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審決分類 審判 査定不服 5項独立特許用件 特許、登録しない。 B41J
審判 査定不服 2項進歩性 特許、登録しない。 B41J
管理番号 1212038
審判番号 不服2007-21084  
総通号数 124 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2010-04-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2007-07-31 
確定日 2010-02-18 
事件の表示 特願2002-143629「インクカートリッジ」拒絶査定不服審判事件〔平成15年 2月 4日出願公開、特開2003- 34042〕について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 
理由 第1 手続の経緯
本願は、平成14年5月17日(国内優先権主張・平成13年5月18日、同年同月17日)の出願であって、平成18年11月30日付け拒絶理由通知に対して、平成19年2月1日付けで手続補正がなされたが、同年6月29日付けで拒絶査定され、これに対し、同年7月31日に拒絶査定不服の審判が請求されるとともに、同年8月27日付けで明細書の手続補正がなされたものである。
その後、平成21年6月10日付けで前置報告書の内容を示す審尋がなされ、同年8月3日付けで回答書が提出されたものである。

第2 平成19年8月27日付け手続補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
平成19年8月27日付け手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理 由]
1 本件補正の内容・目的
(1)補正の内容
ア 本件補正は、特許請求の範囲及び発明の詳細な説明についてするもので、特許請求の範囲については、補正前に、
「【請求項1】インク供給口を備えた容器内部にインクが収容され、容器内部に収容されたインクを差圧弁を介してインク供給口に供給するインクジェット記録装置用のインクカートリッジであって、
上記容器の表面に、インク流路となるインク用凹部と、大気連通路となる大気連通用凹部とを備え、
上記インク用凹部の開口と上記大気連通用凹部の開口とがフィルムで封止されることにより、上記インク用凹部がインク流路に、上記大気連通用凹部が大気連通路になり、上記容器の表面において仮想直線を境界にした第1の領域と第2の領域とのうち、上記第1の領域に上記インク用凹部が形成され、
上記第2の領域に上記大気連通用凹部の全てが形成されていることを特徴とするインクカートリッジ。
【請求項2】上記インク用凹部と大気連通用凹部の開口が同一のフィルムで封止されている請求項1記載のインクカートリッジ。
【請求項3】上記フィルムが容器表面に溶着されることによりインク用凹部と大気連通用凹部の開口を封止している請求項1または2記載のインクカートリッジ。
【請求項4】上記インク供給口は前記第1の領域側に設けられていることを特徴とする請求項1記載のインクカートリッジ。
【請求項5】上記フィルムを覆うオーバーシートを有することを特徴とする請求項1記載のインクカートリッジ。
【請求項6】上記大気連通路と接続する大気通気室を形成する通気室凹部は、上記大気連通路が形成された第2の領域に形成されていることを特徴とする請求項1記載のインクカートリッジ。
【請求項7】上記大気連通路に連通する大気開放弁を備え、上記大気開放弁の開口と上記インク供給口とは同じ側の面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
【請求項8】上記第1の領域と第2の領域との境界に溝が形成され、上記溝は上記フィルムで封止されていないことを特徴とする請求項1記載のインクカートリッジ。
【請求項9】上記差圧弁を収容する差圧弁収容室が上記第1の領域に形成され、上記差圧弁収容室に上記差圧弁を収容した状態で、上記差圧弁収容室を蓋する蓋体を備え、上記フィルムは上記蓋体を覆うように設けられることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
【請求項10】インク供給口を備えた容器内にインクが収容されたインクジェット記録装置用のインクカートリッジであって、上記容器の表面にインク流路となるインク用凹部と、大気連通路となる大気連通用凹部とが形成され、上記インク用凹部の開口と上記大気連通用凹部の開口とがフィルムで封止されることにより、上記インク用凹部がインク流路に、上記大気連通用凹部が大気連通路にそれぞれ形成され、上記フィルムを覆うオーバーシートが設けられ、上記フィルムの厚さが、上記オーバーシートの厚さより薄いことを特徴とするインクカートリッジ。
【請求項11】上記オーバーシートが上記インク注入口を覆っている請求項10記載のインクカートリッジ。 」とあったものを、

「【請求項1】インク供給口を備えた容器内にインクが収容されたインクジェット記録装置用のインクカートリッジであって、
上記容器の表面に、インク流路となるインク用凹部と、大気連通路となる大気連通用凹部とが設けられ、
上記インク用凹部の開口と上記大気連通用凹部の開口とが上記容器の表面に溶着されたフィルムで封止されることにより、上記インク用凹部がインク流路として、上記大気連通用凹部が大気連通路としてそれぞれ構成され、上記フィルムを覆うオーバーシートが設けられ、上記フィルムの厚さが、上記オーバーシートの厚さより薄いことを特徴とするインクカートリッジ。
【請求項2】上記オーバーシートが上記インク注入口を覆っている請求項1記載のインクカートリッジ。 」に補正するものである。(下線は審決で付した。以下同じ。)

