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審決分類 審判 全部申し立て 2項進歩性  G11B
管理番号 1190611
異議申立番号 異議2001-72106  
総通号数 110 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許決定公報 
発行日 2009-02-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-07-31 
確定日 2008-09-16 
異議申立件数
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第3130501号「番組サーチ装置および番組サーチ方法」の請求項1ないし8に係る特許に対する特許異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 訂正を認める。 特許第3130501号の請求項1ないし4に係る特許を取り消す。 
理由
1.手続の経緯
特許第3130501号の請求項に係る発明についての出願は、昭和63年6月6日に特許出願した特願昭63-138679号の一部を平成10年3月10日に新たな特許出願(特願平10-58567号)とし、平成12年11月17日にその発明について特許権の設定の登録がなされた後、その特許について、特許異議申立人生田幸子及び小林勝男より特許異議の申立てがなされ、平成13年10月4日付けで取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成13年12月17日に特許異議意見書が提出され、平成14年2月6日付けで再び取消しの理由が通知され、その指定期間内である平成14年4月8日に特許異議意見書が提出されるとともに訂正請求(平成14年9月26日付けで取下げ)がなされ、平成14年4月19日付けで取消理由を兼ねた訂正拒絶理由が通知され、その指定期間内である平成14年7月4日に特許異議意見書が提出され、平成14年7月19日付けで再び取消理由を兼ねた訂正拒絶理由が通知された後、その指定期間内である平成14年9月26日に特許異議意見書が提出されるとともに訂正請求がなされたものである。

2.訂正の適否について

〔2-1〕訂正の内容
上記「1.」に示したとおり、特許権者がなした平成14年4月8日付けの訂正請求は平成14年9月26日付けで取り下げられているので、特許権者が求めている訂正の内容は、平成14年9月26日の訂正請求書に示された以下のとおりのものである。

(1) 訂正事項a
特許査定時の明細書の特許請求の範囲の記載を以下のとおり訂正する。
「【請求項1】
少なくともテレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻とを含む情報が電子化されて予め記憶された記憶手段と、
所望の番組内容を指定するための指定手段と、
を備え、
電源を投入すると、その日の番組表の一部を表形式で表示するものであり、
毎週キーが入力された場合には、上記記憶手段に記憶されている翌週以降のテレビ放送の内容のなかから、上記指定手段により指定された内容と同一の番組を、異なる時間帯の番組よりサーチするサーチ手段と、
受信されたテレビの放送内容から、特定の放送内容を抽出するチューナと、
上記サーチ手段によってサーチされた番組の放映開始時刻になると、その放送内容を上記チューナに抽出させる放送内容出力手段と
を備えたことを特徴とする番組サーチ装置。
【請求項2】
請求項1に記載の番組サーチ装置において、
上記チューナが抽出した放送内容を録画するためのビデオ録画装置を備えており、
上記記憶手段が、
少なくともテレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻と放映終了時刻とを含む情報が電子化されて予め記憶されたもの、であり、
上記放送内容出力手段が、
上記サーチ手段によってサーチされた番組に関して上記記憶手段に電子化されて記憶された情報に基づき、その番組の放映開始時刻になると、その放送内容を上記チューナに抽出させ、その番組の放映終了時刻まで上記ビデオ録画装置に録画させるもの
であることを特徴とする番組サーチ装置。
【請求項3】
少なくともテレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻とを含む情報を電子化したものを予め記憶しておき、
電源を投入すると、その日の番組表の一部を表形式で表示し、
所望の番組内容が指定され、更に毎週キーが入力された場合には、上記記憶されている翌週以降のテレビ放送の内容のなかから、上記指定された内容と同一の番組を、異なる時間帯の番組よりサーチし、
該サーチされた番組の放映開始時刻になると、その放送内容をチューナに抽出させる
ことを特徴とする番組サーチ方法。
【請求項4】
請求項3に記載の番組サーチ方法において、
少なくともテレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻と放映終了時刻とを含む情報を電子化したものを予め記憶しておき、
該記憶された情報に基づき、その番組の放映開始時刻になると、その放送内容を上記チューナに抽出させ、その番組の放映終了時刻までビデオ録画装置に録画させる
ことを特徴とする番組サーチ方法。」

(2) 訂正事項b
上記特許請求の範囲の訂正に伴い、特許査定時の明細書における発明の詳細な説明の段落[0005]、[0006]、[0007]、[0029]の記載を訂正する。

〔2-2〕訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・ 変更の存否
(1) 訂正事項aについて
上記訂正事項aは、特許査定時の特許請求の範囲の請求項1、2及び同請求項5、6を削除し、項番を繰り上げるとともに、同請求項3、7に対し、番組内容を表示する時期について「電源を投入すると、その日の番組表の一部を表形式で表示する」と限定し、また、サーチ手段がサーチを開始する時期について「毎週キーが入力された場合」と限定しようとするものであるから、特許請求の範囲を減縮することを目的とした明細書の訂正に該当する。
(2) 訂正事項bについて
上記訂正事項bは、特許査定時の請求項が上記のように訂正されたことに対応して発明の詳細な説明の記載を訂正するものであり、明りょうでない記載の釈明を目的とした訂正に該当する。
また、訂正事項a、bのいずれも新規事項の追加に該当せず、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
(3) 訂正請求に対するむすび
したがって、上記訂正は、特許法第120条の4第3項で準用する平成6年法律第116号による改正前の特許法第126条第1項ただし書、及び同条第2項の規定に適合するので、当該訂正を認める。

3.特許異議申立てについて

〔3-1〕申立ての理由の概要
異議申立人生田幸子は、本件出願の請求項1?8に係る発明は、原出願である特願昭63-138679号(昭和63年6月6日出願)の出願当初の明細書及び図面に記載されていない事項を含んでいるので、本件出願は適法な分割出願とは認められず、出願日の遡及は認められないものであり、現実の出願日である平成10年3月10日が本件出願日である。本件の請求項1、2、5及び6に係る発明は、本件出願前に公知の原出願に係る公開公報である特開平1-307944号公報に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件の請求項1、2、5及び6に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべき旨、また、本件の請求項3、4、7、及び8に係る発明は、原出願に係る公開公報である特開平1-307944号公報に記載された発明であるから、本件の請求項3、4、7、及び8に係る発明の特許は、特許法第29条第1項第3号の規定に違反してされたものであり、取り消されるべき旨、主張する。
また、上記異議申立人生田幸子は、証拠方法として甲第1?3号証を提出し、本件の請求項1?8に係る発明は、甲第1号証(特開昭62-60377号公報)、及び甲第2号証(特開昭62-60372号公報)に記載された発明、もしくは、甲第3号証(米国特許第4,706,121号明細書(1987-11-10))に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件の請求項1?8に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべき旨、主張する。
異議申立人小林勝男は、証拠方法として、甲第1号証(米国特許第4,706,121号明細書)、甲第2号証(特開昭60-218981号公報)、甲第3号証(特開昭60-236591号公報)、甲第4号証(特開昭62-60378号公報)、甲第5号証(特開昭58-137334号公報)、及び、参考資料1(特開平49-135513号公報)を提出し、本件の請求項1?3に係る発明は、甲第1?4号証に記載された発明に基づいて、本件の請求項4に係る発明は、甲第1?5号証に記載された発明に基づいて、本件の請求項5?7に係る発明は、甲第1?4号証に記載された発明に基づいて、本件の請求項8に係る発明は、甲第1?5号証に記載された発明に基づいて、それぞれ当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件の請求項1?8に係る発明の特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、取り消されるべき旨主張する。

〔3-2〕取消理由通知の概要
当審で通知した取消理由の概要は、次のとおりである。

(1)平成13年10月4日付けの取消理由通知
<取消理由の1>(省略)
<取消理由の2>(省略)
<取消理由の3>
本件請求項1?8に係る特許は、生田幸子及び小林勝男がそれぞれ申し立てた特許異議申立書記載の理由の証拠として示された本件出願前に日本国もしくは米国において頒布された下記の各刊行物に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有するものが、容易に発明をすることができたものと認められるので、本件特許は、特許法29条第2項の規定に違反してなされたものである。

1、米国特許第4,706,121号明細書
2、特開昭60-218981号公報
3、特開昭62-60377号公報
4、特開昭62-60372号公報
5、特開昭60-236591号公報
6、特開昭62-60378号公報
7、特開昭58-137334号公報
8、特開昭49-135513号公報

