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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  H04N
管理番号 1124299
異議申立番号 異議2003-73853  
総通号数 71 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2003-05-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-12-26 
確定日 2005-07-13 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3468240号「ネットワークコピーファイル管理システム、コピーシステム、コピーサーバ、ネットワークコピーファイル管理方法、コンピュータ可読媒体」の請求項1ないし20に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3468240号の請求項1ないし15、17、19ないし20に係る特許を取り消す。 同請求項16、18に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
本件特許第3468240号に係る出願は、平成11年5月6日に出願された特願平11-126075号の一部を、平成14年10月24日に新たな特許出願としたものであって、平成15年9月5日に特許の設定登録がされ、その後特許異議申立人小牧常松によりその特許請求の範囲における請求項1-20に係る発明について特許異議の申立てがなされ、そして取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成16年12月28日に訂正請求がなされたものである。
2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
平成16年12月28日付けの訂正請求書による訂正事項は、

ア.特許請求の範囲の請求項1の記載
「【請求項1】共通のネットワークを介して互いに接続されたコピーシステムと端末と第3のネットワーク装置とからなるネットワークコピーファイル管理システムにおいて、
前記コピーシステムは、
原稿を読み取って画像データを得る画像読取部と、
この画像読取部によって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、
端末からの要求に応じて、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信する管理情報応答部と、
端末からの要求に応じて、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末によって特定された第3のネットワーク装置へ前記ネットワークを通じて送信する画像ファイル送信部とを備え、
前記端末は、
所定範囲の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記コピーシステムに対して要求する管理情報要求部と、
要求に応じて前記コピーシステムが送信して来た複数の管理情報を表示する表示部と、
この表示部に表示された複数の管理情報が夫々示す画像ファイルのうちの何れかを特定する旨のオペレータによるデータ入力,及び、画像ファイルの送信先としての第3のネットワーク装置を特定する旨のオペレータによるデータ入力を受け付ける入力部と、
前記表示部に表示された複数の管理情報が夫々示す画像ファイルのうち、前記入力部によって受け付けられたデータ入力によって特定された何れかの画像ファイルを前記特定された第3のネットワーク装置へ送信する事を、前記ネットワークを通じて前記コピーシステムに対して要求する画像ファイル送信要求部とを備えることを特徴とするネットワークコピーファイル管理システム。」
を、
「【請求項1】共通のネットワークを介して互いに接続された第1のコピーシステムと端末と第2のコピーシステムとからなるネットワークコピーファイル管理システムにおいて、
前記各コピーシステムは、
原稿を読み取って画像データを得る画像読取部と、
この画像読取部によって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、
端末からの要求に応じて、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信する管理情報応答部と、
端末からの要求に応じて、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末による特定に応じて予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ、前記ネットワークを通じて送信する画像ファイル送信部とを備え、
前記端末は、
所定範囲の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記コピーシステムに対して要求する管理情報要求部と、
要求に応じて前記コピーシステムが送信して来た複数の管理情報を表示する表示部と、
この表示部に表示された複数の管理情報が夫々示す画像ファイルのうちの何れかを特定する旨のオペレータによるデータ入力,及び、画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は自端末を特定する旨のオペレータによるデータ入力を受け付ける入力部と、
前記表示部に表示された複数の管理情報が夫々示す画像ファイルのうち、前記入力部によって受け付けられたデータ入力によって特定された何れかの画像ファイルを前記特定された他のコピーシステム又は自端末へ送信する事を、前記ネットワークを通じて前記コピーシステムに対して要求する画像ファイル送信要求部とを備えることを特徴とするネットワークコピーファイル管理システム。」
と訂正し、

ロ.特許請求の範囲の請求項17の記載
「【請求項17】原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタを有するとともに、共通のネットワークを介して端末及び第3のネットワーク装置と通信可能なコピーシステムであって、
前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、
前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信する管理情報応答部と、
前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを第3のネットワーク装置へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末によって特定された前記第3のネットワーク装置へ前記ネットワークを通じて送信する画像ファイル送信部と、
前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記管理情報応答部に要求させ、この要求に応じて前記管理情報応答部が送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての第3のネットワーク装置が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された第3のネットワーク装置へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記画像ファイル送信部へ要求させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体と、
前記端末からの要求に応じて、前記コンピュータ可読媒体に格納されている前記プログラムを、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信するプログラム送信部とを備えることを特徴とするコピーシステム。」
を、
「【請求項17】原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタを有するとともに、共通のネットワークを介して端末及び他の同構成のコピーシステムと通信可能なコピーシステムであって、
前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、
前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信する管理情報応答部と、
前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末によって特定された前記他のコピーシステム又は前記端末へ前記ネットワークを通じて送信する画像ファイル送信部と、
前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記管理情報応答部に要求させ、この要求に応じて前記管理情報応答部が送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は前記端末が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記画像ファイル送信部へ要求させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体と、
前記端末からの要求に応じて、前記コンピュータ可読媒体に格納されている前記プログラムを、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信するプログラム送信部とを備えることを特徴とするコピーシステム。」
と訂正し、

ハ.特許請求の範囲の請求項18の記載
「【請求項18】原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタに夫々接続されることによってコピーシステムを構成するとともに、共通のネットワークを介して端末及び第3のネットワーク装置と通信可能なコピーサーバであって、
前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、
前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記端末へ送信する管理情報応答部と、
前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを第3のネットワーク装置へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末によって特定された前記第3のネットワーク装置へ前記ネットワークを通じて送信する画像ファイル送信部と、
前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記管理情報応答部に要求させ、この要求に応じて前記管理情報応答部が送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての第3のネットワーク装置が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された第3のネットワーク装置へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記画像ファイル送信部へ要求させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体と、
前記端末からの要求に応じて、前記コンピュータ可読媒体に格納されている前記プログラムを、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信するプログラム送信部とを備えることを特徴とするコピーサーバ。」
を、
「【請求項18】原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタに夫々接続されることによってコピーシステムを構成するとともに、共通のネットワークを介して端末及び他の同構成のコピーシステムと通信可能なコピーサーバであって、
前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、 前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記管理情報応答部に要求させ、この要求に応じて前記管理情報応答部が送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は前記端末自身が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された他のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記画像ファイル送信部へ要求させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体と、
前記端末と夫々通信するために複数併存し、夫々、前記端末からの要求に応じて、前記コンピュータ可読媒体に格納されている前記プログラムを、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信するとともに、前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記端末へ送信し、前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末によって特定された前記他のコピーシステム又は前記端末へ前記ネットワークを通じて送信する制御部とを備えることを特徴とするコピーサーバ。」
と訂正し、

ニ.特許請求の範囲の請求項19の記載
「【請求項19】共通のネットワークを介して互いに接続されたコピーシステムと端末と第3のネットワーク装置とからなるネットワークコピーシステムにおいて、前記コピーシステムが原稿を読み取ることによって得られた画像ファイルを管理するネットワークコピーファイル管理方法であって、
所定範囲の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末が前記コピーシステムに対して要求し、
要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記コピーシステムが前記端末に対して送信し、
送信された複数の管理情報を前記端末が表示し、
表示された複数の管理情報のうちオペレータによって特定された管理情報に対応する画像ファイルをオペレータによって特定された第3のネットワーク装置へ送信する事を、前記ネットワークを通じて前記端末が前記コピーシステムに対し
て要求し、
端末によって要求された画像ファイルを、端末によって特定された第3のネットワーク装置に対して前記ネットワークを通じて前記コピーシステムが送信することを特徴とするネットワークコピーファイル管理方法。」
を、
「【請求項19】共通のネットワークを介して互いに接続された第1のコピーシステムと端末と前記第1のコピーシステムと同構成を有する第2のコピーシステムとからなるネットワークコピーシステムにおいて、前記第1のコピーシステムが原稿を読み取ることによって得られた画像ファイルを管理するネットワークコピーファイル管理方法であって、
所定範囲の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末が前記第1のコピーシステムに対して要求し、
要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記第1のコピーシステムが前記端末に対して送信し、
送信された複数の管理情報を前記端末が表示し、
表示された複数の管理情報のうちオペレータによって特定された管理情報に対応する画像ファイルをオペレータによって特定された第2のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を、前記ネットワークを通じて前記端末が前記第1のコピーシステムに対して要求し、
端末によって要求された画像ファイルを、端末によって特定され且つ予めそのアドレスが自己に登録されている第2のコピーシステム又は前記端末に対して前記ネットワークを通じて前記第1のコピーシステムが送信することを特徴とするネットワークコピーファイル管理方法。」
と訂正し、

ホ.特許請求の範囲の請求項20の記載
「【請求項20】原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタに夫々接続されることによってコピーシステムを構成するとともに、共通のネットワークを介して端末及び第3のネットワーク装置と通信可能なコンピュータに対して、
前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存させ、
前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記端末へ送信させ、
前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを特定の第3のネットワークへ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、前記ネットワークを通じて前記第3のネットワーク装置へ送信させ、
前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記コピーシステムを構成するコンピュータに要求させ、この要求に応じて前記コピーシステムを構成するコンピュータが送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての第3のネットワーク装置が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された第3のネットワーク装置へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記コピーシステムを構成するコンピュータへ要求させるアプレットプログラムを、前記端末からの要求に応じて前記端末へ送信させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体。」
を、
「【請求項20】原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタに夫々接続されることによってコピーシステムを構成するとともに、共通のネットワークを介して端末及び前記コピーシステムと同構成を有する他のコピーシステムと通信可能なコンピュータに対して、
前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存させ、
前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記端末へ送信させ、
前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、前記ネットワークを通じて前記他のコピーシステム又は前記端末へ送信させ、
前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記コピーシステムを構成するコンピュータに要求させ、この要求に応じて前記コピーシステムを構成するコンピュータが送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は前記端末自身が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された他のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記コピーシステムを構成するコンピュータへ要求させるアプレットプログラムを、前記端末からの要求に応じて前記端末へ送信させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体。」
と訂正し、

ヘ.特許請求の範囲の請求項1,17,18,19,20の記載の訂正に伴い、明細書の段落【0008】、【0009】、【0028】、【0030】、【0032】、及び【0033】における対応する記載を訂正するものである。

(2)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び拡張・変更の存否
上記訂正事項(イ)〜(ホ)は、第3のネットワーク装置が、第1のコピーシステムと同構成を有する第2のコピーシステムであると限定するものであり、また、コピーシステムの画像ファイル送信部の送信先が、予めそのアドレスが登録されている他のコピーシステムであると限定するものであり、そして、コピーシステムの画像ファイル送信部が、端末による特定に応じて、他のコピーシステム又は端末自身に画像ファイルを送信すると限定するものであって、この限定内容は、明細書の記載から読み取れるものであるから、願書に添付した明細書に記載された事項の範囲内において訂正するものであり、特許請求の範囲の減縮に該当し、新規事項の追加に該当しない。
上記訂正事項(ヘ)は、願書に添付した明細書に記載された事項の範囲内において訂正するものであり、明りょうでない記載の釈明に該当し新規事項の追加に該当しない。
そして、上記訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し、変更するものでもない。

(3)以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法第120条の4第2項及び同条第3項において準用する特許法第126条第2項から第4項までの規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.特許異議申立て理由の概要
異議申立人小牧常松は、証拠として
甲第1号証:特開平11-103367号公報
甲第2号証:特開平03-110642号公報
甲第3号証:特開平09-102840号公報
甲第4号証:特開平10-145543号公報
甲第5号証:「秘伝HTML,CGI,PerlによるWebプログラミング」,BNN社,平成9年8月22日頒布)
を提出し、請求項1-20に係る発明は、甲第1-5号証に記載された発明に基いて当業者が容易に発明し得るものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであり、したがって、請求項1-20に係る発明の特許は、同法第113条第1項第2号の規定により取り消すべき旨主張している。

4.本件発明
本件請求項1-20に係る発明は、前述のとおり訂正が認められたのでその特許請求の範囲の請求項1-20に記載された次のとおりのものである。

「【請求項1】共通のネットワークを介して互いに接続された第1のコピーシステムと端末と第2のコピーシステムとからなるネットワークコピーファイル管理システムにおいて、
前記各コピーシステムは、
原稿を読み取って画像データを得る画像読取部と、
この画像読取部によって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、
端末からの要求に応じて、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信する管理情報応答部と、
端末からの要求に応じて、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末による特定に応じて予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ、前記ネットワークを通じて送信する画像ファイル送信部とを備え、
前記端末は、
所定範囲の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記コピーシステムに対して要求する管理情報要求部と、
要求に応じて前記コピーシステムが送信して来た複数の管理情報を表示する表示部と、
この表示部に表示された複数の管理情報が夫々示す画像ファイルのうちの何れかを特定する旨のオペレータによるデータ入力,及び、画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は自端末を特定する旨のオペレータによるデータ入力を受け付ける入力部と、
前記表示部に表示された複数の管理情報が夫々示す画像ファイルのうち、前記入力部によって受け付けられたデータ入力によって特定された何れかの画像ファイルを前記特定された他のコピーシステム又は自端末へ送信する事を、前記ネットワークを通じて前記コピーシステムに対して要求する画像ファイル送信要求部とを備えることを特徴とするネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項2】前記ディスクには多数のディレクトリが定義されており、前記画像ファイルは何れかのディレクトリに格納されていることを特徴とする請求項1記載のネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項3】前記所定範囲は前記ディレクトリの範囲であることを特徴とする請求項2記載のネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項4】前記管理情報応答部は、前記所定範囲内に下階層のディレクトリが定義されている場合には、当該下階層のディレクトリの管理情報をも前記端末へ送信し、
前記表示部は、前記ディレクトリの管理情報に基づいてディレクトリ構造を表示することを特徴とする請求項3記載のネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項5】前記表示部は、前記コピーシステムと通信可能な第3のネットワーク装置の管理情報をも表示することを特徴とする請求項1又は4記載のネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項6】前記入力部は、前記表示部に表示された前記第3のネットワーク装置の管理情報のうちの何れかを特定する旨のオペレータによるデータ入力を受け付け、
前記画像ファイル要求部は、この入力部によって受け付けられたデータ入力によって特定された何れか第3のネットワーク装置への画像ファイルの送信を前記コピーシステムに対して要求することを特徴とする請求項5記載のネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項7】前記入力部は、ポインティングデバイスを含むことを特徴とする請求項6記載のネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項8】前記画像ファイルはJPEGファイルであり、前記画像ファイル保存部は、前記画像データをJPEG圧縮することによってJPEGデータを生成し、このJPEGデータを前記JPEGファイルに格納することを特徴とする請求項1記載のネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項9】前記画像ファイル保存部は、前記画像データをJPEG圧縮することによって詳細画像用JPEGデータを生成するとともに、前記画像データの解像度を落としてからJPEG圧縮することによって概略画像用JPEGデータを生成し、これら詳細画像用JPEGデータ及び前記概略画像用JPEGデータを結合して一つのJPEGファイルに格納することを特徴とする請求項1記載のネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項10】前記画像ファイル保存部は、原稿が複数頁からなる場合には、各頁についてそれぞれ生成された各詳細画像用JPEGデータ及び各概略画像用JPEGデータを結合して一つのJPEGファイルに格納することを特徴とする請求項9記載のネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項11】前記画像ファイルはTIFFファイルであり、前記画像ファイル保存部は、前記画像データを前記TIFFファイルに格納することを特徴とする請求項1記載のネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項12】前記画像ファイル保存部は、前記画像データの解像度を落としてからJPEG圧縮することによって概略画像用JPEGデータを生成し、前記画像データ及び前記概略画像用JPEGデータを結合して一つのTIFFファイルに格納することを特徴とする請求項11記載のネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項13】前記画像ファイル保存部は、原稿が複数頁からなる場合には、各頁の画像データ及び各頁についてそれぞれ生成された各概略画像用JPEGデータを結合して一つのTIFFファイルに格納することを特徴とする請求項12記載のネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項14】前記管理情報応答部によって前記端末へ送信される前記画像ファイルの管理情報は、前記画像ファイルのファイル名であることを特徴とする請求項1記載のネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項15】前記コピーシステムは、前記端末からの要求に応じて、要求された画像ファイルから前記概略画像用JPEGデータを抽出して、この前記概略画像用JPEGデータを概略画像用JPEGファイルに格納して前記端末へ送信する概略画像用JPEGファイル応答部を、更に備え、
前記端末は、所定範囲の画像ファイルに関する前記概略画像用JPEGファイルを前記コピーシステムに対して要求する概略画像用JPEGファイル要求部を、更に備え、
前記表示部は、要求に応じて前記コピーシステムが送信して来た前記概略画像用JPEGファイル中の前記概略画像用JPEGデータに基づいて、概略画像を表示することを特徴とする請求項9又は12記載のネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項16】前記コピーシステムは、前記端末からの要求に応じて、要求された画像ファイルから要求された頁用の前記概略画像用JPEGデータを抽出して、この前記概略画像用JPEGデータを概略画像用JPEGファイルに格納して前記端末へ送信する概略画像用JPEGファイル応答部を、更に備え、
前記端末は、前記入力部によって受け付けられたデータ入力によって特定された何れかの画像ファイルに関する何れかの頁用の前記概略画像用JPEGファイルを前記コピーシステムに対して要求する概略画像用JPEGファイル要求部を、更に備え、
前記表示部は、要求に応じて前記コピーシステムが送信して来た前記概略画像用JPEGファイル中の前記概略画像用JPEGデータに基づいて、概略画像を表示することを特徴とする請求項10又は13記載のネットワークコピーファイル管理システム。

【請求項17】原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタを有するとともに、共通のネットワークを介して端末及び他の同構成のコピーシステムと通信可能なコピーシステムであって、
前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、
前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信する管理情報応答部と、
前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末によって特定された前記他のコピーシステム又は前記端末へ前記ネットワークを通じて送信する画像ファイル送信部と、
前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記管理情報応答部に要求させ、この要求に応じて前記管理情報応答部が送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は前記端末が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記画像ファイル送信部へ要求させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体と、
前記端末からの要求に応じて、前記コンピュータ可読媒体に格納されている前記プログラムを、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信するプログラム送信部とを備えることを特徴とするコピーシステム。

【請求項18】原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタに夫々接続されることによってコピーシステムを構成するとともに、共通のネットワークを介して端末及び他の同構成のコピーシステムと通信可能なコピーサーバであって、
前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、
前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記管理情報応答部に要求させ、この要求に応じて前記管理情報応答部が送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は前記端末自身が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された他のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記画像ファイル送信部へ要求させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体と、
前記端末と夫々通信するために複数併存し、夫々、前記端末からの要求に応じて、前記コンピュータ可読媒体に格納されている前記プログラムを、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信するとともに、前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記端末へ送信し、前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末によって特定された前記他のコピーシステム又は前記端末へ前記ネットワークを通じて送信する制御部とを備えることを特徴とするコピーサーバ。

【請求項19】共通のネットワークを介して互いに接続された第1のコピーシステムと端末と前記第1のコピーシステムと同構成を有する第2のコピーシステムとからなるネットワークコピーシステムにおいて、前記第1のコピーシステムが原稿を読み取ることによって得られた画像ファイルを管理するネットワークコピーファイル管理方法であって、
所定範囲の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末が前記第1のコピーシステムに対して要求し、
要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記第1のコピーシステムが前記端末に対して送信し、
送信された複数の管理情報を前記端末が表示し、
表示された複数の管理情報のうちオペレータによって特定された管理情報に対応する画像ファイルをオペレータによって特定された第2のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を、前記ネットワークを通じて前記端末が前記第1のコピーシステムに対して要求し、
端末によって要求された画像ファイルを、端末によって特定され且つ予めそのアドレスが自己に登録されている第2のコピーシステム又は前記端末に対して前記ネットワークを通じて前記第1のコピーシステムが送信することを特徴とするネットワークコピーファイル管理方法。

【請求項20】原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタに夫々接続されることによってコピーシステムを構成するとともに、共通のネットワークを介して端末及び前記コピーシステムと同構成を有する他のコピーシステムと通信可能なコンピュータに対して、
前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存させ、
前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記端末へ送信させ、
前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、前記ネットワークを通じて前記他のコピーシステム又は前記端末へ送信させ、
前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記コピーシステムを構成するコンピュータに要求させ、この要求に応じて前記コピーシステムを構成するコンピュータが送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は前記端末自身が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された他のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記コピーシステムを構成するコンピュータへ要求させるアプレットプログラムを、前記端末からの要求に応じて前記端末へ送信させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体。」

5.引用刊行物記載の発明
(刊行物1)
当審が通知した取消理由に引用した特開平11-103367号公報(平成11年4月13日出願公開。以下、「刊行物1」という。)(甲第1号証)には、図面と共に次の各記載がある。

(ア)「【0006】
【発明の実施の形態】以下、画像入力装置を備えたデジタル複写機の場合について、図面により本発明の実施の形態を詳細に説明する。図2は本発明が実施されるデジタル複写機を含んだLANシステムのシステム構成図である。図示したように、このLANシステムは、本発明が実施される複数のデジタル複写機1,各種ファイルが格納されるファイルサーバ31,端末装置としての複数のワークステーション32,端末装置としての複数のパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略す)33,公衆電話網に接続され外部のファクシミリ装置との間でファクシミリ送受信を行うファクシミリサーバ34,画像情報を含んだ文書などが格納される光ファイリング装置35などから構成されている。なお、デジタル複写機1,ファイルサーバ31,ファクシミリサーバ34,光ファイリング装置35は、ワークステーション32,パソコン33など端末装置によって共用される。このようなシステム構成により、デジタル複写機1はそれぞれの端末装置によりプリンタまたは画像入力装置として共用されると共に、単独で複写機として用いられる。
【0007】また、図1は本発明の第1の実施例を示すデジタル複写機の構成ブロック図である。図示したように、この実施例のデジタル複写機1は、機器全体の制御・管理などを行う主制御部2,キーや表示部などから構成された操作部3,原稿上の画像を読み取るスキャナ4,記録紙上に文字や画像などを出力するプロッタ5,RAMや不揮発性メモリなどから構成されたメモリ6,画像情報を符号化してデータ量を圧縮したり符号化された画像情報を復号化したりする圧縮伸長部7,画像情報などを格納しておくハードディスク装置など補助記憶装置10,上記補助記憶装置10に画像情報などを格納したりする格納部8,補助記憶装置10内に格納された情報を検索したり読み出したりする検索部9,LANを介した端末装置32、33との通信を制御するLAN通信制御部11などを備えている。」

(イ)「【0008】図3にこの実施例の画像入力時の動作フロー、図4にコマンド受信時の動作フロー、図5に画像格納状況問い合わせがあったときの動作フロー、図6にリスト送信時の動作フローを示す。以下、図3〜図6などにより、この実施例の動作を説明する。
(中略)
【0009】グループ内アクセス可能が指示されると(S4で、はい)、格納部8はメモリ6内に設けたファイル情報格納部内の図8に示すようなファイル管理テーブル中の共用フラグを1(共用可を示す)に設定し(S5)、ステップS6へ進む。なお、グループ内アクセス不可が指示された場合は(S4で、いいえ)何もせずにステップS6へ進む。ステップS6では、画像情報の格納場所、例えば格納するフォルダを手動で指定するか、自動的に決めるかを操作部3により選択させる。そして、手動指定が指示されると(S7で、はい)、格納部8は図9に示すようなディレクトリ・リストを表示させ、利用者に格納する場所の指定を行わせる。そして、指定された内容を取得し、メモリ6内のファイル情報格納部に記憶する(S8)。また、自動決定が指示されると(S7で、いいえ)、格納場所の自動割り当てを行う(S9)。なお、上記自動割り当てでは、例えばユーザ名(ユーザID)単位に設けられたフォルダに割り当てる。続いて、利用者が操作部3内のスタートボタンを押すと、主制御部2はそれを認知し、スキャナ4に指令を出してセットされている原稿上の画像を読み取らせる(S10)。そして、主制御部2はスキャナ4から渡された画像情報を圧縮伸長部7に渡し、上記画像情報を符号化・圧縮させ(S11)、格納部8は圧縮された画像情報を指定の格納場所へ格納する(S12)。原稿が複数ページならば(S13で、はい)ステップS10からくり返し、スキャナ4にセットされた分の原稿の読み取りを終了すると(S13で、いいえ)、格納部8はファイル管理テーブルに格納日やページ数などファイル情報を書き込む(S14)。なお、ファイル管理テーブル(図8)はフォルダ毎(例えばユーザID毎)に分けて作成してもよい。
【0010】次に、この実施例のデジタル複写機1は、アイドル状態のとき、図4のステップS21に示したように、端末装置からのコマンドがLANを介してパケットとして受信されるのを待つ状態になっている(S21)。そして、パケットが受信されると、そのパケットがこの発明に係わるフォーマットのパケットか否かがLAN通信制御部11において解析され(S22)、上記フォーマットのパケットの場合、主制御部2の対応するプロセスを起動する。こうして、パケット内の情報を取得した主制御部2内の上記プロセスは、上記情報を構成しているサービス番号やファンクション番号をチェックする(S23)。さらに、パスワードチェックなど認証チェックやユーザIDチェックを含むユーザ関連情報のチェックを行い(S24)、それぞれのチェック結果がOKであれば(S25で、はい)上記サービス番号に対応した処理へと進む(S26)。それに対して、いずれかのチェック結果がOKでなければ(S25で、いいえ)、受信したパケットを無視し、ステップS21へ戻る。
【0011】各端末装置は、格納状況問い合わせを行う際は、図10(a) に示すように、ブロードキャスト方式で複数の画像入力装置へ同時にパケットを送信する。各デジタル複写機1では、格納状況問い合わせコマンドを受けると、図4に示した動作フローを実行した後、図5に示す動作フローに進み、検索部9はメモリ6内のファイル情報格納部のファイル管理テーブルを参照し、コマンドで指定されたユーザのデータ(画像情報)が格納されているか否かをチェックする(S31)。そして、当該画像情報が格納されていれば(S32で、はい)相手に対し通信許可IDを付与し、且つ相手のアドレスをファイル情報格納部に格納する(S33)。さらに、LAN通信制御部11は上記通信許可IDが書き込まれたレスポンスパケットを作成し(S34)、そのパケットを相手端末装置へ送信する(S36)。また、当該画像情報が格納されていなければ(S32で、いいえ)、エラーレスポンスパケットを作成し(S35)、そのパケットを相手端末装置へ送信する(S36)。こうして、上記端末装置は、通信許可IDを送ってきたデジタル複写機1に対し、上記通信許可ID付きのユーザデータリスト要求コマンドを送信する。これにより、上記デジタル複写機1の検索部9は図6の動作フローに示すように、ファイル情報格納部内のファイル管理テーブルを参照し、ユーザデータ格納リストを作成する(S41)。そして、LAN通信制御部11は作成された上記リストをパケット化し(S42)、そのパケットを上記端末装置へ送信する(S43)。なお、上記検索部9は、リスト要求指示を受けたとき、一緒に受け取った上記端末装置のアドレスと通信許可IDを記憶しておいた内容と照合し、不一致の場合は上記リストを送信しない。すなわち、上記検索部9が上記端末装置に上記画像情報の格納状況を通知する格納状況通知手段となっている。
【0012】またここで、各端末装置からグループ識別符号を指定した格納状況問い合わせがあった時、上記ユーザ識別符号の属する当該グループ内の上記ユーザ識別符号以外のユーザ識別符号に対応づけられかつ上記共用フラグが設定されている画像情報があれば、この画像情報も格納画像情報として通知されるようになっている。上記端末装置では、上記ユーザデータ格納リストを受け取ると、それを送ってきたデジタル複写機1のアドレスおよび通信許可IDと対応付けて上記リスト情報を保持すると共に上記リストを表示装置に表示させ、利用者の指示を待つ(図10b 照)。利用者は表示されたリストを見て、一部の所望の画像情報またはリストアップされた全ての画像情報を上記通信許可IDを用いて格納されているデジタル複写機から引き取る(図10c 参照)。」

(ウ)「【0013】図11は、本発明の第2の実施例を示すデジタル複写機要部のブロック図である。図示したように、この実施例のデジタル複写機は第1の実施例の構成に加え、解像度変換部12を備え、ユーザデータ格納リストに縮小(低解像度)画像を添付して送信することができる。
(中略)
妥当な解像度であると判定されたならば(S52で、はい)、ファイル情報格納部内のファイル管理テーブルを参照して受信したコマンドに設定されたユーザIDに対応したユーザデータ格納リストを作成する(S53)。なお、上記コマンドにフォルダが指定されていた場合は指定のフォルダに対応した格納リストが作成される。但し、ユーザID毎のファイル管理テーブルが既に作成されている場合は、ユーザデータ格納リストを新たに作成する必要はないし、このテーブル内の各テーブルにフォルダ番号を設定しておくことによりフォルダ対応のユーザデータ格納リストも容易に作成することができる。
【0014】続いて、検索部9は、上記格納リスト記載順に、補助記憶装置10からファイル番号に基づいて対応する画像情報を読み出し(S54)、その画像情報を圧縮伸長部7において伸長(復号化)し、さらに、解像度変換部12において解像度変換(線密度変換)を行う(S55)。例えば解像度を2分の1にする場合は、X方向(横方向)Y方向(たて方向)とも1ドットおきにデータが捨てられ、画像の大きさは4分の1になる。この後、LAN通信制御部11は、格納リストに続いて、解像度変換された画像情報をパケット化してレスポンスパケットを作成し(S56)、そのパケットを相手端末装置へ送信する(S57)。なお、格納リストに次の画像情報が記載されていれば(S58で、はい)ステップS54からくり返し、格納リストに記載された全ての画像情報の縮小画像を送り終えると(S58で、いいえ)このフローを終了させる。(後略)
【0015】こうして、この実施例によれば、格納リストだけでなく、縮小画像も添付されるので、取り出したい画像が容易にわかる。
(中略)
【0019】また、端末装置から縮小画像付きグループデータ格納リストコマンドを受信すると、図19に示すように、主制御部2は受け取ったコマンドに設定されている縮小画像の解像度を取得し、それをメモリ6内の所定領域に記憶する(S111 )。そして、要求された解像度が妥当な解像度か否かを判定する(S112 )。例えば、格納した画像のA4サイズ当たり最大データ量(圧縮時データ量)をフォルダ毎(あるいはユーザID毎)に記憶しておき、これを解像度の判定に用いるのである。なお、この判定法は、MH方式などで符号化(圧縮)した場合は細かな画像ほどデータ量が多くなることを利用している。妥当な解像度であると判定されたならば(S112 で、はい)、ファイル情報格納部内のファイル管理テーブルを参照して受信したコマンドに設定されたグループIDに対応したグループデータ格納リストを作成する(S113 )。そして、検索部9は、上記格納リスト記載順に、補助記憶装置10からファイル番号に基づいて対応する画像情報を読み出し(S114 )、その画像情報を圧縮伸長部7において伸長(復号化)し、さらに、解像度変換部12において解像度変換(線密度変換)を行う(S115 )。例えば解像度を2分の1にする場合は、X方向(横方向)Y方向(たて方向)とも1ドットおきにデータが捨てられ、画像の大きさは4分の1になる。
【0020】この後、LAN通信制御部11は、格納リストに続いて、解像度変換された画像情報をパケット化してレスポンスパケットを作成し(S116 )、そのパケットを相手端末装置へ送信する(S117 )。なお、格納リストに次の画像が記載されておれば(S118 で、はい)ステップS114 からくり返し、格納リストに記載された全ての画像情報の縮小画像を送り終えると(S118 で、いいえ)このフローを終了させる。
(中略)
こうして、この実施例によれば、個人の画像格納リストだけでなく、グループの画像格納リストも取得することができるので、画像入力の手間を少なくして多数の画像情報を端末装置へ取り込むことができる。また、画像格納リストに縮小画像も添付することもできるので、取り出したい画像が容易にわかる。なお、一つのコマンドを送るだけで、個人の画像格納リストとグループの画像格納リストの両方を一度に取得することも可能である。 以上、画像入力装置を備えたデジタル複写機の場合で説明したが、本発明は、LANなどに直接接続された画像入力装置およびLANなどに接続されたデジタル複写機や複合機能装置などの画像入力装置に実施することが可能である。
【0021】
【発明の効果】
(前略)
また、請求項3記載の発明では、端末装置からユーザ識別符号および解像度を指定した縮小画像送信要求を受けると、一つまたは複数の当該縮小画像情報が送信されるので、どのような画像情報かを簡単に確認することができる。
(中略)
また、請求項6記載の発明では、1回の問い合わせで複数の画像入力装置に格納されている画像格納状況を知り、画像情報が格納された画像入力装置から画像情報を取り込むことができる。」
(下線は審決において付した。以下、同じ。)

