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審決分類 審判 査定不服 5項1、2号及び6項 請求の範囲の記載不備 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 特174条1項 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 特17条の2、3項新規事項追加の補正 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 A63F
審判 査定不服 特17 条の2 、4 項補正目的 特許、登録しない。 A63F
管理番号 1183571
審判番号 不服2006-4612  
総通号数 106 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-10-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-03-13 
確定日 2008-08-29 
事件の表示 平成 6年特許願第298331号「遊技機およびこれを用いた遊技方法」拒絶査定不服審判事件〔平成 8年 6月18日出願公開、特開平 8-155098〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は平成6年12月1日の出願であって、平成18年2月17日付けで拒絶の査定がされたため、これを不服として同年3月13日付けで本件審判請求がされるとともに、同月23日付けで明細書についての手続補正(以下「本件補正」という。)がされたものである。

第2 補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成18年3月23日付けの手続補正を却下する。

[理由]
1.補正事項及び補正目的
本件補正は特許請求の範囲の補正を含んでおり、補正前(平成17年10月18日付け手続補正は原審において却下されたから、同年6月21日付け手続補正後の趣旨である。)請求項1,2記載の「前記保留回数情報の制御を受けて前記一致した絵柄情報の前後の限定された種類の前記絵柄を当該第三表示欄に回動表示させる」を「前記未実行の絵柄合わせ遊技の前記行使権利数の一つの行使権利の実行を受けて前記一致した絵柄情報(17e)(17f)を含む前後2つの絵柄(13)を当該第三表示欄(17d)に回動表示させる」と補正、すなわち「前記保留回数情報の制御を受けて」との文言を「前記未実行の絵柄合わせ遊技の前記行使権利数の一つの行使権利の実行を受けて」と補正(以下「補正事項1」という。)するとともに、「絵柄情報の前後の限定された種類」を「絵柄情報(17e)(17f)を含む前後2つの絵柄(13)」と補正(以下「補正事項2」という。)するものである。
補正事項2が特許請求の範囲の減縮(平成6年改正前特許法17条の2第3項2号該当)を目的とすることは明らかであるから、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「補正発明」という。)については、独立特許要件の検討も行う。
補正事項1については、補正前の「前記保留回数情報の制御」の意味するところは不明確であるが、「保留回数情報の制御」と「未実行の絵柄合わせ遊技の前記行使権利数の一つの行使権利の実行」が同義であるとも、後者が前者の限定に当たるとも解することができない。また、前者が誤記であり後者がその誤記を正したと認めることができない。本件補正が請求項削除を目的としないことは明らかである。
以上のとおりであるから、補正事項1を含む本件補正は平成6年改正前特許法17条の2第3項の規定に違反している。

2.特許請求の範囲の記載
本件補正後の特許請求の範囲【請求項1】の記載は次のとおりであり、補正発明は同記載事項によって特定されるものである。
「入賞確率を変化させ得る役物手段を備え、遊技玉の入賞に応じて絵柄合わせ遊技を競う遊技機において、
遊技玉の入賞によって前記役物手段を作動させるための特定入賞情報を生成する特定入賞口手段と、
前記絵柄合わせ遊技の実行中に新たに前記特定入賞口手段への入賞が発生したとき、未実行の前記絵柄合わせ遊技の行使権利数である保留回数情報を記憶するとともに、実行した当該行使権利数を当該保留回数情報から減算して記憶および表示する保留表示手段と、
第一表示欄、第二表示欄および第三表示欄を備えて成り、前記特定入賞情報を受けてまたは前記保留回数情報に応じて所定種類の前記絵柄を当該表示欄毎に所定の表示欄順序に従って回動表示させるとともに当該第一表示欄および当該第二表示欄に表示された前記絵柄に各々対応した第一表示欄絵柄情報および第二表示欄絵柄情報を生成し、その結果、当該第一表示欄に回動表示された第一表示欄絵柄情報と当該第二表示欄に表示された第二表示欄絵柄情報とが一致しなかったときは当該所定種類の絵柄を第三表示欄に回動表示させ、また当該第一表示欄絵柄情報と当該第二表示欄絵柄情報とが一致したときは、前記未実行の絵柄合わせ遊技の前記行使権利数の一つの行使権利の実行を受けて前記一致した絵柄情報を含む前後2つの絵柄を当該第三表示欄に回動表示させるとともに当該第三表示欄に表示された前記絵柄に対応した第三表示欄絵柄情報を生成する可変表示手段と、
前記第一表示欄絵柄情報、前記第二表示欄絵柄情報、および前記第三表示欄絵柄情報を受けて、前記3つの表示欄に表示された絵柄の組み合わせが特定の組み合わせになったときに所定時間だけ開閉動作を繰り返す可変入賞手段と、
を備えて成ることを特徴とする遊技機。」