(2)平成14年2月6日付けの取消理由通知の概要
A.特許法第40条の検討
本件の設定登録時の請求項1?8に係る発明は、分割時の願書に添付された明細書及び図面にない構成を含む発明であるから、分割時の明細書及び図面の要旨を変更するものと認められるので、この出願は特許法第40条の規定により、この出願の出願日は、上記請求項1・2・5・6に関しては補正された平成11年4月15日に、請求項3・4・7・8に関しては平成12年5月9日に繰り下がるものと認める。
B.取消理由
<取消理由の1>
本件特許は、上記Aの理由により、分割出願後の平成11年4月15日付手続補正書により補正された明細書並びに請求項に記載される発明は、分割時の明細書の要旨を変更するものと認められるので、特許法第40条の規定により、本件請求項1?8に記載の発明の出願日は上記したように手続補正が行われた平成11年4月15日もしくは平成12年5月9日にに繰り下がるものと認められるので、本件の請求項1?8に記載の発明は、本件の分割の元となった原出願の特開平1-307944号公報の刊行物記載発明もしくは分割出願の特開平10-247344号公報の刊行物記載発明と同一の発明かもしくはこれらいずれかの刊行物記載発明から当業者が容易に発明をすることができたものと認められるので、特許法第29条第1項第3号もしくは特許法第29条第2項の規定に違反して特許されたものである。
<取消理由の2>
本件請求項1?8に記載の発明は、下記2の点において、明細書の記載が不備のまま特許されたものである。そして上記Aで述べたように、出願日が平成11年もしくは平成12年に繰り下がるので、特許法第36条第4項並びに第6項の規定により、もしくは分割要件が認められる更には訂正請求により分割要件が認められるようになったとしても旧法特許法第36条第第3項及び第4項の規定に違反して特許されたものである。(以下略)
<取消理由の3>
本件請求項1?8に係る特許は、生田幸子及び小林勝男がそれぞれ申し立てた特許異議申立書記載の理由の証拠として示された本件出願前に日本国もしくは米国において頒布された下記3の各刊行物に記載された発明に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有するものが、容易に発明をすることができたものと認められるので、本件特許は、特許法29条第2項の規定に違反してなされたものである。
記3
1、米国特許第4,706,121号明細書
2、特開昭60-218981号公報
3、特開昭62-60377号公報
4、特開昭62-60372号公報
5、特開昭60-236591号公報
6、特開昭62-60378号公報
7、特開昭58-137334号公報
8、特開昭49-135513号公報

(3)平成14年4月19日付けの(取消理由通知を兼ねる)訂正拒絶理由通 知(省略)

(4)平成14年7月19日付けの(取消理由通知を兼ねる)訂正拒絶理由通 知の概要
<理由1>
訂正請求項3は、設定登録時請求項7の
「【請求項7】 少なくともテレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻とを含む情報を電子化したものを予め記憶しておき、所望の番組内容が指定されると、上記記憶されているテレビ放送の内容のなかから、上記指定された内容と同一の番組を、異なる時間帯の番組よりサーチし、該サーチされた番組の放映開始時刻になると、その放送内容をチューナに抽出させることを特徴とする番組サーチ方法。」
を、項を繰り上げて訂正請求項3とし、下記の訂正事項(a)を特許請求の範囲の減縮を目的として、訂正事項(b)を明りょうでない記載の釈明を目的としてそれぞれ訂正しようとするものである。
訂正請求項3
「【請求項3】 少なくともテレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻とを含む情報を電子化したものを予め記憶しておき、
(a) 電源を投入すると、その日の番組表の一部を表形式で表示し、
(b) 毎週キーが入力された場合には、上記記憶されている翌週以隆のテレビ放送の内容のなかから、上記指定された内容と同一の番組を、異なる時間帯の番組よりサーチし、
該サーチされた番組の放映開始時刻になると、その放送内容をチューナに抽出させることを特徴とする番組サーチ方法。」
この訂正事項(a)・(b)は請求人の申し立てるとおりの訂正の目的で訂正するものと認められるが、この訂正請求項3には、設定登録時請求項7の「所望の番組内容が指定されると、」という構成が、訂正の理由においてその訂正の目的が説明されないまま削除されている。
そこで検討するに、
特許請求項の構成の削除は、特許法等の一部を改正する法律(平成6法律116号)附則第6条第1項の規定によりなお従前の例によるとされる平成11年改正前の特許法第126条第1項ただし書きの何れの規定にも該当しない。
<理由2>
本件訂正発明は、仮に訂正が認められるとしても、下記の点において特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律116号)附則第6条第2項の規定により、なお従前の例によるとされる昭和62年法特許法第36条第4項の規定を満たしていない。

(1) 訂正請求項3の第3段落に「上記指定された内容と同一の番組」とあるが、この記載より前に番組を指定する構成はなく、「上記」と前に記述された構成を引用する記載は文意不明である。
(2) 上記(1)で指摘した事項に関連して、 訂正請求項3の構成では、番組を指定する手段が欠如しており、方法の発明としての構成が不備である。
(新たな訂正請求を行う場合には、平成14年4月8日付訂正請求を取り下げた上で請求されたい。)

〔3-3〕特許法第29条第2項違反について
(1)本件発明
特許第3130501号の請求項1?4に係る発明は、平成14年9月26日付けの訂正明細書の特許請求の範囲の請求項1?4に記載されたとおりのものである(上記「2.〔2-1〕(1)」を参照。以下、「本件発明1」?「本件発明4」という。)。

(2)取消理由通知で引用された刊行物
当審で通知した平成13年10月4日付け、及び、平成14年2月6日付けの取消理由通知において引用した次の刊行物1には、以下の技術事項からなる発明が図面とともに記載乃至開示されている。

<刊行物1>(米国特許第4,706,121号明細書)
TV SCHEDULE SYSTEM AND PROCESS(TVスケジュールのシステムと方法)に関するものである。
(i)「1. 発明の分野
本発明は、ユーザがスケジュールから予め選択した番組を呈示するよう、テレビ受像機を制御するための電子システムと方法に関する。特に、本発明は、種々の形で組み合わせられる選択基準をユーザが使用して放送番組の選択を行うことができるようにする電子システムと方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、放送形態のスケジュール情報を受信し、次いでそのスケジュール情報を処理して選択を行う電子システムと方法に関する。本発明はさらに、ユーザがメニューから簡単な選択を行うことにより、ビデオ・カセット・レコーダ(VCR)を無人でプログラムできるようにするシステムに関する。」(第1欄第10?24行)
(1. Field of the Invention
This invention relates to an electronic system and a process for controlling a television set to present programs selected in advance from a schedule by a user. More particularly, it relates to such an electronic system and process which allows the user to make the broadcast program selection using criteria that can be combined in different ways. Most especially, the invention relates to such an electronic system and process which receives the schedule information in broadcast form and then processes the schedule information to make the selections. The invention further relates to a system that will enable a user to program a video cassette recorder(VCR)for unattended operation by making a simple selection from a menu.)

(ii)「本発明のまたさらに別の目的は、選択された放送番組の時刻にテレビ受像機がオンになっているかどうかを判定し、テレビ受像機がオンになっていない場合、選択された番組をVCRまたは他の番組録画装置に自動的に供給する該システム及び方法を提供することである。
・・・(中略)・・・
本発明のまたさらに別の目的は、多数の番組シリーズ中の一つの番組を選択し、シリーズ中の残りの番組を自動的に含めることのできる該システム及び方法を提供することである。」(第3欄第24?38行)
(It is still another object of the invention to privide such a system and process which will determine if the television set is turned on at the time of the selected broadcast program and automatically supply the selected program to a VCR or other program recording device if the television set is not turned on.
・・・・・
It is a still further object of the invention to povide such a system and process which is capable of selecting a single program in a multiple program series and automatically including the rest of the program in the series.)

(iii)「記憶手段はデータ・プロッセッサによって選択された番組に関するスケジュール情報を受信するよう接続される。プログラム可能なチューナがテレビ受信機への接続のために提供される。プログラム可能チューナは、データ・プロセッサからの制御信号を受信するよう接続されるので、選択された番組の放送時に、選択された番組に関する放送信号をテレビ受信機に供給することができる。」(第4欄第44?52行)
(A storage means is connected to receive the schedule information for programs selected by the data processor. A programmable tuner is provided for connection to the television receiver. The programmable tuner is connected to receive control signals from the data processor for causing the programmable tuner to supply broadcast signals for the selected programs to the television receiver at the time of the selected program broadcasts.)

