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審決分類 審判 一部無効 2項進歩性  B65B
審判 一部無効 5項1、2号及び6項 請求の範囲の記載不備  B65B
管理番号 1184672
審判番号 無効2007-800245  
総通号数 107 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2008-11-28 
種別 無効の審決 
審判請求日 2007-11-02 
確定日 2008-08-04 
訂正明細書 有 
事件の表示 上記当事者間の特許第2934067号発明「製袋包装機」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 訂正を認める。 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 
理由 第1 手続の経緯
1.特許出願:平成3年7月12日
2.特許権設定の登録:平成11年5月28日
3.特許掲載公報発行:平成11年8月16日
4.株式会社川島製作所(以下、「請求人」という。)による本件無効審判 の請求:平成19年11月2日(同年11月2日受付)
5.特許権者:株式会社イシダ(以下、「被請求人」という。)に対する請 求書の副本の送達 :平成20年2月21日(発送:同年2月26日)
6.被請求人による答弁書及び訂正請求書の提出
:平成20年1月18日(受付:同年1月21日)
7.請求人に対する上記6の答弁書及び訂正請求書の送付、当審による請求 人に対する審尋:平成20年2月21日(発送:同年2月26日)
8.請求人による弁駁書、回答書の提出:平成20年4月15日

第2 訂正請求による訂正について
1.訂正の内容
上記第1、6の訂正請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、次のとおりである。
(1)訂正事項1
登録時の明細書の特許請求の範囲における請求項1に、
「フイルムロールから繰り出されたフイルムをフォーマーでチューブ状に形成しながらフイルムの合わせ目をシールし、さらにそのチューブの上下をエンドシールして袋を成形するようになっている製袋包装機において、前記フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのガイドローラを、スカート部に対して接近と離間とが可能なスライド手段に設けるとともに、該スライド手段を前記ガイドローラをスカート部の隣接位置で停止させる位置決め手段に連係したことを特徴とする製袋包装機。」とあるのを、
「 フイルムロールから繰り出されたフイルムをフォーマーでチューブ状に形成しながらフイルムの合わせ目をシールし、さらにそのチューブの上下をエンドシールして袋を成形するようになっている製袋包装機において、
前記フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのガイドローラを、前記スカート部に対して前記ガイドローラと一体で接近と離間とが可能なスライド手段に、前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保って前記ガイドローラの両端を枢支して設けるとともに、
前記該スライド手段を、前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保ったまま前記スライド手段を前記フィルムの移動方向に前進および後退させる移動機構と該移動機構を駆動するモータとを備え前記ガイドローラを前記スカート部の隣接位置で自動停止させる位置決め手段に連係した
ことを特徴とする製袋包装機。」
(下線は訂正箇所を示すため、当審が付したものである。)

2.訂正事項2
訂正事項1による請求項1の訂正に伴い、登録の明細書の段落【0005】の【課題を解決するための手段】を訂正する。(訂正内容は省略する。)

3.訂正の目的の適否、新規事項追加、拡張変更の存否
訂正事項1により訂正された「前記フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのガイドローラを、前記スカート部に対して前記ガイドローラと一体で接近と離間とが可能なスライド手段に、前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保って前記ガイドローラの両端を枢支して設ける」点は、登録時の請求項1に記載された「前記フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのガイドローラ」の「前記スカート部に対して接近と離間とが可能なスライド手段」に対する構造上の配置等を限定するものである。
同様に、「前記スライド手段を、前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保ったまま前記スライド手段を前記フィルムの移動方向に前進および後退させる移動機構と該移動機構を駆動するモータとを備え」る点は、「スライド手段」の移動機構並びにその移動方向及び駆動手段を、そして「前記ガイドローラを前記スカート部の隣接位置で自動停止させる」点は、「スライド手段」を連係させる「位置決め手段」の機能を限定したものであるから、訂正事項1は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するのは明白である。
一方、登録時の明細書には、「フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのガイドローラ」の「スカート部に対して接近と離間とが可能なスライド手段」に対する構造上の配置関係、「スライド手段」の移動機構並びにその移動方向及び駆動手段、そして、「スライド手段」を連係させる「位置決め手段」の機能に関連して、段落【0007】、段落【0010】に、次のように記載されている。
「【0007】
【実施例】図面に示すこの発明の実施例において、前記従来の製袋包装機と同様な部分については図示するのを省略し、また図示した部分には同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる部分について説明する。15は機械本体の天板であって、フォーマー6の反対側の上部にフイルム4の移動方向と直角向きにガイドローラ16が枢支され、天板15の上面にはユニットベース17が設けられ、このユニットベース17の上面にはガイドローラ16からフォーマー6に向かって1対のガイドレール18が設けられている。ユニットベース17の上方に間隔をおいてベース19が平行に配置され、このベース19の裏面にはガイドレール18に係合して摺動するスライダ21が取付けられ、またフォーマー6寄りの表面にはガイドローラ16と平行にガイドローラ32が枢支されている。ベース19の裏面には本体天板及びユニットベース17に設けられている開口を貫通している1対の脚部22が垂設され、これらの脚部22を連結する連結杆23にナット24が設けられ、このナット24は機体本体に設けられたモータ26によって回動され、かつフイルム4の移動方向に沿って配置されているねじ棒27に螺合している。」
「【0010】前記のようにして袋を成形する際、それを円滑に行うためにガイドローラ32をフォーマー6のスカート部12に近接した位置に配置して、該ガイドローラ32でフイルム4をフォーマー6に沿わせるようにしていることが望ましいので通常そのようにしている。ところがこのような位置にあるガイドローラ32は、フイルム4の装着時やフォーマー6の交換時に邪魔になるので、邪魔にならない位置に退避させなければならない。そのためこの装置ではモータ26を作動してねじ軸27を回動し、これに螺合しているナット24及びこれが取付けられている連結杆23、脚部22を介してベース19を後退させることにより、ガイドローラ32をスカート部12から離間することとなる。そして所要の作業の終了後モータ26を逆方向に作動してベース19を前進させ、センサ41がスカート部12の先端を検知すると、その検知信号によりモータ26を停止する。この場合ねじ軸27とナット24とからなる移動機構に換えてエンドレスベルトのようなものを用いてもよい。」

上記記載及び【図1】、【図2】から、次の事項は明白である。
(1-1)天板15に枢支されたガイドローラ16は、その軸方向が、フイルム4の移動方向と直角向きに配置されていること。
(1-2)ガイドローラ32は、フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのものであり、その軸方向がガイドローラ16と平行に、すなわちフイルム4の移動方向と直角向きに配置されていること。
(1-3)ガイドローラ32の両端は、スライダ21が取り付けられたベース19に枢支されていること。
(1-4)ベース19の裏面に、ユニットベース17上面のガイドレール18に係合して摺動するスライダ21及び1対の脚部22が垂設され、脚部22を連結する連結杆23にナット24が設けられていること。
(1-5)このナット24がフィルムの移動方向に沿って配置されたねじ軸27に螺合しており、ベース19は、モータ26によるねじ軸27の回動に伴い、フィルムの移動方向に沿って配置されたねじ軸27に沿って前進及び後退させられ、フォーマー6のスカート部21に対し、ガイドローラ32と一体で接近、離間すること。
(1-6)ベース19がフォーマー6のスカート部21に接近し、ベース19に設けられたセンサ41がスカート部12の先端を検知すると、モータ26が停止し、ガードローラ32が自動的に位置決めされること。

