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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  A63F
審判 全部申し立て 1項3号刊行物記載  A63F
審判 全部申し立て 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  A63F
審判 全部申し立て 1項2号公然実施  A63F
審判 全部申し立て 1項1号公知  A63F
管理番号 1137781
異議申立番号 異議2000-74145  
総通号数 79 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2000-07-11 
種別 異議の決定 
異議申立日 2000-11-15 
確定日 2006-03-20 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3041286号「ビデオゲーム装置、ビデオゲームのプレイ制御方法及びその方法が記録された可読記録媒体」の請求項1ないし13に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3041286号の請求項1ないし3に係る特許を維持する。 
理由 1.手続の経緯
特許第3041286号の発明についての出願は、平成10年12月28日に出願された特願平10-377115号の特許出願であって、平成12年3月3日にその発明についての設定登録がなされ、その後、特許異議申立人吉田清司(以下、「申立人」という。)より特許異議の申立てがなされ、平成13年5月23日付で取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成13年8月6日に訂正請求(後日取り下げ)がなされた後、平成13年8月10日付で審尋がなされ、その指定期間内である平成13年10月23日に回答がなされ、平成15年2月28日付で訂正拒絶理由通知がなされ、その指定期間内である平成15年5月13日付で訂正請求(後日取り下げ)がなされ、平成17年12月16日付で再度の取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成18年2月13日に訂正請求がされたものである。

2.訂正の適否についての判断
(1)訂正の内容
特許権者が求めている訂正の内容は、平成18年2月13日の訂正請求書及び該訂正請求書に添付された訂正明細書の記載によれば、以下のとおりである。

・訂正事項ア
特許第3041286号発明の明細書の特許請求の範囲の請求項1-13において、もとの請求項1を訂正後の請求項1とし、もとの請求項2-11を削除し、もとの請求項12を訂正後の請求項2とし、もとの請求項13を訂正後の請求項3と訂正する。

・訂正事項イ
特許請求の範囲の請求項1の記載、すなわち、
「【請求項1】表示手段の画面上にゲーム空間を設定し、該ゲーム空間内でプレイキャラクタにゲームを実行させるビデオゲーム装置において、ゲームにおける交代キャラクタを、操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておくための交代キャラクタ設定手段と、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御するゲーム進行制御進行手段とを備えたことを特徴とするビデオゲーム装置。」
とあるのを
「【請求項1】表示手段の画面上にゲーム空間を設定し、該ゲーム空間内でプレイキャラクタにゲームを実行させるビデオゲーム装置において、ゲームにおける交代キャラクタを、遊技者による操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておくための交代キャラクタ設定手段と、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御するゲーム進行制御手段とを備え、前記ゲームは野球ゲームであり、ゲーム開始前に遊技者による操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を前記交代キャラクタ設定手段により交代キャラクタとして設定しておいた状態で、前記ゲーム進行制御手段は、野球ゲームの進行状況に応じて代打を出す時期を判断し、代打を出す時期であると判断した場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うことを特徴とするビデオゲーム装置。」
と訂正する。

・訂正事項ウ
特許請求の範囲の請求項12の記載、すなわち、
「【請求項12】ゲームにおける交代キャラクタを、操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておき、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御することを特徴とするビデオゲームのプレイ制御方法。」
とあるのを
「【請求項2】 ゲームにおける交代キャラクタを、遊技者によるビデオゲーム装置の操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておいた状態で、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御するビデオゲームのプレイ制御方法であって、前記ゲームは野球ゲームであり、ゲーム開始前に遊技者によるビデオゲーム装置の操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を交代キャラクタとして設定しておいた状態で、野球ゲームの進行状況に応じて代打に出す時期を判断し、代打を出す時期であると判断した場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うことを特徴とするビデオゲームのプレイ制御方法。」
と訂正する。

・訂正事項エ
特許請求の範囲の請求項13の記載、すなわち
「【請求項13】ゲームにおける交代キャラクタを、操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておくステップと、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御するステップとを備えたことを特徴とするビデオゲームのプレイ制御方法が記録された可読記録媒体。」
とあるのを
「【請求項3】ゲームにおける交代キャラクタを、遊技者による操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておく第一のステップと、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御する第二のステップとからなるビデオゲームのプレイ制御方法において、前記ゲームは野球ゲームであり、前記第一のステップで、ゲーム開始前に遊技者による操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を交代キャラクタとして設定しておき、前記第二のステップで、野球ゲームの進行状況に応じて代打を出す時期を判断し、代打を出す時期であると判断した場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うことを特徴とするビデオゲームのプレイ制御方法が記録された可読記録媒体。」
と訂正する。

・訂正事項オ
これに伴い、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明との整合を図るため、明りょうでない記載の釈明を目的として、
*訂正事項オー1
明細書の段落番号【0005】の第2行目から同第13行目に、
「請求項1の発明は、表示手段の画面上にゲーム空間を設定し、該ゲーム空間内でプレイキャラクタにゲームを実行させるビデオゲーム装置において、ゲームにおける交代キャラクタを、操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておくための交代キャラクタ設定手段と、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御するゲーム進行制御手段とを備えたことを特徴とするビデオゲーム装置として構成されている。」とあるのを、
「請求項1の発明は、表示手段の画面上にゲーム空間を設定し、該ゲーム空間内でプレイキャラクタにゲームを実行させるビデオゲーム装置において、ゲームにおける交代キャラクタを、遊技者による操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておくための交代キャラクタ設定手段と、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御するゲーム進行制御手段とを備え、前記ゲームは野球ゲームであり、ゲーム開始前に遊技者による操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を前記交代キャラクタ設定手段により交代キャラクタとして設定しておいた状態で、前記ゲーム進行制御手段は、野球ゲームの進行状況に応じて代打を出す時期を判断し、代打を出す時期であると判断した場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うことを特徴とするビデオゲーム装置として構成されている。」と、

*訂正事項オー2
明細書の段落番号【0006】の第1行から同第8行に、
「この構成によれば、操作部の操作を通じて、交代キャラクタ設定手段によりゲームにおける交代キャラクタが、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択され、ゲーム進行手段によりゲーム進行中に上記選択された交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況が制御されるので、遊技者は」とあるのを、
「この構成によれば、遊技者による操作部の操作を通じて、交代キャラクタ設定手段によりゲームにおける交代キャラクタが、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択され、ゲーム進行手段によりゲーム進行中に上記選択された交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況が制御されるが、その際、前記ゲームは野球ゲームであり、ゲーム開始前に遊技者による操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員が前記交代キャラクタ設定手段により交代キャラクタとして設定された状態で、前記ゲーム進行制御手段により野球ゲームの進行状況に応じて代打を出す時期が判断され、代打を出す時期であると判断された場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算が行われ、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタが代打に起用されるように前記交代処理が行われるので、遊技者は」と、

*訂正事項オー3
特許明細書の段落番号【0074】の第1行から第2行に、
「請求項1、12及び13の発明によれば、操作部の操作を通じて、交代キャラクタ設定手段によりゲームにおける交代キャラクタが、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択され、ゲーム進行手段によりゲーム進行中に上記選択された交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況が制御されるので、遊技者は」とあるのを
「本発明によれば、遊技者は」
と訂正する。

・訂正事項カ
特許明細書の段落番号【0075】から段落番号【0084】までを削除する。

(2)訂正の適否についての当審の判断
・訂正事項アについて
訂正事項アのもとの請求項1を訂正後の請求項1とし、もとの請求項2-11を削除し、もとの請求項12を訂正後の請求項2とし、もとの請求項13を訂正後の請求項3と訂正する訂正は、特許明細書の特許請求の範囲の請求項1、請求項12及び請求項13に記載の発明特定要件を限定的に減縮するものであり、また特許明細書の特許請求の範囲の請求項2から請求項11の記載を削除する訂正であるから、特許請求の範囲の減縮及び明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。

・訂正事項イについて
訂正事項イの訂正は、特許明細書の特許請求の範囲の請求項1記載の発明特定要件を限定的に縮減する訂正であるから、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。

・訂正事項ウ及び訂正事項エについて
訂正事項ウ及び訂正事項エの訂正は、それぞれ特許明細書の特許請求の範囲の請求項12及び請求項13に記載された発明特定要件を限定的に縮減し、かつ、明りょうでない記載の釈明をする訂正であるから、特許請求の範囲の減縮及び明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。

・訂正事項オについて
訂正事項オー1ないし訂正事項オー3の訂正は、上記訂正事項アないし訂正事項エの訂正に伴い、特許明細書の発明の詳細な説明を訂正後の特許請求の範囲の記載と整合させるための訂正であるから、明りょうでない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。

したがって、これら上記訂正事項アないし訂正事項オの訂正は、特許法第126条第1項ただし書に規定されている第1号、第2号、第3号に該当する。
そして、これらの訂正は、願書に添付した明細書、又は図面に記載された事項の範囲内において訂正するものであって新規事項を追加するものでもなく、かつ、実質上特許請求の範囲を拡張、又は変更するものではない。

(3)むすび
以上のとおり、上記訂正は、特許法第120条の4第2項、及び第3項において準用する特許法第126条第2項から第3項までの規定に適合するので当該訂正は認められるものである。

3.特許異議の申立てについて
(1)特許異議申立理由の概要
申立人は、下記の証拠方法を提示し、特許第3041286号の請求項1ないし13に係る発明の特許は、次の申立理由により取り消されるべきである旨主張する。

【1】申立理由その1〔特許法第36条第5項の明細書記載要件違反〕
請求項1、請求項12及び請求項13に係る各発明は、特許明細書に記載されている発明の作用効果を実現するための構成が特定されていないから、特許法第36条第5項に規定する要件を満たしていない。
また、請求項1に従属する請求項2ないし請求項11に係る発明も、請求項1に係る発明の上記理由と同じく、特許法第36条第5項に規定する要件を満たしていない。

【2】申立理由その2〔特許法第29条第1項柱書違反〕
請求項12及び請求項13に係る発明の「ゲームにおける交代キャラクタを、操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておき」の構成は、人間であるプレーヤの行為を発明の構成の一部としているので、前記請求項12及び請求項13に係る発明は、特許法第29条第1項柱書に規定する「発明」に該当しない。
また、請求項13に係る発明の「ビデオゲームのプレイ制御方法が記録された可読記録媒体」は、コンピュータソフトウエア関連発明の審査基準において認められている「物の発明」に該当しないから、この点においても、請求項13に係る発明は、特許法第29条第1項柱書に規定する「発明」に該当しない。