(iv)「本システムは多量のスケジュール情報を検索し視聴者の選択基準を満たす番組を発見するので、番組選択は手動選択よりはるかに容易かつ高速になる。」(第5欄第23?27行)
(Because the system will search through a volume of schedule information to find programs meeting the viewer's selection criteria, the program selection is much easier and more rapid with the system of this invention than with manual selection.)

(v)「図3は、図1のFM受信機システム20と組み合わせて使用される受信機及びテレビ受信機制御システム90のブロック図である。FMアンテナ92はシステム20からの放送信号を受信し、同信号は線路96上でFM受信機94に供給される。FM受信機94はFM放送信号を線路100上のSCA副搬送波復号器98に供給する。復号器98はFM放送信号からスケジュール情報信号を分離し、スケジュール情報信号を線路104上のデータ復調器102に供給する。データ復調器102はスケジュール情報信号をデジタル形式に変換し、デジタル・スケジュール・データ信号を線路108上のシステム制御ユニット106、特にシステム制御ユニット106のCPU110に供給する。メモリ111は113でCPU110に接続される。
・・・(中略)・・・
CPU110は、ユーザ選択に基づいて、線路134上のプログラム可能TVチューナ132に制御出力を供給する。ユーザ選択基準に基づいてスケジュール情報から選択された番組を識別する情報が、CPU110によってメモリ111に記憶される。」(第7欄第33?64行)
(FIG.3 is a block diagram of a receiver and television receiver control system 90 which is used in combination with the FM transmitter system 20 of FIG.1. An FM antenna 92 receives the broadcast signals from the system 20, which are supplied to FM receiver 94 on line 96. FM receiver 94 supplies the FM broadcast signals to an SCA subcarriar decorder 98 on line 100. The decoder 98 strips the schedule information signals from the FM broadcast signals and supplies the schedule information signals to a data demodulator 102 on line104. The data demodulator 102 converts the schedule information signals to digital form and supplies the digital schedule data signals to system control unit 106 on line 108, more paticularly, to CPU 110 of the system control unit 106. A memory 111 is connected to the CPU 110 at 113.
・・・・・
The CPU 110 supplies control outputs, based on user selections, to a programmable TV tuner 132 on line 134. Information identifying programs selected from the schedule information on the basis of the user selection criteria is stored in memory 111 by the CPU 110.)

(vi)「 MGマスタ・ガイド・モード
このモードでは、一覧表示から番組を直接選択できる。平均的なユーザにとって、マスタ・ガイド(MG)モードが使用する唯一のモードである。MGモードにアクセスするには、MGキー222を一度押す。MGモードを出るにはMGキー222をもう一度押すか、ポインタが所望の番組の一にある場合SELキー228を押す。 TVキーが押された後、TVスケジューラ160が手動モードにある場合、キーボード220は数字キーだけを押すことで従来のTVセレクタとして使用される。手動チャンネル・セレクタとして使用される場合、新しいチャンネルが選択される都度、チャンネル番号が画面の一番下の行に表示される。特定のチャンネル上で受信された信号にサービス名が関連する場合、チャンネル番号でなくチャンネル名が表示される。すなわち、チャンネル3がHBOである場合、HBOが表示される。チャンネルが選択される都度、チャンネル番号またはチャンネル名、番組の名称、番組開始後の経過時間、及び番組の残り時間が画面の一番下の行に表示される。例えば、ユーザがそのチャンネルを走査すると、次のように表示される。
----------------------------------
HBO プライジーの名誉 番組開始後の経過時間 55分
番組終了までの残り時間 35分
----------------------------------
・・・(中略)・・・
以下は、MGキー222が押された時の画面の一例である。一覧表示は常に直前30分から開始される。ポインタは常に最後になされた選択(この例では、ウオール・ストリート・ウイーク)に置かれることに注意されたい。
----------------------------------
9:00 ホテル・シリーズ チャンネル7
ニュース チャンネル2
ウオール・ストリート・ウイーク チャンネル17
映画 F2、チャンネル20
9:15 映画 HBO
9:30 SF通り チャンネル2
水曜日、6月30日、ゴールデンアワー:午後6時?午後11時、
テーマ2、時刻:午後9時23分、チャンネル・グループ2、残り時間:7分、ウオール・ストリート・ウイーク
----------------------------------
画面一番下の3行のステータス行以外に、画面は16行の番組情報を一覧表示することに注意されたい。」(第10欄第12?62行)
( MG Master Guide Mode
This mode allows direct selection of a program from the listing. For the average user, the Master Guide(MG)mode is the only mode used. To access the MG mode, press the MG key 222 once:to exit mode, press the MG key 222 a second time, or use the SEL key 228 if the pointer is positioned at the desired program.
The keyboard 220 may be used as a conventional TV selector by pressing the digit keys only, when the TV scheduler 160 is in the manual mode after the TV key is pressed. When used as a manual channel selector, each time that a new channel is selected, a channel number will appear on the bottom line of the screen. If a service name is associated with a signal received on a particular channel, the channel name will be displayed, rather than the channel number. Thus, if channel 3 is HBO, HBO will be displayed. Each time a channel is selected, a channel number or channel name, the name of the program, how long the program has been on, and how long remains for the program will appear on the bottom lines of the screen. For example, when the user scans the channel, it will show:
---------------------------------- HBO Prizzi's Honor on for 55 minutes
end in 35 minutes
----------------------------------
・・・・・
The following is a typical screen when the MG key 222 is pressed. Listing always starts at the nearest previous half-hour. Note that the pointer always is positioned at the last selection made(Wall Street Week, in this example.)
----------------------------------
9:00 Hotel series Ch7
News Ch2
Wall Street Week Ch17
Movie F2,Ch20
9:15 Movie HBO
9:30 Streets of SF Ch2
Wed.Jun 30, Prime:6 pm 11pm, theme 2 on
Time:9:23 PM Channel group 2 on Time
remaining: 7min, Wall Street Week
----------------------------------
Note that screen will list 16 lines of program information not including the three status lines at the bottom of the screen.)

(vii)「3.MGモードでの詳細な操作
MGキー222が押されると、TV画面は直前の0分ちょうどの時刻に始まる番組の一覧を表示する。例えば、時刻が2:17である場合、表示は2:00から始まる。必要であれば、ユーザは一覧表示が始まる時刻を入力することができる。
・・・(中略)・・・
カーソル・キー232?236を使用して異なる番組を選択することができる。」(第11欄第26?52行)
(3. Detailed Operation in the MG mode
When the MG key 222 is pressed, the TV screen will display a listing of programs starting at the nearest full hour. For example, if the time is 2:17, the display will start at 2:00. If desired, the user can enter the hour when the listing will start.
・・・・・
The cursor keys 232-236 can be used to select a different program.)

(viii)「 MGモードの例
午後2時から一覧表示を始めるには、以下のキーを押す。
MG222、2の数字キー246、P240、SEL228
TVはすぐに、SELキー228が押された時にポインタのそばに表示されていた番組を表示する。」(第12欄第4?9行)
(Example of MG Mode
To start listing at 2 pm, press the following keys:
MG 222, 2 digit key 246, P 240, SEL 228
The TV will immediately display the program next to the pointer when the SEL key 228 is pressed.)

(ix)「 番組ガイド(PG)モード
高度なユーザの場合、番組マスタを設定して、ある種類の番組(テーマ)のみ、あるチャンネルのみ、及びゴールデンアワーのようなある時間内の番組のみを一覧表示することができる。さらに、番組マスタは毎週の番組と特別番組を記憶することができる。記憶された番組を使用して、ユーザの介入なしにアラームを起動またはVCRを使用可能にすることができる。PGモードはメニュー選択のみで一連の番組を無人録画するために使用され、ユーザはVCRのチャンネル、時刻、日付または番組の長さを設定する必要はない。
・・・(中略)・・・
PGキー224が押された時には、5つのサブモードが使用可能状態となる。こうした各モードによって、ユーザは番組一覧表示をカスタマイズできる。最初にPGキー224を押すと、以下の情報が画面の一番下に表示される。
---------------------------------- PG A テーマ設定モードを選択する。
PG P ゴールデンアワー設定モードを選択する。
PG C 制限チャンネル一覧表示モードを選択する。
PG + 毎週/特別番組選択設定モードを選択する。
----------------------------------
」(第12欄第12?43行)
( 4. Program Guide(PG)Modes
For advanced users, the Program Master can be set up to list only the types of program(theme), only certain channels and only programs whithin a certain time, such as Prime Time.
In addition, the Program Master can store weekly programs and special programs. The stored program can be used to trigger an alarm or enable a VCR without user intervention. The PG mode may be used for unattended recording of a series of programs by only menu selection, without the user having to set the VCR with channel, time, date, or length of program.
・・・・・
There are five sub-modes available when the PG key 224 is pressed. Each of these modes allows the user to customize the program listing. When the PG key 224 is first pressed, the folowing information is displayed at the bottom of the screen:
----------------------------------
PG A selects the theme setup mode
PG P selects the prime time hours setup mode
PG C selects the restrict channel listing setup mode
PG + selects the weekly /special selection setup mode
----------------------------------
)

