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審決分類 審判 訂正 4項3号特許請求の範囲における誤記の訂正 訂正する H01R
審判 訂正 4項4号特許請求の範囲における明りょうでない記載の釈明 訂正する H01R
管理番号 1139890
審判番号 訂正2006-39043  
総通号数 81 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 1998-10-27 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2006-03-24 
確定日 2006-06-01 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3758290号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第3758290号に係る明細書を本件審判請求書に添付された訂正明細書のとおり訂正することを認める。 
理由 1.手続の経緯
本件特許3758290号は、平成9年4月16日の出願に係り、平成18年1月13日に設定登録されたものであって、平成18年3月24日付けで訂正審判の請求がなされ、これに対して、平成18年4月26日付け(発送日平成18年5月1日)で、訂正拒絶理由が通知され、指定期間内である平成18年5月11日付けで手続補正書が提出されたものである。

2.審判請求書の補正の適否
上記平成18年5月11日付け手続補正書による手続補正は、特許3758290号発明の明細書を、本件審判請求書に添付した訂正明細書のとおり訂正するというものを、平成18年5月11日付け手続補正書に添付した訂正明細書のとおりに訂正すると補正するものであり、具体的には、訂正事項13である「明細書に添付された図面のうちの図1及び図2のそれぞれの下端に『前部側←→後部側』の文字を書き入れる。」との訂正事項を削除するものである。
そして、訂正事項の削除は、請求の趣旨の減縮的変更であるので、この補正は請求書の要旨を変更するものではない。
よって、上記手続補正は、特許法第131条の2第1項の規定に適合するので、これを認める。

3.請求の要旨
上記2のとおり、上記手続補正書による手続補正は認められるので、本件訂正審判の請求の要旨は、特許第3758290号発明の明細書を平成18年5月11日付け手続補正書に添付した訂正明細書のとおり、すなわち、次のとおり訂正することを求めるものである。

・訂正事項1
請求項1に、「前記ジャック取付板における前記スリットに囲まれた区域に接合され、前記一端側からプラグを着脱可能なジャックと」とあるのを、「前記ジャック取付板における前記スリットに囲まれた区域に接合され、前記前部側からプラグを着脱可能なジャックと」と訂正する。
・訂正事項2
請求項1に、「シャーシ底面にスペーサを介して一端側が固定される基板本体と」とあるのを、「シャーシ底面にスペーサを介して後部側が固定される基板本体と」と訂正する。
・訂正事項3
請求項1に、「前記基板本体の他端側の端部部分を残してコの字形に形成されたスリットに囲まれたジャック取付板と」とあるのを、「前記基板本体の前部側の端部部分を残してコの字形に形成されたスリットに囲まれたジャック取付板と」と訂正する。
・訂正事項4
請求項1に、「前記基板本体の一端側に前記スリットを跨いで前記基板本体と前記ジャック取付板とを電気的に接続するケーブル部材とを有していることを特徴とするジャック基板」とあるのを、「前記基板本体の前記後部側に前記スリットを跨いで前記基板本体と前記ジャック取付板とを電気的に接続するケーブル部材とを有していることを特徴とするジャック基板」と訂正する。
・訂正事項5
請求項2に、「前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記他端側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけて断面V字形状の分割溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載のジャック基板。」とあるのを、「前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記前部側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけて断面V字形状の分割溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載のジャック基板。」と訂正する。
・訂正事項6
請求項3に、「前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記他端側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけてミシン目状に分割穴が形成されていることを特徴とする請求項1記載のジャック基板。」とあるのを、「前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記前部側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけてミシン目状に分割穴が形成されていることを特徴とする請求項1記載のジャック基板。」と訂正する。
・訂正事項7
