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審決分類 審判 全部申し立て 特120条の4、2項訂正請求(平成8年1月1日以降)  G11B
審判 全部申し立て 2項進歩性  G11B
審判 全部申し立て 特36 条4項詳細な説明の記載不備  G11B
審判 全部申し立て 5項1、2号及び6項 請求の範囲の記載不備  G11B
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  G11B
審判 全部申し立て 産業上利用性  G11B
管理番号 1102757
異議申立番号 異議2001-73013  
総通号数 58 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1995-05-23 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-11-08 
確定日 2004-06-28 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3162558号「磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体の製造方法」の請求項1ないし3に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3162558号の請求項1、2に係る特許を維持する。 
理由
1.手続の経緯
本件特許第3162558号の請求項1〜3に係る発明は、平成5年11月11日に特許出願され、平成13年2月23日にその特許権の設定登録がなされ、その後特許異議申立人斎藤順一より特許異議の申立てがなされ、取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成14年7月12日に特許異議意見書が提出されるとともに訂正請求がなされたものである。

2.訂正の適否について
〔2-1〕訂正の内容
特許権者が求めている訂正の内容は次のとおりである。

(1) 訂正事項a
特許査定時の明細書中の特許請求の範囲の請求項1〜3において、もとの請求項2を削除し、以下項数を繰り上げ「1、2」と訂正する。
(2) 訂正事項b
特許査定時の明細書中の特許請求の範囲において、もとの請求項3に係る記載「化学強化処理による応力層を10〜200μm備えるガラス基板の両主表面を、一組の研磨パッドを用いて同時に研磨し、両主表面の研磨厚さの差異を0〜0.15μmにする磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。」を、訂正後の請求項2に係る記載「化学強化処理による応力層を10〜200μm備えるガラス基板の両主表面を、一組の研磨パッドを用いて各面0.05μmづつ同時に研磨し、両主表面の研磨厚さの差異を0〜0.15μmにする磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。」と訂正する。
(3) 訂正事項c
特許査定時の明細書中の段落[0007]の記載
「【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本願請求項1に記載の発明は、化学強化処理による応力層を10〜200μm備えるガラス基板の両主表面を、一組の研磨パッドを用いて各面0.05〜0.7μmづつ同時に研磨する磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法である。本願請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、研磨を枚葉式に行う磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法である。」
を、
「【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本願請求項1に記載の発明は、化学強化処理による応力層を10〜200μm備えるガラス基板の両主表面を、一組の研磨パッドを用いて各面0.05〜0.7μmづつ同時に研磨する磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法である。」
と訂正する。
(4) 訂正事項d
特許査定時の明細書中の段落[0008]の記載
「請求項3に記載の発明は、化学強化処理による応力層を10〜200μm備えるガラス基板の両主表面を、一組の研磨パッドを用いて同時に研磨し、両主表面の研磨厚さの差異を0〜0.15μmにする磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法である。」
を、
「請求項2に記載の発明は、化学強化処理による応力層を10〜200μm備えるガラス基板の両主表面を、一組の研磨パッドを用いて各面0.05μmづつ同時に研磨し、両主表面の研磨厚さの差異を0〜0.15μmにする磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法である。」
と訂正する。
(5) 訂正事項e
特許査定時の明細書中の発明の名称「磁気記録媒体用ガラス基板及び磁気記録媒体の製造方法」を、「磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法」と訂正する。
(6) 訂正事項f
特許査定時の明細書中の段落[0001]の記載
「【産業上の利用分野】
本発明は、磁気記録媒体用ガラス基板及び前記ガラス基板を用いた磁気記録媒体の製造方法に関する。」
を、
「【産業上の利用分野】
本発明は、磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法に関する。」
と訂正する。