3.独立特許要件の判断その1
「当該第一表示欄絵柄情報と当該第二表示欄絵柄情報とが一致したときは、前記未実行の絵柄合わせ遊技の前記行使権利数の一つの行使権利の実行を受けて前記一致した絵柄情報を含む前後2つの絵柄を当該第三表示欄に回動表示」(補正事項1に関連した記載である。)について検討する。
請求項1には「前記特定入賞情報を受けてまたは前記保留回数情報に応じて所定種類の前記絵柄を当該表示欄毎に所定の表示欄順序に従って回動表示させる」との限定があるから、可変表示は特定入賞情報を受けた場合だけでなく、「未実行の前記絵柄合わせ遊技の行使権利数である保留回数情報」が存する場合にも実行されることは明らかであり、どちらの場合であっても、「当該第一表示欄絵柄情報と当該第二表示欄絵柄情報とが一致」することはあり得るから、「前記未実行の絵柄合わせ遊技の前記行使権利数の一つの行使権利の実行を受けて」とわざわざ記載しなくとも、上記どちらの場合であっても(未実行の行使権利数の一つの行使権利の実行の場合を含む。)「前記一致した絵柄情報を含む前後2つの絵柄を当該第三表示欄に回動表示」することは当然である。そのため、「前記未実行の絵柄合わせ遊技の前記行使権利数の一つの行使権利の実行を受けて」との文言が発明をいかに特定するのか著しく不明確であり、特許請求の範囲の記載は平成6年改正前特許法36条5項に規定する要件を満たしておらず、その理由により補正発明は特許出願の際独立して特許を受けることができない。すなわち、本件補正は同法17条の2第4項で読み替えて準用する同法126条3項の規定に違反する。次項以下では、上記2つの場合に共通して「当該第一表示欄絵柄情報と当該第二表示欄絵柄情報とが一致したときは、前記一致した絵柄情報を含む前後2つの絵柄を当該第三表示欄に回動表示」する趣旨、すなわち、「前記未実行の絵柄合わせ遊技の前記行使権利数の一つの行使権利の実行を受けて」との文言がないものとして検討する。

4.新規事項追加
「前記未実行の絵柄合わせ遊技の前記行使権利数の一つの行使権利の実行を受け」た場合のみ「前記一致した絵柄情報を含む前後2つの絵柄を当該第三表示欄に回動表示」し、特定入賞情報を受けた場合にはそのような表示をしない趣旨である場合の検討を行う。
請求人はこの補正の根拠として、願書に最初に添付した明細書(以下、添付図面を含めて「当初明細書」という。)の段落【0016】、【0017】、【0041】、【0042】、【0046】、【0059】及び【0060】をあげるが、これら段落には、「前記未実行の絵柄合わせ遊技の前記行使権利数の一つの行使権利の実行を受け」て絵柄合わせ遊技を実行することが記載されているにすぎない。かえって、段落【0046】には「可変表示手段17は、特定入賞情報16cを受けてまたは保留回数情報19aに応じて・・・当該第一表示欄絵柄情報17eと当該第二表示欄絵柄情報17fとが一致した(例えば、第一表示欄絵柄情報17eが数字の「7」、第二表示欄絵柄情報17fが数字の「7」)ときは限定された種類(例えば、「7」を中心にして前後2つの数字、つまり「5」,「6」,「7」,「8」,「9」の5種類)の絵柄13を当該第三表示欄17dに回動表示(スクロール表示)させるとともに当該第三表示欄17dに表示された絵柄13に対応した第三表示欄絵柄情報17gを生成するよう、特定入賞口手段16と保留表示手段19と可変入賞手段18とに接続されて成る。」との記載があり、「限定された種類(例えば、「7」を中心にして前後2つの数字、つまり「5」,「6」,「7」,「8」,「9」の5種類)の絵柄13を当該第三表示欄17dに回動表示(スクロール表示)させる・・・よう、特定入賞口手段16と保留表示手段19と可変入賞手段18とに接続」とある以上、特定入賞情報を受けた場合にも、「前記一致した絵柄情報を含む前後2つの絵柄を当該第三表示欄に回動表示させる」と解さなければならない。
なお、当初明細書には「保留回数情報(19a)は、限定された種類の前記絵柄(13)を当該第三表示欄(17d)に回動表示させる」(段落【0021】)及び「保留回数情報19aは、限定された種類(例えば、「7」を中心にして前後2つの数字、つまり「5」,「6」,「7」,「8」,「9」の5種類)の絵柄13を当該第三表示欄17dに回動表示(スクロール表示)させる」(段落【0064】)等の記載があるが、これらの記載があるからといって、特定入賞情報を受けた場合と保留回数情報がある場合とで、第三表示欄の回動表示を区別することが記載されていると認めることはできない。
以上のとおり、「前記未実行の絵柄合わせ遊技の前記行使権利数の一つの行使権利の実行を受け」た場合のみ「前記一致した絵柄情報を含む前後2つの絵柄を当該第三表示欄に回動表示」し、特定入賞情報を受けた場合にはそのような表示をしないことは当初明細書に記載されておらず、自明の事項でもないから、そのような趣旨であるとすると、本件補正は平成6年改正前特許法17条の2第2項で準用する同法17条2項の規定に違反する。

