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審決分類 |
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載 H04N 審判 全部申し立て 2項進歩性 H04N |
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管理番号 | 1128912 |
異議申立番号 | 異議2003-73691 |
総通号数 | 74 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許決定公報 |
発行日 | 1995-05-23 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2003-12-26 |
確定日 | 2005-10-24 |
異議申立件数 | 1 |
訂正明細書 | 有 |
事件の表示 | 特許第3437228号「情報処理装置および情報処理方法」の請求項1ないし6に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 訂正を認める。 特許第3437228号の請求項1ないし6に係る特許を維持する。 |
理由 |
理由 1.手続の経緯 特許第3437228号の請求項1ないし6に係る発明についての出願は、平成5年11月11日に出願されたものであって、平成15年6月6日にその発明について特許権の設定登録がされ、その後、その特許について、異議申立人戸叶孝一により特許異議の申立がなされ、取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成17年8月5日に訂正請求がなされたものである。 2.訂正の適否についての判断 (1)訂正の内容 訂正事項A 特許請求の範囲の請求項1を 「【請求項1】 カメラを接続して情報の処理を行う情報処理装置であって、接続されたカメラ側の画像記憶機能を判断する判断手段と、 前記判断手段によって判断された画像記憶機能を前記情報処理装置本体の記憶部に記憶する記憶手段と、 前記記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更する制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置。」と訂正するものである(下線部が訂正箇所)。 訂正事項B 特許請求の範囲の請求項4を 「【請求項4】 カメラを情報処理装置に接続して情報の処理を行う情報処理方法であって、 接続されたカメラ側の画像記憶機能を判断し、 該判断された画像記憶機能を前記情報処理装置側の記憶部に記憶し、 該記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することを特徴とする情報処理方法。」と訂正するものである(下線部が訂正箇所)。 訂正事項C 明細書の段落【0005】を 「7はカメラ部全体、8は撮像のためのレンズ、9は被写体を照明するためのストロボなどの照明部材、10は撮影のためのトリガースイッチで、銀塩カメラでいうところのシャッターボタンに相当する。」と訂正するものである(下線部が訂正箇所)。 訂正事項D 明細書の段落【0010】を 「【課題を解決するための手段】 本発明は、下記の技術的構成により、前記課題を解決できたものである。 (1)カメラを接続して情報の処理を行う情報処理装置であって、接続されたカメラ側の画像記憶機能を判断する判断手段と、前記判断手段によって判断された画像記憶機能を前記情報処理装置本体の記憶部に記憶する記憶手段と、前記記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更する制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置。 (2)前記判断手段は、接続されたカメラの撮影可能最大枚数が変更したことを判断することを特徴とする前記(1)項記載の情報処理装置。 (3)前記判断手段は、接続されたカメラの撮影可能最大容量が変更したことを判断することを特徴とする前記(1)項記載の情報処理装置。 (4)カメラを情報処理装置に接続して情報の処理を行う情報処理方法であって、接続されたカメラ側の画像記憶機能を判断し、該判断された画像記憶機能を前記情報処理装置側の記憶部に記憶し、該記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することを特徴とする情報処理方法。 (5)接続されたカメラの撮影可能最大枚数が変更したことを判断して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することを特徴とする前記(4)項記載の情報処理方法。 (6)接続されたカメラの撮影可能最大容量が変更したことを判断して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することを特徴とする前記(4)項記載の情報処理方法。」と訂正するものである(下線部が訂正箇所)。 訂正事項F 明細書の段落【0037】の一部を 「・・・コネクタの形状やインターフェースの物理的規格、電気的記憶はPCMCIA、AT、SCSIなど数種類あるが、システムの目的に応じて最適なものを選べば良い。・・・」と訂正するものである(下線部が訂正箇所)。 訂正事項G 明細書の段落【0093】を 「カメラを接続して情報の処理を行う情報処理装置が、接続されたカメラ側の画像記憶機能を判断し、判断したカメラの画像記憶機能を情報処理装置本体の記憶部に記憶することによって、判断したカメラ側の画像記憶機能を情報処理装置の内部で管理することができ、情報処理装置側で本体のパラメータの少なくとも一部を更新することができる。そして、記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することによって、操作者は、カメラ制御のための細かい設定に煩わされること無く、簡単かつ確実にカメラモジュールを接続し、カメラの性能、可能を活用することができる。」と訂正するものである(下線部が訂正箇所)。 (2)訂正の目的の適否、新規事項の有無及び特許請求の範囲の実質的拡張変更の存否 上記訂正事項A、Bは、特許請求の範囲の減縮を目的とした明細書の訂正に該当し、上記訂正事項C、Fは誤記の訂正を目的とした明細書の訂正に該当し、上記訂正事項D、Gは明りょうでない記載の釈明を目的とした明細書の訂正に該当し、いずれも、新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 (3)むすび 以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる、特許法第120条の4第3項において準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書、第2項及び第3項の規定に適合するので、当該訂正を認める。 