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審決分類 審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B26B
管理番号 1190015
審判番号 不服2006-25759  
総通号数 110 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2009-02-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2006-11-15 
確定日 2009-01-05 
事件の表示 特願2003-321187「梳き鋏用櫛刃の製造方法」拒絶査定不服審判事件〔平成17年 4月 7日出願公開、特開2005- 87256〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成15年9月12日の出願であって、平成18年5月31日付けで拒絶の理由が通知され、その指定期間内の同年7月18日に意見書の提出とともに明細書、特許請求の範囲について補正がなされたが、同年10月12日付けで拒絶の査定がなされ、これに対して同年11月15日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに、明細書、特許請求の範囲について補正がなされたものである。

第2 平成18年11月15日付けの手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成18年11月15日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。

[理由]
1 補正の内容の概要
本件補正は、特許請求の範囲について補正するものであって、その請求項1ないし4について、補正前後の記載を、補正箇所に下線を付して示すと以下のとおりである。

(1)補正前(平成18年7月18日付け)の特許請求の範囲
「【請求項1】
櫛刃の要素の先端全幅に曲線または折れ線形状の刃付けを備える梳き鋏用の櫛刃の製造方法であって、
前記櫛刃の原形となるブランクを準備するステップと、
前記ブランクの表面に機械加工を行う機械加工ステップと、
焼き入れを行い歪み取りを行うステップと、
刃先の要素を砥石により切り出すステップと、
加工されるべき刃先の幅方向の形状に対応する外周形状の刃付け用の回転砥石を準備するステップと、
前記砥石を刃先の要素に対応させて前記要素との相対距離を変えながら回転させ焼き入れ済の先端全幅に刃付けを行うステップとを含む梳き鋏用の櫛刃の製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の梳き鋏用の櫛刃の製造方法において、前記刃先の形状は刃先の方向に曲線または折れ線状であって、前記回転砥石は前記曲線の曲率半径より小さい曲率半径の断面を持つものか三角形の頂点状の断面形状をもつものである梳き鋏用の櫛刃の製造方法。
【請求項3】
請求項1記載の梳き鋏用の櫛刃の製造方法において、前記刃先の形状は刃先の方向に波線状または折れ線状である梳き鋏用の櫛刃の製造方法。
【請求項4】
請求項1記載の梳き鋏用の櫛刃の製造方法において、前記櫛刃の要素のピッチと刃付け用の回転砥石の基本移動ピッチを異ならせて刃先の形状を異ならした梳き鋏用の櫛刃の製造方法。」

(2)補正後(平成18年11月15日付け)の特許請求の範囲
「【請求項1】
櫛刃の要素の先端全幅に曲線または折れ線形状の刃を備える梳き鋏用櫛刃の製造方法であって、
前記櫛刃の原形となるブランクを準備するステップと、
前記ブランクの表面に機械加工を行う機械加工ステップと、
焼き入れを行い歪み取りを行うステップと、
櫛刃の要素を砥石により切り出すステップと、
加工されるべき櫛刃の要素の刃先の幅方向の形状に対応する外周形状の刃付け用の回転砥石を準備するステップと、
前記砥石を櫛刃の要素の刃先に対応させて前記要素との相対距離を、櫛刃の要素の長さ方向(y方向)の移動、および櫛刃の要素の厚さ方向に傾き(yz平面でz軸に対する傾き)を持つ方向への相対移動により変えながら回転させ焼き入れ済の櫛刃の要素の先端全幅に刃付けを行うステップとを含む梳き鋏用櫛刃の製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の梳き鋏用櫛刃の製造方法において、前記刃先の形状は刃先の方向に曲線または折れ線状であって、前記回転砥石は前記曲線の曲率半径より小さい曲率半径の断面を持つものか三角形の頂点状の断面形状をもつものである梳き鋏用櫛刃の製造方法。
【請求項3】
請求項1記載の梳き鋏用櫛刃の製造方法において、前記刃先の形状は刃先の方向に波線状または折れ線状である梳き鋏用櫛刃の製造方法。
【請求項4】
請求項1記載の梳き鋏用櫛刃の製造方法において、前記櫛刃の要素のピッチと刃付け用の回転砥石の基本移動ピッチを異ならせて刃先の形状を異ならした梳き鋏用櫛刃の製造方法。」

