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審決分類 審判 全部申し立て 特29条の2  B65C
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  B65C
審判 全部申し立て 2項進歩性  B65C
管理番号 1121077
異議申立番号 異議2003-72110  
総通号数 69 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2000-01-18 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-08-21 
確定日 2005-06-13 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3379434号「ラベル貼付装置及びラベル貼付機能を備えた計量値付装置」の請求項1ないし10に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3379434号の請求項1ないし8に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
特許第3379434号の請求項1〜10に係る発明についての出願は、平成10年6月29日に特許出願され、平成14年12月13日にその特許権の設定登録がなされ、取消の理由が通知され、その指定期間内である平成16年9月7日に訂正請求がなされたものである。

2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
1)訂正事項a
特許請求の範囲に「【請求項1】 トレイに収容されて包装された商品にラベルを貼付するラベル貼付装置において、
トレイの種類ごとに、ラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付条件を記憶する記憶手段と、
前記商品が収容されたトレイの種類を識別するトレイ種類識別手段と、
前記トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて前記記憶手段からラベル貼付条件を読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段に読み出されたラベル貼付条件に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付制御手段と、
を具備することを特徴とするラベル貼付装置。
【請求項2】 前記記憶手段は、前記ラベル貼付条件としてラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を記憶し、
前記ラベル貼付制御手段は、前記記憶手段に記憶されたラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を反映させて前記商品に対するラベルの貼付を制御することを特徴とする請求項1に記載されたラベル貼付装置。
【請求項3】 所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段をさらに備え、
前記ラベル貼付制御手段は、前記ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項4】 前記トレイ種類識別手段は、所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段を兼ねると共に、
前記ラベル貼付制御手段は、前記トレイ種類識別手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項5】前記ラベル貼付制御手段は、
前記商品が収容されたトレイの種類に対応するラベル貼付条件が前記記憶手段に記憶されていない場合、このトレイの種類にかかわりなく予め定められたラベル貼付条件でラベルの貼付を制御することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項6】 前記ラベル貼付制御手段は、
前記記憶手段に記憶されたラベル貼付条件でラベルを貼付するか、またはトレイの種類にかかわりなく予め定められたラベル貼付条件でラベルを貼付するかを選択可能に構成されたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項7】 前記ラベル貼付制御手段は、
前記トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて、前記記憶手段に記憶されたラベル貼付条件でラベルを貼付するか、またはトレイの種類にかかわりなく予め定められたラベル貼付条件でラベルを貼付するかを判断することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項8】 前記トレイ種類識別手段は、
前記商品が収容されたトレイのサイズを検出し、このサイズに基づき前記トレイの種類を識別することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項9】 トレイに収容された商品を計量し、この商品の重量と単価とに基づき値段を算出し、前記値段を含む前記商品に関する情報をラベルに印字するための各機能を備えると共に、前記ラベルを前記商品に貼付するためのラベル貼付機能を備えた計量値付装置において、
トレイの種類ごとに、そのトレイの種類に応じた風袋重量とラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付条件とを記憶する記憶手段と、
前記商品が収容されたトレイの種類を識別するトレイ種類識別手段と、
前記トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて前記記憶手段から風袋重量とラベル貼付条件とを読み出す読み出し手段と、
トレイに収容された前記商品を計量して得られる重量と前記読み出し手段により読み出された風袋重量とから正味重量を算出し、この正味重量と単価とから前記商品の値段を算出する値段算出手段と、
商品に関する情報をラベルに印字して発行するラベル印字手段と、
前記読み出し手段に読み出されたラベル貼付条件に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付制御手段と、
を具備することを特徴とするラベル貼付機能を備えた計量値付装置。
【請求項10】 前記記憶手段は、前記ラベル貼付条件としてラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を記憶し、
前記ラベル貼付制御手段は、前記記憶手段に記憶されたラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を反映させて前記商品に対するラベルの貼付を制御することを特徴とする請求項9に記載されたラベル貼付機能を備えた計量値付装置。」とあるのを、
「【請求項1】 トレイに収容されて包装された商品にラベルを貼付するラベル貼付装置において、
トレイの種類ごとに、ラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付条件を記憶する記憶手段と、
前記商品が収容されたトレイの種類を識別するトレイ種類識別手段と、
前記トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて前記記憶手段からラベル貼付条件を読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段に読み出されたラベル貼付条件に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付制御手段と、
所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段と、 を備え、 前記ラベル貼付制御手段は、前記ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とするラベル貼付装置。
【請求項2】 前記記憶手段は、前記ラベル貼付条件としてラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を記憶し、
前記ラベル貼付制御手段は、前記記憶手段に記憶されたラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を反映させて前記商品に対するラベルの貼付を制御することを特徴とする請求項1に記載されたラベル貼付装置。
【請求項3】 前記トレイ種類識別手段は、所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段を兼ねると共に、
前記ラベル貼付制御手段は、前記トレイ種類識別手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項4】 前記ラベル貼付制御手段は、
前記商品が収容されたトレイの種類に対応するラベル貼付条件が前記記憶手段に記憶されていない場合、このトレイの種類にかかわりなく予め定められたラベル貼付条件でラベルの貼付を制御することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項5】 前記ラベル貼付制御手段は、
前記記憶手段に記憶されたラベル貼付条件でラベルを貼付するか、またはトレイの種類にかかわりなく予め定められたラベル貼付条件でラベルを貼付するかを選択可能に構成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項6】 前記トレイ種類識別手段は、
前記商品が収容されたトレイのサイズを検出し、このサイズに基づき前記トレイの種類を識別することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項7】 トレイに収容された商品を計量し、この商品の重量と単価とに基づき値段を算出し、前記値段を含む前記商品に関する情報をラベルに印字するための各機能を備えると共に、前記ラベルを前記商品に貼付するためのラベル貼付機能を備えた計量値付装置において、
トレイの種類ごとに、そのトレイの種類に応じた風袋重量とラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付条件とを記憶する記憶手段と、
前記商品が収容されたトレイの種類を識別するトレイ種類識別手段と、
前記トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて前記記憶手段から風袋重量とラベル貼付条件とを読み出す読み出し手段と、
トレイに収容された前記商品を計量して得られる重量と前記読み出し手段により読み出された風袋重量とから正味重量を算出し、この正味重量と単価とから前記商品の値段を算出する値段算出手段と、
商品に関する情報をラベルに印字して発行するラベル印字手段と、
前記読み出し手段に読み出されたラベル貼付条件に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付制御手段と、
所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段と、 を備え、 前記ラベル貼付制御手段は、前記ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とするラベル貼付機能を備えた計量値付装置。
【請求項8】 前記記憶手段は、前記ラベル貼付条件としてラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を記憶し、
前記ラベル貼付制御手段は、前記記憶手段に記憶されたラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を反映させて前記商品に対するラベルの貼付を制御することを特徴とする請求項7に記載されたラベル貼付機能を備えた計量値付装置。」と訂正する。
2)訂正事項b
明細書の段落番号【0008】の第10行乃至第11行の「ラベル貼付手段と、を具備することを特徴とする。」を「ラベル貼付手段と、所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段と、を備え、前記ラベル貼付制御手段は、前記ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とする。」と訂正する。
3)訂正事項c
明細書の段落番号【0009】の第17行乃至第20行の「また、所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段をさらに備え、前記ラベル貼付制御手段は、前記ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とする。」を削除する。
4)訂正事項d
明細書の段落番号【0011】の第5行乃至第8行の「また、前記ラベル貼付制御手段は、前記トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて、前記記憶手段に記憶されたラベル貼付条件でラベルを貼付するか、またはトレイの種類にかかわりなく予め定められたラベル貼付条件でラベルを貼付するかを判断することを特徴とする。」を削除する。
5)訂正事項e
明細書の段落番号【0012】の第25行の「ラベル貼付手段と、を具備することを特徴とする。」を「ラベル貼付手段と、所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段と、を備え、前記ラベル貼付制御手段は、前記ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とする。」と訂正する。

(2)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
1)訂正事項aによる、明細書の各請求項(以下、「旧請求項」という。)の記載と、訂正請求後の明細書の各請求項(以下、「新請求項」という。)の記載との対応関係を検討するに、
イ)新請求項1は、旧請求項1を、この項を引用して記載していた旧請求項3に記載された構成をもって限定しようとするものである。
これに伴い、旧請求項3を、削除しようとするものである。