3.特許異議の申立ての概要 異議申立人戸叶孝一は、甲第1号証(特開平3-174133号公報)、甲第2号証(特開平2-82773号公報)、甲第3号証(特開平5-75966号公報)を提出し、本件請求項1、4に係る発明の特許は、甲第1号証または甲第2号証に記載の発明と同一であるか、または、甲第1号証、甲第2号証に記載の発明から容易に発明できたものであり、特許法第29条第1項第3号、または同条第2項の規定に違反してなされたものであり、また、本件請求項2、3、5、6に係る発明の特許は、甲第1ないし3号証に記載の発明から容易に発明できたものであり、特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものであるから、取り消されるべきものである旨主張している。 4.特許異議の申立てについての判断 (1)本件発明 上記のとおり、平成17年8月5日付の訂正請求は認容されるので、本件の請求項1ないし6に係る発明は、訂正明細書の特許請求の範囲に記載された請求項1ないし6に記載の次のとおりのものと認める。 「【請求項1】 カメラを接続して情報の処理を行う情報処理装置であって、 接続されたカメラ側の画像記憶機能を判断する判断手段と、 前記判断手段によって判断された画像記憶機能を前記情報処理装置本体の記憶部に記憶する記憶手段と、 前記記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更する制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置。 【請求項2】 前記判断手段は、接続されたカメラの撮影可能最大枚数が変更したことを判断することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。 【請求項3】 前記判断手段は、接続されたカメラの撮影可能最大容量が変更したことを判断することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。 【請求項4】 カメラを情報処理装置に接続して情報の処理を行う情報処理方法であって、 接続されたカメラ側の画像記憶機能を判断し、 該判断された画像記憶機能を前記情報処理装置側の記憶部に記憶し、 該記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することを特徴とする情報処理方法。 【請求項5】 接続されたカメラの撮影可能最大枚数が変更したことを判断して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することを特徴とする請求項4記載の情報処理方法。 【請求項6】 接続されたカメラの撮影可能最大容量が変更したことを判断して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することを特徴とする請求項4記載の情報処理方法。」 (2)引用刊行物 (a)当審が平成17年5月27日付けで通知した取消理由において引用した刊行物1(特開平3-174133号公報、甲第1号証)には、カメラに使用されるリモートコントロール装置に関し、次の事項が記載されている。 ア.「第1図に示すカメラCaはフィルムパトローネ上のフィルム情報信号(フィルム枚数、ASA感度等の信号)のうちフィルム枚数情報を読み取る枚数デコーダ1を有し、・・・カメラCaは第2図に示すようにカメラ外部に信号を出力、あるいはカメラ内部に信号を入力するための外部端子11a〜11gを備え、第1図において外部端子11aには絞り値信号を出力する絞り制御部2が接続され、外部端子11bにはシャッタータイム値信号を出力するシャッタータイム制御部3が接続され、外部端子11cにはカメラCaに装填されたフィルムのフィルム枚数信号を出力する枚数デコーダ1が接続され、外部端子11dにはカメラCaの不図示の巻き上げレバーによりフィルムが実際に巻き上げられたフィルム巻き上げ枚数信号を出力するフィルムカウンタ部4が接続され、外部端子11eには後述するリモートコントロール装置Re側からのシャッター先幕を走行させるレリーズ信号が受信され、そしてレリーズ信号が入力されるシャッター幕制御部5が接続されている。」(第2頁左上欄10行ないし右上欄11行) イ.「リモートコントロール装置Reは表示手段13、演算部14、レリーズ手段15、電源切換スイッチ16、バッテリーチェック部17等を備え、カメラCaを遠隔操作するための信号を出力、あるいはカメラCa側の情報信号を入力する。コネクタ22(第2図に図示)に端子20a〜20gを備えている。第1図に示すように端子20a、20bにはフィルムの枚数、絞り値、シャッタータイム値を表示する表示手段13が接続され、端子20c、20dには枚数デコーダ1で読み取られたフィルム枚数と巻上げられた撮影完了枚数との差を演算する演算部14が接続され、そして演算部14は表示手段13と接続され、端子20eには前述したレリーズ信号を発するレリーズ手段15が接続され、端子20fにはカメラCa側の電源10、あるいはリモートコントロール装置Re側の電源12に切換える電源切換スイッチ16が接続され、端子20gには電源10、12の電力量をチェックするバッテリーチェック部17が接続されている。バッテリーチェック部17に接続された表示灯18はLED等により構成され、電源10、12の電力量が不足していると点灯しない。」(第2頁左下欄4行ないし右下欄6行) ウ.「第2図に示すコネクタ21と22とが接続されたとき第1図に示すように外部端子11a〜11gが各々端子20a〜20gに接続され、リモートコントロール装置によりカメラを操作できるようになる。・・・枚数デコーダ1により後述するようにフィルムパトローネ上のフィルム情報信号を読み取り何枚撮りのフィルムかを判別し、そのフィルム枚数の信号が外部端子11cと端子20cとを介して演算部14に入力され、またフィルムカウンタ部4によりフィルムの撮影の完了した枚数の信号が外部端子11dと端子20dとを介して演算部14に入力され、そして演算部14では枚数デコーダ1からのフィルム枚数の信号とフィルムカウンタ部4からの撮影完了枚数の信号とを比較して、残り何枚撮影できるのかを演算して表示手段13にフィルムの残数の信号を入力している。表示手段13は液晶表示等によりカメラの絞り値、シャッタータイム値、フィルムの残数を表示して、カメラCaから離れた所にいる撮影者がリモートコントロール装置Reによってそれらの情報を確認することができる。もちろん、マニュアル露出制御カメラであったとしても表示手段13には設定された絞り値、シャッタータイム値、及びフィルム残数が表示される。」