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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 G01N
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 G01N
管理番号 1171511
審判番号 不服2005-14969  
総通号数 99 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2005-08-04 
確定日 2008-01-17 
事件の表示 特願2002- 28046「走査型プローブ顕微鏡及び試料の表面構造測定方法」拒絶査定不服審判事件〔平成15年 8月15日出願公開、特開2003-227788〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 1.手続の経緯
本願は、平成14年2月5日の出願であって、平成17年6月30日付で拒絶査定がされ、これに対し、同年8月4日に拒絶査定不服審判の請求が行われるとともに、同年9月5日付で手続補正がなされたものである。

2.平成17年9月5日付の手続補正についての補正却下の決定

[補正却下の決定の結論]
平成17年9月5日付の手続補正を却下する。

[理由]
(1)補正後の本願発明
平成17年9月5日付の手続補正(以下、「本件補正」という。)は、補正の内容として、特許請求の範囲の請求項3及び請求項7について、補正前(当初明細書)の
「【請求項3】 試料を載置する試料ステージと、
探針と、
前記探針を固定したカンチレバーと、
前記探針を試料表面に沿う方向に2次元的に移動させる第1の探針移動手段と、
前記探針を試料表面に対して近づく方向あるいは遠ざかる方向に移動させる第2の探針移動手段と、
前記探針の位置を検出する探針位置検出手段と、
前記探針を固定したカンチレバーをその共振点で振動させる手段と、
前記カンチレバーの共振周波数のシフトを検出する共振周波数シフト検出手段と、
前記カンチレバーを試料表面に対して近づく方向に移動させながら前記カンチレバーの共振周波数のシフトを検出し、前記共振周波数のシフトが所定量に達したときの前記探針の位置を計測する制御手段とを含むことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
【請求項7】 探針を固定したカンチレバーを備える走査型プローブ顕微鏡を用いて試料の表面構造を測定する方法において、
前記探針と試料表面との間隙を一定に保つサーボ系を停止させ、前記探針を試料から離した状態で試料表面に沿う向に測定点まで移動させるステップと、
前記探針を振動させながら試料表面に近づけ引力領域で所定の原子間力を検出した時の前記探針の位置を測定するステップと、
前記探針を試料表面から離れる方向に移動させるステップとを測定点毎に反復することを特徴とする方法。」を、
「【請求項3】 サブミクロン領域の寸法を有するアスペクト比10以上の構造を有する試料を載置する試料ステージと、
直径が10?50nm、長さが500nm以上である探針と、
前記探針を固定したカンチレバーと、
前記探針を試料表面に沿う方向に2次元的に移動させる第1の探針移動手段と、
前記探針を試料表面に対して近づく方向あるいは遠ざかる方向に移動させる第2の探針移動手段と、
前記探針の位置を検出する探針位置検出手段と、
前記探針を固定したカンチレバーをその共振点で振動させる手段と、
前記カンチレバーの共振周波数のシフトを検出する共振周波数シフト検出手段と、
前記カンチレバーを試料表面に対して近づく方向に移動させながら前記カンチレバーの共振周波数のシフトを検出し、前記共振周波数のシフトが所定量に達したときの前記探針の位置を計測する制御手段とを含むことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
【請求項7】 探針を固定したカンチレバーを備える走査型プローブ顕微鏡を用いて試料のサブミクロン領域の寸法を有するアスペクト比10以上の表面構造を測定する方法において、
直径が10?50nm、長さが500nm以上である前記探針と試料表面との間隙を一定に保つサーボ系を停止させ、前記探針を試料から離した状態で試料表面に沿う方向に測定点まで移動させるステップと、
前記探針を振動させながら試料表面に近づけ引力領域で10^(-10)N以下の原子間力を検出した時の前記探針の位置を測定するステップと、
前記探針を試料表面から離れる方向に移動させるステップとを測定点毎に反復することを特徴とする方法。」(下線部分は、補正箇所である。以下、補正後の請求項3に記載された発明を「本願補正発明1」と、補正後の請求項7に記載された発明を「本願補正発明2」という。)と補正することを含むものである。

この補正は、補正前の請求項3に記載した発明を特定するための事項である「試料」の構成について、「サブミクロン領域の寸法を有するアスペクト比10以上の構造を有する」との限定を付加し、「探針」の構成について、「直径が10?50nm、長さが500nm以上である」との限定を付加するもの、及び補正前の請求項7に記載した発明を特定するための事項である「試料の表面構造」の構成について、「サブミクロン領域の寸法を有するアスペクト比10以上の」との限定を付加し、「探針」の構成について、「直径が10?50nm、長さが500nm以上である」との限定を付加し、「所定の原子間力」との構成を「10^(-10)N以下の原子間力」と限定するものであって、平成18年改正前特許法第17条の2第4項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そこで、本願補正発明1及び本願補正発明2が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年改正前特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)について検討する。

