• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 訂正 ただし書き2号誤記又は誤訳の訂正 訂正する H01L
管理番号 1218527
審判番号 訂正2009-390154  
総通号数 128 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 特許審決公報 
発行日 2010-08-27 
種別 訂正の審決 
審判請求日 2009-12-18 
確定日 2010-05-20 
訂正明細書 有 
事件の表示 特許第4409756号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 特許第4409756号に係る明細書及び図面を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び図面のとおり訂正することを認める。 
理由 1.手続の経緯
本件特許は、平成12年12月15日(パリ条約による優先権主張1999年12月15日、米国)に出願され、同21年11月20日に特許第4409756号として設定登録されたものであって、その後、同21年12月18日に本件訂正審判の請求がなされ、同22年3月29日に請求人より訂正事項の一部を削除する旨の手続補正書が提出されたものである。


2.平成22年3月29日付け手続補正の適否について

2-1.手続補正の概要
平成22年3月29日付け手続補正の概要は、以下の(1)、(2)のとおりである。
なお、審判請求書に記載された丸囲み数字は、本審決においては、例えば丸1、丸2のように、漢字を用いて標記する。

(1)審判請求書の「6.請求の理由」の「丸3 訂正の事項」において、「(3)訂正事項3」欄を削除すると共に、それに伴い、「(4)訂正事項4」及び「(5)訂正事項5」を、それぞれ「(3)訂正事項3」及び「(4)訂正事項4」と補正する。

(2)審判請求書の「6.請求の理由」の「丸4 訂正の原因」において、「(3)訂正事項3」欄を削除すると共に、それに伴い、「(4)訂正事項4」欄の「訂正事項4」なる記載を「訂正事項3」と補正し、また、「(5)訂正事項5」欄の「訂正事項5」なる記載を「訂正事項4」と補正する。

2-2.手続補正の適否
平成22年3月29日付け手続補正は、複数ある訂正事項の一つを削除すると共に、それに伴い残りの訂正事項の番号を繰り上げるものであって、審判請求書の要旨を変更するものではないことは明らかである。

したがって、上記手続補正は、特許法第131条の2第1項の規定に適合するものであるから、この手続補正を認める。


3.請求の趣旨
上記2-2のとおり、平成22年3月29日付けの手続補正は認められるので、本件審判の請求の趣旨は、特許第4409756号の特許請求の範囲を上記手続補正書に添付した特許請求の範囲のとおり、すなわち、下記(1)ないし(4)のとおり訂正することを求めるものである。

(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項16の「上部基板支持構造(90)」を「中間プレート(56)」と訂正する。

(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項30の「第一の支持構造(90)を通って」を「冷却プレート(52)を通って」と訂正する。

(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項42の「ロードロックチャンバ(30)」を「ロードロック(30)」と訂正する。

(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項43の「ロードロックチャンバ(30)」を「ロードロック(30)」と訂正する。


4.訂正の目的の適否、新規事項の有無及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否についての当審の判断

(1)訂正事項1について
本件特許明細書段落【0018】の「・・・中間プレート56と冷却プレート52の両方は水冷が可能であり、高い放射率の表面積を有することができる。」なる記載及び段落【0033】の「実施例は、異なる位置での異なる表面仕上げのような複数の特性を有する表面をそれぞれ有する冷却プレート及び中間プレートを有することも可能である。たとえば、無光沢及び/または黒色仕上げ(あるいは他の暗色仕上げ)は、基板により多くの熱を反射するであろう反射仕上げ及び/または平滑な仕上げよりも熱吸収が大きいので、冷却を加速することが可能である。冷却プレートのすべてあるいは一部の陽極酸化あるいはビード・ブラストは、冷却の加速が可能な望ましい高放射率仕上げを形成することができる。図14に示すように、たとえば、(冷却プレート及び/または中間プレートのような)プレート130の表面は、高放射率中央領域131を含んでもよい。図14に示すように、プレート130の高放射率中央領域131は透明基板132を介して見ることができる。・・・」なる記載からみて、請求項16における「第一の放射率を有する第一の表面領域、前記第一の放射率より大きい第二の放射率を有する第二の表面領域を含む」という事項を備えるのは、「中間プレート56」と「冷却プレート52」であることは明らかである。
よって、請求項16の「前記上部基板支持構造(90)および前記冷却プレート(52,138)」なる記載は、「前記中間プレート(56)および前記冷却プレート(52,138)」の誤記であることは明らかであり、訂正事項1は誤記の訂正を目的とするものである。
そして、訂正事項1は、願書に最初に添付した外国語書面に「・・・both the middle plate 56 and the cooling plate 52 may be water cooled and may have a high emissivity surface area.」及び「Embodiments may also include a cooling plate and a middle plate each including a surface having multiple characteristics such as a different surface finish in different locations. For example, a dull and/or black finish (or other dark color finish) may accelerate cooling due to greater heat absorption than a reflective and/or smooth finish, which will reflect more heat back to the substrate. Anodizing or bead blasting all or part of the cooling plate can form a preferred high emissivity finish that may accelerate cooling. As illustrated in FIG. 14 , for example, the surface of a plate 130 (such as a cooling plate and/or a middle plate) may contain a high emissivity central area 131 . As seen in FIG. 14 , the high emissivity central area 131 of the plate 130 is viewed through a transparent substrate 132 .」として記載されている。
また、訂正事項1は誤記を訂正するものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(2)訂正事項2について
本件特許明細書段落【0032】の「実施例は、プレートから熱を速く取り除くために、冷却プレート及び中間プレートの部分に組み込まれた、あるいは取り付けられた1つ以上の冷却液輸送チャネルを有することもできる。冷却液輸送チャネルは、基板の全体にわたって温度分布がより均一となるように、冷却プレートの異なる部分に対して異なる冷却特性を与えるために、必要に応じて冷却プレートに沿って配置することが可能である。図10は、多数の溝104及び冷却プレート106の中に形成された冷却液輸送チャネル108を有する冷却プレート106の実施例の断面図を示す。図11は、溝104及び、冷却プレート110の底に(永久に、あるいは取り外し可能に)接続された冷却液輸送チャネルとしてのパイプあるいはチューブ112を有する冷却プレート110の実施例を示す。いくつかの実施例においては、中間プレートは、処理済み基板の冷却を助けるための第二の冷却プレートのように作用する。図12は、中間プレート116の中に冷却液輸送チャネル118を有する中間プレート116の実施例を示す。図13は、中間プレート120の最上部に(永久に、あるいは取り外し可能に)接続された冷却液輸送チャネルとしてのパイプあるいはチューブ112を有する中間プレート120の実施例を示す。」なる記載からみて、冷却液輸送チャネルを備えるのは「冷却プレート」と「中間プレート」であることは明らかである。
そうすると、請求項30における「第一の支持構造(90)を通って流体を循環させる」なる記載は、上記請求項30の文脈からみて、「冷却プレート(52)を通って流体を循環させる」の誤記であることは明らかである。
そして、訂正事項2は、願書に最初に添付した外国語書面に「Embodiments may also include a one or more coolant carrying channels incorporated into or attached to portions of a cooling plate and a middle plate in order to remove heat from the plate quickly. The coolant carrying channels may be distributed along the cooling plate as desired to yield different cooling characteristics for different portions of the cooling plate, in order to provide a more uniform temperature distribution across a substrate. FIG. 10 illustrates a cross-sectional view of an embodiment of a cooling plate 106 including a number of grooves 104 and a coolant carrying channel 108 formed therein. FIG. 11 illustrates an embodiment of a cooling plate 110 including grooves 104 and a pipe or tube 112 as a coolant carrying channel connected (permanently or detachably) to the bottom of the cooling plate 110 . In certain embodiments, the middle plate acts like a second cooling plate to assist in cooling a processed substrate. FIG. 12 illustrates an embodiment of a middle plate 116 including a coolant carrying channel 118 therein. FIG. 13 illustrates an embodiment of a middle plate 120 having a pipe or tube 122 as a cooling carrying channel connected (permanently or detachably) to the top of the middle plate 120 .」として記載されている。
また、訂正事項2は誤記を訂正するものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。