〔2-2〕訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び、特許請求の範囲の拡張 ・変更の存否
(1) 訂正事項aについて
特許査定時の明細書の請求項2を削除するものであるから、この訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当し、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
(2) 訂正事項bについて
特許査定時の明細書の特許請求の範囲の請求項3における、「ガラス基板の両主表面を、一組の研磨パッドを用いて同時に研磨し」とあるのを、「ガラス基板の両主表面を、一組の研磨パッドを用いて各面0.05μm以上づつ同時に研磨し」と限定し、訂正後の請求項2に繰り上げるものである。上記「一組の研磨パッドを用いて各面0.05μm以上づつ同時に研磨」することは、特許査定時の明細書の段落[0015]に「削減厚さが0.05μm未満であると、前述の化学強化に伴って発生する突起及び化学強化前の研磨工程で残存した微細な傷や凹凸を十分に除去できない。従って、削減厚さは0.05μm以上とする必要がある。」と記載されており、同様に、段落[0032]及び図3にも記載されていたものである。
したがって、この訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当し、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
(3) 訂正事項c〜fについて
訂正事項cについては、上記訂正事項aの特許請求の範囲の減縮に伴い、特許請求の範囲と発明の詳細な説明の記載との整合を図るために、
訂正事項dについては、上記訂正事項bの特許請求の範囲の減縮に伴い、特許請求の範囲と発明の詳細な説明の記載との整合を図るために、
訂正事項eについては、上記訂正事項a、bの特許請求の範囲の減縮に伴い、特許請求の範囲と発明の名称との整合を図るために、
訂正事項fについては、上記訂正事項eの訂正に伴い、発明の名称と発明の詳細な説明との整合を図るために、
それぞれ訂正したもので、明りょうでない記載の釈明を目的とするものに該当し、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

〔2-3〕訂正についてのむすび
以上のとおり、上記訂正は、特許法第120条の4第2項及び同条第3項において準用する特許法第126条第1項ただし書き及び同条第2項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.特許異議の申立てについて

〔3-1〕申立ての理由の概要
異議申立人斎藤順一は、証拠方法として甲第1号証〜甲第6号証を提出して、本件特許の請求項1〜3に係る発明は、甲第1号証に記載された発明と同一、もしくは甲第1号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであり、また、甲第1、2号証もしくは甲第1〜4号証、または、甲第5、6号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるので、特許法第29条第1項第3号、または同法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、請求項1〜3に係る発明の特許は、特許法第29条第1項第3号、または同法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから取り消されるべき旨、また、請求項1〜3に係る発明の特許は、特許法第29条第1項柱書きの規定、特許法第36条の規定に違反してされたものであるから取り消されるべき旨、を主張する。

<証拠方法>
甲第1号証:Edited by K.G.Kumanin「GENERATION OF OPTICAL SURFACES 」 The Focal Library 1962年 p.145-186
甲第2号証:「工業材料」vol.141、No.10 1993年8月号(日刊工業新聞社 ) p.120-121
甲第3号証:「電子材料」1984年3月号(工業調査会)p.131-138
甲第4号証:「機能材料」1989年4月号(シーエムシー出版)p.15-27
甲第5号証:「機械の研究」第19巻第9号 1967年(養賢堂)p.81-86
甲第6号証:原田正一「ガラス研磨に関する研究」 京都大学大学院工学 研究科・工学部 1978年博士論文 昭52-8-20発行

〔3-2〕取消し理由通知の概要
当審で通知した取消し理由の概要は、本件の請求項1〜3に係る発明は、刊行物1〜6(異議申立人の提出した甲第1〜6号証)に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件の請求項1〜3に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、特許法第113条第2項の規定により取り消されるべきものである、また、本件の請求項1〜3に係る発明の特許は、特許法第36条第4〜6項の規定を満たしていない特許出願に対してなされたものであるから、特許法第113条第4項の規定により取り消されるべきものである、というものである。

〔3-3〕本件発明
上記2.で示したように上記訂正が認められるから、本件特許の請求項1及び2に係る発明(以下、「本件発明1」、及び「本件発明2」という。)は、上記訂正に係る訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1及び2に記載された次のとおりのものである。

「【請求項1】
化学強化処理による応力層を10〜200μm備えるガラス基板の両主表面を、一組の研磨パッドを用いて各面0.05〜0.7μmづつ同時に研磨する磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
【請求項2】
化学強化処理による応力層を10〜200μm備えるガラス基板の両主表面を、一組の研磨パッドを用いて各面0.05μm以上づつ同時に研磨し、両主表面の研磨厚さの差異を0〜0.15μmにする磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。」

〔3-4〕刊行物(甲各号証)に記載された事項
取消理由通知で示した刊行物1〜6(甲第1〜6号証)には、以下の技術事項が記載乃至開示されている。

<刊行物1(甲第1号証)>
・事前に加工され、残留応力が残っているガラスディスクの片面を削減していくと変形し、凸状になること。
・この場合、ディスクの厚さL、削減するガラス層の厚さΔH、残留応力値と、変形fとの間には(1)式で示した関係があること。
・平坦なガラス板面の片面が研磨されると、板面は変形し、研磨された面は凹状に、研削のみの面は凸状になること。
・Fig.26には、2面同時加工工程の主要形態が示されている。
・Fig.27に関し、2面同時加工を行うことにより、片側加工に伴う、ワーク厚さ方向に対する応力分布の崩れによって引き起こされる変形について避けることができること。