(2)引用例

(2-1)引用例1
原査定の拒絶の理由に引用した、本願出願日前に頒布された刊行物である、H. Kado, et al., 「Observation of contact holes by atomic force microscopy with a ZnO whisker tip」, Journal of Applied Physics, Vol.74, No.7, 1993年10月1日, pp.4354-4356(以下「引用例1」という。)には、次の事項が記載されている(下線は、当審にて付加した)。
・「AFMの探針は、撮像解像度に重要な役割を果たす。高いアスペクト比の探針は、急な傾斜のある微細な溝、穴及び小丘を有する半導体素子の表面構造の測定には特に望ましい。」(第1頁左欄第8行目から第12行目)
・「我々は、探針としてZnOウィスカを備えたAFMを開発した。この探針は、10nm以下の曲率半径及び10-20μmの長さを有する針形状のウィスカであることで、マンガン硫化物フィルム、およびポリイミド薄膜上のより深くより微細な表面構造を解像することができた。」(第1頁左欄第17行目から第22行目)
・「精密な撮像に用いられるAFMの全体図を図1に示す。カンチレバーの偏位は光ビーム偏位システムによってモニターされる。微細加工された窒化ケイ素カンチレバーの先端に接合されたZnOウィスカは、高いアスペクト比を備えた探針として使用された。探針の作成技術は、前の出版物に詳細に記述されている。試料は三方向圧電スキャナによって横方向に走査されると共に垂直方向に制御される。さらに、試料と三方向圧電素子との間に設けられたホッピング圧電素子により試料は引込められそして戻される。積分器の前に設けられたアナログスイッチがコンピュータによって切られている間、圧電スキャナに加えられるフィードバック電圧Vz1は一定に保たれる。AFM像はX-Yラスター走査によって256×256ピクセルから構成される。」(第1頁右欄第4行目から第20行目)
・「試料はすべての測定点で正弦波関数で引込められそして戻され、階段関数でX方向に走査される。探針が△tonの期間に表面に接触している間に、カンチレバーの偏位を、従来のコンタクト走査モードと似た方法で一定にしておくフィードバック電圧Vz1をモニターすることで、表面構造のデータが得られる。1点での測定の後(1)、アナログスイッチは切られると共に試料は探針から引込められ(2)、△toffの期間はフィードバック電圧を一定に保持する。サンプルが完全に引き込められた時、試料は△Vxだけ次の測定点に速く移動される(3)。その後、試料を探針に同じ距離接近させ(4)、アナログスイッチを入れることで次の測定点でのカンチレバーの偏位を一定に制御する動作を行う(5)。」(第1頁右欄第25行目から第2頁左欄第4行目)

以上の記載を参照すると、引用例1には、「急な傾斜のある微細な溝、穴及び小丘を有する半導体素子の表面構造を測定対象とし、10nm以下の曲率半径及び10-20μmの長さを有する針形状のZnOウィスカを探針として用い、カンチレバーの偏位をモニターする光ビーム偏位システムを有し、カンチレバーに接合された高アスペクト比の探針として用いられるZnOウィスカを備え、試料は三方向圧電スキャナによって横方向に走査されると共に垂直方向に制御され、試料と三方向圧電スキャナとの間に設けられたホッピング圧電素子により試料は引込められそして戻され、積分器の前に設けられたアナログスイッチがコンピュータによって切られている間圧電スキャナに加えられるフィードバック電圧は一定に保たれる構成を備えた原子間力顕微鏡であって、探針が表面と接触している間に表面構造の測定を行い、1点での測定の後、アナログスイッチを切りフィードバック電圧を一定に保つと共に試料を探針から引込め、試料を次の測定点に移動させ、試料を探針に同じ距離接近させ、アナログスイッチを入れることで次の測定点でのカンチレバーの偏位を一定に制御する動作を行う原子間力顕微鏡。」の発明(以下、「引用例1に記載された発明1」という。)及び「原子間力顕微鏡を用いて急な傾斜のある微細な溝、穴及び小丘を有する半導体素子の表面構造の測定を行う方法として、カンチレバーに接合された高アスペクト比の探針として用いられるZnOウィスカを備え、10nm以下の曲率半径及び10-20μmの長さを有する針形状のZnOウィスカを探針として用い、探針が表面と接触している間に表面構造の測定を行い、1点での測定の後、アナログスイッチを切りフィードバック電圧を一定に保つと共に試料を探針から引込め、試料を次の測定点に移動させ、試料を探針に同じ距離接近させ、アナログスイッチを入れることで次の測定点でのカンチレバーの偏位を一定に制御する動作が行われ、試料はすべての測定点で正弦波関数で引込められそして戻され、階段関数でX方向に走査される方法。」(以下、「引用例1に記載された発明2」という。)が記載されているものと認められる。

