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審判番号(事件番号) データベース 権利
無効2007800274 審決 特許
無効2007800083 審決 特許
無効2007800272 審決 特許

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審決分類 審判 全部無効 発明同一  G06F
審判 全部無効 特36条6項1、2号及び3号 請求の範囲の記載不備  G06F
審判 全部無効 特36条4項詳細な説明の記載不備  G06F
審判 全部無効 ただし書き3号明りょうでない記載の釈明  G06F
管理番号 1146975
審判番号 無効2005-80168  
総通号数 85 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2001-09-21 
種別 無効の審決 
審判請求日 2005-05-30 
確定日 2006-10-30 
訂正明細書 有 
事件の表示 上記当事者間の特許第3242094号発明「キーボード命令入力モードの切り換え処理方法」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 訂正を認める。 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 
理由 1.手続の経緯
(1)本件特許第3242094号の請求項1?請求項10に係る発明についての出願は、平成12年3月3日になされ、平成13年10月19日にその発明について特許の設定登録がなされた。
(2)これに対して、審判請求人は、本件特許が特許法第36条第4項及び第6項に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであって、特許法第123条第1項第4号の規定により無効とすべきであり、また、請求項1?10に係る発明は、本件特許出願の日前の特許出願であって、本件特許出願後に公開された甲第1号証の特許出願の願書に最初に添付された明細書又は図面に記載された発明と同一であるから特許法第29条の2の規定に反して特許されたものであって、特許法第123条第1項第2号の規定により無効とすべきであると主張して証拠方法として甲第1号証、甲第2号証を提出している。
(3)被請求人は、平成17年10月11日に答弁書を提出すると共に、訂正請求書を提出して明りょうでない記載の釈明を目的として訂正を求めた。 その訂正内容は以下のとおりである。
「訂正事項(イ)
請求項1について
「キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、
(a)主キーボード(1)或いはキーパッド(2)のどちらにも一定の状態を維持することを要求しない
(b)主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)とキーパッド(2)の現在の状態を記憶させる
(c)キーパッド(2)の任意のキーが押される時、キーパッド(2)ソフトがキーパッド(2)内部に存在するフラグの主キーボード(1)の状態がキーパッド(2)の状態と同じであるか否かを判断し、もし同じであれば、直接キーボードコードを送り、もし同じでなければ、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態をキーパッド(2)の状態と同じにし、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、続いてキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、その後再度数理ラッチコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態を還元し、キーパッド(2)は元来の状態に維持させ、これにより主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、両者を完全に独立させて両者が相互に影響を与えない状況の下で数字と英文字の入力をより便利となす、
以上を包括することを特徴とする、キーボード命令入力モードの切り換え処理方法。」とあるのを、
「キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、
(a)主キーボード(1)或いはキーパッド(2)のどちらにも一定の状態を維持することを要求しない
(b)主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)とキーパッド(2)の現在の状態を記憶させる
(c)キーパッド(2)の任意のキーが押される時、キーパッド(2)ソフトがキーパッド(2)内部に存在するフラグの主キーボード(1)の状態がキーパッド(2)の状態と同じであるか否かを判断し、
もし同じであれば、直接キーボードコードを送り、
もし同じでなければ、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態をキーパッド(2)の状態と同じにし、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、続いてキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、その後再度数理ラッチコード即ちNum Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態を還元し、キーパッド(2)は元来の状態に維持させ、
これにより主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、両者を完全に独立させて両者が相互に影響を与えない状況の下で数字と英文字の入力をより便利となす、
以上を包括することを特徴とする、キーボード命令入力モードの切り換え処理方法。」と訂正する。
訂正事項(ロ)
明細書第7頁29行?第8頁1行(【0007】段落13?14行、特許掲載公報第7欄44?45行)における「その後再度数理ラッチコードコンピュータ(3)に送り」を「その後再度数理ラッチコード即ちNum Lockコードをコンピュータ(3)に送り」と訂正する。
(4)審判請求人は、平成18年5月1日に弁駁書を提出した。

2.訂正の可否について
2-1.訂正事項(イ)、(ロ)について検討する
訂正事項(イ)、(ロ)はそれぞれ、請求項1及び段落【0007】に記載された「数理ラッチコード」を「数理ラッチコード即ちNum Lockコード」と訂正するものである。そして、段落【0007】の訂正事項(ロ)を含む記載は請求項1の発明を説明する記載であって、訂正事項(ロ)は訂正事項(イ)と共通のものである。
そして、この訂正事項(イ)、(ロ)を含む段落の訂正前の記載は以下のとおりである。
「(c)キーパッド(2)の任意のキーが押される時、キーパッド(2)ソフトがキーパッド(2)内部に存在するフラグの主キーボード(1)の状態がキーパッド(2)の状態と同じであるか否かを判断し、もし同じであれば、直接キーボードコードを送り、もし同じでなければ、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態をキーパッド(2)の状態と同じにし、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、続いてキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、その後再度数理ラッチコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態を還元し、キーパッド(2)は元来の状態に維持させ、これにより主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、両者を完全に独立させて両者が相互に影響を与えない状況の下で数字と英文字の入力をより便利となす、」(下線は当審で付加した。)
ここで「数理ラッチコード」は再度コンピュータ(3)に送られるにもかかわらず、先行する文章には「数理ラッチコード」の記載はなく、「数理ラッチコード」の意味するところは不明瞭である。
しかしながら、キーパッドソフトがキーパッド(2)内部に存在するフラグの主キーボード(1)の状態がキーパッド(2)の状態と同じで無いと判断したとき、キーパッドからキーボードコードをコンピュータ(3)に送信するに際して、コンピュータ(3)に送られる信号についてみると、まず「Num Lockコード」がコンピュータ(3)に送られ、「キーボードコード」がコンピュータ(3)に送られ、その後再度「数理ラッチコード」がコンピュータ(3)に送られ、主キーボード(1)の状態を還元し、キーパッド(2)は元来の状態に維持される。したがって、「キーボードコード」をコンピュータ(3)に送信するに際して、「Num Lockコード」、「キーボードコード」に続き、再度コンピュータ(3)に送信される「数理ラッチコード」とは「Num Lockコード」を意味しているものと一応の推定ができる。

そして、発明の詳細な説明の記載を検討すると、段落【0005】には、
「本発明によると、キーボード内に命令入力モードの切り換え処理ソフト搭載することにより、キーパッドをより頭脳化、機動化し、並びに強制的に主キーボード或いはキーパッドの一方を一定状態に維持する必要なく、主キーボード或いはキーパッドの状態がどのようであっても、キーパッドソフトが主キーボードとキーパッドの現在の状態を先に記憶し、キーパッドの任意のキーを押す時、キーパッドソフトが主キーボードの状態がキーパッドの状態と同じであるか否かを判断し、同じであれば、直接キーボードコードを送り、もし同じでなければ、数字ラッチキーをコンピュータに送り、主キーボードの状態をキーパッドと同じとしてキーパッドのキーボードコードを受信できるようにし、続いてキーボードコードをコンピュータに送り、その後、再度数字ラッチキーをコンピュータに送り、主キーボードの状態を還元し、キーパッドを元来の状態に維持する。」(下線は当審において付加した。)と記載されている。

また、【発明の実施の形態】の項には、
「また、さらにU2のNum Lockキーが押されてU2の状態がオンとされると、U2ソフトが状態フラグにU1の状態がオフでU2の状態がオンであることを記憶させ、U2の任意のキーが押されると、Num Lockコードをコンピュータに送り、U1の状態をオンに変えて、U2のキーコードを受信できるようにし、さらにキーコードをコンピュータに送る。その後、さらにNum Lockコードをコンピュータに送り、U1の状態をオフに還元し、U2の状態をオンに維持し、さらにU2のNum Lockキーが押されると、再度U2の状態がオフに進入する。」(段落【0011】、下線は当審において付加した。)
「U1の入力モード状態がオンで、U2の入力モード状態がオフの時、U2ソフトが状態フラグにU1の状態がオンでU2の状態がオフであることを記憶させ、U2の任意のキーが押されると、Num Lockコードがコンピュータに送られ、U1の状態がオフに変わりU2のキーコードを受信可能となり、さらにキーコードがコンピュータに送られ、その後、さらにNum Lockコードがコンピュータに送られ、U1の状態がオンに還元され、U2の状態がオフに維持される。」(段落【0013】、下線は当審において付加した。)と記載されている。