【3】申立理由その3〔特許法第29条第1項第1〜3号、及び同条第2項の特許要件違反〕
請求項1ないし請求項13に係る各発明は、甲第1号証に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当するから、特許を受けることができないものである。
また、請求項1ないし請求項13に係る各発明は、甲第1号証に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。
さらに、請求項1ないし請求項13に係る各発明は、検甲第1号証ないし検甲第3号証からみて、公然知られたは発明であるか、あるいは公然実施された発明であり、特許法第29条第1項第1号又は同第2号に該当するから、特許を受けることができないものである。
そしてまた、請求項1ないし請求項13に係る各発明は、検甲第1号証ないし検甲第3号証により公然知られた発明又は公然実施された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許受けることができないものである。



(1)甲第1号証(以下、「刊行物1」という。):「Game Fan Books プロ野球グレイテストナイン’97 ガイドブック」、1997年4月18日初版第1刷発行、株式会社毎日コミュニケーションズ

(2)甲第2号証(以下、「刊行物2」という。):「プロ野球グレイテストナイン’97 パーフェクトファイル」、1997年5月1日発行、株式会社光栄

(3)甲第3号証(以下、「刊行物3」という。):セガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」に同封された取扱説明書、株式会社セガ・エンタープライゼス発行

(4)甲第4号証(以下、「刊行物4」という。):「Game Fan Books プロ野球グレイテストナイン’98 ガイドブック」、1998年3月31日初版第1刷発行、株式会社毎日コミュニケーションズ

(5)検甲第1号証(以下、「検証物1」という。):セガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」、株式会社セガ・エンタープライゼス発行

(6)検甲第2号証(以下、「検証物2」という。):検証物1に係るゲームソフトのゲーム画面を録画したビデオテープ

(7)検甲第3号証(以下、「検証物3」という。):検証物2のビデオテープの画面をプリントアウトし、各画面のゲームの説明を記載したゲームソフトの説明資料

(2)当審が通知した取消理由の概要

1)平成13年5月23日付の取消理由通知について

・取消理由1[特許法第29条第1項柱書きの特許要件違反]について
本件発明12に対して:
実際の野球の試合において、予め監督がベンチ入りさせる野球選手を選択し、さらにその中から先発選手を指名し、また、選手のコンディション、能力等にしたがって代打要員、代走要員、守備固め要員、リリーフ投手、抑え投手等の選手を予め指定しておいて、試合の進行中に時に応じて交代して起用することにより選手を指揮監督し試合の進行を支配することは、日常的にごく普通になされている人間の営為である。そして、前記野球は、自然法則と無関係な人為的な取決めである遊技規則を利用し、またこれに加えて人間の推理力、記憶力、技能、運、勘、偶然性及び精神力などを利用することから成りたっている。
してみれば、本件発明12は、野球という遊技者間において定められた野球規則に基づいてプレイされるものであって、自然法則以外の法則のみを利用しているから、本件発明12は、発明に該当しない。
したがって、本件発明12は、特許法第29条第1項柱書きに規定する「産業上利用することができる発明」に該当しないから、特許を受けることができない。

・取消理由2[特許法第29条第2項の特許要件違反]について
本件発明1及び本件発明13に対して:
実際の野球の試合において、予め監督がベンチ入りさせる野球選手を選択し、さらにその中から先発選手を指名し、また、選手のコンディション、能力等にしたがって代打要員、代走要員、守備固め要員、リリーフ投手、抑え投手等の選手を予め指定しておいて、試合の進行中に時に応じて交代して起用することにより選手を指揮監督し試合の進行を支配することは、日常的にごく普通になされている人間の営為である。
してみれば、本件発明1及び本件発明13は、上記の野球の試合という人間の営為を、単にハードウエア資源に置き換えることによりシステム化し、コンピュータにより実現しようとするものであり、通常のシステム分析手法及びシステム設計手法を用いた日常的作業で可能な程度のことであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

・取消理由3[特許法第29条第1項第1号の特許要件違反]について
本件発明1ないし本件発明13に対して:
検証物1のセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」には、刊行物1及び刊行物2、並びに検証物2及び検証物3からみて、刊行物3であるセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」に同封の取扱説明書に記載された野球対戦ゲームがプレイできるソフトが格納されていることが認められる。
そして、刊行物3に記載の野球対戦ゲームは、本件発明1ないし本件発明13と対比しても悉く異なるところなく、また、検証物1のセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」は、刊行物3であるセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」に同封された取扱説明書と共に、本件特許出願前に日本国内において公然知られているものであることが認められる。
してみると、本件発明1ないし本件発明13は、本件特許出願前に日本国内において公然知られた発明ということができるから、特許法第29条第1項第1号に該当し、特許を受けることができないものである。

・取消理由4[特許法第29条第1項第2号の特許要件違反]について
本件発明1ないし本件発明13に対して:
検証物1のセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」には、刊行物1及び刊行物2、並びに検証物2及び検証物3からみて、刊行物3であるセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」に同封の取扱説明書に記載された野球対戦ゲームがプレイできるソフトが格納されていることが認められる。
そして、刊行物3に記載の野球対戦ゲームは、本件発明1ないし本件発明13と対比しても悉く異なるところなく、また、検証物1のセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」は、刊行物3であるセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」に同封された取扱説明書と共に、本件特許出願前に日本国内において公然実施されていることが認められる。
してみると、本件発明1ないし本件発明13は、本件特許出願前に日本国内において公然実施された発明であるということができるから、特許法第29条第1項第2号に該当し、特許を受けることができないものである。

・取消理由5[特許法第29条第1項第3号の特許要件違反]について
本件発明1ないし本件発明13に対して:
a.刊行物1に記載の発明
刊行物1における「0〜2Pでできる1試合のみの対戦モード。」の記載が、刊行物1に記載のゲームにはCOM( コンピュータ)同士の対戦ゲーム、人間対COM(コンピュータ)の対戦ゲーム、及び人間対人間の対戦ゲームの3モードがあることを意味するものであることは明らかであり、そして、対COMのモード及びCOM対COMのモードのときには、COM(コンピュータ)は、野球試合の進行中に、出場している選手の交代時期を自動的に判断し、交代選手をその交代要員選手の中から能力・調子、守備適正、好不調のデータを判断して選択することとなることを斟酌すれば、結局、刊行物1には、「表示手段の画面上にゲーム空間を設定し、該ゲーム空間内で選手に野球試合を実行させるゲームにおいて、野球試合における交代選手を、ボタンの操作により、予め準備されている複数の交代選手の中から任意に選択しておくために、1試合毎に交代選手を設定可能であり、かつ、交代選手を設定する画面を上記表示画面に表示させる設定画面表示制御手段を備え、能力・調子、守備適正、好不調のデータを参照して上記交代選手を設定する交代選手設定手段と、野球試合における交代選手の前記能力・調子、守備適正、好不調のデータからなる役割データ及び特殊能力データを記憶する手段と、野球試合進行状況を判断する進行状況判断手段と、この進行状況に応じて上記交代選手の交代時期を判断する交代時期判断手段とを備え、この判断された交代時期に上記交代を行い、野球試合進行中に上記選択しておいた交代選手と野球試合に出場している1の選手との間で交代処理を行うことにより、野球試合の進行状況を制御する野球試合進行制御手段とを備え、上記野球試合進行制御手段が、上記交代選手設定手段により上記交代選手が複数設定されたときは、野球試合の進行状況データに応じて上記交代選手のうちのどの交代選手を起用するかを判断し、上記交代選手の起用順を決定する起用順決定手段を備える交代選手判断手段を備え、この判断された交代選手を起用するゲーム」、「同ゲームのプレイ制御方法」、及び「同ゲームのプレイ制御方法が記録された可読記録媒体」の各発明が記載されているということができる。

b.本件発明1について
本件発明1と刊行物1に記載の発明とを対比すると、刊行物1に記載の発明の「選手」「野球試合」「ゲーム」「交代選手」「ボタン」「能力・調子、守備適正、好不調のデータ」が、本件発明1の「プレイキャラクタ」「ゲーム」「ビデオゲーム装置」「交代キャラクタ」「操作部」「キャラクタ情報」にそれぞれ相当するから、両者は「表示手段の画面上にゲーム空間を設定し、該ゲーム空間内でプレイキャラクタにゲームを実行させるビデオゲーム装置において、ゲームにおける交代キャラクタを、操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておくための交代キャラクタ設定手段と、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御するゲーム進行制御手段とを備えたビデオゲーム装置」である点で一致し、本件発明1と刊行物1に記載の発明との間で異なるところがない。
したがって、本件発明1は、特許法第29条第1項第3号に規定する本件特許出願前に日本国内において頒布された刊行物1に記載された発明に該当するから、特許を受けることができないものである。

c.本件発明2ないし本件発明11について
本件発明2ないし本件発明11は、本件発明1の従属項であり、本件発明2ないし本件発明11においてそれぞれ特定された各事項についても、刊行物1に記載されているから、本件発明2ないし本件発明11は、本件特許出願前に日本国内において頒布された刊行物1に記載された発明に該当し、特許を受けることができないものである。

d.本件発明12について
本件発明12と刊行物1に記載の発明を対比すると、刊行物1に記載の発明の「野球試合」「交代選手」「ボタン」「選手」「ゲーム」が、本件発明12の「ゲーム」「交代キャラクタ」「操作部」「プレイキャラクタ」「ビデオゲーム」にそれぞれ相当するから、両者は「ゲームにおける交代キャラクタを、操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておき、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御するビデオゲームのプレイ制御方法」である点で一致し、本件発明12と刊行物1に記載の発明との間に異なるところはない。
したがって、本件発明12は、特許法第29条第1項第3号に規定する本件特許出願前に日本国内において頒布された刊行物1に記載された発明に該当するから、特許を受けることができないものである。

e.本件発明13について
刊行物1では、刊行物3の取扱説明書に記載のゲームソフトが実行されるときに使用される「セガサターンCD」の存在を前提にしていることが明らかであることを斟酌して、本件発明13と刊行物1に記載の発明とを対比すれば、刊行物1に記載の発明の「野球試合」「交代選手」「ボタン」「選手」「ゲーム」「セガサターンCD」が、本件発明13の「ゲーム」「交代キャラクタ」「操作部」「プレイキャラクタ」「ビデオゲーム」「ビデオゲームのプレイ制御方法が記録された可読記録媒体」にそれぞれ相当するから、両者は「ゲームにおける交代キャラクタを、操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておくステップと、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御するステップとを備えたことを特徴とするビデオゲームのプレイ制御方法が記録された可読記録媒体」である点で一致し、本件発明13と刊行物1に記載の発明との間に異なるところはない。
したがって、本件発明13は、特許法第29条第1項第3号に規定する本件特許出願前に日本国内において頒布された刊行物1に記載された発明に該当するから、特許を受けることができないものである。

