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審決分類 審判 全部申し立て 5項1、2号及び6項 請求の範囲の記載不備  F02B
審判 全部申し立て 2項進歩性  F02B
管理番号 1081372
異議申立番号 異議2002-71768  
総通号数 45 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1996-03-05 
種別 異議の決定 
異議申立日 2002-07-17 
確定日 2003-06-02 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3248653号「防塵キャップ」の請求項1ないし6に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3248653号の請求項1ないし5に係る特許を維持する。 
理由 I.手続の経緯

(1)特許出願:平成6年8月26日(特願平6-201884号)
(2)特許権の設定登録:平成13年11月9日
(3)特許掲載公報の発行:平成14年1月21日
(4)特許異議の申立て:平成14年7月17日(特許異議申立人:江崎 修)
(5)取消しの理由の通知:平成15年2月3日(発送日:平成15年2月14日)
(6)訂正請求書の提出:平成15年4月7日


II.訂正の適否についての判断

1.訂正の内容
権利者が求めた訂正の内容は、上記I.(6)の訂正請求書及び該請求書に添付された訂正明細書の記載からみて、次の訂正事項a、bのとおりであると認められる。
なお、下線は、対比の便のため当審で付したものである。
(1)訂正事項a
上記I.(2)の登録時の願書に添付された明細書(以下、「原特許明細書」という。)の【特許請求の範囲】に、
「【請求項1】 相手側取付パイプに嵌合可能な防塵キャップであって、
前記相手側取付パイプの外周壁に嵌合可能な開口端を有する外側筒部と、
前記外側筒部の反開口端に接続されるフランジ状部分を有する蓋部と、
この蓋部の内壁から前記外側筒部側に突き出すように形成され、前記外側筒部の内側に形成される有底の先端面を有する内側筒部とを備えたことを特徴とする防塵キャップ。
【請求項2】 前記内側筒部は、膨潤時に前記相手側取付パイプの内壁面に自らの外周壁の一部が密着する外径寸法をもつことを特徴とする請求項1記載の防塵キャップ。
【請求項3】 前記内側筒部の先端面は、前記外側筒部の前記開口端よりも内部側にあることを特徴とする請求項1記載の防塵キャップ。
【請求項4】 低密度ポリエチレンにより一体形成された請求項1〜3のいずれか一項記載の防塵キャップ。
【請求項5】 射出成形された樹脂製の防塵キャップである請求項1〜3のいずれか一項記載の防塵キャップ。
【請求項6】 ポンプ部と、このポンプ部を駆動するモータ部と、吐出パイプ及び吸入パイプと、前記吐出パイプまたは前記吸入パイプの少なくとも一方のパイプに嵌合可能な請求項1〜5のいずれか一項に記載の防塵キャップとを備えることを特徴とする燃料ポンプ。」と記載されているのを、
「【請求項1】 相手側取付パイプに嵌合可能な防塵キャップであって、
前記相手側取付パイプの外周壁に嵌合可能な開口端を有する外側筒部と、
前記外側筒部の反開口端に接続されるフランジ状部分を有する蓋部と、
この蓋部の内壁から前記外側筒部側に突き出すように形成され、前記外側筒部の内側に形成される有底の先端面を有する内側筒部とを備え、 前記内側筒部の外径は、相手側取付パイプの内周壁に圧入されない程度の外径であると共に、膨潤時に前記相手側取付パイプの内壁面に自らの外周壁の一部が密着する外径寸法をもつことを特徴とする防塵キャップ。
【請求項2】 前記内側筒部の先端面は、前記外側筒部の前記開口端よりも内部側にあることを特徴とする請求項1記載の防塵キャップ。
【請求項3】 低密度ポリエチレンにより一体形成された請求項1または2記載の防塵キャップ。
【請求項4】 射出成形された樹脂製の防塵キャップである請求項1〜3のいずれか一項記載の防塵キャップ。
【請求項5】 ポンプ部と、このポンプ部を駆動するモータ部と、吐出パイプ及び吸入パイプと、前記吐出パイプまたは前記吸入パイプの少なくとも一方のパイプに嵌合可能な請求項1〜4のいずれか一項に記載の防塵キャップとを備えることを特徴とする燃料ポンプ。」と訂正する。
(2)訂正事項b
原特許明細書の【発明の詳細な説明】の段落【0007】〜【0009】に、
「【課題を解決するための手段】前記課題を解決するための本発明の防塵キャップは、請求項1では、…内側筒部とを備えたことを特徴とする。
請求項2では、…ことを特徴とする。請求項3では、…ことを特徴とする。請求項4では、…一体形成された…防塵キャップであることを特徴とする。
請求項5では、…防塵キャップであるであることを特徴とする。請求項6では、…嵌合可能な請求項1〜5のいずれか一項に記載の防塵キャップとを備えることを特徴とする。」と記載されているのを、
「【課題を解決するための手段】前記課題を解決するための本発明の防塵キャップは、請求項1では、…内側筒部とを備え、前記内側筒部の外径は、相手側取付パイプの内周壁に圧入されない程度の外径であると共に、膨潤時に前記相手側取付パイプの内壁面に自らの外周壁の一部が密着する外径寸法をもつことを特徴とする。
