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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G06F
管理番号 1154639
審判番号 不服2005-1171  
総通号数 89 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2007-05-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-01-20 
確定日 2007-03-22 
事件の表示 平成 5年特許願第203532号「情報処理装置および方法」拒絶査定不服審判事件〔平成 6年 5月20日出願公開、特開平 6-139228〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続きの経緯・本願発明
本願は、平成5年8月18日(優先権主張平成4年9月14日)の出願であって、その請求項1に係る発明は、平成17年2月21日付手続補正によって補正された明細書の特許請求の範囲の請求項1に記載された次のとおりのものと認める。(以下「本願発明」という。)

「【請求項1】 第1の言語の第1の文字を入力するとき操作される文字入力手段と、
前記文字入力手段を操作して入力された前記第1の言語の第1の文字を、前記第1の言語と異なる第2の言語の第2の文字に変換するとき操作される文字変換手段と、
前記第1の言語の第1の文字と、複数の前記第2の言語の1以上の第2の文字の対応関係を、前記第2の言語の種類ごとに分けて記憶する記憶手段と、
前記第1の文字および第2の文字の少なくとも一方を表示する表示手段と、
前記第1の言語の第1の文字が前記表示手段に表示されている状態において、前記文字変換手段が操作された場合、表示されている前記第1の文字を、前記記憶手段により記憶されている複数の前記第2の言語のうち、選択されている前記第2の言語に含まれる、前記第1の文字に対応する前記第2の文字のいずれかに置換させ、
前記文字変換手段が操作される度に、前記第1の文字を置換させる前記第2の文字を順次変更する表示制御手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。」

2.引用例
これに対して、平成16年2月10日付け拒絶理由通知で引用された特開昭62-274360号公報(以下、「引用例1」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている。

(1)「第1図は本発明の一実施例を示すブロック図である。同図において、本発明のワードプロセッサは文字データを入力するためのキーを有する入力部1と、多数の文字パターンを蓄積・保有する文字パターン群ファイル2と、入力された文字データ従い文字パターン群ファイル2を検索してそれに対応する文字パターン信号を送出する制御部3と、上記の文字パターンを表示する表示部4とから構成されている。
入力部1は通常の英文字キーに加えて欧文モードキー1aを有しており、欧文用の文字を入力するきにはこれを押下する。再び日本語の文字を入力するときには、かな,カタカナ,英数キーを押下することにより戻すことができる。文字パターン群ファイル2は通常の文字パターンの集合2aに加えてアクセント符号の付いた文字のパターン集合2b(欧文文字)を有している。
制御部3は入力部1が送出する入力信号100に従って文字パターン群ファイル2との間で検索信号101を送受しながら入力信号100に対応する文字パターンを検索し、それを表示信号102として送出する。なお、入力部1の欧文モードキーが1度押された後は、かな,カタカナ,英数キーが押されるまでの間は文字パターン群ファイル2のアクセント符号付き文字パターン集合2bをも検索する。表示部4は上記の表示信号102を入力してそれを可視パターンとして表示する。
第2図(a)にドイツ語,フランス語およびスペイン語で使用されているアクセント符号付き文字及び特殊文字の一例を示す。文字パターン群ファイル2のアクセント符号付き文字パターン集合2bにはこれらの文字が収容されている。第2図(b)に変換時における英文字とドイツ語,フランス語,スペイン語特有文字との対応関係を示す。例えば、英文字のAを入力し変換キーを押下することにより

(審決注:以下「[欧文字群]」と表す。)へ順次変換することができるように定義づける。」(2ページ右上欄4行?左下欄末行)

(2)「第3図の例では、所望する文字が“

”である場合を示している。手順12にて入力された“A”に対し、変換キーを押下すると表示42aのように出力表示される。所望の文字ではないので再度変換キーを押下すると42a(審決注:「42b」の誤記と認める。)のように出力表示される。このように所望の文字が表示されるまで変換キーの押下が実施され、用意されている文字が1回りすると再度最初の入力された英文字に戻る方法となっている。所望の文字が見つかれば、手順12に戻り次の文字の入力となる。」(2ページ右下欄16行?3ページ左上欄5行)