・取消理由6[特許法第29条第2項の特許要件違反]について
本件発明1ないし本件発明13に対して:
本件発明1ないし本件発明13は、本件特許出願前に日本国内において公然知られた又は本件特許出願前に日本国内において公然実施された検証物1の発明、或いは本件特許出願前に日本国内において頒布された刊行物1に記載の発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項に規定する特許要件に違反し、特許を受けることができない。

2)平成17年12月16日付の取消理由通知について
特許第3041286号は、明細書及び図面の記載が下記の点で不備のため、特許法第36条第4項、第5項及び第6項第2号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してなされたものであり、取り消されるべきものである。

・取消理由7[特許法第36条第5項の規定違反]について
訂正後の請求項2の記載は下記(1)の点で、および訂正後の請求項3の記載は下記(2)の点で、特許出願人が特許を受けようとする発明を特定するために必要と認める事項のすべてを記載していないと認められる。
よって、訂正後の請求項2および訂正後の請求項3に係る発明の特許は、特許法第36条第5項の規定に違反してされたものである。

・取消理由8[特許法第36条第6項第2号の規定違反]について
訂正後の請求項2の記載は下記(1)の点で、および訂正後の請求項3の記載は下記(2)の点で、特許出願人が特許を受けようとする発明を明確にしていないと認められる。
よって、訂正後の請求項2および訂正後の請求項3に係る発明の特許は、特許法第36条第6項第2号の規定に違反してされたものである。

・取消理由9[特許法第36条第4項の規定違反]について
訂正後の特許明細書の詳細な説明の記載は下記(3)、下記(4)の点で不備であるから、発明の詳細な説明の記載は、当業者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載していないと認められる。
よって、訂正後の特許明細書は、特許法第36条第4項の規定に違反してされたものである。

(1)「同ビデオゲーム装置は、・・・ゲームの進行状況を制御するビデオゲームのプレイ制御方法」なる構成、および「前記ビデオゲーム装置は、・・・前記交代処理を行うことを特徴とするビデオゲームのプレイ制御方法。」なる構成で示される技術事項は、ビデオゲーム装置がプレイ制御方法に対してどのような関係を有しているかについて不明である。

(2)「ビデオゲーム装置が、・・・第一のステップと、前記ビデオゲームが、・・・第二のステップとをビデオゲームのプレイ制御方法が備え」なる構成および「前記ビデオゲーム装置は、前記第二のステップで・・・ことを特徴とするビデオゲームのプレイ制御方法」なる構成で示される技術事項は、ビデオゲーム装置がプレイ制御方法に対してどのような関係を有しているかについて不明である。

(3)特許明細書の段落【0005】の記載は、上記(1)と同じく、「同ビデオゲーム装置は、・・・ゲームの進行状況を制御するビデオゲームのプレイ制御方法」なる構成、および「前記ビデオゲーム装置は、・・・前記交代処理を行うことを特徴とするビデオゲームのプレイ制御方法。」なる構成で示される技術事項は、ビデオゲーム装置がプレイ制御方法に対してどのような関係を有しているかについて不明である。

(4)特許明細書の段落【0006】の記載は、上記(2)と同じく、「ビデオゲーム装置が、・・・第一のステップと、前記ビデオゲームが、・・・第二のステップとをビデオゲームのプレイ制御方法が備え」なる構成および「前記ビデオゲーム装置は、前記第二のステップで・・・ことを特徴とするビデオゲームのプレイ制御方法」なる構成で示される技術事項は、ビデオゲーム装置がプレイ制御方法に対してどのような関係を有しているかについて不明である。

(3)当審の判断
(3)-1 本件訂正発明
本件訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし請求項3に係る発明(以下、順に「本件訂正発明1」ないし「本件訂正発明3」といい、これらを総称するときは「本件訂正発明」という。)は、訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1ないし請求項3にそれぞれ記載された次の事項により特定されるものである。
「【請求項1】 表示手段の画面上にゲーム空間を設定し、該ゲーム空間内でプレイキャラクタにゲームを実行させるビデオゲーム装置において、ゲームにおける交代キャラクタを、遊技者による操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておくための交代キャラクタ設定手段と、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御するゲーム進行制御手段とを備え、前記ゲームは野球ゲームであり、ゲーム開始前に遊技者による操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を前記交代キャラクタ設定手段により交代キャラクタとして設定しておいた状態で、前記ゲーム進行制御手段は、野球ゲームの進行状況に応じて代打を出す時期を判断し、代打を出す時期であると判断した場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うことを特徴とするビデオゲーム装置。

【請求項2】ゲームにおける交代キャラクタを、遊技者によるビデオゲーム装置の操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておいた状態で、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御するビデオゲームのプレイ制御方法であって、前記ゲームは野球ゲームであり、ゲーム開始前に遊技者によるビデオゲーム装置の操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を交代キャラクタとして設定しておいた状態で、野球ゲームの進行状況に応じて代打に出す時期を判断し、代打を出す時期であると判断した場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うことを特徴とするビデオゲームのプレイ制御方法。

【請求項3】ゲームにおける交代キャラクタを、遊技者による操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておく第一のステップと、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御する第二のステップとからなるビデオゲームのプレイ制御方法において、前記ゲームは野球ゲームであり、前記第一のステップで、ゲーム開始前に遊技者による操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を交代キャラクタとして設定しておき、前記第二のステップで、野球ゲームの進行状況に応じて代打を出す時期を判断し、代打を出す時期であると判断した場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うことを特徴とするビデオゲームのプレイ制御方法が記録された可読記録媒体。」

(3)-2 甲第1〜4号証の記載事項及び検甲第1〜3号証の内容
1)甲第1号証(刊行物1)[「Game Fan Books プロ野球グレイテストナイン’97 ガイドブック」、1997年4月18日初版第1刷発行、株式会社毎日コミュニケーションズ]には、野球対戦ゲームに関し、次の事項が記載されている。

「新システム採用により、リアルなプレーを再現!
0〜2Pでできる1試合のみの対戦モード。実在の12球団と自分で作ったエディットチームで対戦できる。プレイするチームと球場を決めた後は、36名の選手からベンチ入り22名とスタメンを決定する。各選手の調子がマーカーで表示されるので、スタメンと特に代打・リリーフ要員の選択の参考にしよう。『GN’97』の新投打システム、ロックオンで投打の駆け引きを対COMだけでなく友人とも楽しもう。」(4頁右欄)

「攻撃時のタイム
攻撃時のタイム画面。代打や代走を出すにはこの画面から選択する
代走の選手選択。各塁にいる選手と交代選手の能力グラフが表示される
攻撃時のここ一番の場面で代打・代走を出すときは、STARTボタンを押すとタイムをかけることができる。控えの投手が残っていないときには代打を出せない。代走を出すとき走者が2人以上いるときは塁指定を間違えないように注意。」(7頁左欄)

「守備時のタイム
守備のときにタイムをかけると投手の交代、守備の変更・交代が行える。投手と野手の変更はメニュー内で別々に行うので、投手は投手としか交代できない。投手と野手を一緒に交代し打順を入れ替えることはできないのだ。また攻撃時に投手に代打を出した場合は次のイニング前に自動的に交代の投手を選択する画面が現れる。このときは代打を出した位置以外に交代の投手を入れて打順を変える事ができる。」(7頁右欄)

「ベンチ入り選手の決定 選手の調子、能力を把握する
ベンチ入り選手は1試合ごとに変更できる。選手ごとに能力、守備適正、好不調を示すマーカーが表示されるので、代打要員、守備固め要員を慎重に選ぼう。主力選手といえどもひどければファーム選手との入れ替えもありえる。」(9頁左欄)

「スタメンの決定 相手チームに合わせたスタメン編成
「スタメン変更」を選ぶと先発オーダーの選択画面となり、ここで選手、打順、守備位置の変更ができる。スタメン変更は選手の能力・調子に加え、対戦チームの登板投手によっても変更が必要だ。左投手が登板するときは対左打線を組もう。」(9頁右欄)

2)甲第2号証(刊行物2)[「プロ野球グレイテストナイン’97 パーフェクトファイル」、1997年5月1日発行、株式会社光栄]には、検証物1に係るセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」についてのゲーム画面の説明が記載されている。

3)甲第3号証(刊行物3)[セガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」に同封された取扱説明書、株式会社セガ・エンタープライゼス発行]は、検甲第1号証に係るセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」の取扱説明書であり、該取扱説明書には、前記ゲームソフトに関する基本操作方法、ゲームの始め方、ゲームの遊び方、ゲーム画面の見方、ゲーム中の操作方法、チーム&スタジアム紹介について、次の説明が記載されている。

「6 先発メンバーの決定
先発メンバーを確認します。画面の見方は以下のとおり。打順や先発メンバーの入れ替えをするときは「スタメン変更」、ベンチに入っている選手を入れ替えたいときは「ベンチ入り変更」を方向ボタンの上下で選択し、スタート、A、Cボタンのいずれかで決定してください。変更画面から戻るときは「決定」を選びます。試合を開始するときは、「試合開始」を選択、決定してください。

ベンチ入り変更画面
[先発メンバーを入れ替える]
ベンチ入りメンバーを決定します。現在ベンチに入っている選手は水色、オフの選手は緑、ファームにいる選手は赤いバックの色で表示されています。選手を入れ替える場合は、まず入れ替えたい選手を方向ボタンで選択、スタート、A、Cボタンのいずれかで決定してください。次に、決定した選手と入れ替える選手を同様の手順で選択、決定します。オープン戦では、オフの選手も含めて選択することができるので、プレイヤーの好みの先発メンバーを組むことが可能です。また、Zボタンで選手データウインドウを開くことができます。

スタメン変更画面
[打順の変更や先発メンバーを入れ替える]
打順を変更する場合はまず、変更するスターティングメンバーに方向ボタンでカーソルを合わせ、スタート、A、Cボタンのいずれかで決定します。次に、入れ替える選手を選択、決定してください。守備変更する場合は、方向ボタンの右を押し、守備にのみカーソルを合わせ入れ替えましょう。先発メンバーを入れ替えるときは、まず入れ替えるスターティングメンバーを決定。カーソルを右に移し、控えの野手、または投手を選択、決定してください。選手データの見方は、以下参照です。」(9頁〜10頁)