以上の記載から見て、刊行物1には、次のような発明が記載されているものと認められる。

「デジタル複写機1が、ネットワーク(LAN)を介して、ファイルサーバ31、WS32、パソコン33、FAXサーバ34、光ファイリング装置35、及び他のデジタル複写機1'と通信可能に結ばれているシステムであって、このシステムのデジタル複写機1は、スキャナ4及びプロッタ5を有し、スキャナ4は、原稿を読み取って画像データを出力し、そしてデジタル複写機1の格納部8は、指定された格納場所をメモり6内のディレクトリにあるファイル情報格納部に記憶し、スキャナ4が読み取った画像データを画像ファイルのフォーマットに変換し補助記憶装置10に保存し、またプロッタ5は、スキャナ4が読み取ることによって得られた画像データに基づいて印字を行い、
そして、各端末装置は、デジタル複写機1を含む複数の画像入力装置に対して画像データ格納状況についての問い合わせを行い、各デジタル複写機1は、この格納状況問い合わせを受けると、その検索部9が、メモり6内のディレクトリに設けられているファイル情報格納部のファイル管理テーブルを参照し、問い合わせで指定されたユーザの画像情報が格納されているか否かをチェックし、
画像情報が格納されていれば、相手端末に対し通信許可IDを与え、そしてデジタル複写機1のLAN通信制御部11は、通信許可IDが書き込まれたレスポンスパケットを作成して相手端末装置へ送信し、
画像情報が格納されていなければ、エラーレスポンスパケットを作成し、相手端末装置へ送信し、
次に、レスポンスパケットを受信した端末装置は、通信許可IDを送ってきたデジタル複写機1に対して、通信許可ID付きのユーザリスト要求コマンドを送信し、
該コマンドを受信したデジタル複写機1の検索部9は、ファイル情報格納部内のファイル管理テーブルを参照し、ユーザデータ格納リストを作成し、該リストに縮小画像を添付して、要求元の端末装置へ送信し、
ユーザデータ格納リスト及び添付された縮小画像とを受信した端末装置の利用者は、ユーザデータ格納リスト及び縮小画像とを表示し、該リストの中から所望の又は全部の画像情報を選択し、通信許可IDを用いてデジタル複写機1に対し送信要求をし、
該要求を受けたデジタル複写機1は、格納している画像情報の中から要求された画像情報を選択し送信するシステム。」

(刊行物2)
当審が通知した取消理由に引用した特開平3-110642号公報(平成3年5月10日出願公開。以下、「刊行物2」という。)(甲第2号証)には、図面と共に次の各記載がある。

(2のア)「[課題を解決するための手段]
この発明では、前記ネットワーク上の複数のファイル保存装置(場合によっては文書作成装置に内蔵若しくは接続されているファイル装置なども含まれる)に分散して保存された複数の文書ファイルに基づいて、1つの新たな構造を有する文書を構築するに、
(a)適宜の入力装置、例えば特定の文書作成装置を通じた所定の指示操作に基づき、前記ネットワークに接続された各ファイル保存装置からその存在する文書ファイルのファイルリストを読み込み、この読み込んだファイルリストを、当該文書作成装置のモニタ画面上に可視表示せしめる第1の制御手段。
(b)このファイルリストとして表示された文書ファイルの、同文書作成装置を通じた所定の指示操作に応じて、この指示された文書ファイル及びその保存先を認識し、該認識した文書ファイル保存先に対して当該文書ファイルのファイル属性を示す情報の転送を要求する第2の制御手段。
(c)この要求に応じて転送される前記ファイル属性を示す情報を、所定に順序付けして、所定の記憶領域に自動登録する第3の制御手段。
を少なくとも具え、前記登録されるファイル属性を示す情報の組合せに基づいて、仮想的に、新たな文書構造を構築するようにする。
[作用]
分散ファイルシステムにあっては通常、どのファイル保存装置に如何なる種類の文書ファイルが保存されているかといったようなことは予め管理されている。
上記第1の制御手段は、こうしたファイル管理を前提に、ユーザ(オペレータ)によって指示されたファイル保存装置をアクセスし、これに保存されている文書ファイルのファイルリストをユーザに提示するものであり、これによってユーザは、上記新たな文書を構築する上で必要とされる文書ファイルが何であるかを確認でき、また選択することができる。
上記第2の制御手段は、こうしたユーザによる文書ファイルの選択内容を認識して、その該当する保存先に、その該当する文書ファイルについてのファイル属性を示す情報の転送を指令するものである。ここで、このファイル属性を示す情報とは、例えばその該当する文書ファイルのファイル名を示す情報、及び同文書ファイルのファイル形式を示す情報、及び同文書ファイルの保存先を示す情報、及び同文書ファイルのバージョン番号を示す情報、等々からなるいわば参照情報であり、これに、当該文書ファイルとしての文書データそのものである実体ファイルは含まれない。因みにこのことは、仮想的ではあれ、前述した文書構築作業を非常に簡易なものとすることができ、また、文書構築に際して実際に登録される情報も、実体ファイルを含まないこれら参照情報のみであることから、文書ファイル(文書データ)としての不要な重複保存等も、有効に避けられるようになることを意味する。
そして上記第3の制御手段では、こうして転送されるファイル属性を示す情報にポインタ配列を施すなど、これを所定に順位付けしつつ、実際に、仮想文書の構築を行っていく。 このように、上記第1乃至第3の制御手段によれば、ユーザによって、その所望される文書ファイルが都度指定されるだけで、この指定態様に添った構造を有する文書が、簡単且つ効率よく新規構築されるようになる。
なお、こうして構築される文書の実体ファイル(文書データ)を、上記モニタ画面上に可視表示させたり、或いはプリンタを通じて印刷したりするには、
(d)前記登録される全てのファイル属性を示す情報に基づき、その各対応する文書ファイルの少なくともファイル名を示す情報を、その登録順に、若しくは入力装置としての例えば上記特定の文書作成装置を通じて指定される配列順に、上記モニタ画面上に一覧表示せしめる第4の制御手段。
(e)この一覧表示された情報の、同文書作成装置を通じた所定の支持操作に応じて、この指示された文書ファイル及びその保存先を認識し、該認識した文書ファイル保存先に対して該認識した文書ファイルについての実体ファイルの転送を要求する第5の制御手段。
(f)この要求に応じて転送される実体ファイルを、前記所定に順序付けされたファイル属性を示す情報の配列順に対応して、所定の記憶領域に自動転記する第6の制御手段。
等々を更に具え、こうして転記される実体ファイルを、上記モニタ画面、或いはプリンタ等に出力するようにすればよい。これによって、上記実体ファイルについても、ユーザを煩わすことなく、簡単且つ高能率にその新規構築文書としての再現を図ることができるようになる。」(第3頁下左欄第8行〜第4頁下左欄第20行)

(2のイ)「[実施例]
第10図は、以下に説明するこの発明の実施例が適用されるような分散ファイル・分散処理システムについて、その概念を示したものである。
(中略)
なおこうした分散ファイル・分散処理システムにあっては通常、例えば前記各種マニュアルの構成要素となる各々の文書ファイルなどが、種類別或いは機能別に整理、分散されて、上記各ファイルサーバに保存されている。したがって、上記ネットワークのユーザが、上記文書作成装置を通じてその各々割り当てられた作業を行うに、必要に応じて上記資源管理装置18或いは28に問い合わせを行って、これら資源情報管理装置18或いは28から例えばファイルサーバに関するその管理情報が得られさえすれば、どのファイルサーバにどのような種類或いは機能の文書ファイルが保管されているかといったようなことも自ずと明らかになるのが普通である。
また、上記各ファイルサーバは、各々割り当てられた文書ファイル等を保存管理するにあたり、そのファイルとしての「属性を示す情報」と、例えば文書データそのものからなる「実体ファイル」とを、互いに関連付けした状態で、分離して保存管理しており、上記文書作成装置を通じたユーザの要求に応じて、各々管理する文書ファイル等のリスト等は勿論、これら「属性を示す情報」であれ、或いは「実体ファイル」であれ、その必要とされる情報を自由に提供できるようになっている。」(第5頁上左欄第1行〜同頁下左欄第14行)

(2のウ)「また、上記リンク情報としてこの実施例で採用しているファイル属性情報については、第2図に、その一例を一覧した。
すなわちこの実施例では、この第2図に示すように、上記リンク情報として、「ファイル名」、「ファイルタイプ」、「サービス名(保存先名)」、「ファイルパス名(探索経路)」、「ファイル容量」、及び「バージョン番号」、の6つのファイル属性情報を利用するようにしている。」(第6頁下右欄第2〜10行)

(2のエ)「そしてこの文書構築装置10において、ネットワーク制御部114は、先のネットワーク(この例ではネットワークNW1)と文書構築制御部102との間に介在されて、文書構築制御部102からの指令に基づき、主に
(1)前記資源情報管理装置17(或いは27)に対する所望情報(主には、各ファイルサーバの文書保管割り当て等が示されるとするファイルサーバリスト)の問い合わせ、並びにその回答情報の取り込み。
(2)前記ファイルサーバ11、12(或いは21、22)に対する保管ファイルリストの転送要求、並びにその転送リストの取り込み。
(3)前記ファイルサーバ11、12(或いは21、22)に対する所望文書ファイルについてのリンク情報の転送要求、並びにその転送情報の取り込み。
(4)前記ファイルサーバ11、12(或いは21、22)に対する所望文書ファイルについての実体ファイルの転送要求、並びにその転送ファイルの取り込み。
(5)前記プリントサーバ15(或いは25)に対する所望文書の印刷要求。
等々、を実行する部分である。」(第7頁下右欄第1行〜第8頁上左欄第4行)

(2のオ)「以下、文書構築制御部102が実行するこれら各モードでの具体的な処理内容について、順に列記する。
(中略)
(A-3)また、上記選択されたリンクフォルダーが未使用のものであって、前記ファイルサーバの内の特定のものに対するファイルリストの転送を要求する操作(所望のファイルサーバを特定できない場合には、前記資源情報管理装置17に対する前記ファイルサーバリストの転送が前もって行われる)が、ユーザによってなされた場合には(第3図Bステップ1310)、その認知のもとに、ネットワーク制御部114を通じて所望の文書ファイルが保管されている上記特定のファイルサーバをアクセスし、このファイルサーバが保管している文書ファイルについてのファイルリストを転送するように要求するとともに、この要求に応じて転送された文書ファイルリストを、上記デスクトップに表示する(第3図Bステップ1311)。
(A-4)ここで、上記「操作終了」を指定することなく、上記表示された文書ファイルリストから特定の文書ファイルを選択し(例えばマウス112により、リスト中のファイル名などをクリックする)このファイルををリンクフォルダーに転記することによって行う登録操作が、ユーザによってなされた場合には(第3図Bステップ1320)、その認知のもとに、ネットワーク制御部114を通じて当該ファイルサーバをアクセスし、この選択された文書ファイルについてのリンク情報を転送するよう要求するとともに、この要求に応じて転送されたリンク情報を作業エリアに書き込む(第3図Bステップ1321)。
(中略)
(A-12)また、同じく第5図に例示したような登録ファイルリストが表示されている状態で、特定の1乃至複数の文書ファイルを指定し、その対応する実体ファイルの転記を要求する操作(例えばマウス112により、リスト中のファイル名などをクリックした後、「転記」を指定する旨の適宜のキー操作を行う)が、ユーザによってなされた場合には(第3図Cステップ1390b)、ネットワーク制御部114を通じて、当該リンクフォルダーによって保持されている上記指定された文書ファイルを保管しているファイルサーバに対して所定のアクセスを行って、該ファイルサーバに、上記指定された文書ファイルについての実体ファイルを転送するよう要求するとともに、この要求に応じて転送された実体ファイルを、前記実体ファイルエリア103bに転記(コピー)する(第3図Cステップ1392b)。なお、こうして実体ファイルエリア103bに転記されたファイルも、特に「削除」されない限り、このエリア103b内に保持され続け、ユーザによる適宜の表示要求指令操作があった場合などには、モニタ装置109の画面(文書ウインドウ93)上に、これが1つの実体文書として可視表示されるようになる。」(第8頁下左欄第19行〜第12頁上右欄第12行)

(刊行物3)
当審が通知した取消理由に引用した特開平9-102840号公報(平成9年4月15日出願公開。以下、「刊行物3」という。)(甲第3号証)には、図面と共に次の各記載がある。

(3のア)「【0052】図11において、1101は読み取った原稿の画像を表示するプレビュー枠、1102はアクセスしたコンピュータで管理しているディレクトリのリスト、1103は読み取った画像データをアクセスしたコンピュータに転送するためのスキャンボタン、1104は読み取った画像データをプレビュー枠に表示させるためのプレビューボタン、1105は図7のコンピュータ選択のための画面に戻すためのキャンセルボタン、1106は入力したファイル名を表示するファイル名表示枠、1107は文字等を入力するための文字パレットである。
【0053】原稿を原稿台にセットし、S1008でプレビューボタン1104が押されると、S1009で原稿台にセットされた原稿をスキャナ115で読み取る。そして、読み取った画像データはS1010で画像メモリ113に蓄積し、その画像データをS1011でプレビュー枠1101に表示する。そして、S1012では必要に応じてプレビュー枠1101の2点を指定することにより、この2点を結ぶ直線を対角線とする矩形領域をトリミングする。尚、この選択した領域のアドレス情報をRAM103に記憶しておく。そしてS1013では、ディレクトリリスト1102に表示された中から読み取った画像データを格納したいディレクトリの位置を押すことにより選択する。続いて、読み取った画像データをコンピュータに格納させるためのファイル名を文字パレット1107から入力する。文字パレット1107から入力されたファイル名はファイル名表示枠1106に表示され、確認することができる。これらの指定が終わり、S1015でスキャンボタン1103が押されると、読み取った画像データのS1012で選択した領域をRAM103に記憶したアドレス情報に基づき画像メモリ113から読み出し、S1014で入力したファイル名とともにアクセスしたコンピュータに転送し、コンピュータのメモリ内の選択したディレクトリに格納させる。」

(刊行物4)
当審が通知した取消理由に引用した特開平10-145543号公報(平成10年5月29日出願公開。以下、「刊行物4」という。)(甲第4号証)には、図面と共に次の各記載がある。

(4のア)「【0043】(前略)
画像セット信号のフォーマットは、TIFF、JFIF、BMP、PICT、GIF、フォトCD、または特に最近発表されたフラッシュピックス (FlashPix)フォーマット等の、ハブステーション20にとって受け入れ可能ないかなる適切なものであってもよい。
【0044】フラッシュピックスファイルは、完全な画像に加えていくつかの解像度のより低いコピーの階層を同じファイル内に含む。これにより、フラッシュピックスファイルは、ユーザーの希望通り、状況に応じて小さなファイルとしても大きなファイルとしても機能する。(後略)」

(刊行物5)
当審が通知した取消理由に引用した『「秘伝HTML,CGI,PerlによるWebプログラミング」,BNN社,平成9年8月22日頒布』(以下、「刊行物5」という。)(甲第5号証)には、
「ファックスデータの配信を実行するCGIプログラムを用い、コンピュータを介してWebベースでファックスの送受信を実行することが記載されており、このコンピュータによるファックス通信は、以下(1)〜(4)に示されるプログラム、すなわち、
(1)ファックスの受信に必要なプログラム「MGETTY」(第299頁参照。)
(2)ファックスの変換に必要なプログラム「G3toGIF.PL」、「g3topbm」、「pnmtops」、「Ghostscript」(第299頁、第300頁参照。)
(3)ファックス管理画面に必要なプログラム「GET_FAX.PL」(第303〜304頁参照。)
(4)管理画面のバックエンド処理プログラム「VIEW_FAX.PL」(第307頁、第312頁参照。)
等を、ネットを介してWebブラウザーにより、WebサーバやWebサイト等からダウンロードして、コンピュータにインストールし、ソフトウエア的にWebベースでファックス通信が可能なコンピュータとすること」が記載されている。

6.対比・判断
(6.1)請求項1に係る発明について
請求項1に係る発明と刊行物1に記載された発明を対比すると、刊行物1に記載された発明の「デジタル複写機1」、「スキャナ4」、「プロッタ5」、「格納部8」、「端末装置32,33」、「FAXサーバ34、光ファイリング装置35、他のデジタル複写機1'」、及び「ファイル管理テーブル、ファイル管理テーブルから作成されたユーザデータ格納リスト」は、それぞれ、請求項1に係る発明の「コピーシステム」、「スキャナ」、「プリンタ」、「画像ファイル保存部」、「端末装置」、「第2のコピーシステム」及び「画像ファイルの管理情報」に相当することは、明らかである。
そして、刊行物1には、デジタル複写機1、ファイルサーバ31、WS32、パソコン33、FAXサーバ34、光ファイリング装置35、及び他のデジタル複写機1'が、共通のネットワーク(LAN)を介して通信可能に結ばれていることが記載されている(前記(ア)参照。)から、請求項1に係る発明と刊行物1に記載された発明とは、
「共通のネットワークを介して互いに接続された第1のコピーシステムと端末と第2のコピーシステムとからなるネットワークコピーファイル管理システム」
である点において差異はない。
また、刊行物1には、各デジタル複写機1は、スキャナ4及びプロッタ5を有し、スキャナ4は、原稿を読み取って画像データを出力し、そしてデジタル複写機1の格納部8は、指定された格納場所をメモり6内のディレクトリにあるファイル情報格納部に記憶し、スキャナ4が読み取った画像データを画像ファイルのフォーマットに変換し補助記憶装置10に保存し、またプロッタ5は、スキャナ4が読み取ることによって得られた画像データに基づいて印字を行うことが記載されている(前記(ア)参照。)から、請求項1に係る発明と刊行物1に記載された発明とは、
「前記各コピーシステムは、
原稿を読み取って画像データを得る画像読取部と、
この画像読取部によって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部」
を有する点で差異はない。
また、刊行物1には、各端末装置が、デジタル複写機1を含む複数の画像入力装置に対して画像データ格納状況についての問い合わせを行い、各デジタル複写機1は、この格納状況問い合わせを受けると、その検索部9が、メモり6内のディレクトリに設けられているファイル情報格納部のファイル管理テーブルを参照し、問い合わせで指定されたユーザの画像情報が格納されているか否かをチェックし、画像情報が格納されていれば、相手端末に対し通信許可IDを与え、デジタル複写機1のLAN通信制御部11は、通信許可IDが書き込まれたレスポンスパケットを作成して相手端末装置へ送信し、画像情報が格納されていなければ、エラーレスポンスパケットを作成して相手端末装置へ送信し、次に、レスポンスパケットを受信した端末装置は、通信許可IDを送ってきたデジタル複写機1に対して、ユーザリスト要求コマンドを送信し、該コマンドを受信したデジタル複写機1の検索部9は、ファイル情報格納部内のファイル管理テーブルを参照し、ユーザデータ格納リストを作成し、該リストを、要求元の端末装置へ送信することが記載されている(前記(イ)参照。)から、請求項1に係る発明と刊行物1に記載された発明とは、
「前記各コピーシステムは、
端末からの要求に応じて、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信する管理情報応答部」
を有する点で差異はない。
また、刊行物1には、ユーザデータ格納リストを受信した端末装置の利用者は、表示されたユーザデータ格納リストを見て、該リストの中から所望の又は全部の画像情報を選択し、通信許可IDを用いてデジタル複写機1に対し送信要求をし、該要求を受けたデジタル複写機1は、格納している画像情報の中から要求された画像情報を選択し送信することが記載されている(前記(イ)参照。)から、請求項1に係る発明と刊行物1に記載された発明とは、
「前記各コピーシステムは、
端末からの要求に応じて、要求された画像ファイルを、前記ディスクから読み出して、端末による特定に応じて他のコピーシステム又は前記端末へ、前記ネットワークを通じて送信する画像ファイル送信部」
を備えている点で差異はない。
また、刊行物1には、各端末装置が、デジタル複写機1を含む複数の画像入力装置に対して画像データ格納状況についての問い合わせを行い、その後、レスポンスパケットを受信した端末装置は、通信許可IDを送ってきたデジタル複写機1に対して、通信許可ID付きのユーザリスト要求コマンドを送信することが記載されている(前記(イ)参照。)から、請求項1に係る発明と刊行物1に記載された発明とは、
「前記端末は、
所定範囲の画像ファイルの管理情報を、上記ネットワークを通じて前記コピーシステムに対して要求する管理情報要求部」
を有する点で差異はない。
また、刊行物1には、ユーザデータ格納リスト及び添付された縮小画像とを受信した端末装置の利用者は、ユーザデータ格納リスト及び縮小画像とを表示し、該リストの中から所望の又は全部の画像情報を選択し、通信許可IDを用いてデジタル複写機1に対し送信要求をすることが記載されている(前記(イ)参照。)から、請求項1に係る発明と刊行物1に記載された発明とは、
「前記端末は、
要求に応じて前記システムが送信して来た複数の管理情報を表示する表示部と、
この表示部に表示された複数の管理情報が夫々示す画像ファイルのうちの何れかを特定する旨のオペレータによるデータ入力を受け付ける入力部と、
前記表示部に表示された複数の管理情報が夫々示す画像ファイルのうち、前記入力部によって受け付けられたデータ入力によって特定された何れかの画像ファイルを前記特定された他のコピーシステム又は自端末へ送信する事を、前記ネットワークを通じて前記コピーシステムに対して要求する画像ファイル送信部」
を有する点で差異はない。

そうすると、請求項1に係る発明と引用例1に記載された発明とは、
(一致点)
「共通のネットワークを介して互いに接続された第1のコピーシステムと端末と第2のコピーシステムとからなるネットワークコピーファイル管理システムにおいて、
前記各コピーシステムは、
原稿を読み取って画像データを得る画像読取部と、
この画像読取部によって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、
端末からの要求に応じて、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信する管理情報応答部と、
端末からの要求に応じて、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末による特定に応じて他のコピーシステム又は前記端末へ、前記ネットワークを通じて送信する画像ファイル送信部とを備え、
前記端末は、
所定範囲の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記コピーシステムに対して要求する管理情報要求部と、
要求に応じて前記コピーシステムが送信して来た複数の管理情報を表示する表示部と、
この表示部に表示された複数の管理情報が夫々示す画像ファイルのうちの何れかを特定する旨のオペレータによるデータ入力を受け付ける入力部と、
前記表示部に表示された複数の管理情報が夫々示す画像ファイルのうち、前記入力部によって受け付けられたデータ入力によって特定された何れかの画像ファイルを前記特定された他のコピーシステム又は自端末へ送信する事を、前記ネットワークを通じて前記コピーシステムに対して要求する画像ファイル送信要求部とを備えることを特徴とするネットワークコピーファイル管理システム。」
である点で一致し、次の点で相違する。

(相違点1)
請求項1に係る発明は、送信先装置の複数のアドレスが、予めコピーシステム自身に登録されているのに対して、刊行物1に記載された発明は、端末装置が、ネットワークに接続されている他の装置に対しブロードキャスト問い合わせを行い、送信先装置の複数のアドレスを取得している点。
(相違点2)
請求項1に係る発明は、画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は自端末を特定する旨のオペレータによるデータ入力を受け付けているのに対し、刊行物1に記載された発明は、オペレータが、送信先を特定するためのデータ入力を行うことについて明記しない点。

(判断)
(相違点1について)
インターネット等による通信網により通信を行うとき、送信元の端末装置自身に予め送信先となる装置のアドレス(例えばメールアドレス等)を登録しておき、その内の所望のアドレスを選択することにより、送信先装置へファイル等を転送することは、当業者ならずともパーソナルコンピュータのユーザが、日常的に行っている周知技術事項である。該周知技術事項を刊行物1に記載された発明に転用し、請求項1に係る発明の如く、予め送信先装置のアドレスをコピーシステムに登録しておくことは、当業者が適宜なし得ることである。

(相違点2について)
前記相違点2について判断するに、
一般に、端末側が、ファイルを格納している装置に対しファイル転送を指示するときには、送信すべきファイル名及び送信先アドレスとを共に指定する必要がある。そして、送信先アドレスとして自端末を指示すれば自己に、送信先アドレスとして他の端末装置を指定すればその端末装置に要求されたファイルが送信されることは自明なことである。例えば、この点については、
特開平11-103367号公報(甲第1号証)の次の(i),(ii)の記載
(i)「特開平7-271535号公報に示されたスキャナプリンタサーバでは、まず、端末装置側で上記プリンタサーバに対し自端末装置を読み込んだ画像情報の転送先として指定」(段落【0002】)
(ii)「スキャナプリンタサーバで原稿を読ませる際には必ず端末装置側で転送先を指定しておかねばならないという煩わしさがある」(段落【0003】)
を参照のこと、更に又、
特開平03-110642号公報(甲第2号証)の次の(iii)の記載
(iii)「ところで、この実施例においては、上記のように、実体文書を印刷する場合でも、実体ファイルエリア103bにその全部或は一部を一旦転記してから、これをプリントサーバ15等に送り出すようにしているが、他に例えば、特にこの印刷などに関しては、その対象となる実体ファイルを、その保管先のファイルサーバから直接、プリントサーバ15等に対して転送させる。といったような制御を、文書構築制御部102及びネットワーク制御部114を通じて行うようにしてもよい。」(第14頁下左欄第19行〜同頁下右欄第4行)
をも、参照のこと。
したがって、刊行物1に記載された発明に上記周知技術事項を適用して、請求項1に係る発明の如く、送信先アドレスをオペレータが入力するようにすることは、当業者が適宜なし得ることである。

(6.2)請求項2に係る発明について
請求項1に係る発明を引用する請求項2に係る発明は、画像ファイルをディスクに定義されているディレクトリに格納する発明であるが、
ディスク等の補助記憶装置に多数のディレクトリを定義し該ディレクトリのいずれかにファイルを格納することは、MS-DOSやUNIX等の例を挙げるまでもなく当業者のみならずパーソナルコンピュータのユーザも通常行っている技術常識である。例えば、この点については、
特開平11-103367号公報(甲第1号証)の次の記載
「格納部8は図9に示すようなディレクトリ・リストを表示させ、利用者に格納する場所の指定を行わせる。
(中略)
格納部8はファイル管理テーブルに格納日やページ数などファイル情報を書き込む(S14)。なお、ファイル管理テーブル(図8)はフォルダ毎(例えば)ユーザID毎)に分けて作成してもよい。」(段落【0009】)
及び、
特開平9-102840号公報(甲第3号証)(段落【0034】,【0035】、【0052】,【0053】)
における記載を参照のこと。
したがって、刊行物1に記載された発明に上記周知技術事項を転用して、請求項2に係る発明の如く、画像ファイルをディスクに定義されているディレクトリに格納するようにすることは、当業者が適宜なし得ることである。

(6.3)請求項3に係る発明について
請求項2に係る発明を引用する請求項3に係る発明は、複数の画像ファイルの所定範囲がディレクトリの範囲であるとする発明であるが、そもそも対象である複数の画像ファイル及びその管理情報がディレクトリに格納されているのであるから、対象がディレクトリの範囲であることは明白なことである。
したがって、請求項3に係る発明の如く、所定範囲をディレクトリの範囲とすることは、当業者が適宜なし得ることである。

(6.4)請求項4に係る発明について
請求項3に係る発明を引用する請求項4に係る発明は、複数の画像ファイルの管理情報がディレクトリとそのディレクトリの下階層のディレクトリ、すなわちサブディレクトリにも格納されているとき、サブディレクトリに格納されている管理情報をも要求端末へ送信し、そして端末の表示部はディレクトリの管理情報に基づいてディレクトリ構造を表示するものであるが、
(i)ディレクトリの階層を問わず指定したディレクトリに格納されている情報(ファイル)を送信先装置へ送信することは、当業者のみならずパーソナルコンピュータのユーザが常時行っている周知技術事項であり、また、ディレクトリに格納されている管理情報を要求端末へ送信することも、先に項目(6.1)で述べたように当業者には周知である。
る。
(ii)MS-DOSには、TREEというコマンド(命令)があり、このコマンドを発行すると、端末の表示部にディレクトリ構造及び各ディレクトリ部分に格納されているファイルを樹状の階層構造で表示することは、パーソナルコンピュータのユーザには良く知られていることである。
(iii)更に述べるに、格納されているファイルの相互関連をディレクトリツリーで表示することは、特開平11-96194号公報の段落【0002】、【0020】、【0133】、【0146】にその旨の記載があるように当業者には周知な技術事項であり、また、ファイルリストをディレクトリ構造で表示することも、特開平9-102840号公報(甲第3号証)の段落【0034】及び【0035】にその旨の記載があるように、当業者には、周知な技術事項である。
以上(i)及び(iii)に示される事項に鑑みると、刊行物1に記載された発明に、上記周知技術を適用して、請求項4に係る発明の如く構成することは、当業者が適宜なし得ることである。

(6.5)請求項5に係る発明について
請求項1又は4に係る発明を引用する請求項5に係る発明は、端末の表示部が、コピーシステムと第3のネットワーク装置の管理情報をも表示するものであるが、
(i)ネットワークに接続され端末と通信可能であり、かつ、管理情報を有する装置であるならば、端末がこの装置の管理情報を取得し表示部に表示することができることは、当然のことである。
(ii)特開平11-103367号公報(甲第1号証)には、
「以上、画像入力装置を備えたデジタル複写機の場合で説明したが、本発明は、LANなどに直接接続された画像入力装置およびLANなどに接続されたデジタル複写機や複合機能装置などの画像入力装置に実施することが可能である。」(段落【0020】)
との記載があり、この記載は、上記(i)を裏付けるものである。
したがって、刊行物1に記載された発明に上記周知技術事項を適用して、請求項5に係る発明の如く、端末の表示部が第3のネットワーク装置の管理情報をも表示するようにすることは、当業者が適宜なし得ることである。