ロ)新請求項3は、旧請求項3の削除に伴い、旧請求項1又は2を引用して記載していた旧請求項4の請求項番号を一つ繰り上げようとするものである。
旧請求項3を引用していない旧請求項4の請求項番号を繰り上げようとする新請求項3が、新請求項1を引用できることは、旧請求項4に、その「トレイ種類識別手段」が旧請求項3の「ズレ量検出手段」を兼ねることが記載されていたことから、願書に添付した明細書に記載される事項である。
ハ)新請求項4及び5は、旧請求項3の削除に伴い、旧請求項1ないし4を引用して記載していた旧請求項5及び旧請求項6の請求項番号を一つ繰り上げ、新請求項1乃至3を引用するものとして記載しようとするものである。
二)新請求項6は、旧請求項7を削除した上で、旧請求項1乃至7を引用して記載していた旧請求項8を新請求項6として、新請求項1乃至5を引用するものとして記載しようとするものである。
ホ)新請求項7は、旧請求項9を、旧請求項3に記載された構成をもって限定しようとするものである。
旧請求項3を引用していない旧請求項9の「ラベル貼付機能を備えた計量値付装置」を、旧請求項3の「ラベル貼付装置」に記載された構成をもって限定できることは、明細書の段落番号〔0014〕の第4行乃至5行に、「この発明にかかるラベル貼付装置を計量・包装・値付機に適用した場合を例として、この発明の実施の形態を説明する。」と記載されていることから、願書に添付した明細書に記載される事項である。
ヘ)新請求項8は、旧請求項9を引用して記載していた旧請求項10を新請求項8として記載しようとするものである。
2)訂正事項b〜eは、訂正事項aに整合させて明細書の記載を訂正しようとするもである。
3)よって、訂正事項aは、請求項3、7を削除し、請求項に記載されている事項の一部を明細書に記載された事項で限定するとともに、他の請求項との整合を図るものであるから、特許請求の範囲の減縮に該当し、訂正事項b〜eは、訂正事項aに付随的に生じる記載の不備を解消するものであって、明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当するものである。
したがって、上記いずれも、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(3)むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法第120条の4第2項及び同条第3項において準用する特許法第126条第2項,第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.異議申立理由の概要
(1)異議申立人吉成迪夫は、本件発明の特許に対して、甲第1号証乃至甲第4号証を提出して、請求項1、2、8〜10に係る発明は、その出願の日前の特許出願であって、その出願後に出願公開がされた、甲第1号証として提出した特願平9-307941号(特開平11-125556号)の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された発明と同一であるから、請求項1、2、8〜10に係る発明の特許は、特許法第29条の2の規定に違反して特許されたものであり、請求項1〜10に係る発明は、甲第2号証乃至甲第4号証に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1〜10に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反して特許されたものであり、また、請求項7に係る発明の特許は、第36条第6項第1号の規定に違反して特許されたものであるから、本件発明の特許は取り消されるべきものである旨主張している。
なお、当審が通知した取消理由通知では、請求項1、2、8〜10に係る発明は、その出願の日前の特許出願であって、その出願後に出願公開がされた特願平9-307941号(特開平11-125556号、刊行物1参照)の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された発明と同一であるから、請求項1、2、8〜10に係る発明の特許は、特許法第29条の2の規定に違反して特許されたものであり、請求項1〜10に係る発明は、刊行物2乃至刊行物4に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1〜10に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反して特許されたものであり、また、請求項7に係る発明の特許は、第36条第6項第1号の規定に違反して特許されたものであるから、本件発明の特許は取り消すべきものである旨が述べられている。
(2)引用刊行物
1)刊行物1(特開平11-125556号公報:特許異議申立人の提出した甲第1号証と同じ。)
2)刊行物2(特開平9-77034号公報:特許異議申立人の提出した甲第2号証と同じ。)
3)刊行物3(特開平6-99962号公報:特許異議申立人の提出した甲第3号証と同じ。)
4)刊行物4(特開平9-240644号公報:特許異議申立人の提出した甲第4号証と同じ。)

(3)引用刊行物に記載された発明
1)当審で通知した取消しの理由で引用した刊行物1の特許出願の願書に最初に添付した明細書又は図面(以下、「先願明細書」という。)には、下記a〜nの点が記載されている。
a.「フィルムFの前後左右の各側緑部を、トレーTの底面側に折り込んで商品Mを包装する。」(第3頁右欄第8行〜第9行)
b.「ラベル貼付機13は、ラベルプリンタ12から発行されたラベルを、図2の包装ステーションSにおいてフィルムFの表面に貼付する。」(第3頁右欄第15行〜第18行)
c.「マイコン3、超音波距離計1およびCCDカメラ2は、トレーTの寸法情報を検出する寸法情報検出手段(外観情報検出手段)を構成している。」(第3頁右欄第32行〜第34行)
d.「図4において、マイコン3には、図示しないインターフェイスを介して、前述の超音波距離計1およびCCDカメラ2の他に、計量手段106、タッチスクリーン(入力操作手段)10、ストロークキー部(入力操作手段)11、ラベルプリンタ12および計量包装値付制御器14などが接続されている。前記マイコン3は、CPU4およびメモリ5を備えている。前記CPU4は、画像処理手段40、寸法補正手段41およびトレー特定手段42を備えている。一方、メモリ5は、商品情報記憶部50およびトレー情報記憶部51を備えている。」(第3頁右欄第39行〜第49行)
e.「ラベル貼付機13は出力された貼付位置および貼付姿勢に応じてラベルを貼付する。」(第4頁右欄第38行〜第40行)
つまり、先願明細書には、「トレーに収容されて包装された商品にラベルを貼付するラベル貼付機において、トレー情報記憶部と、CPUと、貼付位置および貼付姿勢に基づいて商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付機」が記載されているものと認められる。
f.「図6(b)の前記トレー情報記憶部51には、トレーごとに、トレーの幅(長辺寸法)Wおよび奥行(矩辺寸法)Dからなるトレーのサイズと、各種の商品の処理内容が記憶されている。該処理内容としては、・・・トレーの大きさにより定まるラベルの貼付位置および貼付姿勢がある。」(第4頁左欄第5行〜第13行)
g.「CPU4は・・・・トレーの見かけの寸法を求め、この見かけの寸法を高さ情報で補正して、トレーの幅Wおよび奥行Dを求め、更に、トレーを特定する。」(第5頁左欄第17行〜第21行)
h.「CPU4は、トレーNo. を特定した場合には、図6(b)のトレー情報記憶部51から当該トレーNo. の商品の処理内容を読み出し、計量包装値付制御器14等に当該処理条件の出力等を行う。」(第4頁右欄第30行〜第33行)
つまり、先願明細書には、「トレーのサイズごとに、ラベルの貼付形態を定めるための貼付位置および貼付姿勢を記憶するトレー情報記憶部と、前記商品が収容されたトレーのサイズを識別するCPUと、前記CPUにより識別されたトレーのサイズに基づいて前記トレー情報記憶部から貼付位置および貼付姿勢を読み出すCPUと、前記CPUに読み出された貼付位置および貼付姿勢に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付機」が記載されているものと認められる。
i.「【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態を図1ないし図6にしたがって説明する。図1および図2は商品処理装置の一例である計量包装値付装置を示す。」(第3頁左欄第30行〜第32行)
つまり、a〜e及びiの記載から、先願明細書には、「ラベルに印字するための各機能を備えると共に、前記ラベルを商品に貼付するためのラベル貼付機能を備えた計量包装値付装置において、トレー情報記憶部と、CPUと、貼付位置および貼付姿勢に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付機と、を具備するラベル貼付機能を備えた計量包装値付装置」が記載されているものと認められる。
j.「図2において、100は計量コンベヤ、200は包装装置である。前記計量コンベヤ100は、商品Mの風袋込みの重量を計量するロードセルのような重量検出器101」(第3頁左欄第34行〜第37行)
k.「【従来の技術】スーパーマーケットの食品等は、トレーの上に載せられた状態で、トレーごとフィルムで包装されており、商品の正味重量や価格を表示したラベルが前記フィルムに貼付されている。」(第2頁右欄第8行〜第11行)
l.「商品情報記憶部50には、図6(a)の商品の呼出No. に対応して、商品ごとに、品名および単価などの他に、使用する予定の1個または複数のトレーNo. が記憶されている。なお、品名および単価の情報はラベルの印字情報として用いられる。」(第3頁右欄第50行〜第4行左欄第4行)
m.「CPU4は、トレーNo. を特定した場合には、図6(b)のトレー情報記憶部51から当該トレーNo. の商品の処理内容を読み出し、計量包装値付制御器14等に当該処理条件の出力等を行う。CPU4は、特定されたトレーNo. の風袋重量を計量値から減算して商品Mの正味重量Wcを算出し・・・ラベル貼付機13は出力された貼付位置および貼付姿勢に応じてラベルを貼付する。」(第4頁右欄第30行〜第40行)
n.「ラベルプリンタ12は該正味重量や商品名をラベルに印字してラベルを発行する。」(第5頁左欄第24行〜第26行)
つまり、f〜nの記載から、先願明細書には、「トレーに収容された商品を計量し、価格および品名をラベルに印字するための各機能を備えると共に、前記ラベルを前記商品に貼付するためのラベル貼付機能を備えた計量包装値付装置において、トレーのサイズごとに、そのトレーのサイズに応じた風袋重量とラベルの貼付形態を定めるためのラベルの貼付位置及び貼付姿勢とを記憶するトレー情報記憶部と、前記商品が収容されたトレーのサイズを識別するCPUと、前記CPUにより識別されたトレーのサイズに基づいて前記トレー情報記憶部から風袋重量とラベルの貼付位置及び貼付姿勢とを読み出す前記CPUと、トレーに収容された前記商品を計量して得られる重量と前記CPUにより読み出された風袋重量とから正味重量を算出し、前記商品の価格を算出する前記CPUと、品名をラベルに印字して発行するラベルプリンタと、前記読み出し手段に読み出されたラベル貼付条件に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付制御手段と、を具備するラベル貼付機能を備えた計量包装値付装置」が記載されているものと認められる。
ここで、刊行物1には、商品の重量と単価に基づき値段を算出すること及び正味重量と単価とから商品の値段を算出することについて、明示的記載はない。
しかし、商品の重量と、単価とに基づき値段を算出すること及び正味重量と単価とから商品の値段を算出することは、刊行物1の出願の出願時における技術常識であるから、「商品の重量と単価とに基づき価格を算出し、前記価格および品名をラベルに印字する」ものは、j〜lの記載から、上記技術常識を参酌することにより導き出せるものであり、「トレーに収容された商品を計量して得られる重量とCPUにより読み出された風袋重量とから正味重量を算出し、この正味重量と単価とから前記商品の価格を算出する」ものは、j〜mの記載から、上記技術常識を参酌することにより導き出せるものであって、それぞれ刊行物1に記載されているに等しい事項である。

そうすると、先願明細書には、以下の発明が記載されているものと認められる。
「トレーに収容されて包装された商品にラベルを貼付するラベル貼付機において、
トレーのサイズごとに、ラベルの貼付形態を定めるためのラベルの貼付位置および貼付姿勢を記憶するトレー情報記憶部と、
前記商品が収容されたトレーのサイズを識別するCPUと、
前記CPUにより識別されたトレーのサイズに基づいて前記トレー情報記憶部からラベルの貼付位置および貼付姿勢を読み出す前記CPUと、
を備え、
前記CPUに読み出されたラベルの貼付位置および貼付姿勢に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御することを特徴とするラベル貼付機。」(以下、「先願発明1」という。)と、
「トレーに収容された商品を計量し、この商品の重量と単価とに基づき価格を算出し、前記価格および品名をラベルに印字するための各機能を備えると共に、前記ラベルを前記商品に貼付するためのラベル貼付機能を備えた計量包装値付装置において、
トレーのサイズごとに、そのトレーのサイズに応じた風袋重量とラベルの貼付形態を定めるためのラベルの貼付位置及び貼付姿勢とを記憶するトレー情報記憶部と、
前記商品が収容されたトレーのサイズを識別するCPUと、
前記CPUにより識別されたトレーのサイズに基づいて前記トレー情報記憶部から風袋重量とラベルの貼付位置及び貼付姿勢とを読み出す前記CPUと、
トレーに収容された前記商品を計量して得られる重量と前記CPUにより読み出された風袋重量とから正味重量を算出し、この正味重量と単価とから前記商品の価格を算出する前記CPUと、
品名をラベルに印字して発行するラベルプリンタと、
前記CPUに読み出されたラベルの貼付位置および貼付姿勢に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付機と、
を具備することを特徴とするラベル貼付機能を備えた計量包装値付装置。」(以下、「先願発明2」という。)