したがって、訂正事項1における「前記スカート部に対して前記ガイドローラと一体で接近と離間とが可能なスライド手段に、前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保って前記ガイドローラの両端を枢支して設ける」点、「前記スライド手段を、前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保ったまま前記スライド手段を前記フィルムの移動方向に前進および後退させる移動機構と該移動機構を駆動するモータとを備え」る点、そして「前記ガイドローラを前記スカート部の隣接位置で自動停止させる」点は、いずれも新規事項を追加するものではない。
そして、このような訂正が、特許請求の範囲の変更、拡張するものでもないことは明白である。
また、訂正事項2は、訂正事項1の訂正に伴い生じる、特許請求の範囲と明細書に記載された【課題を解決するための手段】との乖離を解消するもので、不明りょうな記載の釈明を目的とするものに該当するのは明白である。
したがって、本件訂正は、特許法第134条の2第1項及び同法第5項で準用する同法第126条第3項及び第4項に適合するので、本件訂正を認める。

第3 本件特許発明
上記のとおり本件訂正は認められるべきものであるから、本件特許の特許請求の範囲の請求項1ないし4に係る発明は、本件訂正により訂正された明細書(以下単に「本願明細書」という。)及び図面の記載からみて、その特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載されたとおりのものと認められるところ、請求項1及び請求項2は次のとおりのものである。
【請求項1】
フイルムロールから繰り出されたフイルムをフォーマーでチューブ状に形成しながらフイルムの合わせ目をシールし、さらにそのチューブの上下をエンドシールして袋を成形するようになっている製袋包装機において、
前記フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのガイドローラを、前記スカート部に対して前記ガイドローラと一体で接近と離間とが可能なスライド手段に、前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保って前記ガイドローラの両端を枢支して設けるとともに、
前記スライド手段を、前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保ったまま前記スライド手段を前記フィルムの移動方向に前進および後退させる移動機構と該移動機構を駆動するモータとを備え前記ガイドローラを前記スカート部の隣接位置で自動停止させる位置決め手段に連係した
ことを特徴とする製袋包装機。
【請求項2】
スライド手段には、フイルムの蛇行を修正する蛇行防止手段が設けられている請求項1の製袋包装機。
以下、請求項1、請求項2に係る発明を、それぞれ本件特許発明1、本件特許発明2という。

第4 請求人の主張
1.請求の趣旨、無効の理由の概要
請求人は、審判請求書において、
「本件特許発明1、2についての特許を無効とする。審判費用は被請求人の負担とする。」
との審決を求め、本件特許発明1、2を無効にすべき理由として、概略、次のように主張している。
「本件特許発明1、2は、証拠方法に挙げる甲第1号証ないし甲第11号証に開示された公知の技術事項を適宜組み合わせることにより、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。
したがって、本件特許発明1、2は、特許法第123条第1項第2号の規定により無効とすべきである。」

そして、平成20年4月15日付けで提出した弁駁書(以下単に「弁駁書」という。)をも総合すると、本件特許発明1、2を無効にすべき具体的理由は、概略、以下のとおりである。
(1)KBF-6000型縦型包装機の公知性
甲第1号証ないし甲第3号証のKBF-6000型縦型包装機に関する取扱説明書は、本願出願前に頒布された刊行物であり、また、KBF-6000型縦型包装機は、本願出願前に公然実施された発明である。
このことは、甲第4号証ないし甲第10号証、甲第13号証ないし甲第16号証からみて明白である。

(2)KBF-6000型縦型包装機に係る発明
甲第1号証ないし甲第3号証に係るKBF-6000型機は、他の各甲号証を総合すれば、次のようなものである。
(2-1)第1ローラ部のローラ(7)について
巻取紙から繰出された包装紙を、筒状に成形するフォーマ(5)に導入する第1ローラ部のローラ(7)は、成形する包装筒のサイズに応じてシリンダーとフォーマの径寸法が異なるため、フォーマ(5)と第1ローラ部のローラ(7)との距離と導入角度を適正に保つために、第1ローラ部のローラ(7)を適宜移動し固定させているものである。
すなわち、KBF-6000型縦型包装機においても、成形する包装筒のサイズに応じて、フォーマ(5)と第1ローラ部のローラ(7)との距離と導入角度を適正に保つために、第1ローラ部のローラ(7)を適宜移動し固定させている。
(2-2)アジャストローラ部のローラ(26)について
アジャストローラ部のローラ(26)は、アジャスタ(21)とフランジ(22)に固着されたシャフト(19)に装填され、ステッピングモータ(6)の回転駆動によってネジ(17)が回転することにより、このネジ(17)上を、ローラ(26)がフィルムの移動方向との角度を直角に保って移動し、巻取紙から繰出された包装紙の日付捺印装置に対する可動位置を予め設定した位置にセットさせている。
すなわち、KBF-6000型縦型包装機においても、アジャストローラはステッピングモータにより自動設定がなされている。

(3)本件特許発明1について
本件特許発明1は、上記3、(1)の「第1ローラをフォーマ等の交換のため移動させる構成」に、同(2)の「アジャストローラ部において、ローラ(26)の位置をステッピングモータ(6)の制御回転駆動によって巻取紙から繰出された包装紙の日付捺印装置に対する可動位置を予め設定した位置にセットさせる全自動の構成」を適宜組み合わせることにより当業者が容易に想到し得たものにすぎない。
したがって、本件特許発明1はも甲第1号証ないし10号証に開示された公知の技術事項を適宜組み合わせことにより当業者が容易に発明をすることができたものである。

(4)本件特許発明2について
甲第11号証には「製筒装置4の近傍のローラをモータで左右に移動可能に制御してフィルムの蛇行を防止する構成」が開示されており、本件特許発明2は甲第1号証ないし11号証に開示された公知の技術事項を適宜組み合わせことにより当業者が容易に発明をすることができたものである。

(5)本件訂正による新たな無効理由
本件訂正による「ガイドローラとフィルムの移動方向の角度」という訂正は、「ガイドローラの方向とフィルムの移動方向のなす角度」を指すものと解されるところであるが、ガイドローラの方向には、「移動方向」、「軸方向」、「回転方向」といったように種々の方向が存在し、単に「ガイドローラの方向」といった場合、一義的に定まらない。
したがって、「前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保って」とか「前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保ったまま」とかの記載は、その構成が不明りょうである。
「ガイドローラとフィルムの移動方向の角度」といった場合、「ガイドローラ(の移動方向)とフィルムの移動方向の角度」のように、(の移動方向)が省略されたものと解するのが日本語の読み方として自然である。
であるとすれば、該訂正事項は本件特許の明細書及び図面の記述との対応関係が不明であり、また上記構成は本件特許の明細書及び図面には開示されていない。
さらにまた、「フィルムの移動方向」についても、横方向から見るとフィルムの移動方向は種々存在する。上記「ガイドローラの方向」の解釈との関連でいえば「フィルムの移動方向」が何を指すのかが一義的に定まらず、明りょうでない。
したがって、訂正後の本件特許の明細書及び図面の記載は、特許法第36条第4項及び第5項に違反するものであるから、特許法第123条第1項第4号の規定により無効である。