(2-2)引用例2
原査定の拒絶の理由に引用した、本願出願日前に頒布された刊行物である、特開2000-28511号公報(以下「引用例2」という。)には、次の事項が記載されている(下線は、当審にて付加した)。

・「そこで、試料とカンチレバーが比較的離れた所で働く引力を検出することで、試料とカンチレバーを接触させることなく、試料の形状を観察する非接触AFMが考えられた。しかし、斥力は、試料とカンチレバー間の距離依存性が強いので、カンチレバーの撓みを測定することで検出することができるが、引力は距離依存性が弱いので、カンチレバーの撓みから引力を検出することは難しい。そこで、試料とカンチレバー間の引力を検出する方法の1つとして周波数変調(FM)検出法が用いられている。」(【0003】)
・「図6はこのようなFM検出法を説明するブロック図である。試料1は、X,Yドライバー(図示せず)およびZドライバー5で駆動されるピエゾスキャナー9により、X,Y方向に2次元走査されるとともに、Z方向に動かされるようになっている。カンチレバー2の根元に接続したピエゾ素子4に発振制御アンプ3より加振信号を加え、カンチレバー2をその共振周波数で振動させる。カンチレバーの発振による変位は、その先端にレーザ6からレーザ光を照射し、その反射を2分割光センサー7で受光し、センサの各受光面の出力の差から検出する光てこ方式を用いて検出している。発振制御アンプ3は2分割光センサー7の出力が一定となるようにピエゾ素子4を駆動する。FM復調器8は2分割光センサー7の出力を、その周波数に応じた電圧信号に変換し、その出力でZドライバー5を駆動し、カンチレバーと試料との間の距離が一定に保たれるようにし、この時のZ駆動電圧が距離に換算されて画像信号として取り出される。このようにカンチレバー2は共振周波数で振動するが、カンチレバー2を試料に接近させ、試料との間で力を受けると共振周波数が変化する。そこで共振周波数が一定となるようにZドライバー5の駆動電圧を変化させ、カンチレバーと試料と間の距離を一定に保つように制御したときのZドライバー5の駆動電圧から試料表面の凹凸の情報が得られて観察される。」(【0004】)

以上の記載から、引用例2には「試料は、X,YドライバーおよびZドライバーで駆動されるピエゾスキャナーにより、X,Y方向に2次元走査されるとともに、Z方向に動かされるようになっており、カンチレバーの根元に接続したピエゾ素子に発振制御アンプより加振信号を加え、カンチレバーをその共振周波数で振動させ、カンチレバーの発振による変位は、その先端にレーザからレーザ光を照射し、その反射を2分割光センサーで受光し、センサの各受光面の出力の差から検出する光てこ方式を用いて検出し、発振制御アンプは2分割光センサーの出力が一定となるようにピエゾ素子を駆動し、FM復調器は2分割光センサーの出力を、その周波数に応じた電圧信号に変換し、その出力でZドライバーを駆動し、カンチレバーと試料との間の距離が一定に保たれるようにし、この時のZ駆動電圧が距離に換算されて画像信号として取り出される非接触AFM。」の発明(以下、「引用例2に記載された発明1」という。)及び「非接触AFMによって試料の形状を観察する方法において、試料は、X,YドライバーおよびZドライバーで駆動されるピエゾスキャナーにより、X,Y方向に2次元走査されるとともに、Z方向に動かされるようになっており、カンチレバーの根元に接続したピエゾ素子に発振制御アンプより加振信号を加え、カンチレバーをその共振周波数で振動させ、カンチレバーの発振による変位は、その先端にレーザからレーザ光を照射し、その反射を2分割光センサーで受光し、センサの各受光面の出力の差から検出する光てこ方式を用いて検出し、発振制御アンプは2分割光センサーの出力が一定となるようにピエゾ素子を駆動し、FM復調器は2分割光センサーの出力を、その周波数に応じた電圧信号に変換し、その出力でZドライバーを駆動し、カンチレバーと試料との間の距離が一定に保たれるようにし、この時のZ駆動電圧が距離に換算されて画像信号として取り出される方法。」(以下、「引用例2に記載された発明2」という。)が記載されているものと認められる。

