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審決分類 審判 全部申し立て 5項1、2号及び6項 請求の範囲の記載不備  H01L
審判 全部申し立て 特36 条4項詳細な説明の記載不備  H01L
審判 全部申し立て 2項進歩性  H01L
管理番号 1113024
異議申立番号 異議2001-72393  
総通号数 64 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 1992-08-04 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-09-05 
確定日 2005-02-19 
異議申立件数
事件の表示 特許第3141033号「光感知又はX線感知センサよりなる装置」の請求項1ないし10に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 特許第3141033号の請求項1ないし4に係る特許を維持する。 
理由 第1 手続の経緯
特許第3141033号の請求項1ないし10に係る発明についての出願は、平成3年1月24日(パリ条約による優先権主張1990年1月27日、ドイツ)に特許出願され、平成12年12月15日にその発明についての特許権の設定登録がなされ、その後平成13年9月5日に、その特許について、特許異議申立人金子和弘、特許異議申立人坂口敬、特許異議申立人キャノン株式会社のそれぞれにより特許異議の申立がなされ、平成14年3月1日に取消理由通知がなされ、その指定期間内である平成14年6月17日に訂正請求がなされ、平成14年7月8日に訂正拒絶理由通知がなされ、その指定期間内である平成14年10月17日付けで手続補正がなされた。
そして、平成14年6月17日の訂正請求を容認せず、「特許第3141033号の請求項1ないし10に係る特許を取り消す。」との異議決定が平成14年11月29日になされたところ、特許権者はこれを不服として異議決定取消の訴えを東京高等裁判所に提訴した(平成15年(行ケ)第144号)。
その裁判中に、本件特許の登録時の請求項1ないし10及び発明の詳細な説明の訂正をすることについての審判(訂正2004-39182号)が請求され、平成16年8月30日に、訂正明細書のとおりに訂正をすることを認める旨の審決がなされ、これが確定した。
そのため、東京高等裁判所において、平成16年11月29日に、異議決定は結果として、判断の対象となるべき発明の要旨の認定を誤ったことになり、この誤りが決定の結論に影響を及ぼすことは明らかであるから、「特許庁が異議2001-72393号事件について平成14年11月29日にした決定を取り消す。」旨の判決の言い渡しがあったので、さらに審理する。
なお、前記平成14年6月17日の訂正請求は、異議決定取消判決後の平成17年1月11日に取り下げられた。

第2 異議申立理由の概要
1.特許異議申立人キャノン株式会社による特許異議申立の理由の概要
特許異議申立人キャノン株式会社は、証拠として本件出願前国内において頒布された
1)甲第1号証(特開昭62-202684号公報)、
2)甲第2号証(特開昭61-101179号公報)、
3)甲第3号証(特開昭58-105673号公報)、
4)甲第4号証(電子情報通信学会技術研究報告 Vol.88 No.446 1989.2.21 ED88-157 pp.41-48 ”a-SiTFT駆動イメージセンサの高速・多階調化”)、
5)甲第5号証(IEEE ELECTRON DEVICES DECEMBER 1989 VOLUME 36 NUMBER 12 pp.2923-2927 "Hydrogenated Amorphous-Silicon Image Sensors" )
を提出し、本件請求項1、2、3、7、9、10に係る発明の特許は、その出願前に頒布された甲第1号証ないし甲第5号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明を行うことができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであり、取り消されるべきものである旨主張している。
また、特許異議申立人キャノン株式会社は、請求項1,2に係る発明について説明した明細書の箇所は段落【0012】、【0013】であると考えられるが、複数の読出ラインについての具体的図示は全くされていないため、読出ラインの結線態様が不明であり、当業者が本願特許発明を実施することは困難であると言わざるを得ず、したがって、本件の請求項1及び請求項2に係る発明及びそれらを必須要件とする請求項3〜10に係る発明については、特許法第36条第4項に規定する要件を満たしていないので、取り消されるべきものである旨主張している。
また、特許異議申立人キャノン株式会社は、請求項7に係る発明について、これに関わる記載が発明の詳細な説明には一切ないので、請求項7に係る発明が発明の詳細な説明に記載したものではなく、特許法第36条第6項に規定する要件を満たしていないので、取り消されるべきものである旨主張している。