2)当審で通知した取消しの理由で引用した刊行物2には、以下a〜oの点が記載されている。
a.「本発明は商品に値段ラベル、POPラベル等のラベルを自動的に貼付するラベル貼付装置、特に計量・包装・値付装置に適したラベル貼付装置に関する。」(第2頁右欄第31行〜第34行)
b.「【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を・・・計量・包装・値付装置の場合について図面に基づき説明する。図1及び図2は包装機に計量ラベルプリンタが装備された全体図を示し、Aはストレッチフィルム包装機、Bは計量ラベルプリンタ、Cはラベル貼付装置で、計量ラベルプリンタBは包装機Aにおける商品排出路の側方上部に配置され、ラベル貼付装置Cは商品排出路の上方に配置されている。」(段落【0014】)
c.「包装完了後の商品が所定位置まできたときラベルが貼付される。」(第7頁右欄第6行〜第7行)
d.「トレイに商品を収容すると共に、それらをストレッチフィルムで包装した、いわゆるパック商品」(第2頁右欄第36行〜第38行)
e.「プリセットデータエリアには商品(商品番号)に対応して、値段計算及びラベル印字用のデータである「品名(商品名)例えば豚(モモ肉)」、「単価、例えば250(100g当り250円)」、「風袋、例えば5(トレイ重量5g)」と、ラベル貼付用のデータである「ラベルの向き例えば (1)」が予め記憶されている。」(第6頁左欄第36行〜第42行)
つまり、刊行物2には、「トレイに収容されて包装された商品にラベルを貼付するラベル貼付装置」が記載されているものと認められる。
f.「上述した実施の形態ではラベル貼付向きデータ(α)は予め商品毎にプリセットされており、商品の長さデータLR および高さデータHをセンサーで検出するようにしてあるが、(α,LR ,H)データの設定方法は上記の方法に限定されず、結果的に(α,LR ,H)が求まればよい。その(α,LR ,H)も最終的にはラベル貼付位置データ(X,Y)に換算される・・・(c) 商品毎にプリセットしておき、商品を指定して呼び出す。」(第8頁右欄第31行〜第44行)
g.「RAM42は・・・商品毎に予め各種データが記憶されたプリセットデータエリアとを備えている。プリセットデータエリアには商品(商品番号)に対応して、値段計算及びラベル印字用のデータである「品名(商品名)例えば豚(モモ肉)」、「単価、例えば250(100g当り250円)」、「風袋、例えば5(トレイ重量5g)」と、ラベル貼付用のデータである「ラベルの向き例えば (1)」が予め記憶されている。」(第6頁左欄第33行〜第42行)
h.「次に計量ラベルプリン制御部Dについて説明すると、CPU40にはバス40a を介してROM41,RAM42,表示操作部43,・・・が接続されており」(第6頁左欄第26行〜第30行)
i.「図18は・・・ラベル貼付処理工程の概要を示すもので、CPU40によって実行される。」(第7頁右欄第8行〜第9行)
j.「又、商品および商品を収容するトレーに関する各種データによって決定される上記のラベル貼付位置データ、ラベル貼付向きデータが予めRAMに記憶されていれば、操作部で商品等を指定することでRAMに記憶されている該当データが呼び出され、そのデータに基づいて制御手段がラベル貼付部を移動させるため」(第4頁左欄第29行〜第34行)
つまり、刊行物2には、「商品ごとに、商品の長さデータ、および高さデータ、ラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付向きデータをプリセットするRAMと、前記商品を指定して前記RAMからラベル貼付向きデータを呼び出すCPUと、前記商品の長さデータ、および高さデータと前記CPUに読み出されたラベル貼付向きデータとに基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御する前記CPUと、を備えるもの」が記載されているものと認められる。
k.「更に、搬送路の幅方向の中心に対する搬送中の商品の幅方向のズレをセンサーで検出し、その検出したズレデータによって前記ラベル貼付位置データを補正し、補正したラベル貼付位置データに基づいてラベル貼付を行う。」(第3頁右欄第38行〜第42行)
l.「実施の形態の場合は載置ズレが生じていても、検出した一方の長さデータLRに基づいてラベル貼付を行っているので、ラベルを貼付した場合の貼付位置のバラつきは生じない。しかし、例えば貼付位置データを商品毎にプリセットしていた場合には、載置ズレが生じた場合、それに応じてラベル貼付位置がバラつくので、このような場合にはズレの量をセンサーで検出して、上記プリセットされている貼付位置データを検出したズレ量に応じて補正することによって、ラベル貼付のバラつきを防止することが可能である。」(第9頁左欄第7行〜第16行)
つまり、刊行物2には、「搬送路の幅方向の中心に対する商品のズレを検出するセンサー、を備え、CPUは、前記センサーにより検出されたズレを反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めるもの」が記載されているものと認められる。
m.「作業者は処理する商品の商品番号を表示操作部43より入力しプリセットされている商品データを呼び出す。・・・作業者が計量皿上に商品を載せて計量が安定すると包装動作(商品の搬入開始)が開始される。・・・計量ラベルプリンタ制御部では単価と重量から商品の値段が計算される。・・・包装完了後の商品が所定位置まできたときラベルが貼付される。・・・図18は・・・ラベル貼付処理工程の概要を示すもので、CPU40によって実行される。即ち、ラベルに品名,値段,単価,重量,有効日,バーコード等のデータが印字され」(第7頁左欄第39行〜右欄第11行)
n.「計量ラベルプリンタBは、商品(被包装物)・・・計量されたデータを基に、予め入力設定されている単価から商品の値段を算出し、その値段とそれ以外の商品データをラベル用紙に印字し発行するもの」(第4頁右欄第47行〜第5頁左欄第2行)
o.図面【図18】には、ラベルの貼付動作を示すフローチャートが記載されている。
つまり、a〜e,m及びnの記載から、刊行物2には、「トレイに収容された商品を計量し、この商品の重量と単価とに基づき値段を算出し、前記値段と品名をラベルに印字するための各機能を備えると共に、前記ラベルを前記商品に貼付するためのラベル貼付機能を備えた計量・包装・値付装置」が記載されているものと認められる。
そして、a〜oの記載から、「商品ごとに、風袋重量、商品の長さデータ、および高さデータ、ラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付向きデータをプリセットするRAMと、前記商品を指定して前記RAMから風袋重量とラベル貼付向きデータを呼び出すCPUと、トレイに収容された商品を計量して得られる重量と単価とから前記商品の値段を算出するCPUと、品名をラベルに印字して発行する計量ラベルプリンタと、前記商品の長さデータ、および高さデータと前記CPUに読み出されたラベル貼付向きデータとに基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するCPUと、搬送路の幅方向の中心に対する商品のズレを検出するセンサーと、を備え、前記CPUは、前記センサーにより検出されたズレを反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めるもの」が記載されているものと認められる。
ここで、刊行物2には、トレイに収容された商品を計量して得られる重量と風袋重量とから正味重量を算出し、この正味重量と単価とから前記商品の値段を算出することについて、明示的記載はない。
しかし、トレイに収容された商品を計量して得られる重量と風袋重量とから正味重量を算出し、この正味重量と単価とから前記商品の値段を算出することは、刊行物2の出願の出願時における技術常識であるから、「トレイに収容された商品を計量して得られる重量と風袋重量とから正味重量を算出し、この正味重量と単価とから前記商品の値段を算出するもの」は、g,m及びnの記載から、上記技術常識を参酌することにより導き出せるものであり、刊行物2に記載されているに等しい事項である。

そうすると、刊行物2には以下の発明が記載されているものと認められる。
「トレイに収容されて包装された商品にラベルを貼付するラベル貼付装置において、
商品ごとに、商品の長さデータ、および高さデータ、ラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付向きデータをプリセットするRAMと、
前記商品を指定して前記RAMからラベル貼付向きデータを呼び出すCPUと、
前記商品の長さデータ、および高さデータと前記CPUに読み出されたラベル貼付向きデータとに基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するCPUと、
搬送路の幅方向の中心に対する商品のズレを検出するセンサーと、を備え、
前記CPUは、前記センサーにより検出されたズレを反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とするラベル貼付装置。」(以下、「引用発明1」という)、
「トレイに収容された商品を計量し、この商品の重量と単価とに基づき値段を算出し、前記値段と品名をラベルに印字するための各機能を備えると共に、前記ラベルを前記商品に貼付するためのラベル貼付機能を備えた計量・包装・値付装置において、
商品ごとに、風袋重量、商品の長さデータ、および高さデータ、ラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付向きデータをプリセットするRAMと、
前記商品を指定して前記RAMから風袋重量とラベル貼付向きデータを呼び出すCPUと、
トレイに収容された前記商品を計量して得られる重量とCPUにより読み出された風袋重量とから正味重量を算出し、この正味重量と単価とから前記商品の値段を算出するCPUと、
品名をラベルに印字して発行する計量ラベルプリンタと、
前記商品の長さデータ、および高さデータと前記CPUに読み出されたラベル貼付向きデータとに基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するCPUと、
搬送路の幅方向の中心に対する商品のズレを検出するセンサーと、を備え、
前記CPUは、前記センサーにより検出されたズレを反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とするラベル貼付機能を備えた計量・包装・値付装置。」(以下、「引用発明2」という)
3)当審で通知した取消しの理由で引用した刊行物3には、以下a〜cの点が記載されている。
a.「値付装置60は、図2の商品Mの価格などを表示したラベルLを商品Mの包装に貼り付けて値付けするもので、ラベルプリンタ4とラベル貼付装置61とで構成されている。ラベルプリンタ4は、マイクロコンピュータ35(図4)からの信号に基づいて、商品Mの重量や価格などをラベルLに印字して発行する。ラベル貼付装置61は、ラベルプリンタ4から発行されたラベルLを、上記包装ステーションSにおいて、包装された商品Mに貼り付ける。」(第3頁左欄第10行〜第18行)
b.「以下、この発明の一実施例を図1ないし図7にしたがって説明する。この実施例は、包装値付装置に適用したもので、図1に示すように、包装値付装置は、包装機40の本体41の正面中央部に送込コンベア42を有している。この送込コンベア42は、図2のロードセルのような重量検出手段49を有しており、トレーTに載せた商品Mの重量を計量する。」(第2頁右欄第36行〜第43行)
c.「図3において、送込コンベア42の上方には、距離センサ10が設けられている。この距離センサ10は、レール11に摺動自在に取り付けられており、走査モータ(図示せず)の正逆回転により、タイミングベルト13を介してトレーTの長辺方向L21に移動する。この距離センサ10は、上方Z(図2)から超音波をトレーTに向って発生し、その反射波を受けることにより、トレーTまでの距離を検出するものである。
【0020】上記送込コンベア42の近傍には、反射型の光検出器14と反射板(図示せず)が設けられている。この光検出器14は、トレーTの短辺寸法L1を検出するためのものである。
【0021】上記距離センサ10および光検出器14は、トレー情報検出手段1を構成している。このトレー情報検出手段1は、上記距離センサ10および光検出器14などの検出値に基づいて演算処理を行う図4の長辺・短辺・高さ算出手段(トレー情報検出手段)21を備えており、商品を載せたトレーの情報を検出する。」(段落【0019】乃至【0021】)
4)当審で通知した取消しの理由で引用した刊行物4には、以下のa、bの点が記載されている。
a.「以下、図1〜図17を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は第1の実施の形態に係る自動計量包装値付け機全体の構成を示す斜視図であって、この図1に示されるように自動計量包装値付け機は、包装装置1と、計量器2と、ラベルプリンタ3と、ラベル貼付け装置4と・・・を具備している。」(段落【0035】)
b.「その上、視覚センサ5が仮に故障した場合においても、既述のようにトレイサイズの情報を得て制御部6においてトレイサイズに基づいてラベル貼付け装置4を制御できるから、トレイ17が図17(A)のように適正な姿勢で搬入される場合には、そのトレイ17の大小に拘らず所定のラベル貼付け箇所に適正にラベルを貼付けることができる。」(段落【0125】)

4.本件発明
本件の請求項1乃至8に係る発明は、上記訂正請求に係る訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1乃至8に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】 トレイに収容されて包装された商品にラベルを貼付するラベル貼付装置において、
トレイの種類ごとに、ラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付条件を記憶する記憶手段と、
前記商品が収容されたトレイの種類を識別するトレイ種類識別手段と、