(2-3)引用例3
本願出願日前に頒布された刊行物である、特開2001-281124号公報(以下「引用例3」という。)には、次の事項が記載されている(下線は、当審にて付加した)。

・「【発明が解決しようとする課題】SNOMプローブは、AFMのティップと光プローブの両方の機能が必要である。しかし、ファイバープローブも、穴空きプローブも先端部に0.1μm径の開口を有するため、AFMで使用されているカンチレバーのティップ先端部(先端半径10nm以下)のようには先鋭化できない。」(【0003】)
・「カンチレバー部は、カンチレバーベース[1]、カンチレバー[2]、ティップ[3]より構成されている。」(【0007】)
・「次にティップ[3]の先端部およそ1μm x 1μmの四角形の面にカーボンナノチーブ[3-3]を取り付ける。」「以上の方法で開口中心から既存の距離[d]に、長さ30nm-1000nmのカーボンナノチューブを作成し、AFMのプローブとして使用することができる。」(【0010】)

以上の記載から、引用例3には、「AFMで使用されているカンチレバーのティップ先端部は先端半径10nm以下であること、カンチレバー部のティップ先端部に長さ30nm-1000nmのカーボンナノチューブを作成してAFMのプローブとして用いること。」が記載されているものと認められる。

(2-4)引用例4
本願出願日前に頒布された刊行物である、特開2000-321292号公報(以下「引用例4」という。)には、次の事項が記載されている。
・「そこで、近年になってカーボンナノチューブを探針に利用しようとするアイデアが出現した。カーボンナノチューブは導電性であるため、トンネル電流を検出するSTMにはもちろん、原子間力を検出するAFMにも利用できる。」(【0005】)

(2-5)引用例5
本願出願日前に頒布された刊行物である、特開平11-160334号公報(以下「引用例5」という。)には、次の事項が記載されている(下線は、当審にて付加した)。

・「【0058】次に、図1に示される探針を用いた走査型プローブ顕微鏡の全体の構成について説明する。図5は、図1に示される探針を用いた走査型プローブ顕微鏡の全体構成図であり、図6は動作の概略を示すブロック図である。
【0059】探針の支持体1は、クリップ30により、圧電体素子であるZ軸方向駆動用PZT素子31の自由端側に保持されている。Z軸方向駆動用PZT素子31の他端は、ブロック32に固定されている。圧電体素子であるX軸方向駆動用PZT素子33およびY軸方向駆動用PZT素子34のそれぞれの自由端は共にブロック32に固定され、それぞれの固定端はフレーム35に固定されている。フレーム35は3つのマイクロメーター36のより支えられている。半導体レーザー6、4分割フォトダイオード7、およびミラー37は、それぞれ位置調整されてブロック32に固定されている。半導体レーザー6からの発光や4分割フォトダイオード7からの出力は、フレーム35上に設けられた電気回路38により処理される。クリップ30の下面には、ノンコンタクトモードの観察用に振動子39が設けられている。」

この記載から、引用例5には、「走査型プローブ顕微鏡において、探針の支持体は、Z軸方向駆動用PZT素子の自由端側に保持され、Z軸方向駆動用PZT素子の他端はブロックに固定され、X軸方向駆動用PZT素子およびY軸方向駆動用PZT素子のそれぞれの自由端は共にブロックに固定され、それぞれの固定端はフレームに固定されている。」とのことが記載されているものと認められる。

(2-6)引用例6
本願出願日前に頒布された刊行物である、特開平8-220110号公報(以下「引用例6」という。)には、次の事項が記載されている。
・「【産業上の利用分野】この発明は、非接触タイプの走査型プローブ顕微鏡、特に電気力プローブ顕微鏡の走査方法に関する。」(【0001】)
・「【従来の技術】微小な板バネを用いて、試料と鋭利な探針との間に働く微弱な力(10^(-8) ?10^(-12)N )を検出し、表面の構造や物性を観測する新しい顕微鏡として原子間力顕微鏡顕微鏡(AFM)に代表される電気力プローブ顕微鏡が知られている。」(【0002】)

