滅パターン8」として選択された場合、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時には、同図(a)に示すように液晶表示部24に何も表示しない。続いて、同図(b)に示すように液晶表示部24の左に、髪をおさげに結った三人目のキャラクタ「くみちゃん」が右足を少し曲げながら左手に鞄を持った姿勢を表示する。次に、同図(c)に示すように液晶表示部24の左寄り中央に、キャラクタ「くみちゃん」が右足を後ろに大きく上げながら右手を前に大きく挙げた姿勢を表示する。次に、同図(d)に示すように液晶表示部24の右寄り中央に、キャラクタ「くみちゃん」が両足を抱えてジャンプした姿勢を表示する。最後に同図(e)に示すように液晶表示部24の右に、キャラクタ「くみちゃん」が向こうを向きながら鞄を右脇に抱えた姿勢を表示する。
【0253】
図81は、前述したリールランプ点滅パターン9に対応する、第10の停止表示態様を演出する動作パターン10である。
【0254】
デモ抽選テーブルを用いた報知選択抽選処理でリールランプ点滅パターンが「点滅パターン9」として選択された場合、停止演出手段は、各リール3〜5の全停止時には、同図(a)に示すように液晶表示部24に何も表示しない。続いて、同図(b)に示すように液晶表示部24の左に、二人目のキャラクタ「ゆみちゃん」が右足を少し上げながら両手の手のひらを天に向けた姿勢を表示する。次に、同図(c)に示すように液晶表示部24の左寄り中央に、キャラクタ「ゆみちゃん」が左足を少し上げながら右手を大きく挙げて左手を下に降ろした姿勢を表示する。次に、同図(d)に示すように液晶表示部24の右寄り中央に、キャラクタ「ゆみちゃん」が右足を少し上げながら両手の手のひらを天に向けた姿勢を表示する。最後に同図(e)に示すように液晶表示部24の右に、キャラクタ「ゆみちゃん」が左足を少し上げながら右手を大きく挙げて左手を下に降ろした姿勢を表示する。
【0255】
また、上記の第2の実施形態における10種類の各リールランプ点滅パターン(図39〜図52参照)に代え、図82〜図91に示す、液晶表示部24に登場させたキャラクタの10種類の動作パターン1〜10によって10種類の停止表示態様を演出して予兆報知するようにしてもよい。
【0256】
図82〜図91は、それぞれ図72〜図81に対応しており、第2の実施形態におけるリールランプ点滅なし〜リールランプ点滅パターン9にそれぞれ対応している。各リール3〜5の全停止後、上述した図72〜図81に示す動作パターン1〜10では、液晶表示部24に一時に1体だけのキャラクタを表示したが、図82〜図91に示す動作パターン1〜10では、液晶表示部24に表示するキャラクタが時間を追って1体,2体,3体と増えて行く。
【0257】
さらに、上記の第2の実施形態における10種類の各リールランプ点滅パターン(図39〜図52参照)に代え、図92〜図101に示す、液晶表示部24に登場させたキャラクタの10種類の動作パターン1〜10によって10種類の停止表示態様を演出して予兆報知するようにしてもよい。
【0258】
図92〜図101も、それぞれ図72〜図81に対応しており、第2の実施形態におけるリールランプ点滅なし〜リールランプ点滅パターン9にそれぞれ対応している。各リール3〜5の全停止後、上述した図72〜図81に示す動作パターン1〜10では、液晶表示部24の左,中央,および右の各位置に順に1体のキャラクタを移動表示したが、図92〜図101に示す動作パターン1〜10では、各姿勢の1体のキャラクタを液晶表示部24の同じ中央位置に表示する。
【0259】
図72〜図101に示すこのような3通りの10種類の各停止表示態様を各リール3〜5の全停止後に液晶表示部24に演出表示しても、第2の実施形態と同様な作用・効果が得られる。
【0260】
また、上述した各実施形態では、報知手段は、可変表示開始手段(スタートレバー15)によって各リール3〜5の可変表示が開始されるときに複数の効果音の中の1つの音を発生させる音発生手段と、可変表示停止手段(停止ボタン16〜18)によって各列の可変表示が停止されるのに連動し、複数の表示態様の中の1つの表示態様で各列の可変表示を演出する連動演出手段と、各列の可変表示の全てが停止したときに複数の表示態様の中の1つの表示態様で可変表示装置(リール3〜5)の表示を演出する停止演出手段とから構成された。
【0261】
しかし、この報知手段は、上記の音発生手段と連動演出手段とだけによって構成するようにしてもよい。また、この報知手段は、上記の音発生手段と停止演出手段とだけによって構成するようにしてもよい。また、この報知手段は、上記の連動演出手段と停止演出手段とだけによって構成するようにしてもよい。
【0262】
報知手段がこのようないずれの構成によって構成されても、必要とされる報知情報の種類を満たす数だけ、各構成手段の演出の組合せを用意することにより、上述した各実施形態と同様な作用・効果が奏される。
【0263】
また、上述した各実施形態では、連動演出手段は、停止ボタン16〜18の各操作に連動して各リール3〜5の各バックランプ57を点滅制御し、選択された連動表示態様を演出した。しかし、いずれか1つの停止ボタン16〜18、例えばランダムに選択されたまたは固定した1つの停止ボタン16〜18が操作されるのを契機に、残りの他の停止ボタンの操作に関わらず、連動表示態様を順次演出するようにしてもよい。例えば、第1停止ボタン16が操作されるのを契機に、第2停止ボタン17および第3停止ボタン18の操作に関わらず、各停止リール3〜5の各バックランプ57a〜57cを点滅制御して例えば図8(a)〜(d)に示す第2の連動表示態様を順次演出するようにしてもよい。
【0264】
また、これと同様に、ランダムに選択されたまたは固定したいずれか2つの停止ボタン操作に連動し、連動表示態様を演出するようにしてもよい。例えば、連動表示態様として図10に示す第4の連動表示態様が選択された場合、第1停止ボタン16が操作されると、同図(a)に示すように回転中点灯していた各リール3〜5の各バックランプ57は、同図(b)に示すように第1リール3のバックランプ57が消灯する。そして、第2停止ボタン17が操作されると、第3停止ボタン18の操作に関わらず、同図(c)、(d)に示すように、第2リール4および第3リール5の各バックランプ57a〜57cが順次消灯する。
【0265】