2.特許異議申立人金子和弘による特許異議申立の理由の概要
特許異議申立人金子和弘は、証拠として本件出願前国内において頒布された
1)甲第1号証(特開昭62-202684号公報)、
2)甲第2号証(特開昭58-105673号公報)、
3)甲第3号証(特開昭64-061054号公報)
を提出し、本件請求項1ないし2に係る発明の特許は、その出願前に頒布された甲第1号証ないし甲第3号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明を行うことができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであり、取り消されるべきものである旨主張している。
また、特許異議申立人金子和弘は、本件明細書の特許請求の範囲の請求項1の記載では、請求項1の第4行と第5行の「電気スイッチ」と同第7行の「スイッチ」の関係が明確ではなく、請求項1の第8行と右下欄第2〜3行の「読出ライン」の関係が不明確であり、請求項1の第3〜5行の「該センサのそれぞれは電気スイッチを有し、薄膜技術を用いて電気スイッチとして構成され」は主語述語及び修飾の関係が意味不明であり、請求項1の第9〜13行の「又並列に読出される信号を直列信号に変換する転送手段からなり、各読出ラインに結晶性半導体からなり、転送に先行し、増幅器が設けられ」も意味不明である。よって、本件特許の明細書の特許請求の範囲の記載は、特許法第36条第6項第1号及び第2号に適合するものではないので、取り消されるべきである旨主張している。

3.特許異議申立人坂口敬による特許異議申立の理由の概要
特許異議申立人坂口敬は、証拠として本件出願前国内において頒布された
1)甲第1号証(テレビジョン学会技術報告,ITEJ Technical Report Vol.12, No.50, pp.55-60, ED '88-70, ID '88-106 (Nov.1988))、
2)甲第2号証(特開昭62-016686号公報)、
3)甲第3号証(特開昭63-204187号公報)、
4)甲第4号証(特開昭62-269121号公報)、
5)甲第5号証(特開平01-223426号公報)
を提出し、本件請求項1、2、9、10に係る発明の特許は、その出願前に頒布された甲第1号証ないし甲第5号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明を行うことができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであり、取り消されるべきものである旨主張している。

第3 本件発明
前記のとおり、訂正2004-39182号事件において訂正明細書のとおりに訂正をすることを認める審決が既に確定しているので、本件の発明はその訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載されたとおりのものであると認められるところ、請求項1ないし4は次のとおりである。

特許請求の範囲請求項1
「マトリックスの行及び列に配置され、照射の入射量に依存する電荷を発生する光感知又はX線感知センサ(S1,1 ,…S2000,2000 )からなり、該センサのそれぞれは電気スイッチ(3)を有し、薄膜技術を用いて前記電気スイッチ(3)として構成され、各センサ行に対してスイッチングライン(5,6,…7)が設けられそれを介して前記電気スイッチ(3)は、関連の活性化されたセンサ行の全てのセンサの電荷が読出ライン(8,9,…,10,…)を介して同時に出力されるように活性化され、又並列に読出される信号を直列信号に変換する転送手段からなり、各前記読出ライン(8,9,…,10,…)に、結晶性半導体からなり、前記転送手段に先行し、増幅器(11,12,…,13,…)が設けられ、その増幅器は読出動作中、その増幅器に関連する前記読出ライン(8,9,…,10,…)に接続されるセンサ(S1,1 ,…S2000,2000 )から読出された信号を増幅し、且つ、前記列当りに複数の前記読出ラインが設けられ、略同数のセンサが前記列の種々の前記読出ラインに接続され、且つ各前記読出ラインに増幅器が設けられ、
前記転送手段は幾つかのアナログマルチプレクサ(14,17,18)からなり、それぞれが前記読出ライン(8,9,…,10,…)の夫々の部分に接続され、前記読出ライン(8,9,…,10,…)に同時に生じる並列に読出された信号を前記幾つかのアナログマルチプレクサ(14,17,18)からの直列信号に変換し、
これらの幾つかのアナログマルチプレクサ(14,17,18)からのそれぞれの直列信号は並列に処理されることを特徴とする装置。」
特許請求の範囲請求項2
「各前記列に対し、2つの前記読出ラインが設けられ、各前記列の半数のセンサが一の前記読出ラインに接続され、各前記列のセンサの他の半分が他の前記読出ラインに接続されることを特徴とする請求項1に記載の装置。」