前記トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて前記記憶手段からラベル貼付条件を読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段に読み出されたラベル貼付条件に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付制御手段と、
所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段と、
を備え、
前記ラベル貼付制御手段は、前記ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とするラベル貼付装置。
【請求項2】 前記記憶手段は、前記ラベル貼付条件としてラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を記憶し、
前記ラベル貼付制御手段は、前記記憶手段に記憶されたラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を反映させて前記商品に対するラベルの貼付を制御することを特徴とする請求項1に記載されたラベル貼付装置。
【請求項3】 前記トレイ種類識別手段は、所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段を兼ねると共に、
前記ラベル貼付制御手段は、前記トレイ種類識別手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項4】 前記ラベル貼付制御手段は、
前記商品が収容されたトレイの種類に対応するラベル貼付条件が前記記憶手段に記憶されていない場合、このトレイの種類にかかわりなく予め定められたラベル貼付条件でラベルの貼付を制御することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項5】 前記ラベル貼付制御手段は、
前記記憶手段に記憶されたラベル貼付条件でラベルを貼付するか、またはトレイの種類にかかわりなく予め定められたラベル貼付条件でラベルを貼付するかを選択可能に構成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項6】 前記トレイ種類識別手段は、
前記商品が収容されたトレイのサイズを検出し、このサイズに基づき前記トレイの種類を識別することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項7】 トレイに収容された商品を計量し、この商品の重量と単価とに基づき値段を算出し、前記値段を含む前記商品に関する情報をラベルに印字するための各機能を備えると共に、前記ラベルを前記商品に貼付するためのラベル貼付機能を備えた計量値付装置において、
トレイの種類ごとに、そのトレイの種類に応じた風袋重量とラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付条件とを記憶する記憶手段と、
前記商品が収容されたトレイの種類を識別するトレイ種類識別手段と、
前記トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて前記記憶手段から風袋重量とラベル貼付条件とを読み出す読み出し手段と、
トレイに収容された前記商品を計量して得られる重量と前記読み出し手段により読み出された風袋重量とから正味重量を算出し、この正味重量と単価とから前記商品の値段を算出する値段算出手段と、
商品に関する情報をラベルに印字して発行するラベル印字手段と、
前記読み出し手段に読み出されたラベル貼付条件に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付制御手段と、
所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段と、
を備え、
前記ラベル貼付制御手段は、前記ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とするラベル貼付機能を備えた計量値付装置。
【請求項8】 前記記憶手段は、前記ラベル貼付条件としてラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を記憶し、
前記ラベル貼付制御手段は、前記記憶手段に記憶されたラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を反映させて前記商品に対するラベルの貼付を制御することを特徴とする請求項7に記載されたラベル貼付機能を備えた計量値付装置。」
旧請求項7が削除され、本件明細書の記載が補正されたことにより、旧請求項7に対する第36条第6項第1号の規定についての記載不備は解消された。

5.対比・判断
1)先願発明との同一性について
(A)本件の請求項1に係る発明(以下、「本件発明1」という)と先願発明1とを対比すると、先願発明1の「トレー」、「ラベル貼付機」、「トレーのサイズ」、「ラベルの貼付位置および貼付姿勢」、「トレー情報記憶部」、「CPU」は、本件発明1の「トレイ」、「ラベル貼付制御手段を備えるラベル貼付装置」、「トレイの種類」、「ラベル貼付条件」、「記憶手段」、「トレイ種類識別手段」と「読み出し手段」に相当するから、両者は、
「トレイに収容されて包装された商品にラベルを貼付するラベル貼付装置において、
トレイの種類ごとに、ラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付条件を記憶する記憶手段と、
前記商品が収容されたトレイの種類を識別するトレイ種類識別手段と、
前記トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて前記記憶手段からラベル貼付条件を読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段に読み出されたラベル貼付条件に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付制御手段と、
を備え、ることを特徴とするラベル貼付装置。」の点で一致するが、本件発明1のものは、ズレ量検出手段が、「所定の基準位置に対する商品のズレ量を検出する」と共に、ラベル貼付制御手段が、「ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて商品に対するラベルの貼付位置を定める」のに対し、先願発明1のものには、このような「ズレ量検出手段」、「ラベル貼付制御手段」について記載も示唆もない点で互いに相違する。
そうすると、本件の請求項1に係る発明は、特許法第29条の2に違反してなされたものであるとすることはできない。
また、本件の請求項2,6に係る発明は、請求項1を引用することにより、上記構成をその一部とするものであるから、本件の請求項2,6に係る発明が、特許法第29条の2に違反してなされたものであるとすることはできない。
B)本件の請求項7に係る発明(以下、「本件発明2」という)と先願発明2とを対比すると、先願発明2の「トレー」、「値段および品名」、「計量包装値付装置」、「トレーのサイズ」、「ラベルの貼付位置および貼付姿勢」、「トレー情報記憶部」、「CPU」、「品名」、「ラベルプリンタ」、「ラベル貼付機」は、
本件発明2の「トレイ」、「値段を含む商品に関する情報」、「計量値付装置」、「トレイの種類」、「貼付条件」、「記憶手段」、「トレイ種類識別手段」と「読み出し手段」と「値段算出手段」、「商品に関する情報」、「ラベル印字手段」、「ラベル貼付制御手段」に相当するから、両者は、
「トレイに収容された商品を計量し、この商品の重量と単価とに基づき値段を算出し、前記値段を含む前記商品に関する情報をラベルに印字するための各機能を備えると共に、前記ラベルを前記商品に貼付するためのラベル貼付機能を備えた計量値付装置において、
トレイの種類ごとに、そのトレイの種類に応じた風袋重量とラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付条件とを記憶する記憶手段と、
前記商品が収容されたトレイの種類を識別するトレイ種類識別手段と、
前記トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて前記記憶手段から風袋重量とラベル貼付条件とを読み出す読み出し手段と、
トレイに収容された前記商品を計量して得られる重量と前記読み出し手段により読み出された風袋重量とから正味重量を算出し、この正味重量と単価とから前記商品の値段を算出する値段算出手段と、
商品に関する情報をラベルに印字して発行するラベル印字手段と、
前記読み出し手段に読み出されたラベル貼付条件に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付制御手段と、
を備え、ることを特徴とするラベル貼付機能を備えた計量値付装置。」の点で一致するが、本件発明2のものは、ズレ量検出手段が、「所定の基準位置に対する商品のズレ量を検出する」と共に、ラベル貼付制御手段が、「ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて商品に対するラベルの貼付位置を定める」のに対し、先願発明2のものは、このような「ズレ量検出手段」、「ラベル貼付制御手段」について記載も示唆もない点で互いに相違する。
そうすると、本件の請求項7に係る発明は、特許法第29条の2に違反してなされたものであるとすることはできない。
また、本件の請求項8に係る発明は、請求項7を引用することにより、上記構成をその一部とするものであるから、本件の請求項8に係る発明が、特許法第29条の2に違反してなされたものであるとすることはできない。
3)容易性について
(A)次に、本件発明1と引用発明1とは、いずれも「ラベル貼付装置」である点で同じである。
そして、引用発明1の「CPU」、「搬送路の幅方向の中心」、「ズレ」、「センサー」は、本件発明1の「ラベル貼付制御手段」、「所定の基準位置」、「ズレ量」、「ズレ量検出手段」に相当するから、本件発明1と引用発明1とを対比すると、両者は、
「トレイに収容されて包装された商品にラベルを貼付するラベル貼付装置において、
前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付制御手段と、
所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段と、
を備え、
前記ラベル貼付制御手段は、前記ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とするラベル貼付装置。」の点で一致するが、本件発明1のものは、記憶手段が、「トレイの種類ごとに、ラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付条件を記憶」し、トレイ種類識別手段が、「商品が収容されたトレイの種類を識別」し、読み出し手段が、「トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて記憶手段からラベル貼付条件を読み出す」とともに、ラベル貼付制御手段が、「読み出し手段に読み出されたラベル貼付条件に基づいて商品に対するラベルの貼付を制御する」のに対し、引用発明1のものは、このような「記憶手段」、「トレイ種類識別手段」、「読み出し手段」、「ラベル貼付制御手段」についての明示がない点で相違する。
そうすると、本件の請求項1に係る発明は、刊行物2に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。そして、刊行物3及び刊行物4にも、この点について記載も示唆もない。
また、本件の請求項2乃至6に係る発明は、請求項1を引用することにより、上記構成をその一部とするものであるから、上記構成を開示又は示唆しない刊行物2乃至刊行物4に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。
(B)本件発明2と引用発明2とは、いずれも「ラベル貼付機能を備えた計量値付装置」である点で同じである。
そして、引用発明2の「値段と品名」、「計量・包装・値付装置」、「品名」、「計量ラベルプリンタ」、「CPU」、「搬送路の幅方向の中心」、「ズレ」、「センサー」、は、本件発明の「値段を含む商品に関する情報」、「計量値付装置」、「商品に関する情報」、「ラベル印字手段」、「ラベル貼付制御手段」、「所定の基準位置」、「ズレ量」、「ズレ量検出手段」に相当するから、本件発明2と引用発明2とを対比すると、両者は、
「トレイに収容された商品を計量し、この商品の重量と単価とに基づき値段を算出し、前記値段を含む前記商品に関する情報をラベルに印字するための各機能を備えると共に、前記ラベルを前記商品に貼付するためのラベル貼付機能を備えた計量値付装置において、
商品に関する情報をラベルに印字して発行するラベル印字手段と、
前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付制御手段と、
所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段と、
を備え、
前記ラベル貼付制御手段は、前記ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とするラベル貼付機能を備えた計量値付装置。」の点で一致するが、本件発明2のものは、記憶手段が、「トレイの種類ごとに、そのトレイの種類に応じた風袋重量とラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付条件とを記憶」し、トレイ種類識別手段が、「商品が収容されたトレイの種類を識別し、読み出し手段が、「トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて記憶手段から風袋重量とラベル貼付条件とを読み出」し、値段算出手段が、「トレイに収容された商品を計量して得られる重量と読み出し手段により読み出された風袋重量とから正味重量を算出し、この正味重量と単価とから商品の値段を算出する」とともに、ラベル貼付制御手段が、「読み出し手段に読み出されたラベル貼付条件に基づいて商品に対するラベルの貼付を制御する」のに対し、引用発明2のものは、このような「記憶手段」、「トレイ種類識別手段」、「読み出し手段」、「値段算出手段」、「ラベル貼付制御手段」についての明示がない点で相違する。