2.請求人が提出した証拠方法
(a)甲第1号証(KBF-6000型縦型縦ピロー包装機取扱説明書)
(b)甲第2号証(KBF-6000型縦型縦ピロー包装機電気取扱説明書)
(c)甲第3号証(KBF-6100パーツリスト)
(d)甲第4号証(陳述書)
(e)甲第5号証(’91日本包装機械便覧)
(f)甲第6号証(縦ピロー包装機(KBF-6110)の仕様明細書)
(g)甲第7号証(縦ピロー包装機(KBF-6110)の確認用図面)
(h)甲第8号証(陳述書(1))
(i)甲第9号証(陳述書(2))
(j)甲第10号証(1989年10月15日発行の「包装機械新聞」
第244号、15面及び17面。)
(k)甲第11号証(特開昭58-149207号公報)
(1)甲第12号証(参考図)
(以上、審判請求書において提出)
(m)甲第13号証(「KBF-6100パーツリスト」第1版)
(n)甲第14号証(「KBF-6200パーツリスト」第2版)
(o)甲第15号証(「KBF-6000シリーズ」カタログ)
(p)甲第16号証(大森機械工業株式会社のカタログ)
(q)甲第17号証(株式会社フジキカイのカタログ)
(r)参考資料1(甲第3号証の「第1ローラ部」及び「アジャストローラ部」に関する説明)
(s)参考資料2(KBF-6000型機の「第1ローラ部」及び「アジャストローラ部」の動きを撮影した動画)
(以上、弁駁書において提出)
なお、甲第4号証ないし甲第10号証、甲第12号証ないし甲第17号証、参考資料1、2は、甲第1号証ないし甲第3号証に係るKBF-6000型機の公知日あるいはその第1ローラ部及びアジャストローラ部に係る構成、作動、機能等を立証するために、また、甲第11号証は、本件特許発明2に対し、フィルム蛇行防止手段が本願出願に頒布された刊行物に記載されていることを立証するために提出されたものである。

第4 被請求人の主張
被請求人は、上記第1、6の答弁書において、
「本件請求事件は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」
との審決を求め、概略、次のように主張している。

請求人は、甲第1号証ないし甲第11号証を証拠として、KBF-6000型縦型包装機は、本願出願前に公知ないし公用であったと主張するが、各甲号証の内容には明らかに事実に反するものが含まれているため、公知性を立証するための証拠として、不適切である。
また、KBF-6000型縦型包装機が公知、公用であったとしても、KBF-6000型縦型包装機においては、同じ包装機の内部に自動化されたアジャストローラがあるにもかかわらず、第1ローラが自動化されておらず、「フイルムの装着時やフォーマーの交換時等にガイドローラ及び蛇行防止手段を、人手によらずに邪魔にならない位置に自動的に移動させて、製袋包装機の作業性を良好にし、部品数を減らしてコンパクトとなった製袋包装機を提供する」という発想がまったくなかったことにほかならない。
したがって、本件特許発明1、2が甲各号証に記された公知の技術から当業者が容易に発明をすることができたものであるとの請求人の主張は、失当であり、請求項1、2は進歩性を有するものである。

第5 当審の判断
1.KBF-6000型縦型包装機の公知性について
請求人の主張は、要するに、本件特許発明1は、本願出願前公知のKBF-6000型縦型包装機に基いて、本件特許発明2は、KBF-6000型縦型包装機及び甲第11号証に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるというものである。
しかしながら、甲第1号証ないし甲第3号証、甲第13号証ないし甲第15号証をみても、それらの刊行物として頒布日が必ずしも明確ではない。
さらに、甲第1号証ないし甲第3号証、甲第6号証、甲第7号証、甲第13号証ないし甲第15号証に示された、KBF-6000、KBF-6100、KBF-6110,KBF-6200という縦型包装機の型番からみて、これらがKBF-6000シリーズに属することを意味するものとは解する余地があるが、互いにどのような構造上の共通性を有するのか、さらに、これらが、本願出願前に頒布された甲第5号証(「’91 日本包装機械便覧」)第236頁に記載された「タテ型袋詰包装機KBF-6100型」、同じく甲第10号証(「包装機械新聞」)第17頁9段目に国際包装シンポジウムの出品展示物として記載された「たて型ピロー包装機KBF-6000」(甲第10号証)との関連も不明であるから、甲第1号証ないし甲第3号証、甲第13号証ないし甲第15号証並びに甲第5号証及び甲第10号証のみでは、これらの縦型包装機が、どの時点で公然実施されたか特定できず、甲第4号証、甲第9号証の陳述書等に基いて、証人尋問により特定する必要がある。
さらには、KBF-6000型縦型包装機が、KBF-6100型縦型包装機やKBF-6110型縦型包装機等と同一の基本構成を有し、本願出願前に公然実施されたものであるとしても、例えば、甲第3号証第18頁の「9.第1ローラ部」、第26頁の「13.アジャストローラ部」が、包装機においてどのように配置され、かつどのような作動をするのか、甲第1号証ないし甲第3号証をみても明確ではなく、甲第8号証の陳述書等に基づき、証人尋問により特定する必要がある。
しかしながら、請求人が提出した各甲号証、参考資料を総合すると、各型番の縦型包装機が、KBF-6000シリーズの縦型包装機として同一の基本構成を有するものであり、かつ、KBF-6000型縦型包装機が本願出願前公知であって、甲第8号証、甲第12号証、参考資料1、2等に記載されたとおりに配置され、所期のとおりに作動するものと解釈しても矛盾は生じない。
そこで、甲第1号証ないし甲第3号証等が本願出願前に頒布された刊行物であり、少なくとも、甲第3号証等のKBF-6100型縦型包装機と同一の基本構成を有する甲第1号証、甲第2号証等のKBF-6000型縦型包装機が、本願出願前に公然実施されたものであると仮定した上で、請求人が提出した各甲号証に基いて、KBF-6000型縦型包装機がどのようなものであるか、以下に検討する。