イ 本件補正は、補正前の請求項1乃至9を削除して補正前の請求項10及び11を補正後の請求項1及び2とし、補正前の請求項10に係る発明を特定するために必要な事項である「フィルム」について「上記容器の表面に溶着された」との限定を付加するとともに、「インク用凹部」と「大気連通用凹部」を該フィルムで封止することで、インク用凹部が「インク流路」として構成され、大気連通用凹部が「大気連通路」として構成されることがより明確になるように文章を整理したものである。

(2)補正の目的
上記イのとおり、本件補正後の請求項1に係る上記補正は、本件補正前の請求項10に係る発明を特定するために必要な事項を限定するものであるから、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第4項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものであると認められ、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)について、これが特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に適合するか)否かを、以下に検討する。

2 独立特許要件について
(1)本件補正発明
本件補正発明は、上記「1 本件補正の内容・目的(1)補正の内容」において、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1として記載したとおりのものである。

(2)引用文献の記載事項
本願の優先権主張日前に頒布された刊行物であって、原査定の拒絶の理由に引用された国際公開第00/03877号(以下「引用文献」という。)には、図とともに、以下の事項が記載されている。

ア 「1.キャリッジに設けられたインクジェット記録ヘッドと、前記キャリッジに搭載されて前記記録ヘッドにインクを供給するインク供給手段とを備えたインクジェット記録装置において、
前記インク供給手段が、コイルスプリングと、該コイルスプリングにより弁座に常時弾接される可動膜とからなる差圧弁として構成されているインクジェット記録装置。」(請求の範囲)

イ 「第1図は、本発明の一実施例を示すものであって、キャリッジ1は、ガイド部材2に案内されて図示しない駆動手段により往復駆動可能に構成され、上部に本発明が特徴とするインク供給ユニット3が複数、この実施例では4個搭載され、また下面には記録ヘッド4が設けられている。キャリッジ1の移動領域の両側(なお、図では一側だけが図示されている)にはインクカートリッジ5を収容するカートリッジホルダ6が、またキャリッジ1の移動領域の非印字領域の上部にインク補給ユニット7が配置されている。」(第4頁第24乃至第5頁第2行)

ウ 「第2図は、同上インク供給ユニット3の一実施例を示すものであって、扁平な容器として構成されていて、上面20にはインク貯蔵室に連通するインク注入口9及び大気開放口21が形成され、下部領域、この実施例では下面22に記録ヘッド4との接続するインク供給口23が形成されている。また容器の側面24の、インク貯蔵室36に対向する領域には窓が形成されていてここをインクの圧力で変形可能で、かつ水蒸気透過性及びガス透過性が極めて低い金属層と高分子フィルムを積層したラミネートフィルムまたは水蒸気透過性及びガス透過性が極めて低い高分子フィルム等のフィルム31により封止されている。
同上インク供給ユニット3の詳細な構造を第3図に基づいてさらに説明する。インク供給ユニット3を構成する容器は、大略、プラスチック材料等を成形加工してなる枠構造を採り、両側面が開口されたケーシング30の両側面を、水蒸気透過性及びガス透過性が極めて低い金属層と高分子フィルムを積層したラミネートフィルムまたは水蒸気透過性及びガス透過性が極めて低い高分子フィルム等のフィルム31、32により封止して構成されている。
ケーシング30は、第4図に見られるように、壁33により上下に、また壁34により左右に分割されて、上部の壁33に大気連通用の細溝35、35'が、また下部がインク貯蔵室36と、弁室37とに分割されている。ケーシング30の弁室37の一方の側面30aには側面から底部に延びる厚肉部30bが形成されていて、ここに上端38aがインク注入口9に、下端38bが壁34のインク流入口39に間隙Gをおき、かつケーシング30の厚み方向に偏倚する溝からなるインク供給路38が設けられている。」(第5頁第8乃至28行)

