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審決分類 審判 査定不服 5項1、2号及び6項 請求の範囲の記載不備 取り消して特許、登録 H03H
審判 査定不服 2項進歩性 取り消して特許、登録 H03H
管理番号 1122154
審判番号 不服2002-17645  
総通号数 70 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1996-09-03 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-09-12 
確定日 2005-09-13 
事件の表示 平成7年特許願第33426号「QCM用水晶基板及びQCM用水晶基板の重量変化測定方法」拒絶査定不服審判事件〔平成8年9月3日出願公開、特開平8-228123、請求項の数(2)〕について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。 
理由
1.手続の経緯
本願は、平成7年2月22日の出願であって、平成14年8月9日付けで拒絶の査定がなされ、これに対し、平成14年9月12日に拒絶査定を不服として審判請求がされたものである。
その後、当審において審理をした結果、本願の特許請求の範囲の請求項2について、記載不備が発見されたため、平成17年5月19日付けで拒絶の理由を通知し、これに対し、審判請求人は、平成17年7月25日に補正書及び意見書を、同年7月29日に補正書を提出した(平成17年7月29日の補正書は、請求の範囲全体を補正の対象として表記しただけで、平成17年7月25日の補正と内容は同じである)。

2.本願の発明
平成17年7月25日に提出された補正書により補正された本願の特許請求の範囲1、2に記載された発明の要旨は、以下のとおりである。

【請求項1】水晶基板の一方の面上において、電極形成領域と、水晶基板の支持部材が当接する領域と、の間の領域に前記電極形成領域が包含される溝部を形成し、この溝部の内部領域を前記水晶基板の振動領域としたQCM用水晶基板であって、
前記水晶基板には前記電極形成領域が複数形成されるとともに、それら各電極形成領域をそれぞれ包含するように各溝部が互いに接点を有することなく独立に形成され、これにより前記各溝部の内部領域はそれぞれ独立した振動領域となることを特徴とするQCM用水晶基板。
【請求項2】支持体によって支持された水晶基板に成膜処理を行うとともに、前記水晶基板に形成された水晶振動子の振動数変化から、前記水晶基板上の複数の電極形成領域に形成された膜の重量を求める工程を有するQCMを用いた重量変化測定方法において、
前記QCMの水晶基板として、請求項1記載の水晶基板を用いることを特徴とするQCMを用いた重量変化測定方法。

3.原査定の理由
原査定の理由は、請求項1に係る発明は、次の理由で進歩性を有しないというものである。
「本願請求項1に記載された発明と、引用例2(特開平4-63007号公報)に記載されたものを対比すると、
本願請求項1に記載された発明は、電極形成領域が包含される溝部を形成し、この溝部の内部領域を水晶基板の振動領域としたのに対し、引用例2に記載されたものは、電極形成領域が包含されるスリットを形成し、このスリットの内部領域を水晶基板の振動領域とした点、及び、本願請求項1に記載された発明は、QCM用水晶基板であるのに対し、引用例2に記載されたものは、用途が明記されていない点で相違している。
ここで、上記相違点について検討すると、引用例1(実願平1-138731号(実開平3-77526号)のマイクロフィルム)には、電極形成領域が包含される溝部を形成し、この溝部の内部領域を水晶基板の振動領域とすることが記載されている。
また、QCM用として水晶基板を用いることは本願出願前普通に行われていることと認める(この点、例えば、特開平4-289438号公報を参照)。
従って、引用例2に記載されたものにおいて、電極形成領域が包含される溝部を形成し、この溝部の内部領域を水晶基板の振動領域とすること、及び、QCM用として水晶基板を用いる程度のことは当業者が容易になし得ることと認める。」

4.当審の判断
(1)原査定について
原査定で引用された刊行物のいずれにも、本願の請求項1に係る発明の特徴点である「水晶基板には前記電極形成領域が複数形成されるとともに、それら各電極形成領域をそれぞれ包含するように各溝部が互いに接点を有することなく独立に形成され、これにより前記各溝部の内部領域はそれぞれ独立した振動領域となる」ように構成することを示唆する記載は存在しない。また、引用された刊行物に開示された構成を寄せ集めても本願の請求項1に係る発明にはならない。さらに、上記の特徴点は、単なる用途の相違にすぎないといえないことはもちろんのこと、当業者が容易に想到し得る構成であるともいえない。

(2)平成17年5月19日付けの拒絶理由について
平成17年7月29日に提出された補正書により請求項2の記載が補正されたことに伴い、平成17年5月19日付けの記載不備の拒絶理由は解消された。

5.むすび
以上の理由により、本願の請求項1に係る発明は、原査定の拒絶の理由で引用した刊行物に基づいて当業者が容易に発明をすることができたもの、とすることはできず、また、請求項2の記載不備は解消した。
ほかに本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審決日 2005-09-01 
出願番号 特願平7-33426
審決分類 P 1 8・ 121- WY (H03H)
P 1 8・ 534- WY (H03H)
最終処分 成立  
前審関与審査官 工藤 一光  
特許庁審判長 相田 義明
特許庁審判官 和田 志郎
右田 勝則
発明の名称 QCM用水晶基板及びQCM用水晶基板の重量変化測定方法  
代理人 鵜澤 英久  
代理人 藤井 茂雄  
代理人 橋本 剛  
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