特許請求の範囲請求項3
「前記増幅器(11,12,…13,…)は電流積分器として接続されることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。」
特許請求の範囲請求項4
「X線検査装置において請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の装置を使用する方法。」

第4 特許異議申立て理由についての判断
1.特許法第36条各項の規定に対する違反についての判断
(1)特許法第36条第4項に規定する要件について
本件異議についての平成14年11月29日付けの異議の決定で、「3. 特許異議申立て及びこれについての判断 3-3.特許法第36条各項の規定に対する違反についての判断 3-3-1.特許法第36条第4項違反についての判断」において、次のように指摘した。
「・・・列当りに複数設けられる読出ライン自体をどのように配置・形成するかについては、段落【0013】に「各列に対する1つの読出ラインは基板の一側に経路を有し、他の読出ラインは基板の他方に経路を有する」と記載されているのみであって、しかも「基板の一側」及び「基板の他方」とは基板のどの部分であるかわからないので不明瞭な記載である。また、列当りに複数設けられる読出ラインについてその具体的な配置については図面には何ら記載されていない。そして、発明の詳細な説明のその他の箇所にも、列当りに複数設けられる読出ラインについての具体的な態様についてはなんら開示も示唆もされていない。
したがって、請求項1に係る発明及び請求項1を直接又は間接に引用している請求項2〜10に係る発明については、発明の詳細な説明には当業者が容易にその実施をすることができる程度に記載されているものとは認められない。
よって、本件特許は特許法第36条第4項の規定を満たしていない出願についてなされたものである。」
しかしながら、幾つかの読出ラインが各列に設けられるとき、同じ列の各センサは各個別の読出しラインにそれぞれ接続される。読出ラインが3つあるときは各1/3のセンサそれぞれが3つの読出ラインの1つに接続され、2つの場合は半分のセンサそれぞれが2つの読出ラインの1つに個別に接続されるというように、略同数のセンサが個別の読出ラインに接続される。このことは、段落【0011】の「各列のセンサは列の種々の読出ラインに略等しい数の群で接続され」という記載、段落【0012】の「例えば、3つの読出ラインが設けられる時、センサ素子の1/3は毎回個々の読出ラインに接続される。」という記載、及び段落【0013】の「各列のセンサの半分は一の読出ラインに接続され、列のセンサの他の半分は他の読出ラインに接続される。」という記載から明らかである。
同じ列に複数の読出ラインがある場合、これら複数の読出ラインは、列方向に必然的に互いに平行の位置関係にならざるを得ない。してみると、例えば、同じ列に2つの読出ラインがある場合、同じ列の2つの読出ラインは、図1に記載のアナログマルチプレクサ14が存在する側へ2つとも延びるか、アナログマルチプレクサ14がある側とは反対の他方の側へ2つとも延びるか、又は一の読出ラインがアナログマルチプレクサ14の存在する側へ延び、他の読出ラインがアナログマルチプレクサ14がある側とは反対の他方の側へ延びることになることは、当業者であれば容易に推測できることである。最初の2例のように、転送手段が基板の一方の側にのみある場合は、複数の読出ラインが互いに隣り合いながら一の転送手段へ延びる。段落【0013】の「2つの読出ラインを基板上の他方に隣るものに配置する」という記載は、正にこのことを意味している。また、転送手段が基板の両側にある場合は、一の読出ラインは一の転送手段がある基板の一側に延び、他の読出ラインは他の転送手段がある基板の他方へ延びる。段落【0013】の「この構成では、各列に対する一の読出ラインは基板の一側に経路を有し、他の読出ラインは基板の他方に経路を有する。」との記載は、正にこのことを意味している。
したがって、訂正後の請求項1に記載の「前記列当りに複数の前記読出ラインが設けられ、略同数のセンサが前記列の種々の前記読出ラインに接続され」ということは、当業者であれば容易に実施できる内容であり、列当りに複数設けられる読出ライン自体をどのように配置・形成するかについて、発明の詳細な説明の記載及び図面により把握できるものである。
このように、列当りに複数設けられる読出ラインをどのように配置するかという事項は、発明の詳細な説明に当業者が容易にその実施をすることができる程度に記載されているものと認められるので、訂正後の請求項1ないし4に係る発明についての発明の詳細な説明の記載は特許法第36条第4項に規定する要件を満たしているといえる。

(2)特許法第36条第5項第1号及び第6項に規定する要件について