(x)「 PG A テーマ設定
Aキー242が押されると、画面上にテーマの一覧が表示される。UP/DOWNキー232?234が使用され、一覧表示に追加するテーマのそばに選択カーソルを置く。SELキー228は選択されたテーマを一覧表示に追加するために使用され、Cキー230はそれを取り消すために使用される。各テーマが選択されると、カーソルはそのテーマが選択されたことを示すマーカによって強調される。2つのページに31までのテーマを表示することができる。」(第12欄第44?54行)
( PG A Theme Setup
When the A key 242 is pressed, a list of themes appears on the screen. The Up/Down keys 232-234 may be used to position the selection cursor next to the theme to be added to the list. The SEL key 228 is used to add to the list while the C key 230 can be used to cancel a selected theme. As each theme is selected, the cursor is enhanced by a marker identifying the themes selected. There can be up to 31 themes displayed on two pages.)

(xi)「 PG+スケジュール設定
このモードでは、ユーザは、通常毎週のシリーズとシリーズものでない番組の特別イベントについて、週毎の覚え書きカレンダを作成することができる。覚え書き処理は、番組が開始される前のある時間以前にTVがオンになっていない場合アラームを設定する。番組が開始される時TVがオンになっていない場合、覚え書き処理はVCRをオンにし、番組の録画を開始する。
スケジュールはシリーズの1つの番組またはシリーズの全ての番組に応答するようプログラムできる。例えば、毎日または毎週のショーを、特定の日付または番組一覧表示中の番組がある日全てについてスケジュールに入れることができる。
番組マスタは、放送局によってシリーズの全ての番組に割り当てられたリンク・コードを使用してシリーズの全ての番組をリンクし、スケジュールに入れることができる。例えば、不規則な時刻と間隔で放送されるNBAプレーオフ・シリーズは、NBA一覧表示を選択し、「全番組」という接尾辞を一覧表示に割り当てることで完全にスケジュールに入れられる。シリーズの終了時、一覧表示は自動的に「放送済み」という接尾辞が付くように変更される。1週間後、ユーザがそれを削除していなければ、一覧表示は自動的に削除される。番組選択の後にAキー242を入力しない場合、番組は1回のものだと想定される。いつでもAキー242を押して「全番組」応答を適用することができる。
スケジュール・モードに入ると、分割画面によって、上の8行に予定された番組、下の8行に番組一覧が表示される。この一覧表示はMG一覧表示と同一であるが、16番組ではなく短縮した一覧が表示される。」(第15欄第18?50行)
( PG+Schedule Setup
This mode allows the user to create a weekly reminder calendar, typically for weekly series and special events of non-weekly programs. The reminder process will set an alarm if the TV is not on before a certain time before the start of the program. If the TV is not on when the program starts, the reminder process will turn on the VCR to start recording the program.
The schedule may be programmed to respond to either a single program of a series or all programs of a series. For example, a daily or weekly show may be scheduled for particular day or for all occurrences in the program listing.
The Program Master will automatically link and schedule all programs of a series using a linking code assigned to all programs of a series by the broadcaster. For example, the NBA playoff series which occurs at an irregular time and interval may be completely scheduled just by selecting the NBA listing and assigning an ALL suffix to the listing. At the end of the series, the listing is automatically revised with the suffix, OLD. After one week, the listing will automatically be deleted, if the user has not already deleted it. If a program selection is not followed by the A key 242, the program is assumed to be one time only. The A key 242 can be pressed at any time to affect ALL responses.
When the schedule mode is entered, a split screen displays the scheduled program on the top eight lines and the program list on the bottom eight lines. This lisiting is identical to the MG listing, except that a shortened listing is displayed instead of 16.)

(xii)「 5.フローチャートの説明
以下は図3のCRU110または図4のCPU178に関するプログラム・シーケンスの説明である。
データ復調器102、図3またはデータ復調器169、図4から受信されたデータは図6の一時バッファ300に記憶される。バッファは、放送の休止時間システム・クロック128、図3または194、図4によって有効になる。別の実現例では、バッファ300は常に有効である。図3のROM112または図4のROM184中の加入者のIDが、図6の決定ブロック301によって受信されたデータと比較される。一致が見られれば、番組マスタはプログラミング・データを受信する用意ができる。別の実現例では、プログラミング・データを受信するためIDの一致は必要ない。」(第16欄第45?59行)
(5. Flow Diagram Description
The following is a description of the program sequences for the CPU 110 in FIG.3 or the CPU 178 in FIG.4.
Received data from data demodulator 102, FIG.3 or data demodulator 169, FIG.4, is stored in temporary buffer 300 of FIG.6. The buffer is enabled by the system clock 128, FIG.3 or FIG.4 during down time of the broadcast. In another implementation, the buffer 300 is always enabled. The ID of the subscriber in ROM 112 of FIG.3 or ROM 184 of FIG.4. is compared with the received data, by decision block 301 of FIG.6. If a match is found, the Program Master is ready to receive programming data. In another implementation, no ID match is required to receive the progrmming data.)

(xiii)「 アラームと無人録画
・・・(中略)・・・
502でTV126または200がオンでない場合、503でアラーム156または217は予定された番組の開始5分前に鳴る。504でTVがまだオンでない場合、505でプログラム可能チューナ、図3の132または図4の164のプログラム可能チューナが予定された番組に変更される。506で、それぞれライン154またはライン218上の信号によって、VCR150または216はオンになり、その番組を録画する。507で番組が終了すると、500で新しい検索が開始される。」(第20欄第38?58行)
(Alarm and Unattended Recording
・・・・・
If the TV 126 or 200 is not on at 502, the alarm 156 or 217 will be sounded five minutes before the start of the scheduled program at 503. If the TV is still not on at 504, the programmable tuner 132 of FIG.3 or 164 of FIG.4 will be set to the scheduled program at 505. The VCR 150 or 216 will be turned on by a signal on line 154 or line 218, respectively, to record the program at 506. At the end of the program at 507, a new search is commenced at 500.)

(xiiii)「TVスケジューラへの入力として、直接放送の代わりに放送情報を含むディスケットを使用することができる。ディスケットは、プログラム可能TVチューナを制御するコンピュータによって読み取られる。」(第22欄第14?18行)
(A diskette containing broadcast into information could be used instead of a direct broadcast as an input to the TV scheduler. The diskette can be read by a computer that controls a programmable TV tuner.)

(xv)「37. テレビ受信機への放送番組の呈示を制御する方法であって、番組スケジュール情報をデータ・プロセッサに供給するステップと、ユーザ番組選択基準を前記データ・プロセッサに供給するステップと、前記データ・プロセッサ中の前記番組スケジュール情報から視聴する番組を選択するため前記番組を識別する情報を記憶するステップと、前記テレビ受信機を選択された前記番組に同調するため記憶された前記情報を使用するステップと、単一シリーズの多数の番組を識別するリンク情報を提供するステップと、前記単一シリーズ中の前記番組の1つのユーザ選択に応答して前記リンク情報に基づき前記単一シリーズの多数の番組を選択するステップとを有する方法。」(第28欄第1?14行)
(37. A process for controllimg the presentation of broadcast programs to a television receiver, which comprises supplying program schedule information to a data processor, supplying user program selection criteria to the data processor, using the user selection criteria to select programs for viewing from the program schedule information in the data processor, storing information identifying the selected programs, using the stored information to tune television receiver to the selected prpgrams, providing linking information to identify multiple programs of a single series and selecting the multiple programs of the single series on the basis of the linking information in response to user selection of one of the programs in the single series.)