また、遊技機の中には、可変表示を停止操作するボタンを持たずに、それぞれの可変表示部が各可変表示列毎に順次自動的に停止するものも存在する。このような場合でも、それぞれの可変表示列が自動停止するタイミングで、上述した入賞態様報知手段を動作させれば、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0266】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、内部抽選によって決定された入賞態様が遊技の一連の流れの中で遊技者に報知される。従って、演技の面白味が増し、また、リーチ目の出目を判断できない遊技の初心者であっても、遊技の一連の流れの中でこの報知によってある程度入賞態様の予測をすることが可能となる。また、この報知は所定確率で行われるため、報知があった場合にはその喜びも増し、一層面白味を増すことが出来、また、報知は各入賞態様に対して行われるため、例えば、停止ボタンの操作等が容易に行えるようになる。
【0267】
また、遊技者は、特定入賞態様発生の内部抽選結果が告知手段によって告知されていない場合にも、報知手段の報知情報によって特定入賞態様発生の内部抽選結果を知ることが出来る。このため、報知手段の報知情報から特定入賞態様の発生を探す喜びが遊技に生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の第1の実施形態によるスロットマシンの外観を示す正面図である。
【図2】
図1に示すスロットマシンの回転リールユニットを示す斜視図である。
【図3】
図2に示す回転リールユニットを構成する回転リールの構造を示す斜視図である。
【図4】
図1に示すスロットマシンの表示窓に記された入賞ラインが順次有効化される状態を示す図である。
【図5】
図1に示すスロットマシンの主要な制御回路構成を示すブロック図である。
【図6】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理において遊技開始音が出力されるタイミングを示すタイミングチャートである。
【図7】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理において連動演出手段によって遊技者に報知される第1の連動表示態様を示す図である。
【図8】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理において連動演出手段によって遊技者に報知される第2の連動表示態様を示す図である。
【図9】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理において連動演出手段によって遊技者に報知される第3の連動表示態様を示す図である。
【図10】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理において連動演出手段によって遊技者に報知される第4の連動表示態様を示す図である。
【図11】
図10に示す第4の連動表示態様が行われる際の回路各部のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図12】
第1の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第1の停止表示態様を示す図である。
【図13】
第1の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第2の停止表示態様を示す図である。
【図14】
第1の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第3の停止表示態様を示す図である。
【図15】
第1の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第4の停止表示態様を示す図である。
【図16】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられる入賞確率テーブルを示す図である。
【図17】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられるシンボルテーブルを示す図である。
【図18】
第1の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において報知手段によって遊技者に報知される演出表示態様の組合せを示す図である。
【図19】
(a)は第1の実施形態において遊技開始音の種類と各入賞態様が現れる頻度との関係、(b)は第1の実施形態において連動表示態様の種類と各入賞態様が現れる頻度との関係、(c)は第1の実施形態において停止表示態様の種類と各入賞態様が現れる頻度との関係を示す図である。
【図20】
第1の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられる入賞態様報知選択抽選確率テーブルを示す図である。
【図21】
図20に示す報知選択抽選確率テーブルを用いた結果各予兆報知パターンが出現する確率を示す出現確率テーブルである。
【図22】
第1の実施形態によるスロットマシンの遊技処理を示す第1のフローチャートである。
【図23】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理を示す第2のフローチャートである。
【図24】
図22に示すリール停止制御処理の内容を示すフローチャートである。
【図25】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理で各回転リールに割り当てて読み込まれるシンボルコードの関係を示す図である。
【図26】
第1,第2の各実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられるヒット予想フラグテーブルを示す図である。
【図27】
(a)は図18に示す演出態様組合せ▲3▼における各入賞態様の出現頻度、(b)は図18に示す演出態様組合せ▲8▼における各入賞態様の出現頻度を示す図である。
【図28】
本発明の第2の実施形態によるスロットマシンの外観を示す正面図である。
【図29】
図28に示すスロットマシンの主要な制御回路構成を示すブロック図である。
【図30】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられる第1のリール停止音選択テーブルを示す図である。
【図31】
図30に示すリール停止音1のタイミングチャートである。
【図32】
リール停止音1の消音前に次の停止ボタンが押された際のリール停止音1のタイミングチャートである。
【図33】
図30に示すリール停止音2のタイミングチャートである。