前記異議の決定で、「3. 特許異議申立て及びこれについての判断 3-3.特許法第36条各項の規定に対する違反についての判断 3-3-2.特許法第36条第5項第1号違反についての判断」において、特許第3141033号の請求項7に係る発明は発明の詳細な説明には記載されていないので、特許第3141033号発明についての特許は特許法第36条第5項第1号及び第6項に規定する要件を満たしていない出願についてなされたものである旨指摘したが、請求項7は削除されたので、特許異議申立てに係る特許法第36条第5項第1号及び第6項に規定する要件についての不備は解消している。

(3)特許法第36条第5項第2号に規定する要件について
前記異議の決定で、「3. 特許異議申立て及びこれについての判断 3-3.特許法第36条各項の規定に対する違反についての判断 3-3-3.特許法第36条第5項第2号違反についての判断」において、次のように指摘した。
「(1)本件請求項1に記載された「電気スイッチ」及び「スイッチ」については、両者で記載が異なっており両者の関係がわからないので、不明瞭な記載である。
なお、「スイッチ」は「電気スイッチ」の上位概念を示すものと認められ、また、同一の構成要件であることを表すための「前記」や「該」が記載されていないので、これらは異なる構成を表しているものと認められるが、一方で、請求項1において「電気スイッチ(3)」及び「スイッチ(3)」と記載されており、上記「(3)」は図面に付された符号を表すものであるから、いずれも発明の詳細な説明及び図1に記載された「電界効果トランジスタ3」に対応するものであることは示されているので、同一の構成要件を示すものとも認められる。したがって、本件特許明細書の請求項1の記載は不明瞭である。
(2)本件請求項1の6ヶ所に記載された「読出ライン」については、第1番目、第2番目及び第3番目に記載された「読出ライン」は、図1に付された符号8,9,10に対応する読出ラインであるものと認められるが、それ以外の「読出ライン」には対応する図面の符号がつけられておらず、第4番目に記載された「読出ライン」は列当たり複数設けられたものであり、第5番目に記載された「読出ライン」は列の種々の読出ラインであり、第6番目に記載された「読出ライン」は各読出ラインであるが、これらには同一の構成であることを表すための「前記」や「該」が記載されていないので、これら6ヶ所に記載された「読出ライン」の関係がわからず、不明瞭な記載である。
(3)本件請求項1に記載された「転送に先行し、増幅器(11,12,…,13,…)が設けられ」について、該「転送に先行し」が装置の発明としていかなる構成を表しているのかわからず不明瞭な記載である。
したがって、請求項1はその記載が上記(1)〜(3)の点について不明瞭であり、発明の構成に欠くことができない事項のみを記載したものと認められないので、本件特許は特許法第36条第5項第2号及び第6項の規定を満たしていない出願についてなされたものである。」
しかしながら、上記(1)の点は、特許請求の範囲の請求項1についての、(ア)「薄膜技術を用いて電気スイッチ(3)」の「電気スイッチ」の前に「前記」を挿入する訂正及び、(イ)「それを介してスイッチ(3)」の「スイッチ(3)」を「前記電気スイッチ(3)」とする訂正により明りょうな記載に訂正され、上記(2)の点は、特許請求の範囲の請求項1についての、(ウ)「転送手段からなり、各読出ライン」の「読出ライン」を「前記読出ライン」とする訂正、(エ)「関連読出ライン」を「その増幅器に関連する前記読出ライン」とする訂正、(オ)「複数の読出ラインが設けられ」の「読出ライン」を「前記読出ライン」とする訂正、(カ)「列の種々の読出ライン」の「読出ライン」を「前記読出ライン」とする訂正及び、(キ)「接続され、且つ各読出ライン」の「読出ライン」を「前記読出ライン」とする訂正により明りょうな記載に訂正され、上記(3)の点は、特許請求の範囲の請求項1についての、(ク)「転送に先行し」を「前記転送手段に先行し」とする訂正により明りょうな記載に訂正されたので、本件特許は特許法第36条第5項第2号及び第6項に規定する要件を満たしている出願についてなされたものとなった。

2.特許法第29条第2項の規定についての判断
(1)刊行物及び刊行物の記載事項
異議申立人キャノン株式会社、異議申立人金子和弘及び異議申立人坂口敬の提出した刊行物は、次のとおりである。
刊行物1.特開昭62-202684号公報(特許異議申立人キャノン株式会社提出の甲第1号証、同金子和弘提出の甲第1号証)
刊行物2.特開昭58-105673号公報(特許異議申立人キャノン株式会社提出の甲第3号証、同金子和弘提出の甲第2号証)
刊行物3.特開昭64-61054号公報(特許異議申立人金子和弘提出の甲第3号証)
刊行物4.電子情報通信学会技術研究報告,Vol. 88, No.446, (1989-2-21),ED88-157,pp.41〜48 (特許異議申立人キャノン株式会社提出の甲第4号証)
刊行物5.特開昭61-101179号公報(特許異議申立人キャノン株式会社提出の甲第2号証)