(第3頁左上欄19行ないし右下欄1行) (b)同取消理由で引用した刊行物2(特開平2-82773号公報、甲第2号証)には、スチルビデオカメラに電気的に着脱自在に結合され、このカメラに装填されたスチルビデオディスクの記録画像を再生して出力する画像再生プロセッサに関し、次の事項が記載されている。 エ.「第1図、第2図を参照して本発明の一実施例を説明する。第1図は本発明のスチルビデオカメラシステムを示すブロック図であり、基本的には第7図で説明した従来例と同じであるので異なる部分を中心に説明する。カメラ1側ではヘッドアクセスドライブコントロール43の検出出力をもとに、メインCPU40aは表示器9のLCD表示部44にディスクイン(ディスク挿入)、ディスクアウト(ディスクなし)、ディスクフル(ディスク空き容量不足)、ディスクプロテクト(ディスク書込み禁止)等、ディスクの状態情報を検知して出力表示している。本システムではカメラ1のメインCPU40aに従来の機能の他、このような検出情報を含む各種状態情報をシリアルデータSDとして画像再生プロセッサ20側にデータ出力することができるように機能を付加してある。」(第6頁右上欄6行ないし左下欄2行) オ.「一方、画像再生用プロセッサ20側にはこのカメラ1側の表示器9におけるLCD表示部44と同様の表示内容を指示することができるように「再生」を示す「PLAY」表示用LED表示素子52a、「磁気記録媒体(スチルビデオディスク)の現在の再生トラック番号」を示す7セグメント日の字構成の2桁セグメント表示素子52bを有するLED表示部52Aがその表示器24に設けてあり、また、文字画像表示用の文字フォントを格納したキャラクタジェネレータ60が設けてあり、更に従来のサブCPU50に対し、更に次の機能を付加したサブCPU50aを用いるようにしている。すなわち、カメラ1からの状態情報データを受けて磁気記録媒体が「プロテクト」状態の情報では第2図の表示画面DP1のように「PROTECT」なる文字が画像表示用のモニタ装置の画面に表示されるようにキャラクタコード列データを発生構成してキャラクタジェネレータ60に与え、カメラ1からの状態情報データが「ノーディスク(磁気記録媒体未挿入)」の情報では第2図の表示画面DP2のように「NO DISK」なる文字がモニタの画面に表示されるようにキャラクタコード列データを発生構成してキャラクタジェネレータ60に与え、状態情報データが「ノーレコーディング(磁気記録媒体未録画)」の情報では第2図の表示画面DP4のように「NO RECORDING」なる文字がモニタの画面に表示されるようにキャラクタコード列データを発生するように構成してキャラクタジェネレータ60に与え、また、ドライブにディスクを入れた時にはノイズ画面表示をキャンセルするようにブルーバック(青色画面)の映像信号を発生すべく、アナログスイッチ21a、21bをH端子に切替えてブルーの単色信号発生する単色信号発生手段16a、16bの出力を選択するようにコントロール信号を発生する機能を持たせてある。そして、更に「再生」の状態情報を受けた時には前記「PLAY」表示用LED表示素子52aを点灯制御し、磁気記録媒体(スチルビデオディスク)の現在の再生トラック番号情報受けると当該再生トラック番号を表示するようにセグメント表示素子52bを表示制御する機能を持たせてある。」(第6頁左下欄3行ないし第7頁左上欄2行) カ.「本発明は対応するカメラが結合されたとき、自己の回路を通じて上記カメラに装着されている記録媒体からの再生画像信号を処理して出力するように構成された画像再生プロセッサにおいて、上記カメラが結合されたとき同カメラの記録再生部における記録媒体の装填の有無等の状態を表わす表示を行うための手段を設けて構成したものであり、上記カメラにはその記録再生部における記録媒体の装填の有無等の検出情報を含む各種状態情報を出力する機能を付加しておくことにより、上記画像再生プロセッサはカメラが結合されたとき当該カメラからの各種状態情報出力を受けて当該カメラの磁気記録再生部における記録媒体の装填の有無等の状態を表わす表示を行うように動作する。そのため、画像再生時にカメラ側の情報を容易に知ることができ、特にリモコン操作時にわざわざカメラの表示器を覗かなくともカメラ側の情報を容易に知ることができるようにしたスチルビデオカメラのビデオディスク記録画像再生用画像再生プロセッサを提供することが出来るようになる。」(第8頁右下欄9行ないし第9頁左上10行) (c)同取消理由で引用した刊行物3(特開平5-75966号公報、甲第3号証)には、図面とともに次の事項が記載されている。 キ.「撮影素子から得られる静止画像信号をA/D変換し、ディジタル化した信号を圧縮し、該圧縮信号を複数回記憶することができる記憶媒体を有する電子スチルカメラにおいて、 記憶媒体の残り容量を検出する検出手段と、撮影するごとに前記圧縮信号の容量を記憶する記憶手段と、画像1枚に相当する圧縮信号の容量で記憶媒体の残り容量を割ることにより撮影可能残り枚数を求める演算手段を設け、撮影済み枚数と、前記撮影可能残り枚数とを表示する表示手段を具備したことを特徴とする電子スチルカメラ。」(特許請求の範囲の請求項1) (3)対比・判断 (訂正請求項1、4に係る発明) 訂正明細書の請求項1、4に係る発明(以下「請求項1、4に係る発明」という。)と刊行物1ないし3に記載された発明とを対比すると、 上記刊行物1には、上記記載事項(2)(a)アないしウからみて、カメラの撮影動作を遠隔操作するリモートコントロール装置において、カメラと接続し、カメラ側からの絞り値信号、シャッタタイム値信号、カメラに装填されたフィルムの枚数信号、フィルムの巻上げ枚数信号を入力し、これらの信号に基づき絞り値、シャッタタイム値を表示すると共に、前記フィルムの枚数と巻上げ枚数との差を演算部で演算して表示する表示手段を設けること、また、カメラ側の電源の電力量をチェックして、電力量が不足していると点灯する表示灯を設けることが開示されているが、上記リモートコントロール装置は、カメラ側の画像記憶機能を判断しているとはいえず、さらに、上記刊行物1には、上記リモートコントロール装置が、請求項1、4に係る発明を特定する事項である「判断手段によって判断された画像記憶機能を前記情報処理装置本体(刊行物1でいうリモートコントロール装置)の記憶部に記憶する記憶手段と、前記記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体(刊行物1でいうリモートコントロール装置)の表示動作を変更する制御手段とを有すること」、あるいは、「判断された画像記憶機能を前記情報処理装置(刊行物1でいうリモートコントロール装置)側の記憶部に記憶し、前記記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体(刊行物1でいうリモートコントロール装置)の表示動作を変更すること」について開示も示唆もない。 