<刊行物2(甲第2号証)>
・化学強化による応力層が130μm以上あり、化学強化後に精密研磨して、フライングハイト(磁気ヘッド浮上量)を50-100nm程度にできる磁気ディスク用ガラス基板。

<刊行物3(甲第3号証)>
・光ディスク用超高強度ガラスディスクに関し、イオン交換による化学強化ガラスにおいて約150μmの強化層を形成し、イオン交換中に生じるガラス面の浸食による欠陥を除くために片面で10μm以下の精密研磨を行うこと。
・磁気ディスク用の化学強化ガラス基板として、8インチ形(210φ×100φ×1.905)と5インチ形(130φ×40φ×1.905)のものが示されている。

<刊行物4(甲第4号証)>
・光ディスク用ガラス基板に関し、強度向上のために行う化学強化工程中に上下面で歪みの入り方が変わり反りが生じることがあること。
・アルミノケイ酸ガラスを化学強化して150μmの厚さの強化層を形成し、片面10μmずつ研磨してディスク基板を製造すること。
・磁気ディスク用のアルミノケイ酸ガラス基板として、8インチ形(210φ×100φ×1.905)と5インチ形(130φ×40φ×1.905)のものが示されている。

<刊行物5(甲第5号証)>
・両面をラッピングしたガラス薄板の片面をポリシングすると、他方のラップ加工面が凸に変形すること(図2.3 TWYMAN効果)。

<刊行物6(甲第6号証)>
・高い平面度をもつ薄い板ガラスを研磨加工(ラッピング-ポリシング)によって得るには、常にガラスの両面から同じ厚さのガラスを除去しながらポリシングをする必要があること。

〔3-5〕判 断

【特許法第29条第2項、同条第1項第3号、及び同条第1項柱書違反について】
本件発明1、2と刊行物1に記載されたものとを対比すると、刊行物1には、残留応力層を有するガラス板の片面を研磨することにより削減すると変形を生じること、この変形を避けるためにはガラス板の両面を同時に加工すればよいことは示されているものの、このガラス板が本件発明1、2のように「磁気記録媒体用」のものであること、及び、本件発明1における「各面0.05〜0.7μmづつ同時に研磨する」こと、本件発明2における「各面0.05μm以上づつ同時に研磨し、両主表面の研磨厚さの差異を0〜0.15μmにする」ことについて何ら記載されておらず、示唆されてもいない。また、刊行物1において、両主表面に接する応力層を有するガラスディスクを片面より削減すると変形が生じ、その変形量の大きさfが(1)式で表されるとしているが、この(1)式の比例定数kの値はガラス材料の弾性係数と光学歪み係数に依存するとあるのみで、具体的にどのように求められるものか何ら示されていない。したがって、変形量fを所定の値に抑えるために削減量ΔHをどの程度とすればよいかについて明らかとはいえない。
刊行物2には、化学強化による応力層の厚さが130μmと本件発明1、2の範囲に含まれる磁気ディスク用ガラス基板が記載されているものの、本件発明1における「各面0.05〜0.7μmづつ同時に研磨する」こと、本件発明2における「各面0.05μm以上づつ同時に研磨し、両主表面の研磨厚さの差異を0〜0.15μmにする」ことについて何ら記載されておらず、示唆されてもいない。
刊行物3、4には、化学強化ガラスの強化層の厚さが150μmと本件発明1、2の範囲に含まれる磁気ディスク用ガラス基板が示されており、片面で10μm以下の精密研磨を行うものであるが、この研磨量は本件発明1、2の研磨量に比してオーダーが全く異なり相当大きいものであり、しかも、強化層が30μm前後の薄いガラスの場合には適切ではないともされており(刊行物3のp.136右欄の記載を参照)、本件発明1における、応力層を10〜200μm備えるガラス基板の両主表面を「各面0.05〜0.7μmづつ同時に研磨する」こと、本件発明2における「各面0.05μm以上づつ同時に研磨し、両主表面の研磨厚さの差異を0〜0.15μmにする」ことについて、記載されておらず、示唆されてもいない。
刊行物5、6には、ガラスのポリシングについて示されているのみで、本件発明1、2が対象とする磁気記録媒体用ガラス基板について何ら記載もしくは示唆されていない。

