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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 審決却下 G11B
管理番号 1071197
審判番号 不服2001-17976  
総通号数 39 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2000-05-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-10-09 
確定日 2002-10-28 
事件の表示 平成11年特許願第330497号「携帯用ステレオ音楽等聴取装置」拒絶査定に対する審判事件[平成12年 5月30日出願公開、特開2000-149540]について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求を却下する。 
理由 1:出願の経緯
(1)本件出願の経緯
本件審判請求に係る特許出願(以下「本件出願」という)は、西暦1977年3月24日にイタリアにした特許願に基づいてパリ条約第4条の規定による優先権を主張した昭和53年3月23日に出願された特願昭53-32475号の特許出願(以下、「原出願1」という)を、実用新案法第10条第1項の規定により昭和58年7月19日に実願昭58-111089号の実用新案登録出願(以下、「原出願2」という)に変更し、これを更に実用新案法第11条第1項において準用する特許法第44条第1項の規定により昭和62年2月19日に分割出願して実願昭62-23529号(以下、「原出願3」という)とし、これを更に特許法第46条第1項の規定により平成2年3月12日に特願平2-60901号の特許出願(以下、「原出願4」という)に変更し、これを更に特許法第44条第1項の規定により平成9年8月4日に分割出願して特願平9-209458号の特許出願(以下、「原出願5」という)とし、これを更に特許法第44条第1項の規定により平成11年11月19日に分割出願して特願平11-330497号の特許出願(本件出願)としたものである。

(2)本件審判請求の経緯
本件出願は、平成12年5月30日に出願公開(特開2000-149540号公報)され、また、平成11年11月19日に出願と同時に審査請求され、平成12年11月15日付けで拒絶の理由が通知され、平成13年2月21日付で3ヶ月の期間延長請求書が出され、平成13年5月21日付で意見書が提出されたものの、平成13年7月4日付で前記拒絶の理由によって拒絶査定され、平成13年10月9日に前記拒絶査定に対し本件審判請求がなされたものである。

2: 本件出願発明の認定および出願の出願日の遡及について
(1)本件出願発明の認定
本件出願発明は、明細書及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1(請求項2〜7は実施態様項)に記載された次のとおりのものである。(実施態様項も合わせて記載した)
「【請求項1】
ステレオ音響を聴取中に使用者の身体の運動を妨害することなく使用者が自由に動き得るとともに手を自由に使用できるように使用者の身体に取付けられて操作される個人用携帯HiFiステレオ音響聴取装置であって、
(a) 音響信号を記録した担体から同時に少なくとも一対の互いに異なるステレオ音響電気信号を読み取る読み取り装置を備えた小型化された信号生成手段と、
(b) 前記読み取り装置から前記一対のステレオ音響信号を受け取り信号の増幅を行う小型化されたステレオ音響信号増幅手段と、
(c) 前記読み取り装置とステレオ音響信号増幅手段との間に設けられ、前記ステレオ音響信号増幅手段に部分的増幅信号を送る前置増幅器と、
(d) 前記増幅手段からのそれぞれ異なる出力信号を別々に受け取りHiFiステレオ音響を再生する、唯一のシステムステレオ音響再生手段であって、前記読み取り装置から物理的に隔離し得る少なくとも一対の小型軽量化された両耳式のステレオ音響イヤホーンと、
(e) 前記読み取り装置および増幅手段に電気的に接続されたバッテリを備えている電源手段と、
からなる聴取装置。
【請求項2】
前記読み取り装置、前記増幅手段および前記電源手段は、単一の携帯ユニットとして一体化されていることを特徴とする請求項1記載の聴取装置。
【請求項3】
聴取装置は身体に取付けるための支持手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の聴取装置。
【請求項4】
前記支持手段は、前記読み取り装置、前記増幅手段および前記電源手段を聴取者の腰部に固定するための手段であることを特徴とする請求項3に記載の聴取装置。
【請求項5】
前記読み取り装置、前記増幅支持および前記電源手段は、電線が内蔵されたベルトにより支持されるとともに互いに連結されていることを特徴とする請求項4記載の聴取装置。
【請求項6】
前記読み取り装置は磁気カセットテープの読み取り装置であることを特徴とする請求項1記載の聴取装置。
【請求項7】
聴取装置は音響信号を記録する手段を有しないことを特徴とする請求項1記載の聴取装置。

(2)出願日の遡及について
本願の請求項1に記載の発明並びに請求項2〜7記載の実施態様は、上記原出願1ないし原出願5の明細書又は図面にそれぞれ記載されているものと認められる。
本件出願の基礎となった原出願2ないし5も、それぞれ出願の変更の要件、出願の分割の要件をみたし、それぞれの「出願のとき」は何れも原出願1の出願のときに遡及するものと認められる。
したがって、本件出願は、出願の分割の要件を満たしており、本件出願の「出願のとき」は、原出願1の出願のときである昭和53年3月23日とみなされる。

3:審決却下の理由
(1)出願からの存続期間20年満了日
本件出願の出願のときとみなされる昭和53年(1978年)3月23日を起算点として20年を満了する日は、平成10年(1998年)3月23日であり、その日は、本件分割出願をした日である平成11年(1999年)11月19日の前であり、出願公開日(平成12年5月30日)の前である。
(2)特許出願並びに査定不服審判請求の目的並びに利益
特許出願並びに査定不服審判請求の目的は、特許権を得ることにあり(特許法第36条第1項)、そのため本件査定不服審判請求がなされているが、特許権の存続期間は、特許出願の日から20年をこえることはできない(特許法第67条第1項)ところ、新たな特許出願がもとになる特許出願から20年をこえて出願されている場合である本件審判請求の利益について、以下検討する。
新たな特許出願の発明は、仮に特許されるものであっても、もとになる特許出願の日から20年をもって特許権の存続期間は満了するもので、それ以降は、出願人は、特許権を取得することができないから、もとになる特許出願の日から20年をこえたときに出願されている新たな特許出願は、特許権を得るという目的を達成できない出願といえ、この点で出願の利益は無く、審査及び審理を行う意味も無いものといえる。そして、新たな特許出願は、審判請求においてもその利益が無いことにかわりはないので、審判請求の利益も、また無いといわざるを得ない。
なお、原出願5については、平成11年7月8日に拒絶査定され、この拒絶査定に対し審判請求がなされ(平成11年審判第17200号)、審理の結果、平成13年5月21日付けで「本件審判請求は、請求の利益がないため、不適法な審判請求であり、しかも、その請求をすることができないものであるので、特許法第135条の規定により却下すべきものである。」との理由で「本件審判請求を却下する。」との審決がなされ、そして、この審決は確定している。

4:むすび
以上のとおり、本件査定不服審判請求は、その請求の利益が認められないから、不適法な審判請求であり、しかも、その補正をすることもできないものであるので、特許法第135条の規定により却下すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2002-05-28 
結審通知日 2002-05-31 
審決日 2002-06-18 
出願番号 特願平11-330497
審決分類 P 1 8・ 121- X (G11B)
最終処分 審決却下  
前審関与審査官 小松 正山田 洋一  
特許庁審判長 内藤 二郎
特許庁審判官 麻野 耕一
相馬 多美子
発明の名称 携帯用ステレオ音楽等聴取装置  
代理人 黒瀬 雅志  
代理人 佐藤 一雄  
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