これらの記載及び図2の記載から、発明の詳細な説明には本件発明について、主キーボードとキーパッドの状態が同じでない場合に、キーパッドのキーが押されると、Num Lockコード(数字ラッチキー)、キーコード、Num Lockコード(数字ラッチキー)が順次コンピュータに送られることが記載されているものと認められる。
そうすると、請求項1に記載された「数理ラッチコード」が「Num Lockコード」(数字ラッチキー)を意味していることは明らかである。

したがって、請求項1及び段落【0007】に記載された「数理ラッチコード」を「数理ラッチコード即ちNum Lockコード」と訂正する、訂正事項(イ)、(ロ)は明りょうでない記載の釈明を目的とするものであって、新規事項に該当せず、実質的に特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。

2-2.むすび
以上のとおりであるから、上記訂正は、特許法第134条の2ただし書き、及び同条第5項において準用する同法第126条第3項、4項の規定に適合するので当該訂正を認める。

3.審判請求人が主張する無効理由の概要
審判請求人は
「ア.本件特許は、特許法第36条第2項に規定する特許請求の範囲の記載において、特許を受けようとする発明が明確でないので、同法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしておらず、その特許は同法第123条第1項第4号の規定により、無効とすべきである。
イ.本件の発明の詳細な説明はその記載が不明確かつ不十分であるので、特許法第36条第4項に規定する要件を満たしておらず、その特許は同法第123条第1項第4号の規定により、無効とすべきである。
ウ.本件発明は、その出願の目前の特許出願であって、その出願後に出願公開がされた甲第1号証の願書に最初に添付された明細書又は図面に記載された発明と同一であり、しかも、本件発明の発明者がその出願前の特許出願に係る上記の発明をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記特許出願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができず、その特許は同法第123条第1項第2号の規定により、無効とすべきである。」
と主張し、その理由を概ね次の様に説明している。

(1)特許請求の範囲の記載が不明確である理由
1)本件の請求項1の記載のうち、「その後再度数理ラッチコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態を還元し、キーパッド(2)は元来の状態に維持させ、」との記載について、「数理ラッチコード」という語が用いられている。ここで、この「数理ラッチコード」とはいかなるものであるか不明確である。すなわち、「数理ラッチコード」との語は、当該技術分野における通常の知識を有する者が、通常の知識の範囲内で理解することができないものである。
そこで、本願の発明の詳細な説明について参照すると、段落【0007】において、「数理ラッチコード」について言及されている。しかし、段落【0007】は、単に請求項1を引き写したものであり、「数理ラッチコード」について明確な説明がなされているものではない。
また、「その後再度数理ラッチコードをコンピュータ(3)に送り、」という記載において、「再度」の意味が不明である。すなわち、「再度」との記載がある以上、当該記載以前の処理において少なくとも一度「数理ラッチコード」が送られている必要があるのに対し、本件特許の請求項1には、当該の記載以前に「数理ラッチコード」を送ることについて記載されていない。
この点について被請求人は「数理ラッチコード」が「Num Lockコード」と同義であって、更に「数字ラッチキー」とも同義であると主張しているが、明確さを欠く記載である。「数字ラッチキー」は「物」を意味する用語であって、これを「コンピュータに送る」とはどういう状態を意味するのか理解できない。

2)請求項1における「(c)キーパッド(2)の・・・便利となす、」との記載において、当該処理をする主体と、処理される客体とが渾然一体と記載されており、如何なる装置が如何なる処理をするのか、当該記載から明確に把握することは困難である。
即ち、当該段落の「両者を「完全に」独立させ」、「両者が相互に影響を与えない状況の下」が如何なることを意味するのか、不明確である。

上述のように、本件特許に係る請求項1の記載は、著しく不明確な記載を含んでいる。また、請求項1の記載が不明確であるため、当該請求項1を引用する本件の請求項2?請求項10についても不明確である。したがって、本件の請求項1?請求項10に記載された各発明は明確に記載されていないので、本件特許の願書に添付された明細書の特許請求の範囲の記載は特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。よって、本件特許は、同法第123条第1項第4号の規定に該当し無効とすべきである。

(2)明細書等の記載要件違反の理由
上述の1)でも説明したように、本件の願書に添付した明細書には、段落【0007】において「数理ラッチコード」との記載があるものの、その他の部分において「数理ラッチコード」について一切言及されていない。すなわち、請求項1で言及されている「数理ラッチコード」とは、発明の詳細な説明の欄における何に対応するかが不明である。その結果、本件発明の願書に添付された明細書の記載は、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載されていない。
したがって、本件特許の願書に添付された明細書の記載は、特許法第36条第4項に規定する要件を満たさないものであるため、本件特許は同法第123条第1項第4号の規定に該当し無効とすべきである。

(3)特許法第29条の2の規定により特許を受けることができない理由
(ア)無効審判請求の根拠
本件の請求項1?請求項10に係る特許発明は、その出願の日前の特許出願であって、その出願後に出願公開された甲第1号証の願書に最初に添付された明細書又は図面に記載された発明と同一であり、しかも、本件発明の発明者がその出願前の特許出願に係る上記の発明をした者と同一ではなく、またこの出願の時において、その出願人が上記特許出願の出願人と同一でもないので、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができないものである。

(イ)先行技術発明が存在する事実及び証拠の説明
本件特許の出願後に出願公開された甲第1号証(平成11年特許願第241548号)の願書に添付された明細書又は図面には、本件発明と実質的に同一の発明が記載されている。
なお、甲第1号証に係る出願は、平成11年8月27日に出願された後、平成12年4月13日出願の特願2000-117213による優先権主張の基礎とされている。そのため、甲第1号証に係る出願は、特許法第42条の規定により出願が取り下げられたものとみなされているが、同法第41条第3項の規定により、当該出願を基礎とする後の出願である特願2000-117213の出願公開公報(甲第2号証、特開2001-142612)によって出願公開の公報が発行されたものとみなされている。

(ウ)本件発明と甲第1号証の記載との対比
(ウ)-1 請求項1について
本件特許の請求項1において、「A.キーボード命令入力モードの切り換え処理方法」は、甲第1号証の全体に記載されている発明に対応する。
また、本件特許の請求項1における「B.(a)主キーボード(1)或いはキーパッド(2)のどちらにも一定の状態を維持することを要求しない」との記載は、甲第1号証における段落【0022】の「初期化プロセス完了以降は、Numlock状態のモード遷移はテンキーボード1内のみに生じることになるので、以降のテンキーボード1のNumlock状態を、特に『内部仮想Numlock状態』と呼ぶことにする。」という記載に対応する。
さらに、本件特許の請求項1における「C.(b)主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)とキーパッド(2)の現在の状態を記憶させる」との記載、及び「D.(c)キーパッド(2)の任意のキーが押される時、キーパッド(2)ソフトがキーパッド(2)内部に存在するフラグの主キーボード(1)の状態がキーパッド(2)の状態と同じであるか否かを判断し、」との記載については、甲第1号証における段落【0033】に記載されているように、「テンキーボード1は、ホストから送出されてくるLED点灯コマンドを常時監視しており、LED点灯コマンドを受信すると、・・・LED消灯コマンドをテンキーボード1及びメインキーボード4に送出する。」との記載に対応する。
ここで、本件発明では、主キーボード(1)及びキーパッド(2)の現在の状態を記憶させる主体が「キーパッド(2)ソフト」となっているのに対し、甲第1号証では当該ホストとの関係を監視する主体が「テンキーボード1」となっている点で相違する。しかしながら、本件発明にいう「キーパッド(2)ソフト」は、「キーパッド(2)」を制御するものであり、甲第1号証の「テンキーボード1」の「キーコード送出手段53」又は「モード修正手段54」等に対応するものである。
さらに、本件発明における「E.もし同じであれば、直接キーボードコードを送り、」との記載、「F.もし同じでなければ、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態をキーパッド(2)の状態と同じにし、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、続いてキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、その後再度数理ラッチコードをコンピュータ(3)に送り、」との記載、「G.主キーボード(1)の状態を還元し、キーパッド(2)は元来の状態に維持させ、」との記載、及び「H.これにより主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、両者を完全に独立させて両者が相互に影響を与えない状況の下で数字と英文字の入力をより便利となす、」との記載は、いずれも上述のように記載に不明確な点があり、発明を明確に捉えることはできないものの、甲第1号証の段落【0037】から段落【0043】における記載と大差はない。
以上の点から、本件特許の請求項1に係る発明は、甲第1号証の願書に添付された明細書又は図面に記載された事項と実質的に同一である。