(3)訂正事項3及び4について
請求項42及び43には「前記ロードロックチャンバ(30)」と記載されているが、両請求項が引用する請求項30には「請求項1に従うロードロック(30)を使用する方法であって」と記載され、さらに請求項30が引用する請求項1においても「ロードロックであって、 前記ロードロックから・・・・を含む、前記ロードロック。」と記載されていることからみて、請求項42及び43における「ロードロックチャンバ(30)」なる記載は「ロードロック(30)」の誤記であることは明らかである。
そして、訂正事項3及び4は、願書に最初に添付した外国語書面に「The top and bottom covers 70 , 72 ( FIG. 2 ) of the loadlock 30 may include flanges 116 and o-rings 118 , which are used to mount the top cover 70 and lower cover 72 to the loadlock frame member 64 . Top cover 70 may also include inlet/outlet vent 120 , which may include a gas delivery pipe or tube through which a gas may be delivered to the interior of the loadlock. A variety of gases may be delivered to the loadlock depending on the processing operation (cooling, annealing, preheating, ashing, etc.) to be carried out. In certain embodiments, it is preferred that a cooling gas is delivered into the chamber upon venting to assist in cooling a processed substrate on the cooling plate 52 . Preferred cooling gases for use in the chamber include nitrogen and/or helium. Other inert gases including, but not limited to argon and neon could also be used. Certain embodiments utilize a mixture of helium and nitrogen at pressures of about 754-759 torr nitrogen and about 1-6 torr helium. In one preferred embodiment, cooling gas is supplied to the chamber by venting the chamber at 3 torr helium and 757 torr nitrogen. This cooling scheme has been observed to provide a uniform and rapid cooling. Preferred embodiments may also Include helium alone as the cooling gas due to its inert nature and thermal conductivity.」として記載されている。
また、訂正事項3及び4は誤記を訂正するものであって、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。


5.独立特許要件
訂正された特許請求の範囲の請求項16、30、42及び43に係る発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は発見しない。


6.むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第2号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第3項ないし第5項の規定に適合する。