エ 「インク供給路38の上端38aは、ケーシング30に穿設された連通孔9aによりインク注入口9に接続されている。また大気開放口21は、ケーシング30に形成された連通孔21a、壁33の両面に形成された細溝35、35'、これら細溝35、35'を接続する厚み方向に延びる孔40、41を経由して壁33の下面の連通孔42に接続してインク貯蔵室36に連通されている。つまり、大気連通用流路は、壁33に水平方向に間隔をおいて厚み方向に延びる孔40、41と、これらにより端部が接続され、かつ各側面側に位置して形成された細溝35、35'とにより、可及的に流体抵抗が大きくなるキャピラリとして構成されている。インク貯蔵室36内部は、連通孔42、細溝35、孔41、細溝35'、孔40、連通孔21aを順番に経由して大気に連通している。
一方、弁室37は、後述する差圧弁機構50により厚み方向に2つの領域に分割され、インク流入側の面には一端がインク流入口39を介してインク貯蔵室36に連通し、他端が差圧弁機構50に連通する垂直なインク流路を構成する溝43が形成され、またインク流出側には差圧弁機構50とインク供給口23と接続するインク流路をなす溝44が形成されている。この溝44の先端は、ケーシング30に穿設された垂直な通孔45を介してインク供給口23に連通されている。」(第6頁第8乃至23行)

オ インク供給ユニットの一実施例を示す図である第3図において、両側面が開口された枠構造のケーシング30の表面に、インク流路をなす溝(43、44)及び大気連通用の細溝(35、35’)が形成され、フィルム31、32により封止された状態が看取れる。

以上のことから、引用文献には、次の発明が記載されていると認めることができる。
「下面にインク供給口が形成された容器内にインクが収容されたインクジェット記録装置用のインク供給ユニットであって、
両側面が開口された枠構造のケーシングの表面にインク流路をなす溝及び大気連通用の細溝が形成され、両側面をフィルムにより封止したインクジェット記録装置用のインク供給ユニット。」

(3)対比
本件補正発明と引用発明を対比する。
ア 引用発明の「両側面が開口された枠構造のケーシングの表面」、「インク流路をなす溝」及び「大気連通用の細溝」は、それぞれ、本件補正発明の「容器の表面」、「インク流路となるインク用凹部」及び「大気連通路となる大気連通用凹部」に相当する。

イ 引用発明においても、ケーシングの両側面をフィルムにより封止することで、「インク流路をなす溝」及び「大気連通用の細溝」は、それぞれ、「インク流路」及び「大気連通路」となるものである。
してみれば、引用発明の「両側面が開口された枠構造のケーシングの表面に、インク流路をなす溝及び大気連通用の細溝が形成され、両側面をフィルムにより封止した」と
本件補正発明の「上記容器の表面に、インク流路となるインク用凹部と、大気連通路となる大気連通用凹部とが設けられ、上記インク用凹部の開口と上記大気連通用凹部の開口とが上記容器の表面に溶着されたフィルムで封止されることにより、上記インク用凹部がインク流路として、上記大気連通用凹部が大気連通路としてそれぞれ構成され」とは、
「上記容器の表面に、インク流路となるインク用凹部と、大気連通路となる大気連通用凹部とが設けられ、上記インク用凹部の開口と上記大気連通用凹部の開口とが上記容器の表面にフィルムが封止されることにより、上記インク用凹部がインク流路として、上記大気連通用凹部が大気連通路としてそれぞれ構成され」という点で共通する。

ウ 引用発明の「インクジェット記録装置用のインク供給ユニット」と本件補正発明の「インクジェット記録装置用のインクカートリッジ」とは、
「インクジェット記録装置用のインクタンク」という点で共通する。

してみれば、本件補正発明と引用発明とは、
「インク供給口を備えた容器内にインクが収容されたインクジェット記録装置用のインク容器であって、
上記容器の表面に、インク流路となるインク用凹部と、大気連通路となる大気連通用凹部とが設けられ、
上記インク用凹部の開口と上記大気連通用凹部の開口とが上記容器の表面に
フィルムが封止されることにより、上記インク用凹部がインク流路として、上記大気連通用凹部が大気連通路としてそれぞれ構成されるインクタンク。」である点で一致し、以下の点で相違する。

<相違点1>
フィルムの封止に関し
本件補正発明では「溶着された」と特定されるものであるのに対して、引用発明ではそのような特定がなされていない点。

<相違点2>
フィルムに関し
本件補正発明では「上記フィルムを覆うオーバーシートが設けられ、上記フィルムの厚さが、上記オーバーシートの厚さより薄い」と特定されるものであるのに対して、引用発明ではそのような特定がなされていない点。

<相違点3>
インクタンクに関し
本件補正発明では「インクカートリッジ」であるのに対して、引用発明ではそのような特定がなされていない点。

(4)判断
<相違点1>について
ア フィルムを固定する際にフィルムを溶着することは、本願の優先権主張日前に周知である(例えば、特開2000-158666号公報、特開平10-114080号公報、特開平09-277561号公報、特開平07-323559号公報、特開平02-239942号公報、特開平02-150360号公報、特開昭63-118258号公報を参照。)。