(ウ)-1の2
甲第2号証の請求項1には、「主キーボード」が「数字入力モード」と「文字入力モード」との2つの入力状態を有し、「補助キーボード」が「第1の入力モード」と「第2の入力モード」との2つの入力状態を有し、4通りの入力状態があることは明らかである。
特に、甲第2号証の請求項16には、「キーボード」が2つの入力モードを有することが記載されている。
以上の点から、答弁書における被請求人の「本件発明1の(B)「(a)主キーボード(1)或いはキーパッド(2)のどちらにも一定の状態を維持することを要求しない」という、主キーボード(1)(U1)とキーパッド(2)(U2)の入力モード状態がそれぞれオフとオンの計4通りの状態のいずれの状態であっても両者が相互に影響を与えない独立したキー入力操作を可能とするものであることの説明にはなっていない。」との主張は成り立たない。
同様に、答弁書の第9頁第11行目以降における被請求人の主張についても、上記の理由により成り立たない。
さらに、本件発明の「(b)主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)とキーパッド(2)の現在の状態を記憶させる」という構成については、甲第2号証の図5?図7を参照する明細書の段落「0071」?「0075」に記載されている。
同様に、本件発明の「(c)キーパッドの任意のキーが押される時、・・・」という構成については、甲第2号証の図11を参照する明細書の段落「0071」?「0075」の記載、及び同請求項16に記載されている。
またさらに、甲第2号証の段落「0038」?「0043」及び表1の記載を参照すると、キーパッド(テンキーボード)の異なる状態即ち「Num Lock」が「ON」又は「OFF」のいずれであるかを示すキーコードは、異なる効果を生じさせる異なる機能を有することが明らかである。
またさらに、甲第2号証の明細書の段落「0025」?「0030」の記載に対応する請求項13には、「入力モードを切り替えるキーが押されたとき、この押し下げをコンピュータに通知することなく、キーボードの入力モードを切り替える」旨の構成が記載されている。
またさらに、甲第2号証の明細書の段落「0091」?「0097」には、キーボード及びキーパッド(テンキーボード)の異なるモード(「ON」又は「OFF」)を示すキーコードを送るための方法が開示されている。

(ウ)-2 請求項2について
甲第1号証の段落【0015】には「ノート型パソコン2は、PC全体を制御するホスト5及びメインキーボード4」とからなることが記載されている。
(ウ)-3 請求項3について
甲第1号証の段落【0015】には、補助キーボードがテンキーボードであることが記載されている。
(ウ)-4 請求項4及び請求項5について
甲第1号証の段落【0017】から【0022】には、請求項4及び請求項5に対応する事項が記載されている。
(ウ)-5 請求項6?請求項9について
本件特許の請求項6?請求項9に係る発明は、本件特許の請求項1に係る発明を処理手順ごとに細かく記載した本件特許の請求項1に係る発明の下位概念にすぎない。したがって、上記本件特許の請求項1において説明したように、本件特許の請求項6?請求項9に係る発明についても、甲第1号証の願書に添付された明細書等に記載された発明と大差ない。
(ウ)-6 請求項10について
本件特許の請求項10に係る発明は、キーボード命令入力モードの切換ソフトがキーパッド(2)又は主キーボード(1)に搭載されることが記載されている。甲第1号証には、この点について明確に記載されてはいないものの、ノート型パソコン又はテンキーボードのいずれで処理するかは任意に選択可能な事項にすぎない。したがって、本件特許の請求項10に係る発明についても、甲第1号証の願書に添付された明細書等に記載された発明と大差ない。

4.本件発明
上記2.において判断した様に本件訂正は認められるから、本件請求項1に係る発明(以下、「訂正発明1」という)?請求項10に係る発明(以下、「訂正発明10」という)は、訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1?請求項10に記載された次のとおりのものである。
「【請求項1】 キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、
(a)主キーボード(1)或いはキーパッド(2)のどちらにも一定の状態を維持することを要求しない
(b)主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)とキーパッド(2)の現在の状態を記憶させる
(c)キーパッド(2)の任意のキーが押される時、キーパッド(2)ソフトがキーパッド(2)内部に存在するフラグの主キーボード(1)の状態がキーパッド(2)の状態と同じであるか否かを判断し、
もし同じであれば、直接キーボードコードを送り、
もし同じでなければ、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態をキーパッド(2)の状態と同じにし、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、続いてキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、その後再度数理ラッチコード即ちNum Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態を還元し、キーパッド(2)は元来の状態に維持させ、
これにより主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、両者を完全に独立させて両者が相互に影響を与えない状況の下で数字と英文字の入力をより便利となす、
以上を包括することを特徴とする、キーボード命令入力モードの切り換え処理方法。

【請求項2】 前記主キーボード(1)が一般に周知のコンピュータ用キーボード或いはノートパソコン用キーボードとされることを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。

【請求項3】 前記キーパッド(2)が数字キーボードとされることを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。

【請求項4】 前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において
、コンピュータ起動前にキーパッド(2)がすでにコンピュータ(3)に連接され、コンピュータ起動後のキーパッド(2)の開始状態がオンとされ、主キーボード(1)の開始状態もオンとされることを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。

【請求項5】 前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において
、コンピュータ起動前にキーパッド(2)がコンピュータ(3)に連接されておらず、コンピュータ起動後にはじめてキーパッド(2)に連接され、この時にキーパッド(2)の開始状態がオンとされ、主キーボード(1)の開始状態がオンとされることを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。

【請求項6】 前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において
、主キーボード(1)の入力モード状態がオフ即ち非数字入力モードとされ、キーパッド(2)の入力モード状態がオフ即ち非数字入力モードとされる時、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードであり、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、一つのキーボードコードを送出し、キーパッド(2)がオフ即ち非数字入力モードに維持され、また更にキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると、キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードとなり、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードでありキーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードに変わり、これによりキーパッド(2)のキーボードコードを受信し、さらにキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、その後さらにNum Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態を還元しオフ即ち非数字入力モードとし、キーパッド(2)の状態をオン即ち数字入力モードに維持し、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると、再度キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに進入することを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。

【請求項7】 前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において
、主キーボード(1)の入力モード状態がオフ即ち非数字入力モードとされ、キーパッド(2)の入力モード状態がオン即ち数字入力モードとされる時、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードであり、キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードに変わり、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、さらにキーボードコードがコンピュータ(3)に送られ、その後、さらにNum Lockコードがコンピュータ(3)に送られ、主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードに還元され、キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードに維持され、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると再度キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに進入し、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードでありキーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、一つのキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに維持され、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されるとキーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードに進入することを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。

【請求項8】 前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において
、主キーボード(1)の入力モード状態がオン即ち数字入力モードとされ、キーパッド(2)の入力モード状態がオフ即ち非数字入力モードとされる時、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードであり、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードに変わり、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、さらにキーボードコードがコンピュータ(3)に送られ、その後、さらにNum Lockコードがコンピュータ(3)に送られ、主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードに還元され、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに維持され、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると再度キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードに進入し、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードでありキーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、一つのキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードに維持され、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されるとキーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに進入することを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。

【請求項9】 前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、主キーボード(1)の入力モード状態がオン即ち数字入力モードとされ、キーパッド(2)の入力モード状態がオン即ち数字入力モードとされる時、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードであり、キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、一つのキーボードコードがコンピュータ(3)に送られ、続いてキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに進入し、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードでありキーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、Num Lockコードがコンピュータ(3)に送られて主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードに変わり、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、
さらにキーボードコードがコンピュータ(3)に送られ、その後、さらにNum Lockコードがコンピュータ(3)に送られ、主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードに還元され、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに維持され、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると、再度キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードに進入すること
を特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。

【請求項10】 前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、キーボード命令入力モードの切り換え処理ソフトがキーパッド(2)に搭載されるか、或いは主キーボード(1)に搭載されて、主キーボード(1)が一般に周知のキーパッドと組合せ使用可能とされることを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。」

5.当審の判断
5-1.特許請求の範囲の記載が不明確である理由について
1)請求項1に記載された「数理ラッチコード」について
請求項1に記載された「その後再度数理ラッチコードをコンピュータ(3)に送り」は「その後再度数理ラッチコード即ちNum Lockコードをコンピュータ(3)に送り」とする訂正が認められ、その意味は明りょうとなった。
したがって、請求項1の記載は明確である。
なお、発明の詳細な説明に記載された「数字ラッチキー」もまた、「Num Lockコード」と同義であって、その意味が明確であることは上記「2.訂正の可否について」の項で記載したとおりである。