2 補正の適否
請求項1における補正は、補正前は「刃付け」、「梳き鋏用の櫛刃」、「刃先」、「刃先の要素」であったものを、補正後は「刃」、「梳き鋏用櫛刃」、「櫛刃」、「櫛刃の要素の刃先」としたものである。
また、要素との相対距離について、補正前は、「変えながら回転」であったものを、補正後は「櫛刃の要素の長さ方向(y方向)の移動、および櫛刃の要素の厚さ方向に傾き(yz平面でz軸に対する傾き)を持つ方向への相対移動により変えながら回転」としたものであるから、誤記の訂正、及び特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
また、請求項2ないし4における補正は、補正前は「梳き鋏用の櫛刃」であったものを、補正後は「梳き鋏用櫛刃」としたものであるから、誤記の訂正を目的とするものである。

そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下、「補正発明」という。)が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否かについて、検討する。

(1)補正発明
補正発明は、本件補正により補正がされた明細書及び図面の記載からみて、前記1の(2)の補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものと認める。

(2)引用刊行物記載の発明
原査定の拒絶の理由で、引用文献2として引用された本願出願前に日本国内で頒布された特開平11-19342号公報(以下、「刊行物」という。)には、以下の事項が記載されている。

(イ)特許請求の範囲
「【請求項1】櫛刃の要素の溝の底が櫛刃の表裏の面にそれぞれ連続する面取りがなされており櫛刃の要素の先端にV溝を設けた梳き鋏用櫛刃において、
前記櫛刃の原型となるブランクを準備し、
必要な表面の機械加工を行い、
焼き入れをし、
前記ブランク一枚と櫛刃の要素間の溝幅に相当する厚みをもつ砥石を対応させ、前記ブランクと砥石の相対位置を調整し、櫛刃の要素間の深溝加工とその溝の底の面取りをし、
前記櫛刃の要素の先端面に砥石によりV溝を加工して構成したことを特徴とする梳き鋏用櫛刃。
【請求項2】請求項1記載の梳き鋏用櫛刃において、
櫛刃の要素の先端面の仕上げ加工工程を焼き入れの後に設けたことを特徴とする梳き鋏用櫛刃。」

(ロ)段落0001?0002
「【発明の属する技術分野】本発明は櫛刃の底が面取りされている梳き鋏用櫛刃に関する。
【従来の技術】髪を梳くために梳き鋏が利用されている。梳き鋏は鋏の一方の刃が櫛状になっている。図8に典型的な梳き刃を示す。・・・」