明細書の発明の詳細な説明の段落番号0007に、「上記課題を解決するために、請求項1の発明は、シャーシ底面にスペーサを介して一端側が固定される基板本体と、前記基板本体の他端側の端部部分を残してコの字形に形成されたスリットに囲まれたジャック取付板と、前記ジャック取付板における前記スリットに囲まれた区域に接合され、前記一端側からプラグを着脱可能なジャックと、前記基板本体の一端側に前記スリットを跨いで前記基板本体と前記ジャック取付板とを電気的に接続するケーブル部材とを有していることを特徴としている。」とあるのを、「上記課題を解決するために、請求項1の発明は、シャーシ底面にスペーサを介して後部側が固定される基板本体と、前記基板本体の前部側の端部部分を残してコの字形に形成されたスリットに囲まれたジャック取付板と、前記ジャック取付板における前記スリットに囲まれた区域に接合され、前記前部側からプラグを着脱可能なジャックと、前記基板本体の前記後部側に前記スリットを跨いで前記基板本体と前記ジャック取付板とを電気的に接続するケーブル部材とを有していることを特徴としている。」と訂正する。
・訂正事項8
明細書の発明の詳細な説明の段落番号0009に、「請求項2の発明は、請求項1記載のジャック基板であって、前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記他端側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけて断面V字形状の分割溝が形成されていることを特徴としている。」とあるのを、「請求項2の発明は、請求項1記載のジャック基板であって、前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記前部側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけて断面V字形状の分割溝が形成されていることを特徴としている。」と訂正する。
・訂正事項9
明細書の発明の詳細な説明の段落番号0010に、「請求項3の発明は、請求項1記載のジャック基板であって、前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記他端側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけてミシン目状に分割穴が形成されていることを特徴としている。」とあるのを、「請求項3の発明は、請求項1記載のジャック基板であって、前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記前部側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけてミシン目状に分割穴が形成されていることを特徴としている。」と訂正する。
・訂正事項10
明細書の発明の詳細な説明の段落番号0028に、「請求項1の発明は、シャーシ底面にスペーサを介して一端側が固定される基板本体と、前記基板本体の他端側の端部部分を残してコの字形に形成されたスリットに囲まれたジャック取付板と、前記ジャック取付板における前記スリットに囲まれた区域に接合され、前記一端側からプラグを着脱可能なジャックと、前記基板本体の一端側に前記スリットを跨いで前記基板本体と前記ジャック取付板とを電気的に接続するケーブル部材とを有している構成である。」とあるのを、「請求項1の発明は、シャーシ底面にスペーサを介して後部側が固定される基板本体と、前記基板本体の前部側の端部部分を残してコの字形に形成されたスリットに囲まれたジャック取付板と、前記ジャック取付板における前記スリットに囲まれた区域に接合され、前記前部側からプラグを着脱可能なジャックと、前記基板本体の前記後部側に前記スリットを跨いで前記基板本体と前記ジャック取付板とを電気的に接続するケーブル部材とを有している構成である。」と訂正する。
・訂正事項11
明細書の発明の詳細な説明の段落番号0030に、「請求項2の発明は、請求項1記載のジャック基板であって、前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記他端側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけて断面V字形状の分割溝が形成されている構成である。」とあるのを、
「請求項2の発明は、請求項1記載のジャック基板であって、前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記前部側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけて断面V字形状の分割溝が形成されている構成である。」と訂正する。
・訂正事項12
明細書の発明の詳細な説明の段落番号0031に、「請求項3の発明は、請求項1記載のジャック基板であって、前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記他端側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけてミシン目状に分割穴が形成されている構成である。」とあるのを、「請求項3の発明は、請求項1記載のジャック基板であって、前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記前部側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけてミシン目状に分割穴が形成されている構成である。」と訂正する。