「OPERATION17 タイム TIME 選手交代
試合中にスタートボタンを押すことで、タイムを取れます。ここで守備位置変更や選手交代を行うわけです。守備時は、「投手交代」や「守備交代/変更」が可能です。「投手交代」を選択すると、カーソルは「戻る」に合っています。ここで方向ボタンの下を押し、リリーフさせる投手を選択、Cボタンで決定してください。「守備交代/変更」を行う場合、守備の変更のみならば、変更する選手の守備位置にカーソルを合わせて選択、決定。さらに変更先を選択、決定してください。選手を交代する場合は、まずはずす選手を選択、決定後、控えの中から交代させる選手を選択、決定すればOKです。また、攻撃時は、「代打」や「代走」の指定をすることができます。「代打」を出す場合、控え選手の中から打者を選び、決定してください。「代走」を出す場合は、まず変更したい選手のいる塁を選択、決定。次に、代走者を控えの選手の中から選択し、決定します。ちなみに、キャンセルする場合は、「キャンセル」にカーソルを合わせてCボタンです。」(28頁)

4)甲第4号証(刊行物4)[「Game Fan Books プロ野球グレイテストナイン’98 ガイドブック」、1998年3月31日初版第1刷発行、株式会社毎日コミュニケーションズ]には、甲第1号証の記載とほぼ同様な事項が記載されている。

5)検甲第1号証(検証物1)[セガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」、株式会社セガ・エンタープライゼス発行]には、甲第1号証及び甲第2号証、並びに検甲第2号証及び検甲第3号証からみて、甲第3号証に記載の野球対戦ゲームがプレイできるソフトが格納されている。

6)検甲第2号証(検証物2)[検甲第1号証に係るゲームソフトのゲーム画面を録画したビデオテープ]には、野球対戦ゲームがプレイできるソフトのゲーム画面を録画したものが格納されている。

7)検甲第3号証(検証物3)[検甲第2号証のビデオテープの画面をプリントアウトし、各画面のゲームの説明を記載したゲームソフトの説明資料]には、野球対戦ゲームをプレイしたときの各画面の写しが示されている。

(3)-3 取消理由1[特許法第29条第1項柱書きの特許要件違反]について
もとの「本件発明12」である訂正明細書の特許請求の範囲の請求項2に係る発明(本件訂正発明2)は、前記「(3)-1 本件訂正発明」欄に前示したとおりのものである。
しかして、本件訂正発明2における「ゲーム開始前に遊技者による操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を前記交代キャラクタ設定手段により交代キャラクタとして設定しておいた状態で、前記ゲーム進行制御手段は、野球ゲームの進行状況に応じて代打に出す時期を判断し、代打を出す時期であると判断した場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行う」の発明特定事項により、単に野球ゲームの進行をコンピュータであるビデオゲーム装置に委ね、該ビデオゲーム装置のみでプレイキャラクタの交代処理を行うのではなく、本件訂正発明2のビデオゲームのプレイ制御方法は、ゲーム開始前に遊技者が予めビデオゲーム装置の操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を交代キャラクタとして設定しておくことによって、野球のゲームの進行をビデオゲームの装置の制御とともに遊技者によるビデオゲーム装置の操作部の操作により進めるものであり、そして、プレイキャラクタの交代処理においては、遊技者が複数の交代キャラクタの中から選択した交代要員に対し、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行うという遊技者の操作を介在させるステップを経由させることにより、交代要員についてのゲーム開始前の遊技者の意向を反映した上で、最終的には、ビデオゲーム装置が当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うように、特定された。
そうすると、前記発明特定事項により、本件訂正発明2は、野球ゲームの進行をビデオゲーム装置の制御とともに遊技者によるビデオゲーム装置の操作部の操作により進めるものであり、遊技者がビデオゲーム装置の操作部の操作により代打要員を予め設定しておいた状態で、ハードウエア資源であるビデオゲーム装置により所定の交代処理を実現するものであるということができるから、本件訂正発明2を単に「野球という遊技者間において定められた野球規則に基づいてプレイされるものであって、自然法則以外の法則のみを利用しているから、発明に該当しない」ということは、できない。
したがって、本件訂正発明2は、特許法第29条第1項柱書きに規定する「産業上利用することができる発明に該当しないから、特許を受けることができない」ということが、できない。

(3)-4 取消理由2[特許法第29条第2項の特許要件違反]について
もとの「本件発明1」及び「本件発明13」である訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(本件訂正発明1)及び請求項3に係る発明(本件訂正発明3)は、前記「(3)-1 本件訂正発明」欄に前示したとおりのものである。
しかして、本件訂正発明1における「ゲーム開始前に遊技者による操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を前記交代キャラクタ設定手段により交代キャラクタとして設定しておいた状態で、前記ゲーム進行制御手段は、野球ゲームの進行状況に応じて代打を出す時期を判断し、代打を出す時期であると判断した場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行う」の発明特定事項により、本件訂正発明1の「ビデオゲーム装置」は、単に野球ゲームの進行をコンピュータであるビデオゲーム装置に委ね、該ビデオゲーム装置のみでプレイキャラクタの交代処理をおこなうのではなく、ゲーム開始前に遊技者が予めビデオゲーム装置の操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を交代キャラクタとして設定しておくことによって、野球ゲームの進行をビデオゲーム装置の制御とともに遊技者によるビデオゲーム装置の操作部の操作により進めるものであり、そして、プレイキャラクタの交代処理においては、遊技者が複数の交代キャラクタの中から選択した交代要員に対し、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行うというステップを経由させることにより、交代要員についてのゲーム開始前の遊技者の意向を反映させた上で、最終的には、ビデオゲーム装置が当該代打要員を含む交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うように、特定された。
そうすると、前記発明特定事項により、本件訂正発明1の「ビデオゲーム装置」は、野球ゲームの進行をビデオゲーム制御装置の制御とともに遊技者によるビデオゲーム装置の操作部の操作により進めるものであり、野球ゲームの進行が、ビデオゲーム装置の制御の中に、遊技者による操作部の操作を介在させるものであるということができるから、本件訂正発明1を、単に「実際の野球の試合という人間の営為を、単にハードウエア資源に置き換えることによりシステム化し、コンピュータにより実現しようとするものであり、通常のシステム分析手法及びシステム設計手法を用いた日常的作業で可能な程度のことである」ということは、できない。さらに、前記発明特定事項が、本件特許出願時の周知技術であるということもできず、また自明の事項であるということもできない。
また、本件訂正発明3における「前記第一のステップで、ゲーム開始前に遊技者による操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を交代キャラクタとして設定しておき、前記第二のステップで、野球ゲームの進行状況に応じて代打を出す時期を判断し、代打を出す時期であると判断した場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行う」の発明特定事項により、本件訂正発明3の「ビデオゲームのプレイ制御方法が記録された可読記録媒体」は、ゲーム開始前に遊技者による操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を交代キャラクタとして設定しておくことによって、野球ゲームの進行を遊技者による操作部の操作により進めるものであり、そして、プレイキャラクタの交代処理においては、遊技者が複数のキャラクタの中から選択した交代要員に対し、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行うという遊技者の操作部の操作を介在させるステップを経由させることにより、交代要員についてのゲーム開始前の遊技者の意向を反映した上で、最終的には、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うように、特定された。
そうすると、前記発明特定事項により、本件訂正発明3の「ビデオゲームのプレイ制御方法が記録された可読記録媒体」は、野球ゲームの進行を遊技者による操作部の操作により進めるものであり、野球ゲームの進行制御の中に、遊技者による操作部の操作を介在させるものであるということができるから、本件訂正発明3を、単に「実際の野球の試合という人間の営為を、単にシステム化し、コンピュータにより実現しようとするものであり、通常のシステム分析手法及びシステム設計手法を用いた日常的作業で可能な程度のことである」ということは、できない。さらに、前記発明特定事項が、本件特許出願時の周知技術であるということもできず、また自明の事項であるということもできない。
上記のとおり、本件訂正発明1及び本件訂正発明3を、実際の野球の試合という人間の営為に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものと認めることができないから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないとすることはできない。

(3)-5 取消理由3[特許法第29条第1項第1号の特許要件違反]について
本件訂正発明1の前記発明特定事項により、本件訂正発明1の「ビデオゲーム装置」が、野球ゲームの進行をビデオゲーム装置の制御とともに遊技者によるビデオゲーム装置の操作部の操作により進めるものであり、野球ゲームの進行が、ビデオゲーム装置の制御の中に、遊技者による操作部の操作を介在させるものであるということができることは、前記(3)-4 取消理由2[特許法第29条第2項の特許要件違反]について欄に前述のとおりである。
また、本件訂正発明3の前記発明特定事項により、本件訂正発明3の「ビデオゲームのプレイ制御方法が記録された可読記録媒体」は、野球ゲームの進行を遊技者による操作部の操作により進めるものであり、野球ゲームの進行制御の中に、遊技者による操作部の操作のステップを介在させるものであるということができることは、前記(3)-4 取消理由2[特許法第29条第2項の特許要件違反]について欄に前述のとおりである。
しかるに、刊行物3であるセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」に同封された取扱説明書及び検証物1のセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」が、共に本件特許出願前に日本国内において公然知られているものであったとしても、前記刊行物3に記載の野球対戦ゲーム及び検証物1のセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」には、本件訂正発明1の前記発明特定事項及び本件訂正発明3の前記発明特定事項である「交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うこと」が存在していない。しかも、前記各発明特定事項が、本件特許出願時の周知技術であるということもできず、また自明な事項であるということもできない。
そうすると、本件訂正発明1及び本件訂正発明3は、本件特許出願前に日本国内において公然知られた発明であるということができないので、本件訂正発明1及び本件訂正発明3を、「特許法第29条第1項第1号に該当し、特許を受けることができないものである」ということができない。