(3)本願補正発明1について

(3-1)対比
本願補正発明1と引用例1に記載された発明1とを対比する。

引用例1に記載された発明1の「試料」、「探針」、探針を接合している「カンチレバー」及び「カンチレバーの偏位をモニターする光ビーム偏位システム」は、それぞれ本願補正発明1の「試料」、「探針」、「探針を固定したカンチレバー」及び「探針の位置を検出する探針位置検出手段」に相当する。
また、引用例1に記載された発明1では「試料と三方向圧電スキャナとの間に設けられたホッピング圧電素子」を備えていることから、本願補正発明1の「試料を載置する試料ステージ」に相当する構成を備えていることは明らかである。
さらに、走査型プローブ顕微鏡は、原子間力顕微鏡を含むものであり、本願補正発明1の構成をみると、本願補正発明1の「走査型プローブ顕微鏡」が「原子間力顕微鏡」を意図していることは明らかであるから、引用例1に記載された発明1の「原子間力顕微鏡」は、本願補正発明1の「走査型プローブ顕微鏡」に相当する。
そして、引用例1に記載された発明1の試料を横方向に走査すると共に垂直方向に制御する三方向圧電スキャナ及び試料を引込めそして戻すホッピング圧電素子と、本願補正発明1の探針を試料表面に沿う方向に2次元的に移動させる第1の探針移動手段及び探針を試料表面に対して近づく方向あるいは遠ざかる方向に移動させる第2の探針移動手段とは、いずれも探針と試料とを相対的に移動させる点で共通するものである。
また、引用例1に記載された発明1が、「探針が表面と接触している間に表面構造の測定を行い、1点での測定の後、アナログスイッチを切りフィードバック電圧を一定に保つと共に試料を探針から引込め、試料を次の測定点に移動させ、試料を探針に同じ距離接近させ、アナログスイッチを入れることで次の測定点でのカンチレバーの偏位を一定に制御する動作を行」っていることから、このような動作を行わしめるための制御手段を備えていることは明らかであり、この制御手段は、本願補正発明1の制御手段と、探針と試料表面との相対的な移動を制御すること及び探針の位置を計測することについての機能を有する点で共通するものである。

したがって、本願補正発明1と引用例1に記載された発明1は、「試料を載置する試料ステージと、探針と、前記探針を固定したカンチレバーと、前記探針と試料とを試料表面に沿う方向に2次元的に相対的に移動させる第1の移動手段と、前記探針と試料とを試料表面に対して近づく方向あるいは遠ざかる方向に相対的に移動させる第2の移動手段と、前記探針の位置を検出する探針位置検出手段と、探針と試料表面との相対的な移動を制御し探針の位置を計測する制御手段とを備えた走査型プローブ顕微鏡。」である点で一致し、次の点で相違する。

(相違点1-1)本願補正発明1の「試料」は「サブミクロン領域の寸法を有するアスペクト比10以上の構造を有する試料」であるのに対し、引用例1に記載された発明1では「急な傾斜のある微細な溝、穴及び小丘を有する半導体素子の表面構造を測定対象」としているものの測定対象の表面構造が「サブミクロン領域の寸法を有するアスペクト比10以上」であるという構成は備えていない点。
(相違点1-2)本願補正発明1の「探針」は「直径が10?50nm、長さが500nm以上である探針」であるのに対し、引用例1に記載された発明1では「10nm以下の曲率半径及び10-20μmの長さを有する針形状のZnOウィスカ」を探針として用いているものの、「直径が10?50nm」であるという構成は備えていない点。
(相違点1-3)本願補正発明1は、探針を試料表面に沿う方向に2次元的に相対的に移動させる第1の移動手段及び探針を試料表面に対して近づく方向あるいは遠ざかる方向に相対的に移動させる第2の移動手段として、探針を移動させているのに対し、引用例1に記載された発明1では試料を移動させている点。
(相違点1-4)本願補正発明1は「前記探針を固定したカンチレバーをその共振点で振動させる手段と、前記カンチレバーの共振周波数のシフトを検出する共振周波数シフト検出手段」を備え、制御手段が「前記カンチレバーを試料表面に対して近づく方向に移動させながら前記カンチレバーの共振周波数のシフトを検出し、前記共振周波数のシフトが所定量に達したときの前記探針の位置を計測する」ような制御を行っているのに対し、引用例1に記載された発明1は「探針が表面と接触している間に表面構造の測定を行」うものであって、上記本願補正発明1のような構成を備えておらず、上記本願補正発明1のような制御も行っていない点。