よって、結論のとおり審決する。
 
発明の名称 (54)【発明の名称】
デュアル基板ロードロック・プロセス装置
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は基板処理装置に関し、特に、基板を取り扱うためのロードロック装置に関する。
【0002】
【発明の背景】
たとえば、テレビ及びコンピュータ・ディスプレイのようなアプリケーションに使用されるガラスパネルのような基板は、所望のデバイスを作るための物理気相堆積(PVD)、化学気相堆積(CVD)、エッチング、及びアニーリングを含む連続的なステップを使用して作製することができる。これらのステップは、複数のチャンバを有する多種多様な処理装置を使用して実行することができる。このようなシステムの1つは、「クラスタ・ツール」として知られている。クラスタ・ツールは、中央のウェーハ・ハンドリング・モジュールあるいはトランスファー・チャンバ、ならびに、被加工物が装置の中に導入され、また装置から取り出されるロードロック・チャンバ及び加熱、エッチング、及び堆積のような処理ステップを実行するための複数の他のチャンバを含む多数のペリフェラル・チャンバを通常有する。通常クラスタ・ツールは、チャンバの間で被加工物を搬送するロボットも有する。
【0003】
ディスプレイに使用される大きなガラス基板の処理は、いくつかの点で半導体ウェーハのような他の形式の基板の処理に類似している。しかし、このようなガラス基板は多くの場合代表的なシリコンウェーハより大きい。たとえば、ガラス基板は550ミリメートル×650ミリメートルの寸法を有することがあり、より大きいディスプレイの形成を可能にするために、650ミリメートル×830ミリメートルを超えるような、さらにより大きい寸法に向かう傾向がある。大きいガラス基板の使用は、他の形式の基板を処理するときには存在しないような処理の複雑さを招く。たとえば、ガラス基板の寸法に加えて、ディスプレイに使用されるガラス基板の形は通常長方形である。ガラス基板の大きい寸法と形状は、ガラス基板をより小さい円形の形状の基板と比較するとき、処理装置の中で1つの位置から他の位置へ搬送することを困難にする恐れがある。結果として、ガラス基板を処理する装置は、通常より大きいチャンバ、アパーチャー、及び搬送機構を必要とする。さらに、バッチ処理操作のためにプロセス・チャンバに大量の数の基板を供給するために、およそ12の基板をロードロックの中に保持する大きいカセットを利用することが知られている。大きい基板を取り扱うために大きいチャンバ・サイズが必要であることと、ロードロック内で大きい基板カセットを使用することは、より大きく強力な真空ポンプ、電源、制御機構及び同等物、ならびにシステム・コストの対応する増加をさらに招く。
【0004】
さらに、多くの場合ガラス基板はシリコン基板とは異なる熱的特性を有する。特に、ガラスは比較的低い熱伝導率を通常有し、基板の均一な加熱と冷却をさらに困難にする恐れがある。ガラス基板の全体にわたって温度勾配が起きる恐れがあり、冷却に際して基板内に望ましくない応力を招く恐れがある。基板端部の近くの熱損失は、中心の近くより大きい傾向がある。処理中の温度勾配は、基板表面に形成される素子が不均一な電気的(及び構造的)特性を有する結果を招く恐れもある。結果として、適切な温度制御を維持するために、多くの場合加熱及び冷却操作は比較的徐々に実行される。システム構成素子の寸法が大きくなるにつれて、大容量チャンバの中で大きい構成素子を加熱し冷却するために通常必要な長時間によって、これらのステップは、さらに遅くなる恐れがある。これらの遅い操作は、システムスループットを低下させる傾向を招く。
【0005】
【好適実施例の概要】
本発明のいくつかの実施形態は、比較的小形で、基板の搬送、冷却及び/または加熱操作を効率的な方法で実現できる基板処理装置に使用するロードロック装置に関する。
【0006】
一つの実施形態は、第一の基板を支持するように適合された第一の支持構造と、第二の基板を支持するように適合された冷却プレートを有するロードロックに関する。
【0007】
他の実施形態は、単一未処理基板を支持する第一の支持構造と、単一処理済み基板を支持する第二の支持構造を有するロードロックに関する。第一の支持構造は第二の支持構造の上に配置され、支持構造の垂直位置を制御するためにエレベーターが設けられている。またロードロックは、ロードロックに未処理基板の挿入を可能にし、ロードロックから処理済み基板の取り出しを可能にするための第一のアパーチャーと、ロードロックから未処理基板の取り出しを可能にし、ロードロックに処理済み基板の挿入を可能にするための第二のアパーチャーを有する。さらにロードロックは、処理済み基板を支持するように適合された表面を有する冷却プレートを有する。冷却プレートは、処理済み基板の冷却速度を選択的に制御するための複数の区域を有するように設計することが可能である。さらに加熱装置が、ロードロック内の第一の支持構造の上に設けられている。加熱装置は、後続の処理のために未処理基板を他のチャンバに挿入する前に、第一の支持構造の上の未処理基板を加熱するために使用することができる。
【0008】
他の実施形態は、少なくとも1つのプロセス・チャンバ、プロセス・チャンバに接続されたトランスファー・チャンバ、及びトランスファー・チャンバに接続されたロードロックを有する半導体処理装置に関する。ロードロックは、単一基板上部支持構造及び単一基板下部支持構造、ならびにトランスファー・チャンバとロードロックの間で単一基板を搬送するための搬送アパーチャーを有する。さらにロードロックは、支持体、及び、単一基板下部支持構造から単一基板を受け入れるように配置された冷却プレートを上下させるためのエレベーターを有する。
【0009】
他の実施形態は、ロードロック・チャンバ及びチャンバ内の支持構造を有するロードロックに関する。支持構造は、ロボットアームから単一基板を受け入れるように適合されている。さらに冷却プレートがチャンバ内に配置され、支持構造から単一基板を受け入れるように位置している。支持構造は、冷却プレートに対して移動可能である。
【0010】
他の実施形態は、単一未処理基板のみを支持する第一の手段と、単一処理済み基板のみを支持する第二の手段を有するロードロック装置に関する。第一の手段は第二の手段の上に配置されている。さらにこの装置は、ロードロック装置内にある冷却プレートに処理済み基板を送出するための送出手段を有する。
【0011】
さらに本発明の実施形態は、ロードロックの利用を含む方法と、基板を処理する方法に関する。1つのこのような実施形態は、ロードロック内の開口部を介してロードロック内の上部支持構造に未処理基板を送出することを含むロードロックを使用する方法に関する。開口部は閉じられており、ロードロックは所望の圧力レベルに排気されている。未処理基板は、ロードロックの外のチャンバに搬送される。処理済み基板は、(たとえば、トランスファー・チャンバあるいは処理装置内の他のチャンバのような)ロードロックの外のチャンバからロードロック内の下部支持構造に送出される。処理済み基板は、前記下部支持構造からロードロック内の冷却プレートへ送出され、処理済み基板は冷却される。
【0012】
他の実施形態は、ロードロック内の第一の開口部を介して、ロードロック内の上部支持構造に未処理基板を送出することを含む基板を処理する方法に関する。開口部は閉じられており、ロードロックは排気される。未処理基板は、ロードロック内の第二の開口部を介して、ロードロックの外のチャンバに送出される。処理済み基板は、ロードロック内の第二の開口部を介して、ロードロックの外のチャンバから下部支持構造へ送出される。第二の支持構造は、ロードロック内の冷却プレートに処理済み基板を送出するために下降される。
【0013】
さらに他の実施形態は、第一のロボットを使用して、ロードロックの外に配置された未処理基板供給装置からロードロックの内部の第一のロードロック支持構造へ、単一未処理基板を送出することを含む基板を処理する方法に関する。未処理基板は、第二のロボットを使用して、第一のロードロック支持構造からトランスファー・チャンバへ搬送される。未処理基板は、処理済み基板を形成するために、未処理基板を処理するために、トランスファー・チャンバから少なくとも1つのプロセス・チャンバへ搬送される。処理済み基板は、少なくとも1つのプロセス・チャンバからトランスファー・チャンバへ搬送される。処理済み基板は、第二のロボットを使用して、トランスファー・チャンバから第二のロードロック支持構造へ搬送される。第二のロードロック支持構造は、第一のロードロック支持構造の下に配置することができる。処理済み基板は、第二のロードロック支持構造からロードロック内の冷却プレートへ搬送され、冷却される。処理済み基板は、第一のロボットを使用して、ロードロックから取り出される。
【0014】
さらに他の実施形態は、ロードロック内の上部支持構造に単一未処理基板を送出し、ロードロックを排気することを含む基板を処理するための別の方法に関する。単一未処理基板は、ロードロックからトランスファー・チャンバへ送出される。単一処理済み基板は、トランスファー・チャンバから前記ロードロック内の下部支持構造へ送出される。単一処理済み基板は、前記下部支持構造から前記ロードロック内の冷却プレートへ送出される。ロードロックは通気され、単一処理済み基板は、ロードロック及びトランスファー・チャンバの外の場所に送出される。他の単一未処理基板は、ロードロックに送出される。
【0015】