請求項2では、前記内側筒部の先端面は、…ことを特徴とする。
請求項3では、低密度ポリエチレンにより…ことを特徴とする。
請求項4では、射出成形された…防塵キャップであることを特徴とする。
請求項5では、ポンプ部と、…嵌合可能な請求項1〜4のいずれか一項に記載の防塵キャップとを備えることを特徴とする。」と訂正する。

2.検討(訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否)
(1)訂正事項aについて
該訂正事項は、原特許明細書の【特許請求の範囲】の請求項1の構成要件に、「前記内側筒部の外径は、相手側取付パイプの内周壁に圧入されない程度の外径であると共に、膨潤時に前記相手側取付パイプの内壁面に自らの外周壁の一部が密着する外径寸法をもつこと」を付加することにより、訂正後の請求項1とし、原特許明細書の【特許請求の範囲】の請求項2を削除すると共に、残りの請求項の項番を1つずつ繰り上げたものに相当すると解することができるから、特許請求の範囲の減縮及び明りょうでない記載の釈明を目的とする明細書の訂正に該当する。
そして、上記付加した事項は、その一部が原特許明細書の【特許請求の範囲】の請求項2に記載されていて、残余の部分が原特許明細書の【発明の詳細な説明】の段落【0015】に記載されているから、該訂正事項は、いわゆる新規事項に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
(2)訂正事項bについて
該訂正事項は、上記訂正事項aに伴って、訂正後の【特許請求の範囲】の記載と【発明の詳細な説明】の記載の整合を図るものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とする明細書の訂正に該当する。
また、付加した事項は、上記訂正事項aにおいて付加した事項と実質的に同じであるから、いわゆる新規事項に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
(3)むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、平成11年改正前の特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書き、第2項の規定に適合する。
よって、上記訂正を認める。


III.特許異議申立てについての判断

1.本件発明
本件発明は、上記IIで説示したとおり、上記訂正が認められるから、訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1〜5に記載されるとおりのものである(以下、それぞれ、「本件発明1〜5」という。上記II.「1.訂正の内容」参照。)。

2.検討する取消しの理由
(1)特許異議の申立てにおける取消しの理由の概要
ア.進歩性の欠如
本件発明1〜5は、いずれも、甲第1号証及び甲第3号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してなされたものである。
<証拠方法>
甲第1号証:実願昭50-111568号(実開昭52-24254号)のマイクロフィルム
甲第2号証:特許第3248653号公報
甲第3号証:「実用プラスチック事典」株式会社産業調査会発行[第2刷 1994年1月5日]目次、3頁目、17頁目
イ.明細書の記載不備
原特許明細書の【特許請求の範囲】の請求項1において、「蓋部の内壁から前記外側筒部側に突き出すように形成され、前記外側筒部の内側に形成される有底の先端面を有する内側筒部」とあるが、内側筒部の相手側取付パイプの内壁面に対する関係が不明であるから、特許法(平成5年法)第36条第4項、第5項の規定する要件を満たしていない。
(2)上記I.(5)の通知した取消しの理由の概要
ウ.進歩性の欠如
本件発明1〜5は、いずれも、甲第1号証及び甲第3号証に記載された発明並びに刊行物4〜6に記載されるような周知の技術的事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してなされたものである。
<証拠方法>
甲第1号証、甲第3号証:特許異議申立人が提示した証拠
刊行物4:実願平2-119723号(実開平4-76962号)のマイクロフィルム
刊行物5:実公昭58-54791号公報
刊行物6:実公平4-33567号公報
エ.明細書の記載不備
上記(1)イの理由と同じ

3.各刊行物に記載される発明等
(1)甲第1号証
甲第1号証には、その記載事項全体(特に、第1図の従来例参照)からみて、次のような発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認めることができる。
「【引用発明1】 パイプ2(相手側取付パイプ)に嵌合可能な高圧流体封止栓であって、
前記パイプ2(相手側取付パイプ)の外周壁に嵌合可能な開口端を有する溝3の外側筒状部分(外側筒部)と、
前記溝3の外側筒状部分(外側筒部)の反開口端に接続される略円板状の基端部分と、