(3-2)判断
上記各相違点について検討する。

(3-2-1)相違点1-1について
引用例1に記載された発明1では「急な傾斜のある微細な溝、穴及び小丘を有する半導体素子の表面構造」を測定対象としているものであり、また、引用例1には、「・・・マンガン硫化物フィルム、およびポリイミド薄膜上のより深くより微細な表面構造を解像することができた。」(第1頁左欄第17行目から第22行目)とも記載されているから、引用例1に記載された発明1が、微細な深い溝、すなわちアスペクト比の大きい溝などを測定対象としていることは明らかである。そして、「アスペクト比10以上」という数値限定に格別臨界的意義も認められないから、この数値限定は当業者が適宜選択する設計的事項に過ぎないものである。また、本願の出願当時、半導体素子のプロセスルールがサブミクロン領域であったことは、当業者には明らかである。してみると、引用例1に記載された発明1において、測定対象である試料を、サブミクロン領域の寸法を有するアスペクト比10以上の構造を有するものに限定することは、当業者ならば容易に想到し得たものである。
(3-2-2)相違点1-2について
例えば引用例1に「この探針は、10nm以下の曲率半径及び10-20μmの長さを有する針形状のウィスカであることで、マンガン硫化物フィルム、およびポリイミド薄膜上のより深くより微細な表面構造を解像することができた。」(第1頁左欄第17行目から第22行目)と記載されているように、原子間力顕微鏡において、微細で深い溝などを測定するためには、探針の径を小さくするとともに、探針の長さを溝の深さに応じた所定の長さにする必要があることは、周知の事項である。そして、本願の実施例に記載された、カーボンナノチューブを用いた探針も、引用例3及び引用例4それぞれに記載されるように周知の技術であり、実際に引用例3には、ティップ先端部は先端半径10nm以下であることが示されており、また、「長さ30nm-1000nmのカーボンナノチューブ」であることも記載されている。
そうすると、引用例1に記載された発明1において、探針の材料としてカーボンナノチューブを用い、直径が10?50nm、長さが500nm以上の探針とすることは、当業者ならば容易に想到し得たものである。
(3-2-3)相違点1-3について
走査型プローブ顕微鏡において、探針をXYZの各方向に移動可能なようにすることは、例えば引用例5に記載されるように、従来周知の技術である。原子間力顕微鏡は、探針と試料との間の原子間力による作用を検出することを測定原理としており、探針の試料に対する移動は相対的なものであるから、引用例1に記載された発明1において、「三方向圧電スキャナによって横方向に走査」すること及び「ホッピング圧電素子により」「引込められそして戻され」ることを、試料側においてではなく、探針において行うような構成とすることは、上記周知の技術に基づいて、当業者において容易に為し得たものである。
(3-2-4)相違点1-4について
引用例2に記載された発明1は「カンチレバーをその共振周波数で振動させ、FM復調器は2分割光センサーの出力を、その周波数に応じた電圧信号に変換し、その出力でZドライバーを駆動し、カンチレバーと試料との間の距離が一定に保たれるようにし、この時のZ駆動電圧が距離に換算され」るものである。この「カンチレバーと試料との間の距離が一定に保たれるように」することは、「FM復調器は2分割光センサーの出力を、その周波数に応じた電圧信号に変換し、その出力でZドライバーを駆動」することによって行われるものであるから、共振周波数が変化したことを検出して、その変化に応じて制御しているものである。すると、引用例2に記載された発明1は、上記相違点1-4について示した本願補正発明1の構成である「前記探針を固定したカンチレバーをその共振点で振動させる手段と、前記カンチレバーの共振周波数のシフトを検出する共振周波数シフト検出手段と、前記カンチレバーを試料表面に対して近づく方向に移動させながら前記カンチレバーの共振周波数のシフトを検出し、前記共振周波数のシフトが所定量に達したときの前記探針の位置を計測する制御手段」の構成の全てを備えているものである。
ここで、原子間力顕微鏡には、探針と試料との間の原子間力による作用を検出するために、引用例1に記載された発明1のような探針を試料と接触させるコンタクトモード(接触型)及び、引用例2に記載された発明1のような探針を試料と接触させないノンコンタクトモード(非接触型)があることは、当業者には周知である。すると、探針の先端と試料との間の原子間力による作用を検出するため、このような周知の技術から適当なものを選択することは、試料の性質や原子間力顕微鏡の他の構成に応じて、当業者において適宜に為し得たものであり、ある原子間力顕微鏡においてコンタクトモードによって検出することが示されていたならば、その原子間力顕微鏡においてノンコンタクトモードによって検出することを試みることは、当業者において通常なし得る創作能力の発揮の範囲内のものである。してみると、引用例1に記載された発明1の、探針を試料と接触させて原子間力による作用を検出する構成に代えて、探針を試料と接触させないで原子間力による作用を検出させるような構成を適用することは、当業者が適宜為し得たものであり、そのための具体的構成として、引用例2に記載された発明1を用いることは、当業者ならば容易に為し得たものである。

そして、本願補正発明1の作用効果も、引用例1に記載された発明1及び引用例2に記載された発明1並びに上記周知技術から当業者が予測できる範囲のものである。

したがって、本願補正発明1は、引用例1に記載された発明1及び引用例2に記載された発明1並びに上記周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(4)本願補正発明2について