(xvi)「53. スケジュール情報からの放送番組のユーザ選択を可能にするよう録画装置を制御するシステムであって、データ・プロセッサと、前記データ・プロセッサに接続される前記スケジュール情報のための第1入力手段と、前記データ・プロセッサに接続される第2ユーザ選択入力手段とを備え、前記データ・プロセッサはユーザ入力に基づいて前記スケジュール情報から番組を選択するよう構成され、さらに前記データ・プロセッサによって選択された番組に関する前記スケジュール情報を受信するよう接続される記憶手段と、前記録画装置に接続されるプログラム可能チューナとを備え、前記プログラム可能チューナは、前記プログラム可能チューナに選択された前記番組に関する放送信号を前記録画装置に供給させるため選択された放送の時刻に前記データ・プロセッサから制御信号を受信するよう接続され、前記スケジュール情報は単一シリーズの多数の番組の1つのユーザ選択に応答して前記リンク情報に基づき前記単一シリーズの多数の前記番組を選択するよう構成されたシステム。」(第30欄第55行?第31欄第8行)
(53. A system for controlling a recording device to allow user selection of broadcast programs from schedule information, which comprises a data processor, a first input means for the schedule information connected to said data processor, a second user selection input means connected to said data processor, said data processor being configured to select programs from the schedule information based on user inputs, storage means connected to receive the schedule information for programs selected by said data processor, a programmable tuner for connection to the recording device, said programmable tuner being connected to receive controle signals from said data processor at a time of a selected broadcast for causing said programmable tuner to supply broadcast signals for the selected programs to the recording device, the schedule information including linking information to identify multiple programs of a single series and said data processor being configured to select the multiple programs of the single series on the basis of the linking information in resonse to user selection of one of the programs in the single series.)

(3)対比・判断
【本件発明1について】
(対比)
本件発明1と刊行物1に記載された発明とを対比する。
刊行物1における摘記事項(i)、(ii)、(iv)によれば、刊行物1に記載された発明は、放送形態のスケジュール情報を受信し、ユーザは選択基準に基づいて多数のスケジュール情報を処理して放送番組の選択を行い、選択された番組をVCR(ビデオ・カセット・レコーダ)または他の録画装置に自動的に供給(プログラム)する電子システムと方法、さらに、多数の番組シリーズ中の一つの番組を選択し、シリーズ中の残りの番組を(サーチして)自動的に含めることのできる電子システムと方法に関するものである。したがって、刊行物1に記載された発明は、多数の番組から一つの番組を選択し、残りの番組をサーチするシステムを対象とするものであるから、その意味で本件発明1が対象とする「番組サーチ装置」と共通する。
同摘記事項(iii)によれば、刊行物1の「電子システム」は、データ・プロセッサによって選択された番組に関するスケジュール情報を受信する「記憶手段」を備えるものであり、同摘記事項(v)によると、スケジュール情報信号はCPU110(図3)に供給され、ユーザ選択基準に基づいてスケジュール情報から選択された番組を識別する情報が「メモリ111」(図3)に記憶されるものである。そして、同摘記事項(xii)によれば、受信したスケジュールデータが一時的に「バッファ300」(図6)に記憶されることが示されている。さらに、同摘記事項(xiiii)によれば、ディスケットにスケジュール情報が格納されることも示されている。上記「記憶手段」、「メモリ111」(図3)、「バッファ300」(図6)、及び「ディスケット」は、テレビ放送のスケジュール(番組)情報を記憶するものであるから、本件発明1における「記憶手段」と共通する。そして、同摘記事項(vi)によれば、MGキーが押されて番組を一覧表示する際には、番組名称、チャンネル番号またはチャンネル名、番組開始時刻が表示されるものであるから、該「記憶手段」には、番組名称、チャンネル、番組開始時刻が記憶されていることは明らかである。
同摘記事項(viii)によれば、MGマスタ・ガイド・モードの状態で、ポインタが所望の番組のところに位置した状態で、SELキー228を押すことにより番組が予約できることが示されており、この「SELキー228」は、所望の番組を指定するためのものであるから、本件発明1における「指定手段」に相当する。
同摘記事項(vi)によれば、MGマスタ・ガイド・モードの状態でテレビ放送の番組表の一部が表形式で表示されていることは明らかである(なお、テレビ番組内容を表形式で表示すること自体は、この他にも、特開昭49-135513号公報、及び特開昭61-113379号公報にもみられるように周知の技術である。)。
同摘記事項(ii)によれば、刊行物1に記載の電子システムは、多数の番組シリーズ中の単一の番組を選択し、シリーズ中の残りの番組を含めることができるものであり、同摘記事項(iv)によれば、多数のスケジュール(番組)情報を「検索」して視聴者の選択基準を満たす番組を発見するものである。また、同摘記事項(ix)によれば、「ある種類(テーマ)の番組のみ、あるチャンネルのみ、及びゴールデンアワーのようなある時間帯の番組のみを一覧表示することができる」ようにするものである。加えて、同摘記事項(xi)によれば、毎週のショーを特定の日付、番組一覧表示中の番組がある日全てについてスケジュールに入れることができる。シリーズの全ての番組に割り当てられたリンク・コードを使用してシリーズの全ての番組をリンクし、スケジュールに入れることができる。例として、不規則な時刻と間隔で放送されるNBAプレーオフ・シリーズを、NBA一覧表示を選択し、「全番組」という接尾辞を一覧表示に割り当てることで完全にスケジュールに入れる。さらに、Aキー242(図5)を操作することにより、ALLが付与され、リンクコードによってリンクされたシリーズの番組が予約されることが示されている。これらの摘記事項によれば、刊行物1に記載の電子システムは、毎週放送される番組もしくは不規則な時刻と間隔(「異なる時間帯」が含まれることは明らか。)で放送されるシリーズの全ての番組をリンク・コードを使用して検索つまりサーチしてスケジュールの中に入れ、一覧表示し録画予約するものである。
同摘記事項(iii)によれば、テレビ受信機への接続のために「プログラム可能なチューナ」が使用されるものであり、これは、本件発明1の「チューナ」に相当する。
同摘記事項(iii)によれば、「プログラム可能なチューナ」は、選択された番組の放送時に選択された番組に関する放送信号をテレビ受信機に供給するものであり、同摘記事項(ii)によれば、テレビ受像機がオンになっていない場合、選択された番組をVCRまたは他の番組録画装置に自動的に供給するものであり、同摘記事項(xiii)によれば、選択された番組の放送時にプログラム可能なチューナ(図3の132、図4の164)によりVCR(図3の150、図4の216)、又は他の録画装置に放送内容を供給するものである。したがって、刊行物1に記載の電子システムは、選択された番組の放送時刻になると、その放送内容を上記チューナに抽出する「放送内容出力手段」を備えるものであることは明らかである。

そうすると、本件発明1と刊行物1に記載された発明とは、次の点で一致する。
<一致点>
「少なくともテレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻とを含むテレビ番組情報が電子化されて予め記憶された記憶手段と、
所望の番組内容を指定するための指定手段と、
を備え、
番組表の一部を表形式で表示するものであり、
キーが入力された場合には、上記記憶手段に記憶されているテレビ放送の内容のなかから、上記指定手段により指定された内容と同一の番組を、不規則な時間帯の番組よりサーチするサーチ手段と、
受信されたテレビの放送内容から、特定の放送内容を抽出するチューナと、
上記サーチ手段によってサーチされた番組の放映開始時刻になると、その放送内容を上記チューナに抽出させる放送内容出力手段と
を備えた番組サーチ装置。」

そして、次の各点で相違する。
<相違点>
(a) テレビ放送番組表の表示に関し、本件発明1は、「電源を投入すると、その日の」番組表を表示するものであるのに対し、刊行物1に記載された発明は、この点について特に示されていない点(以下、「相違点a」という。)。
(b) 番組のサーチに関し、本件発明1は、「毎週キー」が入力された場合に「翌週以降の」テレビ放送の「異なる時間帯」の番組からサーチするものであるのに対し、刊行物1に記載された発明は、「Aキー242」が操作された場合にリンクコードによってリンクされた不規則な時刻と間隔で放送されるシリーズの番組がサーチされるものである点(以下、「相違点b」という。)。

(判断)
そこで、上記各相違点について検討する。
相違点aについて:
刊行物1に記載された発明は、当日の番組情報が表示されるものであるが、一般には、むしろ、その日の番組情報をみようとして電源をオンするのが普通であるとも考えられる。また、主電源をオンすることによってスケジュール画像の表示ステップとし、テレビ画面上に当日のスケジュールを表示させること、すなわち電源をオンすることにより電源がオンされた日の必要なスケジュール情報を画面表示することは本願出願前に周知の技術である〔必要があれば、特開昭61-74475号公報(特に、第3頁右下欄?第4頁左上欄、第6頁左上欄の記載、第2図の表示ステップi、第3図F、G等)、及び特開昭61-74476号公報(特に、第4頁左下欄?同頁右上欄の記載、第2図の表示ステップi、第3図F、G等)を参照。〕から、刊行物1に記載された発明においても、テレビ番組を画面上に番組表示しようとする際、電源がオンされた日のテレビのスケジュール情報であるテレビ番組情報を画面表示することは当業者が容易に想到できたものである。