以上の記載から、引用例1には、次の発明(以下「引用例1発明」という。)が記載されているものと認める。

「文字データを入力するためのキーを有する入力部1と、多数の文字パターンを蓄積・保有する文字パターン群ファイル2と、入力された文字データに従い文字パターン群ファイル2を検索してそれに対応する文字パターン信号を送出する制御部3と、上記の文字パターンを表示する表示部4とから構成され、
入力部1は通常の英文字キーに加えて欧文モードキー1aを有しており、欧文用の文字を入力するきにはこれを押下するものであり、
文字パターン群ファイル2は通常の文字パターンの集合2aに加えてアクセント符号の付いた文字のパターン集合2b(欧文文字)を有し、文字パターン集合2bにはドイツ語,フランス語およびスペイン語で使用されているアクセント符号付き文字及び特殊文字が収容され、例えば、英文字のAを入力し変換キーを押下することにより[欧文字群]へ順次変換することができるように定義づけられ、
入力された“A”に対し、変換キーを押下すると「

(審決注:以下「[欧A1]」と表す。)のように出力表示され、再度変換キーを押下すると「

(審決注:以下「[欧A2]」と表す。)のように出力表示され、所望の文字が表示されるまで変換キーの押下が実施され、用意されている文字が1回りすると再度最初の入力された英文字に戻る
ワードプロセッサ。」

同じく平成16年2月10日付け拒絶理由通知で引用された特開平1-234971号公報(以下、「引用例2」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている。

(3)「第2図に示す電子タイプライタは、キーボード2と印字機構4とを備え、これらの間に所定行数の液晶ディスプレイ6が設けられている。
キーボード2には文字キー,数字キー,符号キー等のキャラクタキー8を始め、スペースキー,バックスペースキー,リターンキー、及びマルチリンガルモードにおけるオプション言語を設定可能なモードとする設定モードキー、及びそのモードを解除する設定モード解除キー等、多くのファンクションキー10が設けられている。」(2ページ右上欄11行?末行)

(4)「モードIVはマルチリンガル仕様に対応し、基本となる言語のキーボード仕様とは異なる複数のオプション言語のキーボード仕様を可能とする。例えば、基本言語が英語であれば、このマルチリンガル仕様において、例えばドイツ語,フランス語等のうちからいずれか一言語のキーボード仕様が可能となるのである。」(2ページ左下欄17行?右下欄3行)

(5)「第5図のフローチャートは、マルチリンガルモードにおいてどのKB仕様コードを割り当てるかを予め設定するためのルーチンを示すものである。なお、このルーチンに入る前提として、本フローチャートには示されていないが、前記オプション言語コードの設定が可能となるマルチリンガル設定モードが、キーボード2の設定モードキーによって設定される。以後、このマルチリンガル設定ルーチンに入るる。
ステップS1(以下、単にS1で表す。他のステップについても同様)でキー入力待ちの状態となり、マルチリンガルモードにおける仕様コード(オプション言語コード)を入力すべく数字キーが押されると、S2を経てS3が実行され、その数字データがRAM56の所定のレジスタに格納され、ステップS1に戻る。このようなループにより、オプション言語コードの1つである例えばフランス語仕様を示す「05」等のコードデータが取込まれるのである。」(3ページ左下欄6行?右下欄4行)

(6)「なお、マルチリンガルモードにおけるKB仕様コードは、オペレータの要求に応じ、第5図に示す設定ルーチンによって他のオプション言語コードに変更することができる。」(4ページ右上欄11行?14行)