この略円板状の基端部分の内壁から前記溝3の外側筒状部分(外側筒部側)に突き出すように形成され、前記溝3の外側筒状部分(外側筒部)の内側に形成される有底の先端面を有する溝3の内側筒状部分(内側筒部)とを備えた高圧流体封止栓。」
なお、( )内の記載事項は、引用発明1の構成に相当する本件発明の構成を示す。
(2)甲第2号証
甲第2号証には、申立書7頁14行目〜8頁9行目において、特許異議申立人 江崎 修(以下、「申立人」という。)が主張しているとおりの事項が記載されていると認めることができる。
(3)甲第3号証
甲第3号証には、申立書8頁11〜末行目において、申立人が主張しているとおりの事項が記載されていると認めることができる。
(4)刊行物4
刊行物4には、「燃料ポンプのアウタパイプ5に、その外周に嵌合して開口を覆う防塵キャップ11,21を設けること」が記載されていると認めることができる。
(5)刊行物5
刊行物5には、「プラグ1の接続面を覆って嵌着される外筒部11と内筒部11’を有する防塵キャップ」が記載されていると認めることができる。
(6)刊行物6
刊行物6には、「ローラースリーブ6の内径と略合致する短円柱状の本体8aとフランジ部8bからなる防塵キャップ8」が記載されていると認めることができる。

4.進歩性の欠如について
(1)本件発明1について
本件発明1と引用発明1を対比すると、一致点及び相違点は、以下のとおりであると認められる。
<一致点>
相手側取付パイプに嵌合可能な閉塞部材であって、
前記相手側取付パイプの外周壁に嵌合可能な開口端を有する外側筒部と、
前記外側筒部の反開口端に接続される略円板状の基端部分と、
この略円板状の基端部分の内壁から前記外側筒部側に突き出すように形成され、前記外側筒部の内側に形成される有底の先端面を有する内側筒部とを備えた閉塞部材。
<相違点>
ア.閉塞部材の用途について、本件発明1では、「防塵キャップ」となっているのに対し、引用発明1では、「高圧流体封止栓」となっている点(以下、「相違点ア」という。)。
イ.閉塞部材の基端部分の態様について、本件発明1では、「フランジ状部分を有する蓋部」となっているのに対し、引用発明1では、「略円板状の基端部分」となっている点(以下、「相違点イ」という。)。
ウ.内側筒部の外径の寸法について、本件発明1では、「前記内側筒部の外径は、相手側取付パイプの内周壁に圧入されない程度の外径であると共に、膨潤時に前記相手側取付パイプの内壁面に自らの外周壁の一部が密着する外径寸法をもつこと」となっているのに対し、引用発明1では、そのように特定されていない点(以下、「相違点ウ」という。)。
<相違点の検討>
ア.相違点アについて
燃料ポンプ等の製品の露出した筒部に防塵キャップを設けることは、本件発明に係る特許明細書の記載(例えば、【従来の技術】の欄)及び刊行物4の記載事項からみて、周知の技術的事項と認められる。
そして、「高圧流体封止栓」及び「防塵キャップ」は、その機能からみて、「閉塞部材」の限度で一致していて、少なくとも、「高圧流体封止栓」を燃料ポンプ等の製品の露出した筒部に装着すれば、「防塵キャップ」としての機能を奏することは、当業者ならずとも容易に予測できることにすぎない。
また、刊行物4〜6の記載事項からみて、防塵キャップを装着したときの気密性を維持するために、内側を密に接するようにすること及び外側を密に接するようにすることは、それぞれ、周知の技術的事項と認められ、これらを単に寄せ集めることは、当業者にとって容易に想到できることにすぎない。
してみると、相違点アに係る本件発明1の構成要件は、前示の防塵キャップに係る周知の技術的事項に引用発明1の技術思想を適用することにより、当業者が容易に想到することができたというべきものである。
イ.相違点イについて
防塵キャップに「フランジ状部分を有する蓋部」を設けることは、本件発明に係る特許明細書の記載(例えば、【従来の技術】の欄)及び刊行物6の記載事項からみて、周知の技術的事項と認められる。
また、取扱いを容易にするために蓋に「フランジ状部分」を設けることは、周知の技術的事項にすぎない。
してみると、相違点イに係る本件発明1の構成要件は、引用発明1に前示の防塵キャップ及び蓋に係る周知の技術的事項を適用することにより、当業者が必要に応じ適宜実施し得た設計的事項というべきものである。
ウ.相違点ウについて
相違点ウに係る本件発明1の構成要件の技術的意義は、訂正後の特許明細書の記載「内側筒部40の外径は、吸入パイプ5の内壁に圧入されない程度の外径にする。これは、内側筒部40は嵌合時に吸入パイプ5に案内される部分で圧入する役割を果たさないためである。」(段落【0015】相当箇所)及び「本発明では、内側筒部40の外径は、パイプ内径と同等もしくはパイプ内径よりも若干小さくするようにするのが望ましい。これは、圧入時にバリ発生を防止すると共に、圧入直後には外側筒部38がパイプ外周と密接に接合することで脱落を防止し、その後に防塵キャップが残油を吸って膨潤した時などには、たとえ外側筒部38が膨潤して広がったとしても内側筒部40も同様に膨潤することで内側筒部40がパイプ内周壁に押圧するように密着し防塵キャップ37の吸入パイプ5からの脱落を確実に防止するようにするためである。」(段落【0017】相当箇所)からみて、「内側筒部の外径を、相手側取付パイプの内周壁に圧入されない程度の外径で、かつ、膨潤時に相手側取付パイプの内壁面に自らの外周壁の一部が密着する外径寸法とすることにより、圧入時にバリ発生を防止すると共に、圧入直後には外側筒部がパイプ外周と密接に接合することで脱落を防止し、その後に防塵キャップが残油を吸って膨潤した時などには、たとえ外側筒部が膨潤して広がったとしても内側筒部も同様に膨潤することで内側筒部がパイプ内周壁に押圧するように密着し防塵キャップが吸入パイプから脱落するのを確実に防止する」ようにするためと解される。