相違点bについて:
刊行物1に記載された発明は、「SELキー228」によりポインター部分に該当する番組を予約した後「Aキー242」が操作された場合に、当日以降の番組の中から、毎週放送される番組もしくは不規則な時刻と間隔で放送されるリンクコードによってリンクされたシリーズの番組をサーチするものである。したがって、刊行物1に記載された発明(電子システム)において、毎週不規則な時刻と間隔で放送されるシリーズのテレビ番組をサーチして録画予約しようとする場合、その専用入力キーとして、上記「Aキー242」を用いることは当業者が容易に想到できたものである(なお、当該キーを「毎週キー」と称するかどうかは、単に用語上の問題に過ぎない。)。また、前記リンクコードを毎週1回放送される番組に適用し得ることは摘記事項(xi)から自明である。その場合には、今週の放送について予約すると、次回は、翌週以降となるのは当然であり、そのときは、リンクコードにしたがって放送時間が異なる時間帯となっている場合にもサーチが行われることも当然の結果に過ぎない。

そして、本件発明1が奏する効果も、刊行物1に記載された発明から当業者が十分に予測可能なものであって、格別のものとはいえない。

(4)むすび
したがって、本件発明1は、刊行物1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

【本件発明2について】
本件発明2は、本件発明1にチューナが抽出した放送内容を録画するためのビデオ録画装置を付加したものに相当するが、刊行物1に記載された発明は、摘記事項(xii)によれば、プログラム可能なチューナ(図3の132、図4の164)によりVCR又は他の録画装置に放送内容を供給するものである。
したがって、本件発明2は、本件発明1について示したのと同様な理由で、刊行物1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

【本件発明3について】
本件発明3は、本件発明1を方法として記載したものであって、その内容は実質的に本件発明1と同一である。
したがって、本件発明3は、本件発明1について示したのと同様な理由で、刊行物1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

【本件発明4について】
本件発明4は、本件発明2を方法として記載したものであって、その内容は実質的に本件発明2と同一である。
したがって、本件発明4は、本件発明2(ひいては、本件発明1)について示したのと同様な理由で、刊行物1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。

〔3-4〕むすび
以上のとおり、本件発明1乃至本件発明4は、刊行物1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本件発明1乃至本件発明4についての特許は拒絶の査定をしなければならない特許出願に対してされたものと認める。