また、上記刊行物2には、上記記載事項(2)(b)エないしカからみて、スチルビデオカメラに電気的に着脱自在に結合され、このカメラに装填された磁気記録媒体(スチルビデオディスク)の記録画像を再生して出力する画像再生プロセッサにおいて、カメラからの状態情報データ(磁気記録媒体がプロテクト状態の情報、未挿入の情報、未録画の情報)を受けて、前記状態情報に対応する文字をモニタ装置の画面に表示することが開示されているが、上記画像再生プロセッサが、請求項1、4に係る発明を特定する事項である「判断手段によって判断された画像記憶機能を前記情報処理装置本体(刊行物2でいう画像再生プロセッサ)の記憶部に記憶する記憶手段と、前記記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体(刊行物2でいう画像再生プロセッサ)の表示動作を変更する制御手段とを有すること」、あるいは、「判断された画像記憶機能を前記情報処理装置(刊行物2でいう画像再生プロセッサ)側の記憶部に記憶し、前記記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体(刊行物2でいう画像再生プロセッサ)の表示動作を変更すること」について開示も示唆もない。 さらに、上記刊行物3は、電子スチルカメラに記憶媒体の残り容量を検出する検出手段と、撮影するごとに前記圧縮信号の容量を記憶する記憶手段と、画像1枚に相当する圧縮信号の容量で記憶媒体の残り容量を割ることにより撮影可能残り枚数を求める演算手段を設け、撮影済み枚数と、前記撮影可能残り枚数とを表示する表示手段を設けることを開示するに止まり、請求項1、4に係る発明を特定する事項である「判断手段によって判断された画像記憶機能を前記情報処理装置本体の記憶部に記憶する記憶手段と、前記記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更する制御手段とを有すること」、あるいは、「判断された画像記憶機能を前記情報処理装置側の記憶部に記憶し、前記記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更すること」について開示も示唆もない。 そして、請求項1、4に係る発明は、前記発明を特定する事項により、明細書に記載された「判断したカメラ側の画像記憶機能を情報処理装置の内部で管理することができ、情報処理装置側で本体のパラメータの少なくとも一部を更新することができる。そして、記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することによって、操作者は、カメラ制御のための細かい設定に煩わされること無く、簡単かつ確実にカメラモジュールを接続し、カメラの性能、可能を活用することができる」(明細書の第93段落)という作用効果を奏するから、請求項1、4に係る発明が刊行物1、2に記載された発明と同一であるとはいえず、また、刊行物1ないし3に記載された発明から容易に発明をすることができたものともいえない。 (訂正請求項2、3、5、6に係る発明) 訂正明細書の請求項2、3に係る発明(以下「請求項2、3に係る発明」という。)は、請求項1に係る発明を引用してさらに限定したものであり、また、訂正明細書の請求項5、6に係る発明(以下「請求項5、6に係る発明」という。)は、請求項4に係る発明を引用してさらに限定したものである。 したがって、請求項2、3、5、6に係る発明は、請求項1、4に係る発明と同じ理由により、刊行物1ないし3に記載された発明から容易に発明をすることができたものとはいえない。 (4)むすび 以上のとおりであるから、特許異議申し立ての理由及び証拠によっては、本件請求項1ないし6に係る発明の特許を取り消すことができない。 また、他に本件請求項1ないし6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。 |
発明の名称 |
(54)【発明の名称】 情報処理装置および情報処理方法 (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】カメラを接続して情報の処理を行う情報処理装置であって、 接続されたカメラ側の画像記憶機能を判断する判断手段と、 前記判断手段によって判断された画像記憶機能を前記情報処理装置本体の記憶部に記憶する記憶手段と、 前記記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更する制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置。 【請求項2】前記判断手段は、接続されたカメラの撮影可能最大枚数が変更したことを判断することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。 【請求項3】前記判断手段は、接続されたカメラの撮影可能最大容量が変更したことを判断することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。 【請求項4】カメラを情報処理装置に接続して情報の処理を行う情報処理方法であって、 接続されたカメラ側の画像記憶機能を判断し、 該判断された画像記憶機能を前記情報処理装置側の記憶部に記憶し、 前記記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することを特徴とする情報処理方法。 【請求項5】接続されたカメラの撮影可能最大枚数が変更したことを判断して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することを特徴とする請求項4記載の情報処理方法。 【請求項6】接続されたカメラの撮影可能最大容量が変更したことを判断して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することを特徴とする請求項4記載の情報処理方法。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、カメラ手段を装置本体に接続可能なビデオレコーダ等の、情報処理装置および情報処理方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 図8は、従来の情報記録再生装置本体に、カメラ部を接続した模式図である。 【0003】 1は情報記録再生装置本体、2は情報記録再生装置本体の表示部、3は操作ボタン、4は表示部上にカーソルを表示したとき、カーソルを動かしたり表示部の一部を指し示すために使用するポインティングデバイス、5は情報記録再生装置本体にカメラ部を接続するための接続アダプタである。 