(3)-6 取消理由4[特許法第29条第1項第2号の特許要件違反]について
もとの「本件発明1」、「本件発明12」及び「本件発明13」である訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(本件訂正発明1)、請求項2に係る発明(本件訂正発明2)及び請求項3に係る発明(本件訂正発明3)は、前記「(3)-1 本件訂正発明」欄に前示したとおりのものであり、本件訂正発明1、本件訂正発明2及び本件訂正発明3の前記の各発明特定事項により、本件訂正発明1の「ビデオゲーム装置」、本件訂正発明2の「ビデオゲームのプレイ制御方法」、及び本件訂正発明3の「ビデオゲームのプレイ制御方法が記録された可読記録媒体」は、野球ゲームの進行制御の中に、遊技者による操作部の操作のステップが介在するものであるということができる。
しかるに、刊行物3であるセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」に同封された取扱説明書及び検証物1のセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」が、共に本件特許出願前に日本国内において公然実施されているものであったとしても、前記刊行物3に記載の野球対戦ゲーム及び検証物1のセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」には、本件訂正発明1の前記発明特定事項、本件訂正発明2の前記特定事項及び本件訂正発明3の前記発明特定事項の「交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うこと」が、存在していない。しかも、前記各発明特定事項が、本件特許出願時の周知技術であるということもできず、また自明な事項であるということもできない。
そうすると、本件訂正発明1、本件訂正発明2及び本件訂正発明3は、本件特許出願前に日本国内において公然実施された発明であるということができないので、本件訂正発明1、本件訂正発明2及び本件訂正発明3を、「特許法第29条第1項第2号に該当し、特許を受けることができないものである」ということができない。

(3)-7 取消理由5[特許法第29条第1項第3号の特許要件違反]について
本件訂正発明1の「ビデオゲーム装置」、本件訂正発明2の「ビデオゲームのプレイ制御方法」、及び本件訂正発明3の「ビデオゲームのプレイ制御方法が記録された可読記録媒体」は、本件訂正発明1、本件訂正発明2及び本件訂正発明3の前示の各発明特定事項により、野球ゲームの進行制御の中に、遊技者による操作部の操作のステップが介在するものであるということができることは、前記「(3)-6 取消理由4[特許法第29条第1項第2号の特許要件違反]について」欄に前述のとおりである。
しかして、甲第1号証(刊行物1)ないし甲第第4号証(刊行物4)が、本件特許出願前に頒布された刊行物であったとしても、刊行物1ないし刊行物4のいずれにも、本件訂正発明1の前記発明特定事項、本件訂正発明2の前記発明特定事項、及び本件訂正発明3の前記発明特定事項の「交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うこと」が、記載されてなく、また、前記各発明特定事項が、本件特許出願時の周知技術であるということもできず、また自明な事項であるということもできない。
したがって、本件訂正発明1、本件訂正発明2及び本件訂正発明3は、本件特許出願前に頒布された刊行物に記載された発明であるということができないので、本件訂正発明1、本件訂正発明2及び本件訂正発明3を、「特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができないものである」ということができない。

(3)-8 取消理由6[特許法第29条第2項の特許要件違反]について
刊行物3であるセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」に同封された取扱説明書、及び検証物1のセガサターン用ゲームソフト「プロ野球グレイテストナイン’97」、並びに刊行物1ないし刊行物4のいずれにも、本件訂正発明1の前記発明特定事項、本件訂正発明2の前記発明特定事項及び本件訂正発明3の前記発明特定事項の「交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うこと」が存在ないし記載されていないことは、「(3)-5 取消理由3[特許法第29条第1項第1号の特許要件違反]について」欄、「(3)-6 取消理由4[特許法第29条第1項第2号の特許要件違反]について」欄、及び「(3)-7 取消理由5[特許法第29条第1項第3号の特許要件違反]について」にそれぞれ前述したとおりである。しかも、前記各発明特定事項が、本件特許出願時の周知技術であるということもできず、また自明な事項であるということもできない。そして、本件訂正発明1、本件訂正発明2及び本件訂正発明3は、本件訂正発明1の前記発明特定事項、本件訂正発明2の前記発明特定事項及び本件訂正発明3の前記発明特定事項により、格別の効果を奏するものと認められる。

そうしてみると、本件訂正発明1、本件訂正発明2及び本件訂正発明3は、「本件特許出願前に日本国内において公然実施された発明、本件特許出願前に日本国内において公然知られた発明、或いは、本件特許出願前に頒布された刊行物に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができた」ということができない。
したがって、本件訂正発明1、本件訂正発明2及び本件訂正発明3を、「特許法第29条第2項に該当し、特許を受けることができないものである」ということができない。

(3)-9 取消理由7ないし取消理由9について
平成13年8月6日付の訂正請求に対してなされた取消理由であり、その訂正請求は平成18年2月13日に取り下げされ、取消理由の対象が存在しないので、取消理由7ないし9は解消された。

四、申立人の申立理由の主張についての当審の判断
(1)申立人の申立理由その1[特許法第36条第5項の明細書記載要件違反]の主張について
申立人が申立理由その1において主張する特許法第36条第5項の明細書記載要件違反については、特許法第36条第5項が、特許異議の申立てをすることができる特許法第113条に規定する各号の1に該当する理由として、掲げられていないから、申立人の前記主張を採用することができない。

(2)申立人の申立理由その2[特許法第29条第1項柱書き違反]の主張について
申立人の申立理由その2[特許法第29条第1項柱書き違反]の主張については、上記「(3)-3 取消理由1[特許法第29条第1項柱書き違反]について」欄において、すでに前述した理由のとおりであるから、申立人の前記主張は、採用することができない。

(3)申立人の申立理由その3[特許法第29条第1〜3号、及び同条第2項違反]の主張
申立人の申立理由その3[特許法第29条第1〜3号、及び同条第2項違反]については、上記「(3)-5 取消理由3[特許法第29条第1項第1号の特許要件違反]について」欄ないし「(3)-8 取消理由6[特許法第29条第2項の特許要件違反]について」欄において、すでに前述した理由のとおりであるから、申立人の前記主張は、採用することができない。

