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審決分類 |
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 H01L 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 H01L |
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管理番号 | 1159351 |
審判番号 | 不服2006-16071 |
総通号数 | 92 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 特許審決公報 |
発行日 | 2007-08-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2006-07-26 |
確定日 | 2007-06-11 |
事件の表示 | 特願2005-297684「プラズマ処理装置」拒絶査定不服審判事件〔平成18年4月13日出願公開、特開2006-100838〕について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
I.手続の経緯 本願は、平成6年6月27日に出願した特願平6-167451号の一部を平成13年6月22日に新たな特許出願とした特願2001-190493号の一部を、更に平成17年10月12日に新たな特許出願としたものであって、平成18年6月20日付で拒絶査定がなされ、これに対し、同年7月26日に拒絶査定に対する審判請求がなされるとともに、同年8月11日付で手続補正がなされたものである。 II.平成18年8月11日付の手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成18年8月11日付の手続補正を却下する。 [理 由] 1.補正後の本願発明 本件補正により、特許請求の範囲の請求項1?16のうち請求項1、2、11は、次のとおりに補正された。 「【請求項1】気密な処理容器内に配置された被処理体に対してプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、 前記処理容器の外に配置するアンテナ部材と、 前記処理容器内に前記アンテナ部材を介して、電磁波を供給するための電磁波発生電源と、 前記被処理体を保持する載置台と、 前記処理容器内に処理ガスを供給するための処理ガス噴出孔を有する複数のガス供給ノズルと、 前記処理容器内を排気する排気口と、 を備え、 前記ガス供給ノズルは、前記処理容器の側壁からその先端を前記処理容器内へ突出させて前記処理容器内の中心側に所定の長さで形成され、前記被処理体面より上方に、前記処理容器の周方向に均等に配置する前記ガス供給ノズルの先端に形成する前記処理ガス噴出孔と前記被処理体のエッジとの間の水平方向における距離が4?70mmに設定されることを特徴とするプラズマ処理装置。 【請求項2】気密な処理容器内に配置された被処理体に対してプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、 前記処理容器の外に配置するアンテナ部材と、 前記処理容器内に前記アンテナ部材を介して、電磁波を供給するための電磁波発生電源と、 前記被処理体を保持する載置台と、 前記処理容器内に処理ガスを供給するための処理ガス噴出孔を有する複数のガス供給ノズルと、 前記処理容器内を排気する排気口と、 を備え、 前記ガス供給ノズルは、前記処理容器の側壁からその先端を前記処理容器内へ突出させて前記処理容器内の中心側に所定の長さで形成し、前記被処理体面より上方に、前記処理容器の周方向に均等に配置され、前記ガス供給ノズルの先端に形成する前記処理ガス噴出孔と前記被処理体のエッジとの間の水平方向における距離が4?70mmに設定され、且つ前記ガス供給ノズルと前記被処理体との間の垂直方向の距離が75mm以上に設定されていることを特徴とするプラズマ処理装置。 【請求項11】被処理体上に、プラズマ処理により、所定の膜を形成するプラズマCVD装置において、 前記被処理体をプラズマ処理を施すための処理容器と、 前記処理容器の天井部に配置する絶縁板と、 前記処理容器の外に配置するアンテナ部材と、 前記処理容器内に前記アンテナ部材及び絶縁板を介して、電磁波を供給するための電磁波発生電源と、 前記処理容器内に配置され、前記被処理体を保持する載置台と、 前記処理容器内に処理ガスを供給するための処理ガス噴出孔を有する複数のガス供給ノズルと、 前記処理容器内を排気する排気口と、 を備え、 前記ガス供給ノズルは、前記処理容器の側壁からその先端を前記処理容器内へ突出させて前記処理容器内の中心側に所定の長さで形成し、前記被処理体面より上方に、前記処理容器の周方向に均等に配置され、前記ガス供給ノズルの先端に形成された前記処理ガス噴出孔と前記被処理体のエッジとの間の水平方向における距離が4?70mmに設定されることを特徴とするプラズマ処理装置。」 2.補正の適否について 上記請求項1、2、11は、補正前の請求項1、2、11における「前記処理ガス噴出孔と前記被処理体のエッジとの間の水平方向における距離が0?100mmに設定され」が、「前記処理ガス噴出孔と前記被処理体のエッジとの間の水平方向における距離が4?70mmに設定され」に補正されたものである。 