2.KBF-6000型縦型包装機
請求人が提出した各甲号証を総合すると、甲第1号証、甲第2号証等のKBF-6000型縦型包装機に関し、つぎの事項を認定することができる。
(1)特に、甲第1号証第7頁の「4.包装工程概略図」の図示からみて、KBF-6000型縦型包装機は、巻取フィルムから繰り出されたフイルムをフォーマーでチューブ状に形成しながらフイルムの合わせ目を縦シールし、さらにそのチューブの上下を横シールして袋を成形する縦型包装機であること。
(2)甲第1号証第7頁の「4.包装工程概略図」の図示、甲第8号証の陳述書(1)の陳述内容からみて、「第一ロール」は、フォーマのスカート部に隣接して設けられており、フイルムを沿わせるためのガイドローラであること。
(3)甲第3号証第18頁の「9.第1ローラ部」に係る図、第19頁の「KBF-6100 第1ローラ部」の記載、甲第8号証の陳述書(1)第1頁15?21行の陳述内容からみて、第1ローラ部のローラ7を支持するシャフト6の両端は、ボールベアリング8、ストップリング9、グリップ11により、フィルムの移動方向に沿うアーム3の長孔にスライド及び固定可能に支持され、オペレータがグリップ11を緩めシャフト6両端の固定を解除することにより、シャフト6のそれぞれの端部を長穴に沿って移動させ、第1ローラ部のローラ7をフィルムの移動方向に前進及び後退させ、フォーマのスカート部に対して、接近させたり、離間させたりすることができること。
(4)甲第3号証第26頁の「13.アジャストローラ部」に係る図、第27頁の「KBF-6100 アジャストローラ部」の記載、甲第8号証の陳述書(1)第1頁22行?第2頁7行の陳述内容、弁駁書及び添付された参考資料1等からみて、アジャストローラ部のローラ26は、日付捺印装置に対する包装紙の可動位置を予め設定した位置にセットできるよう位置決めされるものであること。
(5)アジャストローラ部のローラ26を支持するシャフト19の両端が、カラー20を介してアジャスタ21に支持され、両端の各アジャスタ21に、それぞれネジ17が螺合し、これら両ネジ17は、ステッピングモータ6により回転駆動されるシンクロプーリ12により回転させられ、アジャストローラ部のローラ26はシャフト19の両端は、同じ速度で移動すること。
(6)その際、アジャストローラ部のローラ26は、フィルムの移動方向からみて前後方向に移動し、位置決めされるものと解されるから、各アジャスタ21をフィルムの移動方向に前進及び後退させるネジ17と、このネジ17を駆動するステッピングモータ6とにより、アジャストローラ部のローラ26を予め設定した位置にセットする位置決め手段が構成され、アジャストローラ部のローラ26はこの位置決め手段に連係するものといえる。
したがって、KBF-6000型縦型包装機は、第1ローラ部のローラ7に関する構成に着目すれば、次のような縦型包装機であると認めることができる。
「巻取フィルムから繰り出されたフイルムをフォーマーでチューブ状に形成しながらフイルムの合わせ目を縦シールし、さらにそのチューブの上下を横シールして袋を成形するようになっている縦型包装機において、
前記フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるための第1ローラ部のローラ(7)は、その両端のそれぞれが、前記スカート部に対して接近と離間とが可能となるよう、アーム(3)の長孔にスライド及び固定可能に枢支されており、前記第1ローラ部のローラ(7)をフィルムの移動方向に前進及び後退させるようにした縦型包装機。」(以下「引用発明A」という。)

また、KBF-6000型縦型包装機は、アジャストローラ部のローラ26に関する構成に着目すれば、次のような縦型包装機であると認めることができる。
「巻取フィルムから繰り出されたフイルムをフォーマーでチューブ状に形成しながらフイルムの合わせ目を縦シールし、さらにそのチューブの上下を横シールして袋を成形するようになっている縦型包装機において、
巻取フィルムから繰り出されたフイルムの日付捺印装置に対する可動位置を予め設定した位置にセットするためのアジャストローラ部のローラ(26)は、その両端が、それぞれアジャスタ(21)に枢支され、
各アジャスタ(21)を、それぞれと螺合する2本のネジ(17)と両ネジ(17)を同速度で回転駆動するステッピングモータ(6)とを備え前記アジャストローラ部のローラ(26)を前記予め設定した位置に移動させる位置決め手段に連係した縦型包装機。」(以下「引用発明B」という。)

3.本件特許発明1について
(1)対比
本件特許発明1と引用発明Aとを対比すると、その文言上の意義、構造、機能等から、引用発明Aにおける「巻取フィルムから繰り出されたフイルム」は、本件特許発明1における「フイルムロールから繰り出されたフイルム」に相当し、以下同様に、「縦シール」することは「合わせ目をシール」することに、「第1ローラ部のローラ(7)」は「ガイドローラ」に、そして、「縦型包装機」は「製袋包装機」にそれぞれ相当する。
そして、引用発明Aにおいて、「第1ローラ部のローラ(7)」の両端を「アーム(3)の長孔にスライド及び固定可能に枢支して設け」ることと、本件特許発明1において「ガイドローラ」を「前記ガイドローラと一体で接近と離間とが可能なスライド手段に、前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保って前記ガイドローラの両端を枢支して設け」ることとは、「ガイドローラ」を「前記スカート部に対して接近と離間とが可能となるよう枢支して設けた」限りで一致する。
したがって両者の一致点及び相違点は次のとおりである。
〈一致点〉
「フイルムロールから繰り出されたフイルムをフォーマーでチューブ状に形成しながらフイルムの合わせ目をシールし、さらにそのチューブの上下をエンドシールして袋を成形するようになっている製袋包装機において、
前記フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのガイドローラを、前記スカート部に対して接近と離間とが可能となるよう枢支して設けた製袋包装機。」
〈相違点〉
本件特許発明1においては、ガイドローラを「前記スカート部に対して前記ガイドローラと一体で接近と離間とが可能なスライド手段に、前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保って前記ガイドローラの両端を枢支して設ける」とともに、このスライド手段を「前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保ったまま前記スライド手段を前記フィルムの移動方向に前進および後退させる移動機構と該移動機構を駆動するモータとを備え前記ガイドローラを前記スカート部の隣接位置で自動停止させる位置決め手段に連係した」のに対し、引用発明Aにおいては、第1ローラ部のローラ(7)は「その両端のそれぞれが、前記スカート部に対して接近と離間とが可能となるよう、アーム(3)の長孔にスライド及び固定可能に枢支されて」ており、スカート部に対して接近と離間を行う際はオペレータがローラ(7)の両端のアーム(3)の長孔との固定を解除し、手動で行うものであるから、引用発明Aは、縦型包装機の機能としてスカート部の隣接位置でローラ(7)を自動停止させる位置決め手段を有していない点。