(ハ)段落0007?0015
「【発明の実施の形態】まずはじめに、本願発明の櫛刃加工の工程を簡単に説明する。
(ステップ1)櫛刃の原型となるステンレス鋼のブランクを用意する。
(ステップ2)ブランクに孔5の孔明け加工をする(図1参照)。
(ステップ3)ブランクの面の研削(表裏および峰)を行う。刃先の研削を同時に行うこともある。
(ステップ4)前記ブランクに焼き入れし、歪み取りを行う。
(ステップ5)櫛刃の要素の先端面に相当する面の仕上げ加工をする。
(ステップ6)櫛刃の要素間の深溝を加工をする。
(ステップ7)前記深溝の底の面取り加工をする。
(ステップ8)櫛刃の要素の先端面にV溝加工をする。
ステップ1?3においてブランクの表面の加工を終了し、ステップ4により、スッテップ5以降の機械加工に先立ってブランク焼き入れと歪み取りを行うのが本願発明の特徴の一つである。このブランク焼き入れと歪み取りのあとにステップ5?6の機械加工を行う。
図1は、本発明による櫛刃の実施例を示す平面図、図2は図1に示した櫛刃の拡大平面図、図3は図2に示した櫛刃のB─B断面図、図4は図2に示した櫛刃のA─A断面図である。図5は機械加工の際の櫛刃のブランクと砥石の関係を説明するための斜視図である。各図において説明を容易にするためにx,y,zの軸とブランクの姿勢を対応させる。ブランクの両平面はx,y平面に略平行であり峰(または刃先の先端を結ぶ線)の方向をx、櫛の方向をy方向とし、ブランクの厚みの方向をzとする。
ステップ1で梳き刃の原型となるステンレス鋼のブランクを用意する。この実施例では、櫛の要素2・・2は稜線8から7(図2?4)に向かい次第に薄くなり、先端部は稜線7から20°?40°の傾きとなり先端の面2aは焼き入れ後に底面に対して80°の傾きを持つように機械加工される。そしてステップ2でブランクに孔5(図1および図5参照)の孔明け加工をする。この孔5は後述する溝加工の際のブランク支持の基準として利用される。その後、ステップ3でブランクの表面(表裏および峰)の研削をする。
ステップ4で前記ブランクの焼き入れをし、歪み取りを行う。この実施例では真空焼き入れを行っている。真空炉での焼き入れの温度は1030℃で、焼きなましの温度は200℃である。焼き入れ後歪み取りを行う、適当な機械的な衝撃を与えて歪みをとる。
焼き入れ歪みとりの後に、先端2aを80°に仕上げ加工をする。なお当初に仕上げが行われていて、仕上げの必要の無い場合も考えられるが、この実施例では焼き入れ後に回転砥石で正確な仕上げを行った。
櫛刃1の機械加工は、基本的にステンレス鋼のブランクの焼き入れ終了後、歪み取り後に行われる。なお、焼き入れ後の加工は砥石を用いる必要があり、前述した先行例のようにカッタを使用することはできない。櫛の要素2と隣接する櫛の要素2間を砥石で切削して深溝の切り込みを終了する。引き続き機械加工により面取りを行い谷と表裏の面を結ぶ曲面3a,3aを加工する。図6に前記溝の加工と面取りの際のブランクと砥石の位置関係を示している。x’は深溝の切り込みが終了した位置での砥石の回転中心軸の位置を示す。砥石の回転中心軸は常にブランクのx軸と平行である。図中11は、前記溝の加工終了時の砥石の先端の回転軌跡を示す。面取り部3aの一方の加工を終了したときの砥石の回転中心軸の位置をx''で示す。x,y平面に対する砥石の回転中心軸の位置を任意に変えることにより任意の面取りが可能となる。図中12,12は面取り終了時の砥石の先端の回転軌跡を示す。
この実施例ではブランクの表裏の面に対する3a,3aの面の傾きを緩くして、鞍部の高さを大きくし、z軸回りの力に充分耐える構造にしてある。櫛刃の要素の先端にV溝を加工する。図6中に要素の先端のV溝6の加工終了の時の砥石の先端の回転軌跡を13で示す。この砥石は前述した溝切り面取りの砥石とは異なったものである。そして相対位置を1ピッチずつずらして順次先端にV溝6・・6を形成する。この実施例では前述した溝切り面取りの砥石とは異なる砥石を使用したが、前記砥石を流用することも可能である。
図7は砥石の軸を固定位置にたもち、ブランクを砥石に対して移動させて、溝切り、面取りを行う例を図示している。なお図中14は砥石先端の回転軌跡を示す。 図中(I)の部分は溝切りの大部分と一方の面取りが終わった状態を示している。この状態からブランクを立てるように移動して溝の鞍部に達した状態を(II) に示す。さらにブランクの峰を右側に倒して他方の面取り中の状態を示す。
以上詳しく説明した実施例について、本発明の範囲内で種々の変形を施すことができる。前記砥石の先端形状が必ずしも半円状である必要はなく僅かに面取りをしたような形状でも良い。なお工具とブランクの位置関係はあくまで相対的であり、実施例に示した動きに拘束されるものではない。櫛刃の要素のV溝加工は深溝の加工に先立って行うこともできる。」