請求人は、審判請求書の平成18年8月11日付手続補正書3頁「(2)補正の根拠。」において、「・・・、明細書中には具体的な数値は記載していないが、出願当初の技術水準においては、いわゆる当業者にとって膜厚の面内均一性を±5%以下にすることが一般的常識であったので、図6を参照して膜厚の面内均一性±5%の範囲内を求めれば、ノズルの長さLが30?96mmの範囲内、すなわち処理ガス噴出孔と被処理体のエッジとの間の水平方向における距離が70?4mmの範囲内になることが明らかであり、この点より上記限定事項が支持されている。」と主張しているので、この点について検討する。 本願明細書段落【0026】には「水平距離にしてガス噴出孔36Cとウエハエッジとの間の距離L1は25mm程度に設定する。」、段落【0028】には「容器側壁とウエハエッジとの間は100mmに設定されており、」、段落【0032】には「距離L=0、L=75、L=100の3点で実際に調べたところ図7に示すような結果を得た。」こと、又段落【0031】には「ノズルの垂直方向の距離Gを75mmに固定し、ノズルの長さLを種々変化させて成膜を行った時の面内均一性について評価した。この時の膜厚の面内均一性の結果は図6及び図7に示される。」と記載され、図6には、横軸に「ノズルの長さL[mm]」、縦軸に「膜厚の面内均一性(±%)」として両者の関係が示されている。 しかし、請求人が主張する「出願当初の技術水準においては、いわゆる当業者にとって膜厚の面内均一性を±5%以下にすることが一般的常識」である点について、本願明細書又は図面にはこの点を示唆する旨の記載はいずれにもなく、のみならず出願当初においては、図6に示すノズルの長さLは0?110mm、即ち「処理ガス噴出孔と被処理体のエッジとの間の水平方向における距離が0?100mm」の範囲で、膜厚の面内均一性(±%)10%以下が示され、段落【0032】には「距離L=0、L=100」の実施例、即ち処理ガス噴出孔と被処理体のエッジとの間の水平方向における距離が100、0mmであることも記載されている。 そして、原査定時の平成18年6月2日付手続補正書の請求項1、2、11では、「水平方向における距離が0?100mmに設定され」としていたのであるから、出願当初の技術水準においては、いわゆる当業者にとって膜厚の面内均一性を±5%以下にすることが一般的常識であるとは考えられない。 更に、図6で、横軸のL=80mm、100mmは読み取れるが、縦軸5(±%)ラインの交点が、L=96mmであることを読み取るのは当業者といえども困難である。 以上のとおり、補正後の「水平方向における距離が4?70mm」とする点は、願書に最初に添付した明細書又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものとは認められない。 3.むすび したがって、本件補正は、平成6年法改正前の特許法第17条の2第2項で準用する同法第17条第2項の規定に違反するものであり、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 III.本願発明について 1.本願発明 平成18年8月11日付の手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1?16に係る発明は、平成18年6月2日付の手続補正書の特許請求の範囲の請求項1?16に記載されたとおりのものであるところ、そのうち、請求項1に記載された発明(以下、「本願発明1」という。)は、次のとおりのものである。 「【請求項1】気密な処理容器内に配置された被処理体に対してプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、 前記処理容器の外に配置するアンテナ部材と、 前記処理容器内に前記アンテナ部材を介して、電磁波を供給するための電磁波発生電源と、 前記被処理体を保持する載置台と、 前記処理容器内に処理ガスを供給するための処理ガス噴出孔を有する複数のガス供給ノズルと、 前記処理容器内を排気する排気口と、 を備え、 前記ガス供給ノズルは、前記処理容器の側壁からその先端を前記処理容器内へ突出させて前記処理容器内の中心側に所定の長さで形成され、前記被処理体面より上方に、前記処理容器の周方向に均等に配置する前記ガス供給ノズルの先端に形成する前記処理ガス噴出孔と前記被処理体のエッジとの間の水平方向における距離が0?100mmに設定されることを特徴とするプラズマ処理装置。」 2.引用刊行物とその摘記事項 原査定の拒絶の理由に引用された特開平3-79025号公報(以下、「刊行物」という。)には、次の事項が記載されている。 (1a)「(1)一の絶縁シールドによって少なくとも一部分を仕切られた一の内部を有する一の囲い部と、該囲い部の内部に処理用のガスを導入する手段と、 前記絶縁シールドに最も近い前記囲い部の外側に配置された電気的に導伝性である実質的に平面状の一のコイルと、 該コイルに一の無線周波電源を結合する手段とを備え、 前記結合する手段は、前記コイルに前記無線周波電源のインピーダンスを整合させる手段と、共振に備えるため共振回路を同調させる手段とを含むことを特徴とする磁気結合された平面状のプラズマを生成するための装置。」