【0004】 6は情報記録再生装置本体とカメラ部を接続するケーブルで、情報記録再生装置本体からカメラ部へ電源を供給するための電源ライン、及び情報記録再生装置本体とカメラ部との通信線などが内部に入っている。 【0005】 7はカメラ部全体、8は撮像のためのレンズ、9は被写体を照明するためのストロボなどの照明部材、10は撮影のためのトリガースイッチで、銀塩カメラでいうところのシャッターボタンに相当する。 【0006】 電源は、情報記録再生装置本体1に電池を内蔵しており、情報記録再生装置本体1とカメラ部7に電源が供給される構成となっている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】 上記のような従来装置で、例えば一般被写体撮影用のカラーカメラが装着されていたとき、なんらかの都合で撮影目的が変わり、文字認識入力用白黒カメラに交換されたときに行う対応の問題点について説明する。 【0008】 従来、情報記録再生装置で、カラーカメラを接続したときは、情報記録再生装置内部のシステムのコンフィグレーション(Configuration)情報記憶部に、カラーカメラの情報、例えばレンズ情報、電源情報、カラー情報を登録してある。そして、白黒カメラを新たに接続し直した場合は、前記コンフィグレーション情報も白黒カメラ用に書き換える必要がある。しかし、これは、操作者にとって非常に煩わしいことである。 【0009】 本発明は、上記問題点を解消するためになされたもので、情報処理装置および情報処理方法においてカメラモジュールの少なくとも一部の交換を検知することにより、情報処理装置側で本体のパラメータの少なくとも一部を自動的に更新することを目的とするものである。 【0010】 【課題を解決するための手段】 本発明は、下記の技術的構成により、前記課題を解決できたものである。 (1)カメラを接続して情報の処理を行う情報処理装置であって、接続されたカメラ側の画像記憶機能を判断する判断手段と、前記判断手段によって判断された画像記憶機能を前記情報処理装置本体の記憶部に記憶する記憶手段と、前記記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更する制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置。 (2)前記判断手段は、接続されたカメラの撮影可能最大枚数が変更したことを判断することを特徴とする前記(1)項記載の情報処理装置。 (3)前記判断手段は、接続されたカメラの撮影可能最大容量が変更したことを判断することを特徴とする前記(1)項記載の情報処理装置。 (4)カメラを情報処理装置に接続して情報の処理を行う情報処理方法であって、接続されたカメラ側の画像記憶機能を判断し、該判断された画像記憶機能を前記情報処理装置側の記憶部に記憶し、前記記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することを特徴とする情報処理方法。 (5)接続されたカメラの撮影可能最大枚数が変更したことを判断して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することを特徴とする前記(4)項記載の情報処理方法。 (6)接続されたカメラの撮影可能最大容量が変更したことを判断して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することを特徴とする前記(4)項記載の情報処理方法。 【0011】 【0012】 【実施例】 以下、本発明に係る情報記録再生装置を実施例により説明する。 【0013】 図1は、本発明を実施した情報記録再生装置とカメラ部のブロック図である。基本的なブロック構成は、従来例で説明した図8に示すものと同様である。 【0014】 図1で破線で囲まれた左側のブロックは、図8の1に相当する情報記録再生装置本体内を示す。同様に右側のブロックは、7のカメラ部に相当する。 【0015】 100は表示ブロック、101は表示のためのメモリ、102は情報記録再生装置本体の制御のためのシステムメモリ、103は電源供給の選択切り替え手段、104は情報記録再生装置本体を制御するマイクロプロセッサ(CPU)、105は操作ボタンやポインティングデバイスなどの操作スイッチ部材である。 【0016】 106は情報記録再生装置本体及びカメラ部の電源となる電池、107は電池の電圧を計測するために、電圧値をディジタル化するA/D変換器、108は情報記録再生装置本体に設けられた情報記録再生装置本体とカメラ部とを機械的に接続するためのコネクタ、109は情報記録再生装置本体とカメラ部との通信のための電気的なインターフェースである。 【0017】 200はカメラ部側に設けられた情報記録再生装置本体とカメラ部とを機械的に接続するためのコネクタ、201は撮影のためのスタンバイスイッチ、202は撮影トリガースイッチ、203はカメラを制御するマイクロプロセッサ、204はカメラ部側に設けられた情報記録再生装置本体とカメラ部との通信のための電気的なインターフェース、205は撮影されたデータを一時的に蓄えるメモリ、206はイメージメンサの出力をディジタル化するためのA/D変換器、207はCCDなどのイメージセンサ、208は撮像レンズ、209は被写体を照明するためのストロボ(E.F)などの照明手段である。なお、電池106及び電源選択手段103からの太線は電源供給ラインである。 【0018】 図2は、カメラ部の接続を検知する実施例のブロック図である。なお、図2に示す104,108,200は図1に示す同一符号に対応しており、重複説明を省略する。 【0019】 図2(a)はカメラ部が接続されていない状態であり、CPU104のPORT-Aは高レベルとなる。 【0020】 図2(b)はカメラ部が接続された状態であり、CPU104のPORT-Aは低レベルとなる。 【0021】 (第1実施例) 上記構成の第1実施例の動作を図3のフローチャートを参照して説明する。 【0022】 ステップS1では、装置本体のシステムを初期化する。そしてS2で、カメラ部に変更があるかどうかをチェックする。ここでは、カメラ部が接続されたかどうかをチェックすることとする。このチェックルーチンは、図4に示してあり、後で説明する。カメラ部に変更があればS3へ進む。変更がなければS4へ進み、システム変更のない通常動作を行う。 【0023】 S3ではシステムを変更する。ここでは、図5に示すように情報記録再生装置本体内のカメラの撮影可能枚数に関するパラメータを変更して、表示部の撮影枚数を変更する。 【0024】 S5では、システム終了条件、例えば電源OFFスイッチが押されたとかオートシャットダウンのタイマのタイムアウトなどが発生したか調べる。発生していればシステム全体を停止すべく主要な動作を停止させる。発生していなければ、S2に戻り、上記動作を繰り返す。 【0025】 次に、前記ステップS2のカメラ部変更判断ルーチンについて、図4のフローチャートを参照して説明する。 