これに対し、甲第1号証の主として第1図の従来例から抽出される引用発明1においては、高圧流体を封止するものであることから、内側筒状部分(内側筒部)の外径をパイプ2(相手側取付パイプ)に圧入する必要があり、しかも、その圧入の程度は、高圧流体の圧力によっても耐えられる程度のものであって、防塵キャップに求められる程度と全く異なるものと解される。
加えて、甲第1号証においては、引用発明1の内側筒状部分(内側筒部)の外径をパイプ2(相手側取付パイプ)に圧入する程度では、封止の機能が不十分であるとして、内側筒状部分(内側筒部)における有底の先端面を有する溝3の構成を廃止することが提案されている。
そうすると、引用発明1において、内側筒状部分(内側筒部)の外径をパイプ2(相手側取付パイプ)の内周壁に圧入されない程度の外径とすることを妨げる特段の事情があるというべきである。
そして、他の証拠及び刊行物を参酌しても、相違点ウに係る本件発明1の構成要件が当業者にとって容易に想到できるとする根拠は、見当たらない。
してみると、相違点ウは、格別なものというほかない。
したがって、本件発明1は、「特許異議申立人が提示した証拠及び上記I.(5)の通知した取消しの理由で引用した刊行物に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものと認められるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。」とすることができない。
(2)本件発明2〜5について
本件発明2〜5は、いずれも、本件発明1の構成要件にさらに構成要件を付加するものであるから、これらの本件発明2〜5と引用発明1を対比すると、少なくとも、本件発明1と引用発明1の対比における相違点ウと実質的に同じ相違点を含むことが明らかである。
そして、相違点ウは、格別なものであることは前示のとおりである。
したがって、本件発明2〜5は、本件発明1と同様の理由により、「特許異議申立人が提示した証拠及び上記I.(5)の通知した取消しの理由で引用した刊行物に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものと認められるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。」とすることができない。

5.記載不備について
特許異議申立人が不備があるとした点(上記I.(5)の通知した取消しの理由で指摘した点と同じ)は、上記II.1.(1)訂正事項aのとおりに訂正され、該訂正により、内側筒部の外径と相手側取付パイプの内周壁の訂正後の関係が、「内側筒部の外径を、相手側取付パイプの内周壁に圧入されない程度の外径で、かつ、膨潤時に相手側取付パイプの内壁面に自らの外周壁の一部が密着する外径寸法とすることにより、圧入時にバリ発生を防止すると共に、圧入直後には外側筒部がパイプ外周と密接に接合することで脱落を防止し、その後に防塵キャップが残油を吸って膨潤した時などには、たとえ外側筒部が膨潤して広がったとしても内側筒部も同様に膨潤することで内側筒部がパイプ内周壁に押圧するように密着し防塵キャップが吸入パイプから脱落するのを確実に防止する」といった技術的意義を有することは、前示のとおりである(上記4.(1)<相違点の検討>ウ.)。
してみると、上記不備は、訂正により解消していると認めることができる。
したがって、「本件の訂正後の特許明細書は、特許法(平成5年法)第36条第4項、第5項の規定する要件を満たしていない。」とすることができない。

6.むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び当審が通知した取消しの理由によっては、本件発明1〜5についての特許を取り消すことはできない。
また、他に同特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
防塵キャップ
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 相手側取付パイプに嵌合可能な防塵キャップであって、
前記相手側取付パイプの外周壁に嵌合可能な開口端を有する外側筒部と、
前記外側筒部の反開口端に接続されるフランジ状部分を有する蓋部と、
この蓋部の内壁から前記外側筒部側に突き出すように形成され、前記外側筒部の内側に形成される有底の先端面を有する内側筒部とを備え、
前記内側筒部の外径は、相手側取付パイプの内周壁に圧入されない程度の外径であると共に、膨潤時に前記相手側取付パイプの内壁面に自らの外周壁の一部が密着する外径寸法をもつことを特徴とする防塵キャップ。