(ニ)摘記事項(ハ)の「(ステップ1)?(ステップ8)」という記載から、製造方法が記載されていることは、明らかである。

(ホ)摘記事項(ハ)の「x’は深溝の切り込みが終了した位置での砥石の回転中心軸の位置を示す。」、「図6中に要素の先端のV溝6の加工終了の時の砥石の先端の回転軌跡を13で示す。」という記載から、回転砥石を使用していることは明らかである。

上記摘記事項(イ)?(ハ)、認定事項(ニ)、(ホ)を、補正発明に照らして整理すると、刊行物には、次の発明が記載されていると認める。(以下、「引用発明」という。)
「櫛刃の要素の先端にV溝を備える梳き鋏用櫛刃の製造方法であって、
櫛刃の原型となるブランクを準備するステップと、
前記ブランクの表面に機械加工を行う機械加工ステップと、
焼き入れを行い歪み取りを行うステップと、
櫛の要素と隣接する櫛の要素間を砥石で切削して深溝の切り込みを行うステップと、
x,y平面に対する砥石の回転中心軸の位置を任意に変えることにより、任意の面取り加工を行うステップと、
櫛刃の要素の先端にV溝を形成するV溝形成用の回転砥石を準備するステップと、
前記砥石を櫛刃の要素の先端に対応させて、焼き入れ済の櫛刃の要素の先端を加工するステップとを含む梳き鋏用櫛刃の製造方法。」

(3)対比
補正発明と引用発明とを比較すると、後者の「櫛刃の原型」、「櫛の要素と隣接する櫛の要素間を砥石で切削して深溝の切り込みを行うステップ」は、前者の「櫛刃の原形」、「櫛刃の要素を砥石により切り出すステップ」に、それぞれ相当する。
また、補正発明の「櫛刃の要素の先端全幅に曲線または折れ線形状の刃」と、引用発明の「櫛刃の要素の先端にV溝」とは、「櫛刃の要素の先端の形状」という限りにおいて一致する。
そして、補正発明の「加工されるべき櫛刃の要素の刃先の幅方向の形状に対応する外周形状の刃付け用の回転砥石」と、引用発明の「櫛刃の要素の先端にV溝を形成するV溝形成用の回転砥石」とは、「加工されるべき櫛刃の要素の先端の形状を形成する回転砥石」という限りで一致する。

したがって、補正発明と引用発明とは、
「櫛刃の要素の先端の形状を備える梳き鋏用櫛刃の製造方法であって、
櫛刃の原形となるブランクを準備するステップと、
前記ブランクの表面に機械加工を行う機械加工ステップと、
焼き入れを行い歪み取りを行うステップと、
櫛刃の要素を砥石により切り出すステップと、
加工されるべき櫛刃の要素の先端の形状を形成する回転砥石を準備するステップと、
前記砥石を櫛刃の要素の先端に対応させて、焼き入れ済の櫛刃の要素の先端の形状を加工するステップとを含む梳き鋏用櫛刃の製造方法。」
で一致し、次の点で相違する。

[相違点1]
櫛刃の要素の先端の形状について、補正発明では、「櫛刃の要素の先端全幅に曲線または折れ線形状の刃」であるのに対し、引用発明では、櫛刃の要素の先端にV溝があり、V溝が刃であるか否か不明である点。
[相違点2]
加工されるべき櫛刃の要素の先端の形状を形成する回転砥石について、補正発明では、「加工されるべき櫛刃の要素の刃先の幅方向の形状に対応する外周形状の刃付け用の回転砥石であるのに対して、引用発明では、そのようになっていない点。
[相違点3]
補正発明では、砥石を櫛刃の要素の刃先に対応させて前記要素との相対距離を、櫛刃の要素の長さ方向(y方向)の移動、および櫛刃の要素の厚さ方向に傾き(yz平面でz軸に対する傾き)を持つ方向への相対移動により変えながら回転させ焼き入れ済の櫛刃の要素の先端全幅に刃付けを行っているのに対し、引用発明では、そのようになっていない点。