そうすると、本件の請求項7に係る発明は、刊行物2に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。そして、刊行物3及び刊行物4にも、この点について記載も示唆もない。
また、本件の請求項8に係る発明は、請求項7を引用することにより、上記構成をその一部とするものであるから、上記構成を開示又は示唆しない刊行物2乃至刊行物4に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものとすることはできない。
よって、異議申立理由及び証拠によっては、本件の請求項1乃至8に係る発明を取り消すべき理由として採用することができない。

6.むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由及び証拠によっては、本件の請求項1乃至8に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件の請求項1乃至8に係る特許を取り消す理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
ラベル貼付装置及びラベル貼付機能を備えた計量値付装置
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】 トレイに収容されて包装された商品にラベルを貼付するラベル貼付装置において、
トレイの種類ごとに、ラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付条件を記憶する記憶手段と、
前記商品が収容されたトレイの種類を識別するトレイ種類識別手段と、
前記トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて前記記憶手段からラベル貼付条件を読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段に読み出されたラベル貼付条件に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付制御手段と、
所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段と、
を備え、
前記ラベル貼付制御手段は、前記ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とするラベル貼付装置。
【請求項2】前記記憶手段は、前記ラベル貼付条件としてラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を記憶し、
前記ラベル貼付制御手段は、前記記憶手段に記憶されたラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を反映させて前記商品に対するラベルの貼付を制御することを特徴とする請求項1に記載されたラベル貼付装置。
【請求項3】前記トレイ種類識別手段は、所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段を兼ねると共に、
前記ラベル貼付制御手段は、前記トレイ種類識別手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項4】前記ラベル貼付制御手段は、
前記商品が収容されたトレイの種類に対応するラベル貼付条件が前記記憶手段に記憶されていない場合、このトレイの種類にかかわりなく予め定められたラベル貼付条件でラベルの貼付を制御することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項5】前記ラベル貼付制御手段は、
前記記憶手段に記憶されたラベル貼付条件でラベルを貼付するか、またはトレイの種類にかかわりなく予め定められたラベル貼付条件でラベルを貼付するかを選択可能に構成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項6】前記トレイ種類識別手段は、
前記商品が収容されたトレイのサイズを検出し、このサイズに基づき前記トレイの種類を識別することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載されたラベル貼付装置。
【請求項7】トレイに収容された商品を計量し、この商品の重量と単価とに基づき値段を算出し、前記値段を含む前記商品に関する情報をラベルに印字するための各機能を備えると共に、前記ラベルを前記商品に貼付するためのラベル貼付機能を備えた計量値付装置において、
トレイの種類ごとに、そのトレイの種類に応じた風袋重量とラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付条件とを記憶する記憶手段と、
前記商品が収容されたトレイの種類を識別するトレイ種類識別手段と、
前記トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて前記記憶手段から風袋重量とラベル貼付条件とを読み出す読み出し手段と、
トレイに収容された前記商品を計量して得られる重量と前記読み出し手段により読み出された風袋重量とから正味重量を算出し、この正味重量と単価とから前記商品の値段を算出する値段算出手段と、
商品に関する情報をラベルに印字して発行するラベル印字手段と、
前記読み出し手段に読み出されたラベル貼付条件に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付制御手段と、
所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段と、
を備え、
前記ラベル貼付制御手段は、前記ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とするラベル貼付機能を備えた計量値付装置。
【請求項8】前記記憶手段は、前記ラベル貼付条件としてラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を記憶し、
前記ラベル貼付制御手段は、前記記憶手段に記憶されたラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を反映させて前記商品に対するラベルの貼付を制御することを特徴とする請求項7に記載されたラベル貼付機能を備えた計量値付装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、値段などが印字されたラベルを商品に自動的に貼付するためのラベル貼付装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
精肉などの食品は、トレイに収容された上、ストレッチフィルムなどで包装されて店頭に陳列される場合があり、このような商品に値段などのラベルを自動的に貼付するためのラベル貼付装置がある。一般に、複数の商品を陳列台に並べた場合、ラベルの貼付位置が統一されていた方が商品の見栄えが良い。また、購買客がラベルに邪魔されることなくトレイに収容された商品を良く見ることができるようでなければならない。このため、ラベルは商品の隅部に貼付されるのが通例である。
【0003】
ところで、ラベル貼付装置が装備された装置として、計量値付け機と包装機とを組み合わせた計量・包装・値付機がある。この計量・包装・値付機によれば、包装が完了した時点で商品の中心が搬送路の中心とほぼ一致した状態となり、このためラベル貼付装置に対する商品の隅部の位置が商品のサイズによって異なる。したがって、この状態では、商品のサイズによってラベルの貼付位置が異なり、ラベルの貼付位置が統一されない。
【0004】
そこで、従来、計量・包装・値付機装置では、ラベル貼付装置により商品の隅部にラベルを貼付する場合、商品(トレイ)の大きさに関わりなく商品を右側あるいは左側の一方向に幅寄せすることにより商品の隅部とラベル貼付装置との位置合わせを行っている。このように、従来のラベル貼付装置は、商品を幅寄せするための幅寄せ機構を必要とするため、構造が複雑で高価なものとなる上、その分装置が大型化するといった問題を抱えている。
【0005】
この問題の解決を図った従来技術として、例えば特開平9-104427号公報に開示された装置がある。この装置は、商品に対してラベル貼付装置側が移動可能に構成され、トレイのサイズ(横幅)を検出してラベル貼付装置を移動させることにより、商品を幅寄せをすることなく商品の所定位置にラベルを貼付することを可能としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の公報に開示されたラベル貼付装置によれば、トレイのサイズが異なっていても例えば商品の左下隅などの同一位置にラベルが貼付され、トレイの種類(商品の種類)に応じてラベルの貼付位置や貼付方向などの貼付条件を任意に設定することはできない。したがって、この装置によれば、他の商品とは異なる位置にラベルを貼付することにより特定の商品に顧客の関心を引いて販売促進をしたい場合であっても、簡単にラベルの貼付位置を変更することができないという問題がある。
【0007】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、トレイの種類に応じてラベルの貼付条件を自動的に設定することができ、トレイの種類ごとにラベルの貼付位置や貼付方向などのラベルの貼付形態を変更することのできるラベル貼付装置及びラベル貼付機能を備えた計量値付装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決達成するため、この発明は以下の構成を有する。
すなわち、この発明にかかるラベル貼付装置は、トレイに収容されて包装された商品にラベルを貼付するラベル貼付装置において、トレイの種類ごとに、ラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付条件を記憶する記憶手段と、前記商品が収容されたトレイの種類を識別するトレイ種類識別手段と、前記トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて前記記憶手段からラベル貼付条件を読み出す読み出し手段と、前記読み出し手段に読み出されたラベル貼付条件に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付制御手段と、所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段と、を備え、前記ラベル貼付制御手段は、前記ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とする。
【0009】
また、前記記憶手段は、前記ラベル貼付条件としてラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を記憶し、前記ラベル貼付制御手段は、前記記憶手段に記憶されたラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を反映させて前記商品に対するラベルの貼付を制御することを特徴とする。
【0010】
また、前記トレイ種類識別手段は、所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段を兼ねると共に、前記ラベル貼付制御手段は、前記トレイ種類識別手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とする。
また、前記ラベル貼付制御手段は、前記商品が収容されたトレイの種類に対応するラベル貼付条件が前記記憶手段に記憶されていない場合、このトレイの種類にかかわりなく予め定められたラベル貼付条件でラベルの貼付を制御することを特徴とする。
【0011】
また、前記ラベル貼付制御手段は、前記記憶手段に記憶されたラベル貼付条件でラベルを貼付するか、またはトレイの種類にかかわりなく予め定められたラベル貼付条件でラベルを貼付するかを選択可能に構成されたことを特徴とする。
さらに、前記トレイ種類識別手段は、前記商品が収容されたトレイのサイズを検出し、このサイズに基づき前記トレイの種類を識別することを特徴とする。
【0012】
次に、この発明にかかるラベル貼付機能を備えた計量値付装置は、トレイに収容された商品を計量し、この商品の重量と単価とに基づき値段を算出し、前記値段を含む前記商品に関する情報をラベルに印字するための各機能を備えると共に、前記ラベルを前記商品に貼付するためのラベル貼付機能を備えた計量値付装置において、トレイの種類ごとに、そのトレイの種類に応じた風袋重量とラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付条件とを記憶する記憶手段と、前記商品が収容されたトレイの種類を識別するトレイ種類識別手段と、前記トレイ種類識別手段により識別されたトレイの種類に基づいて前記記憶手段から風袋重量とラベル貼付条件とを読み出す読み出し手段と、トレイに収容された前記商品を計量して得られる重量と前記読み出し手段により読み出された風袋重量とから正味重量を算出し、この正味重量と単価とから前記商品の値段を算出する値段算出手段と、商品に関する情報をラベルに印字して発行するラベル印字手段と、前記読み出し手段に読み出されたラベル貼付条件に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するラベル貼付制御手段と、所定の基準位置に対する前記商品のズレ量を検出するズレ量検出手段と、を備え、前記ラベル貼付制御手段は、前記ズレ量検出手段により検出されたズレ量を反映させて前記商品に対するラベルの貼付位置を定めることを特徴とする。
【0013】
また、前記記憶手段は、前記ラベル貼付条件としてラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を記憶し、前記ラベル貼付制御手段は、前記記憶手段に記憶されたラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を反映させて前記商品に対するラベルの貼付を制御することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明にかかるラベル貼付装置を計量・包装・値付機に適用した場合を例として、この発明の実施の形態を説明する。