5.引用刊行物の記載事項
原審における平成17年4月20日付け拒絶理由通知に引用された特開平4-327870号公報(以下「引用例」という。)には、以下のア?シの記載が図示とともにある。
ア.「可変表示装置に設けられる複数の可変表示部材を順次停止して予め定められた組合せ位置に特定図柄の組合せが表示されたときに、特定遊技状態を生起せしめる弾球遊技機において、前記複数の可変表示部材のうち、少なくとも最後に停止制御される最後可変表示部材を、前記組合せ位置を含む複数の位置に図柄を表示することができるように構成し、前記最後可変表示部材を除く他の可変表示部材の可変表示動作が停止し、その停止時に表示される図柄と前記最後可変表示部材が停止したときに表示される図柄との前記組合せ位置における組合せが前記特定図柄の組合せとなる可能性がある状態となったとき、前記特定図柄を前記複数の位置間で移動表示するように前記最後可変表示部材を表示制御する表示制御手段を備えたことを特徴とする弾球遊技機。」(【請求項1】)
イ.「従来、可変表示装置に設けられる複数の可変表示部材を順次停止して予め定められた組合せ位置に特定図柄の組合せが表示されたときに、特定遊技状態(以下、大当り遊技状態という場合もある)を生起せしめる弾球遊技機が多数市場に提供されていた。このような弾球遊技機においては、可変表示装置の複数の可変表示部材のうち、最後に停止制御される最後可変表示部材を除く他の可変表示部材の可変表示動作が停止し、その停止時に表示される図柄と最後に停止制御される可変表示部材が停止したときに表示される図柄との組合せ位置における組合せが特定図柄の組合せとなる可能性がある状態(以下、リーチ状態という)となったとき、遊技者に大当り遊技状態となる期待感を持たせるために、例えば、最後に停止制御されるべく未だ可変表示している可変表示部材をゆっくり可変表示せしめるような表示制御を行っていた。」(段落【0002】)
ウ.「【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したリーチ状態での可変表示動作においては、単に図柄が表示される速度が遅くなるだけであって、表示される図柄の数(通常10個以上)は、速く表示されるときと変わりがなく、一旦特定図柄が通過したときには、大当り遊技状態に対する期待感も減少するという問題があった。本発明は、上記した問題点に鑑みなされたもので、リーチ状態となったときに、従来以上に遊技者に期待感を抱かせることができるように可変表示装置を表示制御することができる弾球遊技機を提供することにある。」(段落【0003】)
エ.「遊技領域4には、前記可変表示装置10の可変表示動作を生起せしめるために複数の始動入賞口25、32a,32bが設けられている。」(段落【0008】)
オ.「図1乃至図3を参照して、可変表示装置10の構成について説明する。図1において、可変表示装置10は、前記遊技盤1の表面に取り付けられる取付基板11を有し、その取付基板11の中央に「十」字状に複数の可変表示器12、13、14a?14cが設けられている。図示の可変表示器12、13、14a?14cは、ドットLED表示器によって構成されるもので、複数の図柄を表示するようになっている。例えば、「0」?「9」までの10個の数字と「A」?「E」までの5つの英文字の合計15種類の図柄を順次連続的にスクロール表示するようになっている。」(段落【0009】)
カ.「可変表示器12、13、14a?14cは、前記始動入賞口25、32a,32bに打玉が入賞して始動入賞玉検出器26、33a,33bをONさせたときに、可変表示を開始し、所定時間が経過したときに順次停止されるように表示制御されるが、その停止時の図柄の組合せ位置として、横方向の3つの可変表示器12、14b、13に表示される図柄がすべて同じ図柄となったときに、特定遊技状態となって可変入賞球装置30を後述する所定の態様で駆動するものである。・・・最後に停止する可変表示器14a?14cは、3つのドットLED表示器で構成され、それぞれが独立に駆動表示制御されるものの、各可変表示器14a?14cに表示される図柄の連続性は、保持される。つまり、中央の可変表示器14a?14cは、3つの表示器で1つの可変表示部材を構成している。なお、リーチ状態時には、図2及び図3に示すように、特定図柄(図示の場合、「7」が特定図柄)が可変表示器14a?14cを往復移動するように表示制御される。」(段落【0010】)
キ.「始動入賞記憶表示器20は、4個のLEDからなっており、可変表示器12、13、14a?14cの可変表示動作中、又は大当り遊技状態中に前記始動入賞口25、32a,32bに入賞した玉数を最高4個まで記憶した旨を報知するもので、その記憶値分だけ可変表示装置10を可変表示する権利を留保するものである。」(段落【0012】)
ク.「可変入賞球装置30の大当り遊技状態時における概略動作を説明すると、まず、大当り遊技状態になると、玉受部材34a,34bが一定時間(例えば、25秒)経過するまで又はその一定時間内であって玉受部材34a,34bに受け入れられた入賞玉が所定個数(例えば、10個)に到達するまで開放する。このような開放を開閉サイクルという。しかして、当該開閉サイクル中に入賞玉が特定入賞領域49に入賞して特定入賞玉検出器51をONさせたときには、継続権が発生し、次の開閉サイクルの実行が留保される。
そして、このような開閉サイクルの繰り返しは、各開閉サイクルにおいて継続権が成立していることを条件として所定回数(例えば、16回)許容される。」(段落【0018】)
ケ.「大当り遊技状態中でなく、始動記憶カウンタに記憶値があり、且つインターバルタイマが終了した場合には、図11に示す以下のステップS41?ステップS53の処理を実行する。」(段落【0034】)
コ.「右図柄が予定停止図柄となったときには、ステップS63で左と右の図柄が同じであるか否かが判別される。」(段落【0044】)
サ.「中図柄が予定停止図柄となったときには、ステップS57で左と中と右の図柄が同じであるか否かが判別される。」(段落【0045】)
シ.「上記した実施例では、リーチ状態となったときに、・・・最後に停止する可変表示部材を3つの可変表示器から構成したものを示したが、1つの可変表示器で1つの図柄を移動表示できるものでも良い。」(段落【0047】)