刊行物6.IEEE ELECTRON DEVICES DECEMBER 1989 VOLUME 36 NUMBER 12 pp.2923-2927 "Hydrogenated Amorphous-Silicon Image Sensors" (特許異議申立人キャノン株式会社提出の甲第5号証)
刊行物7.テレビジョン学会技術報告,ITEJ Technical Report Vol.12, No.50, pp.55-60, ED '88-70, ID '88-106 (Nov.1988)(特許異議申立人坂口敬提出の甲第1号証)
刊行物8.特開昭62-16686号公報(特許異議申立人坂口敬提出の甲第2号証)
刊行物9.特開昭63-204187号公報(特許異議申立人坂口敬提出の甲第3号証)
刊行物10.特開昭62-269121号公報(特許異議申立人坂口敬提出の甲第4号証)
刊行物11.特開平1-223426号公報 (特許異議申立人坂口敬提出の甲第5号証)

(2)各刊行物の記載事項
前記異議の決定で引用された各刊行物の記載事項
(2-1)刊行物1(特開昭62-202684号公報、特許異議申立人キャノン株式会社提出の甲第1号証、同金子和弘提出の甲第1号証)
刊行物1は、「ソリッドステート感光デバイス及び該デバイスの読み出し方法」(発明の名称)に関するものであって、第1図、第2図、第4図、第5図及び第7図ないし第9図とともに以下の事項が記載されている。
「本発明は、可視光線及びX線又は任意の他の型の輻射を検出するために使用され得る感光デバイスに係る。X線の検出には、X線を可視光線に変換してフォトダイオードにより検出するように・・・挿入され得る。また、X線の直接検出を確保するに十分な厚さで作成することの可能な任意の半導体を使用して検出器を作成することも可能である。」(第4頁右下欄第11行〜第5頁左上欄第1行)
「第1図は、本発明の感光エレメントの一具体例を示す概略図である。
このデバイスは、水平方向接続線又は行系列と垂直方向接続線又は列系列とから成る感光マトリックス1から構成されている。」(第6頁右上欄第10〜14行)
「第1図のデバイスは更に、マトリックスの行に連結された出力を有するアドレシング回路2と、マトリックスの列に連結された入力を有する読み出し及び多重化回路3とを備えている。
第1図は、マトリックスの各列が演算増幅器4の負の入力に連結された読み出し及び多重化回路の具体例を示しており、・・・これらの増幅器は積分器として配置されており、・・・増幅器の出力は、例えばスイッチ系列又はCCD型のマルチプレクサ5に連結されており、マルチプレクサの出力はデバイスの出力信号Sを発生する。」(第6頁右下欄第5行〜第7頁左上欄第2行)
(2-2)刊行物2(特開昭58-105673号公報、特許異議申立人キャノン株式会社提出の甲第3号証、同金子和弘提出の甲第2号証)
刊行物2には、影像の記録および読取り装置において、各列用導線の各個はその1端が増幅器に接続されており、該増幅器の雑音は列中のセル数の増加に比例して増大する旨、また1列中の各セルの増幅器へ送出される信号強度は、1列中のセル数の増加に比例して低下する旨記載されている(第2頁右上欄第7〜9行、第3頁左上欄第1〜13行参照)。
また、第1図、第4図及びその説明(第3頁右下欄第8〜13行、第5頁右上欄第7行〜左下欄第15行)を参照すれば、同一の列に対し、2つの列導線が設けられ、各列の半数のセルが上側の列導線に接続され、各列の他の半分が、下側の列導線に接続されていることが読み取れる。
さらに、第5図及びその説明(第5頁左下欄第16行〜右下欄第8行)を参照すれば、単一のマトリックス50が対称軸51,52で分割されて複数の単位マトリックスが形成されており、上記単一のマトリックス50の同一列上の列導線として軸52の一方の側にある列導線と軸52の他方の側にある列導線の2つの列導線が設けられており、該2つの列導線の一方に少なくとも多重変換回路で構成される読取り回路L’を設け、該2つの列導線の他方に少なくとも多重変換回路で構成される読取り回路とL”を設けることが読み取れる。
さらに、第6図及びその説明(第5頁右下欄第9行〜第6頁右下欄第19行)を参照すれば、第6図は単位セルグループ化の形式を、相異なる単位セルがジグザグ状に配置されたものとしており、先ず最初にマトリックスの半分である奇数番号の行を読取り次にマトリックスの残り半分である偶数番号の行を読取ることができ、この奇数番号の行と偶数番号の行を交互に読取る処理を、第1,2,3図に示した実施例に関して説明したように順次的行読取り処理に置き替えてもよいことが記載されている。
(2-3)刊行物3(特開昭64-61054号公報、特許異議申立人金子和弘提出の甲第3号証)
刊行物3は、「密着型イメージセンサ」(発明の名称)に関するものであって、第2図、第3図とともに以下の事項が記載されている。
「第2図,第3図は従来のサンドイッチ構造の密着型イメージセンサデバイス基板の模式的断面図および模式的平面図である。・・・さらに、これら光電変換素子で発生した光信号電荷を走査,駆動,検出するための駆動用集積回路11が絶縁性基板1上にダイボンディングされ・・・