【図34】
リール停止音2の消音前に次の停止ボタンが押された際のリール停止音2のタイミングチャートである。
【図35】
図30に示すリール停止音3のタイミングチャートである。
【図36】
リール停止音3の消音前に次の停止ボタンが押された際のリール停止音3のタイミングチャートである。
【図37】
図30に示すリール停止音4のタイミングチャートである。
【図38】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられる第2のリール停止音選択テーブルを示す図である。
【図39】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第2の停止表示態様(リールランプ点滅パターン1)を示す図である。
【図40】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第3の停止表示態様(リールランプ点滅パターン2)を示す図である。
【図41】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第4の停止表示態様(リールランプ点滅パターン3)を示す図である。
【図42】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第5の停止表示態様(リールランプ点滅パターン4)の前半を示す図である。
【図43】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第5の停止表示態様(リールランプ点滅パターン4)の後半を示す図である。
【図44】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第6の停止表示態様(リールランプ点滅パターン5)を示す図である。
【図45】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第7の停止表示態様(リールランプ点滅パターン6)を示す図である。
【図46】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第8の停止表示態様(リールランプ点滅パターン7)の前半を示す図である。
【図47】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第8の停止表示態様(リールランプ点滅パターン7)の中半を示す図である。
【図48】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第8の停止表示態様(リールランプ点滅パターン7)の後半を示す図である。
【図49】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第9の停止表示態様(リールランプ点滅パターン8)を示す図である。
【図50】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第10の停止表示態様(リールランプ点滅パターン9)の前半を示す図である。
【図51】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第10の停止表示態様(リールランプ点滅パターン9)の中半を示す図である。
【図52】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第10の停止表示態様(リールランプ点滅パターン9)の後半を示す図である。
【図53】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられるデモ抽選テーブル選択テーブルを示す図である。
【図54】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられる第1のデモ抽選テーブルを示す図である。
【図55】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられる第2のデモ抽選テーブルを示す図である。
【図56】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理に用いられる第3のデモ抽選テーブルを示す図である。
【図57】
(a)は第2の実施形態によるスロットマシンのRAMに記憶された遊技状態ステータス(GMLVSTS)格納領域の内容、(b)は同RAMに記憶されたフラグカウンタ(FLGCTR)格納領域の内容を示す図である。
【図58】
第2の実施形態において特定入賞態様発生の予兆報知が100%の確率で行われる確定パターンを示す図である。
【図59】
第2の実施形態によるスロットマシンの遊技処理を示す第1のフローチャートである。
【図60】
図59に示す報知選択抽選処理の内容を示すフローチャートである。
【図61】
図59に示すリール停止制御処理の内容を示すフローチャートである。
【図62】
図59に示す告知ランプ制御処理の内容を示すフローチャートである。
【図63】
第2の実施形態における告知ランプの点灯タイミングチャートを示す図である。
【図64】
第1,第2の各実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において連動演出手段によって遊技者に報知される第1の連動表示態様を示す図である。
【図65】
第1,第2の各実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において連動演出手段によって遊技者に報知される第2の連動表示態様を示す図である。
【図66】
第1,第2の各実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において連動演出手段によって遊技者に報知される第3の連動表示態様を示す図である。
【図67】
第1,第2の各実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において連動演出手段によって遊技者に報知される第4の連動表示態様を示す図である。
【図68】
第1,第2の各実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において連動演出手段によって遊技者に報知される第1の連動表示態様を示す図である。
【図69】
第1,第2の各実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において連動演出手段によって遊技者に報知される第2の連動表示態様を示す図である。