(2)相違点についての検討及び判断
(2-1)本件特許発明1の技術的意義
本件特許発明1の上記相違点に係る技術的意義に関連しては、訂正後の明細書段落【0003】、【0006】、【0013】及び【0014】には、それぞれ次のように記載されている。
(a)「【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのような製袋包装機においては、(1)フォーマー6のスカート部12に円滑にフイルム4を供給して、良好なチューブ5を形成することができるように、ガイドローラ11はスカート部12に近接して設けられて、該ガイドローラ11でフイルム4をフォーマー6に沿わせるようにしている。ところがこのガイドローラ11は、フイルム4の装着時やフォーマー6の交換時に邪魔になるので、邪魔にならない位置に退避させなければならないが、そのためのスカート部12に対するガイドローラ11のセット、リセットを手動で行わなければならず、その作業が煩わしいのに加えて製袋包装機の作業性を悪くしている。」
(b)「【0006】
【作用】前記のようなこの発明において、フイルムの装着時やフォーマーの交換時にはその作業の邪魔にならないように、スライド手段が移動することによってガイドローラ及び蛇行防止手段を邪魔にならない位置に退避させ、該作業の終了後スライド手段によってこれらを近接位置に復帰されることとなるが、その際このガイドローラは、位置決め手段によるスライド手段の作動によってスカート部の隣接位置で停止させられる。」
(c)「【0013】ところでフォーマー6は、包装される物品又は成形する袋のサイズ等によって、図5に示すようにその直径D及びスカート部12を大小異ったサイズのものが使用される。その結果そのスカート部12の先端とガイドローラ32との相対的位置を同じ状態にすることとすると、フォーマー6の大小によって、その中心線とガイドローラ32の中心との距離は、図3,4に示す大小距離L,lのように相違して、両者の間に距離xの差が生ずるので、そのような場合にはフォーマー6のスカート部12に対するガイドローラ32の位置決めを行わなければならない。そのために例えばモータ26の駆動軸にエンコーダを設け、このエンコーダの値でガイドローラ32の位置決めを行うようにしておくとともに、図示しないメモリを設けてこのメモリにはフォーマー6の各サイズに対応させてガイドローラ32の停止位置すなわちエンコーダの値を登録しておく。このようなものによってガイドローラ32の位置決めを行うに際しては、ガイドローラ32をいったん最後部の退避位置まで後退させて停止してフォーマー6を取替え、その小穴43によって機械本体に設けられた図示しない光電管でフォーマー6のサイズを読み取り、このサイズ情報に基づいてメモリからそのサイズに対応するガイドローラ32の停止位置を読み出して、エンコーダでモータ26を駆動してガイドローラ32を前記の停止位置から所定の位置まで移動した後停止させることとなり、この際のフローチャートを図6に示している。このようにすることによって、ガイドローラ32の精度の高い位置決めが可能となり、また小穴43によって読み取られたフォーマー6の情報に基づいて、包装条件や動作メニュー等も選択することができる。」
(d)「【0014】
【発明の効果】この発明は前記のようであって、フイルムロールから繰り出されたフイルムの合わせ目をフォーマーでチューブ状に形成しながらフイルムの合わせ目をシールし、さらにそのチューブの上下をエンドシールして袋を成形する際、前記フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのガイドローラを、スカート部に対して近接と離間とが可能なスライド手段に設けるとともに、該スライド手段を前記ガイドローラをスカート部の隣接位置で停止させる位置決め手段に連係し、スライド手段にはフイルムの蛇行を修正する蛇行防止手段が設けられていて、フイルムの装着時やフォーマーの交換時にその作業の邪魔にならないように、スライド手段が移動することによってガイドローラ及び蛇行防止手段を邪魔にならない位置に退避させ、該作業の終了後スライド手段によってこれらを近接位置に復帰させるので、フイルムの装着時やフォーマーの交換時等にガイドローラ及び蛇行防止手段を、人手によらずに邪魔にならない位置に自動的に移動させて、製袋包装機の作業性を良好にするという効果がある。」

以上の記載からみて、本件特許発明1の上記相違点に係る技術的意義は、フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのガイドローラの両端をスライド手段に枢支して設けることにより、ガイドローラとフィルムの移動方向との角度を直角に保持した上で、このスライド手段をモータにより移動させ、フイルムの装着時やフォーマーの交換時にはその作業の邪魔にならないように最後部の退避位置まで後退させるとともに、作業終了時、ガイドローラをスカート部に隣接した最適な位置に自動的に前進させ停止させることにより、スカート部12に対するガイドローラ11のセット、リセットを自動化し、製袋包装機の作業性を良好にすることにあると解することができる。

(2-2)KBF-6000型縦型包装機について
これに対し、KBF-6000型機に係る引用発明Aにおいては、第1ローラ部のローラ(7)をスカート部に対して、接近、離間させる際には、その両端において、アーム(3)の長穴との固定を解除し、それぞれアーム(3)の長穴に沿って移動させ、例えば、スカート部に隣接した最適な位置に復帰させるためには、両端の長穴との固定位置をそれぞれ最適位置に手動で移動させた上で、両端を固定することが必要である。このことは、弁駁書において参考資料2として提出された、KBF-6000型機の「第1ローラ部」の動きを撮影した動画をみても明白である。
したがって、引用発明Aにおいては、フォーマーを交換し、フォーマーのスカート部の大きさが変更された場合は、その都度、変更されたスカート部に隣接した最適な位置に手動調整することになり、本願明細書に記載された従来技術の問題点をそのまま内在しているものである。
一方、たしかに、KBF-6000型機に係る引用発明Bは、アジャストローラ部のローラ(26)をアジャスタ(21)に枢支して設け、各アジャスタ(21)のそれぞれと螺合する2本のネジ(17)を、ステッピングモータ(6)により同速度で回転駆動することにより、アジャストローラ部のローラ(26)を予め設定した位置に移動させるものである。
しかしながら、引用発明Bにおいて、アジャストローラ部のローラ(26)は、フイルムの日付捺印装置に対する可動位置を予め設定した位置にセットするためのものであり、上述した本件特許発明1の課題とはまったく異なるものであり、引用発明A及び引用発明Bを結びつける動機付けは見当たらない。
請求人が主張するとおり、KBF-6000型縦型包装機において、この第1ローラ部のローラ(7)が前面に設けられていることから、手動により容易に調整し得るものであるとしても、このこと自体、本願出願前において、第1ローラ部のローラ(7)の前進、後退を自動化する着想がなんらなかったことにほかならず、請求人の主張、各甲号証、参考資料をすべて総合したとしても、本願出願前において、当業者が第1ローラ部のローラ(7)をモータにより自動的に前進又は後退させることを容易に想到し得たとする根拠は見いだし得ない。
特に、包装される物品又は成形する袋のサイズ等に応じて、大小異なるスカート部12を備えたフォーマーに交換した場合を想定すると、良好なチューブを形成するためには、フイルムを沿わせるためのガイドローラとフォーマーのスカート部とは、フィルム移動方向からみて厳密な位置調整が必要と解される。
本件特許発明1によれば、包装される物品又は成形する袋のサイズ等に応じて、大小異なるスカート部12を備えたフォーマーに交換し、製袋時におけるガイドローラとフォーマーのスカート部との相対位置がフィルム移動方向からみて変更になった場合でも、オペレータが調整作業をすることなく、変更されたフォーマーのスカート部の隣接位置に、ガイドローラが自動的に位置決めされるという作用、効果を奏するものと解され、こうした着想はKBF-6000型縦型包装機にはなんらの示唆もなされておらず、請求人の主張及び証拠を総合しても、本願出願前において、当業者であれば容易にこうした着想に到ると解すべき具体的根拠も見いだし得ない。
そして、本件特許発明1においては、上述の作用、効果を実現するため、上記相違点に係る具体的な技術的手段を講じているのであるから、本件特許発明1がKBF-6000型縦型包装機に係る引用発明A及び引用発明Bに基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるとは到底いえない。