五、むすび
以上のとおりであるから、特許異議申立ての理由によっては本件訂正発明についての特許を取り消すことができない。
また、他に本件訂正発明についての特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
ビデオゲーム装置、ビデオゲームのプレイ制御方法及びその方法が記録された可読記録媒体
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】表示手段の画面上にゲーム空間を設定し、該ゲーム空間内でプレイキャラクタにゲームを実行させるビデオゲーム装置において、ゲームにおける交代キャラクタを、遊技者による操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておくための交代キャラクタ設定手段と、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御するゲーム進行制御手段とを備え、前記ゲームは野球ゲームであり、ゲーム開始前に遊技者による操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を前記交代キャラクタ設定手段により交代キャラクタとして設定しておいた状態で、前記ゲーム進行制御手段は、野球ゲームの進行状況に応じて代打を出す時期を判断し、代打を出す時期であると判断した場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うことを特徴とするビデオゲーム装置。
【請求項2】ゲームにおける交代キャラクタを、遊技者によるビデオゲーム装置の操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておいた状態で、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御するビデオゲームのプレイ制御方法であって、前記ゲームは野球ゲームであり、ゲーム開始前に遊技者によるビデオゲーム装置の操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を交代キャラクタとして設定しておいた状態で、野球ゲームの進行状況に応じて代打に出す時期を判断し、代打を出す時期であると判断した場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うことを特徴とするビデオゲームのプレイ制御方法。
【請求項3】ゲームにおける交代キャラクタを、遊技者による操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておく第一のステップと、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御する第二のステップとからなるビデオゲームのプレイ制御方法において、前記ゲームは野球ゲームであり、前記第一のステップで、ゲーム開始前に遊技者による操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を交代キャラクタとして設定しておき、前記第二のステップで、野球ゲームの進行状況に応じて代打を出す時期を判断し、代打を出す時期であると判断した場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタ中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うことを特徴とするビデオゲームのプレイ制御方法が記録された可読記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技者の代わりにビデオ画面上のプレイキャラクタに疑似体験(プレイング)させることのできるビデオゲーム装置、ビデオゲームのプレイ制御方法及びその方法が記録された可読記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技者がビデオ画面上のプレイキャラクタとして疑似体験を行うプレイングゲームとして、複数のプレイキャラクタの中から、あるプレイキャラクタを選択してプレイさせるものが知られている。この場合、あるプレイキャラクタの選択はROMデータで与えられている。すなわち、ビデオゲーム装置にプレイ中のプレイキャラクタである例えば野球ゲームにおける選手の起用を任せた場合、ビデオゲーム装置はプレイキャラクタのゲームに関する能力及び予め設定されている属性(例えば野球ゲームにおける先発タイプ、抑えタイプ等)に基づいてプレイ進行状況に応じて所定のアルゴリズムに沿ってROMデータで与えられた交代キャラクタを起用する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、そのような場合には、遊技者は、前もって交代キャラクタを選択しておくことができないので、従来のゲームは単調なものとなり、興趣に欠けるものであった。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、遊技者がゲーム開始前に予め交代キャラクタを選択しておくことができるビデオゲーム装置、ビデオゲームのプレイ制御方法及びその方法が記録された可読記録媒体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、表示手段の画面上にゲーム空間を設定し、該ゲーム空間内でプレイキャラクタにゲームを実行させるビデオゲーム装置において、ゲームにおける交代キャラクタを、遊技者による操作部の操作により、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択しておくための交代キャラクタ設定手段と、ゲーム進行中に上記選択しておいた交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御するゲーム進行制御手段とを備え、前記ゲームは野球ゲームであり、ゲーム開始前に遊技者による操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員を前記交代キャラクタ設定手段により交代キャラクタとして設定しておいた状態で、前記ゲーム進行制御手段は、野球ゲームの進行状況に応じて代打を出す時期を判断し、代打を出す時期であると判断した場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算を行い、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタを代打に起用するように前記交代処理を行うことを特徴とするビデオゲーム装置として構成されている。
【0006】
この構成によれば、遊技者による操作部の操作を通じて、交代キャラクタ設定手段によりゲームにおける交代キャラクタが、予め準備されている複数の交代キャラクタの中から任意に選択され、ゲーム進行手段によりゲーム進行中に上記選択された交代キャラクタとゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況が制御されるが、その際、前記ゲームは野球ゲームであり、ゲーム開始前に遊技者による操作部の操作により複数の交代キャラクタの中から選択された代打要員が前記交代キャラクタ設定手段により交代キャラクタとして設定された状態で、前記ゲーム進行制御手段により野球ゲームの進行状況に応じて代打を出す時期が判断され、代打を出す時期であると判断された場合、交代キャラクタに設定されている代打要員の能力ポイントに加算が行われ、当該代打要員を含む交代キャラクタの中から代打要員に必要とされる能力ポイントを有する交代キャラクタが代打に起用されるように前記交代処理が行われるので、遊技者は、ゲーム開始前に予め交代キャラクタを選択しておくことができ、ビデオゲーム装置にプレイ中のプレイキャラクタである例えば野球ゲームにおける選手の起用を任せた場合、ビデオゲーム装置はプレイキャラクタのゲームに関する能力及び予め設定されている属性(例えば野球ゲームにおける先発タイプ、抑えタイプ等)に基づいてプレイ進行状況に応じて所定のアルゴリズムに沿ってゲーム開始前に遊技者が予め選択しておいた交代キャラクタを起用する。これにより、ゲームは変化に富んだものとなり、興趣性が著しく高まる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施形態としてのゲームシステム1を示す構成図である。
【0008】
このゲームシステム1は、ゲーム機本体と、ゲーム画面を表示する表示器であるテレビジョンモニタ(以下「モニタ」という。)2と、ゲームの音声を出力するための増幅回路3及びスピーカ4と、画像データ、音データ並びにプログラムデータからなるゲームプログラムの記録された記録媒体5とからなる。記録媒体5は、例えば上記ゲームプログラムやオペレーティングシステムのプログラムデータの記憶されたROM等がプラスチックケースに収納された、いわゆるROMカセットや、光ディスク、フレキシブルディスク等である。
【0009】
ゲーム機本体は、CPU6にアドレスバス、データバス及びコントロールバスからなるバス7が接続され、このバス7に、RAM8、インターフェース回路9、インターフェース回路10、信号処理プロセッサ11、画像処理プロセッサ12、インターフェース回路13、インターフェース回路14がそれぞれ接続され、インターフェース回路10に操作情報インターフェース回路15を介してコントローラ16が接続され、インターフェース回路13にD/Aコンバータ17が接続され、インターフェース回路14にD/Aコンバータ18が接続されて構成される。
【0010】
ここで、上記RAM8、インターフェース回路9及び記録媒体5でメモリ部19が構成され、上記CPU6、信号処理プロセッサ11及び画像処理プロセッサ12で、ゲームの進行を制御するための制御部20が構成され、上記インターフェース回路10、操作情報インターフェース回路15及びコントローラ16で操作入力部21が構成され、上記モニタ2、インターフェース回路13及びD/Aコンバータ17で画像表示部22が構成され、上記増幅回路3、スピーカ4、インターフェース回路14及びD/Aコンバータ18で音声出力部23が構成される。
【0011】
信号処理プロセッサ11は、主に3次元空間上における計算、3次元空間上での位置から擬似3次元空間上での位置への変換のための計算、光源計算処理、並びに音データの生成、加工処理を行う。
【0012】
画像処理プロセッサ12は、信号処理プロセッサ11における計算結果に基づいて、RAM8の表示エリアに対して描画すべき画像データの書き込み処理、すなわちテクスチャデータの書き込み処理を行う。
【0013】
コントローラ16は、外部から操作可能な操作部として、スタートボタン16a、Aボタン16b、Bボタン16c、十字キー16d、スティック型コントローラ16e、左トリガボタン16f、右トリガボタン16g、C1ボタン16h、C2ボタン16i、C3ボタン16j、C4ボタン16k及び奥行きトリガボタン16nを有し、各ボタンに対する操作内容に応じた操作信号をCPU6に送出するものである。
【0014】
スティック型コントローラ16eは、ジョイスティックとほぼ同一構成になっている。すなわち、直立したスティックを有し、このスティックの所定位置を支点として前後左右を含む360°方向に亘って傾倒可能な構成で、スティックの傾倒方向及び傾倒角度に応じて、直立位置を原点とする左右方向のX座標及び前後方向のY座標の値が、インターフェース回路15,10を介してCPU6に送出されるようになっている。
【0015】
また、コントローラ16は、例えばゲームの進行状態等を一時的に記憶するためのカード型メモリ等が着脱可能なコネクタ16mを備えている。
【0016】
上記ゲームシステム1は、用途に応じてその形態が異なる。
【0017】
即ち、ゲームシステム1が、家庭用として構成されている場合においては、モニタ2、増幅回路3及びスピーカ4は、ゲーム機本体とは別体となる。また、ゲームシステム1が、業務用として構成されている場合においては、図1に示されている構成要素はすべて一体型となっている1つの筐体に収納される。
【0018】
また、ゲームシステム1が、パーソナルコンピュータやワークステーションを核として構成されている場合においては、モニタ2は、上記コンピュータ用のディスプレイに対応し、画像処理プロセッサ12は、記録媒体5に記録されているゲームプログラムデータの一部若しくはコンピュータの拡張スロットに搭載される拡張ボード上のハードウェアに対応し、インターフェース回路9,10,13,14、D/Aコンバータ17,18、操作情報インターフェース回路15は、コンピュータの拡張スロットに搭載される拡張ボード上のハードウェアに対応する。また、RAM8は、コンピュータ上のメインメモリ若しくは拡張メモリの各エリアに対応する。
【0019】
本実施形態では、ゲームシステム1が家庭用として構成されている場合を例にして説明する。
【0020】
次に、このゲームシステム1の概略動作について説明する。
【0021】
電源スイッチ(図示省略)がオンにされ、ゲームシステム1に電源が投入されると、CPU6が、記録媒体5に記憶されているオペレーティングシステムに基づいて、記録媒体5から画像データ、音データ及びプログラムデータからなるゲームプログラムを読み出す。読み出されたゲームプログラムの一部若しくは全部は、RAM8に格納される。
【0022】
以降、CPU6は、RAM8に記憶されているゲームプログラム、並びにゲームプレイヤ(遊技者)がコントローラ16を介して指示する内容に基づいて、ゲームを進行する。即ち、CPU6は、遊技者によるコントローラ16に対する操作内容に応じてコントローラ16から送出される操作信号に基づいて、適宜、描画や音出力のためのタスクとしてのコマンドを生成する。
【0023】