本発明の実施例を、単に説明のための概念図であり正確な縮尺率では描かれていない、添付図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるロードロック、トランスファー・チャンバ、及びプロセス・チャンバを有するクラスタ・ツールの略平面図である。
【図2】本発明の実施例による図1のロードロックの1部の断面図である。
【図3】本発明の実施例によるロードロックの斜視図である。
【図4】本発明の実施例による内部区画の周りに外部のボディ部分を有する図3のロードロックの斜視図である。
【図5】本発明の実施例によるカバー部分及び下部の部分を有する図3及び図4のロードロックの斜視図である。
【図6a】本発明の実施例によるロードロックのいくつかの内部構成要素の分解組立図である。
【図6b】本発明の実施例により組み立てられたときの、図6のロードロック構成要素の一部の斜視図である。
【図7a】本発明の実施例による処理機構を示す。
【図7b】本発明の実施例による処理機構を示す。
【図7c】本発明の実施例による処理機構を示す。
【図7d】本発明の実施例による処理機構を示す。
【図7e】本発明の実施例による処理機構を示す。
【図7f】本発明の実施例による処理機構を示す。
【図8】本発明の実施例によるロード/アンロード状態におけるロードロック装置の1部の斜視図である。
【図9】本発明の実施例による冷却状態におけるロードロック装置の1部の斜視図である。
【図10】本発明の実施例による冷却液輸送チャネルを中に有する冷却プレートの断面図である。
【図11】本発明の実施例による冷却プレートの底部部分に冷却液輸送チャネルを有する冷却プレートの断面図である。
【図12】本発明の実施例による冷却液輸送チャネルを中に有する中間プレートの断面図である。
【図13】本発明の実施例による中間プレートの上部部分に冷却液輸送チャネルを有する中間プレートの断面図である。
【図14】本発明の実施例による高放射率領域を有するプレートの平面図である。
【図15】本発明の実施例による冷却プレート及び基板支持装置の断面図である。
【図16】本発明の実施例によるクラスター・チャンバの上部断面図である。
【図17】本発明の実施例によるクラスター・チャンバの上部断面図である。
【0016】
【詳細説明】
いくつかの好適実施例は、ロードロック装置及び動作の方法に関する。これらのロードロック装置は、より大きいクラスター形式処理装置の一部として使用することができる。図1に示すように、一つの実施例は、中央の基板ハンドリング・モジュールあるいはトランスファー・チャンバ10、多数の周辺プロセス・チャンバ20、及び基板をシステムに挿入し、また基板をシステムから取り出すための少なくとも1つのロードロック機構30を有するクラスター装置を有する。中央のトランスファー・チャンバ10は、さまざまなチャンバの間で基板をピックアップし、送出するために、その中にロボット40を有することが可能である。用語「基板」は、ガラス、半導体、セラミックス、金属、複合物、及び、それらの組み合わせを含むが、それに制限されない多種多様な材料から形成された基板を含む。
【0017】
ロードロック30の好適実施例を、図2の断面図に示す。ロードロック30は、未処理基板を保持するための上部スロット51、及び処理済み基板を保持するための下部スロット53を有する、デュアル基板カセット50を有することが望ましい。上部スロット51は、上部プレート54とカセット50の中間プレート56の間に配置されることが望ましい。下部スロット53は、カセット50の下部プレート76の上の、中間プレート56と冷却プレート52の間に形成されることが望ましい。プレート54、56,及び76は、カセット50を形成するように組み立てられる。冷却プレート52は、ほとんど全体がカセット50の中に配置されている。しかし、カセット50に接続されていることは望ましくない。代わりに、冷却プレート52のフランジ部100、102が、カセット50を取り巻いているフレーム部材64に取り付けられていることが望ましい。この構造は、シャフト128を介してカセットをエレベーター58(図3)に結合することにより、カセット50が冷却プレート52とは独立に動くことを可能にする。カセット50を冷却プレート52とは独立に動かすことにより、カセットを動かすことにより、下部スロット53の中の支持体78、80の上の基板を、冷却プレート52の上に降下させ、また冷却プレート52から持ち上げることができる。
【0018】
いくつかの好適実施例においては、冷却プレート(その上に基板を有する)及び中間プレート56を相互に非常に接近して配置することにより、冷却プレート52の上の基板を冷却することが可能である。基板を冷却プレート52と中間プレート56の間にはさみ込むことにより、基板を効率的に冷却することができる。後により詳細に説明するように、中間プレート56と冷却プレート52の両方は水冷が可能であり、高い放射率の表面積を有することができる。
【0019】
ロードロック30の経過図(progressive view)を、図3から図5に示す。カセット50は、動作中にカセット内部を見るための開口部62を有してもよい。図4は、カセット50を取り囲んでいるロードロック・ボディ部分あるいはフレーム部材64をさらに有する図3のロードロック30を示す。開口部62を介してカセットの内部を見るために窓66を設けてもよく、また基板を挿入し取り出すためにロードロックの内部にアクセスするための扉68を設けてもよい。エレベーター58をカセット50の下に配置することができ、冷却プレート52及びフレーム部材64に対してカセット50を動かすために使用される。図2に示すように、エレベーター58は、このような1つ以上のコネクター130及びプレート132の接続を介して、カセット50の底部に取り付けられたシャフト128を有してもよい。カセット50が不整列になった時に、水平にできるように、コネクター130は調節可能であるように設計することが可能である。あるいは、シャフト128をカセット50に直接に接続することが可能である。
【0020】
図5は、ロードロック・チャンバ領域を定めるための、上部圧力容器部分あるいはトップ・カバー70及び下部圧力容器部分あるいはボトム・カバー72をさらに有する図3及び図4のロードロック30を示す。トップ・カバー70及びボトム・カバー72は、適切な真空あるいは他の所望の圧力条件を維持することができ、基板加熱の間に起きるような高い温度に耐えることができる任意の適切な構造でよい。ロードロック30は、ロードロック30を支持し動かすための車輪がついたフレーム構造74をさらに有してもよい。
【0021】
図6aは、カセット50、冷却プレート52及びフレーム部材64の構成要素を含むロードロック30内のいくつかの構成要素の分解組立図を示す。図6bは、フレーム部材64の中に組み立てられたカセット50を示す。フレーム部材64は基板アクセスポート即ち開口部96及び98を両側に有し、開口部96及び98を介して基板がロードロックの中に挿入され、ロードロックから取り出される。開口部96はロードロックの大気側にあってもよく、また開口部98はロードロックのトランスファー・チャンバ側にあってもよい。
【0022】
カセット50の下部プレート76は、その上に基板82を支持するための支持体78、80を有する支持構造を有することが望ましい。冷却プレート52(下部プレート76の上に位置する)は、アパーチャー84、86を有してもよく、基板82を下部スロット53の中に支持するために、支持体78、80はアパーチャー84、86を介して延びることが可能である。中間プレート56は、上部スロット51の中に基板92を支持するための支持体88、90を、その上に有する支持構造を有することが望ましい。中間プレート56(及び基板92)の上に、上部プレート54及び加熱装置94が置かれている。加熱装置94は、たとえば、抵抗素子あるいは加熱ランプを有してもよい。別の実施例は、上部プレート54及び/または加熱装置94を省略してもよい。
【0023】
図6aに示すように、加熱装置94がカセット50と共に動き上部支持構造に常に接近しているように、加熱装置94は上部プレート54の中の陥凹部に適合してもよい。あるいは、加熱装置94は、図2に示すように上部プレート54の上に位置してもよく、あるいはロードロック内の他の位置に置かれてもよい。加熱装置の1つの望ましい使用方法は、基板を他のチャンバに移す前に、未処理基板を予熱することである。基板の予熱は、他の方法では未処理基板を加熱するための加熱チャンバとして使用されるであろう装置内の1つ以上のプロセス・チャンバ位置の解放を可能とする。ロードロック内の基板の予熱により、このような加熱チャンバを省略することができる。実施例は、たとえば、摂氏約100度から摂氏500度以上の範囲内の温度のような特定の処理動作に応じた所望の温度に基板を加熱することができる。ロードロックを、アニーリングあるいはアッシングのような他の形式の加熱動作に使用することも必要であれば可能である。いくつかの形式の高温処理、あるいは、他の処理ステップの間に基板が加熱される処理のために、別の加熱チャンバが依然として必要なこともある。
【0024】