よって、特許法等の一部を改正する法律(平成6年法律第116号)附則第14条の規定に基づく、特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置を定める政令(平成7年政令第205号)第4条第2項の規定により、結論のとおり決定する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
番組サーチ装置および番組サーチ方法
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】少なくともテレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻とを含む情報が電子化されて予め記憶された記憶手段と、
所望の番組内容を指定するための指定手段と、
を備え、
電源を投入すると、その日の番組表の一部を表形式で表示するものであり、
毎週キーが入力された場合には、上記記憶手段に記憶されている翌週以降のテレビ放送の内容のなかから、上記指定手段により指定された内容と同一の番組を、異なる時間帯の番組よりサーチするサーチ手段と、
受信されたテレビの放送内容から、特定の放送内容を抽出するチューナと、
上記サーチ手段によってサーチされた番組の放映開始時刻になると、その放送内容を上記チューナに抽出させる放送内容出力手段と
を備えたことを特徴とする番組サーチ装置。
【請求項2】請求項1に記載の番組サーチ装置において、
上記チューナが抽出した放送内容を録画するためのビデオ録画装置を備えており、
上記記憶手段が、
少なくともテレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻と放映終了時刻とを含む情報が電子化されて予め記憶されたもの、であり、
上記放送内容出力手段が、
上記サーチ手段によってサーチされた番組に関して上記記憶手段に電子化されて記憶された情報に基づき、その番組の放映開始時刻になると、その放送内容を上記チューナに抽出させ、その番組の放映終了時刻まで上記ビデオ録画装置に録画させるもの
であることを特徴とする番組サーチ装置。
【請求項3】少なくともテレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻とを含む情報を電子化したものを予め記憶しておき、
電源を投入すると、その日の番組表の一部を表形式で表示し、
所望の番組内容が指定され、更に毎週キーが入力された場合には、上記記憶されている翌週以降のテレビ放送の内容のなかから、上記指定された内容と同一の番組を、異なる時間帯の番組よりサーチし、
該サーチされた番組の放映開始時刻になると、その放送内容をチューナに抽出させる
ことを特徴とする番組サーチ方法。
【請求項4】請求項3に記載の番組サーチ方法において、
少なくともテレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻と放映終了時刻とを含む情報を電子化したものを予め記憶しておき、
該記憶された情報に基づき、その番組の放映開始時刻になると、その放送内容を上記チューナに抽出させ、その番組の放映終了時刻までビデオ録画装置に録画させる
ことを特徴とする番組サーチ方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、番組をサーチする番組サーチ装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビ番組は、通常、その放映開始時刻やチャンネルが不変であるため、毎週(あるいは毎日)見ている番組については、放映開始時刻やチャンネルを人が憶えておけばよい。しかしながら、その番組の前にスポーツ中継がある場合や、放映開始時刻が一定していない番組については、新聞やテレビ番組専門雑誌の番組欄を見て、チャンネル、放映開始時刻等を確認するのがよい。そして、その時刻になったらテレビのスイッチをONにしたり、チャンネルを合わせたり、あるいはビデオ録画装置に録画をしたりする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、番組欄で確認した番組をテレビ受像機に表示させるには、テレビの画面と番組欄とを突き合わせる必要があり、煩わしい。また、番組欄で所望の番組の放映開始時刻等を確認するのに失敗する場合がある。例えば、昨日の新聞の番組欄を今日の番組の番組欄と誤って見てしまったり、所望の番組が見つからなかったりする場合もある。後者の場合、その番組が放映されないのなら良いが、その週に限って、異なる時間帯や異なる曜日に放映されるために見つからない場合には、所望の番組を見逃してしまうことになる。
【0004】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、請求項1記載の番組サーチ装置および請求項3記載の番組サーチ方法は、所望の番組の放送チャンネルおよび放映開始時刻を確実に知ることができ、且つサーチした番組を自動的に受信することを目的とする。
請求項2および請求項4に記載の本発明は、サーチした番組を予約録画することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の番組サーチ装置は、少なくともテレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻とを含む情報が電子化されて予め記憶された記憶手段と、
所望の番組内容を指定するための指定手段と、
を備え、
電源を投入すると、その日の番組表の一部を表形式で表示するものであり、
毎週キーが入力された場合には、上記記憶手段に記憶されている翌週以降のテレビ放送の内容のなかから、上記指定手段により指定された内容と同一の番組を、異なる時間帯の番組よりサーチするサーチ手段と、
受信されたテレビの放送内容から、特定の放送内容を抽出するチューナと、
上記サーチ手段によってサーチされた番組の放映開始時刻になると、その放送内容を上記チューナに抽出させる放送内容出力手段と
を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の番組サーチ装置において、
上記チューナが抽出した放送内容を録画するためのビデオ録画装置を備えており、
上記記憶手段が、少なくともテレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻と放映終了時刻とを含む情報が電子化されて予め記憶されたもの、であり、
上記放送内容出力手段が、上記サーチ手段によってサーチされた番組に関して上記記憶手段に電子化されて記憶された情報に基づき、その番組の放映開始時刻になると、その放送内容を上記チューナに抽出させ、その番組の放映終了時刻まで上記ビデオ録画装置に録画させるもの、であることを特徴とする。
請求項3に記載の本発明は、少なくともテレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻とを含む情報を電子化したものを予め記憶しておき、
電源を投入すると、その日の番組表の一部を表形式で表示し、
毎週キーが入力された場合には、上記記憶されている翌週以降のテレビ放送の内容のなかから、上記指定された内容と同一の番組を、異なる時間帯の番組よりサーチし、
該サーチされた番組の放映開始時刻になると、その放送内容をチューナに抽出させることを特徴とする。
請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載の番組サーチ方法において、少なくともテレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻と放映終了時刻とを含む情報を電子化したものを予め記憶しておき、
該記憶された情報に基づき、その番組の放映開始時刻になると、その放送内容を上記チューナに抽出させ、その番組の放映終了時刻までビデオ録画装置に録画させることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
上記構成を有する請求項1に記載の番組サーチ装置は、複数週間分のテレビ番組の内容と日付とチャンネルと放映開始時刻とを含む情報が予め記憶された記憶手段を備えている。この情報は、電子化されているため、CPU等のマイクロプロセッサにより、容易に検索することができる。なお、記憶手段の中に、テレビ放送の内容、チャンネル、放映開始時刻以外の情報が格納されていても、もちろん構わない。電源を投入すると、その日の番組表の一部を表形式で表示し、毎週キーが押された場合には、サーチ手段が、記憶手段に記憶されている翌週以降のテレビ放送の内容の中からその指定を受けた内容と同一の番組を異なる時間帯の番組よりサーチする。
そして、受信されたテレビの放送内容から、特定の放送内容を抽出するチューナと、サーチ手段によってサーチされた番組の放映開始時刻になると、その放送内容をチューナに抽出させる放送内容出力手段とを備えている。従って、請求項1に記載の番組サーチ装置によれば、サーチした番組を自動的に受信することができ、当該番組サーチ装置の操作者などが所望の番組を見逃す危険性を非常に低くすることができる。
【0007】
請求項2に記載の番組サーチ装置は、記憶手段が、テレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻に加え、電子化された放映終了時刻をも予め記憶したものとなっている。そして、放送内容出力手段は、サーチ手段によってサーチされた番組に関して記憶手段に電子化されて記憶された放映開始時刻になると、その放送内容をチューナに抽出させ、その番組の放映終了時刻までビデオ録画装置に録画させる。
従って、請求項2に記載の本発明によれば、サーチした番組を予約録画することができる。
なお、請求項3ないし4に記載の番組サーチ方法は、請求項1ないし2の番組サーチ装置を方法として記載したものであり、それぞれ対応する効果を奏する。
【0008】
【実施例】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の番組サーチ装置の好適な実施例として、録画予約制御装置に適用した例について説明する。まず、第1図は録画予約制御装置の基本的構成を、更に簡略化して例示したブロック図である。本図に示すように録画予約制御装置は、記憶手段と、表示制御手段と、選択手段と、録画設定手段と、録画予約手段とを主に構成されている。記憶手段は、テレビ放送に関する情報が格納されているもので、その情報の内容は、テレビ放送の内容とその各内容の放送開始・終了時刻が、1週間から4週間分程度に亘り電子化されて格納されたものとなっている。表示制御手段は、記憶手段に記憶された情報をテレビ受像機に表形式で表示させるためのものであり、選択手段は、本発明の位置指定手段、識別表示手段、および設定手段を統合したもので、この表示された情報から所望の放送内容を選択するためのものである。こうして選択された情報に従い録画設定手段が、録画予約手段にその放映時間をビデオ録画装置に設定する。第2図は、本発明の録画予約制御装置の一実施例としての録画予約カード1の外観をビデオテープレコーダ(VTR)3とこれにケーブル4を介して接続されたテレビ受像機5と共に示す斜視図である。VTR3は、図示するように、ビデオカセットテープを挿入するカセット挿入部7,現在時刻を表示する時刻表示部8,カード形状の録画予約カード1を上方からスライド挿入する接続部10等を備える。
【0009】
録画予約カード1は、1週間ないし数週間のテレビ放送の番組の内容・時間等を予め記憶させたものであり、単体であるいは番組の内容を解説した週刊誌・月刊誌等と共に販売される。番組の内容等は、本実施例では、後述するように、ROMに記憶しているが、書換え可能なPROMないしバッテリによりバックアップされたRAMに記憶するものとして、自動販売機等で書き換えるものとしてもよい。この録画予約カード1は、VTR3の接続部10に装着して用いられる。
【0010】
録画予約カード1は、その表面には、「設定」「毎週」「連続」等の文字が刻印された制御キー11,12,13と、上下左右の矢印が刻印されたカーソルキー21,22,23,24とが設けられている。録画予約カード1は、本発明の指定手段に相当する。尚、その最下端には、VTR3内の接続部10に接続されるコネクタ30が設けられている。
【0011】
次に第3図に従って、録画予約カード1とVTR3の内部構成について説明する。図示するように、録画予約カード1の内部には、周知のCPU31,ROM32,RAM33を中心に、これらとバス34により相互に接続されたキー入力ポート35,入出力ポート38等が設けられている。
【0012】
ROM32には、制御プログラムと共に、1週間から4週間分程度の放映番組の簡単な内容と放映開始・終了時刻が記憶されている。つまりROM32は本発明の記憶手段に相当する。また、キー入力ポート35には、カード表面に設けられた各キー11ないし13,21ないし24が接続されており、各キーの操作状態を入力する。入出力ポート38は、VTR3内部の制御装置とデータ等をやり取りするためのポートであり、録画予約カード1がVTR3に装着されたとき、コネクタ3を介してその内部のバス45に接続される。