刊行物1〜6に記載されたものを組み合わせても、本件発明1における、化学強化処理による応力層を10〜200μm備える(磁気記録媒体用)ガラス基板の両主表面を、一組の研磨パッドを用いて「各面0.05〜0.7μmづつ同時に研磨する」こと、本件発明2における「各面0.05μm以上づつ同時に研磨し、両主表面の研磨厚さの差異を0〜0.15μmにする」ことは導出され得ないし、このことを当業者の周知技術、もしくは技術常識であるとする根拠も見当たらない。

そして、本件発明1、2は、上記の構成を含む構成により、優れた平滑性を有し、反りも少なく、磁気ヘッドの浮上特性を向上させる等の効果を奏するものである。

したがって、本件発明1、2は、刊行物1に記載された発明とすることはできない。また、本件発明1、2は、上記刊行物1〜6に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできないので、本件発明1、2の特許は、特許法第29条第1項第3号、及び、同法第29条第2項の規定に違反してなされたものとすることはできない。さらに、本件発明1、2の特許は、特許法第29条第1項柱書の規定に違反してされたものとすることはできない。

【特許法第36条違反について】
本件特許の明細書には、磁気記録媒体用化学強化ガラス基板の両面を同時に研磨する場合、該ガラス基板表面を化学強化面から平滑な研磨面に移行するために削減する厚さを0.05μm以上とすること、反りが許容値(2μm)を越えないようにするために削減する厚さを0.7μm以下とすること、また、0.15μmを越える削減厚さの差により許容値(2μm)を上回る反りが発生すること、言い換えれば、反りが許容値(2μm)を越えないようにするために削減厚さの差を0.15μm以下とすることが実施例として示されているので、本件特許の明細書の記載に不備があるとすることはできない。
したがって、本件発明1、2についての特許は、特許法第36条第4〜6項の規定を満たさない特許出願に対してされたものとすることはできない。

〔3-6〕むすび
以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由及び証拠方法によっては、本件発明1、2についての特許を取り消すことはできない。
また、他に本件発明1、2についての特許を取り消すべき理由を発見しない。
したがって、本件発明1、2についての特許は、拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認めない。

よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 化学強化処理による応力層を10〜200μm備えるガラス基板の両主表面を、一組の研磨パッドを用いて各面0.05〜0.7μmづつ同時に研磨する磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
【請求項2】 化学強化処理による応力層を10〜200μm備えるガラス基板の両主表面を、一組の研磨パッドを用いて各面0.05μm以上づつ同時に研磨し、両主表面の研磨厚さの差異を0〜0.15μmにする磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク記憶装置の大容量化にともなって、記録密度の向上のために磁気ヘッド浮上量の低減が図られている。このためには平滑性に優れた磁気記録媒体が必要とされるが、通常の薄膜型磁気記録媒体においては磁性膜厚が0.5μm程度以下と薄く、基板の表面状態が磁気記録媒体の平滑性に著しく影響を及ぼすため、平滑性に優れた基板に対する要求が大きくなってきている。このような要求に対し、ガラス基板は研磨によって比較的容易に表面の平滑化を図ることができるという特徴を有するため、磁気記録媒体用基板として採用され始めている。
【0003】
磁気記録媒体用ガラス基板の加工は、通常、加工順に以下の工程からなり、この工程を経て製造されたガラス基板は、磁気ヘッド浮上量が75nm程度の磁気ディスク装置に対して適用が可能である。
▲1▼円盤加工工程:板ガラスを円盤形状のガラス基板に加工する工程
▲2▼ラップ工程:ガラス基板を所定の板厚に加工する工程
▲3▼研磨工程:ガラス基板の表面を研磨し平滑にする工程
▲4▼化学強化工程:ガラス基板に化学強化を施す工程
ここで、▲3▼の研磨工程は、通常、それ以前の工程においてガラス基板に生じたクラック等の加工変質層を除去するための第一段階の研磨と、ガラス基板の表面平滑性を所定のレベルにするための第二段階の研磨の2段階の研磨工程から構成されている。
【0004】
一方、▲3▼の研磨工程のうち上記第二段階の研磨を▲4▼の化学強化工程後に行う方法が知られている(特開昭63-175219)。この理由は前記文献中では明らかにされていないが、ガラス基板の表面をさらに平滑にすることを意図したものと推察される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、さらに磁気ヘッド浮上量を低減するため、上記方法により化学強化後のガラス基板をさらに研磨した場合には、より平滑な表面を有するガラス基板を得ることはできるものの、ガラス基板の反りが生じ易いことが判明した。このガラス基板の反りは、磁気記録媒体の軸方向加速度の増大をもたらし、磁気ヘッドの浮上特性を劣化させて記録密度向上を阻害する要因となる。
【0006】
以上の事情に鑑み、本発明は、優れた平滑性を有し、反りも少なく、磁気ヘッド浮上量50nm程度の磁気ディスク装置に対しても適用可能な磁気記録媒体用ガラス基板の効率的な製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本願請求項1に記載の発明は、化学強化処理による応力層を10〜200μm備えるガラス基板の両主表面を、一組の研磨パッドを用いて各面0.05〜0.7μmづつ同時に研磨する磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、化学強化処理による応力層を10〜200μm備えるガラス基板の両主表面を、一組の研磨パッドを用いて名面0.05μm以上づつ同時に研磨し、両主表面の研磨厚さの差異を0〜0.15μmにする磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法である。
【0009】
ここで、化学強化処理とは、使用するガラスのガラス転移点以下の温度領域において、ガラス表面近傍のイオンをより大きなイオン半径を有するイオンに置換してガラス表面に圧縮応力を発生させることをいい、例えば、ガラスを硝酸カリウム溶融塩中に浸漬させ、ガラス中のナトリウムイオンを前記溶融塩中のカリウムイオンに置換することにより行われる。
【0010】
本発明に用いることができるガラスは、化学強化処理が可能であれば特に制限はなく、ソーダ石灰ガラス、ホウ珪酸ガラス、アルミノホウ珪酸ガラス等を用いることができる。
【0011】
尚、本発明に使用できる研磨材としては、酸化セリウム、アルミナ砥粒、ダイヤモンド砥粒、コロイダルシリカ砥粒、酸化ジルコニウム砥粒等を挙げることができるが、研磨面の平滑性向上の観点から、無水硅酸の超微粒子をコロイド溶液としたコロイダルシリカ、酸化ジルコニウムの超微粒子等の遊離砥粒が望ましい。また、一般に砥粒の粒径が小さいほど表面平滑性は向上するが、一方では砥粒価格も上昇するため、本発明の実施には0.02μm〜0.2μmの粒径の砥粒が特に好ましい。さらには、砥粒の形状としては球形に近いものが平滑性向上の観点から好ましい。
【0012】
【作用】
本発明によれば、ガラス基板表面を研磨しガラス厚さを削減する量が、ガラス基板の反りを一定値以上としない範囲以内でありながら一定の表面平滑性を確保するのに必要な範囲以上であるため、表面平滑性に優れ、かつ、反りの少ない化学強化ガラス基板を製造することができる。