なお、各図において共通する要素には同一符号を付し、その重複する説明を適宜省略する。
【0015】
この実施の形態にかる計量・包装・値付機の機構的構成は、例えば前述の公報(特開平9-104427号公報)に開示された機構的構成を利用して実現できる。以下、この実施の形態にかかる計量・包装・値付機の機構的構成を説明する。
【0016】
図1および図2は、この実施の形態にかかる計量・包装・値付機の全体図を示す。同図に示すように、この装置は、ストレッチフィルム包装機Aと計量ラベルプリンタBとラベル貼付装置Cとを組み合わせて構成され、計量ラベルプリンタBは包装機Aにおける商品搬出路の側方上部に配置され、ラベル貼付装置Cは商品搬出路の上方に配置されている。
【0017】
ストレッチフィルム包装機Aは、フィルムの幅方向を拡張する機構(プレストレッチ機構)を備えた包装機で、機枠A1の正面、即ち前部に商品(被包装物)を載置する商品載置部(計量皿)aを設け、該商品載置部aの手前側近傍には反射型光センサー3a,3a’と、その反射型センサー3a,3a’を商品の幅方向へ移動させる移動手段35(図3参照)とからなる商品の載置ズレ及び横幅を検出する検出手段Dが設けられると共に、商品載置部aに載せた商品はプッシャーコンベア1により機枠内部に設けたエレベータ2まで搬送される。そのコンベア1による商品搬送路の途上には、該コンベア1の側方に位置させて商品の高さと縦幅とを検出するための高さ検出センサー3bが設けられている。
【0018】
上記エレベータ2の上方には包装部bが設けられ、その包装部bの上流側(図2の右側)には、フィルムロール配置部4とそのフィルムロール配置部にセットされたフィルムロール5から繰り出されるフィルム5’の先端部を保持するフィルム保持手段A2が設けられている。そして、包装部bを挟む前後両側部にはフィルム保持手段A2で保持されているフィルム先端を挟持して引き出し、包装部bまで搬送する上下の搬送ベルトからなるフィルム搬送機構A3が前記フィルム保持手段A2の先端に接近させて配置される。
【0019】
また、フィルム保持手段A2と搬送機構A3との間には搬送機構A3で挟持され引き出されたフィルムを所定長さに切断するカッターA4が配置されている。搬送機構A3の上方には、左右折り込み板A5と後折り込み板A6、及び後折り込み板A5の上方に位置して排出プッシャーA7が配置され、機枠A1の前側に配置したコンベア1の上方には前折り込みローラー6’および前記排出プッシャーA7で押し出される商品の排出路(ヒーターコンベア)6が水平に設けられている。
【0020】
因って、このストレッチフィルム包装機Aによれば、エレベータ2に載せられた商品は、エレベータ2の上昇により上記包装部bに展張されたフィルム5’に対して突き上げられ、引き伸ばされた状態のフィルムの左右および後側端部が、左右折り込み板A5と後折り込み板A6とにより商品の底面に折り込まれる。この後、排出プッシャーA7により商品を機枠A1前側の排出路6へ向けて水平に移動させながら、前折り込みローラー6’で上記フィルム5’の前側端部を折り込んでフィルムの折り込みを行う。
【0021】
次に、計量ラベルプリンタBは、商品(被包装物)を前記包装機Aの商品載置部(計量皿)aに載置することによって計量されたデータを基に、予め入力設定されている単価から商品の値段を算出し、その値段とそれ以外の商品データをラベル用紙に印字し発行するもので、該計量ラベルプリンタBには印字発行されたラベルを印字面を上にして略水平に保持するラベル発行口7が設けられている(図2参照)。
【0022】
また、ラベル貼付装置Cは、ラベル発行口7に保持されているラベルを商品に貼付するものであり、発行口7のラベルを吸着するラベル吸着部C1と、その吸着部C1を移動させる駆動機構C2と、前記駆動機構C2の動作を制御する制御手段(図示省略)とで構成されている。
【0023】
ここで、ラベル吸着部C1は、図4に示すように、ラベルEを吸着保持するラベル吸着面8と、ラベル吸着面8の上部に配置され前記ラベル吸着面8にラベル吸着力を発生させる吸引ボックス部9とからなる。ラベル吸着面8は筐体801の下端開口部に、通気口を開設しラベル吸着側表面をスポンジなどの緩衝部材で覆った矩形状の緩衝板802が貼り付け固定されている。
【0024】
吸引ボックス部9は、前記筐体801が嵌合される内径を有した筐体901の周壁にモータによって駆動回転されるファン902が取り付けられて構成される。筐体801の天板には連絡路が開設されて吸引ボックス部9の筐体901内と連絡され、ファン902が回転することにより筐体801内が負圧となり通気口に吸着力が生じ、緩衝版802の下面にラベルEを吸着し得るように構成されている。
【0025】
駆動機構C2は、上記の如く構成されたラベル吸着部C1を移動させるものであり、図5に示すように該ラベル吸着部C1を商品の搬送方向と直交する方向、即ち商品が搬送される搬出路の幅方向に移動させる第1の駆動機構10と、ラベル吸着部C1を商品の搬送面に対して上下方向に移動させる第2の駆動機構11と、ラベル吸着部C1におけるラベル吸着面8を商品の搬送面と並行な水平面内で回転させる第3の駆動機構12とで構成されている。
【0026】
第1の駆動機構10は、包装機Aの包装部bの上方位置に該搬出路と直交して横架固定した2本のガイド杆101と、そのガイド杆101に嵌合してスライド自在としたケース102と、前記ガイド杆101に沿って平行に配置した無端ベルト103と、その無端ベルト103を正逆方向に移動走行させるステッピングモータ104とプーリ105とで構成され、前記ケース102は無端ベルト103に連結固定され、ガイド杆101は機枠A1にブラケット106を介して取り付けられており、モータの作動でケース102がガイド杆101に沿って移動される。
【0027】
そして、前記したラベル吸着部C1は、図4に示すようにガイド杆101に沿って移動されるケース102に基端が取り付けられた上下一対の平行アーム14、14’の先端に取り付けられると共に、その一対の平行アームは第2の駆動機構11によってラベル吸着部C1を商品の搬送面に対して上下方向に移動させるように支持されている。
【0028】
ラベル吸着部C1を保持する一対の平行アーム14,14’は、夫々基端側がケース102に対して上下方向に所定の間隔をおいて横架した2本のピン15,15’に回転可能に取り付けた支持片16,16’にネジ止めによって連結固定される。上側の平行アーム14の他端側(先端側)は、ラベル吸着部C1の上部に連結された取付筒17の円弧溝18に移動可能に嵌合横架したピン19に連結され、下側の平行アーム14’の他端側(先端側)は前記ピン19の下側に位置して取付筒17に回転可能に横架された回転軸20に対して取り付けられている。前記した上側の平行アーム14の基端側に第2の駆動機構11が取り付けられ、下側の平行アーム14’周りには前記したラベル吸着部C1におけるラベル吸着面8を水平面内で回転させる第3の駆動機構12が取り付けられている。
【0029】
第2の駆動機構11は、上側の平行アーム14の基端側が支持されているピン15に歯車21が固着され、その歯車21と噛み合って駆動回転させる歯車22がケース102の上面に載置固定したモータ23の回転軸23’に固着されており、更に前記ピン15のケース102より外側に突出した両側部に連結片24が一体的に固着され、その左右両側の連結片24に亘ってピン15に対して回転可能に支持されている上側の平行アーム14の下側面と当接する支持腕25が連結固定されて構成されている。
【0030】
即ち、第2の駆動機構11は、モータ23が回転すると歯車22、歯車21を介してピン15が回転され、そのピン15の回転によって支持腕25が上下方向に回動されるため、ピン15に対して回転可能に支持されている平行アーム14は前記支持腕25で下側から支えられ、支持腕25の上下回動に連動して上下されると共に、該平行アーム14は支持腕25と当接から離してピン15を中心として上方に回動自在となる。
【0031】
第3の駆動機構12は、図6に示すように、下側の平行アーム14’の基端側が支持されているピン15’の一側端に歯車26が固着され、その歯車26と噛み合って駆動回転させる歯車27がケース102の外側にブラケットを介して取り付けられたモータ28の回転軸28’に固着されており、前記ピン15’の他端側にスプロケット29が固着されている。
【0032】
また、前記したラベル吸着部C1に固着した取付筒17に回転可能に横架されている回転軸20の一側端にスプロケット30が固着され、そのスプロケット30と前記スプロケット29とに亘って歯付きベルト31が巻回され、且つ該回転軸20の中間部には歯車32が固着され、その歯車32と噛み合う歯車33がラベル吸着面8を一体回転状に係合支持した支持軸34に固着されて構成されている。更に、下側の平行アーム14’とラベル吸着部C1とに亘ってスプリング63が張設されてラベル吸着部が鉛直状態に支持されるように構成されている(図4参照)。
【0033】
因って、ラベルEを吸着保持するラベル吸着面8は、商品Fに対してラベルの貼付位置(吸着面8のXY座標)および貼付方向(吸着面8の回転角度)に関して任意に設定することが可能となっており、ラベルの貼付方向として、例えば0°、90°、180°、270°などが設定される。
【0034】
包装機の商品載置部aに載置された商品の載置ズレおよび横幅寸法を測定する検出手段Dは、図3に示すように商品搬入部の商品載置部aの手前近傍に配置した2個の反射型光センサー3a,3a’と、その反射型光センサー3a,3a’を商品の幅方向に移動させる移動手段35とで構成されており、反射型光センサー3a,3a’は投光器と受光器を備え、投光された光が商品によって反射されその反射光が受光器に受光されていれば商品の横幅が測定され、反射光が無ければ幅の限界が確認されるようになっている。
【0035】
そして、上記した2個の反射型光センサー3a,3a’を商品の幅方向へ移動させる移動させる移動手段35は、図7に示すように、駆動源のステッピングモータ351と従動プーリ352とに亘って巻回されたベルト353とからなる。このベルト353の往路側(上側)には反射型光センサー3aが、復路(下側)には反射型光センサー3a’が、夫々ガイド杆354,354’に嵌合されて左右方向に移動する摺動する摺動体355,355’を介して取り付けられ、且つ2個の反射型光センサー3a,3a’を原点位置(初期位置)に復帰させるリミットスイッチ356と、移動の限界位置を検出するリミットスイッチ356’がそれぞれ所定の位置に設けられている。
【0036】
また、反射型センサー3a,3a’の移動開始は、プッシャーコンベア1の移動開始と同時に行われるが、少なくともプッシャー1aが図8の初期位置から図9の位置に移動する前までに、反射型光センサー3a,3a’がそれぞれ両側端のプッシャーコンベア1のプッシャー1aの外側に到達する移動速度とすることでプッシャー1aが邪魔とならず測定ができるようになっている。
【0037】
従って、商品載置部aに載置された商品の横幅Lは、図10に示すように、商品Fの右側長さLRを検出する右側の反射型光センサー3aおよび商品Fの左側長さLLを検出する左側の反射型光センサー3a’がそれぞれ横幅方向に移動して(LL+LR)として検出され、その商品の横幅寸法Lは包装機の制御に使用され、後述する包装機構制御部Iから計量ラベルプリンタ制御部Gには長さデータL、即ち(LL+LR)が送信される。
【0038】
図11は、商品Fの高さHを検出するセンサー3bの検出動作を示す。このセンサー3bには、商品搬送路の途中に該搬送路を挟んで投光器と受光器が高さ方向に所定の間隔をおいて多数個が配置され、搬送路上を搬送される商品の高さに応じて投光器の光が遮られることで商品の高さHが検出される。そして、その高さデータは包装機の制御に用いられると共に、計量ラベルプリンタ制御部Gに送信される。
【0039】
図12は、商品Fの縦幅Wを検出するセンサー3bの検出動作を示し、所定の基準点に対するセンサー3bの位置P0と、プッシャー(符号なし)に押されて搬送路上を搬送される商品Fによってセンサー3bの投光器の光が遮られたときのプッシャーの位置Pとの差分(P0-P)として商品Fの縦幅Wが検出される。このように、商品F(トレイ)のサイズ(横幅L・高さH・縦幅W)は、ストレッチフィルム包装機Aの内部に搬送される途中で検出される。
【0040】
図13は、上述した装置の制御部の電気的構成を示すもので、計量ラベルプリンタ制御部Gと、包装機構制御部Iとを備えている。計量ラベルプリンタ制御部Gは、主として計量ラベルプリンタ関係の制御を行うものでCPU36によって制御される。包装機構制御部Iは、主として包装機の機構部の制御を行うものでCPU52によって制御される。
【0041】
計量ラベルプリンタ制御部Gについて説明すると、トレイ種類識別手段および読み出し手段としてのCPU36には、バス36aを介してROM37、記憶手段としてのRAM38、表示操作部39、計量部40、交信用のインタフェース回路(INF)41、印字部42、ラベル貼付制御手段としての吸着部駆動部43及び商品検出センサー44が接続されており、ROM37にはCPU36が実行する各種制御プログラムが記憶されている。
【0042】
記憶手段としてのRAM38は、CPU36がROM37の制御プログラムを実行する場合に用いるレジスタ、フラグなどのエリアと、予め各種データが記憶されたプリセットデータエリアとを備えている。プリセットデータエリアには、商品ファイル(PLUファイル)と、ラベル貼付条件決定テーブルが記憶されている。商品ファイルは、図14に示すように、商品(商品番号)に応じて、値段計算及びラベル印字用のデータである「品名(商品名)、例えば豚(モモ肉)」、「単価、例えば150(100g当り150円)」、「有効期間、例えば5日」などが予め記憶されている。
【0043】
ラベル貼付条件決定テーブルは、トレイ種別に応じた風袋重量およびラベルの貼付形態を定めるためのものであり、図15に示すように、各センサーにより検出された商品F(トレイ)の横幅Lおよび縦幅Wの各検出データと、商品が収容されたトレイの種類に応じたトレイ番号に応じて設定され、具体的には、風袋重量(トレイ重量)と、ラベル貼付位置を特定するためのラベル貼付座標(X0,Y0)と、ラベルの貼付方向Aが設定される。
【0044】
ラベル貼付条件について更に詳しく説明する。ラベル貼付条件として設定されるラベル貼付座標(X0,Y0)は、図16に示すように、商品Fの搬送方向をY軸方向とするXY直交座標系において、この座標系の原点に商品(トレイ)の右下コーナー部を位置させた時のラベル吸着面8の中心(回転中心)を表し、ラベルEの中心とほぼ一致する。