(4-1)対比
本願補正発明2と引用例1に記載された発明2とを対比する。

引用例1に記載された発明2の「試料」、「探針」及び探針を接合している「カンチレバー」は、それぞれ本願補正発明2の「試料」、「探針」及び「探針を固定したカンチレバー」に相当する。
また、走査型プローブ顕微鏡は、原子間力顕微鏡を含むものであり、本願補正発明2の構成をみると、本願補正発明2の「走査型プローブ顕微鏡」が「原子間力顕微鏡」を意図していることは明らかであるから、引用例1に記載された発明2の「原子間力顕微鏡を用いて」「表面構造の測定を行う方法」は、本願補正発明2の「走査型プローブ顕微鏡を用いて」「表面構造を測定する方法」に相当する。
さらに、引用例1に記載された発明2の「アナログスイッチを入れることで」「カンチレバーの偏位を一定に制御する」ことは、本願補正発明2の「探針と試料表面との間隙を一定に保つサーボ系」に相当するものであり、そうすると、引用例1に記載された発明2の「アナログスイッチを切りフィードバック電圧を一定に保つと共に試料を探針から引込め、試料を次の測定点に移動させ」ることは、本願補正発明2の「探針と試料表面との間隙を一定に保つサーボ系を停止させ、前記探針を試料から離した状態で試料表面に沿う方向に測定点まで移動させる」ことに相当する。
そして、引用例1に記載された発明2の「1点での測定の後」、「試料を次の測定点に移動させ」、「試料はすべての測定点で正弦波関数で引込められそして戻され、階段関数でX方向に走査され」ることは、本願補正発明2の「測定点毎に反復すること」に相当する。
また、引用例1に記載された発明2の「試料を探針から引込め」ること及び「試料を探針に同じ距離接近させ」ることは、本願補正発明2の「探針を試料表面から離れる方向に移動させる」こと及び「探針を振動させながら試料表面に近づけ」ることと、探針と試料とを相対的に移動させる点で共通し、引用例1に記載された発明2の「探針が表面に接触している間に表面構造の測定を行」うことは、本願補正発明2の「探針の位置を測定する」ことと、表面構造の測定を行う点で共通している。

したがって、本願補正発明2と引用例1に記載された発明2は、「探針を固定したカンチレバーを備える走査型プローブ顕微鏡を用いて試料の表面構造を測定する方法において、前記探針と試料表面との間隙を一定に保つサーボ系を停止させ、前記探針を試料から離した状態で試料表面に沿う方向に測定点まで移動させるステップと、前記探針を試料表面に相対的に近づけ、前記探針の位置を測定するステップと、前記探針を試料表面から相対的に離れる方向に移動させるステップとを測定点毎に反復する方法。」である点で一致し、次の点で相違する。

(相違点2-1)本願補正発明2の「表面構造」は「サブミクロン領域の寸法を有するアスペクト比10以上の表面構造」であるのに対し、引用例1に記載された発明2では「急な傾斜のある微細な溝、穴及び小丘を有する半導体素子の表面構造」を測定対象としているものの「サブミクロン領域の寸法を有するアスペクト比10以上」の表面構造であるという構成は備えていない点。
(相違点2-2)本願補正発明2の「探針」は「直径が10?50nm、長さが500nm以上である」探針であるのに対し、引用例1に記載された発明2では「10nm以下の曲率半径及び10-20μmの長さを有する針形状のZnOウィスカ」を探針として用いているものの、「直径が10?50nm」であるという構成は備えていない点。
(相違点2-3)探針を試料表面に対し相対的に近づけ、また、試料表面から相対的に離れる方向に移動させるために、本願補正発明2では探針を移動させているのに対し、引用例1に記載された発明2では試料を移動させている点。
(相違点2-4)本願補正発明2では「前記探針を振動させながら試料表面に近づけ引力領域で10^(-10)N以下の原子間力を検出した時の前記探針の位置を測定」しているのに対し、引用例1に記載された発明2では「試料を探針に同じ距離接近させ、アナログスイッチを入れることで次の測定点でのカンチレバーの偏位を一定に制御する動作を行」い、「探針が表面と接触している間に表面構造の測定を行」っている点。