【0013】
化学強化処理を施したガラス基板の応力分布は、図5に示すように、表面付近の圧縮応力が非常に大きい一方、表面から内部に進むと応力値が急激に減少する。このため、化学強化処理後のガラス基板を研磨する場合には、ガラス基板の研磨面間で削減するガラス厚さに差があると、この差異が微小であっても、研磨面間における応力のバランスが崩れて大きな曲げ応力が発生し、結果として、特に板厚が薄い磁気記録媒体用ガラス基板にあっては、容易に反りの原因となる。この反りを回避するためには削減するガラス厚さの差異を0μm以上0.15μm以下とする必要がある。
【0014】
この削減する厚さの差異はガラス基板両面の研磨速度の差によって生じるため、研磨条件を基板両面で同一とするように留意する必要があるが、この条件を厳密に同一とすることは極めて困難であるため、上記反りを回避するためには削減するガラス厚さを一定値以下とせざるを得ない。具体的には、削減厚さが0.7μmを越えると、両研磨面間の削減厚さの差異が大きくなり、前述したようにそれに起因する曲げ応力が増大し、反りの許容値を超える。従って、削減厚さは0.7μm以下とする必要がある。
【0015】
しかし、削減する厚さを小さくしすぎると表面平滑性を失する恐れがある。特に、化学強化後のガラス基板上には、本発明者が後述する実施例において確認したように、数十nmの突起が生じており、少なくともこの突起を取り除く程度には表面を研磨する必要がある。具体的には、削減厚さが0.05μm未満であると、前述の化学強化に伴って発生する突起及び化学強化前の研磨工程で残存した微細な傷や凹凸を十分に除去できない。従って、削減厚さは0.05μm以上とする必要がある。
【0016】
本発明によれば、化学強化処理後のガラス基板の研磨により削減するガラス厚さとガラス基板の表面平滑性または反りの関係を後述する実施例により確認し、削減厚さを一定範囲内に制御することにより、優れた表面平滑性を有しつつ基板の反りも実用上支障のない範囲としたため、磁気ヘッド浮上量を低減し得るガラス基板を効率的に製造することが可能である。
【0017】
【実施例】
(実施例1)
▲1▼円盤加工工程
まず、40mm角、厚さ0.7mmのソーダライムシリケートガラスからなる板ガラスを、ダイヤモンド工具を用いて、外径34mm、内径8mmのドーナツ状に円盤加工し、さらに、外周端面及び内周端面に所定の面取り加工を施した。
▲2▼ラップ工程
図6に示したラップ装置を用いてラップ工程を行った。ラップ砥粒としては粒度#1000のアルミナ砥粒25aを用い、研磨圧力を200g/cm2程度に設定し、内側ギヤ21と外側ギヤ22とを回転させることにより、FRP製のキャリア23内に設置したガラス基板1の両面をラッピングした。この加工により、ガラス基板の板厚を0.45mm、表面粗さをRmax2μm程度にした。
▲3▼研磨第1工程
図7に示した研磨装置を用いて、上記のラップ工程で発生したクラック等の加工変質層を除去した。ここで、図7に示した研磨装置は、図6に示したラップ装置における鋳鉄定盤24の代わりにその内表面にポリッシュ用パッド31を接着した定盤32を用いる点と、アルミナ砥粒の代わりに酸化セリウム砥粒を水と混合した研磨スラリー25bを用いる点のみがラップ装置と異なるが、他は同じである。この研磨第1工程は、ポリッシュ用パッド31として硬質パッド(スピードファム(株)社製ポリウレタンパッド;商品名MHC15A)を用い、以下の研磨条件で行った。
研磨スラリー:酸化セリウム(平均粒径:約1.5μm)+水研磨圧力:200g/cm2研磨時間:30分間除去量:60μm(両面)
この研磨第1工程により、ガラス基板1の表面粗さは、原子間力顕微鏡(デジタルインスツルメント(株)社製;商品名NanoScope:以下「AFM」という。)による表面12μm□あたりの凹凸の最大値と最小値の差異(以下単に「最大最小値」という。)で、平均18nm、最大35nm程度になった。また、ガラス基板1の反りは、表面形状測定装置(ZYGO(株)社製;ZYGOMark 4)による測定から、平均約1μmであった。
【0018】
尚、本工程においては、表面粗さをRmax50nm未満とすることが望ましい。研磨第2工程との関連において生産効率を上げる等の理由からである。
▲3▼化学強化工程
ガラス基板を450℃に加熱した硝酸カリウム溶融塩中に20時間浸漬して化学強化処理を行い、表面に圧縮応力層を形成した。光学式測定機によれば、この応力層の厚みは約60μm、表面の圧縮応力は約60kgf/mm2であった。
【0019】
この化学強化工程により、ガラス基板の表面粗さは、AFMによる12μm□の最大最小値が平均27nm、最大45nmとなり、表面平滑性は同工程前よりも悪化した。
【0020】
化学強化処理後のガラス基板の主表面をAFMにより観察したところ、ガラス基板の表面には直径0.2μm程度、高さ数十nmの多数の突起が多数存在していた。化学強化処理前のガラス基板にはこのような多数の突起は観察されないことから、この突起は化学強化処理に伴ってガラス基板上に発生したものである。
【0021】
図8に、この突起のうち最大級のものを含む研磨面の断面を示す。
【0022】
また、ガラス基板の反りは、前述の表面形状測定装置による測定から平均約1μmであり、化学強化処理前と同一であった。