信号処理プロセッサ11は、上記コマンドに基づいて3次元空間上(勿論、2次元空間上においても同様である)におけるプレイキャラクタの位置等の計算や光源計算を行うとともに、音データの生成処理を行う機能を有する。
【0024】
続いて、画像処理プロセッサ12は、上記計算結果に基づいて、RAM8の表示エリア(フレームバッファ)上に、描画すべき画像データの書き込み処理等を行う。D/Aコンバータ17は、インターフェース回路13を介して、RAM8に書き込まれた画像データを所定周期毎にアナログ映像信号に変換し、モニタ2の管面上に画像として表示させる。
【0025】
一方、信号処理プロセッサ11から出力された音データは、インターフェース回路14を介してD/Aコンバータ18に供給され、ここでアナログ音信号に変換された後に、増幅回路3を介してスピーカ4から背景音、効果音や音声として出力される。
【0026】
次に、図8〜図11を用いて記録媒体5に記録されているゲームプログラムにより実行されるビデオゲームの概要について説明する。図8〜図11はゲームの一画面を示す図である。なお、以下では、説明の便宜上、プレイキャラクタを「選手」という。
【0027】
本ビデオゲームは、遊技者によるコントローラ16に対する操作に従って、プロ野球選手(プレイキャラクタ)が野球ゲームを行う。この際、遊技者は、ゲーム開始前に予め交代キャラクタを選択しておくことができ、ビデオゲーム装置にプレイ中のプレイキャラクタである例えば野球ゲームにおける選手の起用を任せた場合、ビデオゲーム装置はプレイキャラクタのゲームに関する能力及び予め設定されている属性(例えば野球ゲームにおける先発タイプ、抑えタイプ等)に基づいてプレイ進行状況に応じて所定のアルゴリズムに沿ってROMデータで与えられた交代キャラクタを起用するというものである(図8,図9参照)。
【0028】
ここに、「交代キャラクタ」とは、現在ゲームに出場しているプレイキャラクタに代わり、新たにゲームに出場するプレイキャラクタをいい、交代キャラクタの「起用」とは、現在ゲームに出場しているプレイキャラクタに代えて、現在ゲームに出場していないが予め交代キャラクタとして選択されたプレイキャラクタをビデオゲーム装置がその現在のゲームに出場させることをいう。また、「交代」とは、現在ゲームに出場しているプレイキャラクタと現在ゲームに出場していない交代キャラクタとの間で出場するプレイキャラクタをビデオゲーム装置が入れ替えることをいう。以下、同様である。
【0029】
具体的には、図8に示すように、画面の上方には、交代キャラクタとなりうる野手として代打要員、代走要員及び守備要員の各枠が表示されており、この枠に並べて、野手の現在出場しているが交代されうる途中交代要員の枠が表示されている。画面左側には、これらのプレイキャラクタの名前が表示されている。これらの名前は、遊技者によるコントローラ16の操作によって、画面上でスクロールするようになっているので、この他のプレイキャラクタを選択することもできる。いま、画面上では、途中交代要員として「辻」選手が設定されており、この設定されていることが遊技者に分かるように顔の形をしたアイコンで表示されている。遊技者が代打要員、代走要員、守備要員及び途中交代要員(以下、「代打要員等」という。)の枠に交代キャラクタを設定する操作としては、例えばコントローラ16の操作によってカーソルを移動した後、所定のボタンを押すことにより行う。
【0030】
図9は、上記と同様の操作により、先発投手と、中継ぎエース及びリリーフエースを決定したときの画面である。ここでは、投手として先発、中継ぎエース及びリリーフエースの各枠が表示され、画面の左側には、出場可能な選手の名前が表示されている。
【0031】
このようにして設定された各チームの選手であるプレイキャラクタは、図10に示すように、出場可能な者(スターティングオーダー選手及び控えのベンチ入り選手)として選手登録されている。つまり、画面上に選択可能なメニューとして表示されている。そして、遊技者によるコントローラ16の操作により、このメニューから選択された選手は、攻撃側にあっては、図11に示すように、打者としてバッターボックスに立つという行動をとり、相手投手からの投球を待っている。あるいは、走者として塁にでるという行動をとる。この時のキャッチャーミットの位置が画面の上部中央に表示されている。また、走者がいる場合には、その走者が画面の上部左右に表示されている。そして、打者は、投球されたボールに対して打撃動作に入る。
【0032】
また、遊技者によるコントローラ16の操作により、上記メニューから選択されたスターティングオーダー選手は、守備側にあっては、同図に示すように、投手としてマウンドに立ち、相手打者に向かって投球するという行動をとる。あるいは、野手としてそれそれの守備位置に分散するという行動をとる。
【0033】
図2は上記図1の主要部の機能ブロック図である。なお、以下では、その理解を容易にするために上記したような野球ゲームに適用した場合について説明する。
【0034】
同図に示すように、本実施形態に係るビデオゲーム装置(以下、「本装置」という。)は、プレイキャラクタである選手及びその選手の行動内容を表示するとともに、選手の種々の行動に対応するメニューを表示するモニタ2等である画像表示部(表示器)22と、これら種々のメニューから任意の行動に対するメニューを選択的に指示可能なコントローラ16等である操作入力部(操作部)21と、操作入力部21での操作内容と対応して選手の行動内容を記憶する記録媒体5等からなるメモリ部19の行動記憶手段61と、操作入力部21からの指示に応じた行動内容を行動記憶手段61から読み出して選手に行わせる行動制御手段60と、ゲームにおける交代キャラクタを予め設定しておくための交代キャラクタ設定手段70と、ゲーム進行中に上記交代キャラクタをゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況を制御するゲーム進行制御手段80とを備えている。
【0035】
また、複数のキャラクタ情報を記憶するキャラクタ情報記憶手段71を備え、上記交代キャラクタ設定手段70はキャラクタ情報を参照して上記交代キャラクタを設定するものとする。さらに上記交代キャラクタ設定手段70は、交代キャラクタを設定する画面を上記表示画面に表示させる設定画面表示制御手段72を備えている。
【0036】
上記ゲーム進行制御手段80は、ゲームの進行状況を判断する進行状況判断手段81を備え、この進行状況に応じて上記交代を指示するものとする。また上記ゲーム進行制御手段80は、ゲームの進行状況を判断する進行状況判断手段81と、この進行状況に応じて上記交代キャラクタの交代時期を判断する交代時期判断手段82とを備え、この判断された交代時期に上記交代を行うものとする。さらに、上記進行状況判断手段81は、所定の条件に基づいてゲームの進行状況を判断するものとする。
【0037】
上記ゲーム進行制御手段80は、上記交代キャラクタ設定手段70により上記交代キャラクタが複数設定されたときは、ゲームの進行状況データに応じて上記交代キャラクタのうちのどの交代キャラクタを起用するかを判断する交代キャラクタ判断手段83を備え、この判断された交代キャラクタを起用するものとする。また上記交代キャラクタ判断手段83は上記交代キャラクタの起用順を決定する起用順決定手段84を備えている。
【0038】
上記交代キャラクタ設定手段70は、ゲーム毎に交代キャラクタを設定可能であるものとする。上記キャラクタ情報は、ゲームにおける交代キャラクタの役割データ(例えば野球ゲームにおけるリリーフ投手として交代可能であること等)、あるいは、ゲームにおける交代キャラクタの特殊能力データ(例えばそのプレイキャラクタがケガイベントの対象となりやすい等)である。
【0039】
さらに、イベントを記憶するイベント記憶手段85と、ゲーム中における上記イベントを発生させ、プレイキャラクタがこの発生イベントの対象となったか否かを判断するイベント制御手段86とを備えている。上記イベントは、例えばケガイベントや特殊イベント等である。
【0040】
なお、行動記憶手段61、キャラクタ情報記憶手段71及びイベント記憶手段85はメモリ部19に構成されている。また、行動制御手段60、交代キャラクタ設定手段70、設定画面表示制御手段72、ゲーム進行制御手段80、進行状況判断手段81、交代時期判断手段82、交代キャラクタ判断手段83及び起用順決定手段84は制御部20のCPU6内に構築される例えば実行形式のゲームプログラムである。つまり、プログラムデータの一部が上記実行形式のプログラムとしてCPU6内に上記仮想の各機能処理部である行動記憶手段60等を構築する。したがって、CPU6の動作により、上記各機能処理部はそれぞれその機能を発揮するものであるので、以下では、このような機能処理部単位でもってそれぞれ実行される動作の説明を行うものとする。
【0041】
次に、図3〜図7のフローチャートを参照して、本装置の動作を説明する。この動作により、ビデオゲームのプレイ制御方法を具現化できる。
【0042】
まず、図3において、遊技者によるコントローラ16の操作によって代打要員等の設定を行うCPU采配か否かが判断される(ステップST1)。ここで、CPU采配であると判断されれば(ステップST1でYES)、交代キャラクタ設定手段70により代打要員等の設定が行われる(ステップST2)。このようにして設定された代打要員等を野球ゲームにおける控えの選手としてベンチ入りさせた状態で、まずスターティングオーダーの選手によって試合が開始される(ステップST10)。一方、CPU采配でないと判断されれば(ステップST1でNO)、代打要員等が自動的に設定されるROM采配であるので、上記ステップST2をスキップして直接上記ステップST10に進む。次いで、ゲーム進行制御手段80により、投手交代処理(ステップST13)、代打処理(ステップST15)、代走処理(ステップST17)、守備固め要員交代処理(ステップST19)が順次実行される。そして、試合が終了するまで、上記ステップST10〜ST19が繰り返される(ステップST20)。
【0043】
なお、上記ステップST1の前に遊技者が試合中に直接采配するか否かが判断され、遊技者が直接采配すると判断されれば、上記ステップST2、ST13〜ST19をスキップし、遊技者はリアルタイムで試合の采配をすることができる。一方、遊技者が直接采配しないと判断されれば上記の通り各ステップST1から始まる各ステップが実行される。以下、上記ステップST2〜ST19の各ステップの詳細について説明する。
【0044】
ステップST2
この代打要員等の設定は、遊技者によるコントローラ16の操作によって、交代キャラクタ設定手段70が、キャラクタ情報記憶手段71に予め記憶されたキャラクタ情報を参照して、例えば野球ゲームにおける投手、代打、代走、守備固め要員毎に一人あるいは複数人ずつ設定することができる。この際、設定画面表示制御手段71により、この代打要員等の設定画面が、上記図8、図9のように表示されるので、遊技者はこの画面を見ながら代打要員等を容易に設定できる。
【0045】
このようにして、キャラクタ情報に応じた代打要員等を設定できるので、ゲームはリアリティ感に溢れ、興趣に富むものとなる。また、この代打要員等の設定は、ゲーム毎に行うこととすれば、ゲームが単調にならず、変化に富んだものとなる。ただし、1回の設定で複数ゲーム分の設定を行ったり、あるいは、1回の設定をその解除がなされるまで以後のすべてのゲーム分の設定とすることとしてもよいのはもちろんである。
【0046】
ステップST10
ここでは、先に設定された代打要員等をベンチ入りさせた状態で、まずスターティングオーダーの選手によって試合が開始される。試合中の各選手の行動は、行動記憶手段61に予め記憶された行動プログラムデータに沿って、行動制御手段60の動作により達成され、これも画面上に表示される。選手交代後の代打要員等の行動についても同様である。
【0047】
ステップST13
次いで、投手交代処理に移る。以下、図4のフローチャートを参照してこの投手交代処理について説明する。
【0048】
まずゲーム進行制御手段80の交代時期判断手段82により投手交代時期であるかの判断が行われる(ステップST101)。ここで、交代する条件は、現在の投手のスタミナが一定値以下であること、打たれ過ぎたこと、セーブがつく条件であること等である。一方、交代しない条件は、先発が一安打未満かもしくは無失点の時であること、先発が完投型に設定されており、失点が2点以内でチームが勝っている時等である。このように、ゲームの進行状態さらには交代時期を上記交代する条件、あるいは、交代しない条件といった種々の条件(所定の条件)の下で判断することにより、タイムリでかつ的確な選手交代が期待できる。
【0049】
ここで、投手交代時期でないと判断されれば(ステップST101でNO)、リターンする。一方、投手交代時期であると判断されれば(ステップST101でYES)、交代キャラクタ判断手段83により誰を次の投手にするかが判断される(ステップST102)。
【0050】
もしセーブがつかないという条件なら(ステップST103でNO)、交代キャラクタ判断手段83の起用順決定手段84により、リリーフ、中継ぎの順で優先して選手を選択する。この際、キャラクタ情報記憶手段71に記憶されたキャラクタ情報のうちの上記特殊能力データを参照する。それ以外の場合は(ステップST103でYES)、キャラクタ情報のうちの選手のコンディションに関するデータを基に選手を選択する。しかし、あまりにも点差が離れていれば、リリーフエース、中継ぎエースは選択しない。ペナントモードのときはキャラクタ情報のうちの回復の情報も参照する。このように、代打要員等となる選手が複数設定され、その起用順を決定する必要があるといった高度の判断要素も加味されるので、ゲームはリアリティ感に溢れ、興趣に富むものとなる。
【0051】