(6.6)請求項6に係る発明について
請求項5に係る発明を引用する請求項6に係る発明は、表示部に表示された第3のネットワーク装置の管理情報のうちの何れかを特定する旨のオペレータによるデータ入力を受け付け、該特定された第3のネットワーク装置へ画像ファイルの送信を要求するものであるが、
(i)先ず、項目(6.1)で述べたように、刊行物1には、各ディジタル複写機1のユーザデータ格納リストを受信した端末装置の利用者は、表示されたユーザデータ格納リスト(管理情報に相当)を見て、該リストの中から所望の又は全部の画像情報を選択し、通信許可IDを用いてデジタル複写機1に対し送信要求をし、該要求を受けたデジタル複写機1は、格納している画像情報の中から要求された画像情報を選択し送信することが記載されている(前記(イ)参照。)。
(ii)次に、項目(6.1)の(相違点2について)で述べたように、端末側が、ファイルを格納している装置に対しファイル転送を指示するときには、送信すべきファイル名及び送信先アドレスとを共に指定する必要がある。そして、送信先アドレスとして自端末を指示すれば自己に、送信先アドレスとして他の端末装置を指定すればその端末装置に要求されたファイルが送信されることは自明なことであり、この点は、
特開平11-103367号公報(段落【0002】、【0003】)
特開平 3-110642号公報(第14頁下左欄第19行〜同頁下右欄第4行)
に開示されている。
(iii)更に、項目(6.5)で述べたように、デジタル複写機1のみならずネットワークに接続されている第3のネットワーク装置に対しても、ディジタル複写機1に対すると同様の操作を行うことが刊行物1に記載されている。
以上のことに鑑みると、刊行物1に記載した発明に上記周知技術事項を適用して請求項6に係る発明の如く、構成することは、当業者が適宜なし得ることである。

(6.7)請求項7に係る発明について
請求項6に係る発明を引用する請求項7に係る発明は、入力部がポインティングデバイスを含むとする発明であるが、入力部にマウスやタッチパネル等のポインティングデバイスを設けることは、日常的に行われている技術常識であるから、刊行物1に記載された発明に該周知技術事項を転用する程度のことは、当業者が適宜なし得ることである。

(6.8)請求項8に係る発明について
請求項1に係る発明を引用する請求項8に係る発明は、画像ファイルをJPEG圧縮し、圧縮後のデータをファイルとして格納するものである。
然るに、画像処理のハンドブック及び辞書によれば、JPEGは、ISOにより設置された専門家組織(Joint Photographic Experts Group)が定めた静画像データの圧縮方式の一つであり、その圧縮率は概ね1/10〜1/100程度のものであり、そしてこの圧縮方式は当業者には周知のものである。
したがって、刊行物1に記載された発明に該周知の圧縮技術を適用して、請求項8に係る発明の如く、画像データをJPEG圧縮した後それを格納することは、当業者が適宜なし得ることである。

(6.9)請求項9に係る発明について
請求項1に係る発明を引用する請求項9に係る発明は、画像データをJPEG圧縮して詳細画像用JPEGデータを生成するとともに、画像データの解像度を落としてからJPEG圧縮することによって概略用画像JPEGデータを生成し、これら詳細画像データ並びに概略画像用データを結合して一つのファイルに格納するものであるが、
(i)先ず、項目(6.8)で述べたように、画像データをJPEG圧縮した後に格納すること、すなわち詳細画像用JPEGデータを作りファイルに格納することは、当業者には周知である。
(ii)次に、画像データから解像度を落とした概略画像データを生成することは、
特開平11-96194号公報
特開平11-103367号公報(刊行物1)
(段落【0005】、【0014】、【0015】参照。)
特開平10-233860号公報
(特許請求の範囲の請求項2及び3参照。)
特開平10-341411号公報
(段落【0010】、【0022】〜【0026】参照。)
にその旨の記載のあるとおり当業者には、周知である。
(iii)更に、原画像データを縮小した画像データに対しJPEG圧縮を施すことも、
特開平10-285502号公報
(段落【0008】〜【0011】、【0042】〜【0046】参照。)
にその旨の記載のあるとおり当業者には周知である。
(iv)2つの画像データを結合することは、画像処理の技術分野においては当業者には周知な画像編集技術の1つにすぎない。そして、編集後の画像データを一つのファイルに格納する程度のことは、当業者のみならずパーソナルコンピュータのユーザが通常行っている技術常識である。
以上のことに鑑みれば、刊行物1に記載された発明に上記周知事項を適用して、請求項9に係る発明の如く構成することは、当業者が適宜なし得ることである。

(6.10)請求項10に係る発明について
請求項9に係る発明を引用する請求項10に係る発明は、原稿が複数頁からなる場合、各頁についてそれぞれ生成された各詳細画像用JPEGデータ及び各概略用JPEGデータを結合して一つのJPEGファイルに格納するものであるが、
項目(6.9)で述べたように、1頁の画像データについて詳細画像用JPEGデータと概略画像用JPEGデータとを結合して一つのファイルに格納することは当業者の設計事項程度のことであるから、複数頁の原稿についても、同様の処理を繰り返し、一つのJPEGファイルとして格納することは、当業者が適宜なし得ることである。

(6.11)請求項11に係る発明について
請求項1に係る発明を引用する請求項11に係る発明は、画像ファイルをTIFFファイルとして格納するものであるが、
画像処理のハンドブック及び辞書によれば、TIFFファイルとは、Aldus社とMicrosoft社によって開発されたTagged Image File Formatと呼ばれる画像データのフォーマットのことであり、このフォーマットに従えば、アプリケーションに比較的依存せずに、画像データを、解像度や色数、符号化方式の異なるいろいろな形式で一つのファイルにまとめて格納できるという効果が有り、当業者には周知なファイルフォーマットである。
そして、TIFF、フラッシュピックス等のフォーマットを用い、完全な画像に加えていくつかの解像度のより低いコピーの階層を同じファイル内に格納することが、特開平10-145543号公報(甲第4号証)(段落【0043】、【0044】)に開示されている。
したがって、刊行物1に記載された発明に上記周知技術事項を適用して、請求項11に係る発明の如く、画像ファイルをTIFFファイルとして格納することは、当業者が適宜なし得ることである。

(6.12)請求項12に係る発明について
請求項11に係る発明を引用する請求項12に係る発明は、画像データの解像度を落としてからJPEG圧縮することにより概略画像用JPEGデータを生成し、画像データ及び概略画像用JPEGデータを結合して一つのTIFFファイルとして格納するものであるが、
(i)項目(6.9)及び(6.10)で述べたように、画像データ及び概略画像用JPEGデータを結合して一つのTIFFファイルとして格納することは、当業者の設計事項程度のことである。
(ii)TIFFファイルは、項目(6.11)で述べたように、符号化形式の異なる複数のデータを一つのファイルにまとめて格納できるファイルフォーマットであり、当業者には周知されているものである。
したがって、画像データと概略画像用JPEGデータを結合して一つのTIFFファイルに格納することは、当業者が適宜なし得ることである。

(6.13)請求項13に係る発明について
請求項12に係る発明を引用する請求項13に係る発明は、原稿が複数頁からなる場合には、各頁の画像データ及び各頁についてそれぞれ生成された各概略画像用JPEGデータを結合して一つのTIFFファイルに格納するものであるが、
項目(6.12)で述べたように、1頁の画像データについて画像データと概略画像用JPEGデータとを結合して一つのファイルとして格納することは、当業者の設計事項程度のことであるから、複数頁の原稿についても、同様の処理を繰り返し、一つのTIFFファイルとして格納することは当業者が適宜なし得ることである。

(6.14)請求項14に係る発明について
請求項1に係る発明を引用する請求項14に係る発明は、画像ファイルの管理情報は、画像ファイル名であるとするものであるが、
画像ファイルの管理情報をファイル名とすることは、
特開平3-110642号公報(甲第2号証)
(第6頁下右欄第2行〜第7頁上左欄第12行を参照。)
特開平10-173897号公報(段落【0045】を参照。)
にその旨の記載のあるとおり、当業者には周知である。
したがって、刊行物1に記載された発明に、上記周知事項を適用することにより、請求項14に係る発明の如く、管理情報をファイル名とすることは、当業者が適宜なし得るものである。

(6.15)請求項15に係る発明について
請求項9又は12に係る発明を引用する請求項15に係る発明は、端末からの要求に応じて、要求された画像ファイルから概略画像用JPEGデータを抽出して、この概略画像用JPEGデータを概略画像用JPEGファイルに格納して端末へ送信する概略画像用JPEGファイル応答部を、更に備え、端末は、所定範囲の画像ファイルに関する概略画像用JPEGファイルをコピーシステムに対して要求する概略画像用JPEGファイル要求部を、更に備え、表示部は、要求に応じてコピーシステムが送信して来た概略画像用JPEGファイル中の概略画像用JPEGデータに基づいて、概略画像を表示するものであるが、
(i)項目(6.1)で述べたように、刊行物1には、端末装置が、所定範囲の画像ファイルの管理情報すなわちユーザデータ格納リストを各デジタル複写機1に要求すると、各ディジタル複写機1は、ユーザデータ格納リスト(管理情報)と縮小画像(概略画像)とを要求元の端末装置へ送信し、端末装置は、受信したユーザデータ格納リスト(管理情報)及び縮小画像(概略画像)とを表示部に表示することが記載されている。
(ii)また、項目(6.9)で述べたように、詳細画像ファイルの送信に先立って概略画像ファイルを送信させ、それを表示部に表示し該ファイルに格納されている画像情報の大略を把握することや送信要求の必要性を判断すること等は、刊行物1の他にも次の刊行物
特開平11-096194号公報
特開平10-233860号公報
にその旨の記載がある。
(iii)また、項目(6.9)で述べたように、画像データから解像度を落とした概略画像(サムネイル画像)を生成し、該生成した概略画像をMPEG圧縮することは、
特開平10-285502号公報
にその旨が記載されているように当業者には、周知である。
(iv)そして、項目(6.2)画像データをディレクトリにファイルとして格納することは、当業者のみならずパーソナルコンピュータのユーザにも周知慣用されている技術事項である。
以上のことに鑑みると、請求項15に係る発明は、請求項1に係る発明の管理情報を概略画像用JPEGデータとしただけものであるから、刊行物1に記載された発明に上記周知技術事項を適用することによって、請求項15に係る発明の如く構成することは、当業者が適宜なし得ることである。

(6.16)請求項16に係る発明について
請求項16に係る発明と刊行物1〜5に記載された発明とを対比すると、刊行物1〜5に記載された発明はいずれも、請求項16に記載された特許を受けようとする発明を特定する事項の一部である
「前記コピーシステムは、前記端末からの要求に応じて、要求された画像ファイルから要求された頁用の前記概略画像用JPEGデータを抽出して、この前記概略画像用JPEGデータを概略画像用JPEGファイルに格納して前記端末へ送信する概略画像用JPEGファイル応答部を、更に備え、
前記端末は、前記入力部によって受け付けられたデータ入力によって特定された何れかの画像ファイルに関する何れかの頁用の前記概略画像用JPEGファイルを前記コピーシステムに対して要求する概略画像用JPEGファイル要求部を、更に備える」ことについて開示しない。
そして、請求項16に係る発明は、上記特許を受けようとする発明を特定する事項を有することにより、明細書記載の効果を奏するものであるから、請求項16に係る発明は、刊行物1〜5に記載された発明であるとも、刊行物1〜5に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができた発明であるともいえない。

(6.17)請求項17に係る発明について
請求項17に係る発明と刊行物1に記載された発明を対比すると、請求項17に係る発明と刊行物1に記載された発明とは、
(一致点)
「原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタを有するとともに、共通のネットワークを介して端末及び他の同構成のコピーシステムと通信可能なコピーシステムであって、
前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、
前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信する管理情報応答部と、
前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを(予めそのアドレスが自己に登録されている)他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末によって特定された前記他のコピーシステム又は前記端末へ前記ネットワークを通じて送信する画像ファイル送信部と、
前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記管理情報応答部に要求させ、この要求に応じて前記管理情報応答部が送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は前記端末が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記画像ファイル送信部へ要求させる要求部(プログラムを格納したコンピュータ可読媒体)と、
前記端末からの要求に応じて、前記コンピュータ可読媒体に格納されている前記プログラムを、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信するプログラム送信部と)を備えることを特徴とするコピーシステム。」
である点で一致し、次の点で相違する。

(相違点1)
請求項17に係る発明は、送信先装置の複数のアドレスが、予めコピーシステム自身に登録されているのに対して、刊行物1に記載された発明は、端末装置が、ネットワークに接続されている他の装置に対しブロードキャスト問い合わせを行い、送信先装置の複数のアドレスを取得している点。

(相違点2)
請求項17に係る発明は、要求された画像ファイルを送信先へ送信する事を画像ファイル送信部へ要求させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体を備え、端末からの要求に応じて、コンピュータ可読媒体に格納されている前記プログラムを端末へ送信するのに対し、刊行物1に記載された発明は、そのような構成をとっていない点。

(判断)
(相違点1について)
相違点1についての判断は、項目(6.1)で述べたと同じ理由により、当業者が適宜なし得ることである。

(相違点2について)
請求項17に係る発明は、画像ファイルを送信先へ送信する機能を実行するプログラムを端末へ送信し、端末がそのプログラムを受信しそれを実行して、送信先へ画像ファイルを送信するものであるが、
端末に、所定の動作を実行するプログラム(例えば、ファイル送信又は受信用のプログラム等)が、予めインストールされていない場合、該プログラムを保持する他のコンピュータ又はサーバー等からそのプログラムを端末にダウンロードし、アプレットとして、端末が所定の動作を実行することは、当業者には、周知されていることである。例えば、この点については、
特開平11-120148号公報(段落【0022】〜【0025】)
『「秘伝HTML,CGI,PerlによるWebプログラミング」,BNN社,平成9年8月22日頒布』を参照のこと。
したがって、上記周知技術事項を、刊行物1に記載された発明に適用して、請求項17に係る発明の如く構成することは、当業者が適宜なし得ることである。

(6.18)請求項18に係る発明について
請求項18に係る発明と刊行物1〜5に記載された発明とを対比すると、刊行物1〜5に記載された発明はいずれも、請求項18に記載された特許を受けようとする発明を特定する事項の一部である
「前記端末と夫々通信するために複数併存し、夫々、前記端末からの要求に応じて、前記コンピュータ可読媒体に格納されている前記プログラムを、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信するとともに、前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記端末へ送信し、前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末によって特定された前記他のコピーシステム又は前記端末へ前記ネットワークを通じて送信する制御部」
について開示しない。
そして、請求項18に係る発明は、上記特許を受けようとする発明を特定する事項を有することにより、明細書記載の効果を奏するものであるから、請求項18に係る発明は、刊行物1〜5に記載された発明であるとも、刊行物1〜5に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができた発明であるともいえない。

(6.19)請求項19に係る発明について
請求項19に係る発明と刊行物1に記載された発明を対比すると、請求項19に係る発明と刊行物1に記載された発明とは、
(一致点)
「共通のネットワークを介して互いに接続された第1のコピーシステムと端末と前記第1のコピーシステムと同構成を有する第2のコピーシステムとからなるネットワークコピーシステムにおいて、前記第1のコピーシステムが原稿を読み取ることによって得られた画像ファイルを管理するネットワークコピーファイル管理方法であって、
所定範囲の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末が前記第1のコピーシステムに対して要求し、
要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記第1のコピーシステムが前記端末に対して送信し、
送信された複数の管理情報を前記端末が表示し、
表示された複数の管理情報のうちオペレータによって特定された管理情報に対応する画像ファイルをオペレータによって特定された第2のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を、前記ネットワークを通じて前記端末が前記第1のコピーシステムに対して要求し、
端末によって要求された画像ファイルを、端末によって特定された第2のコピーシステム又は前記端末に対して前記ネットワークを通じて前記第1のコピーシステムが送信することを特徴とするネットワークコピーファイル管理方法。」
である点で一致し、次の点で相違する。

(相違点1)
請求項19に係る発明は、送信先装置の複数のアドレスが、予めコピーシステム自身に登録されているのに対して、刊行物1に記載された発明は、端末装置が、ネットワークに接続されている他の装置に対しブロードキャスト問い合わせを行い、送信先装置の複数のアドレスを取得している点。

(相違点2)
請求項19に係る発明のカテゴリが、「方法発明」であるのに対し、刊行物1に記載された発明のカテゴリは、「装置発明」である点。

(判断)
(相違点1について)
相違点1についての判断は、項目(6.1)の相違点の判断で述べたと同じ理由により、当業者が適宜なし得ることである。

(相違点2について)
発明のカテゴリ名を書き換え、「装置発明」を「方法発明」とすることは、当業者が適宜なし得ることである。

(6.20)請求項20に係る発明について
請求項20に係る発明と刊行物1に記載された発明を対比すると、請求項20に係る発明と刊行物1に記載された発明とは、
(一致点)
「原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタに夫々接続されることによってコピーシステムを構成するとともに、共通のネットワークを介して端末及び前記コピーシステムと同構成を有する他のコピーシステムと通信可能なコンピュータに対して、
前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存させ、
前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記端末へ送信させ、
前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、前記ネットワークを通じて前記他のコピーシステム又は前記端末へ送信させ、
前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記コピーシステムを構成するコンピュータに要求させ、この要求に応じて前記コピーシステムを構成するコンピュータが送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は前記端末自身が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された他のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記コピーシステムを構成するコンピュータへ要求させるアプレットプログラムを、前記端末からの要求に応じて前記端末へ送信させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体。」
である点で一致し、次の点で相違する。

(相違点1)
請求項20に係る発明は、送信先装置の複数のアドレスが、予め端末自身に登録されているのに対して、刊行物1に記載された発明は、端末装置が、ネットワークに接続されている他の装置に対しブロードキャスト問い合わせを行い、送信先装置の複数のアドレスを取得している点。

(相違点2)
請求項20に係る発明は、画像ファイルを転送先へ送信する事をコピーシステムを構成するコンピュータへ要求させるアプレットプログラムを、端末からの要求に応じて端末へ送信させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体を有しているのに対し、刊行物1に記載された発明は、そのような構成をとっていない点。

(相違点3)
請求項20に係る発明のカテゴリは、「媒体発明」であるのに対し、刊行物1に記載された発明のカテゴリは「装置発明」である点。

(判断)
(相違点1について)
相違点1についての判断は、項目(6.1)の相違点の判断で述べたと同じ理由による。

(相違点2について)
(i)先ず、端末に所定の機能を実行するアプレットプログラムを送信し、そのアプレットを受信した端末が、それを実行することにより所定の機能を発揮するようにさせることは、先に、項目(6.17)に述べたように当業者には、周知のことである。この点については、例えば、特開平11-120148号公報を参照のこと。
(ii)次に、所定の機能の実現をハードウエアで実現するか、又は、ソフトウエアで実現するかは、当業者の設計事項である。
(ii)次に、端末が所定の機能を発揮するハードウエアを有しない時、その機能を代わりに実行するプログラムを送信してもらい、所定の機能を発揮させるようにすることは、上記(i)に述べたように当業者には周知であるから、アプレットプログラムの送信を、ハードウエア(送信装置)で行うかソフトウエア(プログラム)で行うかは、当業者の設計事項にすぎない。
したがって、刊行物1に記載された発明に、上記周知技術事項を適用して請求項20に係る発明の如く、構成することは、当業者が適宜なし得ることである。