(4-2)判断
(4-2-1)相違点2-1、相違点2-2及び相違点2-3について
これらの相違点については、上記(3-2-1)、(3-2-2)及び(3-2-3)で示したのと同様である。
(4-2-2)相違点2-4について
上記(3-2-4)で示したように、ある原子間力顕微鏡においてコンタクトモードによって探針と試料との間の原子間力による作用を検出することが示されていたならば、その原子間力顕微鏡においてノンコンタクトモードによって検出することを試みることは、当業者において通常なし得る創作能力の発揮の範囲内のものである。引用例1に記載された発明2では、探針を試料と接触させて検出を行うものであるから、「試料を探針に同じ距離接近させ」、探針を試料に接触させた後、「アナログスイッチを入れることで次の測定点でのカンチレバーの偏位を一定に制御する動作を行」っているが、このようなコンタクトモードでの検出に代えて、引用例2に記載された発明2のような、「カンチレバーをその共振周波数で振動させ、カンチレバーと試料との間の距離が一定に保たれるように」するものであるノンコンタクトモードでの検出を適用すれば、その動作はカンチレバーを振動させながら試料表面に近づけ、カンチレバーと試料との間の距離が一定に保たれるような制御を行うものとなり、引力領域で探針の位置を測定するものとなる。ここで、引力領域では、探針をどれほど試料に近づけるかで探針がどれほどの力を受けるかが変わるものであり、探針が受ける力を特定することは、どこまで探針を試料に近づけるかを特定することに他ならず、そのような特定は当業者において適宜に設定すべきものである。例えば引用例6に示されるように、非接触タイプの走査型プローブ顕微鏡である原子間力顕微鏡であれば、10^(-12)N程度の力を検出しうるものであるから、検出可能な範囲内で、たとえば10^(-10)N以下の原子間力を検出した時に、試料表面まで所定の距離に探針が近づいたとして、探針の位置を求めるようにすることは、当業者において適宜に為し得たものである。

そして、本願補正発明2の作用効果も、引用例1に記載された発明2及び引用例2に記載された発明2並びに上記周知技術から当業者が予測できる範囲のものである。

したがって、本願補正発明2は、引用例1に記載された発明2及び引用例2に記載された発明2並びに上記周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

(5)むすび
以上のとおり、本件補正は、平成18年改正前特許法17条の2第5項で準用する同法126条5項の規定に違反するものであり、同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下されるべきものである。

3.本願発明について

(1)本願発明
平成17年9月5日付の手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項3に係る発明(以下、「本願発明1」という。)及び請求項7に係る発明(以下、「本願発明2」という。)は、当初明細書の特許請求の範囲の請求項3及び請求項7に記載された事項により特定される、上記2.(1)に記載のとおりのものである。

(2)引用例
原査定の拒絶の理由に引用された引用例及びその記載事項は、上記2.(2-1)及び(2-2)に記載したとおりである。

(3)対比・判断
本願発明1は、上記2.で検討した本願補正発明1から、「試料」の構成について、「サブミクロン領域の寸法を有するアスペクト比10以上の構造を有する」との限定を省き、「探針」の構成について、「直径が10?50nm、長さが500nm以上である」との限定を省くものである。
また、本願発明2は、上記2.で検討した本願補正発明2から、「試料の表面構造」の構成について、「サブミクロン領域の寸法を有するアスペクト比10以上の」との限定を省き、「探針」の構成について、「直径が10?50nm、長さが500nm以上である」との限定を省き、「所定の原子間力」の構成について、「10^(-10)N以下の原子間力」との限定を省くものである。
そうすると、本願発明1の構成要件をすべて含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明1が、上記2.(3-2)に記載したとおり、引用例1に記載された発明1及び引用例2に記載された発明1並びに周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明1も同様の理由により、引用例1に記載された発明1及び引用例2に記載された発明1並びに周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
同様に、本願発明2の構成要件をすべて含み、さらに他の構成要件を付加したものに相当する本願補正発明2が、上記2.(4-2)に記載したとおり、引用例1に記載された発明2及び引用例2に記載された発明2並びに周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明2も同様の理由により、引用例1に記載された発明2及び引用例2に記載された発明2並びに周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

(4)むすび
以上のとおり、本願発明1は引用例1に記載された発明1及び引用例2に記載された発明1並びに周知技術に基づいて、また本願発明2は、引用例1に記載された発明2及び引用例2に記載された発明2並びに周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、請求項1、2、4乃至6及び8乃至10に係る発明について審理するまでもなく、本件出願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2007-11-06 
結審通知日 2007-11-13 
審決日 2007-11-30 
出願番号 特願2002-28046(P2002-28046)
審決分類 P 1 8・ 575- Z (G01N)
P 1 8・ 121- Z (G01N)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 野田 洋平小野 忠悦  
特許庁審判長 高橋 泰史
特許庁審判官 秋田 将行
田邉 英治
発明の名称 走査型プローブ顕微鏡及び試料の表面構造測定方法  
代理人 平木 祐輔  
代理人 渡辺 敏章  
代理人 関谷 三男  

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