【0045】
また、ラベル貼付条件として設定されるラベル貼付方向Aは、ラベル吸着面8の回転角度を表し、商品Fに対するラベルEの向きを定める。一例として図17(a)〜(d)に示すように、ラベル貼付方向Aが0°の場合、ラベルEは、「発行された時の向きのまま」貼付され(図17(a)参照)、ラベル貼付角度Aが90°の場合、ラベルEは、「発行された時の向きを基準として時計方向に90°回転されて」貼付される。また、ラベル貼付方向Aが180°の場合、ラベルEは、「発行された時の向きを基準として時計方向に180°度回転されて」貼付され、ラベル貼付方向Aが270°の場合、ラベルEは、「発行された時の向きを基準として時計方向に270°回転されて」貼付される。
【0046】
ここで、説明を図13に戻す。表示操作部39はキーボードとタッチパネルから成る操作部と、ドット式の液晶表示器で構成された表示部を備えており、各種データ及び指令の入力、或いはCPU36の指令に基づいて入力データの表示を行うもので、別名コンソール部とも呼ばれている。計量部40は商品載置部aに載置された商品の計量信号をCPU36へ供給するものである。
【0047】
交信用のインタフェース回路(INF)41は、包装機構制御部Iと、各種データや指令等の交信を行うための回路で、交信するデータについては後述する。印字部42は計量ラベルプリンタで、サーマルプリンタを備え、CPU36の指令に基づいてラベルに品名、値段、単価、有効日、バーコードなどの印字を行い、印字したラベルEを前記発行口7に発行するものである。
【0048】
吸着部駆動部43(前記駆動機構C2)は、前記したラベル吸着部C1を移動させて発行口7にあるラベルEを吸着した後、所定のラベル貼付位置へ移動させると共に、ラベル吸着面の向きを所定の向きとし、商品に対してラベル吸着部を所定のタイミングで下降させることで商品の所定の位置に所定の向きでラベルを貼付するための機構である。商品検出センサー44は、ラベル貼付のための信号を発生するためのもので、商品がラベル貼付場所へ位置した場合、その旨をCPU36へ供給する。
【0049】
図18は、上記吸着部駆動部43の詳細な構成を示すもので、水平モータM1駆動回路45は、ラベル吸着部C1面を水平、即ち商品の搬送方向と直交する方向に移動させる水平モータM1(前記第1の駆動機構10のモータ104)を駆動する回路で、その水平モータM1としてはステッピングモータが使用されている。従って、ステッピングモータの駆動パルス数をカウントすることで吸着部の位置を検出することができる(右回転の時はプラスカウント、左回転の時はマイナスカウント)。水平基準位置センサーF1(46)は、吸着部が水平方向の基準位置に位置したことを検出するセンサーで、この基準位置からの前記駆動パルスのカウント値によって吸着部の水平方向の位置決めが行われる。
【0050】
上下モータM2駆動回路47及び上下基準位置センサーF2(48)は、モータM2(前記第2の駆動機構11のモータ23)が吸着部を上下方向へ移動させるものである以外は前記した水平モータM1と同様である。又、回転モータM3駆動回路49及び回転基準位置センサーF3(50)は、モータM3(前記第2の駆動機構12のモータ28)が吸着部を商品搬送面と平行な面で回転させるモータで、モータM3の駆動パルスで位置決めされるのは距離ではなく、回転角度である点を除くと前記した水平モータM1の場合と同じである。
【0051】
ラベル貼付センサーF4(51)は、ラベルが商品に貼付されたこと、つまりラベル吸着部C1の吸着面8が商品Fに当接されたことを検出するセンサーで、ラベル吸着部C1に上側方向の力が一定以上加わったことにより前記上側の平行アーム14が支持腕25から離間したことを検出している。
【0052】
ここで、再び説明を図13に戻し、包装機構制御部Iについて説明する。CPU52にはバス52aを介して交信用インターフェース回路(INF)53、ROM54、RAM55、操作部56、及び機構駆動部57が接続されている。交信用インタフェース回路(INF)53は、計量ラベルプリンタ制御部Gと各種データ、指令の交信を行うための回路で、交信するデータについては後述する。ROM54は、CPU52が実行する制御プログラムが記憶されている。RAM55は、CPU52がROM54の制御プログラムを実行する場合に用いる各種レジスタ及びフラグのエリアの他に商品(トレイ)の形状データ(縦幅、横幅、高さ)に基づいて制御データを決定するための各種テーブルが記憶されている。操作部56は、装置の起動、停止などのためのスイッチである。
【0053】
機構駆動部57は、包装を実行する場合に包装機の各機構部を駆動するための回路で、具体的にはエレベータ2を駆動するモータ58、商品を搬入するコンベア1の搬入モータ59,フィルム搬送機構A3のモータ60などがある。尚、包装機の構成は先に簡単に説明したが本発明と直接関係しないので、前記モータの制御の詳細については説明を省略する。
【0054】
機構駆動部57には商品の載置ズレ及び商品(トレイ)のサイズ(横幅L)を検出する商品幅検出センサー61(反射型センサー3a,3a’)と、商品の縦幅Wおよび高さHを検出する商品縦幅/高さ検出センサー62(検出センサー3b)が接続されており、検出データをCPU52へ供給するようになっている。商品幅検出センサー61と商品縦幅/高さ検出センサー62は、CPU36と共にトレイ種類識別手段を構成する。
【0055】
計量ラベルプリンタ制御部Gと包装機構制御部Iとで授受されるデータや指令で本発明と関係する点は、計量ラベルプリンタ制御部Gから包装機構制御部Iへは計量皿上に載置された商品の計量が安定したことを報知する信号が送信され、包装機構制御部Iから計量ラベルプリンタ制御部Gへはラベル貼付位置決定のためのデータとして、反射型光センサー3a,3a’で検出された商品の横幅データL(LL,LR)と、検出センサー3bで検出された縦幅データWが送信される点である。上記データ以外に計量ラベルプリンタ制御部Gと包装機構制御部Iとの間で各制御部の状態信号(正常かエラー中かなど)が授受される。
【0056】
次に、図19に示すフローチャートに沿って、この装置の動作を説明する。
ステップSP1:作業者は、包装値付する商品Fの商品番号を表示操作部39より入力して、記憶手段としてのRAM38に予め記憶されている商品ファイル(図14参照)から商品データ(品名、単価、有効日)を呼び出す。
ステップSP2:作業者は、計量包装値付する商品Fを商品載置部a(載置皿)に載せる。
ステップSP3:商品幅検出センサー61(センサー3a,3a’)により、商品F(トレイ)の横幅L(LL,LR)を検出(測定)する(図10参照)。
【0057】
ステップSP4:計量部40により載置皿a上の商品Fの重量Gを計量する。
ステップSP5:計量が完了した商品Fを包装機Aのエレベータ2のヘッド上へ搬送する。
ステップSP6:エレベータ2のヘッド上への搬送中に、商品縦幅/高さ検出センサー62(センサー3b)により、商品Fの縦幅Wと高さHとを検出(測定)する。上記検出データは包装機構制御部Iから計量ラベルプリンタ制御部Gに送信される。
【0058】
ステップSP7:トレイ種類識別手段としてのCPU36により、RAM38に記憶されたラベル貼付条件決定テーブル(図15参照)を参照して、包装機構制御部Iから受信した商品Fの横幅Lと縦幅Wの検出データ(トレイの種類)に基づきトレイの種類を識別する。そして、読み出し手段としてのCPU36により、識別されたトレイの種類に基づきRAM38から風袋重量(トレイの重量、または商品の正味重量以外の重量)とラベル貼付条件(ラベル貼付座標X0,Y0およびラベル貼付角度A)とを読み出して設定する。
【0059】
ステップSP8:CPU36により、計量部40からの商品の重量Gと、ステップSP7で設定された風袋重量FGとから正味重量NG(=G-FG)を求め、RAM38に記憶されている商品ファイル(図14参照)から呼び出された単価Uと正味重量NGとから商品Fの値段PRを算出する。例えば、単価Uの建値が100gでの値を表すものである場合、値段PRは、(NG×U)/100として算出される。
【0060】
ステップSP9:包装機構制御部Iでは、CPU52が、商品F(トレイ)の横幅L、縦幅W、および高さHから、包装の動作を制御するための各種データ(包装制御データ)を決定(生成)する。このデータの生成は、RAM55に予め記憶された変換テーブルを用いて行われるが、この発明の本質とは直接関係しないので、その詳細な説明を省略する。
【0061】
ステップSP10:機構駆動部57は、ステップSP9で決定されたデータに基づいて包装動作を制御し、包装機Aによる商品Fの包装が行われる。
ステップSP11:計量ラベルプリンタ制御部Gでは、CPU36が、印字部42を制御して、ラベルに商品Fの品名、重量、単価、値段、加工日、有効日などの商品Fに関する情報(商品情報)を印字し、このラベルEをラベル発行口7へ発行する。
【0062】
ステップSP12:ラベル貼付制御手段としての吸着部駆動部43(前記駆動機構C2)は、以下に詳細に説明するように、CPU36の制御の下、ラベル吸着部C1を駆動し、ラベル貼付条件に基づいてラベルEを商品Fの所定の位置に所定の向きで貼付するための制御を行う。
【0063】
図20に示すフローチャートに沿って、上述のステップSP12での処理の詳細を説明する。即ち、上述のステップを経てラベルに品名、値段、単価、重量、有効日、バーコードなどのデータが印字され、このラベルEが前記ラベル発行口7へ発行されると、以下の処理が実行される。
【0064】
ステップSP20:初期位置(原点)に位置しているラベル吸着部C1を発行口7へ移動させ、吸着面8にラベルEを吸着させる(このとき、ラベルEの接着面は下側となっている)。
ステップSP21:ステップSP7で呼び出したラベル貼付条件からラベル吸着部C1のラベル待機位置(X,Z)と貼付タイミング時間Tを設定する。
【0065】
ここで、ラベル待機位置(X,Z)は、ラベル吸着部C1が所定のタイミングで商品にラベルの貼付動作を開始する待機位置であって、このXデータは、図21に示すように、ラベル吸着部C1の初期位置(原点)からラベル待機位置までの水平距離を表し、Zデータは、図22に示すように、初期位置(原点)からラベル待機位置までの垂直距離を表す。
【0066】
Xデータは、図21に示す距離関係から次式(1)により算出される。
X=XC-LR+X0・・・(1)
ただし、XC…ラベル吸着部C1の初期位置(原点)から搬送路の中心(載置ズレがない場合の商品の中心)までの距離(図21参照)
LR…長さ検出センサー3a,3a’により検出された商品の右半分の長さ(図10参照)
X0…ラベル貼付条件から得られるデータ(図16参照)
【0067】
また、Zデータは、図22に示す距離関係から次式(2)により算出される。
Z=(Z0-Z2)-H・・・(2)
ただし、
Z0…ラベル吸着部C1の初期位置(原点)から搬送面までの垂直距離(一定値:機構上決定されている)
Z2…ラベル待機位置(X,Z)からラベル接着位置(商品Fの上面)までの垂直距離(一定値)
H…センサー3bにより検出された商品Fの高さ
【0068】
なお、Z2データは、後述の貼付タイミング時間Tと共に商品F上のラベルEのY方向の位置を決定するものであり、商品の高さHによってラベル接着位置にバラツキが生じないように(図16に示すラベル貼付条件Y0を満足するように)一定値に設定される。
【0069】
貼付タイミング時間Tは、商品Fがセンサー44により検出された時(T=0)から、ラベル吸着部C1を待機位置(X,Z)から下降開始させるまでの遅延時間であり、商品F上におけるY軸方向のラベル接着位置を定める。したがって、時間T=0のときにY0=0となるように設定した場合には、商品Fの搬送速度が毎秒D(mm)とすると、貼付タイミング時間Tは、T=Y0/Dにより算出される。ただし、Y0はラベル貼付条件から求まる(図23参照)。
【0070】
ステップSP22:設定されたラベル待機位置(X,Z)にラベル貼付部C1を移動させる。ラベル待機位置(X,Z)への移動は、モータM1,M2のステップ数で決定される。
ステップSP23:モータM3を駆動してラベル貼付部C1を回転させ、ステップSP7で呼び出したラベル貼付条件の角度Aに基づきラベルEの向きを決定する。
【0071】
ステップSP24:商品検出センサー44(図13参照)により、商品Fが所定の位置(ラベル貼付位置)に位置したか否かをチェックする(ステップSP24:NOからステップSP24に戻るループ)。
【0072】
ステップSP25:商品Fが所定の位置(ラベル貼付位置)に位置したならば(ステップSP24:YES)、ステップ21で設定された貼付タイミング時間Tをタイマー(図示なし)にセットし、タイムカウントを開始する。
ステップSP26:タイマーがタイムアップしたか(貼付タイミング時間Tが経過したか)否かをチェックする(ステップSP26:NOからステップSP26に戻るループ)。
【0073】
ステップSP27:タイマーがタイムアップした場合(ステップSP26:YES)、上下モータM2を駆動して吸着部C1を下降させる。このとき、商品Fが吸着部C1の下方に位置しており、吸着部C1に吸着されたラベルEが商品Fに当接されて貼付される。
【0074】
ステップSP28:ラベル貼付センサーF4(51)(図18参照)により、吸着部C1が商品に当接してラベルが商品Fに貼付されたか否かをチェックする(ステップSP28:NOからステップSP28に戻るループ)。
ステップSP29:ラベルEが商品に貼付された場合(ステップSP28:YES)、ラベル吸着部C1を初期位置(0,0)に移動させる。
以上により、ラベル貼付条件として設定されたラベル貼付位置と貼付方向が反映されてラベルが商品Fに貼付され、一連のラベル貼付動作が完結する。
【0075】
上述した実施の形態では、ラベル貼付部(吸着部)の待機位置のXデータを、X=XC-LR+X0により求め、図21に示すように、商品Fの右端部からの距離X0が一定となるようにラベルを貼付する。従って、LRデータを用いてXデータを算出する関係上、商品Fの載置位置が幅方向左右にズレて、商品Fの中心と搬送コンベアの中心との間にズレが生じた場合でも、ラベルEを所定位置に貼付することができる。
【0076】
これに対し、LRデータに代え、商品F(トレイ)の横幅Lと載置のズレ量δLを用いてXデータを求めることもできる。即ち、図24に示すように、商品F(トレイ)の中心が搬送中心(所定の基準位置)に対して左側にδLだけズレた場合、