【請求項2】 前記内側筒部の先端面は、前記外側筒部の前記開口端よりも内部側にあることを特徴とする請求項1記載の防塵キャップ。
【請求項3】 低密度ポリエチレンにより一体形成された請求項1または2記載の防塵キャップ。
【請求項4】 射出成形された樹脂製の防塵キャップである請求項1〜3のいずれか一項記載の防塵キャップ。
【請求項5】 ポンプ部と、このポンプ部を駆動するモータ部と、吐出パイプ及び吸入パイプと、前記吐出パイプまたは前記吸入パイプの少なくとも一方のパイプに嵌合可能な請求項1〜4のいずれか一項に記載の防塵キャップとを備えることを特徴とする燃料ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
本発明は、防塵キャップに関するもので、詳細には相手側取付パイプから脱落し難い防塵キャップに関するものである。
【従来の技術】
従来より、燃料ポンプなどの精密加工品を出荷する場合、その精密加工品のパイプ部分などには防塵キャップなどが取付けられ、外部から塵、埃等の異物がパイプ部分から精密加工品内部に侵入しないようにしている。
例えば図9に示す従来の防塵キャップ27は、例えば図8に示すように、燃料ポンプ1の吸入パイプ5に嵌合される。この燃料ポンプ燃料ポンプ1は、モータ部3とポンプ部4とから成り、吸入パイプ5から吸入した燃料を第1インペラ11および第2インペラ12によりポンプ室13を経由して吐出パイプ6から吐出するようになっている。モータ部3は、モータ軸8にアーマチャ14が固定され、このアーマチャ14を電磁力により回転させるマグネット15が押さえ板バネ17によりハウジングの内部に固定されている。電気コネクタ7から供給される電流により駆動されるモータ軸8の先端部に第1インペラ11と第2インペラ12が回転方向に固定されており、第1インペラ11はポンプカバー23とポンプスペーサ22との間に収容されており、第2インペラ12はポンプケーシング21とポンプスペーサ22の間に収容されている。またモータ軸8を回転可能に支持するメタル軸受16はポンプケーシング21に取付けられており、モータ軸8のスラスト受ピン24はポンプカバー23に取付けられている。
この燃料ポンプ1を出荷するとき、その出荷前に吸込パイプ5の外周面に吸入側防塵キャップ27を圧入し、また、吐出パイプ6の外周面には吐出側防塵キャップ28を圧入する。
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の燃料ポンプによると、ソルベントあるいはガソリンのような検査油にてポンプの性能チェックを行った後、ポンプに吸入側防塵キャップ27および吐出側防塵キャップ28を嵌めて出荷し運搬され、出荷先に到着した後にこれらの吸入側防塵キャップ27と吐出側防塵キャップ28が取り外されてポンプが車両の燃料タンク内に組付けられる。
しかし、出荷前の工程検査時に使用した検査油の残油が燃料ポンプの吸入パイプなどに付着している場合、この吸入側パイプに防塵キャップが圧入されると、この防塵キャップが残油により膨潤し、すなわち油を吸収してキャップが膨張し、その結果吸入側パイプから防塵キャップが脱落するおそれがあった。
このような防塵キャップの脱落を防止するため、吸入側パイプに防塵キャップを圧入した後、この防塵キャップの外周側をカラー部材などで締め付けるという方法があるが、このようなカラー部材等を用いるとすれば部品点数の増加によりコストアップとなる。
本発明は、パイプ部分に嵌合可能な脱落し難い防塵キャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための本発明による防塵キャップは、請求項1では、相手側取付パイプに嵌合可能な防塵キャップであって、前記相手側取付パイプの外周壁に嵌合可能な開口端を有する外側筒部と、前記外側筒部の反開口端に接続されるフランジ状部分を有する蓋部と、この蓋部の内壁から前記外側筒部側に突き出すように形成され、前記外側筒部の内側に形成される有底の先端面を有する内側筒部とを備え、前記内側筒部の外径は、相手側取付パイプの内周壁に圧入されない程度の外径であると共に、膨潤時に前記相手側取付パイプの内壁面に自らの外周壁の一部が密着する外径寸法をもつことを特徴とする。
請求項2では、前記内側筒部の先端面は、前記外側筒部の前記開口端よりも内部側にあることを特徴とする。
請求項3では、低密度ポリエチレンにより一体形成された防塵キャップであることを特徴とする。
請求項4では、射出成形された樹脂製の防塵キャップであることを特徴とする。
請求項5では、燃料ポンプは、ポンプ部と、このポンプ部を駆動するモータ部と、吐出パイプ及び吸入パイプと、前記吐出パイプまたは前記吸入パイプの少なくとも一方のパイプに嵌合可能な請求項1〜4のいずれか一項に記載の防塵キャップとを備えることを特徴とする。
【作用および発明の効果】
請求項1記載の防塵キャップによると、相手側取付パイプの外周壁に防塵キャップの外側筒部の内壁が嵌合されるため、嵌合時、相手側取付パイプからの防塵キャップの脱落が防止される。
嵌合後、相手側取付パイプに付着する残渣油などを防塵キャップ自身が吸収すると防塵キャップ自身が膨潤することがあるが、この膨潤時には、外側筒部が拡大することにより相手側取付パイプからガタツキが発生することがあっても、反対に、内側筒部の外径寸法が拡大するので、この内側筒部の外周壁の一部が相手側取付パイプの内壁面に密着する。このため、膨潤時にもまた、相手側取付パイプからの防塵キャップの脱落が防止される。