【0026】 ステップS200ではCPU104のPORT-Aのレベルを調べ、高レベルであれば接続されていないものとしてS201に進む。また、低レベルであれば接続されているものとしてS202に進む。 【0027】 S201では、本体システム内の記憶部に一時的に記憶しておいた装着状態であることの記憶をクリアする。そして、S203で、本体システム内の記憶部に既に離脱状態を記憶しておいたかチェックし、されていれば図3のCへ進む。記憶されていなければS205へ進む。S205では新たに、離脱状態であることを記憶し図3のBへ進む。 【0028】 S202では、本体システム内の記憶部に一時的に記憶しておいた、離脱状態であることの記憶をクリアする。そしてS204で、本体システム内の記憶部に既に装着状態を記憶しておいたかチェックし、されていれば図3のCへ進む。記憶されてなければS206へ進む。S206では新たに装着状態であることを記憶し図3のBへ進む。 【0029】 次に、図3に示すステップS3のシステム変更ルーチンについて、図5のフローチャートを参照して説明する。 【0030】 ステップS300では、情報記録再生装置本体がカメラ部から、接続されたカメラが後何枚撮影かという内容の情報を受信する。 【0031】 S301では、本体のシステム内の記憶部に撮影可能枚数を新たに記憶し直し、S302で、操作者に撮影枚数を知らせるべく、本体の表示器に新たに枚数を表示する。 【0032】 以上の動作を情報記録再生装置本体のOS(OPERATION SYSTEM)として構成してある。 【0033】 カメラ部の接続を検知するための他の実施例について説明する。 【0034】 前記実施例では、CPU104のPORTの高低レベルを読み込んで接続の有無を調べたが、これはカメラ部7と本体1との通信を行うものでもよい。即ち、通信してみて適切な応答があれば正しい接続がなされているものとする。応答がないか、適切な応答内容でなければ、接続されていないか、またはシステムとして応答していないモジュールが接続されたものと判断する。そして警告として、スピーカや表示器に、その旨を出力する。 【0035】 カメラ部の記憶装置の交換を検知した場合の他の実施例について説明する。 【0036】 前記実施例では、カメラ部全体の接続の有無を調べたが、カメラ部の一部、例えば、メモリ部の交換を検知するものでも良い。この場合は、図1の記憶部205を交換可能媒体とすればよい。 【0037】 交換可能な記憶媒体としては、メモリカードやハードディスクなどである。これらは、既に公知なものとして存在するので詳しい説明は省き、ここでは簡単に説明する。メモリカードやハードディスクはコネクタを介して着脱が可能である。コネクタの形状やインターフェースの物理的規格、電気的記憶はPCMCIA、AT、SCSIなど数種類あるが、システムの目的に応じて最適なものを選べば良い。これらの記憶媒体の種類、容量などはI/Fを介して、読み込むことが可能になっているので、本発明の実施例のシステムに適用することは容易である。 【0038】 システム変更内容における撮影可能残量に関するその他の実施例について説明する。 【0039】 カメラ部の撮影可能最大枚数を変更項目としたが、枚数ではなく容量でも良い。さらに、カメラ部の撮影データを保持しておくための記憶部の記憶容量の残量を変更項目としても良い。この場合カメラ部7の撮影データ残量が少なくなったら本体1に転送しても良い。 【0040】 (第2実施例) カメラ部の変更内容の他の実施例について説明する。 【0041】 前記実施例では、カメラ部の変更内容のチェックとしては、単にカメラ部の接続の有無であったが、その他にも種々の構成が可能であり、他の実施例について説明する。 【0042】 (A-1) カメラモジュールの交換を検知したとき 機能、性能の変更 消費電力 最高連写速度の変更 最長露光秒時、最短露光秒時の変更 ストロボ(照明手段)の色温度、照射角度、消費電力等の変更、カメラ部のモード切り替えスイッチの操作、即ち撮影待機スイッチ、撮影トリガースイッチ、ズームスイッチ、ストロボスイッチの操作 色再現範囲の変更(分光感度特性) (A-2) カメラモジュールの電源の交換 電池の種類の変更、充電済電池への交換、新品電池への交換、電池残量の変化を検知した時 (A-3) カメラモジュールのレンズの交換を検知したとき 最小絞り値、最大絞り値、カラーバランス、各種収差 (A-4) カメラ部の記憶部の媒体の変更(ハードディスク、フラッシュメモリ) (A-5) カメラ部の撮影環境の変化(照明色温度、気温、湿度、振動、加速度)等がある。 【0043】 (システム変更の他の実施例) また、前記実施例では、システムの変更内容としては、カメラの撮影可能枚数としたが、これはその他にもいろいろある。例えば以下の例がある。 【0044】 まず、本体1内に記憶している情報で、少なくとも以下の1つを更新する。 【0045】 (B-1) カメラモジュールのイメージセンサに関する情報(画素数、カラーフィルタ配列) (B-2) カメラモジュールのレンズに関する情報(Fナンバ、倍率、各種収差、) (B-3) カメラモジュールの電源に関する情報(電池の種類、電池残量) (B-4) カメラモジュールの消費電力に関する情報(電源電圧、最大ピーク電流、平均消費電流、スタンバイ時電流、Fナンバ、倍率、各種収差、) (B-5) カメラモジュールの撮像カラー情報(撮像時の照明の色温度、カメラの撮像色特性、分光感度、色再現範囲など) そして、情報記録再生装置本体のパラメータ更新にともなう処理の変更は例えば以下のものがある。 【0046】 (C-1) カメラモジュールに供給する。 【0047】 (C-2) カメラモジュール内の電池を充電する。充電方法、電圧、電流のいずれかを変える。 【0048】 (C-3) 表示器に電池残量を表示するための表示方法を変える。 【0049】 (C-4) ディスプレイモニタの表示解像度、色補正、色、表示の大きさを変える。 【0050】 (C-5) 撮影画像を表示するための画像データの信号処理方法を変える。 【0051】 (C-6) 表示器のカメラを示すアイコンの色、形、動きを変える。 【0052】 (C-7) プリント時に色補正する。(カメラの色再現可能範囲に適した色バランスでプリントできるように補正する。) (C-8) メモリの使用目的を変える。本体内のメモリの内、表示のために割り当てるメモリ容量を減らし、そのために生じたメモリ空き分を表示以外の処理に割り当てる。 【0053】 (C-9) カメラモジュール内のデータを本体に転送する。 【0054】 (C-10) カメラモジュール内へデータを本体から転送する。 【0055】 (C-11) 本体からAF命令を送出し、カメラモジュールの合焦動作を行う。 【0056】 また、システム構成を変えた場合の例として以下に示す。 