(相違点3について)
発明のカテゴリ名を書き換え、「装置発明」を「媒体発明」とすることは、当業者が適宜なし得ることである。

7.むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立の理由及び証拠によっては、本件請求項16及び18に係る発明の特許を取り消すことができない。
そして、他に本件請求項16及び18に係る発明の特許を取り消すべき理由を発見しない。
また、本件請求項1-15、17、19-20に係る発明は、刊行物1に記載された発明及び周知技術とに基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、請求項1-15、17、19-20に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものである。
したがって、本件請求項1-15、17、19-20に係る発明についての特許は拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認める。
よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
ネットワークコピーファイル管理システム、コピーシステム、コピーサーバ、ネットワークコピーファイル管理方法、コンピュータ可読媒体
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
共通のネットワークを介して互いに接続された第1のコピーシステムと端末と第2のコピーシステムとからなるネットワークコピーファイル管理システムにおいて、
前記各コピーシステムは、
原稿を読み取って画像データを得る画像読取部と、
この画像読取部によって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、
端末からの要求に応じて、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信する管理情報応答部と、
端末からの要求に応じて、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末による特定に応じて予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ、前記ネットワークを通じて送信する画像ファイル送信部とを備え、
前記端末は、
所定範囲の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記コピーシステムに対して要求する管理情報要求部と、
要求に応じて前記コピーシステムが送信して来た複数の管理情報を表示する表示部と、
この表示部に表示された複数の管理情報が夫々示す画像ファイルのうちの何れかを特定する旨のオペレータによるデータ入力,及び、画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は自端末を特定する旨のオペレータによるデータ入力を受け付ける入力部と、
前記表示部に表示された複数の管理情報が夫々示す画像ファイルのうち、前記入力部によって受け付けられたデータ入力によって特定された何れかの画像ファイルを前記特定された他のコピーシステム又は自端末へ送信する事を、前記ネットワークを通じて前記コピーシステムに対して要求する画像ファイル送信要求部とを備える
ことを特徴とするネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項2】
前記ディスクには多数のディレクトリが定義されており、前記画像ファイルは何れかのディレクトリに格納されている
ことを特徴とする請求項1記載のネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項3】
前記所定範囲は前記ディレクトリの範囲である
ことを特徴とする請求項2記載のネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項4】
前記管理情報応答部は、前記所定範囲内に下階層のディレクトリが定義されている場合には、当該下階層のディレクトリの管理情報をも前記端末へ送信し、
前記表示部は、前記ディレクトリの管理情報に基づいてディレクトリ構造を表示する
ことを特徴とする請求項3記載のネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項5】
前記表示部は、前記コピーシステムと通信可能な第3のネットワーク装置の管理情報をも表示する
ことを特徴とする請求項1又は4記載のネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項6】
前記入力部は、前記表示部に表示された前記第3のネットワーク装置の管理情報のうちの何れかを特定する旨のオペレータによるデータ入力を受け付け、
前記画像ファイル要求部は、この入力部によって受け付けられたデータ入力によって特定された何れか第3のネットワーク装置への画像ファイルの送信を前記コピーシステムに対して要求する
ことを特徴とする請求項5記載のネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項7】
前記入力部は、ポインティングデバイスを含む
ことを特徴とする請求項6記載のネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項8】
前記画像ファイルはJPEGファイルであり、前記画像ファイル保存部は、前記画像データをJPEG圧縮することによってJPEGデータを生成し、このJPEGデータを前記JPEGファイルに格納する
ことを特徴とする請求項1記載のネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項9】
前記画像ファイル保存部は、前記画像データをJPEG圧縮することによって詳細画像用JPEGデータを生成するとともに、前記画像データの解像度を落としてからJPEG圧縮することによって概略画像用JPEGデータを生成し、これら詳細画像用JPEGデータ及び前記概略画像用JPEGデータを結合して一つのJPEGファイルに格納する
ことを特徴とする請求項1記載のネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項10】
前記画像ファイル保存部は、原稿が複数頁からなる場合には、各頁についてそれぞれ生成された各詳細画像用JPEGデータ及び各概略画像用JPEGデータを結合して一つのJPEGファイルに格納する
ことを特徴とする請求項9記載のネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項11】
前記画像ファイルはTIFFファイルであり、前記画像ファイル保存部は、前記画像データを前記TIFFファイルに格納する
ことを特徴とする請求項1記載のネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項12】
前記画像ファイル保存部は、前記画像データの解像度を落としてからJPEG圧縮することによって概略画像用JPEGデータを生成し、前記画像データ及び前記概略画像用JPEGデータを結合して一つのTIFFファイルに格納する
ことを特徴とする請求項11記載のネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項13】
前記画像ファイル保存部は、原稿が複数頁からなる場合には、各頁の画像データ及び各頁についてそれぞれ生成された各概略画像用JPEGデータを結合して一つのTIFFファイルに格納する
ことを特徴とする請求項12記載のネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項14】
前記管理情報応答部によって前記端末へ送信される前記画像ファイルの管理情報は、前記画像ファイルのファイル名である
ことを特徴とする請求項1記載のネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項15】
前記コピーシステムは、前記端末からの要求に応じて、要求された画像ファイルから前記概略画像用JPEGデータを抽出して、この前記概略画像用JPEGデータを概略画像用JPEGファイルに格納して前記端末へ送信する概略画像用JPEGファイル応答部を、更に備え、
前記端末は、所定範囲の画像ファイルに関する前記概略画像用JPEGファイルを前記コピーシステムに対して要求する概略画像用JPEGファイル要求部を、更に備え、
前記表示部は、要求に応じて前記コピーシステムが送信して来た前記概略画像用JPEGファイル中の前記概略画像用JPEGデータに基づいて、概略画像を表示する
ことを特徴とする請求項9又は12記載のネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項16】
前記コピーシステムは、前記端末からの要求に応じて、要求された画像ファイルから要求された頁用の前記概略画像用JPEGデータを抽出して、この前記概略画像用JPEGデータを概略画像用JPEGファイルに格納して前記端末へ送信する概略画像用JPEGファイル応答部を、更に備え、
前記端末は、前記入力部によって受け付けられたデータ入力によって特定された何れかの画像ファイルに関する何れかの頁用の前記概略画像用JPEGファイルを前記コピーシステムに対して要求する概略画像用JPEGファイル要求部を、更に備え、
前記表示部は、要求に応じて前記コピーシステムが送信して来た前記概略画像用JPEGファイル中の前記概略画像用JPEGデータに基づいて、概略画像を表示する
ことを特徴とする請求項10又は13記載のネットワークコピーファイル管理システム。
【請求項17】
原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタを有するとともに、共通のネットワークを介して端末及び他の同構成のコピーシステムと通信可能なコピーシステムであって、
前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、
前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信する管理情報応答部と、
前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末によって特定された前記他のコピーシステム又は前記端末へ前記ネットワークを通じて送信する画像ファイル送信部と、
前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記管理情報応答部に要求させ、この要求に応じて前記管理情報応答部が送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は前記端末自身が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された他のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記画像ファイル送信部へ要求させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体と、
前記端末からの要求に応じて、前記コンピュータ可読媒体に格納されている前記プログラムを、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信するプログラム送信部とを
備えることを特徴とするコピーシステム。
【請求項18】
原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタに夫々接続されることによってコピーシステムを構成するとともに、共通のネットワークを介して端末及び他の同構成のコピーシステムと通信可能なコピーサーバであって、
前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、
前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記管理情報応答部に要求させ、この要求に応じて前記管理情報応答部が送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は前記端末自身が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された他のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記画像ファイル送信部へ要求させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体と、
前記各端末と夫々通信するために複数併存し、夫々、前記端末からの要求に応じて、前記コンピュータ可読媒体に格納されている前記プログラムを、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信するとともに、前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記端末へ送信し、前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末によって特定された前記他のコピーシステム又は前記端末へ前記ネットワークを通じて送信する制御部とを備えることを特徴とするコピーサーバ。
【請求項19】
共通のネットワークを介して互いに接続された第1のコピーシステムと端末と前記第1のコピーシステムと同構成を有する第2のコピーシステムとからなるネットワークコピーシステムにおいて、前記第1のコピーシステムが原稿を読み取ることによって得られた画像ファイルを管理するネットワークコピーファイル管理方法であって、
所定範囲の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末が前記第1のコピーシステムに対して要求し、
要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記第1のコピーシステムが前記端末に対して送信し、
送信された複数の管理情報を前記端末が表示し、
表示された複数の管理情報のうちオペレータによって特定された管理情報に対応する画像ファイルをオペレータによって特定された第2のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を、前記ネットワークを通じて前記端末が前記第1のコピーシステムに対して要求し、
端末によって要求された画像ファイルを、端末によって特定され且つ予めそのアドレスが自己に登録されている第2のコピーシステム又は前記端末に対して前記ネットワークを通じて前記第1のコピーシステムが送信する
ことを特徴とするネットワークコピーファイル管理方法。
【請求項20】
原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタに夫々接続されることによってコピーシステムを構成するとともに、共通のネットワークを介して端末及び前記コピーシステムと同構成を有する他のコピーシステムと通信可能なコンピュータに対して、
前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存させ、
前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記端末へ送信させ、
前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、前記ネットワークを通じて前記他のコピーシステム又は前記端末へ送信させ、
前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記コピーシステムを構成するコンピュータに要求させ、この要求に応じて前記コピーシステムを構成するコンピュータが送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は前記端末自身が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された他のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記コピーシステムを構成するコンピュータへ要求させるアプレットプログラムを、前記端末からの要求に応じて前記端末へ送信させる
プログラムを格納したコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータネットワークを介して相互に接続されたコピーシステムと端末と第3のネットワーク装置とからなり、コピーシステムにおいて原稿を読み取って得た画像データを端末からの指示に応じて第3のネットワーク装置へ送信するネットワークコピーファイル管理システム,このようなネットワークコピーファイル管理システムを構成するコピーシステム,このようなコピーシステムの中核をなすコピーサーバ,上述したようなネットワークコピーファイル管理システムによるネットワークコピーファイル管理方法,コンピュータを上述したようなコピーサーバとして機能させるためのプログラムを格納したコンピュータ可読媒体に、関する。
【0002】
【従来の技術】
かつてのコピーシステムは、原稿台に置かれた原稿の像を感光ドラム上に直接結像させ、電子写真プロセスを用いて用紙上に現像するいわゆるアナログ方式のものであった。ところが、近年におけるデジタル技術の発展に伴って、より高度な画像処理を可能とするために、原稿をデジタル画像データとして読み取った後に適宜画像処理を施した上で印刷するデジタル方式が、コピーシステムの方式の主流となってきた。
【0003】
このようなデジタル方式のコピーシステムは、原稿を読み取る読取装置,印刷を行う印刷装置,及び、これらの装置を制御するとともに読取装置から受信した画像データを適宜処理して印刷装置に送信するコピーサーバから、構成される。このうち、読取装置及び印刷装置は、夫々、コンピュータシステムに用いられているスキャナ及びプリンタ装置と同じ原理で動作する。従って、コピーシステムのアーキテクチャーをPC-AT等のコンピュータシステムのものと共通にすれば、読取装置及び印刷装置としてスキャナやプリンタが流用でき、コピーサーバとして印刷制御プログラムをインストールした汎用のパーソナルコンピュータ又は専用コンピュータを用いることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようにコピー制御装置としてPC-AT等のパーソナルコンピュータが用いられた場合には、このコピーサーバにTCP/IP,HTTPD等の通信プロトコル及びネットワークハードウェアを持たせることで、インターネット,LAN(ローカルエリアネットワーク)等のコンピュータネットワークを介してコピーシステムと端末とを相互に接続することができる。このようにコピーシステムと端末とを相互に接続して通信可能に構成すると、実行するプログラム次第で様々な処理が可能であるコンピュータを有する端末を用いることによって、コピーシステムを様々な形態で活用することができる。
【0005】
たとえば、コピーシステムのスキャナで原稿を読み取って得た画像データをコピーサーバ内に格納しておくとともに、必要に応じて、このように格納されている画像データの一覧を端末に表示し、端末から指定された特定の画像データを第3のネットワーク装置に送信(移動,コピー)することができれば、必要な時に必要なネットワーク装置へ画像データを送信することが可能になるので、従来のFAXメールサービスよりもはるかに高画質且つ高速に、また、パソコン通信にて画像データを送信する場合よりもはるかに簡単に、遠隔地にある単数又は複数の第3のネットワーク装置へ画像を送信することが可能となる。
【0006】
このような点に鑑み、本発明の課題は、原稿を読み取ることによってコピーシステムが得た画像データを画像ファイルとしてコピーシステム内のディスクに保存するとともに、コンピュータネットワークを介してこのコピーシステムに接続された端末からの要求に応じて、要求された範囲内の複数の画像ファイルの管理情報を端末の画面上に表示させ、表示された複数の管理情報のうち端末のオペレータによって要求された特定の管理情報に対応する画像ファイルを端末のオペレータによって特定された第3のネットワーク装置へ送信させるネットワークコピーファイル管理システム,このようなネットワークコピーファイル管理システムを構成するコピーシステム,このようなコピーシステムの中核をなすコピーサーバ,上述したようなネットワークコピーファイル管理システムによるネットワークコピーファイル管理方法,コンピュータを上述したようなコピーシステムとして機能させるためのプログラムを格納したコンピュータ可読媒体を、提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、以下の構成を採用した。
【0008】
請求項1記載の発明は、共通のネットワークを介して互いに接続された第1のコピーシステムと端末と第2のコピーシステムとからなるネットワークコピーファイル管理システムにおいて、前記各コピーシステムは、原稿を読み取って画像データを得る画像読取部と、この画像読取部によって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、端末からの要求に応じて、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信する管理情報応答部と、端末からの要求に応じて、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末による特定に応じて予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ、前記ネットワークを通じて送信する画像ファイル送信部とを備え、前記端末は、所定範囲の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記コピーシステムに対して要求する管理情報要求部と、要求に応じて前記コピーシステムが送信して来た複数の管理情報を表示する表示部と、この表示部に表示された複数の管理情報が夫々示す画像ファイルのうちの何れかを特定する旨のオペレータによるデータ入力,及び、画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は自端末を特定する旨のオペレータによるデータ入力を受け付ける入力部と、前記表示部に表示された複数の管理情報が夫々示す画像ファイルのうち、前記入力部によって受け付けられたデータ入力によって特定された何れかの画像ファイルを前記特定された他のコピーシステム又は自端末へ送信する事を、前記ネットワークを通じて前記コピーシステムに対して要求する画像ファイル送信要求部とを備えることを、特徴とする。
【0009】
このように構成されると、いずれかのコピーシステムの画像読取部が原稿を読み取ると、この原稿読み取りによって得られた画像データが、画像ファイルのフォーマットに変換されて、ディスク内に格納される。従って、多数の原稿が読み取られると、多数の画像ファイルがディスク内に格納される。このように画像ファイルがディスク内に格納された状態において、端末の管理情報要求部が何れかの範囲の画像ファイルの管理情報をそのコピーシステムに対して要求すると、そのコピーシステムの管理情報応答部が、要求された範囲の全画像ファイルの管理情報をディスクから読み出して、端末へ送信する。端末では、受信した管理情報を表示部が表示する。この表示部に表示された管理情報のうちの何れかを特定する旨のデータ及び画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は自端末を特定する旨のデータを、端末のオペレータが入力部に対して入力すると、画像ファイル送信要求部が、特定された管理情報に対応する画像ファイルの特定された他のコピーシステム又は自端末への送信を、そのコピーシステムに対して要求する。そのコピーシステムでは、画像ファイル送信部が、端末から要求された画像ファイルをディスクから読み出して、特定された他のコピーシステム又は同端末へ送信する。
【0010】
画像データは、モノクロの二値データであっても良いし、多階調グレースケールデータであっても良いし、RGB多階調データであっても良いし、YMCK多階調データであっても良いし、カラーパレットデータであっても良い。画像ファイルは、JPEGファイルであっても良いし、TIFFファイルであっても良いし、GIFファイルであっても良い。画像ファイルの管理情報は、画像ファイルのファイル名,ファイルサイズ,ファイル属性,タイムスタンプ,その画像ファイルに格納されている画像データの頁数のうちの何れかであっても良いし、全部であっても良い。ネットワークは、LANであっても良いし、電話網やパケット交換網のような公衆回線網であっても良いし、インターネットやイントラネットであっても良い。ディスクは、ハードディスクであっても良いし、RAMディスクであっても良いし、フロッピー(登録商標)ディスクや光磁気ディスクであっても良い。入力部は、キーボードを有していても良いし、マウスやタッチパネルのようなポインティングデバイスを有していても良い。第3のネットワーク装置は、コピーシステムと同じ構成の他のコピーシステムでも良いし、端末と同じ構成の他の端末であっても良い。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1のディスクには多数のディレクトリが定義されており、前記画像ファイルは何れかのディレクトリに格納されていることで、特定したものである。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項2の所定範囲が前記ディレクトリの範囲であることで、特定したものである。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項3の管理情報応答部が、前記所定範囲内に下階層のディレクトリが定義されている場合には、当該下階層のディレクトリの管理情報をも前記端末へ送信し、前記表示部が、前記ディレクトリの管理情報に基づいてディレクトリ構造を表示することで、特定したものである。このようにディレクトリの管理情報が表示されると、画像ファイルをディレクトリ毎に整理して格納しておくことができるので、端末のオペレータは、目的の画像ファイルを容易に探し出すことができる。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1又は4記載の表示部が、前記コピーシステムと通信可能な第3のネットワーク装置の管理情報をも表示することで、特定したものである。このように第3のネットワーク装置の管理情報が表示されると、端末のオペレータは、画像ファイルの送信先としての第3のネットワーク装置を容易に特定することができる。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項5の入力部が、前記表示部に表示された前記第3のネットワーク装置の管理情報のうちの何れかを特定する旨のオペレータによるデータ入力を受け付け、前記画像ファイル要求部が、この入力部によって受け付けられたデータ入力によって特定された何れか第3のネットワーク装置への画像ファイルの送信を前記コピーシステムに対して要求することで、特定したものである。
【0016】
請求項7記載の発明は、請求項6の入力部がポインティングデバイスを含むことで、特定したものである。
【0017】
請求項8記載の発明は、請求項1の画像ファイルがJPEGファイルであり、前記画像ファイル保存部が、前記画像データをJPEG圧縮することによってJPEGデータを生成し、このJPEGデータを前記JPEGファイルに格納することで、特定したものである。
【0018】
請求項9記載の発明は、請求項1の画像ファイル保存部が、前記画像データをJPEG圧縮することによって詳細画像用JPEGデータを生成するとともに、前記画像データの解像度を落としてからJPEG圧縮することによって概略画像用JPEGデータを生成し、これら詳細画像用JPEGデータ及び前記概略画像用JPEGデータを結合して一つのJPEGファイルに格納することで、特定したものである。
【0019】
請求項10記載の発明は、請求項9の画像ファイル保存部が、原稿が複数頁からなる場合には、各頁についてそれぞれ生成された各詳細画像用JPEGデータ及び各概略画像用JPEGデータを結合して一つのJPEGファイルに格納することで、特定したものである。
【0020】
請求項11記載の発明は、請求項1の画像ファイルがTIFFファイルであり、前記画像ファイル保存部が、前記画像データを前記TIFFファイルに格納することで、特定したものである。
【0021】
請求項12記載の発明は、請求項11の画像ファイル保存部が、前記画像データの解像度を落としてからJPEG圧縮することによって概略画像用JPEGデータを生成し、前記画像データ及び前記概略画像用JPEGデータを結合して一つのTIFFファイルに格納することで、特定したものである。
【0022】
請求項13記載の発明は、請求項12の画像ファイル保存部が、原稿が複数頁からなる場合には、各頁の画像データ及び各頁についてそれぞれ生成された各概略画像用JPEGデータを結合して一つのTIFFファイルに格納することで、特定したものである。
【0023】
請求項14記載の発明は、請求項1の管理情報応答部によって前記端末へ送信される前記画像ファイルの管理情報が前記画像ファイルのファイル名であることで、特定したものである。
【0024】
請求項15記載の発明は、請求項9又は12のコピーシステムが、前記端末からの要求に応じて要求された画像ファイルから前記概略画像用JPEGデータを抽出してこの前記概略画像用JPEGデータを概略画像用JPEGファイルに格納して前記端末へ送信する概略画像用JPEGファイル応答部を更に備え、前記端末が、所定範囲の画像ファイルに関する前記概略画像用JPEGファイルを前記コピーシステムに対して要求する概略画像用JPEGファイル要求部を更に備え、前記表示部が、要求に応じて前記コピーシステムが送信して来た前記概略画像用JPEGファイル中の前記概略画像用JPEGデータに基づいて概略画像を表示することで、特定したものである。
【0025】
このように構成されると、端末の画面上には、コピーシステムのディスクに格納された画像ファイルの管理情報とともに、その画像ファイルの概略画像が表示されるので、端末のオペレータは、要求すべき画像ファイルを容易に特定することができる。
【0026】
請求項16記載の発明は、請求項10又は13のコピーシステムが、前記端末からの要求に応じて要求された画像ファイルから要求された頁用の前記概略画像用JPEGデータを抽出してこの前記概略画像用JPEGデータを概略画像用JPEGファイルに格納して前記端末へ送信する概略画像用JPEGファイル応答部を更に備え、前記端末は、前記入力部によって受け付けられたデータ入力によって特定された何れかの画像ファイルに関する何れかの頁用の前記概略画像用JPEGファイルを前記コピーシステムに対して要求する概略画像用JPEGファイル要求部を更に備え、前記表示部は、要求に応じて前記コピーシステムが送信して来た前記概略画像用JPEGファイル中の前記概略画像用JPEGデータに基づいて概略画像を表示することで、特定したものである。
【0027】
このように構成されると、多数頁分の画像データを含む画像ファイルについては、この画像ファイルに格納されている各頁の概略画像を任意に表示することができるので、端末のオペレータは、要求すべき画像ファイルを容易に特定することができる。
【0028】
請求項17記載の発明は、原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタを有するとともに、共通のネットワークを介して端末及び他の同構成のコピーシステムと通信可能なコピーシステムであって、前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信する管理情報応答部と、前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末によって特定された前記他のコピーシステム又は前記端末へ前記ネットワークを通じて送信する画像ファイル送信部と、前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記管理情報応答部に要求させ、この要求に応じて前記管理情報応答部が送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は前記端末自身が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された他のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記画像ファイル送信部へ要求させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体と、前記端末からの要求に応じて、前記コンピュータ可読媒体に格納されている前記プログラムを、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信するプログラム送信部とを更に備えることで、特定したものである。
【0029】
【0030】
請求項18記載の発明は、原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタに夫々接続されることによってコピーシステムを構成するとともに、共通のネットワークを介して端末及び他の同構成のコピーシステムと通信可能なコピーサーバであって、前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存する画像ファイル保存部と、前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記管理情報応答部に要求させ、この要求に応じて前記管理情報応答部が送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は前記端末自身が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された他のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記画像ファイル送信部へ要求させるプログラムを格納したコンピュータ可読媒体と、前記各端末と夫々通信するために複数併存し、夫々、前記端末からの要求に応じて、前記コンピュータ可読媒体に格納されている前記プログラムを、前記ネットワークを通じて前記端末へ送信するとともに、前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記端末へ送信し、前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、端末によって特定された前記他のコピーシステム又は前記端末へ前記ネットワークを通じて送信する制御部とを備えることで、特定したものである。
【0031】
【0032】
請求項19記載の発明は、共通のネットワークを介して互いに接続された第1のコピーシステムと端末と前記第1のコピーシステムと同構成を有する第2のコピーシステムとからなるネットワークコピーシステムにおいて、前記第1のコピーシステムが原稿を読み取ることによって得られた画像ファイルを管理するネットワークコピーファイル管理方法であって、所定範囲の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記端末が前記第1のコピーシステムに対して要求し、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を、前記ネットワークを通じて前記第1のコピーシステムが前記端末に対して送信し、送信された複数の管理情報を前記端末が表示し、表示された複数の管理情報のうちオペレータによって特定された管理情報に対応する画像ファイルをオペレータによって特定された第2のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を、前記ネットワークを通じて前記端末が前記第1のコピーシステムに対して要求し、端末によって要求された画像ファイルを、端末によって特定され且つ予めそのアドレスが自己に登録されている第2のコピーシステム又は前記端末に対して前記ネットワークを通じて前記第1のコピーシステムが送信することで、特定したものである。
【0033】
請求項20記載の発明は、原稿を読み取るスキャナ及びこのスキャナによって読み出された画像データに基づいて印字を行うプリンタに夫々接続されることによってコピーシステムを構成するとともに、共通のネットワークを介して端末及び前記コピーシステムと同構成を有する他のコピーシステムと通信可能なコンピュータに対して、前記スキャナが原稿を読み取ることによって得られた画像データを画像ファイルのフォーマットに変換してディスクに保存させ、前記端末が前記ディスク内に格納されている所定範囲の画像ファイルの管理情報を要求して来た場合には、要求された所定範囲の複数の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記端末へ送信させ、前記端末へ送信された複数の管理情報のうちの何れかに対応する画像ファイルを予めそのアドレスが自己に登録されている他のコピーシステム又は前記端末へ送信する事を前記端末が要求して来た場合には、要求された画像ファイルを前記ディスクから読み出して、前記ネットワークを通じて前記他のコピーシステム又は前記端末へ送信させ、 前記端末を構成するコンピュータに対して、所定範囲の画像ファイルの管理情報を前記ネットワークを通じて前記コピーシステムを構成するコンピュータに要求させ、この要求に応じて前記コピーシステムを構成するコンピュータが送信した複数の管理情報を表示させ、表示されている複数の管理情報のうちの何れかが前記端末のオペレータによって特定されるとともに画像ファイルの送信先としての他のコピーシステム又は前記端末自身が前記端末のオペレータによって特定された場合には、当該特定された管理情報に対応する画像ファイルを当該特定された他のコピーシステム又は前記端末自身へ送信する事を前記ネットワークを通じて前記コピーシステムを構成するコンビュータへ要求させるアプレットプログラムを、前記端末からの要求に応じて前記端末へ送信させるプログラムを、格納したコンピュータ可読媒体である。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照し、本発明によるネットワークコピー制御システムの実施形態を説明する。
【0035】
(全体構成)図1は、本実施形態によるネットワークコピー制御システムの概略構成図を示す。本例のネットワークコピー制御システムは、例えばLAN又はインターネットのようなネットワークNWによって相互に接続された複数組のコピーシステム1,1’及び多数台(若しくは1台)のクライアント端末2から、構成される。各コピーシステム1,1’は互いに全く同じ構成を有しているので、以下、一方のコピーシステム1についてのみ詳細な構成の説明を行う。
【0036】
コピーシステム1は、専用コンピュータ又は一般的なパーソナルコンピュータからなるコピーサーバ(ファイルサーバ)10と、このコピーサーバ10に夫々接続されたスキャナ20及びプリンタ21とから、構成される。
【0037】
更に、このコピーサーバ10は、バス(データバス及びシステムバス)Bによって互いに接続されたCPU17,RAM11,入出力制御部12,ハードディスク13,通信デバイス14,SCSIインタフェース15及びセントロニクスインタフェース16と、入出力制御部12に接続されたタッチパネル18,LCD(Liquid Crystal Display)19及びキーボード23とから、構成されている。
【0038】
これらのうち、CPU17は、このコピーサーバ10全体の制御を行うプロセッサ(コンピュータ)であり、画像読取部,画像ファイル保存部,プログラム送信部,管理情報応答部,画像ファイル送信部,概略画像用JPEGファイル応答部として機能する。RAM11は、このCPU17による作業領域が展開されるランダムアクセスメモリである。
【0039】
通信デバイス14は、各クライアント端末2や他のコピーシステム1’との間で、パケットベースのデータ交換を行う。この通信インタフェース14としては、ネットワークNWがLAN(Local Area Network)である場合にはLANカードが用いられ、ネットワークNWがインターネットである場合にはシリアルインタフェース及びモデム,LANカード又はDSUが用いられる。
【0040】
SCSIインタフェース15には、スキャナ20に接続されたSCSIケーブルが接続され、このスキャナ20との間のデータ交換(スキャナ20に対する各種情報や命令の送信,スキャナ20からの各種情報やスキャンデータの受信)を制御する。また、セントロニクスインタフェース16には、プリンタ21に接続されたセントロニクスケーブルが接続され、このプリンタ21との間のデータ交換(プリンタ21に対する各種情報や命令や印刷用データの送信,プリンタ21からの各種情報の受信)を制御する。
【0041】
コンピュータ可読媒体としてのハードディスク13は、CPU17によって読み取られて実行される制御プログラム(オペレーションシステムプログラムを含む)131,並びに、クライアント端末2からの要求に応じて配信される多数のハイパーテキストデータ(そのうちの一つが“WebExplore.html”132)及びJava(登録商標)アプレットのクラスファイル133を、格納している。これら制御プログラム等は、図示せぬCD-ROMドライブ等を介して、このハードディスク13にダウンロードされたものである。さらに、ディスクとしてのハードディスク13には、後述する各種画像ファイル(JPEGファイル,TIFFファイル)を格納するための画像ファイル領域134が、確保されている。