【図70】
第1,第2の各実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において連動演出手段によって遊技者に報知される第3の連動表示態様を示す図である。
【図71】
第1,第2の各実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において連動演出手段によって遊技者に報知される第4の連動表示態様を示す図である。
【図72】
第2の実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第1の停止表示態様を示す図である。
【図73】
第2の実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第2の停止表示態様を示す図である。
【図74】
第2の実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第3の停止表示態様を示す図である。
【図75】
第2の実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第4の停止表示態様を示す図である。
【図76】
第2の実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第5の停止表示態様を示す図である。
【図77】
第2の実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第6の停止表示態様を示す図である。
【図78】
第2の実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第7の停止表示態様を示す図である。
【図79】
第2の実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第8の停止表示態様を示す図である。
【図80】
第2の実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第9の停止表示態様を示す図である。
【図81】
第2の実施形態の第1の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第10の停止表示態様を示す図である。
【図82】
第2の実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第1の停止表示態様を示す図である。
【図83】
第2の実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第2の停止表示態様を示す図である。
【図84】
第2の実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第3の停止表示態様を示す図である。
【図85】
第2の実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第4の停止表示態様を示す図である。
【図86】
第2の実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第5の停止表示態様を示す図である。
【図87】
第2の実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第6の停止表示態様を示す図である。
【図88】
第2の実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第7の停止表示態様を示す図である。
【図89】
第2の実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第8の停止表示態様を示す図である。
【図90】
第2の実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第9の停止表示態様を示す図である。
【図91】
第2の実施形態の第2の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第10の停止表示態様を示す図である。
【図92】
第2の実施形態の第3の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第1の停止表示態様を示す図である。
【図93】
第2の実施形態の第3の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第2の停止表示態様を示す図である。
【図94】
第2の実施形態の第3の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第3の停止表示態様を示す図である。
【図95】
第2の実施形態の第3の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第4の停止表示態様を示す図である。
【図96】
第2の実施形態の第3の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第5の停止表示態様を示す図である。
【図97】
第2の実施形態の第3の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第6の停止表示態様を示す図である。
【図98】
第2の実施形態の第3の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第7の停止表示態様を示す図である。
【図99】
第2の実施形態の第3の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第8の停止表示態様を示す図である。
【図100】
第2の実施形態の第3の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第9の停止表示態様を示す図である。
【図101】
第2の実施形態の第3の変形態様によるスロットマシンの遊技処理において停止演出手段によって遊技者に報知される第10の停止表示態様を示す図である。
【図102】
従来のスロットマシンにおける各リールバックランプの点灯状態を示す図である。
【符号の説明】
1…スロットマシン
2…前面パネル
3,4,5…第1,第2,第3リール
6,7,8…窓
9…メダル投入口
10,11,12…BETスイッチ
13…クレジット数表示部
14…クレジット/精算切換スイッチ