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
精密加工品としての内燃機関用燃料ポンプに適用した本発明の防塵キャップの第1の実施例を説明する。
図1は、本発明による防塵キャップ37が燃料ポンプ1の吸入パイプ5に嵌合されている状態を示し、図2は、この防塵キャップ37の断面図を示す。
図1に示すような燃料ポンプにおいて、まず構造について説明すると、燃料ポンプ1は、モータ部3とポンプ部4とから成り、吸入パイプ5から吸入した燃料を第1インペラ11および第2インペラ12によりポンプ室13を経由して吐出パイプ6から吐出するようになっている。モータ部3は、モータ軸8にアーマチャ14が固定され、このアーマチャ14を電磁力により回転させるマグネット15が押さえ板バネ17によりハウジングの内部に固定されている。電気コネクタ7から供給される電流により駆動されるモータ軸8の先端部に第1インペラ11と第2インペラ12が固定されており、第1インペラ11はポンプカバー23とポンプスペーサ22との間に収容されており、第2インペラ12はポンプケーシング21とポンプスペーサ22の間に収容されている。また、モータ軸8を回転可能に支持するメタル軸受16はポンプケーシング21に取付けられており、モータ軸8のスラスト受ピン24はポンプカバー23に取付けられている。
防塵キャップ37は、樹脂例えばポリエチレンにより射出成形により一体成形される。この防塵キャップ37は、各部分を分けると、外側筒部38と蓋部39と内側筒部40とから成る。各部を順に説明する。
外側筒部38は、円筒状で、一端に開口端38aを有し、他端38bが蓋部39に接続されている。この外側筒部38は、その開口端38a側の内周壁38cが燃料ポンプ1の吸入パイプ5の外周壁に圧入時に接触する面となる。
蓋部39は、外側筒部38の他端38bに環状に接続されてその閉口部に蓋をするもので、外側筒部38の外径よりも大径のフランジ状部分39aを有する。蓋部39の厚みは、その径外側に突き出すフランジ部分39aの厚さが外側筒部38の厚さよりも厚く、外側筒部18の径内側部分の蓋部分39bの厚さは外側筒部38の厚さよりも薄くなっている。
内側筒部40は、凸状に形成され、具体的には、外側筒部38の径内側に蓋部39の内面側から有底筒状に形成される。この内側筒部40の厚さは、外側筒部38の厚さとほぼ同等の厚さに形成されている。内側筒部40の外径は、吸入パイプ5の内壁に圧入されない程度の外径にする。これは、内側筒部40は嵌合時に吸入パイプ5に案内される部分で圧入する役割を果たさないためである。また、内側筒部40の凸状先端面40aは、外側筒部38の開口端38aから外部に突き出さないように内側で止められている。これは、防塵キャップ37が単体で放置される場合、外側筒部38の開口端38aよりも内部に先端面40aが存在することで先端面40aに直接埃、塵等が付着しないようにするためである。これらの埃、塵等の異物が内側筒部40の先端面40aなどに付着すると、この防塵キャップ37を吸入パイプ5などに圧入する時、その異物等が吸入パイプ5 の内部に侵入するおそれが大きいからである。
防塵キャップ37の材質は、たとえば低密度ポリエチレンを使用するが、その他ポリプロピレン等熱可塑性樹脂を使用することもできる。本実施例では、燃料ポンプ1の吸入パイプ5の外径:11.15mm、内径:7.45mmであるのに対し、防塵キャップ37の外側筒部38の内径は10.65mm、内側筒部40の外径は7.45mmとしている。外側筒部38の内径が吸入パイプ5の外径よりも小さいのは、圧入時に外側筒部38の内周壁38cが吸入パイプ5の外周壁に密着して嵌合するようにするためであり、内側筒部40の外径が吸入パイプ5の内径とほぼ同等であるのは、吸入パイプ5の内部に内側筒部40がスムーズに嵌合するようにすると共に、内側筒部40の外周にパイプ内周壁との圧入の際にバリ等が発生するのを防止するためである。
本発明では、内側筒部40の外径は、パイプ内径と同等もしくはパイプ内径よりも若干小さくするようにするのが望ましい。これは、圧入時にバリ発生を防止すると共に、圧入直後には外側筒部38がパイプ外周と密接に接合することで脱落を防止し、その後に防塵キャップが残油を吸って膨潤した時などには、たとえ外側筒部38が膨潤して広がったとしても内側筒部40も同様に膨潤することで内側筒部40がパイプ内周壁に押圧するように密着し防塵キャップ37の吸入パイプ5からの脱落を確実に防止するようにするためである。
本実施例によると、吸入パイプ5への圧入時、圧入直後は外側筒部38の内周壁が吸入パイプ5の外周壁と密着し、膨潤した時には内側筒部40の外周壁が吸入パイプ5の内周壁に密着するため、吸入パイプ5から防塵キャップ37が脱落するのを確実に防止することができる。本実施例によれば、吸入パイプ5に防塵キャップ37を嵌合した後、カラー部材等を使用することなく防塵キャップ37の脱落が防止されるため、外部から吸入パイプ5内への塵、埃等の異物が侵入するのを防止することができる。