4.当審の判断
4-1.訂正の目的の適否及び拡張・変更の存否
A.訂正の目的
本件訂正の目的について、請求人は、補正された訂正審判請求書で次のように述べている。
「訂正事項1は請求項1の記載に係るものであり、誤記の訂正の目的でなされるものである。
訂正事項2〜4は請求項1の記載に係るものであり、明りょうでない記載の釈明の目的でなされるものである。
訂正事項5及び6は請求項2及び3の記載に係るものであり、明りょうでない記載の釈明の目的でなされるものである。
訂正事項7〜12は明細書の発明の詳細な説明の記載に係るものであり、明りょうでない記載の釈明の目的でなされるものである。」

そこで、訂正の目的について、以下検討する。
a)訂正事項1について
訂正事項1は、請求項1に、「前記ジャック取付板における前記スリットに囲まれた区域に接合され、前記一端側からプラグを着脱可能なジャックと」とあるのを、「前記ジャック取付板における前記スリットに囲まれた区域に接合され、前記前部側からプラグを着脱可能なジャックと」と訂正するものである。
本件出願に添付した明細書及び図面を参酌すると、次のような記載がある。
「【0014】【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1ないし図6に基づいて以下に説明する。
本実施の形態に係るジャック基板は、図1に示すように、エポキシ樹脂等で形成された矩形状の平板からなる基板本体1を有している。基板本体1の後部側(図中右側)の両コーナー部には、取付け穴1a・1aがそれぞれ形成されており、取付け穴1a・1aには、図2の固定ボルト2が挿通されるようになっている。また、基板本体1の後部側には、コネクタ3が設けられており、コネクタ3は、基板本体1を複数の配線部材4…を介して図示しない回路基板に電気的に接続させるようになっている。
【0015】
一方、基板本体1の前部側には、一対のジャック5・5が設けられており、各ジャック5の周囲の基板本体1には、スリット6が形成されている。スリット6は、基板本体1の前端から所定距離を隔てた位置を始点とし、この始点から各ジャック5の側面に沿って後部側の終点位置まで形成された3本の第1スリット部6a…と、これらの第1スリット部6a…の終点位置を結ぶように形成された第2スリット部6bとからなっている。・・・後略・・・
【0016】
上記のスリット6で囲まれたジャック取付板7と基板本体1とは、複数のジャンパ線8…を介して電気的に接続されている。また、図2に示すように、ジャック5は、複数の端子9a…を備えたジャック本体9と、ジャック本体9から前方側に突設されたプラグ挿入部10とを有している。・・・中略・・・また、プラグ挿入部10には、プラグ12が着脱されるようになっており、プラグ12は、図示しないマイクにコード11を介して接続されている。
【0017】
上記の構成において、ジャック基板をカラオケ装置に代表されるオーディオ機器に組付ける場合には、先ず、基板本体1をシャーシ13内に搬入した後、各ジャック5のプラグ挿入部10をシャーシ13の側面の取付け穴から外部に突出させて位置決めする。この後、図1の各取付け穴1aに固定ボルト2を貫挿し、この固定ボルト2をスペーサ14を介してシャーシ13の底面に螺合することによって、基板本体1をシャーシ13に固定する。また、シャーシ13から外部に突出されたプラグ挿入部10に固定用ナット15を螺合し、ジャック5をシャーシ13に固定することによって、基板本体1の組付けと同時に全ジャック5・5の組付けを完了する。・・・後略・・・」

上記【0014】段落の記載によると、基板本体1の後部側の両コーナー部には、取付け穴1a・1aがそれぞれ形成されており、取付け穴1a・1aには、図2の固定ボルト2が挿通されるようになっているとあり、図2には、基板1が右側で固定ボルト2によりシャーシ13に取付けられ、基板1の左側にはジャック5が設けられていることが開示されている。
また、【0015】段落の記載によると、ジャック5は、基板本体1の前部側に設けられており、【0016】段落及び【0017】段落の記載によると、ジャック5のプラグ挿入部10は、シャーシ13の側面の取付け穴から前方に向かって外部に突出し、プラグ挿入部10には、プラグ12が着脱されるようになっているとあり、図2及び図7,8には、プラグ12が、前部側すなわち左側のシャーシ外部から、プラグ挿入部10に挿入されることが開示されている。
上記記載事項及び開示事項を勘案すると、請求項1の、「シャーシ底面にスペーサを介して一端側が固定される基板本体」でいう「一端側」は、「後部側」及び図2における右側に当たると認められる。また、請求項1の、「前記基板本体の他端側の端部部分を残してコの字形に形成されたスリットに囲まれたジャック取付板」でいう「他端側」は、その反対側である「前部側」及び図2における「左側」に当たると認められる。
そこで、請求項1の、「前記ジャック取付板における前記スリットに囲まれた区域に接合され、前記一端側からプラグを着脱可能なジャック」との記載について検討すると、上述したことから「一端側」は、明細書でいう「後部側」であり、図2における「右側」に当たるということになるが、明細書では、プラグ12は「前部側」(図2における左側)からジャックに着脱されることが記載されており、明細書及び図面に開示された事項とは矛盾する。また、シャーシ内側にあたる「後部側」(図2における右側)から、プラグをジャックに着脱することが不可能なことは明らかである。