【0042】
この画像ファイル領域134には固有のドライブ名が与えられており、その内部は、論理的に、ツリー構造となっている。即ち、その全体がルートディレクトリとして定義されているとともに、当該ルートディレクトリの領域の全部又は一部が0個乃至複数個の下階層のサブディレクトリとして定義され、更に、各サブディレクトリの領域の全部又は一部が0個乃至複数個の下階層のサブディレクトリとして定義されているのである。そして、各サブディレクトリには、夫々ディレクトリ名が付与されているので、全てのサブディレクトリは、ルートからツリー状に枝分かれした各サブディレクトリのディレクトリ名を辿ることによって特定される。このようにルートから目的とするサブディレクトリに到る一連のサブディレクトリに付されたディレクトリ名の連なりを、「パス名」と称する。また、ルート及び各サブディレクトリを総称して、「ディレクトリ」と称するものとする。上述した各画像ファイルは、画像ファイル領域134内に定義された何れのディレクトリにも格納可能である。そして、何れかのディレクトリに格納された画像ファイルは、そのファイル名,及び、格納されたディレクトリのパス名により、特定される。
【0043】
画像ファイル領域134に格納される画像ファイルは、JPEGファイルとTIFFファイルに大別される。但し、本実施形態においては、本来のJPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)ファイル及びTIFF(Tagged Image File Format)ファイルのフォーマットに、独自の改変を加えて用いている。即ち、本来のJPEGの規格では、一つのJPEGファイルは、ヘッダ及び1頁分のJPEGデータのみから構成されることになっているが、本実施形態では、一つのJPEGファイル内に、複数頁分のJPEGデータ(詳細画像用JPEGデータ)と各頁に対応したJPEGサムネイルデータ(本来のJPEGデータの概略画像を表示するために解像度を落として生成された概略画像用JPEGデータ)とが格納されるように、JPEGファイルのフォーマットを改変している。また、本来のTIFFの規格では、一つのTIFFファイルは、一つのヘッダと1又は複数頁分のビットマップデータから構成されることになっているが、本実施形態では、一つのTIFFファイル内に、複数頁分のビットマップデータと各頁に対応したJPEGサムネイルデータ(概略画像用JPEGデータ)とが格納されるように、TIFFファイルのフォーマットを改変している。
【0044】
図37は、本実施例において使用されるJPEGファイル(1頁分のJPEGデータを格納するJPEGシングルページファイル)のフォーマット図である。この場合、JPEGシングルページファイルは、先頭から順に、Total JPEG data領域60,Size of JPEG thumnail領域61,JPEG thumnail領域62,Offsetof Total JPEG Data領域63,Offset of JPEG Thumnail領域64,No.of pages領域65,及び、Maker領域66から、構成される。このうち、Total JPEG data領域60は、JPEGによって規定された本来のJPEGファイルに相当する領域であるので、ヘッダと1ページ分のJPEGデータを格納している。このTotal JPEG data領域60のサイズは、JPEG圧縮前の画像のサイズや圧縮比如何に依るが、ここでは、一例として100Kバイトであるとする。次のSize ofJPEG thumnail領域61は、それに続くJPEG thumnail領域62のサイズを4バイトで示す領域であるが、JPEG thumnail領域62のサイズは1024バイトに固定されているので、その値は“1024”である。次のJPEG thumnail領域62は、Total JPEG data領域60に格納されているJPEGデータの概略画像を示すJPEGサムネイルデータを格納する領域である。次のOffset of Total JPEGData領域63は、Total JPEG data領域60の当該JPEGファイルの先頭からのオフセット量を示す領域であるが、JPEGシングルページファイルにおいてTotal JPEG data領域60は一個のみであるので、その値は“0”である。次のOffset of JPEG Thumnail領域64は、JPEG thumnail領域62の当該JPEGファイルの先頭からのオフセット量を示す領域であるが、JPEGシングルページファイルにおいてJPEG thumnail領域62は一個のみであるので、その値は“100K+4”である。次のNo.of pages領域65は、当該JPEGファイルに含まれるTotal JPEG data領域60の数を示す領域であるが、JPEGシングルページファイルにおいてTotal JPEG data領域60は一個のみであるので、その値は“1”である。次のMaker領域66は、当該JPEGファイルが独自フォーマットによるものである事を示す領域であり、当該コピーサーバ10の機種名である“Color Copy Station”が記載されている。
【0045】
図38は、本実施例において使用されるJPEGファイル(X頁分のJPEGデータを格納するJPEGマルチページファイル)のフォーマット図である。このJPEGマルチページファイルでは、図37のJPEGシングルページファイルの場合と比較して、Total JPEG data領域60,Size of JPEG thumnail領域61,及びJPEG thumnail領域62のセットがX回繰り返して配置されているとともに、Offset of Total JPEG Data領域63及びOffset of JPEG Thumnail領域64が夫々X個づつ配置されている。従って、或るページ(n page)についてのOffset of Total JPEG Data領域63-nの値は、nページ目に対応するTotal JPEG data領域60-nの当該JPEGファイルの先頭からのオフセット量,即ち“(n-1)×(100K+4+1024)”である。また、或るページ(n page)についてのOffset of JPEG Thumnail領域64-nの値は、nページ目に対応するJPEG thumnail領域62-nの当該JPEGファイルの先頭からのオフセット量,即ち“(n-1)×(100K+4+1024)+100K+4”である。また、No.of pages領域65の値は、当該JPEGファイルに含まれるTotal JPEG data領域60の数,即ち“X”である。
【0046】
図39は、本実施例において使用されるTIFFファイル(1頁分のビットマップデータを格納するシングルページTIFFファイル)のフォーマット図である。この場合、シングルページTIFFファイルは、先頭から順に、TIFF Header+Data領域70,Size of JPEG thumnail領域71,JPEG thumnail領域72,Offset of TIFF Data領域73,Offset of JPEG Thumnail領域74,No.of pages領域75,及び、Maker領域76から、構成される。このうち、TIFF Header+Data領域70は、本来のTIFFファイルにおける1ページ目のデータを格納する領域に相当するので、ヘッダと1ページ分のビットマップデータを格納している。次のSize of JPEG thumnail領域71は、それに続くJPEG thumnail領域72のサイズを示す領域である。次のJPEG thumnail領域72は、TIFF Header+Data領域70に格納されているビットマップデータの概略画像を示すJPEGサムネイルデータを格納する領域である。次のOffset of TIFF Data領域73は、TIFF Header+Data領域70内に格納されているビットマップデータの当該TIFFファイルの先頭からのオフセット量を示す領域である。次のOffset of JPEG Thumnail領域74は、JPEG thumnail領域72の当該TIFFファイルの先頭からのオフセット量を示す領域である。次のNo.of pages領域75は、当該TIFFファイルに含まれるビットマップデータの数を示す領域であり、その値は“1”である。次のMaker領域76は、当該TIFFファイルが独自フォーマットによるものである事を示す領域であり、当該コピーサーバ10の機種名である“Color CopyStation”が記載されている。
【0047】
図40は、本実施例において使用されるTIFFファイル(X頁分のビットマップデータを格納するマルチページTIFFファイル)のフォーマット図である。このマルチページTIFFファイルは、先頭から順に、1ページ目のビットマップデータ用のTIFF Header+Page1Data領域70-1,Size of Page1JPEG thumnail領域71-1,及びJPEG thumnail for Page1領域72-1,2〜X頁目のビットマップデータ用にX-1回繰り返して配置されるTIFF Page n Data領域70-n,Size of Page n JPEG thumnail領域71-n,及びJPEG thumnailfor Page n領域72-nのセット,X個のOffset of TIFF page n Data領域73-n,X個のOffset of JPEG Thumnail page n領域74-n,No.of pages領域75,並びに、Maker領域76から、構成される。このうち、TIFF Header+Page1Data領域70-1は、本来のTIFFファイルにおける1ページ目のデータを格納する領域に相当するので、ヘッダと1ページ目のビットマップデータを格納している。次のSize of Page1JPEG thumnail領域71-1は、それに続くJPEGthumnail for Page1領域72-1のサイズを示す領域である。次のJPEG thumnail for Page1領域72-1は、TIFF Header+Page1Data領域70-1に格納されているビットマップデータの概略画像を示すJPEGサムネイルデータを格納する領域である。TIFF Page n Data領域70-nは、本来のTIFFファイルにおけるnページ目のデータを格納する領域に相当するので、nページ目のビットマップデータを格納している。次のSize of Page n JPEG thumnail領域71-nは、それに続くJPEG thumnail for Page n領域72-nのサイズを示す領域である。次のJPEG thumnail for Page n領域72-nは、TIFF Header+Page n Data領域70-nに格納されているビットマップデータの概略画像を示すJPEGサムネイルデータを格納する領域である。各Offset of TIFF Data領域73-1〜Xは、対応する頁のビットマップデータの当該TIFFファイルの先頭からのオフセット量を示す領域である。Offset of JPEG Thumnail page n領域74nは、対応する頁用JPEG thumnail for page n領域72-nの当該TIFFファイルの先頭からのオフセット量を示す領域である。次のNo.of pages領域75は、当該TIFFファイルに含まれるビットマップデータの数を示す領域であり、その値は“X”である。次のMaker領域76は、当該TIFFファイルが独自フォーマットによるものである事を示す領域であり、当該コピーサーバ10の機種名である“Color Copy Station”が記載されている。
【0048】
図1に戻り、LCD(液晶パネル)19は、このコピーサーバ10の筐体の上面に填め込まれており、その表面上には、送信先設定部及びコピー条件指定部の一部をなすタッチパネル18が重ねられている。このLCD19は、モノクロ2階調のドットマトリックス液晶パネルであり、入出力制御部12によって駆動され、CPU17が生成した操作画面を表示する。
【0049】
図35は、初期状態においてこのLCD19に表示される操作画面(コピーモード基本操作画面)を示す。この図35に示されるように、コピーモード基本操作画面は、左,右及び中央の3つのカラムに分かれている。このうち、左側のカラム50には、主要なパラメータの種類を示すタブ(倍率,用紙種別,出力先,メモリ)が表示されており、中央のカラム51には、各パラメータの現在における設定内容が表示されている(図35の例では、ローカルプリンタ,即ち、自コピーシステム1のプリンタ21にセットされているA4の普通紙へ等倍の倍率で出力するように、各パラメータが設定されている)。なお、このコピーモード基本操作画面の左上隅には、コピーモードボタン52及びスキャンモードボタン53が表示されている。このコピーモード基本操作画面はコピーサーバ10がコピーモードに設定されている時に表示されるため、コピーモードボタン52は、現在コピーモードに設定されている旨を示すために網掛け表示状態となっている。
【0050】
図36は、コピーサーバ10がスキャンモードに設定されている時に最初にLCD19上に表示される操作画面(スキャンモード基本操作画面)を示す。この図36に示されるように、スキャンモード基本操作画面は、左,右及び中央の3つのカラムに分かれている。このうち、左側のカラム50には、主要なパラメータの種類を示すタブ(ユーザ,原稿,解像度,モード,プリセット)が表示されており、中央のカラム51には、各パラメータの現在における設定内容が表示されている(図36の例では、解像度が360[dpi]でA4の原稿をカラーモードで読み取って自コピーシステム1のハードディスク13に格納するように、各パラメータが設定されている)。なお、このスキャンモード基本操作画面の左上隅には、コピーモードボタン52及びスキャンモードボタン53が表示されているが、スキャンモードボタン53は、現在スキャンモードに設定されている旨を示すために網掛け表示状態となっている。
【0051】
図1に戻り、タッチパネル18は、LCD19に重ねられた感圧エリアセンサであり、オペレータの指によって押圧された位置に対応する信号を、入力制御部12に入力する。なお、このタッチパネルにおけるLCD19上の各表示項目に重なる部分を押圧することを、以下、単に、その表示項目を「押下する」と表記する。このようにして、基本操作画面における各タブが押下されると、CPU17の制御により、そのタブが示すパラメータについての選択枝が、コピーモード基本操作画面中の中央カラム51に一覧表示される。また、コピーモード基本操作画面中のスキャンモードボタン53が押下されると、CPU17の制御により、コピーサーバ10がスキャンモードに設定されるとともに、LCD19上にスキャンモード基本操作画面が表示される。逆に、スキャンモード基本操作画面中のコピーモードボタン52が押下されると、CPU17の制御により、コピーサーバ10がコピーモードに設定されるとともに、LCD19上にコピーモード基本操作画面が表示される。
【0052】
キーボード23は、このコピーサーバ10の筐体の上面においてタッチパネル18に隣接して設けられたスタートキー,テンキー,等からなり、オペレータによって押下されたキーに対応した信号を、入力制御部12に入力する。
【0053】
入出力制御部12は、CPU17から受け取った画像データに基づいてLCD19を適宜駆動するとともに、タッチパネル18からの入力信号を解析することによって対応する位置信号をCPU17に入力したり、キーボード23からの入力信号を解析することによって対応するコード信号をCPU17に入力する。
【0054】
次に、各クライアント端末2のハードウェア構成を、図2に基づいて説明する。図2に示されるように、各クライアント端末2は、互いにバスBによって接続されたCPU30,ROM31,RAM32,通信デバイス33,バスコントローラ34,ディスクドライブコントローラ(DDC)35,ディスプレイコントローラ36及び入力インタフェース37と、ディスクドライブコントローラ(DDC)35に接続されたハードディスク38及びフロッピーディスクドライブ39と、ディスプレイコントローラ36に接続されたディスプレイ40と、入力インタフェース37に接続されたキーボード41及びマウス42とから、構成されている。
【0055】
バスコントローラ34は、バスBの状態を管理して、バスB経由で各回路間のデータ授受を可能にする装置である。ディスクドライブコントローラ(DDC)35は、CPU30からの制御に応じて各ディスクドライブ38,39を駆動することによって、各ディスク(ハードディスク38,フロッピーディスク43)へのデータ書き込み及びディスク(ハードディスク38,フロッピーディスク43)からのデータ読み出しを行う。
【0056】
ハードディスク38には、固有のドライブ名が与えられており、CPU30によって実行されるオペレーションシステムプログラム(マイクロソフト社製ウィンドウズ95(商標))や通信プログラム及びウェッブブラウザが、格納されている。このハードディスク38内も、コピーサーバ10のハードディスク13内と同様に、論理的に、ツリー状に構成された多数のディレクトリに区分されている。そして、各ディレクトリに、何れかのコピーシステム1,1’のコピーサーバ10,10’からダウンロードした画像ファイルや他のクライアント端末2から受信した画像ファイルを格納することが、可能となっている。なお、マルチページTIFF対応のビューワであれば、図40のフォーマットを有する本実施形態によるマルチページTIFFファイル内からTIFF Header+Page1Data領域70-1及びTIFF Page n Data領域70-nのみを認識することができるので、図40及び図39に示すTIFFファイルがそのままハードディスク38に格納される。しかしながら、図37及び図38のフォーマットを有する本実施形態によるJPEGファイルは、一般のJPEG対応のビューワからは読めないので、Total JPEG data領域60のみが抽出されてハードディスク38内に格納される。
【0057】
表示部としてのディスプレイコントローラ36は、CPU30による制御に従って、CPU30が生成した表示データに基づいてディスプレイ40に各種画像を表示する。
【0058】
入力部としての入力インタフェース37は、マウス42及びキーボード41から入力された信号をエンコードすることによって、ユーザが入力した情報(押下されたキーを示す信号、マウス42によって入力されたベクトル情報,マウス42によって入力されたクリック信号)を、CPU30に入力する。
【0059】
CPU30は、このクライアント装置2全体の制御を行うプロセッサ(コンピュータ)であり、管理情報要求部,概略画像用JPEGファイル要求部,画像ファイル送信要求部として機能する。また、RAM32は、CPU30の作業領域として用いられるメモリであり、CPU30がハードディスク38から読み出したオペレーションシステムプログラムやウェッブブラウザ301が展開される。このCPU30は、電源投入時にROM31からBIOSプログラムを読み出して実行することによって、ハードディスク38からオペレーションシステムプログラム及びウェッブブラウザを読み出してRAM32に展開し、このオペレーションプログラムを実行することによってクライアント端末10全体を制御するとともに、各コピーシステム1のコピーサーバ10との間でパケットベースの通信を行う。
【0060】
なお、このオペレーションシステムを実行することによって、CPU30は、入力インタフェース37から入力されたベクトル情報に従って、ディスプレイ40上にカーソルを表示して移動させ、クリック信号が入力された時には、その時点においてカーソルと重なっている画面中の項目を特定し、その項目の選択(その項目がコマンドである場合にはそのコマンドの入力)がなされたものと認識する(入力部の一部に相当)。以下、ある項目にカーソルが重ねられた状態でクリック信号が入力されることを、単に、その項目が「クリックされた」と称する。また、クリック信号が継続的に入力されている間にベクトル情報が入力された場合にはクリック信号が入力され初めた時点でカーソルに重なっていたオブジェクトがドラッグされているものと認識し、クリック信号が切れた時点でカーソルに重なった項目にドロップされたものと認識する。
【0061】
また、CPU30は、ウェッブブラウザを実行することによって、サーバ10に格納されているハイパーテキストデータ(“WebExplore.html”132)及びJavaアプレット133のクラスファイルをRAM32上にダウンロードして、このハイパーテキストデータ(“WebExplore.html”132)の内容を表示するための表示データを生成するとともに、Javaアプレットを実行する。
【0062】
通信デバイス33としては、ネットワークNWがLAN(Local Area Network)である場合にはLANカードが用いられ、ネットワークNWがインターネットである場合にはシリアルインタフェース及びモデム,LANカード又はDSUが用いられる。
【0063】
図3は、各コピーシステム1,1’のコピーサーバ10のCPU17がハードディスク13から制御プログラム131を読み出してRAM11に展開するとともに、各クライアント端末2がハードディスク38からオペレーションシステム及びウェッブブラウザをRAM32に展開した状態における各タスクやプログラムの関係を示す、ソフトウェア構成図である。この図3に示されるように、コピーサーバ10のCPU17が実行するタスクは、ネットワーク受信部111,25個並存する制御部112,HDD制御113,マネジメント部114,スキャナ部115,印刷部116及びオペレーションパネル部118である。また、各クライアント端末2のCPU30が実行するタスクは、ウェッブブラウザ301及び通信部302である。なお、これら各コピーサーバ10と各クライアント端末2との間の通信は、TCP/IPプロトコルに従ってなされるので、これら各コピーサーバ10及び各クライアント端末2には、夫々、一意のIPアドレスが予め付与されている。
【0064】
上述したコピーサーバ10のネットワーク受信部111は、ネットワークアダプタ14を制御するとともにTCP/IPプロトコル,HTTP(ハイパーテキスト転送プロトコル)を終端するインターネットサーバとしてのタスクであり、パケットに格納されてネットワークNWから送信されてきたデータ(URL,各種メッセージ)を受信すると、空状態にある何れかの制御部112を起動して、その制御部112にこれらデータを渡す。図41は、各制御部112が空状態にあるかビジー状態(他の処理を実行中である状態)にあるかを管理するためにRAM11内に構築されたテーブルである。ネットワーク受信部111は、このテーブルを参照することにより、空状態にある制御部112を探し出すのである。
【0065】
制御部112は、ネットワークインタフェース部111から受け取ったデータの種類に従って、クライアント端末2に対してJavaアプレット133のクラスファイルを送信したり(プログラム送信部に相当)、クライアント端末2や他のコピーシステム1’に対してハードディスク13内の画像ファイルの管理情報を応答したり(管理情報応答部に相当)、HDD制御部113に対してハードディスク13内の画像ファイルのダウンロード,コピー,検索,削除,リネーム,読み出しを依頼したり、他のコピーシステム1’からの画像ファイルをHDD113内に格納したり、クライアント端末2や他のコピーシステム1’に対して画像ファイルを送信したり(画像ファイル送信部に相当)、クライアント端末2や他のコピーシステムへ画像ファイル中のJPEGサムネイルデータを格納したJPEGサムネイルファイルを送信したり(概略画像用JPEGファイル応答部に相当)、他のコピーシステム1’に対して画像ファイルのダウンロード,コピー,検索,削除,リネーム,読み出しの依頼を送信する。
【0066】
オペレーションパネル部118は、入出力制御部12を制御し、LCD19に表示させる操作画面のデータを作成して、データに基づいた操作画面のLCD19への表示を入出力制御部12に命じる。また、入出力制御部12からタッチパネル18の押圧位置を示す位置データを受信した時には、その時点でLCD19に表示させている操作画面中における当該押圧位置に重なる表示項目を特定し、この操作キーに応じた処理を実行する(即ち、押下された表示項目に対応する処理を実行する。)。また、入出力制御部12からキーボード23中の押下されたキーを示す信号を受信した時には、そのキーの種類に対応する処理を実行する。例えば、オペレーションパネル部118は、コピーモードボタン52,スキャンモードボタン53が押下された場合にはその旨をマネジメント部14に通知し、何れかのタブが押下された場合には、そのタブに対応するパラメータを選択するための画面を表示し、何れかのパラメータが押下された時にはそのパラメータを決定して保持する。そして、スタートキーが押下された時には、その旨及び保持している各パラメータをマネジメント部114に通知する。また、オペレーションパネル部118は、マネジメント部114からのメッセージに応じて、そのメッセージ内で指定された表示番号に対応する表示画面(コピーモード基本画面,スキャンモード基本画面,等)をLCD19上に表示する。
【0067】
マネジメント部114は、オペレーションパネル部118からのコピーモードボタン52又はスキャンモードボタン53の押下通知に従って動作モードをコピーモード又はスキャンモードに切り換え、コピーモードにおいては、スキャナ部115及び印刷部116を制御してコピー動作を実行する。また、スキャンモードにおいては、スキャナ部115を制御して画像データを獲得し、この画像データをJPEGファイル又はTIFFファイルに変換し、ハードディスク13への格納をHDD制御部113に依頼する。
【0068】
画像読取部としてのスキャナ部115は、SCSIインタフェース15を制御するためのSCSIドライバ及びスキャナ20を制御するためのスキャナドライバを含んでおり、マネジメント部114からの指示に応じて、スキャナ20を動作させ、原稿を読み取って得られた画像データを受信する。そして、コピーモードにおいてはこの画像データを印刷部116へ転送し、スキャンモードにおいてはこの画像データをHDD制御部113へ転送する。
【0069】
画像ファイル保存部としてのHDD制御部113は、マネジメント部114及び制御部112からの依頼に応じてハードディスク13にアクセスして、画像ファイルの格納,読み出し,コピー,移動,検索,削除を行うタスクである。
【0070】
一方、クライアント端末2の通信部302は、ネットワークアダプタ33を制御するとともにTCP/IPプロトコル,HTTP(ハイパーテキスト転送プロトコル)を終端するタスクであり、パケットに格納されてネットワークNWから送信されてきたデータ(ハイパーテキストデータ[“WebExplore.html”132等],Javaアプレットのクラスファイル,画像ファイルを受信してウェッブブラウザ301(又はウェッブブラウザ301上に起動されたJavaアプレット133)に渡すとともに、ウェッブブラウザ301(又はウェッブブラウザ301上に起動されたJavaアプレット133)からサーバ10宛に送出されたデータ(URL,各種メッセージ)をパケットに格納してネットワークNWへ送出する。
【0071】
ウェッブブラウザ301は、マウス42及びキーボード41を介してオペレータから入力された指示に従って、通信部302に対し、各種データ(URL,各種メッセージ)の送信を依頼する。また、URLに従って何れかのサーバからダウンロードしたハイパーテキスト(“WebExplore.html”132等)に従って、ディスプレイ40上に画像を表示する。また、要求に応じてサーバ10が送信してきたJavaアプレットの各クラスファイルをRAM32に展開して、Javaアプレット(プログラム)133を再現するとともに、このJavaアプレット133が生成した画像を表示する。
【0072】
なお、ハイパーテキストデータのうち、特に“WebExplore.html”132には、Javaアプレット133のクラスファイルを特定するアプレットクラスファイル名称,Javaアプレット133によって生成された画像を表示する領域を確保するための情報,及び、このJavaアプレット133に与えられる各種パラメータの定義(例えば、この“WebExplore.html”132を送信したコピーシステム1のコピーサーバ10に画像ファイルの送受信相手として登録されている他のコピーシステム1’やクライアント端末2の名称及びIPアドレス,等)を、含んでいる。ウェッブブラウザ301が何れかのコピーシステム1,1’のコピーサーバ10内の“WebExplore.html”132に対応したURLを送信し、このコピーサーバ10内から“WebExplore.html”132及びJavaアプレット133のクラスファイルをダウンロードした場合、起動されたJavaアプレット133は、このダウンロード元のコピーサーバ10との間で通信を行って、このダウンロード元のコピーサーバ10に対してのみ直接的なメッセージ送信を行う。
【0073】
図42は、ウェッブブラウザ301が“WebExplore.html”132及びJavaアプレット133に従ってディスプレイ40上に表示する画像(WebExploreの初期画面80)を示す。この初期画面80は、ウインドウズ95(マイクロソフト社の商標)による標準のアプリケーションウインドウの構成を有している。即ち、この初期画面80の最上行にはタイトルバー81が表示され、次の行にはメニューバー82が表示され、次の行にはツールバー83が表示される。また、初期画面の最下行には、ステータスバー84が表示されている。ツールバー83とステータスバー84との間の領域は、左右二つの窓85,86に分割されている。
【0074】
タイトルバー81には、Javaアプレット133のタイトル「WebExplore」,及び、通常のコントロールボックス,最小化ボタン,最大化ボタン,閉じるボタンが描かれている。
【0075】
また、メニューバー82には、「ファイル」,「編集」,「表示」,「ツール」,「ヘルプ」の各項目が表記されている。この「ファイル」がクリックされると、「削除」,「リネーム」等の項目からなるプルダウンメニューがさらに表示される。同様に、「編集」がクリックされると、「コピー」,「貼り付け」等の項目からなるプルダウンメニューが表示される。同様に、「表示」がクリックされると、図43に拡大して示すように、「ファイルリスト」及び「サムネイル」の項目からなるプルダウンメニューが表示される。さらに、このプルダウンメニューから「サムネイル」がクリックされると、「3」「6」「9」の何れかの数を選択するためのメニューが表示される。また、「ツール」がクリックされると、「検索」等の項目からなるプルダウンメニューが表示される。
【0076】
また、ツールバー83には、切り取りボタン83a,コピーボタン83b,検索ボタン83c,削除ボタン83d等が、描画されている。
【0077】
また、ステータスバー84には、選択されたディレクトリに使用可能な空ディスク容量が表示される。
【0078】
また、左の窓85には、このJavaアプレット133から参照可能なディレクトリのディレクトリ名が、「ネットワーク」を頂点としてツリー構造をなすように表示されている。なお、この窓においては、自クライアント端末2も、“WebExplore.html”132及びJavaアプレット133のクラスファイルの送信元のコピーサーバ10も、このコピーサーバ10に登録されている他のコピーシステム1’のコピーサーバ10やクライアント端末2も、夫々が一つのディレクトリをなすものとして扱われるので、オペレータは、装置の異同を意識することなく常に同じ動作でファイルの操作を行うことができる。この左の窓85には、初期状態においては、“WebExplore.html”132の送信元コピーサーバ10の名称,このコピーサーバ10に登録されている他のコピーシステム1’のコピーサーバ10やクライアント端末2の名称,及び、自クライアント端末を意味する「My Computer」が、「Network」の下階層のディレクトリとして表示されている。図42の例では、“WebExplore.html”132の送信元コピーサーバ10の名称「ODAE241」,このODAE241に登録されている他のコピーシステム1’のコピーサーバ10の名称「ODAE240」及び「ODAE145」,並びに、「My Computer」が、表示されている。
【0079】
また、右の窓86には、左の窓85においてクリックされることによって選択されたディレクトリ内のファイル及びサブディレクトリに対応したアイコン及びその名称が、列挙されて表示される。なお、この右の窓86の下方には、前頁ボタン86a及び次頁ボタン86bが表示されている。これらのボタンについての説明は、後で行う。
【0080】
(各タスクによる処理)以下、上述した各タスク及び各プログラムの動作を、順番に説明する。
【0081】
<オペレーションパネル部>最初に、オペレーションパネル部118による処理を、図4のフローチャートを参照して説明する。このオペレーションパネル部118は、起動直後のS002において、図35に示すコピーモード基本操作画面を、LCD19上に表示する。
【0082】
次のS002では、オペレーションパネル部118は、マネジメント部114から何らかのメッセージを受信したか否かをチェックする。そして、何らメッセージを受信していない場合には、S003において、画面中の何れかのボタン又はキーボード23中の何れかのキーが押下されたか否かをチェックする。そして、全く押下がなされていない場合には、処理をS002に戻す。
【0083】
以上のS002及びS003のループ処理を繰り返している間に画面中の何れかのボタン又はキーボード23中の何れかのキーが押下された場合には、オペレーションパネル部118は、S004において、何が押下されたのかを判定する。そして、キーボード23中のスタートキー,画面中のコピーモードボタン52又はスキャンモードボタン53が押下された場合には、処理をS006に進め、それ以外のキー又はボタンが押下された場合には、処理をS005に進める。このS005では、押下されたキー又はボタンに対応する処理が実行される。例えば、図35に示すコピーモード基本操作画面又は図36に示すスキャンモード基本画面中の何れかのタブが押下された場合には、そのタブに対応するパラメータの選択肢の一覧を中央カラム51に表示をし、その中央カラム51中の何れかの具体的設定値が押下された場合には、その選択肢がそのパラメータの値としてRAM11内に設定される。このS005を完了すると、オペレーションパネル部118は、処理をS002に戻す。
【0084】
一方、S006では、オペレーションパネル部118は、押下されたキー又はボタンに応じたキー情報メッセージをマネジメント部114に対して送信する。具体的には、オペレーションパネル部118は、コピーモードボタン52又はスキャンモードボタン53が押下された場合には、押下されたボタンの種類を示すキー情報メッセージをマネジメント部114へ送信する。また、スタートキーが押下された場合には、スタートキーが押下された旨及び、現在RAM11に設定されている各パラメータの設定値を格納したキー情報メッセージをマネジメント部114へ送信する。このS006を完了すると、オペレーションパネル部118は、処理をS002に戻す。
【0085】
これに対して、マネジメント部114から何れかのメッセージを受信したとS002にて判定した場合には、オペレーションパネル部118は、S007において、受信したメッセージの内容をチェックする。そして、受信したメッセージが表示切換メッセージ(S105,S109,S111,S122,S124参照)であったら、オペレーションパネル部118は、S008において、受信した表示切換メッセージ内の表示番号に対応した表示を実行する。例えば、スキャンモード基本操作画面に対応した表示番号が表示切換メッセージ内に記載されていた場合には、スキャンモード基本操作画面をLCD19上に表示する。また、コピーモード基本操作画面に対応した表示番号が表示切換メッセージ内に記載されていた場合には、コピーモード基本操作画面をLCD19上に表示する。このS008を完了すると、オペレーションパネル部118は、処理をS002に戻す。
【0086】
一方、S009では、オペレーションパネル部118は、受信したメッセージに応じたその他の処理を実行する。このS009を完了すると、オペレーションパネル部118は、処理をS002に戻す。
【0087】
<マネジメント部>次に、マネジメント部114による処理を、図5及び図6に基づいて説明する。このマネジメント部114は、S101では、オペレーションパネル部118,HDD制御部113,スキャナ部115又は印刷部116からのメッセージの受信を待つ。
【0088】
何れかのメッセージを受信すると、マネジメント部114は、次のS102において、受信したメッセージの種類をチェックする。そして、マネジメント部114は、オペレーションパネル部118からのキー情報メッセージを受信した場合(S006参照)には処理をS107へ進め、スキャナ部115又はHDD制御部113からの処理終了メッセージを受信した場合(S219,S363,S374参照)には処理をS103へ進め、スキャナ部115からのスキャナ動作状態通知メッセージを受信した場合(S203参照)には処理をS121へ進め、スキャナ部115からのエラーメッセージを受信した場合(S207参照)には処理をS117へ進め、その他のメッセージを受信した場合には、処理をS120へ進める。
【0089】
S107では、マネジメント部114は、キー情報メッセージに含まれる押下されたキー又はボタンの種類をチェックする。そして、コピーモードボタン52が押下された旨が含まれている場合には、マネジメント部114は、S108において、現在の設定モードをコピーモードとする。次のS109では、マネジメント部114は、コピーモード基本操作画面(図35)を表示させるための表示番号を設定した表示切替メッセージを、オペレーションパネル部118に対して送信する。このS109を完了すると、マネジメント部114は、処理をS101に戻す。
【0090】
これに対して、スキャンモードボタン53が押下された旨が含まれているとS107にて判定した場合には、マネジメント部114は、S110において、現在の設定モードをスキャンモードとする。次のS111では、マネジメント部114は、スキャンモード基本操作画面(図36)を表示させるための表示番号を設定した表示切替メッセージを、オペレーションパネル部118に対して送信する。このS111を完了すると、マネジメント部114は、処理をS101に戻す。
【0091】
これに対して、スタートキーが押下された旨が含まれているとS107にて判定した場合には、マネジメント部114は、S112において、現在設定されているモードがコピーモードであるかスキャンモードであるかをチェックする。そして、スキャンモードが設定されている場合には、マネジメント部114は、S114において、スキャナ部115に対して、スキャナ動作確認メッセージを送信する。一方、コピーモードが設定されている場合には、マネジメント部114は、S113において、スキャナ部115及び印刷部116に対してコピー実行依頼を行い、スキャナ部115に対してスキャナ20から獲得した画像データ(スキャンデータ)を印刷部116へ転送させるとともに、印刷部116に対してこのスキャンデータに基づいた印字をプリンタ21に行わさせる。何れの場合においても、マネジメント部114は、処理完了後に処理をS101に戻す。
【0092】
一方、スキャナ部115からのスキャナ動作状態通知メッセージ(S203参照)を受信した場合に実行されるS121では、マネジメント部114は、このスキャナ動作状態通知情報メッセージに含まれるスキャナの状態がビジー状態を示すかアイドル状態を示すかをチェックする。そして、ビジー状態を示す場合には、マネジメント部114は、S122において、ビジーを示す表示を行うための表示番号を設定した表示切替メッセージを、オペレーションパネル部118に対して送信する。このS122の完了後、マネジメント部114は、処理をS101に戻す。
【0093】
これに対して、アイドル状態を示す場合には、マネジメント部114は、S123において、HDD制御部113に対して、「スキャン及びHDD格納依頼」メッセージを送信する。「スキャン及びHDD格納依頼」メッセージには、パラメータとして、キー情報メッセージに格納されていた原稿サイズパラメータ,解像度パラメータ,格納形式パラメータ(二値画像データであるか、256階調グレースケール画像データであるか、24ビットRGB画像データであるか、TIFFファイルに格納するか、JPEGファイルに格納するか),濃度調整パラメータ,RGB調整パラメータ,彩度及び色相調整パラメータ,給紙位置パラメータ(スキャナ20上で原稿がフラットベットにセットされているか、ADFにセットされているか),片面スキャン又は両面スキャンの指定パラメータが、含まれている。
【0094】
次のS124では、マネジメント部114は、スキャン中を示す表示を行うための表示番号を設定した表示切替メッセージを、オペレーションパネル部118に対して送信する。このS124の完了後、マネジメント部114は、処理をS101に戻す。
【0095】
一方、スキャナ部115又はHDD制御部113からの処理終了メッセージ(S219,S363,S374参照)を受信した場合に実行されるS103では、マネジメント部114は、現在スキャンモードに設定されているか否かをチェックする。そして、スキャンモードに設定されていない場合(即ち、コピーモードに設定されている場合)には、マネジメント部114は、S106において、コピーモードに対応した処理を実行した後に、処理をS101に戻す。
【0096】