次に、吸入パイプからの防塵キャップの抜け荷重の変化について行った実験結果を図3、図4および図5に示す。
(1)抜け荷重変化
実験は、防塵キャップの試験品5個(n=5)について吸入パイプに圧入した後、この防塵キャップを抜き取る時の初期抜け荷重を測定し、次いで別の試験品5個を取って吸入パイプに防塵キャップを嵌合した後、検査残渣油(ソルベント)の中に吸入パイプと防塵キャップのみを72時間浸漬後、吸入パイプからの防塵キャップの抜け荷重を測定した。試験品は、図9に示す従来品と図2に示す本発明の第1実施例品の防塵キャップのそれぞれについて行った。その実験結果は図3に示される。図3は、初期抜け荷重と72時間浸漬後の抜け荷重の各5個の平均値をそれぞれ取ったものである。具体的な数値は図4および図5に示す通りである。図4は、本発明第1実施例品の初期抜け荷重並びに72時間浸漬後の抜け荷重を試験品各5個について棒グラフにして表したものであり、図5は、従来品の初期抜け荷重と72時間浸漬後抜け荷重を試験品の各5個について棒グラフに表したものである。
実験結果から判るように、図4に示すように第1実施例品においては検査残渣油に72時間浸漬した後にも抜け荷重がある程度の大きさで残存しており、この結果吸入パイプから防塵キャップが脱落し難いことが理解できる。これに対し図5に示すように、従来品においては初期抜け荷重は高いとはいえ検査残渣油72時間浸漬後には防塵キャップの抜け荷重がほとんどゼロに近い値であり、この結果から防塵キャップが脱落し易いことが理解できる。
本発明の実施例品においては、前述したように防塵キャップの内側筒部の自己膨潤作用により吸入パイプ内周壁と内側筒部の外周壁がより密着したことにより防塵キャップの密着による脱落防止機能が働くものと考えられる。
(2) 寸法変化
次に、前記脱落防止機能が発揮される原因を究明するための1つの参考の実験を行った。この実験は防塵キャップ単品を取り、その試験品は第1実施例のものと同等のものであるが、この試験品について、検査残渣油(ソルベント)に浸漬し、その浸漬時間と防塵キャップの外側筒部38の内径寸法並びに内側筒部40の外径寸法の関係を測定した。その結果を図6に示す。
図6のグラフに示されるように、外側筒部38の内径については初期寸法から浸漬時間が長くなるに従い寸法が次第に大きくなるため、ガタ発生のおそれが生じて来ることが判る。一方、内側筒部40の外径についても同様に、寸法が初期寸法から次第に大きくなることにより、この内側筒部40の外周壁が吸入パイプの内周壁に嵌合密着する作用が働くことが推定される。従ってこの嵌合密着作用により吸入パイプから防塵キャップが抜けにくく脱落しにくくなる効果が働くものと考えられる。このような嵌合密着効果は、従来品ではない。従来品では内側筒部がないのであるから、このような脱落防止機能は働かない。従って、従来品では脱落し易くなるものと考えられる。
次に本発明の第2の実施例による防塵キャップを図7に示す。図7に示す第2の実施例の防塵キャップ47は、外側筒部38、蓋部39および内側筒部50から成る。外側筒部38と蓋部39は、図2に示す第1実施例のものと同様の形状であるので、説明を省略する。内側筒部50は、その凸状先端部が薄肉円錐台状に形成されている。この薄肉円錐台状部分50aは、外側筒部38の一方の端部の開口端38aよりも内部にあって外部に突き出さない位置にある。内側筒部50が円錐台状になっていることにより吸入パイプの内側部分に案内されるようにして嵌合することが可能であり、また、外側筒部38の開口端38aよりも内部にあることにより内側筒部50の円錐台部分50aにゴミ、埃等の異物が付着しにくいようになっている。精密嵌合品に防塵キャップを嵌合したとき、精密嵌合品の内部に異物等が侵入するのを極力避けるようにした配慮からである。
本実施例によると、出荷前、燃料ポンプ1の吸入パイプ5に防塵キャップ47を圧入し、この防塵キャップ付きの状態の燃料ポンプが運搬され、目的地に到着後組み付けられる。この組付け時に防塵キャップが吸入パイプから取り外される。出荷前から組付け前まで、防塵キャップが燃料ポンプに脱落しないで装着された状態が確実に保たれるため、防塵キャップによる精密加工品である燃料ポンプ内に異物等の侵入が確実に防止されるという効果がある。
なお、前記実施例では防塵キャップの内側筒部は薄肉に形成したが、本発明では、防塵キャップの内側筒部を中実円筒状に形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の防塵キャップを適用した燃料ポンプの部分切欠側面図である。
【図2】
本発明の第1実施例による防塵キャップの断面図である。
【図3】
本発明の第1実施例による防塵キャップの抜け荷重変化の実験データを示すデータ図である。
【図4】
本発明の第1実施例の抜け荷重変化を示す実験データ図である。
【図5】
従来品の抜け荷重変化を示す実験データ図である。
【図6】
本発明の第1実施例品の寸法変化を示す実験データ図である。
【図7】
本発明の第2の実施例による防塵キャップの断面図である。
【図8】
燃料ポンプに従来の防塵キャップを取付けた状態を示す部分切欠側面図である。
【図9】
従来品の防塵キャップの断面図である。
【符号の説明】
1 燃料ポンプ
2 ハウジング