したがって、「前記一端側」は、明らかな誤記であり、これを、明細書の記載に整合するように、「前記前部側」と訂正する訂正事項1は、誤記の訂正を目的としたものと認められる。

b)訂正事項2〜4について
訂正事項2〜4は請求項1の記載に係るものであり、「前記一端側」を「前記前部側」と訂正することに伴い、請求項1中の「一端側」、「他端側」という用語を、明細書の記載と整合するように、明細書に使用された「後部側」、「前部側」という用語に統一するよう訂正するものであるから、、明りょうでない記載の釈明を目的とするものである。

c)訂正事項5,6について
訂正事項5,6は請求項2及び3の記載に係るものであり、請求項1において「前記一端側」を「前記前部側」と訂正することに伴い、請求項2,3中の「一端側」、「他端側」という用語を、明細書の記載と整合するように、明細書に使用された「後部側」、「前部側」という用語に統一するよう訂正するものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とするものである。

d)訂正事項7〜12について
訂正事項7〜12は、請求項1において「前記一端側」を「前記前部側」と訂正することに伴い、明細書中、請求項の記載を引用した部分に用いられた「一端側」、「他端側」という用語を、明細書の他の記載と整合するように、明細書に使用された「後部側」、「前部側」という用語に統一するよう訂正するものであるから、明りょうでない記載の釈明を目的とするものである。

B.拡張・変更の存否
上記の訂正事項は、いずれも、願書に添付した明細書に記載された範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。

4-2.独立特許要件の判断
訂正後における特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができない発明でもない。

5.むすび
したがって、本件審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書及び同条第3項ないし第5項までの規定に適合するので、当該訂正を認める。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
ジャック基板
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャーシ底面にスペーサを介して後部側が固定される基板本体と、
前記基板本体の前部側の端部部分を残してコの字形に形成されたスリットに囲まれたジャック取付板と、
前記ジャック取付板における前記スリットに囲まれた区域に接合され、前記前部側からプラグを着脱可能なジャックと、
前記基板本体の前記後部側に前記スリットを跨いで前記基板本体と前記ジャック取付板とを電気的に接続するケーブル部材とを有していることを特徴とするジャック基板。
【請求項2】
前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、
前記前部側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけて断面V字形状の分割溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載のジャック基板。
【請求項3】
前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、
前記前部側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけてミシン目状に分割穴が形成されていることを特徴とする請求項1記載のジャック基板。
【請求項4】
前記ジャック取付板が前記基板本体に複数並設して備えられていることを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載のジャック基板。
【請求項5】
前記基板本体は、制御回路を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のジャック基板。
【請求項6】
前記プラグが、オーディオ機器に使用されるマイクに接続されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のジャック基板。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラグが着脱されるジャックを備えたジャック基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、オーディオ機器等のように回路基板を備えた装置は、マイク等の外部機器との電気的な接続および切り離しを容易に行うことができるように、外部機器側に接続されたプラグを着脱可能なジャックを備えている場合が多い。ジャックは、通常、図7に示すように、端子53を備えたジャック本体52と、ジャック本体52から突設され、プラグ51が挿入されるプラグ挿入部54とを有しており、プラグ挿入部54に対してプラグ51が挿入されたときにプラグ51と端子53とを電気的に接続させるように構成されている。
【0003】