また、仮に当業者が、引用発明Aにおける第1ローラ部のローラ(7)に、引用発明Bに係るローラの前進及び後退機構を採用することを想到し得たとしても、第1ローラ部のローラ(7)の両端をアジャスタ(21)に枢支し、各アジャスタ(21)を2本のネジに螺合し、ステッピングモータにより各アジャスタ(21)を個別に前進及び後退させて、予め設定した位置に移動させることに留まり、本件特許発明1のように、フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのガイドローラの両端をスライド手段に枢支し、このスライド手段を、ファーマーの交換にかかわらず、スカート部の隣接位置で自動停止させる位置決め手段に連係させるという構成の採用には直ちには到らない。
本件特許発明1は、このような移動機構及び位置決め手段の相違により、スカート部の隣接位置への自動停止の観点はもとより、フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのガイドローラを、スカート部に隣接した最適な位置に位置決める際に、上述のように引用発明A及び引用発明Bを組み合わせたものとは異なる作用、効果を奏するものと解すべきであって、この相違を当業者が適宜選択し得る程度の単なる設計事項とする根拠は見いだせない。

4.本件特許発明2について
訂正後の請求項2は、請求項1を引用するものであるから、本件特許発明2は、本件特許発明1の構成をすべて含み、さらに「スライド手段」に「フイルムの蛇行を修正する蛇行防止手段」を備えるものである。
したがって、上記「(1)本件特許発明1について」での検討を踏まえれば、本件特許発明2がKBF-6000型縦型包装機に係る引用発明A及び引用発明Bに基いて、当業者が発明をすることができたものといえないことは明白である。

5.本件特許発明1、2についてのまとめ
以上を総合すれば、仮に、KBF-6000型縦型包装機の公知性及び構造、作動、機能等が請求人主張のとおりであるとしても、本件特許発明1、2が、KBF-6000型縦型包装機に係る引用発明A及び引用発明Bに基いて、当業者が発明をすることができたものであるとは到底いえず、本件特許発明1、2に係る特許が特許法第29条第2項の規定に違反してなされたものとはいえない。

6.請求人が弁駁書において主張する新たな無効理由について
請求人の弁駁書において主張する新たな無効理由は、要するに、本件訂正による請求項1の「ガイドローラとフィルムの移動方向の角度」という記載では、ガイドローラ、フィルムの移動方向がそれぞれ一義的に定まらないというものである。
しかしながら、本件請求項1における「前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保って前記ガイドローラの両端を枢支して設ける」という記載は、フィルムの移動方向に対するガイドローラの配置を特定するものであることは明白である。
一般にローラ等の回転体の配置をその回転中心軸に基いて特定することは技術常識というべき事項であり、しかも、請求人自身、弁駁書第11頁14?24行において、「この場合、第1ローラの位置をフィルムの流れ方向に対して直角を保ったままフィルムの流れの前後方向に移動調整する必要があることも自明のことである。もし、第1ローラの軸をフィルムの流れ方向に対して直角に調整しなければ、フィルムは蛇行し、ねじれてしまって円滑な製袋動作ができなくなる。このように、常識的に見て、該調整は『ローラガイドとフィルムの移動方向との角度を直角に保ったまま前記スライド手段をフィルムの移動方向に前進および後退させる』ものとするのが自然であるので、『ローラとフィルムの移動方向との角度が直角にならない』、あるいは『ローラガイドとフィルムの移動方向との角度を直角に保ったまま前記スライド手段をフィルムの移動方向に前進および後退させるものではない』という被請求人の主張は失当である。」と主張するとおり、製袋包装機の技術分野における技術常識をも参酌すれば、本件請求項1における「・・・スライド手段に前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保って前記ガイドローラの両端を枢支して設ける・・・」という記載が、フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのガイドローラの両端を、スライド手段に枢支して設け、このガイドローラの回転軸方向をフィルムの流れ方向に対して直角に配置することを意味することは明白である。
したがって、本件特許発明1、2が、平成5年改正前の特許法第36条第3項、第4項及び第5項の規定に違反する特許出願に対しなされたものであるとはいえない。