この様な駆動用集積回路11としては、シフトレジスタ走査回路とスイッチングトランジスタよりなるいわゆるMOSイメージセンサと同等のものや、本発明の発明者等がすでに提案したCCD駆動回路等がある(特願昭59-143020号)。」(第2頁左上欄第2行〜右上欄第3行)
(2-4)刊行物4(電子情報通信学会技術研究報告,Vol. 88, No.446, (1989-2-21),ED88-157,pp.41〜48、特許異議申立人キャノン株式会社提出の甲第4号証)
刊行物4は、「a-Si TFT駆動イメージセンサの高速・多階調化」に関するものであって、図1とともに以下の事項が記載されている。
「2. TFTセンサのマトリックス駆動方式 リニアイメージセンサでは、直線上に配置された複数画素の光信号を基本的に一本の出力線に時系列出力する。・・・実効的に高速化するためにTFTによるスイッチングを数画素分同時に行う並列処理により、データレートを5MHz以上にすることが可能となる。
・・・TFTを電荷転送の選択スイッチとして用いて順次共通信号線に導かれアナログマルチプレクサの入力に接続される。TFTスイッチによるブロック多重数は40であり、64本の共通信号線は並列に信号処理される。」(p.41右下欄第1〜16行)
(2-5)刊行物5.特開昭61-101179号公報(特許異議申立人キャノン株式会社提出の甲第2号証)
刊行物5は、「固体撮像装置」に関するものであって、図1及び第2頁右上欄第1行から右下欄第16行の記載(「第1図に示すMOS型固体撮像素子では、…インターレース動作が実現される。」)には、固体撮像素子をマトリクス状に配列すること及び、列当たりに2本の信号出力線が設けられ、略同数の固体撮像素子が各出力線に接続されていることが記載されている。
(2-6)刊行物6.IEEE ELECTRON DEVICES DECEMBER 1989 VOLUME 36 NUMBER 12 pp.2923-2927 "Hydrogenated Amorphous-Silicon Image Sensors" (特許異議申立人キャノン株式会社提出の甲第5号証)
刊行物6のp2923の導入(INTRODUCTION)には、リニアコンタクト型のイメージセンサを対象として、ホトダイオードアレイが単結晶シリコンチップに集積化された個別読出し回路にワイヤ接続されることが記載されている。
(2-7)刊行物7.テレビジョン学会技術報告,ITEJ Technical Report Vol.12, No.50, pp.55-60, ED '88-70, ID '88-106 (Nov.1988)(特許異議申立人坂口敬提出の甲第1号証)
刊行物7には、図8及び図9とともに以下の事項が記載されている。
「図9に試作イメージセンサーの駆動読み取りシステムを示す。センサーの駆動はブロッキングダイオードに接続されたY方向の信号線から-5vのパルスを加えてブロッキングダイオードをオンすることにより、ホトダイオードの接合容 蓄えられた電荷をX方向の信号線から読み出すことにより行なう。外部回路に流れる信号はアンプで増幅され、マルチプレクサでパラレル-シリアル変換される。次に信号はA/Dコンバータでディジタル化され、パソコンに取り込まれ、二値化画像として表示される。なお、このときシェーディング補正を行なっている。」(第59頁左欄第24行から第36行)
(2-8)刊行物8.特開昭62-16686号公報(特許異議申立人坂口敬提出の甲第2号証)
刊行物8は、「二次元固体撮像装置」に関するものであって、第1図及び第6図とともに以下の事項が記載されている。
「第1図はこの発明の第1実施例を示す回路構成図である。この二次元固体撮像装置は、光電交換機能を有した非破壊読出し可能な画素セルからなる画素セル部100、X方向のアドレスを計算するXアドレス生成回路200、Y方向のアドレスを計算するYアドレス生成回路300、画素セルに蓄えられた信号をリセツトするリセツトアドレス生成回路400、リセツトアドレス生成回路400の信号とYアドレス生成回路300の信号とを合成する信号合成回路500、画素セル部100から読み出したデータをXアドレス生成回路200からの制御信号により切換える信号セレクト回路600から成る。」(第2頁左下欄第7行から第19行)
「第6図はこの第2実施例の回路構成を示すものである。第6図において第1の実施例と同一の機能を有するものは同一の符号を付してある。画素セル部100については、各列に関して2本の画素読出しライン125;126,127;128,129;130,131;132,を設け、それぞれ1画素おきに交互に対応する垂直読出しラインに接続する。一方、信号セレクト回路600においては4本の出力信号線613〜616を設け、これら出力信号線613〜616に垂直読出しライン125〜132を経て4近傍点の画素セルの信号がそれぞれ出力されるようにスイッチ605〜612によつてコントロールして、これらの信号をコンボルーシヨン回路800に供給し、ここで上記のような計算を行つてその結果を出力信号ライン700に出力する。」(第4頁左下欄第4行〜第19行)