6.引用例記載の発明の認定
引用例の記載カには「横方向の3つの可変表示器12、14b、13に表示される図柄がすべて同じ図柄となったときに、特定遊技状態」とあるから、記載ア,カ等の「特定図柄」は「7」以外の任意の図柄でよく、記載アの「前記特定図柄を前記複数の位置間で移動表示するように前記最後可変表示部材を表示制御」は、停止済み可変表示部材の停止図柄と同一図柄を複数の位置間で移動表示するように表示制御することを意味する。
したがって、引用例には次のような発明が記載されていると認めることができる。
「可変表示装置に設けられる3個の可変表示部材を順次停止して予め定められた組合せ位置に特定図柄の組合せが表示されたときに、可変入賞球装置が所定回数の開閉サイクルを繰り返すことが許容される特定遊技状態を生起せしめる弾球遊技機において、
可変表示動作中、又は大当り遊技状態中に前記始動入賞口に入賞した玉数を最高4個まで記憶した旨を報知する始動入賞記憶表示器を有し、
前記可変表示装置は、始動入賞口に打玉が入賞して始動入賞玉検出器をONさせたとき又は始動記憶カウンタに記憶値がある場合に可変表示を開始するものであり、
前記3個の可変表示部材のうち、最後に停止制御される最後可変表示部材を、前記組合せ位置を含む複数の位置に図柄を表示することができるように構成し、前記最後可変表示部材を除く他の可変表示部材の停止図柄が同じか否かを判別し、同じと判別したとき、前記同一停止図柄を前記複数の位置間で移動表示するように前記最後可変表示部材を表示制御する表示制御手段を備えた弾球遊技機。」(以下「引用発明」という。)