(特許請求の範囲(1)) (1b)「望ましい平面状のプラズマを誘導するため、電気的に導伝性である一のコイルが囲い部の外側に近接して配置される。コイルは実質的に平面であり、一般的には平面的な渦巻き又は一連の同心状の輪群から形成された単一導伝要素である。コイル内に無線周波数電流を誘導することによって、磁場が、コイルの表面に平行な平面領域内で大体において円形の電子の流れを誘導するよう生み出される。楕円体のパターン及び他の真の円形からの変位が許容されるけれども、平面状のコイルは大体において円形である。・・・・コイルの径は生成されるべきプラズマの寸法に大体において対応する。コイルの径は8cmから20cmまでの範囲であり、通常13cmから18cmである。個々の半導体ウェハの処理のため、コイルの径は大体において約13cmから18cmである。」(4頁右下欄13行?5頁左上欄13行) (1c)「平面状のコイルは、半導体処理装置の操作において一般に用いられる型の無線周波(RF)発生器によって作動される。RF発生器は約13.56MHz乃至100MHzの範囲内にある周波数、典型的には13.56MHzの周波数で通常操作される。」(5頁左下欄3?7行) (1d)「以下に、第1図及び第2図を参照して個々の半導体ウェハをエッチングするため適するプラズマ処理システムが説明される。 プラズマ処理システム10は、上壁16内に形成されるアクセス部14を有する囲い部12を含む。絶縁シールド18が上壁16下方に配置され、アクセス部14を横切って延びる。絶縁シールド18は、囲い部12の真空に耐える内部19を定めるため上壁16に強く密着される。 平面状コイル20が絶縁シールド18に隣接したアクセス部14内に配置される。平面状コイル20は渦巻状に形成され、中央タップ22及び外側タップ24を有する。平面状コイル20の平面は、絶縁シールド18及び半導体ウェハWを載置する支持載置面13の両方に対し平行に向けられている。この様にして、平面状コイル20は半導体ウェハWに平行である囲い部12の内部19内で平面状のプラズマを生み出すことができ、以下に更に詳細に説明される。平面状コイル20と支持載置面13との距離は一般には3cm乃至15cmの範囲内であるが、特有の適用に依存して通常5cm乃至10cmの範囲内の正確な距離である。」(5頁左下欄17行?右下欄19行) (1e)「第2図乃至第4図を参照するに、処理用ガスは囲い部12の側壁を貫通して形成される入口部50を介して囲い部12の内部19内に導入される。入口部50の位置は重要なことではなく、内部19を貫通して均一に分配して与えられるいかなる地点からガスが導入されても良い。 ガス分配の均一さを更に高めるために、分配リング52が与えられても良い。分配リング52は、便宜上支持載置面13上方に配置され、アクセス部14の周囲を囲む。分配リング52は環状の高圧部54、及び該高圧部54から分配リング52の開口した中央部58へ延びる一連のノズル56群を含む。この様にして、入ってくる処理用ガスは平面状コイル20によって誘導される磁場の最大強度の領域の回りに等しく分配される。好ましくは、ノズル56は、入ってくる処理用ガスに渦巻状の流れパターンを分は与えるため、分配リング52の半径方向から外れた方向へ向けられても良い。」(6頁右上欄3行?左下欄1行) (1f)第2図には、囲い部12の左下部に貫通孔とともに、矢印の先に「真空ポンプへ」と記載され、処理ガスを排気するための排気口を有すること、上壁16のアクセス部14には、平面状コイル20が示され、該コイルの下方には絶縁シールド18、分配リング内面に設けられたノズル56が示され、分配リング内径寸法は、平面状コイル20の外形寸法よりも、又ウエハW寸法よりも大きく、ノズル56の先端とウエハのエッジとの間の水平方向における距離がある距離離れていること、更に第4図には、分配リング52に開口した中央部へ延びる一連の複数のノズル56が略均等に配置されていること、が示されている。 3.当審の判断 3-1.刊行物記載の発明 上記摘記(1e)によれば、処理用ガスは囲い部12の側壁を貫通して形成される入口部50を介して囲い部12の内部19内に導入されること、分配リング52は、支持載置面13上方に配置され、分配リング52は環状の高圧部54、及び該高圧部54から分配リング52の開口した中央部58へ延びる一連のノズル56群を含むことが記載され、摘記(1f)によれば、 分配リング52に開口した中央部に延びる一連のノズル56が略均等に配置されており、ノズル56の先端とウエハのエッジとの間の水平方向における距離がある距離離れていることが示され、また、囲い部には処理ガスを排気するための排気口を有することも示されている。 そうすると、上記摘記(1a)?(1f)を総合すると、上記刊行物には、「絶縁シールドによって少なくとも一部分を仕切られた一の内部を有する囲い部と、該囲い部の内部に処理用のガスを導入する手段と、前記絶縁シールドに最も近い前記囲い部の外側に配置された電気的に導伝性である実質的に平面状のコイルと、該コイルに無線周波電源を結合する手段と、ウェハを保持する支持載置面と、囲い部内の処理ガスを排気するための排気口と、を備え、囲い部内に配置されたウェハに対してプラズマ処理を施す磁気結合された平面状のプラズマを生成するための装置において、 前記ガスを導入する手段が複数のノズル、ノズルの先端から囲い部内に処理用ガスを供給するための分配リングを備え、前記分配リングは、囲い部の側壁からそのノズルの先端が、前記囲い部内へ突出させて囲い部の周方向に位置し、略均等に配置されて、ウェハ面より上側に配置され、ノズルの先端と前記ウエハのエッジとの間の水平方向における距離がある距離離れている磁気結合された平面状のプラズマを生成するための装置。」