(2-9)刊行物9.特開昭63-204187号公報(特許異議申立人坂口敬提出の甲第3号証)
刊行物9は、「半導体放射線検出装置」に関するものであって、以下の事項が記載されている。
「本発明は、このような従来の課題に鑑みなされたもので、高インピーダンスの半導体放射線検出素子の出力つまり信号取り出し側電極を配線の引き回し無しにアンプの入力段の接合型FETに接続できるとともに、この接合型FETをアンプの他のトランジスタから分離できるようになった半導体放射線検出装置の提供を目的とするものである。」(第2頁右上欄第2行〜第9行)
(2-10)刊行物10.特開昭62-269121号公報(特許異議申立人坂口敬提出の甲第4号証)
刊行物10は、「アクティブマトリクス型液晶表示装置の駆動方法」に関するものであって、第8図とともに以下の事項が記載されている。
「本発明は、アクティブマトリクス型液晶表示装置の駆動方法、即ち、線順次走査する際信号極性を1ラインごとあるいは1フレーム中の数ラインごとに反転させる駆動方法において、信号電極を画面を上半分と下半分に2分割し、上半分画面の上端部の走査電極と下半分画面の上端部の走査電極からペアで同時に線順次駆動走査をしていくようにしたものである。
・・・
このように駆動することによって、1フレーム時間間隔は従来の半分となり、画面上端部と画面下端部の実効電圧差が小さくなる。」(第3頁左上欄第7行から第18行)
(2-11)刊行物11.特開平1-223426号公報 (特許異議申立人坂口敬提出の甲第5号証)
刊行物11は、「アクティブ液晶表示パネル」に関するものであって、第5図とともに以下の事項が記載されている。
「液晶画素が行列状に配列され、その列方向に形成された各ソースバスの両端は表示素子の端部まで延長されて、ソースバス駆動用COF(チップ、オン、フレキシブル)が接続され、上記各ソースバスは中間で分離されて、第1、第2表示部が形成されているアクティブ液晶表示パネルにおいて、
上記第1表示部では、ゲートバスX1,X2,…Xnが上記各行方向に形成され、それらのバスの一端は表示素子の端部まで延長されて、ゲートバス駆動用COFが接続され、他端は表示素子の端部まで延長され、
上記第2表示部では、ゲートバスXn+1,Xn+2,…X2nが上記各行方向に形成され、上記ゲートバス駆動用COFが接続されない側において端部まで延長され、
上記ゲートバス駆動用COFが接続されない側において、上記第1表示部のゲートバスXi(i=1〜n)は上記第2表示部のゲートバスXn+iまたはX2n+1-iと接続用部材で連結される。」(第3頁左上欄第14行〜右上欄第12行)

第5 対比・判断
1.請求項1に係る発明について
訂正後における請求項1に係る発明は、特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものである。
「マトリックスの行及び列に配置され、照射の入射量に依存する電荷を発生する光感知又はX線感知センサ(S1,1 ,…S2000,2000 )からなり、該センサのそれぞれは電気スイッチ(3)を有し、薄膜技術を用いて前記電気スイッチ(3)として構成され、各センサ行に対してスイッチングライン(5,6,…7)が設けられそれを介して前記電気スイッチ(3)は、関連の活性化されたセンサ行の全てのセンサの電荷が読出ライン(8,9,…,10,…)を介して同時に出力されるように活性化され、又並列に読出される信号を直列信号に変換する転送手段からなり、各前記読出ライン(8,9,…,10,…)に、結晶性半導体からなり、前記転送手段に先行し、増幅器(11,12,…,13,…)が設けられ、その増幅器は読出動作中、その増幅器に関連する前記読出ライン(8,9,…,10,…)に接続されるセンサ(S1,1 ,…S2000,2000 )から読出された信号を増幅し、且つ、前記列当りに複数の前記読出ラインが設けられ、略同数のセンサが前記列の種々の前記読出ラインに接続され、且つ各前記読出ラインに増幅器が設けられ、
前記転送手段は幾つかのアナログマルチプレクサ(14,17,18)からなり、それぞれが前記読出ライン(8,9,…,10,…)の夫々の部分に接続され、前記読出ライン(8,9,…,10,…)に同時に生じる並列に読出された信号を前記幾つかのアナログマルチプレクサ(14,17,18)からの直列信号に変換し、
これらの幾つかのアナログマルチプレクサ(14,17,18)からのそれぞれの直列信号は並列に処理されることを特徴とする装置。」

刊行物1には、本件請求項1に係る発明の構成要件である「幾つかのアナログマルチプレクサ」自体が開示も示唆もされていない。