7.補正発明と引用発明の一致点及び相違点の認定
引用発明の「可変表示」は、補正発明の「絵柄合わせ遊技」に相当し、具体的には引用発明における「最後可変表示部材」を除く2つの「可変表示部材」が補正発明の「第一表示欄」及び「第二表示欄」に順不同に相当し、「最後可変表示部材」のうちの「組合せ位置」が補正発明の「第三表示欄」に相当する。
補正発明は「役物手段」及び「可変入賞手段」を備えるものであるが、これらがどのような関係にあるかは、請求項1の記載のみからは明らかでない。そこで発明の詳細な説明を参酌するに、「入賞確率を変化させ得る役物手段としての可変表示手段」(段落【0001】)及び「役物手段が特定入賞口(所謂、チャッカー)と可変表示手段(所謂、ディジタル)とを備えて成り」(段落【0003】)との記載があるから、「可変表示手段」は「役物手段」の少なくとも一部であり、「役物手段」はそれ以外にも「特定入賞口」を含んでおり、「可変表示手段」の表示結果により「可変入賞手段」の動作が定まることをもって、「入賞確率を変化させ得る役物手段」と表現したものと解される。ところで、補正発明は「可変表示手段」及び「特定入賞口」を構成要件としているから、引用発明との対比においては「可変表示手段」及び「特定入賞口」の対比、並びに「可変表示手段」の表示結果により「可変入賞手段」の動作が定まることだけで十分であり、引用発明がこれらの点で補正発明と一致するならば、「役物手段」も備えると認定できる。
引用発明の「始動入賞口」及び「始動入賞口に打玉が入賞して始動入賞玉検出器をON」は、補正発明の「特定入賞口手段」及び「特定入賞口手段への入賞が発生」(この入賞が、補正発明の「特定入賞情報」であると認める。)にそれぞれ相当し、引用発明では「始動入賞口に打玉が入賞して始動入賞玉検出器をONさせたとき又は始動記憶カウンタに記憶値がある場合に可変表示を開始する」のであり、始動記憶カウンタの記憶値に基づいて可変表示を開始すれば、当然記憶値を減算すると理解すべきであるから、「始動記憶カウンタ」及び「始動入賞記憶表示器」を併せたものは補正発明の「前記絵柄合わせ遊技の実行中に新たに前記特定入賞口手段への入賞が発生したとき、未実行の前記絵柄合わせ遊技の行使権利数である保留回数情報を記憶するとともに、実行した当該行使権利数を当該保留回数情報から減算して記憶および表示する保留表示手段」に相当する。
引用発明の各可変表示部材に、「所定種類の前記絵柄を当該表示欄毎に所定の表示欄順序に従って回動表示させる」ことは明らかである(記載オに「合計15種類の図柄を順次連続的にスクロール表示」とあるとおりである。)。
引用発明の「前記最後可変表示部材を除く他の可変表示部材の停止図柄が同じか否かを判別し、同じと判別したとき」と補正発明の「当該第一表示欄絵柄情報と当該第二表示欄絵柄情報とが一致したとき」に相違はなく、引用発明においても、「当該第一表示欄に回動表示された第一表示欄絵柄情報と当該第二表示欄に表示された第二表示欄絵柄情報とが一致しなかったときは当該所定種類の絵柄を第三表示欄に回動表示させ」ることは明らかである。その前提として補正発明でいうところの「当該第一表示欄および当該第二表示欄に表示された前記絵柄に各々対応した第一表示欄絵柄情報および第二表示欄絵柄情報を生成」及び「当該第三表示欄に表示された前記絵柄に対応した第三表示欄絵柄情報を生成」する「可変表示手段」が引用発明に備わっていることは明らかである。また、「前記同一停止図柄を前記複数の位置間で移動表示するように前記最後可変表示部材を表示制御」(引用発明)と「前記一致した絵柄情報を含む前後2つの絵柄を当該第三表示欄に回動表示」(補正発明)は、第三表示欄に表示される絵柄が「当該所定種類の絵柄」ではなく、「前記一致した絵柄情報を含む」絵柄に限定される点で一致する。
引用発明の「可変入賞球装置」は補正発明の「可変入賞手段」に相当し、引用発明において3つの停止図柄の同一性を判別(記載サ参照。)していることが明らかであるから、「3個の可変表示部材を順次停止して予め定められた組合せ位置に特定図柄の組合せが表示されたとき」(引用発明)と「前記第一表示欄絵柄情報、前記第二表示欄絵柄情報、および前記第三表示欄絵柄情報を受けて、前記3つの表示欄に表示された絵柄の組み合わせが特定の組み合わせになったとき」(補正発明)に相違はなく、「所定回数の開閉サイクルを繰り返す」(引用発明)と「所定時間だけ開閉動作を繰り返す」(補正発明)は、「所定時間だけ」の点を除いて一致するから、「前記第一表示欄絵柄情報、前記第二表示欄絵柄情報、および前記第三表示欄絵柄情報を受けて、前記3つの表示欄に表示された絵柄の組み合わせが特定の組み合わせになったときに開閉動作を繰り返す可変入賞手段」を備えることも補正発明と引用発明の一致点である。
そして、引用発明の「弾球遊技機」が「遊技機」に含まれることはいうまでもない。
したがって、補正発明と引用発明は、
「入賞確率を変化させ得る役物手段を備え、遊技玉の入賞に応じて絵柄合わせ遊技を競う遊技機において、
遊技玉の入賞によって前記役物手段を作動させるための特定入賞情報を生成する特定入賞口手段と、
前記絵柄合わせ遊技の実行中に新たに前記特定入賞口手段への入賞が発生したとき、未実行の前記絵柄合わせ遊技の行使権利数である保留回数情報を記憶するとともに、実行した当該行使権利数を当該保留回数情報から減算して記憶および表示する保留表示手段と、
第一表示欄、第二表示欄および第三表示欄を備えて成り、前記特定入賞情報を受けてまたは前記保留回数情報に応じて所定種類の前記絵柄を当該表示欄毎に所定の表示欄順序に従って回動表示させるとともに当該第一表示欄および当該第二表示欄に表示された前記絵柄に各々対応した第一表示欄絵柄情報および第二表示欄絵柄情報を生成し、その結果、当該第一表示欄に回動表示された第一表示欄絵柄情報と当該第二表示欄に表示された第二表示欄絵柄情報とが一致しなかったときは当該所定種類の絵柄を第三表示欄に回動表示させ、また当該第一表示欄絵柄情報と当該第二表示欄絵柄情報とが一致したときは、前記一致した絵柄情報を含む限定絵柄を当該第三表示欄に表示させるとともに当該第三表示欄に表示された前記絵柄に対応した第三表示欄絵柄情報を生成する可変表示手段と、
前記第一表示欄絵柄情報、前記第二表示欄絵柄情報、および前記第三表示欄絵柄情報を受けて、前記3つの表示欄に表示された絵柄の組み合わせが特定の組み合わせになったときに開閉動作を繰り返す可変入賞手段と、
を備えて成る遊技機。」である点で一致し、以下の各点で相違する。
〈相違点1〉「当該第一表示欄絵柄情報と当該第二表示欄絵柄情報とが一致したとき」に、補正発明では「前記一致した絵柄情報を含む前後2つの絵柄を当該第三表示欄に回動表示させる」のに対し、引用発明では「限定絵柄」が「前記一致した絵柄情報を含む前後2つの絵柄」に限定されていないとともに、回動表示するものではない点。
〈相違点2〉可変入賞手段の開閉動作につき、補正発明が「所定時間だけ開閉動作を繰り返す」としているのに対し、引用発明では1回の開閉動作が「所定時間だけ」とは限定されていない点。