3 モータ部
4 ポンプ部
5 吸入パイプ
37 防塵キャップ
38 外側筒部
39 蓋部
40 内側筒部
50 内側筒部
50a 薄肉円錐台部分
 
訂正の要旨 ▲1▼訂正事項a
特許請求の範囲の請求項1の「内側筒部とを備えた」を、「内側筒部とを備え、前記内側筒部の外径は、相手側取付パイプの内周壁に圧入されない程度の外径であると共に、膨潤時に前記相手側取付パイプの内壁面に自らの外周壁の一部が密着する外径寸法をもつ」と訂正する。
▲2▼訂正事項b
上記訂正事項aにて特許請求の範囲の請求項1に請求項2の内容を限定したことに伴い、明瞭でない記載の釈明を目的として、特許請求の範囲の請求項2の「前記内側筒部は、膨潤時に前記相手側取付パイプの内壁面に自らの外周壁の一部が密着する外径寸法をもつ」を、「前記内側筒部の先端面は、前記外側筒部の前記開口端よりも内部側にある」と訂正する。
▲3▼訂正事項c
上記訂正事項aにて特許請求の範囲の請求項1に請求項2の内容を限定したことに伴い、明瞭でない記載の釈明を目的として、特許請求の範囲の請求項3の「前記内側筒部の先端面は前記外側筒部の前記開口端よりも内部側にあることを特徴とする請求項1」を、「低密度ポリエチレンにより一体形成された請求項1または2」と訂正する。
▲4▼訂正事項d
上記訂正事項aにて特許請求の範囲の請求項1に請求項2の内容を限定したことに伴い、明瞭でない記載の釈明を目的として、特許請求の範囲の請求項4の「低密度ポリエチレンにより一体形成された」を、「射出成形された樹脂製の防塵キャップである」と訂正する。
▲5▼訂正事項e
上記訂正事項aにて特許請求の範囲の請求項1に請求項2の内容を限定したことに伴い、明瞭でない記載の釈明を目的として、特許請求の範囲の請求項5の「射出成形された樹脂製の防塵キャップである請求項1〜3のいずれか一項記載の防塵キャップ。」を、「ポンプ部と、このポンプ部を駆動するモータ部と、吐出パイプ及び吸入パイプと、前記吐出パイプまたは前記吸入パイプの少なくとも一方のパイプに嵌合可能な請求項1〜4のいずれか一項に記載の防塵キャップとを備えることを特徴とする燃料ポンプ。」と訂正し、請求項6を削除する。
▲6▼訂正事項f、
上記訂正事項aにて訂正する特許請求の範囲の請求項1に記載の発明と発明の詳細な説明との整合を図るため、明瞭でない記載の釈明を目的として、明細書第3頁段落番号0007第5〜6行目の「内側筒部とを備えた」を、「内側筒部とを備え、前記内側筒部の外径は、相手側取付パイプの内周壁に圧入されない程度の外径であると共に、膨潤時に前記相手側取付パイプの内壁面に自らの外周壁の一部が密着する外径寸法をもつ」と訂正する。
▲7▼訂正事項g
上記訂正事項b〜dにて訂正する特許請求の範囲の請求項2〜4に記載の発明と発明の詳細な説明との整合を図るため、明瞭でない記載の釈明を目的として、明細書第3頁段落番号0008第1〜6行目の「請求項2では、前記内側筒部は、膨潤時に前記相手側取付パイプの内壁面に自らの外周壁の一部が密着する外径寸法をもつことを特徴とする。請求項3では、前記内側筒部の先端面は前記外側筒部の前記開口端よりも内部側にあることを特徴とする。請求項4では、低密度ポリエチレンにより一体形成された防塵キャップであることを特徴とする。」を、「請求項2では、前記内側筒部の先端面は、前記外側筒部の前記開口端よりも内部側にあることを特徴とする。請求項3では、低密度ポリエチレンにより一体形成された防塵キャップであることを特徴とする。請求項4では、射出成形された樹脂製の防塵キャップであることを特徴とする。」と訂正する。
▲8▼訂正事項h
上記訂正事項eにて訂正する特許請求の範囲の請求項5に記載の発明と発明の詳細な説明との整合を図るため、明瞭でない記載の釈明を目的として、明細書第3頁段落番号0009第1行目〜同第4頁第3行目の「請求項5では、射出成形された樹脂製の防塵キャップであることを特徴とする。請求項6では、燃料ポンプは、ポンプ部と、このポンプ部を駆動するモータ部と、吐出パイプ及び吸入パイプと、前記吐出パイプまたは前記吸入パイプの少なくとも一方のパイプに嵌合可能な請求項1〜5のいずれか一項に記載の防塵キャップとを備えることを特徴とする。」を、「請求項5では、燃料ポンプは、ポンプ部と、このポンプ部を駆動するモータ部と、吐出パイプ及び吸入パイプと、前記吐出パイプまたは前記吸入パイプの少なくとも一方のパイプに嵌合可能な請求項1〜4のいずれか一項に記載の防塵キャップとを備えることを特徴とする。」と訂正する。
異議決定日 2003-05-14 
出願番号 特願平6-201884
審決分類 P 1 651・ 121- YA (F02B)
P 1 651・ 534- YA (F02B)
最終処分 維持  
前審関与審査官 黒瀬 雅一  
特許庁審判長 舟木 進
特許庁審判官 清田 栄章
飯塚 直樹
登録日 2001-11-09 
登録番号 特許第3248653号(P3248653)
権利者 株式会社デンソー
発明の名称 防塵キャップ  
代理人 伊藤 高順  
代理人 加藤 大登  
代理人 伊藤 高順  
代理人 碓氷 裕彦  
代理人 碓氷 裕彦  
代理人 加藤 大登  
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