そして、このように構成されたジャック50を装置に取り付ける場合には、従来、ジャック50およびその他の電子部品を半田付けにより実装した回路基板56を予め準備しておき、プラグ挿入部54がシャーシ55から突出するように回路基板56をシャーシ55内に設置する。この後、回路基板56およびプラグ挿入部54をシャーシ55にそれぞれ固定することによって、回路基板56とジャック50との取付けを1工程で完了し、装置を組み立てる際の工程数の削減を可能にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のように回路基板56にジャック50を実装した構成であると、図8に示すように、プラグ51をジャック50から抜脱する際に上下方向に力を加えた場合や、プラグ51に接続されたコード57を不注意で踏みつけたり引っ掛けたりした場合のように、ジャック50に上下方向の荷重が付加されたときに、シャーシ55の取付け位置を支点としてジャック50および回路基板56が上下動する。この際、回路基板56がエポキシ樹脂のような柔軟性の低い材質で形成されていると、回路基板56が上下動しにくいため、シャーシ55に固定された回路基板56とジャック50との間、即ち、端子53の半田付け部分に大きな負荷が生じることになる。従って、従来は、比較的に小さな上下方向の荷重がジャック50に付加された場合でも、ジャック50と回路基板56とが半田割れにより接続不良を生じやすいという問題がある。
【0005】
また、このような問題は、図9および図10に示すように、複数(2個)のジャック50・50を共通の支持基板58に予め実装しておき、支持基板58単位で全てのジャック50・50の取り付けを行う場合においても、各ジャック50がそれぞれ支持基板58をシャーシ55に固定した状態になっているため、一方のジャック50に上下方向の荷重が付加されたときに上記と同様の問題が発生することになる。
【0006】
従って、本発明は、大きな上下方向の荷重がジャック50に付加された場合でも、端子53の半田割れによる接続不良を防止することができるジャック基板を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、シャーシ底面にスペーサを介して後部側が固定される基板本体と、前記基板本体の前部側の端部部分を残してコの字形に形成されたスリットに囲まれたジャック取付板と、前記ジャック取付板における前記スリットに囲まれた区域に接合され、前記前部側からプラグを着脱可能なジャックと、前記基板本体の前記後部側に前記スリットを跨いで前記基板本体と前記ジャック取付板とを電気的に接続するケーブル部材とを有していることを特徴としている。
【0008】
これにより、基板本体とジャック取付板とが一体化されているため、一回の組付け作業で基板本体とジャック取付板との組付けを完了することができる。そして、プラグをジャックに対して着脱する際に、ジャック取付板の板面に対して上下方向に負荷がかかっても、ジャック取付板が基板本体の端部部分でのみ支持された状態になっているため、ジャック取付板が負荷に応じて上下動する。従って、プラグを着脱する際の負荷がジャックとジャック取付板との接合状態に殆ど影響しないため、ジャックおよびジャック取付板間での接合不良を生じることがない。また、大きな負荷により端部部分が破損した場合でも、ケーブル部材により基板本体とジャック取付板とが接続されているため、基板本体とジャック取付板とを個々に取り付けた場合と同等の機能を維持することができる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1記載のジャック基板であって、前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記前部側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけて断面V字形状の分割溝が形成されていることを特徴としている。
これにより、プラグを着脱する際の大きな負荷により端部部分が破損したときに、分割溝に沿ってジャック取付板と基板本体とが分離するため、端部部分から電気回路部分への破損の広がりを防止することができる。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1記載のジャック基板であって、前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記前部側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけてミシン目状に分割穴が形成されていることを特徴としている。
これにより、プラグを着脱する際の大きな負荷により端部部分が破損したときに、分割穴に沿ってジャック取付板と基板本体とが分離するため、端部部分から基板本体あるいはジャック取付板に形成された電気回路部分への破損の広がりを防止することができる。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のジャック基板であって、前記ジャック取付板が前記基板本体に複数並設して備えられていることを特徴としている。
これにより、基板本体とジャック取付板とを個々に組付けた場合よりも、組付け作業を一層短時間で完了することができる。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のジャック基板であって、前記基板本体は、制御回路を備えていることを特徴としている。
これにより、基板本体、ジャック取付板及び制御回路が形成された回路基板を個々に組み付けることなく1回の組付け作業で制御に関わる全ての組付け作業を完了することができる。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載のジャック基板であって、前記プラグが、オーディオ機器に使用されるマイクに接続されていることを特徴としている。