図7a-fは、1つの可能性のある処理形態で使用されるロードロックのいくつかの構成要素を概略的に示す。単に説明のために、いくつかの構成要素の寸法及び形状は、前の図とは変えられている。図に示す構成要素は、下部プレート76、冷却プレート52、及び中間プレート56を含む。下部支持体78、80は下部プレートに結合されており、上部支持体88、90は中間プレート56に結合されている。破線により示すように、カセット50を形成するために、下部プレート76及び中間プレート56は相互に結合されている。下部支持体78、80は、冷却プレート52の中のアパーチャーを介して延びている。大気ロボット(図7a-fには示されていない)は、大気側開口部96及び扉68を介して基板をロードロックの中に送出し、ロードロックから基板を取り出す。またトランスファー・チャンバ・ロボット(図7a-fには示されていない)は、真空側開口部98及び扉99を介してロードロックから基板を取り出し、基板をロードロックの中に送出する。図7a-fに示すように、冷却プレート52はフレーム64に結合され、開口部96、98に対しては動かない。カセット50(下部プレート76、下部支持体78、80、中間プレート56、及び上部支持体88、90を含む)は、開口部96、98に対して移動可能である。
【0025】
ロードロックに基板がない状態を図7aに示す。これは処理サイクルの始めの状態のこともある。1つの実施例においては、処理方法には、未処理基板92をロードロックに供給することを含む。図7bに示すように、上部支持体88、90は開口部96と整列され、大気側開口部を介して矢印により示す方向から未処理基板92がロードロックの中に挿入されている。次に、大気側開口部扉68は閉じられ、ロードロックは排気され、カセット50は、冷却プレート52内の開口部59を介して下部支持体78、80の位置を定め、図7cに示すように真空側開口部98と整列するように持ち上げられる。真空側開口部扉99が開けられ、それにより、処理済み基板82が、トランスファー(あるいは他の処理)チャンバ(図示せず)からロードロックへ矢印により示す方向から送出され、支持体78、80の上に置かれる。
【0026】
次にカセット50は、処理済み基板82を冷却するために冷却プレート52の上に置くように、図7dに示すように、降下されることができる。好適実施例は、冷却プレート52から中間プレート56の底部の中の開口部61へ延びるピン57のような構造を有することも可能である。ピン57は、冷却プレート52及び中間プレート56の適切なアライメントを保証するために作用することも可能であり、また基板が冷却プレートから横方向に滑動することを防止する障壁を提供している。横方向の滑動は、冷却手順の間にチャンバに導入されるガスの圧力によって発生する恐れがある。図7dから判るように、冷却プレート52及び中間プレート56は、処理済み基板82が本質的にプレートの間にはさみ込まれるように、配置することができる。これは、処理済み基板82の効率的な冷却を促進する。一般に、中間プレート56が処理済み基板82に近く位置するほど、処理済み基板82の冷却速度は速くなる。1つの例では、中間プレート56と処理済み基板82の間の5ミリメートルのギャップは、1インチ(?25ミリメートル)のギャップよりも5倍速い冷却速度をもたらした。
【0027】
さらに図7dは、真空側開口部98を介して矢印により示す方向に、未処理基板92が送出されるように整列して置かれていることを示している。未処理基板は真空側開口部を介して送出され、次に真空側扉99が閉じられ、図7eに示すように、矢印により示す方向から大気側開口部を介して、別の未処理基板92’が上部支持体88、90の上に置かれるように、チャンバは通気(vent)される。処理済み基板82の均一な冷却を促進するために、通気を制御することも可能である。次にカセット50は、処理済み基板を冷却プレート52から持ち上げるために、図7fに示すように、矢印により示す方向に大気側開口部96を介して、ロードロックから取り出される位置に持ち上げることができる。
【0028】
上記のステップは必要に応じて変更することが可能であり、また本発明の実施例により行うことができる多くの異なる処理方式が存在することは十分理解されるべきである。たとえば、別の処理例は、未処理基板92をトランスファー・チャンバに移す前に、ロードロック内での未処理基板92の加熱を含んでもよい。このような実施例においては、処理済み基板82をトランスファー・チャンバからロードロックへ送出する前に、加熱ステップが実行され、加熱された未処理基板92は真空側開口部98を介してトランスファー・チャンバに送出されることが望ましい。
【0029】
カセット50及び冷却プレート52のさらに詳細な図を、図8及び図9に示す。上部プレート54、中間プレート56、及び下部プレート76は、側面部分77、79を介して結合することが可能である。側面部分77、79は、ピン89を使用して結合された別々な小片であってもよい。あるいは、側面部分77、79は単一のユニットであってもよく、またプレート54、56及び76の1つ以上の中に組み込まれていてもよい。
【0030】
図8に示すように、下部支持体78、80は、冷却プレート52の表面上に処理済み基板82を支持している。この構成は、処理済み基板82がロードロックの中にロードされるか、あるいはロードロックから取り出されるロード/アンロード状態に対応させることも可能である。本実施例では、処理済み基板82は透明である。支持体78、80は、ピン、ボルト、ねじ、あるいはくさび状の形状を含むが、それに限定されない、基板を支持できる多種多様な構造を有することができる。支持体の先端部も、多種多様な構造を有することができる。たとえば、図7aに示すように、支持体78、80、88、90の先端部は丸められているが、図9では、支持体78、80の先端部は平らであり、開口部81を有する。図8及び図9に示すように、一つの実施例は4つの外側のピン78と2つの中央のピン80を有することが望ましい。
【0031】
図9は、冷却プレート52の表面上に処理済み基板82を置くために、支持体が下げられた後の下部支持体78、80の位置を示す。冷却プレート52は、その上の基板の温度を優先的に制御するための、1つ以上の区域を有するように設計することができる。冷却プレートの上部表面上に1つ以上のチャネルあるいは溝104のパターンを設けることにより、これを行うことができる。冷却中により良い温度制御を可能にするために、溝104の位置と数は、基板と冷却プレート52の表面の間の接触面積を制御するように設計される。たとえば、単位面積当たり多数の溝104が、冷却プレート52の中心付近よりも冷却プレート52の周辺付近に配置されれば、冷却プレート52の中心付近ではより多くの基板表面積が冷却プレート52に接触する。中心が、たとえば、金属のような熱伝導性材料であれば、基板の中心からさらに多くの熱が伝わるであろう。溝104は、通常基板の周辺付近でより速く発生する熱的な損失を打ち消すように設計されている。これは、冷却中に基板の全面にわたって、より均一な温度分布をもたらす。1つの実施例においては、溝104は、約6ミリメートルの幅と、約1ミリメートルの深さを有することができる。特定の用途に対しては、他の寸法が適切なこともある。
【0032】
実施例は、プレートから熱を速く取り除くために、冷却プレート及び中間プレートの部分に組み込まれた、あるいは取り付けられた1つ以上の冷却液輸送チャネルを有することもできる。冷却液輸送チャネルは、基板の全体にわたって温度分布がより均一となるように、冷却プレートの異なる部分に対して異なる冷却特性を与えるために、必要に応じて冷却プレートに沿って配置することが可能である。図10は、多数の溝104及び冷却プレート106の中に形成された冷却液輸送チャネル108を有する冷却プレート106の実施例の断面図を示す。図11は、溝104及び、冷却プレート110の底に(永久に、あるいは取り外し可能に)接続された冷却液輸送チャネルとしてのパイプあるいはチューブ112を有する冷却プレート110の実施例を示す。いくつかの実施例においては、中間プレートは、処理済み基板の冷却を助けるための第二の冷却プレートのように作用する。図12は、中間プレート116の中に冷却液輸送チャネル118を有する中間プレート116の実施例を示す。図13は、中間プレート120の最上部に(永久に、あるいは取り外し可能に)接続された冷却液輸送チャネルとしてのパイプあるいはチューブ112を有する中間プレート120の実施例を示す。
【0033】
実施例は、異なる位置での異なる表面仕上げのような複数の特性を有する表面をそれぞれ有する冷却プレート及び中間プレートを有することも可能である。たとえば、無光沢及び/または黒色仕上げ(あるいは他の暗色仕上げ)は、基板により多くの熱を反射するであろう反射仕上げ及び/または平滑な仕上げよりも熱吸収が大きいので、冷却を加速することが可能である。冷却プレートのすべてあるいは一部の陽極酸化あるいはビード・ブラストは、冷却の加速が可能な望ましい高放射率仕上げを形成することができる。図14に示すように、たとえば、(冷却プレート及び/または中間プレートのような)プレート130の表面は、高放射率中央領域131を含んでもよい。図14に示すように、プレート130の高放射率中央領域131は透明基板132を介して見ることができる。基板132は、高放射率領域131より大きい寸法(かつ、プレート130より小さい寸法)を有することが望ましい。いくつかの実施例においては、より均一に基板を冷却するために、基板132の端縁の近くには高放射率領域130を設けないことが望ましい。これは、基板132の端縁は基板132の中央領域よりも速く冷却される傾向があり、したがって、表面全体に高放射率領域130を設けることは、基板132の端縁を中央領域よりも非常に速く冷却するからである。このような不均一な冷却は、基板132に望ましくない応力及び/またはウァーピングを起こす恐れがある。
【0034】