【0023】
尚、本工程において形成する応力層の厚みはイオン交換時の温度・時間を制御することにより10μm〜200μmとすることが適当である。
▲5▼研磨第2工程
図1及び図2に示した研磨装置を用いて、一枚ごとにガラス基板の両面を同時に研磨した。即ち、ガラス基板1を、ガイドローラ2a、2b、2cにより鉛直状態に保持し、ガラス基板1の両側に対向して設けた定盤3a、3b上にそれぞれ両面テープで接着された研磨パッド4a、4bにより加圧しつつ、研磨液供給パイプ5から研磨スラリー6を供給しながらモーター7a、7bにより駆動ベルト8a、8bを介して研磨パッド4a、4bを回転させることによりガラス基板1の両面を同時に研磨した。このとき、ガイドローラ2a、2b、2cが取り付けられた揺動治具9を上下に駆動させることにより、ガラス基板1を揺動した。揺動幅10は、研磨・削減されるガラス厚が半径方向にほぼ一様になるように決定した。研磨パッド4a、4bの加圧はバネ式加圧治具11を用いて、保持台12、軸13を介して研磨パッド4a、4bをガラス基板1に押し付けることにより行った。また、研磨スラリー6は、研磨液タンク14からポンプ15によって供給した。
【0024】
研磨パッドとしては軟質パッド(スピードファム(株)社製スウェードパッド;商品名ポリテックス)を用い、以下の研磨条件で行った。
研磨スラリー:酸化ジルコニウム(平均粒径:約0.2μm)+水研磨圧力:100g/cm2研磨時間:4分間ここで、この研磨条件における研磨速度は、片面につき約0.036μm/分であり、従って、この研磨第2工程におけるガラス基板の削減厚さは、片面につき約0.15μmであった。
【0025】
この工程は、上述の化学強化工程で発生した突起を除去すると同時に、研磨第1工程後にガラス基板の主表面に残存している微小な傷、凹凸等をも除去するものであり、この工程を経て製造したガラス基板の表面粗さは、前述のAFMにより測定した12μm□の最大最小値で、平均10nm、最大14nmと十分に小さいものであった。
【0026】
研磨後のガラス基板の主表面をAFMにより観察したところ、化学強化工程において発生した突起はほぼ除去できたことが確認されていた。
【0027】
図9に、研磨後の研磨面の断面を示す。
【0028】
また、ガラス基板の反りは、表面形状測定装置による測定から、平均約1.2μmであり、化学強化前より若干増大したが、許容値である2μmよりも小さいものであった。
【0029】
ここで、研磨第2工程を、複数枚ごとに研磨するいわゆるバッチ研磨により行わず、一枚ごとに研磨を行ういわゆる枚葉研磨により行ったのは、研磨前のガラス厚さのばらつきを反映して各ガラス基板の厚さの削減量にばらつきが生じるのを防止するためである。即ち、バッチ中板厚が薄いガラス基板に対しては研磨力が十分に働かず、予定していた研磨が十分に行えなくなることを防ぐためである。
【0030】
全てのガラス基板について板厚を測定し、板厚により選別したガラス基板のみをバッチ研磨することによっても、研磨厚さのばらつきは防止できる。しかし、この方法は、全数について板厚を検査する必要があり、また、一定量のストックをもつ必要があるので生産効率上却って好ましくない。従って、本発明では、研磨第2工程として、枚葉研磨する装置によって削磨厚さを確実に一定範囲内に制御しながら研磨する工程を採用した。
(実施例2)
図3は、実施例1において上記研磨第2工程におけるガラス基板の削減厚さを種々に変えて得た各ガラス基板について、AFMにより測定した12μm□の最大最小値及び表面形状測定装置により測定した反りとガラス基板の削減厚さを示したものである。
【0031】
これより、表面の平滑性については、削減する厚さが0.05μm以上ではAFMの最大最小値が平均20nm以下となってかなり平滑な面が得られていることが、特に削減厚さが0.1μm以上ではAFMの最大最小値が平均15nm以下となり非常に平滑な面が得られていることがわかる。また、反りについては、削減する厚さが0.7μm以下であれば許容値である2μmを越えることはなく、特に削減厚さが0.3μm以下では1.4μm以下となり反りの少ない良好なガラス基板が得られることがわかる。
【0032】
これは、削減厚さが0.05μm未満であると、前述の化学強化に伴って発生する突起及び研磨第1工程において残存した微細な傷や凹凸を十分に除去できないためであり、また、削減厚さが0.7μmを越えると、両研磨面間の削減厚さの差異が大きくなり、それに起因する曲げ応力が増大するためである。
【0033】
以上より明らかなように、片面の削減厚さが0.05μm以上0.7μm以下の範囲内であれば、極めて平滑な表面を持ち、かつ、反りが十分小さな磁気記録媒体用化学強化ガラス基板を得ることができる。
【0034】
また、量産時の表面凹凸状態、反りのばらつき及び研磨時間の短縮の観点から、削減するガラス厚さは0.15μm以上0.3μm以下が特に好ましい。
(実施例3)
研磨第2段階における研磨スラリーをコロイダルシリカ(平均粒径:約0.05μm)に変える以外はすべて実施例1と同一条件でガラス基板を作製した。
【0035】
ここで、この研磨条件における研磨速度は、各研磨面について約0.014μm/分であり、従って、この研磨第2段階における削減厚さは約0.06μmであった。