イ してみれば、引用発明において、ケーシングの表面にフィルムを溶着することは、当業者が適宜なし得る設計事項である。

ウ 以上のことから、引用発明において、上記<相違点1>の構成を採用することは、当業者が適宜なし得たことである。

<相違点2>について
ア インクタンクを構成するフィルムの強度を確保するために、フィルムを複数の層から構成することは、上記アで周知技術であることを示すために例示した文献(例えば、特開2000-158666号公報の【0030】、特開平10-114080号公の【0009】報)等にも記載されているように、本願の優先権主張日前に周知である。

イ インクタンクにおいて、破損等に起因するインク漏れを防ぐことは自明の課題であることから、引用発明において、フィルムの強度を確保するために、フィルムを複数の層から構成することは、当業者が容易に着想し得ることである。

ウ また、各層の厚みは材質の特性等を勘案して当業者が適宜設定し得る設計事項に過ぎない。

エ 以上のことから、引用発明において、上記<相違点2>の構成を採用することは、当業者が容易になし得たことである。

<相違点3>について
ア 引用文献には、キャリッジに搭載された4個の「インク供給ユニット」が着脱可能であるか否か明示されていないが、このような「インク供給ユニット」をキャリッジに対して着脱自在に搭載することは、本願の優先権主張日前に周知である(例えば、特開平11-138856号公報、特開平11-058769号公報、特開平10-202897号公報、特開平05-238016号公報を参照。)。

イ してみれば、引用発明の「インク供給ユニット」をキャリッジに対して着脱自在に搭載することは、必要に応じて適宜なし得ることである。

ウ 以上のことから、引用発明において、上記<相違点3>の構成を採用することは、当業者が適宜なし得たことである。

また、本件補正発明の効果も当業者が予測し得る範囲内のものである。
3 まとめ
以上のとおり、本件補正発明は、引用文献に記載された発明及び周知の技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないことから、本件補正発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができない。

4 補正却下の決定についてのむすび
したがって、本件補正は、平成18年法律第55号改正附則第3条第1項によりなお従前の例によるとされる同法による改正前の特許法第17条の2第5項において準用する同法第126条第5項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

第3 本願発明
1 本願発明
平成19年8月27日付け手続補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1乃至11に係る発明は、平成19年2月1日付け手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1乃至11に記載された事項により特定されるものであり、特に、請求項10に係る発明を再掲すると、以下のとおりである(以下「本願発明」という。)。

「【請求項10】インク供給口を備えた容器内にインクが収容されたインクジェット記録装置用のインクカートリッジであって、
上記容器の表面にインク流路となるインク用凹部と、大気連通路となる大気連通用凹部とが形成され、上記インク用凹部の開口と上記大気連通用凹部の開口とがフィルムで封止されることにより、
上記インク用凹部がインク流路に、上記大気連通用凹部が大気連通路にそれぞれ形成され、上記フィルムを覆うオーバーシートが設けられ、上記フィルムの厚さが、上記オーバーシートの厚さより薄いことを特徴とするインクカートリッジ。」

2 引用文献の記載事項
上記「第2 平成19年8月27日付け手続補正についての補正却下の決定 2 独立特許要件について (2)引用文献の記載事項」を参照。

3 対比・判断
本願発明は、上記「第2 平成19年8月27日付け手続補正についての補正却下の決定 1 本件補正の内容・目的(1)補正の内容」で検討した本件補正発明から、フィルムについて「上記容器の表面に溶着された」との構成を省いたものに実質的に相当する。

そうすると、本願発明の特定事項をすべて含み、さらに他の特定事項を付加したものである本件補正発明が、上記「第2 平成19年8月27日付け手続補正についての補正却下の決定 2 独立特許要件について」に記載したとおり、引用文献に記載された発明及び周知の技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであることから、本願発明も、同様の理由により、引用文献に記載された発明及び周知の技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

4 むすび
以上のとおり、本願の請求項10に係る発明は、引用文献に記載された発明及び周知の技術事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであることから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、本願は拒絶を免れない。

よって、結論のとおり審決する。
 
審理終結日 2009-12-16 
結審通知日 2009-12-22 
審決日 2010-01-06 
出願番号 特願2002-143629(P2002-143629)
審決分類 P 1 8・ 121- Z (B41J)
P 1 8・ 575- Z (B41J)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 山口 陽子  
特許庁審判長 江成 克己
特許庁審判官 藏田 敦之
星野 浩一
発明の名称 インクカートリッジ  
代理人 須澤 修  
代理人 宮坂 一彦  
代理人 上柳 雅誉  

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