刊行物2の第1図、第4図及びその説明を参照すれば、セルのマトリックス上半分の行に接続された読出ラインからの信号を直列信号にするためのマルチプレクサL”と、マトリックス下半分の行に接続された読出ラインからの信号を直列信号にするためのマルチプレクサL’とが開示されているだけである。1つの行に対応して幾つかのマルチプレクサがあるわけではない。刊行物2の第6図に示された装置では、奇数番号の行を読取り次に偶数番号の行を読取る処理、又は行を順番に読取る順次的行読取り処理が行われている(刊行物2第6頁右下欄第7〜10行参照)。したがって、2行同時に読出されるわけでもない。これらのことから、刊行物2は、本件請求項1に係る発明の構成要件である「前記読出ラインに同時に生じる並列に読出された信号を前記幾つかのアナログマルチプレクサからの直列信号に変換」することを開示も示唆もしていないことが明らかである。刊行物2に記載の装置では、非常に多くのセンサからなるマトリクスの行からの信号を並列処理することはできないし、信号を並列処理することの開示も示唆もない。
刊行物3には複数の駆動用集積回路が開示され、これら駆動用集積回路がシフトレジスタ走査回路及びスイッチングトランジスタよりなることが記載されている。しかしながら、刊行物3の第3図及び刊行物3で引用されている特願昭59-143020号の記載からも明らかなように、各駆動用集積回路の出力は、入出力端子10に接続されて、一本になっている。したがって、複数の駆動用集積回路からなる「転送手段」の構成が、幾つかの直列信号を並列処理できるようになっているわけではない。刊行物3は、本件請求項1に係る発明の構成要件である「並列に読出された信号を前記幾つかのアナログマルチプレクサからの直列信号に変換し、これらの幾つかのアナログマルチプレクサからのそれぞれの直列信号は並列に処理される」ことを開示も示唆もしていない。
刊行物4に記載のTFTセンサのマトリックス駆動方式では、アナログマルチプレクサに入力する前の信号がTFTにより数画素分同時に並列処理されるが、アナログマルチプレクサは1つであり、複数画素の信号を一本の出力線に時系列出力することが開示されているだけであって、本件請求項1に係る発明の構成要件である「前記読出ラインに同時に生じる並列に読出された信号を前記幾つかのアナログマルチプレクサからの直列信号に変換」することを開示も示唆もしていない。刊行物4に記載の装置では、非常に多くのセンサからなるマトリクスの行からの信号を並列処理することはできない。
さらに、刊行物5ないし11は、本件請求項1に係る発明の構成要件である「前記読出ラインに同時に生じる並列に読出された信号を前記幾つかのアナログマルチプレクサからの直列信号に変換」することを開示も示唆もしていないことが明らかである。
したがって、これら刊行物1ないし11のいずれにも、本件請求項1に係る発明の構成要件である、「これらの幾つかのアナログマルチプレクサからのそれぞれの直列信号は並列に処理される」点は開示も示唆もされておらず、かかる点により本件請求項1に係る発明は、大きいデータ量を扱うことができるという明細書記載の顕著な作用効果を奏するものである。
よって、訂正後における本件特許請求の範囲の請求項1に係る発明は、上記刊行物1ないし11の記載に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。
2.請求項2ないし4に係る発明について
本件請求項2ないし4に係る発明は、本件請求項1に係る発明を更に技術的に限定するものであるから、上記本件請求項1に係る発明についての判断と同様な理由により、刊行物1ないし11に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。

第6 むすび
以上のとおりであるから、特許異議の申立ての理由によっては、本件請求項1ないし4に係る発明についての特許を取り消すことはできない。
また、他に本件請求項1ないし4に係る発明についての特許を取り消すべき理由を発見しない。
したがって、本件請求項1ないし4に係る発明についての特許は拒絶の査定をしなければならい特許出願に対してなされたものと認めない。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規則に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
異議決定日 2002-11-29 
出願番号 特願平3-7044
審決分類 P 1 651・ 121- Y (H01L)
P 1 651・ 534- Y (H01L)
P 1 651・ 531- Y (H01L)
最終処分 維持  
前審関与審査官 市川 篤  
特許庁審判長 河合 章
特許庁審判官 岡 和久
松本 邦夫
登録日 2000-12-15 
登録番号 特許第3141033号(P3141033)
権利者 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ
発明の名称 光感知又はX線感知センサよりなる装置  
代理人 片山 修平  
代理人 國分 孝悦  
代理人 伊東 忠彦  
代理人 松浦 兼行  

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