ロードロック30のトップ及びボトム・カバー70、72(図2)は、トップ・カバー70及び下部カバー72をロードロック・フレーム部材64に搭載するために使用されるフランジ116及びOリング118を有してもよい。トップ・カバー70は、ガスをロードロックの内部に送出することができるガス送出パイプあるいはチューブを有することもある吸気口/排気口ベント120をさらに有してもよい。実行されるべき処理動作(冷却、アニーリング、予熱、アッシングなど)によって、多種多様なガスをロードロックに送出することが可能である。いくつかの実施例においては、冷却プレート52の上の処理済み基板の冷却を助けるために、通気の際に冷却ガスがチャンバの中に送出されることが望まれる。チャンバ内で使用するのに望ましい冷却ガスは、窒素及び/またはヘリウムを含む。アルゴン及びネオンを含むが、アルゴン及びネオンに限定されない他の不活性ガスも、使用することができる。いくつかの実施例は、約754-759トルの圧力の窒素と約1-6トルの圧力のヘリウムで、ヘリウムと窒素の混合物を利用している。1つの好適実施例では、3トルのヘリウムと757トルの窒素でチャンバを通気することにより、冷却ガスはチャンバに供給される。この冷却計画は、均一で速い冷却を行うと認められている。好適実施例は、ヘリウムの不活性の性質と熱伝導率のために、冷却ガスとしてヘリウムのみを含んでもよい。基板は、基板に沿って摂氏約100度以下の均一性で冷却されることが望まれ、摂氏約50度以下が一層望ましい。要求があれば、望ましくない粒子を濾過し、ロードロック・チャンバのあらゆる場所にガスの均一な分布を促進するために、フィルター122(図2)をロードロックの上部付近に配置してもよい。フィルター122は、ホルダ124により定位置に保持することができ、またねじ126を使用して調整することができる。
【0035】
いくつかの好適実施例においては、下部支持体78、80は、冷却プレート52内のアパーチャーを介して延びている。別の実施例は、冷却プレート内のアパーチャーを介する代わりに、冷却プレートに隣接していて延びている下部支持体を利用してもよい。図15に示すように、このような実施例の1つは、冷却プレート138の上部表面の上に処理済み基板82を置くための、冷却プレート138内の1つ以上の溝142の中に下降させることが可能な、1つ以上の移動可能なアーム140を有する、冷却プレート138に隣接する支持体136を有してもよい。
【0036】
他の実施例は、ある意味で図6aに示すものと類似の構成要素を有するが、ロードロックの中へ、またロードロックから、ならびにロードロックとトランスファー・チャンバの間で、基板を搬送するために単一の開口部を有するロードロックを有してもよい。
【0037】
本発明の実施例によるクラスター処理装置のいくつかの実施例を、図16及び図17に示す。図16は、未処理基板カセット162からの未処理基板の供給装置を有する一実施例による装置158を示す。未処理基板は、基板カセット及びロボット・ステーション164からロードロック160へロボット166を使用して1度に1つずつ供給することができる。ロードロック160は、図2ないし図4に示すロードロック30と類似の構造を有してもよい。未処理基板がロードロック160の中に置かれると、ロードロック160は排気され、未処理基板は、中に第二のロボット170を有するトランスファー・チャンバ168に搬送される。トランスファー・チャンバ168の中に移されると、未処理基板は処理のためにチャンバの間で転送される。1つの実施例においては、基板は、まず加熱のためにチャンバ172に搬送され、次にトランスファー・チャンバ168に戻り、また次に他のプロセス・チャンバ174に搬送される。他のプロセス・チャンバ174は、たとえば、化学気相堆積(CVD)チャンバ、物理気相堆積(PVD)チャンバ、あるいはエッチングチャンバのような他の任意の形式のプロセス・チャンバでもよい。プロセス・チャンバ174内での処理の後に、基板はトランスファー・チャンバ168に搬送され、次に他のプロセス・チャンバ174に搬送されることができる。基板が必要に応じて完全に処理されると、次に基板は最後のプロセス・チャンバからトランスファー・チャンバ168へ送出され、ロードロック160に戻される。次に処理済み基板はロードロック160で冷却することができる。ロードロック160が排気される間に冷却が行われてもよく、またロードロック160が通気されるときに行われてもよい。通気が完了し、処理済み基板が十分に冷却されると(たとえば、摂氏約100度のように)、処理済み基板を、ロボット166を使用しているロードロック160から取り出すことができ、ステーション164において処理済み基板カセット176へ送出することができる。
【0038】
いくつかの点で図16の処理装置と類似の処理装置178の他の実施例を図17に示す。しかし、図17の実施例は、2つのロードロック160及び5つのプロセス・チャンバ174、ならびに1つの加熱チャンバ172及び中にロボット170を有するトランスファー・チャンバ168を有する。多くの基板を装置に供給することにより、処理を速く実行でき、スループットが増加できるとき、この実施例は特に有用なことがある。図に示すように、装置178は、ロボット167を使用してロードロック160に未処理基板を供給しロードロック160から処理済み基板を受け入れるための、より多くのカセット162、176を有するより大きいステーション165を有する。本発明のいくつかの実施形態は、ロードロックの中にヒータを有してもよい。このような実施形態を使用するとき、図16及び図17の加熱チャンバ172のような加熱チャンバを省略することが可能である。このような場合、要求があれば、さらに1つのプロセス・チャンバ174を使用することが可能であり、またロードロック160が1つだけ使用される場合には、装置は7つのプロセス・チャンバを有することになる。所望の処理ステップ及び使用されるプラットホームによって、任意の数のプロセス・チャンバ、ロードロック及び加熱チャンバを使用することができる。いくつかのプラットホームは、2つ以上のトランスファー・チャンバを利用することも可能である。
【0039】
本発明の選ばれた実施例は、多数の利点の1つ以上を提供することができる。たとえば、いくつかの実施例では、処理済み基板の冷却と未処理基板の加熱の両方に対して1つのロードロック・チャンバを使用することができる。さまざまな特徴は、大きいガラス基板を速く冷却あるいは加熱することを可能にし、その結果、装置のスループットを増加させる。ロードロック設計のさまざまな態様は、基板の全体にわたりより均一な温度を確保し、あるいは基板の全体にわたり特定の温度分布を与えるように、冷却プレート上の基板の温度を制御するのに役立つことができる。たとえば、いくつかの実施例では、基板の全体にわたる温度分布を制御するために、加熱装置94は冷却動作の間に使用されてもよい。中間プレート56及び/またはロードロックの他の部分の断熱特性を制御することにより、基板の温度を制御するために、加熱装置94からの熱を基板の1部に送ることが可能である。1つの実施例においては、基板の外縁を基板の中央領域よりも高い温度に維持することにより、基板が冷却するにつれて外縁を圧縮状態に置くことができ、したがって端縁の破壊の危険を最小限度に抑える。冷却プレート52の上の処理済み基板の外縁領域に接するように、加熱素子94からのある量の熱を中間プレート56の端縁の周りに導くことにより、基板の内部の部分よりも遅い速度で基板の外縁を冷却することが、いくつかの実施例で達成可能である。
【0040】
さらに、処理済み基板の冷却とロードロックからのアンローディングの間の待機に費やされる時間は、たとえば12個の基板を保持する大きいカセットを有するロードロックを使用するときと比べて、本発明の実施例によるデュアル基板カセットを使用するときには、大幅に短くすることが可能である。ロードロック内に12個の基板を保持するカセットを有する装置では、装置の通気に約2分を要し、各基板をアンロードするためにロボットアームを使用するとき、装置が通気された後にロードロックから基板をアンロードするためにさらに約8分を要する。(12個の基板カセットをその中に有するロードロックよりも、著しく小さいチャンバ内部容積を有する)本発明のいくつかの実施形態は、通気と処理済み基板の取り出しの両方を、最高約1分以内に、さらに望ましくは約30秒以内に行うことが望ましい。さらに、ロードロック内に加熱素子を有するいくつかの実施例は、ロードロックの内部容積が比較的小さく、基板をヒータの近くに配置できるので、基板を速く加熱することができる。好適実施例は、1分以内に、またはさらに望ましくは約30秒以内に、基板を加熱することができる。
【0041】
本発明の選ばれた実施例により提供される速い通気、基板の取り出し及び/または加熱時間は、いくつかの利点を提供する。第一に、いくつかの形式の処理に対する装置のスループットは、より高い可能性がある。いくつかの実施例は、速いタクト・タイムを可能にすることができる。タクト・タイムとは、1つの基板が装置に入り、処理され、次に装置から出るのに要する時間である。第二に、装置の故障時間が少ないので、(基板のアンローディングのために)実現可能な最大の速度を有するロボットを使用する必要を減らすことができる。遅い速度のロボットの使用は、処理装置の信頼性を改善することができる。
【0042】