(以下、「刊行物記載発明」という。)が記載されているといえる。 3-2.対比・判断 本願発明1と刊行物記載発明とを対比する。 刊行物記載発明の「囲い部」は、プラズマを生成するための装置として、当然に気密であるから、本願発明1の「処理容器」に相当し、刊行物記載発明の「ノズルの先端」は、囲い部内に処理用ガスを噴出する孔を有することも自明である。また、刊行物記載発明の「平面状のコイル」、「無線周波電源」、「ウェハ」、「支持載置面」、「ノズル」は、それぞれ本願発明1の「アンテナ部材」、「電磁波発生電源」、「被処理体」「載置台」、「ガス供給ノズル」に相当する。 そうすると、両者は、「気密な処理容器内に配置された被処理体に対してプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、前記処理容器の外に配置するアンテナ部材と、前記処理容器内に前記アンテナ部材を介して、電磁波を供給するための電磁波発生電源と、前記被処理体を保持する載置台と、前記処理容器内に処理ガスを供給するための処理ガス噴出孔を有する複数のガス供給ノズルと、前記処理容器内を排気する排気口と、を備え、 前記ガス供給ノズルは、前記処理容器の側壁からその先端を前記処理容器内へ突出させて前記処理容器内の中心側に所定の長さで形成され、前記被処理体面より上方に、前記処理容器の周方向に均等に配置する前記ガス供給ノズルの先端に形成する前記処理ガス噴出孔と前記被処理体のエッジとの間の水平方向における距離がある距離に設定されるプラズマ処理装置。」の点で一致し、次の点で相違する。 相違点:本願発明1では、処理ガス噴出孔と前記被処理体のエッジとの間の水平方向における距離が0?100mmに設定されているのに対し、刊行物記載発明では、該距離について具体的な数値が不明である点。 そこで、上記相違点について検討する。 刊行物記載発明の該距離について精査すると、摘記(1b)には、「コイルの径は生成されるべきプラズマの寸法に大体において対応する。コイルの径は8cmから20cmまでの範囲で」あると記載されており、摘記(1f)によれば、分配リング内径寸法は、平面状コイル20の外形寸法よりも、又ウエハW寸法、即ち刊行物発明では通常100?200mm程度の寸法よりも大きく、分配リングのノズルとウエハのエッジとの間は、ある距離離れているものである。このことは、刊行物記載発明での処理ガス噴出孔と被処理体のエッジとの間の水平方向における距離は、0mm以上の値になっているといえる。 また、プラズマ薄膜形成装置において、処理ガス噴出孔と前記被処理体のエッジとの間の水平方向における距離が0?100mmの間に設定されることは、例えば、次に示すとおり周知の技術である。 周知例1「特開平4-279028号公報」;段落【0011】において200mm基板の時、図2、3でD(処理ガス供給部の直径):200mm、300mmとしたこと (即ち、水平方向における距離:0mm、50mm) 周知例2「特開平3-14223号公報」;「第1図に・・基板20の直径を6インチとし、ガスリング6は・・平均直径が19cm,内径が15.6cmの連続円環」即ち、水平方向における距離:(190-152.4)/2=18.8mm(3頁右上欄4?12行)、 「第3図に・・直径が8インチの基板・・ガスリング6の内径を200mm」即ち、水平方向における距離:|200-203.2|/2=1.6mm(3頁左下欄12?16行) そうすると、刊行物記載発明における、処理ガス噴出孔と前記被処理体のエッジとの間の水平方向における距離を0?100mmに設定することは、プラズマ処理の条件などに応じて当業者が適宜決め得る設計的事項にすぎない。 そして、本願発明1における作用効果も刊行物の記載、及び上記周知技術から予測することができる程度のものであって格別顕著なものとも認められない。 4.むすび 以上のとおり、本願の請求項1に係る発明は、刊行物に記載された発明、及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、本願の請求項2?16に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2007-03-16 |
結審通知日 | 2007-03-27 |
審決日 | 2007-04-11 |
出願番号 | 特願2005-297684(P2005-297684) |
審決分類 |
P
1
8・
121-
Z
(H01L)
P 1 8・ 561- Z (H01L) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 池渕 立 |
特許庁審判長 |
城所 宏 |
特許庁審判官 |
正山 旭 市川 裕司 |
発明の名称 | プラズマ処理装置 |
代理人 | 浅井 章弘 |