2)請求項1における「(c)キーパッド(2)の・・・便利となす、」との記載について
当該記載をみれば、当該記載の内、第1?9行の記載(キーパッド(2)の任意のキーが押される時、・・・キーパッド(2)は元来の状態に維持させ)において「キーパッド(2)ソフト」が当該箇所に記載された各処理を行う動作の主体であることは明らかであって、処理の主体、内容は明らかである。
そして、当該記載の第10?12行の記載「これにより主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、両者を完全に独立させて両者が相互に影響を与えない状況の下で数字と英文字の入力をより便利となす、」が、請求項1の(a)(b)及び(c)第1?9行に記載の構成により、主キーボード(1)、キーパッド(2)の状態が完全に独立であること、(c)第1?9行の構成により、両者の状態が異なっているときでも、キーパッド(2)の状態を維持したまま、「Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態をキーパッド(2)の状態と同じにし、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、続いてキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、その後再度数理ラッチコード即ちNum Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態を還元」することにより、結果的に主キーボードもキーパッド(2)も相互に影響を与えることなく数字と英文字の入力を便利にできることを表現したものであることは明らかであって、その記載の意味は明確である。したがって、請求項1の記載は明確である。また、請求項1を引用する本件の請求項2?請求項10についても明確である。
したがって、本件特許は、同法第123条第1項第4号の規定に該当しない。

5-2.明細書等の記載要件違反の理由について
請求項1及び段落【0007】に記載された「その後再度数理ラッチコードをコンピュータ(3)に送り」は「その後再度数理ラッチコード即ちNum Lockコードをコンピュータ(3)に送り」とする訂正が認められ、その意味は明りょうとなり請求項の記載及び発明の詳細な説明の記載との対応関係も明確となった。
したがって、本件特許の願書に添付された明細書の記載は、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができる程度に明確かつ十分に記載されているものである。
したがって、本件特許の願書に添付された明細書の記載は、特許法第36条第4項に規定する要件を満たしており、本件特許は同法第123条第1項第4号の規定に該当しない。

5-3.特許法第29条の2の規定により特許を受けることができない理由について
(1)先願及びその記載
本件特許出願後の平成12年4月13日に出願された特願2000-117213号(特開2001-142612号公報、甲第2号証)は、本件特許出願前の平成11年8月27日に出願された特願平11-241548号(甲第1号証)に記載された発明に基づいて優先権を主張している。そこで、特願2000-117213号(甲第2号証)の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された発明のうち、優先権の主張の基礎とされた先の出願(特願平11-241548号(甲第1号証))の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された発明について検討する。

甲第1号証には以下の記載がある。
「【請求項1】 数字入力モードと文字入力モードとを切り替える主入力モード切替えキーを有する主キーボードを備えるコンピュータに接続され、複数のキーを備える補助キーボードであって、
第1の入力モードと第2の入力モードとを有する補助キーボードにおいて、
入力モード切替えキーと、
該入力モード切替えキーが1回押下される毎に、前記コンピュータに前記押下を通知することなく、前記第1の入力モードと前記第2の入力モードとを切り替えるモード切替え手段と、
前記第1の入力モード又は前記第2の入力モードのいずれの入力モードにおいても、前記補助キーボードの前記キーの押下時にそのキーに対応する予め定められた第1のキーコードを送出するキーコード送出手段と、
前記主キーボードが前記数字入力モードに切り替えられたときに前記文字入力モードに修正するモード修正手段とを備えることを特徴とする補助キーボード。」(第1頁)

「【請求項8】 数字入力モードと文字入力モードとを切り替える主入力モード切替えキーを有する主キーボードを備えるコンピュータに接続されて使用され、第1の入力モードと第2の入力モードとを有し、複数のキーと入力モード切替えキーとを備える補助キーボードの制御方法であって、
前記入力モード切替えキーが1回押下される毎に、前記コンピュータに前記押下を通知することなく、前記第1の入力モードと前記第2の入力モードとを切り替えるモード切替えステップと、
前記第1の入力モード又は前記第2の入力モードのいずれの入力モードにおいても、前記補助キーボードの前記キーの押下時にそのキーに対応する予め定められた第1のキーコードを送出するキーコード送出ステップと、
前記主キーボードが前記数字入力モードに切り替えられたときに前記文字入力モードに修正する修正ステップとを備えることを特徴とする補助キーボードの制御方法。」(第2頁)

「【0015】
また、図4に示されるように、ノート型パソコン2は、PC全体を制御するホスト5及びメインキーボード4から成り、テンキーボード1はメインキーボード4を介してホスト5に接続される。テンキーボード1は、入力モード切替えキー51と、入力モード切替えキー51が1回押下される毎に、ホスト5に押下を通知することなく、入力モードとを切り替えるモード切替え手段52と、いずれの入力モードにおいても、テンキーボード1内のキーの押下時にそのキーに対応する予め定められたキーコードを送出するキーコード送出手段53と、メインキーボード4が数字入力モードに切り替えられたときに文字入力モードに修正するモード修正手段54とを備える。」(第7頁)

「【0017】
ここで、説明を簡単化するために、PCの電源投入直後にホスト5が認識するデフォルトのNumlock状態の入力モードは、テンキーボード1及びメインキーボード4共にOFFモードであると仮定する。
本実施例では、まずノート型パソコン2の電源入力時に、初期化プロセスが実行される。この初期化プロセスによって、テンキーボード1が接続されたノート型パソコン2をユーザが実際に使用する前にメインキーボード4のNumlock状態をOFFモードに設定しておく。また後述するように、初期化プロセス完了後は、メインキーボード4のNumlock状態は常にOFFモードとなるようにする。
【0018】
図5は、本発明の第1の実施例による初期化プロセスのフローチャートを示す図である。この図では、理解を容易にするために、テンキーボード1及びメインキーボード4に関するNumlock状態が、各ステップの右側に記されている。
ノート型パソコンの電源が投入されると(ステップ101)、ホスト5は、ステップ102において、まずBIOS設定に従い、Numlock状態表示LEDの点灯あるいは消灯を指示するコマンドであるLED点灯コマンドをテンキーボード1及びメインキーボード4に送出する。LED点灯コマンドはNumlock状態表示LEDの点灯あるいは消灯を指示するコマンドであり、ユーザはLEDの点灯あるいは消灯により、Numlock状態がONモードであるかOFFモードであるかを識別することができる。このようなホスト5におけるLED点灯コマンドの生成は、通常Numlockキーのコード受信毎に実行される。
【0019】
ステップ103において、テンキーボード1及びメインキーボード4は、LED点灯コマンドを受信し、ホスト5に対してそれぞれACK応答を返信する。前述のように、LED点灯コマンドは、Numlock状態表示LEDの点灯あるいは消灯の指示の他に、キーボードのモード遷移にも用いられる。従って、メインキーボード4はLED点灯コマンドを受信したのでモード遷移し、Numlock状態はONモードになる(ステップ104)。しかし、本発明によるテンキーボード1では、LED点灯コマンドが無視され、Numlock状態がOFFモードに留まる(ステップ105)。
【0020】
次に、ステップ106において、メインキーボード4のNumlock状態をOFFモードにするために、テンキーボード1はダミーのNumlockキーコードをホスト5に更に送出する。すなわち、テンキーボード1は、テンキーボード1内のNumlockキーの押下なしでダミーのNumlockキーコードを送出することになる。一方、本発明によるテンキーボード1のNumlock状態は、OFFモードからONモードにモード遷移する。
【0021】
ホスト5はテンキーボード1からのダミーのNumlockキーコードを受信すると、ステップ107において、LED消灯コマンドをテンキーボード1及びメインキーボード4に送出する。
ステップ108において、テンキーボード1及びメインキーボード4は、LED消灯コマンドを受信し、ホスト5に対してそれぞれACK応答を返信する。このLED消灯コマンドにより、メインキーボード4はNumlock状態がOFFモードにモード遷移する(ステップ109)。しかし、本発明によるテンキーボード1では、LED消灯コマンドが無視され、Numlock状態がONモードに留まる(ステップ110)。
【0022】
以上説明した初期化プロセスによってテンキーボード1及びメインキーボード4の初期化が完了し、メインキーボード4のNumlock状態をOFFモードにすることができる。
なお、後述するように、初期化プロセス完了以降は、Numlock状態のモード遷移はテンキーボード1内のみに生じることになるので、以降のテンキーボード1のNumlock状態を、特に「内部仮想Numlock状態」と呼ぶことにする。
【0023】
続いて、本発明の第1の実施例によるテンキーボードにおける、Numlockキーを操作することによるモード遷移のプロセスについて説明する。
図6は、本発明の第1の実施例によるテンキーボードのモード遷移のフローチャートを示す図である。
ステップ201では、テンキーボード1内の制御ICは、テンキーボード1内のNumlockキーが押下されたか否かを判定する。Numlockキーが押下されたと判定されるとステップ202へ進む。
【0024】
ステップ202では、テンキーボード1内の制御ICは、ホスト5に対してNumlockキーコードを送出せず、テンキーボード1の内部仮想Numlock状態をモード遷移させる。すなわち、テンキーボード1については、内部仮想Numlock状態がONモードであった場合はOFFモードに、OFFモードであった場合はONモードにモード遷移する。一方、ホスト5はNumlockキーコードを受信しないので、メインキーボード4に対してLED点灯コマンドを送出することはない。従って、メインキーボード4については、モード遷移は生じず、Numlock状態はOFFモードのままである。」(第7-10頁)