実行される処理ステップによって、いくつかの実施例では、任意の一時点においてロードロック内に0個あるいは1個の基板を有することが望ましいこともある。他の実施例においては、任意の一時点においてロードロック内に最高2個の基板を有することが望ましいこともある。別の実施例は、任意の一時点においてロードロック内に2個以上の基板の存在を可能にすることができる。本発明の選ばれた実施例は、いくつかの他の装置よりも任意の一時点において装置内に少数の基板しか存在しないにもかかわらず、高いスループットを実現することが可能である。たとえば、ロードロック内に基板カセットを有する1つのバッチ処理装置は、ロードロック内に12個の基板、加熱チャンバ内に12個の基板、他の装置チャンバ内で16個の基板が処理中と、一定の時間に装置内に約40個の基板を有することがある。ロードロック及び加熱チャンバ内の基板の数を一致させることは、装置の対称的なレイアウトによって、基板の円滑な搬送を可能にすることができる。本発明のいくつかの望ましい実施形態による装置は、ロードロック内に1個の基板、加熱チャンバ内に8個の基板、他の装置チャンバ内に6個の基板と、一定の時間に装置内に約15個の基板を有することが可能である。これらの数は、装置内のさまざまなチャンバの構成によって、大きく変えることができる。正確な処理ステップとそれらの継続時間に応じて、基板の速い挿入と取り出しのために、本発明のいくつかの実施形態は、ロードロック内に12個の基板カセットを有する装置よりも、時間当たり大きな総合スループットを有することが可能である。
【0043】
いくつかの他の装置で使用されるロードロック・カセットに比較して、本発明によるいくつかの実施形態のロードロック・デュアル基板カセットの小さい寸法は、ロードロックが少ない材料で作製されることも可能にし、より小さい真空、エレベーター、電力部品及び同等物の利用を可能にする。これらのより小さい部品は、ロードロック内に複数の基板カセットを有するより大きい装置よりも、装置を著しく低費用にすることができる。
【0044】
上述した種々のチャンバで使用される代表的なプロセス圧力は、約10^(-8)トルから数トルまでの範囲であり、チャンバ及び実行されるプロセス・ステップ(PVD、CVD、エッチング、アニーリングなど)によって変化する。隣接するチャンバが相互に連通している場合には、汚染を最小限度に抑えるために、隣接するチャンバの間の圧力差が最低に維持されていること、あるいは制御されていることが通常望まれる。
【0045】
本発明の実施例は、装置のレイアウトに応じて、基板をロードロックから1つ以上のプロセス・チャンバへ、次に同一のあるいは他のロードロックへ、連続して搬送することが可能な直線状の装置のような他の形式の処理装置も含む。
【0046】
本発明の修正が、さまざまな態様において、当業者に明白であろうことは当然理解されよう。特定の応用に対して、特有の設計の多種多様なその他の実施例が、さらに実現可能である。したがって、本発明の範囲は、本明細書において説明した特定の実施例により制限されるべきではなく、特許請求の範囲により定められるべきである。
【符号の説明】
10:トランスファー・チャンバ、20:プロセス・チャンバ、30:ロードロック、40:ロボット。
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】ロードロックであって、
前記ロードロックから基板の挿入および取り外しを許容する為に第一アパーチャー(96)と第二アパーチャー(98)が貫通して形成されたチャンバボディと、
第一の基板を支持するように適合された前記チャンバボディ内の第一の支持構造(90)と、
第二の基板を支持するように適合された前記チャンバボディ内の第二の支持構造(80)と、
前記第一の支持構造および前記第二の支持構造の垂直位置を制御する為のエレベーター(58)と、
上部に前記第二の基板を支持するように適合された表面を含む冷却プレート(52)と、
前記第一の支持構造(90)の上方に置かれた加熱装置(94)と、
前記第一の支持構造(90)および前記第二の支持構造(80)間の中間プレート(56)と、
を備え、
前記第一の支持構造(90)は、前記第二の支持構造(80)の上に配置され、
前記冷却プレート(52)は、前記冷却プレート(52)から延びている少なくとも1つの構造(57)を有し、前記中間プレート(56)は前記冷却プレート(52)から延びている前記少なくとも1つの構造(57)を収容できる大きさに作られた少なくとも1つの開口部(61)を含む、前記ロードロック。
【請求項2】前記第一の支持構造(90)は、前記冷却プレート(52)に対して移動可能である、請求項1記載のロードロック(30)。
【請求項3】前記中間プレート(56)は、前記中間プレート(56)付近の基板受容スロット内に位置決めされた基板の温度を調整するように適合された冷却層を含む、請求項1記載のロードロック。
【請求項4】前記第一の支持構造(90)は複数のピンを備え、前記第二の支持構造(80)は複数のピンを備える、請求項1記載のロードロック。
【請求項5】半導体処理装置において、
少なくとも1つのプロセス・チャンバ(20,172,174)と、
前記少なくとも1つのプロセス・チャンバに接続されたトランスファー・チャンバ(10,168)と、
前記トランスファー・チャンバ(10,168)に接続されたロードロック(30,160)であって、前記ロードロックは、前記トランスファー・チャンバと前記ロードロックの間で、単一基板を搬送する搬送アパーチャー(96,98)が貫通して配置されている、前記ロードロック(30,160)と、
を備え、
前記ロードロックは、
前記単一基板上部支持体(90)と前記単一基板下部支持体(80)と、
前記単一基板上部支持体(90)と前記単一基板下部支持体(80)とを上下させるエレベーター(58)と、
前記ロードロック(30)内に配置され、前記単一基板下部支持体(80)から単一基板を受け入れるように位置決めされた冷却プレート(52)と、
前記単一基板上部支持体(90)の上方に配置された加熱素子(94)と、
前記冷却プレート(52)の上方かつ前記加熱素子(94)の下方に配置された中間プレート(56)であって、前記単一基板上部支持体(90)が接続されている、中間プレート(56)と、
を備える、半導体処理装置。
【請求項6】前記ロードロック(30)にガスを供給する為のガス取り入れ口(120)を更に備える、請求項5記載の半導体処理装置。
【請求項7】前記ロードロック(30)は、上部領域を含み、前記ガス取り入れ口(120)は、前記ロードロック(30)の前記上部領域内に配置されている、請求項6記載の半導体処理装置。
【請求項8】前記第一の支持構造(90)、前記第二の支持構造(80)の少なくとも一つは、上部に基板を支持する為の複数の部材を含む、請求項1記載のロードロック。
【請求項9】前記複数の部材は、基板トランスファーロボットと共にハンドオフを可能にする第一のアパーチャー(96)、第二のアパーチャー(98)の少なくとも一つと整列して位置している、請求項8記載のロードロック(30)。
【請求項10】前記中間プレート(56)は、前記基板を熱的に調整するように構成されている、請求項8記載のロードロック(30)。
【請求項11】ロードロックチャンバであって、
第一の基板アクセスポート(96)および第二の基板アクセスポート(98)を有するチャンバボディと、
前記チャンバボディ内に配置され、上部に第一の基板を支持するように適合された上部基板支持構造(90)と、
前記チャンバボディ内に配置され、上部に第二の基板を支持するように適合された下部基板支持構造(80)と、
前記上部基板支持構造(90)の下方で前記チャンバボディ内に配置された冷却プレート(52,138)であって、前記下部基板支持構造(80,136)は、前記冷却プレート(52,138)に対し移動可能であり、前記冷却プレート(52,138)は、前記下部基板支持構造(80,136)を受ける為に表面上に少なくとも一つの溝(142)を有する、前記冷却プレート(52,138)と、
前記上部基板支持構造(90)の上方に配置された加熱装置(94)と、
前記下部基板支持構造(80、138)および前記上部基板支持構造(90)間に配置された中間プレート(56)であって、前記上部基板支持構造(90)が前記中間プレート(56)に接続されている、前記中間プレート(56)と、
を備える、ロードロックチャンバ(30)。
【請求項12】前記上部基板支持構造(90)は、前記冷却プレート(52,138)に対し移動可能である、請求項11記載のロードロックチャンバ。
【請求項13】前記冷却プレート(52,138)は、少なくとも一つの冷却液輸送チャネル(108)を更に含む、請求項11記載のロードロックチャンバ(30)。
【請求項14】前記下部基板支持構造(80,136)および前記上部基板支持構造(90)の垂直位置を制御する為にエレベーター(58)を更に備える、請求項11記載のロードロックチャンバ(30)。
【請求項15】前記チャンバボディ内に画成され、前記ロードロック(30)内に基板を受けるように適合された第一のアパーチャー(96)および第二のアパーチャー(98)を更に備える、請求項11記載のロードロックチャンバ(30)。
【請求項16】前記中間プレート(56)および前記冷却プレート(52,138)の各々は、第一の放射率を有する第一の表面領域、前記第一の放射率より大きい第二の放射率を有する第二の表面領域を含む、請求項11記載のロードロックチャンバ(30)。
【請求項17】前記冷却プレート(52,138)の下方に置かれ、前記下部基板支持構造(80,136)を起動する為に移動可能なリフトプレートを更に備える、請求項11記載のロードロックチャンバ(30)。
【請求項18】前記冷却プレート(52,138)は、その近傍に位置された基板を冷却するように適合されている、請求項11記載のロードロックチャンバ(30)。