【0057】 電源をカメラモジュール側に設ける。 【0058】 表示は、本体でなくカメラ部にも設ける。 【0059】 以上の中から代表的項目を選んで、第2実施例として次に説明する。 【0060】 まず、システム構成としては、前記例に加え、電池をカメラ部にも設ける。そして、カメラ部の変更内容としては、電池の交換動作とする。そしてこれに伴う情報記録再生装置本体のシステム上の変更としては、本体側が、カメラ部の電源に関する記憶情報を更新する。さらに、本体の表示を変更し、本体からカメラ部への充電を行うというものである。以下に詳しく述べる。 【0061】 図7は、図2に示したブロックに追加されるブロックを示したブロック図である。 【0062】 図7の104,108,200は図2に示す同符号のものに対応している。但し、本実施例ではCPU104にPORT-B及びPROT-Cが追加構成してある。 【0063】 210はカメラ部の電池収納ケースに納められた電池、211はカメラ部の電池を収納するケースの蓋(不図示)を開けることによりONになる電池カバー開スイッチである。212はカメラ部の電池を収納するケースに電池が入ってる時ONになる電池検知スイッチである。 【0064】 図6は、図3のフローチャートのAからDの部分について追加、修正を行ったものであり、AからDまでの部分の動作について記述してある。 【0065】 まず、図3のS1でシステムの初期化を終了後、図7のS400へ移行する。 【0066】 S400では、電池カバー開スイッチ211がONであるか調べる。ONであれば、電池を交換するために電池ケースカバーが開けられていると判断してS402へ移る。OFFであれば、電池は交換されずにカバーが閉じられたままか、交換されて既にカバーが閉じられたものとし、S401へ移る。 【0067】 ここで、電池検知スイッチをチェックするだけでも交換を判断できる。しかし、操作者が交換しようとしているのをできるだけ早く検知したほうが、システム全体の操作性が向上する。そこで、本実施例では、電池カバースイッチ211と電池検知スイッチ212の両方をチェックしている。このことは、コスト、スペースなどの点から判断すると、どちらか1つのスイッチを検知する場合に比べて不利である。従って、システムの目的によっては、どちらか一方のスイッチをチェックするようにしてもよい。 【0068】 即ち、S401で、電池がケースの中に存在しているかを、電池検知スイッチ212で調べる。ここで、ONであれば電池が存在しているものとして、S404へ進む。また、スイッチがOFFであれば、電池は存在していないものとして、S414へ進む。 【0069】 S402では情報記録再生装置からカメラ部へ給電を行う。これで、電池を抜かれてもカメラ部の電源は保持される。 【0070】 S403では、情報記録再生装置本体がカメラ部から、既に撮影した画像データ、画像に付帯する情報データ(ホワイトバランス情報、AF情報など)、カメラ部特有のデータ(使用レンズの種類、電池に関するデータなど)を受信する。ここで、既にS402で給電されているので電源は保持されているが、カメラ部のメモリ媒体が交換可能な場合、電池交換操作にともなって誤ってメモリ媒体を交換する可能性もある。そこで、安全のために、メモリにあるカメラ部のデータを喪失しないように、カメラ部に残っているデータは、ここで本体に転送してしまう。そしてS414へ進む。 【0071】 S414では、電池の交換を記憶するために、交換フラグを情報記録再生装置本体の記憶部にセットする。そして、S400へ戻る。結果として、電池カバーが閉じられて、電池がケースに入っていれば、S404へ移る。 【0072】 S404では、電池の状態が以前と変わっているかどうかを変更フラグで調べる。S414でフラグがセットされるので、電池ケースが開くか、あるいは、電池がケースに入ってない状態になれば、フラグがセットされていることになる。そして、セットされていればS405、セットされていなければS407へ移る。 【0073】 S405では、変更フラグをクリアする。そして、S406では、情報記録再生装置が、カメラ部から電池情報を受信する。ここで、受信する情報は、電池種類(NiCd、Li二次、等)、容量(フル充電時最大容量、残り容量)、電圧(所定量放電時電圧、現在の電圧)、充電方式(ΔV、ΔT、定電流、定電圧)などである。 【0074】 S409では、カメラ部の充電が必要かどうかを判断する。この判断の材料として、S406で受け取った情報を用いる。即ち、電池残量が所定量より少ないか、あるいは、本体がカメラ部の電池の充電方式に対応できるか、などを考慮して判断する。この点に関しては、本発明の主旨と直接関係がないので、詳しい説明は省く。ここで充電が必要となればS410へ、充電が必要でないと判断されたときはS411へ進む。 【0075】 S410では、S406で受け取った電池充電方法などに基づいて、充電方法を変更する。例えばこれまで装着されていたカメラの電池がΔV方式で、新たに装着されたカメラの電池が定電圧方式の場合など、ΔV方式から定電圧方式に変えるとともに、充電電流なども必要に応じて変更する。 【0076】 S411では、電池の充電を停止させ、図3のDへ移る。 【0077】 S412では、電池の充電を行う。但し、充電が終了するまで、次のステップに進まないということではない。これまで充電していなかったら、この時点で充電を開始させるということである。そして、S406の電池残量などの情報を用いて、S409で充電の要、不要を判断して、その結果S411で充電を停止する。 【0078】 S413では、情報記録再生装置本体または、カメラ部の表示器に新たな電池残量を表示させる。そして図3のDに進む。 【0079】 S407では、カメラ部から少なくとも電池残量を受信する。ここでS406のように電池情報の多くを受信しても良いのだが、通信時間を短縮させるために、必要最小限の内容を受信する。S408では、S407で受け取った情報から電池の充電が必要か否かを判断する。必要ならばS412へ、必要でないならばS412へ進む。 【0080】 こうして、図3のS5に移行し、システム終了条件を満たすかを前記図3で説明したように判断し、システムを終了させるか、再びAに戻る。 【0081】 ところで、図6,図7での説明は、スイッチ類の検知を本体が行う例で述べたが、これらスイッチ類の検知、電池の残量の測定、判断をカメラ部の制御部が行い、その内容を本体へ通信で知らせるようにしても良い。 【0082】 以上のシステム動作により、電池をカメラ部にも設け、このカメラ部の電池の交換動作に伴って、本体側が、カメラ部の電源に関する記憶情報を更新し、本体の表示を変更したり、本体からカメラ部への充電を行うことができる。 【0083】 他にも先にリストアップした例を組み合わせて、種々のシステムを上記と同様に構成できる。以下に代表的な例を説明する。 