これにより、カラオケ装置に代表されるオーディオ機器においては、マイクが乱暴に取り扱われたり、マイクコードが踏みつけられることによって、ジャックに大きな負荷がかかって接合不良を生じ易いものであるが、本発明によれば、ジャックに挿入されたプラグがマイクコードを介して大きく上下動しても、ジャック取付板がジャックと共に上下動し、さらに、ジャック取付板が基板本体から外れるため、プラグとジャック取付板との接合不良による故障を防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1ないし図6に基づいて以下に説明する。
本実施の形態に係るジャック基板は、図1に示すように、エポキシ樹脂等で形成された矩形状の平板からなる基板本体1を有している。基板本体1の後部側(図中右側)の両コーナー部には、取付け穴1a・1aがそれぞれ形成されており、取付け穴1a・1aには、図2の固定ボルト2が挿通されるようになっている。また、基板本体1の後部側には、コネクタ3が設けられており、コネクタ3は、基板本体1を複数の配線部材4…を介して図示しない回路基板に電気的に接続させるようになっている。
【0015】
一方、基板本体1の前部側には、一対のジャック5・5が設けられており、各ジャック5の周囲の基板本体1には、スリット6が形成されている。スリット6は、基板本体1の前端から所定距離を隔てた位置を始点とし、この始点から各ジャック5の側面に沿って後部側の終点位置まで形成された3本の第1スリット部6a…と、これらの第1スリット部6a…の終点位置を結ぶように形成された第2スリット部6bとからなっている。そして、このように基板本体1の端部部分を残して形成されたスリット6は、そのスリット6で囲まれた内部領域を各ジャック5が接合されるジャック取付板7として構成するようになっている。尚、上記の端部部分の所定距離は、ジャック5に荷重が付加されたときに、端子9a…の半田付け部分に割れを生じさせない程度の荷重でジャック取付板7を回動させるように設定されている。
【0016】
上記のスリット6で囲まれたジャック取付板7と基板本体1とは、複数のジャンパ線8…を介して電気的に接続されている。また、図2に示すように、ジャック5は、複数の端子9a…を備えたジャック本体9と、ジャック本体9から前方側に突設されたプラグ挿入部10とを有している。これらの端子9a…は、ジャック取付板7に半田付けにより電気的に接合されており、上述のジャンパ線8およびプリント配線(図示せず)を介してコネクタ3の端子に電気的に接続されている。また、プラグ挿入部10には、プラグ12が着脱されるようになっており、プラグ12は、図示しないマイクにコード11を介して接続されている。
【0017】
上記の構成において、ジャック基板をカラオケ装置に代表されるオーディオ機器に組付ける場合には、先ず、基板本体1をシャーシ13内に搬入した後、各ジャック5のプラグ挿入部10をシャーシ13の側面の取付け穴から外部に突出させて位置決めする。この後、図1の各取付け穴1aに固定ボルト2を貫挿し、この固定ボルト2をスペーサ14を介してシャーシ13の底面に螺合することによって、基板本体1をシャーシ13に固定する。また、シャーシ13から外部に突出されたプラグ挿入部10に固定用ナット15を螺合し、ジャック5をシャーシ13に固定することによって、基板本体1の組付けと同時に全ジャック5・5の組付けを完了する。そして、コネクタ3の配線部材4を図示しない回路基板に接続することによって、全ジャック5・5と回路基板とを接続する。これにより、各ジャック5を個々にシャーシ13に取付けて回路基板に接続した場合よりも、短時間で組付け作業を完了することが可能になっている。
【0018】
次に、図示しないマイクを接続してオーディオ機器を使用する場合には、マイクにコード11を介して接続されたプラグ12をジャック5のプラグ挿入部10に挿入する。そして、オーディオ機器の使用中や使用後に、例えばコード11を不注意で踏みつけたり引っ掛けたりすると、プラグ12がコード11に引っ張られることによって、ジャック5のプラグ挿入部10に下方向の荷重が付加され、さらに、シャーシ13の取付け位置を支点としてジャック本体9に上方向の荷重が付加される。尚、このような荷重は、プラグ12をジャック5から抜脱しようとして上下方向に力を加えた場合においても付加される。
【0019】
上記のようにしてジャック5に荷重が付加されると、半田付けされた端子9a…を介してジャック本体9とジャック取付板7とが接合されているため、ジャック本体9がジャック取付板7と共に上方向に移動しようとする。この際、図1に示すように、ジャック取付板7は、基板本体1の端部部分を残して形成されたスリット6で囲まれて形成されており、シャーシ13に固定された基板本体1とは端部部分でのみ接続された状態にされている。従って、ジャック5に荷重が付加された場合、ジャック取付板7は、その端部部分を回動中心として容易に回動するようになり、ジャック本体9と共にジャック取付板7の後部側が上方向に移動される。これにより、ジャック取付板7および基板本体1が柔軟性の低い材質で形成されていても、ジャック取付板7がジャック本体9に従動するため、端子9a…の半田付け部分に大きな負荷が生じることはなく、半田割れによる接続不良が発生することがない。
【0020】