「【0025】
ステップ203でテンキーボード1内のキーが押下されると、ステップ204に示すように、そのキーに対応するキーコードが出力される。このキーコード出力については後述する。
このように本実施例によれば、テンキーボード1内のNumlockキーが押下されても、テンキーボード1の制御ICは、Numlockキーコードをホストに送信せずテンキーボード1に関する内部疑似Numlock状態をモード遷移させるので、メインキーボード4のNumlock状態を常にOFFモード、すなわち通常入力モードに維持することができる。従って、テンキーボード1内のNumlockキーの押下毎に、テンキーボード1に関してのみNumlock状態のモード(通常入力モードとテンキー入力モード)がモード遷移されることになる。
【0026】
次に、テンキーボード1内ではなく、メインキーボード4内のNumlockキーが押下された場合について説明する。
図7は、メインキーボード内のNumlockキーが押下された場合のプロセスのフローチャートを示す図である。この図では、理解を容易にするために、テンキーボード1及びメインキーボード4に関するNumlock状態が、各ステップの右側に記されている。
【0027】
ここで、メインキーボード4のNumlock状態がOFFモード、テンキーボード1の内部疑似Numlock状態がONモードであった場合にメインキーボード4のNumlockが押下されたと仮定する。
メインキーボード4内のNumlockキーが押下される(ステップ301)と、ステップ302において、Numlockキーコードがホスト5に送出される。
【0028】
ホスト5はメインキーボード4からのNumlockキーコードを受信すると、ステップ302に示すように、LED点灯コマンドをテンキーボード1及びメインキーボード4に送出する。
次にテンキーボード1及びメインキーボード4は、ステップ303に示すように、LED点灯コマンドを受信し、ホスト5に対してそれぞれACK応答を返信する。
【0029】
すると、メインキーボード4はNumlock状態がONモードにモード遷移する(ステップ304)。
一方、本発明によるテンキーボード1では、ホスト5から送出されてくるLED点灯コマンドは無視されるので、内部疑似Numlock状態はONモードに留まる(ステップ305)。
【0030】
上述のようなステップ301?305の動作は、メインキーボード4内のNumlockキーが押下されたときに必然的に生じてしまう現象であり、その結果生じるメインキーボード4のNumlock状態のONモードを改めてOFFモードに戻す必要がある。
既に説明したように、本発明によれば、初期化プロセス完了以降に、テンキーボード1内のNumlockキーが押下された場合、テンキーボード1内の制御ICはNumlockキーコードをホストに対して送信することはないのでテンキーボード1がLED点灯コマンドを受信するようなことはあり得ない。つまり、ステップ303で示されるような、テンキーボード1におけるLED点灯コマンドの受信は、メインキーボード4内のNumlockキーが押下された場合に限られる。」(第10-11頁)

「【0031】
そこで本実施例では、次に説明するように、テンキーボード1は、ホストから送出されてくるLED点灯コマンドを常時監視し、LED点灯コマンドを受信した場合はメインキーボード4内のNumlockキーが押下されたものと判断し、メインキーボード4のNumlock状態をOFFモードに戻す処理を実行する。
【0032】
図8は、本発明の第1の実施例による、メインキーボードのNumlock状態をOFFモードに戻す処理のフローチャートを示す図である。この図では、理解を容易にするために、テンキーボード1及びメインキーボード4に関するNumlock状態が、各ステップの右側に記されている。
このフローチャートの開始時点における各ボードのNumlock状態は、前述の図7のステップ305終了時点のモード、すなわちメインボード4はONモード、テンキーボード1はONモードであると仮定する。
【0033】
テンキーボード1は、ホストから送出されてくるLED点灯コマンドを常時監視しており、LED点灯コマンドを受信すると、ステップ401に示すように、ダミーのNumlockキーコードをホスト5に送出する。
ホスト5はテンキーボード1からのNumlockキーコードを受信すると、ステップ402に示すように、LED消灯コマンドをテンキーボード1及びメインキーボード4に送出する。」(第12頁)

「【0037】
次に、モード切替え完了後のキーのコード出力について説明する。
本実施例では、ホスト5のOS(Operating System)が、各キーボードのNumlock状態を監視し、各キーボードのNumlock状態と各キーボードから送出されてくるキーコードに基づいて、ホスト5側における動作を決定する。
【0038】
表1に各モードのNumlock状態と押下されるキーとの関係を示す。上述の通り、メインキーボード4のNumlock状態は常時OFFモードである。
【0039】
【表1】
【0040】
図6のステップ203及び204において、通常キーが押下されることでホスト5へ送出されるキーコード自体は、Numlock状態がONモードでもOFFモードでも常に同じである。例えば、メインキーボード4内のE列にある「$4」キーを押下した場合に出力されるキーコードは常に「”05”hex 」であり、テンキーボード1内の「4←」キーを押下した場合に出力されるキーコードは常に「”4B”hex 」である。
【0041】
本発明においては、表1に示すように、メインキーボード4のNumlock状態がOFFモード、テンキーボード1の内部疑似Numlock状態がONモードであるような場合には、テンキーボード1内の「4←」キーが押下されると、E列$4キーのコードである「”05”hex」がホスト5に送信され、ホスト5のOSの判断の下、ディスプレイ画面上に数字「4」が表示される。また、メインキーボード4内の「$4」キーが押下されるとキーコード「”05”hex」がホスト5に送信され、ホスト5のOSの判断の下、ディスプレイ画面上に数字「4」が表示される。
【0042】
また、メインキーボード4のNumlock状態がOFFモード、テンキーボード1の内部疑似Numlock状態がOFFモードであるような場合に、テンキーボード1内の「4←」キーが押下されると、本来のキーコード「”4B”hex 」がホスト5へ送信され、ホスト5のOSの判断の下、ディスプレイ画面上のカーソルが左方向へ1つ移動する。また、メインキーボード4内の「$4」キーが押下されるとキーコード「”05”hex 」がホスト5へ送信され、ホスト5のOSの判断の下、ディスプレイ画面上に数字「4」が表示される。
【0043】
テンキーボード1の入力モードは、テンキーボード1内のNumlock状態表示LEDの他に、ノート型パソコン2のディスプレイ画面上に表示させてもよい。
このように、本発明の第1の実施例によれば、テンキーボード1のNumlock状態のモードに関わらず、メインキーボード4のNumlock状態を常にOFFモードに維持することになるので、メインキーボード4に配置されている各キーに対応する機能を常に利用することができる。」(第13-15頁 なお、段落【0039】の表1の内容については摘記を省略した。)

「【発明の効果】
以上説明したように、第1の発明によれば、テンキーボード内のNumlockキーを押下することによりテンキーボード内のみNumlock状態のモードを遷移させることができ、かつメインキーボードのNumlock状態はOFFモードに維持することができるので、テンキーボードをテンキー入力モードと通常入力モードとの間で容易に使い分けることができると同時に、メインキーボードについてはテンキーボードのモードの如何に関わらず常に通常入力モードで使うことができる。つまり、メインキーボードに配置されている各キーに対応する機能を常に利用することができるので、キー入力の操作性が向上される。
【0060】
また、第2の発明によれば、テンキーボードに予め定められている通常のキーコードとは異なる第2のキーコードをテンキーボード内部のみの処理で送出するモードを設けるので、ホスト及びメインキーボードに対して影響を与えることなく、テンキーボードの機能を拡張することができる。」(第20頁)