【0036】
本実施例によるガラス基板の表面粗さは、AFMにより測定した12μm□の最大最小値で平均8nm最大10nmとさらに小さいものであった。また、ガラス基板1の反りは、表面形状測定装置による測定から平均約1.1μmであり、化学強化前よりやや増大したが、許容値である2μmよりも小さいものであった。
(実施例4)
外径34mm、内径8mm、板厚0.381mmの化学強化後のガラス基板の片面のみを種々の厚さで削減・研磨し、この削減する厚さと発生する反りの大きさを表面形状測定装置により計測した結果を図4に示す。0.15μmを越える削減厚さの差により許容値である2μmを上回る反りが発生することがわかる。
(実施例5)
次に、上記の実施例1によって得られたガラス基板を用いて磁気記録媒体としての磁気ディスクを以下の方法により製造した。
【0037】
まず、実施例1により得たガラス基板の主表面に、膜厚100nmのTi膜、膜厚150nmのCr膜、膜厚50nmのCo-Cr-Ta合金膜、膜厚20nmのC膜を順次スパッタリングにより成膜した。次に、パーフロロポリエーテル系の潤滑剤をその表面に塗布し、磁気ディスクを得た。
【0038】
ここで、Co-Ni-Cr合金膜は磁性膜であり、その下地層たるCr膜及びTi膜は磁性膜の磁気特性を向上させる下地膜であり、C膜は保護膜である。
【0039】
この磁気ディスク数枚について、グライドハイトテスター(イートン(社)社製;製品No.005G)を用いてタッチダウンハイト(以下「TDH」という。)を測定した。この測定の概略を図10に示す。即ち、磁気ディスク42を十分高速で回転させ、磁気ヘッド41を浮上させ、この状態で磁気ディスク42の回転数を徐々に下げて行き、磁気ディスク42と磁気ヘッド41との接触が生じ始めるところの磁気ヘッド42の浮上高さをもってTDHとした。接触の有無は、磁気ヘッドに取り付けたアコースティック・エミッションセンサーによって検出した。
【0040】
本実施例による磁気ディスクのTDHは、平均20nm、最大25nmであり、極めて良好なものであった。このような磁気ディスクは、生産時の種々のマージンを考慮しても、磁気ヘッドの浮上高さが50nm以下である磁気ディスク装置に対して容易に適用可能である。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、磁気ヘッド浮上高さを50nm程度とする磁気ディスク装置にも使用可能な磁気記録媒体に適するガラス基板を効率的に生産することが可能である。
【0042】
特に、磁気ヘッド浮上量の低減に障害となるガラス基板の反りを抑制しつつ表面平滑性を実現できる化学強化後のガラス基板の厚さの削減範囲を明確にしたため、これを研磨条件に反映させることにより上記ガラス基板を従来よりも効率よく製造する方法を実現した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に適した装置の模式図
【図2】本発明の実施に適した装置の研磨部分の模式図
【図3】化学強化処理後のガラス基板のガラス板厚の削磨量と基板表面の平滑性、基板の反りとの関係を示す図
【図4】化学強化処理後のガラス基板の片側だけを研磨したときの削減厚さと基板の反りの関係を示す図
【図5】化学強化処理を施したガラスの断面方向の応力分布を示す図
【図6】実施例のラップ工程で用いた装置要部の模式図
【図7】実施例の研磨第1工程で用いた装置要部の模式図
【図8】化学強化処理後のガラス基板断面を原子間力顕微鏡で測定した結果を示す図
【図9】研磨第2工程後のガラス基板断面を原子間力顕微鏡で測定した結果を示す図
【図10】タッチダウンハイト測定の概略を示す図
【符号の説明】
1;ガラス基板、2a、2b、2c;ガイドローラ、3;定盤、4a、4b;研磨パッド、5;研磨液供給パイプ、6a、6b;研磨スラリー、7a、7b;モーター、8a、8b;駆動ベルト、9;揺動治具、10;揺動幅、11;バネ式加圧治具、12;保持台、13;軸14;研磨液タンク、15;ポンプ、21;内側治具、22;外側治具、23;キャリア、24;鋳鉄定盤、25a;アルミナ砥硫を含む研磨スラリー、25b;酸化セリウムを含む研磨スラリー、31;ポリッシュ用パッド、32;ポリッシュ用パッドを接着した定盤、41;磁気ヘッド、42;磁気ディスク
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2004-06-08 
出願番号 特願平5-282209
審決分類 P 1 651・ 113- YA (G11B)
P 1 651・ 531- YA (G11B)
P 1 651・ 534- YA (G11B)
P 1 651・ 14- YA (G11B)
P 1 651・ 121- YA (G11B)
P 1 651・ 832- YA (G11B)
最終処分 維持  
特許庁審判長 片岡 栄一
特許庁審判官 山田 洋一
川上 美秀
登録日 2001-02-23 
登録番号 特許第3162558号(P3162558)
権利者 HOYA株式会社
発明の名称 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法  

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