また、ジャック5に対する荷重が極めて大きなものである場合には、ジャック取付板7と基板本体1とを接続する端部部分が破断する。従って、ジャック取付板7は、ジャック5を接合した状態で基板本体1と分離した状態になるが、この場合においても、ジャック取付板7と基板本体1とがジャンパ線8を介して電気的に接続されているため、機能的に低下することはない。
【0021】
以上のように、本実施形態のジャック基板は、シャーシ13に固定される基板本体1と、基板本体1の端部部分を残して形成されたスリット6で囲まれ、プラグ12を着脱可能なジャック5が接合されたジャック取付板7と、基板本体1とジャック取付板7とを電気的に接続するジャンパ線8(ケーブル部材)とを有した構成にされている。
【0022】
尚、本実施形態においては、一対の2個のジャック5・5がジャック取付板7・7を介して共通の基板本体1に支持された構成にされているが、これに限定されることはなく、単数または3個以上の複数のジャック5が基板本体1に支持された構成であっても良い。また、本実施形態においては、ジャック本体9の周囲の略全体をスリット6で囲むことによりジャック取付板7が形成されているが、ジャック本体9の周囲を部分的に囲むようにして形成されたジャック取付板7であっても良い。具体的には、図3に示すように、基板本体21の前部側の端部部分を残して後端まで2本のスリット22・22を形成し、これらのスリット22・22で基板本体21に3つのジャック取付板23…を形成する。そして、ジャック取付板23・23間をジャンパ線8…でそれぞれ接続し、各ジャック取付板23にジャック5をそれぞれ設けた構成にされていても良い。
【0023】
上記の構成によれば、基板本体1・21とジャック取付板7・23とが一体化されているため、一回の組付け作業で基板本体1・21とジャック取付板7・23との組付けを完了することができる。そして、例えば図2に示すように、プラグ12をジャック5に対して着脱する際に、ジャック取付板7の板面に対して上下方向に負荷がかかっても、ジャック取付板7が基板本体1の端部部分でのみ支持された状態になっているため、ジャック取付板7が負荷に応じて上下動する。従って、プラグ12を着脱する際の負荷がジャック5とジャック取付板7との接合状態に殆ど影響しないため、ジャック5およびジャック取付板7間での接合不良を生じることがない。また、大きな負荷により端部部分が破損した場合でも、ジャンパ線8により基板本体1およびジャック取付板7間の接続状態が維持されているため、基板本体1とジャック取付板7とを個々に取り付けた場合と同等の機能を維持することができる。
【0024】
また、本実施形態においては、端部部分が平坦状に形成されているが、これに限定されることはない。即ち、図4および図5に示すように、各端部部分には、スリット6から端面にかけて断面V字形状の分割溝24や、ミシン目状に分割穴25が形成されていても良い。そして、この場合には、ジャック取付板7の回路パターンを端部部分にかからないように分割溝24や分割穴25に沿って個別に形成しておけば、プラグ12を着脱する際の大きな負荷により端部部分が破損したときに、分割溝24や分割穴25に沿ってジャック取付板7と基板本体1とが分離するため、端部部分から回路パターン等の電気回路部分への破損の広がりを防止することができる。
【0025】
また、本実施形態においては、図1に示すように、ジャック取付板7が基板本体1に複数備えられた構成にされている。これにより、基板本体1とジャック取付板7とを個々に組付けた場合よりも、組付け作業を一層短時間で完了することができる。
【0026】
また、本実施形態においては、基板本体1にコネクタ3および配線部材4を介して図示しない回路基板に接続される構成にされているが、これに限定されることもなく、図6に示すように、基板本体1が回路基板として各種の電子部品26…を半田付けにより実装していても良い。そして、この場合には、1回の組付け作業でジャック5や回路基板等の全ての組付け作業を完了することができる。
【0027】
また、本実施形態においては、プラグ12がオーディオ機器に使用されるマイクに接続された構成にされている。これにより、カラオケ装置に代表されるオーディオ機器においては、マイクが乱暴に取り扱われたり、マイクコード(コード11)が踏みつけられることによって、ジャック5に大きな負荷がかかって接合不良を生じ易いものであるが、本構成によれば、ジャック5に挿入されたプラグ12がマイクコード(コード11)を介して大きく上下動しても、ジャック取付板7がプラグ12と共に上下動し、さらに、ジャック取付板7が基板本体1から外れるため、プラグ12とジャック5との接合不良による故障を防止することができる。尚、このような接合不良による障害の防止効果は、プラグ12がオーディオ機器以外の装置に接続されていても同様に得ることができる。
【0028】
【発明の効果】
請求項1の発明は、シャーシ底面にスペーサを介して後部側が固定される基板本体と、前記基板本体の前部側の端部部分を残してコの字形に形成されたスリットに囲まれたジャック取付板と、前記ジャック取付板における前記スリットに囲まれた区域に接合され、前記前部側からプラグを着脱可能なジャックと、前記基板本体の前記後部側に前記スリットを跨いで前記基板本体と前記ジャック取付板とを電気的に接続するケーブル部材とを有している構成である。
【0029】