これらの記載によれば先願には以下の発明(以下、「先願発明」という。)が記載されている。
「数字入力モードと文字入力モードとを切り替える主入力モード切替えキーであるNumlockキーを有する主キーボードを備えるコンピュータに接続されて使用される補助キーボードであって、第1の入力モードと第2の入力モードとを有し、複数のキーと入力モード切替えキーであるNumlockキーとを備える補助キーボードの制御方法であって、
コンピュータの電源入力時の初期化プロセスが完了すると、主キーボードはNumlock状態がOFF、補助キーボードはONに設定され、
主キーボードは主キーボードのNumlockキーが押下されても、補助キーボードにより主キーボードはNumlockをOFFの状態に戻されて文字入力モードに修正されて主キーボードのNumlock状態は常にOFFの状態を維持され、
補助キーボードはNumlock状態のモード遷移はテンキーボード内のみに生じる内部疑似Numlock状態を有しており、主キーボードのNumlockキーの押下とは無関係に、自身のNumlockキーの押下に従い、コンピュータに当該押下を通知することなく第1の入力モード、第2の入力モードを切り替え、
前記第1の入力モード又は前記第2の入力モードのいずれの入力モードにおいても、前記補助キーボードの前記キーの押下時にそのキーに対応する予め定められた共通の第1のキーコードである数字コードを送出する補助キーボードの制御方法。」

なお、審判請求人は弁駁書において先願の内容に関して、甲第2号証の記載を引用して主張しているが、審判請求人の主張する甲第2号証(本件出願後に出願され、公開された)には、甲第1号証の明細書に記載されていない内容である、請求項16,段落【0071】?【0075】、【0091】?【0097】の記載(実施例3)が含まれているが、当該事項については先願発明ということはできない。

(2)対比・判断
本件訂正発明1と先願発明とを対比すると、先願発明の「補助キーボード」は、本件訂正発明1の「キーパッド」に相当する。

そして、本件訂正発明1は、「主キーボード(1)の状態がキーパッド(2)の状態と同じであるか否かを判断しもし同じでなければ、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態をキーパッド(2)の状態と同じにし、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、続いてキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、その後再度数理ラッチコード即ちNum Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態を還元し、キーパッド(2)は元来の状態に維持させ」る構成を有しているのに対して、先願発明は、この構成を有していない。
この点について審判請求人が本件発明と大差ないと主張する甲第1号証の段落【0037】?【0043】には、キーパッドのキーが押下された場合には当該キーに対応するキーコードがコンピュータに送信されることが記載されているだけである。

また、この構成が先願に記載された事項から自明であるということもできない。
そして、この構成によって本件訂正発明1は「本発明のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法は、主キーボードにキーパッドが連接使用される場合に、主キーボード或いはキーパッドの状態がどのようであっても、両者が完全に独立して両者が相互に影響を与えない状況の下で数字と英文字の入力をより便利となす効果を提供する。」との特有の効果を奏するものである。

したがって、訂正発明1は、特願2000-117213号(甲第2号証)の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された発明のうち、当該出願の優先権の主張の基礎とされた先の出願(特願平11-241548号(甲第1号証))の願書に最初に添付した明細書又は図面に記載された発明と同一のものであるということはできない。

そして、訂正発明2?訂正発明10は何れも訂正発明1を引用して訂正発明1を更に限定したものであるから、訂正発明2?訂正発明10に関しても先願発明は訂正発明1について指摘した相違点に係る構成を有しておらず、甲第1号証に記載された先願発明と同一のものであるということはできない。
よって、訂正発明1?訂正発明10は、特許法第29条の2の規定により特許を受けることができないものに該当しない。