以上の記載から、引用例2には次の発明(以下「引用例2発明」という。)が記載されているものと認める。

「キーボード2にマルチリンガルモードにおけるオプション言語を設定可能なモードとする設定モードキーが設けられ、
マルチリンガル仕様に対応し、基本となる言語のキーボード仕様とは異なる複数のオプション言語のキーボード仕様を可能とし、例えば、基本言語が英語であれば、例えばドイツ語,フランス語等のうちからいずれか一言語のキーボード仕様が可能となるものであって、
マルチリンガル設定モードが、キーボード2の設定モードキーによって設定され、マルチリンガルモードにおける仕様コード(オプション言語コード)が入力されてオプション言語コードの1つである例えばフランス語仕様を示す「05」等のコードデータが取込まれ変更される
電子タイプライタ。」

3.対比
本願発明と引用例1発明とを対比すると、引用例1発明の「入力部1」は、本願発明の「文字入力手段」に相当し、以下同様に、「変換キー」は「文字変換手段」に、「表示部4」は「表示手段」に、「ワードプロセッサ」は「情報処理装置」にそれぞれ相当する。
引用例1発明は、「英文字のAを入力し変換キーを押下することにより[欧文字群]へ順次変換することができる」ることから、英語が本願発明の「第1の言語」に相当し、「英文字のA」が本願発明の「第1の言語の第1の文字」に相当してドイツ語,フランス語およびスペイン語が本願発明の「第2の言語」に相当して「[欧文字群]」が、本願発明の「第2の言語の第2の文字」に相当する。
引用例1発明の「文字パターン群ファイル2」には、「通常の文字パターンの集合2aに加えてアクセント符号の付いた文字のパターン集合2b(欧文文字)を有し、文字パターン集合2bにはドイツ語,フランス語およびスペイン語で使用されているアクセント符号付き文字及び特殊文字が収容され、例えば、英文字のAを入力し変換キーを押下することにより[欧文字群]へ順次変換することができるように定義づけられ」ていることから、本願発明の「記憶手段」とは、前記第1の言語の第1の文字と、前記第2の言語の1以上の第2の文字の対応関係を記憶している点で一致するといえる。
引用例1発明は、「入力された“A”に対し、変換キーを押下すると「[欧A1]」のように出力表示され、再度変換キーを押下すると「[欧A2]」のように出力表示され、所望の文字が表示されるまで変換キーの押下が実施され、用意されている文字が1回りすると再度最初の入力された英文字に戻る」ことから、前記第1の言語の第1の文字が前記表示手段に表示されている状態において、前記文字変換手段が操作された場合、表示されている前記第1の文字を、前記記憶手段により記憶されている前記第2の言語に含まれる、前記第1の文字に対応する前記第2の文字のいずれかに置換させ、前記文字変換手段が操作される度に、前記第1の文字を置換させる前記第2の文字を順次変更する表示制御手段を有していることは明らかであるから、両者は、

「第1の言語の第1の文字を入力するとき操作される文字入力手段と、
前記文字入力手段を操作して入力された前記第1の言語の第1の文字を、前記第1の言語と異なる第2の言語の第2の文字に変換するとき操作される文字変換手段と、
前記第1の言語の第1の文字と、前記第2の言語の1以上の第2の文字の対応関係を記憶する記憶手段と、
前記第1の文字および第2の文字の少なくとも一方を表示する表示手段と、
前記第1の言語の第1の文字が前記表示手段に表示されている状態において、前記文字変換手段が操作された場合、表示されている前記第1の文字を、前記記憶手段により記憶されている前記第2の言語に含まれる、前記第1の文字に対応する前記第2の文字のいずれかに置換させ、
前記文字変換手段が操作される度に、前記第1の文字を置換させる前記第2の文字を順次変更する表示制御手段と
を備える情報処理装置。」の点で一致し、以下の点で相違している。

[相違点1]本願発明の記憶手段は、第1の言語の第1の文字と、複数の第2の言語の1以上の第2の文字の対応関係を、前記第2の言語の種類ごとに分けて記憶するのに対し、引用例1発明の記憶手段は第1の言語の第1の文字と、複数の第2の言語の1以上の第2の文字の対応関係を、前記第2の言語の種類ごとに分けて記憶していない点。