これにより、基板本体とジャック取付板とが一体化されているため、一回の組付け作業で基板本体とジャック取付板との組付けを完了することができる。そして、プラグをジャックに対して着脱する際に、ジャック取付板の板面に対して上下方向に負荷がかかっても、ジャック取付板が基板本体の端部部分でのみ支持された状態になっているため、ジャック取付板が負荷に応じて上下動する。従って、プラグを着脱する際の負荷がジャックとジャック取付板との接合状態に殆ど影響しないため、ジャックおよびジャック取付板間での接合不良を生じることがない。また、大きな負荷により端部部分が破損した場合でも、ケーブル部材により基板本体とジャック取付板とが接続されているため、基板本体とジャック取付板とを個々に取り付けた場合と同等の機能を維持することができるという効果を奏する。
【0030】
請求項2の発明は、請求項1記載のジャック基板であって、前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記前部側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけて断面V字形状の分割溝が形成されている構成である。
これにより、プラグを着脱する際の大きな負荷により端部部分が破損したときに、分割溝に沿ってジャック取付板と基板本体とが分離するため、端部部分から基板本体あるいはジャック取付板に形成された電気回路部分への破損の広がりを防止することができるという効果を奏する。
【0031】
請求項3の発明は、請求項1記載のジャック基板であって、前記スリットのコの字形に含まれる互いに対向する二辺が前記ジャックにプラグが挿入される方向と平行に配置されており、前記前部側の端部部分には、前記スリットのコの字形に含まれる前記二辺から端面にかけてミシン目状に分割穴が形成されている構成である。
これにより、プラグを着脱する際の大きな負荷により端部部分が破損したときに、分割穴に沿ってジャック取付板と基板本体とが分離するため、端部部分から電気回路部分への破損の広がりを防止することができるという効果を奏する。
【0032】
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のジャック基板であって、前記ジャック取付板が前記基板本体に複数並設して備えられている構成である。
これにより、基板本体とジャック取付板とを個々に組付けた場合よりも、組付け作業を一層短時間で完了することができるという効果を奏する。
【0033】
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のジャック基板であって、前記基板本体は、制御回路を備えている構成である。
これにより、基板本体、ジャック取付板及び制御回路が形成された回路基板を個々に組み付けることなく1回の組付け作業で制御に関わる全ての組付け作業を完了することができるという効果を奏する。
【0034】
請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載のジャック基板であって、前記プラグが、オーディオ機器に使用されるマイクに接続されている構成である。
これにより、カラオケ装置に代表されるオーディオ機器においては、マイクが乱暴に取り扱われたり、マイクコードが踏みつけられることによって、ジャックに大きな負荷がかかって接合不良を生じ易いものであるが、本発明によれば、ジャックに挿入されたプラグがマイクコードを介して大きく上下動しても、ジャック取付板がジャックと共に上下動し、さらに、ジャック取付板が基板本体から外れるため、プラグとジャック取付板との接合不良による故障を防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
ジャック基板の平面図である。
【図2】
プラグに上下方向の荷重が付与された状態を示す説明図である。
【図3】
ジャック基板の平面図である。
【図4】
ジャック基板の平面図である。
【図5】
ジャック基板の平面図である。
【図6】
ジャック基板の平面図である。
【図7】
従来例を示すものであり、シャーシに取り付けられたジャック基板の側面図である。
【図8】
従来例を示すものであり、プラグに上下方向の荷重が付与された状態を示す説明図である。
【図9】
従来例を示すものであり、シャーシに取り付けられたジャック基板の斜視図である。
【図10】
従来例を示すものであり、プラグに上下方向の荷重が付与された状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 基板本体
2 固定ボルト
3 コネクタ
4 配線部材
5 ジャック
6 スリット
7 ジャック取付板
8 ジャンパ線
9 ジャック本体
9a 端子
10 プラグ挿入部
11 コード
12 プラグ
13 シャーシ
14 スペーサ
15 固定用ナット
21 基板本体
22 スリット
23 ジャック取付板
24 分割溝
25 分割穴
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審決日 2006-05-22 
出願番号 特願平9-98689
審決分類 P 1 41・ 573- Y (H01R)
P 1 41・ 574- Y (H01R)
最終処分 成立  
前審関与審査官 山岸 利治  
特許庁審判長 山崎 豊
特許庁審判官 柳 五三
中村 則夫
登録日 2006-01-13 
登録番号 特許第3758290号(P3758290)
発明の名称 ジャック基板  
代理人 梶 良之  
代理人 須原 誠  
代理人 須原 誠  
代理人 梶 良之  

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