6.むすび
以上のとおりであるから、審判請求人の主張する理由によって、本件訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1?10に係る特許を無効とすることはできない。
審判に関する費用については、特許法第169条第2項の規定で準用する民事訴訟法第61条の規定により、請求人が負担すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
キーボード命令入力モードの切り換え処理方法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、
(a)主キーボード(1)或いはキーパッド(2)のどちらにも一定の状態を維持することを要求しない
(b)主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)とキーパッド(2)の現在の状態を記憶させる
(c)キーパッド(2)の任意のキーが押される時、キーパッド(2)ソフトがキーパッド(2)内部に存在するフラグの主キーボード(1)の状態がキーパッド(2)の状態と同じであるか否かを判断し、
もし同じであれば、直接キーボードコードを送り、
もし同じでなければ、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態をキーパッド(2)の状態と同じにし、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、続いてキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、その後再度数理ラッチコード即ちNum Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態を還元し、キーパッド(2)は元来の状態に維持させ、
これにより主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、両者を完全に独立させて両者が相互に影響を与えない状況の下で数字と英文字の入力をより便利となす、
以上を包括することを特徴とする、キーボード命令入力モードの切り換え処理方法。
【請求項2】前記主キーボード(1)が一般に周知のコンピュータ用キーボード或いはノートパソコン用キーボードとされることを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。
【請求項3】前記キーパッド(2)が数字キーボードとされることを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。
【請求項4】前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、コンピュータ起動前にキーパッド(2)がすでにコンピュータ(3)に連接され、コンピュータ起動後のキーパッド(2)の開始状態がオンとされ、主キーボード(1)の開始状態もオンとされることを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。
【請求項5】前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、コンピュータ起動前にキーパッド(2)がコンピュータ(3)に連接されておらず、コンピュータ起動後にはじめてキーパッド(2)に連接され、この時にキーパッド(2)の開始状態がオンとされ、主キーボード(1)の開始状態がオンとされることを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。
【請求項6】前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、主キーボード(1)の入力モード状態がオフ即ち非数字入力モードとされ、キーパッド(2)の入力モード状態がオフ即ち非数字入力モードとされる時、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードであり、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、一つのキーボードコードを送出し、キーパッド(2)がオフ即ち非数字入力モードに維持され、また更にキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると、キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードとなり、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードでありキーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードに変わり、これによりキーパッド(2)のキーボードコードを受信し、さらにキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、その後さらにNum Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態を還元しオフ即ち非数字入力モードとし、キーパッド(2)の状態をオン即ち数字入力モードに維持し、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると、再度キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに進入することを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。
【請求項7】前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、主キーボード(1)の入力モード状態がオフ即ち非数字入力モードとされ、キーパッド(2)の入力モード状態がオン即ち数字入力モードとされる時、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードであり、キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードに変わり、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、さらにキーボードコードがコンピュータ(3)に送られ、その後、さらにNum Lockコードがコンピュータ(3)に送られ、主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードに還元され、キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードに維持され、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると再度キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに進入し、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードでありキーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、一つのキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに維持され、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されるとキーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードに進入することを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。
【請求項8】前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、主キーボード(1)の入力モード状態がオン即ち数字入力モードとされ、キーパッド(2)の入力モード状態がオフ即ち非数字入力モードとされる時、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードであり、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードに変わり、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、さらにキーボードコードがコンピュータ(3)に送られ、その後、さらにNum Lockコードがコンピュータ(3)に送られ、主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードに還元され、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに維持され、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると再度キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードに進入し、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードでありキーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、一つのキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードに維持され、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されるとキーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに進入することを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。
【請求項9】前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、主キーボード(1)の入力モード状態がオン即ち数字入力モードとされ、キーパッド(2)の入力モード状態がオン即ち数字入力モードとされる時、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードであり、キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、一つのキーボードコードがコンピュータ(3)に送られ、続いてキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに進入し、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードでありキーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、Num Lockコードがコンピュータ(3)に送られて主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードに変わり、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、さらにキーボードコードがコンピュータ(3)に送られ、その後、さらにNum Lockコードがコンピュータ(3)に送られ、主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードに還元され、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに維持され、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると、再度キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードに進入することを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。
【請求項10】前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、キーボード命令入力モードの切り換え処理ソフトがキーパッド(2)に搭載されるか、或いは主キーボード(1)に搭載されて、主キーボード(1)が一般に周知のキーパッドと組合せ使用可能とされることを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一種のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法に係り、特に、主キーボードにキーパッドが連接使用される場合に、主キーボード或いはキーパッドの状態がどのようであっても、両者が完全に独立して両者が相互に影響を与えない状況の下で数字と英文字の入力をより便利となすことができる、キーボード命令入力モードの切り換え処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、一般の市場で使用されているノートパソコンは、体積が小さく、そのキーボードは設計上、数字入力キーと少数の英文字入力キーが結合され共用されており、両者の間のモード切り換えは一つのNum Lockキーにより制御されている。しかし、このために使用者は英文字を入力する途中で数字を入力する際に、Num Lockキーを押して数字入力のモードに切り換えねばならない。そして再び英文字を入力するにはNum Lockキーを押して英文字入力モードに切り換えねばならない、このような交替反復の動作は使用者の作業効率に大きく影響を与えた。
【0003】
ある業者は外接式のキーパッド即ちキーパッド(Keypad)により上述の問題を解決している。このキーパッドはノートパソコンのキーボードより延伸、外接され、その用途の多くが一組の数字入力を行うための専用小キーボードとされ、使用者が英文字と数字を共に入力する時に毎回キーの切り換えを行わなくてすむ効果を提供する。しかし、キーパッドのNum Lockキーの多くはノートパソコン上のNum Lockキーと相互に影響し牽制しあう。これは、原理上両者がコンピュータに対して伝送するキーコードが一様であり、ゆえに両者が同期の状態を発生し、即ちキーパッドの状態がオンの時、ノートパソコンの状態もオン即ち数字入力モードとなり、この時、英文字と数字共用部分の入力キーはこの時数字入力モードに変わり、このため英文字入力に影響を与え、このため使用者がこのような製品を使用する時に不便な状況が発生した。
【0004】
当然、あるキーパッドの業者は上述の問題を解決している。その解決方法は以下のとおりである。即ち、ノートパソコンのキーボードの状態を強制的にオフ即ち非数字入力モードとし、キーパッドの状態をオンとする時、使用者がキーパッドの任意のキーを押すと、コンピュータに対して一つのNum Lockコードを送り、ノートパソコンの状態をオンとし、続いてキーコードをコンピュータに送り、最後に再度コンピュータにNum Lockコードを送り、ノートパソコンをもとのオフ状態に還元し、即ちノートパソコンの状態をキーパッド上の任意のキーを押すことで暫くオンに変え、そうでない平時にはオフの状態とし、キーパッドの状態がオフの時、ノートパソコンの状態もまたオフとされ、ゆえに両者はこの状況の下で、同じキーコードを使用しコンピュータに直接送ることができ、他のコードをさらに伝送する必要がない。しかし、ノートパソコン上のNum Lockキーは入力モードの切り換えのほか、さらに他の機能キーが組み合わされて使用されることがあり、この場合、一旦強制的にオフの状態とされると、その他の機能を起動することができず、使用者に使用上の不都合をもたらした。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主要な目的は、上述の周知の技術の欠点を解決すべく、一種のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法を提供することにある。本発明によると、キーボード内に命令入力モードの切り換え処理ソフト搭載することにより、キーパッドをより頭脳化、機動化し、並びに強制的に主キーボード或いはキーパッドの一方を一定状態に維持する必要なく、主キーボード或いはキーパッドの状態がどのようであっても、キーパッドソフトが主キーボードとキーパッドの現在の状態を先に記憶し、キーパッドの任意のキーを押す時、キーパッドソフトが主キーボードの状態がキーパッドの状態と同じであるか否かを判断し、同じであれば、直接キーボードコードを送り、もし同じでなければ、数字ラッチキーをコンピュータに送り、主キーボードの状態をキーパッドと同じとしてキーパッドのキーボードコードを受信できるようにし、続いてキーボードコードをコンピュータに送り、その後、再度数字ラッチキーをコンピュータに送り、主キーボードの状態を還元し、キーパッドを元来の状態に維持する。
【0006】
本発明のもう一つの目的は、キーボード命令入力モードの切り換え処理ソフトをキーパッドのほか、主キーボード内に格納可能として、主キーボードを一般に周知のキーパッドと組み合わせて使用できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、(a)主キーボード(1)或いはキーパッド(2)のどちらにも一定の状態を維持することを要求しない(b)主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)とキーパッド(2)の現在の状態を記憶させる(c)キーパッド(2)の任意のキーが押される時、キーパッド(2)ソフトがキーパッド(2)内部に存在するフラグの主キーボード(1)の状態がキーパッド(2)の状態と同じであるか否かを判断し、もし同じであれば、直接キーボードコードを送り、もし同じでなければ、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態をキーパッド(2)の状態と同じにし、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、続いてキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、その後再度数理ラッチコード即ちNum Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態を還元し、キーパッド(2)は元来の状態に維持させ、これにより主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、両者を完全に独立させて両者が相互に影響を与えない状況の下で数字と英文字の入力をより便利となす、以上を包括することを特徴とする、キーボード命令入力モードの切り換え処理方法としている。
請求項2の発明は、前記主キーボード(1)が一般に周知のコンピュータ用キーボード或いはノートパソコン用キーボードとされることを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法としている。