これに対して、現在スキャンモードに設定されている場合には、マネジメント部114は、S104において、スキャナ部115及びHDD制御部113の双方から処理終了メッセージを受信したか否かをチェックする。そして、マネジメント部114は、未だ双方から受信していない場合には、処理をそのままS101に戻すが、双方から受信している場合には、S105に進める。このS105では、マネジメント部114は、通常のスキャンモード基本操作画面(図36)を表示させるための表示番号を設定した表示切替メッセージを、オペレーションパネル部118に対して送信する。S105の完了後、マネジメント部114は、処理をS101に戻す。
【0097】
一方、スキャナ部115からのエラーメッセージを受信した場合(S207参照)に実行されるS117では、マネジメント部114は、現在スキャンモードに設定されているか否かをチェックする。そして、スキャンモードに設定されていない場合(即ち、コピーモードに設定されている場合)には、マネジメント部114は、S119において、コピーモードに対応した処理を実行した後に、処理をS101に戻す。
【0098】
これに対して、現在スキャンモードに設定されている場合には、マネジメント部114は、S118において、スキャナ部115及びHDD制御部113に対して、キャンセルメッセージを送信する。このS118を完了すると、マネジメント部114は、処理をS101に戻す。
【0099】
一方、その他のメッセージを受信した場合に実行されるS120では、マネジメント部114は、そのメッセージに対応した処理を実行する。そして、このS120を完了すると、マネジメント部114は、処理をS101に戻す。
【0100】
<スキャナ部>次に、スキャナ部115による処理を、図7及び図8に基づいて説明する。このスキャナ部115は、S201では、マネジメント部114又はHDD制御部113からのメッセージの受信を待っている。
【0101】
何れかのメッセージを受信すると、スキャナ部115は、S202において、受信したメッセージの種類をチェックする。そして、マネジメント部114からのスキャナ動作確認要求メッセージを受信した場合(S114参照)には処理をS203へ進め、HDD制御部113からのスキャン要求メッセージを受信した場合(S303参照)には処理をS204へ進め、マネジメント部114からのキャンセルメッセージを受信した場合(S118参照)には処理をS208へ進め、マネジメント部114からのコピー実行依頼を受信した場合(S113)には処理をS209へ進め、その他のメッセージを受信した場合には処理をS210へ進める。
【0102】
S203では、マネジメント部114は、スキャナ20が現在動作中(ビジー状態)であるか待機中(アイドル状態)であるかを調査し、その調査結果をセットしたスキャナ動作状態通知メッセージを、マネジメント部114に対して送信する。このS203を完了すると、スキャナ部115は、処理をS201に戻す。
【0103】
一方、HDD制御部113からのスキャン要求メッセージを受信した場合(S303参照)に実行されるS204では、スキャナ部115は、スキャナ21の給紙位置がフラットベットであるかADF(オートドキュメントフィーダー)であるかをチェックする。そして、給紙位置がフラットベットである場合には、スキャナ部115は、処理をそのままS211へ進める。これに対して、給紙位置がADFである場合には、スキャナ部115は、S205において、ADFに原稿がセットされているか否かをチェックする。そして、ADFに原稿がセットされていない場合には、スキャナ部115は、S207において、理由(原稿無し)を付したエラーメッセージを、マネジメント部114に対して送信する。このS207を完了すると、マネジメント部114は、処理をS201に戻す。これに対して、ADFに原稿がセットされている場合には、マネジメント部114は、スキャナ20を制御して、ADFにセットされた原稿を読み取り位置へ給紙させる。このS206の完了後、マネジメント部114は、処理をS211へ進める。
【0104】
S211では、マネジメント部114は、スキャナ20を制御して、HDD制御部113から受信したスキャン要求メッセージ中の各パラメータに従ったスキャンを実行する。
【0105】
次のS212では、マネジメント部114は、スキャナ20からnライン分のスキャンデータ(二値画像データ,256階調グレースケール画像データ,又は24ビットRGB画像データ)を獲得するのを待つ。そして、nライン分のスキャンデータを獲得すると、マネジメント部114は、処理をS213へ進める。
【0106】
S213では、マネジメント部114は、スキャナ20から獲得したnライン分のスキャンデータを、メッセージに格納してHDD制御部113へ送信する。
【0107】
次のS214では、スキャナ部115は、一枚の原稿の全ライン分のスキャンを終了したか否かをチェックする。そして、未だ全ライン分のスキャンを終了していない場合には、スキャナ部115は、処理をS212に戻す。これに対して全ライン分のスキャンを終了した場合には、スキャナ部115は、処理をS215に進める。
【0108】
S215では、スキャナ部115は、S204と同様に、スキャナ21の給紙位置がフラットベットであるかADF(オートドキュメントフィーダー)であるかをチェックする。そして、給紙位置がフラットベットである場合には、スキャナ部115は、処理をS218へ進める。これに対して、給紙位置がADFである場合には、スキャナ部115は、S216において、ADFにセットされている原稿が残っているか否かをチェックする。そして、ADFに原稿が残ってる場合には、スキャナ部115は、S217において、HDD制御部113に対して、「残り頁有り」と設定したスキャン終了メッセージを送信した後に、処理をS201に戻す。これに対して、ADFに原稿が残っていない場合には、処理をS218に進める。
【0109】
S218では、スキャナ部115は、HDD制御部113に対して、「残り頁無し」と設定したスキャン終了メッセージを送信する。次のS219では、スキャナ部115は、マネジメント部114に対して、処理終了メッセージを送信する。このS219を完了すると、スキャナ部115は、処理をS201に戻す。
【0110】
一方、マネジメント部114からのキャンセルメッセージを受信した場合(S118参照)には実行されるS208では、スキャナ部115は、スキャナ20の動作を中止させ、アイドル状態に戻す。このS208を完了すると、スキャナ部115は、処理をS201に戻す。
【0111】
一方、マネジメント部114からのコピー実行依頼を受信した場合(S113)に実行されるS209では、スキャナ部115は、スキャナ20を制御して原稿を読み取らせ、スキャンデータを獲得するとともに、獲得したスキャンデータを印刷部116へ転送して、コピー動作を実行させる。このS209を完了すると、スキャナ部115は、処理をS201に戻す。
【0112】
一方、その他のメッセージを受信した場合に実行されるS210では、スキャナ部115は、そのメッセージに対応した処理を実行する。このS210を完了すると、スキャナ部115は、処理をS201に戻す。
【0113】
<HDD制御部>次に、HDD制御部113による処理を、図9乃至図15に基づいて説明する。このHDD制御部113は、S301では、マネジメント部114又はスキャナ部115からのメッセージの受信を待つ。
【0114】
何れかのメッセージを受信すると、HDD制御部113は、次のS302において、受信したメッセージの種類をチェックする。そして、HDD制御部113は、マネジメント部114からの「スキャン及びHDD格納依頼」メッセージを受信した場合(S123参照)には処理をS303へ進め、スキャナ部115からのスキャンデータを受信した場合(S213)には処理をS304へ進め、スキャナ部115からのスキャン終了メッセージを受信した場合(S217,S218参照)には処理をS305へ進め、マネジメント部114からのキャンセルメッセージを受信した場合(S118参照)には処理をS306へ進め、その他のメッセージを受信した場合には、処理をS307へ進める。
【0115】
S303では、HDD制御部113は、スキャナ部115に対してスキャン要求メッセージを送信する。このスキャン要求メッセージには、パラメータとして、「スキャン及びHDD格納依頼」メッセージに格納されていた原稿サイズパラメータ,解像度パラメータ,格納形式パラメータ,濃度調整パラメータ,RGB調整パラメータ,彩度及び色相調整パラメータ,給紙位置パラメータ,片面スキャン又は両面スキャンの指定パラメータが、そのまま格納される。このS303を完了すると、HDD制御部113は、処理をS301に戻す。
【0116】
一方、スキャナ部115からのスキャンデータを受信した場合(S213参照)に実行されるS304では、HDD制御部113は、マネジメント部114からの「スキャン及びHDD格納依頼」メッセージに格納されていた格納形式パラメータによって、JPEGファイルが指定されているかTIFFファイルが指定されているかをチェックする。そして、JPEGファイルが指定されている場合には処理をS308へ進め、TIFFファイルが指定されている場合には処理をS331へ進める。
【0117】
S308では、HDD制御部113は、受信したスキャンデータが、何れかの頁の先頭行を含むスキャンデータであるか否かをチェックする。そして、受信したスキャンデータが何れかの頁の先頭行を含むスキャンデータである場合には、HDD制御部113は、処理をS309に進める。
【0118】
S309では、HDD制御部113は、S303にてスキャン要求メッセージをスキャナ部115へ送信してから最初の頁のスキャンデータを受信したのか否かをチェックする。そして、HDD制御部113は、2頁以降のスキャンデータを受信したのである場合には、処理をS314へ進め、最初の頁のスキャンデータを受信したのである場合には、処理をS310へ進める。
【0119】
S310では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、原稿の総頁数分のOffset of Total JPEG Data領域63-1〜Xに相当するエリアを、0クリアする(即ち、数値に0をセットする)。
【0120】
次のS311では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、原稿の総頁数分のOffset of JPEG Thumbnail領域64-1〜Xに相当するエリアを、0クリアする(即ち、数値に0をセットする)。
【0121】
次のS312では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、No.of Pages領域65に相当するエリアを、0クリアする(即ち、数値に0をセットする)。
【0122】
次のS313では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、Marker領域66に相当するエリアに、“Color Copy Station”をセットする。このS313を完了すると、HDD制御部113は、処理をS314へ進める。
【0123】
S314では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、受信したスキャンデータに対応する頁用のSize of JPEG thumbnail領域61に相当するエリアを、0クリアする(即ち、数値に0をセットする)。
【0124】
次のS315では、HDD制御部113は、受信したスキャンデータに対応する頁用のTotal JPEG Data領域60に格納すべきヘッダ部を作成する。
【0125】
次のS316では、HDD制御部113は、受信したスキャンデータをJPEG圧縮する。
【0126】
次のS317では、HDD制御部113は、S316にてJPEG圧縮して得られたJPEGデータに基づいて、受信したスキャンデータに対応する頁用のTotal JPEG Data領域60に格納すべきデータ部を作成する。
【0127】
次のS318では、HDD制御部113は、S315にて作成したヘッダ部とS317にて作成したデータ部とをJPEGファイルとしてまとめ、仮のテンポラリーファイル名“ActualData.JPG”を付して、ハードディスク13の画像ファイル領域134のルートに格納する。
【0128】
次のS319では、HDD制御部113は、受信したスキャンデータに対応する頁用のJPEG thumbnail領域62に格納すべきヘッダ部を作成する。
【0129】
次のS320では、HDD制御部113は、受信したスキャンデータをサムネイル用に解像度を落としつつJPEG圧縮する。
【0130】
次のS321では、HDD制御部113は、S319にて作成したヘッダ部とS320にてJPEG圧縮して得られたJPEGデータとをJPEGファイルとしてまとめ、仮にテンポラリーファイル名“ThumbData.JPG”を付して、ハードディスク13の画像ファイル領域134のルートに格納する。
【0131】
次のS322では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、受信したスキャンデータに対応する頁用のSize of JPEG thumbnail領域61に相当するエリアに、S321に作成したサムネイル用のJPEGファイルのデータ長を設定する。このS322が完了すると、HDD制御部113は、処理をS301に戻す。
【0132】
これに対して、受信したスキャンデータが何れかの頁の先頭行を含むスキャンデータでないとS308にて判定した場合には、HDD制御部113は、処理をS323に進める。このS323では、HDD制御部113は、受信したスキャンデータをJPEG圧縮する。
【0133】
次のS324では、HDD制御部113は、ハードディスク13の画像ファイル領域134に格納されているJPEGファイル“ActualData.JPG”を読み出して、そのデータ部に、S323にてJPEG圧縮して得られたJPEGデータを追加する。
【0134】
次のS325では、HDD制御部113は、S324での追加後のJPEGファイル“ActualData.JPG”を、ハードディスク13内に上書する。
【0135】
次のS326では、HDD制御部113は、受信したスキャンデータをサムネイル用に解像度を落としつつJPEG圧縮する。
【0136】
次のS327では、HDD制御部113は、ハードディスク113の画像ファイル領域134に格納されているJPEGファイル“ThumbData.JPG”を読み出して、そのデータ部に、S326にてJPEG圧縮して得られたJPEGデータを追加する。
【0137】
次のS328では、HDD制御部113は、S326での追加後のJPEGファイル“ThumbData.JPG”を、ハードディスク13内に上書する。
【0138】
次のS329では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、受信したスキャンデータに対応する頁用のSize of JPEG thumbnail領域61に相当するエリアに、S328に上書したサムネイル用JPEGファイルのデータ長を設定する。このS329が完了すると、HDD制御部113は、処理をS301に戻す。
【0139】
一方、S331では、HDD制御部113は、受信したスキャンデータが、何れかの頁の先頭行を含むスキャンデータであるか否かをチェックする。そして、受信したスキャンデータが何れかの頁の先頭行を含むスキャンデータである場合には、HDD制御部113は、処理をS332に進める。
【0140】
S332では、HDD制御部113は、S303にてスキャン要求メッセージをスキャナ部115へ送信してから最初の頁のスキャンデータを受信したのか否かをチェックする。そして、HDD制御部113は、2頁以降のスキャンデータを受信したのである場合には、処理をS340へ進め、最初の頁のスキャンデータを受信したのである場合には、処理をS333へ進める。
【0141】
S333では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、原稿の総頁数分のOffset of TIFF Data領域73-1〜Xに相当するエリアを、0クリアする(即ち、数値に0をセットする)。
【0142】
次のS334では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、原稿の総頁数分のOffset of JPEG Thumbnail領域74-1〜Xに相当するエリアを、0クリアする(即ち、数値に0をセットする)。
【0143】
次のS335では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、No.of Pages領域75に相当するエリアを、0クリアする(即ち、数値に0をセットする)。
【0144】
次のS336では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、Marker領域66に相当するエリアに、“Color Copy Station”をセットする。
【0145】
次のS337では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、第1頁用のSize of Page1JPEG thumbnail領域71-1に相当するエリアを、0クリアする(即ち、数値に0をセットする)。
【0146】
次のS338では、HDD制御部113は、第1頁用のTIFF Header+Page1Data領域70-1に格納すべきヘッダ部を作成する。
【0147】
次のS339では、HDD制御部113は、受信したスキャンデータ及びS338にて作成したヘッダ部をTIFFファイルとしてまとめ、仮にテンポラリーファイル名“ActualData.Tif”を付して、ハードディスク13の画像ファイル領域134のルートに格納する。このS339を完了すると、HDD制御部113は、処理をS342に進める。
【0148】
これに対して、S340では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、受信したスキャンデータに対応する頁用のSize of page n JPEG thumbnail領域71-nに相当するエリアを、0クリアする(即ち、数値に0をセットする)。
【0149】
次のS341では、HDD制御部113は、受信したスキャンデータをTIFFファイルのフォーマットに変換し、歌詞にテンポラリーファイル名“ActualData.Tif”を付して、ハードディスク13の画像ファイル領域134のルートに格納する。このS341を完了すると、HDD制御部113は、処理をS342に進める。
【0150】
S342では、HDD制御部113は、受信したスキャンデータに対応する頁用のJPEG thumbnail領域72-1〜Xに格納すべきヘッダ部を作成する。
【0151】
次のS343では、HDD制御部113は、受信したスキャンデータをサムネイル用に解像度を落としつつJPEG圧縮する。
【0152】
次のS344では、HDD制御部113は、S342にて作成したヘッダ部とS342にてJPEG圧縮して得られたJPEGデータとをJPEGファイルとしてまとめ、仮にテンポラリーファイル名“ThumbData.JPG”を付して、ハードディスク13の画像ファイル領域134のルートに格納する。
【0153】
次のS345では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、受信したスキャンデータに対応する頁用のSize of JPEG thumbnail領域71-1〜Xに相当するエリアに、S344に作成したサムネイル用JPEGファイルのデータ長を設定する。このS345が完了すると、HDD制御部113は、処理をS301に戻す。
【0154】
これに対して、受信したスキャンデータが何れかの頁の先頭行を含むスキャンデータでないとS331にて判定した場合には、HDD制御部113は、処理をS346に進める。このS346では、HDD制御部113は、ハードディスク13の画像ファイル領域134に格納されているTIFFファイル“ActualData.Tif”を読み出して、そのデータ部に、受信したスキャンデータを追加する。
【0155】
次のS347では、HDD制御部113は、S346での追加後のTIFFファイル“ActualData.Tif”を、ハードディスク13内に上書する。
【0156】
次のS348では、HDD制御部113は、受信したスキャンデータをサムネイル用に解像度を落としつつJPEG圧縮する。
【0157】
次のS349では、HDD制御部113は、ハードディスク13の画像ファイル領域134に格納されているJPEGファイル“ThumbData.JPG”を読み出して、そのデータ部に、S348にてJPEG圧縮して得られたJPEGデータを追加する。
【0158】
次のS350では、HDD制御部113は、S349での追加後のJPEGファイル“ThumbData.JPG”を、ハードディスク13内に上書する。
【0159】
次のS351では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、受信したスキャンデータに対応する頁用のSize of JPEG thumbnail領域71-1〜Xに相当するエリアに、S350に上書したサムネイル用JPEGファイルのデータ長を設定する。このS351が完了すると、HDD制御部113は、処理をS301に戻す。
【0160】
一方、スキャナ部115からのスキャン終了メッセージを受信した場合(S217,S218参照)に実行されるS305では、HDD制御部113は、マネジメント部114からの「スキャン及びHDD格納依頼」メッセージに格納されていた格納形式パラメータによって、JPEGファイルが指定されているかTIFFファイルが指定されているかをチェックする。そして、JPEGファイルが指定されている場合には処理をS352へ進め、TIFFファイルが指定されている場合には処理をS364へ進める。
【0161】
S352では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、スキャン終了がなされた頁用のOffset of Total JPEG Data領域63に相当するエリアに、その頁用のTotal JPEG Data領域60のオフセット量の適正値(即ち、その頁より前の全頁分のTotal JPEG Data領域60,Size of JPEG thumbnail領域61及びJPEG thumbnail領域62のデータ長総和)をセットする。
【0162】
次のS353では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、スキャン終了がなされた頁用のOffset of JPEG Thumbnail領域64に相当するエリアに、その頁用のJPEG thumbnail領域62のオフセット量の適正値(即ち、その頁より前の全頁分のTotal JPEG Data領域60,Size of JPEG thumbnail領域61及びJPEG thumbnail領域62のデータ長総和+その頁用のTotal JPEG Data領域60及びSize of JPEG thumbnail領域61のデータ長総和)をセットする。
【0163】
次のS354では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、No.of Pages領域65に相当するエリアの値を、一つインクリメントする。
【0164】
次のS356では、HDD制御部113は、受信したスキャン終了メッセージに「残り頁有り」が設定されているか「残り頁無し」が設定されているかを、チェックする。そして、「残り頁有り」が設定されている場合には処理をS357へ進め、「残り頁無し」が設定されている場合には処理をS360へ進める。
【0165】
S357では、HDD制御部113は、スキャン終了がなされた頁が最初の頁であるか否かをチェックする。そして、最初の頁であった場合には、HDD制御部113は、S358において、ハードディスク13内のJPEGファイル“ActualData.JPG”及びJPEGファイル“ThumbData.JPG”をコンバインし、仮にテンポラリーファイル名“PreviousData.JPG”を付して、ハードディスク13の画像ファイル領域134のルートに格納する。このS358の完了後、HDD制御部113は、処理をS301に戻す。
【0166】
これに対して、最初の頁でない場合には、HDD制御部113は、S359において、ハードディスク13内のJPEGファイル“PreviousData.JPG”に、同じくハードディスク13内のJPEGファイル“ActualData.JPG”及びJPEGファイル“ThumbData.JPG”を順番に繋げることによって、ハードディスク13内のJPEGファイル“PreviousData.JPG”を更新する。S359の完了後、HDD制御部113は、処理をS301に戻す。
【0167】
一方、「残り頁無し」に設定されている場合(最終頁のスキャンが終了した場合)に実行されるS360では、HDD制御部113は、原稿が単一頁からなるか否かをチェックする。そして、原稿が単一頁からなると判定した場合(即ち、スキャン終了がなされた頁が最初の頁である場合)には、HDD制御部113は、S361において、ハードディスク13内のJPEGファイル“ActualData.JPG”及びJPEGファイル“ThumbData.JPG”とRAM11上の各ファイル管理データ(即ち、Size of JPEG thumbnail領域61,Offset of Total JPEG Data領域63,Offset of JPEG Thumbnail領域64,No.of pages領域65及びMreker領域66に相当するエリアに設定されているデータ)とを所定のフォーマット(図37に示すJPEGシングルページファイルのフォーマット)に従ってコンバインする。そして、マネジメント部114からの「スキャン及びHDD格納依頼」メッセージ中の格納形式パラメータによって指定されたファイル形式(この場合はJPEGファイル)に対応したファイル名を付して、ハードディスク13の画像ファイル領域134のルートに格納する。このS361を完了すると、HDD制御部113は、処理をS363へ進める。
【0168】
これに対して、原稿が複数頁からなるとS360にて判定した場合(即ち、スキャン終了がなされた頁が最初の頁でない場合)には、HDD制御部113は、S362において、ハードディスク13内のJPEGファイル“PreviousData.JPG”,JPEGファイル“ActualData.JPG”及びJPEGファイル“ThumbData.JPG”とRAM11上の各ファイル管理データ(即ち、各頁用のSize of JPEG thumbnail領域61-1〜X,各頁用のOffset of Total JPEG Data領域63-1〜X,各頁用のOffset of JPEG Thumbnail領域64-1〜X,No.of pages領域65,及びMreker領域66に相当するエリアに設定されているデータ)とを所定のフォーマット(図38に示すJPEGマルチページファイルのフォーマット)に従ってコンバインする。そして、マネジメント部114からの「スキャン及びHDD格納依頼」メッセージ中の格納形式パラメータによって指定されたファイル形式(この場合はJPEGファイル)に対応したファイル名を付して、ハードディスク13の画像ファイル領域134のルートに格納する。このS362を完了すると、HDD制御部113は、処理をS363へ進める。
【0169】
S363では、HDD制御部113は、マネジメント部114に対して、処理終了メッセージを送信する。このS363を完了すると、HDD制御部113は、処理をS301に戻す。
【0170】
一方、S364では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、スキャン終了がなされた頁用のOffset of TIFF Data領域73に相当するエリアに、その頁用のTIFF Header+Data領域70(70-1)又はTIFF page n data領域70-nのオフセット量の適正値(即ち、その頁より前の全頁分のTIFF Header+Data領域70(70-1)又はTIFF page n data領域70-n,Size of JPEG thumbnail領域71及びJPEG thumbnail領域72のデータ長総和)をセットする。
【0171】
次のS365では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、スキャン終了がなされた頁用のOffset of JPEG Thumbnail領域74に相当するエリアに、その頁用のJPEG thumbnail領域72のオフセット量の適正値(即ち、その頁より前の全頁分のTIFF Header+Data領域70(70-1)又はTIFF page n data領域70-n,Size of JPEG thumbnail領域71及びJPEG thumbnail領域72のデータ長総和+その頁用のTIFF Header+Data領域70(70-1)又はTIFF page n data領域70-n及びSize of JPEG thumbnail領域71のデータ長総和)をセットする。
【0172】
次のS366では、HDD制御部113は、RAM11上に用意された作業エリア中、No.of Pages領域75に相当するエリアの値を、一つインクリメントする。
【0173】
次のS367では、HDD制御部113は、受信したスキャン終了メッセージに「残り頁有り」が設定されているか「残り頁無し」が設定されているかを、チェックする。そして、「残り頁有り」が設定されている場合には処理をS358へ進め、「残り頁無し」が設定されている場合には処理をS371へ進める。
【0174】
S368では、HDD制御部113は、スキャン終了がなされた頁が最初の頁であるか否かをチェックする。そして、最初の頁であった場合には、HDD制御部113は、S369において、ハードディスク13内のTIFFファイル“ActualData.Tif”及びJPEGファイル“ThumbData.JPG”をコンバインし、仮にテンポラリーファイル名“PreviousData.Tif”を付して、ハードディスク13の画像ファイル領域134のルートに格納する。このS369の完了後、HDD制御部113は、処理をS301に戻す。
【0175】
これに対して、最初の頁でない場合には、HDD制御部113は、S370において、ハードディスク13内のTIFFファイル“PreviousData.Tif”に、同じくハードディスク13内のTIFFファイル“ActualData.Tif”及びJPEGファイル“ThumbData.JPG”を順番に繋げることによって、ハードディスク13内のTIFFファイル“PreviousData.Tif”を更新する。S370の完了後、HDD制御部113は、処理をS301に戻す。
【0176】
一方、「残り頁無し」に設定されている場合(最終頁のスキャンが終了した場合)に実行されるS371では、HDD制御部113は、原稿が単一頁からなるか否かをチェックする。そして、原稿が単一頁からなると判定した場合(即ち、スキャン終了がなされた頁が最初の頁である場合)には、HDD制御部113は、S372において、ハードディスク13内のTIFFファイル“ActualData.Tif”及びJPEGファイル“ThumbData.JPG”とRAM11上の各ファイル管理データ(即ち、Size of JPEG thumbnail領域71,Offset of TIFF Data領域73,Offset of JPEG Thumbnail領域74,No.of pages領域75及びMreker領域76に相当するエリアに設定されているデータ)とを所定のフォーマット(図39に示すシングルページTIFFファイルのフォーマット)に従ってコンバインする。そして、マネジメント部114からの「スキャン及びHDD格納依頼」メッセージ中の格納形式パラメータによって指定されたファイル形式(この場合はTIFFファイル)に対応したファイル名を付して、ハードディスク13の画像ファイル領域134のルートに格納する。このS372を完了すると、HDD制御部113は、処理をS374へ進める。
【0177】
これに対して、原稿が複数頁からなるとS371にて判定した場合(即ち、スキャン終了がなされた頁が最初の頁でない場合)には、HDD制御部113は、S373において、ハードディスク13内のTIFFファイル“PreviousData.Tif”,TIFFファイル“ActualData.Tif”及びJPEGファイル“ThumbData.JPG”とRAM11上の各ファイル管理データ(即ち、各頁用のSize of JPEG thumbnail領域71-1〜X,各頁用のOffset of TIFF Data領域73-1〜X,各頁用のOffset of JPEG Thumbnail領域74-1〜X,No.of pages領域75,及びMreker領域76に相当するエリアに設定されているデータ)とを所定のフォーマット(図40に示すJPEGマルチページファイルのフォーマット)に従ってコンバインする。そして、マネジメント部114からの「スキャン及びHDD格納依頼」メッセージ中の格納形式パラメータによって指定されたファイル形式(この場合はJPEGファイル)に対応したファイル名を付して、ハードディスク13の画像ファイル領域134のルートに格納する。このS373を完了すると、HDD制御部113は、処理をS374へ進める。
【0178】
S374では、HDD制御部113は、マネジメント部114に対して、処理終了メッセージを送信する。このS374を完了すると、HDD制御部113は、処理をS301に戻す。
【0179】
一方、マネジメント部114からのキャンセルメッセージを受信した場合に実行されるS306では、HDD制御部113は、スキャン中だった原稿に関連するファイル(即ち、JPEGファイル“PreviousData.JPG”又はTIFFファイル“PreviousData.Tif”,JPEGファイル“ActualData.JPG”又はTIFFファイル“ActualData.Tif”及びJPEGファイル“ThumbData.JPG”)をハードディスク13から消去する。このS306を完了すると、HDD制御部113は、処理をS301に戻す。
【0180】
一方、その他のメッセージを受信した場合に実行されるS307では、HDD制御部113は、そのメッセージに対応する処理を実行する。このS307を完了すると、HDD制御部113は、処理をS301に戻す。
【0181】
<ウェッブブラウザ>次に、各クライアント端末2内でウェッブブラウザ301が実行する処理を、図16のフローチャートを参照して、“WebExplore”のURLが入力された場合に絞って説明する。このウェッブブラウザ301は、オペレータによって“WebExplore”のURLが入力されると、S401において、このURLを通信部302経由で何れかのコピーシステム1のコピーサーバ10へ送信する。このURLの送信先のコピーシステム1を、以下、プライマリコピーシステムという。
【0182】
このURLの送信に対応して、プライマリコピーシステム1のコピーサーバ10がハイパーテキスト“WebExplore.html”を送信して来ると、ウェッブブラウザ301は、S302において、このハイパーテキストデータ“WebExplore.html”を受信する。
【0183】
次に、ウェッブブラウザ301は、S403において、受信したハイパーテキストデータ“WebExplore.html”に従って、Javaアプレットによる画像の表示領域を確保するとともに、ハイパーテキストデータ“WebExplore.html”内でそのアプレットクラスファイル名称が指定されたJavaアプレットのクラスファイルを、通信部302経由で、プライマリコピーシステム1のコピーサーバ10に要求する。
【0184】
次に、ウェッブブラウザ301は、S404において、要求したJavaアプレットの全クラスファイルの受信完了を待つ。そして、全クラスファイルを受信し終わると、ウェッブブラウザ301は、S405において、受信した全クラスファイルからJavaアプレット133を復元し、このJavaアプレット133を起動する。以上の後に、ウェッブブラウザ301は、通常の処理を続ける。
【0185】
<Javaアプレット>次に、本実施形態においてハイパーテキストデータ“WebExplore.html”内でそのアプレットクラスファイル名称が指定されたJavaアプレット133による処理を、図17乃至図25のフローチャートを参照して、説明する。
【0186】
S405にて起動されたJavaアプレット133は、S101において、図42に示す初期画面80を表示する。但し、この時点においては、初期画面80の左右の窓85,86は空欄のままとなっている。
【0187】
次のS502では、Javaアプレット133は、S402にて受信したハイパーテキストデータ“WebExplore.html”に記載されている各種パラメータに従い、初期画面80の左側の窓85に、プライマリコピーシステム1,セカンダリコピーシステム1’及び他のクライアント端末2の名称及びアイコンを、ツリー表示する。また、自クライアント端末2のハードディスク38にアクセスして、My Computerの文字及びアイコンを、当該窓85に追加表示する。
【0188】
次のS503では、Javaアプレット133は、入力インタフェース37からの入力信号に基づいて、何らかの操作イベントが発生したか否かを判定する。そして、何らかの操作イベントが発生したと判定できた場合には、Javaアプレット133は、S504において、発生した操作イベントの種類をチェックする。
【0189】
このS504にて表示タイプの選択オペレーションが発生したと判定できた場合,即ち、初期画面80のメニューバー82中の「表示」がクリックされ、その後で表示されるプルダウンメニュー中の「ファイルリスト」又は「サムネイル」がクリックされた場合、Javaアプレット133は、処理をS505へ進める。このS505では、Javaアプレット133は、選択された表示タイプ,即ち、クリックされた名称に対応した“ファイルリスト表示”又は“サムネイル表示”を記憶する。このS505を完了すると、Javaアプレット133は、処理をS503に戻す。
【0190】
一方、S504にて表示サムネイル数変更オペレーションが発生したと判定できた場合,初期画面80のメニューバー82中の「表示」がクリックされ、その後で表示されるプルダウンメニュー中の「サムネイル」がクリックされ、その後で表示されるメニューから「3」,「6」又は「9」がクリックされた場合、Javaアプレット133は、処理をS506へ進める。このS506では、Javaアプレット133は、選択されたサムネイル数,即ち、クリックされた数を記憶する。このS506を完了すると、Javaアプレット133は、処理をS503に戻す。
【0191】
一方、S504にて何れかのディレクトリのクリックオペレーションが発生したと判定できた場合,即ち、初期画面80の左側の窓85に現在表示されている何れかのアイコン又は文字(以下、単に、ディレクトリと称する)がクリックされた場合、Javaアプレット133は、処理をS508に進める。S508では、Javaアプレット133は、プライマリコピーシステム1とリンクを行い、クリックされたディレクトリに対応するパス名を指定したファイルリスト要求パケットを送信する(管理情報要求部に相当)。
【0192】
次のS509では、Javaアプレット133は、S508にて送信したファイルリスト要求パケットに対するファイル情報の応答(S715参照)を待つ。このファイル情報(ファイル管理情報)には、ファイルリスト要求パケット中のパス名が示すディレクトリ内の各サブディレクトリのディレクトリ名,当該パス名が示すディレクトリ内に格納されている各ファイルのファイル名,ファイルサイズ,ファイル属性,タイムスタンプ及び頁数,並びに、当該パス名が示すディレクトリに使用可能な空きディスク容量が、含まれている。
【0193】
このファイル情報が応答された場合、Javaアプレット133は、処理をS509からS510へ進める。このS510では、Javaアプレット133は、ファイル情報に含まれる空きディスク容量に基づいて初期画面80のステータスバー84に空きディスク容量を表示するとともに、ファイル情報に含まれるサブディレクトリ名に基づいて、初期画面80の左側の窓85内に表示されているツリー中の更新を行う。即ち、図44及び図45に示すように、クリックされたディレクトリの下の階層に、各サブディレクトリ名とそのアイコンをツリー表示する。
【0194】
次のS511では、Javaアプレット133は、S505にて記憶した表示タイプがファイルリスト表示であるかサムネイル表示であるかをチェックする。そして、ファイルリスト表示が記憶されている場合には、S512において、S509にて応答されたファイル情報に基づいて、ファイルリスト表示を行う。即ち、図44に示すように、初期画面の右側の窓86に、ファイル情報に含まれる各ファイルのファイル名,ファイルサイズ,ファイル属性,タイムスタンプ及び頁数を、上から順に一覧表示する(表示部に相当)。このS512を完了すると、Javaアプレット133は、処理をS503に戻す。
【0195】
これに対して、サムネイル表示が記憶されているとS511にて判定した場合には、Javaアプレット133は、S513において、S509にて応答されたファイル情報中に含まれている最初のファイル名を特定する。このS509を完了すると、Javaアプレット133は、処理をS510に進める。
【0196】
510では、Javaアプレット133は、変数nを初期化して“0”とする。続いてJavaアプレット133は、ファイル情報中に含まれる各ファイル名毎に対応するJPEGサムネイルデータを受信するために、S515乃至S520のループ処理を実行する。
【0197】