【0013】
一方、VTR3の内部には、バス45により相互に接続された周知のCPU51,ROM52,RAM53,タイマ55のほか、アンテナ57を介してテレビ放送電波を受け映像・音声信号を復調するチューナ60,復調した信号をビデオテープに録画しあるいは再生する録画再生部65,映像信号をテレビ5に出力する映像信号出力部70等を備える。タイマ55は、年月日を管理するカレンダ機能および24時間の時計機能を備え、予め内部バス45を介してCPU51により設定された時刻なるとこれをCPU51に割込として報知すると共に、時刻表示部8に現在時を表示する。また、チューナ60は、CPU51の指令を受けて復調するチャンネルを選択することができる。選択されたチャンネルの復調された映像信号は、録画再生部65に出力されるが、この録画再生部65には、CPU51の制御信号も出力されており、録画再生部65はこの信号を受けて、映像信号の録画・再生に応じて、図示しない録画再生用ヘッドの駆動、テープリール駆動用モータの制御等を行なう。更に、映像信号出力部70は、チューナ60により復調されたあるチャンネルの映像信号、録画再生部65により再生された映像信号、CPU51がRAM53に記憶した画像データを読み出して生成する映像信号のうちの何れかひとつの映像信号を選択し、これを一旦図示しない内部のビデオメモリに蓄えた後、テレビ受像機5に常時出力する。
【0014】
次に、第4図に示す番組表の説明図、第5図,第6図に示すフローチャートに従って、録画予約カード1およびVTR3の各CPU31,51が実行する処理について説明する。録画予約カード1は、VTR3に装着されて電源が投入されると、第5図に示すカード側処理ルーチンを開始し、まず、カーソル位置の初期化等の処理を行なう(ステップ100)。カーソルの初期位置は、予め定めた原点であり、第4図に示す番組表では、最も小さな番号のチャンネルでかつ最も早い時間帯の番組(本実施例では番組A1)に対応した位置である。その後、ROM32から番組表を読み出し(ステップ110)、このうちカーソル位置に応じた領域の番組データおよびカーソル位置のデータを入出力ポート38を介してVTR3に出力する処理を行なう(ステップ120)。即ち、テレビ受像機5には、番組表の全てを一度に表示することができないので、カーソルの位置を中心に一画面分の番組データを出力するのである。出力された番組データは、コネクタ30を介して一旦RAM53に記憶され、後でCPU51の制御により映像信号出力部70に送られ、ここで映像信号に変換された後、テレビ受像機5に出力される。続いて、録画予約カード1の表面に設けられたキーが操作されるのを待ち(ステップ130)、その入力キーに応じてステップ140以下の処理に移行する。
【0015】
入力されたキーがカーソルキーの場合には、操作されたキー21ないし24のいずれかに応じたカーソルデータを出力し(ステップ140)、RAM33に記憶されるカーソル位置情報を番組表の構成に応じて更新する処理を行なう(ステップ150)。例えば、カーソルが第4図に示す番組C3の位置にある場合に、上向き矢印のカーソルキー21が操作されたときには、そのデータをVTR3の映像信号出力部70に出力すると共に、録画予約カード1内のカーソル位置情報を番組C3から番組C2の位置に更新するのである。また、右向き矢印のカーソルキー24が操作された場合には、カーソル位置情報は、番組C3から番組D3の位置に更新される。以上の処理の後、ステップ120に戻り再びステップ120以下の処理を実行する。従って、カーソルが現在表示している領域の外に移動された場合には、ステップ120の処理により、表示される番組の領域も更新される。
【0016】
ステップ130の判断において入力キーが「設定」キー11であると判別された場合には、現在のカーソル位置情報に応じた番組の開始時刻とそのチャンネル番号とをROM32から読み出し(ステップ160)、続けて録画開始時刻をVTR3のCPU51に出力する処理を行なう(ステップ170)。例えば、カーソルが番組C3にある場合には、この番組の開始時刻8時45分とチャンネルCH5とが読み出され出力される。続いて、その番組の終了時刻を読み出して(ステップ180)、その時刻を出力する処理を行なう(ステップ190)。上述した例では、終了時刻9時30分が読み出され出力されることになる。
【0017】
一方、「毎週」キー12が入力された場合には、ROM3内に記憶された翌週以降の番組をサーチし(ステップ200)、現在カーソルが存在する番組と同一の番組が翌週以降に存在するか否かの判断を行なう(ステップ210)。翌週以降に同一番組が存在すれば、既述した「設定」キーの操作時と同様に、その番組の日付を含む開始時刻・チャンネルの読出と出力、更に終了時刻の読出と出力とを行なう(ステップ160ないし190)。同一番組がなければ、そのままステップ120に戻って、キー入力から処理を繰り返す。この処理により、翌週以降に同一番組が異なる時間帯に放映される場合でも、容易にこれを予約することができる。つまり、ステップ200、およびステップ210から、ステップ160に流れてステップ190に至る処理が本発明のサーチ手段としての処理に相当する。尚、VTR3側の処理については後述する。
【0018】
ステップ130において入力キーが「連続」キー13であった場合には、それまでに設定した複数の番組のうち連続する番組についてその終了時刻を取り消す処理を行なう(ステップ220)。この結果、連続する複数の番組(チャンネルが異なる場合も同一の場合も含む)の録画が設定された場合、ひとつの番組の放映時間が終了する度にVTR3の電源を落とすことがない。
【0019】
以上、録画予約カード1側の処理について説明したが、この処理に応じて、VTR3側では次の処理が行なわれる。第6図に示すように、まず、録画予約カード1からデータの出力があるまで待ち(ステップ300)、データ出力があった場合には、その内容を判別する(ステップ310)。出力の内容がカーソルデータ(第5図ステップ140に対応)の場合には、CPU51は、映像信号出力部70にデータを出力し、表示している番組の反転位置を更新する(ステップ350)。例えば、第4図に斜線を施した番組C3が反転表示されている場合、録画予約カード1から下向き矢印のカーソルキー22が操作されたとの情報が送られたときには、番組C4を反転表示し番組C3を正常表示した映像信号の出力に切り換えるのである。
【0020】
一方、録画予約カード1からの出力の内容が番組表のデータである場合には、第5図ステップ120で出力されるデータに対応して、これを一旦RAM53に蓄えた後、テレビ受像機5に表示するデータとして映像信号出力部70にセットする処理(ステップ320)と、録画予約カード1が出力するカーソル位置データを入力する処理とを行なう(ステップ330)。続いて、入力したカーソル位置のデータに基づいて反転表示する番組の位置を映像信号出力部70に設定する処理を行なう(ステップ340)。
【0021】
また、録画予約カード1からの出力の内容がカード側の処理、ステップ170,190に対応した設定時刻情報の場合には、この情報を一旦RAM53に記憶し(ステップ360)、記憶した複数の時刻情報のうちもっとも現在時に近い日付・時刻をタイマ55にセットする処理を行なう(ステップ370)。タイマ55は、セットされた日付・時刻になるとCPU51に割込をかけ、チューナ60,録画再生部65を駆動して記憶されたチャンネルの番組をビデオカセットテープに録画する処理を行なわせる。
【0022】
これらステップ310ないし370の処理の終了後、ステップ300に戻って、録画予約カード1からのデータ出力まで待機する処理から繰り返す。
以上説明した録画予約カード1側の処理およびVTR3側の処理により、使用者は、次のようにして録画予約の設定を行なう。
【0023】
(1)まず、VTR3に録画予約カード1を装着し電源を投入すると、テレビ受像機5にその日の番組表の一部が、第4図に示すように、表形式で表示される。カーソルキー21ないし24を操作することにより、所望の番組を反転表示させることができ、現在表示されている領域の外に反転表示部を移動するようなカーソル操作がされた場合には、表示領域が更新される。尚、その日の番組表以外の番組表を表示させる処理は、特に説明しなかったが、専用のキーを設けてもよいし、カーソルキー21,22と他のキーとの組合せにより、前日もしくは翌日の番組表を表示するよう構成することも好適である。
【0024】
(2)所望の番組を反転表示させた状態で録画予約カード1の「設定」キー11を操作すると、その番組の日付を含む開始時刻とチャンネルおよび終了時刻が記憶され、VTR3はその開始時刻がくると、録画を開始し、終了時刻がくると録画を終了する。つまりこの部分の処理は、本発明の放送内容出力手段に相当する処理となっている。
【0025】
(3)ある番組の録画予約を行なった後、「毎週」キー12を操作すると、予めROM32内に記憶された翌週以降の番組の内容をサーチし、現在反転表示されている番組と同一のものが存在すれば、その日付を含む開始時刻・チャンネルおよび終了時刻を設定する。従って、同一の番組が異なる時間帯に放映されていても誤りなく録画予約を行なうことができる。
【0026】
(4)複数の番組の録画予約を設定した後、「連続」キー13を操作すると、録画予約した番組のうち、連続した時間帯になっている番組の終了時刻の設定を取り消す。従って、連続した時間帯で複数の番組を録画する場合、設定された各番組の終了毎にVTR3の電源を落とすことがなく、VTR3の耐久性上好ましい。
【0027】
以上説明したように、本実施例の録画予約カード1は、予め1週間ないし数週間分の番組の内容とその開始終了時刻を記憶しており、これをテレビ受像機5に表示して、番組の録画予約に供するので、録画予約を極めて簡単に行なうことができる。番組を選択するだけでよいので、時間の設定やバーコードの読取等の手間を要せず、機械の操作になれていない者にもその操作は容易である。更に、本実施例では、同一内容の番組をサーチすることができるので、連続番組が異なる時間帯に放映される場合でも、その録画予約を簡略に行なうことができる。
【0028】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、例えばカーソルキーに代えてテレビ受像機の画面上に設置されたタッチボードやマウスあるいはライトペンで所望の番組を選択する構成、設定操作のキーをVTR上に直接設けた構成等、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0029】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1記載の番組サーチ装置によれば、サーチした番組を自動的に受信することができ、当該番組サーチ装置の操作者などが所望の番組を見逃す危険性を非常に低くすることができる。
請求項2記載の番組サーチ装置においては、記憶手段が、テレビ放送の内容とチャンネルと放映開始時刻に加え、電子化された放映終了時刻をも予め記憶したものとなっている。そして、放送内容出力手段を備えており、サーチ手段によってサーチされた番組に関して記憶手段に電子化されて記憶された放映開始時刻になると、その放送内容をチューナに抽出させ、その番組の放映終了時刻までビデオ録画装置に録画させるので、サーチした番組を予約録画することができる。
請求項3ないし4に記載の番組サーチ方法は、請求項1ないし2の番組サーチ装置を方法として記載したものであるので、それぞれ対応する効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である録画予約制御装置の基本的構成を例示するブロック図である。
【図2】本発明一実施例としての録画予約カード1の外観をビデオテープレコーダ3と共に示す斜視図である。
【図3】同じく録画予約カード1とビデオテープレコーダ3の内部構成を示すブロック図である。
【図4】実施例における番組の表示の一例を示す説明図である。
【図5】録画予約カード1側の処理を示すフローチャートである。
【図6】ビデオテープレコーダ3側の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…録画予約カード
3…ビデオテープレコーダ(VTR)
5…テレビ受像機
11,12,13…制御キー
21,22,23,24…カーソルキー
55…タイマ 60…チューナ
65…録画再生部 70…映像信号出力部
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
異議決定日 2004-12-17 
出願番号 特願平10-58567
審決分類 P 1 651・ 121- ZA (G11B)
最終処分 取消  
前審関与審査官 山澤 宏  
特許庁審判長 片岡 栄一
特許庁審判官 江畠 博
山田 洋一
登録日 2000-11-17 
登録番号 特許第3130501号(P3130501)
権利者 エイディシーテクノロジー株式会社
発明の名称 番組サーチ装置および番組サーチ方法  
代理人 足立 勉  
代理人 足立 勉  
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