【請求項19】前記加熱装置(94)は、その近傍に位置された基板を加熱するように適合されている、請求項11記載のロードロックチャンバ(30)。
【請求項20】ロードロックであって、
第一のアパーチャー(96)と第二のアパーチャー(98)が貫通して形成され、内部で基板の配置および後退を許容するように構成された、チャンバボディと、
第一の基板を支持するように適合された、第一の位置まで移動可能な前記チャンバボディ内の下部支持構造(80)と、
第二の基板を支持するように適合された、前記下部支持構造(80)の上方にある前記チャンバボディ内の上部支持構造(90)と、
前記下部支持構造(80)と前記上部支持構造(90)の間の中間プレート(56)と、
前記下部支持構造(80)と、前記上部支持構造(90)と、前記中間プレート(56)の垂直位置を制御するエレベーター(58)と、
前記下部支持構造が第二の位置にあるとき、上部で前記第一の基板を支持するように適合された表面を含む、冷却プレート(52)と、
前記上部支持構造の上方に置かれた加熱装置(94)と、
を備える、前記ロードロック(30)。
【請求項21】前記下部支持構造(80)は、前記第一の位置にあるとき、前記冷却プレート(52)を通って伸びる、請求項20記載のロードロック(30)。
【請求項22】前記下部支持構造(80)及び前記上部支持構造(90)は、前記冷却プレート(52)に対して移動可能である、請求項20記載のロードロック(30)。
【請求項23】前記冷却プレート(52)は、前記チャンバボディに取り付けられている、請求項20記載のロードロック(30)。
【請求項24】前記下部支持構造(80)が前記冷却プレート(52)を通って動くのを可能にするために、前記冷却プレート(52)は前記冷却プレートの中に複数の穴(59)を有する、請求項20記載のロードロック(30)。
【請求項25】前記下部支持構造(80)は、複数のピンを備え、前記上部支持構造(90)は、プレートから伸びる複数のピンを備える、請求項20記載のロードロック(30)。
【請求項26】前記プレートから伸びる複数のピンは、前記下部支持構造(80)および基板トランスファーロボット(40)間のハンドオフを容易にする前記アパーチャーに整列して位置されている、請求項25記載のロードロック(30)。
【請求項27】前記中間プレート(56)の位置は、前記冷却プレート(52)および前記中間プレート(56)間で画成された間隙の高さを調節する為に選択可能であり、前記中間プレート(56)は第二の冷却プレートである、請求項11記載のロードロックチャンバ(30)。
【請求項28】ロードロックチャンバであって、
第一の基板アクセスポート(96)および第二の基板アクセスポート(98)を有するチャンバボディと、
前記チャンバボディ内に配置され、上部に第一の基板を支持するように適合された上部基板支持構造(90)と、
前記チャンバボディ内に配置され、上部に第二の基板を支持するように適合された複数の基板支持ピン(80)と、
前記上部基板支持構造(90)の下方で前記チャンバボディ内に配置された冷却プレート(52)であって、前記複数の基板支持ピン(80)は、前記冷却プレート(52)の上面上方の第一の位置と前記冷却プレート(52)の上面下方の第二の位置との間を移動可能である、前記冷却プレート(52)と、
前記上部基板支持構造(90)の上方に置かれた加熱装置(94)と、
前記冷却プレート(52)および前記上部基板支持構造(90)間に配置された中間プレート(56)であって、前記冷却プレート(52)に対して移動可能である、前記中間プレート(56)と、
を備える、前記ロードロックチャンバ(30)。
【請求項29】前記冷却プレート(52)の温度分布は、前記冷却プレート(52)の平面エリアを横切って制御可能である、請求項11記載のロードロックチャンバ。
【請求項30】請求項1に従うロードロック(30)を使用する方法であって、
前記冷却プレート(52)上に基板を配置するステップと、
前記冷却プレート(52)に向かって前記基板の近傍に、前記第一の支持構造(90)を移動させるステップと、
前記冷却プレート(52)を通って流体を循環させるステップと、
前記基板を冷却するステップと、
を備える、前記方法。
【請求項31】請求項1に従うロードロック(30)を使用して基板を処理する為の方法であって、
前記第一のアパーチャー(96)を通って前記ロードロック(30)内の前記第一の支持構造(90)まで第一の基板を送出するステップと、
前記第一のアパーチャーを閉じ、前記ロードロック(30)を排気するステップと、
前記第二のアパーチャー(98)を通って、前記ロードロック(30)の外側のチャンバまで前記第一の基板を送出するステップと、
前記第二のアパーチャーを通って、前記ロードロック(30)の外側のチャンバから前記第二の支持構造(80)まで第二の基板を送出するステップと、
前記ロードロック(30)内の冷却プレート(52)まで前記第二の基板を送出するステップと、
を備える、前記方法。
【請求項32】前記冷却プレート(52)まで前記第二の基板を送出するステップは、前記冷却プレート(52)に対し前記第二の支持構造(80)を下げる工程を備える、請求項31記載の方法。
【請求項33】前記冷却プレート(52)上の前記第二の基板を冷却するステップと、
前記冷却プレート(52)から前記第二の基板を取り出す為に前記冷却プレート(52)に対し前記第二の支持構造(80)を持ち上げるステップと、
前記第一のアパーチャー(96)を通して前記ロードロック(30)から前記第二の基板を取り出すステップと、
を更に備える、請求項31記載の方法。
【請求項34】前記ロードロック(30)を通気する前に前記ロードロック(30)内で前記第二の基板を加熱するステップを更に備える、請求項31記載の方法。
【請求項35】前記第一のアパーチャー(96)を通って前記ロードロック(30)から前記第二の基板を取り出した後、前記第一のアパーチャー(96)に対し前記第二の支持構造(80)を下げるステップと、
前記第一のアパーチャー(96)を通って前記第一の支持構造(90)上で前記第一の基板を受け入れる為に前記第一の支持構造(90)を整列させるステップと、
を更に備える、請求項33記載の方法。
【請求項36】前記第一の支持構造(80)および第二の支持構造(90)は、前記冷却プレート(52)に対し移動できる、請求項31記載の方法。
【請求項37】請求項11に従うロードロックチャンバ(30)を使用して基板を処理する為の方法であって、
基板トランスファーロボット(40)上の基板を真空環境から、前記ロードロックチャンバ(30)内で画成された複数の基板用スロットの第一の基板用スロット(53)まで搬送するステップであって、前記第一の基板用スロット(53)は前記中間プレート(56)と前記冷却プレート(52)との間に画成されている、前記ステップと、
前記冷却プレート(52)の近傍の位置まで、前記中間プレート(56)を移動させることにより前記第一の基板用スロット(53)を狭くするステップと、
を備える、前記方法。
【請求項38】前記冷却プレート(52)上に前記基板を置くステップを更に備える、請求項37記載の方法。
【請求項39】前記中間プレート(56)は、第二の冷却プレートである、請求項37記載の方法。
【請求項40】前記ロードロックチャンバ(30)を通気するステップと、
第二の基板を前記ロードロックチャンバの外側の環境から、前記ロードロックチャンバ(30)内に画成される第二の基板用スロット(51)まで搬送するステップと、
を更に備える、請求項37記載の方法。
【請求項41】前記第二の基板用スロット(51)内に配置された前記第二の基板を加熱するステップを更に備える、請求項37記載の方法。
【請求項42】ヘリウムガスで前記ロードロック(30)を通気するステップを更に備える、請求項30記載の方法。
【請求項43】前記通気するステップは、前記ヘリウムガスと混合された窒素で前記ロードロック(30)を通気する工程を更に備える、請求項42記載の方法。
【請求項44】ヘリウムガスで前記ロードロック(30)を通気するステップを更に備える、請求項31記載の方法。
【請求項45】前記通気するステップは、前記ヘリウムガスと混合された窒素で前記ロードロック(30)を通気する工程を更に備える、請求項44記載の方法。
【請求項46】ヘリウムガスで前記ロードロックチャンバ(30)を通気するステップを更に備える、請求項37記載の方法。
【請求項47】前記通気するステップは、前記ヘリウムガスと混合された窒素で前記ロードロックチャンバ(30)を通気する工程を更に備える、請求項46記載の方法。
 
訂正の要旨 審決(決定)の【理由】欄参照。
審理終結日 2010-04-12 
結審通知日 2010-04-14 
審決日 2010-05-10 
出願番号 特願2000-382319(P2000-382319)
審決分類 P 1 41・ 852- Y (H01L)
最終処分 成立  
前審関与審査官 平岩 正一  
特許庁審判長 野村 亨
特許庁審判官 菅澤 洋二
佐々木 一浩
登録日 2009-11-20 
登録番号 特許第4409756号(P4409756)
発明の名称 デュアル基板ロードロック・プロセス装置  
代理人 池田 正人  
代理人 山田 行一  
代理人 池田 正人  
代理人 山田 行一  
代理人 城戸 博兒  
代理人 城戸 博兒  
代理人 池田 成人  
代理人 長谷川 芳樹  
代理人 長谷川 芳樹  
代理人 池田 成人  

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