15…スタートレバー
16,17,18…停止ボタン
19…透音孔
20…メダル受皿
21…メダル払出口
22…配当表示部
23…有効化ライン表示ランプ
24…液晶表示部
L1,L2A,L2B,L3A,L3B…入賞ライン
57a,57b,57c…バックランプ
 
訂正の要旨 訂正の要旨
訂正事項a
特許請求の範囲の請求項1を以下のとおり訂正。
【請求項1】 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と、この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と、前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において、
前記入賞態様決定手段は、複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ、
前記可変表示停止手段は、遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても、前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと、前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い、
前記可変表示開始手段によって前記可変表示が開始され、前記可変表示停止手段によって前記可変表示が停止される1回の遊技の中で、前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え、前記報知情報が、配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と、その後の、前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなることを特徴とする遊技機。
訂正事項b
特許請求の範囲の請求項8を以下のとおり訂正。
【請求項8】 前記音発生手段は、前記連動演出手段によって前記各列の表示が演出される毎に、予め定められた種類または長さの効果音を発生させることを特徴とする請求項3または請求項4または請求項6に記載の遊技機。
訂正事項c
特許請求の範囲の請求項23を以下のとおり訂正。
【請求項23】 乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、種々の図柄を複数列に可変表示し,前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを前記各列に停止表示する可変表示装置と、この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と、前記可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において、
前記入賞態様決定手段は、複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が前記確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ、
前記可変表示停止手段は、遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて前記可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても、前記停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと、前記有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い、
前記入賞態様決定手段で決定された入賞態様に基づいた報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え、前記報知情報が、配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と、その後の、前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなることを特徴とする遊技機。
訂正事項d
明細書の段落【0011】を以下のとおり訂正。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、乱数抽選によって遊技の入賞態様を決定する入賞態様決定手段と、種々の図柄を複数列に可変表示し,入賞態様決定手段で決定された入賞態様に応じた図柄組み合わせを各列に停止表示する可変表示装置と、この可変表示装置の可変表示を開始させる可変表示開始手段と、可変表示を各列毎に停止させる可変表示停止手段とを備えて構成される遊技機において、入賞態様決定手段は、複数の入賞態様からなる確率テーブルを有し,抽出された乱数が確率テーブルのいずれかの入賞態様に属したとき,その属した入賞態様の当選フラグを成立させ、可変表示停止手段は、遊技者が操作可能な停止ボタンからなり,この停止ボタンの操作タイミングに応じて可変表示を各列毎に停止させるが,前記当選フラグが成立していても、停止ボタンが前記当選フラグに対応した図柄を有効化入賞ライン上に停止できる所定タイミングで操作されないと、有効化入賞ライン上に入賞が発生する図柄組み合わせを停止表示させない制御を行い、可変表示開始手段によって可変表示が開始され、可変表示停止手段によって可変表示が停止される1回の遊技の中で、入賞態様決定手段で決定された入賞態様に対応した報知情報を所定確率で遊技者に報知する報知手段を備え、前記報知情報が、配当のある複数の異なる入賞態様に共通して演出される報知態様による報知と、その後の、前記報知態様とは異なる報知態様による報知とからなることを特徴とする(請求項1)。
異議決定日 2002-08-01 
出願番号 特願平11-160182
審決分類 P 1 651・ 121- YA (A63F)
P 1 651・ 537- YA (A63F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 神 悦彦  
特許庁審判長 藤井 俊二
特許庁審判官 渡部 葉子
瀬津 太朗
登録日 2000-05-19 
登録番号 特許第3069092号(P3069092)
権利者 アルゼ株式会社
発明の名称 遊技機  
代理人 峯岸 武司  
代理人 峯岸 武司  

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