請求項3の発明は、前記キーパッド(2)が数字キーボードとされることを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法としている。
請求項4の発明は、前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、コンピュータ起動前にキーパッド(2)がすでにコンピュータ(3)に連接され、コンピュータ起動後のキーパッド(2)の開始状態がオンとされ、主キーボード(1)の開始状態もオンとされることを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法としている。
請求項5の発明は、前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、コンピュータ起動前にキーパッド(2)がコンピュータ(3)に連接されておらず、コンピュータ起動後にはじめてキーパッド(2)に連接され、この時にキーパッド(2)の開始状態がオンとされ、主キーボード(1)の開始状態がオンとされることを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法としている。
請求項6の発明は、前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、主キーボード(1)の入力モード状態がオフ即ち非数字入力モードとされ、キーパッド(2)の入力モード状態がオフ即ち非数字入力モードとされる時、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードであり、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、一つのキーボードコードを送出し、キーパッド(2)がオフ即ち非数字入力モードに維持され、また更にキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると、キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードとなり、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードでありキーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードに変わり、これによりキーパッド(2)のキーボードコードを受信し、さらにキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、その後さらにNum Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態を還元しオフ即ち非数字入力モードとし、キーパッド(2)の状態をオン即ち数字入力モードに維持し、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると、再度キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに進入することを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法としている。
請求項7の発明は、前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、主キーボード(1)の入力モード状態がオフ即ち非数字入力モードとされ、キーパッド(2)の入力モード状態がオン即ち数字入力モードとされる時、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードであり、キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードに変わり、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、さらにキーボードコードがコンピュータ(3)に送られ、その後、さらにNum Lockコードがコンピュータ(3)に送られ、主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードに還元され、キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードに維持され、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると再度キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに進入し、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードでありキーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、一つのキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに維持され、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されるとキーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードに進入することを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法としている。
請求項8の発明は、前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、主キーボード(1)の入力モード状態がオン即ち数字入力モードとされ、キーパッド(2)の入力モード状態がオフ即ち非数字入力モードとされる時、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードであり、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、Num Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードに変わり、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、さらにキーボードコードがコンピュータ(3)に送られ、その後、さらにNum Lockコードがコンピュータ(3)に送られ、主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードに還元され、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに維持され、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると再度キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードに進入し、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードでありキーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、一つのキーボードコードをコンピュータ(3)に送り、キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードに維持され、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されるとキーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに進入することを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法としている。
請求項9の発明は、前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、主キーボード(1)の入力モード状態がオン即ち数字入力モードとされ、キーパッド(2)の入力モード状態がオン即ち数字入力モードとされる時、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードであり、キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、一つのキーボードコードがコンピュータ(3)に送られ、続いてキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに進入し、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードでありキーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードであることを記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、Num Lockコードがコンピュータ(3)に送られて主キーボード(1)の状態がオフ即ち非数字入力モードに変わり、キーパッド(2)のキーボードコードを受信し、さらにキーボードコードがコンピュータ(3)に送られ、その後、さらにNum Lockコードがコンピュータ(3)に送られ、主キーボード(1)の状態がオン即ち数字入力モードに還元され、キーパッド(2)の状態がオフ即ち非数字入力モードに維持され、さらにキーパッド(2)のNum Lockキーが押されると、再度キーパッド(2)の状態がオン即ち数字入力モードに進入することを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法としている。
請求項10の発明は、前記キーボード命令入力モードの切り換え処理方法において、キーボード命令入力モードの切り換え処理ソフトがキーパッド(2)に搭載されるか、或いは主キーボード(1)に搭載されて、主キーボード(1)が一般に周知のキーパッドと組合せ使用可能とされることを特徴とする、請求項1に記載のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1には本発明の実施例が示される。該図に示されるように、本発明のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法は、一般に周知の主キーボード(1)(伝統的なキーボード或いはノートパソコン用キーボード)にキーパッド(2)を外接して使用する時に、使用者が容易に主キーボード(1)の命令をコンピュータ(3)に入力できるようにする。しかし、従来のキーパッド(2)は主キーボード(1)と連接使用する上で多くの問題を有しており、本発明はこの問題を解決する。本発明にあってキーボード内に命令入力モードの切り換え処理ソフトを搭載した後、キーパッド(2)はより頭脳化、機動化する。本発明によると、主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の一方を強制的に一定の状態とする必要がない。主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、キーパッド(2)ソフトが状態フラグに、主キーボード(1)とキーパッド(2)の現在の状態を先に記憶させ、キーパッド(2)の任意のキーが押されると、キーパッド(2)ソフトがキーパッド(2)内部のフラグの主キーボード(1)の状態がキーパッド(2)の状態と同じであるか否かを判断し、もし同じであれば直接キーコードを送出し、もし同じでなければNum Lockコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態をキーパッド(2)の状態と同じとしてキーパッド(2)のキーコードを受信できるようにする。続いてキーコードをコンピュータ(3)に送り、主キーボード(1)の状態を還元し、キーパッド(2)を元来の状態に維持する。こうして主キーボード(1)或いはキーパッド(2)の状態がどのようであっても、両者が完全に独立し、両者が相互に影響を与えない状況の下で、数字と英文字の入力をより便利となす。
【0009】
本発明のキーパッド(2)と主キーボード(1)が組み合わされて使用される時、両者の開始状態に注意する必要があり、それにより使用者は本発明による製品に接触する時に、システム環境に対してより正確に操作使用することができる。キーパッドを使用する時に留意しなければならない状況には以下の二種類がある。
1.起動前にキーパッド(2)がすでにコンピュータ(3)に連接されている場合。この時起動の後、キーパッド(2)の開始状態はオンとされ、主キーボード(1)の開始状態もオンとされる。
2.起動前キーパッド(2)がコンピュータ(3)に連接されておらず、起動後にはじめてキーパッド(2)が連接される場合。この時キーパッド(2)の開始状態はオンとされ、主キーボード(1)の開始状態もオンとされる。
【0010】
図2は本発明のキーボード命令入力モードの切り換え処理ソフトのフローチャートである。図示されるように、主キーボード(1)(以下U1と称する)とキーパッド(2)(以下U2と称する)が連接使用される時、U1の入力モード状態がオフとされ、U2の入力モード状態がオフとされる時、U2ソフトが状態フラグ(Status Flag)にU1の状態がオフでU2の状態がオフであことを記憶させ、U2の任意のキーが押されると、一つのキーコードを送出しU2の状態はオフに維持される。
【0011】
また、さらにU2のNum Lockキーが押されてU2の状態がオンとされると、U2ソフトが状態フラグにU1の状態がオフでU2の状態がオンであることを記憶させ、U2の任意のキーが押されると、Num Lockコードをコンピュータに送り、U1の状態をオンに変えて、U2のキーコードを受信できるようにし、さらにキーコードをコンピュータに送る。その後、さらにNum Lockコードをコンピュータに送り、U1の状態をオフに還元し、U2の状態をオンに維持し、さらにU2のNum Lockキーが押されると、再度U2の状態がオフに進入する。
【0012】
U1の入力モード状態がオフで、U2の入力モード状態がオンの時、U2ソフトが状態フラグにU1の状態がオフでU2の状態がオンであることを記憶させ、U2の任意のキーが押されると、Num Lockコードをコンピュータに送り、U1の状態をオンに変えてU2のキーコードを受信できるようにし、さらにキーコードをコンピュータに送り、その後、さらにNum Lockコードをコンピュータに送り、U1の状態をオフに還元し、U2の状態をオンに維持する。さらにU2のNum Lockキーが押されると、再度U2の状態がオフに進入し、U2ソフトが状態フラグにU1の状態がオフでU2の状態がオフであることを記憶させ、U2の任意のキーが押されると、一つのキーコードをコンピュータに送り、U2の状態をオフに維持する。さらにU2のNum Lockキーが押されると再度U2の状態がオンに進入する。
【0013】
U1の入力モード状態がオンで、U2の入力モード状態がオフの時、U2ソフトが状態フラグにU1の状態がオンでU2の状態がオフであることを記憶させ、U2の任意のキーが押されると、Num Lockコードがコンピュータに送られ、U1の状態がオフに変わりU2のキーコードを受信可能となり、さらにキーコードがコンピュータに送られ、その後、さらにNum Lockコードがコンピュータに送られ、U1の状態がオンに還元され、U2の状態がオフに維持される。さらにU2のNum Lockキーが押されると、再度U2の状態がオンに進入し、U2ソフトが状態フラグにU1の状態がオンでU2の状態がオンであることを記憶させ、U2の任意のキーが押されると、一つのキーコードがコンピュータに送られ、U2の状態がオンに維持される。さらにU2のNum Lockキーが押されるとU2の状態がオフに進入する。
【0014】
また、U1の入力モード状態がオンで、U2の入力モード状態がオンの時、U2ソフトが状態フラグにU1の状態がオンでU2の状態がオンであることを記憶させ、U2の任意のキーが押されると、一つのキーコードをコンピュータに送出し、U2の状態をオンに維持する。さらにU2のNum Lockキーが押されるとU2の状態がオフに進入し、U2ソフトが状態フラグにU1の状態がオンでU2の状態がオフであることを記憶させ、U2の任意のキーが押されると、Num Lockコードをコンピュータに送り、U1の状態をオフに変えてU2のキーコードを受信可能とし、さらにキーコードがコンピュータに送られ、その後、さらにNum Lockコードがコンピュータに送られ、U1の状態がオンに還元され、U2の状態がオフに維持される。さらにU2のNum Lockキーが押されると、U2の状態が再度オンに進入する。
【0015】
こうして、主キーボード(1)とキーパッド(2)の間の命令入力モードの切り換えが頭脳化、機動化され、相互の間で相手を制限することなく、使用者の命令入力操作の不都合を発生しない。
【0016】
さらに、本発明のキーボード命令入力モードの切り換え処理ソフトはキーパッド(2)に搭載されるほか、主キーボード(1)内に搭載可能であり、これにより主キーボード(1)に一般のキーパッド(2)が組み合わされる時に、上述したのと同じ命令入力モードの切り換え機能を達成できる。
【0017】
【発明の効果】
本発明のキーボード命令入力モードの切り換え処理方法は、主キーボードにキーパッドが連接使用される場合に、主キーボード或いはキーパッドの状態がどのようであっても、両者が完全に独立して両者が相互に影響を与えない状況の下で数字と英文字の入力をより便利となす効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施例表示図である。
【図2】
本発明のキーボード命令入力モードの切り換え処理ソフトのフローチャートである。
【符号の説明】
(1)主キーボード
(2)キーパッド
(3)コンピュータ
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2006-06-01 
結審通知日 2006-06-06 
審決日 2006-06-20 
出願番号 特願2000-58187(P2000-58187)
審決分類 P 1 113・ 853- YA (G06F)
P 1 113・ 161- YA (G06F)
P 1 113・ 536- YA (G06F)
P 1 113・ 537- YA (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 田中 友章  
特許庁審判長 大日方 和幸
特許庁審判官 山崎 慎一
大野 克人
登録日 2001-10-19 
登録番号 特許第3242094号(P3242094)
発明の名称 キーボード命令入力モードの切り換え処理方法  
代理人 竹本 松司  
代理人 特許業務法人共生国際特許事務所  
代理人 魚住 高博  
代理人 特許業務法人共生国際特許事務所  
代理人 服部 雅紀  
代理人 湯田 浩一  
代理人 魚住 高博  
代理人 手島 直彦  
代理人 竹本 松司  
代理人 杉山 秀雄  
代理人 湯田 浩一  
代理人 南島 昇  
代理人 手島 直彦  
代理人 杉山 秀雄  
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