このループ処理に入って最初のS515では、Javaアプレット133は、プライマリコピーシステム1とリンクを行い、S513,S521,S524又はS525にて特定したファイル名,そのパス名及び要求対象ファイルタイプ(ここではJPEGサムネイルファイル)を指定したファイルダウンロード要求パケットを送信する(概略画像用JPEGファイル要求部に相当)。
【0198】
次のS516では、Javaアプレット133は、S515にて送信したファイルダウンロード要求パケットに対するJPEGサムネイルファイル(概略画像用JPEGファイル)の応答(S727参照)を待つ。
【0199】
JPEGサムネイルファイルが応答された場合、Javaアプレット133は、処理をS516からS517へ進める。このS517では、Javaアプレット133は、受信したサムネイルJPEGファイルを、RAM32にセーブする。
【0200】
次のS518では、Javaアプレット133は、変数nを一つインクリメントする。
【0201】
次のS519では、S509にて受信したファイル情報に含まれる全ファイル名に関して、S515のファイルダウンロード要求パケット送信を行ったか否かをチェックする。そして、未だ全ファイル名に関してファイルダウンロード要求パケット送信を行っていない場合には、Javaアプレット133は、処理をS520へ進める。
【0202】
S520では、Javaアプレット133は、変数nとS506にて記憶したサムネイル数とが一致しているか否かをチェックする。そして、未だ変数nがサムネイル数に達していない場合には、Javaアプレット133は、S521にてファイル情報中の次のファイル名を特定した後に、新たに特定したファイル名に関するファイルダウンロード要求パケット送信を行うために、処理をS515に戻す。
【0203】
以上のS515乃至S521のループ処理を繰り返した結果、ファイル情報中の全ファイル名に関してファイルダウンロード要求パケット送信を完了した場合には、Javaアプレット133は、処理をS519からS522へ進める。また、変数nがサムネイル数と一致した場合には、Javaアプレット133は、処理をS520からS522へ進める。
【0204】
S522では、Javaアプレット133は、RAM32にセーブされているJPEGサムネイルファイルに基づいて、図45に示すように、初期画面80の右側の窓86中にサムネイルの表示を行う(表示部に相当)。この場合、ファイル情報中の頁数が“1”であるファイル名については、図45中のAに示すように、そのファイル名に関して応答されたJPEGサムネイルファイル中のJPEGサムネイルデータに基づくサムネイル画像(概略画像)87,1頁中の1頁目である旨(Page1OF1)88,そのファイル名89,ファイルサイズ90が、縦に並べられて表示される。これに対して、ファイル情報中の頁数が複数頁(仮にX頁とする)であるファイル名については、図45中のBに示すように、サムネイル画像87の上縁及び右側縁に、画像が重なっているように見せる縁取り87aが付加される。また、サムネイル画像87とファイル名89との間に、X頁中のY頁目(初期においては“1”)頁目である旨(Page Y of X)91が表示される。但し、「頁目」を示すYは、スクロールバー88aが添付されたテキストボックス88b内に表示される。従って、このスクロールバー88aをマウスで操作することにより、このテキストボックス88b内に表示されたYの値を、Xの値の範囲内で増減することが可能となっている。このS522を完了すると、Javaアプレット133は、処理をS503に戻す。
【0205】
一方、S504にて前頁又は次頁ボタンクのクリックオペレーションが発生したと判定できた場合,即ち、図45に示すようにサムネイル表示中の右側の窓86内に表示されている前頁ボタン86a又は次頁ボタン86bがクリックされた場合、Javaアプレット133は、処理をS523に進める。
【0206】
S523では、Javaアプレット133は、前頁ボタン86aがクリックされたのか次頁ボタン86bがクリックされたのかを、チェックする。そして、Javaアプレット133は、前頁ボタン86aがクリックされた場合には処理をS524に進め、次頁ボタン86bがクリックされた場合には処理をS525に進める。S524では、Javaアプレット133は、現在のディレクトリに関して最新のS509にて応答されたファイル情報内から、現在窓86にサムネイルが表示されている最後尾のファイル名の次のファイル名を、特定する。これに対して、S525では、Javaアプレット133は、現在のディレクトリに関して最新のS509にて応答されたファイル情報内から、現在窓86にサムネイルが表示されている先頭のファイル名よりも、S506にて記憶したサムネイル数分だけ前のファイル名を、特定する。何れの場合においても、Javaアプレット133は、次に処理をS514へ進める。このS514以下の処理は、既に説明したので、ここではその説明を省略する。
【0207】
一方、S504にて複数ページファイルの表示頁NO.更新オペレーションが発生したと認識できた場合,即ち、右側の窓86に表示されている何れかのサムネイルのスクロールバー88aがマウス42によって操作されたためにテキストボックス88b内に表示されている頁数Yが増減された場合、Javaアプレット133は、処理をS526に進める。
【0208】
S526では、Javaアプレット133は、プライマリコピーシステム1とリンクを行い、更新を求めるファイル名(即ち、頁数Yが増減されたテキストボックス88bの下に記載されたファイル名),そのパス名,ファイルタイプ(ここでは、JPEGサムネイルファイル)及び、要求対象頁数(即ち、増減後の頁数Y)を指定したファイルダウンロード要求パケットを送信する(概略画像用JPEGファイル要求部に相当)。
【0209】
次のS527では、Javaアプレット133は、S526にて送信したファイルダウンロード要求パケットに対するJPEGサムネイルファイル(概略画像用JPEGファイル)の応答(S727参照)を待つ。
【0210】
JPEGサムネイルファイルが応答された場合、Javaアプレット133は、処理をS527からS528へ進める。このS528では、Javaアプレット133は、受信したサムネイルJPEGファイルを、RAM32にセーブする。
【0211】
次のS529では、Javaアプレット133は、RAM32にセーブされているJPEGサムネイルファイルに基づいて、頁数Yが増減されたテキストボックス88bの上に表示されているサムネイル画像87を、更新する。この結果、増減後の頁数Yに対応したサムネイル画像(概略画像)87が表示されるようになる。このS529を完了すると、Javaアプレット133は、処理をS503に戻す。
【0212】
一方、S504にてファイルドロップオペレーションが発生したと認識できた場合,即ち、右側の窓86に表示されている何れかのファイル名(及びそれに対応するアイコン又はサムネイル画像87)がドラッグされて、左側の窓85に表示されている何れかのディレクトリ名(又はそのアイコン)上にドロップされた場合、Javaアプレット133は、処理をS530に進める。
【0213】
S530では、Javaアプレット133は、ドロップ先がマイコンピュータ(又はその下階層に属するディレクトリ)であれば処理をS531へ進め、ドロップ先が他のディレクトリ名であれば処理をS535へ進める。
【0214】
S531では、Javaアプレット133は、プライマリコピーシステム1とリンクを行い、コピー元ファイル名(即ち、ドラッグされたファイル名)及びそのパス名,コピー先ドライブ名(即ち、ファイル名がドロップされたディレクトリの属する自クライアント端末2のハードディスク38のドライブ名)及びそのパス名,ファイルタイプ(ここでは、全データを含む画像ファイル)とを指定したファイルダウンロード要求パケットを送信する。
【0215】
次のS532では、Javaアプレット133は、S531にて送信したファイルダウンロード要求パケットに対する画像ファイル(JPEGファイル又はTIFFファイル)の応答(S727参照)を待つ。
【0216】
画像ファイルが応答された場合、Javaアプレット133は、処理をS532からS533へ進める。このS533では、Javaアプレット133は、受信した画像ファイルを、コピー先ドライブにおけるコピー先パス名によって示されるディレクトリへ、書き込む。
【0217】
次のS534では、Javaアプレット133は、S531でのファイルダウンロード要求に対する全ての画像ファイルを受信したか否かをチェックする。そして、未だ全ての画像ファイルを受信終了していない場合には、処理をS532に戻す。これに対して、全ての画像ファイルを受信終了した場合には、Javaアプレット133は、処理をS503に戻す。
【0218】
これに対してS535では、Javaアプレット133は、プライマリコピーシステム1とリンクを行い、コピー元ファイル名(即ち、ドラッグされたファイル名)及びそのパス名とコピー先ドライブ名(即ち、ファイル名がドロップされたディレクトリの属するコピーサーバ10又は他のクライアント端末2のハードディスク13,38のドライブ名)及びそのパス名とを指定したファイルコピー要求パケットを送信する(ファイル送信要求部に相当)。
【0219】
次のS536では、Javaアプレット133は、S535にて送信したファイルダウンロード要求パケットに対する応答を待つ。応答があった場合には、Javaアプレット133は、次のS537において、正常にコピーを受け付けた旨(S730,S733,S736,S740参照)が応答されたのかエラーが応答されたのかを、チェックする。そして、エラーが応答された場合には、Javaアプレット133は、S542において、画面上にエラー表示を行った後に、処理をS503へ戻す。これに対して、正常にコピーを受け付けた旨が応答された場合には、Javaアプレット133は、処理をS538へ進める。このS538では、Javaアプレット133は、プライマリコピーシステム1とリンクを行い、コピー終了を確認するためのコピー状況確認パケットを送信する。なお、このコピー状況確認パケットには、パラメータとして、処理番号,コピー元ファイル名及びそのパス名とコピー先ドライブ名及びそのパス名が格納されている。
【0220】
次のS539では、Javaアプレット133は、S538でのコピー状況確認パケットに対する応答(S742,S746参照)の内容をチェックする。そして、Javaアプレット133は、エラーが応答されていた場合には、S542において、画面上にエラー表示を行った後に、処理をS503へ戻す。これに対して、継続中である旨(即ち、処理プログレス<100%)が応答された場合には、Javaアプレット133は、S540において、画面上にコピー継続中である旨及び処理プログレスを表示した後に、処理をS538に戻す。これに対して、終了した旨(即ち、処理プログレス=100%)が応答された場合には、Javaアプレット133は、S541において、画面上にコピーが終了した旨を表示した後に、処理をS503に戻す。
【0221】
一方、S504にてファイル検索オペレーションが発生したと判定できた場合,即ち、初期画面80のメニューバー82中の「編集」がクリックされ、その後で表示されるプルダウンメニュー中の「検索」がクリックされることにより、若しくはツールバー83中の検索ボタン83cがクリックされることにより表示される検索ダイアログ(図示略)内に、検索パス及び検索対象ファイル名又は検索対象ディレクトリ名が入力された場合、Javaアプレット133は、処理をS542へ進める。
【0222】
S542では、Javaアプレット133は、図示せぬ検索ダイアログ内に入力された検索パスが自クライアント端末2内のドライブ名を含むか否かを、チェックする。そして、検索パスが自クライアント端末2内のドライブ名を含まない場合には、Javaアプレット133は、処理をそのままS544へ進める。これに対して、検索パスが自クライアント端末2内のドライブ名を含む場合には、Javaアプレット133は、S543において、自クライアント端末2のハードディスク38内でファイル検索を実行した後に、処理をS544へ進める。
【0223】
このS544では、Javaアプレット133は、プライマリコピーシステム1とリンクを行い、図示せぬ検索ダイアログ内に入力された検索範囲(検索を行うパスの範囲)及び検索対象ファイル名又は検索対象ディレクトリ名をパラメータとして含んだファイル検索要求パケットを送信する。
【0224】
次のS545では、Javaアプレット133は、S544にて送信したファイル検索要求パケットに対する応答(S751参照)を待つ。応答があった場合には、Javaアプレット133は、次のS546において、応答内容に基づいて、検索が正常に終了したか否かをチェックする。そして、検索が正常に終了しなかった場合には、Javaアプレット133は、S548において、画面上にエラー表示を行った後に、処理をS503に戻す。
【0225】
これに対して、検索が正常に終了した場合には、Javaアプレット133は、全ての検索結果(S543での検索結果,並びに、応答に含まれている検索結果)を、画面上に表示する。このS547を完了すると、Javaアプレット133は、処理をS503に戻す。
【0226】
一方、S504にてファイル削除オペレーションが発生したと判定できた場合,即ち、右側の窓86に表示されている何れかのファイル名又は左側の窓85に表示されている何れかのディレクトリ名がクリックされた後で、初期画面80のメニューバー82中の「ファイル」がクリックされ、その後で表示されるプルダウンメニュー中の「削除」がクリックされた場合,若しくは、何れかのファイル名又はディレクトリ名がクリックされた後に、ツールバー83中の削除ボタン83dがクリックされた場合、Javaアプレット133は、処理をS549へ進める。
【0227】
S542では、Javaアプレット133は、削除パス(即ち、クリックされたファイル名又はディレクトリ名に対応するパス)が自クライアント端末2内のドライブ名を含むか否かを、チェックする。そして、削除パスが自クライアント端末2内のドライブ名を含む場合には、Javaアプレット133は、S552において、削除対象ファイル(クリックされたファイル名が示すファイル)又は削除対象ディレクトリ(クリックされたディレクトリ名が示すディレクトリ)を、自クライアント端末2のハードディスク38から削除する。このS552を完了すると、Javaアプレット133は、処理をS553へ進める。
【0228】
これに対して、削除パスが自クライアント端末2内のドライブ名を含まない場合には、Javaアプレット133は、S550において、プライマリコピーシステム1とリンクを行い、検索対象ファイル名又は検索対象ディレクトリ名及びそのパス名をパラメータとして含んだファイル削除要求パケットを送信する。次のS551では、Javaアプレット133は、S550にて送信したファイル削除要求パケットに対する応答(S756参照)を待つ。応答があった場合には、Javaアプレット133は、処理をS553へ進める。
【0229】
S553では、HDD制御部113は、S552でのファイル削除処理の実行結果,若しくはS551にてプライマリコピーシステム1から受信した応答に基づいて、ファイル削除が正常になされたか否かをチェックする。そして、ファイル削除が正常になされなかった場合には、Javaアプレット133は、S555において、画面上にエラー表示を行った後に、処理をS503に戻す。
【0230】
これに対して、ファイル削除が正常になされた場合には、Javaアプレット133は、S554において、S552でのファイル削除処理の実行結果,若しくはS551にてプライマリコピーシステム1から受信した応答に含まれるパラメータに基づいて、ステータスバー84に表示されているディスク空き容量を、ファイル削除後のものに書き換える。このS554を完了すると、Javaアプレット133は、処理をS503に戻す。
【0231】
一方、S504にてファイルリネームオペレーションが発生したと判定できた場合,即ち、右側の窓86に表示されている何れかのファイル名又は左側の窓85に表示されている何れかのディレクトリ名がクリックされた後で、初期画面80のメニューバー82中の「ファイル」がクリックされ、その後で表示されるプルダウンメニュー中の「リネーム」がクリックされ、更に、新たなファイル名又はディレクトリ名がキーボード41からの入力された場合、Javaアプレット133は、処理をS556へ進める。
【0232】
S556では、Javaアプレット133は、リネームパス(即ち、クリックされたファイル名又はディレクトリ名に対応するパス)が自クライアント端末2内のドライブ名を含むか否かを、チェックする。そして、リネームパスが自クライアント端末2内のドライブ名を含む場合には、Javaアプレット133は、S559において、リネーム対象ファイル(クリックされたファイル名が示すファイル)又はリネーム対象ディレクトリ(クリックされたディレクトリ名が示すディレクトリ)のハードディスク38内における実際の名称を、キーボード41から入力された名称に変更する。このS559を完了すると、HDD制御部113は、処理をS560へ進める。
【0233】
これに対して、リネームパスが自クライアント端末2内のドライブ名を含まない場合には、Javaアプレット133は、S557において、プライマリコピーシステム1とリンクを行い、リネーム対象ファイル名又はリネーム対象ディレクトリ名,そのパス名及びキーボード41から入力された名称をパラメータとして含んだファイルリネーム要求パケットを、送信する。次のS558では、Javaアプレット133は、S557にて送信したファイルリネーム要求パケットに対する応答(S761参照)を待つ。応答があった場合には、Javaアプレット133は、処理をS560へ進める。
【0234】
S560では、HDD制御部113は、S559でのファイルリネーム処理の実行結果,若しくはS558にてプライマリコピーシステム1から受信した応答に基づいて、ファイルリネームが正常になされたか否かをチェックする。そして、ファイルリネームが正常になされなかった場合には、Javaアプレット133は、S562において、画面上にエラー表示を行った後に、処理をS503に戻す。
【0235】
これに対して、ファイルリネームが正常になされた場合には、Javaアプレット133は、S561において、クリックされたファイル名又はディレクトリ名の表示を、キーボード41から入力された名称に変更する。このS561を完了すると、Javaアプレット133は、処理をS503に戻す。
【0236】
一方、S504にてその他のイベントが発生したと場合、Javaアプレット133は、S507において、そのイベントに対応した処理を実行した後に、処理をS503に戻す。
【0237】
<ネットワーク受信部>次に、コピーサーバ10上で実行されるネットワーク受信部111による処理を、図26のフローチャートを用いて説明する。図26に示されるように、ネットワーク受信部111は、S601において、ネットワークNWを介して何れかのクライアント端末2又は他のコピーシステム1’のコピーサーバ10(制御部112)からパケットを受信するのを待つ。そして、何れかのパケットを受信すると、S602において、RAM11に格納されている制御部管理テーブル(図41)に基づいて、空状態にある何れかの制御部112を選択する。
【0238】
次のS603では、ネットワーク受信部111は、S602にて選択した制御部112について、制御部管理テーブルに記録されている情報を「空状態」から「ビジー状態」に変更する。
【0239】
次のS604では、ネットワーク受信部111は、S601にて受信したパケットからメッセージを取り出して、S602にて選択した制御部112に対して通知する。S604を完了すると、ネットワーク受信部111は、S601に処理を戻し、次のパケットを待つ。
【0240】
<制御部>次に、各制御部112による処理を、図27乃至図34のフローチャートを参照して説明する。各制御部112は、S701においてネットワークインタフェース部111からのメッセージ(S604参照)の受信を待つ。ネットワークインタフェース部111からメッセージを受け取ると、制御部112は、S702において、受け取ったメッセージの種類をチェックする。そして、受け取ったメッセージが“WebExplore”のURL(S401参照)であった場合には、制御部112は、処理をS702からS703へ進める。
【0241】
S703では、制御部112は、自システムのコピーサーバ10内に記憶されている内容(即ち、画像ファイルの送受信先として予め登録されている他のコピーシステム1’やクライアント端末2の名称及びIPアドレス,Javaアプレット133のクラスファイル名,その他のパラメータ)に基づいて、ハイパーテキストデータ“WebExplore.htlm”をダイナミックに作成する。
【0242】
次のS704では、制御部112は、S703にて作成したハイパーテキストデータ“WebExplore.htlm”を、要求元のクライアント端末2(ウェッブブラウザ301)へ送信する。その後、制御部112は、S710において、制御部管理テーブルに記録されている自らの情報(即ち、ネットワークインタフェース部111から渡された使用制御部番号に対応した情報)を「ビジー状態」から「空状態」に書き換えた後に、処理をS701に戻す。
【0243】
一方、ネットワークインタフェース部111から受け取ったメッセージがJavaアプレットのクラスファイル要求メッセージ(S403参照)」であった場合には、制御部112は、処理をS702からS705へ進める。
【0244】
S705では、クラスファイル要求メッセージにおいて要求されているクラスファイルをHDD制御部113から受け取り、順次、これを要求しているクライアント端末2(ウェッブブラウザ301)へ送信する(プログラム送信部に相当)。その後、制御部112は、S710において、制御部管理テーブルに記録されている自らの情報を「ビジー状態」から「空状態」に書き換えた後に、処理をS701に戻す。
【0245】
一方、ネットワークインタフェース部112から受け取ったメッセージがJavaアプレット133又は他のコピーシステム1’からのファイルリスト要求(S508,S712参照)であった場合には、制御部112は、処理をS702からS711へ進める。
【0246】
S711では、制御部112は、ファイルリスト要求に指定されたパス名が自システム内のドライブ名を含んでいるか否かをチェックする。そして、自システム内のドライブ名を含んでいない場合には、制御部112は、S712において、当該パス名によって示される要求先コピーシステム(セカンダリコピーシステム)1’とリンクを行い、ファイルリスト要求パケットを転送する。制御部112は、次のS713において、S712にて転送されたファイルリスト要求パケットに対するファイル情報の応答(S715参照)を待ち、応答があると、処理をS715へ進める。
【0247】
これに対して、ファイルリスト要求に指定されたパス名が自システム内のドライブ名を含んでいる場合には、制御部112は、S714において、ハードディスク13から、当該パス名によって示されるディレクトリのファイル情報を読み出した後に、処理をS715に進める。
【0248】
S715では、制御部112は、S714にて自ら読み出したファイル情報をファイルリスト要求元のJavaアプレット133又はプライマリコピーシステム1’へ送信する(管理情報応答部に相当)。若しくは、S713にてセカンダリコピーシステム1’から受信したファイル情報を、ファイルリスト要求元のJavaアプレット133へ送信する(管理情報応答部に相当)。その後、制御部112は、S710において、制御部管理テーブルに記録されている自らの情報を「ビジー状態」から「空状態」に書き換えた後に、処理をS701に戻す。
【0249】
一方、ネットワークインタフェース部112から受け取ったメッセージがJavaアプレット133又は他のコピーシステム1’からのファイルダウンロード要求(S515,S526,S531,S717参照)であった場合には、制御部112は、処理をS702からS716へ進める。
【0250】
S716では、制御部112は、ファイルダウンロード要求に指定されたパス名(S531にて送信されたファイルダウンロード要求の場合にはコピー元として指定されたパス名)が自システム内のドライブ名を含んでいるか否かをチェックする。そして、自システム内のドライブ名を含んでいない場合には、制御部112は、S717において、当該パス名によって示される要求先コピーシステム(セカンダリコピーシステム)1’とリンクを行い、ファイルダウンロード要求パケットを転送する。制御部112は、次のS718において、S717にて転送されたファイルダウンロード要求パケットに対する画像ファイルの応答(S727参照)を待ち、応答があると、処理をS727へ進める。
【0251】
これに対して、ファイルダウンロード要求に指定されたパス名が自システム内のドライブ名を含んでいる場合には、制御部112は、S719において、ファイルダウンロード要求に指定されたファイルタイプがJPEGサムネイルファイルであるか全データを含む画像ファイルであるかをチェックする。そして、JPEGサムネイルファイルが指定されている場合(S515,S526,S717参照)には、処理をS720へ進める。
【0252】
S720では、制御部112は、ファイルダウンロード要求にページ番号の指定があるか否かをチェックする。そして、ページ番号の指定がない場合(S515,S717参照)には、制御部112は、S721において、ファイルダウンロード要求に指定されたファイル名に対応したJPEGファイル又はTIFFファイルをハードディスク13から読み出し、先頭の頁用のJPEG Thumbnail領域62,72から、JPEGサムネイルデータを抽出して、これをJPEGファイル(JPEGサムネイルファイル)(概略画像用JPEGファイル)に格納する。このS721を完了すると、制御部112は、処理をS727へ進める。
【0253】
これに対してファイルダウンロード要求にページ番号の指定がある場合(S526,S717参照)には、制御部112は、S722において、ファイルダウンロード要求に指定されたファイル名に対応したJPEGファイル又はTIFFファイルをハードディスク13から読み出し、指定されたページ番号の頁用のJPEG Thumbnail領域62,72から、JPEGサムネイルデータを抽出して、これをJPEGファイル(JPEGサムネイルファイル)(概略画像用JPEGファイル)に格納する。このS722を完了すると、制御部112は、処理をS727へ進める。
【0254】
一方、ファイルダウンロード要求に指定されたファイルタイプが全データを含む画像ファイルであった場合(S531,S717参照)には、制御部112は、処理をS719からS723へ進める。このS723では、制御部112は、ファイルダウンロード要求においてコピー元として指定されたパス名及びファイル名に対応したJPEGファイル又はTIFFファイルを、ハードディスク13から読み出す。
【0255】
次のS724では、制御部112は、S723にて読み出した画像ファイルがJPEGファイルであるかTIFFファイルであるかをチェックする。そして、TIFFファイルであった場合には、処理をそのままS727へ進める。これに対して、JPEGファイルであった場合には、制御部112は、S725において、それがJPEGマルチページファイル(図38参照)であるかJPEGシングルページファイル(図37参照)であるかをチェックする。そして、JPEGシングルページファイルである場合には、制御部112は、処理をそのままS727へ進める。これに対して、JPEGマルチページファイルである場合には、制御部112は、処理をS726へ進める。
【0256】
S726では、制御部112は、S723にて読み出したJPEGマルチページファイルを分解し、個々の頁用のTotal JPEG data領域60-1〜Xのみからなる複数のJPEGファイルに分割する。このS726を完了すると、制御部112は、処理をS727へ進める。
【0257】
S727では、制御部112は、S721又はS722にて抽出したJPEGサムネールデータを格納したJPEGファイル,S723にて読み出したJPEGファイル又はTIFFファイル,若しくはS726にて分割した複数のJPEGファイルを、ファイルダウンロード要求元のJavaアプレット133又はプライマリコピーシステム1’へ送信する(概略画像用JPEGファイル応答部に相当)。若しくは、S718にてセカンダリコピーシステム1’から受信したJPEGファイル又はTIFFファイルを、ファイルダウンロード要求元のJavaアプレット133へ送信する(概略画像用JPEGファイル応答部に相当)。その後、制御部112は、S710において、制御部管理テーブルに記録されている自らの情報を「ビジー状態」から「空状態」に書き換えた後に、処理をS701に戻す。
【0258】
一方、ネットワークインタフェース部112から受け取ったメッセージがJavaアプレット133又は他のコピーシステム1’からのファイルコピー要求(S535,S739参照)であった場合には、制御部112は、処理をS702からS728へ進める。
【0259】
S728では、制御部112は、ファイルコピー要求に指定されているコピー元パス名及びコピー先パス名が共に自システム内のドライブ名を含んでいるか否かをチェックする。そして、コピー元パス名及びコピー先パス名が共に自システム内のドライブ名を含んでいる場合には、制御部112は、S729において、ファイルコピー要求に指定されているコピー元パス名及びファイル名によって特定されるコピー元ファイル(JPEGファイル又はTIFFファイル)を読み出し、これをコピー先パス名によって特定されるハードディスク13内のディレクトリへ、書き込む。次のS730では、制御部112は、Javaアプレット133よって直接要求された場合に限り、このJavaアプレット133に対して、コピーを正常に受け付けた旨を応答する。
【0260】
これに対して、ファイルコピー要求に指定されているコピー元パス名及びコピー先パス名の何れかが他システム内のドライブを含んでいる場合には、制御部112は、処理をS731へ進める。S731では、制御部112は、ファイルコピー要求に指定されているコピー元パス名が自システム内のドライブ名を含んでおり且つコピー先パス名が他システム内のドライブ名を含んでいるか否かをチェックする。そして、コピー元パス名が自システム内のドライブ名を含んでおり且つコピー先パス名が他システム内のドライブ名を含んでいる場合には、制御部112は、S732において、コピー先システム(セカンダリコピーシステム)1’とリンクを行い、ファイルコピー要求に指定されているコピー元パス名及びファイル名によって特定されるコピー元ファイル(JPEGファイル又はTIFFファイル)をハードディスク13から読み出し、コピー先パスを指定して送信先システムへ送信する(画像ファイル送信部に相当)。次のS733では、制御部112は、Javaアプレット133よって直接要求された場合に限り、このJavaアプレット133に対して、コピーを正常に受け付けた旨を応答する。
【0261】
これに対して、ファイルコピー要求に指定されているコピー元パス名が他システム内のドライブ名を含んでいる場合には、制御部112は、処理をS734へ進める。S734では、制御部112は、ファイルコピー要求に指定されているコピー元パス名が他システム内のドライブ名を含んでおり且つコピー先パス名が自システム内のドライブ名を含んでいるか否かをチェックする。そして、コピー元パス名が他システム内のドライブ名を含んでおり且つコピー先パス名が自システム内のドライブ名を含んでいる場合には、制御部112は、S735において、コピー元システム(セカンダリコピーシステム)1’とリンクを行い、コピー元ファイル名及びパス名とコピー先パス名を指定したファイル転送要求パケットを転送する。次のS736では、制御部112は、Javaアプレット133に対して、コピーを正常に受け付けた旨を応答する。次のS737では、制御部112は、S736にて送信したファイル転送要求パケットに対してコピー元システムが画像ファイル(JPEGファイル又はTIFFファイル)の応答してくるのを待つ。そして、画像ファイルの応答(S708参照)があると、制御部112は、次のS738において、受信した画像ファイルのデータを、ファイルコピー要求において指定されていたコピー先パス名に対応するディレクトリに書き込む。
【0262】
これに対して、ファイルコピー要求に指定されているコピー先パス名が他システム内のドライブ名を含んでいる場合には、制御部112は、処理をS739へ進める。S739では、制御部112は、コピー元システム(セカンダリコピーシステム)1’とリンクを行い、ファイルコピー要求パケットを転送する。次のS740では、制御部112は、Javaアプレット133に対して、コピーを正常に受け付けた旨を応答する。
【0263】
S730,S733,S738,S740の何れかを終了すると、制御部112は、S710において、制御部管理テーブルに記録されている自らの情報を「ビジー状態」から「空状態」に書き換えた後に、処理をS701に戻す。
【0264】
一方、ネットワークインタフェース部112から受け取ったメッセージが他のコピーシステム1’から送信された画像ファイル(S732参照)であった場合には、制御部112は、処理をS702からS706へ進める。
【0265】
S706では、制御部112は、受信した画像ファイルのデータを、指定されたコピー先パスに対応するディレクトリに書き込む。次のS707では、制御部112は、画像ファイルのデータ受信を終了したか否かをチェックする。そして、未だデータ受信を終了していない場合には処理をS706に戻し、データ受信を終了した場合には、S710において、制御部管理テーブルに記録されている自らの情報を「ビジー状態」から「空状態」に書き換えた後に、処理をS701に戻す。
【0266】
一方、ネットワークインタフェース部112から受け取ったメッセージが他のコピーシステム1’から送信されたファイル転送要求(S735参照)であった場合には、制御部112は、処理をS702からS708へ進める。
【0267】
S708では、制御部112は、ファイル転送要求に指定されているコピー元パス名及びファイル名によって特定されるコピー元ファイル(JPEGファイル又はTIFFファイル)を読み出し、要求元であるコピー先システム(プライマリコピーシステム)へ送信する。次のS709では、制御部112は、ファイルの全データを送信し終えたか否かをチェックする。そして、未だ全データを送信し終えていない場合には処理をS708に戻し、全データを送信し終えた場合には、S710において、制御部管理テーブルに記録されている自らの情報を「ビジー状態」から「空状態」に書き換えた後に、処理をS701に戻す。
【0268】
一方、ネットワークインタフェース部112から受け取ったメッセージがJavaアプレット133又は他のコピーシステム1’からのコピー状況確認であった場合(S538,S744参照)には、制御部112は、処理をS702からS741へ進める。
【0269】
S741では、制御部112は、コピー状況確認に指定されているコピー元パス名及びコピー先パス名が共に自システム内のドライブ名を含んでいるか否かをチェックする。そして、コピー元パス名及びコピー先パス名が共に自システム内のドライブ名を含んでいる場合には、制御部112は、S742において、コピー状況確認に指定されている処理番号,コピー元パス名及びファイル名,並びにコピー先パス名に基づいて、コピー動作の進捗状況をチェックし、その処理プログレス(%)を、Javaアプレット133に対して返送する。
【0270】
これに対して、ファイルコピー状況確認に指定されているコピー元パス名及びコピー先パス名の何れかが他システム内のドライブを含んでいる場合には、制御部112は、処理をS743へ進める。S743では、制御部112は、コピー状況確認の要求元がJavaアプレット133であるか他のコピーシステム1’であるかをチェックする。そして、要求元がJavaアプレット133であった場合には、制御部112は、S744において、コピー先又はコピー元である他のコピーシステム1’に対して、更に、コピー状況確認パケットを送信する。次のS745では、制御部112は、S744にて送信したコピー状況確認パケットを受信したコピーシステム1’からの応答(S747参照)を待つ。そして応答があった場合には、制御部112は、処理をS746へ進める。
【0271】
S746では、制御部112は、コピー状況確認に指定されている処理番号,コピー元パス名及びファイル名,並びにコピー先パス名に基づいて、自システム内部におけるコピー動作の進捗状況,及び、S745にて他のシステムから応答されたコピー状況(処理プログレス)をチェックし、その処理プログレス(%)を、Javaアプレット133に対して返送する。
【0272】
これに対して、コピー状況確認の要求元が他のコピーシステム(プライマリコピーシステム)1’であった場合には、制御部112は、S747において、コピー状況確認に指定されている処理番号,コピー元パス名及びファイル名,並びにコピー先パス名に基づいて、コピー動作の進捗状況をチェックし、その処理プログレス(%)を、要求元のプライマリコピーシステム1’に対して返送する。
【0273】
S742,S746,S747の何れかを終了すると、制御部112は、S710において、制御部管理テーブルに記録されている自らの情報を「ビジー状態」から「空状態」に書き換えた後に、処理をS701に戻す。
【0274】
一方、ネットワークインタフェース部112から受け取ったメッセージがJavaアプレット133又は他のコピーシステム1’からのファイル検索要求であった場合(S544,S752参照)であった場合には、制御部112は、処理をS702からS748へ進める。
【0275】
S748では、制御部112は、ファイル検索要求に指定されている検索範囲が自システム内のものであるか他システム内のものであるかをチェックする。そして、検索範囲が他システム内のものである場合には、制御部112は、S749において、他システム(セカンダリコピーシステム)とリンクを行い、ファイル検索要求パケットを転送する。制御部112は、次のS750において、S749にて転送したファイル検索要求パケットに対する検索結果の応答(S751参照)を待ち、応答があると、処理をS751へ進める。
【0276】
これに対して、ファイル検索要求に指定されている検索範囲が自システム内のものである場合には、制御部112は、S752において、ファイル検索要求において指定された検索範囲及び検索対象ファイル名又検索対象ディレクトリ名に従って、自システム内のハードディスク13内でファイル検索を実行する。このS752の実行後、制御部112は、処理をS751へ進める。
【0277】
S751では、制御部112は、S752でのファイル検索によって獲得した検索結果をファイル検索要求元のJavaアプレット133又はプライマリコピーシステム1’へ送信する。若しくは、S750にてセカンダリコピーシステム1’から受信したファイル検索結果を、ファイル検索要求元のJavaアプレット133へ送信する。その後、制御部112は、S710において、制御部管理テーブルに記録されている自らの情報を「ビジー状態」から「空状態」に書き換えた後に、処理をS701に戻す。
【0278】
一方、ネットワークインタフェース部112から受け取ったメッセージがJavaアプレット133又は他のコピーシステム1’からのファイル削除要求であった場合(S550,S754参照)であった場合には、制御部112は、処理をS702からS753へ進める。
【0279】
S753では、制御部112は、ファイル削除要求に指定されている削除対象ファイル又はディレクトリのパス名が自システム内のドライブ名を含むか他システム内のドライブ名を含むかをチェックする。そして、パス名が他システム内のドライブ名を含む場合には、制御部112は、S754において、他システム(セカンダリコピーシステム)とリンクを行い、ファイル削除要求パケットを転送する。制御部112は、次のS755において、S754にて転送したファイル削除要求パケットに対する削除結果の応答(S756参照)を待ち、応答があると、処理をS756へ進める。
【0280】
これに対して、ファイル削除要求に指定されている削除対象ファイル又はディレクトリのパス名が自システム内のドライブ名を含む場合には、制御部112は、S757において、ファイル削除要求において指定されたパス名及び削除対象ファイル名又はディレクトリ名に従って、削除対象ファイル又は削除対象ディレクトリを削除する。このS757の実行後、制御部112は、処理をS756へ進める。
【0281】
S756では、制御部112は、S757での削除の結果(削除されたファイル又はディレクトリが格納されているドライブの空きディスク容量及び総ディスク容量の情報を含む)をファイル削除要求元のJavaアプレット133又はプライマリコピーシステム1’へ送信する。若しくは、S755にてセカンダリコピーシステム1’から受信したファイル削除結果を、ファイル削除要求元のJavaアプレット133へ送信する。その後、制御部112は、S710において、制御部管理テーブルに記録されている自らの情報を「ビジー状態」から「空状態」に書き換えた後に、処理をS701に戻す。
【0282】
一方、ネットワークインタフェース部112から受け取ったメッセージがJavaアプレット133又は他のコピーシステム1’からのファイルリネーム要求であった場合(S557,S759参照)であった場合には、制御部112は、処理をS702からS758へ進める。
【0283】
S758では、制御部112は、ファイルリネーム要求に指定されているリネーム対象ファイル又はディレクトリのパス名が自システム内のドライブ名を含むか他システム内のドライブ名を含むかをチェックする。そして、パス名が他システム内のドライブ名を含む場合には、制御部112は、S759において、他システム(セカンダリコピーシステム)とリンクを行い、ファイルリネーム要求パケットを転送する。制御部112は、次のS760において、S759にて転送したファイルリネーム要求パケットに対するリネーム結果の応答(S761参照)を待ち、応答があると、処理をS761へ進める。