8.相違点の判断及び補正発明の独立特許要件の判断その2
(1)相違点1について
引用発明の実施例では、最後可変表示部材は上下に3図柄分表示可能(【図1】?【図3】参照)であり、停止済み可変表示部材と同一図柄が上端に位置する場合には、同図柄に一方向に隣接する2図柄が併せて表示され、下端に位置する場合には、同図柄に他方向に隣接する2図柄が併せて表示される仕組みになっているから、表示絵柄が「前記一致した絵柄情報を含む前後2つの絵柄」に限定される点では補正発明と変わらない。そもそも、引用発明においても「前記一致した絵柄情報」に隣接する絵柄(図柄)を「限定絵柄」とすることは当然であり、それを「前後2つの絵柄」とすることは、実施例によるまでもなく設計事項といわなければならない。
引用例には「リーチ状態となったときに、・・・最後に停止する可変表示部材を3つの可変表示器から構成したものを示したが、1つの可変表示器で1つの図柄を移動表示できるものでも良い。」(記載シ)との記載があるが、これは「最後可変表示部材を、前記組合せ位置を含む複数の位置に図柄を表示することができるように構成」したには該当しないから、引用発明の実施例を示したものではない。そうすると、上記引用例の記載シは、引用発明の構成をそのまま採用しなくとも、リーチ状態における表示図柄を制限することにより、引用発明の課題を解決できることを示唆した記載と解すべきである。
そして、記載シのように、1つの可変表示器で1つの図柄を移動表示する場合には、停止済み可変表示部材と同一図柄が常に表示されることはあり得ない。停止済みの絵柄が「7」であり、「前記一致した絵柄情報を含む前後2つの絵柄を当該第三表示欄に表示させる」とした場合、補正発明のように回動表示する場合には、…5→6→7→8→9→5…と表示されるのに対し、引用発明を記載シのように変更した場合には、…5→6→7→8→9→8→7→6→5…のように表示され、表示順序が同一とはいえないものの、どちらであっても表示される図柄の数を制限するという引用発明の課題を解決できることは明らかである。
また、リーチ状態を除けば、引用発明においても回動表示をしているのであるから、回動表示することについての技術的困難性は皆無である。
そうであれば、「限定絵柄」を「前記一致した絵柄情報を含む前後2つの絵柄」とした上で、それらの絵柄を往復表示ではなく回動表示とすること、すなわち相違点1に係る補正発明の構成を採用することは当業者にとって想到容易である。