第6 むすび
以上のとおり、本件特許発明1及び2に係る特許は、請求人が主張する無効理由によっては無効とすることはできない。
他に、本件特許発明1及び2に係る特許を無効にすべき理由も見当たらない。
また、審判に関する費用の負担については、特許法第169条第2項の規定において準用する民事訴訟法第61条により請求人が負担すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
製袋包装機
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】フイルムロールから繰り出されたフイルムをフォーマーでチューブ状に形成しながらフイルムの合わせ目をシールし、さらにそのチューブの上下をエンドシールして袋を成形するようになっている製袋包装機において、
前記フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのガイドローラを、前記スカート部に対して前記ガイドローラと一体で接近と離間とが可能なスライド手段に、前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保って前記ガイドローラの両端を枢支して設けるとともに、
前記スライド手段を、前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保ったまま前記スライド手段を前記フィルムの移動方向に前進および後退させる移動機構と該移動機構を駆動するモータとを備え前記ガイドローラを前記スカート部の隣接位置で自動停止させる位置決め手段に連係した
ことを特徴とする製袋包装機。
【請求項2】スライド手段には、フイルムの蛇行を修正する蛇行防止手段が設けられている請求項1の製袋包装機。
【請求項3】蛇行防止手段は、フイルムの搬送経路内に間隔をおいて配置した1対の平行ローラと、該平行ローラをフイルムの搬送面内で回動させて、該平行ローラ間にS字状に掛け渡されたフイルムを搬送経路に対して傾斜させる調整手段とを具えている請求項2の製袋包装機。
【請求項4】平行ローラの一方のローラは、フイルムの張力を検出するロードセルに回転可能に支持されているとともに、該ロードセルの出力は、フイルムロールの繰り出しを制御する張力制御手段にフィードバック量として入力される請求項3の製袋包装機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、製袋包装機に関する。
【0002】
【従来の技術】図7には従来のこの種の製袋包装機の典型的なものが示されており、この製袋包装機は基体7に昇降可能に設置された機体2の後部に軸心が機体2の前後方向に対して、直角方向に設置された片持支持軸3に支持されたフイルムロール1から長尺のフイルム4を前方に繰り出し、繰り出されたフイルム4はガイドローラ8,9及びダンサローラ10等を経てフォーマー6に送られ、ここでチューブ状に形成しながら縦シール部材61でフイルム4の合わせ目をシールしてチューブ5を形成し、さらにそのチューブ5の上下をエンドシール部材62でシールして袋を成形するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのような製袋包装機においては、(1)フォーマー6のスカート部12に円滑にフイルム4を供給して、良好なチューブ5を形成することができるように、ガイドローラ11はスカート部12に近接して設けられて、該ガイドローラ11でフイルム4をフォーマー6に沿わせるようにしている。ところがこのガイドローラ11は、フイルム4の装着時やフォーマー6の交換時に邪魔になるので、邪魔にならない位置に退避させなければならないが、そのためのスカート部12に対するガイドローラ11のセット、リセットを手動で行わなければならず、その作業が煩わしいのに加えて製袋包装機の作業性を悪くしている。また(2)フイルム4の合わせ目を適切な量に保持するため、フイルム4の蛇行を防止することが必要であり、そのためにフォーマー6の前段に蛇行防止手段が設けられている。そしてこの蛇行防止手段は蛇行制御の応答性を良好にするために、なるべくフォーマー6の近くに設置するのがよいのであるが、このようにするとフイルム4の装着時やフォーマー6の交換時に邪魔になる。さらに(3)蛇行防止手段のほかに蛇行を検出する装置も必要となって、部品数が増え製袋包装機の構造を複雑にするというような各種の問題があった。
【0004】そこでこの発明の目的は、前記のような従来の製袋包装機のもつ問題を解消し、フイルムの装着時やフォーマーの交換時等にガイドローラ及び蛇行防止手段を、人手によらずに邪魔にならない位置に自動的に移動させて、製袋包装機の作業性を良好にし、部品数を減らしてコンパクトとなった製袋包装機を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は前記のような目的を達成するために、フイルムロールから繰り出されたフイルムをフォーマーでチューブ状に形成しながらフイルムの合わせ目をシールし、さらにそのチューブの上下をエンドシールして袋を成形するようになっている製袋包装機において、前記フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのガイドローラを、前記スカート部に対して前記ガイドローラと一体で接近と離間とが可能なスライド手段に、前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保って前記ガイドローラの両端を枢支して設けるとともに、前記スライド手段を、前記ガイドローラと前記フィルムの移動方向との角度を直角に保ったまま前記スライド手段を前記フィルムの移動方向に前進および後退させる移動機構と該移動機構を駆動するモータとを備え前記ガイドローラを前記スカート部の隣接位置で自動停止させる位置決め手段に連係したことを特徴とするものである。そしてスライド手段には、フイルムの蛇行を修正する蛇行防止手段が設けられており、蛇行防止手段は、フイルムの搬送経路内に間隔をおいて配置した1対の平行ローラと、該平行ローラをフイルムの搬送面内で回動させて、該平行ローラ間にS字状に掛け渡されたフイルムを搬送経路に対して傾斜させる調整手段とを具えていて、その平行ローラの一方のローラは、フイルムの張力を検出するロードセルに回転可能に支持されているとともに、該ロードセルの出力は、フイルムロールの繰り出しを制御する張力制御手段にフィードバック量として入力される。
【0006】
【作用】前記のようなこの発明において、フイルムの装着時やフォーマーの交換時にはその作業の邪魔にならないように、スライド手段が移動することによってガイドローラ及び蛇行防止手段を邪魔にならない位置に退避させ、該作業の終了後スライド手段によってこれらを近接位置に復帰されることとなるが、その際このガイドローラは、位置決め手段によるスライド手段の作動によってスカート部の隣接位置で停止させられる。またフイルムが蛇行すると、蛇行防止手段によって蛇行が矯正されてフイルムの合わせ目を適切な量に保持することとなり、その矯正はフイルムの搬送経路内に間隔をおいて配置した1対の平行ローラを、調整手段によってフイルムの搬送面内で回動させて、該平行ローラ間にS字状に掛け渡されたフイルムを搬送経路に対して傾斜させることによって行われる。そして前記平行ローラの一方のローラは、フイルムの張力を検出するロードセルに回転可能に支持されていて、該ロードセルの出力がフイルムロールの繰り出しを制御する張力制御手段にフィードバック量として入力されて張力制御が行われる。
【0007】
【実施例】図面に示すこの発明の実施例において、前記従来の製袋包装機と同様な部分については図示するのを省略し、また図示した部分には同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる部分について説明する。15は機械本体の天板であって、フォーマー6の反対側の上部にフイルム4の移動方向と直角向きにガイドローラ16が枢支され、天板15の上面にはユニットベース17が設けられ、このユニットベース17の上面にはガイドローラ16からフォーマー6に向かって1対のガイドレール18が設けられている。ユニットベース17の上方に間隔をおいてベース19が平行に配置され、このベース19の裏面にはガイドレール18に係合して摺動するスライダ21が取付けられ、またフォーマー6寄りの表面にはガイドローラ16と平行にガイドローラ32が枢支されている。ベース19の裏面には本体天板及びユニットベース17に設けられている開口を貫通している1対の脚部22が垂設され、これらの脚部22を連結する連結杆23にナット24が設けられ、このナット24は機体本体に設けられたモータ26によって回動され、かつフイルム4の移動方向に沿って配置されているねじ棒27に螺合している。