[相違点2]本願発明の表示制御手段は、第1の文字を、記憶手段により記憶されている複数の前記第2の言語のうち、選択されている前記第2の言語に含まれる、前記第1の文字に対応する前記第2の文字のいずれかに置換させるのに対し、引用例1発明では第2の言語の選択を行わず、複数の第2の言語に含まれる前記第1の文字に対応する前記第2の文字のいずれかに置換させる点。

4.判断
[相違点1、2]
引用例2発明の「キーボード2」、「電子タイプライタ」は、本願発明の言葉で表して、「文字入力手段」、「情報処理装置」にそれぞれ相当する。
また引用例2発明は、マルチリンガル仕様に対応し、基本となる言語のキーボード仕様とは異なる複数のオプション言語のキーボード仕様を可能とするものであるから、基本となる言語は、本願発明の言葉で表して「第1の言語」に相当し、ドイツ語,フランス語等の言語は「複数の第2の言語」に相当するといえ、また、異なるオプション言語のキーボード仕様に変更する場合には、複数のオプション言語の中から選択すべきオプション言語コードを入力し、当該選択されたオプション言語のキーボード仕様となった後は、当該オプション言語、すなわち選択されている第2の言語に含まれる文字のみが入力されるものと認められるから、引用例2発明を本願発明の言葉で表すと、

「第1の言語仕様の文字入力手段を用いて、複数の第2言語のうち、選択されている第2言語に含まれる文字を入力させる情報処理装置。」

であるといえる。
引用例1発明と引用例2発明は共に複数の第2の言語の入力ができる情報処理装置であるという技術共通性を有するから、引用例1発明において、引用例2発明の、複数の第2言語のうち、選択されている第2言語に含まれる文字を入力させる技術を転用して、第1の文字を、記憶手段により記憶されている複数の前記第2の言語のうち、選択されている前記第2の言語に含まれる、前記第1の文字に対応する前記第2の文字のいずれかに置換させることは当業者にとって容易である。
その際に、一般に、複数言語に対応するシステムにおいて、当該複数言語毎に当該複数言語に対応する情報を記憶しておくことは、特開昭60-48073号公報2ページ右上欄下から2行?左下欄上から2行「Aは各種表示言語の切換えを行い、指定言語の文章ROMを選択する言語選択手段であり、B1、B2…Bjは同言語選択手段により選択される言語別に文章を記憶している複数の文章ROM」の記載、特開昭62-212824号公報1ページ左下欄8行?12行「記憶手段は切換え可能な複数の記憶手段からなり、この各記憶手段はそれぞれ各国別にその国の言語からなる文情報が格納されている」の記載、及び特開平1-173094号公報2ページ左下欄下から5行?右下欄上から1行「ROM11はプログラムメモリであり、CPU10を制御するためのプログラムの他に、操作部5の文字表示器50に表示する各種のメッセージデータを、第5図(a)?(c)に例示するように各国の言語による複数のメッセージテーブルとして格納している。」の記載にみられるように従来周知な技術であって、複数の第2言語の1以上の第2の文字の対応関係を、各国語別、すなわち前記第2の言語の種類ごとに分けて記憶するようになすことは当業者が適宜なし得る程度のことに過ぎない。
またこのようにすることによって、変換に不必要な文字が表示されなくなる効果についても当業者が普通に想起する程度のことに過ぎず、格別なものではない。