(2)相違点2について
本件出願の相当以前に頒布された特開平4-102484号公報(原審における平成17年4月20日付け拒絶理由通知に引用された文献の1つである。)に「“大当り”の遊技(特別遊技)とは、遊技者に多くの賞品球獲得のチャンスを与える遊技態様で、この実施例の場合、変動入賞装置50の可動部材51,51の所定時間(例えば、22秒間)の開放を1サイクル」(5頁左上欄5?9行)と記載されているように、変動入賞装置(引用発明の「可変入賞球装置」および補正発明の「可変入賞手段」に相当)の1回の開閉動作を「所定時間」とすることは周知であり、この周知の技術を引用発明に採用して、相違点2に係る補正発明の構成に至ることは設計事項というべきである。

(3)補正発明の独立特許要件の判断その2
相違点1,2に係る補正発明の構成を採用することは設計事項であるか又は当業者にとって想到容易であり、これら構成を採用したことによる格別の作用効果を認めることもできない。
したがって、補正発明は引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。
すなわち、本件補正は平成6年改正前特許法17条の2第4項で読み替えて準用する同法126条3項の規定に違反する。

[補正の却下の決定のむすび]
以上のとおり、本件補正は平成6年改正前特許法17条の2第3項の規定、同条2項で準用する同法17条2項の規定及び同条4項で読み替えて準用する同法126条3項の規定に違反するから、同法159条1項で読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下されなければならない。
よって、補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本件審判請求についての判断
1.特許請求の範囲の記載
本件補正は当審より却下され、平成17年10月18日付け手続補正は原審において却下されたので、本願の特許請求の範囲は平成17年6月21日付け手続補正により補正された次のとおりである。なお、補正箇所の一部につき当審で下線を付した。
【請求項1】 入賞確率を変化させ得る役物手段を備え、遊技玉の入賞に応じて絵柄合わせ遊技を競う遊技機において、
遊技玉の入賞によって前記役物手段を作動させるための特定入賞情報を生成する特定入賞口手段と、
前記絵柄合わせ遊技の実行中に新たに前記特定入賞口手段への入賞が発生したとき、未実行の前記絵柄合わせ遊技の行使権利数である保留回数情報を記憶するとともに、実行した当該行使権利数を当該保留回数情報から減算して記憶および表示する保留表示手段と、
第一表示欄、第二表示欄および第三表示欄を備えて成り、前記特定入賞情報を受けてまたは前記保留回数情報に応じて所定種類の前記絵柄を当該表示欄毎に所定の表示欄順序に従って回動表示させるとともに当該第一表示欄および当該第二表示欄に表示された前記絵柄に各々対応した第一表示欄絵柄情報および第二表示欄絵柄情報を生成し、その結果、当該第一表示欄に回動表示された第一表示欄絵柄情報と当該第二表示欄に表示された第二表示欄絵柄情報とが一致しなかったときは当該所定種類の絵柄を第三表示欄に回動表示させ、また当該第一表示欄絵柄情報と当該第二表示欄絵柄情報とが一致したときは、前記保留回数情報の制御を受けて前記一致した絵柄情報の前後の限定された種類の前記絵柄を当該第三表示欄に回動表示させるとともに当該第三表示欄に表示された前記絵柄に対応した第三表示欄絵柄情報を生成する可変表示手段と、
前記第一表示欄絵柄情報、前記第二表示欄絵柄情報、および前記第三表示欄絵柄情報を受けて、前記3つの表示欄に表示された絵柄の組み合わせが特定の組み合わせになったときに所定時間だけ開閉動作を繰り返す可変入賞手段と、
を備えて成ることを特徴とする遊技機。
【請求項2】 入賞確率を変化させ得る役物手段を備え、遊技玉の入賞に応じて絵柄合わせ遊技を競う遊技機の遊技方法において、
遊技玉の入賞を検出したとき、特定入賞口手段が、前記役物手段を作動させるための特定入賞情報を生成し、
前記絵柄合わせ遊技の実行中に新たに前記特定入賞口手段への入賞が発生したとき、保留表示手段が、未実行の前記絵柄合わせ遊技の行使権利数である保留回数情報を記憶するとともに、実行した当該行使権利数を当該保留回数情報から減算して記憶および表示し、
第一表示欄、第二表示欄および第三表示欄を備えて成る可変表示手段は、前記特定入賞情報を受けてまたは前記保留回数情報に応じて、所定種類の前記絵柄を当該表示欄毎に所定の表示欄順序に従って回動表示させるとともに当該第一表示欄および当該第二表示欄に表示された前記絵柄に各々対応した第一表示欄絵柄情報および第二表示欄絵柄情報を生成し、その結果、当該第一表示欄に回動表示された第一表示欄絵柄情報と当該第二表示欄に表示された第二表示欄絵柄情報とが一致しなかったときは当該所定種類の絵柄を第三表示欄に回動表示させ、また当該第一表示欄絵柄情報と当該第二表示欄絵柄情報とが一致したときは、前記保留回数情報の制御を受けて前記一致した絵柄情報の前後の限定された種類の前記絵柄を当該第三表示欄に回動表示させるとともに当該第三表示欄に表示された前記絵柄に対応した第三表示欄絵柄情報を生成し、
前記第一表示欄絵柄情報、前記第二表示欄絵柄情報、および前記第三表示欄絵柄情報を受けて前記3つの表示欄に表示された絵柄の組み合わせが特定の組み合わせになったときに、可変入賞手段が、所定時間だけ開閉動作を繰り返す、
ことを特徴とする遊技機の遊技方法。