(4)判断
上記相違点について検討する。
[相違点1について]
櫛刃の要素の先端全幅に曲線または折れ線形状の刃を備える梳き鋏は、例えば、特開昭63-255088号公報、実願平4-89641号(実開平6-41670号)のCD-ROM、特開2000-317154号公報、登録実用新案第3031843号公報等に示すように、周知の事項である。
よって、引用発明に上記周知の事項を採用して、相違点1に係る構成とすることは、当業者が容易になし得たものである。

[相違点2について]
加工されるべき形状に対応する外周形状の回転砥石を使用することは、例えば、特開2001-62691号公報、特開平8-197407号公報等に示すように、周知の事項であり、これにより加工効率の向上が期待される。
よって、効率向上の観点から、引用発明に上記周知の事項を採用して、相違点2に係る構成とすることは、当業者が容易になし得たものである。
なお、請求人は、審判請求書の請求の理由において、「焼き入れ歪みとり後の全幅刃付けの加工は、当業界で本件出願人のみが実施している。」(第7ページ第15?16行)と主張するが、焼き入れ歪みとり後であっても、全幅加工により効率向上が図られることは同様であるから、適用が困難とまでは認められない。

[相違点3について]
上記摘記事項(ハ)の末尾に「なお工具とブランクの位置関係はあくまで相対的であり、実施例に示した動きに拘束されるものではない。」と記載されていることから、櫛刃の原形となるブランクと、櫛刃の要素を切り出す際の砥石等の工具との相対移動、すなわち、工具移動経路は、最終加工形状である梳き鋏の形状等に応じて、当業者が適宜選択する事項である。
そうすると、引用発明において、砥石によって櫛刃の要素の先端を加工する際に、相違点3のような動作を行い、櫛刃の要素の先端に刃付けを行うようにすることは、当業者が容易になし得たものである。

そして、補正発明の効果も、引用発明、周知の事項から予測しうる程度のものであって、格別なものではない。

以上のとおりであるので、補正発明は、本願出願前に日本国内で頒布された刊行物記載の発明、周知の事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

3 むすび
以上のとおりであるので、本件補正は、特許法(平成18年法律第55号による改正前)第17条の2第5項において準用する特許法第126条第5項の規定に違反するので、改正前特許法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は、前記のとおり却下されたので、本件出願の請求項1ないし4に係る発明は、平成18年7月18日付け手続補正書により補正がされた明細書及び図面の記載から見て、請求項1ないし4に記載された事項により特定されるとおりのものと認める。その特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、前記第2の1の(1)に記載したとおりである。

2 引用刊行物記載事項
これに対して、原査定の拒絶の理由に引用された刊行物の記載事項は、前記第2の2の(2)に示したとおりである。

3 対比・判断
本願発明は、前記第2の2で述べたとおり、補正発明の特定事項から、前記限定事項が省かれたものである。
そうすると、前記第2の2の(4)で検討したとおり、本願発明は、同様に刊行物記載の発明、周知の事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

4 むすび
以上のとおりであるので、本願発明は、刊行物記載の発明、周知の事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願発明は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2008-02-13 
結審通知日 2008-02-19 
審決日 2008-03-03 
出願番号 特願2003-321187(P2003-321187)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (B26B)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 中島 成  
特許庁審判長 千葉 成就
特許庁審判官 鈴木 孝幸
加藤 昌人
発明の名称 梳き鋏用櫛刃の製造方法  
代理人 井ノ口 壽  
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