なお、審判請求人は、平成17年2月21日付け手続補正書によって補正した審判請求書の請求の理由で、上記引用例2につき次のように主張している。

「ところで、平成16年2月10日付け拒絶理由通知書においては、…中略…特開平1-234971号公報(以下、引用文献6と称する)を挙げ、「異なる言語文字の入力の際に予め入力言語を指定すること自体は、例えば1のキーボード装置を用いて複数の言語の文字を入力する際に入力言語を指定する場合のように、本願出願前周知の事項である。」とした上で、「引用文献1-3記載のような複数言語文字の入力手段を備えた周知の情報処理装置において、変換して得られる第2の言語として1の言語を指定する手段を付加する程度のことは、当業者が必要に応じてなし得る事項と認められる。」と認定されている。
この認定について検討すると、確かに、引用文献4乃至6には、1つのキーボード装置を用いて複数の言語を入力する際に入力言語を指定することが記載されている。
しかしながら、そのことのみをもって、本願発明が、引用文献1乃至3に記載の発明に、引用文献4乃至6に記載の事項を単に付加することにより当業者が容易に想到できたものであると直ちに結論付けることはできない。
その理由は、引用文献4乃至6に記載の発明は、いずれも、キーボードへの文字割り当てを、指定した言語のものに一括して切り替えるものであるから、初めから(指定した言語の文字を入力する前から)、特定言語を指定することを想定しているのに対し、引用文献1乃至3に記載の発明、および、本願発明は、キーボードを特殊な状態に変えることなく、基本的には、英文字キーボードからの入力の後に、他言語の文字への変換を行うものであって、変換候補文字の言語を予め指定する必然性はなく、その前提とするところが全く異なるからである。
つまり、引用文献1乃至3に記載されている発明のような、英文入力キーボードからの入力文字を文字単位で他の言語の文字に変換する発明に、変換候補となりうる他言語を予め選択しておく構成を適用することにこそ、創作の困難性が存在するのである。
加えて、本願発明は、変換キーが押される度に順次、変換候補文字が変更されるという構成を有することから、変換候補を予め絞り込んでおくことによってユーザの変換操作の負担を軽減し、操作性を向上させることができるという、引用文献1乃至6に記載の発明のいずれによっても、または、それらを組み合わせることによってもなし得ない作用効果を奏するものである。
以上のように、「複数言語の中から特定言語を指定する」という構成自体がたとえ周知の技術であったとしても、それを適用することに創作の困難性があり、さらに、他の構成との関連協働により、初めて、本願発明特有の効果が奏されることに鑑みれば、本願発明が、引用文献1乃至3はもとより、さらに引用文献4乃至6を加えても、これらの文献に記載された発明が本願発明の進歩性を否定する根拠になりえないといえる。」(「(3)本願発明が特許されるべき理由 (d)本願発明と引用発明との対比」の項)

審判請求人は、言語の選択に関し、「本願発明は、…中略…変換候補文字の言語を予め指定する必然性はなく、その前提とするところが全く異なる」と主張しているが、本願発明においても、「前記第1の言語の第1の文字が前記表示手段に表示されている状態において、前記文字変換手段が操作された場合、表示されている前記第1の文字を、前記記憶手段により記憶されている複数の前記第2の言語のうち、選択されている前記第2の言語に含まれる、前記第1の文字に対応する前記第2の文字のいずれかに置換させ」るためには、変換候補文字の言語を予め指定しておかなければ、どの変換候補文字だけに限定するのかを決めることができないから、予め第2の言語の選択を行うことは本願発明においても必然であるといえる。
そして、上記判断で示したとおり、引用例1及び2(平成16年2月10日付け拒絶理由通知で引用された引用刊行物1及び6)に記載された発明並びに周知技術に基づけば、本願発明は当業者が容易に発明をすることができたものであるから、上記主張は採用の限りではない。

5.むすび
したがって、本願発明は、引用例1及び2に記載された発明並びに周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2007-01-19 
結審通知日 2007-01-22 
審決日 2007-02-07 
出願番号 特願平5-203532
審決分類 P 1 8・ 121- Z (G06F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 長 由紀子  
特許庁審判長 大日方 和幸
特許庁審判官 植松 伸二
山崎 慎一
発明の名称 情報処理装置および方法  
代理人 稲本 義雄  

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