2.記載不備
上記下線部につき検討する。
請求項1,2に共通して、「前記保留回数情報の制御を受けて前記一致した絵柄情報の前後の限定された種類の前記絵柄を当該第三表示欄に回動表示させる」とあるから、「前記一致した絵柄情報の前後の限定された種類の前記絵柄を当該第三表示欄に回動表示」に当たり、何らかの意味で保留回数情報の制御を受けなければならないが、どのような制御であるのか、請求項1,2の記載から理解することはできない。発明の詳細な説明又は図面にも、その制御内容は記載されていないから、これらを参酌しても制御内容を理解することはできない。
したがって、特許請求の範囲の記載は、発明を認定できる程度の明確さをもって記載されていると認めることができないから、平成6年改正前特許法36条5項に規定する要件を満たしていない。

3.新規事項追加
ここでも上記下線部につき検討する。
制御内容が不明確なことは前項で述べたとおりであるが、想定できるのは次のような制御である。
ア.保留回数の多寡により、「絵柄情報の前後の限定された種類」の数が異なる。
イ.保留回数情報の制御を受けて、絵柄合わせ遊技を行う場合のみ「前記一致した絵柄情報の前後の限定された種類の前記絵柄を当該第三表示欄に回動表示」させる。
ウ.第一表示欄及び第二表示欄に絵柄を表示するまでは、「特定入賞情報を受けてまたは前記保留回数情報に応じて」行われるものの、「当該第一表示欄絵柄情報と当該第二表示欄絵柄情報とが一致したとき」にあらためて保留回数情報にアクセスし、残存保留回数が存する場合のみ、「前記一致した絵柄情報の前後の限定された種類の前記絵柄を当該第三表示欄に回動表示」させる。

上記想定される事項を含め、「前記一致した絵柄情報の前後の限定された種類の前記絵柄を当該第三表示欄に回動表示させる」に当たり「前記保留回数情報の制御を受け」ることは当初明細書に記載されておらず、自明の事項でもない。
すなわち、平成17年6月21日付け手続補正は平成6年改正前特許法17条2項に規定する要件を満たしていない。

4.予備的判断
請求項1,2には2.で述べた記載不備があるから、これら請求項に係る発明を認定することは困難である。ところで、出願人は平成17年10月18日付け手続補正によって、「前記保留回数情報の制御」を削除することを試みたので、「前記保留回数情報の制御を受けて」との文言がないものとして、請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)を認定し、その進歩性の有無を検討する。
その場合、補正発明(ここでも「前記未実行の絵柄合わせ遊技の前記行使権利数の一つの行使権利の実行を受けて」との文言を除いて認定する。)は本願発明のすべての構成を備え、「前記一致した絵柄情報の前後の限定された種類の前記絵柄」を「前記一致した絵柄情報を含む前後2つの絵柄」と限定、要するに「前後の限定された種類」を「前後2つ」と限定したものである。
そして、補正発明が引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたことは「第2[理由]」で述べたとおりであるから、本願発明も引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたというよりなく、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

第4 むすび
以上のとおりであるから、本願は拒絶を免れない。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2008-06-16 
結審通知日 2008-06-24 
審決日 2008-07-08 
出願番号 特願平6-298331
審決分類 P 1 8・ 55- Z (A63F)
P 1 8・ 121- Z (A63F)
P 1 8・ 57- Z (A63F)
P 1 8・ 561- Z (A63F)
P 1 8・ 575- Z (A63F)
P 1 8・ 534- Z (A63F)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 納口 慶太  
特許庁審判長 津田 俊明
特許庁審判官 川島 陵司
▲吉▼川 康史
発明の名称 遊技機およびこれを用いた遊技方法  
代理人 柏原 健次  

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