【0084】 まず、カメラ部の機能、性能の変更として、連写速度の変更があった場合は、情報記録再生装置本体のマルチタスクの配分のうち、各タスクの優先度を変える。連写速度が高速な場合、カメラ撮影のためのタスクの優先割合を高くする例が有効である。 【0085】 次に、カメラの最長露光秒時、最短露光秒時の変更等の露出制御範囲の変更があった場合には、情報記録再生装置本体の警告の範囲を変更する。 【0086】 即ち、第1のカメラの露出制御範囲がEV1からEV20、第2のカメラの露出制御範囲がEV1からEV16だとする。従って第1のカメラの方が明るい被写体を撮影できる。そこで第1のカメラが接続されている時は、被写体の明るさがEV20以上であれば、情報記録再生装置本体が警告を発生する。警告は、音でもランプ(LED)の点滅などでも表示器への表示でもよい。そして第2のカメラが接続された時は、被写体の明るさがEV16以上であれば、情報記録再生装置本体が警告を発生するように、システムの警告のための被写体輝度範囲パラメータを変更する。 【0087】 さらに、カメラのイメージセンサの種類が変わった場合について述べる。例えば、第1のカメラのイメージセンサがRGBなどの純色カラーフィルタを用いていて、第2のカメラのイメージセンサがY,M,Cなどの補色カラーフィルタを用いている例では、CTRやLCDなどの表示器にその画像を表示するための信号処理方法を第1のカメラと第2のカメラで変えることが予測される。即ち、第1のカメラでは、RGB信号をそのまま表示し、第2のカメラではRGBの色信号を作るためのマトリックス処理を行う。また白黒カメラを接続した場合に、白黒用の処理をするというようにしてもよい。 【0088】 そして、カラーカメラか白黒カメラであるかを明確にするために、表示器のカメラを示すアイコンのデザインを変えても良い。例えばカラーカメラの場合は、アイコンもカラーにし、白黒カメラの場合は、アイコンを白黒で表示すれば良い。 【0089】 また、カメラ部の撮像時の色に関する感度特性が変わることも考えられる。例えば、イメージセンサの種類やレンズの種類、撮影時の照明色温度など入力色感度特性が変われば、これら撮像手段を通した場合、最終的に再現できる色の範囲や特性も変わってくる。従って、これら色感度特性が変わった時は、情報記録再生装置本体の色再現のためのデータを変更してもよい。このデータは、CRTディスプレイ用、液晶表示器用、インクジェットプリンタ、感熱プリンタ、電子写真(カラーレーザーコピー)など出力デバイスに応じて各種設けても良い。そして、接続された出力デバイスに応じて最適な色で出力するようにすればよい。 【0090】 また、画像データを圧縮する方法をイメージセンサのカラーフィルタ配列などによって変えてもよい。 【0091】 或は、カメラにより、AF機能の有り無しも予測される。従って、AF機能付きのカメラが装着されたら、情報記録再生装置本体は、カメラ部からAFのためのパラメータを受け取り、撮影に先立って合焦動作をカメラ部に司令するようにしても良い。もちろんこの場合は、表示器に合焦の可、不可、などの警告を出力してもよい。そして、AFカメラ機能付きのカメラであることを明確にするために、表示器のカメラを示すアイコンのデザインを変えても良い。 【0092】 その他の項目や組み合わせも、もちろん可能であるが、繁雑になるので説明は省略する。 【0093】 【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれば、カメラを接続して情報の処理を行う情報処理装置が、接続されたカメラ側の画像記憶機能を判断し、判断したカメラの画像記憶機能を情報処理装置本体の記憶部に記憶することによって、判断したカメラ側の画像記憶機能を情報処理装置の内部で管理することができ、情報処理装置側で本体のパラメータの少なくとも一部を更新することができる。そして、記憶部に記憶された画像記憶機能に対応して、前記情報処理装置本体の表示動作を変更することによって、操作者は、カメラ制御のための細かい設定に煩わされること無く、簡単かつ確実にカメラモジュールを接続し、カメラの性能、可能を活用することができる。 【図面の簡単な説明】 【図1】実施例の情報記録再生装置とカメラ部とのブロック図である。 【図2】カメラ部の接続を検知する実施例のブロック図である。 【図3】第1実施例のフローチャートである。 【図4】第1実施例のカメラ部変更判断ルーチンチャートである。 【図5】第1実施例のシステム変更ルーチンチャートである。 【図6】第2実施例のフローチャートである。 【図7】第2実施例の装置本体とカメラ部との接続ブロック図である。 【図8】従来の情報記録再生装置とカメラ部とのブロック図である。 【符号の説明】 1 情報記録再生装置 7 カメラ部 100 表示ブロック 101 表示のためのメモリ 102 情報記録再生装置本体の制御のためのシステムメモリ 103 電源供給の選択切り替え手段 104 情報記録再生装置本体を制御するマイクロプロセッサ 105 操作ボタンやポインティングデバイスなどの操作スイッチ部材 106 情報記録再生装置本体及びカメラ部の電源となる電池 107 電池の電圧を計測するため電圧値をディジタル化するA/D変換器 108 情報記録再生装置本体に設けられた情報記録再生装置本体とカメラ部とを機械的に接続するためのコネクタ 109 情報記録再生装置本体とカメラ部との通信のための電気的なインターフェース 200 カメラ部側に設けられた情報記録再生装置本体とカメラ部とを機械的に接続するためのコネクタ 201 撮影のためのスタンバイスイッチ 202 撮影トリガースイッチ 203 カメラを制御するマイクロプロセッサ 204 カメラ部側に設けられた情報記録再生装置本体とカメラ部との通信のための電気的なインターフェース 205 撮影されたデータを一時的に蓄えるメモリ 206 イメージメンサの出力をディジタル化するためのA/D変換器 207 CCDなどのイメージセンサ 208 撮像レンズ 209 被写体を照明するためのストロボ(E.F)などの照明手段 |
訂正の要旨 |
審決(決定)の【理由】欄参照。 |
異議決定日 | 2005-10-04 |
出願番号 | 特願平5-282444 |
審決分類 |
P
1
651・
113-
YA
(H04N)
P 1 651・ 121- YA (H04N) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 鈴木 明、豊島 洋介 |
特許庁審判長 |
藤内 光武 |
特許庁審判官 |
北岡 浩 西谷 憲人 |
登録日 | 2003-06-06 |
登録番号 | 特許第3437228号(P3437228) |
権利者 | キヤノン株式会社 |
発明の名称 | 情報処理装置および情報処理方法 |
代理人 | 野口 忠夫 |
代理人 | 丹羽 宏之 |
代理人 | 野口 忠夫 |
代理人 | 丹羽 宏之 |