L=LL+LR・・・(3)
δL=LR-(LL+LR)/2=(LR-LL)/2・・・(4)
の関係式が成り立ち、この関係式から次式(5)が導かれる。
LR=δL+L/2・・・(5)
【0077】
したがって、前述のXデータの算出式(1)において、LRデータとして「δL+L/2」を用いても同じ結果が得られ、LRデータに代えてトレイの横幅Lとズレ量δLを用いることができる。すなわち、ズレ量δLが反映された次式(6)によってもXデータ(ラベル貼付位置)を求めることができる。
X=XC-LR+X0=XC-(δL+L/2)+X0・・・(6)
【0078】
ところで、上述の実施の形態によれば、ズレ量δLは、商品幅検出センサー61(図13参照)で検出され、商品幅検出センサー61は、ズレ量δLを検出するためのズレ量検出手段を兼ねている。すなわち、商品F(トレイ)の横幅Lは、商品のズレ量δLを検出するセンサーで同時に検出される。
【0079】
このため、式(1)と式(6)とは相違がないように思われるが、式(6)によれば、商品の横幅Lは、商品番号ごとに予めプリセットされたデータを用いることができる。したがって、必ずしもセンサーで横幅Lを検出する必要はなく、また従来の包装機に装備されている幅検出センサーを兼用して横幅Lを検出することも可能になる。言うまでもなく、商品の横幅Lとズレ量δLを別々のセンサーで検出することも可能である。
【0080】
また、上述の実施の形態では、ラベル貼付条件は、商品F(トレイ)のサイズに基づいて設定されるが、通常、ラベルの貼付位置は商品の隅部に設定される場合がほとんどであり、特定の商品に購買客の注意を引く必要がある場合に、他と異なる位置にラベルを貼付れば足りるという現状がある。そこで、商品が収容されたトレイに対応するラベル貼付条件が設定されていない場合、トレイのサイズにかかわりなく予め定められたラベル貼付条件でラベルの貼付を行うように構成してもよい。
【0081】
また、ラベル貼付条件が設定された商品(トレイ)の種類を記憶しておき、その種類に基づき、設定されたラベル貼付条件でラベルを貼付するか、またはトレイの種類とはかかわりなく予め定められたラベル貼付条件でラベルを貼付するかを判断するように構成してもよい。
【0082】
具体的には、設定されたラベル貼付条件(特殊ラベル貼付条件)を使用する商品(トレイ)の種類が定義された特殊ラベル貼付トレイファイル(図示なし)を予め作成しておく。そして、図25に示すように、商品(トレイ)のサイズを識別し(ステップSP30)、特殊ラベル貼付条件を使用するか否かを判定する(ステップSP31)。
【0083】
ここで、特殊ラベル貼付条件を使用する場合(ステップ31:YES)、その商品(トレイ)のサイズに基づいてラベル貼付条件が設定される。これに対し、特殊ラベル貼付条件を使用しない場合(ステップ31:NO)、予め設定された所定の貼付条件が設定される。
【0084】
また、記憶されたラベル貼付条件でラベルを貼付するか、商品(トレイ)のサイズとはかかわりなく予め定められたラベル貼付条件でラベルを貼付するかを選択可能に構成してもよい。具体的には、図26に示すように、作業者は、予め商品(トレイ)のサイズに関わりなく設定されたラベル貼付条件を使用する通常モードか、または商品(トレイ)のサイズに応じたラベル貼付条件を使用する特殊モードかを設定する。
【0085】
ここで、通常モードが設定された場合(ステップSP40:YES)、予め設定されたラベル貼付条件が設定される(ステップSP41)。これに対し、特殊モードが設定された場合(ステップSP40:NO)、商品(トレイ)のサイズに応じたラベル貼付条件が設定される。
【0086】
以上、この発明の実施の形態を説明したが、この発明は、この実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば、トレイサイズの検出方法は、センサーを用いるものとしたが、例えば、画像処理技術を用いたパターン認識処理により検出することも可能である。
【0087】
また、ラベル貼付条件は、種々の変形が可能である。例えば、ラベルの貼付位置(X0,Y0)の原点は、商品の他の隅部や中心であってもよく、特に限定されない。貼付角度Aも例示されたものに限定されることなく、任意に設定可能である。貼付位置(X0,Y0)をラベル貼付部C1の中心位置に合わせたが、これに限定されることなく、例えばラベルの中心位置としてもよい。
【0088】
また、商品(トレイ)のサイズを検出してラベル貼付条件を設定するものとしたが、サイズに限らず例えばバーコードなどを検出してもよく、商品の種類を識別できるものであればどのような手段を用いてもよい。また、ラベル吸着部のみが移動するものとしたが、ラベル貼付装置全体が移動するものとしてもよく、商品の所定位置に所定の角度でラベルを貼付することができる構成であれば、どのような構成であってもよい。また、上述の実施の形態では、計量・包装・値付機を例としたが、これに限定されることなく、例えば包装・計量・値付機や計量値付機など、他の装置に適用するも可能である。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかるラベル貼付装置によれば以下のような効果を得ることができる。すなわち、トレイの種類ごとに、ラベルの貼付形態を定めるためのラベル貼付条件を記憶し、商品が収容されたトレイの種類を識別し、識別されたトレイの種類に基づいてラベル貼付条件を読み出し、読み出されたラベル貼付条件に基づいて前記商品に対するラベルの貼付を制御するようにしたので、トレイの種類に応じてラベルの貼付条件を自動的に設定することができ、トレイの種類ごとにラベルの貼付位置や貼付方向などのラベルの貼付形態を変更することができる。
【0090】
したがって、トレイの種類ごとに自由にラベル貼付条件を設定できる。このため、特殊サイズ、特殊形状のトレイについては、商品の中央部にラベルを貼付するなど、通常とは異なる形態でラベルを貼付することが簡単に行うことができ、しかも貼付条件の設定ミスを生じることがない。
【0091】
また、ラベル貼付条件としてラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を記憶し、このラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を反映させて商品に対するラベルの貼付を制御するようにしたので、トレイの種類ごとに自由にラベル貼付位置、方向などのラベル貼付条件を設定することができる。
【0092】
さらに、所定の基準位置(搬送中心)に対する商品のズレ量を検出し、このズレ量を反映させて商品に対するラベルの貼付位置を定めるようにしたので、商品載置位置がズレていても、正しい位置にラベルを貼付することができる。
【0093】
さらにまた、トレイの種類を識別する手段が所定の基準位置(搬送中心)に対する商品のズレ量を検出する手段を兼ねるようにしたので、構成を簡略化でき、かつトレイの種類(サイズ)の検出と商品の載置位置のズレ量の検出とを同時に行うことができる。
【0094】
さらにまた、トレイの種類ごとにラベル貼付条件が設定されていない場合には、自動的にトレイの種類とはかかわりなく予め設定されているラベル貼付条件(従来の方法)でラベルの貼付を行うようにしたので、切り替え操作などを行うことなく、ラベル貼付を行うことができる。
【0095】
さらにまた、トレイの種類ごとに設定されているラベル貼付条件でラベル貼付を行うのか、トレイの種類にかかわりなく予め設定されているラベル貼付条件で(従来の方法)でラベルの貼付を行うのか選択可能としたので、特売など特別な場合にのみトレイの種類ごとにラベル貼付位置を変えるなどの選択を簡単に行うことができる。
【0096】
さらにまた、トレイに種類に基づいて、トレイの種類ごとに設定されているラベル貼付条件でラベル貼付を行うのか、トレイの種類にかかわりなく予め設定されているラベル貼付条件(従来の方法)でラベルの貼付を行うのか判断するようにしたので」、特売など特別な場合にのみトレイサイズごとにラベル貼付位置を変えるなどの選択を自動的に簡単に行うことができる。
【0097】
この発明にかかるラベル貼付機能を備えた計量値付装置によれば、トレイの種類ごとに風袋重量とラベル貼付条件とを読み出し、商品を計量して得られる重量と風袋重量とから商品の値段を算出して印字し、これをラベル貼付条件に基づいて商品に貼付するようにしたので、トレイの種類に応じてラベルの貼付条件を自動的に設定することができ、トレイの種類ごとにラベルの貼付位置や貼付方向などのラベルの貼付形態を変更して計量値付することができる。
【0098】
また、この計量値付装置において、ラベル貼付条件としてラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を記憶し、このラベル貼付位置および/またはラベル貼付方向を反映させて商品に対するラベルの貼付を制御するようにしたので、トレイの種類ごとに自由にラベル貼付位置、方向などのラベル貼付条件を設定して計量値付を行うことができ、しかも風袋重量が自動的に決まるので風袋重量の設定ミスを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかる計量・包装・値付機の内部構造を示す側面図である。
【図2】この発明の実施の形態にかかる計量・包装・値付機の内部構造を示す正面図である。
【図3】この発明の実施の形態にかかる計量・包装・値付機が備える商品載置部周辺の構造を示す上面図である。
【図4】この発明の実施の形態にかかるラベル貼付装置の構造を示す側面図である。
【図5】この発明の実施の形態にかかるラベル貼付装置の駆動機構部分を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態にかかるラベル吸着部の吸着面の回転駆動機構(第3の駆動機構)を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態にかかる反射型光センサーの移動手段を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態にかかる反射型光センサーの動作(商品の搬送開始前)を説明するための図である。
【図9】この発明の実施の形態にかかる反射型光センサーの動作(商品の搬送開始後)を説明するための図である。
【図10】この発明の実施の形態にかかる反射型光センサーの動作(商品の横幅および載置ズレの検出)を説明するための図である。
【図11】この発明の実施の形態にかかる透過型光センサーの動作(商品の高さの検出)を説明するための図である。
【図12】この発明の実施の形態にかかる透過型光センサーの動作(商品の縦幅の検出)を説明するための図である。
【図13】この発明の実施の形態にかかる制御手段の電気的構成を示すブロック図である。
【図14】この発明の実施の形態にかかるRAMに記憶された商品ファイルの一例を示す図である。
【図15】この発明の実施の形態にかかるラベル貼付条件などが定義されたラベル貼付条件決定テーブルの一例を示す図である。
【図16】この発明の実施の形態にかかるラベル貼付条件を説明するための図である。
【図17】この発明の実施の形態にかかるラベル貼付条件によるラベル貼付形態の一例を示す図である。
【図18】この発明の実施の形態にかかる吸着部駆動部の詳細な構成を示すブロック図である。
【図19】この発明の実施の形態にかかる計量・包装・値付機の動作の全体の流れを示すフローチャートである。
【図20】この発明の実施の形態にかかる計量・包装・値付機のラベル貼付動作の詳細な流れを示すフローチャートである。
【図21】この発明の実施の形態にかかるラベル待機位置Xの算出方法を説明するための図である。
【図22】この発明の実施の形態にかかるラベル待機位置Zの算出方法を説明するための図である。
【図23】この発明の実施の形態にかかる貼付タイミング時間Tを説明するための図である。
【図24】この発明の他の実施の形態にかかるラベル待機位置Xの算出方法(載置ズレ量を反映させた算出方法)を説明するための図である。
【図25】この発明の他の実施の形態にかかるラベル貼付条件の設定方法(ラベル貼付条件を判定して設定する方法)を説明するための図である。
【図26】この発明の他の実施の形態にかかるラベル貼付条件の設定方法(ラベル貼付条件を選択して設定する方法)を説明するための図である。
【符号の説明】
A・・・ストレッチフィルム包装機、B・・・計量ラベルプリンタ、C・・・ラベル貼付装置、C1・・・ラベル吸着部、C2・・・駆動機構、D・・・検出手段、G・・・計量ラベルプリンタ制御部、I・・・包装機構制御部、a・・・商品載置部、3a,3a’・・・反射型光センサー、8・・・ラベル吸着面、9・・・吸引ボックス部、10・・・第1の駆動機構、11・・・第2の駆動機構、12・・・第3の駆動機構、36,52・・・CPU、36a・・・バス、37,54・・・ROM、38,55・・・RAM、39・・・表示操作部、40・・・計量部、41,53・・・インタフェース(INF)、42・・・印字部、43・・・吸着部駆動部、44・・・商品検出センサー、56・・・操作部、57・・・機構駆動部、58・・・エレベータモータ、59・・・搬入モータ、60・・・フィルム移送モータ、61・・・商品幅検出センサー、62・・・商品縦幅/高さ検出センサー。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-05-24 
出願番号 特願平10-182971
審決分類 P 1 651・ 121- YA (B65C)
P 1 651・ 537- YA (B65C)
P 1 651・ 16- YA (B65C)
最終処分 維持  
前審関与審査官 溝渕 良一  
特許庁審判長 松縄 正登
特許庁審判官 種子 浩明
中西 一友
登録日 2002-12-13 
登録番号 特許第3379434号(P3379434)
権利者 株式会社寺岡精工
発明の名称 ラベル貼付装置及びラベル貼付機能を備えた計量値付装置  
代理人 高橋 詔男  
代理人 西 和哉  
代理人 志賀 正武  
代理人 村山 靖彦  
代理人 青山 正和  
代理人 青山 正和  
代理人 高橋 詔男  
代理人 西 和哉  
代理人 渡邊 隆  
代理人 志賀 正武  
代理人 村山 靖彦  
代理人 鈴木 三義  
代理人 渡邊 隆  
代理人 鈴木 三義  
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