【0284】
これに対して、ファイルリネーム要求に指定されているリネーム対象ファイル又はディレクトリのパス名が自システム内のドライブ名を含む場合には、制御部112は、S762において、ファイルリネーム要求において指定されたパス名及びリネーム対象ファイル名又はディレクトリ名に従って、リネーム対象ファイル又はリネーム対象ディレクトリを特定し、その名称をファイルリネーム要求に指定された新名称に変更する。このS762の実行後、制御部112は、処理をS761へ進める。
【0285】
S761では、制御部112は、S762でのリネームの結果(正常にリネームが完了した旨)をファイルリネーム要求元のJavaアプレット133又はプライマリコピーシステム1’へ送信する。若しくは、S760にてセカンダリコピーシステム1’から受信したファイルリネーム結果を、ファイルリネーム要求元のJavaアプレット133へ送信する。その後、制御部112は、S710において、制御部管理テーブルに記録されている自らの情報を「ビジー状態」から「空状態」に書き換えた後に、処理をS701に戻す。
【0286】
(動作例)次に、上述した構成を有する本実施例によるネットワークコピーファイル管理システムの動作例を、具体的に行う。なお、以下の説明においては、オペレータの操作するクライアント端末2の近所に第1のコピーシステム1が設置されており、遠隔地に第2のコピーシステム1’が設置されているものとする。そのため、オペレータは、第1のコピーシステム1のスキャナ20に原稿をセットしてそのタッチパネル18及びキーボード23を操作することになるので、この第1のコピーシステム1が「プライマリコピーシステム」となり、第2のコピーシステム1’が「セカンダリコピーシステム」となるものとする。
【0287】
<スキャンモードでの画像ファイルの格納>最初に、プライマリコピーシステム1をスキャンモードに設定して原稿を読み込んだ場合の動作を、図46のタイムチャートを参照して説明する。この場合、動作の前提として、オペレータは、タッチパネル18に表示されているスキャンモードボタン53を押下し、その結果として表示されるスキャンモード基本操作画面(図36)上で各種のパラメータを設定するとともに、スキャナ20のフラットベット又はADFに原稿をセットする。
【0288】
このような準備を行った後でオペレータがキーボード23中のスタートキーを押下すると、オペレーションパネル部118は、これらのパラメータ及びスタートキーが押下された旨を含んだキー情報メッセージを、マネジメント部114対して送信する(S006)。このキー情報メッセージを受け取ったマネジメント部114は、このキー情報メッセージに含まれていた各パラメータを保持しつつ、スキャナ部115に対して、スキャナ動作確認要求メッセージを送信する(S114)。このスキャナ動作確認要求メッセージを受信したスキャナ部115は、スキャナ20がビジー状態であるかアイドル状態であるをか、マネジメント部114に対して応答する(S203)。この応答を受け取ったマネジメント部114は、応答がビジー状態であった場合にはビジーを表示するための表示番号を設定した表示切替メッセージを、また、応答がアイドル状態であった場合にはスキャン中を表示するための表示番号を設定した表示切替メッセージを、オペレーションパネル部118へ送信する(S122,S124)。この表示切替メッセージを受信したオペレーションパネル部118は、LCD19上に、表示番号に従った表示を行う(S008)。
【0289】
また、スキャナ部115からの応答がアイドル状態であった場合には、マネジメント部114は、HDD制御部113に対して、キー情報メッセージに含まれていた各種パラメータを付した「スキャン及びHDD格納依頼メッセージ」を送信する(S123)。マネジメント部114から「スキャン及びHDD格納依頼メッセージ」を受け取ったHDD制御部113は、スキャナ部115に対して、「スキャン及びHDD格納依頼メッセージ」に付されていた各種パラメータを付したスキャン要求メッセージを送信する(S303)。すると、スキャナ部115は、スキャン要求メッセージに付されていた各種パラメータに従って、スキャナ20のフラットベット又はADFにセットされている原稿の一頁毎に、スキャンの実行をスキャナ20に指示する(S211)。
【0290】
そして、スキャナ部115は、スキャナ20から所定ライン分のスキャンデータを受信する毎に、受信したスキャンデータをHDD制御部113へ送信する(S213)。そして、各頁の最終ラインを含むスキャンデータを送信し終わると、スキャナ部115は、HDD制御部113に対してスキャン終了メッセージを送信するとともに(S217,S218)、残頁がない場合には、マネジメント部114に対して処理終了メッセージを送信する(S219)。HDD制御部113は、「スキャン及びHDD格納依頼メッセージ」中のファイルタイプパラメータに応じて、JPEGファイル又はTIFFファイルを作成する。何れの画像ファイルにおいても、原稿が複数頁である場合には、スキャナ部115から受信したスキャンデータに基づいて各頁についての画像データ(JPEGデータ又は24ビットRGBデータ)を作成して、画像ファイル内に格納する。さらに、各頁について、夫々、スキャンデータの解像度を落としてJPEG圧縮したJPEGサムネイルデータを作成しして、画像ファイル内に格納する。このようにして画像ファイルを作成すると、HDD制御部113は、マネジメント部114に対して処理終了メッセージを送信する(S363,S374)。
【0291】
スキャナ部115及びHDD制御部113の双方から処理終了メッセージを受信したマネジメント部114は、通常のスキャンモード基本操作画面を表示するための表示番号を設定した表示切替メッセージを、オペレーションパネル部118へ送信する(S105)。この表示切替メッセージを受信したオペレーションパネル部118は、LCD19上に、元のスキャンモード基本操作画面を表示する(S008)。
【0292】
<クライアント端末からのファイル操作>次に、クライアント端末のウェッブブラウザ301からプライマリコピーシステム1へのファイル操作の場合の動作を説明する。この場合、オペレータは、クライアント端末2上にウェッブブラウザ301を立ち上げ、このウェッブブラウザ301上でプライマリコピーシステム1の“WebExplore”のURLを入力して、通信部302を介して、ネットワークNWへ送出する(S401)。すると、プライマリコピーシステム1のコピーサーバ10内で実行されているネットワークインタフェース部111がこのURLを受信して、制御部管理テーブルにおいて空状態として管理されている何れかの制御部112に対して、このURLを渡す(S601〜S604)。
【0293】
すると、この制御部112は、自システム1に画像ファイルの送受信先として登録されている他のコピーシステム(セカンダリコピーシステム)1’及び他のクライアント端末2のIPアドレス及び名称についての情報やJavaアプレットのクラスファイル名称等を含むハイパーテキストデータ“WebExplore.html”をダイナミックに作成し(S703)、このハイパーテキストデータ“WebExplore.html”をクライアント端末2のウェッブブラウザ301に送信する(S704)。
【0294】
このハイパーテキストデータ“WebExplore.html”を受信したウェッブブラウザ301は、このハイパーテキストデータ“WebExplore.html”内にそのアプレットクラスファイル名称が記載されているJavaアプレットのクラスファイルを、サーバ10に要求する(S403)。この要求を受信したネットワークインタフェース部111は、待ち状態にある何れかの制御部112に、その要求を渡す(S601〜S604)。このクラスファイルの要求を受け取った制御部112は、指定されたアプレットクラスファイル名称に従って、要求されたクラスファイルを順次ハードディスク13から読み出して、クライアント端末2のウェッブブラウザ301に送信する(S705)。
【0295】
このようにして起動に必要な全クラスファイルがクライアント端末2のRAM32上に揃うと、ウェッブブラウザ301は、そのJavaアプレット133を起動する(S405)。このJavaアプレット133は、ウェッブブラウザ301による表示画面中の指定された領域に、図42に示す初期画面80を表示する。
【0296】
〔ファイルリスト表示〕次に、初期画面が表示されている状態下、ファイルリスト表示が選択されて(S505)、何れかのディレクトリ名がクリックされた場合における動作を、説明する。
【0297】
・プライマリコピーシステム1内のディレクトリ名がクリックされた場合初期画面80の左側の窓85中に表示されているプライマリコピーシステム1又はその下層のディレクトリ名をオペレータがクリックすると、図47に示されるように、Javaアプレット133は、プライマリコピーシステム1に対して、クリックされたディレクトリ名に対応したパス名を指定したファイルリスト要求パケットを、送信する(S508)。このファイルリスト要求パケットを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、ハードディスク13から、ファイルリスト要求パケット内において指定されたパス名に対応するディレクトリ内のファイル情報(サブディレクトリ名,並びに、各画像ファイルのファイル名,ファイルサイズ,タイムスタンプ,ファイル属性及び頁数)を読み出して(S714)、このファイル情報を要求元のJavaアプレット133へ応答する(S715)。このファイル情報を受信したJavaアプレット133は、初期画面の左側の窓85におけるオペレータによってクリックされたディレクトリ名の下階層に、受信したファイル情報に基づいたサブディレクトリ名のツリー表示を行う(S510)。同時に、HDD制御部113は、図44に示されるように、初期画面の右側の窓86内に、受信したファイル情報の一覧表示(ファイルリスト表示)を行う(S512)。
【0298】
・セカンダリコピーシステム1’内のディレクトリ名がクリックされた場合初期画面80の左側の窓85中に表示されている何れかのセカンダリコピーシステム1’又はその下層のディレクトリ名をオペレータがクリックすると、図48に示されるように、Javaアプレット133は、プライマリコピーシステム1に対して、クリックされたディレクトリ名に対応したパス名を指定したファイルリスト要求パケットを、送信する(S508)。
【0299】
このファイルリスト要求パケットを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、ファイルリスト要求パケット内において指定されたパス名に対応するセカンダリコピーシステム1’に対して、ファイルリスト要求パケットを転送する(S712)。
【0300】
このファイルリスト要求パケットを受信したセカンダリコピーシステム1’の制御部112は、ハードディスク13から、ファイルリスト要求パケット内において指定されたパス名に対応するディレクトリ内のファイル情報(サブディレクトリ名,並びに、各画像ファイルのファイル名,ファイルサイズ,タイムスタンプ,ファイル属性及び頁数)を読み出して(S714)、このファイル情報を要求元のプライマリコピーシステム1へ応答する(S715)。
【0301】
このファイル情報の応答を受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、受信したファイル情報を、要求元のJavaアプレット133へ応答する(S715)。このファイル情報を受信したJavaアプレット133は、初期画面の左側の窓85におけるオペレータによってクリックされたディレクトリ名の下階層に、受信したファイル情報に基づいたサブディレクトリ名のツリー表示を行う(S510)。同時に、HDD制御部113は、図44に示されるように、初期画面の右側の窓86内に、受信したファイル情報の一覧表示(ファイルリスト表示)を行う(S512)。
【0302】
〔サムネイル表示〕次に、初期画面が表示されている状態下、サムネイル表示が選択されて(S505)、何れかのディレクトリ名がクリックされた場合における動作を、説明する。
【0303】
・プライマリコピーシステム1内のディレクトリ名がクリックされた場合初期画面80の左側の窓85中に表示されているプライマリコピーシステム1又はその下層のディレクトリ名をオペレータがクリックすると、図49に示されるように、ファイルリスト表示の場合と同様にして、ファイル情報がJavaアプレット133へ応答され、初期画面80の左側の窓85中にツリー表示がなされる(S508,S714,S715、S509,S510)。
【0304】
次に、Javaアプレット133は、受信したファイル情報中に含まれるファイル名のうち最初のものについて、表示タイプパラメータをサムネイルと設定するとともにパス名及びそのファイル名を設定したファイルダウンロード要求パケットを、プライマリコピーシステム1に対して送信する(S515)。このファイルダウンロード要求パケットを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、ファイルダウンロード要求パケット内において指定されたパス名及びファイル名に対応する画像ファイルをハードディスク13内から読み出すとともに、その画像ファイル中の最初の頁のJPEGサムネイルデータを抽出し、そのJPEGサムネイルデータを格納したJPEGサムネイルファイルを、要求元のJavaアプレット133へ送信する(S721,S727)。なお、ファイル情報中に複数のファイル名が含まれる場合には、最初のファイル名から所定個数(予めオペレータによって設定されている表示サムネイル数と同個数)のファイル名について、夫々、上述したファイルダウンロード要求パケット送信(S515)及びJPEGサムネイルファイルの送信(S727)が、繰り返される。
【0305】
所定個数又はファイル情報中の全てのファイル名についてJPEGサムネイルファイルを受信すると、Javaアプレット133は、図45に示すように、受信してセーブしておいた各JPEGサムネイルファイルに基づいて、初期画面80の右側の窓86内に、サムネイルの表示を行う。
【0306】
・セカンダリコピーシステム1’内のディレクトリ名がクリックされた場合初期画面80の左側の窓85中に表示されている何れかのセカンダリコピーシステム1’又はその下層のディレクトリ名をオペレータがクリックすると、図50に示されるように、ファイルリスト表示の場合と同様にして、ファイル情報がJavaアプレット133へ応答され、初期画面80の左側の窓85中にツリー表示がなされる(S508,S712,S714,S715、S509,S510)。
【0307】
次に、Javaアプレット133は、受信したファイル情報中に含まれるファイル名のうち最初のものについて、表示タイプパラメータをサムネイルと設定するとともにパス名及びそのファイル名を設定したファイルダウンロード要求パケットを、プライマリコピーシステム1に対して送信する(S515)。
【0308】
このファイルダウンロード要求パケットを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、ファイルダウンロード要求パケット内において指定されたパス名に対応するセカンダリコピーシステム1’に対して、ファイルダウンロード要求パケットを転送する(S717)。
【0309】
このファイルダウンロード要求パケットを受信したセカンダリコピーシステムは、ファイルダウンロード要求パケット内において指定されたパス名及びファイル名に対応する画像ファイルをハードディスク13内から読み出すとともに、その画像ファイル中の最初の頁のJPEGサムネイルデータを抽出し、そのJPEGサムネイルデータを格納したJPEGサムネイルファイルを、要求元のプライマリコピーシステム1へ送信する(S721,S727)。
【0310】
このJPEGサムネイルファイルを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、受信したJPEGサムネイルファイルを、要求元のJavaアプレット133へ送信する(S727)。
【0311】
なお、ファイル情報中に複数のファイル名が含まれる場合には、最初のファイル名から所定個数(予めオペレータによって設定されている表示サムネイル数と同個数)のファイル名について、夫々、上述したファイルダウンロード要求パケットの送信及び転送(S515,S717)及びJPEGサムネイルファイルの送信(S727)が、繰り返される。
【0312】
所定個数又はファイル情報中の全てのファイル名についてJPEGサムネイルファイルを受信すると、Javaアプレット133は、図45に示すように、受信してセーブしておいた各JPEGサムネイルファイルに基づいて、初期画面80の右側の窓86内に、サムネイルの表示を行う。
【0313】
〔ファイルコピー〕次に、ファイルリスト表示又はサムネイル表示がなされている状態下、何れかのファイル名がドラッグされて、何れかのディレクトリ名上にドロップされた場合における動作を、説明する。
【0314】
・ドラッグされたファイル名のディレクトリがプライマリコピーシステム1内であり且つドロップされたディレクトリがマイコンピュータ又はその下層のディレクトリであった場合この場合、図51に示されるように、Javaアプレット133は、ドラッグされたファイル名及びそのパス名をコピー元として設定するとともにドロップされた自クライアント端末2内のディレクトリに対応するパス名をコピー先として設定したファイルダウンロード要求パケットを、プライマリコピーシステム1に対して送信する(S531)。
【0315】
このファイルダウンロード要求パケットを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、ファイルダウンロード要求パケット内においてコピー元として指定されたパス名及びファイル名に対応する画像ファイルをハードディスク13内から読み出して(S723)、要求元のJavaアプレット133に対して送信する(S727)。
【0316】
この画像ファイルを受信したJavaアプレット133は、受信した画像ファイルを、ハードディスク38において、コピー先として指定されたパス名に対応するディレクトリへ書き込む(S533)。
【0317】
・ドラッグされたファイル名のディレクトリがプライマリコピーシステム1内であり且つドロップされたディレクトリがプライマリコピーシステム1内であった場合この場合、図52に示されるように、Javaアプレット133は、ドラッグされたファイル名及びそのパス名をコピー元として設定するとともにドロップされたプライマリコピーシステム1内のディレクトリに対応するパス名をコピー先として設定したファイルダウンロード要求パケットを、プライマリコピーシステム1に対して送信する(S531)。
【0318】
このファイルダウンロード要求パケットを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、ファイルダウンロード要求パケット内においてコピー元として指定されたパス名及びファイル名に対応する画像ファイルをハードディスク13内から読み出して、ハードディスク13内において、コピー先として指定されたパス名に対応するディレクトリへ書き込む(S729)。同時に、制御部112は、要求元のJavaアプレット133に対してコピーを受け付けた旨を応答する(S730)。
【0319】
この応答を受信したJavaアプレット133は、コピー元のファイル名及びパス名とコピー先のパス名とを設定したコピー状況確認パケットを、プライマリコピーシステム1に対して送信する(S538)。
【0320】
このコピー状況確認パケットを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、コピー進捗状況(エラー又はプログレス情報)を、要求元のJavaアプレット133に対して返送する(S742)。
【0321】
このコピー進捗状況を受信したJavaアプレット133は、コピー進捗状況に従って、エラー表示(S542),継続中表示(S540)又は終了表示(S541)を行う。
【0322】
・ドラッグされたファイル名のディレクトリがプライマリコピーシステム1内であり且つドロップされたディレクトリがセカンダリコピーシステム1’内であった場合この場合、図53に示されるように、Javaアプレット133は、ドラッグされたファイル名及びそのパス名をコピー元として設定するとともにドロップされたセカンダリコピーシステム1’内のディレクトリに対応するパス名をコピー先として設定したファイルダウンロード要求パケットを、プライマリコピーシステム1に対して送信する(S531)。
【0323】
このファイルダウンロード要求パケットを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、ファイルダウンロード要求パケット内においてコピー元として指定されたパス名及びファイル名に対応する画像ファイルをハードディスク13内から読み出して、コピー先パス名の情報を付して、コピー先パス名に対応するセカンダリコピーシステム1’に対して送信する(S732)。
【0324】
この送信ファイルを受信したセカンダリコピーシステム1’の制御部112は、受信した画像ファイルを、ハードディスク13内において、コピー先として指定されたパス名に対応するディレクトリへ書き込む(S706)。
【0325】
同時に、プライマリコピーシステム1の制御部112は、要求元のJavaアプレット133に対してコピーを受け付けた旨を応答する(S733)。
【0326】
この応答を受信したJavaアプレット133は、コピー元のファイル名及びパス名とコピー先のパス名とを設定したコピー状況確認パケットを、プライマリコピーシステム1に対して送信する(S538)。
【0327】
このコピー状況確認パケットを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、コピー先として指定されたパス名に対応するセカンダリコピーシステム1’に対して、コピー状況確認パケットを送信する(S744)。
【0328】
このコピー状況確認パケットを受信したセカンダリコピーシステム1’の制御部112は、コピー進捗状況(エラー又はプログレス情報)を、要求元のプライマリコピーシステム1に対して返送する(S747)。
【0329】
このコピー進捗状況を受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、受信したセカンダリコピーシステム1’のコピー進捗状況及び自システム内におけるコピー進捗状況に基づいてトータルのコピー進捗状況(エラー又はプログレス情報)を決定し、このコピー進捗状況を要求元のJavaアプレット133に対して返送する(S746)。
【0330】
このコピー進捗状況を受信したJavaアプレット133は、コピー進捗状況に従って、エラー表示(S542),継続中表示(S540)又は終了表示(S541)を行う。
【0331】
〔ファイル検索〕次に、ファイルリスト表示又はサムネイル表示がなされている状態下、図示せぬ検索ダイアログ中に検索対象ファイル名又はディレクトリ名及び検索範囲が入力された場合における動作を、説明する。
【0332】
・入力された検索範囲がプライマリコピーシステム1内であった場合この場合、図54に示されるように、Javaアプレット133は、入力されたプライマリコピーシステム1内の検索範囲及び検索対象ファイル名又はディレクトリ名を設定したファイル検索要求パケットを、プライマリコピーシステム1に対して送信する(S544)。
【0333】
このファイル検索要求パケットを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、ファイル検索要求パケット内において指定された検索範囲内で、指定された検索対象ファイル名を有するファイル又は指定された検索対象ディレクトリ名を有するディレクトリを検索する(S752)。そして、その検索結果をJavaアプレット133へ応答する(S751)。
【0334】
この検索結果を受信したJavaアプレット133は、受信した検索結果を表示する(S547)。
【0335】
・入力された検索範囲がセカンダリコピーシステム1’内であった場合この場合、図55に示されるように、Javaアプレット133は、入力されたセカンダリコピーシステム1’内の検索範囲及び検索対象ファイル名又はディレクトリ名を設定したファイル検索要求パケットを、プライマリコピーシステム1に対して送信する(S544)。
【0336】
このファイル検索要求パケットを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、ファイル検索要求パケットをセカンダリコピーシステム1’へ転送する(S749)。
【0337】
このファイル検索要求パケットを受信したセカンダリコピーシステム1’の制御部112は、ファイルダ検索要求パケット内において指定された検索範囲内で、指定された検索対象ファイル名を有するファイル又は指定された検索対象ディレクトリ名を有するディレクトリを検索する(S752)。そして、その検索結果を要求元のプライマリコピーシステム1へ応答する(S751)。
【0338】
この検索結果を受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、その検索結果をJavaアプレット133へ転送する(S751)。
【0339】この検索結果を受信したJavaアプレット133は、受信した検索結果を表示する(S547)。
【0340】
〔ファイル削除〕次に、ファイルリスト表示又はサムネイル表示がなされている状態下、何れかのファイル名又はサムネイルがクリックされた後に、メニューバー83から「ファイル」の「削除」がクリックされた場合,若しくは削除ボタン83dがクリックされた場合における動作を、説明する。
【0341】
・クリックされた削除対象ファイル又は削除対象ディレクトリがプライマリコピーシステム1内であった場合この場合、図56に示されるように、Javaアプレット133は、クリックされた削除対象ファイル名又は削除対象ディレクトリ名及びそのパス名を設定したファイル削除要求パケットを、プライマリコピーシステム1に対して送信する(S550)。
【0342】
このファイル削除要求パケットを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、ハードディスク13から、ファイルダ削除要求パケットによって指定されたパス名及び削除対象ファイル名又は削除対象ディレクトリ名に対応する削除対象ファイル又は削除対象ディレクトリを削除する(S757)。そして、その削除結果(パス名によって特定されるディレクトリが使用可能な空きディスクスペース及び総ディスクスペースの情報を含む)を、Javaアプレット133へ応答する(S756)。
【0343】
この削除結果を受信したJavaアプレット133は、受信した削除結果中の空きディスク容量を、ステータスバー84上に表示する(S554)。
【0344】
・クリックされた削除対象ファイル又は削除対象ディレクトリがセカンダリコピーシステム1’内であった場合この場合、図57に示されるように、Javaアプレット133は、クリックされた削除対象ファイル名又は削除対象ディレクトリ名及びそのパス名を設定したファイル削除要求パケットを、プライマリコピーシステム1に対して送信する(S550)。
【0345】
このファイル削除要求パケットを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、ファイル削除要求パケットをセカンダリコピーシステム1’へ転送する(S754)。
【0346】
このファイル削除要求パケットを受信したセカンダリコピーシステム1’の制御部112は、ハードディスク13から、ファイルダ削除要求パケットによって指定されたパス名及び削除対象ファイル名又は削除対象ディレクトリ名に対応する削除対象ファイル又は削除対象ディレクトリを削除する(S757)。そして、その削除結果(パス名によって特定されるディレクトリが使用可能な空きディスクスペース及び総ディスクスペースの情報を含む)を、要求元のプライマリコピーシステム1へ応答する(S756)。
【0347】
この削除結果を受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、その削除結果をJavaアプレット133へ転送する(S756)。
【0348】
この削除結果を受信したJavaアプレット133は、受信した削除結果中の空きディスク容量を、ステータスバー84上に表示する(S554)。
【0349】
〔ファイルリネーム〕次に、ファイルリスト表示又はサムネイル表示がなされている状態下、何れかのファイル名又はサムネイルがクリックされた後に、メニューバー83から「ファイル」の「削除」がクリックされ,若しくは削除ボタン83dがクリックされ、更に、新たなファイル名又はディレクトリ名が入力された場合における動作を、説明する。
【0350】
・クリックされたリネーム対象ファイル又はリネーム対象ディレクトリがプライマリコピーシステム1内であった場合この場合、図58に示されるように、Javaアプレット133は、クリックされたリネーム対象ファイル名又はリネーム対象ディレクトリ名,そのパス名及び新たなファイル名又はディレクトリ名を設定したファイルリネーム要求パケットを、プライマリコピーシステム1に対して送信する(S557)。
【0351】
このファイルリネーム要求パケットを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、ハードディスク13内において、ファイルリネーム要求パケットによって指定されたパス名及びリネーム対象ファイル名又はリネーム対象ディレクトリ名に対応するファイル又はディレクトリの名称を、ファイルリネーム要求パケットによって指定された新たな名称に変更する(S762)。そして、そのリネーム結果を、Javaアプレット133へ応答する(S761)。
【0352】
このリネーム結果を受信したJavaアプレット133は、受信したリネーム結果に応じて、リネーム対象ファイル又はリネーム対象ディレクトリについて表示されている名称をリニューする(S561)。
【0353】
・クリックされたリネーム対象ファイル又はリネーム対象ディレクトリがセカンダリコピーシステム1’内であった場合この場合、図59に示されるように、Javaアプレット133は、クリックされたリネーム対象ファイル名又はリネーム対象ディレクトリ名,そのパス名及び新たなファイル名又はディレクトリ名を設定したファイルリネーム要求パケットを、プライマリコピーシステム1に対して送信する(S557)。
【0354】
このファイルリネーム要求パケットを受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、ファイルリネーム要求パケットをセカンダリコピーシステム1’へ転送する(S759)。
【0355】
このファイルリネーム要求パケットを受信したセカンダリコピーシステム1’の制御部112は、ハードディスク13内において、ファイルリネーム要求パケットによって指定されたパス名及びリネーム対象ファイル名又はリネーム対象ディレクトリ名に対応するファイル又はディレクトリの名称を、ファイルリネーム要求パケットによって指定された新たな名称に変更する(S762)。そして、そのリネーム結果を、要求元のプライマリコピーシステム1へ応答する(S761)。
【0356】
このリネーム結果を受信したプライマリコピーシステム1の制御部112は、そのリネーム結果をJavaアプレット133へ転送する(S761)。
【0357】
このリネーム結果を受信したJavaアプレット133は、受信したリネーム結果に応じて、リネーム対象ファイル又はリネーム対象ディレクトリについて表示されている名称をリニューする(S561)。
【0358】
<実施形態による効果>以上説明したように、本実施形態のネットワークコピーファイル管理システムによると、オペレータがコピーサーバ10のタッチパネル18からスキャンモード選択ボタン53を押下して、キーボード23中のスタートキーを押下すると、スキャナ20のフラットベット又はADFにセットされている原稿が読み取られるが、直ちにプリンタ21において用紙上に印字されることなく、読み取って得られた画像データが画像ファイル(JPEGファイル又はTIFFファイル)に格納されて、ハードディスク13内に保存される。そのうえで、オペレータがJavaアプレット133のクラスファイルをこのコピーサーバ10からダウンロードして、Javaアプレット133を実行することにより、このコピーサーバ10のハードディスク13に格納されている各画像ファイルの管理情報(ファイル名,ファイルサイズ,タイムスタンプ,ファイル属性,その画像ファイルに格納されている画像データの頁数)や各画像ファイルに格納されている画像データの概略画像(サムネイル)を、選択的に、クライアント端末2のディスプレイ40上に表示することができる。更に、クライアント端末2のディスプレイ上に表示されている何れかの画像ファイルのファイル名がドラッグされて、何れかのディレクトリ名上にドロップされると、コピーサーバ10のハードディスク13内に格納されている特定の画像ファイルが他のコピーシステム1’のコピーサーバ10又は他のクライアント端末2へコピーされる。従って、オペレータは、プライマリコピーシステム1のサーバ10に格納されている画像ファイルを、必要な時に必要な第3のネットワーク装置(セカンダリコピーシステム1’又は他のクライアント端末2)へ任意に送信することができるので、従来のFAXメールサービスよりもはるかに高画質且つ高速に、また、パソコン通信にて画像データを送信する場合よりもはるかに簡単に画像の送信が可能となる。
【0359】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明によると、原稿を読み取ることによってコピーシステムの画像読取部が得た画像データを画像ファイルとしてコピーシステム内のディスクに保存するとともに、コンピュータネットワークを介してこのコピーシステムに接続された端末からの要求に応じて、要求された範囲内の複数の画像ファイルの管理情報を端末の表示部上に表示させることができる。このように表示された複数の管理情報のうち何れかの管理情報がオペレータによって特定されるとともに、送信先の第3のネットワーク装置が特定されると、特定された管理情報に対応する画像ファイルが特定された第3のネットワーク装置へ送信(コピー,移動)される。従って、必要な時に必要なネットワーク装置へ画像を送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態であるネットワークファイル管理システムの概略構成図。
【図2】図1に示すクライアント端末の回路構成を示すブロック図。
【図3】図1に示す各コピーシステムのコピーサーバ上及びクライアント端末上で夫々実行されるタスクを示すプログラム構成図。
【図4】オペレーションパネル部が実行する処理を示すフローチャート。
【図5】マネジメント部が実行する処理を示すフローチャート。
【図6】マネジメント部が実行する処理を示すフローチャート。
【図7】スキャナ部が実行する処理を示すフローチャート。
【図8】スキャナ部が実行する処理を示すフローチャート。
【図9】HDD制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図10】HDD制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図11】HDD制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図12】HDD制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図13】HDD制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図14】HDD制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図15】HDD制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図16】ウェッブブラウザが実行する処理を示すフローチャート。
【図17】Javaアプレットが実行する処理を示すフローチャート。
【図18】Javaアプレットが実行する処理を示すフローチャート。
【図19】Javaアプレットが実行する処理を示すフローチャート。
【図20】Javaアプレットが実行する処理を示すフローチャート。
【図21】Javaアプレットが実行する処理を示すフローチャート。
【図22】Javaアプレットが実行する処理を示すフローチャート。
【図23】Javaアプレットが実行する処理を示すフローチャート。
【図24】Javaアプレットが実行する処理を示すフローチャート。
【図25】Javaアプレットが実行する処理を示すフローチャート。
【図26】ネットワーク受信部が実行する処理を示すフローチャート。
【図27】各制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図28】各制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図29】各制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図30】各制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図31】各制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図32】各制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図33】各制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図34】各制御部が実行する処理を示すフローチャート。
【図35】LCD上に表示されるコピーモード基本操作画面を示す図。
【図36】LCD上に表示されるスキャンモード基本操作画面を示す図。
【図37】JPEGシングルページファイルのフォーマット図。
【図38】JPEGマルチページファイルのフォーマット図。
【図39】シングルページTIFFファイルのフォーマット図。
【図40】マルチページTIFFファイルのフォーマット図。
【図41】制御部管理テーブルの概念図。
【図42】Javaアプレットによって表示される初期画面を示す図。
【図43】表示タイプの選択及び表示サムネイル数の設定時におけるメニューバーを示す拡大図。
【図44】ファイルリスト表示を示す図。
【図45】サムネイル表示を示す図。
【図46】スキャンデータの格納時におけるメッセージ送信を示すタイムチャート。
【図47】プライマリコピーシステム内のディレクトリに対するファイルリスト表示のためのメッセージ送信を示すタイムチャート。
【図48】セカンダリコピーシステム内のディレクトリに対するファイルリスト表示のためのメッセージ送信を示すタイムチャート。
【図49】プライマリコピーシステム内のディレクトリに対するサムネイル表示のためのメッセージ送信を示すタイムチャート。
【図50】セカンダリコピーシステム内のディレクトリに対するサムネイル表示のためのメッセージ送信を示すタイムチャート。
【図51】プライマリコピーシステムからの画像ファイルのダウンロード時におけるメッセージ送信を示すタイムチャート。
【図52】プライマリコピーシステム内での画像ファイルのコピー時におけるメッセージ送信を示すタイムチャート。
【図53】プライマリコピーシステムからセカンダリコピーシステムへの画像ファイルのコピー時におけるメッセージ送信を示すタイムチャート。
【図54】プライマリコピーシステム内での検索時におけるメッセージ送信を示すタイムチャート。
【図55】セカンダリコピーシステム内での検索時におけるメッセージ送信を示すタイムチャート。
【図56】プライマリコピーシステム内での削除時におけるメッセージ送信を示すタイムチャート。
【図57】セカンダリコピーシステム内での削除時におけるメッセージ送信を示すタイムチャート。
【図58】プライマリコピーシステム内でのリネーム時におけるメッセージ送信を示すタイムチャート。
【図59】セカンダリコピーシステム内でのリネーム時におけるメッセージ送信を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1 コピーシステム(プライマリコピーシステム)
1’ コピーシステム(セカンダリコピーシステム)
2 クライアント端末
10 コピーサーバ
11 RAM
13 ハードディスク
17 CPU
20 スキャナ
21 プリンタ
30 CPU
32 RAM
38 ハードディスク
112 制御部
113 HDD制御部
114 マネジメント部
115 スキャナ部
118 オペレーションパネル部
131 制御プログラム
132 ハイパーテキストデータ
133 Javaアプレット
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2005-05-25 
出願番号 特願2002-309438(P2002-309438)
審決分類 P 1 651・ 121- ZD (H04N)
最終処分 一部取消  
前審関与審査官 水野 恵雄  
特許庁審判長 関川 正志
特許庁審判官 杉山 務
大野 弘
登録日 2003-09-05 
登録番号 特許第3468240号(P3468240)
権利者 セイコーエプソン株式会社
発明の名称 ネットワークコピーファイル管理システム、コピーシステム、コピーサーバ、ネットワークコピーファイル管理方法、コンピュータ可読媒体  
代理人 金井 英幸  
代理人 金井 英幸  

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