具体的には、上記ステップST103でYESであれば、リリーフエースがいるか否かが判断される(ステップST104)。上記ステップST103でNOであれば、いい投手を投入する場面であるか否かが判断される(ステップST105)。ここで、いい投手を投入する場面でないと判断されれば(ステップST105でNO)、コンディションのよい選手を選択して(ステップST106)、リターンする。しかし、いい投手を投入する場面であると判断されれば(ステップST105でYES)、イニングが最終回か否かが判断される(ステップST107)。ここで、イニングが最終回であると判断されれば(ステップST107でYES)、上記ステップST104に進む。一方、イニングが最終回でないと判断されれば(ステップST107でNO)、イニングが6回以上であるか否かが判断される(ステップST108)。ここで、イニングが6回以上でないと判断されれば(ステップST108でNO)、上記ステップST106に進む。一方、イニングが6回以上であると判断されるか(ステップST108でYES)、あるいは、リリーフエースがいないと判断されれば(ステップST104でNO)、中継ぎエースがいるか否かが判断される(ステップST109)。ここで、中継ぎエースがいないと判断されれば(ステップST109でNO)、上記ステップST106に進む。一方、中継ぎエースがいると判断されれば(ステップST109でYES)、中継ぎエースを投入して(ステップST110)、リターンする。一方、リリーフエースがいると判断されれば(ステップST104でYES)、リリーフエースが投入されて(ステップST111)、リターンする。つまり上記のようにして選手が決定したら、ゲーム進行制御手段80により選手交代実行のためのワークに値をセットし、選手交代を実行する。
【0052】
ステップST15
次いで、代打処理に移る。以下、図5のフロ-チャートを参照してこの代打処理について説明する。
【0053】
まずゲーム進行制御手段80の交代時期判断手段82により代打に出す時期であるか否かの判断が行われる(ステップST201)。すなわち、まず、代打が出される選手の守備位置によって判断ルーチンが異なる。例えば、代打が出される選手が投手の場合は、イニング、スタミナ、点差等の状況によって判断される。また、代打が出される選手が野手の場合は、イニング、能力等によって判断される。すなわち、人気のある選手には代打を出さない。その選手が抜けても守備に悪影響がでないかを調べる。
【0054】
ここで、代打を出す時期でないと判断されれば(ステップST201でNO)、リタ-ンする。一方、代打を出す時期であると判断されれば(ステップST201でYES)、場面によって選択される代打要員に必要なパワー(能力ポイント)が決定される(ステップST202)。この場面において、代打要員の設定がされている時は能力ポイントに加算が行われる。
【0055】
次いで、交代キャラクタ判断手段83により、現在プレイ中の選手よりも打撃能力が一定以上ある選手を探す。つまり要求したようなパワーを持つ選手がいるか否かが判断される(ステップST203)。ここで、要求したようなパワーを持つ選手がいると判断されれば(ステップST203でYES)、その選手を代打に出して(ステップST204)、リターンする。一方、要求したようなパワーを持つ選手がいないと判断されれば(ステップST203でNO)、代打を出さずに(ステップST205)、リターンする。つまり上記のようにして代打に出す選手が決定したら、ゲーム進行制御手段80により、選手交代実行のためのワークに値をセットし、選手交代を実行する。
【0056】
ステップST17
次いで、代走処理に移る。以下、図6のフロ-チャートを参照してこの代走選択処理について説明する。
【0057】
まずゲーム進行制御手段80の交代時期判断手段82により、代走を出す時期であるか否かの判断が行われる(ステップST301)。ここで、現在の走者の足が遅く、その代走が得点することによって試合に勝てると判断した時は、代走を出す時期であると判断される(ステップST301でYES)。ただし、イニングや点差を考慮して判断される。一方、代走を出す時期ではないと判断されれば(ステップST301でNO)、リターンする。
【0058】
代走を出す時期であると判断されれば(ステップST301でYES)、交代キャラクタ判断手段83により、代走要員がいるか否かが判断される(ステップST302)。ここで、代走要員がいると判断されれば(ステップST302でYES)、その代走要員は現在の走者よりも走力が上か否かが判断される(ステップST303)。そして、その代走要員は現在の走者よりも走力が上であると判断されれば(ステップST303でYES)、その選手を代走に出して(ステップST304)、リターンする。つまり、現在の走者よりも走力があり、代走要員として設定されている選手が存在する時はその選手が選択される。
【0059】
一方、代走要員がいないと判断されれば(ステップST302でNO)、控えの選手に走力が一定以上で現在の走者よりも走力が上の選手がいるか否かが判断される(ステップST305)。ここで、そのような控えの選手がいると判断されれば(ステップST305でYES)、上記ステップST304に進む。
【0060】
一方、代走要員がいたとしても現在の走者よりも走力が上でないと判断されるか(ステップST303でNO)、あるいは、控えの選手に走力が一定以上で現在の走者よりも走力が上の選手がいないと判断されれば(ステップST305でNO)、代走を出さずに(ステップST306)、リタ-ンする。つまり上記のようにして代走に出す選手が決定したら、ゲーム進行制御手段80により選手交代実行のためのワークに値をセットし、選手交代を実行する。
【0061】
ステップST19
次いで、守備固め要員交代処理に移る。以下、図7のフロ-チャートを参照してこの守備固め要員交代処理について説明する。
【0062】
まずゲーム進行制御手段80の交代時期判断手段82により、守備固めする時期であるか否かの判断が行われる(ステップST401)。ここで、イニングが後半でリードが3点以上6点未満の時、現在の守備の選手に途中交代の設定がされている選手が存在しているか、あるいは、その選手がベンチ入り選手の中に存在しているかが考慮される。
【0063】
ここで、守備固めする時期でないと判断されれば(ステップST401でNO)、リタ-ンする。一方、守備固めする時期であると判断されれば(ステップST401でYES)、交代キャラクタ判断手段83により、交代選手の中に守備要員選手がいるか否かが判断される(ステップST402)。
【0064】
ここで、交代選手の中に守備要員選手がいないと判断されれば(ステップST402でNO)、リタ-ンする。一方、交代選手の中に守備要員選手がいると判断されれば(ステップST402でYES)、その選手は途中交代の設定されている選手の守備位置を守備できるか否かが判断される(ステップST403)。
【0065】
ここで、その選手が守備固めしたい守備位置を守備できると判断されれば(ステップST403でYES)、その選手を守備固めとして出して(ステップST404)、リターンする。一方、交代選手の中に守備要員選手がいないと判断されれば(ステップST402でNO)、控えの選手の中で、守備固めしたい守備位置を守備できる選手がいるか否かが判断される(ステップST405)。
【0066】
ここで、そのような控え選手がいると判断されれば(ステップST405でYES)、上記ステップST404に進む。すなわち、控えの選手の中で、交代する選手の守備位置を守備でき、守備力が一定以上で最も守備力の高い選手が選択される。一方、守備要員選手がいても、その選手は途中交代の設定されている選手の守備位置を守備できないと判断されれば(ステップST403でNO)、あるいは、控えの選手の中でも、守備固めしたい守備位置を守備できる選手がいないとされれば(ステップST405でNO)、守備固めは行わなずに(ステップST406)、リターンする。つまり上記のようにして守備固めに出す選手が決定したら、ゲーム進行制御手段80により選手交代実行のためのワークに値をセットし、選手交代を実行する。
【0067】
このようにして、交代キャラクタ設定手段によりゲームにおける交代キャラクタが予め設定され、ゲーム進行制御手段によりゲーム進行中に上記交代キャラクタをゲームに出場している1のプレイキャラクタとの間で交代処理を行うことにより、ゲームの進行状況が制御されるので、遊技者は、ゲーム開始前に予め交代キャラクタを選択しておくことができ、ビデオゲーム装置にプレイ中のプレイキャラクタである例えば野球ゲームにおける選手起用を任せた場合、ビデオゲーム装置はプレイキャラクタのゲームに関する能力及び予め設定されている属性(例えば野球ゲームにおける先発タイプ、抑えタイプ等)に基づいてプレイ進行状況に応じて所定のアルゴリズムに沿ってゲーム開始前に遊技者が予め選択しておいた交代キャラクタを起用する。これにより、ゲームは変化に富んだものとなり、興趣性が著しく高まる。
【0068】
なお、上記各工程(ステップST1〜ST20等)は、本装置のゲームプログラムデータとして可読記録媒体に記録され、ゲーム開始時に読み出されてゲームに供されるものである。
【0069】
また上記実施形態では、本発明を野球のゲームプログラムに適用した場合について説明したが、本発明の適用範囲はこれに限られるものではなく、その他のチーム競技、あるいは、単なる遊びとしてのゲームにも同様に適用できることは勿論である。またゲームにおけるプレイキャラクタは人間にかぎられるものではなく、例えば動物であってもよい。
【0070】
また上記実施形態では、以下の要素についてはすべてを備えている場合を例示しているが、本発明では、必ずしもそれらの全部又は一部を備える必要はない。すなわち、複数のキャラクタ情報を記憶するキャラクタ情報記憶手段71を備え、上記交代キャラクタ設定手段70はキャラクタ情報を参照して上記交代キャラクタを設定するものとしてもよい。さらに上記交代キャラクタ設定手段70は、交代キャラクタを設定する画面を上記表示画面に表示させる設定画面表示制御手段72を備えてもよい。
【0071】
上記ゲーム進行制御手段80は、ゲームの進行状況を判断する進行状況判断手段81を備え、この進行状況に応じて上記交代を指示するものとしてもよい。また上記ゲーム進行制御手段80は、ゲームの進行状況を判断する進行状況判断手段81と、この進行状況に応じて上記交代キャラクタの交代時期を判断する交代時期判断手段82とを備え、この判断された交代時期に上記交代を行うものとしてもよい。さらに、上記進行状況判断手段81は、所定の条件に基づいてゲームの進行状況を判断するものとしてもよい。
【0072】
上記ゲーム進行制御手段80は、上記交代キャラクタ設定手段70により上記交代キャラクタが複数設定されたときは、ゲームの進行状況データに応じて上記交代キャラクタのうちのどの交代キャラクタを起用するかを判断する交代キャラクタ判断手段83を備え、この判断された交代キャラクタを起用するものとしてもよい。また上記交代キャラクタ判断手段83は上記交代キャラクタの起用順を決定する起用順決定手段84を備えてもよい。
【0073】
上記交代キャラクタ設定手段70は、ゲーム毎に交代キャラクタを設定可能であるものとしてもよい。
【0074】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技者は、ゲーム開始前に予め交代キャラクタを選択しておくことができ、ビデオゲーム装置にプレイ中のプレイキャラクタである例えば野球ゲームにおける選手の起用を任せた場合、ビデオゲーム装置はプレイキャラクタのゲームに関する能力及び予め設定されている属性(例えば野球ゲームにおける先発タイプ、抑えタイプ等)に基づいてプレイ進行状況に応じて所定のアルゴリズムに沿ってゲーム開始前に遊技者が予め選択しておいた交代キャラクタを起用する。これにより、ゲームは変化に富んだものとなり、興趣性が著しく高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の一実施形態としてのゲームシステムを示す構成図である。
【図2】
本装置の主要部の機能ブロック図である。
【図3】
本装置の概略動作を示すフローチャートである。
【図4】
本装置の概略動作を示すフローチャートである。
【図5】
本装置の概略動作を示すフローチャートである。
【図6】
本装置の概略動作を示すフローチャートである。
【図7】
本装置の概略動作を示すフローチャートである。
【図8】
ビデオゲームの一画面を示す図である。
【図9】
ビデオゲームの一画面を示す図である。
【図10】
ビデオゲームの一画面を示す図である。
【図11】
ビデオゲームの一画面を示す図である。
【符号の説明】
19 メモリ部
20 制御部
21 操作入力部(操作部)
22 画像表示部(表示器)
60 行動制御手段
61 行動記憶手段
70 交代キャラクタ設定手段
71 キャラクタ記憶手段
72 設定画面表示制御手段
80 ゲーム進行制御手段
81 進行状況判断手段
82 交代時期判断手段
83 交代キャラクタ判断手段
84 起用順決定手段
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2006-03-03 
出願番号 特願平10-377115
審決分類 P 1 651・ 121- YA (A63F)
P 1 651・ 537- YA (A63F)
P 1 651・ 113- YA (A63F)
P 1 651・ 111- YA (A63F)
P 1 651・ 112- YA (A63F)
最終処分 維持  
前審関与審査官 瀬津 太朗  
特許庁審判長 三原 裕三
特許庁審判官 篠崎 正
二宮 千久
登録日 2000-03-03 
登録番号 特許第3041286号(P3041286)
権利者 株式会社コナミコンピュータエンタテインメントスタジオ
発明の名称 ビデオゲーム装置、ビデオゲームのプレイ制御方法及びその方法が記録された可読記録媒体  
代理人 伊藤 孝夫  
代理人 小谷 悦司  
代理人 伊藤 孝夫  
代理人 小谷 悦司  
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