【0008】フイルム4の合わせ目を適切な量に保持するための、フイルム4の蛇行防止手段31がフォーマー6の前段に設けられている。この蛇行防止手段31において、ベース19の表面に回動板34の基端部がピン33によって枢支され、この回動板34のガイドローラ16寄り表面にガイドローラ30が平常時には互いに平行となるように枢支され、さらに同表面にこのガイドローラ30からガイドローラ16の方に向かって順次モータ37、ロードセル38が設けられ、ロードセル38には揺動レバー29の基端が枢支され、ロードセル38と揺動レバー29との間に引張ばね35が張設されており、揺動レバー29の先端にはテンション検出ローラ36が枢支され、このテンション検出ローラ36はガイドローラ30より前方上部においてこれと平行に配置され、したがってフイルム4はこれらのローラ30,36にS字形に懸張され、モータ37の作動軸は回動板34の開口を貫通して、その先端にはピニオン39が取付けられ、このピニオン39はベース19の扇形ラック40と噛合している。ベース19の先端部にはフォーマー6のスカート部12の先端位置を検知するセンサ41が設けられている。フォーマー6の取付裾部42には図5に示すように複数の小穴43でバイナリーコード化された表記部が設けられており、機械本体にはこれを検知する図示しない光電管からなる検知器が設けられている。
【0009】前記のようなものにおいて、図示しない支持軸に支持されたフイルムロールから繰り出されたフイルム4が、ガイドローラ16からテンション検出ローラ36、ガイドローラ30,32、スカート部12を経て、フォーマー6によりチューブ状に形成されながらフイルムの合わせ目がシールされ、さらにそのチューブの上下がエンドシールされて袋が成形されることとなる。
【0010】前記のようにして袋を成形する際、それを円滑に行うためにガイドローラ32をフォーマー6のスカート部12に近接した位置に配置して、該ガイドローラ32でフイルム4をフォーマー6に沿わせるようにしていることが望ましいので通常そのようにしている。ところがこのような位置にあるガイドローラ32は、フイルム4の装着時やフォーマー6の交換時に邪魔になるので、邪魔にならない位置に退避させなければならない。そのためこの装置ではモータ26を作動してねじ軸27を回動し、これに螺合しているナット24及びこれが取付けられている連結杆23、脚部22を介してベース19を後退させることにより、ガイドローラ32をスカート部12から離間することとなる。そして所要の作業の終了後モータ26を逆方向に作動してベース19を前進させ、センサ41がスカート部12の先端を検知すると、その検知信号によりモータ26を停止する。この場合ねじ軸27とナット24とからなる移動機構に換えてエンドレスベルトのようなものを用いてもよい。
【0011】前記の際、ガイドローラ16からスカート部12の中間においてフイルム4が蛇行すると、フイルムの側縁を挾むようにして設けられた図示しないエッジセンサ等によってこれを検知し、その信号により蛇行防止手段31のモータ37が作動してベース19に設けられた扇形ラック40と噛合するピニオン39を回動し、回動板34をピン33を中心に回動させ、この回動板34に設けられた平行しているテンション検出ローラ36及びガイドローラ30をフイルム4の搬送面内で搬送経路に対して傾斜させることにより、これらの両ローラ30,36間にS字状に掛け渡されたフイルム4の蛇行を矯正することとなる。このような蛇行防止手段31は、ガイドローラ32と同様にフォーマー6の近くに設置するのがよいのであるが、このようにするとフイルム4の装着時やフォーマー6の交換時に邪魔になるのが、前記のようにガイドローラ32とともにベース19に設けられていて、ガイドローラ32といっしょになって進退するので邪魔になることがない。なおテンション検出ローラ36はフイルム4の装着時に邪魔にならないように、図2に2点鎖線で示す位置へ回動する。
【0012】前記のようにフイルム4が移動する際、そのテンションがテンション検出ローラ36を介してロードセル38に伝えられて計測され、その計測値が設定値を超えると、その超過量がフイルムロール1の繰り出しを制御する図示しない張力制御手段にフィードバックされて、該張力制御手段が作動して繰り出しが行われ、このようにしてテンションの調整が行われる。
【0013】ところでフォーマー6は、包装される物品又は成形する袋のサイズ等によって、図5に示すようにその直径D及びスカート部12を大小異ったサイズのものが使用される。その結果そのスカート部12の先端とガイドローラ32との相対的位置を同じ状態にすることとすると、フォーマー6の大小によって、その中心線とガイドローラ32の中心との距離は、図3,4に示す大小距離L,lのように相違して、両者の間に距離xの差が生ずるので、そのような場合にはフォーマー6のスカート部12に対するガイドローラ32の位置決めを行わなければならない。そのために例えばモータ26の駆動軸にエンコーダを設け、このエンコーダの値でガイドローラ32の位置決めを行うようにしておくとともに、図示しないメモリを設けてこのメモリにはフォーマー6の各サイズに対応させてガイドローラ32の停止位置すなわちエンコーダの値を登録しておく。このようなものによってガイドローラ32の位置決めを行うに際しては、ガイドローラ32をいったん最後部の退避位置まで後退させて停止してフォーマー6を取替え、その小穴43によって機械本体に設けられた図示しない光電管でフォーマー6のサイズを読み取り、このサイズ情報に基づいてメモリからそのサイズに対応するガイドローラ32の停止位置を読み出して、エンコーダでモータ26を駆動してガイドローラ32を前記の停止位置から所定の位置まで移動した後停止させることとなり、この際のフローチャートを図6に示している。このようにすることによって、ガイドローラ32の精度の高い位置決めが可能となり、また小穴43によって読み取られたフォーマー6の情報に基づいて、包装条件や動作メニュー等も選択することができる。
【0014】
【発明の効果】この発明は前記のようであって、フイルムロールから繰り出されたフイルムの合わせ目をフォーマーでチューブ状に形成しながらフイルムの合わせ目をシールし、さらにそのチューブの上下をエンドシールして袋を成形する際、前記フォーマーのスカート部にフイルムを沿わせるためのガイドローラを、スカート部に対して近接と離間とが可能なスライド手段に設けるとともに、該スライド手段を前記ガイドローラをスカート部の隣接位置で停止させる位置決め手段に連係し、スライド手段にはフイルムの蛇行を修正する蛇行防止手段が設けられていて、フイルムの装着時やフォーマーの交換時にその作業の邪魔にならないように、スライド手段が移動することによってガイドローラ及び蛇行防止手段を邪魔にならない位置に退避させ、該作業の終了後スライド手段によってこれらを近接位置に復帰させるので、フイルムの装着時やフォーマーの交換時等にガイドローラ及び蛇行防止手段を、人手によらずに邪魔にならない位置に自動的に移動させて、製袋包装機の作業性を良好にするという効果がある。そして蛇行防止手段は、フイルムの搬送経路内に間隔をおいて配置した1対の平行ローラと、該平行ローラをフイルムの搬送面内で回動させて、該平行ローラ間にS字状に掛け渡されたフイルムを搬送経路に対して傾斜させる調整手段とを具え、フイルムが蛇行すると1対の平行ローラを、調整手段によってフイルムの搬送面内で回動させ、フイルムを搬送経路に対して傾斜させることにより蛇行を矯正するようになっているので、フイルムの蛇行が自動的にしかも確実に矯正されてフイルムの合わせ目を適切な量に保持するという効果がある。また平行ローラの一方のローラは、フイルムの張力を検出するロードセルに回転可能に支持されているとともに、フイルムの張力に基づくロードセルの出力は、フイルムロールの繰り出しを制御する張力制御手段にフィードバック量として入力されるようになっているので、フイルムの張力が自動的にしかも確実に調整されるという効果がある。このようにして全体として作業性が良好であって部品数が少なく、コンパクトとなっているという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の要部の斜面図である。
【図2】同上の一部切欠正面図である。
【図3】同上の小ホッパの際のフイルム蛇行手段の配置図である。
【図4】同上の大ホッパの際のフイルム蛇行手段の配置図である。
【図5】同上のホッパの1例の斜面図である。
【図6】同上のフローチャートである。
【図7】この発明と同種の従来の典型的な製袋包装機の斜面図である。
【符号の説明】
1 フイルムロール
3 支持軸
4 フイルム
5 チューブ
6 フォーマー
15 本体天板
16 ガイドローラ
17 ユニットベース
18 ガイドレール
19 ベース
21 スライダ
22 脚部
23 連結杆
24 ナット
26 モータ
27 ねじ軸
29 揺動レバー
30 ガイドローラ
31 蛇行防止手段
32 ガイドローラ
33 ピン
34 回動板
35 引張ばね
36 テンション検出ローラ
37 モータ
38 ロードセル
39 ピニオン
40 扇形ラック
41 センサ
43 小穴
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2008-06-11 
結審通知日 2008-06-13 
審決日 2008-06-24 
出願番号 特願平3-198864
審決分類 P 1 123・ 121- YA (B65B)
P 1 123・ 534- YA (B65B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 原 慧  
特許庁審判長 石原 正博
特許庁審判官 熊倉 強
遠藤 秀明
登録日 1999-05-28 
登録番号 特許第2934067号(P2934067)
発明の名称 製袋包装機  
代理人 藤岡 宏樹  
代理人 藤岡 宏樹  
代理人 松井 佳章  
代理人 吉村 雅人  
代理人 吉村 雅人  
代理人 野村 泰久  
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